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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157428
(43)【公開日】2024-11-07
(54)【発明の名称】ハンマ用作業カート
(51)【国際特許分類】
   B62B 1/26 20060101AFI20241030BHJP
   B25D 17/32 20060101ALI20241030BHJP
【FI】
B62B1/26 Z
B25D17/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071791
(22)【出願日】2023-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】飯田 斉
【テーマコード(参考)】
2D058
3D050
【Fターム(参考)】
2D058AA15
2D058BB25
2D058CB07
3D050AA15
3D050BB02
3D050DD01
3D050EE04
3D050EE13
(57)【要約】
【課題】電動ハンマの運搬に加えて作業の際の電動ハンマの支持も可能とすると共に、バッテリを電源とするDC機にも適用可能とする。
【解決手段】ハンマ用作業カート1は、ビット24が下向きとなる姿勢で電動ハンマ20を支持可能な本体2と、本体2を傾斜姿勢で支持可能で、下端にローラ9を有するスタンド4と、電動ハンマ20の電源となるバッテリ30を装着するためのバッテリ装着部6と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの駆動に伴う打撃機構部の作動により、先端に装着したビットを打撃可能な電動ハンマを支持するためのハンマ用作業カートであって、
前記ビットが下向きとなる姿勢で前記電動ハンマを支持可能な本体と、
前記本体を傾斜姿勢若しくは鉛直姿勢で支持可能で、下端にローラを有するスタンドと、
前記電動ハンマの電源となるバッテリを装着するためのバッテリ装着部と、
を備えることを特徴とするハンマ用作業カート。
【請求項2】
前記バッテリ装着部は、前記本体における前記電動ハンマの支持側の面と反対側の面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のハンマ用作業カート。
【請求項3】
前記電動ハンマと前記バッテリとは、前記本体への装着状態で互いに電気的に接続可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のハンマ用作業カート。
【請求項4】
前記電動ハンマと前記バッテリとの電気的な接続は、ケーブルを介して行われることを特徴とする請求項3に記載のハンマ用作業カート。
【請求項5】
前記電動ハンマと前記バッテリとの電気的な接続は、前記本体を介して行われることを特徴とする請求項3に記載のハンマ用作業カート。
【請求項6】
前記本体を介して前記バッテリに充電可能であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のハンマ用作業カート。
【請求項7】
前記電動ハンマは、ハンマ側バッテリ装着部を有し、前記ハンマ側バッテリ装着部に、前記本体の前記バッテリ装着部に装着した前記バッテリから電源を供給可能であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のハンマ用作業カート。
【請求項8】
前記バッテリ装着部は、複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のハンマ用作業カート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電動ハンマを使用する際に用いるハンマ用作業カートに関する。
【背景技術】
【0002】
電動ハンマは、重量やサイズが大きいため、運搬する際の負担が大きい。そこで、特許文献1には、電動ハンマのビットが差し込み可能な基台に走行ローラを設けて、ビットを差し込んだ状態で走行ローラによって運搬可能とした運搬装置の発明が記載されている。また、引用文献2には、ローラを備えた本体に、電動ハンマのツールホルダに差し込み可能なシャンクを設けて、ビットに代えてシャンクを差し込んで連結することで、ローラによって運搬可能とした補助ローラの発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-11300号公報
【特許文献2】特許第4824623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の運搬装置や補助ローラは、電動ハンマの運搬機能のみを備えており、電動ハンマを支持して作業を可能とする機能を備えていない。また、従来の運搬装置は、電源を商用電源から得るAC機を想定しており、バッテリを設けるスペースや電動ハンマへの給電構造を備えていないため、バッテリを電源とするDC機に用いることができなかった。
【0005】
そこで、本開示は、電動ハンマの運搬に加えて作業の際の電動ハンマの支持も可能となると共に、バッテリを電源とするDC機にも適用可能となるハンマ用作業カートを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、モータの駆動に伴う打撃機構部の作動により、先端に装着したビットを打撃可能な電動ハンマを支持するためのハンマ用作業カートであって、
ビットが下向きとなる姿勢で電動ハンマを支持可能な本体と、
本体を傾斜姿勢若しくは鉛直姿勢で支持可能で、下端にローラを有するスタンドと、
電動ハンマの電源となるバッテリを装着するためのバッテリ装着部と、を備えることを特徴とする
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、電動ハンマの運搬に加えて作業の際の電動ハンマの支持も可能となると共に、バッテリを電源とするDC機にも適用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1のハンマ用作業カートの側面図で、図1Aは電動ハンマ及びバッテリの装着前、図1Bは電動ハンマ及びバッテリの装着状態をそれぞれ示す。
図2】電動ハンマを装着した実施例1のハンマ用作業カートの正面図である。
図3】実施例1のハンマ用作業カートにおいて、バッテリに接続した状態で電動ハンマを本体から取り外した状態を示す側面図である。
図4】実施例2のハンマ用作業カートの側面図で、図4Aは電動ハンマ及びバッテリの装着前、図4Bは電動ハンマ及びバッテリの装着状態をそれぞれ示す。
図5図5Aは、実施例2のハンマ用作業カートにおいて、アダプタをバッテリに接続した状態で電動ハンマを本体から取り外した状態を示す側面図、図5Bは、アダプタに代えてバッテリを装着した電動ハンマの説明図である。
図6】実施例3のハンマ用作業カートの側面図で、図6Aは電動ハンマ及びバッテリの装着前、図6Bは電動ハンマ及びバッテリの装着状態をそれぞれ示す。
図7】実施例3のハンマ用作業カートにおいて、本体を介してバッテリに外部の電源から充電する状態を示す側面図である。
図8】実施例4のハンマ用作業カートの側面図である。
図9図9Aは、実施例4のハンマ用作業カートにおいて、本体のバッテリ装着部の配置部分を示す背面図、図9Bは、バッテリ装着部にバッテリが装着された状態を示す背面図である。
図10図10Aは、実施例4のハンマ用作業カートにおいて、電動ハンマ及び複数のバッテリを装着した状態を示す側面図、図10Bは、複数のバッテリに接続した状態で電動ハンマを本体から取り外した状態を示す側面図である。
図11図11Aは、実施例5のハンマ用作業カートにおいて、電動ハンマ及び複数のバッテリを装着した状態を示す側面図、図11Bは、複数のバッテリに接続した状態で電動ハンマを本体から取り外した状態を示す側面図である。
図12図12Aは、実施例6のハンマ用作業カートにおいて、電動ハンマ及び複数のバッテリを装着した状態を示す側面図、図12Bは、本体を介して複数のバッテリに外部の電源から充電する状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一実施形態において、バッテリ装着部は、本体における電動ハンマの支持側の面と反対側の面に設けられていてもよい。
この構成によれば、電動ハンマと干渉することなくバッテリの装着が可能となる。
本開示の一実施形態において、電動ハンマとバッテリとは、本体への装着状態で互いに電気的に接続可能であってもよい。
この構成によれば、バッテリから本体に支持させた電動ハンマへの給電が確実に行える。
本開示の一実施形態において、電動ハンマとバッテリとの電気的な接続は、ケーブルを介して行われるものであってもよい。
この構成によれば、電気的な接続を維持したまま電動ハンマを本体から取り外して単独での作業が可能となる。
本開示の一実施形態において、電動ハンマとバッテリとの電気的な接続は、本体を介して行われるものであってもよい。
この構成によれば、電動ハンマとバッテリとを本体へ装着すると同時に電気的な接続が行われて電動ハンマへ給電可能となり、何れか一方を取り外せば給電が停止する。よって、コネクタを着脱する手間がなくなり、使い勝手が向上する。
本開示の一実施形態において、本体を介してバッテリに充電可能であってもよい。
この構成によれば、バッテリを本体から取り外さなくても充電が可能となり、より使い勝手が向上する。
本開示の一実施形態において、電動ハンマは、ハンマ側バッテリ装着部を有し、ハンマ側バッテリ装着部に、本体のバッテリ装着部に装着したバッテリから電源を供給可能であってもよい。
この構成によれば、電動ハンマ自体がハンマ側バッテリ装着部を有していても本体に装着したバッテリから電源を供給することができる。
本開示の一実施形態において、バッテリ装着部は、複数設けられていてもよい。
この構成によれば、必要な容量分だけバッテリを装着したり、残量が少ないバッテリを取り外して充電したりでき、使い勝手が向上する。
【0010】
以下、本開示の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例0011】
図1Aは、ハンマ用作業カート(以下単に「作業カート」という。)1と、電動ハンマ20と、バッテリ30とのそれぞれの一例を示す側面図である。図1Bは、作業カート1に電動ハンマ20及びバッテリ30を装着した状態を示す側面図である。図2は、作業カート1に電動ハンマ20を支持させた状態を示す正面図である。
作業カート1は、本体2と、ハンドル3と、スタンド4とを備えている。本体2は、正面視が縦長矩形状の板体又は枠体となっている。本体2の前面には、電動ハンマ20を機械的に接続するためのハンマ装着部5が設けられている。本体2の後面には、バッテリ30を機械的に接続するためのバッテリ装着部6が設けられている。
【0012】
ハンマ装着部5は、凸形状で、電動ハンマ20の背面に設けられたハンマ側凹部25に嵌合して、電動ハンマ20を本体2の前面で上下方向に支持する。但し、単純な凹凸嵌合でなく、ハンマ装着部5にフック等の係止部を、ハンマ側凹部25に係止部が係止する被係止部を設けて、嵌合状態のロックを図ってもよい。係止部の係止は、手動で解除可能とすればよい。
バッテリ装着部6も凸形状で、バッテリ30に設けられたバッテリ側凹部31に嵌合してバッテリ30を本体2の後面で支持する。この場合も単純な凹凸嵌合でなく、バッテリ装着部6にフック等の係止部を、バッテリ側凹部31に係止部が係止する被係止部を設けて、嵌合状態のロックを図ってもよい。係止部の係止は、手動で解除可能とすればよい。
ハンマ装着部5とバッテリ装着部6とで装着構造を異ならせてもよい。例えばバッテリ装着部6では、本体2の背面に沿ってバッテリ30をスライド装着させたり、バッテリ30を吊り下げ係止したりする構造とすることもできる。
【0013】
ハンドル3は、正面視がT字状で、本体2から上方へ延長上に突出している。但し、ハンドル3の形状は、T字状に限らない。例えば、左右両端が本体2と連結される正面視逆U字状であってもよい。左右一対のロッドのみであってもよい。
スタンド4は、左右一対の脚部7,7と、軸部8と、左右一対のローラ9,9とを備えている。脚部7,7は、バッテリ装着部6よりも下方で本体2の後面から後方へ直交状に突出している。軸部8は、脚部7,7の後端同士を繋いで左右方向に延び、左右両端を正面視で本体2よりも外側へ突出させている。ローラ9,9は、軸部8の左右両端へ回転可能に取り付けられている。但し、スタンド4の形状もこの形態に限らない。例えば軸部も左右別々で左右の脚部に設けてローラを支持させてもよい。また、左右の脚部を複数の部材から形成してもよい。スタンドは、折り畳み式であってもよい。
【0014】
作業カート1は、左右のローラ9,9を地面に接地させた状態で、本体2の下端を地面に接地させる。すると本体2は、スタンド4により、地面に対して所定角度後方へ傾斜した姿勢で自立する。この自立姿勢からハンドル3を把持して本体2を水平側へ倒し、本体2の下端を地面から浮かせると、ローラ9,9のみが接地した状態となる。よって、そのままハンドル3を引っ張る等すれば作業カート1を移動させることができる。
【0015】
電動ハンマ20は、上側に本体部21を、下側に打撃機構部22をそれぞれ有している。本体部21は、モータを有し、モータの回転をピストンの上下移動に変換する。本体部21の左右の側面には、左右外側へ突出する一対のハンドル部23,23(図2)が設けられている。但し、ハンドル部は他の図面では省略している。
打撃機構部22では、ピストンと連動して上下移動するストライカと、ストライカに打撃されるインパクトボルトとを有する。ストライカが、インパクトボルトを介して下端に装着したビット24を打撃する。
本体部21の後面には、ハンマ側凹部25が設けられている。ハンマ側凹部25は、作業カート1の本体2に設けたハンマ装着部5に嵌合接続することができる。本体部21には、モータ等に電源を供給するためのケーブル26が接続されている。ケーブル26の先端には、ハンマ側コネクタ27が設けられている。
但し、電動ハンマの形態はこれに限らない。例えば本体部と打撃機構部とが上下に配置されるものでなく、本体部の左右何れか片側に打撃機構部が上下方向に配置されるものであってもよい。
【0016】
バッテリ30は、複数のセルを収容してなり、比較的大容量のものが使用される。例えば定格電圧36Vで容量が8.0Ahのものが使用される。バッテリ30の前面には、バッテリ側凹部31が設けられている。バッテリ側凹部31は、作業カート1の本体2に設けたバッテリ装着部6に嵌合接続することができる。バッテリ30には、電源を出力するためのケーブル32が接続されている。ケーブル32の先端には、電動ハンマ20のハンマ側コネクタ27と接続可能なバッテリ側コネクタ33が設けられている。
【0017】
よって、電動ハンマ20は、ビット24を下向きとした姿勢でハンマ側凹部25を、作業カート1の本体2の前面でハンマ装着部5に嵌合接続させる。すると、電動ハンマ20は、本体2の前面で上下方向に支持される。このとき、図2に示すように、本体2に、打撃機構部22に巻回させるベルト10を設けて電動ハンマ20を補助的に支持させてもよい。ベルト以外でも、本体部21や左右のハンドル部23,23に下から係止するフック等を本体2の前面に設けてもよい。
一方、バッテリ30は、バッテリ側凹部31を本体2の後面でバッテリ装着部6に嵌合接続させれば、本体2の後面に取り付けられる。
そして、図1Bに示すように、電動ハンマ20のハンマ側コネクタ27と、バッテリ30のバッテリ側コネクタ33とを接続すれば、バッテリ30から電源が電動ハンマ20へ供給可能となる。
【0018】
この状態でビット24の下端は、本体2の下端よりも下方へ突出している。よって、作業カート1を作業箇所へ運搬すれば、電動ハンマ20を作業カート1に乗せたまま破砕やハツリ等の作業を行うことができる。この場合、電動ハンマ20は作業カート1によって傾斜姿勢で維持されるため、作業者が電動ハンマ20の全重量を支持する必要がなくなり、作業が楽に行える。
但し、図3に示すように、ハンマ側コネクタ27とバッテリ側コネクタ33とを接続させたまま、本体2から電動ハンマ20を取り外すことができる。この場合、バッテリ30から電源を得る電動ハンマ20を作業者が支持して使用することができる。
【0019】
このように、上記実施例1の作業カート1は、ビット24が下向きとなる姿勢で電動ハンマ20を支持可能な本体2と、本体2を傾斜姿勢で支持可能で、下端にローラ9を有するスタンド4と、電動ハンマ20の電源となるバッテリ30を装着するためのバッテリ装着部6と、を備えている。
この構成によれば、電動ハンマ20の運搬に加えて作業の際の電動ハンマ20の支持も可能となると共に、バッテリ30を電源とするDC機にも適用可能となる。
【0020】
バッテリ装着部6は、本体2における電動ハンマ20の支持側の面と反対側の面に設けられている。
よって、電動ハンマ20と干渉することなくバッテリ30の装着が可能となる。
電動ハンマ20とバッテリ30とは、本体2への装着状態で互いに電気的に接続可能である。
よって、バッテリ30から本体2に支持させた電動ハンマ20への給電が確実に行える。
電動ハンマ20とバッテリ30との電気的な接続は、ケーブル26,32を介して行われる。
よって、電気的な接続を維持したまま電動ハンマ20を本体2から取り外して単独での作業が可能となる。
【0021】
以下、他の実施例について説明する。但し、実施例1と同じ構成部には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
【実施例0022】
電動ハンマ20には、図5Bに示すように、本体部21にハンマ側バッテリ装着部28を有し、このハンマ側バッテリ装着部28にハンマ用バッテリ29が着脱可能となっている場合がある。
この場合、図4Aに示すように、ハンマ側バッテリ装着部28に、ハンマ用バッテリ29と同様に装着されて電気的に接続されるアダプタ11を装着してもよい。アダプタ11には、ハンマ側コネクタ27付きのケーブル26が接続されている。
このようにアダプタ11を利用しても、図4Bに示すように、ハンマ側コネクタ27とバッテリ側コネクタ33とを接続することでバッテリ30から電動ハンマ20への給電が可能となる。
【0023】
そして、この場合も図5Aに示すように、ハンマ側コネクタ27とバッテリ側コネクタ33とを接続させたまま、本体2から電動ハンマ20を取り外し、作業者が電動ハンマ20を支持して使用することができる。勿論図5Bに示すように、アダプタ11に代えてハンマ側バッテリ装着部28にハンマ用バッテリ29を装着して電動ハンマ20を単独で使用することもできる。
この実施例2においても、電動ハンマ20の運搬に加えて作業の際の電動ハンマ20の支持も可能となると共に、ハンマ用バッテリ29及びバッテリ30を電源とするDC機にも適用可能となる。
特に、ハンマ側バッテリ装着部28に、本体2のバッテリ装着部6に装着したバッテリ30から電源を供給可能としているので、電動ハンマ20自体がハンマ側バッテリ装着部28を有していても本体2に装着したバッテリ30から電源を供給することができる。
【実施例0024】
ケーブルを使用しない電動ハンマへの給電も可能である。
図6Aにその一例を示す。ここではハンマ装着部5とハンマ側凹部25とに、互いの嵌合接続と同時に電気的に接続される端子部をそれぞれ設けている。同様に、バッテリ装着部6とバッテリ側凹部31とにも、互いの嵌合接続と同時に電気的に接続される端子部をそれぞれ設けている。
そして、本体2には、ハンマ装着部5の端子部とバッテリ装着部6の端子部とを互いに接続する導電路12を設けている。この導電路12は、本体2を貫通するケーブルや導電部材等で形成される。
よって、図6Bのように電動ハンマ20及びバッテリ30を本体2へ装着すると、機械的な接続と同時に、各端子部と導電路12とを介してバッテリ30と電動ハンマ20とが電気的に接続される。従って、バッテリ30から電動ハンマ20への給電が可能となる。
この場合、図7に示すように、本体2に、外部の電源36を接続してバッテリ装着部6の端子部からバッテリ30に充電可能としてもよい。
【0025】
この実施例3においても、電動ハンマ20の運搬に加えて作業の際の電動ハンマ20の支持も可能となると共に、バッテリ30を電源とするDC機にも適用可能となる。
特に、電動ハンマ20とバッテリ30との電気的な接続が、本体2を介して行われるので、電動ハンマ20とバッテリ30とを本体2へ装着すると同時に電気的な接続が行われて電動ハンマ20へ給電可能となり、何れか一方を取り外せば給電が停止する。よって、コネクタを着脱する手間がなくなり、使い勝手が向上する。
また、本体2を介してバッテリ30に充電可能とすることで、バッテリ30を本体2から取り外さなくても充電が可能となり、より使い勝手が向上する。
【実施例0026】
上記実施例1~3では、本体に1つのバッテリを装着しているが、複数のバッテリを装着可能としてもよい。以下その実施例を説明する。
図8及び図9に示すように、本体2の後面には、4つのバッテリ装着部6,6・・が配置されている。各バッテリ装着部6は、端子部を有しており、例えば上側2つのバッテリ装着部6には、バッテリ30Aがそれぞれ上方からスライド装着される。下側2つのバッテリ装着部6には、バッテリ30Aがそれぞれ下方からスライド装着される。すると、図9Bに示すように、各バッテリ30Aは、バッテリ装着部6への装着と同時に端子部と電気的に接続される。なお、バッテリ30Aは、実施例のような大容量でなくてもよい。例えば定格電圧18Vで容量が6.0Ahのものが使用される。バッテリ装着部6の数は、4つに限らず、適宜増減できる。
ここでのケーブル32は、本体2に接続されて、各バッテリ装着部6に装着されたバッテリ30Aと電気的に接続されている。
【0027】
よって、図10Aに示すように、4つのバッテリ30Aを各バッテリ装着部6へ装着した状態で、ケーブル32のバッテリ側コネクタ33に電動ハンマ20のハンマ側コネクタ27を接続すれば、バッテリ30Aから電動ハンマ20への給電が可能となる。この場合も図10Bに示すように、ハンマ側コネクタ27とバッテリ側コネクタ33とを接続させたまま、本体2から電動ハンマ20を取り外して使用することができる。
この実施例4においても、電動ハンマ20の運搬に加えて作業の際の電動ハンマ20の支持も可能となると共に、バッテリ30Aを電源とするDC機にも適用可能となる。
特に、バッテリ装着部6が複数設けられているので、必要な容量分だけバッテリ30Aを装着したり、残量が少ないバッテリ30Aを取り外して充電したりでき、使い勝手が向上する。
【実施例0028】
実施例2と同様に、本体部21にハンマ用バッテリ29を着脱可能な電動ハンマ20を用いる場合は、図11Aに示すように、ハンマ側バッテリ装着部28に実施例2と同様のアダプタ11を装着すればよい。このようにアダプタ11を介してハンマ側コネクタ27とバッテリ側コネクタ33とを接続することで、複数のバッテリ30Aから電動ハンマ20への給電が可能となる。
そして、この場合も図11Bに示すように、ハンマ側コネクタ27とバッテリ側コネクタ33とを接続させたまま、本体2から電動ハンマ20を取り外し、作業者が電動ハンマ20を支持して使用することができる。勿論図5Bと同様に、アダプタ11に代えてハンマ側バッテリ装着部28にハンマ用バッテリ29を装着して電動ハンマ20を単独で使用することもできる。
【0029】
この実施例5においても、電動ハンマ20の運搬に加えて作業の際の電動ハンマ20の支持も可能となると共に、ハンマ用バッテリ29及びバッテリ30Aを電源とするDC機にも適用可能となる。
特に、ハンマ側バッテリ装着部28に、本体2のバッテリ装着部6に装着したバッテリ30Aから電源を供給可能としているので、電動ハンマ20自体がハンマ側バッテリ装着部28を有していても本体2に装着したバッテリ30Aから電源を供給することができる。
【実施例0030】
本体2に複数のバッテリ装着部6が設けられていても、本体2を介して電動ハンマ20とバッテリ30Aとの電気的な接続を行うことはできる。すなわち、図12Aに示すように、ハンマ装着部5とハンマ側凹部25とに、互いの嵌合と同時に電気的に接続される端子部をそれぞれ設けて、本体2に、各バッテリ装着部6の端子部とハンマ装着部5の端子部とを互いに接続する導電路12を形成すればよい。
よって、電動ハンマ20を本体2へ装着すると共に、各バッテリ装着部6にバッテリ30Aを装着すると、機械的な接続と同時に、各端子部と導電路12とを介して各バッテリ30Aと電動ハンマ20とが電気的に接続される。従って、バッテリ30Aから電動ハンマ20への給電が可能となる。
また、図12Bに示すように、本体2に、外部の電源36を接続して各バッテリ装着部6から各バッテリ30Aに充電可能としてもよい。
【0031】
この実施例6においても、電動ハンマ20の運搬に加えて作業の際の電動ハンマ20の支持も可能となると共に、バッテリ30Aを電源とするDC機にも適用可能となる。
特に、電動ハンマ20とバッテリ30Aとの電気的な接続が、本体2を介して行われるので、電動ハンマ20とバッテリ30Aとを本体2へ装着すると同時に電気的な接続が行われて電動ハンマ20へ給電可能となり、何れか一方を取り外せば給電が停止する。よって、コネクタを着脱する手間がなくなり、使い勝手が向上する。
また、本体2を介してバッテリ30Aに充電可能とすることで、バッテリ30Aを本体2から取り外さなくても充電が可能となり、より使い勝手が向上する。
【0032】
以下、上記各実施例に共通する変更例を説明する。
作業カートは、本体を傾斜姿勢として自立するものに限らない。作業カートは、本体を鉛直姿勢として自立するものであってもよい。
作業カートは、地面に対する本体の角度が変更可能であってもよい。本体の幅は上記実施例より小さくてもよい。
バッテリ装着部は、ハンマ装着部と反対側の面に設ける場合に限らない。バッテリ装着部は、本体の側面に設けてもよい。作業の邪魔にならなければ、バッテリ装着部をハンマ装着部と同じ面に設けてもよい。
ハンマ装着部は、電気的な接続を行わない場合、本体に対して着脱可能としたり、本体に対する位置を変更可能としたりしてもよい。特に、ハンマ装着部の上下位置を本体に対して変更可能とすれば、電動ハンマのサイズに合わせて作業に適正な位置に位置決めできる。
バッテリ装着部も同様に、本体に対して着脱可能としたり、本体に対する位置を変更可能としたりしてもよい。
電動ハンマとバッテリとの接続にケーブルを用いる場合、ケーブルは1本としてもよい。この場合、ケーブルの両端に設けたコネクタの一方を電動ハンマに、他方をバッテリに接続してもよい。電動ハンマとバッテリとの何れ一方に接続された1本のケーブルの先端のコネクタを他方に接続してもよい。
【符号の説明】
【0033】
1・・ハンマ用作業カート、2・・本体、3・・ハンドル、4・・スタンド、5・・ハンマ装着部、6・・バッテリ装着部、9・・ローラ、20・・電動ハンマ、21・・本体部、22・・打撃機構部、25・・ハンマ側凹部、27・・ハンマ側コネクタ、28・・ハンマ側バッテリ装着部、30,30A・・バッテリ、31・・バッテリ側凹部、33・・バッテリ側コネクタ。
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図12