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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158010
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】光増幅器および光増幅方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/293 20130101AFI20241031BHJP
【FI】
H04B10/293
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072784
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】宿南 宣文
【テーマコード(参考)】
5K102
【Fターム(参考)】
5K102AA01
5K102AA53
5K102AD01
5K102KA15
5K102KA42
5K102MA03
5K102MB06
5K102MB09
5K102MB11
5K102MC13
5K102MD03
5K102MH04
5K102MH13
5K102MH14
5K102MH22
5K102PB11
5K102PD15
5K102PH13
5K102PH42
5K102RD28
(57)【要約】
【課題】広い利得レンジを有し、かつ良好なNF特性が得られること。
【解決手段】光増幅器100は、光信号の経路上に配置された前段光アンプ101、後段光アンプ102と、光可変減衰器103と、を含み光信号の利得を可変自在である。光増幅器100は、経路上に設けられる光スイッチ111,112と、光スイッチ111,112にそれぞれ接続され、スイッチ切り替えにより、経路にそれぞれが挿抜可能な第1挿入光アンプ121、第2挿入光アンプ122とを含む。制御部130は、光スイッチ111,112、第1挿入光アンプ121、第2挿入光アンプ122、光可変減衰器103を制御する。第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122は、利得が異なる。制御部130は、光スイッチ111,112のスイッチ切り換えの組合せにより、レンジ別の複数のゲインモードを得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光信号の経路上に配置された光アンプと、光可変減衰器と、を含み前記光信号の利得を可変自在な光増幅器において、
前記経路上に設けられる複数の光スイッチと、
前記光スイッチにそれぞれ接続され、前記光スイッチのスイッチ切り替えにより、前記経路にそれぞれが挿抜可能な複数の挿入光アンプと、
前記光スイッチ、前記挿入光アンプ、前記光可変減衰器を制御する制御部と、を含み、
複数の前記挿入光アンプは、それぞれの利得が異なり、
前記制御部は、複数の前記光スイッチのスイッチ切り換えの組合せにより、レンジ別の複数のゲインモードを得ることを特徴とする光増幅器。
【請求項2】
前記制御部は、複数の前記ゲインモードのそれぞれで、複数の前記挿入光アンプの利得に基づき、前記光可変減衰器の光減衰の動作量が所定量以下となるよう決定することを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項3】
前記制御部は、前記光減衰器の動作量を12dB以内、より好ましくは9dB以内としたことを特徴とする請求項2に記載の光増幅器。
【請求項4】
前記制御部は、複数の前記挿入光アンプの利得比率を、1.2以上、好ましくは2.0以上としたことを特徴とする請求項2に記載の光増幅器。
【請求項5】
複数の前記光スイッチは、それぞれ、パラレルあるいはクロスのスイッチ切り替えにより、接続された前記挿入光アンプを前記経路に挿抜可能なことを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項6】
複数の前記光スイッチは、前記経路に直列配置されたことを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項7】
前記制御部は、入力されるスパンロス情報に基づき、当該スパンロス情報に対応する前記ゲインモードを決定することを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項8】
光信号の経路上に配置された光アンプと、光可変減衰器と、を含む光増幅器の前記光信号の利得を可変自在な光増幅方法において、
前記経路上に設けた複数の光スイッチにそれぞれ接続され、それぞれの利得が異なる複数の挿入光アンプを、スイッチ切り替えの組合せにより前記経路にそれぞれ挿抜し、レンジ別の複数のゲインモードを得ることを特徴とする光増幅方法。
【請求項9】
タンデムに接続されたN個(N≧2)の複数の2×2光スイッチと、
信号光の経路中に配置された光可変減衰器と、を含み、
それぞれの前記2×2光スイッチは、光増幅媒体を通る経路と通らない経路を切り替えられ、前記光増幅媒体を通る経路は、前記光増幅媒体からの出力が、同じ前記光スイッチの入力ポートに接続され、N個の前記光増幅媒体は、それぞれ異なる利得であり、前記光増幅媒体が動作する第1の入力範囲に対して、N個より多い数の第2の入力範囲に分割し、その第2の入力範囲毎に異なるスイッチ動作で切り換えを行い、
さらに、前記第1の入力範囲に対して、入力が低い場合ほど、信号光が通る前記光増幅媒体の利得の和が大きくなるように、前記スイッチ動作の切り換えは選択され、
同一の前記第2の入力範囲内の入力の変動に応じて、前記光可変減衰器の減衰量を可変させる、
ことを特徴とする光増幅器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光増幅器および光増幅方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルコヒーレントの光送受信機のビットレートは、高ボーレート化しており、1.2Tbps、1.6Tbpsが開発中である。高ボーレート化すると光送受信機のOSNR耐力が低下し、OSNRを良くするために光増幅器のラマン増幅により伝送路のロスを小さくしている。OSNRはOptical Signal to Noise Ratioの略である。この場合、光増幅器の前段に配置されたプリアンプは高い入力レベルとなり、高い入力レベルでの雑音指数NF(Noise Figure)を現状より良くする必要が生じる。一方、光送受信器を離島との間等、長距離のスパンに配置した場合、スパンロスが大きいため、光増幅してもプリアンプの入力レベルが低く、最低限の入力レベル(例えば-30dBm/ch)に届かない場合も生じ、現状より入力ダイナミックレンジの広いアンプが求められる。
【0003】
光増幅器にかかる先行技術としては、光スイッチの切り替えにより、分散補償ファイバ、ファイバーグレーティング、波長フィルタ、減衰器、シングルモードファイバ等、光増幅器の設計に応じて任意の光部品を挿入する技術がある。また、第1の光アンプの後段にクロスバースイッチを設け、クロスバースイッチに接続された第2の光アンプによる光増幅の有無を切り替える技術がある。また、複数のクロスバースイッチにそれぞれ接続された利得平坦化フィルタ(GFF)をスイッチ切り替えにより任意の数で挿入する技術がある。また、第1の利得段の後段に設けた光スイッチにより、増分利得平坦化を含む第2の利得段の挿入を切り替える技術がある。また、光スイッチに異なる増幅特性の経路が接続され、入力パワーと減衰量の関係を通過経路に応じて切り替えて波長毎の利得偏差を低減する技術がある(例えば、下記特許文献1~5参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-13316号公報
【特許文献2】特開2016-122745号公報
【特許文献3】特開2015-128157号公報
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0177037号
【特許文献5】特開2016-208358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、広い利得レンジ(ダイナミックレンジ)を有し、かつ良好なNF特性を得ることができなかった。例えば、従来技術では、広い利得レンジを得るために、光可変減衰器(VOA:Variable Optical Attenuator)を設け、VOAの動作量(減衰量)の動作範囲を広げている。ここで、VOAの動作量を大きくするとNF増加が生じる。広い利得レンジを得ることと、高い入力レベルでのNFを良くすること、とはトレードオフの関係を有する。このため、従来技術では、例えば、光増幅器に対する高い入力レベル時(利得低下時)にNF劣化が生じ、広い利得レンジを得ることができなかった。
【0006】
一つの側面では、本発明は、広い利得レンジを有し、かつ良好なNF特性が得られることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面によれば、光信号の経路上に配置された光アンプと、光可変減衰器と、を含み前記光信号の利得を可変自在な光増幅器において、前記経路上に設けられる複数の光スイッチと、前記光スイッチにそれぞれ接続され、前記光スイッチのスイッチ切り替えにより、前記経路にそれぞれが挿抜可能な複数の挿入光アンプと、前記光スイッチ、前記挿入光アンプ、前記光可変減衰器を制御する制御部と、を含み、複数の前記挿入光アンプは、それぞれの利得が異なり、前記制御部は、複数の前記光スイッチのスイッチ切り換えの組合せにより、レンジ別の複数のゲインモードを得ることを要件とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、広い利得レンジを有し、かつ良好なNF特性を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態にかかる光増幅器の説明図である。
図2図2は、従来技術による光増幅器の構成例を示す図である。
図3図3は、従来技術による光増幅器のNF特性例を示す図表である。
図4図4は、実施の形態の挿入光アンプの利得配分の組合せ別の利得比率、各ゲインモードの利得範囲、光可変減衰器の動作量を示す図表である。
図5図5は、実施の形態による光増幅器のNF特性例を示す図表である。
図6図6は、実施の形態の光増幅器の制御ブロック図である。
図7図7は、実施の形態の光増幅器の各ゲインモードの利得範囲と光可変減衰器の動作量を示す図表である。
図8図8は、実施の形態の光増幅器の制御部のハードウェア構成例を示す図である。
図9図9は、実施の形態の光増幅器の制御動作例を示すフローチャートである。
図10図10は、実施の形態のスパンロスに対するゲインモード別の設定情報例を示す図表である。
図11図11は、実施の形態のゲインモード別の最大利得とVOA制御値の設定情報例を示す図表である。
図12図12は、実施の形態の光増幅器の利得制御の説明図である。
図13A図13Aは、他の実施の形態にかかる光増幅器の説明図である。(その1)
図13B図13Bは、他の実施の形態にかかる光増幅器の説明図である。(その2)
図14図14は、他の実施の形態のゲインモード別の設定情報例を示す図表である。
図15A図15Aは、他の実施の形態の挿入光アンプの利得配分の組合せと各ゲインモードの利得範囲を示す図表である。(その1)
図15B図15Bは、他の実施の形態の挿入光アンプの利得配分の組合せと各ゲインモードの利得範囲を示す図表である。(その2)
図16A図16Aは、他の実施の形態の挿入光アンプの利得配分の組合せ別の利得比率、各ゲインモードの利得範囲、光可変減衰器の動作量を示す図表である。(その1)
図16B図16Bは、他の実施の形態の挿入光アンプの利得配分の組合せ別の利得比率、各ゲインモードの利得範囲、光可変減衰器の動作量を示す図表である。(その2)
図17A図17Aは、光スイッチの配列状態別のモード数の説明図である。(その1)
図17B図17Bは、光スイッチの配列状態別のモード数の説明図である。(その2)
図17C図17Cは、光スイッチの配列状態別のモード数の説明図である。(その3)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、開示の光増幅器および光増幅方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態の光増幅器の構成例)
図1は、実施の形態にかかる光増幅器の説明図である。光増幅器100は、例えば、デジタルコヒーレントの光送受信機の受信部に設けられ、受信した光信号(信号光)を光増幅する。
【0012】
光増幅器100は、入力ポート(Input)と出力ポート(Output)の経路(光路)間に、複数の光部品を配置してなる。図1の例では、経路上に、前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102、複数の光スイッチ(SW1,SW2)111,112、光可変減衰器(VOA)103が配置されている。また、光スイッチ111,112には、それぞれ挿入光アンプ121,122が接続されている。光増幅器100は、光スイッチ111,112のスイッチ切り替えを制御する制御部130、を含む。
【0013】
前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102、挿入光アンプ121,122は、例えば、光増幅媒体であるEDF(Erbium Doped Fiber)と、励起LD(Laser Diode)を含む。
【0014】
図1の構成例では、前段光アンプ101と、後段光アンプ102の経路間に、2段(2個)の光スイッチ(第1光スイッチ111、第2光スイッチ112)を直列(タンデム)配置している。光スイッチ111,112は、それぞれ経路をパラレルとクロスの状態に切り替え可能である。第1光スイッチ111には、第1挿入光アンプ(AMP1)121が接続され、光スイッチ112には、第2挿入光アンプ(AMP2)122が接続されている。
【0015】
例えば、第1光スイッチ111は、パラレル状態の時、前段光アンプ101の出力を後段の光スイッチ112に出力する。一方、第1光スイッチ111は、クロス状態の時、前段光アンプ101の出力を第1挿入光アンプ121に出力し、第1挿入光アンプ121の出力を後段の光スイッチ112に出力する。第2光スイッチ112も第1光スイッチ111同様にパラレル/クロスのスイッチ切り替えを行う。このように、光スイッチ(第1光スイッチ111,第2光スイッチ112は、それぞれのスイッチ切り替えにより、経路に対して挿入光アンプ(第1挿入光アンプ121,第2挿入光アンプ122)をそれぞれ挿抜可能である。
【0016】
第2光スイッチ112の後段には、光可変減衰器103、および後段光アンプ102が接続されている。制御部130は、第1光スイッチ111と第2光スイッチ112のスイッチ切り替えを組合せて、複数のゲインモードを得る。各ゲインモードは、利得が異なる。また、第1挿入光アンプ121と、第2挿入光アンプ122の利得は異なる。
【0017】
そして、第1光スイッチ111がクロス状態の時、前段光アンプ101と後段光アンプ102の利得に、第1挿入光アンプ121の利得が追加される。また、第2光スイッチ112がクロス状態の時、前段光アンプ101と後段光アンプ102の利得に、第2挿入光アンプ122の利得が追加される。
【0018】
光増幅器100は、第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122の利得が互いに異なることで、図1(a)~図1(d)に示す4つのゲインモードを有する。例えば、図1の例では、第1挿入光アンプ121による利得が+6dB、第2挿入光アンプ122による利得が+15dBである。
【0019】
図1(a)ローゲインモード:前段光アンプ101と、後段光アンプ102のみで動作
図1(b)ミッドゲインモード:前段光アンプ101と、後段光アンプ102と、第1挿入光アンプ121で動作
図1(c)ハイゲインモード:前段光アンプ101と、後段光アンプ102と、第2挿入光アンプ122で動作
図1(d)スーパーハイゲインモード:前段光アンプ101と、後段光アンプ102と、第1挿入光アンプ121と、第2挿入光アンプ122で動作
【0020】
図1(a)~(d)の各ゲインモードの接続状態を説明する。便宜上、制御部130は、図1(a)のみに記載した。図1(a)はローゲインモード(Low gain)である。制御部130は、ローゲインモード時、第1光スイッチ111と第2光スイッチ112をパラレル状態に切り替える。これにより、光増幅器100は、ローゲインモード時、前段光アンプ101と、後段光アンプ102のみで動作する。
【0021】
図1(b)は、ミッドゲインモード(Mid gain)である。制御部130は、ミッドゲインモード時、第1光スイッチ111をクロス状態、第2光スイッチ112をパラレル状態に切り替える。これにより、光増幅器100は、ミッドゲインモード時、前段光アンプ101と、後段光アンプ102と、第1挿入光アンプ121(+6dB)で動作する。
【0022】
図1(c)は、ハイゲインモード(High gain)である。制御部130は、ハイゲインモード時、第1光スイッチ111をパラレル状態、第2光スイッチ112をクロス状態に切り替える。これにより、光増幅器100は、ハイゲインモード時、前段光アンプ101と、後段光アンプ102と、第2挿入光アンプ122(+15dB)で動作する。
【0023】
図1(d)は、スーパーハイゲインモード(Super High gain)である。制御部130は、スーパーハイゲインモード時、第1光スイッチ111と第2光スイッチ112をいずれもクロス状態に切り替える。これにより、光増幅器100は、スーパーハイゲインモード時、前段光アンプ101と、後段光アンプ102と、第1挿入光アンプ121(+6dB)と、第2挿入光アンプ122(+15dB)で動作する。
【0024】
ここで、実施の形態の光増幅器100は、第1光スイッチ111、第2光スイッチ112で追加挿入される複数の挿入光アンプ(第1挿入光アンプ121、第2挿入光アンプ122)の利得が異なることを前提とする。複数の挿入光アンプを用い、互いの利得が異なる意義および詳細と、利得配分例は後述する。なお、第1挿入光アンプ121と、第2挿入光アンプ122の利得が同じ場合には、ミッドゲインモードと、ハイゲインモードは同じ動作(利得)となり、合計で3つのゲインモードとなる。
【0025】
図1を用いた説明では、2個の光スイッチを設けた構成例を説明したが、光スイッチは、3個以上設けても良い。後述する他の実施の形態では、3個の光スイッチを設けた構成例を説明する。そして、光スイッチの個数に対応する数を有し、それぞれの利得が異なる挿入光アンプをスイッチに接続して設ける。これにより、スイッチ切り替えにより、利得レンジが異なる挿入光アンプの組合せ数(ゲインモード数)を簡単に増やすことができる。
【0026】
(従来技術による課題)
ここで、図2図3を用いて従来技術による課題を説明しておく。図2は、従来技術による光増幅器の構成例を示す図である。図2に示す光増幅器200は、前段光アンプ(AMP_F)201と、後段光アンプ(AMP_R)202の間に、一つの光スイッチ(SW1)211と、光可変減衰器(VOA)203を配置してなる。光スイッチ211には、挿入光アンプ(AMP1)221が接続され、光スイッチ211はパラレルとクロスの状態を切り替え可能である。
【0027】
図2(a)に示すように、光スイッチ211がパラレル状態の時の接続状態は、前段光アンプ201~光可変減衰器203~後段光アンプ202となる(ローゲインモード)。光増幅器201の利得は、例えば、18dBである。また、図2(b)に示すように、光スイッチ211がクロス状態の時の接続状態は、前段光アンプ201~挿入光アンプ221~光可変減衰器203~後段光アンプ202となる(ハイゲインモード)。
【0028】
ハイゲインモードは、ローゲインモードに比べ挿入光アンプ221が加わる。挿入光アンプ221の利得を+12dBとした時、ハイゲインモード時には、挿入光アンプ221の分利得が+12dB高い領域(30dB)で動作する。入力ポート(Input)と出力ポート(Output)間は、ユーザが任意に設定した利得で利得制御可能である。
【0029】
光増幅器200を光伝送システムのプリアンプとして使用する時は、スパンロスに応じて利得が設定される。例えば、スパンロスが小さい時は、ローゲインモードの利得(例えば、10dB等)で使用され、スパンロスが大きい時は ハイゲインモードの利得(例えば、25dB等)で使用される。
【0030】
各モード内で利得を変える時には、光可変減衰器203を使用する。ローゲインモード時、18dBの利得を17dBに変更する時には光可変減衰器203の損失を(-1dB)にして光減衰させる。18dBの利得を8dBに変更する時は光可変減衰器203の損失を(-10dB)にして光減衰させる。
【0031】
同様に、ハイゲインモードの利得範囲17~30dBでは、光可変減衰器203は、損失を0~-13dBにして光減衰させる。このように、光スイッチ211を用い挿入光アンプ221の有無を切り替えることで、8~30dBの利得レンジを動作させている。
【0032】
ここで、光スイッチ211による切り替えを行った場合、一時的に信号断が起きるため、運用中に光スイッチ211を切り替えモード変更することは行われない。このため、ローゲインモードと、ハイゲインモードの間の17~18dB(領域A)の利得の特性をオーバーラップさせている。これは温度変動などによるスパンロスの変動を同じモード内で補償するためである。
【0033】
図3は、従来技術による光増幅器のNF特性例を示す図表である。横軸は1チャンネルあたりの入力パワー、縦軸は雑音指数(NF)である。図2に示した光増幅器200におけるローゲインモードの利得8~18dBに対する入力パワーは、-14.4~-4.4dBm/chである。ハイゲインモードの利得17~30dBに対する入力パワーは、-26.4~-13.4dBm/chである。出力パワーは、いずれも3.6dBm/chである。
【0034】
ここで、ローゲインモード、ハイゲインモードともに入力が上がる(利得が下がる)にしたがいNFが増加している。これは利得を下げるために光可変減衰器203の動作量(減衰量)を大きくすることで生じている。広い利得レンジを得るためには、光可変減衰器203の減衰範囲を広げる必要があるが、光可変減衰器203の動作量を大きくするとNF増加が生じることとなる。広い利得レンジを得ることと、高い入力レベルでのNFを良くすることとは、トレードオフの関係となっている。例えば、既存の光増幅器200では、広い利得レンジを得つつ高い入力レベルでのNFを良くすることができない。
【0035】
(実施の形態の光増幅器における各ゲインモードの利得配分例)
ここで、再び図1を用いて実施の形態の光増幅器100の各ゲインモードの利得配分例を説明する。図1(a)のローゲインモードの最小利得は、従来技術と同じ8dBに設定した。最大利得は、14dBとし、従来技術(図2図3)の16dBに比べ2dB小さく設定した。
【0036】
このことにより、入力が上がる時(利得を下げる時)の光可変減衰器103の動作量が少なくなりNFが良くなる。また、図1(d)のスーパーハイゲインモードの最大利得は35dBとした。これは、従来技術の30dBからより損失が大きいスパンに対応できるようにするためである。
【0037】
そして、実施の形態の光増幅器100では、ローゲインモードの最大利得14dBと、スーパーハイゲインモードの最大利得35dBとの差(35dB-14dB)21dBの利得を、第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122とにより補償する。
【0038】
図4は、実施の形態の挿入光アンプの利得配分の組合せ別の利得比率、各ゲインモードの利得範囲、光可変減衰器の動作量を示す図表である。第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122の利得配分の組合せ、利得比率(第2挿入光アンプ122の利得G2/第1挿入光アンプ121の利得G1)、各ゲインモードの利得範囲、光可変減衰器103の動作範囲を示す。
【0039】
ここで、第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122は、互いの利得の合計として21dB(上記ローゲインモードの最大利得14dBと、スーパーハイゲインモードの最大利得35dBとの差21dB)を補償する必要がある。例えば、第1挿入光アンプ121で利得1dBを補償する場合、第2挿入光アンプ122の利得は20dBとなる。同様に、第1挿入光アンプ121の利得2dB,3dB,4dB,…の場合は、第2挿入光アンプ122の利得は19dB,18dB,17dB,…となる。
【0040】
そして、第1挿入光アンプ121の利得が6dB、第2挿入光アンプ122の利得が15dBの場合について、各ゲインモードの利得範囲、光可変減衰器動作範囲を説明する。ローゲインモードの利得範囲は、上記同様に8~14dBとした。
【0041】
ミッドゲインモードの最小利得は、ローゲインモードの最大利得と1dBのオーバーラップをとるので14Bとなる。ミッドゲインモードの最大利得は、ローゲインモードの最大利得14dBに第1挿入光アンプ121の利得6dBを加えた20dBとなる。ミッドゲインモードの光可変減衰器103の動作範囲は最大利得と最小利得の差7dBとなる。
【0042】
ハイゲインモードの最小利得は、ミッドゲインモードの最大利得と1dBのオーバーラップをとるので19dBとなる。ハイゲインモードの最大利得は、ローゲインモードの最大利得14dBに第2挿入光アンプ122の利得15dBを加えた29dBとなる。ハイゲインモードの光可変減衰器動作範囲は最大利得と最小利得の差10dBとなる。
【0043】
スーパーハイゲインモードの最大利得は、ローゲインモードの最大利得14dBに第1挿入光アンプ121の利得6dBと、第2挿入光アンプ122の利得15dBとを加えた35dBとなる。最小利得は28dB、光可変減衰器103の動作範囲は最大利得と最小利得の差7dBとなる。
【0044】
各ゲインモードにおいて、光可変減衰器103の動作範囲が大きければ入力増加時(利得減少時)のNF劣化が大きくなるので、各利得モード間の光可変減衰器103の動作範囲は極端に差がないほうが好ましい。また、図3で説明したように、入力の低いところより、入力の高いところのほうが入力を上げた時のNF増加が大きいのでローゲインモードやミッドゲインモードの光可変減衰器103の動作範囲は、ハイゲインモードと同じか小さいほうが良い。これらを考慮すると、図4の設定例では、第1挿入光アンプ121と、第2挿入光アンプ122との利得の最適な組合せは、5dB/16dB(利得比率3.2),6dB/15dB(利得比率2.5),7dB/14dB(利得比率2.9)となる。
【0045】
一例として、各利得モード間の光可変減衰器103の動作範囲の均一性を考慮した場合には、第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122の利得の組合せは、7dB/14dBがより好ましい。第1挿入光アンプ121(利得7dB)と第2挿入光アンプ122(利得14dB)の場合、光可変減衰器103の動作範囲は8dB(ローゲインモードのみ6dB)と均一である。
【0046】
また、他の一例として、ミッドゲインモードのNFを良くすることを考慮した場合には、第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122の利得の組合せは、5dB/16dB,あるいは6dB/15dBが好ましい。この場合の利得範囲は13~20dB(光可変減衰器103の動作範囲6~7dB)である。
【0047】
図4の設定に示したように、実施の形態の光増幅器100は、第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122の利得が異なる。そして、利得が異なる第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122を、2つの光スイッチ111,112のスイッチ切り換えにより少なくとも3つ以上(図4では4つ)のレンジ別のゲインモードを得る。
【0048】
図4の設定例で見て、第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122の利得比率は1.5以上でより好ましくは2.0以上である。光可変減衰器103の動作範囲は、12dB以内でより好ましくは8dB以内である。光可変減衰器103の動作範囲は、各ゲインモードで同様となる範囲でかつ小さい範囲(特にローゲインモード)であることが望ましい。
【0049】
図5は、実施の形態による光増幅器のNF特性例を示す図表である。第1挿入光アンプ121と第2挿入光アンプ122の利得を6dBと15dBで組合せた時のNF計算結果を示す。
【0050】
実施の形態によるNF計算結果を〇(LG:ローゲインモード)、□(MG:ミッドゲインモード)、△(HG:ハイゲインモード)、×(SHG:スーパーハイゲインモード)で示す。また、従来技術のNF特性(図3)を●で示してある。
【0051】
ローゲインモードの入力-4.4dBm/ch(利得8dB)のNFを比較すると、従来は13.2dBであったのに対し、実施の形態では9.9dBとなり、図中(1)で示すように3.3dB分NFが改善されている。これは、従来の光可変減衰器203の動作量が10dBであるのに対し、実施の形態の動作量が8dBであり2dB少なくなっているからである。
【0052】
また、従来のハイゲインモードの-15.4dBm/chの入力ではNFが6.2dBに対し、実施の形態ではNFが5.2dBであり、図中(2)で示すように1dB改善されている。これは、実施の形態でミッドゲインモードが追加され、従来の光可変減衰器203の動作量が11dBであるのに対し、実施の形態では9dBであり2dB少なくなっているからである。
【0053】
従来技術と実施の形態のハイゲインモードでは、光可変減衰器203,103の動作範囲がほぼ同じなのでNFも同等である。また、実施の形態では、従来技術に対してスーパーハイゲインモードが追加されたこととなり、従来技術の最大利得30dBと同じNFで最大利得を図中(3)に示すように35dBに拡大できる。
【0054】
(光増幅器の制御構成例)
図6は、実施の形態の光増幅器の制御ブロック図である。図6(a)はミッドゲインモードの状態、図6(b)はスーパーハイゲインモードの状態を示している。
【0055】
光増幅器100は、上述した前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102、複数の光スイッチ(SW1,SW2)111,112、光可変減衰器(VOA)103を含む。また、第1挿入光アンプ(AMP1)121、第2挿入光アンプ(AMP2)122を含む。また、入力ポート(Input)から入力された光信号の光パワーを検出するInputモニタ601と、各AMPで増幅された後の光パワーを検出するOutputモニタ602を含む。
【0056】
制御部130は、第1光スイッチ111と第2光スイッチ112のスイッチ切り替えを制御する。この制御部130には、Inputモニタ601と、Outputモニタ602で検出した光パワーと、スパンロスの情報が入力される。制御部130は、Inpitモニタ601とOutputモニタ602が検出した光パワーを用いて各光増幅器(前段光アンプ101、後段光アンプ102、第1挿入光アンプ121、第2挿入光アンプ122)の利得を制御する。
【0057】
各光増幅器(前段光アンプ101、後段光アンプ102、第1挿入光アンプ121、第2挿入光アンプ122)は、制御部130からの制御に基づき、内部の励起LDのパワーを調整することで利得を可変する。制御部130は、入力されるスパンロス情報に応じた利得を決定し、決定した利得で利得制御を行う。制御部130は、光増幅器100外部の光受信器等からスパンロス情報を取得する。
【0058】
図6(a)のミッドゲインモードの状態での制御部130の利得制御について説明する。入力ポート(Input)から入力された光信号は、Inputモニタ601で光パワーが検出され、各光増幅器で増幅された後、Outputモニタ602で光パワー検出される。
【0059】
図7は、実施の形態の光増幅器の各ゲインモードの利得範囲と光可変減衰器の動作量を示す図表である。例えば、スパンロスが15dBの場合、制御部130は、15dBの利得制御を行う。制御部130は、15dBの利得の場合、図7に示すミッドゲインモードを選択し、第1光スイッチ111をクロス状態、第2光スイッチ112をパラレル状態に切り替える。
【0060】
ミッドゲインモードでは、制御部130は、前段光アンプ101、第1挿入光アンプ121、後段光アンプ102の励起LDを制御する。図7に示すミッドゲインモードでの最大利得は19dBである。このため、制御部130は、15dBの利得に対し、光可変減衰器103で4dBの損失(減衰)となる制御を行う。
【0061】
次に、例えば、スパンロス情報が32dBの場合、制御部130は、図7に示すスーパーハイゲインモードを選択し、第1光スイッチ111をクロス状態、第2光スイッチ112をクロス状態に切り替える。
【0062】
スーパーハイゲインモードでは、制御部130は、前段光アンプ101、第1挿入光アンプ121、第2挿入光アンプ122、後段光アンプ102の励起LDを制御する。図7に示すスーパーハイゲインモードの最大利得は35dBである。このため、制御部130は、光可変減衰器に対し3dBの損失(減衰)となる制御を行う。
【0063】
(光増幅器の制御部のハードウェア構成例)
図8は、実施の形態の光増幅器の制御部のハードウェア構成例を示す図である。光増幅器100の制御部130は、例えば、図8に示す汎用のハードウェアにより構成できる。
【0064】
例えば、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ801と、メモリ802と、ネットワークIF803と、記録媒体IF804と、記録媒体805とを有する。また、各構成部は、バス800によってそれぞれ接続される。
【0065】
ここで、プロセッサ801は、制御部130全体の制御を司る制御部である。プロセッサ801は、複数のコアを有していても良い。メモリ802は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMが制御プログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがプロセッサ801のワークエリアとして使用される。メモリ802に記憶されるプログラムは、プロセッサ801にロードされることで、コーディングされている処理をプロセッサ801に実行させる。
【0066】
ネットワークIF803は、ネットワークNWと制御部130とのインタフェースを司り、制御部130外部との間で情報の入出力を制御する。
【0067】
記録媒体IF804は、プロセッサ801の制御にしたがって記録媒体805に対するデータのリード/ライトを制御する。記録媒体805は、記録媒体IF804の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0068】
なお、制御部130は、上述した構成部のほかに、例えば、入力装置、ディスプレイなどを、IFを介して接続可能としても良い。
【0069】
図8に記載のプロセッサ801は、プログラム実行により、図1図7等で説明した制御部130の機能を実現できる。
【0070】
図8に示した制御部130のハードウェア構成は、光増幅器100を有する光受信器の制御部の一機能とすることもできる。この場合、図8に示したハードウェア構成によって、光受信器による光受信処理にかかる制御機能に加えて、光増幅器100の光増幅にかかる制御機能を実現する。
【0071】
(光増幅器の制御動作例)
図9は、実施の形態の光増幅器の制御動作例を示すフローチャートである。光増幅器100の制御部130(プロセッサ801)が行う制御動作を順に説明する。制御部130は、図10図12に示すメモリ情報を用いて制御を行う。図9のステップS901~ステップS907の処理は、光増幅器100立ち上げ時の処理であり、制御部130は、この立ち上げ時の処理でゲインモードを決定する。以降の運用中、制御部130は、ステップS908以降の処理を継続実行する。
【0072】
光増幅器100の制御部130は、搭載される光受信器等からスパンロス情報を取得する(ステップS901)。制御部130は、取得したスパンロス情報に基づいて利得を決定する(ステップS902)。
【0073】
図10は、実施の形態のスパンロスに対するゲインモード別の設定情報例を示す図表である。図10に示す設定情報1000は、予めメモリ802(図8参照)に記録されている。設定情報1000は、スパンロス別のAMP利得、ゲインモード、光スイッチの状態、制御する光増幅器の関係を示す情報、を含む。
【0074】
図10に示す設定情報1000の設定例を具体的に説明する。例えば、スパンロスが8~13dBの場合、利得は8~13dB、ゲインモードはローゲインモード、第1の光スイッチ111の状態はパラレル、第2の光スイッチ112の状態はパラレルである。また、制御部130が制御する光増幅器は、前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102である。
【0075】
また、スパンロスが13~20dBの場合、利得は13~20dB、ゲインモードはミッドゲインモード、第1の光スイッチ111の状態はクロス、第2の光スイッチ112の状態はパラレルである。また、制御部130が制御する光増幅器は、前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102、第1挿入光アンプ(AMP1)121である。
【0076】
また、スパンロスが20~29dBの場合、利得は20~29dB、ゲインモードはハイゲインモード、第1の光スイッチ111の状態はパラレル、第2の光スイッチ112の状態はクロスである。また、制御部130が制御する光増幅器は、前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102、第2挿入光アンプ(AMP2)122である。
【0077】
また、スパンロスが29~35dBの場合、利得は29~35dB、ゲインモードはスーパーハイゲインモード、第1の光スイッチ111の状態はクロス、第2の光スイッチ112の状態はクロスである。また、制御部130が制御する光増幅器は、前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102、第1挿入光アンプ(AMP1)121、第2挿入光アンプ(AMP2)122である。
【0078】
図9に戻り制御動作を説明すると、ステップS902では、制御部130は、設定情報1000を参照し、取得したスパンロスに応じた利得を決定する。次に、制御部130は、決定した利得に基づいてゲインモードを決定する(ステップS903)。
【0079】
次に、制御部130は、設定情報1000の設定に基づき、ステップS903で決定したゲインモードに応じて第1光スイッチ111、第2光スイッチ112をパラレル/クロスに切り替える(ステップS904)。
【0080】
次に、制御部130は、設定情報1000の設定に基づき、ゲインモードに応じて制御する光アンプを決定する(ステップS905)。
【0081】
図11は、実施の形態のゲインモード別の最大利得とVOA制御値の設定情報例を示す図表である。図11に示す設定情報1100は、予めメモリ802(図8参照)に記録され、制御部130が設定情報1100を読み出し、ゲインモード別の光可変減衰器103のVOA制御値を決定する。設定情報1100は、ゲインモード別の最大利得と、光可変減衰器103のVOA制御値(損失)を含む。光可変減衰器(VOA)103の制御値(動作量、dB)は、最大利得(dB)-利得(dB)の関係式を含む。
【0082】
設定情報1100の具体的設定例を説明すると、例えば、ローゲインモードは最大利得が14dB、ミッドゲインモードは最大利得が19dB、ハイゲインモードは最大利得が29dB、スーパーハイゲインモードは最大利得が35dB、に設定されている。
【0083】
制御部130は、設定情報1000に設定されたゲインモードと、最大利得、利得に基づいて光可変減衰器(VOA)103の損失を決定し、決定した損失で光可変減衰器(VOA)103を制御する(ステップS906)。以上により、スパンロスに対応したゲインモードで立ち上げが完了し、制御部130は、光増幅器100を運用開始させる。
【0084】
以降の光増幅器100の運用時、制御部130は、Inputモニタ601とOutputのモニタ602の検出値を用いて該当する光アンプの励起LDをステップS902で決定した利得で利得制御する(ステップS907)。
【0085】
光増幅器100の運用中は、温度変動などによるスパンロス変動が生じる都度、スパンロス情報が更新して入力され、制御部130は、更新の都度、スパンロス情報を取得する(ステップS908)。そして、制御部130は、スパンロス情報に基づいて利得を決定する(ステップS909)。この後、制御部130は、運用中、ステップS906の処理に戻るループ制御を継続して行う。
【0086】
(利得制御について)
図12は、実施の形態の光増幅器の利得制御の説明図である。図9(ステップS906)で説明した利得制御について説明する。図12(a)は、Inputモニタ601が検出した光信号のInputスペクトル、図12(b)は、Outputモニタ602が検出した光信号のOutputスペクトルである。これら図12(a),(b)の横軸は波長、縦軸はWDM信号のパワー(レベル)である。
【0087】
図12(a)に示すInputスペクトルが光アンプで増幅されると、信号レベルが上がるとともにASE(Amplified Spontaneous Emission)と呼ばれる雑音光が発生する。これにより、図12(b)に示すOutputスペクトルには増幅された信号に加えASEが検出される。
【0088】
光増幅器100(制御部130)は、精度良く利得制御するために、Outputモニタ602で検出した光パワーからASE分の光パワーを差し引いた光パワーで利得制御する。ASE量は、利得やNFに依存する。
【0089】
図5に示したミッドゲインモード、ハイゲインモードの同じ利得21dB(入力-17.4dBm/ch)では、NFがミッドゲインモードで4.9dB、ハイゲインモードで5.3dBと異なる値となる。これは同じ利得でもASE量が異なることを示す。このため、実施の形態の光増幅器100のメモリ802等には、Outputモニタ602から差し引くASE量を、モード毎に利得や入力パワーの関数として記憶しておき、制御部130がモード毎の利得をメモリ802から読み出して利得制御する。
【0090】
(他の実施形態)
上述した実施の形態では、2個の光スイッチ(SW1,SW2)111,112のスイッチ切り替えにより、2個の挿入光アンプ(AMP1,AMP2)121,122を組合せて計4つのモードを得る構成について説明した。本発明の光増幅器100は、光スイッチと挿入光アンプを一対として3個以上設けることとしても良い。
【0091】
図13A図13Bは、他の実施の形態にかかる光増幅器の説明図である。この光増幅器1300では、光スイッチの個数を増やし、対応して挿入光アンプの組合せ数を増やすことでゲインモードの数を増やすものである。図13A図13Bに示す光増幅器1300において、上述した実施の形態の光増幅器100(図1)と同じ構成には同じ符号を付してある。なお、制御部130は図示を省略している。
【0092】
前段光アンプ(AMP_F)101と、後段光アンプ(AMP_R)102の間に3個の光スイッチ(SW1,SW2,SW3)111,112,113が配置されている。後段光アンプ102の前段には光可変減衰器(VOA)103が配置されている。
【0093】
各光スイッチ(SW1,SW2,SW3)111,112,113には、それぞれ第1挿入光アンプ(AMP1)121、第2挿入光アンプ(AMP2)122、第3挿入光アンプ(AMP3)123が配置される。
【0094】
光増幅器1300は、各光スイッチ(SW1~SW3)111~113は、上述した実施の形態同様の制御部130の制御により、パラレル状態とクロスの状態を切り替えることができる。光スイッチ(SW1)111がクロス状態の時、前段光アンプ101と後段光アンプ102の利得に対し、第1挿入光アンプ121の利得が追加される。光スイッチ(SW2)112がクロス状態の時、前段光アンプ101と後段光アンプ102の利得に対し、第2挿入光アンプ122の利得が追加される。光スイッチ(SW3)113がクロス状態の時、前段光アンプ101と後段光アンプ102の利得に対し、第3挿入光アンプ123の利得が追加される。
【0095】
これにより、光増幅器1300は、3つの光スイッチ(SW1~SW3)111~113に対するパラレル状態とクロス状態の組合せにより、レンジが異なる8つのゲインモードを有する。制御部130はこのゲインモードの切り替えを制御する。
【0096】
8つのゲインモードは、第1挿入光アンプ121、第2挿入光アンプ122、第3挿入光アンプ123の利得を、それぞれG1、G2、G3とすると、G1≠G2≠G3、およびG1+G2≠G3とする条件により得ることができる。
【0097】
ここで、G1<G2<G3、G1+G2<G3とする。この場合、図12A(a)のゲインモード1から順に、図13A(b)のゲインモード2、図13A(c)のゲインモード3、図13A(d)のゲインモード4、図13B(e)のゲインモード5、…にしたがい最大利得が大きくなる。そして、図13B(h)のゲインモード8の利得が最も大きくなる。
【0098】
図14は、他の実施の形態のゲインモード別の設定情報例を示す図表である。図14に示す設定情報1400は、予めメモリ802(図8参照)に記録されている。設定情報1400は、ゲインモード別の光スイッチ1~3の状態、制御する光増幅器の関係を示す情報、を含む。
【0099】
図14に示す設定情報1400の設定例の一部を具体的に説明する。例えば、ゲインモード1(図13A(a))は、第1の光スイッチ111~第3の光スイッチ113の状態はいずれもパラレルである。また、制御部130が制御する光増幅器は、前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102である。
【0100】
また、ゲインモード2(図13A(b))は、第1の光スイッチ111の状態はクロス、第2の光スイッチ112と第3の光スイッチ113の状態はパラレルである。また、制御部130が制御する光増幅器は、前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102、第1挿入光アンプ(AMP1)121である。
【0101】
また、ゲインモード3(図13A(c))は、第1の光スイッチ111と第3の光スイッチ113の状態はパラレル、第2の光スイッチ112の状態はクロスである。また、制御部130が制御する光増幅器は、前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102、第2挿入光アンプ(AMP2)122である。
【0102】
また、ゲインモード5(図13B(e))は、第1の光スイッチ111と第3の光スイッチ113の状態はクロス、第2の光スイッチ112の状態はパラレルである。また、制御部130が制御する光増幅器は、前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102、第1挿入光アンプ(AMP1)121、第3挿入光アンプ(AMP3)123である。
【0103】
また、ゲインモード8(図13B(h))は、第1の光スイッチ111~第3の光スイッチ113の状態はいずれもクロスである。また、制御部130が制御する光増幅器は、前段光アンプ(AMP_F)101、後段光アンプ(AMP_R)102、第1挿入光アンプ(AMP1)121、第2挿入光アンプ(AMP2)122、第3挿入光アンプ(AMP3)123である。
【0104】
図15A図15Bは、他の実施の形態の挿入光アンプの利得配分の組合せと各ゲインモードの利得範囲を示す図表である。挿入光アンプ(AMP1~AMP3)121~123の利得の組合せ毎のパターンNo.1~36を付してある。
【0105】
また、ゲインモード1の利得範囲を8~12dB、ゲインモード8の最大利得を40dBとした。これは、上述した実施の形態のローゲインモードでの光可変減衰器103の動作量6dBに比べて、ゲインモード1の光可変減衰器103の制御範囲を4dBと小さくすることでNF劣化を小さくしている。また、上述した実施の形態のスーパーハイゲインモードでの最大利得35dBと比べて、ゲインモード8の最大利得を40dBとすることで、より損失が大きいスパンロスに対応している。
【0106】
モード8の最大利得40dBと、ゲインモード1の最大利得12dBの差28dBを、第1挿入光アンプ121、第2挿入光アンプ122、第3挿入光アンプ123の利得G1、G2,G3で補うことになる。ゲインモード2~8の最小利得は、それぞれ前段のゲインモードの最大利得から1dB小さい値としている。これは、ゲインモード間で利得のオーバーラップを持たせるためである。ゲインモード2~8の最大利得は、ゲインモード1の最大利得12dBに、追加される挿入光アンプの利得を加えた値である。
【0107】
図16A図16Bは、他の実施の形態の挿入光アンプの利得配分の組合せ別の利得比率、各ゲインモードの利得範囲、光可変減衰器の動作量を示す図表である。図16A図16Bに示す利得配分と、パターンNo.1~36は、図15A図15Bと同様である。また、利得比率について、第2挿入光アンプ122と第1挿入光アンプ121の利得比率G2/G1と、第3挿入光アンプ123と第2挿入光アンプ122の利得比率G3/G2と、を示す。
【0108】
図16Aに示す第1挿入光アンプ121の利得が1dBと2dBのパターンNo.1~20を見ると、ゲインモード3、5、7の光可変減衰器103動作量が10dBを超えているものがある(例えば、パターン8,17~19以外の各パターン)。これらは、光可変減衰器103の動作量が大きいと、入力を上げた時(利得を下げた時)のNF劣化が大きくなるので、好ましい組合せパターンではない。
【0109】
一方、図16Bに示す第1挿入光アンプ121の利得が3dB以上のパターンNo.21~36において、光可変減衰器103の動作量が9dB以下となるパターンは、パターンNo.24~26と、パターンNo.29~36に絞られる(図中太字で示す)。これらのパターンは、他のパターンと比べて光可変減衰器103の動作量が小さく、入力を上げた時(利得を下げた時)のNF劣化が小さくなるので好ましい利得配分である。
【0110】
そして、これらパターンNo.24~26と、パターンNo.29~36の利得比率G2/G1、G3/G2はいずれも3.0以下である。特に、パターンNo.31の利得比率G2/G1=2.0とG3/G2=2.0とが等しい光可変減衰器103の動作量は、どのゲインモードでも5dB以下であり、入力を上げた時(利得を下げた時)のNF劣化が最も小さい。
【0111】
図16Bの設定例で見て、第1挿入光アンプ121~第3挿入光アンプ123の利得比率(G2/G1、G3/G2)は1.2以上でより好ましくは2.0以上である。光可変減衰器103の動作範囲は、9dB以内でより好ましくは5dB以内である。光可変減衰器103の動作範囲は、各ゲインモードで同様となる範囲でかつ小さい範囲であることが望ましい。
【0112】
(光スイッチの配列について)
図17A図17Cは、光スイッチの配列状態別のモード数の説明図である。上述した光増幅器100,1300で用いる複数の光スイッチの配列状態別のモード数について説明する。
【0113】
図17Aは、2個の光スイッチ(SW1,SW2)111,112を、実施の形態(図1)同様に直列配置した場合を示す。この直列配置時には、2個の光スイッチ(SW1,SW2)111,112の切り替えの組合せにより、図17A(a)~(d)に示す4つのモード数(組合せ数)を得ることができる。
【0114】
図17Aは、2個の光スイッチ(SW1,SW2)111,112を、並列配置した場合を示す。第1光スイッチ111に対し、第2光スイッチ112を並列している。この並列配置時には、2個の光スイッチ(SW1,SW2)111,112の切り替えの組合せで得られるモード数(組合せ数)は、図17B(a)~(c)に示す3つとなる。
【0115】
図17Cは、光スイッチ数別の直列配列と並列配置のモード数を示す図表である。光スイッチ数が1の場合には、直列配置、並列配置ともにモード数(組合せ数)は2である。しかし、光スイッチ数が2の場合には、直列配置ではモード数が4(図17A参照)、並列配置ではモード数が3(図17B参照)である。また、他の実施の形態で説明したように、光スイッチ数が3の場合、直列配置により8つのモード数(図13A図13B参照)が得られる。
【0116】
光スイッチ数がNの場合、直列配置ではモード数がNの2乗で得られるのに対し、並列配置ではモード数がN+1しか得られない。同じ光スイッチ数においてモード数を増やすには直列配置が有利なことが示される。このことから、実施の形態の光増幅器100,1300は、複数の光スイッチを直接配置し、モード(ゲインモード)数を増大させている。
【0117】
以上説明した実施の形態の光増幅器は、光信号の経路上に配置された光アンプと、光可変減衰器と、を含み光信号の利得を可変自在な光増幅器である。光アンプは、例えば、経路の入力段に配置された前段光アンプと、経路の出力段に配置された後段光アンプとを含む。光増幅器は、経路上に設けられる複数の光スイッチと、光スイッチにそれぞれ接続され、光スイッチのスイッチ切り替えにより、経路にそれぞれが挿抜可能な複数の挿入光アンプと、光スイッチ、挿入光アンプ、光可変減衰器を制御する制御部とを含む。複数の挿入光アンプは、それぞれの利得が異なる。制御部は、複数の光スイッチのスイッチ切り換えの組合せにより、レンジ別の複数のゲインモードを得る。ゲインモード別の光スイッチを組合せたスイッチ切り替えにより、経路上に挿入される挿入光アンプの利得が異なり、利得低下時のNF劣化を少なくでき、かつ複数のゲインモードにより広い利得レンジを得ることができる。例えば、光増幅器に対する高い入力レベル時(利得低下時)のNF劣化を抑制できるようになる。
【0118】
また、光増幅器は、制御部が、複数のゲインモードのそれぞれで、複数の挿入光アンプの利得に基づき、光可変減衰器の光減衰の動作量が所定量以下となるよう決定してもよい。例えば、光減衰器の動作量を12dB以内、より好ましくは9dB以内とする。また、複数の挿入光アンプの利得比率は、1,2以上、好ましくは2.0以上とする。これにより、各ゲインモードにおけるNF劣化を少なくできるようになる。
【0119】
また、光増幅器は、複数の光スイッチが、それぞれ、パラレルあるいはクロスのスイッチ切り替えにより、接続された挿入光アンプを経路に挿抜可能なこととしてもよい。これにより、簡単な構成により、光スイッチ単位で光スイッチに接続された挿入光アンプを経路に挿抜可能となる。
【0120】
また、光増幅器は、複数の光スイッチを経路に直列配置してもよい。この直列配置によれば、並列配置に比してゲインモード数を増やすことができ、少ない光スイッチ個数でゲインモード数を増やすことができる。
【0121】
また、光増幅器は、制御部が、入力されるスパンロス情報に基づき、当該スパンロス情報に対応するゲインモードを決定してもよい。これにより、スパンロス情報に応じたゲインモードにより適切な利得制御が行えるようになる。
【0122】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0123】
(付記1)光信号の経路上に配置された光アンプと、光可変減衰器と、を含み前記光信号の利得を可変自在な光増幅器において、
前記経路上に設けられる複数の光スイッチと、
前記光スイッチにそれぞれ接続され、前記光スイッチのスイッチ切り替えにより、前記経路にそれぞれが挿抜可能な複数の挿入光アンプと、
前記光スイッチ、前記挿入光アンプ、前記光可変減衰器を制御する制御部と、を含み、
複数の前記挿入光アンプは、それぞれの利得が異なり、
前記制御部は、複数の前記光スイッチのスイッチ切り換えの組合せにより、レンジ別の複数のゲインモードを得ることを特徴とする光増幅器。
【0124】
(付記2)前記制御部は、複数の前記ゲインモードのそれぞれで、複数の前記挿入光アンプの利得に基づき、前記光可変減衰器の光減衰の動作量が所定量以下となるよう決定することを特徴とする付記1に記載の光増幅器。
【0125】
(付記3)前記制御部は、前記光減衰器の動作量を12dB以内、より好ましくは9dB以内としたことを特徴とする付記2に記載の光増幅器。
【0126】
(付記4)前記制御部は、複数の前記挿入光アンプの利得比率を、1.2以上、好ましくは2.0以上としたことを特徴とする付記2に記載の光増幅器。
【0127】
(付記5)複数の前記光スイッチは、それぞれ、パラレルあるいはクロスのスイッチ切り替えにより、接続された前記挿入光アンプを前記経路に挿抜可能なことを特徴とする付記1に記載の光増幅器。
【0128】
(付記6)複数の前記光スイッチは、前記経路に直列配置されたことを特徴とする付記1に記載の光増幅器。
【0129】
(付記7)前記制御部は、入力されるスパンロス情報に基づき、当該スパンロス情報に対応する前記ゲインモードを決定することを特徴とする付記1に記載の光増幅器。
【0130】
(付記8)前記光アンプは、前記経路の入力段に配置された前段光アンプと、前記経路の出力段に配置された後段光アンプとを含む、ことを特徴とする付記1に記載の光増幅器。
【0131】
(付記9)光信号の経路上に配置された光アンプと、光可変減衰器と、を含む光増幅器の前記光信号の利得を可変自在な光増幅方法において、
前記経路上に設けた複数の光スイッチにそれぞれ接続され、それぞれの利得が異なる複数の挿入光アンプを、スイッチ切り替えの組合せにより前記経路にそれぞれ挿抜し、レンジ別の複数のゲインモードを得ることを特徴とする光増幅方法。
【0132】
(付記10)タンデムに接続されたN個(N≧2)の複数の2×2光スイッチと、
信号光の経路中に配置された光可変減衰器と、を含み、
それぞれの前記2×2光スイッチは、光増幅媒体を通る経路と通らない経路を切り替えられ、前記光増幅媒体を通る経路は、前記光増幅媒体からの出力が、同じ前記光スイッチの入力ポートに接続され、N個の前記光増幅媒体は、それぞれ異なる利得であり、前記光増幅媒体が動作する第1の入力範囲に対して、N個より多い数の第2の入力範囲に分割し、その第2の入力範囲毎に異なるスイッチ動作で切り換えを行い、
さらに、前記第1の入力範囲に対して、入力が低い場合ほど、信号光が通る前記光増幅媒体の利得の和が大きくなるように、前記スイッチ動作の切り換えは選択され、
同一の前記第2の入力範囲内の入力の変動に応じて、前記光可変減衰器の減衰量を可変させる、
ことを特徴とする光増幅器。
【符号の説明】
【0133】
100,1300 光増幅器
101 前段光アンプ(AMP_F)
102 後段光アンプ(AMP_R)
103 光可変減衰器(VOA)
111~113 光スイッチ
121~123 挿入光アンプ(AMP1~AMP3)
130 制御部
601 Inputモニタ
602 Outputモニタ
801 プロセッサ
802 メモリ
805 記録媒体
1000,1100,1400 設定情報
G1,G2 利得
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図17C