IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社エビスの特許一覧

<>
  • 特開-携帯付属物取付具 図1
  • 特開-携帯付属物取付具 図2
  • 特開-携帯付属物取付具 図3
  • 特開-携帯付属物取付具 図4
  • 特開-携帯付属物取付具 図5
  • 特開-携帯付属物取付具 図6
  • 特開-携帯付属物取付具 図7
  • 特開-携帯付属物取付具 図8
  • 特開-携帯付属物取付具 図9
  • 特開-携帯付属物取付具 図10
  • 特開-携帯付属物取付具 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157945
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】携帯付属物取付具
(51)【国際特許分類】
   B25H 3/00 20060101AFI20241031BHJP
   A45C 13/30 20060101ALI20241031BHJP
   A45C 11/00 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
B25H3/00 Z
A45C13/30 H
A45C11/00 P
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072628
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】591006634
【氏名又は名称】株式会社エビス
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(72)【発明者】
【氏名】丸山 清
【テーマコード(参考)】
3B045
3C012
【Fターム(参考)】
3B045BA24
3B045CE08
3B045GA04
3C012BG01
(57)【要約】
【課題】作業者が腰ベルトを装着したままでも取り付けることができ、さらに、取り付けても腰ベルトを傷めにくい携帯付属物取付具を提供する。
【解決手段】上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dで構成され、開口部1eを有する本体1と、この本体1に着脱自在に架設される架設部2とからなり、架設部2は、前記上枠部1aと係合する上枠係合部2a、前記下枠部1bに係合する下枠係合部2b及び前記開口部1eを閉塞する閉塞部2cとからなり、前記閉塞部2cは、前記開口部1eの横幅よりも狭い幅寸法に設定され、且つ、前記架設部2を前記上枠部1aと前記下枠部1bとの間に架設した場合、本体1と面一となるように構成され、本体1に腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成されるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者が装着する腰ベルトに工具を保持する工具保持具や工具袋などの携帯付属物を取り付ける際に用いる携帯付属物取付具であって、上枠部、下枠部、左枠部及び右枠部で構成され、開口部を有する本体と、前記上枠部と前記下枠部との間に着脱自在に架設される架設部とからなり、前記架設部は、前記上枠部と係合する上枠係合部、前記下枠部に係合する下枠係合部及び前記開口部を閉塞する閉塞部とからなり、前記閉塞部は、前記開口部の横幅よりも狭い幅寸法に設定され、且つ、前記架設部を前記上枠部と前記下枠部との間に架設した場合、前記上枠部、前記下枠部、前記左枠部及び前記右枠部と面一となるように構成され、前記閉塞部及び前記左枠部の間、並びに、前記閉塞部及び前記右枠部の間に、前記腰ベルトが挿通可能なベルト通し孔が形成されるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具。
【請求項2】
請求項1記載の携帯付属物取付具において、前記上枠係合部及び前記下枠係合部は、夫々、前記上枠部及び前記下枠部に螺着固定されるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具。
【請求項3】
請求項1記載の携帯付属物取付具において、前記上枠係合部は、前記上枠部に螺着固定されるように構成され、また、前記下枠係合部は、凹溝形状に形成され、前記下枠部の上方から被嵌することで該下枠部に係止固定されるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具。
【請求項4】
請求項1~3いずれか1項に記載の携帯付属物取付具において、前記本体及び前記架設部は、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製であることを特徴とする携帯付属物取付具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者が装着する腰ベルトに工具を保持する工具保持具や工具袋などの携帯付属物を取り付ける際に用いる携帯付属物取付具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の携帯付属物取付具として、例えば、特許文献1に開示されるようなもの(以下、「従来例1」という。)がある。
【0003】
この従来例1は、長方形のプレート金具に、ベルトを通すための上下に延びるスリット穴が複数形成されている構成であり、前記構成は、従来タイプの中では一般的な構成とされている。
【0004】
ところで、従来例1は、前記したように、非常に簡易な構成であり、腰ベルトへの取り付けも、スリット穴に腰ベルトを挿通させるだけのものであるが、作業者が腰ベルトを装着しままではスリット穴に腰ベルトを挿通させることができないため(携帯付属物取付具を腰ベルトに取り付けることができないため)、取り付けの際は、一々、腰ベルトを外さなければならず、取り付けが厄介であるという問題を有していた。
【0005】
そこで、このような従来例1における上記問題を解消するため、特許文献2に開示されるようなもの(以下、「従来例2」という。)が提案されている。
【0006】
従来例2は、本体部と、この本体部に一端が枢着され、本体部に対して開閉回動自在に設けられたベース部とからなり、本体部とベース部とを開状態にし、ベース部を腰ベルトの裏側(ズボンと腰ベルトとの間)に差し込んだ後、本体部とベース部とを閉状態にすることで腰ベルトに取り付けられるように構成されており、前記構成により、作業者が一々腰ベルトを外さなくても、作業者に装着された状態の腰ベルトに取り付けることができるものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実用新案登録第3236292号公報
【特許文献2】特開2022-88534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、従来例2は、本体部の後面(ベース部との対向面)に凹凸部が設けられ、この凹凸部とベース部とで腰ベルトを挟持することで腰ベルトに対して携帯付属物取付具が位置決め(固定)されるように構成されている。
【0009】
しかしながら、前記のような構成では、凹凸部の押圧作用により腰ベルトの表面が凹んだり擦れ痕が生じるなど腰ベルトを傷めてしまうおそれがあり、さらに、この凹みや擦れ痕が繰り返しの使用により同じ箇所に集中することで、腰ベルトを破損させてしまうおそれもある。
【0010】
本発明は、このような現状に鑑みなされたものであり、作業者が腰ベルトを装着したままでも取り付けることができ、さらに、取り付けても腰ベルトを傷めにくい携帯付属物取付具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0012】
作業者が装着する腰ベルト10に工具を保持する工具保持具や工具袋などの携帯付属物を取り付ける際に用いる携帯付属物取付具であって、上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dで構成され、開口部1eを有する本体1と、前記上枠部1aと前記下枠部1bとの間に着脱自在に架設される架設部2とからなり、前記架設部2は、前記上枠部1aと係合する上枠係合部2a、前記下枠部1bに係合する下枠係合部2b及び前記開口部1eを閉塞する閉塞部2cとからなり、前記閉塞部2cは、前記開口部1eの横幅よりも狭い幅寸法に設定され、且つ、前記架設部2を前記上枠部1aと前記下枠部1bとの間に架設した場合、前記上枠部1a、前記下枠部1b、前記左枠部1c及び前記右枠部1dと面一となるように構成され、前記閉塞部2c及び前記左枠部1cの間、並びに、前記閉塞部2c及び前記右枠部1dの間に、前記腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成されるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具に係るものである。
【0013】
また、請求項1記載の携帯付属物取付具において、前記上枠係合部2a及び前記下枠係合部2bは、夫々、前記上枠部1a及び前記下枠部1bに螺着固定されるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具に係るものである。
【0014】
また、請求項1記載の携帯付属物取付具において、前記上枠係合部2aは、前記上枠部1aに螺着固定されるように構成され、また、前記下枠係合部2bは、凹溝形状に形成され、前記下枠部1bの上方から被嵌することで該下枠部1bに係止固定されるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具に係るものである。
【0015】
また、請求項1~3いずれか1項に記載の携帯付属物取付具において、前記本体1及び前記架設部2は、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製であることを特徴とする携帯付属物取付具に係るものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明は上述のように構成したから、作業者が腰ベルトを装着したままでも取り付けることができ、さらに、取り付けても腰ベルトを傷めにくい実用性に優れた画期的な携帯付属物取付具となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例1を示す正面図である。
図2】実施例1を示す正面斜視図である。
図3】実施例1を示す側断面図である。
図4】実施例1を示す説明分解斜視図である。
図5】実施例1の取り付け方法を示す説明図である。
図6】実施例1の使用状態を示す斜視図である。
図7図7における腰ベルトの挿通配設状態を示す説明平断面図である。
図8】実施例2を示す正面図である。
図9】実施例2を示す正面斜視図である。
図10】実施例2を示す側断面図である。
図11】実施例2を示す説明分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0019】
本発明に係る携帯付属物取付具を腰ベルト10に取り付ける際は、本体1と架設部2とを分離し、取り付け位置において、架設部2を作業者が装着している腰ベルト10とズボンとの間に差し込み、架設部2を腰ベルト10の裏面側に配設し、また、この架設部2と合わせるように本体1を腰ベルト10の表面側に配設し、架設部2を本体1に固定することで、腰ベルト10に本発明に係る携帯付属物取付具を取り付けることができる。
【0020】
このように、本発明は、作業者が装着した状態の腰ベルト10に取り付けることができるから、取り付けの際、一々、腰ベルト10を外さなくても良く、装着性に優れた携帯付属物取付具となる。
【0021】
また、本発明は、本体1に架設部2を設けた状態では、架設部2の閉塞部2cが本体1を構成する上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dと面一となり、さらに、架設部2の閉塞部2cの左右、すなわち、閉塞部2c及び本体1の左枠部1cの間、並びに、閉塞部2c及び本体1の右枠部1dの間に、腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成され、従来例1と同様の構成、すなわち、プレート金具(本体1)に、ベルトを通すための上下に延びるスリット穴(ベルト通し孔3a,3b)が複数形成されている構成となる。
【0022】
したがって、本発明においては、従来例1のように、取り付け状態が本体1に形成された上下方向に延びるベルト通し孔3a,3bに腰ベルト10が挿通配設された状態となり、腰ベルト10がベルト通し孔3a,3bの縁に係止することで位置決めされるから、従来例2のように、腰ベルト10を押圧挟持せずとも、腰ベルト10に対して位置決めされるので、取り付けにより腰ベルト10を傷めるおそれが可及的に低減されることとなる。
【0023】
このように、本発明は、作業者が腰ベルト10を装着したままでも取り付けることができ、さらに、取り付けても腰ベルト10を傷めにくい実用性に優れた画期的な携帯付属物取付具となる。
【実施例0024】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0025】
<実施例1>
本実施例は、作業者が装着する腰ベルト10に工具を保持する工具保持具や工具袋などの携帯付属物を取り付ける際に用いる携帯付属物取付具(いわゆるベルトループ)であり、上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dで構成され、開口部1eを有する本体1と、この本体1の上枠部1aと下枠部1bとの間に着脱自在に架設される架設部2とで構成されているものである。
【0026】
以下、本実施例に係る構成各部について詳述する。
【0027】
本体1は、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製であり、図1に示すように、帯状に形成された上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dで構成され、中央部に開口部1eを有する正面視方形枠状に形成されている。
【0028】
また、上枠部1a及び下枠部1bは、夫々、架設部2の上枠係合部2a及び下枠係合部2bと係合する係合部に構成されている。
【0029】
具体的には、図2,3に示すように、上枠部1a及び下枠部1bは、夫々、上枠係合部2a及び下枠係合部2bが重ね合わせ係合され、ネジやボルト4などの固定手段により、これらが螺着固定されるように構成されている。
【0030】
詳細には、図4に示すように、上枠部1a及び下枠部1bは、夫々、ボルト4が挿通配設される挿通孔6が設けられ、この挿通孔6にボルト4を挿通配設し、ナット5を螺着し固定するように構成されている。
【0031】
また、上枠部1aは、図示するように、前傾姿勢(前傾状態)に設けられ、さらに、左右両端部にカラビナなどの掛止具を掛止することができる掛止孔7が設けられている。
【0032】
本実施例は、上記のように本体1の上枠部1aが前傾姿勢に設けられることで、本実施例を腰ベルト10に取り付けた状態で作業者が前屈みしても、本体1の上枠部1a(上枠部1aの上縁)が作業者の体に当たりにくく(食い込みにくく)、また、カラビナなどの掛止具が掛止孔7に掛止し易い構成になっている。
【0033】
また、図示するように、本体1の下端(下枠部1bの下方)には、チェーン型連結金具20が連結される連結部8が設けられている。
【0034】
具体的には、連結部8は、筒状に形成され、チェーン型連結金具20のボルトを挿通配設可能に構成されている。
【0035】
なお、本実施例の連結部8は、図示するように、連続する一本の筒状体に形成されているが、たとえば、間隔(スリット)を設けて並設される複数の筒状体からなる構成としても良い。
【0036】
また、架設部2は、本体1と同様、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製の板状部材からなるものであり、本体1の上枠部1aと係合する上枠係合部2a、本体1の下枠部1bに係合する下枠係合部2b及び本体1の開口部1eを閉塞する閉塞部2cで構成されている。
【0037】
具体的には、図4に示すように、上枠係合部2aは、本体1の上枠部1aと重ね合わせ係合し得る傾斜状態(前傾状態)に、また、下枠係合部2bは、本体1の下枠部1bと重ね合わせ係合し得る垂直状態に設けられ、夫々、前記上枠部1a及び前記下枠部1bに設けられた挿通孔6と連通する連通挿通孔9が設けられている。
【0038】
また、閉塞部2cは、本体1の開口部1eの上下幅とほぼ同等の高さ寸法で、且つ、前記開口部1eの横幅よりも狭い幅寸法に設定された正面視縦長方形状に形成され、架設部2を本体1の上枠部1aと下枠部1bとの間に架設した場合、この閉塞部2c及び本体1の左枠部1cの間、並びに、閉塞部2c及び本体1の右枠部1dの間に、腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成されるように構成されている。
【0039】
また、本実施例の架設部2において、上枠係合部2a及び下枠係合部2bは、夫々、閉塞部2cと段部2dを介して連設されている。
【0040】
具体的には、上枠係合部2a及び下枠係合部2bは、夫々、段部2dを介して閉塞部2cに対して後方側に位置するように、言い換えると、閉塞部2cが上枠係合部2a及び下枠係合部2bよりも前側に位置するように構成され、架設部2は、本体1に取り付けた状態(架設した状態)において、図4に示すように、閉塞部2cが本体1の上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dと面一となるように構成されている。
【0041】
すなわち、本実施例は、本体1に架設部2を設けた状態では、架設部2の閉塞部2cが本体1を構成する上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dと面一となり、さらに、架設部2の閉塞部2cの左右、すなわち、閉塞部2c及び本体1の左枠部1cの間、並びに、閉塞部2c及び本体1の右枠部1dの間に、腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成され、従来例1のごとく、あたかも一枚の板状部材に腰ベルト10を通すための上下に延びるベルト通し孔が形成されているような外観を呈するように構成されている。
【0042】
以上のように構成される本実施例の作用効果について以下に説明する。
【0043】
本実施例は、本体1と架設部2とが別体であり、架設部2が本体1に着脱自在に設けられるように構成されているから、本実施例を腰ベルト10に取り付ける際は、本体1と架設部2とを分離し、取り付け位置において、図5に示すように、架設部2を作業者が装着している腰ベルト10とズボン30との間に差し込み、架設部2を腰ベルト10の裏面側に配設し、この架設部2と合わせるように本体1を腰ベルト10の表面側に配設し、架設部2を本体1に固定することで、図6に示すように、腰ベルト10に取り付けることができることとなる。
【0044】
このように、本実施例は、作業者が装着した状態の腰ベルト10に取り付けることができるから、取り付けの際、一々、腰ベルト10を外さなくても良く、装着性に優れた携帯付属物取付具となる。
【0045】
また、本実施例は、本体1に架設部2を設けた状態では、架設部2の閉塞部2cが本体1を構成する上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dと面一となり、さらに、架設部2の閉塞部2cの左右、すなわち、閉塞部2c及び本体1の左枠部1cの間、並びに、閉塞部2c及び本体1の右枠部1dの間に、腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成されるように構成されているから、取り付け状態においては、本体1に形成された上下方向に延びるベルト通し孔3a,3bに腰ベルト10が挿通配設された状態となり、図7に示すように、腰ベルト10がベルト通し孔3a,3bの縁、すなわち、本体1の左枠部1cの裏面側右縁、架設部2の閉塞部2cの表側左縁、架設部2の閉塞部2cの表側右縁及び本体1の右枠部1dの裏面側左縁の四つの縁に係止することで位置決めされるから、腰ベルト10を押圧挟持することなく、腰ベルト10に対して位置決めされた状態で取り付けられるので、取り付けにより腰ベルト10を傷めるおそれが可及的に低減されるものとなる。
【0046】
このように、本実施例は、作業者が腰ベルト10を装着したままでも容易に取り付けることができ、さらに、取り付け状態(使用状態)において、腰ベルトに大きな負荷がかからず、腰ベルト10を傷めにくい実用性に優れた画期的な携帯付属物取付具となる。
【0047】
<実施例2>
本実施例は、架設部2の上枠係合部2a及び下枠係合部2bの本体1の上枠部1a及び下枠部1bへの係合構造が実施例1と異なる(架設部2の構成が実施例1と異なる)場合である。
【0048】
具体的には、本実施例の架設部2は、上枠係合部2aが、実施例1と同様、本体1の上枠部1aに螺着固定されるように構成されているが、下枠係合部2bは、凹溝形状に形成され、本体1の下枠部1bの上方から被嵌することで本体1の下枠部1bに係止固定されるように構成されている。
【0049】
詳細には、図8~11に示すように、上枠係合部2aは、実施例1と同様、本体1の上枠部1aと重ね合わせ係合し得る傾斜状態(前傾状態)に設けられ、前記上枠部1aに設けられた挿通孔6と連通する連通挿通孔9が設けられ、ボルト4・ナット5により本体1の上枠部1aに螺着固定されるように構成されている。
【0050】
また、下枠係合部2bは、図10に示すように、逆J字状に形成され、長手部が本体1の下枠部1bの表面側に配されるようにして設けられ、本体1の下枠部1bの上縁に上方から被嵌して係止固定されるように構成されている。
【0051】
すなわち、本実施例は、上記構成により、腰ベルト10が架設部2(閉塞部2c)を押圧した場合でも、下枠係合部2bが本体1の下枠部1bから離脱することを可及的に防止するように構成されている。
【0052】
なお、下枠係合部2bの形状は上記形状に限定されず、U字状やコ字状としても良い。
【0053】
また、本実施例は、上記構成により、図示するように、架設部2の下枠係合部2bが係合する本体1の下枠部1bは、実施例1と異なり、挿通孔6が形成されていない構成となっている。
【0054】
その余の構成は実施例1と同様である。
【0055】
なお、本発明は、実施例1,2に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0056】
1 本体
1a 上枠部
1b 下枠部
1c 左枠部
1d 右枠部
1e 開口部
2 架設部
2a 上枠係合部
2b 下枠係合部
2c 閉塞部
3a ベルト通し孔
3b ベルト通し孔
10 腰ベルト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者が装着する腰ベルトに工具を保持する工具保持具や工具袋などの携帯付属物を取り付ける際に用いる携帯付属物取付具であって、上枠部、下枠部、左枠部及び右枠部で構成され、開口部を有する本体と、前記上枠部と前記下枠部との間に着脱自在に架設され板状部材からなる架設部とからなり、前記本体の下端には、前記携帯付属物を取り付けるための連結具が連結される連結部が設けられ、前記架設部は、作業者が装着している腰ベルトの裏面側に配されるものであり、前記上枠部と係合する上枠係合部、前記下枠部に係合する下枠係合部及び前記開口部を閉塞する閉塞部とからなり、前記閉塞部は、前記開口部の横幅よりも狭い幅寸法に設定され、前記架設部に前記本体を合わせて前記開口部を前記閉塞部で閉塞した場合、前記閉塞部と前記上枠部、前記下枠部、記左枠部及び前記右枠部と面一となり、且つ、前記閉塞部及び前記左枠部の間、並びに、前記閉塞部及び前記右枠部の間に、前記腰ベルトが挿通可能なベルト通し孔が形成されるように構成され、作業者が装着している腰ベルトの裏面側に配された前記架設部に、前記腰ベルトの表面側に配された前記本体を合わせて両者を固定することで、前記腰ベルトに取り付けられ、且つ、前記腰ベルトが前記本体の前記左枠部の裏面側右縁、前記閉塞部の表側左縁、前記閉塞部の表側右縁及び前記本体の右枠部の裏面左縁に係止して位置決めされるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具。
【請求項2】
請求項1記載の携帯付属物取付具において、前記上枠係合部及び前記下枠係合部は、夫々、前記上枠部及び前記下枠部に螺着固定されるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具。
【請求項3】
請求項1記載の携帯付属物取付具において、前記上枠係合部は、前記上枠部に螺着固定されるように構成され、また、前記下枠係合部は、凹溝形状に形成され、前記下枠部の上方から被嵌することで該下枠部に係止固定されるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具。
【請求項4】
請求項1~3いずれか1項に記載の携帯付属物取付具において、前記本体及び前記架設部は、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製であることを特徴とする携帯付属物取付具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者が装着する腰ベルトに工具を保持する工具保持具や工具袋などの携帯付属物を取り付ける際に用いる携帯付属物取付具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の携帯付属物取付具として、例えば、特許文献1に開示されるようなもの(以下、「従来例1」という。)がある。
【0003】
この従来例1は、長方形のプレート金具に、ベルトを通すための上下に延びるスリット穴が複数形成されている構成であり、前記構成は、従来タイプの中では一般的な構成とされている。
【0004】
ところで、従来例1は、前記したように、非常に簡易な構成であり、腰ベルトへの取り付けも、スリット穴に腰ベルトを挿通させるだけのものであるが、作業者が腰ベルトを装着しままではスリット穴に腰ベルトを挿通させることができないため(携帯付属物取付具を腰ベルトに取り付けることができないため)、取り付けの際は、一々、腰ベルトを外さなければならず、取り付けが厄介であるという問題を有していた。
【0005】
そこで、このような従来例1における上記問題を解消するため、特許文献2に開示されるようなもの(以下、「従来例2」という。)が提案されている。
【0006】
従来例2は、本体部と、この本体部に一端が枢着され、本体部に対して開閉回動自在に設けられたベース部とからなり、本体部とベース部とを開状態にし、ベース部を腰ベルトの裏側(ズボンと腰ベルトとの間)に差し込んだ後、本体部とベース部とを閉状態にすることで腰ベルトに取り付けられるように構成されており、前記構成により、作業者が一々腰ベルトを外さなくても、作業者に装着された状態の腰ベルトに取り付けることができるものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実用新案登録第3236292号公報
【特許文献2】特開2022-88534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、従来例2は、本体部の後面(ベース部との対向面)に凹凸部が設けられ、この凹凸部とベース部とで腰ベルトを挟持することで腰ベルトに対して携帯付属物取付具が位置決め(固定)されるように構成されている。
【0009】
しかしながら、前記のような構成では、凹凸部の押圧作用により腰ベルトの表面が凹んだり擦れ痕が生じるなど腰ベルトを傷めてしまうおそれがあり、さらに、この凹みや擦れ痕が繰り返しの使用により同じ箇所に集中することで、腰ベルトを破損させてしまうおそれもある。
【0010】
本発明は、このような現状に鑑みなされたものであり、作業者が腰ベルトを装着したままでも取り付けることができ、さらに、取り付けても腰ベルトを傷めにくい携帯付属物取付具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0012】
作業者が装着する腰ベルト10に工具を保持する工具保持具や工具袋などの携帯付属物40を取り付ける際に用いる携帯付属物取付具であって、上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dで構成され、開口部1eを有する本体1と、前記上枠部1aと前記下枠部1bとの間に着脱自在に架設され板状部材からなる架設部2とからなり、前記本体1の下端には、前記携帯付属物40を取り付けるための連結具20が連結される連結部8が設けられ、前記架設部2は、作業者が装着している腰ベルト10の裏面側に配されるものであり、前記上枠部1aと係合する上枠係合部2a、前記下枠部1bに係合する下枠係合部2b及び前記開口部1eを閉塞する閉塞部2cとからなり、前記閉塞部2cは、前記開口部1eの横幅よりも狭い幅寸法に設定され、前記架設部2に前記本体1を合わせて前記開口部1eを前記閉塞部2cで閉塞した場合、前記閉塞部2cと前記上枠部1a、前記下枠部1b、記左枠部1c及び前記右枠部1dと面一となり、且つ、前記閉塞部2c及び前記左枠部1cの間、並びに、前記閉塞部2c及び前記右枠部1dの間に、前記腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成されるように構成され、作業者が装着している腰ベルト10の裏面側に配された前記架設部2に、前記腰ベルト10の表面側に配された前記本体1を合わせて両者を固定することで、前記腰ベルト10に取り付けられ、且つ、前記腰ベルト10が前記本体1の前記左枠部1cの裏面側右縁、前記閉塞部2cの表側左縁、前記閉塞部2cの表側右縁及び前記本体1の右枠部1dの裏面左縁に係止して位置決めされるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具に係るものである。
【0013】
また、請求項1記載の携帯付属物取付具において、前記上枠係合部2a及び前記下枠係合部2bは、夫々、前記上枠部1a及び前記下枠部1bに螺着固定されるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具に係るものである。
【0014】
また、請求項1記載の携帯付属物取付具において、前記上枠係合部2aは、前記上枠部1aに螺着固定されるように構成され、また、前記下枠係合部2bは、凹溝形状に形成され、前記下枠部1bの上方から被嵌することで該下枠部1bに係止固定されるように構成されていることを特徴とする携帯付属物取付具に係るものである。
【0015】
また、請求項1~3いずれか1項に記載の携帯付属物取付具において、前記本体1及び前記架設部2は、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製であることを特徴とする携帯付属物取付具に係るものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明は上述のように構成したから、作業者が腰ベルトを装着したままでも取り付けることができ、さらに、取り付けても腰ベルトを傷めにくい実用性に優れた画期的な携帯付属物取付具となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例1を示す正面図である。
図2】実施例1を示す正面斜視図である。
図3】実施例1を示す側断面図である。
図4】実施例1を示す説明分解斜視図である。
図5】実施例1の取り付け方法を示す説明図である。
図6】実施例1の使用状態を示す斜視図である。
図7図7における腰ベルトの挿通配設状態を示す説明平断面図である。
図8】実施例2を示す正面図である。
図9】実施例2を示す正面斜視図である。
図10】実施例2を示す側断面図である。
図11】実施例2を示す説明分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0019】
本発明に係る携帯付属物取付具を腰ベルト10に取り付ける際は、本体1と架設部2とを分離し、取り付け位置において、架設部2を作業者が装着している腰ベルト10とズボンとの間に差し込み、架設部2を腰ベルト10の裏面側に配設し、また、この架設部2と合わせるように本体1を腰ベルト10の表面側に配設し、架設部2を本体1に固定することで、腰ベルト10に本発明に係る携帯付属物取付具を取り付けることができる。
【0020】
このように、本発明は、作業者が装着した状態の腰ベルト10に取り付けることができるから、取り付けの際、一々、腰ベルト10を外さなくても良く、装着性に優れた携帯付属物取付具となる。
【0021】
また、本発明は、本体1に架設部2を設けた状態では、架設部2の閉塞部2cが本体1を構成する上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dと面一となり、さらに、架設部2の閉塞部2cの左右、すなわち、閉塞部2c及び本体1の左枠部1cの間、並びに、閉塞部2c及び本体1の右枠部1dの間に、腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成され、従来例1と同様の構成、すなわち、プレート金具(本体1)に、ベルトを通すための上下に延びるスリット穴(ベルト通し孔3a,3b)が複数形成されている構成となる。
【0022】
したがって、本発明においては、従来例1のように、取り付け状態が本体1に形成された上下方向に延びるベルト通し孔3a,3bに腰ベルト10が挿通配設された状態となり、腰ベルト10がベルト通し孔3a,3bの縁に係止することで位置決めされるから、従来例2のように、腰ベルト10を押圧挟持せずとも、腰ベルト10に対して位置決めされるので、取り付けにより腰ベルト10を傷めるおそれが可及的に低減されることとなる。
【0023】
このように、本発明は、作業者が腰ベルト10を装着したままでも取り付けることができ、さらに、取り付けても腰ベルト10を傷めにくい実用性に優れた画期的な携帯付属物取付具となる。
【実施例0024】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0025】
<実施例1>
本実施例は、作業者が装着する腰ベルト10に工具を保持する工具保持具や工具袋などの携帯付属物40を取り付ける際に用いる携帯付属物取付具(いわゆるベルトループ)であり、上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dで構成され、開口部1eを有する本体1と、この本体1の上枠部1aと下枠部1bとの間に着脱自在に架設される架設部2とで構成されているものである。
【0026】
以下、本実施例に係る構成各部について詳述する。
【0027】
本体1は、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製であり、図1に示すように、帯状に形成された上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dで構成され、中央部に開口部1eを有する正面視方形枠状に形成されている。
【0028】
また、上枠部1a及び下枠部1bは、夫々、架設部2の上枠係合部2a及び下枠係合部2bと係合する係合部に構成されている。
【0029】
具体的には、図2,3に示すように、上枠部1a及び下枠部1bは、夫々、上枠係合部2a及び下枠係合部2bが重ね合わせ係合され、ネジやボルト4などの固定手段により、これらが螺着固定されるように構成されている。
【0030】
詳細には、図4に示すように、上枠部1a及び下枠部1bは、夫々、ボルト4が挿通配設される挿通孔6が設けられ、この挿通孔6にボルト4を挿通配設し、ナット5を螺着し固定するように構成されている。
【0031】
また、上枠部1aは、図示するように、前傾姿勢(前傾状態)に設けられ、さらに、左右両端部にカラビナなどの掛止具を掛止することができる掛止孔7が設けられている。
【0032】
本実施例は、上記のように本体1の上枠部1aが前傾姿勢に設けられることで、本実施例を腰ベルト10に取り付けた状態で作業者が前屈みしても、本体1の上枠部1a(上枠部1aの上縁)が作業者の体に当たりにくく(食い込みにくく)、また、カラビナなどの掛止具が掛止孔7に掛止し易い構成になっている。
【0033】
また、図示するように、本体1の下端(下枠部1bの下方)には、チェーン型連結金具20が連結される連結部8が設けられている。
【0034】
具体的には、連結部8は、筒状に形成され、チェーン型連結金具20のボルトを挿通配設可能に構成されている。
【0035】
なお、本実施例の連結部8は、図示するように、連続する一本の筒状体に形成されているが、たとえば、間隔(スリット)を設けて並設される複数の筒状体からなる構成としても良い。
【0036】
また、架設部2は、本体1と同様、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製の板状部材からなるものであり、本体1の上枠部1aと係合する上枠係合部2a、本体1の下枠部1bに係合する下枠係合部2b及び本体1の開口部1eを閉塞する閉塞部2cで構成されている。
【0037】
具体的には、図4に示すように、上枠係合部2aは、本体1の上枠部1aと重ね合わせ係合し得る傾斜状態(前傾状態)に、また、下枠係合部2bは、本体1の下枠部1bと重ね合わせ係合し得る垂直状態に設けられ、夫々、前記上枠部1a及び前記下枠部1bに設けられた挿通孔6と連通する連通挿通孔9が設けられている。
【0038】
また、閉塞部2cは、本体1の開口部1eの上下幅とほぼ同等の高さ寸法で、且つ、前記開口部1eの横幅よりも狭い幅寸法に設定された正面視縦長方形状に形成され、架設部2を本体1の上枠部1aと下枠部1bとの間に架設した場合、この閉塞部2c及び本体1の左枠部1cの間、並びに、閉塞部2c及び本体1の右枠部1dの間に、腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成されるように構成されている。
【0039】
また、本実施例の架設部2において、上枠係合部2a及び下枠係合部2bは、夫々、閉塞部2cと段部2dを介して連設されている。
【0040】
具体的には、上枠係合部2a及び下枠係合部2bは、夫々、段部2dを介して閉塞部2cに対して後方側に位置するように、言い換えると、閉塞部2cが上枠係合部2a及び下枠係合部2bよりも前側に位置するように構成され、架設部2は、本体1に取り付けた状態(架設した状態)において、図4に示すように、閉塞部2cが本体1の上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dと面一となるように構成されている。
【0041】
すなわち、本実施例は、本体1に架設部2を設けた状態では、架設部2の閉塞部2cが本体1を構成する上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dと面一となり、さらに、架設部2の閉塞部2cの左右、すなわち、閉塞部2c及び本体1の左枠部1cの間、並びに、閉塞部2c及び本体1の右枠部1dの間に、腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成され、従来例1のごとく、あたかも一枚の板状部材に腰ベルト10を通すための上下に延びるベルト通し孔が形成されているような外観を呈するように構成されている。
【0042】
以上のように構成される本実施例の作用効果について以下に説明する。
【0043】
本実施例は、本体1と架設部2とが別体であり、架設部2が本体1に着脱自在に設けられるように構成されているから、本実施例を腰ベルト10に取り付ける際は、本体1と架設部2とを分離し、取り付け位置において、図5に示すように、架設部2を作業者が装着している腰ベルト10とズボン30との間に差し込み、架設部2を腰ベルト10の裏面側に配設し、この架設部2と合わせるように本体1を腰ベルト10の表面側に配設し、架設部2を本体1に固定することで、図6に示すように、腰ベルト10に取り付けることができることとなる。
【0044】
このように、本実施例は、作業者が装着した状態の腰ベルト10に取り付けることができるから、取り付けの際、一々、腰ベルト10を外さなくても良く、装着性に優れた携帯付属物取付具となる。
【0045】
また、本実施例は、本体1に架設部2を設けた状態では、架設部2の閉塞部2cが本体1を構成する上枠部1a、下枠部1b、左枠部1c及び右枠部1dと面一となり、さらに、架設部2の閉塞部2cの左右、すなわち、閉塞部2c及び本体1の左枠部1cの間、並びに、閉塞部2c及び本体1の右枠部1dの間に、腰ベルト10が挿通可能なベルト通し孔3a,3bが形成されるように構成されているから、取り付け状態においては、本体1に形成された上下方向に延びるベルト通し孔3a,3bに腰ベルト10が挿通配設された状態となり、図7に示すように、腰ベルト10がベルト通し孔3a,3bの縁、すなわち、本体1の左枠部1cの裏面側右縁、架設部2の閉塞部2cの表側左縁、架設部2の閉塞部2cの表側右縁及び本体1の右枠部1dの裏面側左縁の四つの縁に係止することで位置決めされるから、腰ベルト10を押圧挟持することなく、腰ベルト10に対して位置決めされた状態で取り付けられるので、取り付けにより腰ベルト10を傷めるおそれが可及的に低減されるものとなる。
【0046】
このように、本実施例は、作業者が腰ベルト10を装着したままでも容易に取り付けることができ、さらに、取り付け状態(使用状態)において、腰ベルトに大きな負荷がかからず、腰ベルト10を傷めにくい実用性に優れた画期的な携帯付属物取付具となる。
【0047】
<実施例2>
本実施例は、架設部2の上枠係合部2a及び下枠係合部2bの本体1の上枠部1a及び下枠部1bへの係合構造が実施例1と異なる(架設部2の構成が実施例1と異なる)場合である。
【0048】
具体的には、本実施例の架設部2は、上枠係合部2aが、実施例1と同様、本体1の上枠部1aに螺着固定されるように構成されているが、下枠係合部2bは、凹溝形状に形成され、本体1の下枠部1bの上方から被嵌することで本体1の下枠部1bに係止固定されるように構成されている。
【0049】
詳細には、図8~11に示すように、上枠係合部2aは、実施例1と同様、本体1の上枠部1aと重ね合わせ係合し得る傾斜状態(前傾状態)に設けられ、前記上枠部1aに設けられた挿通孔6と連通する連通挿通孔9が設けられ、ボルト4・ナット5により本体1の上枠部1aに螺着固定されるように構成されている。
【0050】
また、下枠係合部2bは、図10に示すように、逆J字状に形成され、長手部が本体1の下枠部1bの表面側に配されるようにして設けられ、本体1の下枠部1bの上縁に上方から被嵌して係止固定されるように構成されている。
【0051】
すなわち、本実施例は、上記構成により、腰ベルト10が架設部2(閉塞部2c)を押圧した場合でも、下枠係合部2bが本体1の下枠部1bから離脱することを可及的に防止するように構成されている。
【0052】
なお、下枠係合部2bの形状は上記形状に限定されず、U字状やコ字状としても良い。
【0053】
また、本実施例は、上記構成により、図示するように、架設部2の下枠係合部2bが係合する本体1の下枠部1bは、実施例1と異なり、挿通孔6が形成されていない構成となっている。
【0054】
その余の構成は実施例1と同様である。
【0055】
なお、本発明は、実施例1,2に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0056】
1 本体
1a 上枠部
1b 下枠部
1c 左枠部
1d 右枠部
1e 開口部
2 架設部
2a 上枠係合部
2b 下枠係合部
2c 閉塞部
3a ベルト通し孔
3b ベルト通し孔
連結部
10 腰ベルト
20 連結具
40 携帯付属物
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6