(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015737
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240130BHJP
【FI】
G06Q30/06 340
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022118009
(22)【出願日】2022-07-25
(71)【出願人】
【識別番号】593022629
【氏名又は名称】株式会社ジェーシービー
(71)【出願人】
【識別番号】519091041
【氏名又は名称】JP GAMES株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】青木 芳憲
(72)【発明者】
【氏名】間下 公照
(72)【発明者】
【氏名】南井 享
(72)【発明者】
【氏名】田畑 端
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB47
(57)【要約】
【課題】仮想空間内に仮想店舗を容易に構築可能であり、実在する建造物の画像データの不正利用を抑止することが可能であるプログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供する。
【解決手段】コンピュータに、現実空間における第1事業者の建造物に関する画像を示す画像データを取得する画像取得機能と、第1事業者に関する第1事業者情報であって建造物の所在地情報を含む第1事業者情報を、第1事業者と取引のある第2事業者の第2事業者装置、および第1事業者情報が登録されている公共機関の公共機関装置の少なくともいずれかから取得する事業者取得機能と、ユーザのユーザ装置に、現実空間の地図に基づく仮想空間を出力させる出力機能であって、画像データと第1事業者情報とに基づいて、建造物に対応する仮想建造物を、仮想空間内に配置させるように出力させる出力機能と、を実現させるプログラム。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
現実空間における第1事業者の建造物に関する画像を示す画像データを取得する画像取得機能と、
前記第1事業者に関する第1事業者情報であって前記建造物の所在地情報を含む第1事業者情報を、前記第1事業者と取引のある第2事業者の第2事業者装置、および前記第1事業者情報が登録されている公共機関の公共機関装置の少なくともいずれかから取得する事業者取得機能と、
ユーザのユーザ装置に、前記現実空間の地図に基づく仮想空間を出力させる出力機能であって、前記画像データと前記第1事業者情報とに基づいて、前記建造物に対応する仮想建造物を、前記仮想空間内に配置させるように出力させる出力機能と、を実現させる、
プログラム。
【請求項2】
前記画像データは、前記画像が撮影された撮影位置を示す撮影位置情報を含み、
前記コンピュータに、前記所在地情報と前記撮影位置情報とを照合する位置照合機能をさらに実現させ、
前記出力機能は、
前記照合の結果が、前記撮影位置と前記建造物の所在地とが所定の関係を有することを示す場合には、前記画像データに基づいて前記仮想建造物を生成し、
前記照合の結果が、前記撮影位置と前記所在地とが前記所定の関係を有しないことを示す場合には、前記画像データに基づかずに前記仮想建造物を生成する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記建造物は、前記第1事業者の店舗であり、
前記仮想建造物は、前記第1事業者の仮想店舗であり、
前記コンピュータに、前記画像データから、前記店舗の店員の店員画像を抽出する店員抽出機能を実現させ、
前記出力機能は、前記店員画像に基づいて、仮想店員を示す店員オブジェクトを、前記仮想空間内において、前記仮想店舗の内部または前記仮想店舗の周辺に配置させるように出力させる、
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記建造物は、前記第1事業者の店舗であり、
前記仮想建造物は、前記第1事業者の仮想店舗であり、
前記コンピュータに、
前記画像データから、前記店舗で陳列されている1以上の商品の商品画像を抽出する商品抽出機能と、
前記第1事業者が販売する商品に関する商品情報を記憶する商品記憶部を参照して、前記商品情報と前記抽出された商品画像とを照合する商品照合機能と、を実現させ、
前記出力機能は、前記照合の結果が、前記商品画像と前記商品とが所定の関係を有することを示す場合、前記商品画像に基づいて、前記ユーザ装置に、前記仮想店舗において前記ユーザから前記商品の購入要求の入力を受け付けるための入力手段を出力させる、
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、前記ユーザの行動履歴を示す行動履歴情報、および前記ユーザ装置のアクセス環境を示すアクセス環境情報の少なくともいずれかを取得する第1ユーザ取得機能を実現させ、
前記出力機能は、前記行動履歴情報および前記アクセス環境情報の少なくともいずれかに応じて、前記仮想空間の出力態様を変更する、
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記ユーザの位置を示すユーザ位置情報を取得する第2ユーザ取得機能と、
前記コンピュータに、前記ユーザ位置情報と前記所在地情報とに基づいて、前記ユーザが前記建造物の所在地から所定範囲内にいるか否かを判定する判定機能と、を実現させ、
前記ユーザが前記所定範囲内にいると判定された場合、前記出力機能は、前記仮想空間の出力態様を変更する、
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項7】
前記仮想空間は、複数存在し、
前記出力機能は、前記複数の仮想空間のそれぞれに対して前記仮想建造物を生成し、前記仮想空間ごとに応じて前記仮想建造物の出力態様を変更させる、
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項8】
現実空間における第1事業者の建造物に関する画像を示す画像データを取得する画像取得部と、
前記第1事業者に関する第1事業者情報であって前記建造物の所在地情報を含む第1事業者情報を、前記第1事業者と取引のある第2事業者の第2事業者装置、および前記第1事業者情報が登録されている公共機関の公共機関装置の少なくともいずれかから取得する事業者取得部と、
ユーザのユーザ装置に、前記現実空間の地図に基づく仮想空間を出力させる出力機能であって、前記画像データと前記第1事業者情報とに基づいて、前記建造物に対応する仮想建造物を、前記仮想空間内に配置させるように出力させる出力部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが、
現実空間における第1事業者の建造物に関する画像を示す画像データを取得し、
前記第1事業者に関する第1事業者情報であって前記建造物の所在地情報を含む第1事業者情報を、前記第1事業者と取引のある第2事業者の第2事業者装置、および前記第1事業者情報が登録されている公共機関の公共機関装置の少なくともいずれかから取得し、
ユーザのユーザ装置に、前記現実空間の地図に基づく仮想空間を出力させる出力機能であって、前記画像データと前記第1事業者情報とに基づいて、前記建造物に対応する仮想建造物を、前記仮想空間内に配置させるように出力させる、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想店舗などの仮想空間における事業者の仮想の建造物(以下、「仮想建造物」ともいう)について、この仮想建造物に対応する実在の建造物を撮影した画像データを利用して出力させる技術が知られている(例えば、下記特許文献1)。このような技術によれば、容易に、仮想空間内に仮想店舗を構築することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実在する建造物を撮影した画像データの利用にあたって、無関係の第三者がこの画像データを自身の仮想店舗に無断で利用するなど、第三者が不正に利用する可能性がある。しかしながら、上記従来技術では、このような不正な利用を抑止することが困難である。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決するため、仮想空間内に仮想店舗を容易に構築可能であり、実在する建造物の画像データの不正利用を抑止することが可能であるプログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、現実空間における第1事業者の建造物に関する画像を示す画像データを取得する画像取得機能と、第1事業者に関する第1事業者情報であって建造物の所在地情報を含む第1事業者情報を、第1事業者と取引のある第2事業者の第2事業者装置、および第1事業者情報が登録されている公共機関の公共機関装置の少なくともいずれかから取得する事業者取得機能と、ユーザのユーザ装置に、現実空間の地図に基づく仮想空間を出力させる出力機能であって、画像データと第1事業者情報とに基づいて、建造物に対応する仮想建造物を、仮想空間内に配置させるように出力させる出力機能と、を実現させる。
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、現実空間における第1事業者の建造物に関する画像を示す画像データを取得する画像取得部と、第1事業者に関する第1事業者情報であって建造物の所在地情報を含む第1事業者情報を、第1事業者と取引のある第2事業者の第2事業者装置、および第1事業者情報が登録されている公共機関の公共機関装置の少なくともいずれかから取得する事業者取得部と、ユーザのユーザ装置に、現実空間の地図に基づく仮想空間を出力させる出力機能であって、画像データと第1事業者情報とに基づいて、建造物に対応する仮想建造物を、仮想空間内に配置させるように出力させる出力部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、現実空間における第1事業者の建造物に関する画像を示す画像データを取得し、第1事業者に関する第1事業者情報であって建造物の所在地情報を含む第1事業者情報を、第1事業者と取引のある第2事業者の第2事業者装置、および第1事業者情報が登録されている公共機関の公共機関装置の少なくともいずれかから取得し、ユーザのユーザ装置に、現実空間の地図に基づく仮想空間を出力させる出力機能であって、画像データと第1事業者情報とに基づいて、建造物に対応する仮想建造物を、仮想空間内に配置させるように出力させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、仮想空間内に仮想店舗を容易に構築可能であり、実在する建造物の画像データの不正利用を抑止することが可能なプログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係るVRシステムのシステム構成例を説明するための図である。
【
図2】本実施形態に係るVRシステムの概要を説明するための図である。
【
図3】本実施形態に係るVRシステムの概要を説明するための図である。
【
図4】本実施形態に係るVRシステムの概要を説明するための図である。
【
図5】本実施形態に係るVRシステムの概要を説明するための図である。
【
図6】本実施形態に係るVRシステムの概要を説明するための図である。
【
図7】本実施形態に係るサーバ装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係るサーバ装置の動作例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一または同様の構成を有する。
【0012】
本発明において、「部」、「手段」、「装置」、または「システム」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」、「手段」、「装置」、または「システム」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」、「手段」、「装置」、または「システム」が有する機能が、物理的手段、装置、またはソフトウェア・モジュールの2つ以上の組み合わせにより実現されても、2つ以上の「部」、「手段」、「装置」、または「システム」の機能が、1つの物理的手段、装置、またはソフトウェア・モジュールにより実現されても良い。
【0013】
<1.システム構成>
図1を参照して、本実施形態に係るVRシステム1のシステム構成の例を説明する。VRシステム1は、VR(Virtual Reality)技術により、ユーザに、仮想空間を提供するためのシステムである。
【0014】
VRシステム1では、現実空間における店舗などの建造物を、現実空間に基づく仮想空間においても、容易に再現することができる。具体的には、VRシステム1では、現実空間における第1事業者の建造物(以下、単に「建造物」ともいう)に関する画像を示すデータ(以下、「画像データ」ともいう)を利用して、仮想空間におけるこの建造物に対応する仮想建造物を構築することができる。また、この現実空間に基づく仮想空間は、例えば、現実空間の地図情報により生成された3Dマップのデータから生成されてもよい。
【0015】
第1事業者の建造物に関する画像(以下、「実建造物画像」ともいう)は、例えば、第1事業者の建造物の写真などの静止画像もしくは動画像(以下、単に「画像」ともいう)を含んでもよい。また、実建造物画像は、建造物の内装または外装を撮影したものであってもよい。また、実建造物画像は、建造物が店舗であれば、店員および/またはオーナー、陳列されている商品の画像を撮影したものであってもよい。
【0016】
画像データは、2次元もしくは3次元の画像を含んでもよい。また、画像データは、これらの画像に付帯する情報(以下、「付帯情報」ともいう)を含んでもよい。付帯情報は、例えば、画像が撮影された日時(以下、「撮影日時」ともいう)を示す撮影日時情報、および/または画像が撮影された位置(以下、「撮影位置」ともいう)を示す撮影位置情報を含んでもよい。また、付帯情報は、例えば、画像データの場合、画質に関する情報を含んでもよい。画質に関する情報とは、例えば、画像の色味または明るさなどであってもよい。また、付帯情報は、画像データに付されたコメント(アノテーションを含む)を示すコメント情報を含んでもよい。このコメントは、建造物が店舗であれば、この店舗を紹介するコメントであってもよい。
【0017】
図1に示すように、VRシステム1は、仮想空間を提供するサーバ装置100と、第1事業者の店舗における店員または店舗オーナーなどのユーザ(以下、「店舗ユーザ」ともいう)が使用する店舗ユーザ装置200と、仮想空間における第1事業者の仮想店舗(仮想建造物の一態様)を顧客として利用するユーザ(以下、「顧客ユーザ」ともいう)が使用する顧客ユーザ装置300と、第2事業者が使用する第2事業者装置400と、を含む。また、店舗ユーザ装置200は、第1事業者の第1事業者装置の一態様である。サーバ装置100と、店舗ユーザ装置200と、顧客ユーザ装置300と、第2事業者装置400とは、ネットワークNを介して互いに接続されている。なお、店舗ユーザ装置200と顧客ユーザ装置300とは、特に区別の必要がない場合、総称して「ユーザ装置」ともいう。
【0018】
第2事業者は、第1事業者と取引のある事業者である。第2事業者は、例えば、第1事業者と取引のある、決済事業者(例えば、アクワイアラまたは決済代行会社など)、または金融機関(例えば、銀行など)であってもよい。
【0019】
ネットワークNは、無線ネットワークまたは有線ネットワークにより構成される。ネットワークの一例としては、携帯電話網又は、PHS(Personal Handy-phone System)網、無線LAN(Local Area Network、IEEE802.11に準拠する通信(いわゆるWI/Fi(登録商標))を含む)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMax(登録商標)、赤外線通信、可視光通信、Bluetooth(登録商標)、有線LAN、電話線、電力線通信、電灯線ネットワーク、IEEE1394などに準拠したネットワークがある。
【0020】
[サーバ装置]
サーバ装置100は、ユーザ装置、第2事業者装置400、および外部システム500との通信が可能な情報処理装置である。サーバ装置100は、例えば、VRシステム1を運営する者(以下、単に「運営者」ともいう)が使用する装置である。サーバ装置100は、所定のプログラムを実行することにより、画像データを含む素材データに基づいて仮想空間を生成または加工し、生成または加工された仮想空間をユーザ装置に出力させる。また、この仮想空間では、複数のユーザによるマルチプレイが可能であってもよく、いわゆるメタバースであってもよい。また、このマルチプレイは、例えば、サーバ装置100を含むクラウド上で実現される仮想空間(例えば、クラウドゲームなど)におけるマルチプレイであってもよい。クラウド上で実現される仮想空間の場合、サーバ装置100は、いわゆるクラウドゲームのように、ストリーミング配信技術により実現してもよい。このような構成によれば、ユーザ装置は、汎用のビューア(例えば、Webブラウザ)を介して、仮想空間を利用することができる。
【0021】
[ユーザ装置]
ユーザ装置は、例えば、スマートフォンまたはラップトップ、ヘッドマウントディスプレイなどの情報処理装置であり、ユーザに対して仮想空間を出力したり、出力した仮想空間の加工を受け付けたり、サーバ装置100との通信を行うことが可能である。
【0022】
ユーザ装置には、例えば、所定のプログラムとして、VRシステム1専用のアプリケーションプログラム(以下、「VRアプリ」という)がインストールされてもよい。VRアプリは、例えば、各ユーザに対してVRシステム1を利用するためのユーザIFを提供するネイティブアプリであってもよい。ユーザ装置は、アプリケーションストアやサーバ装置100などからインストールしてVRアプリを利用する。
【0023】
所定のプログラムは、例えば、VRアプリの他に、Webブラウザ、またはVRシステム1用に提供されたホワイトレーベルを利用して実装されたサードパーティによるアプリなどであってもよい。また、例えば、VRシステム1では、VRアプリとWebブラウザのどちらもユーザIFとして利用できるようにしてもよい。
【0024】
[第2事業者装置]
第2事業者装置400は、サーバ装置100および外部システム500との通信が可能な情報処理装置である。第2事業者装置400は、第1事業者との取引のために、第1事業者に関する情報(以下、「第1事業者情報」ともいう)を、自装置の記憶部に登録して管理する。
【0025】
第1事業者情報は、例えば、第1事業者を識別するための事業者識別情報、第1事業者が所有または運営、フランチャイズ契約をする1以上の店舗の店舗情報などを含んでもよい。店舗情報は、例えば、各店舗を識別するための店舗識別情報、店舗名、店舗の所在地情報(例えば、店舗の住所または店舗の緯度経度情報など)、および/または店舗オーナーに関する情報などを含んでもよい。
【0026】
第1事業者情報は、例えば、第1事業者が法人の場合、法人登録番号、法人名称、屋号、本社もしくは営業所の住所、本社もしくは営業所の連絡先、代表者、役員、および/または法人に関する証明書情報などを含んでもよい。
【0027】
[外部システム]
外部システム500は、いわゆるサードパーティシステムである。外部システム500は、例えば、現実空間または仮想空間の環境に関する情報(以下、「環境情報」ともいう)などの外部情報を提供するシステムであってもよい。外部システム500は、例えば、ユーザの画像データを管理するオンラインストレージサービス、ユーザの画像データが登録されたSNSサービス、またはユーザの画像データが登録されたホームページ・ブログ作成サービスを提供するシステムであってもよい。
【0028】
環境情報は、例えば、現実空間または仮想空間における特定地域および特定期間(または特定地点および特定時点)の周辺環境に関する情報である。この特定期間は、例えば、特定の日、月、または年であってもよいし、特定の年代などであってもよい。環境情報は、例えば、特定地点周辺の気象情報、地図情報、周辺の都市を構成するための都市情報(例えば、都市にある工作物、建築物、もしくは建造物などに関する画像データまたはCADデータ含む)、および/またはイベントの開催情報などを含む。
【0029】
環境情報は、例えば、現実空間または仮想空間における特定地域および特定の時代に関する情報を含んでもよい。この時代に関する情報とは、例えば、第1事業者の建造物の周辺地域における、特定の時代の人または風景などを撮影した写真または動画などの画像を含んでもよい。この時代に関する情報は、例えば、第1事業者の建造物の周辺地域における、特定の時代で発生した出来事に関する情報(いわゆる、Tips情報)であってもよい。
【0030】
外部システム500は、例えば、オンライン環境において、顧客ユーザが使用可能な1以上の決済手段のアカウント情報を保管・制御する機能(以下、「オンラインウォレット」ともいう)を提供するシステムであってもよい。この決済手段は、例えば、クレジットカードまたはデビットカードなどのカード決済、銀行振込による決済、暗号資産を用いた決済などを含んでもよい。顧客ユーザは、仮想空間上でこのオンラインウォレットを呼び出して、このオンラインウォレットに保管されている1以上の決済手段のいずれかを指定して仮想店舗の商品を購入することができる。
【0031】
<2.概要>
図2~6を参照して、本実施形態に係るVRシステム1の概要を説明する。
【0032】
<2-1.実店舗の画像による仮想店舗の構築>
図2を参照して、VRシステム1が提供する、実店舗の画像を利用した仮想店舗の構築の一例を説明する。本例では、画像データを、店舗ユーザが、現実空間における自身の店舗(以下、「実店舗」ともいう)を撮影した写真画像Dとする。また、本例では、第1事業者を会社A(
図2では、「〇〇株式会社」と表記)とし、会社Aの建造物を会社Aが所有する実店舗である店舗aとし、店舗aの住所を、東京都港区南青山〇丁目とする。
【0033】
(1)
図2に示すように、店舗aの店舗ユーザは、店舗ユーザ装置200から、現実空間において店舗aを撮影する。(2)店舗ユーザ装置200は、この撮影した写真画像Dをサーバ装置100にアップロードする。サーバ装置100は、このアップロードされた写真画像Dを取得する。
【0034】
(3)サーバ装置100は、会社Aと取引のある第2事業者の第2事業者装置400から、店舗aの店舗情報を含む第1事業者情報を取得する。(4)サーバ装置100は、取得した店舗情報と写真画像Dとを照合する。例えば、写真画像Dが会社Aの実店舗を撮影した画像であるか否かを検証するために、(ア)写真画像Dの付帯情報である撮影位置と、店舗情報が示す店舗aの住所とを照合して、所定の関係を有しているか、(イ)写真画像Dの付帯情報である撮影日時と店舗aの開店日(言い換えれば、開業日)とを照合して、撮影日時が店舗a開店日以降であるか、などを確認する。この所定の関係とは、例えば、撮影位置から所定範囲内に店舗aの住所が存在することであってもよい。
【0035】
(5)サーバ装置100は、店舗ユーザ装置200と顧客ユーザ装置300に、現実空間の地図に基づく仮想空間Sを出力させる。また、サーバ装置100は、上記(4)の照合の結果、写真画像Dは会社Aの実店舗を撮影した画像であると判定した場合、上記取得した画像データに基づいて店舗aに対応する仮想店舗を、仮想空間Sに出力させる。具体的には、サーバ装置100は、仮想店舗の少なくとも一部(本例では、前面)をこの画像データで構成する。例えば、サーバ装置100は、画像データを解析して仮想店舗のポリゴンを生成してもよいし、画像データが店舗aの2次元の平面画像しか表現していないものであれば、この平面画像を仮想店舗のテクスチャとして構成してもよい。また、サーバ装置100は、店舗aの店舗情報に基づいて、仮想店舗を仮想空間内に配置してもよい。具体的には、仮想空間の地図における店舗aの住所に対応する地点(本例では、トウキョウ都ミナト区ミナミアオヤマ〇丁目〇番地とする)に仮想店舗を配置する。
【0036】
上記構成のもと、VRシステム1は、店舗aの実際の住所に対応する地点に店舗aの仮想店舗を仮想空間内に配置することができる。さらにこの実際の住所の情報は、第2事業者から取得したもののため、信頼性を確保することができる。このため、例えば、店員本人が店舗aの情報を偽って自身の都合がよいように申請することを回避できる。また、VRシステム1は、店舗aの実際の住所と撮影位置とを照合して、両者の関係に不自然な点がないか検証することができる。さらに、VRシステム1は、同様に、店舗aが開店した日と撮影日時とを照合して、両者の関係に不自然な点がないか検証することができる。したがって、VRシステム1では、仮想空間内に仮想店舗を容易に構築することが可能であり、実在する建造物の画像データの不正利用を抑止することができる。
【0037】
<2-2.仮想店舗の生成・出力の全体像>
図3を参照して、VRシステム1における仮想空間の仮想店舗の生成および出力の全体像の一例を説明する。
【0038】
<店舗照会・登録>
(1)
図3に示すように、第1事業者が経営する店舗(以下、単に「店舗」ともいう)の店舗ユーザは、店舗ユーザ装置200から、仮想空間に自身の仮想店舗を出店するために、対応する店舗の登録を要求する。(2)サーバ装置100は、店舗または第1事業者と取引のある第2事業者Aの第2事業者装置400aおよび第2事業者Bの第2事業者装置400bに対して、この店舗の照会を行う。本例では、店舗で顧客ユーザが利用可能なクレジットカードのカード会社を第2事業者Aとし、店舗で利用可能な決済手段を提供する金融機関を第2事業者Bとする。(3)サーバ装置100は、照会の結果、この店舗が確かに要求どおり実在することを確認することができた場合、この店舗を登録する。(4)サーバ装置100は、登録された店舗の第1事業者の情報を収集するために、第2事業者装置400aおよび/または第2事業者装置400bから、第1事業者情報を取得する。また、サーバ装置100は、第2事業者装置400aおよび/または第2事業者装置400bから、顧客ユーザの行動履歴情報として、第1事業者Aおよび第2事業者Bのそれぞれが提供する決済手段における顧客ユーザの決済履歴を示す決済履歴情報を取得してもよい。
【0039】
<生成・加工>
(5a)サーバ装置100は、店舗ユーザ装置200から、仮想店舗を生成するための画像データを含む仮想店舗の生成の要求を取得する。(6a)サーバ装置100は、生成の要求を取得すると、取得した画像データおよび上記取得した第1事業者情報に基づいて、仮想空間において仮想店舗を生成する。(5b)サーバ装置100は、素材データにより仮想店舗を加工する場合、店舗ユーザ装置200から、素材データを含む仮想店舗の加工の要求を取得する。この素材データは、サーバ装置100が無償または有償で提供するものであってもよく、その場合、加工の要求は、素材データ自体を含めずに、加工に使用する素材データの指定を含めてもよい。(6b)サーバ装置100は、加工の要求を取得すると、取得した素材データ(または指定された素材データ)に基づいて、仮想店舗を加工する。
【0040】
<出力・VRコマース>
(7)サーバ装置100は、顧客ユーザ装置300から、仮想店舗を出力させるための出力の要求を取得する。(8)サーバ装置100は、この要求を取得すると、顧客ユーザの決済履歴情報に基づいて、顧客ユーザの決済の傾向、すなわち商品の購入の傾向を解析して、解析の結果に基づいて、出力態様をデフォルトのものから変更して、顧客ユーザ装置300に仮想空間を出力させる。このような構成によれば、サーバ装置100は、顧客ユーザの商品の購入の傾向をふまえて顧客ユーザの嗜好にあった仮想空間を演出することができる。(9)サーバ装置100は、仮想空間における仮想店舗において、顧客ユーザ装置300から、商品の購入の要求を取得する。(10)(11)サーバ装置100は、この購入の要求に基づいて、外部システム500が提供するオンラインウォレットを介して、第2事業者装置400aまたは第2事業者装置400bに対して、商品購入のための決済を指示する。(12)第2事業者装置400aまたは第2事業者装置400bは、この決済の指示を取得して、決済を実行する。
【0041】
上記構成のもと、VRシステム1では、第1事業者Aおよび第2事業者Bから取得した第1事業者情報と店舗の画像データに基づいて、仮想空間において仮想店舗を容易に構築し、情報の信頼性を確保しつつ出店させることができる。
【0042】
<2-3.店舗の新規登録における処理の流れ>
図4を参照して、VRシステム1全体が実行する店舗のアカウントの新規登録プロセスにおける処理の一例を説明する。
図4~6の例では、第1事業者を会社Bとし、第1事業者の建造物を会社Bが経営する店舗bとする。
【0043】
(1)
図4に示すように、店舗ユーザは、店舗ユーザ装置200aから、サーバ装置100に、仮想空間に自身の店舗bを出店するために、この店舗bのアカウントの新規登録を要求(店舗情報を含む)する。サーバ装置100の取得部111は、この登録の要求を取得する。(2)サーバ装置100の照会部114は、第2事業者の第2事業者装置400に、登録を要求された店舗bの照会を行う。具体的には、照会部114は、店舗bが要求されたとおりに実在するか第2事業者装置400に問い合わせる。照会部114は、この問い合わせに対する応答(本例では、店舗bは実在するという結果)を取得する。事業者取得部111bは、この応答に含まれた会社Bの第1事業者情報と店舗bの店舗情報(例えば、店舗bの所在地情報および/または開店情報など)を取得する。サーバ装置100の登録部115は、店舗bのアカウントを新規登録するために、取得した会社Bの第1事業者情報と店舗bの店舗情報とを対応付けて記憶部130に登録させる。
【0044】
<2-4.仮想店舗の素材データの登録と仮想店舗データの生成・加工における処理の流れ>
図5を参照して、VRシステム1全体が実行する仮想店舗の素材データの登録および仮想店舗データの生成・加工プロセスにおける処理の一例を説明する。仮想店舗データとは、仮想空間内に店舗bに対応する仮想店舗を生成するためのデータである。
【0045】
(1)
図5に示すように、店舗ユーザは、店舗ユーザ装置200aから、上記登録したアカウントに対するログインを要求する。(2)サーバ装置100の認証部(不図示)は、このログインの要求を取得すると、アカウント認証を実行する。
【0046】
(3)上記(2)のアカウント認証が成功、すなわちログインした場合、店舗ユーザは、店舗ユーザ装置200から、店舗の画像データを送信、すなわちサーバ装置100へのアップロードを行う。サーバ装置100の画像取得部111aは、店舗ユーザ装置200から送信された画像データを取得する。(4)画像データが取得された際、サーバ装置100の事業者取得部111bは、店舗bの最新の店舗情報と会社Bの最新の第1事業者情報を、第2事業者装置400から取得し直してもよい。(5)サーバ装置100の照合部113は、画像データと店舗情報とを照合して、店舗bの仮想店舗に画像データを利用して問題がないことを確認する。(6)サーバ装置100の登録部115は、照合部113により問題がないことが確認されると、画像データを店舗bの店舗情報と対応づけて記憶部130に登録させる。
【0047】
(7)店舗ユーザは、店舗ユーザ装置200から、上記登録された画像データを含む素材データに基づいて、仮想店舗の生成または加工を要求する。サーバ装置100の取得部111は、この要求を取得する。(8)サーバ装置100の事業者取得部111bは、仮想店舗の生成または加工に用いる素材データを、外部システム500から取得してもよい。具体的には、外部システム500が店舗に関する画像データを保管するオンラインストレージサービスを提供するシステムの場合、サーバ装置100の事業者取得部111bは、この保管されている店舗に関する画像データを取得してもよい。(9)サーバ装置100の生成加工部117aは、生成または加工の要求に応じて、取得した店舗に関する画像データを含む素材データを記憶する記憶部130を参照する。(10)生成加工部117aは、この素材データに基づいて、仮想空間内に仮想店舗を生成するための仮想店舗データを生成または加工する。(11)生成加工部117aは、生成または加工した仮想店舗データを記憶部130に記憶させる。
【0048】
<2-5.仮想店舗の出力・商品購入における処理の流れ>
図6を参照して、VRシステム1全体が実行する仮想店舗の出力および商品購入プロセスにおける処理の一例を説明する。
【0049】
(1)
図6に示すように、顧客ユーザは、顧客ユーザ装置300から、仮想空間の出力を要求する。サーバ装置100の取得部111は、この出力の要求を取得する。(3)サーバ装置100の出力部117は、この要求に応じて、仮想空間を生成するための仮想空間データ(仮想店舗データと店舗情報とを含む)に基づいて、顧客ユーザ装置300に、仮想店舗が配置された仮想空間を出力させる。
【0050】
(4)顧客ユーザは、仮想店舗内に出品された1以上の商品のアイコンのうち購入する商品のアイコンを指定して、商品の購入を要求する。この商品のアイコンは、顧客ユーザから商品の購入要求の入力を受け付けるための入力手段(以下、「購入要求入力手段」ともいう)の一態様である。サーバ装置100の取得部111は、この商品の購入要求を取得する。(5)サーバ装置100の購入処理部118は、この商品の購入要求に基づいて、要求された商品の購入のための処理(以下、「購入処理」ともいう)を行う。(6)サーバ装置100の出力部117は、例えば、店頭に設置された店舗ユーザ装置200bに、仮想店舗が配置された仮想空間を出力させてもよい。顧客ユーザまたは店舗ユーザは、この店舗ユーザ装置200bに出力された仮想店舗において出品された1以上の商品のアイコンのうち購入する商品のアイコンを指定して、購入を要求してもよい。(5)サーバ装置100の購入処理部118は、この商品の購入要求に基づいて、要求された商品の購入処理を行う。
【0051】
<3.機能構成>
図7を参照して、本実施形態に係るサーバ装置100の機能構成を説明する。
図7に示すように、サーバ装置100は、制御部110と、通信部120と、記憶部130と、を備える。
【0052】
制御部110は、取得部111と、出力部117と、を備える。また、制御部110は、例えば、抽出部112、照合部113、照会部114、登録部115、判定部116、出力部117、および/または購入処理部118を備えてもよい。
【0053】
[取得部]
取得部111は、ユーザ装置、第2事業者装置400、または外部システム500から、各種要求および/または各種情報を取得する。
【0054】
取得部111は、画像取得部111aを備える。画像取得部111aは、ユーザ装置、外部システム500または記憶部130から、現実空間における第1事業者の建造物に関する画像を示す画像データを取得する。第1事業者の建造物は、上記
図2~6の例で示した店舗の他に、第1事業者の本社、または営業所などであってもよい。画像取得部111aは、取得した画像データを、仮想店舗の素材データとして記憶部130に記憶してもよい。
【0055】
取得部111は、事業者取得部111bを備える。事業者取得部111bは、第1事業者情報を、第2事業者の第2事業者装置400、および事業者情報が登録されている公共機関の公共機関装置の少なくともいずれかから取得する。第1事業者情報は、例えば、第1事業者の建造物の所在地情報を含む。また、この公共機関は、例えば、第1事業者の建造物の不動産登記の情報が登録されている法務局であってもよいし、GビズIDなどの政府登録情報が登録されている政府機関であってもよい。
【0056】
取得部111は、例えば、記憶部130または外部システム500から、現実空間に関する環境情報を取得してもよい。取得部111は、例えば、画像データの付帯情報に含まれる撮影日時および/または撮影位置を検索キーとして記憶部130に記憶されている環境情報を検索して、ヒットする環境情報、すなわち撮影日時と特定期間(または特定時点)、および/または撮影位置と特定地域(または特定地点)が所定範囲内にある環境情報を取得してもよい。
【0057】
取得部111は、例えば、第1ユーザ取得部111cを備えてもよい。第1ユーザ取得部111cは、ユーザ装置から、ユーザ装置のアクセス環境を示す情報(以下、「アクセス環境情報」ともいう)を取得する。このアクセス環境情報は、例えば、顧客ユーザ装置300の仮想空間へのアクセス時点のアクセス位置情報、または、アクセスした日時を示すアクセス日時情報を含んでもよい。
【0058】
第1ユーザ取得部111cは、例えば、顧客ユーザの行動履歴を示す情報(以下、「行動履歴情報」ともいう)を取得してもよい。この行動履歴情報は、例えば、顧客ユーザが行動した履歴として、各行動における、行動した日時、行動した場所、行動に伴う顧客ユーザ装置300に対する操作の履歴、行動の内容などを含んでもよい。より具体的には、顧客ユーザの行動が1年前の旅行の場合、行動履歴情報は、この旅行における、旅行した期間、旅行した場所、旅行に伴う地図アプリおよび/または旅行サイトに対する操作の履歴、旅行の工程などを含んでもよい。また、第1ユーザ取得部111cは、例えば、ユーザ装置、または第2事業者装置400から、所定期間における決済の履歴を示す決済履歴情報を取得してもよい。決済履歴情報は、例えば、商品の売買取引の決済の場合、売買した商品を識別するための商品識別情報、売買した商品の数、売買した商品の価格、売買した商品の種類、売買取引を決済した日時などを含んでもよい。
【0059】
取得部111は、例えば、第2ユーザ取得部111dを備えてもよい。第2ユーザ取得部111dは、例えば、ユーザ装置または外部システム500(例えば、GPSシステム)から、ユーザの位置を示すユーザ位置情報を取得する。
【0060】
[抽出部]
抽出部112は、実在の建造物の画像データから特定の画像を抽出する。
【0061】
抽出部112は、店員抽出部112aを備える。建造物は第1事業者の店舗であり、かつ仮想建造物は第1事業者の仮想店舗である場合、店員抽出部112aは、この店舗の画像データから、第1事業者の店舗の店員の店員画像を抽出する。店員画像は、例えば、店員の体の一部(例えば、顔のみまたは足元のみなど)が撮影された画像であってもよい。
【0062】
抽出部112は、商品抽出部112bを備える。建造物は第1事業者の店舗であり、かつ仮想建造物は第1事業者の仮想店舗である場合、商品抽出部112bは、この店舗の画像データから、この店舗で陳列されている1以上の商品の商品画像を抽出する。
【0063】
[照合部]
照合部113は、実在する建造物の画像データと各種情報を照合する。
【0064】
照合部113は、例えば、位置照合部113aを備える。位置照合部113aは、第1事業者情報が含む所在地情報と第1事業者の建造物の画像データに含まれる撮影位置情報とを照合する。具体的には、照合部113は、第1事業者の建造物の所在地と撮影位置とが所定の関係を有するか否かを照合してもよい。この所定の関係は、例えば、建造物の所在地を基準として、所在地から所定範囲内に撮影位置が含まれる関係であってもよい。
【0065】
照合部113は、例えば、商品照合部113bを備える。商品照合部113bは、事業者が販売する商品に関する商品情報を記憶する商品記憶部を参照して、商品情報と商品抽出部により抽出された商品画像とを照合する。照合部113は、例えば商品画像と商品情報に含まれる商品のサンプル画像とを照合し、照合の結果が、これらの類似度が所定の閾値以上であることを示す場合、同じ商品または類似する商品であると判定してもよい。他の例として、照合部113は、商品画像から商品名の一部または全部を抽出して、抽出された商品名の一部または全部と商品情報に含まれる商品名とを照合し、照合の結果が、これらの類似度が所定の閾値以上であることを示す場合、同じ商品または類似する商品であると判定してもよい。
【0066】
商品情報は、例えば、各商品を識別するための商品識別情報(例えば、GTIN(JANコード))、商品名、商品価格、商品のサンプル画像、商品の成分、商品のサイズ、商品の種類、および/または販売元の第1事業者を識別するための事業者識別情報などを含んでもよい。
【0067】
[照会部]
照会部114は、第2事業者の第2事業者装置400に、アカウントの新規登録を要求された第1事業者または第1事業者の店舗の照会を行う。具体的には、照会部114は、第1事業者または店舗が登録を要求されたとおりに実在するか第2事業者装置400に問い合わせる。照会部114は、この問い合わせに対する応答を取得する。
【0068】
[登録部]
登録部115は、照会部114の照会の結果が、第1事業者または店舗が登録を要求されたとおりに実在することを示す場合、第1事業者または第1事業者の店舗のアカウントを新規登録するために、第1事業者情報または店舗情報を記憶部130に登録させる。
【0069】
[判定部]
判定部116は、ユーザ位置情報と所在地情報とに基づいて、ユーザが建造物の所在地から所定範囲内にいるか否かを判定する。
【0070】
[出力部]
出力部117は、ユーザ装置に、各種情報を出力させる。出力部117は、例えば、仮想空間データに基づいて、仮想空間を画面および音声で出力させるための出力情報を生成し、ユーザ装置にこの出力情報を送信してもよい。出力部117は、例えば、サーバ装置100側で仮想空間の画像を描画する場合は、出力情報はこの描画された画像であってもよい。また、出力部117は、ユーザ装置のVRアプリ側で描画する場合は、出力情報はVRアプリで描画するためのパラメータであってもよい。
【0071】
出力部117は、ユーザ装置に、現実空間の地図に基づく仮想空間を出力させる。また、出力部117は、実店舗の画像データと、第2事業者装置400または公共機関装置から取得した第1事業者情報とに基づいて、第1事業者の建造物に対応する仮想建造物を、仮想空間内に配置させるように出力させる。
【0072】
例えば、第1事業者が、第三者の実在の建造物を無断で撮影して自身の仮想建造物に不正に利用することが考えられる。上記構成によれば、出力部117は、第2事業者または公共機関から取得した第1事業者情報に基づいて画像データの信頼性を確保しつつ、この画像データを利用して仮想店舗を容易に仮想空間内に出力させることができる。このため、仮想空間内に仮想店舗を容易に構築することが可能であり、実在する建造物の画像データの不正利用を抑止することができる。
【0073】
出力部117は、例えば、位置照合部113aによる照合の結果が、撮影位置と第1事業者の建造物の所在地とが所定の関係を有することを示す場合には、この建造物の画像データに基づいて仮想建造物を生成してもよい。具体的には、出力部117は、仮想建造物の少なくとも一部のポリゴンおよび/またはテクスチャを、この建造物の画像データにより生成してもよい。この際、出力部117は、適宜、仮想建造物の汎用モデルのポリゴンデータおよび/またはテクスチャデータを併せて使用してもよい。他方、出力部117は、位置照合部113aによる照合の結果が、撮影位置と第1事業者の建造物の所在地とが所定の関係を有しないことを示す場合には、この建造物の画像データに基づかずに仮想建造物を生成してもよい。具体的には、出力部117は、仮想建造物のポリゴンおよびテクスチャを生成するためにこの建造物の画像データを使用せず、仮想建造物の汎用モデルのポリゴンデータおよび/またはテクスチャデータなどを使用する。
【0074】
上記構成によれば、出力部117は、第2事業者または公共機関といった信頼性のある第三者機関から取得した所在地情報と画像データの撮影位置とを照合することで第1事業者の建造物を撮影した画像データか否かを検証した上で、この画像データに基づいて、仮想建造物を仮想空間内に生成することができる。
【0075】
出力部117は、例えば、店員抽出部112aにより抽出された店員画像に基づいて、仮想店員を示す店員オブジェクトを、仮想空間内における仮想店舗の内部または仮想店舗の周辺に配置させるように出力させてもよい。具体的には、出力部117は、店員オブジェクトの画像の少なくとも一部に店員画像を使用してもよい。出力部117は、例えば、店舗ユーザ装置200に対する店舗ユーザからの操作入力に応じて、この店員オブジェクトを動作させてもよい。このような構成によれば、出力部117は、容易に、実在の店員を反映した店員オブジェクトを仮想店舗の内部または周辺に出力させることができる。
【0076】
出力部117は、例えば、商品照合部113bによる照合の結果が、商品画像と商品情報が示す商品とが所定の関係を有することを示す場合、商品画像に基づいて、ユーザ装置に、この商品の購入要求のための購入要求入力手段を出力させてもよい。この所定の関係を有するとは、例えば、商品画像が示す商品と商品情報が示す商品との類似度が所定の閾値以上であることであってもよい。また、購入要求入力手段は、ユーザ装置に出力された仮想空間内に配置する商品のアイコンなどであってもよい。なお、この商品のアイコンから購入処理が直接実行されてもよいし、この商品のアイコンから外部システム500が提供するECサイトの該当商品のページを呼び出してもよい。このような構成によれば、出力部117は、容易に、実在の店舗で販売されている商品と同じ商品または類似する商品を、仮想店舗にも出品することができる。
【0077】
出力部117は、例えば、第1ユーザ取得部111cにより取得されたアクセス環境情報に応じて、仮想空間の出力態様を変更してもよい。出力部117は、例えば、顧客ユーザ装置300のアクセス環境が米国の場合、仮想空間で出力するテキストおよび音声を、普段使用する言語として予め設定されている日本語から米国で最も使用されている言語(英語)に変更してもよい。出力部117は、例えば、顧客ユーザ装置300のアクセス環境が米国の場合、第1仮想空間における昼夜を示すモードを、システム時刻が示す昼夜モードから米国の時間に対応する昼夜モードに切り替えてもよい。
【0078】
上記構成によれば、出力部117は、顧客ユーザが仮想空間にアクセスしている際のアクセス環境をふまえた出力を実現することができる。このため、顧客ユーザにとって、自身がアクセスしている環境に適したリアリティのある空間を提供することができる。
【0079】
出力部117は、例えば、第1ユーザ取得部111cにより取得された行動履歴情報に応じて、仮想空間の出力態様を変更してもよい。仮想空間の出力態様は、例えば、仮想空間内に配置される店員オブジェクトの出力態様を含んでもよい。行動履歴情報が顧客ユーザの決済履歴情報の場合、出力部117は、顧客ユーザの購入する商品の傾向を解析してもよい。出力部117は、例えば、この解析の結果が、江戸時代に関連する商品を顧客ユーザが相対的に多く購入する傾向であることを示す場合、特定の時代が江戸時代の環境情報を外部システム500などから取得部111により取得させて、仮想空間の出力仕様を江戸時代の仕様となるようにしてもよい。
【0080】
出力部117は、例えば、行動履歴が5年前に京都に旅行したことを示し、仮想空間内でも顧客ユーザのアバターが(仮想の)京都にいる場合、5年前に訪れた場所に対応する仮想空間内の場所にいることを示すメッセージを顧客ユーザ装置300のVRアプリに出力させてもよい。
【0081】
上記構成によれば、出力部117は、公開先のユーザの行動履歴をふまえた出力を実現することができる。このため、公開先のユーザにとって、自身の行動の傾向または嗜好に適したリアリティのある空間を提供することができる。
【0082】
出力部117は、例えば、建造物の所在地から所定範囲内にユーザがいると判定部116により判定された場合、仮想空間の出力態様を変更してもよい。建造物の所在地から所定範囲内にユーザがいるとは、例えば、建造物が店舗で、かつユーザが顧客ユーザである場合、顧客ユーザが来店している可能性があることを示す。例えば店舗が花屋であれば、出力部117は、顧客ユーザが来店している可能性があると判定した場合、仮想空間の背景を花柄に変更し、花のオブジェクトを仮想店舗の周りに配置させるよう出力させてもよい。このような構成によれば、出力部117は、現実空間の実在の建造物に訪れたユーザに対して、仮想空間の仮想店舗の出力態様をこのユーザの行動に連動させることができるため、よりリアリティのある仮想空間を実現することができる。
【0083】
例えば、仮想空間は、各ユーザに対して、複数存在してもよい。出力部117は、複数の仮想空間のそれぞれに対して仮想建造物を生成してもよい。また、出力部117は、仮想空間ごとに応じて仮想建造物の出力態様を変更させてもよい。例えば、取得部111がユーザから複数の時代(例えば、現在、10年前、および100年前など)のそれぞれの仮想空間を出力させる要求を取得した場合、この複数の時代のそれぞれの仮想空間を、同時にまたはユーザの操作に応じて切り替えて、ユーザ装置に出力させてもよい。この際、出力部117は、複数の時代のそれぞれに対応する環境情報を取得部111に取得させて、この取得された環境情報(例えば、10年前当時の実建造物の画像など)に基づいて、複数の時代のそれぞれの仮想空間を出力させてもよい。
【0084】
出力部117は、複数の仮想空間のそれぞれにおいて、それぞれで設定した時代に対応する実建造物の画像データに基いて、仮想建造物を配置して出力させてもよい。例えば、現在であれば最新の実建造物の画像データを、10年間であれば10年前に撮影された実建造物の画像データを用いて、出力部117は、仮想建造物を仮想空間内に出力させてもよい。また、出力部117は、複数の仮想空間のそれぞれにおいて、それぞれで設定した時代に対応する環境情報に基づいて、店員オブジェクトを生成してもよい。出力部117は、例えば、それぞれの時代にあわせるように店員オブジェクトのキャラクタ画像、音声ファイル、音声変換の仕様、動作制御を変更して、店員オブジェクトを出力させてもよい。
【0085】
上記構成によれば、出力部117は、多様性のある仮想空間を、それぞれリアリティをもって実現することができる。
【0086】
出力部117は、生成加工部117aを備える。生成加工部117aは、記憶部130が記憶する素材データまたは外部システム500から提供される外部情報に基づいて、仮想店舗データを生成または加工したり、仮想空間データを加工したりする。出力部117は、例えば、外部システム500が提供するECサイトの第1事業者が販売する商品のページ情報を外部情報として取得部111に取得させて、このページ情報に基づいて仮想店舗データを生成してもよい。
【0087】
生成加工部117aは、例えば、取得部111により取得された環境情報に基づいて、仮想空間データを加工してもよい。生成加工部117aは、例えば、取得部111により取得された環境情報が画像データの撮影日時および撮影位置に関する気象情報の場合、この気象情報が示す気象(例えば、晴天または雨天など)を仮想空間で再現するように、仮想空間データを加工してもよい。また、生成加工部117aは、例えば、環境情報が画像データの撮影日時および撮影位置で開催されたイベントの開催情報の場合、この開催情報が示すイベント(例えば、ミュージシャンのライブまたは地域のお祭りなど)を仮想空間で再現するように、仮想空間データを加工してもよい。
【0088】
例えば、カメラのフレームにおさまるユーザの体験には制限があり、周辺の環境までは撮影しきれないことがある。上記構成によれば、画像データでは撮影しきれないような周辺の環境を環境情報により仮想空間に再現することができる。このため、よりリアリティのある仮想空間を実現することができる。
【0089】
[購入処理部]
購入処理部118は、出力部117が出力させて購入要求入力手段により受け付けられた商品の購入要求に基づいて、要求された商品の購入処理を行う。購入処理部118は、例えば、購入処理として、第2事業者Aの第2事業者装置400aに対して、オンラインウォレットを介して、商品の購入のためのカード決済を指示してもよい。
【0090】
[通信部]
通信部120は、ネットワークNを介して、ユーザ装置、第2事業者装置400および/または外部システム500との間で、各種情報を送受信する。
【0091】
[記憶部]
記憶部130は、VRシステム1で処理される第1事業者情報、仮想空間データなどの各種情報を記憶する。記憶部130は、例えば、これらの情報を相互に関連付けて記憶してもよい。記憶部130は、データベースマネジメントシステム(DBMS)を利用して各種情報を記憶してもよいし、ファイルシステムを利用して各種情報を記憶してもよい。DBMSを利用する場合は、情報ごとにテーブルを設けて、このテーブル間を関連付けて各種情報を管理してもよい。
【0092】
<4.動作例>
図8を参照して、サーバ装置100の動作例を説明する。なお、以下に示す処理の順番は一例であって、適宜、変更されてもよい。
【0093】
図8に示すように、サーバ装置100の画像取得部111aは、現実空間における第1事業者の建造物に関する画像を示す画像データを取得する(S10)。事業者取得部111bは、第1事業者情報を、第1事業者と取引のある第2事業者の第2事業者装置、および第1事業者情報が登録されている公共機関の公共機関装置の少なくともいずれかから取得する(S11)。出力部117は、ユーザのユーザ装置に、画像データと第1事業者情報とに基づいて、建造物に対応する仮想建造物を、仮想空間内に配置させるように出力させる(S12)。
【0094】
<5.ハードウェア構成>
図9を参照して、上述してきたサーバ装置100をコンピュータ800により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0095】
図9に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801と、メモリ803と、記憶装置805と、入力I/F部807と、データI/F部809と、通信I/F部811、及び表示装置813を含む。
【0096】
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ800における様々な処理を制御する。例えば、サーバ装置100の制御部110が備える各機能部などは、メモリ803に一時記憶されたプログラムを、プロセッサ801が実行することにより実現可能である。
【0097】
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0098】
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。この他、記憶装置805は、画像データ、仮想空間データ、素材データ、第1事業者情報または出力情報などの各種情報を登録するテーブルと、当該テーブルを管理するDBを記憶することも可能である。このようなプログラムやデータは、必要に応じてメモリ803にロードされることにより、プロセッサ801から参照される。
【0099】
入力I/F部807は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイスなどが挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)などのインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
【0100】
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置などがある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
【0101】
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線または無線により、ネットワークNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
【0102】
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイなどが挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブルなどを介してコンピュータ800に接続される。また、入力I/F部807としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置813は、入力I/F部807と一体化して構成することが可能である。
【0103】
なお、上記実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、上記に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
【0104】
また、上記実施形態で記載されたサーバ装置が備える構成要素は、記憶装置805に格納されたプログラムがプロセッサ801によって実行されることで、定められた処理が他のハードウェアと協働して実現されるものとする。また、言い換えれば、これらの構成要素は、ソフトウェアまたはファームウェアとしても、それと対応するハードウェアとしても想定され、その双方の概念において、「機能」、「手段」、「部」、「処理回路」、「ユニット」、または「モジュール」などとも記載され、またそれぞれに読み替えることができる。
【0105】
[変形例]
なお、本発明を上記実施形態に基づいて説明してきたが、以下のような場合も本発明に含まれる。
【0106】
[変形例1]
上記実施形態では、クライアントサーバ形式を例に説明したが、本発明に係るVRシステムはこれに限定されない。本発明に係るVRシステムは、例えば、エッジ側のユーザ装置のみで実現するP2P形式(スター型またはフルメッシュ型)を採用してもよい。この場合、サーバ装置100が備える各構成の全部または一部は、ユーザ装置が備えていてもよい。ユーザ装置は、例えば、インストールされたVRアプリを実行することで、サーバ装置100の制御部110が備える各機能部の機能を実現してもよい。
【0107】
[変形例2]
上記実施形態では、説明を容易にするために一つのVRプラットフォームを例に説明したが、本発明に係るVRプラットフォームはこれに限定されない。例えば、本発明に係るVRシステムが連携するVRプラットフォームは複数存在してもよい。複数の仮想空間のそれぞれは、連携する複数のVRプラットフォームのそれぞれにおいて生成されてもよい。この場合、仮想空間データは、複数のVRプラットフォームのそれぞれについて記憶部130に記憶されていてもよい。
【0108】
[変形例3]
上記実施形態では、仮想空間データを記憶する記憶部をサーバ装置100の記憶部とする例を示したが、本発明をこれに限る趣旨ではない。例えば、これらの記憶部の少なくとも一部は、外部システム500の装置が備えてもよい。
【符号の説明】
【0109】
1…VRシステム、100…サーバ装置、110…制御部、111…取得部、120…通信部、130…記憶部、200…店舗ユーザ装置、300…顧客ユーザ装置、400…第2事業者装置、500…外部システム、800…コンピュータ、801…プロセッサ、803…メモリ、805…記憶装置、807…入力I/F部、809…データI/F部、811…通信I/F部、813…表示装置。