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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157631
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】取付具、照明装置、及び、取付方法
(51)【国際特許分類】
   F21V 21/04 20060101AFI20241031BHJP
   F21S 8/02 20060101ALI20241031BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20241031BHJP
   F21Y 103/00 20160101ALN20241031BHJP
【FI】
F21V21/04 200
F21S8/02 420
F21V19/00 500
F21Y103:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072084
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 時雄
【テーマコード(参考)】
3K013
【Fターム(参考)】
3K013AA01
3K013BA02
3K013EA09
(57)【要約】
【課題】器具10を天井裏に押し込まなくても器具の取付けを完結する。
【解決手段】1対のバーに載置される1対のバー載置部33と、1対のバー載置部33の間にあり、器具10を固定する器具固定部36とを備え、器具10は位置決め部12を有し、器具固定部36は、器具10の位置決め部12に対応した位置に設けられた位置合わせ部362と、位置決め部12に位置合わせ部362が位置合わせされた状態で器具10と器具固定部36とを締結する締結部363とを有する。取付具30だけ先に1対のバーに設置してから、器具10を取付具30に位置合わせして固定するので、器具10を天井裏に押し込まなくても器具の取付けを完結することができる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1対のバーに載置される1対のバー載置部と、
前記1対のバー載置部の間にあり、器具を固定する器具固定部と
を備え、
前記器具は、位置決め部を有し、
前記器具固定部は、
前記器具の前記位置決め部に対応した位置に設けられた位置合わせ部と、
前記位置決め部に前記位置合わせ部が位置合わせされた状態で、前記器具と前記器具固定部とを締結する締結部と
を有する取付具。
【請求項2】
前記位置決め部と前記位置合わせ部とは、一方が凹部であり、他方が前記凹部に嵌めこまれる凸部であり、
前記凸部と前記凹部の嵌めこみにより水平方向の位置合わせをしている請求項1に記載の取付具。
【請求項3】
前記器具固定部は、固定板を有し、
前記締結部は、前記固定板に形成された締結穴を有し、
前記締結穴は、前記固定板の上に向かって形成されたフランジを有する請求項1又は2に記載の取付具。
【請求項4】
前記器具固定部と前記1対のバー載置部との間に、前記位置決め部と前記位置合わせ部との位置合わせをガイドする1対のガイド部を備えた請求項1又は2に記載の取付具。
【請求項5】
前記1対のガイド部は、下方に広がったテーパ部を有する請求項4に記載の取付具。
【請求項6】
前記1対のバー載置部は、前記1対のバー載置部が前記1対のバーから外れないようにするはずれ止めを有する請求項1又は2に記載の取付具。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の取付具と、
前記取付具に固定された器具と、
前記器具に固定された光源ユニットと
を備えた照明装置。
【請求項8】
システム天井に器具を取付ける取付方法において、
取付具を1対のバーに架設する架設ステップと、
前記取付具を前記1対のバーに架設した後、前記取付具に器具を固定する固定ステップと
を有する取付方法。
【請求項9】
前記架設ステップは、
前記取付具を前記1対のバーに接触しないように配置して、前記1対のバーの間を下から上に通過させる通過ステップと、
前記取付具が前記1対のバーを通過した後、前記取付具の両端にあるバー載置部を前記1対のバーの上に配置し、前記取付具を上から下に下降させる下降ステップと、
前記取付具がはずれないように前記取付具のはずれ止めを前記1対のバーにひっかけ、前記バー載置部を前記1対のバーの上に載置する載置ステップと
を有する請求項8に記載の取付方法。
【請求項10】
前記固定ステップは、
前記器具を前記1対のバーの間を下から上に前記取付具に向けて上昇させる上昇ステップと、
前記器具の位置決め部と前記取付具の位置合わせ部とを一致させる位置決めステップと、
位置決めした後、前記器具の締結部と前記取付具の締結部とを締結具により下から締結する締結ステップと
を有する請求項8又は9に記載の取付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、器具の取付具、照明装置、及び、器具の取付方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、システム天井に照明装置の器具を取付ける取付具が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2023-000208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
システム天井に器具を取付ける時は、天井裏に器具を押し込みTバー又はZバーに乗せて行うのが一般的である。しかし、天井裏が狭い時又は器具の真上に排気ダクト又はCチャネルといった天井裏構造体があって器具を押し込むことができない場合がある。
本開示は、器具を天井裏に押し込まなくても器具の取付けを完結することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る取付具は、
1対のバーに載置される1対のバー載置部と、
前記1対のバー載置部の間にあり、器具を固定する器具固定部と
を備え、
前記器具は、位置決め部を有し、
前記器具固定部は、
前記器具の前記位置決め部に対応した位置に設けられた位置合わせ部と、
前記位置決め部に前記位置合わせ部が位置合わせされた状態で、前記器具と前記器具固定部とを締結する締結部と
を有する。
【発明の効果】
【0006】
本開示では、取付具だけ先に1対のバーに設置してから、器具を取付具に位置合わせして固定するので、器具を天井裏に押し込まなくても器具取付けを完結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】器具10と取付具30とZバー80の上方斜視図。
図2】器具10と取付具30とZバー80の上方分解斜視図。
図3】器具10と取付具30とZバー80の下方分解斜視図。
図4】器具10と光源ユニット20の下面図。
図5】器具10の左の着脱具40を取り除いた下面図。
図6】器具10と取付具30の側面図。
図7】器具10と取付具30とZバー80の側面図。
図8】取付具30とZバー80の下方斜視図。
図9】取付具30の斜視図。
図10】器具10の取付方法のフローチャート。
図11】器具10の取付方法の説明図。
図12】器具10の取付方法の説明図。
図13】器具10の取付方法の説明図。
図14】器具10の取付方法の説明図。
図15】器具10の取付方法の説明図。
図16】器具10の取付方法の説明図。
図17】器具10の取付方法の説明図。
図18】器具10の取付方法の説明図。
図19】器具10と取付具30とTバー85の側面図。
図20】器具10の変形例を示す側面図。
図21】取付具30のガイド部322の変形例を示す側面図。
図22】取付具30のガイド部322の変形例を示す側面図。
図23】取付具30の位置合わせ部362の変形例を示す斜視図。
図24】取付具30の変形例を示す図。
図25】器具10の変形例を示す側面図。
図26】器具10の変形例を示す側面図。
図27】取付具30と器具10の変形例を示す下面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一又は相当する部分については、その説明を適宜省略又は簡略化する。
【0009】
実施の形態1.
***構成の説明***
●システム天井●
システム天井は、Tバー又はZバーを格子状又はライン状に配置して、天井材99、照明装置1、その他の器具設備を組み込んだものである。
システム天井は、グリッド型システム天井とライン型システム天井のいずれでもよい。
以下、システム天井の1対のZバーに照明装置1を取付ける場合について説明する。
1対のZバーは、水平にかつ平行に固定されているものとする。
なお、Tバー又はZバーを、単に、バーという。
【0010】
●照明装置1●(図1図2図3
照明装置1は、器具10と、光源ユニット20と、取付具30とを有する。
【0011】
●器具10●
器具10は、筐体11と、位置決め部12と、締結部13と、着脱具14と、反射板15を有する。
【0012】
●筐体11●(図4図5
筐体11は、取付具30に固定される。
筐体11は、光源ユニット20を着脱可能に固定する。
筐体11は、長尺の6面体形状をしており、平面視で長辺と短辺とがある。
長辺と平行は方向を長手方向といい、短辺と平行な方向を短手方向という。
【0013】
●位置決め部12●
位置決め部12は、長手方向の両端部に形成されている。
位置決め部12は、筐体11に設けられた凹部である。
位置決め部12は、筐体11に開けられた円形の開口である。
位置決め部12は、取付具30の位置合わせ部362を嵌め込む貫通孔である。
【0014】
●締結部13●
締結部13は、筐体11に設けられた締結穴である。
締結部13は、筐体11に開けられた円形又は長手方向に長い長円のネジ穴である。
締結部13は、締結具90を貫通させる貫通孔である。
締結部13は、位置決め部12の短手方向の両側に形成されている。
本実施の形態では、筐体11における1対の器具固定部36に対応した位置にそれぞれ2個ずつの締結部13が設けられている。
本実施の形態では、締結部13は、2個の締結部13から等距離にある中間点が筐体11の短手方向における中央点と重ならないようにオフセットして設けられている。
なお、1対の器具固定部36に対応した位置にそれぞれ設けられる締結部13は1個でもよいし3個以上でもよい。
【0015】
●着脱具14●
着脱具14は、光源ユニット20を着脱可能に固定する。
着脱具14は、弧状の板バネである。
着脱具14は、光源ユニット20を取付ける弾性板である。
着脱具14は、筐体11に対して着脱可能に固定される。
【0016】
●反射板15●
反射板15は、筐体11の短手方向の下部の両側に配置された庇状の矩形板である。
反射板15は、光源ユニット20の光を反射する。
【0017】
●光源ユニット20●
光源ユニット20は、光源を搭載した基板を有する。
光源ユニット20は、着脱具40により筐体11に着脱可能に固定される。
【0018】
●取付具30●(図6図7図8図9
取付具30は、金属製である。
取付具30は、板金製である。
取付具30は、上板31と、側板32と、1対のZバー80に載置される1対のバー載置部33と、1対のZバー80を収容する1対のバー収容部34と、補強部35と、器具固定部36とを有する。
本実施の形態では、1対の取付具30に対して長尺状の器具10が取り付けられる。
【0019】
●上板31●
上板31は、取付具30の上面を形成する矩形の平板である。
上板31の長辺は、Zバー80と直交する。
上板31の短辺は、Zバー80と平行である。
【0020】
●スリット311●
スリット311は、上板31を切り欠いた細い切欠きである。
スリット311は、弾性板332を通すための隙間である。
スリット311は、上板31の長手方向の両側にある。
【0021】
●側板32●
側板32は、上板31と直交する平板である。
側板32は、上板31の一方の長辺全体から下方に折り曲げられている。
側板32は、1対の舌片部321と、1対のガイド部322と、1対の切欠き323とを有する。
【0022】
●舌片部321●
舌片部321は、側板32の下方に垂れ下がった部分である。
舌片部321は、側板32の長手方向の2か所にある。
舌片部321の中央側の辺は、ガイド部322となる。
舌片部321の外側の辺は、バー収容部34の内側辺であり、Zバー80の内側面を抑える抑え辺となる。
舌片部321は、上にある上底が長く下にある下底が短い台形形状をしている。
下底の一方の底角は90度であり、一方の脚は鉛直辺になる。
下底の他方の底角は90度より大きく、他方の脚は傾斜辺になる。
【0023】
●ガイド部322●
ガイド部322は、器具固定部36と1対のバー載置部33との間にある。
ガイド部322は、1対の舌片部321の内側の傾斜辺である。
ガイド部322は、位置合わせ部362と位置合わせ部との短手方向の位置合わせをガイドする。
ガイド部322は、器具10の上部の角部をスライドさせるテーパ部を有する。
1対のテーパ部は、八字状に形成され、下方になるほど間隔が広くなっている。
1対のテーパ部は、上方になるほど間隔が器具10の短手方向の幅に近くなる。
【0024】
●切欠き323●
切欠き323は、側板32の両側をL字に切り欠いた部分である。
切欠き323は、バー収容部34の内側辺と上側辺を形成する。
切欠き323は、1対の舌片部321の外側に垂直辺を形成する。
切欠き323は、器具10の長手方向にZバー80を貫通させる空間を形成する。
切欠き323の上辺は、バー収容部34の水平辺であり、Zバー80の上部上面に載置される。
切欠き323の縦辺は、バー収容部34の垂直辺であり、Zバー80の上部内側面と接触する。
【0025】
●バー載置部33●
バー載置部33は、Zバー80の上部に載置される。
バー載置部33は、端板331と、弾性板332と、はずれ止め333と、前述した切欠き323とを有する。
【0026】
●端板331●
端板331は、上板31と直交する矩形の平板である。
端板331は、上板31の短辺全体から下方に折り曲げられている。
端板331は、バー収容部34の垂直板であり、Zバー80の上部外側面と接触する。
【0027】
●弾性板332●
弾性板332は、上板31と直交する板バネ又は弾性のある金属板である。
弾性板332は、上板31の両方の端板331からZバー80の上部の幅だけ離れた位置に配置されている。
弾性板332は、Zバー80の上部を、端板331との間に挟む板である。
弾性板332の上部は、L字に曲げられて、スリット311に配置されて、上板31にネジ固定されている。
弾性板332の下部には、斜め上方向にレ字状に曲げられたはずれ止め333が形成されている。
弾性板332は、取付具30がZバー80に載置される際に、弾性力により内側に湾曲して変形し、端板331とはずれ止め333との間隔を広げて、Zバー80の上部をバー収容部34に収納する。
1対の弾性板332の外側面と、1対の舌片部321の外側の辺(切欠き323の縦辺)とは、同一面にある。
【0028】
●はずれ止め333●
はずれ止め333は、弾性板332の下部に形成されている。
はずれ止め333は、1対の弾性板332の下から外側斜め上方向に突出している。
はずれ止め333は、バー収容部34の中央に向かって突き出ている。
はずれ止め333は、取付具30がZバー80に載置された場合、1対のバー載置部33が1対のZバー80から外れないようにする。
はずれ止め333は、Zバー80の頭部の下にある首部又は窪みに引っ掛かり、取付具30がZバー80から抜けることを防止する。
【0029】
●バー収容部34●
バー収容部34は、Zバー80の上部にある頭部を収容する
バー収容部34は、下方が解放された空間である。
バー収容部34は、端板331と、弾性板332と、はずれ止め333と、切欠き323とからなる空間である。
バー収容部34は、Zバー80の長手方向が上板31の短手方向が平行になるようにZバー80の頭部を収容する。
バー収容部34は、Zバー80に固定されておらず、Zバー80とレールとして、Zバー80の長手方向に沿ってスライドすることができる。
【0030】
●補強部35●
補強部35は、上板31と直交する平板である。
補強部35は、上板31の他方の長辺の中央部から下方に折り曲げられている。
補強部35は、1対の弾性板332よりも内側に配置されている。
補強部35は、取付具30の強度を補強するものである。
【0031】
●器具固定部36●
器具固定部36は、1対のバー載置部33の間にあり、器具10を固定する。
器具固定部36は、固定板361と、位置合わせ部362と、締結部363とを有する。
【0032】
●固定板361●
固定板361は、側板32と直交する矩形の平板である。
固定板361は、上板31と平行である。
固定板361は、側板32の下辺の中央から水平に折り曲げられている。
固定板361は、器具10の筐体11の上面に固定される。
固定板361の短手方向の幅は、器具10の短手方向の幅と同じである。
【0033】
●位置合わせ部362●(図9の(c))
位置合わせ部362は、固定板361の短手方向の中央の一部が下方に膨らんだ部分である。
位置合わせ部362は、器具10の位置決め部12に嵌め込む凸部である。
位置合わせ部362の平面視の形状は、位置決め部12の平面視の形状と同じである。
位置合わせ部362は、固定板361にエンボス加工を施して形成した円形ドームである。
円形ドームの根元の直径は、位置決め部12の円形開口の内径と同じである。
【0034】
●締結部363●
締結部363は、固定板361に設けられた締結穴である。
締結部363は、固定板361に開けられた円形のネジ穴である。
締結部363は、締結具90をねじ込む貫通孔である。
本実施の形態では、1つの器具固定部36に対して2個の締結部363が設けられている。
本実施の形態では、締結部363は、2個の締結部363から等距離にある中間点が1対のバーの中央点と一方のバーとの間に位置するようにオフセットして設けられている。
なお、1つの器具固定部36に設けられる締結部363は1個でもよいし3個以上でもよい。
【0035】
●フランジ364●(図9の(d))
締結部363の締結穴は、バーリングタップ加工によるネジ切りが施されたネジ穴である。
締結部363の締結穴は、固定板361の上に向かって突出したフランジ364を有する。
フランジ364は、締結部363の締結穴の周囲に形成された環状の立ち上がりである。
フランジ364にも、ネジ切りが施されている。
【0036】
●締結具90●
締結具90は、器具10を取付具30に固定するために用いる固定部材である。
締結具90は、器具10の締結部13を貫通し、取付具30の締結部363にねじ込まれる雄ネジである。
本実施の形態では、器具10は、1つの取付具30に対して2個の締結具90を用いて固定される。つまり、器具10は、1対の取付具30に対して合計4個の締結具90を用いて固定される。
【0037】
***取付方法の説明***
以下、図10から図18により、システム天井に器具10を取付ける取付方法について説明する。
図10のとおり、システム天井に器具10を取付ける取付方法は、架設ステップS10と、固定ステップS20とを有する。
【0038】
●●ステップS10●●
架設ステップS10では、取付具30を1対のバーに架設する。
架設ステップS10は、通過ステップS11と、下降ステップS12と、載置ステップS13とを有する。
【0039】
●通過ステップS11●(図11図12
通過ステップS11では、取付具30を1対のバーに接触しないように配置して、1対のZバー80の間を下から上に通過させる。
図11のように、取付具30の上板31の長辺をZバー80の長手方向に対して斜めに回転させて、取付具30の両端がZバー80に触れないようにする。そして、取付具30を下から上に持ち上げ、1対のZバー80の間を通過させる。
Zバー80の上空の空間の高さTが取付具30の高さU以上であれば、取付具30全体を1対のZバー80の上空に配置することができる。
図12のように、取付具30がZバー80を通過した後、1対のZバー80の上空で取付具30の上板31を水平にして、上板31の長辺をZバー80の長手方向に対して直交させる。
【0040】
●下降ステップS12●(図13図14
下降ステップS12では、取付具30が1対のバーを通過した後、取付具30の上板31の長辺をZバー80の長手方向に対して逆転させる。
図13のように、取付具30の1対のバー載置部33を1対のZバー80の真上に配置する。
Zバー80の上空の空間の高さTが取付具30の高さU以上であれば、1対のバー載置部33を1対のZバー80の真上に配置することができる。
換言すれば、1対のZバー80の上空に取付具30の高さU以上の空間さえあれば取付具30がZバー80に架設できる。
取付具30の両端にあるバー載置部33を1対のバーの上に配置した後、取付具30を上から下に下降させる。
図13の矢印のように、取付具30を上から下に下降させると、弾性板332のはずれ止め333がZバー80の上端の頭部の角部にあたり、はずれ止め333が中央側に押され、弾性板332が中央側に弾性変形する。
【0041】
●載置ステップS13●(図14
載置ステップS13では、取付具30がはずれないように取付具30のはずれ止め333を1対のバーにひっかけた状態で、バー載置部33を1対のバーの上に載置する。
図14のように、Zバー80の上部の頭部がはずれ止め333と通過すると、弾性板332が弾性力により元に戻る。はずれ止め333は、Zバー80の上部の頭部の下のくぼみに食い込み、Zバー80が上に抜けなくなる。
Zバー80が上に抜けなくなるが、はずれ止め333とZバー80との間には隙間Dがあるので、取付具30は、上下に隙間Dだけ移動可能である。
取付具30は、Zバー80に架設された状態となり、この状態で、取付具30はZバー80の長手方向にスライドすることができる。
器具10の位置決め部12と取付具30の位置合わせ部362とが概略一致するような位置に、1対の取付具30をZバー80の長手方向にスライドさせて配置しておく。
【0042】
●●固定ステップS20●●
固定ステップS20では、取付具30を1対のバーに架設した後、取付具30に器具10を固定する。
固定ステップS20は、上昇ステップS21と、位置決めステップS22と、締結ステップS23とを有する。
【0043】
●上昇ステップS21●(図14図15
図14のように、上昇ステップS21では、1対のZバー80の間において器具10を取付具30に向けて下から上に上昇させる。その際、反射板15がZバー80の内壁に当たらないように、器具10の短手方向の一方側を上にし、他方側を下にしながら上昇させる。
図15のように、器具10を上昇させながら、器具10の短手方向の一方側を1対のZバー80の一方側に寄せ、器具10の短手方向の他方側を上昇させて、器具10を水平状態にする。
この状態で、Zバー80の水平面を呈している段差部81に器具10を仮置きしてもよい。
段差部81の間隔が反射板15の短手方向の両端の長さより短いので、反射板15の両端部を段差部81に乗せて段差部81に器具10を仮置きすることができる。
【0044】
●位置決めステップS22●(図16
位置決めステップS22では、器具10の位置合わせ部362と取付具30の位置合わせ部とを一致させる。
器具固定部36は、器具10の位置決め部12に対応した位置に設けられた位置合わせ部362を有する。
器具固定部36は、位置合わせ部362に位置決め部12が位置合わせされた状態で、器具10と器具固定部36とを締結する締結部363とを有する。
位置合わせ部362と位置決め部12は、一方が凹部であり、他方が凹部に嵌めこまれる凸部である。凸部と凹部の嵌めこみにより水平方向の位置合わせをする。
位置決めステップS22には、以下のステップがある。
1.器具10の取付具30へ短手方向の粗い位置決め
2.器具10の取付具30へ長手方向の粗い位置決め
3.器具10の取付具30への長手方向と短手方向の正確な位置合わせ
【0045】
●器具10の短手方向の粗い位置決め
図16のように、器具10を水平状態に保ったまま、器具10を上に押しながら一方側から他方側に移動させる。
器具10の筐体11の一方側の上部の角部がガイド部322のあたり、器具10はガイド部322により中央にガイドされる。
ガイド部322のテーパ部(傾斜部)に器具本体の角部を当てながら更に器具10を上方に挿入し器具10を短手方向にセンタリングする。
ガイド部322の根元の幅Wは、器具10の筐体11の幅Mよりも大きいため、器具10はガイド部322の根元に近づくに従って粗いセンタリングがされる。
こうして、器具10の短手方向のみの粗い位置決めが完了する。
【0046】
●器具10と1対の取付具30との固定
器具10を1対の取付具30に固定する場合、以下のように、まず、一方の取付具30との固定をしてから、他方の取付具30との固定をする。
【0047】
●器具10と一方の取付具30との固定
●器具10の一方の取付具30への長手方向の粗い位置決め
【0048】
器具本体を短手方向にセンタリングした後に、器具10を長手方向にのみスライドさせる。
天井下から器具10を見上げた状態で、器具10の一方の位置決め部12の開口から一方の取付具30の器具固定部36の位置合わせ部362が見えるようには、器具10を長手方向にスライドさせる。
一方の取付具30の位置合わせ部362の凸部の先端が器具10の一方の位置決め部12の開口に入いるように器具10を長手方向にスライドさせる。
【0049】
●器具10の一方の取付具30への長手方向と短手方向の正確な位置合わせ
さらに、一方の取付具30の器具固定部36の位置合わせ部362と器具10の一方の位置決め部12とが合致するように器具10を押し上げて位置合わせをする。
取付具30には位置合わせ部362となる下方に突出した凸部を設けてあるので、取付具30の凸部と器具本体の位置決め部12の開口との嵌め込みで短手方向と長手方向との正確な位置合わせができる。
器具固定部36の位置合わせ部362と器具10の位置決め部12とが合致すれば、器具10の締結部363と取付具30の締結部363とのネジ穴が合致するので、締結具90(ネジ)によって器具本体を取付具30に締結することができる。
【0050】
取付具30は、上下に隙間Dだけ上昇できるとともにZバー80の長手方向にスライドできる。したがって、取付具30の位置合わせ部362の凸部の先端が器具10の位置決め部12の開口に入っていれば、器具10を上に押して取付具30を押し上げることにより、位置決めが完了する。
取付具30の位置合わせ部362と器具10の位置決め部12との中心が多少ずれていても、取付具30の自重により、取付具30の位置合わせ部362の凸部が器具10の位置決め部12の開口に自ら落ち込んでくる。
器具10を上に押し上る際、器具10を水平方向に振動させれば、取付具30の位置合わせ部362の凸部の根元までの器具10の位置決め部12との嵌め合わせが促進される。
【0051】
●一方の取付具30への締結ステップS23●(図17図18
締結ステップS23では、位置決めした後、器具10の一方の締結部363と一方の取付具30の締結部363とを締結具90により下から締結する。
締結具90が器具10を上方に押し上げても、はずれ止め333がZバー80に引っ掛かるため取付具30がZバー80から外れることはない。
締結具90の頭部下から先端までのネジの長さEは隙間Dよりも大きい。
締結時に締結具90が取付具30を上に押して器具10の締結部363と取付具30の締結部363との間が最大で隙間Dだけ離れる可能性がある。しかし、締結具90の長さEを隙間Dよりも大きいので、器具10の締結部363と取付具30の締結部363とが隙間Dだけ離れても締結具90による締結が可能である。
以上で、器具10の一方の取付具30への締結が終了する。
【0052】
●器具10と他方の取付具30との固定
器具10の他方の取付具30への締結方法は、器具10の短手方向の粗い位置決めが済んでいるので、以下のとおり、器具10の他方の取付具30への長手方向の粗い位置決め以降を実施すればよい
【0053】
●器具10の他方の取付具30への長手方向の粗い位置決め
器具10の一方の取付具30への締結が完了した後、器具10を、一方の取付具30とともに長手方向にのみスライドさせる。
器具10の一方の取付具30への締結が完了していても、一方の取付具30はZバー80に架設されているだけでありZバー80に固定されていないので、器具10の長手方向へのスライドとともに、一方の取付具30もZバー80の上をスライドする。
他方の取付具30の位置合わせ部362の凸部の先端が器具10の他方の位置決め部12の開口に入いるように器具10を長手方向にスライドさせる。
【0054】
●器具10の他方の取付具30への長手方向と短手方向の正確な位置合わせ
さらに、他方の取付具30の器具固定部36の位置合わせ部362と器具10の他方の取付具30の位置決め部12とが合致するように器具10を押し上げて位置合わせをする。
【0055】
●他方の取付具30への締結ステップS23●(図17図18
締結ステップS23では、位置決めした後、器具10の他方の締結部363と他方の取付具30の締結部363とを締結具90により下から締結する。
以上で、器具10の他方の取付具30への締結が終了する。
●長手方向の位置調整ステップ●
図18のように、締結後は、取付具30の位置合わせ部362と器具10の位置決め部12とが嵌め合わされた状態で、締結具90が器具10の締結部363と取付具30の締結部363とを締結している。
器具10が1対の取付具30に締結された状態で、器具10と1対の取付具30を長手方向に移動させて、器具10を本来設置される位置に配置する。
器具10の一方と他方の取付具30への締結が完了していても、一方と他方の取付具30はZバー80に架設されているだけであり固定されていないので、器具10の長手方向へのスライドとともに、一方と他方の取付具30はZバー80の上をスライドする。
この状態で、取付具30への器具10の固定と配置が終了する。
【0056】
●光源ユニット20の固定ステップ●
取付具30への器具10の固定が終了後、光源ユニット20を器具10に固定する。
光源ユニット20を器具10に固定することにより、照明装置1のシステム天井への取付が終了する。
【0057】
●取付方法のまとめ●
1.取付具30をZバー80に乗せる。
2.器具10を片寄せし、Zバー80の段差部81に乗せる。
3.器具10を持ち上げながら器具10の角部をガイド部322の傾斜部に当てつつ、器具10の短手方向に器具10を動かしてセンタリングする。
4.センタリング後、器具10を器具10の長手方向のみに動かして、器具10の位置決め部12に取付具30の位置合わせ部362の突起部を嵌め込む。
5.器具10の締結部13と器具固定部36の締結部363とのネジ穴を締結具90で締結して器具の取付けが完了する。
【0058】
●取り外し方法●
照明装置1のシステム天井からの取り外しは、前述した取付方法を逆順に実施すればよい。
【0059】
***実施の形態の効果の説明***
実施の形態1の取付具30によれば、以下の効果がある。
【0060】
1.本実施の形態では、Zバーに対して、まず取付具30のみを置き、次に下から器具10を押し上げて取付具30に締結具90(ネジ)で固定するので、器具10を天井裏に潜らせる必要がない。
本実施の形態では、取付具30の下側のみで器具10の取付が可能であり、天井裏の状況に影響されずに器具10の取付が可能である。
本実施の形態では、取付具30は天井裏に押し込まれるが、手が入る程度のわずかな隙間があれば、取付具30を下からZバー80の上に置くことが可能である。
器具10と光源ユニット20は、Zバー80より上方(天井裏)に配置されず(飛び出さず)、器具10と光源ユニット20を取付具30より下方の領域内のオペレーションのみで取付けることができる。
天井下から器具10を見上げた状態では、締結部のネジ穴を合わせるのが難しい。そこで、取付具30の動きをZバー80への架設により規制し、器具10の動きをガイド部で規制するとともに、位置合せのための凹凸を設けて水平方向の位置合わせをすることで、簡単に器具本体を取付具30に取付けることが可能である。
また、本実施の形態では、器具10の取付けのための施工時間の短縮が図れる。
【0061】
***実施の形態の他の変形例の説明***
●器具10の変形例●(図18図19
図18のとおり、実施の形態1では、反射板15とZバー80の間に空間があり、空気調和機用の空気が矢印のように器具本体を通り抜けるリターン付器具を説明した。
図19のように、器具10は、空気調和機用の空気が器具本体を通り抜けないリターンなし器具でもよい。
リターンなし器具は、反射板15がZバー80に接触しており、反射板15とZバー80の間に空間がない。
このように、取付具30を先に取付け後から器具10を取付ける方法は、他機種に転用可能である。器具10の形状が変化しても、取付具30による取付に影響はない。
また、照明装置1に限らず、空気調和機、扇風機、ダクト、配線トレイ等の機器設備に対しても取付具30による取付が可能である。
【0062】
●バーの変形例●(図20
図20のように、Zバー80ではなく、Tバー85でもよい。
図示しないが、バー載置部33のバー収容部34に収容できるバーであれば同様なバーでもよい。
【0063】
●ガイド部322の変形例●(図21
図21のように、ガイド部322の最も狭い部分の幅Wが器具10の短手方向の幅Mと同じでもよい。
ガイド部322の最も狭い部分の幅Wが器具10の短手方向の幅Mと同じ場合は、ガイド部322により器具10の短手方向の位置決めが完結する。
【0064】
●ガイド部322の変形例●(図22
図22の(a)と(b)ように、ガイド部322は、直線の傾斜部でなくてもよく、円弧形状又は曲線形状の傾斜部でもよい。
ガイド部322は、上方ほど中心に向かうように狭まる傾斜部があればよい。
ガイド部322は、器具10の筐体11の形状に応じた形状でよい。
図22の(c)ように、ガイド部322は、直線の傾斜部と直線の鉛直線とで構成してもよい。鉛直線の間隔Wを器具10の短手方向の幅と同じにすれば、ガイド部322により器具10の短手方向の位置決めが完結する。
【0065】
●位置合わせ部362の変形例●(図23
図22の(a)ように、位置合わせ部362は、板状体、6面体でもよい。
図22の(b)ように、位置合わせ部362は、V字体又はV字ブリッジでもよい。
図22の(c)ように、位置合わせ部362は、半円柱体でもよい。
図22の(d)ように、位置合わせ部362は、U字体又はU字ブリッジでもよい。
図22の(b)、(c)、(d)の形状は、器具本体の短手方向のセンタリングに好適な向きである。
図22の(b)、(c)、(d)の形状を、器具固定部36の面下で90度回転させて形成すれば、器具本体の長手方向のセンタリングに好適である。
【0066】
図示しないが、位置合わせ部362は、角錐体、角錐台、円錐体、円錐台でもよい。
位置合わせ部362が、角錐体、角錐台、円錐体、円錐台の場合は、器具本体の長手方向と短手方向との両方の位置合わせ又は360度方向の位置合わせに好適である。
位置合わせ部362は、エンボス加工、切り起し加工、プレス加工、その他の加工方法で形成することができる。
位置合わせ部362は、器具本体側に突出する凸形状であればよい。
位置合わせ部362は、器具固定部36を加工して1つの部品に一体に形成してもよいし、器具固定部36とは別の部品を組み合わせて形成してもよい。
位置合わせ部362が凹部で、位置決め部12が凸部でもよい。
【0067】
●取付具30の変形例●(図24
図24の(a)は、取付具30の側面図である。
図24の(b)は、取付具30の平面図である。
図24のように、取付具30の高さUを小さくしてもよい。
図24の取付具30は、固定板361をなくし上板31に位置合わせ部362と締結部363とを形成したものである。
上板31の板厚を厚くして上板31に十分な剛性があれば、側板32と補強部35とによる補強が不要になり、取付具30の高さを小さくすることができる。
図24の取付具30を使用すれば、上板31の厚さと締結具90の先端とがZバー80の上端よりも上に飛び出すだけである。
このため、実施の形態1の取付具30よりも、天井裏の空間がさらに小さい場所に、取付具30を取付けることができる。
【0068】
●器具10の変形例●(図25図26
図25図26のように、器具10と取付具30との合計の高さRが、1対のZバー80の最小間隔Qより大きい場合でも、器具10をZバー80に設置することができる。
器具10と取付具30との合計の高さRが、1対のZバー80の最小間隔Qより大きい場合には、従来のように、器具10と取付具30とを固定してから1対のZバー80の間を通す方法では、1対のZバー80の最小間隔Qの間を通過させることができない。
本実施の形態では、取付具30のみZバー80に架設してから器具10を取付具30にしたから固定するので、取付具30が1対のZバー80の最小間隔Qの間を通過できればよい。
【0069】
図25の場合は、短手方向に沿った器具10の断面形状が縦長の矩形形状の器具10を示している。図25のように、器具10の短手方向の横幅Sが1対のZバー80の最小間隔Q(段差部81の間隔Q)以下であれば、器具10の高さがどのような高さであっても器具10をZバー80に設置することができる。
【0070】
図26の場合は、短手方向に沿った器具10の断面形状が縦長の台形形状の器具10を示している。図26のように、Zバー80の段差部81より上の器具10の短手方向の横幅Sが1対の最小間隔Q(段差部81の間隔Q)以下であれば、器具10の高さがどのような高さであっても器具10をZバー80に設置することができる。
【0071】
器具10は、平面視で、長尺形状でなくてもよい。
器具10は、平面視で、正方形、円形、楕円形、多角形、その他の形状でもよい。
【0072】
●取付具30の個数の変形例●
器具10が長尺形状でない場合は、取付具30は1対でなくてもよく、1個でもよい。
器具10が非常に長尺形状である場合は、取付具30は1対でなくてもよく、3個以上でもよい。
【0073】
●器具10と取付具30の変形例●(図27
図27の(a)は、器具10と取付具30の下面図である。
取付具30の器具固定部36の下面に、位置合わせ部362が存在する方向を指し示す方向表記366がある。
方向表記366は、器具固定部36の下面に表示されたV形状の記号である。
方向表記366は、印刷、ペイント、又は、シールにより形成できる。
器具10と取付具30との位置がずれている場合、位置決め部12を下から覗き、位置決め部12の開口内に見える方向表記366の指す方向を見れば位置合わせ部362がどちらの方向にあるかわかる。
図27の(a)の場合は、位置決め部12には、上向きの方向表記366が見えているから器具10を上向きにスライドさせれば、位置合わせ部362が見えてくる。
さらに、位置合わせ部362を器具固定部36の色と異なる色に着色しておけば、位置決め部12に位置合わせ部362が入ってくることが容易に判明する。
【0074】
図24の(b)は、器具10の下面図である。
図24の(b)では、位置決め部12の長手方向に両側に、細長いスリット状の覗き窓16を形成している。
器具10と取付具30との位置が長手方向にずれている場合、覗き窓16を下から覗くことにより、位置合わせ部362がどこにあるかわかる。
さらに、位置合わせ部362を器具固定部36の色と異なる色に着色しておけば、覗き窓16からに位置合わせ部362がどこにあるか容易に判明する。
【0075】
●締結具90の個数の変形例●
器具10を取付具30に取り付ける際に、1つの取付具30に対して器具10を固定するために用いる締結具90は、1個でもよいし3個以上でもよい。つまり、器具10を取付具30に取り付ける際に、1対の取付具30に対して器具10を固定するために用いる締結具90は、2個でもよいし3個以上でもよい。
また、締結具90の個数は、筐体11に設けられる締結部13の個数より少なくてもよく、器具固定部36に設けられる締結部363の個数より少なくてもよい。
【0076】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
1対のバーに載置される1対のバー載置部と、
前記1対のバー載置部の間にあり、器具を固定する器具固定部と
を備え、
前記器具は、位置決め部を有し、
前記器具固定部は、
前記器具の前記位置決め部に対応した位置に設けられた位置合わせ部と、
前記位置決め部に前記位置合わせ部が位置合わせされた状態で、前記器具と前記器具固定部とを締結する締結部と
を有する取付具。
【0077】
(付記2)
前記位置決め部と前記位置合わせ部とは、一方が凹部であり、他方が前記凹部に嵌めこまれる凸部であり、
前記凸部と前記凹部の嵌めこみにより水平方向の位置合わせをしている付記1に記載の取付具。
【0078】
(付記3)
前記器具固定部は、固定板を有し、
前記締結部は、前記固定板に形成された締結穴を有し、
前記締結穴は、前記固定板の上に向かって形成されたフランジを有する付記1又2に記載の取付具。
【0079】
(付記4)
前記器具固定部と前記1対のバー載置部との間に、前記位置決め部と前記位置合わせ部との位置合わせをガイドする1対のガイド部を備えた付記1から3のいずれか1項に記載の取付具。
【0080】
(付記5)
前記1対のガイド部は、下方に広がったテーパ部を有する付記4に記載の取付具。
【0081】
(付記6)
前記1対のバー載置部は、前記1対のバー載置部が前記1対のバーから外れないようにするはずれ止めを有する付記1から5のいずれか1項に記載の取付具。
【0082】
(付記7)
付記1から6のいずれか1項に記載の取付具と、
前記取付具に固定された器具と、
前記器具に固定された光源ユニットと
を備えた照明装置。
【0083】
(付記8)
システム天井に器具を取付ける取付方法において、
取付具を1対のバーに架設する架設ステップと、
前記取付具を前記1対のバーに架設した後、前記取付具に器具を固定する固定ステップと
を有する取付方法。
【0084】
(付記9)
前記架設ステップは、
前記取付具を前記1対のバーに接触しないように配置して、前記1対のバーの間を下から上に通過させる通過ステップと、
前記取付具が前記1対のバーを通過した後、前記取付具の両端にあるバー載置部を前記1対のバーの上に配置し、前記取付具を上から下に下降させる下降ステップと、
前記取付具がはずれないように前記取付具のはずれ止めを前記1対のバーにひっかけ、前記バー載置部を前記1対のバーの上に載置する載置ステップと
を有する付記8に記載の取付方法。
【0085】
(付記10)
前記固定ステップは、
前記器具を前記1対のバーの間を下から上に前記取付具に向けて上昇させる上昇ステップと、
前記器具の位置決め部と前記取付具の位置合わせ部とを一致させる位置決めステップと、
位置決めした後、前記器具の締結部と前記取付具の締結部とを締結具により下から締結する締結ステップと
を有する付記8又は9に記載の取付方法。
【符号の説明】
【0086】
1 照明装置、10 器具、11 筐体、12 位置決め部、13 締結部、14 着脱具、15 反射板、16 覗き窓、20 光源ユニット、30 取付具、31 上板、311 スリット、32 側板、321 舌片部、322 ガイド部、323 切欠き、33 バー載置部、331 端板、332 弾性板、333 はずれ止め、34 バー収容部、35 補強部、36 器具固定部、361 固定板、362 位置合わせ部、363 締結部、364 フランジ、366 方向表記、80 Zバー、81 段差部、85 Tバー、90 締結具、99 天井材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
図10
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