IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ AnyReach株式会社の特許一覧

特開2024-157572情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
<>
  • 特開-情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法 図1
  • 特開-情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法 図2
  • 特開-情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法 図3
  • 特開-情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法 図4
  • 特開-情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法 図5
  • 特開-情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法 図6
  • 特開-情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157572
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20241031BHJP
【FI】
G06Q30/0601
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071914
(22)【出願日】2023-04-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日:令和5年3月1日、ウェブサイトのアドレス:https://anygift.jp/、公開者:AnyReach株式会社、公開された発明の内容:AnyReach株式会社が上記アドレスにおいて、中島 功之祐が発明した、在庫管理ECシステムを利用するECサイトにおいて住所不要ギフトサービスの機能を導入する場合に、ECサイト運営者による煩雑な作業を回避できる情報処理装置について公開した。
(71)【出願人】
【識別番号】522000348
【氏名又は名称】AnyReach株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 功之祐
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB24
5L049BB24
(57)【要約】
【課題】 在庫管理ECシステムを利用するECサイトにおいて住所不要ギフトサービスの機能を導入する場合に、ECサイトの運営者による煩雑な作業を回避できる情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法を得る。
【解決手段】 情報処理装置(2)は、在庫管理ECシステム(5)を示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれたHTMLデータに基づいてECサイトを表示した購入者端末(3)から、ギフトの購入操作を示すギフト購入操作情報を取得すると、購入者端末(3)上で決済操作を行うための決済画面の表示情報を、購入者端末(3)に送信する、決済画面送信部(221)と、購入者端末(3)から決済操作情報を取得すると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム(5)上でのギフトとしての商品の在庫管理処理を行う、在庫管理部(222)と、を備える。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が住所を知らない受取者に前記ギフトを贈ることができるサービスの機能を、在庫管理ECシステムを利用する前記ECサイトに提供するための情報処理装置であって、
前記在庫管理ECシステムを示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれたHTMLデータに基づいて前記ECサイトを表示した購入者端末から、前記購入者が前記ギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得すると、前記購入者端末上で前記購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、前記購入者端末に送信する、決済画面送信部と、
前記購入者端末から前記決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、前記スクリプトタグと紐づけられた前記在庫管理ECシステム情報が示す前記在庫管理ECシステムにアクセスし、前記在庫管理ECシステム上での前記ギフトとしての前記商品の在庫管理処理を行う、在庫管理部と、を備えた
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記決済画面送信部は、前記ECサイトにおいて前記スクリプトタグが指定する表示態様でギフト購入用ボタンを表示した前記購入者端末から、前記購入者が前記購入操作として前記ギフト購入用ボタンの操作をしたことを示す前記ギフト購入操作情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
さらに、前記購入者端末から、前記ECサイトの商品ページが表示されたことを示す商品ページ表示情報を取得すると、前記商品ページ内の前記商品が前記サービスの対象であるか否かを確認する対象確認処理を行い、前記対象確認処理の結果を前記購入者端末に送信することで、前記商品が前記サービスの対象である場合に、前記購入者端末に前記ギフト購入用ボタンを表示させる、対象確認部、を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記在庫管理部は、前記決済操作情報を取得すると、決済処理を行い、前記決済処理が行われると、前記スクリプトタグと紐づけられた前記在庫管理ECシステム情報が示す前記在庫管理ECシステムにアクセスし、前記在庫管理ECシステム上での前記ギフトとしての前記商品の在庫数の減算処理を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記在庫管理部は、前記在庫管理ECシステム上での前記減算処理が成功すると、前記受取者が前記ギフトとしての前記商品を受け取るためにアクセスする受取ページを示す受取ページ情報を生成し、生成した前記受取ページ情報を、前記購入者端末に送信する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記在庫管理部は、前記在庫管理処理のために前記在庫管理ECシステムに送信すべき情報フォーマットに基づいて、前記在庫管理処理のための情報を生成し、生成した前記在庫管理処理のための情報を、前記在庫管理ECシステムに送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記在庫管理部は、複数の前記ECサイトがある場合、それぞれの前記ECサイトが利用する前記在庫管理ECシステムに応じた前記情報フォーマットに基づいて、前記在庫管理処理のための情報を生成し、生成した前記在庫管理処理のための情報を、前記在庫管理ECシステムに送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
さらに、前記受取ページにアクセスした受取者端末から、前記受取者が前記ギフトとしての前記商品を受け取るための情報である受取用情報を取得すると、前記スクリプトタグと紐づけられた前記在庫管理ECシステム情報が示す前記在庫管理ECシステムにアクセスして、前記在庫管理ECシステム上での前記ギフトとしての前記商品の受注処理を行う、受注処理部、を備えた
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記受注処理部は、前記受注処理において、前記在庫管理ECシステム上での前記ギフトとしての前記商品の在庫数の加算処理を行う、
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
さらに、前記スクリプトタグと紐づけられた前記在庫管理ECシステム情報が示す前記在庫管理ECシステムにアクセスし、前記商品ページに前記商品の在庫状況を表示させるために、前記商品について、前記在庫管理ECシステム上での在庫状況を確認する在庫確認処理を行う、在庫確認部を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記対象確認部は、前記対象確認処理の結果を前記購入者端末に送信することで、前記商品が前記サービスの対象である場合に、前記購入者端末に、第1の前記ギフト購入用ボタンとして前記購入者が購入手続きを開始するためのギフト購入開始ボタンを表示させ、
前記在庫確認部は、前記購入者端末から、前記ギフト購入開始ボタンが操作されたことを示す購入開始操作情報を取得すると、前記在庫確認処理を行い、
前記対象確認部は、前記在庫確認処理の結果を前記購入者端末に送信することで、前記ギフトとしての前記商品の在庫がある場合に、第2の前記ギフト購入用ボタンとして前記購入者が前記ギフトとしての前記商品をカートに追加するためのカート追加ボタンを表示させる、
ことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記対象確認部は、前記商品ページ表示情報を取得すると、前記対象確認処理を行い、
前記在庫確認部は、前記商品ページ表示情報を取得すると、前記在庫確認処理を行い、
前記対象確認部と前記在庫確認部は、それぞれ前記対象確認処理の結果と前記在庫確認処理の結果を前記購入者端末に送信することで、前記商品が前記サービスの対象である場合に、前記購入者端末に、前記ギフト購入用ボタンと、前記ギフトとしての前記商品の在庫状況とを表示させる、
ことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
ECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が住所を知らない受取者に前記ギフトを贈ることができるサービスの機能を、在庫管理ECシステムを利用する前記ECサイトに提供するための情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
決済画面送信部が、前記在庫管理ECシステムを示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれたHTMLデータに基づいて前記ECサイトを表示した購入者端末から、前記購入者が前記ギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得すると、前記購入者端末上で前記購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、前記購入者端末に送信するステップと、
在庫管理部が、前記購入者端末から前記決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、前記スクリプトタグと紐づけられた前記在庫管理ECシステム情報が示す前記在庫管理ECシステムにアクセスし、前記在庫管理ECシステム上での前記ギフトとしての前記商品の在庫管理処理を行うステップと、を備えた
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、EC(Electronic Commerce)サイトを利用した各種商品の販売が進んでいる。また、ECサイトで販売される商品がギフトとして購入され、購入者とは異なる受取者に配送されることがある。購入者は、ギフトとして商品を購入する際、受取者の氏名および住所をECサイトに入力する。
ところで、特許文献1には、ユーザが飲食・流通・小売等の店舗で利用できるデジタルチケットを購入し、SNS(Social Network Service)を利用して相手に贈ることができる電子ギフトサービスが記載されている。ユーザは、ユーザ端末に表示された電子ギフトを選択するためのウェブページから、電子ギフトを選択して購入することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-111106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ECサイトを利用して各種商品を購入する購入者にとって、物理的に存在する商品を購入できるとともに、購入した商品を購入者自身が住所を知らない受取者に送ることができるサービス(以下「住所不要ギフトサービス」という。)があれば、さらに利便性が高くなる。住所不要ギフトサービスでは、例えば、ギフトとしての商品の購入者に商品受取りに必要な受取ページを示す情報が発行され、購入者は、その情報をSNSまたは電子メール等の任意の方法で受取者に送付し、受取者は、その情報を用いて受取ページにアクセスして住所等の必要事項を入力すると、商品を受け取ることとなる。
【0005】
このような住所不要ギフトサービスを、ECサイト運営者が商品の販売促進のために導入する場合、住所不要ギフトサービスに必要な機能を自身ですべて作成するのではなく、外部の住所不要ギフトサービスの提供者から、その機能の提供を受けることが想定される。
一方、ECサイトの運営者(以下「ECサイト運営者」という。)は、自身のECサイトで販売される商品の在庫管理のため、既存のECシステム(以下「在庫管理ECシステム」という。)を利用する場合がある。在庫管理ECシステムは、例えば、カートシステム、または、OMS(Order Management System)と呼ばれるものである。
【0006】
ところが、ECサイト運営者が在庫管理ECシステムを利用し、かつ、外部の住所不要ギフトサービス機能の提供者から同サービスに必要な機能の提供を受けて、ECサイトを構築する場合、ECサイト運営者は、住所不要ギフトサービスの機能と在庫管理ECシステムの機能との連携のための煩雑な作業を行う必要がある。
従来、上述のように、在庫管理ECシステムを利用するECサイトにおいて住所不要ギフトサービスの機能を導入する場合に、ECサイト運営者による煩雑な作業を回避できる技術を提供できていないという課題があった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するものであり、在庫管理ECシステムを利用するECサイトにおいて住所不要ギフトサービスの機能を導入する場合に、ECサイト運営者による煩雑な作業を回避できる情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る情報処理装置は、ECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が住所を知らない受取者にギフトを贈ることができるサービス(住所不要ギフトサービス)の機能を、在庫管理ECシステムを利用するECサイトに提供するための情報処理装置であって、在庫管理ECシステムを示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれたHTML(HyperText Markup Language)データに基づいてECサイトを表示した購入者端末から、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得すると、購入者端末上で購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、購入者端末に送信する、決済画面送信部と、購入者端末から決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステムにアクセスし、在庫管理ECシステム上でのギフトとしての商品の在庫管理処理を行う、在庫管理部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る情報処理装置は、在庫管理ECシステムを示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれたHTMLデータに基づいてECサイトを表示した購入者端末から、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得すると、購入者端末上で購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、購入者端末に送信し、購入者端末から決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステムにアクセスし、在庫管理ECシステム上でのギフトとしての商品の在庫管理処理を行うことができる。
したがって、本発明に係る情報処理装置では、在庫管理ECシステムを利用するECサイトにおいて住所不要ギフトサービスの機能を導入する場合に、ECサイト運営者による煩雑な作業を回避できる。すなわち、本発明の情報処理装置によって、例えば、在庫管理ECシステムを利用するECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの機能を導入できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る情報処理システムの構成を示す図である。
図2】実施の形態1に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1に係る情報処理装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】商品ページおよび決済画面の一例を示す図である。
図5】実施の形態1に係る情報処理システムにおける商品購入時の処理を示すシーケンス図である。
図6】実施の形態1に係る情報処理システムにおける商品受取時の処理を示すシーケンス図である。
図7】実施の形態1に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
(情報処理システム)
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1の構成を示す図である。図1において、情報処理システム1は、情報処理装置2、購入者端末3、ECサーバ4、在庫管理ECシステム5、および、受取者端末6が、ネットワーク7を介して接続されたシステムである。ネットワーク7としては、既存の電気通信回線を利用できる。ネットワーク7は、例えば、インターネットを含む。
【0012】
(情報処理装置の概要)
情報処理装置2は、住所不要ギフトサービスの機能を、在庫管理ECシステム5を利用するECサイトに提供するための情報処理装置である。
情報処理装置2は、在庫管理ECシステム5を示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれたHTMLデータに基づいてECサイトを表示した購入者端末3から、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得すると、購入者端末3上で購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、購入者端末3に送信する。
また、情報処理装置2は、購入者端末3から決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫管理処理を行う。
【0013】
情報処理装置2は、住所不要ギフトサービスに必要な機能をECサイト運営者に提供する外部の住所不要ギフトサービス機能の提供者によって、保有、管理または運用される。また、情報処理装置2は、住所不要ギフトサービスに必要な機能を、1または複数のECサイトに提供するものである。
情報処理装置2の記憶部23(後述)には、後述するように、1または複数のECサイトIDが記憶される他、各ECサイトIDと紐づけて、例えば、そのECサイトが利用する在庫管理ECシステム5の在庫管理ECシステムID、在庫管理ECシステム5に応じたAPI(Application Programming Interface)連携に使用される各種処理用の情報フォーマット、および、ECサイトで販売される1または複数の商品のうち住所不要ギフトサービスの対象商品を示す対象商品情報等が記憶される。
【0014】
情報処理装置2は、例えば、サーバ等のコンピュータである。なお、情報処理装置2は、物理的に1台のコンピュータで構成されていてもよく、複数台のコンピュータで構成されていてもよい。
情報処理装置2の詳細については、後述する。
【0015】
(購入者端末)
購入者端末3は、ECサイトを利用して商品を購入する購入者が使用する端末装置である。購入者端末3は、ネットワーク7を介して情報処理装置2およびECサーバ4等と通信可能な端末装置あり、例えば、スマートフォン、タブレット端末またはPC(Personal Computer)である。購入者端末3は、不図示の入力装置および表示装置を備える。
情報処理システム1は、1台または複数台の購入者端末3を有する。図1には、1台の購入者端末3のみが示されている。
【0016】
購入者端末3は、購入者から操作を受けて、例えば、ECサイト中のトップページまたはある1または複数の商品に関する商品ページを表示するためのデータを要求する要求情報を、ECサーバ4に送信することができる。ECサーバ4は、購入者端末3から要求情報を取得すると、要求情報に応じたページを表示するためのデータを購入者端末3に送信する。
また、購入者端末3は、例えば、購入者が商品ページに対して行った操作を受けて、商品の購入手続を開始するための情報等を、情報処理装置2に送信することができる。情報処理装置2は、購入者端末3からこれらの情報を取得すると、取得した情報に応じた処理を行う。
【0017】
(ECサーバ)
ECサーバ4は、ECサイトを表示するためのデータを保持するWEBサーバとしてのコンピュータである。つまり、ECサーバ4は、ECサイトを提供するWEBサーバといえる。
ECサーバ4により提供されるECサイトは、在庫管理ECシステム5を利用したECサイトである。つまり、ECサーバ4により提供されるECサイトは、在庫管理ECシステム5が提供する在庫管理機能を利用するECサイトである。
【0018】
また、ECサーバ4により提供されるECサイトは、住所不要ギフトサービスの機能が導入されたECサイトである。つまり、このECサイトにおいて販売される1または複数の商品の中には、通常、住所不要ギフトサービスの対象となる商品が少なくとも1つ含まれている。
本明細書において、「ECサイト」とは、上述のような在庫管理ECシステムを利用したECサイトであって、住所不要ギフトサービスの対象となる商品を少なくとも1つ販売するECサイトを意味する。
【0019】
(スクリプトタグ)
ECサイトを表示するためのデータは、少なくともHTMLにより記述されるものであり、HTMLおよびCSS(Cascading Style Sheets)により記述されてもよい。以下、ECサイトを表示するための、少なくともHTMLにより記述されたデータを、単に「HTMLデータ」ともいう。
ECサイトを表示するためのHTMLデータには、そのECサイトで利用される1または複数の在庫管理ECシステム5を示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれる。スクリプトタグ内に記述されるプログラムまたはスクリプトは、典型的には、JavaScript(登録商標)によって記述される。
【0020】
本明細書において、「スクリプトタグ」とは、上述のような在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグであって、スクリプトタグ内に記述されるプログラムまたはスクリプトを含めたものを意味する。
また、スクリプトタグには、プログラムまたはスクリプトとして後述の各種の命令の記述も含まれるところ、「スクリプトタグに記述された命令」には、スクリプトタグ内に直接記述される命令の他、スクリプトタグに記述された命令によって読み込まれる外部スクリプトファイル(例えば、外部JavaScriptファイル)に記述された命令も含まれる。
【0021】
スクリプトタグには、例えば、各ECサイトに固有のID(以下「ECサイトID」という。)の記述が含まれる。情報処理装置2の記憶部23には、ECサイトIDと紐づけられた在庫管理ECシステム情報として、そのECサイトIDが示すECサイトが利用する在庫管理ECシステム5に固有のID(以下「在庫管理ECシステムID」という。)が、記憶されている。
このように、スクリプトタグは、例えば、ECサイトIDを介して、在庫管理ECシステム情報と紐づけられている。
【0022】
スクリプトタグは、住所不要ギフトサービス機能の提供者によって作成され、ECサイト運営者に渡される。ECサイト運営者は、自身のECサイトにおいて、住所不要ギフトサービスを導入しようとする際、そのECサイトが利用している在庫管理ECシステム5に関する情報を、住所不要ギフトサービス機能の提供者に任意の方法で渡す。
この在庫管理ECシステム5に関する情報には、少なくとも在庫管理ECシステム5がどの在庫管理ECシステム(システムの名称等)かを特定する情報が含まれる。
【0023】
住所不要ギフトサービス機能の提供者は、ECサイト運営者から渡された在庫管理ECシステム5に関する情報に基づいて、スクリプトタグを作成し、作成したスクリプトタグを、ECサイト運営者に渡す。
また、住所不要ギフトサービス機能の提供者は、スクリプトタグに含めたECサイトIDと紐づけて、在庫管理ECシステムIDを、情報処理装置2の記憶部23に記憶させる。住所不要ギフトサービス機能の提供者は、スクリプトタグに含めたECサイトIDと紐づけて、ECサイトが利用している在庫管理ECシステムとのAPI連携に使用される情報フォーマット等を、情報処理装置2の記憶部23に記憶させる。このように情報フォーマット等を記憶部23に記憶させるのは、在庫管理ECシステムによって、API連携に使用される情報フォーマット等が異なり得るためである。
【0024】
ECサイト運営者は、自身のECサイト中の1または複数の商品ページを表示するためのHTMLデータに、住所不要ギフトサービス機能の提供者から受け取ったスクリプトタグを埋め込む。
また、ECサイト運営者は、自身のECサイトにおいて販売されている1または複数の商品のうち、住所不要ギフトサービスの対象とする1または複数の商品を示す情報(以下「対象商品情報」という。)を、住所不要ギフトサービス機能の提供者に渡す。対象商品情報には、少なくとも各商品に固有のID(以下「商品ID」という)が含まれる。
住所不要ギフトサービス機能の提供者に渡された対象商品情報は、ECサイトIDと紐づけて、情報処理装置2の記憶部23に記憶される。なお、ECサイト運営者は、自身の使用するECサイト管理用の端末(不図示)を操作し、情報処理装置2にアクセスして、対象商品情報を登録してもよい。
【0025】
購入者端末3のブラウザは、ECサーバ4から取得した、スクリプトタグが埋め込まれたHTMLデータに基づいて、ECサイトを表示する。より詳細には、購入者端末3のブラウザは、上述のHTMLデータに基づいて、そのECサイト中の商品ページを表示する。
購入者端末3は、ブラウザが商品ページを表示する際、または、表示後の商品ページに対して購買者が所定の操作を行った際、スクリプトタグに記述された命令に従い、情報処理装置2にアクセスし得る。なお、スクリプトタグに記述された命令には、スクリプトタグに記述された命令によって読み込まれる外部スクリプトファイル(例えば、外部JavaScriptファイル)に記述された命令も含まれる。
【0026】
スクリプトタグの命令に従って購入者端末3のブラウザからアクセスされた情報処理装置2は、状況に応じてスクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5と連携しながら、購入者端末3のブラウザに、住所不要ギフトサービスに関連する情報を表示させることができる。
このように、ECサイトは、HTMLデータに埋め込まれたスクリプトタグを介して、情報処理装置2にアクセスすることで、情報処理装置2から住所不要ギフトサービスに必要な機能の提供を受けることができる。
【0027】
(在庫管理ECシステム)
在庫管理ECシステム5は、少なくともECサイトに対して在庫管理機能を提供するシステムである。在庫管理ECシステム5には、在庫管理機能をECサイトに提供するために使用される、1または複数台のサーバが含まれる。
在庫管理ECシステムは、例えば、カートシステム、または、OMSである。
図1には、1つの在庫管理ECシステム5のみが示されている。しかしながら、情報処理システム1は、複数種類の互いに異なる在庫管理ECシステム5を有していてもよい。
なお、在庫管理ECシステム5は、在庫管理機能に加えて、在庫管理機能以外の機能をECサイトに提供するものであってもよい。
【0028】
(受取者端末)
受取者端末6は、購入者によってギフトとして購入された商品を受け取る相手である受取者が使用する端末装置である。受取者端末6は、ネットワーク7を介して情報処理装置2と通信可能な端末装置あり、例えば、スマートフォン、タブレット端末またはPCである。購入者端末3は、不図示の入力装置および表示装置を備える。
図1には、1台の受取者端末6のみが示されている。しかしながら、情報処理システム1は、複数台の受取者端末6を有していてもよい。
【0029】
受取者端末6は、受取者から操作を受けて、ギフトとしての商品を受け取るための受取ページを表示するためのデータを要求する要求情報を、情報処理装置2に送信することができる。情報処理装置2は、受取者端末6から要求情報を取得すると、要求情報に応じたページを表示するためのデータを受取者端末6に送信する。
また、受取者端末6は、例えば、受取者が受取ページに対して行った操作を受けて、商品を受け取るための情報である受取用情報等を、情報処理装置2に送信することができる。受取用情報には、例えば、受取者の氏名を示す情報、受取を希望する日時を示す情報、および、受取者の住所等の商品の受け取り場所を指定する情報等が含まれる。
情報処理装置2は、受取者端末6から受取用情報等を取得すると、取得した情報に応じた処理を行う。
【0030】
(情報処理装置の詳細)
情報処理装置2についてより詳細に説明する。情報処理装置2は、図2に示すように、通信部21および演算部22を備える。
通信部21は、ネットワーク7を介して、購入者端末3、在庫管理ECシステム5、または受取者端末6と通信を行う。例えば、通信部21は、LTE、3G、4Gまたは5G等の通信方式によるモバイル通信が可能な購入者端末3または受取者端末6との間で、ネットワーク7を介して通信可能である。
演算部22は、情報処理装置2の全体動作を制御する。演算部22は、決済画面送信部221、在庫管理部222、対象確認部223、受注処理部224および在庫確認部225を備える。演算部22が、住所不要ギフトサービス提供プログラムを実行することにより、決済画面送信部221、在庫管理部222、対象確認部223、受注処理部224および在庫確認部225の各機能が実現される。
【0031】
記憶部23は、例えば、住所不要ギフトサービス提供プログラムと、演算部22の演算処理に用いられる情報を記憶する。記憶部23は、情報処理装置2として機能するコンピュータが備える記憶装置であり、HDD(Hard Disk Drive)もしくはSSD(Solid State Drive)等のストレージ、または、図3のメモリ103等を含むものである。なお、記憶部23は、情報処理装置2がアクセス可能なものであればよく、情報処理装置2の外部に設けられていてもよい。
【0032】
図3は、情報処理装置2の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。例えば、情報処理装置2は、ハードウェア構成として、通信インタフェース100、入出力インタフェース101、プロセッサ102およびメモリ103を有する。情報処理装置2が備える、決済画面送信部221、在庫管理部222、対象確認部223、受注処理部224および在庫確認部225の各機能は、これらのハードウェア構成において、住所不要ギフトサービス提供プログラムが実行されることで実現される。
【0033】
通信インタフェース100は、ネットワーク7を介して外部の各種装置から受信されたデータをプロセッサ102へ出力し、プロセッサ102が生成したデータを、ネットワーク7を介して、購入者端末3、在庫管理ECシステム5、または、受取者端末6へ送信する。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して、記憶部23に対しデータを読み書きする。
【0034】
プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して、記憶部23に記憶された住所不要ギフトサービス提供プログラムを読み出してメモリ103にロードし、メモリ103にロードされた住所不要ギフトサービス提供プログラムを実行する。これにより、プロセッサ102は、決済画面送信部221、在庫管理部222、対象確認部223、受注処理部224および在庫確認部225の各機能を実現する。
メモリ103は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。
【0035】
(決済画面送信部)
決済画面送信部221は、在庫管理ECシステム5を示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれたHTMLデータに基づいてECサイトを表示した購入者端末3から、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得すると、購入者端末3上で購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、購入者端末3に送信する。
購入者が購入者端末3の入力装置を操作して、あるECサイトのURL(Uniform Resource Locator)を指定する操作を行うと、購入者端末3は、URLで指定されたそのECサイトの商品ページを表示するためのHTMLデータを要求する要求情報を、ECサーバ4に送信する。ECサーバ4は、購入者端末3から要求情報を取得すると、URLで指定されたECサイトの商品ページを表示するためのHTMLデータを、購入者端末3に送信する。
【0036】
購入者端末3のブラウザは、ECサーバ4から商品ページを表示するためのHTMLデータを取得すると、HTMLデータに基づいてECサイトの商品ページを表示する。
商品ページには、例えば、商品の画像、商品名、商品の販売価格、および、その他の商品の説明等が表示されるとともに、ギフトとしての商品の購入操作を行うためのボタン(以下「ギフト購入用ボタン」という。)が表示される。商品ページには、購入者が購入を希望する商品の数を増減させるためのボタンが設けられていてもよい。
なお、1つの商品ページには複数の商品が掲載され、例えば、それぞれの商品に対してギフト購入用ボタン等が表示されていてもよいが、ここでは、ECサイトの1つの商品ページには1つの商品のみが掲載されるものとする。
【0037】
購入者端末3は、購入者によってギフト購入用ボタンが操作されると、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を生成し、スクリプトタグに記述された命令に従い、生成したギフト購入操作情報を、情報処理装置2に送信する。ギフト購入操作情報には、例えば、ギフトとして購入される商品、つまり、商品ページに掲載された商品の商品IDが含まれ得る。また、ギフト購入操作情報には、ギフトとして購入される商品の数(以下「購入数」ともいう。)を示す情報も含まれ得る。さらに、ギフト購入操作情報には、スクリプトタグ内に記述されていたECサイトIDが含まれ得る。ただし、後述のように、商品ページの表示の際に、購入者端末3から情報処理装置2の対象確認部223に対して、ECサイトIDが送信される場合には、ギフト購入操作情報にはECサイトIDが含まれる必要はない。この場合、情報処理装置2は、既に、表示中の商品ページまたはその商品ページを含むECサイトについてのECサイトIDを取得し、記憶部23に記憶させ得るからである。
【0038】
購入者端末3がギフト購入操作情報を情報処理装置2に送信すると、情報処理装置2の決済画面送信部221は、購入者端末3から送信されたギフト購入操作情報を取得する。
決済画面送信部221は、ギフト購入操作情報を取得すると、購入者端末3上で購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、購入者端末3に送信する。
購入者端末3は、決済画面の表示情報を取得すると、購入者端末3の表示装置に決済画面を表示する。
なお、決済画面送信部221が、購入者端末3から送信されたギフト購入操作情報を取得すると、情報処理装置2は、今回取得されたギフト購入操作情報に固有の注文番号を生成し、生成した注文番号をギフト購入操作情報と紐づけて記憶部23に記憶させる。また、ここでは、決済画面送信部221は、購入者端末3に、決済画面の表示情報とともに、または、決済画面の表示情報に含めて、生成された注文番号を送信するものとする。
【0039】
決済画面送信部221は、ECサイトにおいてスクリプトタグが指定する表示態様でギフト購入用ボタンを表示した購入者端末3から、購入者が購入操作としてギフト購入用ボタンの操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得してもよい。
ECサイトの商品ページを表示するためのHTMLデータに埋め込まれたスクリプトタグは、ギフト購入用ボタンを、その表示態様を指定しつつ商品ページに表示させる命令が記述されたものであってもよい。ギフト購入用ボタンの表示態様は、例えば、商品ページに表示されるギフト購入用ボタンの形状および色である。
具体的なギフト購入用ボタンの表示態様については、例えば、ECサイト運営者から住所不要ギフトサービス機能の提供者に予め伝えられ、当該提供者がスクリプトタグを作成する際に、スクリプトタグに記述される。
【0040】
上述のとおり、購入者が、商品ページにスクリプトタグが指定する表示態様で表示されたギフト購入用ボタンを操作すると、購入者端末3は、ギフト購入操作情報を生成し、スクリプトタグに記述された命令に従い、生成したギフト購入操作情報を、情報処理装置2に送信する。そして、情報処理装置2の決済画面送信部221は、購入者端末3から送信されたギフト購入操作情報を取得する。
なお、スクリプトタグは、商品ページおけるギフト購入用ボタン以外の表示要素についても、その表示態様を指定するものであってもよいし、さらには、表示される表示要素自体を指定するものであってもよい。
【0041】
(在庫管理部)
在庫管理部222は、購入者端末3から決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫管理処理を行う。
購入者端末3が決済画面送信部221から決済画面の表示情報を取得することによって、購入者端末3の表示装置に表示される決済画面には、例えば、クレジットカードのカード番号の入力欄およびカード所有者の名前の入力欄等の、カード情報の入力欄が表示されるとともに、購入を確定するためのボタン(以下「購入確定ボタン」という。)が表示される。また、決済画面には、ギフトとして購入される商品の商品名、および、購入者が購入を希望している商品の数等の商品に関する情報が表示されていてもよい。
購入者が決済画面にカード情報を入力した後、購入確定ボタンを操作すると、購入者端末3は、決済操作情報を生成し、生成した決済操作情報を、情報処理装置2に送信する。そして、情報処理装置2の在庫管理部222は、購入者端末3から送信された決済操作情報を取得する。決済操作情報には、決済画面において入力されたカード情報の他、注文番号も含まれ得る。
【0042】
在庫管理部222は、購入者端末3から決済操作情報を取得すると、決済操作情報に含まれる注文番号に基づき、記憶部23から、注文番号と紐づけて記憶されたギフト購入操作情報に含まれるECサイトID、または、商品ページの表示の際に記憶部23に記憶されたECサイトIDを取得する。そして、在庫管理部222は、取得したECサイトIDに基づき、記憶部23から、ECサイトIDと紐づけて記憶された在庫管理ECシステムID(在庫管理ECシステム情報)を取得する。
この処理において、在庫管理部222が記憶部23から取得するECサイトIDは、上述のように、元々、商品ページを表示するためのHTMLデータに埋め込まれたスクリプトタグに記述されていたものである。したがって、この処理において、在庫管理部222は、ECサイトIDを介してスクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステムID(在庫管理ECシステム情報)を取得することとなる。
【0043】
在庫管理部222は、在庫管理ECシステムIDを取得すると、取得した在庫管理ECシステムIDが示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫管理処理を行う。
在庫管理部222は、在庫管理処理において、注文番号と紐づけて記憶部23に記憶されたギフト購入操作情報に含まれる、商品IDおよび購入された商品の数に基づき、在庫管理ECシステム5において管理されている商品IDが示す商品の在庫数を、購入された商品の数だけ減算する処理(以下「減算処理」という。)を行う。
【0044】
在庫管理部222は、決済操作情報を取得すると、まず、決済処理を行い、決済処理が行われると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫数の減算処理を行うものであってもよい。
この場合、在庫管理部222は、決済操作情報を取得すると、例えば、外部の決済システムにアクセスし、取得した決済操作情報に含まれるカード情報および注文番号を利用して、決済処理を行う。決済システムによる決済処理自体は、公知の技術であるため、説明は省略する。在庫管理部222は、決済処理が行われた後、上述のように、在庫管理ECシステム5にアクセスし、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫数の減算処理を行う。在庫管理ECシステム5は、在庫数の減算が終了すると、その旨を情報処理装置2に返却する。
【0045】
在庫管理部222による減算処理は、受取者による後の商品の受け取りに備え、在庫数を数値上、確保(引き当て)しておくための処理である。減算処理を行っておくことにより、受取者による受け取り前の数の分だけ、実際には商品が在庫として確保されつつ、在庫管理ECシステム5上では、在庫数が受取者による受け取り前の数の分だけ減算されているため、他者がその商品を購入することによって実際の在庫が不足してしまうような状況が回避される。
後述するように、受取者による後の商品の受け取りの際には、情報処理装置2(受注処理部224)は、在庫管理ECシステム5上で、逆に受取者が受け取る商品の数の分だけ加算処理を行うことで、受取者が受け取る商品の数の分だけ、在庫管理ECシステム5による受注を可能とさせている。
【0046】
また、在庫管理部222は、在庫管理ECシステム5上での減算処理が成功すると、受取者がギフトとしての商品を受け取るためにアクセスする受取ページを示す受取ページ情報を生成し、生成した受取ページ情報を、購入者端末3に返却(送信)する。
在庫管理部222は、注文番号の示す注文に固有の受取ページを生成する。例えば、受取ページのテンプレートは、HTML等を利用して記述されたものとして予め作成され記憶部23に記憶されており、在庫管理部222は、このテンプレートを記憶部23から取得して受取ページを生成する。在庫管理部222は、受取ページに表示される情報として、商品に関する情報を含める。また、在庫管理部222は、受取ページに表示される情報として、ギフトの送り主である購入者の情報を含めてもよい。
【0047】
また、在庫管理部222は、受取ページ情報として、受取ページに固有のURLを生成し、生成したURLを受取ページと紐づけて記憶部23に記憶させる。在庫管理部222は、さらに、受取ページと注文番号と紐づけて記憶部23に記憶させ得る。
在庫管理部222は、生成したURL(受取ページ情報)を購入者端末3に送信する。
購入者端末3は、在庫管理部222からURLを取得すると、表示装置に、例えば、決済が完了したことによりギフトとしての商品の購入が完了した旨を示す情報を表示するとともに、取得したURLを表示する。これらの情報が表示される画面には、ギフトとして購入された商品の商品名および商品の数が含まれていてもよい。
在庫管理部222は、さらに、商品の購入が完了した旨および生成したURL(受取ページ情報)を本文に含む電子メールを、購入者の電子メールアドレス宛に送信してもよい。この場合、例えば、決済画面には、カード情報の入力欄に加えて、購入者の電子メールアドレスを入力するための入力欄が表示され、購入者はその入力欄に自身の電子メールアドレスを入力することができる。購入者端末3は、決済操作情報に購入者の電子メールアドレスを含めて情報処理装置2に送信する。
【0048】
在庫管理部222は、在庫管理処理のために在庫管理ECシステム5に送信すべき情報フォーマットに基づいて、在庫管理処理のための情報を生成し、生成した在庫管理処理のための情報を、在庫管理ECシステム5に送信する。
在庫管理部222は、在庫管理処理において、記憶部23に記憶された、在庫管理ECシステム5とのAPI連携用の情報フォーマットを利用する。在庫管理部222は、在庫管理処理において、ECサイトIDに基づいて、ECサイトIDと紐づけて記憶部23に記憶された各種処理用の情報フォーマットのうち、在庫管理処理用の情報フォーマット(以下「在庫管理用情報フォーマット」という。)を取得する。
【0049】
在庫管理部222は、在庫管理用情報フォーマットを取得すると、購入者端末3から取得したギフト購入操作情報に含まれる商品IDおよび購入された商品の数と、記憶部23から取得した在庫管理用情報フォーマットとに基づき、在庫管理ECシステム5とのAPI連携において利用可能な、在庫管理処理のための情報を生成する。在庫管理処理のための情報は、在庫管理用情報フォーマットの所定位置に、商品IDおよび商品の数を記述した情報である。
在庫管理部222は、在庫管理処理のための情報を生成すると、生成した在庫管理処理のための情報を在庫管理ECシステム5に送信する。
【0050】
在庫管理部222は、複数のECサイトがある場合、それぞれのECサイトが利用する在庫管理ECシステム5に応じた在庫管理用情報フォーマットに基づいて、在庫管理処理のための情報を生成し、生成した在庫管理処理のための情報を、在庫管理ECシステム5に送信する。
情報処理装置2は、複数のECサイトに対して、住所不要ギフトサービスの機能を提供し得る。複数のECサイトは、1つのECサイト運営者が管理するWEBサイトであってもよいし、複数の互いに異なるECサイト運営者がそれぞれ管理するWEBサイトであってもよい。複数のECサイトは、それぞれ異なる在庫管理ECシステムを利用し得る。
【0051】
情報処理装置2が複数のECサイトに対して、住所不要ギフトサービスの機能を提供する場合、記憶部23には、それぞれのECサイトが利用する在庫管理ECシステム5に応じた各種処理用の情報フォーマットを、それぞれのECサイトIDと紐づけて記憶されている。
したがって、在庫管理部222は、複数のECサイトがある場合、記憶部23から、それぞれのECサイトのECサイトIDと紐づけて記憶された在庫管理用情報フォーマットを取得し、取得した在庫管理用情報フォーマットに基づいて、在庫管理処理のための情報を生成し、生成した在庫管理処理のための情報を、在庫管理ECシステム5に送信する。
【0052】
(対象確認部)
対象確認部223は、購入者端末3から、ECサイトの商品ページが表示されたことを示す商品ページ表示情報を取得すると、商品ページ内の商品がサービス(住所不要ギフトサービス)の対象であるか否かを確認する対象確認処理を行い、対象確認処理の結果を購入者端末3に送信することで、商品がサービスの対象である場合に、購入者端末3にギフト購入用ボタンを表示させる。
購入者端末3のブラウザは、ECサーバ4から商品ページを表示するためのHTMLデータを取得して、HTMLデータに基づいてECサイトの商品ページを表示する際、スクリプトタグに記述された命令に従い、商品ページ表示情報を生成し、情報処理装置2に送信する。商品ページ表示情報には、商品ページに掲載された商品の商品IDが含まれる。また、商品ページ表示情報には、商品IDに加えて、ECサイトIDが含まれ得る。この場合、情報処理装置2は、商品ページ表示情報を取得すると、商品ページ表示情報に含まれるECサイトIDを記憶部23に記憶させる。このことにより、情報処理装置2は、例えば、少なくとも購入者端末3の表示装置に表示中のECサイトに関する処理が継続している間、どのECサイトに関する処理であるかをECサイトIDによって特定することができる。
【0053】
情報処理装置2の対象確認部223は、購入者端末3から送信された商品ページ表示情報を取得すると、記憶部23にアクセスし、取得した商品ページ表示情報に含まれる商品IDに基づき、その商品IDを含む対象商品情報を検索する。対象商品情報は、上述の通り、ECサイト運営者が自身のECサイト中の1または複数の商品のうち、住所不要ギフトサービスの対象とする1または複数の商品を示す情報である。情報処理装置2の対象確認部223は、記憶部23にアクセスし、取得した商品ページ表示情報に含まれる商品IDに基づき、取得した商品ページ表示情報に含まれるECサイトIDと紐づけて記憶された商品IDを含む対象商品情報を検索してもよい。
対象確認部223は、検索の結果、商品ページ表示情報に含まれる商品IDを含む対象商品情報が存在していた場合、その商品IDが示す商品は、住所不要ギフトサービスの対象商品であることを確認できる。また、対象確認部223は、検索の結果、商品ページ表示情報に含まれる商品IDを含む対象商品情報が存在していなかった場合、その商品IDが示す商品は、住所不要ギフトサービスの対象商品ではないことを確認できる。
【0054】
対象確認部223は、対象確認処理を行うと、対象確認処理の結果を購入者端末3に送信する。購入者端末3は、対象確認部223から対象確認処理の結果を取得すると、取得した対象確認処理の結果に基づき、HTMLデータに基づいて表示する商品ページに掲載された商品が住所不要ギフトサービスの対象であるか否かを判定する。購入者端末3は、商品ページに掲載された商品が住所不要ギフトサービスの対象であると判定した場合、商品ページにギフト購入用ボタンを表示する。また、購入者端末3は、商品ページに掲載された商品がサービスの対象ではないと判定した場合、商品ページにギフト購入用ボタンを表示しない。
なお、商品ページに掲載された商品が住所不要ギフトサービスの対象ではない場合、その商品は、公知の方法によって、購入者によって購入された後、購入者自身に配送されるか、または、購入者が受取者の住所を入力することにより、受取者に配送される。このような商品を以下「通常商品」という。
また、商品ページに掲載された商品が住所不要ギフトサービスの対象である場合、その商品は、通常商品としても、住所不要ギフトサービスの対象の商品としても販売され得る。この場合、商品ページには、ギフト購入用ボタンに加えて、通常商品としての購入のための購入ボタンも表示され得るが、以下では、通常商品としての購入のための購入ボタンについての説明は図示も含めて省略する。
【0055】
(受注処理部)
受注処理部224は、受取ページにアクセスした受取者端末6から、受取者がギフトとしての商品を受け取るための情報である受取用情報を取得すると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスして、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の受注処理を行う。
上述のように、購入者は、ECサイトからギフトとしての商品を購入すると、情報処理装置2の在庫管理部222から、受取ページ情報として受取ページのURLを取得することができる。購入者は、取得したURLを、SNSまたは電子メール等の任意の方法で受取者に送付する。
【0056】
受取者は、購入者からURLを受け取ると、受取者端末6を操作して、そのURLが示す受取ページにアクセスすることができる。
受取者が受取者端末6を操作して、受取ページのURLを指定する操作を行うと、受取者端末6は、URLで指定された受取ページを表示するための情報を要求する要求情報を、情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、受取者端末6から要求情報を取得すると、URLで指定された受取ページを表示するための情報を、受取者端末6に送信する。受取者端末6は、受取ページを表示するための情報を取得すると、表示装置に受取ページを表示する。
【0057】
受取者端末6が受取ページを表示した後、受取者が受取者端末6を操作して、受取ページに、商品を受け取るための情報(受取用情報)として、自身の住所等を入力すると、受取者端末6は、受取用情報を情報処理装置2に送信する。情報処理装置2の受注処理部224は、受取者端末6から送信された受取用情報を取得する。
ここで、受取ページは注文番号と紐づけて記憶部23に記憶されているため、受注処理部224は、受取ページにおいて入力されて受取者端末6から送信された受取用情報がどの注文番号に対応したものかを特定することができる。また、注文番号は、例えば、ギフト購入操作情報を介してECサイトIDおよび在庫管理ECシステムID(在庫管理ECシステム情報)とも紐づけて記憶部23に記憶されており、ECサイトIDは、上述のように、元々、商品ページを表示するためのHTMLデータに埋め込まれたスクリプトタグに記述されていたものである。
したがって、受注処理部224は、受取者端末6から受取用情報を取得すると、例えば、注文情報およびECサイトID等を介して、記憶部23から、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステムID(在庫管理ECシステム情報)を取得することができる。
【0058】
受注処理部224は、受取者端末6から受取用情報を取得し、記憶部23から在庫管理ECシステムIDを取得すると、在庫管理ECシステムIDが示す在庫管理ECシステム5にアクセスして、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の受注処理を行う。
受注処理部224は、受注処理において、ECサイトIDに基づいて、ECサイトIDと紐づけて記憶部23に記憶された受注処理用の情報フォーマット(以下「受注処理用情報フォーマット」という。)を取得する。
受注処理部224は、受注処理用情報フォーマットを取得すると、例えば、受取者端末6から取得した受取用情報と、受取用情報を用いて特定される注文番号に含まれる商品IDおよび購入された商品の数と、記憶部23から取得した受注処理用情報フォーマットとに基づき、在庫管理ECシステム5とのAPI連携において利用可能な、受注処理のための情報を生成する。受注処理のための情報は、受注処理用情報フォーマットの所定位置に、受取者の住所等、商品IDおよび商品の数を記述した情報である。
【0059】
受注処理部224は、受注処理のための情報を生成すると、生成した受注処理のための情報を在庫管理ECシステム5に送信する。
なお、受注処理部224は、複数のECサイトがある場合、それぞれのECサイトが利用する在庫管理ECシステム5に応じた受注処理用情報フォーマットに基づいて、受注処理のための情報を生成し、生成した受注処理のための情報を、在庫管理ECシステム5に送信する。
【0060】
受注処理部224は、受注処理において、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫数の加算処理を行う。
上述のように、在庫管理部222による減算処理によって、受取者による受け取り前の数の分だけ、実際には商品が在庫として確保されつつ、在庫管理ECシステム5上では、在庫数が受取者による受け取り前の数の分だけ減算されている。これに対し、受取者による商品の受け取りの際には、受注処理部224が在庫管理ECシステム5上で、逆に受取者が受け取る商品の数の分だけ加算処理を行うことによって、受取者が受け取る商品の数の分だけ、在庫管理ECシステム5による受注を可能とさせる。
【0061】
受注処理部224は、受注処理において、受取者の住所等、商品IDおよび商品の数(以下「受注数」という。)を記述した受注処理のための情報を生成し、在庫管理ECシステム5に送信する。在庫管理ECシステム5は、受注処理部224から、受注処理のための情報を取得すると、その情報に含まれる商品IDと受注数に基づいて、在庫管理ECシステム5自身が管理する、商品IDが示す商品について、一旦、その在庫数を受注数だけ加算した上で、受注数の商品を受取者用に確保し、確保した商品を受取者用に配送する処理を行う。言い換えれば、受注処理部224は、受注処理のための情報を在庫管理ECシステム5に送信することで、在庫管理ECシステム5上で受注作成をさせる。在庫管理ECシステム5は、例えば、配送を指示する処理が終了すると、在庫数を受注数だけ減算する。
なお、在庫管理ECシステム5が、受注処理のための情報を取得した後に行う、それ以降の処理は、在庫管理ECシステム5自体が本来有する機能として行う処理である。
【0062】
在庫管理ECシステム5は、例えば、受注処理のための情報を正常に取得すると、その旨を示す情報(以下「受注完了情報」という。)を受注処理部224に送信する。または、在庫管理ECシステム5は、在庫数の加算処理が終了するとその旨を受注処理部224に返却し、また、受注作成が終了するとその旨を受注処理部224に返却してもよい。
ここでは、在庫管理ECシステム5は、受注完了情報を受注処理部224に送信(返却)するものとする。
【0063】
受注処理部224は、在庫管理ECシステム5から受注完了情報を取得すると、購入者端末3に対し、受取者により受取手続がなされた旨を示す情報を送信し、また、受取者端末6に対し、受取手続が完了し、後日、商品が配送される旨を示す情報を送信する。これらの情報の送信は、例えば、電子メール等の手段を用いて行われる。
【0064】
(在庫確認部)
在庫確認部225は、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、商品ページに商品の在庫状況を表示させるために、商品について、在庫管理ECシステム5上での在庫状況を確認する在庫確認処理を行う。
在庫確認部225が、在庫状況を確認するタイミングとしては、例えば、商品ページに表示された後述のギフト購入開始ボタンが操作されたタイミング、または、商品ページが表示されるタイミングの2通りがある。これらのタイミングは、例えば、ECサイトごとに、いずれかが択一的に使用される。以下、順に説明する。
【0065】
まず、商品ページに表示されたギフト購入開始ボタンが操作されたタイミング(以下「タイミング例1」という。)で、在庫確認部225が、在庫状況を確認する場合について説明する。
この場合、情報処理装置2において、対象確認部223は、対象確認処理の結果を購入者端末3に送信することで、商品がサービスの対象である場合に、購入者端末3に、第1のギフト購入用ボタンとして購入者が購入手続きを開始するためのギフト購入開始ボタンを表示させ、在庫確認部225は、購入者端末3から、ギフト購入開始ボタンが操作されたことを示す購入開始操作情報を取得すると、在庫確認処理を行い、対象確認部223は、在庫確認処理の結果を購入者端末3に送信することで、ギフトとしての商品の在庫がある場合に、第2のギフト購入用ボタンとして購入者がギフトとしての商品をカートに追加するためのカート追加ボタンを表示させる。
【0066】
図4は、商品ページおよび決済画面の一例を示す図である。図4を参照して、購入者端末3(の表示装置)に表示される、商品ページの画面31Aと、画面31Aが表示された後、購入者が購入手続きを開始した場合に表示される画面31B、および、画面31Bが表示された後、購入者が決済画面を表示する操作をした場合に表示される決済画面31Cの例について説明する。図4は、住所不要ギフトサービスの対象商品が高級メロンである場合を示している。
購入者端末3が、ECサーバ4から商品ページを表示するためのHTMLデータを取得すると、購入者端末3は、まず、例えば、図4の左端の画面31Aを表示装置に表示する。画面31Aは、商品ページの画面の一例である。
【0067】
画面31Aには、対象商品の画像31が表示され、その直下には商品名「高級メロン」と1個当たりの価格「¥8,000」が表示されている。また、画面31Aには、第1のギフト購入用ボタンであるギフト購入開始ボタンとして、「住所不要ギフト購入」と表記されたボタン32が表示されている。
購入者がボタン32を操作すると、購入者端末3は、ギフト購入開始ボタンが操作されたことを示す購入開始操作情報を生成し、スクリプトタグに記述された命令に従い、購入開始操作情報を情報処理装置2に送信する。購入開始操作情報には、少なくとも対象商品の商品IDとECサイトIDが含まれる。
【0068】
在庫確認部225は、購入者端末3から購入開始操作情報を取得すると、取得した購入開始操作情報に含まれる商品IDが示す商品について、在庫確認処理を行う。在庫確認部225は、在庫確認処理において、記憶部23から、購入開始操作情報に含まれるECサイトIDと紐づけて記憶された在庫管理ECシステムID(在庫管理ECシステム情報)を取得する。
在庫確認部225は、在庫管理ECシステムIDを取得すると、取得した在庫管理ECシステムIDが示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、購入開始操作情報に含まれる商品IDが示す商品の在庫確認処理を行う。
【0069】
在庫確認部225は、在庫確認処理において、ECサイトIDに基づいて、ECサイトIDと紐づけて記憶部23に記憶された在庫確認処理用の情報フォーマット(以下「在庫確認処理用情報フォーマット」という。)を取得する。
在庫確認部225は、在庫確認処理用情報フォーマットを取得すると、例えば、購入開始操作情報に含まれる商品IDと、記憶部23から取得した受注処理用情報フォーマットとに基づき、在庫管理ECシステム5とのAPI連携において利用可能な、在庫確認処理のための情報を生成する。在庫確認処理のための情報は、受注処理用情報フォーマットの所定位置に、商品IDを記述した情報である。
【0070】
在庫確認部225は、在庫確認処理のための情報を生成すると、生成した在庫確認処理のための情報を在庫管理ECシステム5に送信する。
なお、在庫確認部225は、複数のECサイトがある場合、それぞれのECサイトが利用する在庫管理ECシステム5に応じた在庫確認処理用情報フォーマットに基づいて、在庫確認処理のための情報を生成し、生成した在庫確認処理のための情報を、在庫管理ECシステム5に送信する。
在庫管理ECシステム5は、在庫確認部225から在庫確認処理のための情報を取得すると、在庫確認処理のための情報に記述された商品IDに基づき、自身が管理する商品IDが示す商品の在庫状況を確認し、在庫確認の結果を在庫確認部225に送信する。
【0071】
在庫確認部225は、在庫管理ECシステム5から在庫確認の結果(在庫確認処理の結果)を取得すると、在庫確認の結果を、購入者端末3に送信する。
購入者端末3は、在庫確認部225から在庫確認の結果を取得すると、取得した在庫確認の結果に基づき、商品ページに掲載された商品の在庫の有無を判定する。
【0072】
購入者端末3は、商品の在庫があると判定すると、第2のギフト購入用ボタンとして購入者がギフトとしての商品をカートに追加するためのカート追加ボタンを表示させる。
画面31Bは、購入者が購入手続きを開始した場合に表示される画面であって、かつ、商品の在庫がある場合の画面の一例である。画面31Bには、カート追加ボタンとして「カート追加」と表記されたボタン33が表示されている。また、画面31Bには、ボタン32がグレーで表示されている。画面31Bにおいては、例えば、ボタン33は操作できるが、ボタン32は操作できない。
購入者は、ボタン33が表示されることによって、表示中の商品ページに掲載された商品の在庫状況として、在庫があることを認識することができる。つまり、カート追加ボタンであるボタン33は、在庫状況の表示としての役割を有している。なお、在庫確認部225を経由して在庫管理ECシステム5から取得される在庫確認の結果(在庫確認処理の結果)に、在庫数の情報が含まれる場合は、購入者端末3は、画面31Bに在庫数の情報を表示してもよい。
【0073】
これに対して、購入者端末3は、商品の在庫がないと判定すると、第2のギフト購入用ボタンを表示させる代わりに、例えば、商品ページに不図示の「在庫がありません」という表示を行う。購入者は、この表示によって、表示中の商品ページに掲載された商品の在庫状況として、在庫がないことを認識することができる。
【0074】
購入者端末3が画面31Bを表示した後、購入者がボタン33を操作すると、購入者端末3は、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を生成し、スクリプトタグに記述された命令に従い、ギフト購入操作情報を情報処理装置2に送信する。ギフト購入操作情報には、対象商品の商品ID、購入数、および、ECサイトIDが含まれる。
なお、商品ページには、購入者が購入を希望する商品の数を増減させるためのボタンが設けられていてもよく、その場合、購入者はボタン33を操作する前に、購入を希望する商品の数(購入数)を増減させることができる。
また、決済画面送信部221が、購入者端末3から送信されたギフト購入操作情報を取得すると、情報処理装置2は、今回取得されたギフト購入操作情報に固有の注文番号を生成し、生成した注文番号をギフト購入操作情報と紐づけて記憶部23に記憶させる。つまり、情報処理装置2は、いわゆる「ショッピングカート」と類似の役割も有している。
【0075】
上述のように、購入者端末3がギフト購入操作情報を情報処理装置2に送信すると、情報処理装置2の決済画面送信部221は、購入者端末3から送信されたギフト購入操作情報を取得し、決済画面の表示情報を、購入者端末3に送信する。
決済画面31Cは、決済画面の一例である。決済画面31Cには、画面が決済画面であることを示す「決済画面」との表記とともに、「カード番号」の表記が付された入力欄34、「カード所有者の名前」の表記が付された入力欄35、および、「購入を確定する」と表記されたボタン36(購入確定ボタン)が表示されている。
なお、決済画面31Cは、さらに、カードの有効期限、および、セキュリティコード等の入力欄を表示し、それらの情報の入力を必須とするものであってもよい。また、決済画面31Cには、対象商品に関する情報、購入数および合計金額が表示されてもよい。
【0076】
購入者がカード番号を入力欄34に入力し、カード所有者の名前を入力欄35に入力した後、ボタン36(購入確定ボタン)を操作すると、購入者端末3は、決済操作が行われたことを示す決済操作情報を生成し、生成した決済操作情報を情報処理装置2に送信する。
決済操作情報には、カード番号、カード所有者の名前等のカードに関する情報、および、決済金額等の情報が含まれる。
情報処理装置2は、購入者端末3から決済操作情報を取得すると、例えば、外部の決済システムにアクセスし、取得した決済操作情報を用いて、決済処理を行う。情報処理装置2は、決済処理が終了すると、在庫管理処理等を行う。
【0077】
次に、商品ページが表示されるタイミング(以下「タイミング例2」という。)で、在庫確認部225が、在庫状況を確認する場合について説明する。
この場合、情報処理装置2において、対象確認部223は、商品ページ表示情報を取得すると、対象確認処理を行い、在庫確認部225は、商品ページ表示情報を取得すると、在庫確認処理を行い、対象確認部223と在庫確認部225は、それぞれ対象確認処理の結果と在庫確認処理の結果を購入者端末3に送信することで、商品がサービス(住所不要ギフトサービス)の対象である場合に、購入者端末3に、ギフト購入用ボタンと、ギフトとしての商品の在庫状況とを表示させる。
【0078】
対象確認部223の動作は、上述と同様である。ただし、タイミング例1と異なり、タイミング例2では、2種類のボタンを表示する必要はなく、購入者端末3は、対象確認処理の結果を取得しても、ギフト購入開始ボタンを表示させるものではない。
一方、在庫確認部225の動作は、タイミング例1では、ギフト購入開始ボタンが操作されたことを示す購入開始操作情報を取得すると在庫確認処理を行うものであったが、タイミング例2では、購入者端末3から商品ページ表示情報を取得すると在庫確認処理を行う点で、両例は互いに異なる。
【0079】
タイミング例2では、対象確認部223が対象確認処理の結果を購入者端末3に送信し、かつ、在庫確認部225が在庫確認処理の結果を購入者端末3に送信する。購入者端末3は、対象確認処理の結果を取得すると、商品が住所不要ギフトサービスの対象商品であるか否かを判定し、商品が対象商品でると判定した場合に、商品ページに、ギフト購入用ボタンを表示するとともに、在庫確認処理の結果に基づき、商品の在庫状況を表示する。
タイミング例2において商品ページに表示されるは、例えば、「住所不要ギフト購入」と表記されたボタンである。また、タイミング例2において商品ページに表示される在庫状況は、例えば、「在庫あり」または「在庫なし」との表示であってもよいし、在庫数を表示するものであってもよい。
【0080】
タイミング例2の場合、購入者端末3がギフト購入用ボタンを含む商品ページを表示した後、購入者がギフト購入用ボタンを操作すると、購入者端末3は、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を生成し、スクリプトタグに記述された命令に従い、ギフト購入操作情報を情報処理装置2に送信する。ギフト購入操作情報には、対象商品の商品ID、購入数、および、ECサイトIDが含まれる。つまり、タイミング例2におけるギフト購入用ボタンは、タイミング例1のカート追加ボタンと同様な役割を有しているといえる。以降の情報処理装置2における処理は、タイミング例1の場合と同様であるので説明を省略する。
【0081】
(商品購入時の処理シーケンス)
図5は、実施の形態1に係る情報処理システム1における商品購入時の処理を示すシーケンス図である。
A;購入者は、ECサイトにおいて販売されている商品の中から自身が購入を希望する商品を見つけ、ECサイト中の商品ページを表示させる。
B;ECサイト(を表示中の購入者端末3)は、スクリプトタグに記述された命令に従って、情報処理装置2にアクセスして、商品ページに掲載された商品が対象商品か否かを確認させる。
C;情報処理装置2は、ギフトUI(User Interface)表示、つまり、ギフト購入用ボタンの表示に必要な情報として、対象確認処理の結果をECサイト(を表示中の購入者端末3)に返却する。
D;ECサイト(を表示中の購入者端末3)は、商品が対象商品である場合、ギフトUI、つまり、ギフト購入用ボタンを商品ページに表示する。
E;購入者は、ギフト購入用ボタンを操作して、購入手続きを開始する。
F;ECサイト(を表示中の購入者端末3)は、ギフト購入用ボタン(例えば、タイミング例1のカート追加ボタン、または、タイミング例2のギフト購入用ボタン)が操作されると、スクリプトタグに記述された命令に従って、購入手続のための操作がなされたことを示す購入操作情報を情報処理装置2に送信する。
G;情報処理装置2は、購入者端末3に決済画面を表示させた後、購入者端末3から決済操作情報を受けて、決済処理を行う。
H;情報処理装置2は、決済処理後、在庫管理ECシステム5にアクセスして、在庫数の減算処理をすることで、在庫確保(引き当て)を行う。
I;在庫管理ECシステム5は、減算処理が終了すると、その旨を情報処理装置2に返却する。
J;情報処理装置2は、在庫管理ECシステム5上での減算処理が成功すると、ギフトURL、つまり、受取者がアクセスするための受取ページのURLを生成し、生成したURLを、購入者端末3に返却する。
【0082】
(商品受取時の処理シーケンス)
図6は、実施の形態1に係る情報処理システム1における商品受取時の処理を示すシーケンス図である。
K;購入者は購入者端末3を操作して、受取者端末6にギフトURL、つまり、受取ページのURLを送信する。
L;受取者は受取者端末6を操作して、受取ページにアクセスして、自身の住所等を入力する
M;受取ページ(を表示中の受取者端末6)は、住所等を情報処理装置2に送信し、ギフト配送先の住所を更新させる。なお、更新にはブランクであった情報に新たに住所等を格納することも含まれる。
N;情報処理装置2は、在庫管理ECシステム5にアクセスし、在庫管理ECシステム5上の商品の在庫数を受注数だけ加算処理することを含む受注処理のための情報を在庫管理ECシステム5に送信し、在庫管理ECシステム5上で受注作成をさせる。
O;在庫管理ECシステム5は、受注処理のための情報を正常に取得したことを示す受注完了情報を受注処理部224に送信(返却)する。なお、在庫管理ECシステム5は、在庫数の加算処理が終了するとその旨を情報処理装置2に返却し、また、受注作成が終了するとその旨を情報処理装置2に返却してもよい。
P1;情報処理装置2は、在庫管理ECシステム5から受注完了情報を取得すると、購入者端末3に対し、受取者により受取手続がなされた旨を示す情報を、例えば、電子メールで送信(ギフト受取メール送信)する。
P2;また、情報処理装置2は、在庫管理ECシステム5から受注完了情報を取得すると、受取者端末6に対し、受取手続が完了し、後日、商品が配送される旨を示す情報、例えば、電子メール送信(ギフト受取メール送信)する。
【0083】
図7は、実施の形態1に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
実施の形態1に係る情報処理方法は、ECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が住所を知らない受取者にギフトを贈ることができるサービス(住所不要ギフトサービス)の機能を、在庫管理ECシステム5を利用するECサイトに提供するための情報処理装置2が実行する情報処理方法である。
この情報処理方法においては、まず、決済画面送信部221が、在庫管理ECシステム5を示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれたHTMLデータに基づいてECサイトを表示した購入者端末3から、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得すると、購入者端末3上で購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、購入者端末3に送信する(ステップST1)。
そして、在庫管理部222が、購入者端末3から決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫管理処理を行う(ステップST2)。
【0084】
なお、情報処理装置2の機能としては、少なくとも、決済画面送信部221および在庫管理部222の機能を備えていればよく、対象確認部223、受注処理部224および在庫確認部225は、任意に付加される機能である。
【0085】
以上のように、実施の形態1に係る情報処理装置2は、ECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が住所を知らない受取者にギフトを贈ることができるサービス(住所不要ギフトサービス)の機能を、在庫管理ECシステム5を利用するECサイトに提供するための情報処理装置2であって、在庫管理ECシステム5を示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれたHTMLデータに基づいてECサイトを表示した購入者端末3から、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得すると、購入者端末3上で購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、購入者端末3に送信する、決済画面送信部221と、購入者端末3から決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫管理処理を行う、在庫管理部222と、を備える。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、在庫管理ECシステム5を利用するECサイトにおいて住所不要ギフトサービスの機能を導入する場合に、ECサイト運営者による煩雑な作業を回避ができる。すなわち、実施の形態1に係る情報処理装置によって、例えば、在庫管理ECシステム5を利用するECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの機能を導入できる。
【0086】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、決済画面送信部221は、ECサイトにおいてスクリプトタグが指定する表示態様でギフト購入用ボタンを表示した購入者端末3から、購入者が購入操作としてギフト購入用ボタンの操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得してもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、ECサイトの商品ページに、スクリプトタグを利用して、例えばECサイト運営者が所望する表示態様のギフト購入用ボタンを表示させることができる。
【0087】
実施の形態1に係る情報処理装置2は、さらに、購入者端末3から、ECサイトの商品ページが表示されたことを示す商品ページ表示情報を取得すると、商品ページ内の商品がサービス(住所不要ギフトサービス)の対象であるか否かを確認する対象確認処理を行い、対象確認処理の結果を購入者端末3に送信することで、商品がサービス(住所不要ギフトサービス)の対象である場合に、購入者端末3にギフト購入用ボタンを表示させる、対象確認部223、を備えてもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、ECサイトにおいて販売される1または複数の商品のうち、住所不要ギフトサービスの対象商品とする商品だけに、ギフト購入用ボタンを表示させることができる。ECサイト運営者は、例えば、事前に対象商品情報を住所不要ギフトサービスの提供者を介する等して、情報処理装置2の記憶部23に記憶させておけば、商品の区別をすることなく、その商品が掲載される商品ページを表示するためのHTMLデータにスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、住所不要ギフトサービスの対象商品とする商品を掲載した商品ページだけに、ギフト購入用ボタンを表示させることができる。
【0088】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、在庫管理部222は、決済操作情報を取得すると、決済処理を行い、決済処理が行われると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫数の減算処理を行う。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、住所不要ギフトサービスの対象商品が購入された場合、決済処理を行うとともに、在庫管理ECシステム5上での在庫数の減算処理を行うことができる。在庫管理部222による減算処理は、受取者による後の商品の受け取りに備え、在庫数を数値上、確保(引き当て)しておくための処理である。減算処理を行っておくことにより、受取者による受け取り前の数の分だけ、実際には商品が在庫として確保されつつ、在庫管理ECシステム5上では、在庫数が受取者による受け取り前の数の分だけ減算されているため、他者がその商品を購入することによって実際の在庫が不足してしまうような状況が回避される。ECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの上記のような機能も導入できる。
【0089】
また、実施の形態1に係る情報処理装置2において、在庫管理部222は、在庫管理ECシステム5上での減算処理が成功すると、受取者がギフトとしての商品を受け取るためにアクセスする受取ページを示す受取ページ情報を生成し、生成した受取ページ情報を、購入者端末3に送信する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、購入者がECサイトを利用してギフトとしての商品を購入すると、在庫を確保(引き当て)した上で、購入者から受取者に渡すための受取ページ情報(例えば、受取ページのURL)を購入者端末3に送信することで、購入者に渡すことができる。ECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの上記のような機能も導入できる。
【0090】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、在庫管理部222は、在庫管理処理のために在庫管理ECシステム5に送信すべき情報フォーマットに基づいて、在庫管理処理のための情報を生成し、生成した在庫管理処理のための情報を、在庫管理ECシステム5に送信する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、在庫管理ECシステム5と連携するための、例えばAPI連携用の情報フォーマットを利用して、在庫管理ECシステム5上で在庫管理処理を行うことができる。ECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの上記のような機能も導入できる。
【0091】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、在庫管理部222は、複数のECサイトがある場合、それぞれのECサイトが利用する在庫管理ECシステム5に応じた情報フォーマットに基づいて、在庫管理処理のための情報を生成し、生成した在庫管理処理のための情報を、在庫管理ECシステム5に送信する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、複数のECサイトに対して住所不要ギフトサービスを提供する場合でも、各ECサイトが利用している在庫管理ECシステムに応じた情報フォーマットを利用して、在庫管理処理を行うことができる。ECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの上記のような機能も導入できる。
【0092】
実施の形態1に係る情報処理装置2は、さらに、受取ページにアクセスした受取者端末6から、受取者がギフトとしての商品を受け取るための情報である受取用情報を取得すると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスして、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の受注処理を行う、受注処理部224、を備えてもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、受取者端末6から受取用情報を取得し、在庫管理ECシステム5にアクセスして、受注処理を行うことができる。ECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの上記のような機能も導入できる。
【0093】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、受注処理部224は、受注処理において、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫数の加算処理を行う。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、受注処理において在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫数の加算処理を行うことができる。
在庫管理部222による減算処理は、受取者による後の商品の受け取りに備え、在庫数を数値上、確保(引き当て)しておくための処理である。減算処理を行っておくことにより、受取者による受け取り前の数の分だけ、実際には商品が在庫として確保されつつ、在庫管理ECシステム5上では、在庫数が受取者による受け取り前の数の分だけ減算されているため、他者がその商品を購入することによって実際の在庫が不足してしまうような状況が回避される。一方、受取者による後の商品の受け取りの際には、受注処理部224は、在庫管理ECシステム5上で、逆に受取者が受け取る商品の数の分だけ加算処理を行うことで、受取者が受け取る商品の数の分だけ、在庫管理ECシステム5による受注を可能とさせている。ECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの上記のような機能も導入できる。
【0094】
実施の形態1に係る情報処理装置2は、さらに、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、商品ページに商品の在庫状況を表示させるために、商品について、在庫管理ECシステム5上での在庫状況を確認する在庫確認処理を行う、在庫確認部225を備えてもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、商品ページに掲載された住所不要ギフトサービスの対象商品について在庫状況を確認し、商品ページに在庫状況に応じた表示を行わせることができる。ECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの上記のような機能も導入できる。
【0095】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、対象確認部223は、対象確認処理の結果を購入者端末3に送信することで、商品がサービス(住所不要ギフトサービス)の対象である場合に、購入者端末3に、第1のギフト購入用ボタンとして購入者が購入手続きを開始するためのギフト購入開始ボタンを表示させ、在庫確認部225は、購入者端末3から、ギフト購入開始ボタンが操作されたことを示す購入開始操作情報を取得すると、在庫確認処理を行い、対象確認部223は、在庫確認処理の結果を購入者端末3に送信することで、ギフトとしての商品の在庫がある場合に、第2のギフト購入用ボタンとして購入者がギフトとしての商品をカートに追加するためのカート追加ボタンを表示させてもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、在庫確認処理が必須な場合、つまり、購入者が住所不要ギフトサービスの対象商品を購入しようとした場合に限り、在庫確認処理を行うことができる。したがって、情報処理装置2は、在庫確認処理が不要な場合は在庫確認処理を行わないことで、商品ページの表示をより早くに行うことができる。ECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの上記のような機能も導入できる。
【0096】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、対象確認部223は、商品ページ表示情報を取得すると、対象確認処理を行い、在庫確認部225は、商品ページ表示情報を取得すると、在庫確認処理を行い、対象確認部223と在庫確認部225は、それぞれ対象確認処理の結果と在庫確認処理の結果を購入者端末3に送信することで、商品がサービスの対象である場合に、購入者端末3に、ギフト購入用ボタンと、ギフトとしての商品の在庫状況とを表示させてもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、商品ページが表示される際に、その商品ページに掲載される商品が住所不要ギフトサービスの対象商品であれば、在庫状況を合わせて表示することができる。このような機能は、購入者が、商品ページに対象商品が表示される際に、その商品の在庫状況を同時に知ることを要望する場合に有用である。ECサイト運営者は、そのECサイトを表示するためのHTMLに上述のスクリプトタグを埋め込むという簡便な作業で、自身のECサイトに住所不要ギフトサービスの上記のような機能も導入できる。
【0097】
実施の形態1に係るプログラムは、コンピュータを、情報処理装置2として機能させるので、実施の形態1に係るプログラムは、コンピュータを、在庫管理ECシステムを利用するECサイトにおいて住所不要ギフトサービスの機能を導入する場合に、ECサイト運営者による煩雑な作業を回避できる情報処理装置2して機能させることができる。
【0098】
実施の形態1に係る情報処理方法は、ECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が住所を知らない受取者にギフトを贈ることができるサービス(住所不要ギフトサービス)の機能を、在庫管理ECシステム5を利用するECサイトに提供するための情報処理装置2が実行する情報処理方法であって、決済画面送信部221が、在庫管理ECシステム5を示す在庫管理ECシステム情報と紐づけられたスクリプトタグが埋め込まれたHTMLデータに基づいてECサイトを表示した購入者端末3から、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を取得すると、購入者端末3上で購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、購入者端末3に送信するステップST1と、在庫管理部222が、購入者端末3から決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、スクリプトタグと紐づけられた在庫管理ECシステム情報が示す在庫管理ECシステム5にアクセスし、在庫管理ECシステム5上でのギフトとしての商品の在庫管理処理を行うステップST2と、を備える。
これにより、実施の形態1に係る情報処理方法は、在庫管理ECシステムを利用するECサイトにおいて住所不要ギフトサービスの機能を導入する場合に、ECサイト運営者による煩雑な作業を回避できる。
【符号の説明】
【0099】
1 情報処理システム、2 情報処理装置、3 購入者端末、4 ECサーバ、5 在庫管理ECシステム、6 受取者端末、21 通信部、22 演算部、23 記憶部、31 画像、32,33,36 ボタン、34,35 入力欄、31A,31B 画面、31C 決済画面、100 通信インタフェース、101 入出力インタフェース、102 プロセッサ、103 メモリ、221 決済画面送信部、222 在庫管理部、223 対象確認部、224 受注処理部、225 在庫確認部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7