(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157766
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】移動体及び移動体充電方法
(51)【国際特許分類】
H02J 50/90 20160101AFI20241031BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20241031BHJP
G05D 1/43 20240101ALI20241031BHJP
【FI】
H02J50/90
H02J50/10
G05D1/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072319
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】521453057
【氏名又は名称】株式会社Octa Robotics
(71)【出願人】
【識別番号】523157759
【氏名又は名称】株式会社2DC
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鍋嶌 厚太
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301BB14
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301FF08
5H301GG07
5H301QQ04
(57)【要約】
【課題】自律移動する移動体を効率的に充電すること。
【解決手段】移動体30は、自律移動する移動体であって、バッテリー37と、無線給電で外部から電力を受け取って前記バッテリーを充電する受電部36と、前記バッテリー37から電力の供給を受けて前記移動体30を駆動する駆動部35と、前記移動体30の自律移動を制御する移動制御部31bと、前記バッテリー37の充電を制御する充電制御部31aとを備える。前記充電制御部31aは、前記移動体30が所定の給電位置で充電を開始した場合に、前記受電部36による受電の状況に基づいて、前記移動体30の位置が適正であるか否かを判定し、前記移動制御部31bは、前記充電制御部31aにより前記移動体30の位置が適正でないと判定された場合に前記移動体30を移動させて、前記充電に適した位置を探索する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律移動する移動体であって、
バッテリーと、
無線給電で外部から電力を受け取って前記バッテリーを充電する受電部と、
前記バッテリーから電力の供給を受けて前記移動体を駆動する駆動部と、
前記移動体の自律移動を制御する移動制御部と、
前記バッテリーの充電を制御する充電制御部とを備え、
前記充電制御部は、前記移動体が所定の給電位置で充電を開始した場合に、前記受電部による受電の状況に基づいて、前記移動体の位置が適正であるか否かを判定し、
前記移動制御部は、前記充電制御部により前記移動体の位置が適正でないと判定された場合に前記移動体を移動させて、前記充電に適した位置を探索する
ことを特徴とする移動体。
【請求項2】
請求項1に記載の移動体であって、
給電装置と無線通信する通信部をさらに備え、
前記通信部は、前記給電装置から送電中である旨を示す送電通知を受信可能であり、
前記充電制御部は、前記送電通知を受信し、かつ前記受電部による受電が不十分である場合に、前記移動体の位置が適正でないと判定することを特徴とする移動体。
【請求項3】
請求項2に記載の移動体であって、
前記充電制御部は、前記通信部を介して前記給電装置に対して送電開始要求を送信して無線給電を開始し、前記バッテリーの充電が完了した場合に前記通信部を介して前記給電装置に対して送電停止要求を送信することを特徴とする移動体。
【請求項4】
請求項3に記載の移動体であって、
前記充電制御部は、前記移動体の位置が適正でないと判定した場合に前記送電停止要求を送信し、
前記移動制御部は、前記送電停止要求の送信後に前記移動体を移動させて位置調整を行い、
前記充電制御部は、前記位置調整後に前記移動体が停止してから前記送電開始要求を送信して、前記移動体の位置が適正であるか否かを再判定することを特徴とする移動体。
【請求項5】
請求項1に記載の移動体であって、
前記移動制御部は、前記バッテリーの充電が完了した場合に、前記移動体を前記所定の給電位置から離脱させることを特徴とする移動体。
【請求項6】
バッテリーと駆動部とを備えて自律移動する移動体が、
無線給電が可能な所定の給電位置で充電を開始するステップと、
前記充電の状況に基づいて、前記移動体の位置が適正であるか否かを判定するステップと、
前記移動体の位置が適正でないと判定された場合に自律移動して、前記充電に適した位置を探索するステップと
を含むことを特徴とする移動体充電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体及び移動体充電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自律的に移動可能な移動体であるロボットが、必要に応じて充電可能な場所まで移動し、自らの充電を行う技術がある。例えば、特許文献1には、「制御装置は、ロボットの電池の充電レベルを決定し、充電レベルを表すデータを送信し、掃除ロボットにシーケンス内の部屋を掃除することを完了させるために電池を充電するのに必要とされる充電期間を含む充電命令を受信するように構成される。」「制御装置は、充電期間に基づいて、掃除ロボットを充電ステーションまでナビゲートし、経過した充電時間を示すデータを表示のために送信するように構成される」との記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
充電ステーション等で充電を行う際に、無線給電を用いることもできる。例えば、シート状の送電部を所定の給電位置に配置しておき、本体下部に受電部を設けた移動体が送電部の上まで移動して、送電部から電力を受け取る構成が考えられる。
【0005】
無線給電では、送電部と受電部との位置関係によって充電効率が低下する場合がある。例えば、送電部と受電部の大きさを略同一とする構成では、位置のずれにより顕著に充電効率が低下する。送電部が受電によりも大きい構成であっても、送電部による送電エリアに不感帯を設ける場合があり、受電部が不感帯の近傍に位置すると十分な充電効率が得られない。
また、移動体が備えるモーター等の駆動中に送電を行うと、ノイズや磁気センサの誤作動が生じて、移動体の誤動作の原因になる場合がある。このため、移動体にとって必要なタイミングに限定して、送電を行うことが望ましい。
これらのことから、移動体の動作に影響を与えることなく、効率的に充電を行うことが重要な課題となっている。
本発明では、自律移動する移動体を効率的に充電することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、代表的な本発明の移動体の一つは、自律移動する移動体であって、バッテリーと、無線給電で外部から電力を受け取って前記バッテリーを充電する受電部と、前記バッテリーから電力の供給を受けて前記移動体を駆動する駆動部と、前記移動体の自律移動を制御する移動制御部と、前記バッテリーの充電を制御する充電制御部とを備え、前記充電制御部は、前記移動体が所定の給電位置で充電を開始した場合に、前記受電部による受電の状況に基づいて、前記移動体の位置が適正であるか否かを判定し、前記移動制御部は、前記充電制御部により前記移動体の位置が適正でないと判定された場合に前記移動体を移動させて、前記充電に適した位置を探索することを特徴とする。
また、代表的な本発明の移動体充電方法の一つは、バッテリーと駆動部とを備えて自律移動する移動体が、無線給電が可能な所定の給電位置で充電を開始するステップと、前記充電の状況に基づいて、前記移動体の位置が適正であるか否かを判定するステップと、前記移動体の位置が適正でないと判定された場合に自律移動して、前記充電に適した位置を探索するステップとを含むことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、自律移動する移動体を効率的に充電できる。上記した以外の課題、構成及び効果は以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図4】充電の処理手順を説明するフローチャート(その1)
【
図5】充電の処理手順を説明するフローチャート(その2)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて実施例を説明する。
【実施例0010】
図1は、本実施例における移動体の充電についての説明図である。移動体30は、自律走行可能なロボットであり、充電が必要となった場合に、所定の給電位置にまで自律的に走行する。所定の給電位置の床下には、給電装置20が埋設されている。給電装置20は送電部26を備え、移動体30は受電部36を備える。送電部26と受電部36とが対向した状態では、送電部26から受電部36に無線給電が可能である。無線給電の方式については、任意の技術を用いればよい。
【0011】
ここで、送電部26は、受電部36と略同一の大きさである。このため、送電部26と受電部36とが適正に対向していれば、送電部26が送り出した電力を無駄なく受電部36に受電させることができる。一方、送電部26と受電部36の位置関係にずれが生じると、給電の効率が大きく低下する。言い換えれば、送電部26を受電部36と同程度のサイズとすると、高精度の位置決めを条件として高い給電効率を実現できる。
本実施例では送電部26と受電部36とが略同一の大きさである場合を例として説明を行うが、送電部が受電部よりも大きい構成であってもよい。送電部を大きくする場合にも、技術的、安全的、法規制的などの理由により、大きさには上限があり、受電部が送電部による送電エリアから出ると給電効率が低下する。複数の送電部を敷き詰めて、大きな送電エリアを形成する構成もあるが、この構成では送電部同士の干渉を避けるために不感帯を設ける必要があり、受電部が不感帯に位置すると十分な充電効率が得られない。このように、送電部と受電部の大きさによらず、高い給電効率の実現には、高精度の位置決めが求められる。
【0012】
所定の給電位置を特定する情報を予め移動体30に与え、移動体30が所定の給電位置を目的地として移動したとき、送電部26と受電部36の位置にずれが生じる可能性がある。移動における位置制御の精度が無線給電の要求精度に満たない場合、給電位置を特定する情報の精度が不十分である場合等があるからである。
【0013】
そこで、移動体30は、無線給電を受けて充電する場合に、給電位置が適正であるか否かを判定して、位置の調整を行う。具体的には、移動体30は、給電装置20から送電中である旨を示す送電通知を受信するとともに、受電部36から受電状況を取得する。
【0014】
移動体30は、送電通知と受電状況を用いて、給電位置評価を行う。給電位置評価では、移動体30は、送電通知を受信しているにも関わらず受電部36による受電が不十分である場合に、移動体30の位置が適正でないと判定する。
【0015】
移動体30は、位置が適正でないと判定すると、微小な距離を移動して停止し、再び給電位置評価を行う。移動体30は、給電位置評価と移動を繰り返すことで、送電部26と受電部36とが対向する適正な位置を探索する。そして、適正な位置となったならば、移動体30は、その位置で停止したままの状態をとり、無線給電による充電を行う。
【0016】
図2は、給電装置20の構成図である。給電装置20は、制御部21、通信部23、送電部26及び電源27を有する。
通信部23は、移動体30と無線通信する通信インタフェースである。送電部26は、移動体30の走行面(例えば床面)の下に配置され、上方向(移動体30側の方向)に電力を送電可能である。電源27は、給電装置20の動作に要する電力と、送電部26が送電する電力とを供給する。
【0017】
制御部21は、給電装置20の動作を制御する制御部である。制御部21は、CPU(Central Processing Unit)で実現してもよいし、ロジックデバイスであってもよい。制御部21は、送電処理部21a及び送電通知部21bを有する。
【0018】
送電処理部21aは、通信部23が移動体30から送電開始要求を受信した場合に、送電部26による送電を開始する。送電処理部21aは、通信部23が移動体30から送電停止要求を受信した場合に、送電部26による送電を停止する。
送電通知部21bは、送電部26が送電している間、通信部23から移動体30に送電通知を送信する。送電通知は、送電中である旨を示す通知である。
【0019】
図3は、移動体30の構成図である。
図3に示すように、移動体30は、CPU31、メモリ32、通信部33、記憶部34、駆動部35、受電部36、バッテリー37を備える。
【0020】
通信部33は、給電装置20と無線通信する通信インタフェースである。通信部33は、給電装置20に対する送電開始要求の送信、給電装置20に対する送電停止要求の送信、給電装置20からの送電通知求の受信に用いられる。
記憶部34は、プログラムや各種データを記憶する補助記憶装置である。
駆動部35は、移動体30を駆動するユニットであり、車輪やモーターなどを含む。
受電部36は、移動体30の本体下側に配置され、給電装置20から電力を受けてバッテリー37を充電する。
バッテリー37は、受電部36により充電され、移動体30の動作に要する電力を供給する。
記憶部34は、プログラムや各種データを記憶する補助記憶装置である。
【0021】
CPU31は、記憶部34から読み出したプログラムを主記憶装置であるメモリ32に展開し、順次実行することで、各種機能部としての動作を実現する。例えば、移動体30が清掃ロボットである場合には清掃に係る機能部としての動作を実現し、移動体30が運搬ロボットである場合には運搬に係る機能部としての動作を実現する。清掃や運搬のような移動体30の用途(タスク)を遂行するための機能部や、機構、各種センサについては、説明を省略する。ここでは、移動体30の充電に関与する機能部である充電制御部31aと移動制御部31bについて説明する。
【0022】
充電制御部31aは、移動体30の充電に関する制御を行う。具体的には、充電制御部31aは、バッテリー37の残量を監視し、走行予定との関係に基づいて充電のタイミングを決定する。充電制御部31aは、充電のタイミングとなったならば、移動制御部31bに指示を出し、所定の給電位置まで移動体30を走行させて、充電を行う。
【0023】
所定の給電位置は、移動体30が目的地として使用するための予め与えられた情報であり、移動体30が所定の給電位置に停止したときに受電部36と送電部26とが対向するように規定されている。
【0024】
充電の処理手順について、具体的に説明する。
図4は、充電の処理手順を説明するフローチャートである。
まず、移動制御部31bの制御の結果、移動体30は所定の給電位置まで走行して停止する(ステップS101)。
【0025】
充電制御部31aは、移動体30が所定の給電位置に停止した後、通信部33から給電装置20に送信開始要求を送信する(ステップS102)。その後、通信部33は、給電装置20から送電通知を受信する(ステップS103)。
【0026】
充電制御部31aは、受電部36から受電状況を取得し(ステップS104)、送電通知と受電状況を用いて、給電位置評価を行う(ステップS104)。給電位置評価では、充電制御部31aは、送電通知を受信し、かつ受電部36により受電した電力が閾値以上であれば、移動体30の位置が適正であると判定する。一方、送電通知を受信しているが、受電部36により受電した電力が閾値未満であれば、移動体30の位置が不適正であると判定する。なお、送電通知を受信していない場合は、移動体30の位置とは別の問題が生じている可能性がある。この場合は、例えばエラーを出力するなどの対応をとることになる。
【0027】
充電制御部31aが移動体の位置が不適正であると判定したならば(ステップS106;No)、移動体30は、移動制御部31bの制御によって微小な距離を移動して停止することで、給電位置を位置調整する(ステップS107)。なお、このときの移動方向及び移動量は、任意の手法により決定すればよい。
【0028】
ステップS107の後、ステップS103からの処理を繰り返す。すなわち、通信部33が送電通知を受信し、充電制御部31aが受電状況を取得して、充電制御部31aが給電位置評価を行う。
【0029】
充電制御部31aが移動体の位置が適正であると判定したならば(ステップS106;Yes)、充電制御部31aは、受電部36によるバッテリー37の充電状況を監視する。充電が完了していなければ(ステップS108;No)、充電制御部31aは監視を継続する。充電が完了したならば(ステップS108;Yes)、給電装置20に送信停止要求を送信する(ステップS109)。その後、移動制御部31bは、移動体30を給電装置20から離脱させ(ステップS110)、処理を終了する。
【0030】
このように、移動体30は、給電位置評価と移動を繰り返すことで、給電位置を位置調整し、効率よくバッテリー37を充電できる。また、移動体30は、充電完了後に給電装置20から離脱し、給電位置を空ける。このため、速やかに次の移動体30が充電を開始できる。
【0031】
図5は、充電の処理手順の変形例を説明するフローチャートである。
まず、移動制御部31bの制御の結果、移動体30は所定の給電位置まで走行して停止する(ステップS201)。
【0032】
充電制御部31aは、移動体30が所定の給電位置に停止した後、通信部33から給電装置20に送信開始要求を送信する(ステップS202)。その後、通信部33は、給電装置20から送電通知を受信する(ステップS203)。
【0033】
充電制御部31aは、受電部36から受電状況を取得し(ステップS204)、送電通知と受電状況を用いて、給電位置評価を行う(ステップS204)。給電位置評価では、充電制御部31aは、送電通知を受信し、かつ受電部36により受電した電力が閾値以上であれば、移動体30の位置が適正であると判定する。一方、送電通知を受信しているが、受電部36により受電した電力が閾値未満であれば、移動体30の位置が不適正であると判定する。
【0034】
充電制御部31aが移動体の位置が不適正であると判定したならば(ステップS206;No)、充電制御部31aは、給電装置20に送信停止要求を送信する(ステップS207)。その後、移動体30は、移動制御部31bの制御によって微小な距離を移動して停止することで、給電位置を位置調整する(ステップS208)。
【0035】
ステップS208の後、ステップS202からの処理を繰り返す。すなわち、充電制御部31aが送信開始要求を送信し、通信部33が送電通知を受信し、充電制御部31aが受電状況を取得して、充電制御部31aが給電位置評価を行う。
【0036】
充電制御部31aが移動体の位置が適正であると判定したならば(ステップS206;Yes)、充電制御部31aは、受電部36によるバッテリー37の充電状況を監視する。充電が完了していなければ(ステップS209;No)、充電制御部31aは監視を継続する。充電が完了したならば(ステップS209;Yes)、給電装置20に送信停止要求を送信する(ステップS210)。その後、移動制御部31bは、移動体30を給電装置20から離脱させ(ステップS211)、処理を終了する。
【0037】
このように、
図5の処理では、移動体30は、給電装置20に送電を停止させてから給電位置を位置調整し、位置調整後に送電を再開させる。したがって、移動体30が位置調整のために移動するときに、モーターやセンサが送電による影響を受けることはない。
【0038】
上述してきたように、開示の移動体30は、自律移動する移動体であって、バッテリー37と、無線給電で外部から電力を受け取って前記バッテリーを充電する受電部36と、前記バッテリー37から電力の供給を受けて前記移動体30を駆動する駆動部35と、前記移動体30の自律移動を制御する移動制御部31bと、前記バッテリー37の充電を制御する充電制御部31aとを備える。
前記充電制御部31aは、前記移動体30が所定の給電位置で充電を開始した場合に、前記受電部36による受電の状況に基づいて、前記移動体30の位置が適正であるか否かを判定し、前記移動制御部31bは、前記充電制御部31aにより前記移動体30の位置が適正でないと判定された場合に前記移動体30を移動させて、前記充電に適した位置を探索する。
これらの構成及び動作により、移動体30は、効率的に充電できる。
【0039】
また、移動体30は、給電装置20と無線通信する通信部33をさらに備え、前記通信部33は、前記給電装置20から送電中である旨を示す送電通知を受信可能であり、前記充電制御部31aは、前記送電通知を受信し、かつ前記受電部36による受電が不十分である場合に、前記移動体30の位置が適正でないと判定する。
このように、移動体30は、簡易に位置の適否を判定できる。
【0040】
また、前記充電制御部31aは、前記通信部33を介して前記給電装置20に対して送電開始要求を送信して無線給電を開始し、前記バッテリー37の充電が完了した場合に前記通信部33を介して前記給電装置20に対して送電停止要求を送信する。
さらに、前記充電制御部31aは、前記移動体30の位置が適正でないと判定した場合に前記送電停止要求を送信し、前記移動制御部31bは、前記送電停止要求の送信後に前記移動体を移動させて位置調整を行い、前記充電制御部31aは、前記位置調整後に前記移動体が停止してから前記送電開始要求を送信して、前記移動体30の位置が適正であるか否かを再判定してもよい。
これらの制御により、移動体30は、移動に対する送電の影響を抑制できる。
【0041】
また、前記移動制御部31bは、前記バッテリー37の充電が完了した場合に、前記移動体30を前記所定の給電位置から離脱させる。
このため、速やかに次の移動体30が充電を開始できる。
【0042】
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために一例を説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、かかる構成の削除に限らず、構成の置き換えや追加も可能である。
例えば、移動体30は、ドローンのような飛行隊であってもよい。また、送電部と受電部は、水平方向に対向する構成でもよい。