IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 柴野 戸仁子の特許一覧

<>
  • 特開-取って部機能軸が斜形の調理具 図1
  • 特開-取って部機能軸が斜形の調理具 図2
  • 特開-取って部機能軸が斜形の調理具 図3
  • 特開-取って部機能軸が斜形の調理具 図4
  • 特開-取って部機能軸が斜形の調理具 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157518
(43)【公開日】2024-11-07
(54)【発明の名称】取って部機能軸が斜形の調理具
(51)【国際特許分類】
   A47J 43/28 20060101AFI20241030BHJP
【FI】
A47J43/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2024018998
(22)【出願日】2024-01-24
(31)【優先権主張番号】P 2023080433
(32)【優先日】2023-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】593208083
【氏名又は名称】岡野 戸仁子
(72)【発明者】
【氏名】岡野 戸仁子
【テーマコード(参考)】
4B053
【Fターム(参考)】
4B053AA03
4B053CA04
4B053CE06
(57)【要約】
【課題】 鉄板上の焼きそばなどをかき混ぜたり掬い取ったりし易い、一つの器具で二通りの機能を有する、取って部機能軸が斜形のすくい具を提供する。
【解決手段】 背中合わせの幅広側の二面箇所と厚み側で幅狭側の二面箇所を有する鉄板類並びに比較的耐熱性のある硬質で穴を有さない平板体が有り、前記平板体には必要に応じて繋ぎ部や外郭部を設け、前記平板体の一部を延長し又は別材を、接続する、被せる等によって取って部を有し、前記平板体の幅広側方向で前後向きの最下端位置を結ぶライン、或いは凹凸状での最下端位置を結ぶラインは一直線方向を示し鋭利ではなく、前記一直線方向を示す下端箇所を本作用部とし、前記本作用部上ないしは前記本作用部の延長方向上で、使用時に機能的に内蔵的に前記取って部と関わり合って生じ且つ取って部機能を引き継ぐ取って部機能軸が、直角以外で前記本作用部と交差することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背中合わせの幅広側の二面箇所と厚み側で幅狭側の二面箇所を有する鉄板類並びに比較的耐熱性のある硬質で穴を有さない平板体が有り、前記平板体には必要に応じて繋ぎ部や外郭部を設け、前記平板体の一部を延長し又は別材を、接続する、被せる等によって取って部を有し、前記平板体の幅広側方向で前後向きの最下端位置を結ぶライン、或いは凹凸状での最下端位置を結ぶラインは一直線方向を示し鋭利ではなく、前記一直線方向を示す下端箇所を本作用部とし、前記本作用部上ないしは前記本作用部の延長方向上で、使用時に機能的に内蔵的に前記取って部と関わり合って生じ且つ取って部機能を引き継ぐ取って部機能軸が、直角以外で前記本作用部と交差することを特徴とする、取って部機能軸が斜形の調理具。
【請求項2】
平板体の最下端形状は幅広側方向の前後向きで、或いは、前記最下端位置から類似形状で類似方向の上方に向く凹みを複数設け、残った側の逆凸体による点状ラインか破線ラインの一直線方向を示す下端位置を本作用部とし、前記本作用部ないしは本作用部延長方向上で、取って部機能軸が、直角以外で前記本作用部と交差することを特徴とする、請求項1記載の、取って部機能軸が斜形の調理具。
【請求項3】
本作用部より上方へ向けて溝と棒体を交互に複数並べて設け、前記棒体の最下端位置は逆凸体による点状ラインか破線ラインの一直線方向を呈し、前記棒体は棒体自身の並びで作り出す、一直線方向の本作用部に対し、前記本作用部ないしは本作用部延長方向上で、取って部機能軸が、直角以外で前記本作用部と交差することを特徴とする、請求項1、請求項2記載の、取って部機能軸が斜形の調理具。
【請求項4】
本作用部と取って部機能軸との交差角度の鈍角側を前側とした時の最前側の前棒体を、曲線状で設ける、曲げて次の棒体との間に回り込ませる、又は二番目の棒体と繋いで設ける、二番目棒体を短く設ける、或いは前記前棒体の下端にボッチを設ける等の、危険回避のための変形をしたことを特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3記載の、取って部機能軸が斜形の調理具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
鉄板上の焼きそば、スパゲティなどをかき混ぜたり掬い取ったり出来る、取って部機能軸が斜形のすくい具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家庭ではか掻き混ぜるためには菜箸類を使い、すくい取る器具としては先端に凹みのないフライ返しであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
○斜め取って部 → 0件
○櫛状の歯で検索→16件
特開昭56-152685/ミシンに対する送9制御機構
○斜め歯で検索→38件
特開2011―031450/型締装置のハーフナット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのために次のような問題点があった。
イ)二方向から扱う時、二つの腕を真横から器具を扱わなければならなかった。
ロ)鉄板上のやきそばを掻き混ぜる時、菜箸では持ちにくく力を入れにくかった。
ハ)焼きそばを掻き混ぜる時、ヘラでは焼きそばの間に差し込みにくかった。
ニ)掻き混ぜる、掬い取るが一つの器具ではやりにくかった。
ホ)炒り卵を作る度に、割り箸数本を握って作っていた。
ヘ)家庭用の炒め物などには箸を使うしかなかった。
ト)滑らせにくいので押し切りをするしかなかった。
【発明を解決するための手段】
【0005】
背中合わせの幅広側の二面箇所と厚み側で幅狭側の二面箇所を有する鉄板類並びに比較的耐熱性のある硬質で穴を有さない平板体が有り、前記平板体には必要に応じて繋ぎ部や外郭部を設け、前記平板体の一部を延長し又は別材を、接続する、被せる等によって取って部を有し、前記平板体の幅広側方向で前後向きの最下端位置を結ぶライン、或いは凹凸状での最下端位置を結ぶラインは一直線方向を示し鋭利ではなく、前記一直線方向を示す下端箇所を本作用部とし、前記本作用部上ないしは前記本作用部の延長方向上で、使用時に機能的に内蔵的に前記取って部と関わり合って生じ且つ取って部機能を引き継ぐ取って部機能軸が、直角以外で前記本作用部と交差することを特徴とするつ取って部機能を引き継ぐ取って部機能軸が、直角以外で前記本作用部と交差することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
・かき混ぜる、掬い取るが一つの器具で出来るようになった。
・焼きそばを掬う時、腕を真横に広げなくてもすくい易くなった。
・線状の食材をかき混ぜ易く、すくい易くなった。
・前後や縦向きに動かし易くなった。
・幼児が危険でなく、うどんやその他の麺類を持ち上げ易くなった。
・取って部が斜め手前にあるので、動かし易くなった。
・食材を押し切りではなく、縦向きに滑らせて切り離し易くなった。
・箸に替わる調理器具が出来た。
・炒り卵用等のフライパン上の掻き混ぜ器が出来た。
・ケーキの切断や刺しこみがし易くなり、先端を口元に向けても危険ではなくなった。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】 正面図である。
図2】 正面図と端面図である。
図3】 取って部並びに取って部機能軸の形状である。
図4】 放射状の型の図である。
図5】 正面図と使い方の説明である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0008】
先ず、おおまかな説明をする。
本願は一枚状の硬質な平板体(2)と取って部(3)の、主に二箇所で成る。取って部類、把持部類の総称を取って部として説明する。取って部は、平板体からスティック状で突き出す型や、ハンドル型や棒体(13)の上部辺りを包む擬似筒型等がある。取って部の詳細は図3図4で説明する。図柄中の破線や○印は説明用の補助線である。
平板体下端の幅広側の両端を結ぶラインを概ね直線とし、この直線箇所を本作用部(1)とする。
本作用部である最下端位置は、水平面又は鉄板面(6)に添い得る形状で、これを元の直線箇所とし、その辺りを逆凸体状の並列に変形するか、溝(12)を介した棒体の並列に変形する。いずれの場合も本作用部は、使用対称の面に対し、直線か、点状ライン、破線ラインでの、一直線方向を示す。以下、破線ラインを点状ラインに含めて説明する
使用対象は鉄板、フライパン、中華鍋等であり、これらの上面に接触させ滑らせて使用可能な材質とする。鉄板ではないが、熱に比較的強い材質の場合は図4cで説明する。
【0009】
本作用部(1)を動かすための、取って部機能軸(4)の存在を明示する。
取って部機能軸の機能については、全体的に硬質材なので、取って部(3)からの振動を平板体(2)が受け継ぎ、本作用部に伝動する。取って部を掴む手は、取って部機能軸も掴んでいることになり、或いは取って部を使用者が持つことによって、初めて取って部機能軸は機能し、使用時にのみその存在は機能的に生じる。取って部機能軸は取って部を有する時は共に有り、取って部が見えない場合や、途切れる場合は、腕からの振動を取って部が引き継ぎ本作用部に伝動し作用し、その存在が確認出来る。
作用部で逆凸体(8)の間に溝(12)を有する場合を、棒体(13)やスティック体や線状体で成るとする。以下、これらを代表し棒体として説明する。棒体の形は円柱状、角柱状、平板状、管状、二重ワイヤーやそれらのミックス状で、形は使用目的に関わって決まる。太さや溝の幅についても同様である。溝の幅はピアノの鍵盤に類似する狭い場合もあり、斜めのラインのみで図示す場合もある。
【0010】
図1で、従来品のヘラと本願との相違を説明する。平板体(2)の形状は、概略山型とし、取って部(3)を先ずスティック状の型で説明していく。取って部機能軸(4)の位置について見当つき易ければ一本破線で、明確にしにくい場合は平板体上のその辺りに二重の破線で示す。本願のヘラの下端形状は従来型同様に鋭利ではない。
aは従来品の左右対称に設けたヘラの正面図で、平板体を縦向きに二等分した位置上に取って部且つ取って部を引き継ぐ取って部機能軸を有する。取って部並びに取って部機能軸との交差角度(5)は、本作用部(1)上で左右同一の直角を示す。これは視覚的にも前後(図面上では左右)どちらにも動かしにくい形状である。
bの枠内は本願の形態1の場合で、取って部と共に取って部機能軸が、本作用部且つ水平面又は鉄板面(6)に向けて、斜めを示す正面図である。取って部を、前後のどちらかに傾けて設けるが、本作用部と取って部並びに取って部機能軸とで示す交差角度の鈍角側(31)を、説明上、前側とする(図面では左)。平板体の形状を前図aと類似の山型とするが、取って部の傾きにより、平板体の山型に変化がある。
本願の取って部と取って部機能軸は、本作用部を二等分する位置に向かって前側を120度程度の傾きで、本作用部上で交差する。この場合は矢印⇔のように視覚的にも前図aより前後に動かし易くなる。突き出した本作用部前方側が尖らない形状の方が危険性は半減する。
使い方を述べる。
aの従来の主な使い方については、二個の類似のヘラを本作用部位置で対称的に置いて間の物を掬うが、この時、二箇所の取って部方向が真向いにあるため、腕を真横にして扱うので、腕に無理がかかる。
bの場合は、手前側から本作用部を向かい合わせに置けるので腕に負担がかからず、作業が無理なく出来るメリットがある。これは以下に通じる。本願の二つを使用する場合を図5cで説明する。
【0011】
図2は形態2で、本作用部(1)に凹みを連続させた形状で、逆凸体(8)による最下端の点状ラインは一直線方向を示す。平板体に溝(12)等の長めの欠け箇所を有する場合も、平板体と称する。
平板体(2)とスティック状の取って部(3)を、留め具(7)で留めた場合である。平板体と取って部の材質に区別があれば、留め具で合体させ、区別がなければ熱さを避けるために、取って部にカバー類(図5bの28)を設ける。取って部の幅や厚みや傾きや位置は選択する。材質の区別に関わらず留め具を用いて固定しても良い。
aの逆凸体は波状のラインで、波の入りと出の形状に特に変化を付けない場合である。
bの逆凸体はレ点状での点状ラインで、レ点は、下側へ90度(9)方向で下り斜めに跳ねる。取って部や取って部機能軸(4)の傾きだけではなく、鋸刃状の形によって、図の矢
食材は焼きそば(11)等とする。
cは図a、bの側面からの端面図で、断面の斜線を省略したものである。取って部の最上箇所で90度以内で折り曲げ箇所(19)を設けている。
折り曲げ箇所が有ることで、鉄板面に密着しないため、取って部は熱くなりにくく、鉄板面との間に空間が生じ、持ち易いというメリットが生じる。この折り曲げ箇所は吊るす時の引っ掛け部にもなる。折り曲げ箇所を設けても、本作用部と取って部と取って部機能軸との交差角度(5)には響かず、左右への傾きを阻止されない。同一平面状になるべく収めるように整える。木材などのカバー類を設ける時も、取って部は基本的に平板体と共に同一平面状にある。本作用部が幅広の片面側に、直角以内での僅かな跳ね箇所(33)を有する場合も、交差角度(5)には響かず、食材を持ち上げ易いメリットが生じる。
【0012】
使い方等について説明する。
本作用部(1)の鉄板との接地点からの、平板体(2)の左右への振幅は180度近く有り、取って部(3)と取って部機能軸と共に自由に傾けられる。
本願を立たせて前側に押すか後ろ側に引いて、焼きそば(11)を切り分けたり、混ぜたりする。掬い取る時は全体を寝させて本作用部から焼きそばの下側に入れて持ち上げる。切り分け作業では、点状ラインの本作用部の方が引っ掛け易い。これらのメリットは以下に通じる。
【0013】
図3は棒体(13)と溝(12)を有する形態3の場合で、前述の形態2の逆凸体(8)を長くし、間に溝を設ける。
これまで説明してきたスティック状の取って部以外に、取って部としてハンドルタイプや瘤タイプや、棒体に被せる擬似筒型や半球型等が有る。本作用部(1)に対して取って部と取って部機能軸は同じ方向を示すこともあり、棒体に対してT字状交差になる場合がある。
棒体自身で作り出す一直線方向を示す点状ラインの本作用部に対して、棒体は斜め向きの並列を呈する。
斜めの並べ方に三種あり、先ず同じ長さの棒体を本作用部に対して斜めに並べる(a、b)。次は異なった長さの棒体を長短の順に並べる(c)。もう一つは放射状に並べる(図4)。
いずれの場合も取って部機能軸(4)の方向は、棒体の先端の描く点状ラインの本作用部上で、本作用部に斜めに交差する。取って部機能軸は具現化しにくいため、取って部機能軸箇所を、図のb、cのように二重の破線で図示する。
取って部(3)の最上部に半球型等の突起体(34)を設ければ(図4b)、握るだけでなく押す力も加えられ、より使い易くなる。滑りにくく持ち易くするため、取って部類の表面に小さな凹凸を設けることも出来る。
【0014】
続けて各種の取って部(3)形状等を示す。
取って部の効果的な角度は前記図1のように120度、位置は本作用部の半分を目安とするが、腕での掴み方や動かし方に関わり、平板体(2)等の形状と共に、力の・入り易い角度を探して作成する。装飾的に或いは使い易くするためや、バランスを取るための、傾きやカーブ具合に、それぞれ形状の変化は出る。
aは形態3―1の平板体が前図1図2の山型に類似した形態である。水平面又は鉄板面(6)に対し、棒体(13)と同じ方向のバランスの取れる位置で、取って部機能軸(4)と重なるように、スティック状の取って部を設ける。ここでは取って部機能軸が幅を広くした棒体と位置的に合体している。当図のように中程の一箇所の棒体に、取って部機能軸として集中するように作る方が力を入れ易くなる。
全体を整えるために適宜、外郭部(14)や繋ぎ部(15)を有するが、これらを取って部と共に棒体の一部として兼用する場合は、棒体と同じ下端位置までとし、取って部と繋ぎ部は、外郭部と共に、決して本作用部(1)位置より下側にはならない。
bは形態3―2で、使い勝手をよくするための、二瘤状で設けた内蔵型の取って部である。繋ぎ部を穴状(16)にしても良い。
本作用部と取って部機能軸方向とは直角以外で交差する。
後棒体(17)並びに後部箇所の突き出した形状が使用時に邪魔になれば、当図のように後棒体を本作用部に対し直角程度に収める。ここを鉄板上に置いて持ち、食材を本体の面から落とすような使い方が出来る。取って部は握って使うため、掌に収まり易い太さが良い。溝を広くし溝内に指を入れて使える箇所が有れば、より握り易く固定し易くなる。
cの形態3―3は、取って部と棒体(13)部分のみで成るか、擬似筒型の取って部内に棒体の部分や、繋ぎ部(15)が挟まれている。棒体を数本程度有するが、太さ、長さ等を使用対象に合わせて最適な数や大きさを選択する。棒体間を拡大して表すと、後棒体の前面側は取って部に直角に交差し、後棒体側へ向かい棒体は次第に短くなる。擬似筒型の取って部下端に平行線(35)を図示し棒体の長さの違いを明確に示した。
形状について纏めると、aでは、外郭部(14)や繋ぎ部(15)を設けており、また取って部、棒体の、四か所の区別が明確にあるが、bのように、取って部と外郭部と繋ぎ部に区別がしにくい場合もある。繋ぎ部に瘤や穴(16)を有する場合の取って部も有る。内蔵状態の見えないあるいは明らかに出来ない取って部も有り、これらの斜めではない場合を仮に本作用部に平行として述べる。この平行な場合も、取って部は平板体を伝わる取って部機能軸により、機能は本作用部に受け継がれる。
【0015】
使い方やその他について補足する。
使い方としては、この場合は平板体(2)の下端が溝を有しているので、本作用部(1)が鉄板面(6)上まで差し込め、焼きそば等を捕らえ易くなる。
またcの様に本作用部にかき取ることを求めるなら、一番前側の最前棒体(20)の内側辺りの下端にギザギザや角部(18)を設ければ、前側の危険回避もしつつ、かき取り機能も持たせられることになる。
取って部を擬似筒型等で設け、間に棒体を差し込む作り方ならば、棒体部分が独立するため、他の材質に取り変えることも出来る。またそれぞれの棒体が個別に独立しているから、独自の形の棒体を差し込むことも出来る。この場合は取って部は棒体と直交(25)する方が作り易い。
【0016】
図4は一面状の放射形の形態4で、棒体(13)の長さや間隔が異なる場合である。
aでうちわ(22)を例にとり、棒体が放射状に並ぶ形態を説明する。うちわの骨組みの中間の二箇所を取り出したような形状で、二本のカットライン(23)の幅広側が点状ラインを示す本作用部(1)になり、狭い側が取って部(3)として纏める側になる。
bはaの部分から4本の棒体を取り出して半球体の取って部を設けた例で、前側の溝の間隔を幅広く後ろ側を次第に幅狭く纏めた場合である。言い変えると、一直線状の本作用部の溝(12)の広さは変わる。イ>ロ>ハである。また最前棒体(20)を幅広にしてその下端を安全な形の曲線にした例であり、後棒体(17)並びに後部の内側の取って部への付け根は取って部と直交(25)するか、それ以内の鋭角で交差する。
cでは二種類の形態を一つの図に示した。最前棒体から三本のみを選択し拡大した図で、二番目棒体を設けようとする例である。棒体を全体的に片側に流れ曲がる形状にした。後ろ側に二番目棒体を短くしてボッチ(21)を設けた場合を破線で示した。ボッチは他の棒体に設けても構わない。
使い方として、熱湯内に差し込むこともあり、食事具としてうどんをひっかけ易くうどんが落下しにくくなるメリットが生じる。棒体の長い方を下側に置いて受け止める使い方が良い。ケーキを切り、差し込むという使い方も出来る。スパゲティ等の食材も対象である。
その他の使い方として、本願の二、三体を握って鉄板上を回転させ、炒り卵等の炒め物用に使用する。
取って部を前図2cのように作れば、折り曲げ箇所(19)を持って、熱湯の中から多量のうどんを取り出すことも棒体が斜めに並んでいるからよりやり易くなる。
【0017】
図5の説明をする。
aは、取って部(3)が二瘤型で、危険回避のために、最前棒体(20)を二番目棒体(24)と繋いでわ状(26)の曲面にした場合で、わ状箇所の外側に尖り部(27)を設けている。
bは、二番目棒体(24)を短くし、取って部にカバー類(28)を設けた例であり、三番目棒体(30)から続くそれ以降の後ろ側を同じ長さで並べた例である。こうすることで最前棒体辺りは危険を効果的に回避出来て、その他の棒体では本来の機能が守られる。柔軟な材料の外郭部(14)で平板体全体を包めば、最前棒体位置での危険回避がより可能になる。
cで使い方を示す。
本体(29)を対称的な位置で向かい合わせて使用する。棒体を有する型と有さない場合の組み合わせで、図の○印位置のように、重なり箇所(32)を作ることも出来、焼きそばを載せる台として安定する。片方で鉄板面(6)まで差し込んで掻き混ぜ、凹みを有さない本体ですくう、受け止める、という使い方が出来る。勿論、両方共に溝(12)を有しても使用できる。前方の3本分の先端をカーブライン(36)状に設けてもよい。
【0018】
構造、使い方、その他について付け加える。
耐熱性については、材質は主に鉄板とするが、材質の厚み、対象の鍋、調理時間、調理対象、によって材質の確定は出来にくい。
使う本人が角度を自由に変更可能になるように、取って部(3)の留め具(7)箇所等に例えば、留め具に対して本体上にストッパー用の凸部を設け角度調整箇所を設けてもよい。
る。
鉄板面に対して本作用部(1)を前後に動かせば、対象物を切り離すことも出来る。かき取る時に後棒体(17)並びに後部側を前側にして使用することも出来る。
棒体の先端は基本、角張らない形が良いが、材質や使い道によって選択する。
【符号の説明】
【0019】
1 本作用部 2 平板体 3 取って部
4 取って部機能軸 5 交差角度 6 水面又は鉄板面
7 留め具 8 逆凸体 9 90度
10 後ろ 11 焼きそば 12 溝
13 棒体 14 外郭部 15 繋ぎ部
16 瘤や穴状 17 後棒体 18 角部
19 折り曲げ箇所 20 最前棒体 21 ボッチ
22 うちわ 23 カットライン 24 二番目棒体
25 直交 26 わ状 27 尖り部
28 カバー類 29 本体 30 三番目の棒体
31 鈍角側 32 重なり箇所 33 跳ね箇所
34 突起体 35 平行線 36 カーブライン
図1
図2
図3
図4
図5