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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157938
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/50 20230101AFI20241031BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20241031BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20241031BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20241031BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20241031BHJP
【FI】
H04N23/50
G03B15/00 V
G03B30/00
G03B17/02
G02B7/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072618
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】弁理士法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 善博
(72)【発明者】
【氏名】山守 俊哉
【テーマコード(参考)】
2H044
5C122
【Fターム(参考)】
2H044AJ06
5C122DA14
5C122EA54
5C122GE01
5C122GE06
5C122GE11
5C122GE19
(57)【要約】
【課題】体格の大型化を抑制する撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置20は、レンズとレンズを収容するホルダ256とレンズを通過した光に基づく撮像画像に応じた信号を出力する撮像素子とを有するカメラモジュール25と、ケース35と、ケース35とともにレンズ、ホルダ256および撮像素子を収容しているカバー45と、撮像素子からの信号を取得する基板55と、基板55と接続されているとともに電気信号を伝達する端子51と、端子51を収容しているコネクタ筐体61と、を備え、ホルダ256は、レンズを通る光が通過するとともにコネクタ筐体61と一方向に並んでいる筒部266と、筒部266のうちコネクタ筐体61側から一方向に延びているとともにケースと取り付けられる鍔部271と、を有し、コネクタ筐体61は、レンズの光軸OLの方向および一方向と直交する方向に鍔部271を投影したとき、投影した鍔部271と重なる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置であって、
レンズ(250)と、前記レンズを収容するホルダ(256)と、前記レンズを通過した光に基づく撮像画像に応じた信号を出力する撮像素子(254)と、を有するカメラモジュール(25)と、
ケース(35)と、
前記ケースとともに前記レンズ、前記ホルダおよび前記撮像素子を収容しているカバー(45)と、
前記撮像素子からの信号を取得する基板(55)と、
前記基板と接続されているとともに、電気信号を伝達する端子(51)と、
前記端子を収容しているコネクタ筐体(61)と、
を備え、
前記ホルダは、
筒状に形成されて前記レンズを通る光が通過するとともに、前記コネクタ筐体と一方向に並んでいる筒部(266)と、
前記筒部のうち前記コネクタ筐体側から前記一方向に延びているとともに、前記ケースと取り付けられる鍔部(271)と、
を有し、
前記コネクタ筐体は、前記レンズの光軸(OL)の方向および前記一方向と直交する方向に前記鍔部を投影したとき、投影した前記鍔部と重なる撮像装置。
【請求項2】
前記鍔部は、第1鍔部であって、
前記ホルダは、前記筒部のうち前記コネクタ筐体とは反対側から前記第1鍔部が延びている方向とは反対方向に延びているとともに、前記ケースと取り付けられる第2鍔部(272)を有し、
前記第1鍔部および前記第2鍔部を結ぶ線分(PQ)は、前記光軸上に位置している請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記光軸の方向および前記一方向と直交する方向における前記基板から前記第1鍔部までの距離は、前記光軸の方向および前記一方向と直交する方向における前記基板から前記第2鍔部までの距離よりも大きくなっている請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記鍔部は、鍔部穴(281)を含み、
前記ケースは、前記鍔部穴と連通しているケース穴(351)を有し、
前記撮像装置は、前記鍔部穴および前記ケース穴に挿入されていることにより前記ホルダと前記ケースとを固定する固定部材(41)をさらに備える請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像装置は、車両(10)に搭載されており、
前記一方向は、前記車両の前後方向および前記車両の上下方向と交差する方向である請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記端子は、第1端子であって、
前記コネクタ筐体は、第1コネクタ筐体であって、
前記撮像装置は、
前記基板と接続されているとともに、電気信号を伝達する第2端子(52)と、
前記第2端子を収容している第2コネクタ筐体(62)と、
をさらに備え、
前記筒部、前記第1コネクタ筐体および前記第2コネクタ筐体は、前記一方向に並んでおり、前記第1コネクタ筐体が、前記一方向において、前記筒部および前記第2コネクタ筐体の間に配置されている請求項1または2に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されているように、カメラと、通信線を介してカメラに付随する部品に接続されるコネクタと、カメラおよびコネクタを保持するブラケットとを備える車載用カメラが撮像装置として知られている。この車載用カメラでは、通信線が引き出されているカメラに付随する部品の端面側であり、通信線が引き出されているコネクタの下端がカメラと車両幅方向から見て重なる位置にコネクタが配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-69878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された車載カメラ装置では、カメラおよびコネクタが車両幅方向に並ぶこととなるため、車両幅方向における車載用カメラの体格が大きくなる。これにより、車載用カメラの意匠性および車載用カメラの車両への搭載性が低下することがある。
【0005】
本開示は、体格の大型化を抑制する撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、撮像装置であって、レンズ(250)と、レンズを収容するホルダ(256)と、レンズを通過した光に基づく撮像画像に応じた信号を出力する撮像素子(254)と、を有するカメラモジュール(25)と、ケース(35)と、ケースとともにレンズ、ホルダおよび撮像素子を収容しているカバー(45)と、撮像素子からの信号を取得する基板(55)と、基板と接続されているとともに、電気信号を伝達する端子(51)と、端子を収容しているコネクタ筐体(61)と、を備え、ホルダは、筒状に形成されてレンズを通る光が通過するとともに、コネクタ筐体と一方向に並んでいる筒部(266)と、筒部のうちコネクタ筐体側から一方向に延びているとともに、ケースと取り付けられる鍔部(271)と、を有し、コネクタ筐体は、レンズの光軸(OL)の方向および一方向と直交する方向に鍔部を投影したとき、投影した鍔部と重なる撮像装置である。
【0007】
これにより、コネクタ筐体が上記投影した鍔部と重ならない場合と比較して、コネクタ筐体と上記投影した鍔部とが重なる分、一方向における撮像装置の体格を小さくできる。このため、撮像装置の体格の大型化が抑制される。
【0008】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態の撮像装置の断面図。
図2図1のII-II線断面図。
図3図2のIII-III線断面図。
図4図2のIV-IV線断面図。
図5】比較例の撮像装置の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0011】
本実施形態の撮像装置では、撮像装置の体格の大型化が抑制される。具体的には、撮像装置は、例えば、車両に用いられる。まず、この車両について説明する。
【0012】
図1に示すように、車両10は、ウィンドシールド12および撮像装置20を備えている。ウィンドシールド12は、車両10の運転者の前方の視界を確保する。
【0013】
撮像装置20は、例えば、単眼カメラであって、車両10の前方を撮像する。なお、撮像装置20は、単眼カメラであることに限定されないで、複眼カメラであってもよい。また、撮像装置20は、車両10の前方を撮像することに限定されないで、車両10の左方、右方および後方等、車両10の周辺を撮像してもよい。
【0014】
具体的には、撮像装置20は、図1図4に示すように、カメラモジュール25、フード30、ケース35、第1固定部材41、第2固定部材42、カバー45および基板間接続部50を備えている。さらに、撮像装置20は、第1端子51、第2端子52、処理基板55、第1コネクタ筐体61および第2コネクタ筐体62を備えている。
【0015】
カメラモジュール25は、レンズ250、撮像基板252、撮像素子254およびホルダ256を有する。
【0016】
レンズ250は、車両10の前方を撮像するため、車両前方側からの光を集める。また、レンズ250の光軸OLは、車両前後方向に延びている。
【0017】
撮像基板252は、プリント基板である。撮像素子254は、CMOSイメージセンサ等の半導体イメージセンサ素子である。さらに、撮像素子254は、撮像基板252のうちレンズ250と車両前後方向に対向する面に実装されている。したがって、撮像素子254は、レンズ250を通過した光に基づく撮像画像に応じた信号を出力する。
【0018】
ホルダ256は、レンズホルダ258および接続ホルダ260を有する。レンズホルダ258は、樹脂等で形成されている。また、レンズホルダ258は、レンズホルダ筒部262およびレンズホルダ鍔部264を含む。
【0019】
レンズホルダ筒部262は、例えば、円筒形状に形成されている。これにより、レンズホルダ筒部262は、レンズ250を収容している。レンズホルダ鍔部264は、レンズホルダ筒部262から光軸OLと交差する方向、例えば、直交する方向に延びている。
【0020】
接続ホルダ260は、アルミニウム等の比較的軽量かつ高強度かつ高熱伝導率の金属で形成されている。さらに、接続ホルダ260は、接続ホルダ筒部266、第1鍔部271および第2鍔部272を含む。
【0021】
接続ホルダ筒部266は、図2に示すように、例えば、外周が四角で内周が円形の筒状に形成されている。また、図1に示すように、接続ホルダ筒部266のうち車両前方側の端部は、接着剤やねじ止め等により、レンズホルダ鍔部264と車両前後方向に接続されている。さらに、接続ホルダ筒部266のうち車両後方側の端部は、接着剤やねじ止め等により、撮像基板252と車両前後方向に接続されている。また、レンズ250を通る光が接続ホルダ筒部266内を通過することにより、レンズ250を通過した光が撮像素子254に導かれる。
【0022】
第1鍔部271は、図2に示すように、接続ホルダ筒部266のうち後述の第1コネクタ筐体61側の部位から、車両右方向に延びている。さらに、第1鍔部271は、図2および図3に示すように、第1鍔部穴281を含む。第1鍔部穴281は、車両前後方向に延びている。
【0023】
第2鍔部272は、図2に示すように、接続ホルダ筒部266のうち第1鍔部271とは反対側の部位から、第1鍔部271が延びている方向とは反対方向、ここでは、車両左方向に延びている。また、第2鍔部272は、図2および図4に示すように、第2鍔部穴282を含む。第2鍔部穴282は、車両前後方向に延びている。さらに、図2に示すように、第1鍔部271の中心および第2鍔部272の中心を結ぶ線分PQは、光軸OL上に位置している。さらに、車両上下方向における処理基板55から第1鍔部271までの距離は、車両上下方向における処理基板55から第2鍔部272までの距離よりも大きくなっている。
【0024】
フード30は、図1に示すように、レンズホルダ258のうち車両前下側に配置されている。また、フード30は、例えば、黒色の反射防止材やプラスチック等で板状に形成されている。これにより、フード30は、撮像装置20の車両下方または車両10の内部からの光がレンズ250に入射することを抑制する。
【0025】
ケース35は、図1図4に示すように、アルミニウム等の比較的軽量かつ高強度かつ高熱伝導率の金属で形成されている。さらに、ケース35は、開口部350、第1ケース穴351および第2ケース穴352を有する。
【0026】
開口部350の空間には、図1に示すように、レンズホルダ筒部262の一部が挿入されている。
【0027】
第1ケース穴351は、図3に示すように、車両前後方向に延びているとともに、第1鍔部穴281と対応する位置に形成されている。したがって、第1ケース穴351は、第1鍔部穴281と連通している。
【0028】
第2ケース穴352は、図4に示すように、車両前後方向に延びているとともに、第2鍔部穴282と対応する位置に形成されている。よって、第2ケース穴352は、第2鍔部穴282と連通している。
【0029】
第1固定部材41は、ねじ等であって、図3に示すように、第1鍔部穴281および第1ケース穴351に挿入されている。第2固定部材42は、ねじ等であって、図4に示すように、第2鍔部穴282および第2ケース穴352に挿入されている。これらにより、ケース35とレンズホルダ258とが固定されている。このため、ケース35とカメラモジュール25とが固定されている。なお、ここでは、ケース35とカメラモジュール25とが、ねじ等の第1固定部材41および第2固定部材42が用いられて固定されているところ、これに限定されない。ケース35とカメラモジュール25との固定は、接着剤や凹凸篏合等が用いられてもよい。
【0030】
カバー45は、図1図4に示すように、アルミニウム等の比較的軽量かつ高強度かつ高熱伝導率の金属で形成されている。さらに、カバー45は、ケース35とともに空間を形成している。これにより、カバー45は、ケース35とともにカメラモジュール25を収容している。また、カバー45は、ねじ止め等により、ケース35および撮像基板252と固定されている。
【0031】
基板間接続部50は、例えば、FPC等であって、図1および図2に示すように、ケース35とカバー45とによって形成された空間に収容されている。さらに、基板間接続部50は、撮像基板252と接続されているとともに、後述の処理基板55と接続されている。なお、FPCは、Flexible Printed Circuitsの略である。
【0032】
第1端子51および第2端子52は、図示しない電源、図示しないディスプレイ、図示しない外部サーバと通信するインタフェース、図示しない運転支援装置、図示しない運転者状態検出装置等と接続されている。また、第1端子51および第2端子52は、はんだ付け等により、後述の処理基板55と接続されている。さらに、第1端子51および第2端子52は、電源、ディスプレイ、外部サーバと通信するインタフェース、運転支援装置、運転者状態検出装置、後述の処理基板55等の電気信号を伝達する。
【0033】
処理基板55は、プリント基板であって、ケース35とカバー45とによって形成された空間に収容されている。さらに、処理基板55は、図示しないマイコン、ROM、RAM等を実装している。また、処理基板55のマイコンは、図示しない電源からの電力により、駆動する。さらに、処理基板55のマイコンは、ROMに記憶されているプログラムを実行することにより、撮像基板252および基板間接続部50を介して、撮像素子254からの撮像画像に信号を取得する。
【0034】
また、処理基板55のマイコンは、例えば、この取得した撮像画像を図示しないディスプレイに表示させる。さらに、処理基板55のマイコンは、この取得した撮像画像に対して画像認識等の画像処理を行う。また、処理基板55のマイコンは、撮像画像とともに画像処理結果に応じた信号を、第1端子51および第2端子52のどちらかを介して、図示しない外部サーバと通信するインタフェースおよび図示しない運転支援装置に出力する。
【0035】
このとき、図示しないインタフェースは、撮像画像とともに画像処理結果に応じた信号を取得し、取得した信号を外部サーバに出力する。外部サーバでは、撮像画像とともに画像処理結果に応じたデータが蓄積される。
【0036】
さらに、図示しない運転支援装置は、撮像画像とともに画像処理結果に応じた信号を取得し、取得した画像処理結果に基づいて、例えば、車両10における警報出力制御や走行制御等の走行支援を実行する。なお、警報出力制御は、車両10が車線を逸脱しそうな場合に警報の出力を実行する制御である。走行制御は、車両10が車線内を走行するように車両10の操舵制御やブレーキ制御を実行する制御である。
【0037】
また、処理基板55のマイコンは、ROMに記憶されているプログラムを実行することにより、図示しない運転者状態検出装置からの運転者の状態を取得する。さらに、処理基板55のマイコンは、運転者の状態に基づいて、上記取得した撮像画像に対して画像認識等の画像処理を行う。例えば、運転者が気絶している等の運転できない状態であるとき、処理基板55のマイコンは、上記取得した撮像画像から、車両10が安全に停止可能な場所を検出する。さらに、処理基板55のマイコンは、この検出結果に応じた信号を、第1端子51および第2端子52のどちらかを介して、図示しない運転支援装置に出力する。このとき、図示しない運転者支援装置は、この検出結果に応じた信号を取得し、例えば、車両10が安全に停止可能な場所に、車両10を停止させる。
【0038】
第1コネクタ筐体61は、図2および図3に示すように、樹脂等で有底筒状に形成されている。これにより、第1コネクタ筐体61は、第1端子51を収容している。また、第1コネクタ筐体61は、処理基板55と固定されている。さらに、第1コネクタ筐体61は、接続ホルダ筒部266と車両左右方向に並んでいる。
【0039】
ここで、光軸OLの方向および第1コネクタ筐体61と接続ホルダ筒部266とが並ぶ方向と直交する方向、ここでは、車両上下方向に、第1鍔部271を投影したとする。このとき、第1コネクタ筐体61は、この投影した第1鍔部271と重なる。
【0040】
第2コネクタ筐体62は、図2に示すように、樹脂等で有底筒状に形成されている。これにより、第2コネクタ筐体62は、第2端子52を収容している。また、第2コネクタ筐体62は、処理基板55と固定されている。さらに、接続ホルダ筒部266、第1コネクタ筐体61および第2コネクタ筐体62は、車両左右方向に並んでおり、第1コネクタ筐体61が、車両左右方向において、接続ホルダ筒部266および第2コネクタ筐体62の間に配置されている。
【0041】
以上のように、本実施形態の撮像装置20が用いられる車両10は、構成されている。次に、本実施形態の撮像装置20では、撮像装置20の体格の大型化が抑制されることについて説明する。
【0042】
ここで、図5に示すように、例えば、カメラモジュール25の接続ホルダ筒部266および第1鍔部271、ならびに、第1コネクタ筐体61が車両左右方向に並ぶと、車両左右方向における撮像装置20の体格が大きくなる。
【0043】
これに対して、本実施形態の撮像装置20では、図2に示すように、接続ホルダ260は、接続ホルダ筒部266と、第1鍔部271と、を有する。接続ホルダ筒部266は、筒状に形成されてレンズ250を通る光を通過するとともに、第1コネクタ筐体61と一方向、ここでは、車両左右方向に並んでいる。また、一方向は、車両前後方向および車両上下方向と交差する方向に対応する。さらに、第1コネクタ筐体61は、図2および図3に示すように、光軸OLの方向および一方向と直交する方向、ここでは、車両上下方向に第1鍔部271を投影したとき、投影した第1鍔部271と重なる。
【0044】
これにより、第1コネクタ筐体61が上記投影した第1鍔部271と重ならない場合と比較して、第1コネクタ筐体61と上記投影した第1鍔部271とが重なる分、一方向における撮像装置20の体格を小さくできる。このため、撮像装置20の体格の大型化が抑制される。
【0045】
また、本実施形態の撮像装置20では、以下に記載する効果も奏する。
【0046】
[1]図2に示すように、第1鍔部271および第2鍔部272を結ぶ線分PQは、光軸OL上に位置している。
【0047】
ここで、光軸OLの方向における第1鍔部271および第2鍔部272の寸法誤差や位置ズレ等により、線分PQの方向に延びる軸、および、線分PQおよび光軸OLと直交する軸を中心として、線分PQが回転する。線分PQが回転することに伴って、光軸OLも回転する。このため、光軸OLでは、線分PQの方向に延びる軸を中心とした角度ズレであるピッチ角ズレ、および、線分PQおよび光軸OLと直交する軸を中心とした角度ズレであるヨー角ズレが生じる。これに対して、本実施形態では、線分PQが光軸OL上に位置していることにより、幾何学的関係から、線分PQが光軸OL上に位置していない場合と比較して、ピッチ角ズレおよびヨー角ズレの量が小さくなる。したがって、光軸OLの向きがずれにくくなる。よって、撮像装置20の撮像範囲のずれが抑制される。
【0048】
[2]車両上下方向における処理基板55から第1鍔部271までの距離は、車両上下方向における処理基板55から第2鍔部272までの距離よりも大きくなっている。
【0049】
これにより、処理基板55から第1鍔部271までの距離が比較的大きくなることから、第1コネクタ筐体61が処理基板55および第1鍔部271の間に配置されやすくなる。このため、第1コネクタ筐体61と車両上下方向に投影した第1鍔部271とが重なりやすくなる。したがって、撮像装置20の体格の大型化が抑制される。
【0050】
[3]撮像装置20は、図2および図3に示すように、第1固定部材41をさらに備える。第1固定部材41は、第1鍔部穴281および第1ケース穴351に挿入されていることにより、ホルダ256とケース35とを固定する。
【0051】
これにより、ケース35からホルダ256が外れにくくなる。このため、光軸OLの位置ずれが抑制される。したがって、撮像装置20の撮像範囲のずれが抑制される。
【0052】
[4]図2に示すように、接続ホルダ筒部266、第1コネクタ筐体61および第2コネクタ筐体62は、一方向に並んでおり、第1コネクタ筐体61が、一方向において、接続ホルダ筒部266および第2コネクタ筐体62の間に配置されている。
【0053】
これにより、第1コネクタ筐体61および第2コネクタ筐体62が別れていることにより、第1端子51および第2端子52の使用目的に応じて使い分けがしやすくなる。このため、撮像装置20の利便性が向上する。
【0054】
(他の実施形態)
本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態に対して、適宜変更が可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0055】
本開示に記載の制御部等およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部等およびその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部等およびその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
【0056】
上記実施形態では、撮像装置20は、車両10に用いられる。これに対して、撮像装置20は、車両10に用いられることに限定されないで、例えば、設備等に用いられてもよい。
【0057】
上記実施形態では、図示しない運転支援装置は、処理基板55のマイコンによる画像処理結果に基づいて、例えば、車両10における警報出力制御や走行制御等の走行支援を実行する。これに対して、図示しない運転支援装置は、処理基板55のマイコンによる画像処理結果に加えて、車両10に搭載されるLidarによる情報に基づいて、例えば、車両10における警報出力制御や走行制御等の走行支援を実行してもよい。なお、Lidarは、Light Detection and Ranging/Laser Imaging Detection and Rangingの略である。
【0058】
(本開示の観点)
[観点1]
撮像装置であって、
レンズ(250)と、前記レンズを収容するホルダ(256)と、前記レンズを通過した光に基づく撮像画像に応じた信号を出力する撮像素子(254)と、を有するカメラモジュール(25)と、
ケース(35)と、
前記ケースとともに前記レンズ、前記ホルダおよび前記撮像素子を収容しているカバー(45)と、
前記撮像素子からの信号を取得する基板(55)と、
前記基板と接続されているとともに、電気信号を伝達する端子(51)と、
前記端子を収容しているコネクタ筐体(61)と、
を備え、
前記ホルダは、
筒状に形成されて前記レンズを通る光が通過するとともに、前記コネクタ筐体と一方向に並んでいる筒部(266)と、
前記筒部のうち前記コネクタ筐体側から前記一方向に延びているとともに、前記ケースと取り付けられる鍔部(271)と、
を有し、
前記コネクタ筐体は、前記レンズの光軸(OL)の方向および前記一方向と直交する方向に前記鍔部を投影したとき、投影した前記鍔部と重なる撮像装置。
[観点2]
前記鍔部は、第1鍔部であって、
前記ホルダは、前記筒部のうち前記コネクタ筐体とは反対側から前記第1鍔部が延びている方向とは反対方向に延びているとともに、前記ケースと取り付けられる第2鍔部(272)を有し、
前記第1鍔部および前記第2鍔部を結ぶ線分(PQ)は、前記光軸上に位置している観点1に記載の撮像装置。
[観点3]
前記光軸の方向および前記一方向と直交する方向における前記基板から前記第1鍔部までの距離は、前記光軸の方向および前記一方向と直交する方向における前記基板から前記第2鍔部までの距離よりも大きくなっている観点2に記載の撮像装置。
[観点4]
前記鍔部は、鍔部穴(281)を含み、
前記ケースは、前記鍔部穴と連通しているケース穴(351)を有し、
前記撮像装置は、前記鍔部穴および前記ケース穴に挿入されていることにより前記ホルダと前記ケースとを固定する固定部材(41)をさらに備える観点1ないし3のいずれか1つに記載の撮像装置。
[観点5]
前記撮像装置は、車両(10)に搭載されており、
前記一方向は、前記車両の前後方向および前記車両の上下方向と交差する方向である観点1ないし4のいずれか1つに記載の撮像装置。
[観点6]
前記端子は、第1端子であって、
前記コネクタ筐体は、第1コネクタ筐体であって、
前記撮像装置は、
前記基板と接続されているとともに、電気信号を伝達する第2端子(52)と、
前記第2端子を収容している第2コネクタ筐体(62)と、
をさらに備え、
前記筒部、前記第1コネクタ筐体および前記第2コネクタ筐体は、前記一方向に並んでおり、前記第1コネクタ筐体が、前記一方向において、前記筒部および前記第2コネクタ筐体の間に配置されている観点1ないし5のいずれか1つに記載の撮像装置。
【符号の説明】
【0059】
20 撮像装置
25 カメラモジュール
250 レンズ
256 ホルダ
271 第1鍔部
272 第2鍔部
51 第1端子
52 第2端子
61 第1コネクタ筐体
62 第2コネクタ筐体
図1
図2
図3
図4
図5