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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157852
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】洗浄容器
(51)【国際特許分類】
   B08B 3/04 20060101AFI20241031BHJP
   B65D 21/08 20060101ALI20241031BHJP
   B65D 25/06 20060101ALI20241031BHJP
   A47L 23/02 20060101ALI20241031BHJP
   D06F 35/00 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
B08B3/04 Z
B65D21/08
B65D25/06
A47L23/02 Z
D06F35/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072470
(22)【出願日】2023-04-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】391043310
【氏名又は名称】株式会社伊勢藤
(74)【代理人】
【識別番号】100194467
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 健文
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 剛
【テーマコード(参考)】
3B168
3B201
3E062
【Fターム(参考)】
3B168AD03
3B168AE01
3B168AE02
3B168BA47
3B168BA52
3B168WA01
3B168WA02
3B201AA46
3B201AB01
3B201AB48
3B201BB02
3E062AA01
3E062AB01
3E062AC02
3E062EA02
3E062EB03
3E062EB05
3E062EC05
3E062EC10
(57)【要約】
【課題】洗浄物のつけ置き洗いを行う際に、洗浄液から洗浄物を露出させないようにでき、十分なつけ置き洗いを行うことができる洗浄容器を提供する。
【解決手段】洗浄容器100は、上面に開口面131を有する容器本体1と、容器本体1内において、容器本体1の側壁に対して取外し可能に架け渡された横架部材4と、を備える。容器本体1の側壁は、容器本体1の底面と横架部材4との間の距離を変更可能な高さ調整部14を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に開口面を有する容器本体と、
前記容器本体内において、前記容器本体の側壁に対して取外し可能に架け渡された横架部材と、を備え、
前記容器本体の側壁は、前記容器本体の底面と前記横架部材との間の距離を変更可能な高さ調整部を有する、洗浄容器。
【請求項2】
前記横架部材は、前記開口面に平行な板状であり、
前記横架部材は、厚さ方向に貫通する貫通孔を有する、
請求項1に記載の洗浄容器。
【請求項3】
前記横架部材は洗濯板である、
請求項2に記載の洗浄容器。
【請求項4】
前記高さ調整部は、前記側壁から突き出ると共に前記開口面に平行に延びた複数の突条を有し、
前記複数の突条は、高さ方向に間隔をおいて配置されている、
請求項2又は請求項3に記載の洗浄容器。
【請求項5】
前記横架部材は、
本体部と、
前記本体部の端部に設けられ前記高さ調整部に支持される支持部と、
前記支持部と前記本体部との間に設けられ弾性変形可能な変形部と、
を有する、
請求項1に記載の洗浄容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、洗浄容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従前より、例えば特許文献1に記載されたようなバケツを用いて、上履きや靴等(以下、洗浄物)を洗浄することが行われている。バケツに洗浄液を貯め、洗浄液に洗浄物を浸しながら、ブラシを用いて汚れを落としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-246044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、洗浄物の汚れがひどい場合、ブラシを用いて汚れを落とそうとしても、汚れを落としきれないことがある。この場合、洗浄物をこすり洗いする前に、洗浄物を洗浄液に長時間浸しておくことがある(以下、つけ置き洗いという)。
【0005】
しかしながら、洗浄物が靴等のように内部に空気を含むものの場合、洗浄物を洗浄液に浸そうとしても、洗浄物が浮き上がることで、洗浄物の一部が洗浄液から露出することがある。この場合、つけ置き洗いが不十分になり、洗浄物において、洗浄液から露出した部分の汚れが落ちにくい。
【0006】
本開示は、上記事情に鑑みてなされ、洗浄物のつけ置き洗いを行う際に、洗浄液から洗浄物を露出させないようにでき、十分なつけ置き洗いを行うことができる洗浄容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る一態様の洗浄容器は、上面に開口面を有する容器本体と、前記容器本体内において、前記容器本体の側壁に対して取外し可能に架け渡された横架部材と、を備え、前記容器本体の側壁は、前記容器本体の底面と前記横架部材との間の距離を変更可能な高さ調整部を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る上記態様の洗浄容器は、洗浄物のつけ置き洗いを行う際に、洗浄液から洗浄物を露出させないようにでき、十分なつけ置き洗いを行うことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態に係る洗浄容器の分解斜視図である。
図2】洗浄容器の鉛直面での断面図である。
図3】折り畳み状態の洗浄容器の鉛直面での断面図である。
図4】折り畳み状態の洗浄容器の斜視図である。
図5図2のA部分の拡大図である。
図6】洗濯板を設置する方法を説明するための説明図である。
図7】洗浄容器を用いてつけ置き洗いをしているときの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態>
【0011】
本実施形態に係る洗浄容器100は、図1に示すように、上面に開口面131を有する容器本体1と、容器本体1の側壁に対して取外し可能に架け渡される横架部材4と、を備える。容器本体1の側壁は、横架部材4の高さ位置を変更可能な高さ調整部14を有する。
【0012】
このため、洗浄容器100を用いて、靴等の洗浄物S1を、洗浄液R1を用いてつけ置き洗いする際、図7に示すように、横架部材4によって洗浄物S1を洗浄液R1内に押さえ付けることができる。この結果、洗浄物S1をつけ置き洗いする際に、洗浄物S1の一部が洗浄液R1に浸からずにつけ置き洗いが不十分になることを軽減できる。
【0013】
本明細書でいう洗浄物S1は、洗浄容器100によって洗浄する対象物を意味する。洗浄物S1は、容器本体1に収容可能なサイズであれば特に制限はない。洗浄物S1としては、例えば、靴、上履き、サンダル、ブーツ、ヒール、下駄等の履物に限らず、食器、調理器具、水筒、弁当箱、衣類、座布団、布団、バス用品等であってもよい。また洗浄物S1としては、野菜等の食物であってもよい。洗浄物S1は、水に浮くものであっても沈むものであってもよいが、本実施形態に係る洗浄容器100を用いることで、水に浮く洗浄物S1でも、十分なつけ置き洗いを行うことができる。
【0014】
本明細書でいう「平行」とは、2つの直線、面、辺等(以下、直線等という)が、延長しても交差しないことのみを意味するのではなく、直線等を延長した場合に10°以内で交差する場合も含むこととする。「直交」とは、2つの直線等が、90°±10°の範囲で交差する場合を含み、2つの直線等が実際は離れているが、延長した場合に交差する場合も「直交」に含む。
【0015】
説明の便宜上、容器本体1の長手方向を「左右方向」とし、容器本体1の短手方向を「前後方向」とし、左右方向及び前後方向に直交する方向を「上下方向」として定義する。ここでは、洗浄容器100が載置された面(載置面という場合がある)は水平であるとして説明するが、あくまで説明の便宜上定義したに過ぎず、水平な載置面で使用することを特定する意図はない。以下、本実施形態に係る洗浄容器100について、より詳細に説明する。
(容器本体1)
【0016】
容器本体1は、洗浄液R1を貯めることが可能な容器である。容器本体1は、上面に開口面131を有する有底箱状に形成されている。容器本体1は、載置面に平行な断面(以下、横断面という)において、矩形(正方形を含む)であることが好ましい。ただし、容器本体1の形状としては、横断面において、矩形に限らず、五角形、六角形、八角形、円形、菱形、平行四辺形、楕円形等であってもよい。
【0017】
容器本体1は、折り畳み可能に構成されている。容器本体1は、図2に示すように、載置面上に載る裾部11と、開口面131を有する口部13と、裾部11と口部13とを繋ぐ胴部12と、を備える。裾部11は、扁平な容器状に形成されている。口部13は、上面及び下面が開口した枠状に形成されている。口部13は、折り畳んだ際に、その内側に裾部11が入る大きさに形成されている。口部13の複数の側壁は、鉛直面に沿うことが好ましい。
【0018】
胴部12は、上方向に行くに従って対向間の距離が広がるようにテーパ状に形成されている。胴部12は、裾部11及び口部13よりも柔らかい材料で構成されている上に、口部13及び裾部11との接続部分121は、折り曲げ可能に構成されている。したがって、口部13を下方に押し下げると、図3に示すように、胴部12が折り返され、口部13の内部に裾部11が収まる。本実施形態では、この状態を「折り畳まれた状態」という場合がある。
【0019】
裾部11の材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、アクリル、ポリアミド等の合成樹脂、金属、ガラス、木等が挙げられる。口部13の材料としては、裾部11の材料と同様の材料を用いることができる。胴部12の材料としては、例えば、エラストマ、軟質樹脂、天然ゴム等が挙げられる。
【0020】
胴部12は、上下方向において複数に分割され、その間を接続部分121で繋いでもよい。本実施形態では、図3に示すように、折り畳まれた状態において、胴部12は、裾部11の上端から口部13の下端までを直線状に繋いでいるが、胴部12が複数に分割される場合、裾部11の上端から下方に延び、その下端から上方に延び、その上端から下方に延びるように折り畳まれたうえで、口部13の下端に接続される。このように構成することで、使用時において上下方向に高い(すなわち、容量が大きい)容器本体1とすることができる。
【0021】
図1に示すように、容器本体1において、対向する側壁には、一対の高さ調整部14が形成されている。高さ調整部14は、図2に示すように、口部13に形成されていることが好ましい。高さ調整部14は、容器本体1の口部13内に配置された横架部材4を支持することができる。なお、本明細書でいう「横架部材4の高さ」とは、容器本体1の底面と横架部材4との間の最小距離を意味する。
【0022】
高さ調整部14は、横架部材4の高さを調整可能な構造として、複数の突条141を有する。突条141は、横架部材4が少なくとも上方向に移動するのを規制する。各突条141は、図1に示すように、容器本体1の側壁において、載置面に平行に延びている。言い換えると、突条141は、容器本体1の開口面131に平行に延びている。突条141は、口部13の短壁において前後方向に延びていることが好ましい。
【0023】
複数の突条141は、図1に示すように、口部13の短壁において、他の部分よりも側方に凹んだ凹部の奥面に形成されることが好ましい。複数の突条141の突出先端は、図2に示すように、口部13の短壁の前記凹部内に位置している。すなわち、複数の突条141の突出先端は、口部13の短壁の凹部以外の内面から非突出である。このように構成することで、横架部材4を用いないで容器本体1を使用する場合に、複数の突条141が邪魔になりにくい。
【0024】
複数の突条141は、上下方向に一定の間隔をおいて配置されている。また、容器本体1の対向する側壁に形成された突条141は、最も上段に位置する突条141同士が同一平面上に位置し、2段目に位置する突条141同士が同一平面上に位置している。3段目以降も同様である。複数の突条141が上下方向に一定の間隔をおいて配置されていることで、図5に示すように、横架部材4の高さを、所望の高さに調整できる。
【0025】
なお、図2では、洗浄液R1及び洗浄物S1を省略しているが、洗浄液R1及び洗浄物S1がある場合の横架部材4の態様を図示している。すなわち、横架部材4が洗浄物S1から上方向に力を受けた際に、横架部材4が上方向に移動した結果、突条141によって上から支持された態様を示しているが、実際は、容器本体1に洗浄液R1が貯められていない場合、横架部材4は、自重によって下方に移動し、下側の突条141によって下から支持される。
(横架部材4)
【0026】
横架部材4は、容器本体1の側壁に架け渡されることで、容器本体1内に配置された洗浄物S1が浮き上がるのを規制する。横架部材4は、容器本体1の口部13と同等以上の剛性を有することが好ましい。これによって、洗浄物S1を上から押さえた際に、浮力によって洗浄物S1が浮き上がろうとしても、横架部材4が変形することを軽減できる。横架部材4は、洗浄物S1の浮き上がりを規制することができればよく、例えば、網状、板状、棒状等の種々の態様を採り得るが、本実施形態では、板状の横架部材4が採用されている。本実施形態に係る横架部材4は、図1に示すように、洗濯板40である。横架部材4として、洗濯板40が用いられることで、図7に示すように、洗濯板40の下方では洗浄物S1をつけ置きしながら、洗濯板40の上方では、別途、洗濯板40を用いたこすり洗いを行うこともできる。
【0027】
洗濯板40は、図1に示すように、本体部41と、本体部41の長手方向の両側に位置する一対の支持部44と、支持部44と本体部41とを繋ぐ一対の変形部45と、を備える。本体部41は、図1に示すように、平面視略矩形状であり、口部13の内周面に沿う外形を有している。本体部41は、容器本体1の開口面131に平行となるように配置される。本体部41の上面には、こすり洗いのための凹凸43が形成されている。本体部41は、長手方向に直交する断面において中央部が下方に凹むように湾曲しているが、平板状であってもよい。
【0028】
本体部41は複数の貫通孔42を有することが好ましい。貫通孔42は、本体部41の厚さ方向の下面から上面までを貫通する。複数の貫通孔42は、本体部41の全面にわたって分散して配置されることが好ましい。このように構成することによって、洗浄液R1がある状態でも、洗濯板40を押し下げることができる。本体部41は、複数の貫通孔42として、一対の指入れ穴421と、凹凸43の凹みに形成された複数の水抜き穴422と、を有する。
【0029】
指入れ穴421は、洗濯板40を押し下げた際の洗浄液R1の通り道として機能するほか、ユーザが指を入れて洗濯板40を持ち上げる際にも使用することができる。各指入れ穴421は、洗濯板40の長手方向の端部に形成されている。指入れ穴421は、長円形状に形成されることが好ましい。指入れ穴421の長軸方向は洗濯板40の短手方向に平行である。一対の指入れ穴421の間には、こすり洗い用の凹凸43を有するこすり洗い領域がある。
【0030】
指入れ穴421は、水抜き穴422よりも長軸方向に長くかつ短軸方向にも長いことが好ましい。このように構成することで、洗浄液を容器本体1に貯める前に、容器本体1に洗浄物S1を収容し、洗濯板40を設置したとしても、その後に洗浄液R1を貯めやすい。すなわち、洗濯板40を所望の位置に位置させた状態において、指入れ穴421にホースを挿入し、指入れ穴421に対してホースの端部を保持させることもできる。
【0031】
水抜き穴422は、上述したように、洗濯板40を押し下げたときの洗浄液R1の通り道として機能するほか、洗濯板40の凹凸43を用いてこすり洗いをする際に、泡や汚れ等を下方に落とすための排出穴としても機能する。水抜き穴422は、凹凸43のうちの凹みに沿って形成されたスロット穴であることが好ましい。
【0032】
支持部44は、高さ調整部14に支持される。支持部44は、図5に示すように、突条141に対して上下方向に引っ掛かるような形状に形成されている。支持部44は、前後方向に延びている。
【0033】
変形部45は、洗濯板40の長手方向に弾性変形可能な部分である。変形部45が、洗濯板40の長手方向に変形することで、洗濯板40の長さ方向の寸法が短くなるため、洗濯板40を下方又は上方に移動させることができる。変形部45としては、断面視において、V字状に形成されているが、例えば、U字状、蛇腹状、O字状、W字状等であってもよい。
【0034】
このような構成の洗濯板40を高さ調整部14に設置するには、例えば、図6に示すように、洗濯板40の長手方向の一方の支持部44を一方の高さ調整部14に引っ掛け、当該一方の支持部44を中心にして、洗濯板40の他方の支持部44を下方に移動させるように回転させる。
【0035】
このとき、ユーザは、洗濯板40の本体部41を一方の支持部44側に向かって移動させる。すると、一方の支持部44と本体部41との間の変形部45が変形するため、この状態を保ったまま、他方の支持部44を所望の位置にまで移動させ、本体部41に加えていた力を解放することで、一方側の変形部45の変形が復元し、他方の支持部44が突条141に引っ掛けられる。
【0036】
また、洗濯板40の高さを変更する際には、本体部41を長手方向の一方側に押し付ける。すると、一方側の変形部45が変形するため、他方側の支持部44を、別の突条141に載せることができる。その後、本体部41を他方側に向かって押し付けることで、他方側の変形部45を変形させ、一方側の支持部44を別の突条141に載せることができる。これによって、洗濯板40の高さを変更することができる。
【0037】
図6では、洗濯板40を水平面に沿う態様で設置したが、高さ調整部14が複数の突条141を有するため、例えば、一方の支持部44よりも他方の支持部44を高い位置に引っ掛け、洗濯板40を斜めにすることもできる。これによって、例えば、洗浄物S1の形状に合わせて、できる限り洗濯板40の端部を下げることができ、下げた端部の上方では、洗浄液R1を用いた作業を行いやすくなる。
【0038】
洗濯板40は、図3に示すように、容器本体1を折り畳んだ状態において、容器本体1内に収納される。折り畳んだ状態の容器本体1において、洗濯板40の下面が裾部11の上端に接し、洗濯板40の上面(ここでは支持部44の上面)が突条141の下面に接することが好ましい。これによって、洗濯板40は、折り畳んだ状態の容器本体1の内部で保持されるため、収納時において、洗浄容器100を横又は縦にしても、洗濯板40が容器本体1の内部でガタつくことが軽減される。
(その他)
【0039】
洗浄容器100は、図1に示すように、容器本体1の開口面131を閉じる蓋2を有する。蓋2は、図2に示すように、口部13の上面に載ることで、容器本体1の開口面131を閉じる。蓋2は、容器本体1に対して、保持されることが好ましい。例えば、蓋2の外周部に、容器本体1の口部13に係止される係止部が設けられる。これによって、例えば、図4に示すように、蓋2を装着した容器本体1を折り畳んだ状態で、例えば、立てた姿勢で収納しやすい。
【0040】
また、洗浄容器100は、図1に示すように、容器本体1に回転可能に取り付けられた取手3を有することが好ましい。取手3を有することにより、容器本体1に洗浄液R1を入れたまま、容易に持ち運ぶことができる。
<変形例>
【0041】
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0042】
上記実施形態に係る高さ調整部14は、横架部材4の高さ位置を調整する構造として、複数の突条141を有したが、例えば、横架部材4を保持する保持部を設け、保持部が容器本体1の側壁に対して、上下方向にスライド移動可能に取り付けられてもよい。また、高さ調整部14は、1つの突条141に代えて、複数の円柱状の突起を用いてもよい。
【0043】
上記実施形態では、高さ調整部14は、容器本体1の短壁にのみ形成されたが、短壁及び長壁の両方に形成されてもよいし、長壁のみに形成されてもよい。また、高さ調整部14は、口部13のみに限らず、口部13から胴部12にわたって形成されてもよい。
上記実施形態では、容器本体1は折り畳み可能な構造であるが、容器本体1は、折り畳み可能な構造でなくてもよい。
【0044】
上記実施形態において、突条141の上面は、先端に向かうほど下方に位置するように傾斜してもよい。これによって、横架部材4を下方に押さえ付けるだけで、支持部44を突条141の上面に沿って、本体部41側に移動させることができ、変形部45を圧縮変形させることができるため、横架部材4を容易に下方に移動させることができる。また、突条141の下面についても、先端に向かうほど上方に位置するように傾斜させてもよい。
<まとめ>
【0045】
以上説明したように、第1の態様に係る洗浄容器100は、上面に開口面131を有する容器本体1と、容器本体1内において、容器本体1の側壁に対して取外し可能に架け渡された横架部材4と、を備える。容器本体1の側壁は、容器本体1の底面と横架部材4との間の距離を変更可能な高さ調整部14を有する。
【0046】
この態様によれば、洗浄容器100を用いて、靴等の洗浄物S1を、洗浄液R1を用いてつけ置き洗いする際、横架部材4によって洗浄物S1を洗浄液R1内に押さえ付けることができる。この結果、洗浄物S1をつけ置き洗いする際に、洗浄物S1の一部が洗浄液R1に浸からずにつけ置き洗いが不十分になることを軽減できる。
【0047】
第2の態様に係る洗浄容器100では、第1の態様において、横架部材4は、開口面131に平行な板状であり、横架部材4は、厚さ方向に貫通する貫通孔42を有する。
【0048】
この態様によれば、横架部材4を板状のもので構成しても、貫通孔42が洗濯板40を押し下げた際の洗浄液R1の通り道として機能するため、洗浄液R1がある状態で、洗濯板40を押し下げることができる。
第3の態様に係る洗浄容器100では、第2の態様において、横架部材4は洗濯板40である。
【0049】
この態様によれば、洗濯板40の下方では洗浄物S1をつけ置き洗いをしながら、洗濯板40の上方では、別途、洗濯板40を用いたこすり洗いを行うこともできる。
【0050】
第4の態様に係る洗浄容器100では、第2又は第3の態様において、高さ調整部14は、側壁から突き出ると共に開口面131に平行に延びた複数の突条141を有し、複数の突条141は、高さ方向に間隔をおいて配置されている。
この態様によれば、簡易な構成で、横架部材4の高さを変えることができ、すなわち、横架部材4の高さ調整を行うことができる。
【0051】
第5の態様に係る洗浄容器100では、第1~4のいずれか1つの態様において、横架部材4は、本体部41と、本体部41の端部に設けられ高さ調整部14に支持される支持部44と、支持部44と本体部41との間に設けられ弾性変形可能な変形部45と、を有する。
【0052】
この態様によれば、変形部45を変形させることで、横架部材4の長さを変化させることができるため、横架部材4の本体部41を剛性のある材料とすることができる。
【符号の説明】
【0053】
100 洗浄容器
1 容器本体
11 裾部
12 胴部
121 接続部分
13 口部
14 高さ調整部
141 突条
4 横架部材
40 洗濯板
41 本体部
42 貫通孔
421 指入れ穴
422 水抜き穴
43 凹凸
44 支持部
45 変形部
S1 洗浄物
R1 洗浄液
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7