(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157790
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】加湿器
(51)【国際特許分類】
F24F 6/00 20060101AFI20241031BHJP
F24F 6/02 20060101ALI20241031BHJP
F24F 11/89 20180101ALI20241031BHJP
【FI】
F24F6/00 A
F24F6/02 Z
F24F11/89
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072368
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】大田 昌紀
【テーマコード(参考)】
3L055
3L260
【Fターム(参考)】
3L055BA02
3L055BA04
3L260AB14
3L260BA38
3L260HA01
(57)【要約】
【課題】加湿器における水位を確実に検知する。
【解決手段】加湿器は、水を貯留する貯水部と、前記貯水部の水を気化させる加湿部材と、前記貯水部の水の水位を検知する水位検知機構と、を備え、前記水位検知機構は、回動するように設けられたフロートと、前記フロートが接近したことを検知する第1センサー及び第2センサーと、を備え、前記第1センサーは前記第2センサーよりも上方に位置し、前記第1センサーと前記フロートとが接近することで、前記貯水部の水量が所定値であることを検知し、前記第2センサーと前記フロートとが接近することで、前記貯水部の水量が下限値に達したことを検知する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を貯留する貯水部と、
前記貯水部の水を気化させる加湿部材と、
前記貯水部の水の水位を検知する水位検知機構と、を備え、
前記水位検知機構は、
回動するように設けられたフロートと、
前記フロートが接近したことを検知する第1センサー及び第2センサーと、を備え、
前記第1センサーは前記第2センサーよりも上方に位置し、
前記第1センサーと前記フロートとが接近することで、前記貯水部の水量が所定値であることを検知し、
前記第2センサーと前記フロートとが接近することで、前記貯水部の水量が下限値に達したことを検知することを特徴とする加湿器。
【請求項2】
請求項1に記載の加湿器であって、
前記フロートは磁石を有し、前記第1センサー及び前記第2センサーは磁気近接センサーである、ことを特徴とする加湿器。
【請求項3】
請求項1に記載の加湿器であって、
前記第1センサー及び前記第2センサーは光学センサーである、ことを特徴とする加湿器。
【請求項4】
請求項1に記載の加湿器であって、
前記第1センサー及び前記第2センサーは超音波センサーである、ことを特徴とする加湿器。
【請求項5】
請求項1に記載の加湿器であって、
前記第2センサーは前記貯水部の底部に設けられる、ことを特徴とする加湿器。
【請求項6】
請求項1に記載の加湿器であって、
前記第1センサーと前記第2センサーとの間に、前記フロートが接近したことを検知する第3センサーがさらに配置される、ことを特徴とする加湿器。
【請求項7】
請求項1に記載の加湿器であって、
前記フロートは回動軸を中心に回動し、前記第1センサーが前記回動軸より鉛直方向で下側に位置する、ことを特徴とする加湿器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加湿器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すように、吸水性を有する気化フィルターと、気化フィルターに水を供給する給水部と、気化フィルターに送風するファンと、ファンを駆動するモーターと、給水部の水位を検知する検知装置(磁石が固定されたフロート及びリードスイッチ)と、を含む加湿器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、例えば、給水部における水位の上限と下限とを検知する場合、上下方向に2つのリードスイッチを配置する必要がある。しかしながら、各リードスイッチ間の距離寸法が短いと、各リードスイッチ間にフロートが位置したときに誤検知してしまう、という課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
加湿器は、水を貯留する貯水部と、前記貯水部の水を気化させる加湿部材と、前記貯水部の水の水位を検知する水位検知機構と、を備え、前記水位検知機構は、回動するように設けられたフロートと、前記フロートが接近したことを検知する第1センサー及び第2センサーと、を備え、前記第1センサーは前記第2センサーよりも上方に位置し、前記第1センサーと前記フロートとが接近することで、前記貯水部の水量が所定値であることを検知し、前記第2センサーと前記フロートとが接近することで、前記貯水部の水量が下限値に達したことを検知する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態にかかる古紙再生装置の構成を示す模式図。
【
図2】第1実施形態にかかる第2加湿器の一部構成を示す外観図。
【
図3】第1実施形態にかかる第2加湿器の一部構成を示す外観図。
【
図4】第1実施形態にかかる加湿板の構成を示す斜視図。
【
図5】第1実施形態にかかる回動式フロートの構成を示す斜視図。
【
図6】第1実施形態にかかる第2加湿器の水位検知機構の構成を示す模式図。
【
図7】第1実施形態にかかる古紙再生装置(第2加湿器)の制御構成を示すブロック図。
【
図8A】第1実施形態にかかる第2加湿器の制御方法(給水処理)を示すフローチャート。
【
図8B】第1実施形態にかかる第2加湿器の制御方法(給水処理)を示す模式図。
【
図9A】第1実施形態にかかる第2加湿器の制御方法(排水処理)を示すフローチャート。
【
図9B】第1実施形態にかかる第2加湿器の制御方法(排水処理)を示す模式図。
【
図10】第2実施形態にかかる第2加湿器の水位検知機構の構成を示す模式図。
【
図11】第2実施形態にかかる古紙再生装置(第2加湿器)の制御構成を示すブロック図。
【
図12A】第2実施形態にかかる第2加湿器の制御方法(給水処理)を示すフローチャート。
【
図12B】第2実施形態にかかる第2加湿器の制御方法(給水処理)を示す模式図。
【
図13】第3実施形態にかかる第2加湿器の水位検知機構の構成を示す模式図。
【
図14A】第3実施形態にかかる第2加湿器の制御方法(給水処理及び残量表示処理)を示すフローチャート。
【
図14B】第3実施形態にかかる第2加湿器の制御方法(給水処理及び残量表示処理)を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1.第1実施形態
まず、気化式の加湿器である第2加湿器66を備えた古紙再生装置1の構成例について説明する。古紙再生装置1は、乾式にて古紙から再生紙を製造する装置である。本明細書において乾式とは、液体中で実施されずに、大気などの空気中で実施されることをいう。
【0008】
以下の図では、必要に応じて、相互に直交する座標軸としてXYZ軸を付している。また、古紙再生装置1において、原料、ウェブ、およびシートなどの搬送方向の先を下流、搬送方向を遡る側を上流ということもある。
【0009】
図1に示すように、本実施形態に係る古紙再生装置1は、第1ユニット群101、第2ユニット群102、および第3ユニット群103を有する。第1ユニット群101、第2ユニット群102、および第3ユニット群103は、図示しないフレームに支持される。なお、
図1において、古紙C、シートP3、スリット片S、および端材などが移動する方向を白抜きの矢印で示している。
【0010】
古紙再生装置1は古紙CからシートP3を製造する。本実施形態の古紙再生装置1では、古紙再生装置1を+X方向に見た場合、-Y方向から+Y方向に向かって、第1ユニット群101、第3ユニット群103、第2ユニット群102の順で配置される。
【0011】
古紙Cは、第1ユニット群101から、第3ユニット群103内を横断する配管21を介して第2ユニット群102へ搬送される。そして古紙Cは、第2ユニット群102にて解繊などが施されて繊維と成ってから、結着材などを含む混合物とされる。混合物は、配管24を介して第3ユニット群103へ搬送される。混合物は、第3ユニット群103にてウェブWとされてから、帯状のシートP1に成形される。帯状のシートP1は、第1ユニット群101にて切断されてシートP3と成る。
【0012】
第1ユニット群101は、バッファータンク13、定量供給部15、合流部17、および配管21を有する。第1ユニット群101では、上流から下流に向かって、これらの構成が上記の順番にて配置される。また、第1ユニット群101は、第1切断部81、第2切断部82、トレイ91、および細断部95も有する。第1切断部81および第2切断部82は、帯状のシートP1を所定の形状のシートP3に切断する。さらに、第1ユニット群101は給水部67を有する。給水部67は貯水タンクである。給水部67は、後述する第1加湿器65および第2加湿器66の各々へ、図示しない給水管にて加湿用の水を供給する。
【0013】
古紙Cは、原料投入口11からバッファータンク13へ投入される。古紙Cは、セルロースなどの繊維を含み、例えば細断された古紙の紙片である。バッファータンク13の内部には、第3ユニット群103に備わる第2加湿器66から、加湿された空気が供給される。
【0014】
解繊される古紙Cは、バッファータンク13にて一時的に貯留された後、古紙再生装置1の稼働に応じて定量供給部15へ搬送される。古紙再生装置1は、バッファータンク13の上流側に、古紙などを細断するシュレッダーを備えてもよい。
【0015】
定量供給部15は、計量器15a、および図示しない供給機構を有する。計量器15aは古紙Cの質量を計量する。供給機構は、計量器15aにて計量された古紙Cを、下流の合流部17に供給する。すなわち、定量供給部15は、計量器15aにて古紙Cを所定の質量毎に計量して、供給機構にて下流の合流部17へ供給する。
【0016】
計量器15aには、デジタル式およびアナログ式の何れの計量機構も適用可能である。具体的には、計量器15aとして、ロードセルなどの物理センサー、およびバネ秤や天秤などが挙げられる。本実施形態では計量器15aとしてロードセルを用いる。計量器15aが古紙Cを計量する所定の質量とは、例えば、数gから数10g程度である。
【0017】
供給機構には、振動式フィーダーなどの公知の技術を適用可能である。供給機構は、計量器15aに含まれる構成であってもよい。
【0018】
定量供給部15での古紙Cの計量および供給はバッチ処理である。すなわち、定量供給部15から合流部17への古紙Cの供給は、間欠的に実施される。定量供給部15は、計量器15aを複数有してもよく、複数の計量器15aを時差稼働させて、計量の効率を向上させてもよい。
【0019】
合流部17では、定量供給部15から供給される古紙Cに対して、細断部95から供給されるスリット片Sの細断片が合流して混合される。スリット片Sおよび細断部95については後述する。上記細断片が混合された古紙Cは、合流部17から配管21へと流入する。
【0020】
配管21は、図示しないブロアーが発生させる気流によって、古紙Cを第1ユニット群101から第2ユニット群102へ搬送する。
【0021】
第2ユニット群102は、乾式解繊機である解繊部31、分離部32、配管23、混合部33、および配管24を有する。第2ユニット群102では、上流から下流に向かって、これらの構成が上記の順番にて配置される。また、第2ユニット群102は、分離部32に接続される配管25、回収部35、コンプレッサー38、電源部39及び制御部40を有する。
【0022】
配管21を通って搬送された古紙Cは、解繊部31に流入する。解繊部31は、定量供給部15から供給される古紙Cを乾式にて解繊して繊維にする。解繊部31には、公知の解繊機構が適用可能である。
【0023】
解繊部31としては、例えば以下の構成が挙げられる。解繊部31は、ステーターおよびローターを備える。ステーターは略円筒状の内側面を有する。ローターは、ステーターの内部に設置されて、ステーターの内側面に沿って回転する。古紙Cの細片は、ステーターの内側面とローターとの間に挟まれて、これらの間に生じるせん断力によって解繊される。これにより、古紙Cは、紙片に含まれる絡まった繊維が解きほぐされる。古紙Cは繊維とされて分離部32に搬送される。
【0024】
分離部32は解繊された繊維を分別する。詳しくは、分離部32は、繊維に含まれる、シートP3の製造に不要な成分を取り除く。具体的には、分離部32は、比較的に長い繊維と、比較的に短い繊維とを分別する。比較的に短い繊維は、シートP3の強度低下を招く場合があるため、分離部32にて分別される。また、分離部32は、古紙Cに含まれる色材や添加剤なども分別して排除する。分離部32には、円盤メッシュ方式などの公知の技術が適用可能である。
【0025】
分離部32の内部には、第3ユニット群103の第2加湿器66から加湿された空気が供給される。
【0026】
解繊された繊維は、比較的に短い繊維などが排除されて、配管23を介して混合部33へ搬送される。比較的に短い繊維や色材などの不要分は、配管25を介して回収部35へ排出される。
【0027】
混合部33は、繊維に結着材などを空気中で混合して混合物とする。図示を省略するが、混合部33は、繊維が搬送される流路、ファン、ホッパー、供給管、およびバルブを備える。
【0028】
ホッパーは、供給管を介して繊維の流路に連通する。バルブは、ホッパーと流路との間の供給管に設けられる。ホッパーは、でんぷんなどの結着材を流路内へ供給する。バルブは、ホッパーから流路に供給される結着材の質量を調整する。これにより、繊維と結着材との混合比が調整される。
【0029】
混合部33は、結着材を供給する上記構成の他に、色材や添加剤などを供給する同様な構成を備えてもよい。
【0030】
混合部33のファンは、発生させる気流により、繊維を下流へ搬送しながら結着材などを空気中で混入させて混合物とする。混合物は、混合部33から配管24へ流入する。
【0031】
回収部35は、図示しないフィルターを備える。フィルターは、配管25を気流にて搬送された比較的に短い繊維などの不要分を濾し取る。
【0032】
コンプレッサー38は圧縮空気を生成する。上記フィルターでは、不要分のうちの微細な粒子などによって目詰まりが生じる場合がある。コンプレッサー38が生成する圧縮空気をフィルターに吹き付けて、付着した粒子を吹き飛ばしてフィルターをクリーニングすることが可能である。
【0033】
電源部39は、古紙再生装置1に電力を供給する電力供給装置を含む。電源部39は、外部から供給される電力を古紙再生装置1の各構成に分配する。
制御部40は、古紙再生装置1の各構成の稼働を統合的に制御する。
【0034】
第3ユニット群103は、繊維を含む混合物を堆積させて圧縮し、再生紙である帯状のシートP1に成形する。
【0035】
第3ユニット群103は、堆積部50、第1搬送部61、第2搬送部62、ミスト式加湿器である第1加湿器65、気化式加湿器である第2加湿器66、排水部68、および成形部70を含む。第3ユニット群103では、上流から下流に向かって、堆積部50、第1搬送部61、第2搬送部62、第1加湿器65、および成形部70が、上記の順番にて配置される。第2加湿器66は、第1加湿器65の下方に配置される。
【0036】
堆積部50は、分別された繊維が含まれる混合物を空気中で堆積させてウェブWを生成する。堆積部50は、ドラム部材53、ドラム部材53内に設置される羽根部材55、ドラム部材53を収容するハウジング51、吸引部59を有する。混合物は、配管24からドラム部材53の内部に取り込まれる。
【0037】
堆積部50の下方には、第1搬送部61が配置される。第1搬送部61は、メッシュベルト61a、メッシュベルト61aを張架する図示しない5つの張架ローラーを有する。吸引部59は、Z軸に沿う方向において、メッシュベルト61aを挟んでドラム部材53と対向する。
【0038】
羽根部材55は、ドラム部材53の内部にあって、図示しないモーターによって回転駆動される。ドラム部材53は半円柱状の篩である。ドラム部材53の下方を向く側面には、篩の機能を有する網が設けられる。ドラム部材53は、篩の網の目開きの大きさより小さい繊維や混合物などの粒子を、内部から外側に通過させる。
【0039】
混合物は、ドラム部材53内において、回転する羽根部材55に撹拌されながらドラム部材53の外側に放出される。ドラム部材53の内部には、第2加湿器66から加湿された空気が供給される。
【0040】
吸引部59はドラム部材53の下方に配置される。吸引部59は、メッシュベルト61aが有する複数の穴を介して、ハウジング51内の空気を吸引する。メッシュベルト61aの複数の穴は、空気を通し、混合物に含まれる繊維や結着材などを通し難い。これにより、ドラム部材53の外側に放出された混合物は、空気と共に下方に吸引される。吸引部59はブロアーなどの公知の吸引装置である。
【0041】
混合物は、ハウジング51内の空気中に分散されて、重力と吸引部59の吸引によって、メッシュベルト61aの上方の面に堆積してウェブWとなる。
【0042】
メッシュベルト61aは、無端ベルトであって、5つの張架ローラーによって張り架けられる。メッシュベルト61aは、張架ローラーの自転によって、
図1において反時計回りに回動する。これにより、メッシュベルト61aに連続して混合物が堆積し、ウェブWが形成される。ウェブWは、空気を比較的に多く含み、柔らかく膨らんでいる。第1搬送部61は、形成されたウェブWを、メッシュベルト61aの回動により下流へ搬送する。
【0043】
第2搬送部62は、第1搬送部61の下流において、第1搬送部61に代わってウェブWを搬送する。第2搬送部62は、メッシュベルト61aの上面からウェブWを剥離させて、成形部70に向けて搬送する。第2搬送部62は、ウェブWの搬送経路の上方にあって、メッシュベルト61aのリターン側の起点よりもやや上流側に配置される。第2搬送部62の+Y方向と、メッシュベルト61aの-Y方向とは、鉛直方向において一部が重なる。
【0044】
第2搬送部62は、図示しない輸送ベルト、複数のローラー、およびサクション機構を有する。輸送ベルトには空気を通す複数の穴が設けられる。輸送ベルトは、複数のローラーによって張り架けられ、ローラーの回転により回動する。
【0045】
第2搬送部62は、サクション機構が発生させる負圧により、ウェブWの上面を輸送ベルトの下面に吸着させる。この状態にて輸送ベルトが回動することによって、ウェブWは、輸送ベルトに吸着されて下流へ搬送される。
【0046】
第1加湿器65は、第3ユニット群103の堆積部50にて堆積された繊維が含まれるウェブWを加湿する。詳しくは、第1加湿器65は、第2搬送部62によって搬送されるウェブWに対して下方からミストMを供給して加湿する。第1加湿器65は、第2搬送部62の下方に配置され、第2搬送部62が搬送するウェブWとZ軸に沿う方向に対向する。第1加湿器65には、例えば超音波式などの公知の加湿装置が適用可能である。
【0047】
第1加湿器65では、ミスト式加湿器に由来して過飽和状態の水分が発生する。そのため、ミストMが生じる付近の部材に結露が生じ易い。結露が顕著となると、部材の隙間などを伝って水滴が古紙再生装置1の底部へ降下する場合がある。また、超音波式の加湿装置では、水槽中に振動子が設置されるため、振動子が取り付けられる部位のシール性が低下すると、上記部位から漏水が発生する可能性もあった。これに対して、古紙再生装置1では、第1加湿器65の下方に第2加湿器66が配置されるため、水滴の降下や漏水が発生しても第2加湿器66にてせき止められる。
【0048】
ウェブWがミストMにて加湿されることにより、でんぷんの結着材としての機能が促進されて、シートP3の強度が向上する。また、ウェブWに対して下方から加湿するため、ミスト由来の雫のウェブWへの落下が防止される。さらに、輸送ベルトとウェブWとの接触面の反対側から加湿するため、輸送ベルトに対するウェブWの貼り付きが低減される。第2搬送部62はウェブWを成形部70へ搬送する。
【0049】
成形部70は、ウェブWを加熱および加圧して帯状のシートP1に成形する。成形部70は、一対の加熱ローラー71,72を有する。一対の加熱ローラー71,72の各々は、電熱ヒーターを内蔵し、ローラー表面を加熱する機能を有する。
【0050】
一対の加熱ローラー71,72の間へ、ウェブWを連続的に通過させることにより、ウェブWが加熱されながらプレス加工される。これにより、比較的に空気を多く含んで柔らかいウェブWから、内包する空気が低減されると共に結着材によって繊維同士が結着されて、帯状のシートP1が成形される。帯状のシートP1は、図示しない搬送ローラーにより、第1ユニット群101へ搬送される。
【0051】
第2加湿器66は、第1加湿器65の下方に配置される。第2加湿器66には、公知の気化式の加湿装置が適用可能である。第2加湿器66は、例えば、水で濡らした板状の加湿板210(
図2)に風を当てて水分を気化させ、加湿した空気を発生させる。第2加湿器66にて加湿された空気は、水分が過飽和状態ではないため、周辺の部材に結露が発生し難い。なお、第2加湿器66の詳細な構成については後述する。
【0052】
第2加湿器66は、古紙再生装置1の所定の領域を加湿する。所定の領域とは、バッファータンク13、分離部32、および堆積部50のドラム部材53内のうちの1つ以上である。具体的には、図示しない複数の管を介して、第2加湿器66から上記領域へ加湿された空気が供給される。加湿された空気は、上記の各構成において、古紙Cや繊維などの帯電を抑制して、これらの静電気による部材への付着を抑える。
【0053】
古紙再生装置1は、第1加湿器65の直下、および第2加湿器66の下方のうち、少なくとも1箇所以上に防水パンを備えてもよい。詳しくは、第1加湿器65の直ぐ下方に防水パン105を設置してもよく、第2加湿器66の下方に防水パン106を設置してもよい。防水パン105,106は、一定量の液体の貯留が可能な、上方が開放された箱である。これにより、漏水の発生をさらに抑えることができる。なお、防水パン105,106には漏水センサーが付設されてもよい。
【0054】
排水部68は排水タンクである。排水部68は、第1加湿器65および第2加湿器66などで使用され、古くなった水分を集めて貯留する。排水部68は、必要に応じて古紙再生装置1から取り外して、溜まった水を廃棄することが可能である。排水部68には、防水パン105,106に溜まった水が集められてもよい。
【0055】
第1ユニット群101に搬送される帯状のシートP1は、第1切断部81に至る。第1切断部81は、帯状のシートP1を搬送方向と交差する方向、例えばX軸に沿う方向に切断する。帯状のシートP1は、第1切断部81にて単票状のシートP2に切断される。単票状のシートP2は、第1切断部81から第2切断部82へ搬送される。
【0056】
第2切断部82は、単票状のシートP2を搬送方向、例えばY軸に沿う方向に切断する。詳しくは、第2切断部82は、単票状のシートP2において、X軸に沿う方向の両側の辺近傍を切断する。これにより、単票状のシートP2は、A4判やA3判などの所定の形状のシートP3と成る。シートP3は、斜め上方に搬送されてトレイ91に集積される。シートP3は、例えばコピー用紙などの代替品として適用可能である。
【0057】
第2切断部82にて、単票状のシートP2をシートP3に切断する際に、端材であるスリット片Sが生じる。スリット片Sは、略-Y方向へ搬送されてシュレッダーである細断部95に至る。細断部95は、スリット片Sを細断して細断片として、合流部17へ供給する。細断部95と合流部17との間には、スリット片Sの細断片を計量して合流部17へ供給する機構が設置されてもよい。
【0058】
また、古紙再生装置1は操作部45を有する。操作部45は古紙再生装置1の任意の位置に配置可能である。操作部45は、古紙再生装置1の稼働に関して、各種情報を表示する表示機能、および稼働条件などに対応する各種指示などを受け付ける入力機能を備える。操作部45は、例えばタッチパネル式の液晶表示装置を含む。操作部45は制御部40と電気的に接続される。操作部45には、上記液晶表示装置とは別に、各種ボタンが備わってもよい。なお、古紙再生装置1の稼働に関する各種指示は、例えばパーソナルコンピューターなどの情報端末を介して古紙再生装置1に入力されてもよい。
【0059】
次に、第2加湿器66の詳細な構成について説明する。
図2及び
図3に示すように、第2加湿器66は、貯水部200、加湿部材の一例である複数の加湿板210、固定軸220等を備える。なお、
図3は、貯水部200から加湿板210等を取り外した状態を示している。
貯水部200は、水を貯留可能な容器である。貯水部200は、貯水部200の外形を形成する枠体203を備える。枠体203の内側には内壁205が形成され、内壁205内に水が貯留される。なお、第2加湿器66は、図示しない筐体で覆われる。
貯水部200と給水部67との間には給水管が連結される。給水管には駆動手段としての給水ポンプ67a(
図7)が接続され、給水ポンプ67aを駆動させることで、給水部67から貯水部200に水が供給される。
また、貯水部200と排水部68との間には排水管が連結される。排水管には駆動手段としての排水ポンプ68a(
図7)が接続され、排水ポンプ68aを駆動させることで、貯水部200から排水部68に水が排出される。
【0060】
図4に示すように、各加湿板210は略円形の板材であり、同じ大きさである。各加湿板210の一部が、貯水部200に貯留された水に接触するように内壁205内に収容される。
加湿板210は、例えば、ABSやポリプロピレン等の樹脂材や、TAC(トリアセチルセルロース)等のフィルム材である。
【0061】
複数の加湿板210は、Y軸に沿った方向に延在する棒状の固定軸220に固定される。各加湿板210の中心部には、Y軸に沿った方向に貫通する貫通孔211が形成される。当該貫通孔211に固定軸220が嵌め込まれる。複数の加湿板210は、Y軸に沿った方向に均等間隔で配置される。隣接する加湿板210同士の間には、例えば、スペーサー等が配置される。これにより、複数の加湿板210が、Y軸に沿った方向に並列される。加湿板210の枚数は、例えば、100枚から200枚程度である。加湿板210の枚数は、加湿空気の必要量等に応じ、適宜設定可能である。なお、加湿板210に凸部を設けることで、スペーサーと同等の機能を果たすこともできる。
なお、加湿部材の他の適用例として、加湿板210に替えて円筒状のフィルターを使用する構成としてもよい。すなわち、固定軸220を中心に有する円筒形状の固定枠に対して、その外周を覆うように円筒形状のフィルターを取り付ける構成も適用可能である。
【0062】
固定軸220の一方端(-Y方向端部)は、駆動モーター222(
図7)に接続されるギヤを備える。駆動モーター222の駆動により、固定軸220が軸中心に回転する。固定軸220の回転に伴って加湿板210が回転する。これにより、加湿板210の表面が水で濡れた状態で加湿板210が回転する。
【0063】
第2加湿器66は、送風機の一例としてのファン223(
図7)を備え、水で濡れた状態の加湿板210に対して気流が吹き付けられる。これにより、加湿板210表面の水分が気化し、加湿した空気を発生させることができる。加湿された空気は、図示しない管を介して古紙再生装置1の所定の領域(バッファータンク13等)に送られる。なお、ファン223は吸気型または排気型のどちらを用いてもよい。
【0064】
第2加湿器66は、回動するフロートである回動式フロート230を備える。回動式フロート230は、貯水部200に貯留された水の水位WLを検知する水位検知機構250(
図6)の一部である。なお、水位検知機構250の構成については後述する。
【0065】
図5に示すように、回動式フロート230は、一方向に延在するアーム部231を備える。アーム部231は、例えば、プラスチック部材である。アーム部231の一方端には回動軸232が配置される。回動式フロート230は、回動軸232を中心として回動可能である。また、アーム部231の他方端には、開口する有底のポケット部233が配置される。また、ポケット部233の開口は、蓋部236によって覆われる。これにより、ポケット部233内には閉塞された空間領域が形成される。ポケット部233内の空間領域には、磁石234と、磁石234の周囲に配置されたフロート部材235とが配置される。磁石234は、ポケット部233内の先端領域に配置される。フロート部材235は、例えば、PS(ポリスチレン)等で形成される。これにより、水に対する浮力が大きくなり、回動軸232を中心にしてポケット部233を水に浮かせることができる。
回動式フロート230の一方端に配置された回動軸232中心から他方端に配置されたポケット部233の端部までの長さ寸法は、加湿板210の固定軸220を中心とした半径寸法とほぼ同じである。
【0066】
また、回動式フロート230の回動軸232と固定軸220とが同一軸である。すなわち、回動式フロート230は、固定軸220を中心として回動可能に配置される。換言すれば、固定軸220を介して回動式フロート230と加湿板210とが一体化して構成される。
【0067】
また、
図3に示すように、複数の加湿板210と固定軸220とが貯水部200から着脱可能に構成される。
貯水部200には、固定軸220の-Y方向端部を受ける受け部201aと、固定軸220の+Y方向端部を受ける受け部201bと、を備える。受け部201a,201bは、固定軸220の-Y方向端部と+Y方向端部とを下方から支持する。これにより、固定軸220に支持された複数の加湿板210が受け部201a,201bによって支持される。
【0068】
本実施形態では、貯水部200から固定軸220を含む加湿板210の着脱する作業を容易にするための取っ手部240を備える。
取っ手部240は、一対の連結部材241a,241bと、棒部材242と、を備える。各連結部材241a,241bは、固定軸220の延在方向(Y軸に沿った方向)に対して交差する方向に延在する板状部材である。一方の連結部材241aは固定軸220の-Y方向端部に回転可能に取り付けられる。他方の連結部材241bは固定軸220の+Y方向端部に回転可能に取り付けられる。各連結部材241a,241bの延在する方向における固定軸220中心とした一方端から他方端部までの長さ寸法は、加湿板210の固定軸220を中心とした半径寸法よりも長い。
【0069】
一対の連結部材241a,241bの間には棒部材242が配置される。棒部材242はY軸に沿った方向に延在する円柱状の部材である。棒部材242の-Y方向端部は、連結部材241aの先端部分に連結される。棒部材242の+Y方向端部は、連結部材241bの先端部分に連結される。これにより、取っ手部240は固定軸220を介して加湿板210と一体化される。また、固定軸220が回転しても取っ手部240(連結部材241a,241b)は回転しない構造となる。
【0070】
ここで、加湿板210等を貯水部200から取り外す場合には、棒部材242に手指を掛け、取っ手部240を上方に持ち上げる。これにより、固定軸220が受け部201a,201bから離間され、加湿板210等を貯水部200から取り外すことができる。加湿板210等を貯水部200から取り外した状態で加湿板210等の清掃が可能となり、各種メンテナンスが容易となる。また、貯水部200の内壁205等の清掃も容易となる。
【0071】
また、加湿板210等を貯水部200に取り付ける場合は、棒部材242に手指を掛け、加湿板210等を持ち上げた後、持ち上げた取っ手部240を貯水部200に向けて下す。これにより、固定軸220の両端部が受け部201a,受け部201bに支持されるので、容易に取り付けできる。
また、本実施形態では、加湿板210等を貯水部200に取り付けた状態において、取っ手部240の棒部材242が上方に位置するように、連結部材241bの一部を貯水部200の内壁205に設けられた支持壁206(
図3)に当接させる。具体的には、支持壁206は、貯水部200の+Y方向端部に設けられる。支持壁206は、-X方向に向けて+Z方向に傾斜する傾斜面を有する。加湿板210等を貯水部200に取り付けた状態において、支持壁206に連結部材241bの側面部248を当接させる。これにより、棒部材242が上方に位置した状態で保持されるので、加湿板210を貯水部200から取り外す場合に手指を棒部材242に掛けやすくなる(
図2)。
なお、加湿板210を貯水部200に取り付けた場合、浮力によって加湿板210等が水に浮いてしまう場合は、取っ手部240の上方に、棒部材242の上方への移動を規制する規制部(例えば、蓋部等)を備えることが好ましい。これにより、貯水部200における加湿板210の収容位置を一定に保持することができる。
【0072】
次に、第2加湿器66の水位検知機構250の構成について説明する。
図6に示すように、水位検知機構250は、回動式フロート230と、回動式フロート230が接近したことを検知する第1センサー251a及び第2センサー251bと、を備える。第1センサー251aは第2センサー251bよりも上方に位置する。なお、
図6では、取っ手部240を省略して示している。
【0073】
本実施形態における第1センサー251a及び第2センサー251bは、磁気近接センサー(例えば、リードスイッチ)である。回動式フロート230の磁石234による磁界の変化により、第1センサー251a、第2センサー251bのそれぞれがON/OFFを検知する。磁石234が各センサー251a,251bに近づくとONであると検知し、磁石234が各センサー251a,251bから離れるとOFFであると検知する。各センサー251a,251bの検知情報は制御部40に送信される。このように容易な構成で水位検知機構250を構築できる。
【0074】
第1センサー251a及び第2センサー251bは、内壁205に近接する枠体203の内部に配置される。内壁205の下部は、加湿板210の外周に沿って-Z方向に凹んだ湾曲状を成す。第1センサー251a及び第2センサー251bは、回動式フロート230のポケット部233が回動軸232を中心として回転する軌道において、磁石234と対向する位置に配置される。
【0075】
第2センサー251bは、貯水部200の底部に設けられる。さらに詳細には、第2加湿器66を-Y方向に見て、第2センサー251bは、回動軸232(固定軸220)に対して鉛直方向ではなく、回動軸232に対して僅かに-X方向にずれた位置に配置される。
第1センサー251aは、第2センサー251bよりも上方に配置される。また、本実施形態の第1センサー251aは、回動軸232(固定軸220)より鉛直方向で下側に位置する。例えば、Z軸に沿った方向において内壁205の底部を起点として固定軸220までの距離寸法を100とした場合、Z軸に沿った方向において内壁205の底部を起点として第1センサー251aまでの距離寸法は約80である。
【0076】
第1センサー251aは、貯水部200における水位WLの上限を検知する。具体的には、第1センサー251aと回動式フロート230(磁石234)とが接近することで、貯水部200の水量が所定値(例えば、上限値)であることを検知する。
第2センサー251bは、貯水部200における水位WLの下限を検知する。具体的には、第2センサー251bと回動式フロート230(磁石234)とが接近することで、貯水部200の水量が下限値に達したことを検知する。
【0077】
第1センサー251aが配置された位置は、貯水部200の上限水位WLに対応するので、固定軸220(回動軸232)は貯水部200の上限水位WLより上方に位置することになる。従って、回動軸232が水に浸からないため、回動軸232にスケール(水垢)の析出やカビ、細菌の繁殖によるぬめりの発生が抑制され、回動軸232を清潔に保てる。また、回動式フロート230を円滑に回動させることができる。
なお、第1センサー251aを、回動軸232(固定軸220)と同じ高さの位置に配置してもよいし、回動軸232(固定軸220)より鉛直方向で上側に配置してもよい。
【0078】
また、貯水部200には、回動式フロート230(磁石234)と第2センサー251bとが接近した検知位置において、回動式フロート230のポケット部233と当接する斜壁207が形成される。斜壁207は、貯水部200を-Y方向に見て、内壁205の底部から+X方向に向けて+Z方向に延在する傾斜面を有する。
回動式フロート230が第2センサー251bに接近した際、回動式フロート230のポケット部233が斜壁207に当接することで、水位WLがさらに減った場合でも回動式フロート230の移動(
図6において反時計回りの移動)が規制される。
また、回動式フロート230が斜壁207に当接した状態において、ポケット部233は、回動軸232(固定軸220)に対して僅かに-X方向にずれた位置に保持される。これにより、水量が下限値の状態において貯水部200に水が供給された際、効率よく浮力を発生させ、回動式フロート230を時計回りに容易に移動させることができる。
また、複数の加湿板210等を貯水部200に装着する際、ポケット部233を固定軸220の下方に位置させた状態で、ポケット部233を斜壁207に接触させながら斜壁207の上部から下部に沿って移動させることで、回動式フロート230を容易にセットできる。
【0079】
次に、古紙再生装置1の第2加湿器66にかかる制御構成について説明する。
図7に示すように、古紙再生装置1は制御部40を備える。制御部40は、例えば、CPU41、メモリー42、制御回路43、I/F(インターフェイス)44等を有する。CPU41は演算処理装置である。メモリー42は、各種プログラムを格納する領域または作業領域等を確保する記憶装置であり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。I/F44は、外部の情報端末等から各種データを取得可能である。制御部40では、CPU41が各種プログラムに従って演算を実行し、制御回路43を介して各駆動部等を制御する。
第2加湿器66において制御部40は、第1センサー251aや第2センサー251bの検知情報に基づいて、給水ポンプ67a、排水ポンプ68a、駆動モーター222やファン223等を制御する。
【0080】
次に、第2加湿器66の制御方法について説明する。
まず、第2加湿器66の給水処理について説明する。本実施形態では、貯水部200に水が上限値に達した状態(第1センサー251aがON状態)を起点として説明する。
なお、
図8B及び
図9Bにおいて斜壁207等は省略している。
【0081】
図8Aに示すように、ステップS11では、制御部40は、第1センサー251aがOFFか否かを判断する。制御部40は、第1センサー251aの検知情報に基づいて、第1センサー251aがOFFであると判断(YES)した場合はステップS12に移行する。すなわち、第2加湿器66を駆動させて貯水部200の水を気化させると、貯水部200の水位WLが下がる。これにより、第1センサー251aに対して回動式フロート230の磁石234が下方に移動し、磁石234が第1センサー251aから離れる(
図8B)。これにより、第1センサー251aがOFFとなる。
一方、制御部40は、第1センサー251aがOFFでないと判断(NO)した場合は、ステップS11に戻る。
【0082】
次いで、ステップS12では、制御部40は、給水ポンプ67aを駆動させる。これにより、給水部67から貯水部200に水が供給される。
【0083】
次いで、ステップS13では、制御部40は、第1センサー251aがONか否かを判断する。制御部40は、第1センサー251aの検知情報に基づいて、第1センサー251aがONであると判断(YES)した場合はステップS14に移行する。すなわち、貯水部200に水が供給されると、貯水部200の水位WLが上がる。これにより、回動式フロート230の磁石234が上方に移動し、磁石234が第1センサー251aに接近する。これにより、第1センサー251aがONとなる。
一方、制御部40は、第1センサー251aがONでないと判断(NO)した場合は、ステップS12に移行する。
【0084】
次いで、ステップS14では、制御部40は、給水ポンプ67aの駆動を停止させる。これにより、給水部67から貯水部200への水の供給が停止され、貯水部200の水位WLの上昇が停止する。そして、貯水部200の水量が上限値となる。
【0085】
以下、ステップS11からステップS14を繰り返す。すなわち、本実施形態の第2加湿器66では、貯水部200の水位WL(水量)を上限値で維持するように制御される。
なお、ステップS11からステップS14において、制御部40は、駆動モーター222及びファン223の駆動を継続させる。すなわち、第2加湿器66では、加湿空気を生成しながら給水処理が実行される。
また、制御部40は、例えば、ステップS11において第1センサー251aがOFFとなってから給水ポンプ67aが駆動(ステップS12)するまでの時間を計測し、所定時間を超えた場合に給水ポンプ67aの駆動を停止させてもよい。また、制御部40は、操作部45にタイムアウトを表示させてもよい。これにより、給水ポンプ67aの不具合を検出することができる。
【0086】
次に、第2加湿器66の排水処理について説明する。本実施形態では、貯水部200に水が上限値に達した状態(第1センサー251aがON状態)を起点として説明する。
【0087】
図9Aに示すように、ステップS21では、制御部40は、排水処理の指示が入力されたか否かを判断する。具体的には、例えば、加湿板210のクリーニング等のメンテナンスを実行する場合、ユーザーは操作部45のメニュー画面から第2加湿器66のメンテナンス実行を入力する。操作部45の入力情報は制御部40に送信される。制御部40は、入力情報を取得した場合(YES)、ステップS22に移行する。
一方、制御部40は、入力情報を取得しない場合(NO)、ステップS21に戻る。
【0088】
次いで、ステップS22では、制御部40は、排水ポンプ68aを駆動させる。これにより、貯水部200から排水部68に向けて排水される。
【0089】
次いで、ステップS23では、制御部40は、第2センサー251bがONか否かを判断する。制御部40は、第2センサー251bの検知情報に基づいて、第2センサー251bがONであると判断(YES)した場合はステップS24に移行する。すなわち、貯水部200から排水されると、貯水部200の水位WLが下がる。これにより、回動式フロート230の磁石234が下方に移動し、磁石234が第2センサー251bに接近する。これにより、第2センサー251bがONとなる(
図9B)。このとき、回動式フロート230のポケット部233が斜壁207に当接する。
一方、制御部40は、第2センサー251bがONでないと判断(NO)した場合は、ステップS22に移行する。
【0090】
次いで、ステップS24では、制御部40は、排水ポンプ68aの駆動を停止させる。これにより、貯水部200から排水部68への排水が停止される。そして、貯水部200内の水が下限値となる。なお、制御部40は、第2センサー251bがONであると判断した場合、所定時間後に排水ポンプ68aの駆動を停止させてもよい。このようにすれば、排水量がさらに多くなり貯水部200内をほぼ空にすることができる。
また、制御部40は、操作部45に排水処理が終了した旨を表示させてもよい。
さらに、ステップS24の後に、制御部40は、第2加湿器66を覆う筐体の扉のロックを解除させる。これにより当該扉から第2加湿器66を筐体内から取り出し、第2加湿器66のメンテナンスを行うことができる。第2加湿器66を筐体内から取り出す際、貯水部200内の水量は少ないので、水を零して周囲を水で濡らすことを抑制できる。
【0091】
なお、ステップS22からステップS24において、制御部40は、給水ポンプ67a、駆動モーター222及びファン223を停止させる。
また、制御部40は、例えば、ステップS21において入力情報を取得してから排水ポンプ68aが駆動(ステップS22)するまでの時間を計測し、所定時間を超えた場合に排水ポンプ68aの駆動を停止させてもよい。また、制御部40は、操作部45にタイムアウトを表示させてもよい。これにより、排水ポンプ68aの不具合を検出することができる。
なお、排水処理後において給水処理に移行させる場合は、第2加湿器66を筐体内にセットした後、例えば、ユーザーは操作部45のメニュー画面から第2加湿器66の給水処理実行を入力する。操作部45の入力情報は制御部40に送信される。制御部40は、入力情報を取得した場合、給水ポンプ67aを駆動させる。その後、第1センサー251aがONであると検知したら給水ポンプ67aを停止させる。これにより、排水処理後における給水処理が終了する。
【0092】
以上、本実施形態によれば、回動式フロート230は回動軸232を中心として移動可能に構成することで、磁石234が周方向に移動可能な距離を大きく確保することができる。これにより、第1センサー251aと第2センサー251bとの間の距離寸法を大きく確保することができる。従って、第1センサー251a及び第2センサー251bのそれぞれが磁石234による磁界の変化の影響を受け難くなるので、誤検知を抑制できる。また、水位WLが揺れた場合にも誤検知を低減できる。
また、例えば、第1センサー251a及び第2センサー251bを配置するスペースが小さい場合、誤検出を防ぐために、第1センサー251aと第2センサー251bとを別々のスペースに配置するとともに、各スペースに磁石234を備えたフロートを配置する必要になり、大型化となる。しかしながら、本実施形態では、1個の回動式フロート230に対して2つのセンサー251a,251bの構成によって水位検知機構250が構築されるので、フロートを1つ削減でき、コストダウンが可能となる。また、回動式フロート230は加湿板210と一体化するので小型化が可能となる。
【0093】
2.第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図10に示すように、古紙再生装置1Aの第2加湿器66Aは、第1センサー251aと第2センサー251bとの間に、第3センサー251cがさらに配置される。第1センサー251a及び第2センサー251bの配置位置は、第1実施形態と同様である。第3センサー251cは、Z軸に沿った方向において第1センサー251aと第2センサー251bとの間であり、内壁205に近接する枠体203の内部に配置される。第3センサー251cは、例えば、第1センサー251aと第2センサー251bと中間位置に配置される。
なお、本実施形態において斜壁207等は省略している。
【0094】
第1センサー251a、第2センサー251b、及び第3センサー251cは、磁気近接センサー(例えば、リードスイッチ)である。
第1センサー251aは、貯水部200における水位WLの上限を検知する。具体的には、第1センサー251aと回動式フロート230(磁石234)とが接近することで、貯水部200の水量が所定値(例えば、上限値)であることを検知する。
第2センサー251bは、貯水部200における水位WLの下限を検知する。具体的には、第2センサー251bと回動式フロート230(磁石234)とが接近することで、貯水部200の水量が下限値に達したことを検知する。
第3センサー251cは、貯水部200における水位WLの中間値を検知する。具体的には、第3センサー251cと回動式フロート230(磁石234)とが接近することで、貯水部200の水量が中間値に達したことを検知する。すなわち、第3センサー251cは、貯水部200の水量が上限値に対して半分程度に達したことを検知する。
【0095】
次に、古紙再生装置1Aの第2加湿器66Aにかかる制御構成について説明する。
図11に示すように、古紙再生装置1Aは制御部40を備える。制御部40は、例えば、CPU41、メモリー42、制御回路43、I/F(インターフェイス)44等を有する。
第2加湿器66Aにおいて制御部40は、第1センサー251a、第2センサー251b及び第3センサー251cの検知情報に基づいて、給水ポンプ67a、排水ポンプ68a、駆動モーター222やファン223等を制御する。
【0096】
次に、第2加湿器66Aの制御方法について説明する。具体的には、第2加湿器66Aの給水処理について説明する。なお、本実施形態では、貯水部200に水が上限値に達した状態(第1センサー251aがON状態)を起点として説明する。
【0097】
図12Aに示すように、ステップS31では、制御部40は、第1センサー251aがOFFであり、第3センサー251cがONか否かを判断する。制御部40は、第1センサー251a及び第3センサー251cの検知情報に基づいて、第1センサー251aがOFFであり、第3センサー251cがONであると判断(YES)した場合はステップS32に移行する。すなわち、第2加湿器66Aを駆動させて貯水部200の水を気化させると、貯水部200の水位WLが下がる。これにより、第1センサー251aに対して回動式フロート230の磁石234が下方に移動し、磁石234が第1センサー251aから離れ、第3センサー251cに接近する(
図12B)。これにより、第1センサー251aがOFFとなり、第3センサー251cがONとなる。
一方、制御部40は、第1センサー251aがOFFであっても、第3センサー251cがONでないと判断(NO)した場合は、ステップS31に戻る。
【0098】
次いで、ステップS32では、制御部40は、給水ポンプ67aを駆動させる。これにより、給水部67から貯水部200に水が供給される。
【0099】
次いで、ステップS33では、制御部40は、第3センサー251cがOFFであり、第1センサー251aがONか否かを判断する。制御部40は、第1センサー251a及び第3センサー251cの検知情報に基づいて、第3センサー251cがOFFであり、第1センサー251aがONであると判断(YES)した場合はステップS34に移行する。すなわち、貯水部200に水が供給されると、貯水部200の水位WLが上がる。これにより、回動式フロート230の磁石234が上方に移動し、磁石234が第3センサー251cから離れ、第1センサー251aに接近する。これにより、第1センサー251aがONとなる。
一方、制御部40は、第3センサー251cがOFFであっても、第1センサー251aがONでないと判断(NO)した場合は、ステップS32に移行する。
【0100】
次いで、ステップS34では、制御部40は、給水ポンプ67aの駆動を停止させる。これにより、給水部67から貯水部200への水の供給が停止され、貯水部200の水位WLの上昇が停止する。そして、貯水部200の水量が上限値となる。
【0101】
以下、ステップS31からステップS34を繰り返す。
なお、ステップS31からステップS34において、制御部40は、駆動モーター222及びファン223の駆動を継続させる。すなわち、第2加湿器66Aでは、加湿空気を生成しながら給水処理が実行される。なお、第3センサー251cの故障などにより、第3センサー251cからの信号が取得できない場合は、第1センサー251aからの信号に基づき、ステップS33~S34のみを実行するようにしてもよい。
【0102】
第2加湿器66Aの排水処理については、第1実施形態と同様である。すなわち、制御部40は、操作部45の入力情報に基づいて排水ポンプ68aを駆動させ、貯水部200から排水部68に向けて排水する。その後、制御部40は、第2センサー251bがONであると判断した場合、排水ポンプ68aの駆動を停止させ、貯水部200から排水部68への排水を停止させる。これにより、貯水部200の水量が下限値となる。
【0103】
以上、本実施形態によれば、回動式フロート230は回動軸232を中心として移動可能に構成することで、磁石234が周方向に移動する距離を大きく確保することができる。これにより、第1センサー251aと第2センサー251bとの間に第3センサー251cを配置することができる。また、各センサー251a,251b,251c間の距離寸法を大きく確保することができるので、誤検知を抑制できる。また、貯水部200における水位WLを複数段階で検知することができる。
【0104】
3.第3実施形態
次に、第3実施形態について説明する。なお、第1及び第2実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図13に示すように、古紙再生装置1Bの第2加湿器66Bは、第1センサー251aと第2センサー251bとの間に、第3センサー251cが配置される。第1センサー251a及び第2センサー251bの配置位置は、第1実施形態と同様である。第3センサー251cは、Z軸に沿った方向において第1センサー251aと第2センサー251bとの間であり、内壁205に近接する枠体203の内部に配置される。本実施形態の第3センサー251cは、第1センサー251aよりも第2センサー251bに近い位置に配置される。
なお、本実施形態において斜壁207等は省略している。
【0105】
第1センサー251a、第2センサー251b、及び第3センサー251cは、磁気近接センサー(例えば、リードスイッチ)である。
第1センサー251aは、貯水部200における水位WLの上限を検知する。具体的には、第1センサー251aと回動式フロート230(磁石234)とが接近することで、貯水部200の水量が所定値(例えば、上限値)であることを検知する。
第2センサー251bは、貯水部200における水位WLの下限を検知する。具体的には、第2センサー251bと回動式フロート230(磁石234)とが接近することで、貯水部200の水量が下限値に達したことを検知する。
第3センサー251cは、貯水部200において下限値に近い水位WLを検知する。具体的には、第3センサー251cと回動式フロート230(磁石234)とが接近することで、貯水部200の水量が下限値に近い(残量が少ない)ことを検知する。すなわち、第3センサー251cは、ニアエンドセンサーとして用いられる。
【0106】
次に、第2加湿器66Bの制御方法について説明する。具体的には、第2加湿器66Bにおける給水処理に伴う水の残量表示処理について説明する。なお、本実施形態では、貯水部200に水が上限値に達した状態(第1センサー251aがON状態)を起点として説明する。
【0107】
図14Aに示すように、ステップS41では、制御部40は、第1センサー251aがOFFであり、第3センサー251cがONか否かを判断する。制御部40は、第1センサー251a及び第3センサー251cの検知情報に基づいて、第1センサー251aがOFFであり、第3センサー251cがONであると判断(YES)した場合はステップS42に移行する。すなわち、第2加湿器66Bを駆動させて貯水部200の水を気化させると、貯水部200の水位WLが下がる。これにより、第1センサー251aに対して回動式フロート230の磁石234が下方に移動し、磁石234が第1センサー251aから離れ、第3センサー251cに接近する(
図14B)。これにより、第1センサー251aがOFFとなり、第3センサー251cがONとなる。
一方、制御部40は、第1センサー251aがOFFであっても、第3センサー251cがONでないと判断(NO)した場合は、ステップS41に戻る。
【0108】
次いで、ステップS42では、制御部40は、操作部45に対して第1情報を表示させる。例えば、操作部45に水量が下限値に近い旨を表示させる。なお、古紙再生装置1Bに積層表示灯等を設置し、当該積層表示灯に第1情報として、例えば、黄色ランプを点灯させてもよい。これにより、ユーザーは貯水部200における水位WLのレベルを容易に認識できる。
【0109】
次いで、ステップS43では、制御部40は、第3センサー251cがOFFであり、第2センサー251bがONか否かを判断する。制御部40は、第2センサー251b及び第3センサー251cの検知情報に基づいて、第3センサー251cがOFFであり、第2センサー251bがONであると判断(YES)した場合はステップS44に移行する。すなわち、第2加湿器66Bの駆動により貯水部200の水を気化させると、さらに貯水部200の水位WLが下がる。これにより、第3センサー251cに対して回動式フロート230の磁石234が下方に移動し、磁石234が第3センサー251cから離れ、第2センサー251bに接近する(
図14B)。これにより、第2センサー251bがONとなる。
一方、制御部40は、第3センサー251cがOFFであっても、第2センサー251bがONでないと判断(NO)した場合は、ステップS42に戻る。
【0110】
次いで、ステップS44では、制御部40は、給水ポンプ67aを駆動させる。これにより、給水部67から貯水部200に水が供給される。
【0111】
次いで、ステップS45では、制御部40は、操作部45に対して第2情報を表示させる。例えば、操作部45に水量が下限値に達した旨を表示させる。なお、古紙再生装置1Bに積層表示灯等を設置し、当該積層表示灯に第2情報として、例えば、赤色ランプを点灯させてもよい。すなわち、第1情報から第2情報に表示が切り替わる。これにより、ユーザーは貯水部200における水位WLが下限値であることを容易に認識できる。また、給水ポンプ67aが駆動している間は、第2情報(例えば、赤色ランプ)を点滅表示させてもよい。これにより、給水処理が実行されていることを容易に認識できる。
なお、ステップS44及びステップS45の順序は逆でも良いし、同時であってもよい。
【0112】
次いで、ステップS46では、制御部40は、第2センサー251bがOFFであり、第1センサー251aがONか否かを判断する。制御部40は、第1センサー251a及び第2センサー251bの検知情報に基づいて、第2センサー251bがOFFであり、第1センサー251aがONであると判断(YES)した場合はステップS47に移行する。すなわち、貯水部200に水が供給されると、貯水部200の水位WLが上がる。これにより、回動式フロート230の磁石234が上方に移動し、磁石234が第2センサー251bから離れ、第1センサー251aに接近する。これにより、第1センサー251aがONとなる。
一方、制御部40は、第2センサー251bがOFFであっても、第1センサー251aがONでないと判断(NO)した場合は、ステップS45に移行する。
【0113】
次いで、ステップS47では、制御部40は、給水ポンプ67aの駆動を停止させる。これにより、給水部67から貯水部200への水の供給が停止され、貯水部200の水位WLの上昇が停止する。そして、貯水部200の水量が上限値となる。
【0114】
次いで、ステップS48では、制御部40は、操作部45に対して第3情報を表示させる。例えば、操作部45に水量が上限値に達した旨を表示させる。なお、古紙再生装置1Bに積層表示灯等を設置し、当該積層表示灯に第3情報として、例えば、青色ランプを点灯させてもよい。すなわち、第2情報から第3情報に表示が切り替わる。これにより、ユーザーは貯水部200における水位WLが所定値範囲であることを容易に認識できる。第3情報の表示は、第3センサー251cがON(ステップS41)となるまで継続される。
なお、ステップS47及びステップS48の順序は逆でも良いし、同時であってもよい。
【0115】
以下、ステップS41からステップS48を繰り返す。
なお、ステップS41からステップS48において、制御部40は、駆動モーター222及びファン223の駆動を継続させる。すなわち、第2加湿器66Bでは、加湿空気を生成しながら給水処理が実行される。
【0116】
第2加湿器66Bの排水処理については、第1実施形態と同様である。すなわち、制御部40は、操作部45の入力情報に基づいて排水ポンプ68aを駆動させ、貯水部200から排水部68に向けて排水する。その後、制御部40は、第2センサー251bがONであると判断した場合、排水ポンプ68aの駆動を停止させ、貯水部200から排水部68への排水を停止させる。これにより、貯水部200の水量が下限値となる。
なお、排水ポンプ68aが駆動している間において、制御部40は、排水情報を表示させてもよい。例えば、操作部45に排水ポンプ68aが駆動中である表示させる。これにより、ユーザーは、第2加湿器66Bにおいて排水処理が実行中であることを容易に認識できる。
【0117】
以上、本実施形態によれば、第3センサー251cをニアエンドセンサーとして用いることで、ユーザーは、貯水部200における水量の状態を容易に把握することができる。
また、貯水部200における水量に応じて情報表示を切り替えることで、ユーザーは、貯水部200における水量の状態を容易に視認できる。
なお、ステップS41からステップS48において各種割り込み処理を実行させることができる。例えば、ステップS42に移行した際、給水処理、或いは排水処理を割り込ませてもよい。このようにすれば、第2加湿器66Bの使い勝手が向上する。
【0118】
以下、他の実施形態について説明する。
第1実施形態から第3実施形態における水位検知機構250は、回動式フロート230の磁石234と第1センサー251a、第2センサー251b、及び第3センサー251cの磁気近接センサーとで構成したが、これに限定されない。例えば、第1センサー251a、第2センサー251b、及び第3センサー251cは、光学センサーであってもよい。
この場合、各センサー251a,251b,251cは、光を発する発光部と当該発光部から発せられた光を受ける受光部とを備える。発光部は、発光素子(例えば、LED)を有する。受光部は、受光素子(例えば、フォトダイオード)を有する。各センサー251a,251b,251cの発光部及び受光部は、回動式フロート230のポケット部233に対して対向可能に配置される。そして、各センサー251a,251b,251cの発光部から発せられた光が回動式フロート230のポケット部233に反射し、受光部はポケット部233に反射した反射光を受光する。受光量が所定値に達することにより、各センサー251a,251b,251cに対して回動式フロート230が接近したことを検知できる。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
なお、発光部の発光効率や受光部の受光効率を高めるため、貯水部200の内壁205は透光性を有する材料で形成することが好ましい。
【0119】
また、例えば、第1センサー251a、第2センサー251b、及び第3センサー251cは、超音波センサーであってもよい。
この場合、各センサー251a,251b,251cは、発信部(トランスミッター)と受信部(レシーバー)とを有する。各センサー251a,251b,251cの発信部及び受信部は、回動式フロート230のポケット部233に対して対向可能に配置される。そして、各センサー251a,251b,251cの発信部から発せられた音波が回動式フロート230のポケット部233に反射し、受信部はポケット部233に反射した音波を受信する。受信時間が所定値に達することにより、各センサー251a,251b,251cに対して回動式フロート230が接近したことを検知できる。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
【0120】
また、第1実施形態から第3実施形態では、第2加湿器66,66A,66Bを備えた装置として古紙再生装置1,1A,1Bの構成例について説明したが、これに限定されない。第2加湿器66,66A,66Bは、帯電しやすい部品・部材類や機器類を扱う各種装置に対して適用可能である。また、例えば、室内の湿度調整用の機器として、第2加湿器66,66A,66Bを単体として用いることができる。
【符号の説明】
【0121】
1,1A,1B…古紙再生装置、11…原料投入口、13…バッファータンク、15…定量供給部、15a…計量器、17…合流部、21,23,24,25…配管、31…解繊部、32…分離部、33…混合部、35…回収部、38…コンプレッサー、39…電源部、40…制御部、41…CPU、42…メモリー、43…制御回路、44…I/F、45…操作部、50…堆積部、51…ハウジング、53…ドラム部材、55…羽根部材、59…吸引部、61…第1搬送部、61a…メッシュベルト、62…第2搬送部、65…第1加湿器、66,66A,66B…第2加湿器、67…給水部、67a…給水ポンプ、68…排水部、68a…排水ポンプ、70…成形部、71,72…加熱ローラー、81…第1切断部、82…第2切断部、91…トレイ、95…細断部、101…第1ユニット群、102…第2ユニット群、103…第3ユニット群、105,106…防水パン、200…貯水部、201a,201b…受け部、203…枠体、205…内壁、206…支持壁、207…斜壁、210…加湿板、211…貫通孔、220…固定軸、222…駆動モーター、223…ファン、230…回動式フロート、231…アーム部、232…回動軸、233…ポケット部、234…磁石、235…フロート部材、236…蓋部、240…取っ手部、241a,241b…連結部材、242…棒部材、248…側面部、250…水位検知機構、251a…第1センサー、251b…第2センサー、251c…第3センサー、WL…水位。