(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157992
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】タイヤ用加硫機およびセグメント
(51)【国際特許分類】
B29C 33/02 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
B29C33/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072730
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100130605
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 浩治
(74)【代理人】
【識別番号】100218084
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊光
(72)【発明者】
【氏名】堀田 篤司
【テーマコード(参考)】
4F202
【Fターム(参考)】
4F202AH20
4F202CA21
4F202CU01
4F202CU20
4F202CV30
4F202CY24
4F202CZ04
(57)【要約】
【課題】タイヤの外表面の品質を安定させる。
【解決手段】
ここで開示されるタイヤ用加硫機1は、中心部に配置されたブラダ68と、ブラダ68を囲うように配置される複数のセグメント40を備えたタイヤ加硫金型10とを備えている。セグメント40は、セグメント本体41と、タイヤの外形形状を成形する成形面42と、成形面42に開口するようにセグメント本体41に形成された孔43と、孔43に収容された突出部材50とを備えている。突出部材50は、成形面42から予め定められた長さが突出することと、孔43に向かって引き込まれることとが切り替え可能に構成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心部に配置されたブラダと、
前記ブラダを囲うように配置される複数のセグメントを備えたタイヤ加硫金型と
を備え、
前記複数のセグメントのうち少なくとも1つのセグメントは、
セグメント本体と、
タイヤの外形形状を成形する成形面と、
前記成形面に開口するように前記セグメント本体に形成された孔と、
前記孔に収容された突出部材と
を備え、
前記突出部材は、前記成形面から予め定められた長さが突出することと、前記孔に向かって引き込まれることとが切り替え可能に構成されている、
タイヤ用加硫機。
【請求項2】
前記セグメントは、前記突出部材を支持し、前記突出部材を、前記孔に引き込むように弾性反力を発揮するように前記セグメント本体に取り付けられた弾性部材をさらに備えた、請求項1に記載されたタイヤ用加硫機。
【請求項3】
前記ブラダの内部に流体を供給する流体供給装置をさらに備え、
前記孔は、前記流体供給装置と接続されており、
前記突出部材は、前記流体供給装置から前記孔に供給される流体に押されることよって前記成形面から突出する、請求項1または2に記載されたタイヤ用加硫機。
【請求項4】
前記ブラダの内部から流体を排気する排気装置をさらに備え、
前記孔は、前記排気装置と接続されており、
前記突出部材は、前記排気装置によって前記孔から流体が排気されることによって前記孔に向かって引き込まれる、請求項3に記載されたタイヤ用加硫機。
【請求項5】
前記突出部材は、前記孔の内径に対応する外径を有するピストン部と、前記ピストン部から金型内空間に向かって突出する突出部とを有する、請求項3に記載されたタイヤ用加硫機。
【請求項6】
前記ピストン部の外周面には、シール部材が設けられている、請求項5に記載されたタイヤ用加硫機。
【請求項7】
タイヤ用加硫機用のタイヤ加硫金型を構成するセグメントであって、
セグメント本体と、
タイヤの外形形状を成形する成形面と、
前記成形面に開口するように前記セグメント本体に形成された孔と、
前記孔に収容された突出部材と
を備え、
前記突出部材は、前記成形面から予め定められた長さが突出することと、前記孔に向かって引き込まれることとが切り替え可能に構成されている、
セグメント。
【請求項8】
前記突出部材を支持し、前記突出部材を、前記孔に引き込むように弾性反力を発揮するように前記セグメント本体に取り付けられた弾性部材をさらに備えた、請求項7に記載されたセグメント。
【請求項9】
前記孔と繋がる給排気口をさらに備える、請求項7または8に記載されたセグメント。
【請求項10】
前記突出部材は、前記孔の内径に対応する外径を有するピストン部と、前記ピストン部から金型内空間に向かって突出する突出部とを有する、請求項9に記載されたセグメント。
【請求項11】
前記ピストン部の外周面には、シール部材が設けられている、請求項10に記載されたセグメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ用加硫機およびセグメントに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2005-145024号公報には、二つ割りタイプのタイヤ成形用金型が開示されている。同公報に開示されているタイヤ成形用金型の金型本体には、閉型時にはトレッド成形面の周方向の一部を構成し、タイヤ離脱時には可動となる可動部が設けられている。かかるタイヤ成形用金型によると、タイヤ取り出し時において、タイヤに形成されたリブ、ブロック等の欠損を効果的に防止することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タイヤの外表面に凹部を形成するために、タイヤ加硫金型には、成形面から突出した凸部が設けられうる。加硫後のタイヤをタイヤ加硫金型から取り出す際には、凸部が加硫後のタイヤに引っ掛かり、タイヤの外表面の品質が損なわれうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここで開示されるタイヤ用加硫機は、中心部に配置されたブラダと、ブラダを囲うように配置される複数のセグメントを備えたタイヤ加硫金型とを備えている。セグメントは、セグメント本体と、タイヤの外形形状を成形する成形面と、成形面に開口するようにセグメント本体に形成された孔と、孔に収容された突出部材とを備えている。突出部材は、成形面から予め定められた長さが突出することと、孔に向かって引き込まれることとが切り替え可能に構成されている。
【発明の効果】
【0006】
かかるタイヤ用加硫機を用いることによって、タイヤの外表面の品質が安定する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図5】
図5は、加硫時のブラダ68内の圧力を示すグラフである
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。また、各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0009】
〈タイヤ用加硫機1〉
図1および
図2は、タイヤ用加硫機1の模式図である。
図1では、ローカバー70が加硫される前のタイヤ加硫金型10が示されている。
図2では、ローカバー70加硫時のタイヤ加硫金型10が示されている。
図1および
図2では、ローカバー70およびブラダ68のハッチングは省略されている。
【0010】
図1に示されているように、タイヤ用加硫機1は、ブラダ68と、タイヤ加硫金型10とを備えている。タイヤ用加硫機1は、流体供給装置80と、排気装置82とを備えている。ブラダ68は、タイヤ用加硫機1の中心に配置されている。タイヤ用加硫機1は、ブラダ中心機構60を備えている。ブラダ中心機構60は、タイヤ用加硫機1の中心に配置され、ブラダ68を支持する部材である。タイヤ加硫金型10は、
図1および
図2に示されているように、ブラダ68の周りにトロイダル状に配置された複数のセグメント20,30,40を備えている。複数のセグメント20,30,40は、ブラダ68を囲うように配置されている。タイヤ用加硫機1では、
図1および
図2に示されているように、ブラダ68によって支持されたローカバー70が、トロイダル状に配置されたセグメント20,30,40に押しつけられ、加硫されることによって、タイヤが成形される。
【0011】
〈ローカバー70〉
ローカバー70は、加硫成形前の未加硫のタイヤであり、生タイヤとも称される。図示は省略するが、ローカバー70は、ビードワイヤーやカーカスやベルトなどの基材に、未加硫のサイドウォールゴムやトレッドゴムが貼り合わせられた筒状の部材である。ローカバー70は、トレッド部72と、サイドウォール部74とを有している。トレッド部72は、加硫後のタイヤの、路面と接する面を構成する部位である。サイドウォール部74は、加硫後のタイヤの側面を構成する部位である。
【0012】
〈タイヤ加硫金型10〉
タイヤ加硫金型10は、複数のセグメント20,30,40を備えている。特に限定されないが、この実施形態では、セグメント20,30,40は、アルミニウム製である。タイヤの加硫時には、セグメント20,30,40は、図示しないヒータによって加熱される。セグメント20,30,40は、タイヤの外形形状を成形する成形面22,32,42を有している。
図2に示されているように、タイヤの加硫時には、セグメント20,30,40の成形面22,32,42が連続し、金型内空間10aが形成される。ローカバー70は、金型内空間10aで成形面22,32,42に押し当てられつつ加熱および加圧され、加硫成形される。
【0013】
セグメント20,30は、サイドモールドとも称される。ローカバー70のサイドウォール部74は、セグメント20,30の成形面22,32に押し当てられる。これによって、タイヤのサイドウォール部が加硫成形される。セグメント40は、トレッドモールドとも称される。ローカバー70のトレッド部72は、セグメント40の成形面42に押し当てられる。これによって、タイヤのトレッド部が加硫成形される。
【0014】
セグメント20,30,40の成形面22,32,42には、タイヤの目的の外形形状に合わせた凹凸が設けられている。例えば、セグメント20,30の成形面22,32には、タイヤの情報をタイヤのサイドウォール部に表示するための凹凸が形成されうる。セグメント40の成形面42には、目的の機能に応じたトレッドパターン、ウェアインジケータ等をタイヤのトレッド部に形成するための凹凸が形成されうる。
【0015】
〈セグメント20〉
セグメント20は、円環状である。セグメント20は、タイヤの一方のサイドウォール部を成形する成形面22を有している。セグメント20は、タイヤ加硫金型10下方に設けられている。セグメント20は、金型ベース12に取り付けられている。金型ベース12は、例えば、プレス台(図示省略)に取り付けられている。セグメント20には、ローカバー70のビード部を保持するビードリング24が設けられている。
【0016】
〈セグメント30〉
セグメント30は、円環状である。セグメント30は、タイヤの一方のサイドウォール部を成形する成形面32を有している。セグメント30は、タイヤ加硫金型10の上方に設けられている。セグメント30は、セグメント20と対向している。セグメント30は、金型ベース14に取り付けられている。金型ベース14は、プレス機に取り付けられており、上下に移動可能に構成されている。セグメント30には、ローカバー70のビード部を保持するビードリング34が設けられている。セグメント20,30は、複数の金型部材から構成されていてもよい。
【0017】
〈セグメント40〉
セグメント40は、セグメント本体41と、成形面42と、孔43と、突出部材50とを備えている。セグメント本体41は、タイヤのトレッド部を成形する金型部材である。セグメント本体41には、成形面42が設けられている。成形面42は、タイヤの外形形状を成形する。成形面42は、タイヤのトレッド部を成形する面である。タイヤ加硫金型10には、周方向に沿って分割された複数のセグメント40が設けられている。複数のセグメント40は、周方向において所定の間隔を空けて配置されている。
【0018】
複数のセグメント40は、金型開閉機構16によって径方向内外に駆動される。金型開閉機構16は、セグメント40が取り付けられたスライダ16aと、上下方向に駆動されるプッシャ16bとを備えている。スライダ16aの外側面には、下方に向かうにつれて外方に広がった傾斜面が形成されている。プッシャ16bには、スライダ16aの傾斜面に対向するように、下方に向かうにつれて外方に向けて広がった傾斜面が形成されている。プッシャ16bの傾斜面と、スライダ16aの傾斜面との当たりによって、スライダ16aが内外に移動する。これによって、セグメント40は、径方向に開閉される。
【0019】
タイヤの加硫前には、セグメント40は、径方向外側において、隣り合うセグメント40とは離れた状態で配置されている(
図1参照)。セグメント30は、ローカバー70の上方に保持されている。タイヤの加硫時には、セグメント40は、径方向内側に向かって移動する。セグメント40は、複数の金型が周方向に連続する。同時に、ローカバー70の上方に保持されていたセグメント30は、下方に移動する。これによって、
図2に示されているように、タイヤ加硫金型10は閉じられ、セグメント20,30,40は連続する。タイヤの加硫時には、タイヤ加硫金型10が閉じられた状態で、ローカバー70は、セグメント20,30,40の成形面22,32,42に押し当てられる。
【0020】
図3および
図4は、セグメント40の断面図である。
図3および
図4では、セグメント40のうち、突出部材50が設けられた部位が示されている。
図3および
図4では、突出部材50が駆動される方向は、矢印で示されている。
図3では、セグメント40に引き込まれた状態の突出部材50の様子が示されている。
図4では、加硫中の突出部材50の様子が示されている。
図3では、成形面42から予め定められた長さ突出した状態の突出部材50の位置は、二点鎖線で示されている。
図4では、セグメント40に引き込まれた状態の突出部材50の位置は、二点鎖線で示されている。
【0021】
図3および
図4に示されているように、セグメント40の成形面42には、孔43が形成されている。孔43は、成形面42に開口するようにセグメント本体41に形成されている。孔43は、突出部材50が収容される空間である。孔43は、少なくとも突出部材50を収容できる深さである。この実施形態では、孔43は、セグメント本体41を貫通している。セグメント40の成形面42において、孔43(開口43a)が形成された部位40aは、径方向内側に向かって張り出している。
【0022】
図3および
図4に示されている実施形態では、孔43は、成形面42に対して傾斜している。孔43は、セグメント40に形成された略円柱状の空間である。この実施形態では、孔43のうち、セグメント40の成形面42に形成された開口43aは、孔43の内部と比較して狭くなっている。孔43の内部において、セグメント40は、径方向内側に向かって形成された段差44を有している。段差44は、孔43の側周面に連続的に形成されていてもよく、間欠的に形成されていてもよい。突出部材50は、段差44よりも成形面42側に収容されている。なお、孔43の形態は、上述した形態に限定されない。孔43は、例えば、成形面42に対して垂直に形成されていてもよい。孔43の形状は、特に限定されない。孔43の断面形状や断面積は、深さに応じて異なっていてもよい。
【0023】
〈突出部材50〉
突出部材50は、セグメント40の成形面42から突出するように構成されている。突出部材50は、タイヤのトレッド部に窪みを形成するための部材である。突出部材50が成形面42から突出する長さ(突出量)は、適宜に変更可能に構成されていてもよい。特に限定されないが、この実施形態では、突出部材50が成形面42から突出する長さは、3.4mmに設定されている。突出部材50が成形面42から突出する長さは、例えば、1mm~6mm程度に設定されうる。
【0024】
突出部材50は、成形面42から予め定められた長さが突出した状態と、セグメント本体41に向かって引き込まれた状態とが切り替え可能に構成されている。なお、ここでは、「予め定められた長さが突出した状態」よりも突出部材50の突出量が短い状態のことを、「引き込まれた状態」と称する。突出部材50が引き込まれた状態には、突出部材50が成形面42から突出していない状態と、成形面42から予め定められた長さよりも短い長さが突出している状態とが含まれる。突出部材50が孔43内を駆動されることによって、成形面42から予め定められた長さ突出した状態と、引き込まれた状態とが切り替えられうる。突出部材50は、例えば、突出部材50を直接的に駆動するシリンダ等の駆動装置によって駆動されてもよい。突出部材50は、突出部材50を直接的に駆動する駆動装置を用いずに、空気圧等によって駆動されるように構成されていてもよい。
【0025】
突出部材50が成形面42から突出する長さは、タイヤのトレッド部に形成する窪みの目的の深さに応じて設定されうる。この実施形態では、タイヤのトレッド部には、突出部材50によってインジケータとしての窪みが形成される。突出部材50が成形面42から突出する長さは、インジケータの深さに対応している。なお、突出部材50によって形成される窪みは、インジケータに限られない。突出部材50を収容する孔43および突出部材50は、セグメント20,30に設けられていてもよい。
【0026】
この実施形態では、突出部材50は、ピストン部51と、突出部52とを有している。ピストン部51は、孔43の内径に対応する外径を有している。ピストン部51は、孔43の内径と略同一の外径を有し、略円盤状である。ピストン部51は、段差44よりも金型内空間10a側に配置されている。ピストン部51と段差44が当たることによって、突出部材50は、必要以上に孔43の深い位置に引き込まれない。換言すると、ピストン部51と段差44が当たることによって、突出部材50が孔43に引き込まれる長さが制限されている。
【0027】
ピストン部51は、孔43において、ピストン部51よりも浅い側の空間43bと、ピストン部51よりも深い側の空間43cとを仕切っている。ピストン部51の外周面には、シール部材51aが設けられている。これによって、空間43bと空間43cの間を流体が通過しにくくなっている。シール部材51aは、ピストン部51の側周面において、周方向に連続して設けられている。これによって、空間43bと空間43cの間の気密性がより向上しうる。ピストン部51の、開口43aと対向する面からは、突出部52が延びている。
【0028】
突出部52は、ピストン部51から金型内空間10aに向かって突出する部位である。突出部52は、略円柱状であり、ピストン部51の略中央部から孔43に沿って延びている。突出部52の先端52aは、丸くなっている。
図3に示されているように、突出部材50が引き込まれた状態においても、突出部材50の先端52aは、成形面42から突出している。
【0029】
この実施形態では、セグメント40は、弾性部材53を備えている。突出部材50は、弾性部材53によって孔43に引き込まれる方向に付勢されている。
【0030】
〈弾性部材53〉
弾性部材53は、突出部材50を、孔43に引き込むように弾性反力を発揮する部材である。弾性部材53は、突出部材50を支持している。弾性部材53は、孔43に収容されている。弾性部材53は、セグメント本体41に取り付けられている。この実施形態では、弾性部材53として、コイルばねが用いられている。以下、弾性部材53のことを、コイルばね53とも称する。弾性部材53は、コイルばねに限られず、例えば、板ばね、ゴム製の部材等、突出部材50を付勢することができる部材が用いられうる。
【0031】
コイルばね53は、セグメント40の成形面42において張り出した部位40aと、突出部材50のピストン部51とによって囲まれた空間に配置されている。コイルばね53は、孔43において、突出部52の外周面を囲うように配置されている。換言すると、コイルばね53の内周部には、突出部52が挿通されている。
【0032】
コイルばね53は、自然長よりも圧縮された状態で孔43に収容されている。換言すると、コイルばね53は、圧縮された状態で突出部材50のピストン部51とセグメント40の張り出した部位40aとの間に配置されている。このため、コイルばね53は、突出部材50を成形面42から引き込む方向に付勢する。なお、コイルばね53の両端は、それぞれピストン部51および張り出した部位40aに取り付けられていてもよく、取り付けられていなくてもよい。コイルばね53の両端のうち、一端がピストン部51または張り出した部位40aに取り付けられていてもよい。
【0033】
突出部材50は、弾性部材53によってセグメント本体41に引き込まれている。タイヤ加硫金型10が閉じられ、ローカバー70が成形面22,32,42に押し当てられる際に、突出部材50は、成形面42から突出する。この実施形態では、ブラダ中心機構60のブラダ68によってセグメント20,30,40の成形面22,32,42に押し当てられる。
【0034】
〈ブラダ中心機構60〉
ブラダ中心機構60は、
図1および
図2に示されているように、センターポスト62と、クランプリング64,66と、ブラダ68とを備えている。ブラダ中心機構60には、流体供給装置80と、排気装置82とが接続されている。
【0035】
〈ブラダ68〉
ブラダ68は、金型内空間10aに設けられている。ブラダ68は、ローカバー70の内側面に押し当てられる部材である。ブラダ68は、筒状のゴム製の弾性体である。ブラダ68が膨張することによって、ローカバー70は、セグメント20,30,40の成形面22,32,42に押し当てられ、タイヤの外形形状が成形される。ブラダ68は、上下方向において対向するセグメント20,30の間の中央部に配置されている。ブラダ68は、センターポスト62に取り付けられたクランプリング66と、クランプリング64とによって保持されている。
【0036】
センターポスト62は、セグメント20,30が対向する方向に沿って延びる軸状の部材である。センターポスト62は、ローカバー70の一方のサイドウォール部74を成形するセグメント20の中央部を貫通している。センターポスト62には、互いに対向する一対のクランプリング64,66が取り付けられている。
【0037】
クランプリング66は、センターポスト62の上端部に取り付けられた円盤状の部材である。クランプリング66は、ブラダ68の上端部を把持する部材である。図示は省略するが、クランプリング66は、例えば、上下に分割可能な部材で、ブラダ68の上端側の周縁部を挟んで保持する構造でありうる。クランプリング64は、ビードリング24の上面に取り付けられた円盤状の部材である。クランプリング64は、センターポスト62に取り付けられていてもよい。クランプリング64は、ブラダ68の下端部を把持する部材である。ブラダ68の下端部は、クランプリング64と、ビードリング24とに挟まれることによって保持されていてもよい。
【0038】
クランプリング64,66とブラダ68に囲まれた空間には、流体供給装置80から流体が供給される。
【0039】
〈流体供給装置80,排気装置82〉
流体供給装置80は、タイヤの加硫時にブラダ68の内部に流体を供給するための装置である。流体供給装置80は、例えば、ブラダ68の内部に供給される流体が貯蔵されたガスボンベ、ガスボンベに接続されたバルブ、バルブの開閉を切り替える制御装置84等を備えていてもよい。排気装置82は、ブラダ68の内部から流体を排気する装置である。排気装置82としては、例えば、真空ポンプ等が用いられうる。流体供給装置80と同様、排気装置82には、真空ポンプの接続と切断を切り替えるバルブが設けられていてもよい。バルブの開閉は、制御装置84によって制御されていてもよい。流体供給装置80と排気装置82は、同一の制御装置84によって切り替えが制御されていてもよい。この実施形態では、流体供給装置80および排気装置82は、センターポスト62の周りに取り付けられた配管86に接続されている。配管86の一端は、クランプリング64に設けられた開口64aを介してブラダ68内に通じている。
【0040】
ブラダ68の内部には、流体供給装置80から気体または液体が供給される。ブラダ68の内部に供給される気体としては、例えば、スチーム(水蒸気)、窒素等の不活性ガスが挙げられる。ブラダ68の内部に供給される液体としては、水等が挙げられる。ブラダ68の内部には、スチームと不活性ガスとの混合ガスが供給されてもよく、スチームまたは不活性ガスが単独で供給されてもよい。ブラダ68の内部には、スチームが供給された後に不活性ガスが供給されてもよい。この実施形態では、流体供給装置80からは、スチームが供給された後に窒素ガスが供給される。
【0041】
図5は、加硫時のブラダ68内の圧力を示すグラフである。
図5に示されているように、加硫開始後、流体供給装置80からブラダ68の内部にスチームが供給される。スチームは、ブラダ68の内部の圧力が大気圧よりも高い予め設定された第1圧力になるまで供給される。ブラダ68の内部の圧力は、予め定められた時間、第1圧力に保持される。これによって、ローカバー70は、ブラダ68を介して加熱および加圧される。次に、流体供給装置80からブラダ68の内部には、窒素ガスが供給される。窒素ガスは、ブラダ68の内部の圧力が第1圧力よりも高い予め設定された第2圧力になるまで供給される。ブラダ68の内部の圧力は、予め定められた時間、第2圧力に保持される。これによって、ローカバー70は、加圧される。このとき、ローカバー70は、高温に保持される。加硫終了後には、流体供給装置80からの流体の供給が停止される。流体の供給が停止されると、排気装置82によってブラダ68内の流体が排気される。ブラダ68内の流体の排気は、ブラダ68の内部の圧力が大気圧に下がるまで続けられる。タイヤの加硫後には、タイヤ加硫金型10が開かれ、タイヤ用加硫機1から加硫後のタイヤが取り出される。
【0042】
ところで、タイヤ加硫金型の成形面には、タイヤのトレッド部やサイドウォール部の外表面に凹凸を形成するための凸部が設けられうる。本発明者の試行によると、成形面よりも突出した凸部は、タイヤの外表面に引っ掛かる場合がある。タイヤの加硫後に凸部がタイヤの外表面に引っ掛かった状態でタイヤ加硫金型が開くと、タイヤの外表面が損傷される場合があった。タイヤの外表面を損傷は、例えば、成形面から突出する部位が長い場合、成形面から突出する部位が成形面に対して傾斜している(換言すると、垂直ではない)場合に特に起こりやすい。
【0043】
上述した実施形態では、タイヤ用加硫機1は、中心部に配置されたブラダ68と、ブラダ68を囲うように配置される複数のセグメント40を備えたタイヤ加硫金型10とを備えている。セグメント40は、セグメント本体41と、タイヤの外形形状を成形する成形面42と、成形面42に開口するようにセグメント本体41に形成された孔43と、孔43に収容された突出部材50とを備えている。突出部材50は、成形面42から予め定められた長さが突出することと、孔43に向かって引き込まれることとが切り替え可能に構成されている。かかる構成によって、タイヤの加硫中、突出部材50を成形面42から予め定められた長さ突出させることができ、また、タイヤの加硫後には突出部材50を引き込ませることができる。これによって、タイヤ加硫金型が開かれる際、加硫後のタイヤをタイヤ加硫金型10から取り外す際に、加硫後のタイヤが突出部材50に引っ掛かりにくくなる。その結果、タイヤの外表面が損傷されにくい。また、セグメント40において、タイヤの外表面の凹凸のうち凹部に対応した突出部材50のみが駆動されうる。駆動される部位が最小限に抑えられることにより、タイヤの外観品質が安定しやすくなる。なお、タイヤ加硫機において、複数のセグメントのうち、少なくとも1つのセグメントが上述したセグメント40の構成であるとよい。
【0044】
上述した実施形態では、セグメント40は、突出部材50を支持し、突出部材50を、孔43に引き込むように弾性反力を発揮するようにセグメント本体41に取り付けられた弾性部材53をさらに備えている。突出部材50が弾性部材53によって引き込まれる方向に付勢されていることによって、突出部材50は、成形面42から必要以上に突出しにくい。その結果、加硫後のタイヤが突出部材50に引っ掛かるおそれが低減される。
【0045】
この実施形態では、突出部材50は、ブラダ68への流体の供給と連動して駆動される。
【0046】
図1および
図2に示されているように、セグメント40は、孔43と繋がる給排気口45を備えている。給排気口45には、流体供給装置80の配管および排気装置82の配管が接続されている。給排気口45としては、例えば、配管が接続可能な継手が用いられていてもよい。孔43は、給排気口45を介して流体供給装置80と接続されている。流体供給装置80によって、孔43に流体が供給されうる。また、孔43は、給排気口45を介して排気装置82と接続されている。排気装置82によって、孔43から流体が排気されうる。流体供給装置80および排気装置82が配管86と孔43に接続されていることによって、ブラダ68の内部への流体の供給と連動して孔43にも流体(この実施形態では、スチームおよび窒素ガス)が供給される。孔43には、ブラダ68の内部と同じ種類および同じ圧力の流体が供給される。
【0047】
孔43に流体が供給されると、孔43内の圧力が上昇する。孔43内の圧力が上昇すると、
図4に示されているように、突出部材50のピストン部51が成形面42側に向かって押される。突出部材50の突出部52は、流体供給装置80から孔43に供給される流体に押されることよって、成形面42から突出する。
【0048】
突出部材50は、孔43内の圧力が上昇するに従って、金型内空間10aに向かって突出する。突出部材50は、孔43内に供給される流体が突出部材50を金型内空間10aに向かって押す圧力と、弾性部材53が突出部材50を引き込む弾性力とが釣り合う位置まで突出する。この実施形態では、ブラダ68の内部に窒素ガスが供給される際に、ブラダ68内および孔43内の圧力が最大になる(
図5参照)。このため、ブラダ68の内部に窒素ガスが供給されている際に、突出部材50の突出量が最大になる。この時の突出量が予め定められた長さになるように、突出部52の長さ、弾性部材53の弾性力等が予め調整されているとよい。また、突出部材50が突出しすぎないように、張り出した部位40aと段差44の間に、ストッパが設けられていてもよい。ストッパは、例えば、ピストン部51に当たるように、孔43の側周面に設けられうる。ストッパの位置は、ストッパとピストン部51が当たる時に突出部52の突出量が予め定められた長さとなる位置に設けられていてもよい。
【0049】
ブラダ68への流体の供給が停止されると、排気装置82によってブラダ68内の流体が排気される(
図5参照)。孔43から流体が排気されることによって、孔43内の圧力が低下する。孔43内の圧力が低下すると、
図3に示されているように、突出部材50は、排気装置82によって孔43に向かって引き込まれる。ブラダ68の内部圧力が大気圧まで下がり、加硫後のタイヤがタイヤ加硫金型10から取り外される際には、突出部材50がセグメント本体41に引き込まれている。これによって、加硫後のタイヤを取り外す際、加硫後のタイヤが突出部材50に引っ掛かりにくくなり、タイヤの外表面が損傷されにくい。
【0050】
上述した実施形態では、タイヤ用加硫機1は、ブラダ68の内部に流体を供給する流体供給装置80を備えている。孔43は、流体供給装置80と接続されている。突出部材50は、流体供給装置80から孔43に供給される流体に押されることよって成形面42から突出する。流体の供給によって突出部材50を突出させる構成は、セグメント本体41に穴開け加工をする等、セグメント40に流体を供給する経路を設けることで実現されうる。このため、タイヤ加硫金型10およびタイヤ用加硫機1の設備を大きく変更することなく、突出部材50を突出させることができる。
【0051】
同様に、タイヤ用加硫機1は、ブラダ68の内部から流体を排気する排気装置82をさらに備えている。孔43は、排気装置82と接続されている。突出部材50は、排気装置82によって孔43から流体が排気されることによって孔43に向かって引き込まれる。孔43に供給された流体の排気によって突出部材50を引き込む構成についても、設備面での大きな変更等が不要でありうる。流体供給装置80によって孔43に流体を供給する経路と、排気装置82によって孔43から流体を排気する経路とは共通であってもよい。
【0052】
セグメント40は、孔43と繋がる給排気口45を備えている。これによって、例えば、流体供給装置80、排気装置82が容易に着脱される。設備の変更を少なく流体の給排気によって突出部材50を突出させたり引き込んだりする構成が実現されうる。
【0053】
上述した実施形態では、タイヤ用加硫機1は、タイヤ加硫金型10と、金型内空間10aに設けられたブラダ68と、ブラダ68の内部および孔43に流体を供給する流体供給装置80とを備えている。流体供給装置80には、ブラダ68の内部および孔43に同時に流体が供給されることによって、突出部材50が突出するタイミングと、加硫のタイミングとを容易に合わせることができる。また、セグメント40において、複数箇所に突出部材50が設けられている場合にも、同一のタイミングおよび圧力で複数の突出部材50それぞれが駆動されうる。
【0054】
上述した実施形態では、突出部材50は、孔43の内径に対応する外径を有するピストン部51と、ピストン部51から金型内空間10aに向かって突出する突出部52とを有している。ピストン部51と孔43の寸法が合っていることによって、ピストン部51によって隔てられる空間43bと空間43cの間を流体が漏れにくくなる。このため、突出部材50の突出量が安定しやすい。また、孔43への流体の供給および排気によって駆動される突出部材50の突出および引き込みの不具合が起こりにくい。
【0055】
上述した突出部材50は、例えば、以下の方法でセグメント40内に設けることができる。まず、セグメント本体41の背面(成形面42とは反対側の面)から突出部材50を設けたい部分に向かって孔43を開け、成形面42まで貫通させる。このとき、成形面42側には、孔43の内径方向に張り出した部位40aを設けていてもよい。張り出した部位40aは、弾性部材53(この実施形態では、コイルばね53)が収容された場合にばね座として機能しうる。突出部材50を収容する空間43bにおいて、孔43の内径は、ピストン部51の外径と略同一に形成されうる。空間43bから見てセグメント本体41の背面側の空間43bにおいて、孔43の内径は、突出部材50のピストン部51の外径よりも大きくてもよい。これによって、孔43に突出部材50が挿入されやすくなる。セグメント本体41の背面側から、孔43に弾性部材53を挿入する。セグメント本体41の背面側から、孔43に突出部材50を挿入する。このとき、突出部材50は、突出部52を成形面42側に向けた状態で挿入されうる。突出部材50が孔43に挿入された後、突出部材50がセグメント本体41の背面側に引き込まれすぎないように、空間43bと空間43cの境界に留め具を取り付ける。留め具は、孔43の内周面に取り付けられた後、突出部材50の引込量を制限する段差44として機能しうる。留め具は、例えば、孔43の内周面に固定されるリング状の部材であってもよい。孔43の内周面と留め具の外周面は、それぞれ雌ねじと雄ねじが形成されていてもよい。これによって、留め具は、孔43の内周面に対して着脱可能に構成されうる。セグメント本体41の背面側の、孔43が形成された部位には、給排気口45が取り付けられる。なお、突出部材50をセグメント40に設ける方法は、かかる形態に限定されない。
【0056】
以上、ここで開示される技術について、種々説明した。しかしながら、ここで開示される技術は、特に言及されない限りにおいて、上述した形態に限定されない。例えば、上述した実施形態では、孔43と配管86には、同一の流体供給装置80と排気装置82が接続されている。しかしながら、孔43と配管86には、それぞれに対する流体の供給および排気が個別に制御可能なように、別の流体供給装置および排気装置が接続されていてもよい。
【0057】
また、種々言及した形態の各構成は、互いに阻害しない関係であれば、適宜に組み合わせることができる。本明細書は以下の開示を含んでおり、以下の開示は、上記した実施形態には限定されない。
【0058】
本発明(1)は、タイヤ用加硫機に関する。本発明におけるタイヤ用加硫機は、
中心部に配置されたブラダと、
前記ブラダを囲うように配置される複数のセグメントを備えたタイヤ加硫金型と
を備え、
前記複数のセグメントのうち少なくとも1つのセグメントは、
セグメント本体と、
タイヤの外形形状を成形する成形面と、
前記成形面に開口するように前記セグメント本体に形成された孔と、
前記孔に収容された突出部材と
を備え、
前記突出部材は、前記成形面から予め定められた長さが突出することと、前記孔に向かって引き込まれることとが切り替え可能に構成されている。
【0059】
本発明(2)は、本発明(1)に記載されたタイヤ用加硫機であって、
前記セグメントは、前記突出部材を支持し、前記突出部材を、前記孔に引き込むように弾性反力を発揮するように前記セグメント本体に取り付けられた弾性部材をさらに備えている。
【0060】
本発明(3)は、本発明(1)または(2)に記載されたタイヤ用加硫機であって、
前記ブラダの内部に流体を供給する流体供給装置をさらに備え、
前記孔は、前記流体供給装置と接続されており、
前記突出部材は、前記流体供給装置から前記孔に供給される流体に押されることよって前記成形面から突出する。
【0061】
本発明(4)は、本発明(3)に記載されたタイヤ用加硫機であって、
前記ブラダの内部から流体を排気する排気装置をさらに備え、
前記孔は、前記排気装置と接続されており、
前記突出部材は、前記排気装置によって前記孔から流体が排気されることによって前記孔に向かって引き込まれる。
【0062】
本発明(5)は、本発明(3)または(4)に記載されたタイヤ用加硫機であって、
前記突出部材は、前記孔の内径に対応する外径を有するピストン部と、前記ピストン部から金型内空間に向かって突出する突出部とを有する。
【0063】
本発明(6)は、本発明(5)に記載されたタイヤ用加硫機であって、
前記ピストン部の外周面には、シール部材が設けられている。
【0064】
本発明(7)は、タイヤ用加硫機用のタイヤ加硫金型を構成するセグメントに関する。本発明におけるセグメントは、
セグメント本体と、
タイヤの外形形状を成形する成形面と、
前記成形面に開口するように前記セグメント本体に形成された孔と、
前記孔に収容された突出部材と
を備え、
前記突出部材は、前記成形面から予め定められた長さが突出することと、前記孔に向かって引き込まれることとが切り替え可能に構成されている。
【0065】
本発明(8)は、本発明(7)に記載されたセグメントであって、
前記突出部材を支持し、前記突出部材を、前記孔に引き込むように弾性反力を発揮するように前記セグメント本体に取り付けられた弾性部材をさらに備えている。
【0066】
本発明(9)は、本発明(7)または(8)に記載されたセグメントであって、
前記孔と繋がる給排気口をさらに備えている。
【0067】
本発明(10)は、本発明(9)に記載されたセグメントであって、
前記突出部材は、前記孔の内径に対応する外径を有するピストン部と、前記ピストン部から金型内空間に向かって突出する突出部とを有する。
【0068】
本発明(11)は、本発明(10)に記載されたセグメントであって、
前記ピストン部の外周面には、シール部材が設けられている。
【符号の説明】
【0069】
1 タイヤ用加硫機
10 タイヤ加硫金型
10a 金型内空間
20,30,40 セグメント
21,31,41 セグメント本体
22,32,42 成形面
43 孔
43a 開口
43b,43c 空間
44 段差
50 突出部材
51 ピストン部
51a シール部材
52 突出部
52a 先端
53 弾性部材
60 ブラダ中心機構
68 ブラダ
70 ローカバー
80 流体供給装置
82 排気装置
84 制御装置
86 配管