(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157658
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】営業支援システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20230101AFI20241031BHJP
G06Q 40/04 20120101ALI20241031BHJP
【FI】
G06Q10/00
G06Q40/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072132
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(74)【代理人】
【識別番号】100093104
【弁理士】
【氏名又は名称】船津 暢宏
(72)【発明者】
【氏名】沢田 圭
(72)【発明者】
【氏名】田村 英祐
【テーマコード(参考)】
5L010
5L040
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L010AA02
5L040BB52
5L049AA02
5L055BB52
(57)【要約】
【課題】 案件情報に関連した接触履歴情報の入力を容易にし、案件情報とそれに関連する接触履歴情報を容易に把握できる営業支援システムを提供する。
【解決手段】 営業支援サーバ1が、接続するユーザ端末2から、顧客に提案する金融商品の案件情報を登録させ、更に接触履歴登録画面を表示させ、接触履歴登録画面から、案件情報に関連付けて顧客への接触履歴情報を入力させ、ユーザ端末2に案件情報と接触履歴情報とを対応付けて表示させる営業支援システムとしている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客に金融商品を提案して進捗を管理する案件情報を登録する営業支援サーバを有する営業支援システムであって、
前記営業支援サーバは、前記案件情報に関連付けて顧客への接触履歴情報を入力させる接触履歴登録画面を接続する端末装置に表示させて、前記接触履歴登録画面から前記案件情報に関連する前記接触情報を入力させ、前記案件情報と前記接触履歴情報を関連付けて前記端末装置に表示させることを特徴とする営業支援システム。
【請求項2】
前記営業支援サーバは、前記接触履歴情報を、前記端末装置に前記案件情報が表示される同じ画面にタイムライン形式で接触方法とステータスを表示させることを特徴とする請求項1記載の営業支援システム。
【請求項3】
前記営業支援サーバは、前記案件情報に、顧客の他社取引情報を入力可能としたことを特徴とする請求項1又は2記載の営業支援システム。
【請求項4】
前記営業支援サーバは、特定キーワードで案件情報を検索する検索機能を備える請求項1又は2記載の営業支援システム。
【請求項5】
前記営業支援サーバは、特定のグループ単位で金額を集計する集計機能を備える請求項1又は2記載の営業支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、営業支援システムに係り、特に、CRM(Customer Relationship Management)システムを利用して顧客に対する提案案件の情報と接触履歴情報とを紐づけて管理できる営業支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[従来の技術]
従来の営業支援システムは、基本的に、端末装置から、顧客情報の管理を行うCRMサーバと、株価等の情報を提供する情報提供サーバとに、それぞれアクセスして使用するようになっていた。
【0003】
また、顧客に提案する案件についての情報(案件情報)は、投資信託、株式等の金融商品の販売予算実績・進捗等の管理情報であり、これらの案件情報は通常表計算ソフトで管理している。
更に、案件情報に対する営業活動を管理するためには、表計算ソフトでの入力と並行して、CRMシステムにおける顧客への接触履歴情報等に関連付けて案件情報を入力する必要があり、入力作業が煩雑であった。
【0004】
また、従来は、案件情報と接触履歴情報とが一元管理されていないため、案件情報と接触履歴情報はそれぞれ独立して表示されていた。
そのため、顧客に提案した案件について、どのような営業活動を行って、どのような結果が得られたかを時系列で容易に把握することができるものではなかった。
【0005】
[関連技術]
尚、関連する先行技術として、特開2021-022164号公報「営業支援システム」(特許文献1)がある。
特許文献1には、CRMサーバと情報提供サーバとの連携を図り、特にマーケットイベントに関してCRMサーバから情報提供サーバに容易に移行できる営業支援システムが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の営業支援システムでは、顧客に提案した案件情報と顧客への接触履歴情報が別々に管理されているので、双方の入力作業と確認作業が煩雑であり、各案件情報に関連する接触履歴情報を容易に把握できるものとはなっていないという問題点があった。
【0008】
尚、特許文献1には、案件情報に関連した接触履歴情報の入力を容易にし、案件情報と接触履歴情報を容易に把握できる構成についての記載がない。
【0009】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、案件情報に関連した接触履歴情報の入力を容易にし、案件情報とそれに関連する接触履歴情報を容易に把握できる営業支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、顧客に金融商品を提案して進捗を管理する案件情報を登録する営業支援サーバを有する営業支援システムであって、営業支援サーバは、案件情報に関連付けて顧客への接触履歴情報を入力させる接触履歴登録画面を接続する端末装置に表示させて、接触履歴登録画面から案件情報に関連する接触情報を入力させ、案件情報と接触履歴情報を関連付けて端末装置に表示させることを特徴としている。
【0011】
また、本発明は、上記営業支援システムにおいて、営業支援サーバは、接触履歴情報を、端末装置に案件情報が表示される同じ画面にタイムライン形式で接触方法とステータスを表示させることを特徴としている。
【0012】
また、本発明は、上記営業支援システムにおいて、営業支援サーバは、案件情報に、顧客の他社取引情報を入力可能としたことを特徴としている。
【0013】
また、本発明は、上記営業支援システムにおいて、営業支援サーバは、特定キーワードで案件情報を検索する検索機能を備えることを特徴としている。
【0014】
また、本発明は、上記営業支援システムにおいて、営業支援サーバは、特定のグループ単位で金額を集計する集計機能を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、顧客に金融商品を提案して進捗を管理する案件情報を登録する営業支援サーバを有する営業支援システムであって、営業支援サーバは、案件情報に関連付けて顧客への接触履歴情報を入力させる接触履歴登録画面を接続する端末装置に表示させて、接触履歴登録画面から案件情報に関連する接触情報を入力させ、案件情報と接触履歴情報を関連付けて端末装置に表示させる営業支援システムとしているので、接触履歴情報を案件情報と関連付けて入力する作業を軽減でき、また、営業担当者は、案件情報に関連する接触履歴情報を容易に把握でき、効率的で有効な営業活動を行うことができる効果がある。
【0016】
また、本発明によれば、営業支援サーバは、接触履歴情報を、端末装置に案件情報が表示される同じ画面にタイムライン形式で接触方法とステータスを表示させる上記営業支援システムとしているので、案件情報に関連した接触履歴情報のこれまでの経緯を時系列でわかりやすく表示して、営業活動に有効な情報を提供することができる効果がある。
【0017】
また、本発明によれば、営業支援サーバは、案件情報に、顧客の他社取引情報を入力可能とした上記営業支援システムとしているので、他社から自社への乗り換えを勧める営業活動を支援することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図3】案件・接触履歴表示画面の例を示す説明図である。
【
図5】履歴作成ボタンからの接触履歴登録画面を示す説明図である。
【
図6】案件検索画面(扱者向け)を示す説明図である。
【
図7】案件集計画面(本部社員向け)を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る営業支援システム(本システム)は、営業支援サーバが、接続する端末装置から、顧客に提案する金融商品の案件情報を登録させ、更に案件情報に関連付けて顧客への接触履歴情報を入力する接触履歴登録画面を表示させ、当該接触履歴登録画面から案件情報に関連する前記接触情報を入力させて、端末装置に案件情報と接触履歴情報を対応付けて表示させるものであり、案件情報に関連させた接触履歴情報の入力を容易にし、営業担当者は案件情報と接触履歴情報とを容易に関連付けて認識することができ、営業活動を支援できるものである。
【0020】
[本システム:
図1]
本システムの構成について
図1を参照しながら説明する。
図1は、本システムの構成概略図である。
本システムは、
図1に示すように、営業支援の処理を行う営業支援サーバ1と、営業者の端末装置になるユーザ端末2と、本部担当者の端末装置である本部端末3と、ネットワーク4とを備えている。
図1では、説明を簡単にするために、ユーザ端末2及び本部端末3を1台しか描画していないが、本来は複数台がネットワーク4に接続している。
【0021】
本システムの各部について説明する。
営業支援サーバ1は、制御部11と、記憶部12と、インタフェース部13とを備えている。
制御部11は、記憶部12に記憶する処理プログラムを読み込んで実行することで後述する機能を実現している。
記憶部12は、処理プログラムを記憶すると共に、CRMに関する顧客情報、案件情報、接触履歴情報等を記憶する。
インタフェース部13は、ネットワーク4に接続するためのインタフェース部である。
【0022】
ユーザ端末2は、営業担当者が使用するパーソナルコンピュータやタブレット等の端末装置であり、営業支援サーバ1にネットワーク4を介して接続し、営業支援サーバ1に記憶されている顧客情報、案件情報、接触履歴情報等を検索し、閲覧表示する。
また、ユーザ端末2は、顧客情報、案件情報及び接触履歴情報等の各種情報を入力して営業支援サーバ1に送信し、営業支援サーバ1に各種情報を登録する。
【0023】
本部端末3は、営業活動の拠点となる本部(例えば支店等)の担当者が使用するパーソナルコンピュータ等の端末装置であり、ユーザ端末2と同等の機能を備えると共に、集計等の処理を行う。
ネットワーク4は、イントラネット又は暗号化されたインターネットを想定している。
【0024】
[本システムにおける処理(機能)の概要]
次に、本システムにおける処理の概要について説明する。
本システムの処理(機能)としては、案件登録処理、接触履歴登録処理、案件検索処理、案件集計処理がある。
案件登録処理は、顧客に提案する案件についての管理情報を登録する処理である。具体的には、営業支援サーバ1の制御部11が、ユーザ端末2からの入力に基づいて、記憶部12に顧客に対応付けて提案内容(金融商品等)や提案実現の目標等を記憶する。
【0025】
接触履歴登録処理は、営業担当者が顧客に営業活動で顧客に接触した履歴の情報(接触履歴情報)を登録する処理であり、営業支援サーバ1の制御部11が、ユーザ端末2からの入力に基づいて、記憶部12に時系列で記憶する。
ここで、本システムの特徴として、接触履歴情報は案件情報に対応付けて入力され、記憶される。これにより、後述するように、ユーザ端末2において案件情報とそれに対応する接触履歴情報とを同一画面に表示させることができ、各案件情報について、顧客にどのようなアプローチを行ってきたのかを容易に把握できるものである。
【0026】
案件検索処理は、扱者向けの機能で、案件情報を検索する処理であり、本システムでは、営業支援サーバ1の制御部11が、ユーザ端末2から入力される様々な項目でフィルタリングして案件情報を絞り込んで、ユーザ端末2に検索結果を表示させるものである。
【0027】
案件集計処理は、本部社員向けの機能で、本システムでは、営業支援サーバ1の制御部11が、本部端末3から入力される指示に応じて、種々の項目によるフィルタリングを行い、更に、集計単位を切り替えて本部端末3に集計結果を表示させるものである。
【0028】
上述したように、各処理の処理手段は、営業支援サーバ1の制御部11が、記憶部12に記憶された処理プログラムを実行することにより実現されるものである。
各処理の詳細については、ユーザ端末2又は本部端末3における表示画面例を用いて後述する。
【0029】
[案件登録処理:
図2]
案件登録処理について
図2を用いて説明する。
図2は、案件登録画面の例を示す説明図である。
ユーザ端末2で、「案件登録」の指示が入力されると、当該指示が営業支援サーバ1に送信されて案件登録処理が開始され、営業支援サーバ1は、当該ユーザ端末2に、
図2に示すような案件登録画面を表示させる。尚、案件登録処理は、顧客情報が特定された状態から実行されるものである。
【0030】
図2に示すように、案件登録画面20では、提案銘柄、カテゴリ、約定目標日、目標金額、メモ等が入力可能となっており、営業担当者は、案件登録画面20において各項目を入力する。
【0031】
更に、本システムの特徴として、顧客との接触で得られた他社に関する情報を案件情報に含めて入力、表示している。具体的には、ユーザ端末2では、案件登録画面20において、取込金融機関、他社取引銘柄、推定金額等を他社取引情報21として入力する。
他社取引情報21を設けることにより、顧客の取引を他社から自社へ乗り換えさせるための営業活動を行う際に、有益な情報を提供できるものである。
【0032】
また、顧客情報が特定された状態で案件登録処理を行うため、営業支援サーバ1で予め関連情報として他社取引情報21等の顧客の属性を案件登録画面20に入力しておき、顧客の属性が入った案件登録画面20をユーザ端末2に表示させることも可能である。
これにより、当該顧客についていずれかの案件情報に関連情報を入力しておけば、その後の案件情報登録時には営業支援サーバ1によって関連情報が自動入力されるため、入力の作業を簡易にできるものである。
【0033】
入力が完了し、案件情報登録画面20で「保存」の指示が入力されると、入力されたデータは営業支援サーバ1に送信され、営業支援サーバ1の記憶部12に、顧客に対応する案件情報として記憶される。
このようにして案件登録処理が行われる。
【0034】
[案件・接触履歴表示画面:
図3]
接触履歴登録処理について説明する前に、本システムの特徴である案件・接触履歴表示画面について
図3を用いて説明する。
図3は、案件・接触履歴表示画面の例を示す説明図である。
図3に示すように、案件・接触履歴表示画面30は、案件情報と時系列の接触履歴情報とを一緒に表示するものである。
【0035】
図3の例では、案件・接触履歴表示画面30の上部に顧客の氏名が表示され、その下が大きく2つの表示エリアに分かれている。
図3では、左側に案件情報の内容を表示する案件情報表示部31が設けられ、右側に接触履歴の内容を表示するタイムライン表示部32が設けられている。
【0036】
案件情報表示部31には、上部に、ステータス表示部33が設けられ、当該案件の進捗状況を表示する。ステータスとしては、(1)情報取得、(2)提案、(3)約定の3段階があり、現在のステータスを目立つ色で表示して、視覚的にわかりやすく表示する。
図3の例では、(1)情報取得の下に線を付して、現在のステータスを示している。
ステータスの登録及び変更は、後述するように、接触履歴情報の登録時に行う。
【0037】
ステータス表示部33の下には、案件登録処理によって登録されている当該案件(提案)の内容が表示される。
図3の例では、提案銘柄、カテゴリ、契約目標日、目標金額、メモ等が表示されており、更に、他社取引情報34として、取込金融機関、他社取引銘柄及び推定金額が表示されている。
【0038】
タイムライン表示部32は、左側に表示された案件情報について、顧客に接触した営業活動の情報(接触履歴情報)の内容を時系列に表示する。
接触履歴情報の例としては、日付、紐づけステータス35、メモがあり、後述する接触履歴登録処理によって登録された内容が時系列に表示される。
【0039】
本システムでは、タイムライン表示部32の右上に表示された履歴作成ボタン37をクリックすることで、接触履歴登録処理が開始され、案件情報表示部31に表示された案件情報に対応する接触履歴情報を登録することができるものである。
あるいは、案件情報表示部31の右上にあるステータス変更ボタン36をクリックすることで、接触履歴情報登録処理を開始してもよい。
【0040】
図3に示すように、紐づけステータス35は、案件情報表示部31に表示された案件情報のステータスに紐づけられたステータスであり、案件情報のステータスに対応して、より細かい状態を登録・表示するものとなっている。
具体的には、紐づけステータス35は、活動内容(アクション、接触方法)35aと、接触後ステータス35bとの組で表され、活動内容35aの例としては、DM、セミナー、ポスティング、架電、課長訪問、部長訪問、支店長訪問等がある。
【0041】
また、接触後ステータス35bの例としては、情報取得、提案、保留、見込落、約定等がある。接触後ステータス35bは、内容に応じて色分け表示されており、進捗状況を容易に認識できるものである。
そして、紐づけステータス35の右側にはメモが表示される。メモは長文である場合には、一部が表示される。
【0042】
このように、本システムでは、案件・接触履歴表示画面30によって、顧客に提案している案件ごとに、提案の内容と同一画面上で接触履歴を時系列で表示するようにしているので、いつどのように顧客にアプローチしたか、それによって進捗状況はどうなっているかを容易に把握することができ、今後の営業活動に活かすことができるものである。
【0043】
[接触履歴登録処理:
図4]
次に、接触履歴登録処理について、
図4を用いて説明する。
図4は、接触履歴登録画面の例を示す説明図である。
ユーザ端末2において、例えば、メインの画面から「接触履歴登録」が選択されると、接触履歴登録処理が開始され、ユーザ端末2と営業支援サーバ1とのやり取りが開始される。
【0044】
本システムでは、接触履歴情報を案件情報に紐づけて登録するために、接触履歴登録処理では、まず、案件情報の特定を行う。
具体的には、ユーザ端末2において、顧客情報を検索して顧客を特定し、
図4(a)のステータス選択部41及び提案銘柄の入力欄が表示されると、ステータスを指定して案件情報を絞り込む。そして、提案銘柄の欄で右端の▽をクリックして、プルダウンで表示される提案銘柄の中から所望の銘柄を選択して、案件情報を特定する。新規の場合には、
図2に示した案件登録処理によって、案件情報を登録する。
【0045】
案件が特定されると、営業支援サーバ1は、当該案件について、ユーザ端末2に
図4(a)に示すような、紐づけステータス選択部42及びメモの入力欄を備えた接触履歴登録画面を表示させる。
また、
図3の案件・接触履歴表示画面30において、ステータス変更ボタン36がクリックされた場合にも、
図4の接触履歴登録画面が表示される。
【0046】
図4(a)に示すように、接触履歴登録画面では、ステータス選択部41と、提案銘柄と、紐づけステータス選択部42と、メモの欄が設けられており、最初は、現時点で営業支援サーバ1に記憶されている情報が表示されている。
つまり、ステータス選択部41には、営業支援サーバ1に記憶されている当該案件情報の現在のステータスが表示され、紐づけステータス選択部42には、当該案件情報に対応する接触履歴情報の現在の紐づけステータスが表示される。
図4(a)の例では、案件情報のステータスは「提案」、接触履歴情報の紐づけステータスも「提案」となっている。
【0047】
ここで、ステータスや紐づけステータスを変更する際には、プルダウンメニューによって選択する。
特に、紐づけステータス選択部42では、プルダウンによって、
図3に示した活動内容35aと接触後ステータス35bが選択可能となっている。
そして、ユーザ端末2からステータス、紐づけステータス、メモ等の接触履歴情報が入力されると、ユーザ端末2は、入力された情報に日時を付して営業支援サーバ11に送信し、営業支援サーバ11は、日時情報と紐づけステータス及びメモを、案件情報に対応付けて記憶しておく。
【0048】
紐づけステータス選択部42では、ステータス選択部41よりも細かい状態を選択することが可能である。
例えば、保留や見込落といった状態が選択できるものであり、保留や見込落が選択された場合には、
図3に示した案件・接触履歴表示画面30において、タイムライン表示部32の紐づけステータス35で、接触後ステータス35bとして表示されると共に、案件情報表示部31で、保留や見込落になった日付が「保留/見込落日」として表示されるようになっている(図示省略)。
【0049】
更に、紐づけステータス選択部42で紐づけステータスが選択されると、選択された紐づけステータスに応じた補足情報を登録する入力欄が表示される。
図4(b)では、
図4(a)の状態から、紐づけステータス選択部42で接触後ステータスを「約定」に変更した場合の接触履歴登録画面を示している。
図4(b)に示すように、紐づけステータスを「約定」に変更すると、それに対応した補足情報として、契約日欄43、契約金額欄44が表示され、それぞれ日付や金額が入力可能となる。
【0050】
接触履歴登録画面で入力された情報は、営業支援サーバ1に記憶され、
図3に示した案件・接触履歴表示画面30で案件情報に対応して表示される。
尚、紐づけステータスにおいて「約定」が選択されると、案件情報のステータス(ステータス選択部41のステータス)も「約定」に変更される(図示せず)。
【0051】
図4の接触履歴登録画面は、顧客を固定しておき、プルダウンで提案銘柄を変更して、案件情報を順次特定しながら接触履歴情報を登録できるため、特定の顧客について複数案件の接触履歴を登録する場合に便利であり、入力作業を軽減することができるものである。
【0052】
[履歴作成ボタンからの接触履歴登録画面:
図5]
次に、
図3に示した案件・接触履歴表示画面30の履歴作成ボタン37から接触履歴登録を行う場合の処理について
図5を用いて説明する。
図5は、案件・接触履歴表示画面の履歴作成ボタンから移行する場合の接触履歴登録画面を示す説明図である。
図3の案件・接触履歴表示画面30において、履歴作成ボタン37がクリックされると、営業支援サーバ1は、接触履歴登録処理に移行して、
図5に示すような接触履歴登録画面をユーザ端末2に表示させる。
【0053】
図5に示すように、履歴作成ボタン37から移行した場合には、既に顧客及び案件情報に対応付けられた状態であり、紐づけステータス選択部45及びメモを入力する画面となる。
紐づけステータス選択部45は、
図4の例と同様にプルダウンによって選択された活動内容35a、及び接触後ステータス35bを入力するものである。
ここでは、選択された紐づけステータスは「提案」となっている。
【0054】
図5の接触履歴登録画面で入力された情報も、
図4の場合と同様に時刻情報が付されて営業支援サーバ1に送信され、営業支援サーバ1で、顧客及び案件情報に対応付けられて記憶される。
【0055】
このように、本システムでは、
図4、
図5に示した接触履歴登録画面を用いることにより、接触履歴情報を案件情報に容易に紐づけて登録することができ、営業担当者の接触履歴情報の入力時の負荷を大幅に低減して業務効率を向上させることができるものである。
更に、本システムでは、営業支援サーバ1が、接触履歴登録画面での登録内容に基づいて、案件情報と接触履歴情報とを対応付けて記憶しておくことで、両者を案件・接触履歴表示画面30で一括して表示させることができ、ユーザ端末2に、業務の進捗や営業活動の経緯をわかりやすく表示して、今後の営業活動に利用することができるものである。
【0056】
[案件検索処理:
図6]
次に、扱者向けの案件検索処理について
図6を用いて説明する。
図6は、案件検索画面(扱者向け)を示す説明図である。
ユーザ端末2から「案件検索」の指示が入力されると、営業支援サーバ1が案件検索処理に移行して、ユーザ端末2に
図6に示す案件検索画面を表示させる。
【0057】
図6に示すように、案件検索画面では、任意のブロック、部店、課、扱者、顧客、期間(契約目標日、契約日等)を検索条件として入力可能としており、これらの条件を組み合わせて、案件情報を検索する。
そして、条件に合致する案件情報を抽出して、案件検索画面で案件検索結果として一覧表示する。
図6の例では、抽出された案件情報は省略している。
【0058】
更に、案件検索処理では、案件のステータス等によってフィルタリングを行って、絞り込みを行うことが可能である。
これにより、所望の案件情報を容易に抽出できるものである。
【0059】
[案件集計処理:
図7]
次に、本部社員向けの案件集計処理について
図7を用いて説明する。
図7は、案件集計画面(本部社員向け)を示す説明図である。
ユーザ端末2から「案件集計」の指示が入力されると、営業支援サーバ1が案件集計処理に移行して、ユーザ端末2に
図7に示す案件集計画面を表示させる。
【0060】
図7に示すように、案件集計画面では、任意のブロック、部店、課、扱者、顧客、期間(契約目標日等)を抽出条件として入力させて、入力された条件を組み合わせて、案件情報を抽出する。
そして、抽出された案件情報を一覧表示すると共に、抽出された案件情報に基づいて、目標金額合計等を集計し、表示する。
【0061】
その際、本システムでは、集計を行うグループの単位を切り替えて集計し、表示させることも可能である。ここでは、集計単位を「扱者」としており、扱者ごとに集計が行われる。尚、ここでは、扱者のように単数であっても、集計単位のグループの一種とする。
更に、案件集計処理では、
図6の案件検索処理と同様に、案件のステータス等で絞り込みを行うことも可能である。
【0062】
これにより、本部社員の集計データ確認、進捗把握を容易とし、管理業務の効率を向上させることができるものである。
【0063】
[実施の形態の効果]
本システムによれば、営業支援サーバ1が、接続するユーザ端末2から、顧客に提案する金融商品の案件情報を登録させ、更に接触履歴登録画面により、案件情報に関連付けて顧客への接触履歴情報を入力させ、ユーザ端末2に案件情報と接触履歴情報を対応付けて表示させるものであり、案件情報と接触履歴情報とを関連付けて入力する作業を大幅に軽減できると共に、案件情報と接触履歴情報とを容易に関連付けて認識でき、今後のアプローチに活用することができ、営業活動を支援できる効果がある。
【0064】
また、本システムによれば、営業支援サーバ1が、案件情報及びそれに対応するタイムライン形式の接触履歴情報を、案件・接触履歴表示画面30としてユーザ端末2に表示させるようにしているので、営業担当者は、各案件についてこれまでにどのような営業活動を行い、その結果がどうであったかといった経緯を時系列で容易に把握でき、今後の営業活動に役立てることができる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、案件情報に関連して接触履歴情報の入力を容易にし、案件情報と接触履歴情報を容易に把握できる営業支援システムに適している。
【符号の説明】
【0066】
1…営業支援サーバ、 2…ユーザ端末、 3…本部端末、 4…ネットワーク、 11…制御部、 12…記憶部、 13…インタフェース部、 20…案件登録画面、 21…他社取引情報、 30…案件・接触履歴表示画面、 31…案件情報表示部、 32…タイムライン表示部、 33…ステータス表示部、 34…他社取引情報、 35…紐づけステータス、 36…ステータス変更ボタン、 37…履歴作成ボタン、 41…ステータス選択部、 42,45…紐づけステータス選択部、 43…契約日欄、 44…契約金額欄