(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157282
(43)【公開日】2024-11-07
(54)【発明の名称】救急支援装置、救急支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20240101AFI20241030BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071555
(22)【出願日】2023-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】黒瀬 嵩史
(72)【発明者】
【氏名】久松 欣一
(72)【発明者】
【氏名】金谷 直樹
(72)【発明者】
【氏名】安井 大輝
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC35
5L050CC35
(57)【要約】
【課題】要救助者への迅速な対応を支援することが可能な救急支援装置等を提供することを目的の一つとする。
【解決手段】本開示の一態様にかかる救急支援装置は、要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得する取得手段と、前記目的地に派遣する医療関係者を決定する決定手段と、決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当てる割当手段と、割り当てられた前記移動手段に関する情報を前記決定された医療関係者が利用する端末に通知する通知手段と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得する取得手段と、
前記目的地に派遣する医療関係者を決定する決定手段と、
決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当てる割当手段と、
割り当てられた前記移動手段に関する情報を前記決定された医療関係者が利用する端末に通知する通知手段と、を備える、
救急支援装置。
【請求項2】
前記決定手段は、
前記目的地における救急対応を要請するマッチング要請情報を、複数の医療関係者のそれぞれに対応する複数の端末に、送信する要請送信手段と、
当該複数の端末のうち一以上の端末から、救急対応の可否を示す応答情報を受信する応答受信手段と、
前記応答情報に基づいて、救急対応が可能な一以上の医療関係者を選出する選出手段と、を備える、
請求項1に記載の救急支援装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記複数の端末の位置情報を、それぞれ、対応する複数の医療関係者の位置情報として取得し、
前記要請送信手段は、当該取得された位置情報に基づいて、前記複数の端末のうち、前記目的地から所定の範囲内に存在する端末に、前記マッチング要請情報を送信する、
請求項2に記載の救急支援装置。
【請求項4】
前記マッチング要請情報には、要救助者の症状を含む要救助者に関する情報と、前記目的地と、を示す情報が含まれる、
請求項2または3に記載の救急支援装置。
【請求項5】
前記割当手段は、
前記決定された医療関係者の位置情報と、前記目的地と、に基づいて、複数種の前記移動手段のうちの一の前記移動手段を特定する特定手段と、
特定された前記移動手段を予約する予約制御手段と、を備え、
前記通知手段は、予約された前記移動手段を利用可能な場所を示す情報を、前記決定された医療関係者が利用する端末に通知する、
請求項1に記載の救急支援装置。
【請求項6】
前記救急要請情報に含まれる、前記要救助者の症状を示す情報に基づいて、救急対応に必要な物品を特定する物品特定手段を備え、
前記通知手段は、特定された前記物品が設置された場所を示す物品マップに基づいて、割り当てられた前記移動手段を利用可能な場所から、前記物品が配置された場所を経由した前記目的地までの経路を示す情報を、前記決定された医療関係者が利用する端末に通知する、
請求項1に記載の救急支援装置。
【請求項7】
前記目的地を示す情報と、前記要救助者に関する緊急通報を行った通報者の連絡先を示す情報と、を含む前記救急要請情報に基づいて、前記通報者の端末と、前記目的地に対応する住所と関連付けられて登録された端末と、の少なくともいずれかを示す現場端末を特定する端末特定手段と、
前記目的地における作業を示す指示情報を生成する指示情報生成手段と、を備え、
前記通知手段は、前記指示情報を前記現場端末に通知する、
請求項1に記載の救急支援装置。
【請求項8】
前記取得手段は、前記決定された医療関係者の位置情報を取得し、
前記指示情報生成手段は、前記決定された医療関係者の位置情報と、割り当てられた前記移動手段と、に基づいて、前記決定された医療関係者が前記目的地に到着する時刻を予測し、当該予測された時刻を示す前記指示情報を生成する、
請求項7に記載の救急支援装置。
【請求項9】
要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得し、
前記目的地に派遣する医療関係者を決定し、
決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当て、
割り当てられた前記移動手段に関する情報を前記決定された医療関係者が利用する端末に通知する、
救急支援方法。
【請求項10】
要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得する処理と、
前記目的地に派遣する医療関係者を決定する処理と、
決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当てる処理と、
割り当てられた前記移動手段に関する情報を前記決定された医療関係者が利用する端末に通知する処理と、をコンピュータに実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、救急要請への対応に関する。
【背景技術】
【0002】
要救助者の発生に伴い、通報者は、救急要請のための緊急通報を行う。このような緊急通報は、例えば、消防機関等の指令室における指令システムによって受け付けられる。指令室は、緊急通報の内容に応じて、救急車等の緊急車両の出動を要請する。ここで、緊急車両の数には限りがある。そのため、緊急通報の件数が増加すると、出動可能な緊急車両が不足する恐れがある。
【0003】
このような状況に関連して、特許文献1には、救急車が不足している場合に、救急搬送専用ではない車両を患者の救急搬送のために配車する技術が開示される。
【0004】
また、特許文献2には、救急隊が到着するまでの間に、ユーザに救助要請を行う技術が開示される。具体的には、特許文献2に開示される技術では、要救助者の現在位置に基づいて、ユーザの中から救助者を選定し、選定された救助者に対して救助要請通知を送信することが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-086213号公報
【特許文献2】特開2017-034361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
要救助者が発生した場合、要救助者がいる現場での迅速な対応が求められる。上述のように、緊急車両が不足すると、緊急車両が、要救助者のいる現場への到着が遅れる可能性がある。すなわち、要救助者への対応が遅れる恐れがある。
【0007】
これに対して、特許文献2に開示される技術のように、救急隊が到着するまでの間に、要救助者の近くにいるユーザに救助要請を行うことが一案として考えられる。しかしながら、当該ユーザがいる位置によっては、ユーザが現場にかけつけるまでに相当の時間を要する虞がある。そのため、医療関係者をより迅速に現場に派遣することが求められる。
【0008】
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、要救助者への迅速な対応を支援することが可能な救急支援装置等を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様にかかる救急支援装置は、要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得する取得手段と、前記目的地に派遣する医療関係者を決定する決定手段と、決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当てる割当手段と、割り当てられた前記移動手段に関する情報を前記決定された医療関係者が利用する端末に通知する通知手段と、を備える。
【0010】
本開示の一態様にかかる救急支援方法は、要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得し、前記目的地に派遣する医療関係者を決定し、決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当て、割り当てられた前記移動手段に関する情報を前記決定された医療関係者が利用する端末に通知する。
【0011】
本開示の一態様にかかるプログラムは、要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得する処理と、前記目的地に派遣する医療関係者を決定する処理と、決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当てる処理と、割り当てられた前記移動手段に関する情報を前記決定された医療関係者が利用する端末に通知する処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、要救助者への迅速な対応を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1の実施形態の救急支援装置を含む構成の一例を模式的に示す図である。
【
図2】第1の実施形態の救急支援装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態の救急支援装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図4】第2の実施形態の救急支援システムの構成の一例を模式的に示す図である。
【
図5】第2の実施形態の救急支援システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】第2の実施形態のマッチング要請情報の一例を示す図である。
【
図7】第2の実施形態のマッチング通知情報の一例を示す図である。
【
図8】第2の実施形態の救急支援システムの動作の一例を説明するシーケンス図である。
【
図9】第2の実施形態の医療関係者データベースに含まれる情報の一例を示す図である。
【
図10】第3の実施形態の救急支援システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図11】第3の実施形態のマッチング通知情報の一例を示す図である。
【
図12】第3の実施形態の救急支援システムの動作の一例を説明するシーケンス図である。
【
図13】第4の実施形態の救急支援システムを含む構成の一例を模式的に示す図である。
【
図14】第4の実施形態の救急支援システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図15】第4の実施形態の登録端末情報の一例を示す図である。
【
図16】第4の実施形態の指示情報の一例を示す図である。
【
図17】第4の実施形態の救急支援システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図18】本開示の第1、第2、第3、及び第4の実施形態の救急支援システムを実現するコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
第1の実施形態の救急支援装置の概要について説明する。
【0016】
図1は、救急支援装置100を含む構成の一例を模式的に示す図である。救急支援システム1000は、少なくとも救急支援装置100を含む。
図1の例では、救急支援システム1000は、救急支援装置100と端末200―1、200-2、・・・、200-n(nは自然数)とを備える。ここで、端末200―1、200-2、・・・、200-nのそれぞれを区別しない場合、単に「端末200」と称する。救急支援装置100は、端末200と、無線又は有線のネットワークを介して通信可能に接続される。また、救急支援装置100は、図示しない外部装置とも通信可能に接続されてよい。なお、救急支援システム1000の構成はこの例に限られない。
【0017】
まず、本開示における救急支援システム1000が適用される状況の一例について説明する。状況の一例は、通報者が所定の機関に対して緊急通報を行った状況である。所定の機関の一例は、消防機関、救急機関及び警察機関である。例えば通報者が緊急通報を行うと、緊急通報は、所定の機関の指令室につながる。より具体的には、緊急通報は、指令室の指令システムにおいて受け付けられる。指令室は、指令システムを介して、通報者とのやりとりを行ったり、緊急車両の出動の要請を行ったりする。本開示における救急支援システム1000の一例は、このような指令システムにおいて緊急通報が受け付けられた後に、指令システムからの救急要請に応じて、各種の処理を行うものである。このとき、救急支援装置100は、指令システムと通信可能に接続される。
【0018】
端末200は、医療関係者が利用する装置である。例えば端末200は、スマートフォン及びタブレット端末等の携帯型端末である。端末200は、ディスプレイ、スピーカー、キーボード、マウス、及びタッチパネル等の入出力機器を備えてよい。例えば、複数の医療関係者のそれぞれが、端末200を所持する。すなわち、端末200のそれぞれに、一の医療関係者が予め対応づけられていてよい。
【0019】
救急支援装置100は、例えばサーバである。救急支援装置100は、クラウドサーバとして実現されてよい。なお、
図1の例では、救急支援装置100は、便宜上、一の装置で実現されているように記載されているが、この例に限られない。すなわち、救急支援装置100は、複数の装置で構成されてもよい。
【0020】
次に、救急支援装置100の機能構成の一例を説明する。
【0021】
図2は、救急支援装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。救急支援装置100は、取得部110と決定部120と割当部130と通知部140とを備える。
【0022】
取得部110は、救急要請情報を取得する。例えば、取得部110は、指令システムから救急要請情報を取得する。救急要請情報は、緊急通報に関する情報を示す。例えば、指令システムにおいて緊急通報が受け付けられると、指令システムは、緊急通報の内容を含む救急要請情報を生成する。具体的には、救急要請情報には、要救助者の位置である目的地を示す情報が含まれる。さらに救急要請情報には、要救助者の氏名、年齢、及び性別、並びに通報者の連絡先等を示す情報が含まれてもよい。なお、救急要請情報は、指令室のオペレータが、緊急通報の内容を入力することにより生成される情報であってよい。
【0023】
このように、取得部110は、要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得する。取得部110は、取得手段の一例である。
【0024】
決定部120は、派遣する医療関係者を決定する。ここで、医療関係者とは、医師、看護師、及び救命士等である。例えば、取得部110によって、一以上の医療関係者の位置情報が取得される。そして、決定部120は、要救助者の位置(すなわち目的地)から所定の範囲内にいる医療関係者を、派遣する医療関係者として決定してよい。また、例えば、決定部120は、一以上の医療関係者のそれぞれに対応する端末に、救急対応を要請する情報を送信してよい。そして、決定部120は、救急対応が可能であることを示す応答があった端末に対応する医療関係者を、派遣する医療関係者として決定してよい。このとき決定部120は、派遣する医療関係者を複数決定してもよい。
【0025】
このように、決定部120は、目的地に派遣する医療関係者を決定する。決定部120は、決定手段の一例である。
【0026】
割当部130は、決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当てる。移動手段の一例はタクシーである。例えば、割当部130は、決定された医療関係者の位置情報を取得する。当該位置情報は、医療関係者のそれぞれが有する端末の位置情報であってよい。そして、割当部130は、例えば、決定された医療関係者の位置にタクシーを配車することにより、当該医療関係者に移動手段を割り当てる。
【0027】
また、移動手段の一例は、レンタル可能な車両である。レンタル可能な車両とは、自動車、自転車、電動キックボード、及び並行二輪車等である。以下、レンタル可能な車両をレンタル車両と称する。会員登録をしたユーザが、点在する専用の駐車場(「スポット」と称することもある)の車両を予約することにより、当該車両をレンタルすることができるサービスが存在する。このようなサービスをシェアリングサービスとも呼ぶ。割当部130は、例えば、医療関係者の位置から所定の範囲に存在する、当該サービスのスポットを特定し、特定されたスポットに停められている車両のレンタルを予約することにより、医療関係者に移動手段を割り当ててもよい。
【0028】
このように、割当部130は、決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当てる。割当部130は、割当手段の一例である。
【0029】
通知部140は、医療関係者が利用する端末に通知を行う。具体的には、割当部130によって割り当てられた移動手段に関する情報を、決定された医療関係者が利用する端末に通知する。例えば、割当部130によってタクシーが割り当てられた場合、通知部140は、タクシーが配車されたこと、及び、タクシーが配車された場所等を示す通知を行う。また、例えば、割当部130によってレンタル車両が割り当てられた場合、通知部140は、レンタル車両が割り当てられたこと、及び、レンタル車両が停められているスポットの位置等を示す通知を行う。
【0030】
このように、通知部140は、割り当てられた移動手段に関する情報を決定された医療関係者が利用する端末に通知する。通知部140は、通知手段の一例である。
【0031】
次に、救急支援装置100の動作の一例を、
図3を用いて説明する。なお本開示において、フローチャートの各ステップを「S1」のように、各ステップに付した番号を用いて表現する。
【0032】
図3は、救急支援装置100の動作の一例を説明するフローチャートである。取得部110は、要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得する(S1)。決定部120は、目的地に派遣する医療関係者を決定する(S2)。割当部130は、決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当てる(S3)。通知部140は、割り当てられた移動手段に関する情報を決定された医療関係者が利用する端末に通知する(S4)。
【0033】
このように、第1の実施形態の救急支援装置100は、要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得し、目的地に派遣する医療関係者を決定する。また、救急支援装置100は、決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当てる。そして、救急支援装置100は、割り当てられた移動手段に関する情報を決定された医療関係者が利用する端末に通知する。
【0034】
これにより、救急支援装置100は、派遣される医療関係者は、割り当てられた移動手段を用いて、要救助者の位置に向かうことができる。そのため、当該医療関係者は、より早期に、要救助者の位置に到着することができる。すなわち、救急支援装置100は、要救助者への迅速な対応を支援することができる。
【0035】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態の救急支援装置について説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した救急支援装置100を含む救急支援システム1000に関する更なる例を説明する。なお、第1の実施形態と重複する内容は、一部説明を省略する。
【0036】
図4は、救急支援システム1000の構成の一例を模式的に示す図である。
図4の例では、救急支援システム1000は、救急支援装置100と端末200とを備える。また、救急支援装置100は、管理サーバ300及び指令システム400と通信可能に接続される。
【0037】
本実施形態では、複数の医療関係者のそれぞれが一の端末200を所持しているものとする。すなわち、一の医療関係者に対して、一の端末200が対応する。管理サーバ300は、移動手段を管理するサーバである。
【0038】
管理サーバ300は、移動手段を管理する組織が有するサーバであってもよい。例えば、管理サーバ300の一例は、タクシーを管理するサーバである。この場合、管理サーバ300は、各タクシーの位置情報、及び、各タクシーが空車であるか否かを示す情報等を有する。また管理サーバ300は、レンタル車両を管理するサーバであってもよい。この場合、管理サーバ300は、各スポットの位置情報、及び、各スポットにレンタル可能なレンタル車両が停められているか否かを示す情報を有する。なお、管理サーバ300は複数存在してよい。すなわち、一の管理サーバ300が、複数種の移動手段を管理してもよいし、複数の管理サーバ300のそれぞれが、異なる移動手段を管理してもよい。
【0039】
[救急支援システム1000の詳細]
図5は、救急支援システム1000の機能構成の一例を示すブロック図である。救急支援装置100は、取得部110と決定部120と割当部130と通知部140とを備える。
【0040】
取得部110は、指令システム400から救急要請情報を取得する。指令システム400は、通報者から緊急通報を受け付ける。指令室のオペレータは、緊急通報の内容を指令システム400に入力する。指令システム400は、入力された緊急通報の内容を含む救急要請情報を生成する。すなわち、救急要請情報は、指令室のオペレータによって聞き出された、通報者からの緊急通報の内容を示す情報であってよい。緊急通報の内容としては、要救助者の位置、氏名、年齢、性別、症状、持病、及びかかりつけ医等の要救助者に関する情報が挙げられる。さらに、緊急通報の内容には、通報者の位置、氏名、電話番号、及び要救助者との関係等の通報者に関する情報が含まれてもよい。
【0041】
また、取得部110は、端末200のそれぞれから位置情報を取得してよい。このとき、位置情報は、端末200において測位された、端末200の位置を示す情報であってよい。具体的には、端末200は、位置情報に関する測位信号を衛星から受信することによって、位置情報を測位する。例えば、端末200は、GPS(Global Positioning System)衛星等のGNSS(Global Navigation Satellite System)の測位衛星から送信された信号を受信し、受信した信号に基づいて自機の位置を示す位置情報を測位してよい。なお、移動手段の位置情報も、同様の手法で測位される位置情報であってよい。
【0042】
そして、端末200は自機の位置情報を救急支援装置100に送信する。取得部110は、端末200の位置情報を、医療関係者の位置情報として取得する。
【0043】
決定部120は、要救助者の位置(すなわち目的地)に派遣する医療関係者を決定する。このとき、決定部120は、端末200を介して、医療関係者にマッチング要請を行うことで、目的地に派遣する医療関係者を決定してよい。具体的には、決定部120は、要請送信部1201、応答受信部1202、及び選出部1203を備える。
【0044】
要請送信部1201は、一以上の端末200にマッチング要請情報を送信する。マッチング要請情報は、目的地における救急対応を要請する情報である。複数の端末200のそれぞれは、複数の医療関係者のそれぞれに対応する。すなわち、マッチング要請情報は、医療関係者に、要救助者への救急対応を要請するための情報である。このとき、要請送信部1201は、端末200のすべてにマッチング要請情報を送信してもよいし、端末200のうちの少なくともいずれかにマッチング要請情報を送信してもよい。例えば、要請送信部1201は、医療関係者の位置情報に基づいて、要救助者の位置から所定の範囲内に存在する端末200に、マッチング要請を送信してもよい。
【0045】
このように、要請送信部1201は、目的地における救急対応を要請するマッチング要請情報を、複数の医療関係者のそれぞれに対応する複数の端末200に、送信する。要請送信部1201は、要請送信手段の一例である。
【0046】
応答受信部1202は、マッチング要請情報を送信した端末200から、応答情報を受信する。応答情報は、救急対応の可否を示す情報である。すなわち、応答受信部1202は、端末200に対応する医療関係者が、目的地に向かい、医療行為をすることができるか否かを示す情報を受信する。
【0047】
このように、応答受信部1202は、複数の端末200のうち一以上の端末から、救急対応の可否を示す応答情報を受信する。応答受信部1202は、応答受信手段の一例である。
【0048】
端末200は、送信されたマッチング要請情報を表示する。
図6は、マッチング要請情報の一例を示す図である。具体的には、
図6は、携帯型端末である端末200にマッチング要請情報が表示されている例を示す。この例では、マッチング要請情報には、「要救助者発生」、「救急対応をお願いします」といった要請の目的が記載されている。また、要救助者の情報として、要救助者の「性別」、「年齢」、「症状」、「持病」が記載されている。さらに、要救助者の位置を示す「場所」と地図とが記載されている。
【0049】
医療関係者は、マッチング要請情報を確認し、救急対応の可否を入力する。
図6の例では、「OK」及び「NG」といったアイコンが表示されている。例えば端末200は、医療関係者の操作により「OK」のアイコンの選択を受け付ける。このとき、端末200は、救急対応が可能であることを示す応答情報を生成し、救急支援装置100に送信する。また、例えば、端末200が、医療関係者の操作により「NG」のアイコンの選択を受け付ける。端末200は、救急対応ができないことを示す応答情報を生成し、救急支援装置100に送信する。
【0050】
選出部1203は、応答情報に基づいて、医療関係者を選出する。具体的には、選出部1203は、救急対応が可能であることを示す応答情報を送信した端末200を特定する。そして、選出部1203は、特定された端末200のいずれかに対応する、一以上の医療関係者を選出する。例えば選出部1203は、特定された端末200のうち、最も早く応答情報を送信した端末200に対応する医療関係者を、選出してよい。また、選出部1203は、特定された端末200のうち、要救助者の位置から最も近い端末200に対応する医療関係者を選出してもよい。このとき選出部1203は、特定された端末200のうち、要救助者の位置から所定の距離以内の端末200に対応する一以上の医療関係者を選出してよい。
【0051】
このように、選出部1203は、応答情報に基づいて、救急対応が可能な一以上の医療関係者を選出する。選出部1203は、選出手段の一例である。
【0052】
決定部120は、このように医療関係者を選出することにより、目的地に派遣する医療関係者を決定してよい。
【0053】
割当部130は、決定部120によって決定された医療関係者に、移動手段を割り当てる。このとき、割当部130は、当該医療関係者の位置情報に基づいて、医療関係者に利用させる移動手段を特定し、特定された移動手段を予約する。具体的には、割当部130は、特定部1301と予約制御部1302とを備える。
【0054】
特定部1301は、決定された医療関係者の位置情報と、目的地と、に基づいて、移動手段を特定する。例えば、医療関係者の位置と目的地との距離が所定の距離以上ある場合には、特定部1301は移動手段としてタクシーを特定してもよい。また、例えば、医療関係者と目的地との距離が所定の距離未満である場合には、特定部1301は、移動手段としてレンタルの自転車を特定してもよい。
【0055】
このように、特定部1301は、決定された医療関係者の位置情報と、目的地と、に基づいて、複数種の移動手段のうちの一の移動手段を特定する。特定部1301は、特定手段の一例である。
【0056】
なお、移動手段の特定方法は上述の例に限られない。特定部1301は、医療関係者の位置情報と目的地との位置関係に基づいて、移動手段を特定してよい。例えば、医療関係者の位置が目的地よりも標高が低いとする。このとき、医療関係者は、目的地に向かうまで坂道をのぼる必要がある。このような場合には、特定部1301は、移動手段としてタクシーを特定してもよい。なお、標高の情報は、地図情報から取得可能である。
【0057】
また、特定部1301は、移動手段に関する位置情報をさらに用いて移動手段を特定してもよい。例えば、特定部1301は、管理サーバ300から移動手段に関する位置情報を取得する。ここで、移動手段に関する位置情報とは、利用可能な移動手段の位置情報である。例えば、特定部1301は、空車状態のタクシーの位置情報、及び、レンタル可能なレンタル車両が停められているスポットの位置情報等を取得する。そして、特定部1301は、医療関係者の位置から所定の範囲内に存在する移動手段を特定してもよい。
【0058】
予約制御部1302は、特定部1301によって特定された移動手段を予約する。例えばタクシーが特定された場合は、予約制御部1302は、タクシーの配車を依頼するための依頼情報を管理サーバ300に送信する。このとき依頼情報には、医療関係者の位置情報が含まれる。また、例えばレンタル車両が特定された場合には、予約制御部1302は、当該特定されたレンタル車両の予約を依頼する依頼情報を管理サーバ300に送信する。
【0059】
このように、予約制御部1302は、特定された移動手段を予約する。予約制御部1302は、予約制御手段の一例である。
【0060】
割当部130は、このように移動手段を予約することにより、医療関係者に移動手段を割り当ててよい。
【0061】
通知部140は、決定された医療関係者に対応する端末200に、マッチング通知を行う。具体的には、通知部140は、マッチング通知情報を生成し、生成されたマッチング通知情報を、当該医療関係者に対応する端末200に送信する。マッチング通知情報は、救急対応を行う人物として決定されたこと、及び、割り当てられた移動手段に関する情報が含まれる。
図7は、マッチング通知情報の一例を示す図である。
図7の例では、救急対応を行う人物として決定されたこととともに、タクシーが配車されたこと及びタクシーの配車位置が示されている。医療関係者は、このような通知を確認することによって、タクシーを利用するのにどこに向かえばよいか認識することができる。レンタル車両が予約されている場合は、マッチング通知情報には、配車位置に代えて、スポットの位置情報が示されてよい。このように、通知部140は、予約された移動手段を利用可能な場所を示す情報を、決定された医療関係者が利用する端末200に通知する。
【0062】
さらに
図7の例では、タクシーの配車位置から要救助者の位置までの経路が示されている。このように通知部140は、予約された移動手段を利用可能な場所から、要救助者の位置までの経路を算出してよい。そして、通知部140は当該経路を示す情報を、決定された医療関係者に対応する端末200に通知してよい。
【0063】
なお、この例に限らず、マッチング通知情報には、移動手段の位置情報が示されてもよい。例えば、タクシーの位置情報が、マッチング通知情報に示されてよい。このとき、通知部140は、タクシーの位置情報を随時更新してよい。これにより、通知部140は、配車位置にタクシーが到着したか否かを、医療関係者に知らせることができる。
【0064】
[救急支援システム1000の動作例]
次に、救急支援システム1000の動作の一例を、
図8を用いて説明する。
図8は、救急支援システム1000の動作の一例を説明するシーケンス図である。なお、
図8の例では、救急対応が可能である場合の端末200の動作が示されている。
【0065】
救急支援装置100の取得部110は、指令システム400から救急要請情報を取得する(S101)。また、取得部110は、医療関係者の位置情報を取得する(S102)。具体的には、取得部110は、複数の端末200のそれぞれから位置情報を取得する。
【0066】
要請送信部1201は、端末200にマッチング要請情報を送信する(S103)。このとき要請送信部1201は、複数の端末200のすべてにマッチング要請情報を送信してもよいし、一部の端末200にマッチング要請情報を送信してもよい。例えば、要請送信部1201は、S102で取得された位置情報を用いて、要救助者の位置から所定の範囲内に存在する端末200にマッチング要請情報を送信してもよい。
【0067】
端末200は、マッチング要請情報を表示する(S104)。そして、端末200は、応答情報を送信する。このとき、端末200は、医療関係者の操作により、救急対応の可否の入力を受け付ける。そして、端末200は、救急対応の可否を示す応答情報を生成し、救急支援装置100に応答情報を送信する。
【0068】
救急支援装置100の応答受信部1202は、応答情報を受信する(S106)。そして、選出部1203は、応答情報に基づいて、医療関係者を選出する(S107)。当該選出により、要救助者の位置へ派遣する医療関係者が決定される。
【0069】
特定部1301は、決定された医療関係者に割り当てる移動手段を特定する(S108)。例えば、特定部1301は、決定された医療関係者の位置情報と、目的地と、の距離が所定の距離以上あるか否かに応じて、移動手段を特定してよい。予約制御部1302は、特定された移動手段を予約する(S109)。具体的には、予約制御部1302は、管理サーバ300に、移動手段を予約するための依頼情報を送信する。そして、予約制御部1302は、管理サーバ300から予約が確定された旨の情報を受信することにより、予約が確定されたと判断してよい。当該予約により、決定された医療関係者に移動手段が割り当てられる。なお、管理サーバ300から予約が確定された旨の情報が受信されなかった場合、救急支援装置100は、再度S108及びS109の処理を行ってよい。
【0070】
通知部140は、マッチング通知情報を、決定された医療関係者に対応する端末200に送信する(S110)。端末200は、マッチング通知情報を表示する(S11)。
【0071】
なお、本動作例は、救急支援システム1000のあくまで一例である。すなわち、救急支援システム1000の動作例はこの例に限られない。例えば、S102の処理は、随時行われるものであってもよいし、S108の処理の前に行われてもよい。S102の処理が、S108の処理の直前に行われる場合、取得部110は、S107の処理において選出された医療関係者の位置情報を取得するようにしてもよい。
【0072】
このように、第2の実施形態の救急支援装置100は、要救助者の位置である目的地を示す救急要請情報を取得し、目的地に派遣する医療関係者を決定する。また、救急支援装置100は、決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該決定された医療関係者に利用させる移動手段を割り当てる。そして、救急支援装置100は、割り当てられた移動手段に関する情報を決定された医療関係者が利用する端末に通知する。
【0073】
これにより、救急支援装置100は、派遣される医療関係者は、割り当てられた移動手段を用いて、要救助者の位置に向かうことができる。そのため、当該医療関係者は、より早期に、要救助者の位置に到着することができる。すなわち、救急支援装置100は、要救助者への迅速な対応を支援することができる。
【0074】
また、救急支援装置100は、目的地における救急対応を要請するマッチング要請情報を、複数の医療関係者のそれぞれに対応する複数の端末に、送信してよい。そして、救急支援装置100は、当該複数の端末のうち一以上の端末から、救急対応の可否を示す応答情報を受信し、応答情報に基づいて、救急対応が可能な一以上の医療関係者を選出してよい。これにより、救急支援装置100は、マッチング要請に対して反応した医療関係者を、目的地に派遣する医療関係者として決定することができる。
【0075】
また、救急支援装置100は、複数の端末の位置情報を、それぞれ、対応する複数の医療関係者の位置情報として取得し、当該取得された位置情報に基づいて、複数の端末のうち、目的地から所定の範囲内に存在する端末に、マッチング要請情報を送信してよい。これにより、救急支援装置100は、要救助者付近の医療関係者にのみマッチング要請情報を送信するので、処理負荷を軽減することができる。また、救急支援装置100は、要救助者の位置に到着するまでに大幅な時間を要する位置にいる医療関係者を、派遣する医療関係者として決定してしまう可能性を低減させることができる。
【0076】
また、救急支援装置100は、決定された医療関係者の位置情報と、目的地と、に基づいて、複数種の移動手段のうちの一の移動手段を特定し、特定された移動手段を予約する。そして、救急支援装置100は、予約された移動手段を利用可能な場所を示す情報を、決定された医療関係者が利用する端末に通知する。これにより、救急支援装置100は、医療関係者と目的地との位置関係に適した移動手段を割り当てることができる。また救急支援装置100は、移動手段を利用可能な場所に、医療関係者を向かわせることができる。
【0077】
[変形例1]
救急支援システム1000は、医療関係者データベースを予め有していてよい。医療関係者データベースは、救急支援装置100が有する記憶装置(図示せず)、または、救急支援装置100と通信可能な外部の記憶装置に格納されてよい。医療関係者データベースには、医療関係者に関する情報と端末に関する情報とが関連付けられた情報が含まれる。
【0078】
図9は、医療関係者データベースに含まれる情報の一例を示す図である。
図9の例では、端末を識別する端末識別情報と、医療関係者を識別する医療関係者識別情報と、医療関係者の専門とする診療科と、医療関係者の勤務先と、が関連付けられている。この例に限られず、さらに、端末に通知するためのアドレス電話番号等が関連付けられてよい。
【0079】
救急支援システム1000は、例えばこのような医療関係者データベースを用いて、どの端末とどの医療関係者が対応しているか判断してよい。また、選出部1203は、医療関係者データベースを用いて、医療関係者の選出を行ってよい。具体的には、選出部1203は、救急要請情報の症状を示す情報に対応する診療科の医療関係者を選出してよい。例えば、症状が喘息である場合、選出部1203は、診療科が呼吸器内科である医療関係者を優先的に選出してよい。これにより、選出部1203は、要救助者の症状に応じた専門医を選出することができる。
【0080】
[変形例2]
移動手段は、救急車を含む緊急車両であってよい。この場合、管理サーバ300は緊急車両を管理するサーバである。管理サーバ300は、指令システム400に含まれてもよい。管理サーバ300には、例えば、緊急車両ごとに、緊急車両の位置情報と、事案に対応中か否かを示す情報と、が関連付けられた情報が含まれる。
【0081】
例えば、特定部1301は、管理サーバ300から、事案に対応中でない緊急車両のうち、決定された医療関係者の位置から所定の範囲内に存在する緊急車両を特定してもよい。予約制御部1302は、特定された緊急車両または緊急車両に搭載される所定の装置に対して、決定された医療関係者を乗車させることと、当該医療関係者の位置と、を示す情報を送信する。
【0082】
[変形例3]
レンタル車両は、レンタル後に返却される必要がある。そのため、特定部1301によって、レンタル車両が特定された場合、予約制御部1302は、目的地付近の返却可能なスポットに返却の予約をしてもよい。返却可能なスポットとは、レンタル車両の駐車スペースに空きがあるスポットである。目的地付近とは、目的地に最も近いことを示してもよいし、目的地から所定の範囲を示してもよいし、医療関係者に対する目的地までの経路から所定の距離以内であり、目的地の最も近くを示してもよい。マッチング通知情報には、レンタル車両の返却可能なスポットを示す情報が含まれてよい。
【0083】
[変形例4]
上述の実施形態では、救急支援システム1000が割り当てる移動手段を決めていたが、救急支援システム1000は、医療関係者の選択を受け付けることにより、割り当てる移動手段を決めてもよい。
【0084】
具体的には、要請送信部1201がマッチング要請情報を端末200に送信する。このときマッチング要請情報に、移動手段の選択を促す情報が含まれる。例えば端末200において、希望の移動手段の入力を受け付けるためのアイコンまたは入力フォームが表示される。例えば、医療関係者によって、救急対応が可能である旨、及び、移動手段としてタクシーを希望する旨の入力がなされると、端末200は、救急対応が可能であること、及び、タクシーを希望することを示す応答情報を送信する。
【0085】
応答受信部1202は、当該応答情報を受信する。その後、タクシーを希望する医療関係者が選出された場合、特定部1301は、移動手段をタクシーとして特定する。
【0086】
[変形例5]
救急支援システム1000は、マッチング要請に応じて救急対応を行った医療関係者に対してポイントを付与してもよい。
【0087】
例えば、救急支援装置100は、ポイント付与部を備えてよい。このとき、ポイント付与部は、ポイント情報を、救急対応を行った医療関係者の識別情報に関連付けて救急支援装置100の記憶装置(図示せず)に格納する。これにより、救急支援装置100は、救急対応を行った医療関係者に対して、報酬としてのポイントを付与することができる。例えば、救急支援システム1000の管理者は、ポイントに応じた賃金、電子マネー、及びクーポン等を、当該医療関係者に与えることができる。
【0088】
なお、この場合、マッチング要請情報に、報酬を示す情報が含まれてよい。例えば要請送信部1201は、救急対応を行った場合に付与されるポイント数を含む、マッチング要請情報を端末200に送信する。端末200は、例えば、「報酬 Xポイント」という記載を含むマッチング要請情報を表示する。
【0089】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態の救急支援システムについて説明する。第3の実施形態では、救急対応に必要な物品を通知する例について説明する。なお、第1及び第2の実施形態と重複する内容は、一部説明を省略する。
【0090】
[救急支援システム1001の詳細]
救急支援システム1001は、第1及び第2の実施形態で説明した処理に加え、以下で説明する処理を行ってよい。
【0091】
図10は、救急支援システム1001の機能構成の一例を示すブロック図である。救急支援システム1001は、
図4に示す救急支援システム1000と同様に、管理サーバ300及び指令システム400と通信可能に接続される。
図10に示すように、救急支援システム1001は、救急支援装置101と端末200とを備える。救急支援装置101は取得部110、決定部120、割当部130、通知部141、及び物品特定部150を備える。
【0092】
物品特定部150は、救急対応に必要な物品を特定する。救急対応に必要な物品とは、要救助者への処置を行う際に用いられる医療要具である。物品の一例は、AED(Automated External Defibrillator)である。AEDは、心肺停止の要救助者に対して用いられる。そのため、例えば、救急要請情報に、心肺停止の症状を示す情報が含まれる場合、物品特定部150は、救急対応に必要な物品としてAEDを特定する。
【0093】
このように、物品特定部150は、救急要請情報に含まれる、要救助者の症状を示す情報に基づいて、救急対応に必要な物品を特定する。物品特定部150は、物品特定手段の一例である。
【0094】
また、救急要請情報に物品を示す情報が含まれる場合もある。例えば緊急通報が指令システム400において受け付けられた際に、緊急通報の内容に応じて、指令室のオペレータが救急対応に必要な物品を示す情報を、指令システム400に入力することが考えられる。このような場合には、救急要請情報に、物品を示す情報が含まれる。物品特定部150は、救急要請情報に含まれる物品を示す情報に基づいて、救急対応に必要な物品を特定してもよい。
【0095】
通知部141は、特定された物品を示す情報を含むマッチング通知情報を、決定された医療関係者が利用する端末200に通知する。ここで、特定された物品によっては、各地に設置されることがある。例えばAEDは、学校、公園及び役所等の行政機関の施設だけでなく、駅、スーパーマーケット、及びコンビニエンスストア等の民間企業の施設にも設置されている。このような物品については、物品が設置された場所を示す物品マップが作成されることがある。通知部141は、特定された物品について、物品マップが作成されている場合、物品マップに基づいて、物品が設置されている場所を示すマッチング通知情報を送信してよい。
【0096】
具体的には、通知部141は、物品マップに基づいて、決定された医療関係者の位置と目的地とを含む所定の範囲内に設置される物品の場所を特定する。通知部141は、特定された物品の場所を示す情報を含むマッチング通知情報を生成する。そして、通知部141は、生成されたマッチング通知情報を決定された医療関係者が利用する端末200に送信する。なお、物品マップは、救急支援装置101が有する記憶装置に予め格納されてもよいし、救急支援装置101と通信可能に接続される外部サーバに格納されてもよい。
【0097】
また、通知部141は、移動手段を利用可能な場所から、物品が配置された場所を経由した目的地までの経路を算出してよい。そして、通知部141は、当該経路を示す情報を含むマッチング通知情報を送信してもよい。
図11は、マッチング通知情報の一例を示す図である。
図11の例では、マッチング通知情報には、救急対応に必要な物品としてAEDが特定されたことが示されている。さらに
図11の例では、移動手段の配車位置から、物品の設置場所を経由した、要救助者の位置までの経路が示されている。このように、通知部141は、特定された物品が設置された場所を示す物品マップに基づいて、割り当てられた移動手段を利用可能な場所から、物品が配置された場所を経由した目的地までの経路を示す情報を、決定された医療関係者が利用する端末に通知してよい。
【0098】
[救急支援システム1001の動作例]
次に、救急支援システム1001の動作の一例を、
図12を用いて説明する。
図12は、救急支援システム1001の動作の一例を説明するシーケンス図である。なお、
図12の例では、救急対応が可能である場合の端末200の動作が示されている。
【0099】
S201乃至S209の処理は、
図8のS101乃至S109の処理と同様であるため記載を省略する。物品特定部150は、救急要請情報に基づいて、救急対応に必要な物品を特定する(S210)。例えば、救急要請情報に含まれる、要救助者の症状を示す情報に基づいて、救急対応に必要な物品を特定する。
【0100】
通知部141は、特定された物品を示す情報を含むマッチング通知情報を送信する(S211)。このとき、通知部141は、例えば、物品マップに基づいて、割り当てられた移動手段を利用可能な場所から、物品が配置された場所を経由した目的地までの経路を算出する。そして、通知部141は、当該経路を示す情報を含むマッチング通知情報を生成してよい。端末200は、当該マッチング通知情報を表示する(S212)。
【0101】
なお、本動作例は、救急支援システム1001のあくまで一例である。すなわち、救急支援システム1001の動作例はこの例に限られない。例えば、S210の処理は、S201の処理以降であって、S211の処理より前の、いずれのタイミングで行われてもよい。
【0102】
このように、第3の実施形態の救急支援装置101は、救急要請情報に含まれる、要救助者の症状を示す情報に基づいて、救急対応に必要な物品を特定する。そして、救急支援装置101は、特定された物品が設置された場所を示す物品マップに基づいて、割り当てられた移動手段を利用可能な場所から、物品が配置された場所を経由した目的地までの経路を示す情報を、決定された医療関係者が利用する端末に通知する。
【0103】
これにより、救急支援装置101は、医療関係者に、救急対応に必要な物品を知らせることができる。医療関係者は、通知された情報に従って物品を携行して目的地に向かえばよい。そのため、救急支援装置101は、医療関係者に、経路や物品の情報を調べさせることなく、救急対応を行わせることができる。すなわち、救急支援装置101は、要救助者への迅速な対応を支援することができる。
【0104】
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態の救急支援システムについて説明する。第4の実施形態では、要救助者の位置付近にいる人物に対して各種の通知を行う例について説明する。なお、第1、第2及び第3の実施形態と重複する内容は、一部説明を省略する。
【0105】
図13は、救急支援システム1002を含む構成の一例を模式的に示す図である。救急支援システム1002は、救急支援システム1000、1001と同様に、管理サーバ300及び指令システム400と通信可能に接続される。さらに、救急支援システム1002は、現場端末500とも通信可能に接続される。
【0106】
現場端末500は、目的地の付近に存在すると推定される端末である。現場端末500は、スマートフォン及びタブレット端末等の携帯型端末であってよい。現場端末500の一例は、通報者が緊急通報に用いたスマートフォンである。これに限られず、現場端末500は、予め登録された端末であってもよい。予め登録された端末は、建物の管理人または警備員が利用する端末であってもよいし、自治会で利用される端末であってもよい。例えば、目的地がマンションである場合、現場端末500は、当該マンションの管理人または警備員が利用する端末であってよいし、当該マンションの自治会または当該マンションが位置する町の町内会で利用される端末であってよい。
【0107】
[救急支援システム1002の詳細]
救急支援システム1002は、第1、第2及び第3の実施形態で説明した処理に加え、以下で説明する処理を行ってよい。
【0108】
図14は、救急支援システム1002の機能構成の一例を示すブロック図である。救急支援装置102は取得部110、決定部120、割当部130、通知部142、物品特定部150、端末特定部160、及び指示情報生成部170を備える。
【0109】
端末特定部160は、救急要請情報に基づいて、目的地に対応する現場端末500を特定する。例えば、救急要請情報には、通報者の連絡先を示す情報が含まれる。通報者の連絡先の一例は、電話番号である。例えば、端末特定部160は、当該通報者の連絡先を特定することをもって、現場端末500を特定する。
【0110】
端末特定部160は、目的地を示す情報と、要救助者に関する緊急通報を行った通報者の連絡先を示す情報と、を含む救急要請情報に基づいて。通報者の端末を、現場端末500として特定してよい。
【0111】
また、端末特定部160は、登録端末情報に基づいて、現場端末500を特定してよい。登録端末情報は、端末に関する情報と、当該端末を管理する人物または組織に関する情報と、が関連付けられた情報である。すなわち、登録端末情報には、現場端末500になり得る端末が登録される。
図15は、登録端末情報の一例を示す図である。
図15の例では、端末を識別する端末識別情報と、端末を管理する人物または組織を示す情報と、当該人物または組織に対応する住所を示す情報と、が関連付けられている。なお、登録端末情報には、端末の連絡先等、さらに異なる情報が含まれていてよい。端末特定部160は、例えば、登録端末情報から、目的地に対応する住所を特定し、特定された住所に対応する端末を、現場端末500として特定してよい。ここで、目的地に対応する住所とは、目的地と同一の住所であってもよいし、目的地を含む所定範囲内の住所であってもよい。
【0112】
端末特定部160は、住所を示す情報と端末に関する情報とが関連付けられた登録端末情報に基づいて、目的地に対応する端末を、現場端末500として特定してよい。
【0113】
このように、端末特定部160は、目的地を示す情報と、要救助者に関する緊急通報を行った通報者の連絡先を示す情報と、を含む救急要請情報に基づいて、通報者の端末と、目的地に対応する住所と関連付けられて登録された端末と、の少なくともいずれかを示す現場端末を特定してよい。端末特定部160は、端末特定手段の一例である。
【0114】
指示情報生成部170は、指示情報を生成する。指示情報は、目的地における作業を示す情報である。目的地における作業とは、要救助者の位置付近において行うべき作業を示す。例えば、目的地が道路である場合、作業の一例は交通整理である。また、要救助者の症状が、心肺停止を示している場合、作業の一例は、AEDの確保である。また、目的地がビルである場合、要救助者を乗せるストレッチャーをエレベータで運ぶ必要がある。ここで、エレベータによっては、ストレッチャーを運ぶためのトランクがあることがある。このような場合には、作業の一例は、エレベータ内のトランクを開けることである。このように、指示情報には、医療関係者が目的地に到着するまでに、目的地付近にいる人物が行うべき作業が示される。指示情報は、現場端末500において表示される。そのため、現場端末500を利用する人物は、指示情報を視認することによって、行うべき作業を確認する。
【0115】
このように、指示情報生成部170は、目的地における作業を示す指示情報を生成する。指示情報生成部170は、指示情報生成手段の一例である。なお、指示情報生成部170は、救急要請情報に基づいて、必要な作業を抽出し、抽出した作業を示す指示情報を生成してよい。例えば、目的地の種類と、作業を示す情報と、が対応付けられた作業情報が存在する。作業情報は、例えば、救急支援装置102が有する記憶装置(図示せず)に予め格納される。指示情報生成部170は、目的地が道路上を示す場合は、当該作業情報から、目的地の種類が道路である場合の作業を抽出し、抽出された作業を示す指示情報を生成してよい。
【0116】
また、指示情報には、医療関係者の目的地への到着予想時刻が含まれてもよい。例えば、指示情報生成部170は、決定部120により決定された医療関係者の位置情報に基づいて、当該医療関係者の目的地までの距離を算出する。また、指示情報生成部170は、当該医療関係者に割り当てられた移動手段に基づいて、算出された距離を当該移動手段で移動した場合の時間を算出する。そして、指示情報生成部170は、算出された時間を現在時刻に加算することにより、当該医療関係者が、目的地に到着する時刻を予測する。なお、時刻の予測方法はこの例に限られない。
【0117】
このように、指示情報生成部170は、決定された医療関係者の位置情報と、割り当てられた移動手段と、に基づいて、決定された医療関係者が目的地に到着する時刻を予測し、当該予測された時刻を示す指示情報を生成してよい。
【0118】
通知部142は、現場端末500に、指示情報を通知する。具体的には、通知部142は、端末特定部160によって特定された端末である現場端末500に、生成された指示情報を送信する。このとき、現場端末500が登録端末情報に登録された端末である場合、通知部142は、登録端末情報に基づいて、現場端末500に指示情報を送信する。現場端末500が、通報者が緊急通報に用いた端末である場合、通知部142は、指示情報にアクセスするためのURL(Uniform Resorce Locator)を示す情報を現場端末500に送信する。このとき、通知部142は、現場端末500の電話番号を利用したSMS(Short Message Service)を用いて、当該URLを示す情報を送信してよい。そして、通報者が現場端末500を用いて当該URLにアクセスしたことに応じて、通知部142は、指示情報を現場端末500に表示させてよい。
【0119】
図16は、指示情報の一例を示す図である。
図16の例では、エレベータのトランクを開ける旨の作業が、エレベータのトランクの画像とともに示されている。現場端末500の利用する人物は、このように現場端末500に表示された指示情報を確認することができる。
【0120】
[救急支援システム1002の動作例]
次に、救急支援システム1002の動作の一例を、
図17を用いて説明する。
図17は、救急支援システム1002の動作の一例を説明するフローチャートである。なお、
図17の例は、
図8及び
図12で説明された動作例の後に行われる処理を示す。
【0121】
救急支援装置100の端末特定部160は、救急要請情報に基づいて、目的地に対応する現場端末500を特定する(S301)。指示情報生成部170は、目的地における作業を示す指示情報を生成する(S302)。通知部142は、指示情報を現場端末500に通知する(S303)。
【0122】
なお、本動作例は、救急支援システム1002のあくまで一例である。すなわち、救急支援システム1002の動作例はこの例に限られない。例えば、
図17に示す動作は、取得部110によって、救急要請情報が取得された後に行われてよい。
【0123】
このように、第3の実施形態の救急支援装置102は、目的地を示す情報と、要救助者に関する緊急通報を行った通報者の連絡先を示す情報と、を含む救急要請情報に基づいて、通報者の端末と、目的地に対応する住所と関連付けられて登録された端末と、の少なくともいずれかを示す現場端末を特定する。また、救急支援装置102は、目的地における作業を示す指示情報を生成する。そして、救急支援装置102は、指示情報を現場端末に通知する。これにより、救急支援装置102は、目的地に医療関係者が到着する前に行うべき作業を、目的地付近にいる人物に指示することができる。
【0124】
また、救急支援装置102は、決定された医療関係者の位置情報と、割り当てられた移動手段と、に基づいて、決定された医療関係者が目的地に到着する時刻を予測し、当該予測された時刻を示す指示情報を生成してよい。これにより、救急支援装置102は、目的地付近にいる人物に、医療関係者がいつ目的地に到着するか知らせることができる。
【0125】
<救急支援システムのハードウェアの構成例>
上述した第1、第2、第3、及び第4の実施形態の救急支援システムを構成するハードウェアについて説明する。
図18は、各実施形態における救急支援システムを構成するコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ装置90において、各実施形態及び各変形例で説明した、救急支援装置、及び救急支援方法が実現される。例えば、各実施形態及び各変形例で説明した救急支援装置、及び端末等のそれぞれが、
図18に示すハードウェア構成を有していてよい。
【0126】
図18に示すように、コンピュータ装置90は、プロセッサ91、RAM(Random Access Memory)92、ROM(Read Only Memory)93、記憶装置94、入出力インタフェース95、バス96、及びドライブ装置97を備える。なお、救急支援装置、及び端末は、複数の電気回路によって実現されてもよい。
【0127】
記憶装置94は、プログラム(コンピュータプログラム)98を格納する。プロセッサ91は、RAM92を用いて本救急支援システムのプログラム98を実行する。具体的には、例えば、プログラム98は、
図3、
図8、
図12、及び
図17等に示す処理をコンピュータに実行させるプログラムを含む。プロセッサ91が、プログラム98を実行することに応じて、本救急支援システムの各構成の機能が実現される。プログラム98は、ROM93に記憶されていてもよい。また、プログラム98は、記憶媒体80に記録され、ドライブ装置97を用いて読み出されてもよいし、図示しない外部装置から図示しないネットワークを介してコンピュータ装置90に送信されてもよい。
【0128】
入出力インタフェース95は、周辺機器(キーボード、マウス、表示装置など)99とデータをやり取りする。入出力インタフェース95は、データを取得または出力する手段として機能する。バス96は、各構成を接続する。
【0129】
なお、救急支援システムの実現方法には様々な変形例がある。例えば、救急支援システムに含まれる各構成は、それぞれ専用の装置として実現することができる。また、救急支援システムは、それぞれ複数の装置の組み合わせに基づいて実現することができる。
【0130】
各実施形態の機能における各構成を実現するためのプログラムを記憶媒体に記録させ、該記憶媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記憶媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のプログラムが記録された記憶媒体、及びそのプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0131】
該記憶媒体は、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD(Compact Disc)-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、またはROMであるが、この例に限られない。また該記憶媒体に記録されたプログラムは、単体で処理を実行しているプログラムに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS(Operating System)上で動作して処理を実行するプログラムも各実施形態の範疇に含まれる。
【0132】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【0133】
また、上記実施形態及び変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0134】
100、101、102 救急支援装置
110 取得部
120 決定部
1201 要請送信部
1202 応答受信部
1203 選出部
130 割当部
1301 特定部
1302 予約制御部
140、141、142 通知部
150 物品特定部
160 端末特定部
170 指示情報生成部
200 端末
500 現場端末