(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157782
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】原稿搬送装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20241031BHJP
B65H 1/14 20060101ALI20241031BHJP
B65H 31/00 20060101ALI20241031BHJP
B65H 5/36 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
H04N1/00 567Q
B65H1/14 322Z
B65H31/00 Z
B65H5/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072356
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】ドン スアン ソン
【テーマコード(参考)】
3F054
3F101
3F343
5C062
【Fターム(参考)】
3F054AA02
3F054AC01
3F054BA04
3F054BB01
3F101FB12
3F101FE02
3F101LA01
3F101LA11
3F101LB02
3F343FA03
3F343FB01
3F343FC30
3F343GA02
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA17
3F343HD16
3F343KB03
3F343KB17
3F343KB19
3F343LD04
3F343MC07
5C062AA05
5C062AB17
5C062AB30
5C062AB31
5C062AB32
5C062AB33
5C062AB35
5C062AD01
5C062AD06
(57)【要約】
【課題】大型化することなく、排出トレイに積載可能な原稿の量を増加させることのできる原稿搬送装置を提供する。
【解決手段】原稿搬送装置1は、原稿が載置される原稿トレイ13と、前記原稿トレイ13からの原稿の給紙による原稿の量の減少に伴って前記原稿トレイ13を上昇させる支持機構と、前記原稿トレイ13の下方に設けられた排出トレイ15と、前記原稿トレイ13から読取位置を経由して前記排出トレイ15に向かって原稿が搬送される搬送路31と、前記搬送路31から排出される原稿を前記排出トレイ15に案内する排出ガイド77と、を備え、前記排出ガイド77は前記原稿トレイ13に連結され、該原稿トレイ13の上昇に応じて前記搬送路31から排出される原稿を上方に向けて案内するように回動する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿が載置される原稿トレイと、
前記原稿トレイからの原稿の給紙による原稿の量の減少に伴って前記原稿トレイを上昇させる支持機構と、
前記原稿トレイの下方に設けられた排出トレイと、
前記原稿トレイから読取位置を経由して前記排出トレイに向かって原稿が搬送される搬送路と、
前記搬送路から排出される原稿を前記排出トレイに案内する排出ガイドと、を備え、
前記排出ガイドは前記原稿トレイに連結され、該原稿トレイの上昇に応じて前記搬送路から排出される原稿を上方に向けて案内するように回動することを特徴とする原稿搬送装置。
【請求項2】
前記搬送路は、上下方向に所定の間隔を開けて配置された一対のガイド板で構成され、
前記排出ガイドは、原稿の搬送方向における上流側の端部が上側の前記ガイド板に設けられた回動軸に回動可能に支持され、下流側の端部が前記原稿トレイに回動可能かつ移動可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の原稿搬送装置。
【請求項3】
前記支持機構は、前記原稿トレイと前記排出トレイとの間に配置された複数個のバネを含むことを特徴とする請求項1に記載の原稿搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読取位置に原稿を搬送する原稿搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原稿読取装置に備えられた原稿搬送装置は、原稿が載置される原稿トレイと、原稿トレイの下方に設けられた排出トレイと、原稿トレイから読取位置を経由して排出トレイに向かって原稿が搬送される搬送路と、を備えている。
【0003】
特許文献1に記載の原稿読取装置(原稿搬送装置に対応)は、原稿トレイから原稿を給紙する給紙ローラーと、給紙ローラーに原稿を押し当てて原稿を挟持する給送圧板と、排出トレイに原稿を排出する排出ローラーと、を備え、給紙ローラーと給送圧板間に挟持される原稿の量に応じて、排出ローラーの位置を移動させるように構成されている。詳細には、給紙ローラーと給送圧板間に挟持される原稿の量の減少に伴って、排出ローラーの位置を高くする。このように構成することで、排紙トレイの積載容量を増加できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1に記載の原稿読取装置では、原稿トレイの高さが固定されているので、排出トレイに積載可能な原稿の量が制限されてしまう。原稿トレイと排出トレイ間の間隔を広くすることで、排出トレイに積載可能な原稿の量を増加させることができるが、この場合、原稿搬送装置の高さが高くなってしまう。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮し、大型化することなく、排出トレイに積載可能な原稿の量を増加させることのできる原稿搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る原稿搬送装置は、原稿が載置される原稿トレイと、前記原稿トレイからの原稿の給紙による原稿の量の減少に伴って前記原稿トレイを上昇させる支持機構と、前記原稿トレイの下方に設けられた排出トレイと、前記原稿トレイから読取位置を経由して前記排出トレイに向かって原稿が搬送される搬送路と、前記搬送路から排出される原稿を前記排出トレイに案内する排出ガイドと、を備え、前記排出ガイドは前記原稿トレイに連結され、該原稿トレイの上昇に応じて前記搬送路から排出される原稿を上方に向けて案内するように回動することを特徴とする。
【0008】
本発明において、前記搬送路は、上下方向に所定の間隔を開けて配置された一対のガイド板で構成され、前記排出ガイドは、原稿の搬送方向における上流側の端部が上側の前記ガイド板に設けられた回動軸に回動可能に支持され、下流側の端部が前記原稿トレイに回動可能かつ移動可能に連結されていることを特徴としてもよい。
【0009】
本発明において、前記支持機構は、前記原稿トレイと前記排出トレイとの間に配置された複数個のバネを含むことを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、原稿トレイに載置された原稿の量が減少していくにつれて原稿トレイが上昇し、かつ、排出トレイに積載される原稿の高さに応じて排出ガイドが回動するので、排出トレイに積載される原稿の量を高くしつつ、原稿を適切な高さに案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置の内部構成を模式的に示す正面図である。
【
図3A】本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置において、原稿トレイ(延長板を除く)を示す斜視図である。
【
図3B】本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置において、固定板を示す斜視図である。
【
図4A】本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置において、原稿トレイと固定板のバネ支持部を示す断面図である。
【
図4B】本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置において、原稿トレイの爪と固定板の開口を示す断面斜視図である。
【
図5A】本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置において、原稿トレイ上昇時の原稿トレイと排出ガイドとを示す正面図である。
【
図5B】本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置において、原稿トレイ下降時の原稿トレイと排出ガイドとを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置について説明する。
【0013】
図1及び
図2を参照して、原稿搬送装置1について説明する。
図1は原稿搬送装置1を示す斜視図、
図2は原稿搬送装置1の内部構成を示す断面図である。各図に示す、Fr、Rr、L、Rは、原稿搬送装置1の前側、後側、左側、右側をそれぞれ示す。
【0014】
原稿搬送装置1は、例えば、画像読取装置(図示省略)の上面に載置される。原稿搬送装置1は、原稿を自動的に搬送して、搬送される原稿の一方の面(裏側の面)の画像を読み取り、画像読取装置は、原稿搬送装置1で搬送される原稿の他方の面(表側の面)の画像を読み取る。
【0015】
原稿搬送装置1の本体部3は、平面視で矩形状のベース5と、ベース5の前縁の左半分に沿って設けられた前壁7と、ベース5の後縁に沿って設けられた後壁9と、を有している。本体部3には、原稿が搬送される搬送部11と、搬送される原稿が載置される原稿トレイ13と、搬送部11で搬送された原稿が積載される排出トレイ15と、が設けられている。
【0016】
まず、搬送部11について説明する。
図2に示されるように、搬送部11は、前壁7と後壁9との間に、内ガイド21と、外カバー23と、によって形成される。内ガイド21は、ベース5の上面の略左半分に設けられる。外カバー23は、内ガイド21の上面及び左側面を覆うように設けられて、ベース5の左端部に設けられた支軸25に回動可能に支持されている。内ガイド21と外カバー23との間に、入口27から出口29に向かって原稿が搬送される搬送路31が形成されている。入口27は、外カバー23と、内ガイド21の上面の右端部との間に形成されている。出口29は、内ガイド21の右側面に形成されている。
【0017】
搬送路31は、外カバー23の内面と内ガイド21の上面及び左側面との間に形成される上流側搬送路31aと、内ガイド21の内部に形成される下流側搬送路31bと、を有している。入口27から出口29に向かって原稿が搬送される方向を搬送方向とし、搬送方向と交差する方向を幅方向とする。
【0018】
上流側搬送路31aは、入口27から左方向に直線状に延びた後、支軸25の付近まで下方に湾曲している。下流側搬送路31bは、支軸25の付近から出口29に向かって右斜め上方向に延びている。上流側搬送路31aと下流側搬送路31bとの間には、原稿読取装置の読取部(図示省略)に対向する対向板33が設けられている。
【0019】
上流側搬送路31aには、搬送方向の上流側から順に、給紙ユニット41及び分離板43と、第1搬送ローラー対45と、イメージセンサー47と、第2搬送ローラー対49と、第3搬送ローラー対51と、が設けられている。
【0020】
給紙ユニット41は、下面が開口した箱形のホルダー61を備えている。ホルダー61には、搬送方向の上流側にピックアップローラー63が回転可能に収容され、ピックアップローラー63の下流側に分離ローラー65が収容されている。両ローラー63、65は、アイドルギア67を介して噛み合っている。分離ローラー65の駆動軸65aの前後両端部は、前壁7と後壁9とに支持されている。駆動軸65aの後端部は、駆動部(図示省略)に接続されている。ホルダー61は、駆動軸65aに回動可能に支持されている。分離板43は、内ガイド21に支持されて、給紙ユニット41の分離ローラー65に当接している。分離板43と分離ローラー65との間には分離ニップが形成される。
【0021】
下流側搬送路31bは、上下方向に対向する上ガイド板71と下ガイド板73との間に形成されている。下流側搬送路31bには、搬送方向の上流側から順に、排出ローラー対75と、排出ガイド77と、が設けられている。排出ローラー対75は、搬送路31の出口29の内側に配置されて、上ガイド板71に支持される駆動ローラーと、下ガイド板73に支持される従動ローラーと、を有している。排出ガイド77は、搬送路31の出口29の外側において、駆動ローラーの下流側に設けられた回動軸79に回動可能に支持されている。
【0022】
次に、原稿トレイ13について、
図1及び
図2と、
図3A及び
図3Bと
図4A及び
図4Bも参照して説明する。
図3Aは原稿トレイ13(延長板93を除く)を示す斜視図、
図3Bは前側の固定板81を内側から見た斜視図である。
図4Aは原稿トレイ13と固定板81のバネ支持部101、111を示す断面図、
図4Bは原稿トレイ13の爪105と固定板81の開口115を示す断面斜視図である。
【0023】
原稿トレイ13は、ベース5に設けられた前後の固定板81に昇降可能に支持されている。前後の固定板81は、
図1に示されるように、ベース5の上面に、前後方向(幅方向)に間隔を開けて設けられている(
図1には前側の固定板81のみ図示)。
【0024】
図1に示されるように、原稿トレイ13は、扁平な略直方体形状の部材であり、原稿テーブル91と、延長板93と、原稿テーブル91及び延長板93を支持する前後の支持板95と、を有している。原稿テーブル91の上面には、一対のカーソル97が幅方向に移動可能に支持されている。原稿テーブル91の幅方向の両端部は、支持板95に固定されている。延長板93は、原稿テーブル91よりも搬送方向の上流側に配置されて、搬送方向の下流側の端部が支持板95に固定されている。
【0025】
図3Aに示されるように、各支持板95の外側の面には、2個のバネ支持部101と、リブ103と、爪105と、が形成されている。2個のバネ支持部101は、搬送方向に所定の間隔を開けて配置されている。各バネ支持部101は、支持板95から突き出た矩形状の水平片101a及び一対の三角形状の垂直片101bを有している。水平片101aの下面には、ボス101cが立設されている。リブ103は、2個のバネ支持部101の間において、搬送方向の上流側(右側)のバネ支持部101に近傍に、上下方向に沿って形成されている。爪105は、搬送方向における中央部に、支持板95から水平に突き出るように形成されている。
【0026】
次に、固定板81について説明する。
図1に示されるように、前後の固定板81は、原稿トレイ13の幅方向の両側において、ベース5の右半分の上面に、搬送方向に沿って固定されている。
図3Bに示されるように、固定板81には、2個のバネ支持部111と、溝113と、開口115と、が形成されている。2個のバネ支持部111は、固定板81の内側の面に、搬送方向に所定の間隔を開けて配置されている。各バネ支持部111は、上面が開口した上下方向に沿った凹部である。凹部には、コイルバネ117が収容されている。コイルバネ117は、原稿トレイ13からの原稿の給紙による原稿の量の減少に伴って原稿トレイを上昇させる支持機構溝の一例である。溝113は、固定板81の内側の面において、搬送方向の上流側(右側)のバネ支持部111の近傍に、上下方向に沿って形成されている。開口115は矩形状であり、搬送方向における中央部に配置されている。
【0027】
前述のように、原稿トレイ13は、一対の固定板81に昇降可能に支持されている。詳細には、
図4Aに示されるように、原稿トレイ13の支持板95に形成されたバネ支持部101が、固定板81に形成されたバネ支持部111に上方から入り込んで、支持板95のバネ支持部101の水平片101aに設けられたボス101cが、固定板81のバネ支持部101に収容されたコイルバネ117に係合している。コイルバネ117は、支持板95、すなわち、原稿テーブル91を、固定板81、すなわち、ベース5に対して上方に付勢している。さらに、支持板95のリブ103が固定板81の溝113に係合している。さらに、
図4Bに示されるように、支持板95の爪105が固定板85の開口115に入り込んでいる。このような構成により、原稿テーブル91は、爪105が開口115の上縁に係止されるまで上方向に移動可能である。この際、原稿テーブル91は、リブ103と溝113との係合によって、ベース5に対して上下方向に案内される。
【0028】
また、
図5A及び
図5Bに示されるように、原稿トレイ13の原稿テーブル91は、排出ガイド77に接続している。
図5A及び
図5Bは原稿トレイ13と排出ガイド77とを示す側面図である。原稿テーブル91の両側面の搬送方向の下流側の下端部には、搬送方向に沿った長孔91aが形成されている。また、排出ガイド77の両側面の搬送方向の下流側の端部には、外方向に突き出るピン77aが立設されている。ピン77aは、原稿テーブル91の長孔91aに挿入されている。このような構成により、原稿テーブル91の昇降に伴って、排出ガイド77は回動軸79を中心として回動する。
【0029】
次に、排出トレイ15について、再度
図1及び
図2を参照して説明する。排出トレイ15は、原稿トレイ13の下方のベース5の上面において、ベース5に設けられた前後の固定板81の間に形成されている。さらには、排出トレイ15は、搬送路31の出口29よりも搬送方向の下流側かつ出口29よりも下方に形成されている。
【0030】
上記構成を有する原稿搬送装置1の原稿搬送動作について説明する。
図5Aに示されるように、原稿トレイ13に原稿が載置されていない場合、原稿トレイ13は4個のコイルバネ117によって、爪105が開口115の上縁に係止されるまで、上方に付勢されている。これにより、排出ガイド77の搬送方向の下流側の端部が原稿テーブル91で持ち上げられて、排出ガイド77は、回動軸79を中心として搬送方向の下流側に向かって斜め上方に傾斜している。
【0031】
原稿トレイ13に原稿が載置されると、原稿の重量によってコイルバネ117が圧縮されて、原稿トレイ13が下降する。すると、
図5Bに示されるように、排出ガイド77の搬送方向の下流側の端部が原稿テーブル91で持ち下げられて、排出ガイド77は、回動軸79を中心として搬送方向の下流側に向かって斜め下方に傾斜する(
図2の実線参照)。また、給紙ユニット41のホルダー61は、最上位の原稿にピックアップローラー63に当接するまで回動する。
【0032】
その後、分離ローラー65の駆動軸が駆動されてピックアップローラー83が回転し、最上位の原稿が原稿トレイ13から給紙され、分離ニップによって1枚ずつ捌かれて、上流側搬送路31aに搬送される。原稿は、第1搬送ローラー対45によって上流側搬送路31aに沿って搬送される。原稿がイメージセンサー47に達すると、イメージセンサー47によって原稿の裏側の画像が読み取られる。その後、原稿は、第2及び第3搬送ローラー対49、51によって上流側搬送路31aから対向板33に搬送され、対向板33において、原稿の表側の面の画像が原稿読取装置で読み取られる。その後、原稿は、下流側搬送路31bに沿って搬送され、排出ローラー対75によって排出される。この際、原稿は、排出ガイド77(
図2の実線、
図5B参照)によって斜め下方に案内されて排出トレイ15に積載される。
【0033】
原稿が給紙されて、原稿トレイ13に載置された原稿の量が減少していくと、コイルバネ117が徐々に伸長して原稿トレイ13が上昇する。このように、コイルバネ117は、原稿トレイ13からの原稿の給紙による原稿の量の減少に伴って原稿トレイ13を上昇させる。原稿トレイ13が上昇すると、排出ガイド77の搬送方向の下流側の端部が原稿テーブル91で持ち上げられて、排出ガイド77が徐々に上向きに傾斜する(
図2の二点鎖線、
図5A参照)。つまり、原稿トレイ13に載置された原稿の量の減少に伴って排出トレイ15に積載される原稿の高さが上昇すると、排出ガイド77が、積載された原稿の最上位に原稿を案内する。
【0034】
上記説明したように、本発明の原稿搬送装置1によれば、原稿トレイ13に載置された原稿の量が減少していくと、コイルバネ117が徐々に伸長して原稿トレイ13が上昇し、排出トレイ15と原稿トレイ13との間隔が広くなるので、排出トレイ15に積載される原稿の量を増やすことができる。このため、原稿搬送装置1の高さを高くすることなく、搬送される原稿の量を増やすことができる。さらに、排出トレイ15に積載される原稿の高さに応じて排出ガイド77が回動するので、原稿を適切な高さに案内することができる。
【0035】
また、原稿トレイ13は、リブ103と溝113によって上下方向に案内される。さらに、固定板81の開口115に挿入された爪105によって、原稿トレイ13の上下方向の移動範囲が規定されている。したがって、原稿トレイ13を安定に昇降させることができるので、原稿トレイ13に載置された原稿を給紙ユニット41によって給紙できる。
【0036】
また、原稿トレイ13の上昇に連動して排出ガイド77を上向きに傾斜させることができるので、排出ガイド77を回動させる機構を省略できる。また、上記の実施形態では、原稿トレイ14からの原稿の給紙による原稿の量の減少に伴って原稿トレイ13を上昇させる支持機構としてコイルバネ117を使用したが、ラックアンドピニオン機構等の駆動源を用いた支持機構を使用してもよい。
【0037】
本発明は特定の実施形態について記載されてきたが、本発明は上記実施形態に限定されない。本発明の範囲及び主旨を逸脱しない限りにおいて、当業者は上記実施形態を改変可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 原稿搬送装置
13 原稿トレイ
31 搬送路
71 上ガイド板(ガイド板)
73 下ガイド板
77 排出ガイド
79 回動軸
117 コイルバネ(支持機構)