(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157820
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】島設備
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241031BHJP
A63F 5/04 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
A63F7/02 349A
A63F5/04 680
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072416
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】591011546
【氏名又は名称】株式会社京楽
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】金澤 秀彦
(72)【発明者】
【氏名】永田 慶吾
【テーマコード(参考)】
2C088
2C182
【Fターム(参考)】
2C088EA44
2C182EB20
(57)【要約】
【課題】遊技フロアのレイアウトの自由度を確保しつつ遊技者の足元を開放することができる島設備を提供する。
【解決手段】パチンコ遊技機又はスロットマシンから成る遊技機Yを設置可能な島設備であって、遊技機Y及び台間装置Hを収容した収容手段1と、収容手段1の背面1a、上面及び側面の少なくとも一つの面に形成され、遊技機Yを収容した収容手段1を被係止部3aに係止して支持する支持手段2とを具備したもので、遊技機Y及び台間装置Hを収容した収容手段1が支持手段2で支持されて宙に浮いた状態となるため、載置台を必要とする島設備と比べて、遊技者の足元を開放することができるものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ遊技機又はスロットマシンから成る遊技機を設置可能な島設備であって、
前記遊技機を収容した収容手段と、
前記収容手段の背面、上面及び側面の少なくとも一つの面に形成され、前記遊技機を収容した前記収容手段を被係止部に係止して支持する支持手段と、
を具備したことを特徴とする島設備。
【請求項2】
筐体部を具備するとともに、前記被係止部は、前記筐体部に形成されたことを特徴とする請求項1記載の島設備。
【請求項3】
前記被係止部は、前記筐体部の延設方向に延びた部材から成るとともに、前記筐体部は、前記遊技機を収容した前記収容手段が延設方向に亘って複数固定可能とされることを特徴とする請求項2記載の島設備。
【請求項4】
前記筐体部は、紙幣を搬送するための紙幣搬送装置又は電力供給のための配線部が延設されたことを特徴とする請求項3記載の島設備。
【請求項5】
遊技フロアの床及び天井に接続されたワイヤを具備するとともに、前記筐体部は、前記ワイヤに取り付けられて支持されたことを特徴とする請求項2記載の島設備。
【請求項6】
島の上下方向に向けて張力を有し、前記収容手段を支持するワイヤを有するとともに、前記被係止部は、前記ワイヤの所定部位から成ることを特徴とする請求項1記載の島設備。
【請求項7】
前記収容手段は、互いに背面を対向させた状態でそれぞれ支持されるとともに、所定寸法離間しつつ連結されたことを特徴とする請求項1記載の島設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機又はスロットマシンから成る遊技機を設置可能な島設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時において、例えば特許文献1に記載されているように、遊技球を外部に放出しない又はメダル等の遊技媒体を使用しない所謂スマートパチンコ又はスマートパチスロと称される遊技機(以下、本明細書では「管理遊技機」と称する)が普及しつつある。かかる遊技機は、遊技媒体が外部に放出されないので、遊技者が遊技媒体を触れずに遊技を行うことができるとともに、遊技機に対する遊技媒体の供給や回収をおこなう補給設備も不要となるので島設備を構成する際の制約が減り、島設備をホールの任意の場所に設置することができ、遊技フロアのレイアウトの自由度を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、管理遊技機を従来と同様の島設備に複数設置した場合、遊技機のレイアウトの自由度は確保されるものの、遊技機の下部に島設備の載置台が位置することから、遊技者が遊技する際、足元が窮屈となってしまうという不具合が残ってしまう。なお、このような不具合は、遊技球を外部に放出しない又はメダル等の遊技媒体を使用しない遊技機に限らず、他の形態の遊技機であっても、載置台に載置する場合、同様に生じてしまう。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、遊技フロアのレイアウトの自由度を確保しつつ遊技者の足元を開放することができる島設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、パチンコ遊技機又はスロットマシンから成る遊技機を設置可能な島設備であって、前記遊技機を収容した収容手段と、前記収容手段の背面、上面及び側面の少なくとも一つの面に形成され、前記遊技機を収容した前記収容手段を被係止部に係止して支持する支持手段とを具備したことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の島設備において、筐体部を具備するとともに、前記被係止部は、前記筐体部に形成されたことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の島設備において、前記被係止部は、前記筐体部の延設方向に延びた部材から成るとともに、前記筐体部は、前記遊技機を収容した前記収容手段が延設方向に亘って複数固定可能とされることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の島設備において、前記筐体部は、紙幣を搬送するための紙幣搬送装置又は電力供給のための配線部が延設されたことを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の島設備において、遊技フロアの床及び天井に接続されたワイヤを具備するとともに、前記筐体部は、前記ワイヤに取り付けられて支持されたことを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の島設備において、島の上下方向に向けて張力を有し、前記収容手段を支持するワイヤを有するとともに、前記被係止部は、前記ワイヤの所定部位から成ることを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の島設備において、前記収容手段は、互いに背面を対向させた状態でそれぞれ支持されるとともに、所定寸法離間しつつ連結されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、遊技機のレイアウトの自由度を確保しつつ遊技者の足元を開放することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る島設備を示す全体正面図
【
図3】同島設備に設置される遊技機がスロットマシンとされた場合の収容手段を示す正面図
【
図4】同島設備に設置される遊技機がパチンコとされた場合の収容手段を示す正面図
【
図6】本発明の第2の実施形態に係る島設備を示す全体正面図
【
図8】本発明の第3の実施形態に係る島設備を示す全体正面図
【
図10】同島設備に適用される支持手段及び連結手段を示す模式図
【
図11】本発明の第4の実施形態に係る島設備を示す全体平面図及び正面図
【
図12】同島設備に適用される支持手段を示す模式図
【
図13】本発明の実施形態に適用される張力調整手段を示す模式図
【
図14】本発明の他の実施形態に係る島設備(装飾部材を取り付けた収容手段を有する島設備)を示す正面図
【
図15】本実施形態に適用可能な他の形態の収容手段を示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1の実施形態に係る島設備は、遊技店内の遊技フロアにおいて、パチンコ遊技機(
図4参照)又はスロットマシン(所謂「パチスロ」と称される遊技機)(
図3参照)から成る遊技機Y(管理遊技機)を設置可能なもので、
図1、2に示すように、遊技機Yを収容した収容手段1と、収容手段1を支持する支持手段2と、筐体部3とを具備して構成されている。
【0016】
本実施形態に適用される遊技機Yは、遊技球(パチンコ玉)を外部に放出しない所謂スマートパチンコ、或いはメダルを使用しない所謂スマートパチスロとそれぞれ称されるもので、遊技により獲得した遊技球、メダルの数や遊技者が保有する遊技に用いることが可能な遊技球、メダルの数を計数し、表示器(不図示)にて表示し得るようになっている。かかる遊技機Yは、収容手段1に収容されている。
【0017】
収容手段1は、
図3、4に示すように、パチンコ遊技機又はスロットマシンを任意に収容可能な箱状部材から成り、パチンコ遊技機又はスロットマシンに隣接した位置には、台間装置Hが設置されるよう構成されている。台間装置Hは、紙幣を投入可能な投入口Haを有するもので、投入口Haから紙幣が投入されると、その金額分に相当する数値を隣接した遊技機Yに表示させ、遊技させ得るようになっている。
【0018】
なお、台間装置Hは、紙幣を投入するものの他、遊技者が携帯する情報記憶媒体の情報(バーコードや2次元コード等)を読み取るコードリーダを具備し、当該コードリーダで読み取った情報に対応した数値を隣接した遊技機Yに表示させて遊技させ得るものとしてもよい。また、本実施形態においては、遊技機Yの左隣位置に台間装置Hが収容されているが、遊技機Yの右隣位置又はそれ以外の周辺位置に収容するようにしてもよい。
【0019】
固設部Dは、トラス構造を有した躯体から成り、アンカーボルトBにて遊技フロアの床面fに固定されているとともに、所定位置に筐体部3が取り付けられている。かかる筐体部3は、固設部Dと同様、トラス構造を有するとともに、一端及び他端が固設部Dにそれぞれ接続されて略水平方向に延設されている。この筐体部3は、
図1、2に示すように、内部に紙幣を搬送するための紙幣搬送装置4及び遊技機Yや台間装置Hに対する電力供給のための配線部6が延設されている。
【0020】
また、筐体部3は、
図2に示すように、水平方向に向かって延びるパイプ状の金属部材から成る被係止部3aが形成されている。すなわち、本実施形態に係る被係止部3aは、筐体部3の延設方向に延びた部材(パイプ状金属部材)から成るとともに、筐体部3は、遊技機Yを収容した収容手段1が延設方向に亘って複数固定可能とされるよう構成されているのである。
【0021】
しかるに、複数の収容手段1が筐体部3の延設方向に亘って取り付けられるとともに、それぞれの収容手段1に収容された台間装置Hの投入口Haが同一高さとなるよう設定されているので、各台間装置Hと紙幣搬送装置4との連結を容易に行わせることができる。なお、筐体部3における紙幣搬送装置4の一端には、搬送された紙幣を回収するための紙幣回収金庫5が取り付けられている。
【0022】
ここで、本実施形態に係る収容手段1の背面1aには、
図5に示すように、支持手段2が形成されている。かかる支持手段2は、遊技機Yを収容した収容手段1を被係止部3aに係止して支持するもので、収容手段1の背面1aにおいて左右1対形成されている。より具体的には、支持手段2は、ボルトb2にて収容手段1の背面1aに結合された金属製板材から成り、上部及び下部がそれぞれ折り曲げられて立ち上がり部2aが形成されるとともに、立ち上がり部2aに挿通したボルトb1を被係止部3aに螺合させることにより、被係止部3aに係止可能とされている。なお、支持手段2は、収容手段1の背面1aにおける任意の位置に形成可能とされているため、収容手段1の取付位置を任意に変更することが可能となっている。
【0023】
そして、本実施形態においては、収容手段1の背面1aに支持手段2が形成され、遊技機Yが収容された収容手段1を被係止部3aに係止して支持するとともに、遊技フロア内において、各遊技機Yの前方における床面fに遊技用椅子Iが固定されており、遊技用椅子Iに着座した遊技者が遊技機Yにて遊技可能とされている。このように、遊技機Y及び台間装置Hを収容した収容手段1は、支持手段2により背面1aで支持されて宙に浮いた状態となるため、載置台を必要とする島設備と比べて、遊技者の足元を開放することができる。
【0024】
次に、本発明の第2の実施形態に係る島設備について説明する。
第2の実施形態に係る島設備は、先の実施形態と同様、遊技店内の遊技フロアにおいて、パチンコ遊技機(
図4参照)又はスロットマシン(所謂「パチスロ」と称される遊技機)(
図3参照)から成る遊技機Y(管理遊技機)を設置可能なもので、
図6、7に示すように、遊技機Yを収容した収容手段1と、収容手段1を支持する支持手段2と、筐体部3とを具備して構成されている。なお、先の実施形態と同様の構成要素には、同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
【0025】
本実施形態に係る筐体部3は、遊技フロアの床及び天井に接続されたワイヤ9に取り付けられて支持されている。すなわち、本実施形態に係る島設備が設置される遊技フロアには、建物の躯体の鉄骨7(H型鋼等)を覆う天井面tと、遊技者が歩行可能な床面fとが形成されており、床面fには固定プレート8が設置されるとともに、鉄骨7及び固定プレート8には、それぞれ固定金具K1、K2が取り付けられている。
【0026】
一方、筐体部3には、固定金具K1、K2に対応する固定金具K3が取り付けられるとともに、ワイヤ9が固定金具K1、K3及び固定金具K2、K3にそれぞれ接続されている。これにより、筐体部3は、一端が固定金具K1及び他端が固定金具K3に接続されたワイヤ9と、一端が固定金具K2及び他端が固定金具K3に接続されたワイヤ9とによって、所定高さの位置で支持されている。なお、本実施形態に係る張力支持手段2は、天井面tと床面fとの間において所定角度傾斜して取り付けられているが、床面fに対して鉛直方向に延設して取り付けられてもよい。
【0027】
そして、本実施形態においては、収容手段1の背面1aに支持手段2が形成され、遊技機Yが収容された収容手段1を被係止部3aに係止して支持するとともに、遊技フロア内において、各遊技機Yの前方における床面fに遊技用椅子Iが固定されており、遊技用椅子Iに着座した遊技者が遊技機Yにて遊技可能とされている。このように、遊技機Y及び台間装置Hを収容した収容手段1は、支持手段2により背面1aで支持されて宙に浮いた状態となるため、載置台を必要とする島設備と比べて、遊技者の足元を開放することができる。
【0028】
次に、本発明の第3の実施形態に係る島設備について説明する。
第3の実施形態に係る島設備は、先の実施形態と同様、遊技店内の遊技フロアにおいて、パチンコ遊技機(
図4参照)又はスロットマシン(所謂「パチスロ」と称される遊技機)(
図3参照)から成る遊技機Y(管理遊技機)を設置可能なもので、
図8、9に示すように、遊技機Yを収容した収容手段1と、収容手段1を支持する支持手段10と、ワイヤ9とを具備して構成されている。なお、先の実施形態と同様の構成要素には、同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
【0029】
本実施形態に係るワイヤ9は、島の上下方向に向けて張力を有し、収容手段1を支持するもので、その所定部位が被係止部とされている。より具体的には、本実施形態に係る島設備が設置される遊技フロアには、建物の躯体の鉄骨7(H型鋼等)を覆う天井面tと、遊技者が歩行可能な床面fとが形成されており、天井の鉄骨7及び床面fには、それぞれ固定金具K1、K2が取り付けられている。
【0030】
そして、ワイヤ9は、その上端が天井の固定金具K1に接続されるとともに、下端が床の固定金具K2に接続されており、遊技フロアの床及び天井に跨って上下方向に張力を有しつつ取り付けられている。なお、本実施形態に係るワイヤ9は、天井面tと床面fとの間において所定角度傾斜して取り付けられているが、床面fに対して鉛直方向に延設して取り付けられてもよい。
【0031】
一方、収容手段1は、その背面1aにおいて複数の支持手段10が取り付けられている。かかる支持手段10は、収容手段1の背面1aに形成され、遊技機Yを収容した収容手段1を被係止部(ワイヤ9の所定部位)に係止して支持するもので、
図9、10に示すように、収容手段1の背面1aに固定される固定部10aと、ワイヤ9を挿通しつつ1対の固定部10aを連結する連結部10bとを有して構成されている。
【0032】
固定部10aは、複数のネジにて収容手段1の背面1aに固定される円板状部材から成り、互いに背面1aを対向させた状態の収容手段1のそれぞれに複数固定されている。連結部10bは、ワイヤ9の所定部位(被係止部)を挿通孔10baが形成されるとともに、互いに背面1aを対向させた収容手段1に固定された固定部10aどうしを連結して構成されている。
【0033】
本実施形態に係る支持手段10によれば、収容手段1の背面1aに取り付けられて当該収容手段1をワイヤ9に支持し得るとともに、互いに背面1aを対向させた状態で支持された収容手段1を所定寸法離間しつつ連結可能とされている。また、連結部10bの挿通孔10baは、2本のワイヤ9を交差させた状態で挿通させているので、安定して収容手段1をワイヤ9に支持させることができる。
【0034】
また、本実施形態においては、
図8、9に示すように、鉄骨7及びワイヤ9に沿って配線部6が配設されており、かかる配線部6によって遊技機Yや台間装置Hに対する電力供給が可能とされている。なお、背面1aの間の離間部において、台間装置Hに投入された紙幣を搬送するための紙幣搬送装置を配設することができる。なお、投入された紙幣を収納可能な台間装置Hを収容手段1に収容させれば、紙幣搬送装置の設置は不要となる。
【0035】
そして、本実施形態においては、収容手段1の背面1aに支持手段2が形成され、遊技機Yが収容された収容手段1を被係止部(ワイヤ9の所定部位)に係止して支持するとともに、遊技フロア内において、各遊技機Yの前方における床面fに遊技用椅子Iが固定されており、遊技用椅子Iに着座した遊技者が遊技機Yにて遊技可能とされている。このように、遊技機Y及び台間装置Hを収容した収容手段1は、支持手段2により背面1aで支持されて宙に浮いた状態となるため、載置台を必要とする島設備と比べて、遊技者の足元を開放することができる。
【0036】
次に、本発明の第4の実施形態に係る島設備について説明する。
第4の実施形態に係る島設備は、先の実施形態と同様、遊技店内の遊技フロアにおいて、パチンコ遊技機(
図4参照)又はスロットマシン(所謂「パチスロ」と称される遊技機)(
図3参照)から成る遊技機Y(管理遊技機)を設置可能なもので、
図11に示すように、遊技機Yを収容した収容手段1と、収容手段1を支持する支持手段10と、ワイヤ9と、固設部D1、D2とを具備して構成されている。なお、先の実施形態と同様の構成要素には、同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
【0037】
本実施形態においては、遊技フロアの床面fに固設部D2がアンカーボルトBにて固定されるとともに、円環状の固設部D1が柱状の固設部D3によって所定高さの位置で支持されている。なお、固設部D1~D3は、何れもトラス構造を有して構成されており、固設部D1、D2は、略同一の径寸法の円環形状構造物を上下に離間して配置されている。また、固設部D1、D2には、それぞれ固定金具K1、K2が取り付けられており、これら固定金具K1、K2にワイヤ9が張力を有しつつ接続されている。
【0038】
一方、収容手段1は、その背面1aにおいて複数の支持手段10が取り付けられている。かかる支持手段11は、収容手段1の背面1aに形成され、遊技機Yを収容した収容手段1を被係止部(ワイヤ9の所定部位)に係止して支持するもので、
図12に示すように、収容手段1の背面1aにおける上下に固定されている。そして、支持手段11がワイヤ9を挟み込むことにより、収容手段1がワイヤ9の所定部位に支持されるようになっている。
【0039】
さらに、本実施形態に係る支持手段11は、隣接する収容手段1の背面1aに固定された支持手段11とそれぞれ連結可能な連結手段12が取り付けられている。かかる連結手段12により隣接する収容手段1を連結することができ、ワイヤ9に対して同一円周上に並んで取り付けられた収容手段1を安定して支持させることができる。
【0040】
なお、固設部Dの形状は、本実施形態の如く円環状のものに限らず、湾曲形状のものであってもよい。また、ワイヤ9は、第3の実施形態の如く、上端が天井の固定金具K1に接続されるとともに、下端が床の固定金具K2に接続され、遊技フロアの床及び天井に跨って上下方向に張力を有しつつ取り付けられたものであってもよい。なお、本実施形態に係るワイヤ9は、天井面tと床面fとの間において所定角度傾斜して取り付けられているが、床面fに対して鉛直方向に延設して取り付けられてもよい。
【0041】
上記第1~4の実施形態によれば、収容手段1の背面1aに支持手段2が形成され、遊技機Yが収容された収容手段1を被係止部3aに係止して支持するので、遊技機Yのレイアウトの自由度を確保しつつ遊技者の足元を開放することができる。すなわち、本実施形態に係る島設備によれば、遊技機Y及び台間装置Hを収容した収容手段1が支持手段2で支持されて宙に浮いた状態となるため、載置台を必要とする島設備と比べて、遊技者の足元を開放することができる。
【0042】
また、筐体部3を具備するとともに、被係止部3aは、筐体部3に形成されたものとすれば、筐体部3に対して収容手段1を安定して支持させることができる。さらに、被係止部3aは、筐体部3の延設方向に延びた部材から成るとともに、筐体部3は、遊技機Yを収容した収容手段1が延設方向に亘って複数固定可能とされるので、筐体部3の延設方向の形状に沿って収容手段1を安定して支持させることができる。
【0043】
またさらに、筐体部3は、紙幣を搬送するための紙幣搬送装置4又は電力供給のための配線部6が延設されたものとすれば、筐体部3を利用して紙幣搬送装置4又は配線部6を良好に配設することができる。加えて、遊技フロアの床及び天井に接続されたワイヤ9を具備するとともに、筐体部3は、ワイヤ9に取り付けられて支持されたものとすれば、視界を良好に維持することができる。
【0044】
また、島の上下方向に向けて張力を有し、収容手段1を支持するワイヤ9を有するとともに、被係止部は、ワイヤ9の所定部位から成るものとすれば、ワイヤ9の張力を利用して収容手段1を支持することができる。さらに、収容手段1は、互いに背面1aを対向させた状態でそれぞれ支持されるともに、所定寸法離間しつつ連結されたものとすれば、背面1aを対向させた収容手段1の離間寸法を保持することができるとともに、背面1aの間の離間部において紙幣搬送装置4または配線部6を配設することができる。
【0045】
次に、本実施形態に適用可能な他の形態の収容手段1について説明する。
本実施形態に係る収容手段は、
図15に示すように、パチンコ遊技機Y1又はスロットマシンY2を設置するための設置部材R1、R2が選択的に取り付け可能とされている。具体的には、収容手段1にパチンコ遊技機Y1を収容する場合、同図(a)に示すように、高さ寸法の小さい設置部材R1が上部に取り付けられるとともに、高さ寸法の大きい設置部材R2が下部に取り付けられる。なお、収容手段1の図中左側には、台間装置Hを設置するための設置部材Tが収容されている。
【0046】
そして、パチンコ遊技機Y1に代えてスロットマシンY2を収容手段1に収容する場合、収容手段1からパチンコ遊技機Y1を搬出した後、設置部材R1、R2を取り外す。その後、同図(b)に示すように、高さ寸法の小さい設置部材R1が下部に取り付けられるとともに、高さ寸法の大きい設置部材R2が上部に取り付けられ、スロットマシンY2を設置部材R1と設置部材R2との間に収容させる。なお、設置部材Tは、収容手段1から取り外すことなく残しておいてもよく、適宜の寸法のものに交換してもよい。さらに、設置部材R1及び設置部材R2の取付位置を交換することにより、スロットマシンY2に代えてパチンコ遊技機Y1を収容手段1に収容することができる。
【0047】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、収容手段1の設置位置や設置高さを互いに異ならせるように支持手段(2、10、11)にて支持するようにしてもよく、その場合、一つの島設備において、異なる位置又は高さで遊技機Y及び台間装置Hを設置することができる。支持手段は、収容手段1の背面に形成されたものに限定されず、収容手段1の背面、上面及び側面の少なくとも一つの面に形成されるものであればよい。
【0048】
また、ワイヤ9を用いる場合、
図13に示すような張力調整手段13を利用することができる。かかる張力調整手段13は、本体13aに取り付けられた1対の係止部材13bを具備して構成されている。係止部材13bは、ワイヤ9を接続可能なフック部13baと、本体13aと螺合したネジ部13bbとを有しており、本体13aに対して係止部材13bを回転させると、係止部材13bの本体13aに対する突出寸法が任意に変更可能とされている。そして、係止部材13bを回転させて突出寸法を任意に変更することにより、収容手段1に張力を付与することができるとともに、収容手段1の設置高さを変更可能とされている。
【0049】
さらに、
図14に示すように、収容手段1の上下左右の任意の面に対して個別に装飾部材Mを取り付けるようにしてもよく、この場合、収容手段1毎に独立した島設備が構成されているように視認させることができる。なお、例えばワイヤ9の代わりに寸切ボルトを張力調整手段で連結してもよい。また支持手段2は被係止部3aに対してボルトによって固定しているが、フック形状にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明と同等の趣旨の島設備であれば、他の形態のものであってもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 収容手段
2 支持手段
3 筐体部
3a 被係止部
4 紙幣搬送装置
5 紙幣回収金庫
6 配線部
7 鉄骨
8 固定プレート
9 ワイヤ
10 支持手段
10a 固定部
10b 連結部
11 支持手段
12 連結手段
13 張力調整手段
Y 遊技機
H 台間装置
f 床面
t 天井面
D 固設部
I 遊技用椅子
M 装飾部材