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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157209
(43)【公開日】2024-11-07
(54)【発明の名称】ビードワイヤ除去装置
(51)【国際特許分類】
   B09B 3/30 20220101AFI20241030BHJP
   B29B 17/02 20060101ALI20241030BHJP
【FI】
B09B3/30
B29B17/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071422
(22)【出願日】2023-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】394018281
【氏名又は名称】株式会社イワタクリエイト
(74)【代理人】
【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100141483
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 生吾
(72)【発明者】
【氏名】岩田 薫
(72)【発明者】
【氏名】石原 充
【テーマコード(参考)】
4D004
4F401
【Fターム(参考)】
4D004AA11
4D004AB03
4D004CA02
4D004CA12
4F401AA03
4F401AC02
4F401AD03
4F401BA13
4F401CA22
4F401CA31
4F401CA39
(57)【要約】
【課題】ゴムタイヤのビードワイヤ抜き取り除去作業時のビードワイヤの切断トラブルを防止する。
【解決手段】この発明のビードワイヤ除去装置は、機体フレーム1上に前後進移動しゴムタイヤTのビードワイヤ34を係止して抜き取るフック3と、該フック3を挿通するフック溝3)を形成しビードワイヤ抜き取り時にゴムタイヤTを定位置で受け止めるダイス板33とを備え、該ダイス板33にフック溝36と交差し前記フック3によりV字形のループを形成しながら抜き取られるビードワイヤ34を左右に移動案内するガイド溝37を形成したビードワイヤ除去装置の改良に関する。前記フック3の先端側のフック部3Aでビードワイヤ34を係止する係止溝3cの底面3eに対し、フック部3A後方においてゴムタイヤTのビード部T1を載置するタイヤ搭載面3aの高さを、搭載するゴムタイヤTの想定本数に対応して低く設定する逃し深さDを設けている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体フレーム(1)上に前後進移動しゴムタイヤ(T)のビードワイヤ(34)を係止して抜き取るフック(3)と、該フック(3)を挿通するフック溝(36)を形成しビードワイヤ抜き取り時にゴムタイヤ(T)を定位置で受け止めるダイス板(33)とを備え、該ダイス板(33)にフック溝(36)と交差し前記フック(3)によりV字形のループを形成しながら抜き取られるビードワイヤ(34)を左右に移動案内するガイド溝(37)を形成したビードワイヤ除去装置であって、前記フック(3)の先端側のフック部(3A)でビードワイヤ(34)を係止する係止溝(3c)の底面(3e)に対し、フック部(3A)後方においてゴムタイヤ(T)のビード部(T1)を載置するタイヤ搭載面(3a)の高さを、搭載するゴムタイヤ(T)の想定本数に対応して低く設定する逃し深さ(D)を設けてなるビードワイヤ除去装置。
【請求項2】
タイヤ搭載面(3a)から係止溝(3c)の底面(3e)に至る案内面(3f)を、引抜作業時のビードワイヤ(34)を上記底面(3e)に案内すべく傾斜面に形成した請求項1に記載のビードワイヤ除去装置。
【請求項3】
係止溝(3c)の底面(3e)をガイド溝(37)の底面(37a)と同等又はそれ以上の高さに設定してなる請求項1又は2に記載のビードワイヤ除去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用ゴムタイヤの廃棄処理時にビードワイヤを抜き取り除去するビードワイヤ除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来上記ビードワイヤの除去装置としては特許文献1,同2が公知であり、いずれも装置の機体フレームの端部でゴムタイヤの側面を受け止めた状態で、外向きに突出するフックをゴムタイヤの内周端の断面内に埋め込まれたモールドワイヤ部分に係止し、内部にモールド埋設されたワイヤを機体の内側に引抜くことにより除去するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4468348号公報
【特許文献2】特開2023-29108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1,2はいずれも本発明者等によって提案されたものであるが、この装置は1回の作業で予定された規格の単数のタイヤのビードワイヤを抜き取り除去する場合は、確実且つ円滑に抜き取り作業が行われるものである。
【0005】
これに対し、作業効率を上げるために複数本(後述する実施形態では2本)のタイヤのビード除去作業を行うには、まずフック自体の先端から基端部迄の長さを複数本のタイヤを重ねた長さ(厚み)分だけ長くする必要があり(図4参照)、この改良自体はタイヤ複数本分(2本分)の搭載幅Lを確保すれば足りるので、格別困難な改良ではない。
【0006】
しかし、上記のように単にフックの前後長をタイヤ本数に応じて長くしたのみでは、タイヤからビードワイヤを引離す(引き抜く)際に、タイヤを受け止めるダイス板(又は受け板)に設けた左右方向のガイド溝(又は横溝)に、左右に広がって移動するビードワイヤが案内されずワイヤがフックを挿通するフック溝に案内されて切断するトラブルが生じるという問題があった。
【0007】
これに対し、タイヤのビード数の増加に応じてフックの係止幅を大きくして(フックを大型化して)、ビードワイヤを確実にフック内に納めることは可能であるが、フックを大型化するとフックのタイヤへの喰い込み抵抗やワイヤの引き抜き抵抗が過大になり、動力を含めた装置自体の大型化を招くという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の装置は第1に、機体フレーム上に前後進移動しゴムタイヤTのビードワイヤ34を係止して抜き取るフック3と、該フック3を挿通するフック溝36を形成しビードワイヤ抜き取り時にゴムタイヤTを定位置で受け止めるダイス板33とを備え、該ダイス板33にフック溝36と交差し前記フック3によりV字形のループを形成しながら抜き取られるビードワイヤ34を左右に移動案内するガイド溝37を形成したビードワイヤ除去装置であって、前記フック3の先端側のフック部3Aでビードワイヤ34を係止する係止溝3cの底面3eに対し、フック部3A後方においてゴムタイヤTのビード部T1を載置するタイヤ搭載面3aの高さを、搭載するゴムタイヤTの想定本数に対応して低く設定する逃し深さDを設けてなることを特徴としている。
【0009】
第2に、タイヤ搭載面3aから係止溝3cの底面3eに至る案内面3fを、引抜作業時のビードワイヤ34を上記底面3eに案内すべく傾斜面に形成したことを特徴としている。
【0010】
第3に、係止溝3cの底面3eをガイド溝37の底面37aと同等又はそれ以上の高さに設定してなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
上記のように構成される本発明の装置によれば、従来のフックやダイス板のサイズ等の装置の大型化を伴うことなく、引き抜き作業中のビードワイヤの左右のループをダイス板のビードワイヤガイド溝に確実に案内し、作業中のビードワイヤの切断を防止することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明装置の全体側面図である。
図2】同装置の正面図である。
図3】フックとフックを駆動させる機構の側面図である。
図4】フックによるタイヤのビードワイヤ除去作業の状態を示す拡大側面図である。
図5】フックによるビードワイヤ引き抜き時の平面図である。
図6】フックとダイス板の組付け関係を示す一部断面拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面は本発明の1実施形態を示し、図1図2の全体図に示すように装置は、前後方向のボックス状の機体フレーム1内の中央に前後方向のベッドフレームを兼ねたスライドガイド2が設けられており、該スライドガイド2は、後述するビードワイヤ抜き取り用の上向きのフック3を、前後方向に直線状にスライド移動させるためのガイドとなる。
【0014】
フック3は、図1図3図5に示すように、上下方向の断面で前後方向に長い板材よりなり、その先端(左端)上にタイヤTのC型断面の内周端(開放端)を突き破ってビード部T1を係止する側面視鈎形のフック部3Aが形成され、その下端面と後端(右端)は、次に述べるブラケット状のフックホルダ6に着脱交換可能に取付けられている。
【0015】
フックホルダ6は、フック3と同一板厚で上下方向断面の板材よりなる後方側のホルダ本体7と、該ホルダ本体7の下端面にビス止めにより逆T字形断面に着脱可能に取付けられる平面視前後方向の長方形に形成された取付座8とで構成されている。フック3はその下端を取付座8の断面中央に直立させて逆T字形断面となるように上記同様着脱可能に取付けられるとともに、後端側はホルダ本体7の前端に突設されたフック取付部7aと突合わされ、両側面から連結プレート9を介して着脱可能に連結固定してフックホルダ6に取付けられている。
【0016】
ホルダ本体7は、図1図3に示すように、正面視でその前後の中間の上辺側にセンサーポール取付部7b,後端にチェン取付部7c,後端で下向きに突出するチェン取付部7dをそれぞれ形成している。
【0017】
機体フレーム1のベッドフレーム2の後方には、内部又は側面に次に述べるチェン11を巻き掛けて駆動する駆動スプロケット12と、該チェン11を巻き掛けるテンションスプロケット13とを左右方向のスプロケット軸14,16によって軸支するブラケット状又はボックス状の駆動ユニット17が取付けられている。図1に示す符号18は駆動ユニット17に取付けられ、テンションスプロケット13の軸16を前後動させてチェン11のテンションを調節するアジャスターである。
【0018】
チェン11は、図3に示すように一端を前記ホルダ本体7の後端のチェン取付部7cに連結して取付け、他端をホルダ本体7の後方に下向きに突設されたチェン取付部7dに連結して取付けて全体として閉鎖状のループを形成している。
【0019】
該ループ内のチェン11の後端側は、上記駆動スプロケット12とその下方のテンションスプロケット13に巻き掛けられ、前端側を前記スライドガイド2の下方の機体フレーム1内に軸支された端部スプロケット19に巻き掛けられている。上記端部スプロケット19は、スライドガイド2に沿ってその下面側に横設されたチェンフレーム20の先端側内に軸支されており、チェンフレーム20の基端部は前記駆動ユニット17の左側端部に一体的に接合され、前端部は機体フレーム1内の前端に一体的に連結固定されている。
【0020】
その結果、チェン11はスライドガイド2に沿ってその下方位置に近接して機体フレーム1内に前後方向に張設され、駆動スプロケット12が正逆回転させられることにより、フック3は、スライドガイド2に沿って前後進に切換えられて直線的にスライド駆動させられ、後述するように後退時にタイヤTの内周端を突き破ってビードワイヤ34を係止して引抜き、前進時に待機姿勢に復帰スライドする。
【0021】
機体フレーム1内の後端底部には、モータースプロケット21付のモーター22が設置され、上記モータースプロケット21と駆動ユニット17側の駆動スプロケット軸14に軸支された入力スプロケット23間に入力チェン24が巻き掛け張設されており、モーター22の正逆回転により駆動ユニット17を介してチェン11が、即ちフック3が前後進方向にスライド駆動される。
【0022】
機体フレーム1の上端側には、上下2段の前後方向のトップフレーム24,26が左右及び上下間隔を介して架設されており、その前後間隔内に、フックホルダ6のホルダ本体7(センサーポール取付部7b)上に突設されたセンサーポール27が上向きに挿通され、フックホルダ6と共に左右移動する。
【0023】
また上側のトップフレーム24には上記センサーポール27の通過又は到達位置を検出して前後進の停止位置を制御するリミットスイッチその他の複数のセンサー28が取付けられている。さらに下段側のトップフレーム26には装置の設定入力操作用の操作盤29が設置され、機体フレーム1の後端部上には、縦フレーム30a,30bを介して装置の駆動停止,駆動量や時間等の条件を制御する制御盤31が取付けて設置されている。
【0024】
機体フレーム1の前(左)端面(ゴムタイヤTの押接面)32側には、ビードワイヤ34の引抜き時に、ゴムタイヤTのビードワイヤ部分を受け止めるダイス板33が、当該受け面に沿うように着脱可能に取付けられている。このダイス板33の中心部には、前記フック3が押接面32側に突出入する際に、その先端を挿通する上下方向のフック溝36とフック3に係止されて平面視V字形のループを形成しながら引抜かれる際に、順次V字形の角度が広がるビードワイヤ34を、外側下向きに且つ左右両側方向に移動させながら挿通ガイドする山形の円弧状のスリットからなるガイド溝37が切抜き形成されている。
【0025】
このガイド溝37により、図5に示すようにV字形角度が引抜きとともに順次拡大しながら外向きに且つ下向きにスリップするのを、上記山形の円弧状のガイド溝37によって、円滑にガイドすることができるとともに、フック3による引抜き抵抗を緩和し且つビードワイヤ34の過負荷による切断が防止できる。
【0026】
上記ガイド溝37へのビードワイヤ34の案内は、フック3のフック部3Aにビードワイヤ34が係止されてダイス板33を通過する際に開始される必要がある。このためガイド溝37の下側の面(底面37a)は、図6に示すようにフック部3Aの後述する係止溝3cの底面3eの高さHと略同一高さ又はそれ以上であることが望ましい。
【0027】
その理由は、ガイド溝37を通過する際のビードワイヤ34は、V字形の係止溝3cの最深部、即ち底面3eに沿った高さにあるためである。換言すれば、ガイド溝37を通過する際のビードワイヤ34が、左右のガイド溝37内(即ちガイド溝の上下面の内側)に案内されないとビードワイヤ34が切断する等のトラブルを生じることになる。
【0028】
尚、ゴムタイヤTは、その側面が図1に示すように装置の押接面32に沿って、且つビードワイヤ34が埋設されているタイヤのC型断面部の両端がフック3のフック部3Aに係止される高さを保つ設定定位置で、支持台その他の支持装置(図示せず)によって支持される。
【0029】
図示する例ではフック3の前後進と共にチェン11の前後駆動によって行っているが、フック3の係止位置への復帰スライドを、前方に付勢するスプリングやウエイトその他の復帰手段(図示せず)によって行うことも可能であり、この場合はチェン11の一端をチェン取付部7cに取付ける必要はなく、フリーの端部とすることができる。
【0030】
以上説明した技術的事項は前記特許文献2に示す本発明者等の提案に係る発明と共通するが、次に本発明の課題解決を図るべく、作業効率向上のために複数本のタイヤのビードワイヤを同時に除去する新たな技術的構成につき説明する。
【0031】
図1図4に示すようにこの発明の装置では、従来1本のタイヤを対象にビードワイヤの除去をしていたのに対し、複数本(本例では2本)のタイヤTを装置上にセットし、これらのタイヤのビードワイヤを同時に引き抜き除去するものであり、さらに複数本のタイヤのビードワイヤ除去を同時に行う際に生じるビードワイヤの切断を防止する機構を提供することを特徴としている。
【0032】
図1図4では、装置の右端側に突出した待機姿勢のフック3には、2本のタイヤTが挿通掛止された状態でビードワイヤの引き抜き作業前に予め搭載されており、このためタイヤTを載せるフック3の上面(タイヤの搭載面)3aは、タイヤTの規格サイズと想定搭載数に応じた搭載幅Lが確保される。
【0033】
またフック3の先端のフック部3Aは、右向き(引き抜き方向)に鈎形に突出するフック爪3bと該フック爪3bの下側に形成される後向きのV字形の係止溝3cとで構成され、係止溝3cは内向きの傾斜面からなる係止面3dと底面3eとで構成される。
【0034】
そして係止溝3cの底面3eに対して、フック基端部側の大半に形成されるタイヤ搭載面3aは、底面3eの高さに対して所定の逃し深さDだけ低い(深い)平面として形成されている。この逃し深さDはフック3による1回のビードワイヤ引き抜き作業でどの規格サイズの何本のタイヤTのビードを除去するか、換言すればフック3の搭載面3a上に最大2本以上何本のタイヤTを載せるかにより決められる。
【0035】
上記逃し深さDの説明とともに、上記のような装置でタイヤTからビードワイヤ34を抜き取る際のフック3に対するビードワイヤ34及びゴム等のタイヤ部材の挙動や引き抜き作業の課題等について説明する。
【0036】
フック3の爪をタイヤのビード部に突き差しながらビードワイヤ34とビード部を引きちぎって取り出すには、フック部の断面は引き抜き抵抗を考慮すると可能な限り小サイズであることが望ましい。他方、多数本のタイヤを同時に処理するとフック部に係止される部材はタイヤの本数に応じて多くなり、引き抜きに応じてビードワイヤ34は図4図6に示す矢印a方向に押し上げられ、係止溝3cの上側方向に移動する。
【0037】
この挙動によりフック部3Aがダイス板33を通過する際にビードワイヤ34の通過位置が高過ぎるとビードワイヤ34は矢印aに沿って上側のフック溝36a内に案内されて切断等のトラブルを生じる。
【0038】
これに対し、フック3のタイヤの搭載面3aにタイヤの規格と同時処理本数に応じた量の逃し深さDを予め設けておくことにより、ワイヤ引き抜き時のフック3上でのビードワイヤ34の矢印a方向への移動量を可能な限り少なくし、図6の矢印b方向(即ち左右のガイド溝37内)に案内させることにより、ワイヤ切断等のトラブルを生じることなく、ビードワイヤ34の引き抜き除去が実現できる。
【0039】
図4におけるタイヤTの断面は、その外形とビードワイヤ34の埋設部(ビード部T1)の構造以外のカーカス,ビードフィラー,ベルト部等の内部補強部の詳細は省略して一体表示されている。
【0040】
尚、ビードワイヤ引き抜き時にフック3の後退移動に伴い、タイヤ搭載面3a上でフック部3Aで押圧されて圧縮されたタイヤのビード部T1が、タイヤ搭載面3a上から係止溝3cの底面3eに向かってスムースに移動案内されるように緩やかに上昇傾斜するガイド面3fがタイヤ搭載面3aと底面3eの間に形成される。
【0041】
また図示する例では、例えばフック部3Aを挿通する上側のフック溝36aの左右幅S1(12mm)に対して、フック部3Aのフック爪3bの板厚S2は8mm程度に形成され、両者間に十分なゆとり(隙間)が確保されている。その結果フック部3Aがビード部T1内のビードワイヤ34とともに係止されるインナーライナー,ビードフィラー,チェーファー(いずれも詳細表示は省略)等の破砕及びビードワイヤ34との分離が少ない抵抗でスムースに行われる。
【符号の説明】
【0042】
1 機体フレーム
3 フック
3A フック部
3a タイヤ搭載面
3b フック爪
3c 係止溝
3e 係止溝の底面
3f 案内面
33 ダイス板
34ビードワイヤ
37 ガイド溝
37a ガイド溝の底面
D 逃し深さ
T タイヤ
T1 ビード部
図1
図2
図3
図4
図5
図6