(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157195
(43)【公開日】2024-11-07
(54)【発明の名称】モータ装置
(51)【国際特許分類】
H02K 3/34 20060101AFI20241030BHJP
【FI】
H02K3/34 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071383
(22)【出願日】2023-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 佑弥
【テーマコード(参考)】
5H604
【Fターム(参考)】
5H604AA08
5H604CC01
5H604CC02
5H604CC05
5H604PB03
(57)【要約】
【課題】溶接の後であってもコーティング剤を塗布可能な構造を備えたモータ装置を提供する。
【解決手段】ロータの軸方向におけるステータ25の一方側に設けられ、ロータの径方向に向けて第1インシュレータ分割体62aを横切り、コイル28の巻き始め部28aおよび巻き終わり部28bが接続される複数の導電部材30と、ロータの軸方向における第1インシュレータ分割体62aの一方側に設けられ、第1インシュレータ分割体62aに巻装されたコイル28を、ロータの径方向において内側および外側から支持する内側支持壁および外側支持壁62gと、外側支持壁62gに設けられ、内側支持壁に向けて開口し、かつロータの軸方向における第1インシュレータ分割体62aの一方側に向けて開口した凹部62mと、を有し、凹部62mは、ステータ25を軸方向一側から見たときに、隣り合う導電部材30の間に配置される。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータと、
前記ステータに対して回転されるロータと、
を有するモータ装置であって、
前記ステータは、
ステータ本体と、
前記ステータ本体に設けられ、前記ロータに向けて突出されるティースと、
前記ティースに装着されるインシュレータと、
前記インシュレータに巻装されるコイルと、
を備え、
前記ロータの軸方向における前記ステータの一方側に設けられ、前記ロータの径方向に向けて前記インシュレータを横切るようにして延び、前記コイルの端部が電気的に接続される複数の導電部材と、
前記ロータの軸方向における前記インシュレータの一方側に設けられ、前記インシュレータに巻装された前記コイルを、前記ロータの径方向において内側および外側から支持する内側支持壁および外側支持壁と、
前記外側支持壁に設けられ、前記内側支持壁に向けて開口するとともに、前記ロータの軸方向における前記インシュレータの一方側に向けて開口した凹部と、
を有し、
前記凹部は、前記ステータを軸方向一側から見たときに、隣り合う前記導電部材の間に配置されている、
モータ装置。
【請求項2】
前記凹部は、前記ステータを軸方向一側から見たときに略半円状に形成されており、円弧状側壁および半円状底壁を備えている、
請求項1に記載のモータ装置。
【請求項3】
前記ロータの軸方向における前記インシュレータの一方側には、一対の前記コイルの端部が配置され、
前記凹部は、前記ロータの軸方向と交差する方向において、一対の前記コイルの端部の間に配置されている、
請求項1または請求項2に記載のモータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータと、ステータに対して回転されるロータと、を有するモータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、ステータと、ステータに対して回転されるロータと、を有するブラシレスモータが記載されている。また、ステータに設けられるティースには、インシュレータを介してコイルが巻装され、当該コイルには、エポキシ樹脂等からなるコーティング剤が塗布されている。
【0003】
コーティング剤は、コイルが巻装されたステータをモータケースに圧入した後に、コイルに塗布される。さらに、コイルに塗布されたコーティング剤が硬化した後に、コイルとバスバーユニットとが電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、コイルにコーティング剤を塗布した後に、コイルとバスバーユニットとを溶接により電気的に接続している。したがって、コイルとバスバーユニットとを溶接機を用いて溶接する際に、溶接スパッタ(細かい金属の粒)によりコーティング剤の一部が剥がれる等、コーティング剤の表面を傷付ける虞があった。
【0006】
本発明の目的は、コイルに塗布されるコーティング剤の表面に傷が付くことを防止できるモータ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
モータ装置の一態様では、ステータと、前記ステータに対して回転されるロータと、を有するモータ装置であって、前記ステータは、ステータ本体と、前記ステータ本体に設けられ、前記ロータに向けて突出されるティースと、前記ティースに装着されるインシュレータと、前記インシュレータに巻装されるコイルと、を備え、前記ロータの軸方向における前記ステータの一方側に設けられ、前記ロータの径方向に向けて前記インシュレータを横切るようにして延び、前記コイルの端部が電気的に接続される複数の導電部材と、前記ロータの軸方向における前記インシュレータの一方側に設けられ、前記インシュレータに巻装された前記コイルを、前記ロータの径方向において内側および外側から支持する内側支持壁および外側支持壁と、前記外側支持壁に設けられ、前記内側支持壁に向けて開口するとともに、前記ロータの軸方向における前記インシュレータの一方側に向けて開口した凹部と、を有し、前記凹部は、前記ステータを軸方向一側から見たときに、隣り合う前記導電部材の間に配置されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コイルに塗布されるコーティング剤の表面に傷が付くことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】モータ装置をブラケット側から見た斜視図である。
【
図2】モータ装置をケース側から見た斜視図である。
【
図8】
図4の破線円A部を矢印B方向から見た拡大図である。
【
図9】コーティング剤を塗布する塗布装置の概要を示す斜視図である。
【
図10】コーティング剤の塗布手順を説明する
図8のC-C線に沿う断面図である。
【
図11】コーティング剤の塗布手順を説明する
図4のB矢視図(ロータ省略)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0011】
<モータ装置>
図1はモータ装置をブラケット側から見た斜視図を、
図2はモータ装置をケース側から見た斜視図を、
図3はモータ装置の内部構造を示す断面図を、
図4はケースの内側を覗く斜視図を、
図5はブラケットの内側を覗く斜視図をそれぞれ示している。
【0012】
図1ないし
図3に示されるモータ装置10は、例えば、自動車等の車両に搭載される電動ブレーキ装置の駆動源に用いられる。モータ装置10は、ブラシレスモータであり、金属製のケース20を備えている。ケース20は、金属板を深絞り加工等することで有底筒状に形成されている。ケース20は、円筒部21を備えており、円筒部21の軸方向一側(
図3の上側)には開口部22が設けられ、円筒部21の軸方向他側(
図3の下側)には底壁部23が設けられている。
【0013】
図4に示されるように、円筒部21の軸方向一側、つまり開口部22側には、径方向外側に突出したフランジ部24が設けられている。フランジ部24は、樹脂製のブラケット40の軸方向他側(
図3の下側)に、合計3つの第1雄ねじ部材S1により取り付けられている。なお、フランジ部24には、第1雄ねじ部材S1が挿通される第1挿通穴H1と、モータ装置10を駆動対象物(電動ブレーキ装置等)に固定するための固定ボルト(図示せず)が挿通される第2挿通穴H2が設けられている。
【0014】
このように、金属製のケース20の開口部22は、樹脂製のブラケット40によって閉塞されている。なお、第1雄ねじ部材S1は、先端側がプラス(+)のスクリュードライバー(図示せず)により締め付けられる。
【0015】
これに対し、
図3に示されるように、底壁部23の内側には、環状のコーティング剤収容部23aが設けられている。コーティング剤収容部23aには、エポキシ樹脂系の接着剤等からなるコーティング剤CAが収容されている。コーティング剤CAは、コイル28の周囲を覆い、当該コイル28を保護する機能を有する。なお、
図3および
図10では、コーティング剤CAを見易くするために、当該コーティング剤CAを網掛けで示している。
【0016】
また、コーティング剤収容部23aの中央部分には、第1軸受BR1が装着される軸受装着筒部23bが設けられている。ここで、軸受装着筒部23bは、金属板を深絞り加工等してケース20を成形する際に、金属板を折り返して起立させることで円筒状に形成されている。ここで、第1軸受BR1は、回転軸32の軸受支持部32dを回転自在に支持している。
【0017】
<ステータ>
図3および
図4に示されるように、ケース20の内部には、ステータ(固定子)25が収容されている。具体的には、ステータ25は、円筒部21の径方向内側に圧入等により固定されている。ステータ25は、略筒状に形成されたステータコア26を備えており、当該ステータコア26は、複数の薄い鋼板を積層して形成されている。ステータコア26は、環状のコア本体26aと、当該コア本体26aに設けられ、径方向内側に突出された複数のティース26bと、を備えている。
【0018】
また、ステータ25は、複数のティース26bにそれぞれ装着される樹脂製のインシュレータ部材27を有している。そして、それぞれのインシュレータ部材27には、U相,V相,W相からなるコイル28が、所定の巻き数で巻装されている。つまり、それぞれのティース26bには、絶縁体であるインシュレータ部材27を介して、三相のコイル28がそれぞれ巻装されている。
【0019】
そして、三相のコイル28は、ステータ25の周方向に対して、U相,V相,W相,U相,V相,W相,…と交互に並んで配置されている。このように、ステータ25は、三相のコイル28を備えている。
【0020】
<バスバーユニット>
また、
図3および
図4に示されるように、ロータ31の軸方向におけるステータ25の一方側(
図3の上側)には、環状のバスバーユニット29が配置されている。バスバーユニット29は、三相のコイル28の同相を電気的に接続する複数の導電部材30を備えている。これらの導電部材30は、環状の保持部材29aにより保持されている。保持部材29aは、プラスチック等の絶縁体からなり、それぞれの導電部材30が短絡することを防止する。このように、ロータ31の軸方向におけるステータ25の一方側には、保持部材29aを介して複数の導電部材30が設けられている。
【0021】
そして、複数の導電部材30の一端側は、環状の保持部材29aの外周部からその径方向外側に放射状に突出されている(
図4および
図11参照)。そして、導電部材30の保持部材29aから突出された一端側の部分には、三相のコイル28の端部(巻き始め部28aおよび巻き終わり部28b(
図6および
図7参照))が、溶接(例えば、スポット溶接)により電気的に接続されている。その一方で、複数の導電部材30の他端側は、U相,V相,W相の三相にそれぞれ纏められて、ブラケット40に設けられた3つの電源ターミナルPT(
図5参照)の一端部に、それぞれ電気的に接続されている。
【0022】
ここで、3つの電源ターミナルPTは、U相,V相,W相に対応しており、これらの電源ターミナルPTの他端部は、車両側のコネクタ部材(図示せず)が接続されるコネクタ接続部CN(
図2,
図3および
図5参照)の内側に露出されている。
【0023】
<ロータ>
図3に示されるように、モータ装置10は、ステータ25に対して回転されるロータ(回転子)31を備えている。ロータ31は、回転軸32およびロータ本体33を有している。回転軸32は、丸綱棒を切削加工等することで段差付きの棒状に形成されている。具体的には、回転軸32は、大径部32aと、当該大径部32aよりも小径となった中径部32bと、当該中径部32bよりも小径となった小径部32cと、を備えている。なお、回転軸32は、センサ基板50に設けられた貫通孔52を貫通し、ブラケット40をその軸方向に横切るようにして配置されている。
【0024】
大径部32aの外周部には、ロータ本体33を形成するロータコア34が圧入等により固定されている。これにより、回転軸32は、ロータコア34の回転に伴い回転される。なお、大径部32aの軸方向他側(
図3の下側)には、軸受支持部32dが設けられ、当該軸受支持部32dは、第1軸受BR1により回転自在に支持されている。
【0025】
また、中径部32bの外周部には、センサマグネットユニットSMUが固定されている。センサマグネットユニットSMUは、ホルダ部材38およびセンサマグネットSMを備えている。ホルダ部材38は、回転軸32の中径部32bに圧入により固定され、かつ環状のセンサマグネットSMを保持している。そして、センサマグネットSMは、ロータ31(回転軸32)の回転状態を検知するために用いられるもので、回転軸32の回転に伴い回転される。
【0026】
さらに、小径部32cは、第2軸受BR2により回転自在に支持されている。このように、回転軸32の軸方向両側は、第1軸受BR1および第2軸受BR2により回転自在に支持されている。なお、第1軸受BR1および第2軸受BR2は、何れもボールベアリング(詳細図示せず)となっている。
【0027】
また、小径部32cの軸方向一側(
図3の上側)には、モータ装置10の出力部を形成するピニオンギヤ部32eが一体に設けられている。具体的には、ピニオンギヤ部32eは、例えば、電動ブレーキ装置のピストンを進退させる送りねじ軸(図示せず)に対し、動力伝達可能に接続されている。
【0028】
さらに、大径部32aの外周部に固定されたロータ本体33は、複数の薄い鋼板(強磁性体)を積層することで略筒状に形成されたロータコア34と、当該ロータコア34の径方向外側に装着された筒状のマグネット35と、を備えている。そして、マグネット35の径方向外側は、ステンレス板等からなる筒状のマグネットカバー36によって覆われている。
【0029】
マグネットカバー36は、当該マグネットカバー36の軸方向一側(
図3の上側)を径方向内側にかしめることで、マグネット35の外周部に固定される。これにより、マグネット35の回転中心とロータコア34の回転中心とが精度良く一致して、ロータ31の回転ムラが抑えられる。また、ロータ本体33とステータ25との間のエアギャップAGを狭くすることができ、小型で高出力(高効率)なモータ装置10を実現できる。
【0030】
なお、マグネットカバー36のかしめ力が、マグネット35に伝わることを抑制するために、マグネットカバー36の軸方向一側には、プラスチック等の樹脂材料からなるマグネット保護部材37が設けられている。
【0031】
このように、モータ装置10は、ロータコア34の表面にマグネット35を装着した表面磁石型(Surface Permanent Magnet:SPM型)となっている。ただし、モータ装置10としては、上述のようなSPM型に限らず、ロータコアの内部にマグネットを埋め込んだ埋込磁石型(Interior Permanent Magnet:IPM型)であっても構わない。
【0032】
<ブラケット>
図3および
図5に示されるように、ブラケット40は、モータ装置10を駆動対象物に固定する機能を有する。ブラケット40は、溶融されたプラスチック等の樹脂材料を射出成形することで、略円板状に形成されている。
【0033】
ブラケット40は、略円板状に形成された仕切壁部41を備えている。仕切壁部41は、ケース20側(
図3の下側)と駆動対象物側(
図3の上側)とを仕切っており、仕切壁部41の中央部には、回転軸32の軸方向一側(
図3の上側)が挿通される挿通筒部42が一体に設けられている。
【0034】
また、挿通筒部42の径方向内側には、鋼板をプレス加工等することで、略カップ状に形成されたベアリングホルダ43が設けられている。具体的には、ベアリングホルダ43の径方向外側が、挿通筒部42の径方向内側に固定されている。
【0035】
そして、ベアリングホルダ43には、回転軸32が挿通される挿通穴43aが設けられ、ベアリングホルダ43は、挿通筒部42と同軸となるように第2軸受BR2を保持している。なお、第2軸受BR2の軸方向他側(
図3の下側)には、当該第2軸受BR2のベアリングホルダ43からの脱落を防止する環状固定板44が設けられている。
【0036】
さらに、挿通筒部42の軸方向他側(
図3の下側)には、センサ基板50が設けられている。具体的には、センサ基板50は、合計3つの第2雄ねじ部材S2(
図5参照)により、仕切壁部41のケース20側に固定されている。なお、センサ基板50は、合計3つの位置決め突起45により精度良く位置決めされる。よって、センサ基板50のホール素子51および回転軸32のセンサマグネットSMは、回転軸32の軸方向において互いに精度良く対向する。
【0037】
<センサ基板>
センサ基板50は、ブラケット40のケース20側(
図3の下側)において、第2軸受BR2とセンサマグネットSMとの間に配置されている。そして、
図5に示されるように、センサ基板50の実装面SFには、合計3つのホール素子51が実装されている。具体的には、これらのホール素子51は、センサ基板50の略中央に配置された貫通孔52の周囲に配置されている。
【0038】
ここで、合計3つのホール素子51は、回転軸32の回転に伴い、センサマグネットSMの磁極の変化を検知する。つまり、ホール素子51は、センサマグネットSM(回転軸32)の回転状態を検知する。
【0039】
さらに、センサ基板50には、合計5つのセンサターミナルSTの一端部がそれぞれ電気的に接続される合計5つのスルーホールTHが設けられている。なお、合計5つのセンサターミナルSTの他端部は、車両側のコネクタ部材(図示せず)が接続されるコネクタ接続部CNの内側に露出されている(
図2,
図3および
図5参照)。
【0040】
<筒状壁部>
図1および
図3に示されるように、挿通筒部42の径方向外側には、当該挿通筒部42よりも大径となった筒状壁部46が設けられている。具体的には、筒状壁部46は、仕切壁部41の径方向外側に一体に設けられている。
【0041】
筒状壁部46は、挿通筒部42に対して同軸上に配置され、回転軸32の軸方向に延びている。また、筒状壁部46には、合計3つの駆動対象物固定部47が一体に設けられている。これらの駆動対象物固定部47には、金属製の筒状のカラーCLが設けられている。これにより、樹脂製の駆動対象物固定部47を損傷させることなく、モータ装置10を駆動対象物に確りと固定可能としている。なお、カラーCLには、モータ装置10を駆動対象物に固定するための固定ボルト(図示せず)が挿通される。
【0042】
さらに、筒状壁部46の径方向外側には、コネクタ接続部CNが一体に設けられている。コネクタ接続部CNは、略直方体形状に形成され、筒状壁部46の軸方向他側(
図3の下側)から、車両側のコネクタ部材(図示せず)が接続可能となっている。
【0043】
また、筒状壁部46には、合計3つのケース固定部48が一体に設けられている。これらのケース固定部48は、ケース20のフランジ部24が固定される部分であり、鋼材製でかつ筒状の雌ねじ部材ITをそれぞれ保持している。これらの雌ねじ部材ITには、ケース20をブラケット40に固定するための第1雄ねじ部材S1が、それぞれねじ止めされる。
【0044】
<嵌合筒部>
さらに、ブラケット40の軸方向他側(ケース20側)で、かつブラケット40の径方向における挿通筒部42と筒状壁部46との間には、嵌合筒部49が一体に設けられている。
【0045】
嵌合筒部49は、ケース20の開口部22に嵌合される部分であり、その径方向外側には、ゴム等の弾性材料からなる環状シールSLが装着されている。環状シールSLは、ブラケット40とケース20との間を密封している。
【0046】
<分割コアの構造>
図6は分割コアを単体で示す斜視図を、
図7は分割コアの分解斜視図を、
図8は
図4の破線円A部を矢印B方向から見た拡大図をそれぞれ示している。
【0047】
ケース20の内部に収容されるステータ25(
図3参照)は、
図6に示される分割コア60を、ケース20の周方向に連結させることにより環状に形成されている。具体的には、ステータ25は、合計9個の同じ形状に形成された分割コア60を繋いで形成されている。言い換えれば、ステータ25は「9スロット型」となっている。
【0048】
分割コア60は、ステータコア26(
図3参照)の一部を形成するステータコア分割体61と、インシュレータ部材27(
図3参照)を形成する第1インシュレータ分割体62aおよび第2インシュレータ分割体62bと、U相,V相およびW相の三相のうちの何れか1つを形成するコイル28と、を備えている。
【0049】
<ステータコア分割体>
図7に示されるように、ステータコア分割体61は、コア本体26a(
図3参照)の一部を形成するステータ本体分割体61aを備えている。ここで、ステータ本体分割体61aは、本発明におけるステータ本体に相当する。
【0050】
ステータ本体分割体61aは、分割コア60をロータ31(
図3参照)の軸方向から見たときに、略円弧状に形成されている。また、ステータ本体分割体61aには、ロータ31に向けて突出されるティース26bの基端側が一体に設けられている。なお、ティース26bは、分割コア60をロータ31の軸方向から見たときに、略T字状に形成されている。
【0051】
ステータ本体分割体61aの短手方向一側(
図7の左側)には、当該ステータ本体分割体61aの短手方向一側に突出された連結凸部61bが設けられている。これに対し、ステータ本体分割体61aの短手方向他側(
図7の右側)には、当該ステータ本体分割体61aの短手方向一側に窪んだ連結凹部61cが設けられている。そして、連結凸部61bは、隣のステータ本体分割体の連結凹部(図示せず)に連結され、連結凹部61cには、隣のステータ本体分割体の連結凸部(図示せず)が連結される。
【0052】
<第1,第2インシュレータ分割体>
図7に示されるように、第1,第2インシュレータ分割体62a,62bは、ロータ31の軸方向において、ステータコア分割体61を挟むようにして対向配置されている。そして、第1,第2インシュレータ分割体62a,62bは、ステータコア分割体61の内周面FC1および外周面FC2を除く他の殆どの部分を覆っている。具体的には、第1,第2インシュレータ分割体62a,62bは、ティース26bに対して、ステータコア分割体61の長手方向一側(
図7の上側)および長手方向他側(
図7の下側)からそれぞれ装着される。
【0053】
ここで、第1,第2インシュレータ分割体62a,62bは、何れもプラスチック等の樹脂材料(絶縁体)により同じ形状に形成されている。以下、ステータコア分割体61の長手方向一側に配置された第1インシュレータ分割体62aについてのみ、その詳細構造について説明する。
【0054】
なお、第1インシュレータ分割体62aは、本発明におけるインシュレータに相当する。また、第2インシュレータ分割体62bの第1インシュレータ分割体62aと同じ部分には同じ記号を付している。
【0055】
第1インシュレータ分割体62aは、略U字状に形成された被覆部62cを備えている。被覆部62cは、ステータコア分割体61のティース26bを覆う部分であり、ロータ31の軸方向における第1インシュレータ分割体62aの一方側(
図7の上側)に底部62dを有しており、他方側(
図7の下側)に開口部62eを備えている。そして、ティース26bは、開口部62eから被覆部62cの内側に組み付けられる。
【0056】
また、被覆部62cの底部62dには、ロータ31の径方向において第1インシュレータ分割体62aの内側に配置された内側支持壁62fと、ロータ31の径方向において第1インシュレータ分割体62aの外側に配置された外側支持壁62gと、が一体に設けられている。つまり、ロータ31の軸方向における第1インシュレータ分割体62aの一方側に、内側支持壁62fおよび外側支持壁62gが設けられている。具体的には、内側支持壁62fおよび外側支持壁62gは、底部62dからロータ31の軸方向における第1インシュレータ分割体62aの一方側に向けて所定の高さで突出されている。
【0057】
なお、内側支持壁62fおよび外側支持壁62gは、第1インシュレータ分割体62aに巻装されたコイル28を、ロータ31の径方向において内側および外側から支持する機能を有している。これにより、第1インシュレータ分割体62aに対して、コイル28を所定のテンションで巻装することができ、かつコイル28の所謂「巻き崩れ」の発生を防止している。
【0058】
ここで、第1,第2インシュレータ分割体62a,62bは、
図7の矢印M1に示されるように、ステータコア分割体61の長手方向一側および長手方向他側から組み付けられる。そして、第1,第2インシュレータ分割体62a,62bをステータコア分割体61に組み付けた状態において、矢印M2に示されるように、第1,第2インシュレータ分割体62a,62bの被覆部62cに、コイル28が巻装される。
【0059】
<外側支持壁>
第1インシュレータ分割体62aに設けられる外側支持壁62gには、ロータ31の軸方向と交差する方向に互いに並ぶようにして、第1コイル端支持溝62hおよび第2コイル端支持溝62kが設けられている。これらの第1,第2コイル端支持溝62h,62kは、外側支持壁62gを、その突出方向(ロータ31の軸方向)に切り欠いてそれぞれ形成されている。
【0060】
そして、第1コイル端支持溝62hは外側支持壁62gの長手方向一側(
図7の左側)に配置され、第2コイル端支持溝62kは外側支持壁62gの長手方向他側(
図7の右側)に配置されている。また、
図7に示されるように、第1コイル端支持溝62hは、ロータ31の軸方向と交差する方向において、第2コイル端支持溝62kよりも、ティース26bの近傍に配置されている。
【0061】
これは、コイル28の巻き始め部28aを、第1コイル端支持溝62hに支持させ、コイル28の巻き終わり部28bを、第2コイル端支持溝62kに支持させるためである。このように、第1,第2コイル端支持溝62h,62kは、巻き始め部28aおよび巻き終わり部28bを、第1インシュレータ分割体62aに対して位置決めする機能を有している。
【0062】
これにより、コイル28の巻き始め部28aおよび巻き終わり部28bを、バスバーユニット29の導電部材30(
図8参照)に対して、それぞれ容易に溶接可能(電気的に接続可能)としている。ここで、巻き始め部28aおよび巻き終わり部28bは、本発明における一対のコイルの端部に相当し、ロータ31の軸方向における第1インシュレータ分割体62aの一方側に配置されている。
【0063】
また、外側支持壁62gの長手方向、つまりロータ31の軸方向と交差する方向において、第1コイル端支持溝62hと第2コイル端支持溝62kとの間には、凹部62mが設けられている。凹部62mは、第1コイル端支持溝62hと第2コイル端支持溝62kとの間の丁度真ん中に配置されている。すなわち、凹部62mは、ロータ31の軸方向と交差する方向において、コイル28の巻き始め部28aと巻き終わり部28bとの間(一対のコイルの端部の間)に配置されている。
【0064】
そして、凹部62mは、内側支持壁62fに向けて開口するとともに、ロータ31の軸方向における第1インシュレータ分割体62aの一方側に向けて開口している。これにより、
図9および
図10に示されるように、モータ装置10(
図3参照)の組み立て時において、塗布装置100のノズル122の先端部を、第1インシュレータ分割体62aの凹部62mに臨ませ、ノズル122から凹部62mを介して、内側支持壁62fと外側支持壁62gとの間のコイル28に、コーティング剤CAを塗布可能としている。なお、塗布装置100によるコーティング剤CAの塗布作業については、後で詳述する。
【0065】
ここで、
図8に示されるように、凹部62mは、ステータ25を軸方向一側(
図3の上側)から見たときに略半円状に形成されている。具体的には、凹部62mは、円弧状側壁62nおよび半円状底壁62pを備えている。これにより、凹部62mの内部において、ノズル122(
図9参照)の先端部が円弧状側壁62nに接触したとしても、そのときのノズル122から受ける応力を分散可能としている。言い換えれば、ノズル122の位置ずれに起因した第1インシュレータ分割体62aの損傷を、効果的に抑制可能としている。また、凹部62mを半円形状とすることで、第1インシュレータ分割体62aを射出成形した後に、金型を容易に離型可能としている。
【0066】
さらに、
図8に示されるように、ステータ25にバスバーユニット29を装着した状態、すなわち、バスバーユニット29の導電部材30と、コイル28の巻き始め部28aおよび巻き終わり部28bを、互いに溶接により固定した状態において、ステータ25を軸方向一側から見たときに、凹部62mは隣り合う導電部材30の間の隙間SPに配置される。具体的には、導電部材30は、ロータ31の軸方向におけるステータ25の一方側に設けられ、かつロータ31の径方向に向けて第1インシュレータ分割体62aを横切るように延びている。
【0067】
そして、隣り合う導電部材30の間の隙間SPは、ステータ25を軸方向一側(
図3の上側)から見たときに略扇状に形成されている。具体的には、ロータ31の径方向における隙間SPの内側が幅狭となっており、ロータ31の径方向における隙間SPの外側が幅広となっている。そこで、隙間SPにおいて可能な限り幅広の部分にノズル122(
図9参照)を差し込み可能とするために、外側支持壁62gに凹部62mを設けている。
【0068】
<コーティング剤の塗布手順>
次に、以上のように形成されたモータ装置10の組み立て方法、特に、ケース20の内部に固定されたステータ25へのコーティング剤CAの供給の仕方、つまりコイル28へのコーティング剤CAの塗布の仕方について、図面を用いて詳細に説明する。
【0069】
図9はコーティング剤を塗布する塗布装置の概要を示す斜視図を、
図10はコーティング剤の塗布手順を説明する
図8のC-C線に沿う断面図を、
図11はコーティング剤の塗布手順を説明する
図4のB矢視図(ロータ省略)をそれぞれ示している。
【0070】
まず、コーティング剤CAを塗布する塗布装置100の概要について説明する。
【0071】
図9に示されるように、塗布装置100は、ターンテーブル110およびディスペンサ120を備えている。ターンテーブル110は、ケース20を載せて回転可能であり、駆動軸111の矢印RT方向への回転に伴い回転される。また、ディスペンサ120は、ターンテーブル110に対して同軸上に配置され、ターンテーブル110の上方において、昇降機構(図示せず)により昇降自在となっている。
【0072】
そして、ディスペンサ120のボディ部121の下側、つまりターンテーブル110側には、合計3つのノズル122の基端部が取り付けられている。これらのノズル122は、ボディ部121の周方向に120度間隔で配置されている。そして、それぞれのノズル122の先端部からは、予め決められた規定量のコーティング剤CAが吐出される。
【0073】
具体的には、合計3つのノズル122は、
図11に示されるように、120度間隔で配置された符号(A)の3つの凹部62m,符号(B)の3つの凹部62mおよび符号(C)の3つの凹部62mに対応しており、これらの凹部62mにそれぞれ差し込み可能となっている(
図10参照)。つまり、本実施の形態においては、ステータ25が「9スロット型」であるため、合計3つのノズル122により、(A)グループ,(B)グループおよび(C)グループの3回に分けてコーティング剤CAを塗布するようにしている。
【0074】
塗布装置100を用いて塗布作業を行うに当たり、ステータ25にバスバーユニット29を固定したもの(コイル28と導電部材30とを溶接済)と、ケース20と、を準備しておく。そして、ケース20にステータ25(バスバーユニット29付)を圧入して固定しておく。ここまでが、塗布装置100による塗布作業の前段の作業となる。
【0075】
次いで、
図9に示されるように、上述のように前段の作業を終えたケース20(ステータ25を固定済)を、ターンテーブル110にセットする。その後、矢印M3に示されるように、ディスペンサ120を下降させ、合計3つのノズル122の先端部を、(A)グループの凹部62m(
図11参照)に差し込む。具体的には、
図10に示されるように、ノズル122の先端部が、凹部62mの円弧状側壁62nおよび半円状底壁62pに触れないように差し込む。
【0076】
そして、
図9および
図10の矢印M4に示されるように、ディスペンサ120を吐出動作させて、ノズル122の先端部から所定量のコーティング剤CAを吐出させる。すると、
図10に示されるように、ノズル122から吐出されたコーティング剤CAは、凹部62mの半円状底壁62pを介して、第1インシュレータ分割体62aの内側支持壁62fと外側支持壁62gとの間に配置されたコイル28に到達する。
【0077】
これにより、コーティング剤CAは、コイル28の周囲を覆うようにして隙間にも入り込む。さらには、コーティング剤CAは、
図3に示されるように、重力によりコイル28を伝ってインシュレータ部材27の下部(第2インシュレータ分割体62bの部分)に到達する。よって、コーティング剤CAは、
図3の網掛部分に示されるように、コイル28の周囲を覆うように満遍なく塗布され、かつ環状のコーティング剤収容部23aに溜まる。
【0078】
次いで、塗布装置100は、(B)グループの凹部62m(
図11参照)を介して、(B)グループに対応したコイル28にコーティング剤CAを塗布する作業に移行する。具体的には、まず、
図9の矢印M5に示されるように、ディスペンサ120を上昇させる。このとき、コーティング剤CAの吐出動作は停止した状態となっている。
【0079】
その後、ターンテーブル110を矢印RTの方向に所定角度だけ回転させる。具体的には、ディスペンサ120のそれぞれのノズル122が、(B)グループの凹部62mに臨むように、ターンテーブル110を矢印RTの方向に40度分回転させる。すなわち、1回の作業毎のターンテーブル110の送り角度は「40度」となっている。
【0080】
そして、上述と同様に、ディスペンサ120を下降させ、それぞれのノズル122の先端部を、(B)グループの凹部62m(
図11参照)に差し込み、かつコーティング剤CAを吐出させる。これにより、(B)グループに対応したコイル28へのコーティング剤CAの塗布が完了する。
【0081】
引き続き、(C)グループの凹部62m(
図11参照)を介して、(C)グループに対応したコイル28にコーティング剤CAを塗布する作業を行う。この場合も、塗布装置100は上述と同様に作動して塗布作業を行う。
【0082】
ここで、コーティング剤CAの量は、予め規定量に設定されている。したがって、(A),(B)および(C)グループの凹部62mに対するコーティング剤CAの供給を終えた状態(塗布作業完了の状態)において、
図3に示されるように、コーティング剤CAは軸受装着筒部23bを越えて第1軸受BR1に到達することはない。
【0083】
以上詳述したように、本実施の形態によれば、ロータ31の軸方向におけるステータ25の一方側に設けられ、ロータ31の径方向に向けて第1インシュレータ分割体62aを横切るようにして延び、コイル28の巻き始め部28aおよび巻き終わり部28bが電気的に接続される複数の導電部材30と、ロータ31の軸方向における第1インシュレータ分割体62aの一方側に設けられ、第1インシュレータ分割体62aに巻装されたコイル28を、ロータ31の径方向において内側および外側から支持する内側支持壁62fおよび外側支持壁62gと、外側支持壁62gに設けられ、内側支持壁62fに向けて開口するとともに、ロータ31の軸方向における第1インシュレータ分割体62aの一方側に向けて開口した凹部62mと、を有し、凹部62mは、ステータ25を軸方向一側から見たときに、隣り合う導電部材30の間に配置されている。
【0084】
これにより、バスバーユニット29の導電部材30と、コイル28の巻き始め部28aおよび巻き終わり部28bを、互いに溶接により固定し、かつ当該溶接済のステータ25をケース20に圧入して固定した後であっても、隣り合う導電部材30の間の隙間SPから凹部62mを介して、コーティング剤CAをコイル28に塗布することが可能となる。
【0085】
したがって、溶接スパッタ(細かい金属の粒)によりコーティング剤CAの一部が剥がれる等、コーティング剤CAの表面に傷が付くことを防止でき、モータ装置10の製造不良等を無くすことが可能となる。よって、不良品の発生を抑えることができ、製造効率を向上させることが可能となる。
【0086】
また、本実施の形態によれば、凹部62mは、ステータ25を軸方向一側から見たときに略半円状に形成されており、円弧状側壁62nおよび半円状底壁62pを備えている。
【0087】
これにより、ノズル122の先端部が円弧状側壁62nに接触したとしても、ノズル122から受ける応力を分散させることが可能となる。よって、第1インシュレータ分割体62aの損傷を抑えることができる。また、凹部62mを略半円状とすることで、第1インシュレータ分割体62aを射出成形した後の型抜き作業を容易に行うことが可能となる。
【0088】
さらに、本実施の形態によれば、ロータ31の軸方向における第1インシュレータ分割体62aの一方側には、一対のコイル28の巻き始め部28aおよび巻き終わり部28bが配置され、凹部62mは、ロータ31の軸方向と交差する方向において、一対のコイル28の巻き始め部28aおよび巻き終わり部28bの間に配置されている。
【0089】
これにより、第1インシュレータ分割体62aに巻装されたコイル28に対して、満遍なくコーティング剤CAを行き渡らせることが可能となる。したがって、コイル28の全体をより確実に保護することが可能となる。
【0090】
また、本実施の形態によれば、モータ装置10の不良品の発生を抑えて、製造効率を向上させることができるため、製造エネルギーの省力化を図ることが可能となる。これにより、国連で定められた持続可能な開発目標(SDGs)における特に目標7(すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する)および目標13(気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる)を実現することが可能となる。
【0091】
本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上述の実施の形態では、ステータ25が「9スロット型」のモータ装置10であるものを示したが、本発明はこれに限らず、「9スロット型」以外のスロット数のステータを備えたモータ装置にも適用することができる。
【0092】
また、上述の実施の形態では、モータ装置10が、自動車等の車両に搭載される電動ブレーキ装置の駆動源であるものを示したが、本発明はこれに限らず、その他の車載機器の駆動源等(電動パワーステアリングの駆動源等)にも適用することができる。
【0093】
その他、上述の実施の形態における各構成要素の材質,形状,寸法,数,設置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、上述の実施の形態に限定されない。
【符号の説明】
【0094】
10:モータ装置,20:ケース,21:円筒部,22:開口部,23:底壁部,23a:コーティング剤収容部,23b:軸受装着筒部,24:フランジ部,25:ステータ,26:ステータコア,26a:コア本体,26b:ティース,27:インシュレータ部材,28:コイル,28a:巻き始め部(端部),28b:巻き終わり部(端部),29:バスバーユニット,29a:保持部材,30:導電部材,31:ロータ,32:回転軸,32a:大径部,32b:中径部,32c:小径部,32d:軸受支持部,32e:ピニオンギヤ部,33:ロータ本体,34:ロータコア,35:マグネット,36:マグネットカバー,37:マグネット保護部材,38:ホルダ部材,40:ブラケット,41:仕切壁部,42:挿通筒部,43:ベアリングホルダ,43a:挿通穴,44:環状固定板,45:位置決め突起,46:筒状壁部,47:駆動対象物固定部,48:ケース固定部,49:嵌合筒部,50:センサ基板,51:ホール素子,52:貫通孔,60:分割コア,61:ステータコア分割体,61a:ステータ本体分割体(ステータ本体),61b:連結凸部,61c:連結凹部,62a:第1インシュレータ分割体(インシュレータ),62a:第2インシュレータ分割体,62b:第2インシュレータ分割体,62c:被覆部,62d:底部,62e:開口部,62f:内側支持壁,62g:外側支持壁,62h:第1コイル端支持溝,62k:第2コイル端支持溝,62m:凹部,62n:円弧状側壁,62p:半円状底壁,100:塗布装置,110:ターンテーブル,111:駆動軸,120:ディスペンサ,121:ボディ部,122:ノズル,AG:エアギャップ,BR1:第1軸受,BR2:第2軸受,CA:コーティング剤,CL:カラー,CN:コネクタ接続部,FC1:内周面,FC2:外周面,H1:第1挿通穴,H2:第2挿通穴,IT:雌ねじ部材,PT:電源ターミナル,S1:第1雄ねじ部材,S2:第2雄ねじ部材,SF:実装面,SL:環状シール,SM:センサマグネット,SMU:センサマグネットユニット,SP:隙間,ST:センサターミナル,TH:スルーホール