特開 2024-157736 ケーブル式手動遠隔操作装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024157736

(43)【公開日】2024-11-08

(54)【発明の名称】ケーブル式手動遠隔操作装置

(51)【国際特許分類】

   A01D 34/90 20060101AFI20241031BHJP

   A01D 34/86 20060101ALI20241031BHJP

【ＦＩ】

A01D34/90 Z

A01D34/86

【審査請求】未請求

【請求項の数】6

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023072274

(22)【出願日】2023-04-26

(71)【出願人】

【識別番号】592242327

【氏名又は名称】日本フレックス工業株式会社

(72)【発明者】

【氏名】竹内 勇輝

(72)【発明者】

【氏名】山本 喬之

(72)【発明者】

【氏名】寺浦 崇行

【テーマコード（参考）】

2B083

【Ｆターム（参考）】

2B083AA02

2B083AA03

2B083BA02

2B083CA02

2B083CA07

2B083CA27

2B083DA02

2B083DA03

2B083EA08

2B083HA37

2B083HA59

(57)【要約】

【課題】駆動源を有する作業用機器の作動を停止することなく、前記作業用機器を保持軸周りに回動可能とし、作業用機器の機能拡大を図る。
【解決手段】作業用機器Ｃの非作動部分と一体回動する作動用回動体２０と、これと離間した位置でスライド兼回動可能な操作用回動体１０を有し、前記操作用回動体１０による操作で、前記作動用回動体２０の回動角の保持解除・角度変更・再保持を連続的に遠隔操作するケーブルＣ１・Ｃ２・Ｃ３を備える。刈払機Ｋに適用した場合、草刈り用の刈刃回転体を操作棹Ｐの周りに速やかに回動でき、多様な草刈り場に適用可能であり、かつ、作業効率の向上と疲労軽減が可能となる。
【選択図】図３

【特許請求の範囲】

【請求項1】

円周軸の外周上で前記円周軸のまわりに回動自在に保持される、
手動用の操作用回動体と、
前記操作用回動体と離間し、駆動源を有する作業用機器の非作動部分が一体連結された作動用回動体と、
に対し、
前記操作用回動体の第１方向への回動操作とそれと反対の第２方向への回動操作を、前記操作用回動体と前記作動用回動体に掛け渡された第１あるいは第２のケーブルを介して前記作動用回動体に伝達し、所定の回動角を付与する回動機構とともに、
少なくとも前記作動用回動体に対し、前記回動操作により付与された作動用回動体の回動角を保持する保持機構を備える、
ケーブル式手動遠隔操作装置

【請求項2】

前記回動機構に係るそれぞれのケーブルが、
前記操作用回動体と前記作動用回動体のいずれにおいても、その内部に形成された、前記円周軸の円周方向から軸方向に延びるケーブルガイドに沿って配索される、
請求項１のケーブル式手動遠隔操作装置

【請求項3】

前記作動用回動体と前記操作用回動体のいずれにも前記保持機構を備え、
第３のケーブルを介して、これらの保持機構を連動して作動させる連動保持機構を有する、
請求項２のケーブル式手動遠隔操作装置

【請求項4】

前記回動機構は、
前記操作用回動体においては、前記円周軸の周上で装着固定され、ケーブルガイド溝を
有する第１ケーブルガイド部材と、
前記第１ケーブルガイド部材の外周面上を回動し、かつ、前記第１ケーブルガイド部材の円周方向溝から引き出されたケーブル端の係止め部を有する第１回動部材からなり、
一方、前記作動用回動体においては、前記操作用回動体と同様の、第２ケーブルガイド部材と第２回動部材からなり、
前記連動保持機構は、
前記作動用回動体においては、前記第２ケーブルガイド部材に回動不能かつスライド可能に保持されるとともに、前記第２回動部材との嵌合歯をも備えるロック部材を、付勢バネでスライド移動して前記第２回動部材とのロック保持状態を成し、
一方、操作用回動体においては、前記第１回動部材と一体回動可能かつスライド可能に保持されたスライド兼回動操作部材を内蔵し、非スライド時には前記第３ケーブルを介した付勢力で前記スライド兼回動操作部材の有する嵌合歯が、前記第１ケーブルガイド部材に備える回動阻止突起と嵌合状態を成して回動不能となり、
前記スライド兼回動操作部材を前記付勢力に抗してスライド操作した場合には、前記第３ケーブルを介して前記ロック部材と連動してロック解除状態（回動可能）とするものである、
請求項３に記載のケーブル式手動遠隔操作装置

【請求項5】

操作棹の一端に刈刃回転体を内蔵するヘッド部を備えるとともに、前記ヘッド部から離間した位置で前記操作棹に一体保持されるハンドル部を有する刈払機であって、
前記作動用回動体を前記操作棹の一端部外周で軸芯周りに回動可能に保持し、かつ、前記ヘッド部を前記作動用回動体と一体固定するとともに、前記操作用回動体を前記ハンドル部の近傍に設けて、
回動角の保持と非保持及び回動角変更の操作を、ケーブルを介して、前記作動用回動体に伝達することを特徴とする、請求項１から４のいずれか１項に記載の、
刈払機用のケーブル式手動遠隔操作装置

【請求項6】

前記作動用回動体の可能回動角が±９０度の範囲である、
請求項５のケーブル式手動遠隔操作装置

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、駆動源を有する作業用機器の非作動部分を円周軸上で保持しつつ、手動遠隔操作により前記円周軸上まわりに回動可能とするケーブル式手動遠隔操作装置に関するものである。
ここで、駆動源を有する作業用機器とは、エンジン駆動力・電気エネルギー等を駆動源として、切断・切削・磨き・捕縛・握り等の機械動作的作業のみでなく、スイッチング操作等による照明・撮影等の情報取得的作業も含む機器を言う。
また、本願のケーブルとは、インナケーブルとそれを挿通するアウタケーシングを基本構成要素とする一般的なコントロールケーブルを言う。

【背景技術】

【0002】

従来、ケーブル式の手動遠隔操作で回動操作を行うものとして、一対のプーリ間に時計回り方向と反時計回り方向のワイヤロープをそれぞれ設け、入力側プーリの回動操作で出力側プーリに伝達し、出力側プーリと一体の被駆動体を回動可能とするものが知られている。例えば、自動車の空調装置のヒートコントロールにおいて、入力プーリと一体固定の操作ダイヤルを有し、出力プーリの出力軸には通風ダクト中に配置される開閉扉の駆動軸が連結されているものがある（特許文献１）。
上記の場合、入出力プーリとも、その回動挙動はこれらと一体の軸を回動するものであり、被駆動体の回動挙動により作業用機器の本来の作動機能（扉の開閉作業）を発揮するものである。
また、古い技術として、自動二輪車のスロットル操作装置において、スロットルグリップと一体のワイヤドラムがハンドル軸周りに回動し、開弁用と閉弁用のスロットルワイヤを介してスロットル弁を遠隔操作するものがある（特許文献２）。この遠隔装置では、操作側のスロットルグリップは円周軸上まわりの回動体であるが、被駆動体の回動挙動により本来の回動機能（スロットル弁の開閉）を発揮する点は上記例と同様である。
更に、これらはいずれも被駆動体が円周軸周りに回動するものではない。
一方、本願発明は、駆動源からの駆動力で本来の作業用機器の作動機能を維持したまま、この機器の非作動部分を円周軸上で回動させ、その回動により作業用機器の機能拡大を図る点に特徴があり、上記の場合とは大きく異なる。

【0003】

例えば刈払機については、作業用機器は刈払いヘッド部であり、作業用機器の作動部分は刈刃回転体で、非作動部分は刈刃回転体を内蔵するボディとなる。このボディ部分を操作棹上で回動・保持させ、その回動により刈刃回転体の機能拡大を図るものがある。刈払機の典型的な構成では、操作棹の一端に刈刃用の回転刃を内蔵した刈払いヘッドが備えられ、エンジン等を駆動源として操作棹の円筒管内を挿通する伝達軸により駆動力が伝達される。このような刈払機で、のり面等の傾斜した場所の雑草等を刈払う場合に、作業者が刈払機を傾けて作業する必要があり、作業者の疲労が増大する。そこで、刈払いヘッドと一体の連結機構を設け、前記連結機構を操作棹の軸心周りに回動可能とし、前記連結機構を手動で直接操作して所望の回動角を設定するものが開示されている（特許文献３）。また、その他の方法として、操作棹を前後に分割し、後の操作棹部に対し前の部分を回動可能にする場合には、振動の発生により刈払いヘッドを所望の姿勢に保持できない、との言及がある（特許文献３）。

【0004】

同じく、刈払機について、草や土等の飛散防止策として、刈刃を棹軸前方上面視で右側を接地面に近づけるように傾け、飛散物を作業者から遠ざける方向に向けているものがある（特許文献４）。刈刃が上面視で反時計方向に回転することを考慮したものである。即ち、刈刃を棹軸周りに回動することで、草や土等の飛散防止策になり得る。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0005】

【特許文献1】特開２０１８－１８７９９７号公報

【特許文献2】実開昭５４－０３９８６１号公報

【特許文献3】特開２０２２－５４４７６号公報

【特許文献4】特開２０１６－１４０２７４号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

一般的には、作業用機器の内、機械動作的作業は回転等の動きを含むため、作業用機器の作動中にその近傍に近づくのは避けなければならない。特許文献３の刈払機の例では、刈刃回転体の回動角の設定は、刈刃回転体内の近傍にて手動で行う。この場合、刈刃回転体の作動は安全上一旦停止となる。草刈り場は、一般的には変化する傾斜面を有しており、その都度所望の回動角や傾斜角に変更する必要があるので、特にエンジンを駆動源とする場合は、何度もエンジンを停止しなければならず、作業効率が大幅に悪化する。即ち、安全上の配慮から作業効率の悪化を招くケースである。
一方、安全上の配慮は特に必要ないが、作業用機器が手の届かない遠方位置や地中・管内等にあって、その作業用機器の非作動部分の保持部を回動させて機能を有効的に利用したい場合がある。例えば、管内に挿入された撮影機器の撮影部位を変更しつつ、管内壁面を継続的に調査したいケースである。

【0007】

そこで、本願では、作業用機器の作動を停止させることなく、前記作業用機器の非作動部分を保持軸上まわりに所望の回動角に速やかに設定可能とすることを課題とする。

【課題を解決するための手段】

【0008】

すなわち、本願発明は次の構成をなすが、刈払機に関してはその適用部位を限定している。

【0009】

前記課題を解決するため、本発明に係るケーブル式手動遠隔操作装置は、
円周軸の外周上で前記円周軸のまわりに回動自在に保持される、手動用の操作用回動体と、前記操作用回動体と離間し、駆動源を有する作業用機器の非作動部分が一体連結された作動用回動体と、に対し、前記操作用回動体の第１方向への回動操作とそれと反対の第２方向への回動操作を、前記操作用回動体と前記作動用回動体に掛け渡された第１あるいは第２のケーブルを介して前記作動用回動体に伝達し、所定の回動角を付与する回動機構とともに、
少なくとも前記作動用回動体に対し、前記回動操作により付与された作動用回動体の回動角を保持する保持機構を備えるものである（請求項１）。

【0010】

好適な構成として、前記ケーブル式手動遠隔操作装置は、前記回動機構に係るそれぞれのケーブルが、前記操作用回動体と前記作動用回動体のいずれにおいても、その内部に形成された、前記円周軸の円周方向から軸方向に延びるケーブルガイドに沿って配索されているものである（請求項２）。

【0011】

さらに好適な構成として、前記ケーブル式手動遠隔操作装置は、前記作動用回動体と前記操作用回動体のいずれにも前記保持機構を備え、第３のケーブルを介して、これらの保持機構を連動して作動させる連動保持機構を有するものである（請求項３）。

【0012】

更なる好適な構成として、前記ケーブル式手動遠隔操作装置は、
前記回動機構が、前記操作用回動体においては、前記円周軸の周上で装着固定され、ケーブルガイド溝を有する第１ケーブルガイド部材と、前記第１ケーブルガイド部材の外周面上を回動し、かつ、前記第１ケーブルガイド部材の円周方向溝から引き出されたケーブル端の係止め部を有する第１回動部材からなり、
一方、前記作動用回動体においては、前記操作用回動体と同様の、第２ケーブルガイド部材と第２回動部材からなり、
前記連動保持機構が、
前記作動用回動体においては、前記第２ケーブルガイド部材に回動不能かつスライド可能に保持されるとともに、前記第２回動部材との嵌合歯をも備えるロック部材を、付勢バネでスライド移動して前記第２回動部材とのロック保持状態を成し、
一方、操作用回動体においては、前記第１回動部材と一体回動可能かつスライド可能に保持されたスライド兼回動操作部材を内蔵し、非スライド時には前記第３ケーブルを介した付勢力で前記スライド兼回動操作部材の有する嵌合歯が、前記第１ケーブルガイド部材に備える回動阻止突起と嵌合状態を成して回動不能となり、
前記スライド兼回動操作部材を前記付勢力に抗してスライド操作した場合には、前記第３ケーブルを介して前記ロック部材と連動してロック解除状態（回動可能）とするものである（請求項４）。

【0013】

また、ケーブル式手動遠隔操作装置を刈払機用に限定し、
操作棹の一端に刈刃回転体を内蔵するヘッド部を備えるとともに、前記ヘッド部から離間した位置で前記操作棹に一体保持されるハンドル部を有する刈払機であって、
前記作動用回動体を前記操作棹の一端部外周で軸芯周りに回動可能に保持し、かつ、前記ヘッド部を前記作動用回動体と一体固定するとともに、前記操作用回動体を前記ハンドル部の近傍に設けて、
回動角の保持と非保持及び回動角変更の操作を、ケーブルを介して、前記作動用回動体に伝達することを特徴とする、請求項１から４のいずれか１項に記載のものとした（請求項５）。

【0014】

さらに好適な刈払機用のケーブル式手動遠隔操作装置として、前記作動用回動体の可能回動角が±９０度の範囲であるものとした（請求項６）。

【発明の効果】

【0015】

請求項１は、駆動源を有する作業用機器がその保持軸まわりに所望の回動角に遠隔操作できるので、安全性を確保しつつ作業性が向上する。

【0016】

請求項２は、ケーブル配索をコンパクトにまとめることができるので、小型化が可能になる。

【0017】

請求項３は、作動側と操作側の同一の保持・非保持状態を一括操作で実現できるので、誤操作防止と操作の容易性が確保できる。

【0018】

請求項４は、歯面嵌合のロック機構により保持機能が強化され、さらに、一つの操作部材の連続操作でロック解除・回動角変更・ロック保持が連続的に実現されるので操作を効率化できる。

【0019】

請求項５は、操作用回動体の操作で刈払機の刈刃回転体を草刈り面に対し所望の傾斜角に設定でき、草や土等の飛散防止とともに作業者の疲労度を軽減できる。また、草刈り作業中に、エンジンを停止することなく操作用回動体の回動角を変更できるので、作業効率も向上する。

【0020】

請求項６は、回動角を極限まで変更できるので、急傾斜ののり面での作業にも利用でき、刈払機の利用範囲が拡大する。

【図面の簡単な説明】

【0021】

【図1】本発明に適用される刈払機の全体図

【図2】同上の刈刃回転体と伝達要素の構造説明図

【図3】ケーブル式手動遠隔操作装置の全体斜視図

【図4】操作用回動体の各構成品の断面斜視図

【図5】作動用回動体の各構成品の断面斜視図

【図6】各ケーブル構造

【発明を実施するための形態】

【0022】

以下、本発明を実施するための形態として、刈払機に適用したケーブル式手動遠隔操作装置について説明する。

【0023】

刈払機はエンジンあるいは電気モータを駆動源として、操作棹の一端部に備える刈刃回転体により草刈り作業を実施するものである。本格的な草刈り作業用としては、操作棹の支持のためにＵハンドルやループハンドルを備えた肩掛け式や背負い式のものがあり、駆動源から刈刃回転体への伝達は中実軸やフレキシブル軸を介してベベルギヤで伝達するものが多い。但し、前記刈刃回転体にはモータと一体のものもあり、その電源は操作棹内のハーネスを介してモータに供給される。

【0024】

以下では、長時間の草刈り作業で利用される典型的な刈払機を例に説明する。図１に本刈払機Ｋの外観を、図２にベベルギヤを介した中実軸Ｔと刈刃回転体Ａの回転軸Ａ１の噛み合い構造を示す。尚、エンジンＢと中実軸Ｔはエンジン内に備える遠心クラッチを介して連結される（図面省略）。
本刈払機Ｋは、円管状の操作棹Ｐの一端に作業用機器Ｃ、他端に駆動源のエンジンＢを有し、その中間部にＵハンドルＨおよび肩掛けストラップ用のフックＦを有した肩掛け式の刈払機である。エンジンからの駆動力は操作棹Ｐの円管内部を挿通する中実軸Ｔで前記作動用機器Ｃの回転中心軸Ａ１に中実軸側および回転中心軸側のそれぞれのベベルギヤＴ１とＧ１を介して伝達する。作動用機器Ｃは、回転中心軸Ａ１まわりに草刈り用の刈刃を回転する刈刃回転体Ａを内蔵するである。尚、エンジンの始動は通常はリコイルスタータの手動操作によるものであり、所定回転数に達すると遠心クラッチにより駆動伝達部材の中実軸Ｔと繋がり駆動力が伝達される。

【0025】

（予備実験）
図１の刈払機に、本願発明のケーブル式手動遠隔操作装置（図３）を組み込み、作動確認の予備実験を実施した。この過程で、発明者は本機の重要な機能を見出した。
即ち、エンジン駆動状態（アイドリング状態でなく、通常の作業回転数）において、刈刃回転体を無負荷状態に保持したまま、操作用回動体の回動操作を実施しても、前記刈刃回転体の回転挙動には何ら異変は発生しない、という事実が明らかになった。これは、操作用回動体の回動操作で、作動用回動体と一体の刈刃回転体の回転軸が操作棹軸周りに回動した場合、刈刃回転体の回転軸側と中実軸側のベベルギヤ間に微小な回転変動の発生が予想し得るが、エンジンの通常回転数の変動に影響を与えるレベルではないからと考えられる。この事実から、草刈り作業中に作動用回動体を所望の角度に設定する場合、エンジンを停止することなく連続的に作業が可能となるので、作業効率が大きく向上することが期待される。また、エンジンを停止することなく刈刃回転体の回転軸を回動する場合、安全上から遠隔操作が有効な手段であることを確認した。

【0026】

以下、本願発明のケーブル式手動遠隔操作装置の具体的構造を説明する。

【0027】

（全体構造）
図１および図２に示す刈払機Ｋに適用したケーブル式手動遠隔操作装置Ｓについて、図３に沿って概要を説明する。本装置Ｓは、刈払機ＫのＵハンドル部Ｈに近接した位置に操作用回動体１０を、作業用機器Ｃの非作動部分であるボディ部と連結した位置に作動用回動体２０を設け、前記操作用回動体１０の手動回動操作で前記作動用回動体２０を３本のケーブルを介して所定の回動角に制御するものである。
前記作動用回動体２０の回動角は、前記操作用回動体１０の手動回動操作を加えない状態では、後述の付勢バネ２３を利用したロック機構でその回動角にロック保持されている。前記作動用回動体２０の回動角を変更する場合、前記操作用回動体１０の手動用回動操作ではロック保持解除操作と回動操作そして変更後の回動角のロック保持が一連の連続操作で実行される。この時、上記の３本のケーブルの内、２本は時計方向あるいは反時計方向の回動角選択用に、他の１本はロック機構のロック解除用に利用される。
以下、本装置Ｓの構成部品である、操作用回動体１０と作動用回動体２０と３本のケーブルＣ１・Ｃ２・Ｃ３についてその詳細について説明する。

【0028】

（操作用回動体１０）
図４に示す通り、３つの部材の組み合わせ構造である。これらの部材は、刈払機Ｋの操作棹Ｐの長手軸方向Ｘに互いにスライドして分離できる構造となっている。第１ガイド溝部材１３の嵌合突起１３ｂ（周上３か所）に対し、第１回動部材１２が通過溝１２ｂ（周上３か所）を介して、そして第１回動部材１２の部材挿入ガイド溝１２ｅ（周上３か所）に対し、スライド兼回動操作部材１１が挿入溝１１ｅ（周上３か所）に沿って順次組付けられる。

【0029】

第１ガイド溝部材１３は、操作棹Ｐに固定される固定ネジ穴１３ｆと、後述の回動用の第１および第２ケーブルのインナ３１・３３の通路としてのガイド溝１３ｃ・１３ｃとアウタ３２・３４のそれぞれのアウタ係止め穴部１３ｄ・１３ｄを備える。また、前述のスライド兼回動操作部材１１の回動阻止歯１１ｂと噛みあう嵌合突起１３ｂを有している。
尚、本部材１３の端部にはスライド兼回動操作部材１１の内部突起１１ｇに当接する抜け止め用スナップリングのリング溝１３ｇを有している。

【0030】

第１回動部材１２は、前述の回動用ケーブルＣ１・Ｃ２のインナ端ニップルかしめ３１ｔ・３３ｔの係止め部１２ａ・１２ａと、インナガイド溝１２ｃ・１２ｃおよびインナ周方向牽引スリット１２ｊを備える。また、後述の第３ケーブルＣ３のアウタ係止め穴兼インナ通路孔部１２ｄと、第１ガイド溝部材１３の嵌合突起１３ｂの通路溝１２ｂを有す。

【0031】

スライド兼回動操作部材１１は第１回動部材１２に対し、挿入溝１１ｅにより一体回動かつ、操作棹Ｐの軸長手方向にスライド移動可能である。
スライド兼回動操作部材１１は、前述の第３ケーブルＣ３のインナ端ニップルかしめ３５ｔの通路孔兼端部係止め穴部１１ａを有し、後述の作動回動体２０のロック部材２２と第３ケーブルＣ３を介して連結され、付勢バネ２３でロック部材２２と連動し、第１回動ピース側１２の方向に牽引されこれと当接する。この時、スライド兼回動操作部材１１内の回動阻止歯１１ｂは第１ガイド溝部材１３の嵌合突起１３ｂと嵌合保持状態にあり、回動不能である。前記回動阻止歯１１ｂは、スライド溝であり、スライド兼回動操作部材１１を第１回動部材側１２から引き離す方向に前記付勢バネ２３の付勢力に抗してスライド操作すれば、第１ガイド溝部材１３の嵌合突起１３ｂとの嵌合は解除される。同時に、第３ケーブルＣ３を介して作動回動体２０のロック部材２２のロック保持も解除される。この結果、スライド兼回動操作部材１１において、スライド操作を維持しながらの回動操作が可能となり、第１回動部材と一体回動することで、後述の操作回動体２０の第２回動部材２１を遠隔操作で回動可能となる。

【0032】

（作動用回動体２０）
図５に示すように４つの部材と１つの付勢バネ（図示せず）から構成される。これらの部材は操作用回動体１０の各構成部材と同様に、操作棹Ｐの軸長手方向Ｘにスライド可能である。操作棹Ｐの外周面には、第２ガイド溝部材２４が固定ネジ穴２４ｆを介して固定される。ロック部材２２は、第２ガイド溝ピース２４のガイド突起２４ｅ（周上２か所）に対して挿入溝２２ｅを介して挿入される。 第２回動部材２１は内蔵するロック部材嵌合歯２１ｂが前記ロック部材２２のロック歯２２ｂと嵌合可能であり、前記ロック部材２２の付勢バネ２３（図示せず）を介して押圧される。また、カバー部材２５は、第２ガイド溝部材２４に対し固定ネジ穴２５ｋ（周上３か所）を介して締結され、かつ、内部突起部にて第２回動ピース２１の当接リブ２１ｇを保持して抜け止めする。
尚、第３ケーブルＣ３のアウタ係止め部については、図４の１２ｄに対し、図５の２４ｉが、互いに周方向におよそ１８０度反対の位置に示されているが、図３の通り実際は回動角０度の状態では、操作棹の軸芯方向Ｘと並行に配索される。

【0033】

第２ガイド溝部材２４は、大径部２４ｐと小径部２４ｑを備える。大径部２４ｐの一端面側には、ケーブルＣ１・Ｃ２のアウタ係止め部２４ｈ・２４ｈとＣ３のアウタ係止め部２４ｉを有し、その内部から他端面２４ｎに向けてこれらＣ１・Ｃ２・Ｃ３ケーブルのインナ通過溝（図示なし）を備える。他端面２４ｎは、付勢バネ２３の一方の座面として利用される。尚、大径部２４ｐには、操作棹Ｐとの固定ネジ穴２４ｆおよびカバー部材との固定ネジ穴２４ｋを有する点は前述の通りである。
一方、小径部２４ｑには、大径部２４ｐのＣ１・Ｃ２ケーブルのインナ通過溝に繋がるＣ１・Ｃ２ケーブルインナ通路が設けられる。この通路はＣ１・Ｃ２ケーブルのインナ３１・３３の取出し穴２４ｒ・２４ｒに至るまで通路孔部（内部に突き抜け）として形成され、途中からインナガイド溝２４ｃ・２４ｃを形成する。また、小径部２４ｑには、大径部２４ｐのＣ３ケーブルのインナ通過溝に繋がるインナ通路孔部２４ｕ（内部に突き抜け、図示せず）が設けられ、Ｃ３ケーブルのインナ３５を小径部２４ｑの外部に取り出すことができる。

【0034】

付勢バネ２３（図５では省略）は、ロック部材２２を第２回動部材のロック部材嵌合歯に押圧するコイルバネであり、第２ガイド溝部材大径部２４ｐの他端面である座面２４ｎとロック部材２２の内部座面２２ｓにて保持される。

【0035】

ロック部材２２は、１０度間隔に設定されたロック歯２２ｂとその外周に沿って設けられた±９０度の回動限界ストッパ２２ｇを備える。第３ケーブルＣ３のインナガイドスリット２２ｃと、これと連続して外部端面２２ｎに連通するインナ通路孔兼インナ端係止め穴部２２ａ（図示せず）を有する。

【0036】

第２回動部材２１は、Ｃ１・Ｃ２のインナガイド溝２１ｃ・２１ｃとインナ係止め部２１ａ・２１ａとともにインナ周方向牽引スリット２１ｊを備え、ロック部材２２のロック歯２２ｂと噛みあうロック部材嵌合歯２１ｂを有する。また、作業用機器Ａである刈刃回転体を内蔵する作業用機器Ｃを固定連結するための固定ネジ穴２１ｆも有している。また、カバー部材２５の内部突起（表示せず）と当接する当接リブ２１ｇを有しているのは、前述の通りである。

【0037】

その他、第２ガイド溝部材２４及び第２回動部材２１の端部外周溝には防塵防水用のＯリングが備えられる。

【0038】

（ケーブルＣ１・Ｃ・Ｃ３）
図６に示す通り、使用されるＣ１・Ｃ２・Ｃ３ケーブルは、両端部に金属キャップを備えるアウタケーシングと、前記アウタケーシング部の内部を挿通し両端部にニップルかしめを有するインナケーブルからなる一般的なコントロールケーブルである。
また、図３に示すように、Ｃ１・Ｃ２ケーブルアウタの係止め部が操作用回動体と作動用回動体では円周軸の周上で略反対側にある。一方、Ｃ３ケーブルアウタの係止め部は、回動角０度では円周軸の周上で略同一位置に配される。
Ｃ１・Ｃ２ケーブルアウタについては、出来るだけ円周軸に近接させてコンパクトな配索とするためであり、Ｃ３ケーブルアウタについては、回動操作に伴い円周軸に沿ってケーブルの回り込みが生ずるが、これを極力抑制するためである。

【0039】

本装置の基本的な構成品の操作回動体１０と作動回動体２０の各構成部材とその組付けは以上に述べた通りである。以下では、ケーブルＣ１・Ｃ・Ｃ３の組付けを含め、ケーブル式手動遠隔操作装置Ｓとしての組付け手順について概略説明する。

【0040】

（組付け手順）
全体の組立てフローを説明する。本願のケーブル式手動遠隔操作装置Ｓは、そのＡＳＳＹ組立てを独立して実施し（前工程）、その後に適用機にそっくり移設することで組付けが完了する（後工程）。例えば、刈払機Ｋに装着する場合、まずケーブル式手動遠隔操作装置ＳのみのＡＳＳＹ組立てを実施し（前工程）、その後刈払機Ｋへの装着に移る（後工程）。尚、前工程と後工程が時期・場所を異にする場合、前工程完了時には、後工程への移送を容易にするために、前工程ＡＳＳＹ組立て品を管状の筒に仮止めしておくのが望ましい。

【0041】

刈払機Ｋに装着する後工程の手順は以下の通り。まず、操作棹Ｐの外周上に障害物がない状態で、本装置Ｓの前記仮止めを除去し、そっくり操作棹Ｐの外周上に移す。第１ガイド溝付き部材１３の固定ネジ穴１３ｆと第２ガイド溝付き部材２４の固定ネジ穴２４ｆを利用して、操作棹Ｐと固定する。その後、カバー部材２５を第２ガイド溝付き部材２４の大径部２４ｐにまでスライド移動し、固定ネジ穴２５ｋを利用して、第２ガイド溝付き部材２４と固定する。最後に、第２回動部材２１の固定ネジ穴２１ｆを利用して作業用機器Ｃと締結固定する。

【0042】

前工程であるケーブル式手動遠隔操作装置ＳのみのＡＳＳＹ組立ての概略を説明する。
まず、Ｃ１・Ｃ２・Ｃ３ケーブルは、インナとアウタを単品状態とし、インナの端部は一方端はかしめあり、他方端はかしめなし状態とする。

【0043】

操作用回動体１０の組付けからスタートする。Ｃ３ケーブルは、インナ３５のみ単独で他方端３５ｔから通路孔１１ａを貫通させた後、アウタ３６を装着してアウタ係止め部１２ｄに当接させる。Ｃ１・Ｃ２ケーブルは、インナ３１・３３のみ他方端３１ｔ・３３ｔを第１回動部材１２のインナ係止め部１２ａ・１２ａから貫通させ、第１ガイド溝部材１３のガイド溝１３ｃ・１３ｃに沿わせ、アウタを装着して係止め部１３ｄ・１３ｄに当接させる。その後、Ｃ１・Ｃ２・Ｃ３のインナの他方端もかしめて、Ｃ１・Ｃ２・Ｃ３ケーブルを完成させる。

【0044】

次に、操作用回動体２０の組付けに移る。まず、付勢バネ２３を第２ガイド溝部材２４とロック部材２２の間に組込む。そして、Ｃ３ケーブルのインナ他方端を第２ガイド溝部材２４のインナ通路孔２４ｕから外に出す。その後、ロッ部材２２を第２ガイド溝付き部材２４の大径部２４ｐ側に保持する（固定治具）。そして、Ｃ３ケーブルは、ロック部材２２のインナガイドスリット溝２２ｃを経由してインナ係止め部２２ａで保持され、Ｃ３ケーブルの組付けは完了する。

【0045】

一方、ケーブルＣ１・Ｃ２は、インナとともにアウタの他方端を第２ガイド部材２４の内部からインナ取出し穴２４ｒ・２４ｒまで近接させ、インナ３１・３３を引き出し、第２回動部材の周方向牽引スリット２１ｊの端部貫通孔２１ｋから一旦外部に出す。その後、インナ３１・３３を第２回動部材２１のインナ組付けガイド溝２１ｃ・２１ｃに沿わせつつ、第２ガイド溝部材２４のガイド溝２４ｃ・２４ｃに嵌め込む。そして、前記Ｃ１・Ｃ２ケーブルのインナ端かしめ３１ｔ・３３ｔをインナ係止め部２１ａ・２１ａに移動させ保持する。次に、Ｃ１・Ｃ２ケーブルのアウタ端３２ｔ・３４ｔを第２ガイド溝部材２４のアウタ係止め部２４ｈ・２４ｈに引き寄せて保持し、固定治具を開放する。

【0046】

以上で、前工程は完了するが、前述の通り、本装置Ｓの移送が必要な場合、ＡＳＳＹ組立て品として管状の筒に仮止めしておくのが望ましい。

【0047】

尚、ケーブルＣ１・Ｃ２・Ｃ３のいずれについても、そのインナ３１・３３・３５が張り状態で組付けられておれば、第１回動部材１２のスライド兼回動操作時においてもアウタ両端部のアウタ端キャップ３２ｔ・３４ｔ・３６ｔがその係止め部から脱落する心配はない。

【0048】

次に、本装置Ｓの手動操作とこれに伴う本装置Ｓの内部作動について概略説明する。

【0049】

（本装置Ｓの作動）
まず、初期状態は、操作用回動体１０と作動用回動体２０はいずれも回動角０度でロック保持されているとする。この場合、ケーブルＣ１・Ｃ２・Ｃ３は図３に示す通りに配索されている。その後、所望の回動角に設定するための手順は以下の通りである。即ち、手動にて、操作用回動体１０のスライド兼回動部材１１を、手前方向にスライド保持したまま所望の回動角まで回動し、その後前記のスライド兼回動部材１１から手を解放する。これらの一連の操作における本装置Ｓの動きを以下説明する。

【0050】

まず、初期状態では、スライド兼回動部材１１の第１回動阻止歯１１ｂは第１ガイド溝部材１３の嵌合突起１３ｂと嵌合し、かつ、ロック部材２２のロック歯２２ｂと第２回動部材のロック部材噛合歯２１ｂは嵌合し、付勢バネ２３により付勢力でロック保持されている。

【0051】

次に、操作用回動体１０のスライド兼回動部材１１を、手前方向にスライドすると、第１回動阻止歯１１ｂは第１ガイド溝部材１３の嵌合突起１３ｂとの嵌合がはずれるが、第１回動部材１２とは部材挿入ガイド溝１２ｅ及びスライド兼回動部材１１の挿入溝１１ｅによるスライド嵌合は維持される。また、この時Ｃ３ケーブルのインナ３５が牽引され、作動用回動体２０のロック部材２２が付勢バネ２３の付勢力に抗して第２ガイド溝部材２４の大径部側に引き寄せられる。この結果、ロック部材２２のロック歯２２ｂと第２回動部材２１のロック部材嵌合歯２１ｂとの嵌合が外れる。

【0052】

そして、上記のスライド操作を維持したまま、スライド兼回動部材１１を回動すると、これと一体に第1回動部材１２が回動する。そして、回動用のＣ１・Ｃ２ケーブルを介して、作動用回動体２０の第２回動部材２１が回動する。これにより、第２回動部材と一体の作動用機器も同時に回動する。

【0053】

次に、スライド兼回動部材１１を手放すと、付勢バネ２３の付勢力によりＣ３ケーブルは操作用回動体１０の第１回動部材１２側に引き戻され、第１回動阻止歯１１ｂと第１ガイド溝部材１３の嵌合突起１３ｂとの嵌合状態に戻る。同時に、操作用回動体２０では、ロック部材２２が付勢バネ２３の付勢力により、ロック歯２２ｂとロック部材噛合歯２１ｂが嵌合状態に戻る。この状態で、ロック保持がされる。

【0054】

次に、図１・図２の刈払機に図３のケーブル式手動遠隔操作装置Ｓを装着した場合の、具体的な手動遠隔操作について説明する。

【0055】

（草刈り作業と手動遠隔操作）
まず、この手動遠隔操作装置Ｓの初期状態として操作用回動体１０のスライド兼回動操作ピース１１の回動角を０度に設定保持する。その後、エンジンＢをリコイルスタータで始動させる。刈払機を肩掛けあるいは首掛け状態にして、ＵハンドルＨで操作棹Ｐを保持しつつ、草刈り場の路面の傾斜に合わせ、あるいは草や土等の飛散防止を考慮して、作業用機器Ｃの適正な回動角を予想する。そして、速やかに片手でスライド兼回動操作部材１１をスライドかつ回動操作して、前記予想の回動角の位置にて手を開放する。作業回転数にエンジン回転数を設定して、草刈り作業を開始する。仮に、予想した回動角が適正でなければ、一旦刈刃を無負荷状態にして、作業回転数を維持したまま再度回動角の変更を行う。草刈り場の路面状況の変化に伴い、連続的に回動角を随時変更する。

【0056】

急なのり面を有する畦道や小川沿いの草刈り場が想定できるが、このような場合は、回動角を±９０度近くまで設定することもできる。この場合、刈刃の回転方向を考慮して、草や土等の飛散防止に有利なのは時計周りの回動角か反時計周りの回動角かを選定するのが良い。

【0057】

以上の作業において、種々な傾斜面を有する草刈り場においても、作業者は無理な作業姿勢を強いられることがなく、かつ草や土等の飛散防止にも対応可能なので、作業負担が軽減できる。尚、上記の実施例では、草や土等の飛散防護カバーについては言及していないが、刈刃回転体を内蔵するカバー部と一体に回動すべき点は言うまでもない。

【0058】

（バリエーション）
以上は、本発明の一例として典型的な刈払機について述べたが、適用されるケーブル式手動遠隔操作装置に関して種々のバリエーションが可能である。具体的には次のようなバリエーションが可能である。

【0059】

（バリエーション１）
操作用回動体と作動用回動体の回動する軸径が異なるものであってもよい。例えば、作動用回動体の回動半径を小さくした場合、小さな操作回動角で大きな作動回動角が得られるので、手動操作の負担が小さい。

【0060】

（バリエーション２）
ケーブルの配索として円周軸の円周方向から軸方向に延びるケーブルガイドを内部に形成する必要もない。例えば、操作用回動体と作動用回動体に対し、各々の回動体の外部に設けた曲がりキャップ（ガイドパイプ）を介して連結することができる。ケーブル配索が容易で、組付性が良い。

【0061】

（バリエーション３）
強固な保持力を必要としない場合には、ロック機構の代わりに、作動用回動体の部位にディテント機構を採用することもできる。ロック解除用の専用ケーブルが不要であり、簡素な機構となるメリットがある。具体的には、作動用回動体の回動部材外周上で所定の回動角ごとに回動を阻止するディテント機構を設ければよい。例えば、凹部溝に付勢バネによる出没機構を組合せた慣用的なディテント機構が利用できる。

【0062】

（バリエーション４）
作動用回動体の回動角を設定する場合、操作用回動体の近傍に、その回動角を表示する表示手段を設けることもできる。目視では、作動用回動体の回動挙動の確認が困難な場合には有効である。

【産業上の利用可能性】

【0063】

本発明は駆動源を有する作業用機器に適用可能である。作業用機器は、既に述べた通りエンジン駆動力・電気エネルギー等を駆動源として、切断・切削・磨き・捕縛・握り等の機械動作的作業のみでなく、スイッチング操作等による照明・撮影等の情報取得的作業も含む機器である。これら作業用機器が軸周りに回動可能なものは利用可能である。

【0064】

尚、作業用機器は、刈払機のように歩行型に限定されるものではなく、走行車両の搭載機器あるいは工場内の装置にも適用可能である。

【符号の説明】

【0065】

Ｋ‥刈払機
Ｃ‥作業用機器（刈払いヘッド部）
Ａ‥作業用機器の作動部（刈刃回転体）
Ｐ‥操作棹
Ｈ‥Ｕハンドル
Ｓ‥ケーブル式手動遠隔操作装置
１０‥操作用回動体
１１‥スライド兼回動操作部材
１１ａ‥Ｃ３ケーブルのインナ通路孔兼係止め穴部
１１ｂ‥回動阻止歯
１２‥第１回動部材
１２ａ‥Ｃ１・Ｃ２ケーブルインナ係止め部
１２ｄ‥Ｃ３アウタ係止め穴兼インナ通路孔
１３‥第１ガイド溝部材
１３ｂ‥嵌合突起
１３ｃ‥Ｃ１・Ｃ２ケーブルインナガイド溝
１３ｄ‥Ｃ１・Ｃ２ケーブルアウタ係止め穴兼インナ通路溝
２０‥作動用回動体
２１‥第２回動部材
２１ａ‥Ｃ１・Ｃ２ケーブルインナ係止め部
２１ｂ‥ロック部材嵌合歯
２２‥ロック部材
２２ａ‥Ｃ３インナ通路孔兼インナ端係止め穴部
２２ｂ‥ロック歯
２２ｇ‥回動限界ストッパ
２３‥付勢バネ
２４‥第２ガイド溝部材
２４ｃ‥Ｃ１・Ｃ２ケーブルインナガイド溝
２４ｈ‥Ｃ１・Ｃ２ケーブルアウタ係止め部
２４ｉ‥Ｃ３ケーブルアウタ係止め部
２４ｒ‥インナ取出し穴
２５‥カバー部材
Ｃ１‥第１ケーブル
３１‥第１ケーブルインナ
３２‥第１ケーブルアウタ
Ｃ２‥第２ケーブル
３３‥第２ケーブルインナ
３４‥第２ケーブルアウタ
Ｃ３‥第３ケーブル
３５‥第３ケーブルインナ
３６‥第３ケーブルアウタ

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】