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特開2024-157293アタッチメント、フォークリフト及びRFIDタグの読み取り方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157293
(43)【公開日】2024-11-07
(54)【発明の名称】アタッチメント、フォークリフト及びRFIDタグの読み取り方法
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/075 20060101AFI20241030BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20241030BHJP
   B66F 9/24 20060101ALI20241030BHJP
【FI】
B66F9/075 Z
G06K7/10 244
G06K7/10 240
B66F9/24 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071574
(22)【出願日】2023-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183265
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 剣一
(72)【発明者】
【氏名】駒木 邦宏
(72)【発明者】
【氏名】福原 将彦
【テーマコード(参考)】
3F333
【Fターム(参考)】
3F333AA02
3F333AB13
3F333AE02
3F333DA02
3F333FA01
3F333FA02
3F333FD11
3F333FD14
3F333FE04
3F333FE05
3F333FE07
3F333FE08
(57)【要約】
【課題】フォークリフトのフォークに取り付けられてRFIDタグと通信するアタッチメントを提供する。
【解決手段】本開示のアタッチメントは、フォークリフトのフォークに取り付けられるアタッチメントであって、ベースと、前記ベースに設けられ、前記フォークに取り付け可能な取付部と、前記ベースに配置されるアンテナ構造体と、を備え、前記アンテナ構造体は、前記ベースから前記フォークの延伸方向に沿って延び、且つ先端を有する支持部材と、前記支持部材の前記先端に配置されるか、又は支持部材において前記ベースよりも前記先端に近い位置に配置されるアンテナと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォークリフトのフォークに取り付けられるアタッチメントであって、
ベースと、
前記ベースに設けられ、前記フォークに取り付け可能な取付部と、
前記ベースに配置されるアンテナ構造体と、
を備え、
前記アンテナ構造体は、
前記ベースから前記フォークの延伸方向に沿って延び、且つ先端を有する支持部材と、
前記支持部材の前記先端に配置されるか、又は支持部材において前記ベースよりも前記先端に近い位置に配置されるアンテナと、
を含む、アタッチメント。
【請求項2】
前記支持部材は、前記フォークリフトの前記フォークよりも長い、
請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項3】
前記支持部材は、前記フォークリフトの前記フォークの延伸方向に伸縮可能である、
請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項4】
前記支持部材は、回転可能である、
請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項5】
前記取付部は、前記フォークリフトの前記フォークが差し込まれる差し込み口が設けられた筒形状を有する、
請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項6】
前記アンテナ構造体は、前記フォークリフトの前記フォークの延伸方向と垂直な方向に間隔を有して配置される複数のアンテナ構造体を有する、
請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項7】
前記フォークリフトの前記フォークの延伸方向と垂直な方向に延び、且つ前記ベース及び前記複数のアンテナ構造体を連結する1つ又は複数の連結部をさらに有し、
前記1つ又は複数の連結部は、前記垂直な方向における前記複数のアンテナ構造体の位置を調整可能な調整機構を有する、
請求項6に記載のアタッチメント。
【請求項8】
前記アンテナ構造体を制御する制御部をさらに備える、
請求項1に記載のアタッチメント。
【請求項9】
前記制御部は、
前記アンテナ構造体によって、複数の識別情報と、前記複数の識別情報を取得した時刻を示す複数の時刻情報と、を順次取得し、
前記複数の識別情報と前記複数の時刻情報とを関連付けて記憶する、
請求項8に記載のアタッチメント。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載のアタッチメントを備えるフォークリフト。
【請求項11】
フォークリフトのフォークに取り付けられるアタッチメントを用いて、所定の方向に配列された複数の物体に設けられた複数のRFIDを読み取る方法であって、
前記アタッチメントは、
ベースと、
前記ベースに設けられ、前記フォークに取り付け可能な取付部と、
前記ベースに配置されるアンテナ構造体と、
を備え、
前記アンテナ構造体は、
前記ベースから前記フォークの延伸方向に沿って延び、且つ先端を有する支持部材と、
前記支持部材の前記先端に配置されるか、又は支持部材において前記ベースよりも前記先端に近い位置に配置されるアンテナと、
を含み、
前記方法は、
前記アタッチメントの前記アンテナ構造体を前記所定の方向に移動させるステップ、
前記アンテナ構造体の前記アンテナと前記複数のRFIDタグとが順次通信することによって、複数の識別情報と、前記複数の識別情報を取得した時刻を示す複数の時刻情報と、を取得するステップ、
前記複数の識別情報と前記複数の時刻情報とを関連付けて記憶するステップ、
を含む、
RFIDタグの読み取り方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アタッチメント、フォークリフト及びRFIDタグの読み取り方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、トランスポンダを備える空気入りタイヤを取り扱うためのフォークリフトが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7096429号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、フォークリフトのフォークに取り付けられてRFID(Radio Frequency Identification)タグと通信するアタッチメントが求められている。
【0005】
本開示は、フォークリフトのフォークに取り付けられてRFIDタグと通信するアタッチメント、当該アタッチメントを備えるフォークリフト及び当該アタッチメントを用いたRFIDタグの読み取り方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様のアタッチメントは、
フォークリフトのフォークに取り付けられるアタッチメントであって、
ベースと、
前記ベースに設けられ、前記フォークに取り付け可能な取付部と、
前記ベースに配置されるアンテナ構造体と、
を備え、
前記アンテナ構造体は、
前記ベースから前記フォークの延伸方向に沿って延び、且つ先端を有する支持部材と、
前記支持部材の前記先端に配置されるか、又は支持部材において前記ベースよりも前記先端に近い位置に配置されるアンテナと、
を含む。
【0007】
本開示の一態様のフォークリフトは、前記態様のアタッチメントを備える。
【0008】
本開示の一態様のRFIDタグの読み取り方法は、
フォークリフトのフォークに取り付けられるアタッチメントを用いて、所定の方向に配列された複数の物体に設けられた複数のRFIDを読み取る方法であって、
前記アタッチメントは、
ベースと、
前記ベースに設けられ、前記フォークに取り付け可能な取付部と、
前記ベースに配置されるアンテナ構造体と、
を備え、
前記アンテナ構造体は、
前記ベースから前記フォークの延伸方向に沿って延び、且つ先端を有する支持部材と、
前記支持部材の前記先端に配置されるか、又は支持部材において前記ベースよりも前記先端に近い位置に配置されるアンテナと、
を含み、
前記方法は、
前記アタッチメントの前記アンテナ構造体を前記所定の方向に移動させるステップ、
前記アンテナ構造体によって前記複数のRFIDタグと順次通信することによって、複数の識別情報と、前記複数の識別情報を取得した時刻を示す複数の時刻情報と、を取得するステップ、
前記複数の識別情報と前記複数の時刻情報とを関連付けて記憶するステップ、
を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、フォークリフトのフォークに取り付けられてRFIDタグと通信するアタッチメント、当該アタッチメントを備えるフォークリフト及び当該アタッチメントを用いたRFIDタグの読み取り方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示に係る実施の形態1のアタッチメントの一例の概略斜視図である。
図2】本開示に係る実施の形態1のアタッチメントを取り付けたフォークリフトの一例の模式図である。
図3】本開示に係る実施の形態1のアタッチメントを取り付けたフォークリフトの一例の主要構成を示す概略ブロック図である。
図4】本開示に係る実施の形態1のアタッチメントを用いたRFIDタグの読み取り方法の一例を示す概略フローチャートである。
図5】本開示に係る実施の形態1のアタッチメントの動作の一例を説明するための模式図である。
図6】本開示に係る実施の形態1のアタッチメントの動作の一例を説明するための模式図である。
図7】本開示に係る実施の形態1のアタッチメントの動作の一例を説明するための模式図である。
図8】複数の識別情報及び複数の時刻情報とを関連付けた情報の一例を示す概略図である。
図9】本開示に係る実施の形態2のアタッチメントの一例の概略斜視図である。
図10】本開示に係る実施の形態3のアタッチメントを取り付けたフォークリフトの一例の主要構成を示す概略ブロック図である。
図11】変形例1におけるアタッチメントの動作の模式図ある。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(本開示に至った経緯)
特許文献1に記載のフォークリフトは、把持装置、即ち、フォーク上にタイヤのスタックを配置し、タイヤのスタックに対して垂直方向に読み取り装置のアンテナを移動させている。タイヤに設けられたトランスポンダにアンテナが近づくと、アンテナとトランスポンダとが無線通信する。これにより、読み取り装置はトランスポンダに保存されている情報を読み取っている。
【0012】
しかしながら、特許文献1に記載のフォークリフトでは、フォーク上に読み取り対象であるタイヤを配置した状態でないとトランスポンダに保存されている情報を読み取ることが難しい。このため、例えば、タイヤなどの製品の在庫管理を行う際には、棚等に配置された製品をフォークリフトのフォーク上に移動させてから読み取りを行うため、使い勝手が悪く、作業効率が低下するという問題がある。
【0013】
そこで、本発明者らは、上記問題を解決すべく、棚等に配置された複数の物体を移動させずに、複数の物体に設けられたRFIDタグと通信可能なフォークリフトのアタッチメントの構成を検討し、本開示に至った。
【0014】
以下、本開示に係る実施の形態1について、添付の図面を参照しながら説明する。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。
【0015】
(実施の形態1)
図1は、本開示に係る実施の形態1のアタッチメント1の一例の概略斜視図である。図2は、本開示に係る実施の形態1のアタッチメント1を取り付けたフォークリフト2の一例の模式図である。図3は、本開示に係る実施の形態1のアタッチメント1を取り付けたフォークリフト2の一例の主要構成を示す概略ブロック図である。図中において、X、Y、Z方向は、それぞれアタッチメント1の幅方向、奥行き方向、高さ方向を示している。
【0016】
図1図3に示すように、アタッチメント1は、ベース10、取付部20、アンテナ構造体30、連結部40及び制御部50を備える。
【0017】
ベース10は、アタッチメント1の本体となる部分である。ベース10は、棒状の部材である。例えば、ベース10は、矩形状のシャフト又はプレートである。ベース10は、X方向に長手方向を有して延びている。
【0018】
取付部20は、ベース10に設けられており、フォークリフト2のフォーク3に取り付けられる部分である。取付部20は、ベース10の底面に設けられている。取付部20は、フォークリフト2のフォーク3が差し込まれる差し込み口21が設けられた筒形状を有する。
【0019】
具体的には、取付部20は、矩形状の筒状体で構成される。差し込み口21は、フォークリフト2のフォーク3の差し込み方向、即ちY方向に貫通する孔である。差し込み口21は、Y方向から見て矩形状を有する。
【0020】
フォークリフト2のフォーク3が差し込み口21に差し込まれることによって、取付部20がフォーク3に取り付けられ、アタッチメント1がフォーク3に固定される。例えば、アタッチメント1は、差し込み口21にフォーク3が差し込まれた状態で、アタッチメント1の自重によりフォーク3に固定される。
【0021】
なお、取付部20は、上述した構成に限定されない。取付部20は、フォークリフト2のフォーク3に取り付け可能な構成を有していればよい。例えば、取付部20は、フォーク3に対してアタッチメント1をネジを用いて取り付けてもよい。
【0022】
アンテナ構造体30は、ベース10に配置されており、RFIDタグ5と通信するための構造体である。アンテナ構造体30は、支持部材31と、アンテナ32と、を含む。
【0023】
支持部材31は、ベース10からフォーク3の延伸方向に沿って延びている。支持部材31は、ベース10の延びる方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に沿って延びている。支持部材31は、フォークリフト2のフォーク3よりも長い。例えば、支持部材31の長さは、0.4m以上5m以下である。
【0024】
支持部材31は、フォークリフト2のフォーク3の延伸方向に伸縮可能であってもよい。即ち、アンテナ構造体30は、支持部材31の長さを調整可能な調整機構を含んでいてもよい。
【0025】
支持部材31は、回転可能であってもよい。即ち、アンテナ構造体30は、支持部材31を回転させる回転駆動機構を含んでいてもよい。例えば、支持部材31は、Y方向を軸として回転してもよい。例えば、後述するアンテナ32が指向性を有する場合、支持部材31を回転させることによってアンテナ32において電波を送受する方向を変更することができる。
【0026】
支持部材31は、例えば、シャフトであってもよい。あるいは、支持部材31は、U字状に湾曲する棒材で形成されていてもよい。この場合、U字状に湾曲した部分が先端となってもよい。
【0027】
アンテナ32は、物体4に設けられたRFIDタグ5と通信可能なアンテナである。アンテナ32は、RFIDタグ5の情報の読み取り及び/又は書き込みが可能なリーダライタアンテナである。
【0028】
アンテナ32は、支持部材31の先端に配置されている。支持部材31の先端とは、ベース10から最も離れた支持部材31の端部である。
【0029】
アンテナ32は、例えば、円偏波アンテナ、直線偏波アンテナ等であってもよい。指向性に関しては、無指向性に近いアンテナでも、パッチアンテナのように指向性を持たせたものでもよい。
【0030】
なお、アンテナ32は、支持部材31の先端に配置されることに限定されない。例えば、支持部材31においてベース10よりも先端に近い位置に配置されてもよい。アンテナ32は、支持部材31の先端の近傍に配置されてもよい。
【0031】
連結部40は、ベース10とアンテナ構造体30とを連結する部材である。連結部40は、ベース10の上面から上方に延び、アンテナ構造体30の支持部材31の端部に連結される。
【0032】
連結部40は、例えば、シャフトで構成されている。
【0033】
制御部50は、アンテナ構造体30を制御する。制御部50は、アンテナ構造体30のアンテナ32の電波の送受信を制御し、物体4に設けられたRFIDタグ5と通信する。制御部50は、アンテナ32によってRFIDタグ5と通信し、RFIDタグ5に記憶された情報を読み取る。あるいは、制御部50は、アンテナ32によってRFIDタグ5と通信し、RFIDタグ5に情報を書き込む。
【0034】
例えば、RFIDタグ5は、物体4を識別するためのIDなどの識別情報を記憶する。
【0035】
制御部50は、例えば、プロセッサを含み、プロセッサがメモリに記憶された命令を実行することで所定の機能を実現する。例えば、制御部50は、CPU、MPU、GPU、DSU、FPGA、ASIC等の種々のプロセッサで実現されてもよい。プロセッサは、所定の機能を実現するように設計された専用の電子回路で構成されてもよい。また、制御部50は、1つ又は複数のプロセッサで構成されてもよい。
【0036】
また、アンテナ構造体30が支持部材31の長さを調整可能な調整機構を含んでいる場合、制御部50は、調整機構を制御してもよい。あるいは、アンテナ構造体30が支持部材31を回転させる回転駆動機構を含んでいる場合、制御部50は、回転駆動機構を制御してもよい。
【0037】
アタッチメント1の動作の一例について説明する。
【0038】
図4は、本開示に係る実施の形態1のアタッチメント1を用いたRFIDタグ5の読み取り方法の一例を示す概略フローチャートである。図5図7は、本開示に係る実施の形態1のアタッチメントの動作の一例を説明するための模式図である。図4図7では、アタッチメント1を用いて複数の物体4に設けられた複数のRFIDタグ5を読み取る例について説明する。また、物体4が中空部を有するタイヤである例について説明する。
【0039】
図4に示すように、ステップS1では、アタッチメント1のアンテナ構造体30を移動させる。具体的には、アンテナ構造体30を複数の物体4に向かって所定の方向(Y方向)に移動させる。
【0040】
アタッチメント1は、フォークリフト2のフォーク3に取り付けられることによって、フォークリフト2の移動によって移動可能となる。例えば、フォークリフト2が前進方向に移動すると、アタッチメント1のアンテナ構造体30がフォークリフト2の前進方向、即ち、フォーク3の延伸方向に移動する。
【0041】
あるいは、アンテナ構造体30が支持部材31の長さを調整可能な調整機構を有している場合、制御部50が支持部材31をフォーク3の延伸方向に伸ばすことによって、アンテナ構造体30を移動させてもよい。
【0042】
図5に示すように、RFIDタグ5をそれぞれ有する複数の物体4が所定の方向(Y方向)に配列されている。例えば、複数の物体4は、棚6内に収納され、棚6の一端6aから他端6bに向かって一列に整列された状態で配置されている。
【0043】
例えば、フォークリフト2がY方向に前進すると、アタッチメント1のアンテナ構造体30が所定の方向(Y方向)に向かって移動する。また、アンテナ構造体30は、複数の物体4の中空部を通るように移動する。
【0044】
図4に戻って、ステップS2では、アンテナ構造体30のアンテナ32が複数のRFIDタグ5と順次通信することによって複数の識別情報及び複数の時刻情報を取得する。具体的には、アンテナ32がY方向に並んで配置された複数のRFIDタグ5を順番に異なるタイミングで通信する。これにより、アンテナ32が複数のRFIDタグ5に記憶された識別情報を異なるタイミングで読み取り、読み取った識別情報を制御部50に送信する。また、制御部50は、識別情報を取得した時刻を時刻情報として取得する。
【0045】
図6及び図7に示すように、Y方向における棚6の一端6aから他端6bに向かって第1の物体4A、第2の物体4B、第3の物体4C・・・の順番に配列されている。第1の物体4A、第2の物体4B、第3の物体4Cは、それぞれ、第1のRFIDタグ5A、第2のRFIDタグ5B、第3のRFIDタグ5Cを有する。
【0046】
図6に示すように、アンテナ構造体30の移動に伴い、アンテナ32が棚6の一端6aからY方向に移動して第1の物体4Aに到達すると、アンテナ32は第1の物体4Aの第1のRFIDタグ5Aと通信する。制御部50は、第1のRFIDタグ5Aに記憶された第1の物体4Aの識別情報を取得する。また、制御部50は、第1の物体4Aの識別情報を取得した第1の時刻を示す第1の時刻情報を取得する。
【0047】
図7に示すように、アンテナ構造体30がさらに移動して、アンテナ32が第1の物体4Aの位置から第2の物体4Bに到達すると、アンテナ32は第2の物体4Bの第2のRFIDタグ5Bと通信する。制御部50は、第2のRFIDタグ5Bに記憶された第2の物体4Bの識別情報を取得する。また、制御部50は、第2の物体4Bの識別情報を取得した第2の時刻を示す第2の時刻情報を取得する。第2の時刻情報は、第1の時刻よりも遅い時刻を示す。
【0048】
このように、アンテナ構造体30の移動に伴い、アンテナ32が複数の物体4に設けられた複数のRFIDタグ5と順次異なるタイミングで通信する。これにより、制御部50は、複数の物体4の複数の識別情報と複数の時刻情報とを取得する。
【0049】
図4に戻って、ステップS3では、制御部50は、複数の識別情報と複数の時刻情報とを関連付けて記憶する。例えば、制御部50は、メモリを備え、当該メモリに複数の識別情報と複数の時刻情報とを関連付けて記憶する。
【0050】
例えば、制御部50は、アンテナ32の通信により取得した識別情報と、識別情報を取得した時刻を示す時刻情報と、を紐づけてメモリに記憶する。
【0051】
図8は、複数の識別情報及び複数の時刻情報とを関連付けた情報の一例を示す概略図である。
【0052】
図8に示すように、制御部50は、アンテナ32とRFIDタグ5とが通信する度に、取得したIDと時刻とを紐づけてメモリに記憶する。
【0053】
図4に戻って、ステップS4では、制御部50は、関連付けられた複数の識別情報と
複数の時刻情報とに基づいて複数の物体4の位置を特定する。例えば、制御部50は、関連付けられた複数の識別情報と複数の時刻情報とに基づいて複数の物体4の並んでいる順番を特定する。
【0054】
複数の物体4は、所定の方向(Y方向)に整列されている。例えば、制御部50は、複数の時刻情報に基づいて時刻の早い順に複数の識別情報を整理することで、棚6に収納されているY方向に並んだ複数の物体4の順番を特定する。
【0055】
なお、図5図7に示す例では、物体4がタイヤである例について説明したが、物体4はタイヤに限定されず、RFIDタグ5が設けられたものであればよい。また、複数の物体4が棚6に収納されている例について説明したが、複数の物体4は、所定の方向に配列されていればよく、棚6に収納されていなくてもよい。また、複数のRFIDタグ5は、複数の物体4に設けられていればよく、複数のRFIDタグ5が設けられている位置は限定されない。
【0056】
本実施の形態によれば、アタッチメント1は、フォークリフト2のフォーク3に取り付けられるアタッチメントである。アタッチメント1は、ベース10、取付部20及びアンテナ構造体30を備える。取付部20は、ベース10に設けられ、フォーク3に取り付け可能である。アンテナ構造体30は、ベース10に配置され、支持部材31及びアンテナ32を含む。支持部材31は、ベース10からフォーク3の延伸方向に沿って延び、且つ先端を有する。アンテナ32は、支持部材31の先端に配置されるか、又は支持部材31においてベース10よりも先端に近い位置に配置される。
【0057】
このような構成により、アタッチメント1をフォークリフト2のフォーク3に取り付けてRFIDタグ5と通信することができる。また、アタッチメント1は、読み取り対象であるRFIDタグ5付きの物体4をフォーク3上に移動させなくても、RFIDタグ5との通信が可能である。このため、アタッチメント1によるRFIDタグ5との通信が容易となり、使い勝手を向上できる。例えば、フォークリフト2を使用する環境において、棚などに配置された複数の物体4の在庫管理を行う場合に、ユーザはフォークリフト2を降りずに、アタッチメント1を用いて複数の物体4に設けられた複数のRFIDタグ5を読み取ることができる。これにより、作業効率を向上できる。
【0058】
支持部材31は、フォークリフト2のフォーク3よりも長い。このような構成により、アタッチメント1の使い勝手をより向上できる。また、アタッチメント1によりアンテナ32とRFIDタグ5とが安定して通信できる。
【0059】
支持部材31は、フォークリフト2のフォーク3の延伸方向に伸縮可能である。このような構成により、アタッチメント1の使い勝手をより向上できる。また、アタッチメント1によりアンテナ32とRFIDタグ5とが安定して通信できる。また、アタッチメント1を使用していないときは、支持部材31を縮ませることによって、アタッチメント1の大きさを小さくできる。
【0060】
支持部材31は、回転可能である。このような構成により、アンテナ32の電波の送受信の通信方向を変えることができるため、アンテナ32とRFIDタグ5とが安定して通信できる。例えば、アンテナ32が指向性を有する場合、読み取り対象である物体4のRFIDタグ5の読み取りを安定して行いつつ、読み取り対象である物体4のRFIDタグ5と所定の方向に隣接する物体4のRFIDタグ5との通信を抑制できる。
【0061】
取付部20は、フォークリフト2のフォーク3が差し込まれる差し込み口21が設けられた筒形状を有する。このような構成により、フォークリフト2のフォーク3を差し込み口21に差し込むことによって、アタッチメント1をフォーク3に容易に取り付けることができる。また、ユーザはフォークリフト2の乗った状態で、アタッチメント1をフォーク3に取り付けることができる。これにより、アタッチメント1の使い勝手をより向上できる。
【0062】
アタッチメント1は、アンテナ構造体30を制御する制御部50を備える。このような構成により、アタッチメント1でアンテナ32とRFIDタグ5との通信によって取得した情報を処理できる。
【0063】
制御部50は、アンテナ構造体30によって、複数の識別情報と、複数の識別情報を取得した時刻を示す複数の時刻情報と、を順次取得し、複数の識別情報と複数の時刻情報とを関連付けて記憶する。このような構成により、複数の識別情報と複数の時刻情報とを紐づけた情報を取得できる。例えば、複数の識別情報と複数の時刻情報とを関連付けた情報は、複数の物体4の位置を特定する用途等に使用できる。
【0064】
上述したアタッチメント1を備えるフォークリフト2についても、上述したアタッチメント1の効果と同様の効果を奏する。
【0065】
アタッチメント1を用いた読み取り方法は、フォークリフト2のフォーク3に取り付けられたアタッチメント1を用いて、所定の方向に配列された複数の物体4に設けられた複数のRFIDタグ5を読み取る方法である。読み取り方法は、ステップS1~S3を含む。ステップS1では、アタッチメント1のアンテナ構造体30を所定の方向に移動させる。ステップS2では、アンテナ構造体30のアンテナ32と複数のRFIDタグ5とが順次通信することによって、複数の識別情報と、複数の識別情報を取得した時刻を示す複数の時刻情報と、を取得する。ステップS3では、複数の識別情報と複数の時刻情報とを関連付けて記憶する。
【0066】
このような構成により、アタッチメント1をフォークリフト2のフォーク3に取り付けて複数のRFIDタグ5と通信することができる。また、アタッチメント1は、読み取り対象であるRFIDタグ5付きの物体4をフォーク3上に移動させなくても、RFIDタグ5との通信が可能である。このため、アタッチメント1によるRFIDタグ5との通信が容易となり、使い勝手を向上できる。
【0067】
また、複数の識別情報と複数の時刻情報とを関連付けて記憶することによって、複数の物体の位置を特定することができる。例えば、複数の時刻情報に基づいて複数の識別情報を取得した順に並べると、複数の物体4の並び順を特定できる。
【0068】
なお、本実施形態では、アタッチメント1が連結部40及び制御部50を備える例について説明したが、これに限定されない。例えば、アタッチメント1は、連結部40及び/又は制御部50を備えていなくてもよい。
【0069】
アタッチメント1が連結部40を備えない場合、例えば、アンテナ構造体30の支持部材31がベース10に接続されてもよい。
【0070】
アタッチメント1が制御部50を備えない場合、例えば、制御部50は、フォークリフト2又は端末等に設けられていてもよい。例えば、端末は、スマートフォン、タブレットPC又は専用のコントローラ等を含む。
【0071】
本実施形態では、RFIDタグ5が物体4の識別情報を記憶する例について説明したが、これに限定されない。例えば、RFIDタグ5は、物体4の識別情報以外の情報を記憶していてもよい。
【0072】
(実施の形態2)
本開示の実施の形態2に係るアタッチメントについて説明する。なお、実施の形態2においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明し、実施の形態1と重複する記載は省略する。
【0073】
図9は、本開示に係る実施の形態2のアタッチメント1Aの一例の概略斜視図である。
【0074】
実施の形態2では、アタッチメント1Aが複数のアンテナ構造体30A,30B,30C、複数の連結部40A,40B,40C及び複数の制御部50A,50B,50Cを備える点で、実施の形態1と異なる。
【0075】
図9に示すように、アタッチメント1Aは、第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30C、第1~第3の連結部40A,40B,40C及び第1~第3の制御部50A,50B,50Cを備える。
【0076】
第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30Cは、フォークリフト2のフォーク3の延伸方向(Y方向)と垂直な方向(Z方向)に間隔を有して配置されている。即ち、第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30Cは、ベース10の上方に向かって間隔を有して配置されている。
【0077】
本実施形態では、第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30Cは、同じ構成を有している。
【0078】
第1~第3の連結部40A,40B,40Cは、フォークリフト2のフォーク3の延伸方向(Y方向)と垂直な方向(Z方向)に延び、ベース10及び第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30Cを連結する。具体的には、第1の連結部40Aは、アタッチメント1Aの高さ方向(Z方向)に延び、ベース10と第1のアンテナ構造体30Aとを連結する。第2の連結部40Bは、アタッチメント1Aの高さ方向(Z方向)に延び、第1のアンテナ構造体30Aと第2のアンテナ構造体30Bとを連結する。第3の連結部40Cは、アタッチメント1Aの高さ方向(Z方向)に延び、第2のアンテナ構造体30Bと第3のアンテナ構造体30Cとを連結する。
【0079】
第1~第3の連結部40A,40B,40Cは、例えば、シャフトで構成されている。
【0080】
第1~第3の連結部40A,40B,40Cは、フォークリフト2のフォーク3の延伸方向(Y方向)と垂直な方向(Z方向)における第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30Cの位置を調整可能な調整機構を有する。即ち、第1~第3の連結部40A,40B,40Cは、アタッチメント1Aの高さ方向(Z方向)において、第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30Cの位置を調整可能である。これにより、第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30C間の間隔を調整できる。
【0081】
例えば、調整機構は、アタッチメント1の高さ方向(Z方向)に伸縮可能なシャフトで構成されていてもよい。あるいは、調整機構は、アタッチメント1の高さ方向(Z方向)に延びる溝が設けられ、当該溝内を支持部材31が移動可能なシャフトと、支持部材31を溝内の任意の位置で固定可能なストッパと、を有していてもよい。調整機構は、第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30Cの位置を移動させる機構を駆動する駆動部を有していてもよい。駆動部は、例えば、フォークリフト2を制御する制御部により制御されてもよい。
【0082】
第1~第3の制御部50A,50B,50Cは、それぞれ、第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30Cを制御する。第1~第3の制御部50A,50B,50Cは、実施の形態1の制御部50と同様である。
【0083】
本実施の形態によれば、アタッチメント1Aは、フォークリフト2のフォーク3の延伸方向(Y方向)と垂直な方向(Z方向)に間隔を有して配置される複数のアンテナ構造体30A,30B,30Cを有する。このような構成により、より多くのRFIDタグ5を読み取り及び/又は書き込みをすることができる。
【0084】
アタッチメント1Aは、フォークリフト2のフォーク3の延伸方向(Y方向)と垂直な方向(Z方向)に延び、且つベース10及び複数のアンテナ構造体30A,30B,30Cを連結する複数の連結部40A,40B,40Cを有する。複数の連結部40A,40B,40Cは、フォーク3の延伸方向(Y方向)と垂直な方向(Z方向)における複数のアンテナ構造体30A,30B,30Cの位置を調整可能な調整機構を有する。このような構成により、複数のアンテナ構造体30A,30B,30Cの位置を調整できる。
【0085】
なお、本実施形態では、アタッチメント1Aが3つのアンテナ構造体30A,30B,30Cを備える例について説明したが、これに限定されない。例えば、アタッチメント1Aは、2つ以上のアンテナ構造体30を有していればよい。
【0086】
本実施形態では、アタッチメント1Aが3つの連結部40A,40B,40Cを備える例について説明したが、これに限定されない。例えば、アタッチメント1Aは、アンテナ構造体30の数に応じた数の連結部40を有していてもよい。あるいは、複数のアンテナ構造体30A,30B,30Cを1つの連結部40で連結してもよい。即ち、アタッチメント1Aは、1つ又は複数の連結部40を有していてもよい。
【0087】
本実施形態では、アタッチメント1Aが3つの制御部50A,50B,50Cを備える例について説明したが、これに限定されない。例えば、アタッチメント1Aは、アンテナ構造体30の数に応じた数の制御部50を有していてもよい。あるいは、アタッチメント1Aは、複数のアンテナ構造体30A,30B,30Cを1つの制御部50で制御してもよい。
【0088】
本実施形態では、第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30Cが同じ構成を有する例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1~第3のアンテナ構造体30A,30B,30Cは、異なる構成を有していてもよい。
【0089】
本実施形態では、複数の連結部40A,40B,40Cが複数のアンテナ構造体30A,30B,30Cの位置を調整可能な調整機構を有する例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の連結部40A,40B,40Cは調整機構を有していなくてもよい。
【0090】
(実施の形態3)
本開示の実施の形態3に係るアタッチメント及びフォークリフトについて説明する。なお、実施の形態3においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明し、実施の形態1と重複する記載は省略する。
【0091】
図10は、本開示に係る実施の形態3のアタッチメント1Bを取り付けたフォークリフト2の一例の主要構成を示す概略ブロック図である。
【0092】
実施の形態3では、アタッチメント1Bが制御部50を備えず、フォークリフト2が制御部50を備える点で、実施の形態1と異なる。
【0093】
図10に示すように、制御部50は、フォークリフト2に設けられている。このため、アタッチメント1Bのアンテナ構造体30で取得した情報は、フォークリフト2の制御部50で処理できる。
【0094】
本実施形態によれば、フォークリフト2がアンテナ構造体30で取得した情報を制御する制御部50を備える。これにより、アタッチメント1Bに制御部50を設けなくてもよく、アタッチメント1Bの部品点数を減らすことができる。
【0095】
また、フォークリフト2に制御部50を設けることによって、使い勝手が向上でき、作業効率を向上できる。
【0096】
<変形例1>
図11は、変形例1におけるアタッチメント1の動作の模式図ある。
【0097】
図11に示すように、棚6の一端6aにRFIDタグ7が配置されている。RFIDタグ7には、棚6の情報が記憶されている。棚6の情報は、例えば、棚6に収納されている物体4の情報又は棚卸の履歴情報を含む。
【0098】
アタッチメント1が所定の方向(Y方向)に移動すると、アンテナ32がRFIDタグ7に接近し、RFIDタグ7と通信する。これにより、制御部50は、RFIDタグ7に記憶される棚6の情報を取得する。
【0099】
また、アタッチメント1が所定の方向(Y方向)にさらに移動し、複数の物体4の複数に設けられた複数のRFIDタグ5の情報を取得する。
【0100】
制御部50は、棚6のRFIDタグ7の情報と、複数の物体4の複数のRFIDタグ5の情報と、を関連付けて記憶する。これにより、複数の物体4の管理が容易となる。
【0101】
また、RFIDタグ7に棚卸の履歴が記憶されている場合、棚卸の確認作業が容易にできるため、作業効率を向上できる。
【0102】
なお、変形例1では、RFIDタグ7が棚6に配置されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、RFIDタグ7は、RFIDタグ5付の複数の物体4が収納される箱や容器等に配置されていてもよい。
【0103】
なお、本明細書において、「第1」、「第2」などの用語は、説明のためだけに用いられるものであり、相対的な重要性または技術的特徴の順位を明示または暗示するものとして理解されるべきではない。「第1」と「第2」と限定されている特徴は、1つまたはさらに多くの当該特徴を含むことを明示または暗示するものである。
【0104】
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【0105】
(実施の形態の概要)
(1)本開示の一態様のアタッチメントは、フォークリフトのフォークに取り付けられるアタッチメントであって、ベースと、前記ベースに設けられ、前記フォークに取り付け可能な取付部と、前記ベースに配置されるアンテナ構造体と、を備え、前記アンテナ構造体は、前記ベースから前記フォークの延伸方向に沿って延び、且つ先端を有する支持部材と、前記支持部材の前記先端に配置されるか、又は支持部材において前記ベースよりも前記先端に近い位置に配置されるアンテナと、を含む。
【0106】
(2)(1)のアタッチメントにおいて、前記支持部材は、前記フォークリフトの前記フォークよりも長くてもよい。
【0107】
(3)(1)又は(2)のアタッチメントにおいて、前記支持部材は、前記フォークリフトの前記フォークの延伸方向に伸縮可能であってもよい。
【0108】
(4)(1)から(3)のいずれか1つのアタッチメントにおいて、前記支持部材は、回転可能であってもよい。
【0109】
(5)(1)から(4)のいずれか1つのアタッチメントにおいて、前記取付部は、前記フォークリフトの前記フォークが差し込まれる差し込み口が設けられた筒形状を有していてもよい。
【0110】
(6)(1)から(5)のいずれか1つのアタッチメントにおいて、前記アンテナ構造体は、前記フォークリフトの前記フォークの延伸方向と垂直な方向に間隔を有して配置される複数のアンテナ構造体を有していてもよい。
【0111】
(7)(6)のアタッチメントは、前記フォークリフトの前記フォークの延伸方向と垂直な方向に延び、且つ前記ベース及び前記複数のアンテナ構造体を連結する1つ又は複数の連結部をさらに有してもよく、前記1つ又は複数の連結部は、前記垂直な方向における前記複数のアンテナ構造体の位置を調整可能な調整機構を有していてもよい。
【0112】
(8)(1)から(7)のいずれか1つのアタッチメントは、前記アンテナ構造体を制御する制御部をさらに備えてもよい。
【0113】
(9)(8)のアタッチメントにおいて、前記制御部は、前記アンテナ構造体によって、複数の識別情報と、前記複数の識別情報を取得した時刻を示す複数の時刻情報と、を順次取得してもよく、前記複数の識別情報と前記複数の時刻情報とを関連付けて記憶してもよい。
【0114】
(10)本開示の一態様のフォークリフトは、(1)~(9)のいずれか1つのアタッチメントを備える。
【0115】
(11)本開示の一態様のRFIDタグの読み取り方法は、フォークリフトのフォークに取り付けられるアタッチメントを用いて、所定の方向に配列された複数の物体に設けられた複数のRFIDを読み取る方法であって、前記アタッチメントは、ベースと、前記ベースに設けられ、前記フォークに取り付け可能な取付部と、前記ベースに配置されるアンテナ構造体と、を備え、前記アンテナ構造体は、前記ベースから前記フォークの延伸方向に沿って延び、且つ先端を有する支持部材と、前記支持部材の前記先端に配置されるか、又は支持部材において前記ベースよりも前記先端に近い位置に配置されるアンテナと、を含み、前記方法は、前記アタッチメントの前記アンテナ構造体を前記所定の方向に移動させるステップ、前記アンテナ構造体の前記アンテナと前記複数のRFIDタグとが順次通信することによって、複数の識別情報と、前記複数の識別情報を取得した時刻を示す複数の時刻情報と、を取得するステップ、前記複数の識別情報と前記複数の時刻情報とを関連付けて記憶するステップ、を含む。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本開示は、例えば、フォークリフトを使用する環境において、複数の物体に設けられた複数のRFIDタグと通信する用途に有用である。
【符号の説明】
【0117】
1,1A,1B アタッチメント
2 フォークリフト
3 フォーク
4,4A,4B,4C 物体
5,5A,5B,5C RFIDタグ
6 棚
7 RFIDタグ
10 ベース
20 取付部
21 差し込み口
30,30A,30B,30C アンテナ構造体
31 支持部材
32 アンテナ
40,40A,40B,40C 連結部
50,50A,50B,50C 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11