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特開2024-157731引出形遮断器の位置検出ユニット及び位置検出装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157731
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】引出形遮断器の位置検出ユニット及び位置検出装置
(51)【国際特許分類】
   H02B 11/12 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
H02B11/12 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072267
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109612
【弁理士】
【氏名又は名称】倉谷 泰孝
(74)【代理人】
【識別番号】100116643
【弁理士】
【氏名又は名称】伊達 研郎
(74)【代理人】
【識別番号】100184022
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 美保
(72)【発明者】
【氏名】中野 正詞
(72)【発明者】
【氏名】赤坂 謙一
【テーマコード(参考)】
5G012
【Fターム(参考)】
5G012AA09
5G012HH09
(57)【要約】
【課題】従来に比べて部品点数が少ない位置検出装置を提供する。
【解決手段】引出形遮断器の位置検出装置は、一端が、回転軸を有し、他端が遮断器本体と接触することにより、遮断器本体を収容する引出枠に対する遮断器本体の引出方向の位置に応じて回動する回動アームと、回動アームに固定され、回転軸を中心に回動し、スイッチ動作部を有するカムと、スイッチ動作部の接触状態により動作し、回動アームの回動角度を検出するスイッチと、を備えるものである。よって、位置検出装置の部品点数を、従来に比べて少なくすることができる。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が、回転軸を有し、他端が遮断器本体と接触することにより、前記遮断器本体を収容する引出枠に対する前記遮断器本体の引出方向の位置に応じて回動する回動アームと、
前記回動アームに固定され、前記回転軸を中心に回動し、スイッチ動作部を有するカムと、
前記スイッチ動作部の接触状態により動作し、前記回動アームの回動角度を検出するスイッチと、
を備えた引出形遮断器の位置検出ユニット。
【請求項2】
前記カムは、前記回転軸とは異なる位置に、前記回動アームを前記引出方向の位置に対応した複数の位置で、前記カムを保持する複数の係合保持部を有することを特徴とする
請求項1に記載の引出形遮断器の位置検出ユニット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の前記位置検出ユニットが、前記回転軸の延伸方向に並べて複数設けられた引出形遮断器の位置検出装置。
【請求項4】
複数の前記位置検出ユニットにそれぞれ設けられた前記カムは、前記引出方向の位置に対応する位置にそれぞれ前記スイッチ動作部が位置するように、複数の前記位置検出ユニットにそれぞれ設けられた前記回動アームに固定され、
複数の前記位置検出ユニットにそれぞれ設けられた前記スイッチは、複数の前記位置検出ユニットにそれぞれ設けられた前記回動アームの互いに異なる回動角度に応じて動作することにより、前記引出枠に対する前記遮断器本体の引出方向の複数の位置を検知する
請求項3に記載の引出形遮断器の位置検出装置。
【請求項5】
複数の前記遮断器本体の引出方向の位置は、断路位置、試験位置、接続位置を含む
請求項4に記載の引出形遮断器の位置検出装置。
【請求項6】
複数の前記位置検出ユニットにそれぞれ設けられる前記カムは同一の形状である
請求項4に記載の引出形遮断器の位置検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、引出形遮断器の遮断器本体の位置を検出する位置検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、遮断器本体に備えられる動作部材の移動に追従して回動する第1のレバーと、第1のレバーと係合して回動する第2のレバーと、回転自在に軸支される第3のレバーと、第2のレバーと第3のレバーとを連結するリンク部材と、第3のレバーと共に回動するカムと、マイクロスイッチと、を備える位置表示マイクロスイッチ装置が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09-130928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、遮断器本体に備えられる動作部材の移動をマイクロスイッチに伝えるために、第1のレバー、第2のレバー、第3のレバー、及びカムが用いられるため、部品点数が多いという課題があった。
【0005】
本開示は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、従来に比べて部品点数が少ない位置検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る引出形遮断器の位置検出ユニットは、一端が、回転軸を有し、他端が遮断器本体と接触することにより、遮断器本体を収容する引出枠に対する遮断器本体の引出方向の位置に応じて回動する回動アームと、回動アームに固定され、回転軸を中心に回動し、スイッチ動作部を有するカムと、スイッチ動作部の接触状態により動作し、回動アームの回動角度を検出するスイッチと、を備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る位置検出装置の部品点数を、従来に比べて少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の実施の形態1に係る引出形遮断器及び位置検出装置の斜視図である。
図2】本開示の実施の形態1に係る位置検出装置の斜視図である。
図3】本開示の実施の形態1に係る位置検出ユニットの側面図である。
図4】本開示の実施の形態1に係る位置検出ユニットの側面図である。
図5】本開示の実施の形態1に係る回動アームの斜視図である。
図6】本開示の実施の形態1に係るカムの側面図である。
図7】本開示の実施の形態1に係る第1ユニットの回動アーム及びカムの斜視図である。
図8】本開示の実施の形態1に係る第2ユニットの回動アーム及びカムの斜視図である。
図9】本開示の実施の形態1に係る第3ユニットの回動アーム及びカムの斜視図である。
図10】本開示の実施の形態1に係るマイクロスイッチの側面図である。
図11】本開示の実施の形態1に係る位置検出装置の正面図である。
図12】本開示の実施の形態1に係る引出形遮断器1及び位置検出装置の側面図である。
図13】本開示の実施の形態1に係る位置検出ユニットの側面図である。
図14】本開示の実施の形態1に係る引出形遮断器1及び位置検出装置の側面図である。
図15】本開示の実施の形態1に係る位置検出ユニットの側面図である。
図16】本開示の実施の形態1に係る引出形遮断器1及び位置検出装置の側面図である。
図17】本開示の実施の形態1に係る位置検出ユニットの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、図面は模式的に示したものであり、異なる図面にそれぞれ示されているサイズ及び位置の相互関係は、必ずしも記載されたものに限定されず、適宜変更され得る。また、以下の説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称及び機能も同一又は同様のものとする。よって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書における回動及び回転とは、回転軸を中心として右回り及び左回りの両者を指すものとする。すなわち、本明細書における回動、回転という記載は必ずしも一方の回転方向のみを示すものではない。
【0010】
実施の形態1.
実施の形態1における位置検出装置101について、図1から図17を用いて説明する。図1は実施の形態1に係る引出形遮断器1及び位置検出装置101の斜視図である。遮断器本体2及び位置検出装置101が見えるように、引出枠3の一部の記載を省いている。
【0011】
図1に示すように、本実施の形態に係る引出形遮断器1は、遮断器本体2と、引出枠3を含む。遮断器本体2は、電路を開閉する。引出枠3は、引出レール8を有し、引出レール8に沿って遮断器本体2が引き出されることが可能な状態で、遮断器本体2を収容する。すなわち、遮断器本体2は、引出枠3から引き出され、また、引出方向とは逆に押し込まれ引出枠3の内側に収納される。図1に示す矢印A方向に遮断器本体2を押し込むことで、遮断器本体2を引出枠3に格納することができる。
【0012】
遮断器本体2の引出方向の位置には、端子の接続状態により、複数の操作位置がある。遮断器本体2の操作位置には、例えば、接続位置、試験位置、及び断路位置がある。
【0013】
接続位置は、本体側主回路部4と引出枠側主回路部5とが電気的に接続されており、かつ、本体側制御回路部6と引出枠側制御回路部7とが電気的に接続されている状態である。接続位置は、主回路の開閉及び通電を行う位置である。接続位置、試験位置、及び断路位置はそれぞれ、引出枠3に対する遮断器本体2の引出方向の位置に対応している。
【0014】
試験位置は、本体側主回路部4と引出枠側主回路部5とが電気的に接続されており、かつ、本体側制御回路部6と引出枠側制御回路部7とが電気的に接続されていない状態である。試験位置は、制御回路の点検を行う位置である。
【0015】
断路位置は、本体側主回路部4と引出枠側主回路部5とが電気的に接続されておらず、かつ、本体側制御回路部6と引出枠側制御回路部7とが電気的に接続されていない状態である。断路位置は、遮断器本体2と引出枠3とが電気的に切り離された位置である。
【0016】
図1に示すように、位置検出装置101は、引出枠3に隣接して設けられる。位置検出装置101は、遮断器本体2の操作位置を電気的に検出し、表示する。位置検出装置101が遮断器本体2の操作位置を電気的に検出し、表示することで、遮断器本体2を適切な位置で操作することができる。
【0017】
図2は実施の形態1に係る位置検出装置101の斜視図である。図2に示すように、位置検出装置101は、例えば、第1ユニット201と、第2ユニット202と、第3ユニット203と、を含む。なお、第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203を位置検出ユニット200と総称する。
【0018】
第1ユニット201は、断路位置検出仕様に設定されている。断路位置検出仕様とは、断路位置を検出する仕様である。すなわち、断路位置において、後述するマイクロスイッチがオンとなる仕様のことである。
【0019】
第2ユニット202は、試験位置検出仕様に設定されている。試験位置検出仕様とは、試験位置を検出する仕様である。すなわち、試験位置において、マイクロスイッチがオンとなる仕様のことである。
【0020】
第3ユニット203は、接続位置検出仕様に設定されている。接続位置検出仕様とは、接続位置を検出する仕様である。すなわち、接続位置において、マイクロスイッチがオンとなる仕様のことである。
【0021】
第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203は、例えば、回動アーム11の回転軸の延伸方向に並べて設けられる。すなわち、各位置検出ユニット200の回動アーム11が回動する面を含む面と垂直な方向に並べて設けられる。
【0022】
位置検出装置101は、第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203を任意に選択し、組み合わせて含むことができる。図1及び図2においては、第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203を一つずつ組み合わせている。すなわち、図1及び図2において、位置検出装置101は、3つの位置検出ユニット200を含む。
【0023】
なお、位置検出装置101に含まれる位置検出ユニット200は、3つであることに限られず、1つ又は2つでもよいし、4つ以上でもよい。また、位置検出ユニット200が検出できる位置の組み合わせも任意に選択することができる。位置検出装置101に含まれる位置検出ユニット200が4つである場合は、例えば、位置検出装置101に、第1ユニット201が1つ、第2ユニット202が2つ、第3ユニット203が1つ含まれてもよい。
【0024】
異なる操作位置を検出する位置検出ユニット200を設けることで、位置検出装置101は、異なる複数の操作位置を検出することができる。
【0025】
第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203は、それぞれ異なる操作位置を検出する。また、第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203は、それぞれ独立して設けられている。すなわち、第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203は、それぞれ独立して引出枠3に取付けることができる。
【0026】
また、それぞれの位置検出ユニット200に設けられる回動アーム11は互いに物理的に接続されていない。なお、それぞれの位置検出ユニット200は、互いに接続されて引出枠3に取付けられてもよい。
【0027】
第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203が、それぞれ独立して引出枠3に取付けられていることで、位置検出ユニット200の組み合わせ及び数を変更することが容易である。すなわち、位置検出装置101に、位置検出ユニット200が1台設けられている状態から、位置検出ユニット200が4台設けられている状態に変更することなどが容易である。
【0028】
また、位置検出ユニット200がそれぞれ独立していることで、断路位置、試験位置、及び接続位置を一体の装置で検出していた場合に比べ、後述するアームピンを短くすることができる。後述する回動アームに用いる部品を短くすることで、回動アームに含まれるアームとアームピンとの組み立てが容易になり、位置検出ユニット200を組み立てるための組み立て治具を用いず、位置検出ユニット200を組み立てることが容易となる。
【0029】
また、位置検出ユニット200がそれぞれ独立していることで、断路位置、試験位置、及び接続位置を一体の装置で検出していた場合に比べ、位置検出ユニット200の大きさを小さくすることができる。位置検出ユニット200を小さくすることで、位置検出ユニット200を引出枠3に取り付けることが容易となる。
【0030】
位置検出ユニット200は、それぞれ筐体13を含む。筐体13は、例えば、端子台25を含む。端子台25は、図示しない端子に接続される。
【0031】
図3は実施の形態1に係る位置検出ユニット200の側面図である。図3は、図2を紙面右側から見た図に対応する。
【0032】
図3に示すように、位置検出ユニット200は、回動アーム11と、戻しばね12と、筐体13と、を含む。回動アーム11の一端は、遮断器本体2と当接して回動する。また、回動アーム11の他端は、筐体13に設けられた回動軸を中心に回動する。戻しばね12は、回動アーム11の回転軸に設けられ、回動アーム11及び筐体13に固定されている。回動アーム11は、遮断器本体2の操作位置に応じて回転する。
【0033】
戻しばね12は、回動アーム11を、図3に示す矢印D方向に付勢する。回動アーム11及び戻しばね12は、筐体13の外側に設けられている。筐体13は、カム14と、マイクロスイッチ17と、回動アーム11の一部を覆っている。筐体13は、引出枠3に隣接して設けられる。なお、本開示ではマイクロスイッチ17は、スイッチの一例として記載しており、スイッチの種類はマイクロスイッチに限られない。
【0034】
図4は実施の形態1に係る位置検出ユニット200のうち、第2ユニット202を示す側面図である。図4は、図2を紙面右側から見た図に対応する。また、図4は、図2に比べて、紙面手前側に設けられる筐体13の一部の記載を省いたものである。
【0035】
図4に示すように、位置検出ユニット200は、カム14と、マイクロスイッチ17と、を含む。マイクロスイッチ17は、板バネ18を含む。カム14は、回動アーム11に固定されており、回動アーム11と連動して共通の回転軸を中心に回転する。カム14は、例えば、円盤状の板であり、スイッチ動作部15を含む。
【0036】
カム14のスイッチ動作部15は、例えば、回転軸から外側に向かって凸形状に形成されており、マイクロスイッチ17の板ばね18を押し込む。マイクロスイッチ17は、カム14のスイッチ動作部15に板ばね18が押し込まれることによってオンし、遮断器本体2の操作位置を検出する。
【0037】
遮断器本体2を引出枠3に挿入すると、回動アーム11は、遮断器本体2に押されることで、回転軸ピン16を回転軸として、図4における矢印B方向に回転する。また、遮断器本体2を引出枠3に挿入すると、カム14は、回動アーム11と連動して、図4における矢印C方向に回転する。なお、回動アーム11は、遮断器本体2と直接接してもよいし、接続部材を介して間接的に接していてもよい。
【0038】
カム14が、遮断器本体2に押されて回転する回動アーム11と連動して回転することで、マイクロスイッチがオン又はオフされ、位置検出ユニット200は、遮断器本体2の操作位置を検出することができる。すなわち、遮断器本体2からマイクロスイッチ17へ、カム14及び回動アーム11のみで力を伝えることができる。よって、位置検出ユニット200に含まれる部品点数を従来よりも少なくすることができる。
【0039】
さらに、部品点数を従来よりも少なくすることによって、部品在庫の管理を容易にすることができる。また、部品点数を従来よりも少なくすることによって、位置検出ユニット200を組み立てることが容易となり、組立の効率が向上する。また、部品点数を従来よりも少なくすることによって、コストを削減することができる。
【0040】
図5は実施の形態1に係る回動アーム11の斜視図である。図5に示すように、回動アーム11は、アーム19と、アーム20と、回転軸ピン16と、アームピン21と、検出位置調整ピン22と、当接部23と、を含む。
【0041】
アーム19とアーム20とは、カム14を挟んで対向する位置に設けられる。アーム19及びアーム20は、回転軸ピン16を回転軸として回転する。アーム19及びアーム20は、当接部23で遮断器本体2と接触する。
【0042】
アームピン21は、アーム19及びアーム20を保持する。アームピン21は、アーム19及びアーム20の端部のうち、遮断器本体2側に設けられる。すなわち、アームピン21は、アーム19及びアーム20のうち、当接部23側に設けられる。アームピン21は、アーム19及びアーム20に固定される。
【0043】
アーム19及びアーム20は、アームの第1組付け穴31と、アームの第2組付け穴32と、アームの第3組付け穴33と、アームの回転軸組付け穴34と、を含む。アームの第1組付け穴31、アームの第2組付け穴32、アームの第3組付け穴33、及びアームの回転軸組付け穴34は、例えば、アーム19及びアーム20の延伸方向に並んで設けられる。
【0044】
回転軸ピン16は、アーム19及びアーム20のうち、遮断器本体2と反対側に設けられる。回転軸ピン16は、カム14、アーム19及びアーム20に固定される。回転軸ピン16は、アーム19及びアーム20のアームの回転軸組付け穴34に固定される。
【0045】
検出位置調整ピン22は、アーム19及びアーム20のアームの第1組付け穴31、アームの第2組付け穴32、又はアームの第3組付け穴33に組み付けられる。検出位置調整ピン22は、カム14、アーム19及びアーム20を保持する。すなわち、検出位置調整ピン22は、カム14、アーム19及びアーム20に固定される。
【0046】
アームの第1組付け穴31は、断路位置検出仕様の組付け穴である。第1ユニット201において、検出位置調整ピン22はアームの第1組付け穴31に組み付けられる。検出位置調整ピン22がアームの第1組付け穴31に組み付けられることで、位置検出ユニット200は、断路位置を検出することができる。
【0047】
アームの第2組付け穴32は、試験位置検出仕様の組付け穴である。第2ユニット202において、検出位置調整ピン22はアームの第2組付け穴32に組み付けられる。検出位置調整ピン22がアームの第2組付け穴32に組み付けられることで、位置検出ユニット200は、試験位置を検出することができる。
【0048】
アームの第3組付け穴33は、接続位置検出仕様の組付け穴である。第3ユニット203において、検出位置調整ピン22はアームの第3組付け穴33に組み付けられる。検出位置調整ピン22がアームの第3組付け穴33に組み付けられることで、位置検出ユニット200は、接続位置を検出することができる。
【0049】
図6は実施の形態1に係るカム14の側面図である。図6に示すように、カム14は、カムの第1組付け穴41と、カムの第2組付け穴42と、カムの第3組付け穴43と、カムの回転軸組付け穴44と、スイッチ動作部15と、を含む。
【0050】
なお、カムの第1組付け穴41、カムの第2組付け穴42、及びカムの第3組付け穴43を係合保持部と総称する。係合保持部は、カム14、アーム19、及びアーム20を保持する。なお、係合保持部は、回動アーム11とカム14とが連動して回転するように、カム14、アーム19及びアーム20を接続できればよく、穴でなくてもよい。
【0051】
回動アーム11に含まれる回転軸ピン16は、カム14の中心に設けられる。回転軸ピン16は、カムの回転軸組付け穴44を貫通して、カム14、アーム19、及びアーム20に固定される。カム14は、回転軸ピン16を中心に回転する。カム14は、回転軸ピン16を介して、アーム19及びアーム20に固定される。また、カム14は、検出位置調整ピン22を介して、アーム19及びアーム20に固定される。
【0052】
回動アーム11に含まれる検出位置調整ピン22は、カムの第1組付け穴41、カムの第2組付け穴42、又はカムの第3組付け穴43に組み付けられる。検出位置調整ピン22は、カムの第1組付け穴41、カムの第2組付け穴42、又はカムの第3組付け穴43を貫通して、カム14を保持する。
【0053】
検出位置調整ピン22は、カムの第1組付け穴41、カムの第2組付け穴42、又はカムの第3組付け穴43に固定される。検出位置調整ピン22がカムの第1組付け穴41、カムの第2組付け穴42、又はカムの第3組付け穴43を貫通して、カム14、アーム19、及びアーム20に固定されることで、検出位置調整ピン22は、カム14に回転力を伝えることができる。
【0054】
カムの第1組付け穴41は、断路位置検出仕様の組付け穴である。すなわち、カムの第1組付け穴41は、引出方向の位置の一つである断路位置に対応した係合保持部である。第1ユニット201において、検出位置調整ピン22はカムの第1組付け穴41に組み付けられる。検出位置調整ピン22がカムの第1組付け穴41に組み付けられることで、位置検出ユニット200は、断路位置を検出することができる。
【0055】
検出位置調整ピン22がカムの第1組付け穴41に組み付けられる場合、スイッチ動作部15は、遮断器本体2が断路位置にあるときにマイクロスイッチ17をオン状態にする位置にある。すなわち、検出位置調整ピン22がカムの第1組付け穴41に組み付けられる場合、スイッチ動作部15は、引出方向の位置である断路位置に対応する位置にある。
【0056】
カムの第2組付け穴42は、試験位置検出仕様の組付け穴である。すなわち、カムの第2組付け穴42は、引出方向の位置の一つである試験位置に対応した係合保持部である。第2ユニット202において、検出位置調整ピン22はカムの第2組付け穴42に組み付けられる。検出位置調整ピン22がカムの第2組付け穴42に組み付けられることで、位置検出ユニット200は、試験位置を検出することができる。
【0057】
検出位置調整ピン22がカムの第2組付け穴42に組み付けられる場合、スイッチ動作部15は、遮断器本体2が試験位置にあるときにマイクロスイッチ17をオン状態にする位置にある。すなわち、検出位置調整ピン22がカムの第2組付け穴42に組み付けられる場合、スイッチ動作部15は、引出方向の位置である試験位置に対応する位置にある。
【0058】
カムの第3組付け穴43は、接続位置検出仕様の組付け穴である。すなわち、カムの第3組付け穴43は、引出方向の位置の一つである接続位置に対応した係合保持部である。第3ユニット203において、検出位置調整ピン22はカムの第3組付け穴43に組み付けられる。検出位置調整ピン22がカムの第3組付け穴43に組み付けられることで、位置検出ユニット200は、接続位置を検出することができる。
【0059】
検出位置調整ピン22がカムの第3組付け穴43に組み付けられる場合、スイッチ動作部15は、遮断器本体2が接続位置にあるときにマイクロスイッチ17をオン状態にする位置にある。すなわち、検出位置調整ピン22がカムの第3組付け穴43に組み付けられる場合、スイッチ動作部15は、引出方向の位置である接続位置に対応する位置にある。
【0060】
カム14の外周部に設けられるスイッチ動作部15は、例えば、回転軸から外側に向かう方向に凸形状である。スイッチ動作部15は、カム14の回転角度によって、マイクロスイッチ17に接触し、マイクロスイッチ17をオン状態にする。カム14は回動アーム11と連動して動くため、マイクロスイッチ17は、回動アーム11の回転角度を検出することができる。
【0061】
なお、スイッチ動作部15の形状は、回転軸から外側に向かう方向に凸形状であることに限られず、凹形状であってもよい。スイッチ動作部15の形状が回転軸から外側に向かう方向に凹形状である場合、マイクロスイッチの配置、動作を適宜調整すればよい。
【0062】
カム14の形状は、第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203のうちどの位置検出ユニット200に用いられる場合においても同一の形状である。
【0063】
カム14は、カムの第1組付け穴41、カムの第2組付け穴42、及びカムの第3組付け穴43を有し、カムの第1組付け穴41、カムの第2組付け穴42、及びカムの第3組付け穴43がそれぞれの操作位置に対応していることで、第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203に用いるカム14の形状を、同一の形状にすることができる。
【0064】
カム14は、回動アーム11の回転をカム14に伝える回転軸ピン16とは異なる位置に、係合保持部を有する。カム14と回動アーム11とが、回転軸とは異なる位置で係合保持されていることで、回転軸ピン16と、回動アーム11及びカム14との位置関係がずれることを防ぐことができる。また、検出位置調整ピン22と、回動アーム11及びカム14との位置関係がずれることを防ぐことができる。すなわち、回動アーム11の回転が、カム14に伝わらないことを防ぐことができる。
【0065】
図7は実施の形態1に係る第1ユニット201の回動アーム11及びカム14の斜視図である。図7は、回動アーム11とカム14とを断路位置検出仕様に組み付けた状態を示している。図7に示すように、回動アーム11の検出位置調整ピン22は、アームの第1組付け穴31に固定される。また、回動アーム11の検出位置調整ピン22は、カムの第1組付け穴41を貫通してカム14に固定される。
【0066】
検出位置調整ピン22がアームの第1組付け穴31及びカムの第1組付け穴41に固定されることで、遮断器本体2の操作位置が断路位置である場合に、図示しないマイクロスイッチ17がオンになる。すなわち、第1ユニット201は断路位置を検出することができる。
【0067】
図8は実施の形態1に係る第2ユニット202の回動アーム11及びカム14の斜視図である。図8は、回動アーム11とカム14とを試験位置検出仕様に組み付けた状態を示している。図8に示すように、回動アーム11の検出位置調整ピン22は、アームの第2組付け穴32に固定される。また、回動アーム11の検出位置調整ピン22は、カムの第2組付け穴42を貫通してカム14に固定される。
【0068】
検出位置調整ピン22がアームの第2組付け穴32及びカムの第2組付け穴42に固定されることで、遮断器本体2の操作位置が試験位置である場合に、図示しないマイクロスイッチ17がオンになる。すなわち、第2ユニット202は試験位置を検出することができる。
【0069】
図9は実施の形態1に係る第3ユニット203の回動アーム11及びカム14の斜視図である。図9は、回動アーム11とカム14とを接続位置検出仕様に組み付けた状態を示している。図9に示すように、回動アーム11の検出位置調整ピン22はアームの第3組付け穴33に固定される。また、回動アーム11の検出位置調整ピン22は、カムの第3組付け穴43を貫通してカム14に固定される。
【0070】
検出位置調整ピン22がアームの第3組付け穴33及びカムの第3組付け穴43に固定されることで、遮断器本体2の操作位置が接続位置である場合に、図示しないマイクロスイッチ17がオンになる。すなわち、第3ユニット203は接続位置を検出することができる。
【0071】
図10は実施の形態1に係るマイクロスイッチ17の側面図である。上述したように、本実施の形態では、スイッチの一例として、マイクロスイッチを用いているが、マイクロスイッチに限られず、カムの形状に応じた各種スイッチを用いることができる。
【0072】
図10に示すように、マイクロスイッチ17は、板ばね18と、押圧部24と、を含む。カム14のスイッチ動作部15が板ばね18を押圧することで、板ばね18が押圧部24を押し込む。板ばね18が押圧部24を押し込むことで、マイクロスイッチ17がオン状態になり、マイクロスイッチ17がオン状態を出力することができる。
【0073】
図11は実施の形態1に係る位置検出装置101の正面図である。すなわち、位置検出装置101を回転軸が紙面左右方向になるように示したものである。なお、図11において、筐体13及びマイクロスイッチ17は省略している。図11は、第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203が1つずつ設けられる場合を示している。第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203は、回転軸の延伸方向に紙面左側から順に並んでいる。
【0074】
カム14は、それぞれの位置検出ユニット200のうち、回転軸の延伸方向において中央に設けられる。なお、カム14が設けられる位置は、回転軸の延伸方向において中央からずれていてもよい。
【0075】
第1ユニット201、第2ユニット202、及び第3ユニット203の検出位置調整ピン22は、それぞれカムの第1組付け穴41、カムの第2組付け穴42、及びカムの第3組付け穴43に固定されている。よって、回動アーム11の回動角度が同じ場合でも、スイッチ動作部15が設けられる周方向の位置が互いに異なる。操作位置が試験位置又は接続位置である場合も同様に、スイッチ動作部15が設けられる周方向の位置はそれぞれの仕様によって異なる。
【0076】
図12は実施の形態1に係る引出形遮断器1及び位置検出装置101の側面図である。すなわち、遮断器本体2の引出方向が紙面左方向になるように示したものであり、位置検出装置101に含まれる回動アーム11の回転軸は紙面手前方向である。遮断器本体2及び位置検出装置101が見えるように、引出枠3の一部の記載を省いている。図12は、遮断器本体2の操作位置が断路位置である場合を示している。
【0077】
遮断器本体2を引出枠3に格納する場合、遮断器本体2は矢印A方向に移動するように、引出枠3に挿入される。遮断器本体2が矢印A方向に移動することで、遮断器本体2の操作位置は、断路位置になる。回動アーム11の当接部23は、遮断器本体2に接している。
【0078】
遮断器本体2が矢印A方向に移動することで、回動アーム11が回動する。遮断器本体2の操作位置が断路位置であるとき、回動アーム11の回動角度は、断路位置に対応する角度である。
【0079】
断路位置における遮断器本体2は、試験位置及び接続位置に比べて、図12の紙面左右方向において、最も左側に位置している。
【0080】
図13は実施の形態1に係る位置検出ユニット200の側面図である。図13は、図2を右側から見た図に対応する。また、図13は、図4と同様に、紙面手前側に設けられる筐体13の一部の記載を省いたものである。図13は、断路位置における位置検出ユニット200を示している。
【0081】
図13(a)は、第1ユニット201である。図13(b)は、第2ユニット202である。図13(c)は、第3ユニット203である。
【0082】
図13(a)に示すように、第1ユニット201のカム14は、断路位置検出仕様に組み付けられている。すなわち、検出位置調整ピン22は、アームの第1組付け穴31及びカムの第1組付け穴41に固定されている。
【0083】
操作位置が断路位置であるとき、第1ユニット201のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18に接触し、板ばね18を押圧している。板ばね18がスイッチ動作部15に押圧されることで、押圧部24が板ばね18に押し込まれる。押圧部24が押し込まれることで、マイクロスイッチ17はオン状態となり、オン状態であることを出力することができる。
【0084】
図13(b)に示すように、第2ユニット202のカム14は、試験位置検出仕様に組み付けられている。すなわち、検出位置調整ピン22は、アームの第2組付け穴32及びカムの第2組付け穴42に固定されている。
【0085】
操作位置が断路位置であるとき、第2ユニット202のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18に接触していない。又は、操作位置が断路位置であるとき、第2ユニット202のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18を押圧していない。操作位置が断路位置であるとき、第2ユニット202のマイクロスイッチ17はオフ状態である。マイクロスイッチ17は、オフ状態であることを出力することができる。
【0086】
図13(c)に示すように、第3ユニット203のカム14は、接続位置検出仕様に組み付けられている。すなわち、検出位置調整ピン22は、アームの第3組付け穴33及びカムの第3組付け穴43に固定されている。
【0087】
操作位置が断路位置であるとき、第3ユニット203のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18に接触していない。又は、操作位置が断路位置であるとき、第3ユニット203のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18を押圧していない。操作位置が断路位置であるとき、第3ユニット203のマイクロスイッチ17はオフ状態である。マイクロスイッチ17は、オフ状態であることを出力することができる。
【0088】
図14は実施の形態1に係る引出形遮断器1及び位置検出装置101の側面図である。遮断器本体2及び位置検出装置101が見えるように、引出枠3の一部の記載を省いている。図14は、遮断器本体2の操作位置が試験位置である場合を示している。
【0089】
操作位置を断路位置から試験位置に変更するとき、遮断器本体2を矢印A方向に移動させる。遮断器本体2が矢印A方向へ移動することで、遮断器本体2の操作位置が、試験位置になる。回動アーム11の当接部23は、遮断器本体2に接している。
【0090】
遮断器本体2が矢印A方向に移動することで、回動アーム11が回動する。遮断器本体2の操作位置が試験位置であるとき、回動アーム11の回動角度は、試験位置に対応する角度である。
【0091】
試験位置における遮断器本体2は、図14の紙面左右方向において、断路位置と接続位置との間に位置する。
【0092】
図15は実施の形態1に係る位置検出ユニット200の側面図である。図15は、図2を右側から見た図に対応する。また、図15は、図4と同様に、紙面手前側に設けられる筐体13の一部の記載を省いたものである。図15は、試験位置における位置検出ユニット200を示している。
【0093】
図15(a)は、第1ユニット201である。図15(b)は、第2ユニット202である。図15(c)は、第3ユニット203である。
【0094】
図15(a)に示すように、第1ユニット201のカム14は、断路位置検出仕様に組み付けられている。すなわち、検出位置調整ピン22は、アームの第1組付け穴31及びカムの第1組付け穴41に固定されている。
【0095】
操作位置が断路位置から試験位置になると、第1ユニット201のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18に接触しなくなる。又は、第1ユニット201のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18を押圧しなくなる。操作位置が試験位置であるとき、第1ユニット201のマイクロスイッチ17はオフ状態である。マイクロスイッチ17は、オフ状態であることを出力することができる。
【0096】
図15(b)に示すように、第2ユニット202のカム14は、試験位置検出仕様に組み付けられている。すなわち、検出位置調整ピン22は、アームの第2組付け穴32及びカムの第2組付け穴42に固定されている。
【0097】
操作位置が断路位置から試験位置になると、第2ユニット202のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18に接触するようになる。又は、第2ユニット202のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18を押圧するようになる。板ばね18がスイッチ動作部15に押圧されることで、押圧部24が板ばね18に押し込まれる。押圧部24が押し込まれることで、マイクロスイッチ17はオン状態となり、オン状態であることを出力することができる。
【0098】
図15(c)に示すように、第3ユニット203のカム14は、接続位置検出仕様に組み付けられている。すなわち、検出位置調整ピン22は、アームの第3組付け穴33及びカムの第3組付け穴43に固定されている。
【0099】
操作位置が試験位置であるとき、第3ユニット203のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18に接触していない。又は、操作位置が試験位置であるとき、第3ユニット203のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18を押圧していない。操作位置が試験位置であるとき、第3ユニット203のマイクロスイッチ17はオフ状態である。マイクロスイッチ17は、オフ状態であることを出力することができる。
【0100】
図16は実施の形態1に係る引出形遮断器1及び位置検出装置101の側面図である。遮断器本体2及び位置検出装置101が見えるように、引出枠3の一部の記載を省いている。図16は、遮断器本体2の操作位置が接続位置である場合を示している。
【0101】
操作位置を試験位置から接続位置に変更するとき、遮断器本体2を矢印A方向に移動させる。遮断器本体2が矢印A方向へ移動することで、遮断器本体2の操作位置が、接続位置になる。回動アーム11の当接部23は、遮断器本体2に接している。
【0102】
遮断器本体2が矢印A方向に移動することで、回動アーム11が回動する。遮断器本体2の操作位置が接続位置であるとき、回動アーム11の回動角度は、接続位置に対応する角度である。
【0103】
接続位置における遮断器本体2は、試験位置及び接続位置に比べて、図16の紙面左右方向において、最も右側に位置している。
【0104】
図17は実施の形態1に係る位置検出ユニット200の側面図である。図17は、図2を右側から見た図に対応する。また、図17は、図4と同様に、紙面手前側に設けられる筐体13の一部の記載を省いたものである。図17は、接続位置における位置検出ユニット200を示している。
【0105】
図17(a)は、第1ユニット201である。図17(b)は、第2ユニット202である。図17(c)は、第3ユニット203である。
【0106】
図17(a)に示すように、第1ユニット201のカム14は、断路位置検出仕様に組み付けられている。すなわち、検出位置調整ピン22は、アームの第1組付け穴31及びカムの第1組付け穴41に固定されている。
【0107】
操作位置が接続位置であるとき、第1ユニット201のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18に接触していない。又は、操作位置が接続位置であるとき、第1ユニット201のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18を押圧していない。操作位置が接続位置であるとき、第1ユニット201のマイクロスイッチ17はオフ状態である。マイクロスイッチ17は、オフ状態であることを出力することができる。
【0108】
図17(b)に示すように、第2ユニット202のカム14は、試験位置検出仕様に組み付けられている。すなわち、検出位置調整ピン22は、アームの第2組付け穴32及びカムの第2組付け穴42に固定されている。
【0109】
操作位置が試験位置から接続位置になると、第2ユニット202のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18に接触しなくなる。又は、第2ユニット202のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18を押圧しなくなる。操作位置が接続位置であるとき、第2ユニット202のマイクロスイッチ17はオフ状態である。マイクロスイッチ17は、オフ状態であることを出力することができる。
【0110】
図17(c)に示すように、第3ユニット203のカム14は、接続位置検出仕様に組み付けられている。すなわち、検出位置調整ピン22は、アームの第3組付け穴33及びカムの第3組付け穴43に固定されている。
【0111】
操作位置が試験位置から接続位置になると、第3ユニット203のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18に接触するようになる。又は、第3ユニット203のスイッチ動作部15は、マイクロスイッチ17の板ばね18を押圧するようになる。板ばね18がスイッチ動作部15に押圧されることで、押圧部24が板ばね18に押し込まれる。押圧部24が押し込まれることで、マイクロスイッチ17はオン状態となり、オン状態であることを出力することができる。
【0112】
遮断器本体2が引出枠3から引き出される場合は、戻しばね12の力によって、回動アーム11は、回転軸ピン16を中心に、図3に示す矢印D方向に回転する。回動アーム11が矢印D方向に回動することで、マイクロスイッチ17は、遮断器本体2が引出枠3に格納される場合と逆の順番で、オン又はオフされる。
【0113】
位置検出ユニット200は、回転軸の延伸方向に並べて複数設けられる。複数の位置検出ユニット200にそれぞれ設けられたカム14は、引出方向の位置にそれぞれ対応した係合保持部で、複数の位置検出ユニット200にそれぞれ設けられた回動アーム11に固定される。複数の位置検出ユニット200にそれぞれ設けられたマイクロスイッチ17は、複数の位置検出ユニット200にそれぞれ設けられた回動アーム11の互いに異なる回動角度に応じて動作することにより、引出枠3に対する遮断器本体2の引出方向の複数の位置を検知する。
【0114】
複数の位置検出ユニット200にそれぞれ設けられるカム14は、回転軸とは異なる位置に複数の位置検出ユニット200にそれぞれ設けられる回動アーム11に固定される複数の係合保持部を有する。複数の位置検出ユニット200にそれぞれ設けられる回動アーム11とカム14は引出枠3に対する遮断器本体2の引出方向の位置にそれぞれ対応した互いに異なる位置の係合保持部と固定されている。
【0115】
複数の位置検出ユニット200は、引出枠3に対する遮断器本体2の引出方向の位置に応じた互いに異なる複数の状態をそれぞれ検知する。
【0116】
なお、本明細書で説明した上記の各実施の形態では、各構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係又は実施の条件等について記載している場合があるが、これらは全ての局面において例示であって、各実施の形態が記載されたものに限られることはない。よって、例示されていない無数の変形例が、各実施の形態の範囲内において想定される。例えば、任意の構成要素を変形する場合、追加する場合又は省略する場合、さらには、少なくとも1つの実施形態における少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれる。
【0117】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0118】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0119】
(付記1)
一端が、回転軸を有し、他端が遮断器本体と接触することにより、前記遮断器本体を収容する引出枠に対する前記遮断器本体の引出方向の位置に応じて回動する回動アームと、
前記回動アームに固定され、前記回転軸を中心に回動し、スイッチ動作部を有するカムと、
前記スイッチ動作部の接触状態により動作し、前記回動アームの回動角度を検出するスイッチと、
を備えた引出形遮断器の位置検出ユニット。
(付記2)
前記カムは、前記回転軸とは異なる位置に、前記回動アームを前記引出方向の位置に対応した複数の位置で保持する複数の係合保持部を有することを特徴とする
付記1に記載の引出形遮断器の位置検出ユニット。
(付記3)
付記1又は付記2に記載の前記位置検出ユニットが、前記回転軸の延伸方向に並べて複数設けられた引出形遮断器の位置検出装置。
(付記4)
複数の前記位置検出ユニットにそれぞれ設けられた前記カムは、前記引出方向の位置に対応する位置にそれぞれ前記スイッチ動作部が位置するように、複数の前記位置検出ユニットにそれぞれ設けられた前記回動アームに固定され、
複数の前記位置検出ユニットにそれぞれ設けられた前記スイッチは、複数の前記位置検出ユニットにそれぞれ設けられた前記回動アームの互いに異なる回動角度に応じて動作することにより、前記引出枠に対する前記遮断器本体の引出方向の複数の位置を検知する
付記3に記載の引出形遮断器の位置検出装置。
(付記5)
複数の前記遮断器本体の引出方向の位置は、断路位置、試験位置、接続位置を含む
付記4に記載の引出形遮断器の位置検出装置。
(付記6)
複数の前記位置検出ユニットにそれぞれ設けられる前記カムは同一の形状である
付記4又は5に記載の引出形遮断器の位置検出装置。
【符号の説明】
【0120】
1 引出形遮断器、2 遮断器本体、3 引出枠、11 回動アーム、13 筐体、14 カム、15 スイッチ動作部、16 回転軸ピン、17 マイクロスイッチ、19、20 アーム、21 アームピン、22 検出位置調整ピン、23 当接部、24 押圧部、31 アームの第1組付け穴、32 アームの第2組付け穴、33 アームの第3組付け穴、34 アームの回転軸組付け穴、41 カムの第1組付け穴、42 カムの第2組付け穴、43 カムの第3組付け穴、44 カムの回転軸組付け穴、101 位置検出装置、200 位置検出ユニット、201 第1ユニット、202 第2ユニット、203 第3ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17