(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157204
(43)【公開日】2024-11-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0226 20230101AFI20241030BHJP
【FI】
G06Q30/0226
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071409
(22)【出願日】2023-04-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】594103301
【氏名又は名称】三井住友カード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡津 卓也
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】クレジットカードの会員であって単独で決済口座を有する会員のカード間でポイントを譲渡することを可能にする技術を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、単独でクレジットカードの決済口座を有する第1の会員から、前記第1の会員のポイントを、単独でクレジットカードの決済口座を有する第2の会員へ譲渡する譲渡申請に関する情報を受け付ける受付手段と、前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を記憶する記憶手段と、受け付けられた前記譲渡申請に関する情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を変更する変更手段と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単独でクレジットカードの決済口座を有する第1の会員から、前記第1の会員のポイントを、単独でクレジットカードの決済口座を有する第2の会員へ譲渡する譲渡申請に関する情報を受け付ける受付手段と、
前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を記憶する記憶手段と、
受け付けられた前記譲渡申請に関する情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を変更する変更手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記受付手段は、前記第1の会員が譲渡する前記第1の会員のポイント数および前記第1の会員の前記ポイントの譲渡を受ける付与対象者の識別情報を少なくとも受け付ける、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記譲渡申請のための譲渡申請画面を提示する提示手段をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記変更手段は、前記譲渡申請に関する情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報のうち、変更する対象を特定し、特定された変更対象に対して変更処理を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記記憶手段は、少なくとも前記第1の会員および前記第2の会員の保有ポイントを記憶し、
前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された前記第1の会員の保有ポイントと前記譲渡申請に含まれる譲渡対象となる前記第1の会員のポイント数とを比較し、前記第1の会員の保有ポイントの方が多い場合に、前記第1の会員の保有ポイントを減算して前記第2の会員の保有ポイントを加算する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記変更手段による減算処理および/または加算処理が実行された場合に、前記第1の会員へ前記減算および/または前記加算に関する所定の通知をする通知手段をさらに備える、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記変更手段による前記減算処理および前記加算処理のいずれもが成立した場合に、前記減算および前記加算の対象となった前記第1の会員のポイント数を、譲渡履歴として出力する出力手段をさらに備える、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
単独でクレジットカードの決済口座を有する第1の会員から、前記第1の会員のポイントを、単独でクレジットカードの決済口座を有する第2の会員へ譲渡する譲渡申請に関する情報を受け付ける受付ステップと、
前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を記憶する記憶ステップと、
受け付けられた前記譲渡申請に関する情報に基づいて、前記記憶ステップに記憶された前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を変更する変更ステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載された方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。より詳細には、クレジットカードの会員であって単独で決済口座を有する会員のカード間でポイントを譲渡することができる情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
クレジットカードの本会員である親から、クレジットカードの利用により獲得したポイントを子供へ譲渡することができる技術が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
クレジットカードには、家族カードというものが存在する。家族カードは、一般的には、本会員と同一の生計にある配偶者、両親、満18以上の子供が所有できる。家族カードが使用された際にもポイントの付与が行われ、本会員のポイントと合算される。家族カードの所有者が家族カードを利用した場合、決済は本会員の決済口座で行われる。
このような仕組みの中で、ポイントの譲渡が行われることが一般的である。前述の特許文献1においても、この仕組みの中で親(本会員)から子供(家族カード所有者)へのポイント譲渡が行われている。しかしながら、本会員、家族カード所有者という従来の枠組みを超えて、獲得したポイントの譲渡が可能となることを望む要望があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、クレジットカードの会員であって単独で決済口座を有する会員のカード間でポイントを譲渡することを可能にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様である情報処理装置は、単独でクレジットカードの決済口座を有する第1の会員から、前記第1の会員のポイントを、単独でクレジットカードの決済口座を有する第2の会員へ譲渡する譲渡申請に関する情報を受け付ける受付手段と、前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を記憶する記憶手段と、受け付けられた前記譲渡申請に関する情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を変更する変更手段と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、クレジットカードの会員であって単独で決済口座を有する会員のカード間でポイントを譲渡することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書において開示される実施形態の詳細な理解は、添付図面に関連して例示される以下の説明から得ることができる。
【
図1】本実施形態に係る情報処理装置が提供するサービスの概略を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係るサーバのハードウェア構成例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係るサーバの機能構成例を示す図である。
【
図5】
図4の機能構成を有するサーバが実行する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【
図6】本実施形態に係るグループ登録内容照会画面の例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係る譲渡申請画面の例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る譲渡履歴照会画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(概要)
図1は、本実施形態に係る情報処理装置(サーバ1)により提供されるサービス(以下、本サービスという)の概要を示す図である。
本サービスは、会員のカード間でポイントの譲渡を可能にするサービスである。本サービスにいう「会員」とは、クレジットカードの会員であって、単独で決済口座を有するものをいう。会員は、本会員に紐づく家族カードの所有者のような存在ではない。会員は、生計、居住地、決済口座等について夫々が独立した存在である。本サービスは、前述した本会員-家族カード所有者のような枠組みとは異なる体系で行われる。
【0010】
会員(例えば会員A。付与者)は、会員端末2aを使用してポイントの譲渡申請を行う。会員は、譲渡するポイント数とポイントの譲渡を受ける付与対象者を指定して譲渡申請を行う。会員が譲渡するポイントは、例えば、期間限定ポイントでもよい。サーバ1は、会員端末2aからポイント数(例えば400ポイント)および付与対象者(例えば会員B。受領者)の識別情報を受け付ける。サーバ1は、受け付けるポイント数を制限してもよい(例えば上限値を設ける)。
サーバ1は、受け付けられたポイント数および付与対象者の識別情報に基づいて、夫々の会員が保有するポイントを変更する。例えば、サーバ1は、会員Aのポイントを1200ポイントから800ポイントに減算する。サーバ1は、減算処理と同時に、あるいは減算処理が成功裏に完了した後に、会員Bのポイントを600ポイントから1000ポイントに加算する。サーバ1による譲渡申請に関する受付処理等の詳細は後述する。
【0011】
(システム構成)
図2は、本実施形態の情報処理システム全体の構成例を示す図である。情報処理システムは、サーバ1(情報処理装置)と、会員端末2aと、会員端末2bとを備え、それぞれネットワークNを介して通信接続されている。会員端末2aは、例えば、前述の会員Aが使用する端末である。会員端末2bは、例えば、前述の会員Bが使用する端末である。会員端末2aおよび会員端末2bは、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末、またはPC(Personal Computer)などのコンピュータとすることができ、ウェブブラウザ、電子メールソフト、またはその他のアプリケーションを備える。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)およびWAN(Wide Area Network)を含む有線または無線ネットワークを含んでよい。
なお、サーバ1、会員端末2aおよび会員端末2bの数は、図示された数に限定されるものではない。
【0012】
(ハードウェア構成)
図3は、本実施形態に係るサーバ1のハードウェア構成例を示す。サーバ1は、プロセッサ301と、メモリ302と、記憶装置303と、通信インターフェース(I/F)304と、入力装置305と、出力装置306とを備え、これらはバス310を介して通信可能に接続されている。
【0013】
プロセッサ301は、CPU(Central Processing Unit)であってもよく、バス310を介して接続された各構成要素を制御し、データを処理する。また、プロセッサ301は、メモリ302または記憶装置303に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、本実施形態に係る各種処理を実行する。
【0014】
メモリ302は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのメモリとすることができ、本実施形態に係る各種処理を実行するためのプログラムおよびデータを記憶する。RAMは、ワークメモリとして動作し、プロセッサ301が読み出したプログラムをロードすることができる。
【0015】
記憶装置303は、HDD(Hard Disk Drive)、SDD(Solid State Drive)などの大容量記憶装置とすることができ、本実施形態に係る各種処理を実行するためのプログラムおよびデータを記憶する。
【0016】
通信インターフェース(I/F)304は、有線または無線ネットワークに接続し、データを送受信するためのインターフェースであって、他のコンピュータとの通信を可能にする。
【0017】
入力装置305は、キーボード、マウス、出力装置306を兼ねるタッチパネルディスプレイなどとすることができる。
【0018】
出力装置306は、液晶ディスプレイや、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどとすることができる。
【0019】
なお、サーバ1のハードウェア構成は上述した構成例に限定されるものではなく、その他の要素を含んでよい。
【0020】
(機能構成)
図4は、本実施形態に係るサーバ1の機能構成例を示す図である。
図4において、サーバ1は、提示部401、受付部402、変更部403、通知部404、出力部405、グループDB(データベース)406、およびポイントDB407を含む。これらの機能部は、プロセッサ301がメモリ302または記憶装置303に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実装され得る。なお、本明細書では、特に本実施形態に関する機能部について説明するが、サーバ1はその他の機能部も含み得る。
【0021】
本実施形態では、会員同士がグループを形成し、形成されたグループの中で会員のカード間でポイントの譲渡を行う例を説明する。
グループの形成は、例えば、ある会員が他の会員を招待し、招待に応じた会員のみをグループメンバーとして登録する方法で形成されてよい。また、招待に応じる会員に対して本人確認(例えば、電話やSMSによる認証)が行われてもよい。
なお、サーバ1は、グループの各会員を、例えば各会員のカード番号により識別し得る。会員のカード番号は、本サービス利用開始時には、サーバ1に取得されていることとする。
【0022】
提示部401は、ポイントの譲渡申請のための譲渡申請画面を提示する。提示部401は、例えば、後述のグループDB406およびポイントDB407に格納された譲渡申請に係る情報(例えばグループメンバーや保有ポイント)を参照して譲渡申請画面を生成し、これを提示し得る。
提示部401は、例えば、ポイントの譲渡申請を行う会員が使用する会員端末(例えば会員端末2a)へ譲渡申請画面を提示する。以下、ポイントの譲渡を行う会員を「付与者」、ポイントの譲渡を受ける会員を「受領者」と称する。付与者は、譲渡申請画面に表示された項目(例えば付与対象者等)に必要事項を入力して譲渡申請を行う。付与者により入力された譲渡申請に関する情報は、付与者が使用する会員端末2aを介して受付部402に受け付けられる。譲渡申請画面の詳細については、
図7にて説明する。
なお、提示部401は、受領者が使用する端末(例えば、会員端末2b)へ譲渡申請画面を提示してもよい。付与者が受領者に、受領者が付与者になり得るためである。
【0023】
受付部402は、単独でクレジットカードの決済口座を有する第1の会員(付与者)から、第1の会員のポイントを、単独でクレジットカードの決済口座を有する第2の会員(受領者)へ譲渡する譲渡申請に関する情報を受け付ける。受付部402は、第1の会員が譲渡する第1の会員のポイント数および第1の会員のポイントの譲渡を受ける付与対象者の識別情報を少なくとも受け付ける。
受付部402は、例えば、「ポイント数-400」、「付与対象者-会員B」という情報を、付与者が使用する会員端末2aから受け付ける。受け付けられた情報は、後述の変更部403へ引き渡され、変更部403による変更処理に用いられる。
なお、付与対象者の識別情報は、例えば、付与対象者のカード番号であり得る。また、受付部402は、カード番号を識別子として付与者を識別してもよい。
【0024】
変更部403は、受付部402により受け付けられた譲渡申請に関する情報に基づいて、後述のデータベースに記憶された第1の会員および第2の会員に関する情報を変更する。具体的には、変更部403は、譲渡申請に関する情報に基づいて、後述のグループDB406およびポイントDB407に記憶された第1の会員および第2の会員に関する情報のうち、変更する対象を特定し、特定された変更対象に対して変更処理を実行する。より具体的には、変更部403は、ポイントDB407に記憶された第1の会員の保有ポイントと譲渡申請に含まれる譲渡対象となる第1の会員のポイント数とを比較し、第1の会員の保有ポイントの方が多い場合に、第1の会員の保有ポイントを減算して第2の会員の保有ポイントを加算する。
【0025】
変更部403は、受付部402から付与者が譲渡するポイント数および付与対象者(すなわち受領者)に係る情報を取得する。変更部403は、付与者の保有ポイントを、ポイントDB407を参照して特定する。また、変更部403は、グループDB406を参照して、ポイントの譲渡を受ける受領者を特定する。変更部403は、特定した付与者の保有ポイントと、譲渡対象となる付与者のポイント数とを比較する。そして、変更部403は、付与者の保有ポイントの方が、譲渡対象のポイント数よりも多い場合に、付与者の保有ポイントを減算する。変更部403は、付与者の保有ポイントを減算すると同時に、あるいは減算処理が成功裏に完了した後に、特定した受領者の保有ポイントを加算する。
【0026】
例えば、
図1に示した例では、付与者は会員Aである。変更部403により特定された受領者は会員Bである。会員Aと会員Bとは同じグループに属するものとする。会員Aの保有ポイントは、1200ポイントであり、譲渡対象となる付与者のポイント数は、400ポイントである。会員Aの保有ポイントは、譲渡対象となる400ポイントよりも多い。このため、変更部403は、会員Aの保有ポイントを、400ポイント減算する。変更部403は、会員Aの保有ポイントを減算すると同時に、あるいは減算処理が成功裏に完了した後に、会員Bの保有ポイントを、400ポイント加算する。
【0027】
このようにして、変更部403による変更処理が実行される。なお、サーバ1は、変更部403による減算および加算処理が実行された後に、ポイントDB407に格納されている各会員の保有ポイントを更新する更新部(図示せず)を備えてよい。更新部による更新前と更新後の各会員の保有ポイントの差分は、譲渡履歴として後述の出力部405により出力され得る。
【0028】
通知部404は、変更部403による減算処理および/または加算処理が実行された場合に、会員へ減算および/または加算に関する所定の通知をする。
通知部404は、例えば、ポイントDB407を参照して、付与者および受領者夫々の保有ポイントが、変更部403により減算および/または加算されているかを確認する。通知部404は、確認後、減算および/または加算に関する所定の通知をする。
【0029】
例えば、変更部403による減算が成立せず付与者の保有ポイントが減算していない場合に、通知部404は、付与者が使用する会員端末2aへ減算が不可である旨の通知をし得る。変更部403による減算が成立しない場合とは、例えば、付与者の保有ポイントが、譲渡対象のポイント数よりも少ない場合が挙げられる。
また例えば、変更部403による加算が成立せず受領者の保有ポイントが加算していない場合に、通知部404は、付与者が使用する会員端末2aへ加算がされない旨を通知し得る。変更部403による加算が成立しない場合とは、例えば、受領者が形成されたグループから脱退している場合が挙げられる。
また例えば、変更部403による減算処理および加算処理が成立した場合に、通知部404は、付与者が使用する会員端末2aへ譲渡成立の旨を通知し得る。なお、通知部404は、受領者が使用する会員端末2bへ譲渡成立の旨を通知してもよい。通知部404は、例えば、「××××様より400ポイントの譲渡がありました」という通知をしてもよい。
【0030】
出力部405は、変更部403による減算処理および加算処理のいずれもが成立した場合に、減算および加算の対象となった会員のポイント数を、譲渡履歴として出力する。
出力部405は、例えば、ポイントDB407を参照して、前述の更新部による更新前と更新後の付与者および受領者夫々の保有ポイントの差分を、譲渡履歴として出力し得る。
【0031】
出力部405による出力の態様は限定されない。例えば、出力部405は、譲渡履歴を含んだポイントの譲渡履歴照会画面を生成し得る。付与者および受領者は、付与者が使用する会員端末2aおよび受領者が使用する会員端末2bを介してこれにアクセスすることにより、譲渡履歴を確認できる。
また例えば、出力部405は、付与者が使用する会員端末2aから出力を要請する旨の信号を受信した場合に、譲渡履歴を会員端末2aへ出力してもよい。また例えば、出力部405は、受領者のメールアドレス宛に譲渡履歴を送信するという態様で出力してもよい。
【0032】
グループDB406は、グループに関する情報を格納する。前述のように、本実施形態では、会員同士がグループを形成している。グループDB406は、この形成されたグループに関する情報を格納する。グループに関する情報には、例えば、グループ番号、グループメンバー、グループに登録されている人数等が含まれる。なお、各グループメンバーのカード番号が、各グループメンバーと関連付けられ格納され得る。
グループDB406に格納されたグループに関する情報は、例えば、提示部401による譲渡申請画面の生成、変更部403によるポイントの譲渡を受ける付与対象者の特定に用いられる。グループDB406に格納されたグループに関する情報は、また例えば、譲渡申請を行おうとしている付与者を特定する処理に用いられ得る。
【0033】
ポイントDB407は、会員のポイントに関する情報を格納する。会員のポイントに関する情報には、例えば、各会員の保有ポイント、ポイントの更新履歴等が含まれる。各会員の保有ポイントは、会員のカード番号と関連付けられて格納されてよい。
ポイントDB407に格納された会員のポイントに関する情報は、例えば、提示部401による譲渡申請画面の生成、変更部403による会員の保有ポイントの確認、変更部403による会員の保有ポイントと譲渡対象のポイント数との比較、出力部405による譲渡履歴の出力に用いられる。
【0034】
なお、サーバ1の機能構成は、上述した機能構成に限定されるものではなく、他の構成要素を含んでもよい。
【0035】
(処理内容)
図5は、
図4の機能構成を有するサーバ1が実行する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【0036】
ステップS1において、提示部401は、ポイントの譲渡申請のための譲渡申請画面を提示する。提示部401は、例えば、ポイントの譲渡申請を行う付与者が使用する会員端末2aへ譲渡申請画面を提示する。提示部401は、受領者が使用する会員端末2bへ譲渡申請画面を提示してもよい。付与者が受領者に、受領者が付与者になり得るためである。
付与者は、譲渡申請画面に表示された項目(例えば付与対象者等)に必要事項を入力して譲渡申請を行う。付与者により入力された譲渡申請に係る情報は、付与者が使用する会員端末2aを介して受付部402に受け付けられる。
【0037】
ステップS2において、受付部402は、単独でクレジットカードの決済口座を有する第1の会員(付与者)から、第1の会員のポイントを、単独でクレジットカードの決済口座を有する第2の会員(受領者)へ譲渡する譲渡申請に関する情報を受け付ける。受付部402は、第1の会員が譲渡する第1の会員のポイント数および第1の会員のポイントの譲渡を受ける付与対象者の識別情報を少なくとも受け付ける。受付部402は、例えば、「ポイント数-400」、「付与対象者-会員B」という情報を、付与者が使用する会員端末2aから受け付ける。受け付けられた情報は、後述の変更部403へ引き渡され、変更部403による変更処理に用いられる。
【0038】
ステップS3において、変更部403は、ポイントDB407に記憶された付与者の保有ポイントと譲渡申請に含まれる譲渡対象となる付与者のポイント数とを比較する。
【0039】
ステップS4において、変更部403は、付与者の保有ポイントを減算できるか判断する。具体的には、変更部403は、付与者の保有ポイントの方が、譲渡対象となる付与者のポイント数より多いか否かを判断する。付与者の保有ポイントを減算できる場合、処理はステップS6へ進む。付与者の保有ポイントを減算できない場合、処理はステップS5へ進む。
【0040】
ステップS5において、通知部404は、譲渡不可である旨の通知をする。例えば、付与者の保有ポイントが300ポイントであり、譲渡対象となるポイント数が400ポイントである場合に、通知部404は、付与者が使用する会員端末2aへポイントの譲渡が不可である旨の通知をする。
【0041】
ステップS6において、変更部403は、付与者の保有ポイントの減算処理および受領者の保有ポイントの加算処理をする。より具体的には、変更部403は、付与者の保有ポイントを減算すると同時に、あるいは減算処理が成功裏に完了した後に、受領者の保有ポイントを加算する。
【0042】
ステップS7において、出力部405は、変更部403による減算および加算の対象となった会員のポイント数を、譲渡履歴として出力する。出力部405は、例えば、ポイントDB407を参照して、ポイントの減算および加算前後の付与者および受領者夫々の保有ポイントの差分を、譲渡履歴として出力し得る。
出力部405による出力の態様は限定されない。例えば、出力部405は、譲渡履歴を含んだポイントの履歴照会画面を生成し得る。付与者および受領者は、付与者が使用する会員端末2aおよび受領者が使用する会員端末2bを介してこれにアクセスすることにより、譲渡履歴を確認できる。
また例えば、出力部405は、付与者が使用する会員端末2aから出力を要請する旨の信号を受信した場合に、譲渡履歴を会員端末2aへ出力してもよい。また例えば、出力部405は、受領者のメールアドレス宛に譲渡履歴を送信するという態様で出力してもよい。
【0043】
(出力例)
図6は、本実施形態に係るグループ登録内容照会画面の例を示す図である。グループ登録内容照会画面とは、会員が属するグループの現状を示す画面である。前述のように、本実施形態では、会員同士がグループを形成している。このため、ポイントの譲渡を会員が発意したとき、グループメンバーを確認する作業が生じ得る。
グループ登録内容照会画面600には、現在の登録内容、グループメンバーおよびポイント譲渡のための釦601が示されている。
現在の登録内容には、グループナンバーと登録人数が示されている。
図6では、グループナンバー123456、登録人数3人と示されている。
現在の登録内容の下方には、グループメンバーが示されており、グループに属するメンバーの氏名とカード名称が示されている。
図6では、××××、○○○○、□□□□という3人のメンバーと、夫々が有するカード名称が示されている。なお、
図6では各メンバーのカードが1つずつ示されているが、カードは、複数示されてもよい。
ポイント譲渡のための釦601は、グループメンバーの下方に示されており、「ポイントを譲渡する」という文字が付されている。ポイントの譲渡を行うとき、付与者はこのポイント譲渡のための釦601を押下する。付与者による釦の押下がなされると、画面は、後述の譲渡申請画面へと遷移する。
【0044】
図7は、本実施形態に係る譲渡申請画面の例を示す図である。
図7に示される画面は、会員がポイントの譲渡を行うための画面である。
譲渡申請画面700には、付与者の現在の保有ポイント、対象選択欄701、「確定後はキャンセルできません」という注意書き、ポイント譲渡を確定するための釦702、戻る釦703が表示されている。なお、対象選択欄701には、付与者以外のグループメンバーが表示されている。
図6に示された××××を、
図7における付与者とする。付与者である××××は、対象選択欄701に必要事項を入力する。具体的には、ポイントを譲渡するメンバーと付与ポイントを入力する。××××は、メンバー○○○○を選択し、選択ボックスへチェックを入れている。また、××××は、付与ポイントを400ポイントとしている。この内容で譲渡申請を確定する場合、付与者××××は、注意書きを確認したうえでポイント譲渡を確定するための釦702を押下する。当該確定釦の押下により、譲渡申請が完了する。一方、譲渡申請を取り止めるときは、付与者××××は、戻る釦703を押下する。
なお、
図7においては、○○○○1人のみが付与対象として選択されているが、付与対象は複数選択されることが可能である。
【0045】
図8は、本実施形態に係る譲渡履歴照会画面の例を示す図である。
図8に示される画面は、ポイントの譲渡が成立した場合に、当該譲渡対象となったポイント数を譲渡履歴として表示するための画面である。
譲渡履歴照会画面800は、付与者が視認し得る画面である。譲渡履歴照会画面800には、日付と付与分ポイントが示されている。
図8に示される日付は、付与者がポイントを譲渡した日付であり得る。付与分ポイントは、付与者が譲渡したポイント数である。
図8では、-(マイナス)400ポイントと示されている。
譲渡履歴照会画面801は、受領者が視認し得る画面である。譲渡履歴照会画面801には、日付、受領分ポイント、および受領分有効期限が示されている。
図8に示される日付は、付与者がポイントを受領した日付であり得る。受領分ポイントは、受領者が受領したポイント数である。
図8では+(プラス)400ポイントと示されている。受領分有効期限は、受領者が受領したポイントの有効期限である。
図8では2023年9月末日と示されている。前述のように、付与者が譲渡するポイントは、期間限定ポイントであってよい。このため、期間限定ポイントを受領者が受領した場合には、このように受領分有効期限が示され得る。
【0046】
以上、例示的な実施形態を参照しながら本発明の原理を説明したが、本発明の要旨を逸脱することなく、構成および細部において変更する様々な実施形態を実現可能であることを当業者は理解するだろう。すなわち、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 サーバ
401 提示部
402 受付部
403 変更部
404 通知部
405 出力部
406 グループDB
407 ポイントDB
【手続補正書】
【提出日】2024-03-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単独でクレジットカードの決済口座を有する第1の会員から、前記第1の会員のポイントを、単独でクレジットカードの決済口座を有し前記第1の会員と同じグループに属する第2の会員へ譲渡する譲渡申請に関する情報を受け付ける受付手段と、
少なくとも前記第1の会員および前記第2の会員の保有ポイントを含む前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を記憶する記憶手段であって、前記記憶手段は、前記第1の会員からの招待に前記第2の会員が応じたことに応答して、前記第2の会員を前記第1の会員と同じグループに属する者として記憶する、記憶手段と、
受け付けられた前記譲渡申請に関する情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を変更する変更手段であって、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された前記第1の会員の保有ポイントと前記譲渡申請に含まれる譲渡対象となる前記第1の会員のポイント数とを比較し、前記第1の会員の保有ポイントの方が多い場合に、前記第1の会員の保有ポイントを減算して前記第2の会員の保有ポイントを加算する、変更手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記受付手段は、前記第1の会員が譲渡する前記第1の会員のポイント数および前記第1の会員の前記ポイントの譲渡を受ける付与対象者の識別情報を少なくとも受け付ける、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記譲渡申請のための譲渡申請画面を提示する提示手段をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記変更手段は、前記譲渡申請に関する情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報のうち、変更する対象を特定し、特定された変更対象に対して変更処理を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記変更手段による減算処理および/または加算処理が実行された場合に、前記第1の会員へ前記減算および/または前記加算に関する所定の通知をする通知手段をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記変更手段による前記減算処理および前記加算処理のいずれもが成立した場合に、前記減算および前記加算の対象となった前記第1の会員のポイント数を、譲渡履歴として出力する出力手段をさらに備える、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
単独でクレジットカードの決済口座を有する第1の会員から、前記第1の会員のポイントを、単独でクレジットカードの決済口座を有し前記第1の会員と同じグループに属する第2の会員へ譲渡する譲渡申請に関する情報を受け付ける受付手段と、
少なくとも前記第1の会員および前記第2の会員の保有ポイントを含む前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を記憶する記憶手段であって、前記記憶手段は、前記第1の会員からの招待に前記第2の会員が応じたことに応答して、前記第2の会員を前記第1の会員と同じグループに属する者として記憶する、記憶手段と、
受け付けられた前記譲渡申請に関する情報に基づいて、前記記憶手段に記憶された前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を変更する変更手段であって、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶された前記第1の会員の保有ポイントと前記譲渡申請に含まれる譲渡対象となる前記第1の会員のポイント数とを比較し、前記第1の会員の保有ポイントの方が多い場合に、前記第1の会員の保有ポイントを減算して前記第2の会員の保有ポイントを加算する、変更手段と、
前記変更手段による減算処理および/または加算処理が実行された場合に、前記第1の会員へ前記減算および/または前記加算に関する所定の通知をする通知手段と、
前記変更手段による前記減算処理および前記加算処理のいずれもが成立した場合に、前記減算および前記加算の対象となった前記第1の会員のポイント数を、譲渡履歴として出力する出力手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
少なくとも第1の会員および第2の会員の保有ポイントを含む前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を記憶する記憶ステップであって、前記記憶ステップは、前記第1の会員からの招待に前記第2の会員が応じたことに応答して、前記第2の会員を前記第1の会員と同じグループに属する者として記憶する、記憶ステップと、
単独でクレジットカードの決済口座を有する前記第1の会員から、前記第1の会員のポイントを、単独でクレジットカードの決済口座を有し前記第1の会員と同じグループに属する前記第2の会員へ譲渡する譲渡申請に関する情報を受け付ける受付ステップと、
受け付けられた前記譲渡申請に関する情報に基づいて、前記記憶ステップに記憶された前記第1の会員および前記第2の会員に関する情報を変更する変更ステップであって、前記変更ステップは、前記記憶ステップに記憶された前記第1の会員の保有ポイントと前記譲渡申請に含まれる譲渡対象となる前記第1の会員のポイント数とを比較し、前記第1の会員の保有ポイントの方が多い場合に、前記第1の会員の保有ポイントを減算して前記第2の会員の保有ポイントを加算する、変更ステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載された方法をコンピュータに実行させるプログラム。