(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157896
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】検出システム、検出方法、及び作業車両
(51)【国際特許分類】
G01S 17/931 20200101AFI20241031BHJP
G01S 17/89 20200101ALI20241031BHJP
G05D 1/43 20240101ALI20241031BHJP
【FI】
G01S17/931
G01S17/89
G05D1/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072548
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】天野 領太
【テーマコード(参考)】
5H301
5J084
【Fターム(参考)】
5H301AA02
5H301BB02
5H301BB05
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301GG08
5J084AA05
5J084AA10
5J084AB14
5J084AB17
5J084AC02
5J084BA03
5J084EA01
5J084EA22
(57)【要約】
【課題】障害物と粉塵とを区別して検出可能な検出システム、検出方法、及び作業車両を提供すること。
【解決手段】検出システムは、作業車両に取り付けられ、作業車両の周辺に存在する物体を検出する3次元センサ11と、コントローラ20と、を備え、コントローラ20は、3次元センサ11からの物体検出データに基づいて、障害物と粉塵とを区別して検出する検出部25と、を備え、3次元センサ11からの物体検出データは、物体の表面に規定される複数の検出点からなる点群を含み、検出部25は、3次元センサ11の検出範囲を分割したグリッドごとに、物体検出データに含まれる検出点の数と、3次元センサ11の分解能によって規定される点群密度閾値に基づく判定閾値とを比較して、障害物と粉塵とを区別して検出する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両に取り付けられ、前記作業車両の周辺に存在する物体を検出する物体検出センサと、
コントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記物体検出センサからの物体検出データに基づいて、障害物と粉塵とを区別して検出する検出部と、
を備え、
前記物体検出センサからの物体検出データは、物体の表面に規定される複数の検出点からなる点群を含み、
前記検出部は、前記物体検出センサの検出範囲を分割したグリッドごとに、前記物体検出データに含まれる検出点の数と、前記物体検出センサの分解能によって規定される点群密度閾値に基づく判定閾値とを比較して、障害物と粉塵とを区別して検出する、
検出システム。
【請求項2】
前記検出部は、前記検出点の数が前記判定閾値以上である場合、障害物として検出する、
請求項1に記載の検出システム。
【請求項3】
前記検出部は、前記検出点の数が前記判定閾値未満である場合、粉塵として検出する、
請求項1または2に記載の検出システム。
【請求項4】
前記検出部は、地面から所定の高さ以上の前記検出点の数と、前記物体検出センサの分解能によって規定される点群密度閾値に基づく判定閾値とを比較する、
請求項1または2に記載の検出システム。
【請求項5】
前記判定閾値は、前記点群密度閾値に係数を乗じて算出される、
請求項1または2に記載の検出システム。
【請求項6】
作業車両に取り付けられ、前記作業車両の周辺に存在する物体を検出する物体検出センサと、
コントローラと、
を備えた検出方法であって、
前記物体検出センサから、物体の表面に規定される複数の検出点からなる点群を含む物体検出データを取得し、
前記物体検出センサの検出範囲を分割したグリッドごとに、前記物体検出データに含まれる検出点の数と、前記物体検出センサの分解能によって規定される点群密度閾値に基づく判定閾値とを比較して、障害物と粉塵とを区別して検出する、
検出方法。
【請求項7】
請求項1または2に記載の検出システムと、
車体と、
を備える、作業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検出システム、検出方法、及び作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
無人車両を含む作業車両において、障害物センサによって障害物が存在するか否かを判定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業車両は、例えば、鉱山または工事現場などのような粉塵が多く発生する作業現場で稼働する。このような作業現場では、粉塵が障害物として検出される可能性がある。そこで、障害物と粉塵とを区別して検出することが望まれる。
【0005】
本開示の態様は、障害物と粉塵とを区別して検出可能な検出システム、検出方法、及び作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の態様に従えば、作業車両に取り付けられ、前記作業車両の周辺に存在する物体を検出する物体検出センサと、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記物体検出センサからの物体検出データに基づいて、障害物と粉塵とを区別して検出する検出部と、を備え、前記物体検出センサからの物体検出データは、物体の表面に規定される複数の検出点からなる点群を含み、前記検出部は、前記物体検出センサの検出範囲を分割したグリッドごとに、前記物体検出データに含まれる検出点の数と、前記物体検出センサの分解能によって規定される点群密度閾値に基づく判定閾値とを比較して、障害物と粉塵とを区別して検出する、検出システムが提供される。
【0007】
本開示の態様に従えば、作業車両に取り付けられ、前記作業車両の周辺に存在する物体を検出する物体検出センサと、コントローラと、を備えた検出方法であって、前記物体検出センサから、物体の表面に規定される複数の検出点からなる点群を含む物体検出データを取得し、前記物体検出センサの検出範囲を分割したグリッドごとに、前記物体検出データに含まれる検出点の数と、前記物体検出センサの分解能によって規定される点群密度閾値に基づく判定閾値とを比較して、障害物と粉塵とを区別して検出する、検出方法が提供される。
【0008】
本開示の態様に従えば、上記の検出システムと、車体と、を備える、作業車両が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示の態様によれば、障害物と粉塵とを区別して検出可能な検出システム、検出方法、及び作業車両が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る作業車両を左前方斜め上側から見た斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る検出システムを示す機能ブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るコンピュータシステムを示すブロック図である。
【
図4】
図4は、3次元センサによる物体の検出点の一例を示す模式図である。
【
図5】
図5は、3次元センサによる物体の検出点とグリッドとの一例を示す模式図である。
【
図6】
図6は、3次元センサの分解能を説明する模式図である。
【
図7】
図7は、物体の検出の一例を示す模式図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る検出システムの検出方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示はこれに限定されない。以下で説明する各実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0012】
<作業車両>
図1は、実施形態に係る作業車両の一例である運搬車両を左前方斜め上側から見た斜視図である。作業車両3は、作業現場において稼働する車両である。実施形態では、作業車両の一例である運搬車両について説明する。運搬車両3は、例えば、鉱山などの作業現場において、積荷を運搬するダンプトラックである。運搬車両3は、運搬車両3の周辺に存在する障害物と粉塵とを区別して検出する。運搬車両3は、運転者の運転操作によって稼働する有人ダンプトラックでもよいし、無人で稼働する無人ダンプトラックでもよい。運搬車両3は、車体31と、車体31に支持されたベッセル32と、左右一対の前輪38Fと、左右一対の後輪38Rとを備える。
【0013】
図2は、実施形態に係る検出システムを示す機能ブロック図である。運搬車両3の検出システム1は、3次元センサ(物体検出センサ)11、出力部12、及びコントローラ20を備える。3次元センサ11及びコントローラ20は、無線又は有線によりデータを通信可能に接続されている。
【0014】
3次元センサ11は、運搬車両3に取り付けられている。実施形態では、3次元センサ11は、運搬車両3の前部に取り付けられている。3次元センサ11の数は特に限定されるものではなく、例えば、運搬車両3に2つの3次元センサ11が配置されていてもよい。3次元センサ11は、運搬車両3の周辺に存在する物体を検出する物体検出センサである。実施形態では、3次元センサ11は、運搬車両3の前方に存在する物体を検出する物体検出センサである。3次元センサ11は、例えば、数10[m]程度の範囲を検出可能である。3次元センサ11は、検出した物体検出データをコントローラ20へ送信する。
【0015】
3次元センサ11は、物体の3次元データを取得する。物体の3次元データは、物体の表面に規定される複数の検出点からなる点群を含む。点群は、3次元センサ11と物体の表面に規定される複数の検出点のそれぞれとの相対距離及び相対位置を示す。3次元センサ11として、レーザ光を射出することにより物体を検出するレーザセンサ(LiDAR:Light Detection and Ranging)が例示される。なお、3次元センサ11は、赤外光を射出することにより物体を検出する赤外線センサ又は電波を射出することにより物体を検出するレーダセンサ(RADAR:Radio Detection and Ranging)などの他の非接触センサでもよい。
【0016】
出力部12は、検出部25による判定結果を出力部12から出力する。出力部12は、例えば、ランプ、ブザーなどである。出力部12は、出力制御部29の制御によって出力する。
【0017】
<運搬車両の制御系(コントローラ)>
コントローラ20は、運搬車両3の周辺の障害物と粉塵とを区別して検出する。コントローラ20は、物体検出センサとしての3次元センサ11から物体検出データを取得可能である。コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)のような数値演算装置(プロセッサ)を含む。
【0018】
図3は、実施形態に係るコンピュータシステムを示すブロック図である。コントローラ20は、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPUのようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。上述のコントローラ20の機能は、プログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、プログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、プログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
【0019】
実施形態では、コントローラ20は、センサデータ取得部21と、記憶部22と、検出部25と、出力制御部29とを備える。
【0020】
センサデータ取得部21は、3次元センサ11から物体検出データを取得する。センサデータ取得部21が取得した物体検出データは、例えば、複数の検出点からなる点群である。
【0021】
記憶部22は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、及びハードディスクドライブの少なくとも一つを含む。記憶部22は、コントローラ20の処理で使用するデータ等を記憶する。
【0022】
記憶部22は、3次元センサ11の分解能をあらかじめ記憶する。実施形態では、記憶部22は、3次元センサ11の上下方向の分解能をあらかじめ記憶する。
【0023】
記憶部22は、点群密度閾値(以下、「密度閾値」という)をあらかじめ記憶する。密度閾値は、後述する
図8に示すフローチャートの処理を実行する前に記憶されている。密度閾値については後述する。
【0024】
検出部25は、物体検出センサとしての3次元センサ11からの物体検出データに基づいて、障害物と粉塵とを区別して検出する。より詳しくは、検出部25は、物体検出データから、グリッドごとの検出点数をカウントする。検出部25は、検出点数が、密度閾値に係数を乗算した判定閾値以上であるか否かを判定する。検出部25は、検出点数が、密度閾値に係数を乗算した判定閾値以上であると判定する場合、障害物として検出する。コントローラ20は、検出点数が、密度閾値に係数を乗算した判定閾値以上であると判定しない場合、粉塵として検出する。
【0025】
検出部25は、物体検出データから、グリッドごとに、地面から所定高さ以上の検出点数をカウントする。これは、地面を検出した検出点を除くためである。
【0026】
図4は、3次元センサによる物体の検出点の一例を示す模式図である。
図4は、運搬車両3に搭載された3次元センサ11によって、前方の地面200と、地面200の凸部201と、前方の運搬車両3Xとを検出した状態を示す。前方の地面200を検出した検出点PをP
200とし、凸部201を検出した検出点PをP
201とし、前方の運搬車両3Xを検出した検出点PをP
3Xとする。
【0027】
図5は、3次元センサによる物体の検出点とグリッドとの一例を示す模式図である。
図5は、運搬車両3に搭載された3次元センサ11の検出範囲を複数のグリッドGに分割した状態を示す。グリッドGは、3次元センサ11の検出範囲を、上下方向視において、左右方向および前後方向に格子状に分割して形成されている。グリッドGは、四角柱状に形成されている。上下方向視におけるグリッドGの左右方向および前後方向の長さは限定されない。
【0028】
図6は、3次元センサの分解能を説明する模式図である。各グリッドGについて、グリッドGの上下方向視の中心点を通る垂直方向の中心線CLと、3次元センサ11との間の距離Dを算出する。3次元センサ11の上下方向の分解能は、予め記憶部22に記憶されている。3次元センサ11によって物体が検出された場合、物体の表面に規定される複数の検出点からなる点群が得られる。なお、グリッドGに物体が存在しない場合、地面を検出した点群以外の点群は得られない。点群が得られた地面からの高さと分解能とから、その高さに位置する物体にレーザが当たった場合に得られる検出点の数により規定される密度閾値を算出する。以下の数式(1)のように、密度閾値に係数を乗算した判定閾値を、検出部25における判定の閾値として使用する。係数は、例えば、作業現場ごとに設定される。
判定閾値=密度閾値×係数 …(1)
【0029】
図7は、物体の検出の一例を示す模式図である。グリッドGにおいて、地面からの高さがH以上の領域Aに含まれる検出点Pをカウントする。地面からの高さがH以上の領域Aとするのは、地面を検出した検出点Pを除外するためである。検出点P1は、領域Aに含まれない。検出点P2、検出点P3、検出点P4の3点は、領域Aに含まれる。数式1で算出された密度閾値×係数である判定閾値が例えば「3」であり、検出点数が「3」である場合、障害物であると判定する。数式1で算出された密度閾値×係数である判定閾値が例えば「4」であり、検出点数が「3」である場合、障害物粉塵であると判定する。
【0030】
出力制御部29は、検出部25による検出結果を、出力部12を介して出力するよう制御する。出力制御部29は、例えば、障害物が検出された場合と粉塵が検出された場合とにおいて、異なる態様でランプを点灯させる制御信号を出力する。出力制御部29は、例えば、障害物が検出された場合と粉塵が検出された場合とにおいて、異なる態様でブザーを鳴動させる制御信号を出力する。
【0031】
<基本処理>
図8を用いて、検出システム1の検出方法について説明する。
図8は、実施形態に係る検出システムの検出方法を示すフローチャートである。運搬車両3の稼働中、検出システム1が起動される。検出システム1の起動中、
図8に示すフローチャートの処理が実行される。検出システム1の起動中、3次元センサ11は物体を検出する。
【0032】
コントローラ20は、物体検出データを取得する(ステップST11)。より詳しくは、コントローラ20は、センサデータ取得部21によって、3次元センサ11から物体検出データを取得する。コントローラ20は、ステップST12へ進む。
【0033】
コントローラ20は、グリッドごとに検出点数をカウントする(ステップST12)。より詳しくは、コントローラ20は、検出部25によって、物体検出データから、グリッドごとの検出点のうち、地面からの高さがH以上である検出点の数である検出点数をカウントする。コントローラ20は、ステップST13へ進む。
【0034】
コントローラ20は、グリッドごとの検出点数が1以上であるか否かを判定する(ステップST13)。より詳しくは、コントローラ20は、検出部25によって、グリッドごとの検出点数が1以上であると判定する場合(ステップST13でYes)、ステップST14へ進む。この場合、そのグリッドには、検出点が含まれる。コントローラ20は、検出部25によって、グリッドごとの検出点数が1以上であると判定しない場合(ステップST13でNo)、ステップST18へ進む。この場合、そのグリッドには、検出点が含まれない。
【0035】
グリッドごとの検出点数が1以上であると判定する場合(ステップST13でYes)、コントローラ20は、検出点数が、密度閾値に係数を乗算した判定閾値以上であるか否かを判定する(ステップST14)。より詳しくは、コントローラ20は、検出点数が、密度閾値に係数を乗算した判定閾値以上であと判定する場合(ステップST14でYes)、ステップST15へ進む。コントローラ20は、検出点数が、密度閾値に係数を乗算した判定閾値以上であると判定しない場合(ステップST14でNo)、ステップST17へ進む。
【0036】
検出点数が、密度閾値に係数を乗算した判定閾値以上であと判定する場合(ステップST14でYes)、コントローラ20は、そのグリッドの検出点を障害物として検出する(ステップST15)。コントローラ20は、ステップST16へ進む。
【0037】
コントローラ20は、警報を出力する(ステップST16)。より詳しくは、コントローラ20は、出力制御部29によって、出力部12を介して、障害物を検出したことを示す警報を出力するよう制御する。コントローラ20は、ステップST18へ進む。
【0038】
検出点数が、密度閾値に係数を乗算した判定閾値以上であると判定しない場合(ステップST14でNo)、コントローラ20は、そのグリッドの検出点を粉塵として検出する(ステップST17)。コントローラ20は、ステップST18へ進む。
【0039】
コントローラ20は、すべてのグリッドを終了したか否かを判定する(ステップST18)。コントローラ20は、すべてのグリッドを終了したと判定しない場合(ステップST18でNo)、ステップST12の処理を再度実行する。コントローラ20は、すべてのグリッドを終了したと判定する場合(ステップST18でYes)、本フローチャートの処理を終了する。
【0040】
<効果>
以上説明したように、実施形態では、3次元センサ11の検出範囲を分割したグリッドごとに、物体検出データに含まれる検出点の数と、3次元センサ11の分解能によって規定される点群密度閾値に基づく判定閾値とを比較して、障害物と粉塵とを区別して検出する。このように、実施形態によれば、障害物と粉塵とを区別して検出できる。
【0041】
実施形態では、検出点の数が判定閾値以上である場合、障害物として検出する。実施形態によれば、障害物を適切に検出できる。
【0042】
実施形態では、検出点の数が判定閾値未満である場合、粉塵として検出する。実施形態は、粉塵を適切に検出できる。実施形態によれば、粉塵を障害物と誤検出することを抑えることができる。
【0043】
実施形態では、地面から所定の高さ以上の検出点の数と、3次元センサ11の分解能によって規定される点群密度閾値に基づく判定閾値とを比較する。実施形態によれば、地面を障害物と誤検出することを抑えることができる。
【0044】
実施形態では、判定閾値は、点群密度閾値に係数を乗じて算出される。実施形態によれば、作業現場などに合わせて適切な判定閾値を設定できる。
【0045】
上記では、グリッドは格子状であるものとて説明したが、これに限定されない。例えば、縞状など他の形状に分割してもよい。
【0046】
実施形態では、作業車両3は、ダンプトラックであるとしたが、これに限定されない。例えば、他の実施形態に係る作業車両3は、例えば、油圧ショベル、ブルドーザ、ホイルローダなどの他の作業車両であってもよい。
【符号の説明】
【0047】
1…検出システム、3…運搬車両(作業車両)、31…車体、32…ベッセル、38F…前輪、38R…後輪、11…3次元センサ(物体検出センサ)、12…出力部、20…コントローラ、21…センサデータ取得部、22…記憶部、25…検出部、29…出力制御部。