(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158014
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
G03G21/16 152
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072791
(22)【出願日】2023-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】犬塚 幹夫
【テーマコード(参考)】
2H171
【Fターム(参考)】
2H171FA01
2H171FA03
2H171FA05
2H171GA12
2H171HA22
2H171JA15
2H171JA39
2H171JA49
2H171JA51
2H171KA05
2H171KA06
2H171KA13
2H171KA23
2H171KA27
2H171MA03
2H171MA11
2H171QA04
2H171QA08
2H171QB02
2H171QB15
2H171QB32
2H171QC03
2H171SA19
2H171SA22
2H171SA26
(57)【要約】
【課題】本発明においては、ハーネスの姿勢を安定させることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、発光素子74と第1受光素子75とを有する第1センサユニット7Aおよび第2センサユニット7Bと、平板部131と第1屈曲部132と第2屈曲部133とを有し、第1センサユニット7Aおよび第2センサユニット7Bを保持する固定板金13と、第2センサユニット7Bと接続される第2ハーネス78とを備え、第1センサユニット7Aは、発光素子74および第1受光素子75が実装される第1基板70と、発光用導光路7201および第1受光用導光路7202が形成されたハウジング72とを有し、第1基板70は、ハウジング72から第2屈曲部133側へ突出する突出部70Eを有し、第2ハーネス78は、平板部131と第2屈曲部133とハウジング72と突出部70Eとで囲まれる領域78Aを有する。
【選択図】
図21
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1フレーム、および前記第1フレームから第1方向に離れて位置する第2フレームと、
発光素子と受光素子とを有する第1センサユニットおよび第2センサユニットと、
前記第1方向において前記第1フレームと前記第2フレームとの間に配置され、前記第1方向と直交する第2方向、および前記第1方向に延びる第1板面と、前記第1板面に接続して、前記第1方向と前記第2方向とに直交する第3方向、および前記第1方向に延びる第2板面とを有し、前記第1方向における前記第2フレームよりも前記第1フレームに近い位置に前記第1センサユニットを保持し、前記第1方向における前記第1センサユニットよりも前記第2フレーム側の位置に前記第2センサユニットを保持する固定板金と、
前記第1フレームに支持される制御基板と、
前記制御基板と前記第1センサユニットとを接続する第1ハーネス、および前記制御基板と前記第2センサユニットとを接続する第2ハーネスと、
を備え、
前記第1センサユニットは、前記発光素子および前記受光素子が実装される基板と、前記発光素子が発する光が通過する発光用導光路および前記受光素子が受ける光が通過する受光用導光路が形成されたハウジングとを有し、
前記基板は、前記第2方向において前記ハウジングから少なくとも前記第2板面側へ突出する突出部を有し、
前記第2ハーネスは、前記固定板金の前記第1板面および前記第2板面と、前記ハウジングと、前記突出部とで囲まれる領域を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記第2方向における前記第2板面と前記突出部との間に隙間を有し、前記隙間は前記第2ハーネスの太さ未満である請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記固定板金は、前記第2方向において前記第1板面の前記第2板面が接続する側の端とは反対側の端に接続し、前記第1方向と前記第2方向とに交差する第4方向、および前記第1方向に延びる第3板面を有し、
前記第1センサユニットおよび前記第2センサユニットは、前記第1板面、前記第2板面、および前記第3板面で囲まれた領域に位置する請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記基板に実装される前記発光素子および前記受光素子は、前記第2方向において、前記基板の前記第2板面側の端よりも、前記第2板面側と反対側の端の近くに位置している請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ハウジングは、前記基板を固定するための第1突起、第2突起、および固定用孔を有し、
前記基板は、前記第1突起が嵌め込まれる第1位置決め孔、前記第2突起が嵌め込まれる第2位置決め孔、および前記固定用孔とともに連結部材が挿入される挿入孔を有し、
前記第1位置決め孔、前記第2位置決め孔、および前記挿入孔は、前記第2方向において、前記基板の前記第2板面側の端よりも、前記第2板面側と反対側の端の近くに位置している請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ハウジングは、前記第2ハーネスが延びる向きを規制するフックを有する請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されるように、画像形成装置においては、シートを搬送するベルト上にトナーを転写してパッチを形成し、形成したパッチを、ベルトの搬送方向と直交する幅方向の複数箇所に設けられたセンサにより読み取ることで、濃度補正および色ずれ補正等を行うように構成されたものがある。
【0003】
画像形成装置は幅方向の一側に制御基板を備えており、センサに接続されセンサへの電力供給およびセンサからの出力信号の伝達を行うためのハーネスは、それぞれのセンサから制御基板が位置する幅方向の一側に向けて引き回されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の画像形成装置は、幅方向において制御基板から遠い側に位置するセンサのハーネスを保持する保持部材を備えることによりハーネスの姿勢を安定させているが、保持部材が有するハーネスを保持するための複数のフックは、交互に異なる向きに突出する形状に形成されているため、ハーネスをフックに押し込む作業が煩雑になっていた。
【0006】
そこで、本発明においては、ハーネスを保持する保持部材を別途設けることなく、ハーネスの姿勢を安定させることができる画像形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する画像形成装置は、以下の特徴を有する。
【0008】
即ち、画像形成装置は、第1フレーム、および前記第1フレームから第1方向に離れて位置する第2フレームと、発光素子と受光素子とを有する第1センサユニットおよび第2センサユニットと、前記第1方向において前記第1フレームと前記第2フレームとの間に配置され、前記第1方向と直交する第2方向、および前記第1方向に延びる第1板面と、前記第1板面に接続して、前記第1方向と前記第2方向とに直交する第3方向、および前記第1方向に延びる第2板面とを有し、前記第1方向における前記第2フレームよりも前記第1フレームに近い位置に前記第1センサユニットを保持し、前記第1方向における前記第1センサユニットよりも前記第2フレーム側の位置に前記第2センサユニットを保持する固定板金と、前記第1フレームに支持される制御基板と、前記制御基板と前記第1センサユニットとを接続する第1ハーネス、および前記制御基板と前記第2センサユニットとを接続する第2ハーネスと、を備え、前記第1センサユニットは、前記発光素子および前記受光素子が実装される基板と、前記発光素子が発する光が通過する発光用導光路および前記受光素子が受ける光が通過する受光用導光路が形成されたハウジングとを有し、前記基板は、前記第2方向において前記ハウジングから少なくとも前記第2板面側へ突出する突出部を有し、前記第2ハーネスは、前記固定板金の前記第1板面および前記第2板面と、前記ハウジングと、前記突出部とで囲まれる領域を有する。
【0009】
これにより、第2ハーネスは、別途の保持部材を設けることなく、固定板金における第1板面と第2板面と第3板面とで囲まれた領域の外にはみ出すことが抑制され、第2ハーネスの姿勢を安定させることができる。
【0010】
また、前記第2方向における前記第2板面と前記突出部との間に隙間を有し、前記隙間は前記第2ハーネスの太さ未満である。
【0011】
これにより、第2ハーネスが基板の突出部と固定板金の第2板面との間から飛び出すことが抑制され、第2ハーネスの姿勢が安定した状態を保持することが
【0012】
また、前記固定板金は、前記第2方向において前記第1板面の前記第2板面が接続する側の端とは反対側の端に接続し、前記第1方向と前記第2方向とに交差する第4方向、および前記第1方向に延びる第3板面を有し、前記第1センサユニットおよび前記第2センサユニットは、前記第1板面、前記第2板面、および前記第3板面で囲まれた領域に位置する。
【0013】
このように、第1センサユニットおよび第2センサユニットは、固定板金の第1板面と、固定板金の補強を兼ねる第2板面および第3板面とで囲まれる空間に配置されているため、第1センサユニットおよび第2センサユニットを配置するために必要なスペースを小型化することができる。
【0014】
また、前記基板に実装される前記発光素子および前記受光素子は、前記第2方向において、前記基板の前記第2板面側の端よりも、前記第2板面側と反対側の端の近くに位置している。
【0015】
これにより、発光素子および受光素子を固定基板の第2板面から離れて位置させることができ、発光素子および受光素子の第2板面に対する絶縁距離を確保することができる。
【0016】
また、前記ハウジングは、前記基板を固定するための第1突起、第2突起、および固定用孔を有し、前記基板は、前記第1突起が嵌め込まれる第1位置決め孔、前記第2突起が嵌め込まれる第2位置決め孔、および前記固定用孔とともに連結部材が挿入される挿入孔を有し、前記第1位置決め孔、前記第2位置決め孔、および前記挿入孔は、前記第2方向において、前記基板の前記第2板面側の端よりも、前記第2板面側と反対側の端の近くに位置している。
【0017】
これにより、ハウジングの第1突起および第2突起を、基板の第1位置決め孔および第2位置決め孔にそれぞれ嵌め込むとともに、挿入孔と固定用孔とに連結部材を挿入して、基板をハウジングに固定したときに、突出部を容易にハウジングから第2板面側に突出させることができる。
【0018】
また、前記ハウジングは、前記第2ハーネスが延びる向きを規制するフックを有する。
【0019】
このように、フックによって第2ハーネスの延びる向きを規制することで、第2ハーネスが固定板金に接触することを抑制できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、第2ハーネスは、別途の保持部材を設けることなく、固定板金における第1板面と第2板面と第3板面とで囲まれた領域の外にはみ出すことが抑制され、第2ハーネスの姿勢を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図4】転写ユニットと、センサユニットと、定着器との位置関係を示す側面図である。
【
図5】センサユニット、アースバネ、および固定部材が取り付けられた固定板金を前側から見た斜視図である。
【
図6】センサユニット、アースバネ、および固定部材が取り付けられた固定板金を後側から見た斜視図である。
【
図7】センサユニット、アースバネ、および固定部材が取り付けられる固定板金の分解斜視図である。
【
図9】固定板金の左端部を支持する第1ガイド部を示す斜視図である。
【
図10】固定板金の左端部を支持する第1ガイド部を示す側面断面図である。
【
図11】固定板金の右端部を支持する第2ガイド部を示す斜視図である。
【
図13】(a)は第1基板の第1面を示す図であり、(b)は第1基板の第2面を示す図である。
【
図16】(a)は第2基板の第1面を示す図であり、(b)は第2基板の第2面を示す図である。
【
図17】センサユニット、アースバネ、および固定部材が取り付けられた固定板金を第1傾斜方向から見た断面図である。
【
図18】センサユニット、アースバネ、および固定部材が取り付けられ、本体フレームに固定された固定板金を示す側面図である。
【
図19】センサユニット、アースバネ、および固定部材が取り付けられた固定板金を第2傾斜方向から見た図である。
【
図20】固定板金に取り付けられたセンサユニット、アースバネ、および固定部材を示す図である。
【
図21】第2ハーネスの、平板部と、第2屈曲部と、ハウジングと、第1基板の突出部とで囲まれる囲まれる領域を示す図である。
【
図22】固定板金に取り付けられたアースバネを示す側面断面図である。
【
図23】固定板金に取り付けられたアースバネを第2傾斜方向から見た図である。
【
図24】固定板金に取り付けられたアースバネを第1傾斜方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0023】
[画像形成装置]
図1、
図2に示す画像形成装置1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態であり、電子写真方式により、シートSに複数色の画像を形成するカラーレーザプリンタである。
【0024】
以下の説明では、
図1における左側を画像形成装置1の前側、
図1における右側を画像形成装置1の後側と規定し、
図1おける紙面手前側を画像形成装置1の右側、
図1における紙面奥側を画像形成装置1の左側と規定する。また、
図1における上側および下側を、それぞれ画像形成装置1の上側および下側と規定する。
【0025】
画像形成装置1は、筐体2と、シートSを支持する給紙トレイ10およびシートSを搬送するシート搬送部30を有する給紙部3と、給紙部3により搬送されてきたシートSに画像を形成する画像形成部5とを備えている。
【0026】
筐体2は略直方体形状に形成されており、給紙部3および画像形成部5を収容している。筐体2の前面には前面開口部2Aが開口しており、筐体2は前面開口部2Aを開閉可能なフロントカバー21を有している。
【0027】
フロントカバー21は、下端部の回動軸21aを中心として回動可能に構成されており、回動軸21aを中心として回動することにより、前面開口部2Aを閉鎖する閉位置と、前面開口部2Aを開放する開位置との間を移動可能である。筐体2の上面には前側から後側へ向かうにつれて下方に傾斜する排紙トレイ22が形成されている。
【0028】
給紙部3は、筐体2の下部に配置されており、給紙トレイ10に支持されるシートSをシート搬送部30によって画像形成部5に搬送するものである。給紙トレイ10は、前後方向へスライド可能に構成されており、筐体2に収容される収容位置と、収容位置から前方へ引き出された分離位置との間で移動可能に構成されている。
【0029】
シート搬送部30は、給紙ローラ32と、分離ローラ33と、分離パッド33aと、搬送ローラ対34と、レジストローラ対35とを備えている。筐体2内には、給紙トレイ10から画像形成部5を経由して排紙トレイ22へ至るシートSの搬送経路Pが構成されている。
【0030】
給紙トレイ10に支持されるシートSは、給紙ローラ32、分離ローラ33および分離パッド33aにより1枚ずつ分離されて搬送経路Pに送り出される。給紙ローラ32は、給紙トレイ10から画像形成部5に向けてシートSを搬送するローラである。分離ローラ33および分離パッド33aは、給紙トレイ10に支持されるシートSを一枚ずつ分離する分離手段を構成している。
【0031】
搬送経路Pに送り出されたシートSは、搬送ローラ対34と、レジストローラ対35とにより画像形成部5に向けて搬送される。レジストローラ対35は、搬送されるシートSの先端の移動を規制して一旦停止させた後、シートSを所定のタイミングにて画像形成部5に向けて搬送する。
【0032】
画像形成部5は給紙部3の上方に配置されており、前後方向に並設される4つのトナーカートリッジ50と、各トナーカートリッジ50に対応する感光ドラム51とを備えている。各トナーカートリッジ50は、ブラック、イエロー、マゼンタ、およびシアンの各色に対応して設けられている。トナーカートリッジ50は、現像ローラ52を備えている。
【0033】
トナーカートリッジ50は、ドロア59に着脱可能に支持されている。ドロア59は、フロントカバー21を開くことで、筐体2における前面開口部2Aを通じて、筐体2の内部に配置される第1位置と、少なくとも一部が筐体2の外部に配置される第2位置とを移動可能である。
【0034】
感光ドラム51は、左右方向を軸線方向とする略円筒形状に形成されており、ドロア59に回転可能に支持されている。現像ローラ52は、左右方向に延出しており、トナーカートリッジ50に回転可能に支持されている。左右方向は、第1方向の一例である。トナーは、現像剤の一例である。現像ローラ52は、感光ドラム51にトナーを供給する。
【0035】
筐体2は、感光ドラム51の表面を露光する露光装置56を有している。露光装置56は、図示しないレーザダイオード、偏光器、レンズ、およびミラーを備えている。露光装置56は、各感光ドラム51に対して光ビームを発して、各感光ドラム51の表面を露光するように構成されている。
【0036】
感光ドラム51の搬送経路Pを挟んだ下方には、転写ベルト41が対向配置されている。転写ベルト41は、感光ドラム51と接触している。転写ベルト41は、駆動ローラ42と駆動ローラ42の前方に配置される従動ローラ43との間に掛け渡されており、前後方向に延びている。転写ベルト41を挟んだ各感光ドラム51に対向する位置には、それぞれ転写ローラ44が配置されている。画像形成部5においては、転写ベルト41、駆動ローラ42、従動ローラ43、および転写ローラ44等により転写ユニット40が構成されている。
【0037】
画像形成部5は、各感光ドラム51を帯電させるための帯電器54を備えている。帯電器54は、ドロア59に支持されている。帯電器54によって一様に帯電された感光ドラム51は、それぞれ露光装置56によって選択的に露光される。この露光により、感光ドラム51の表面から電荷が選択的に除去され、感光ドラム51の表面に静電潜像が形成される。
【0038】
トナーカートリッジ50に収容されるトナーは正極性に帯電され、現像ローラ52の表面に担持される。現像ローラ52には現像バイアスが印加されており、感光ドラム51に形成された静電潜像が現像ローラ52に対向すると、静電潜像と現像ローラ52との間の電位差により、現像ローラ52から静電潜像にトナーが供給される。これによって、感光ドラム51の表面にトナー像が形成される。
【0039】
画像形成部5へ向けて搬送されたシートSが転写ベルト41上に到達すると、転写ベルト41により搬送されて、転写ベルト41と各感光ドラム51との間を順次通過する。そして、感光ドラム51の表面に担持されたトナー像は、シートSと対向したときに、転写ローラ44に印加された転写バイアスによってシートSに転写される。転写ベルト41は、トナー像が形成されるシートを搬送するベルトの一例である。
【0040】
なお、本実施形態における転写ベルト41は、トナー像が転写されるシートSを搬送する搬送ベルトに構成されているが、トナー像がベルト自身に転写され、ベルトに転写されたトナー像がさらにシートSに転写される中間転写ベルトに構成することも可能である。
【0041】
トナー像が転写されたシートSは定着器60に搬送される。定着器60は、定着部の一例である。定着器60は、前後方向における転写ベルト41の後端側に位置している。定着器60は加熱ローラ61と加熱ローラ61に圧接する加圧ローラ62とを備えており、定着器60に搬送されたシートSは、加熱ローラ61と加圧ローラ62との間を通過する間にトナー像が熱定着される。つまり、定着器60は、シートSに形成されたトナー像を定着させる。
【0042】
トナー像が熱定着されたシートSは、定着器60から搬送方向下流側に搬送され、さらに中間排紙ローラ対63、および中間排紙ローラ対63の搬送方向下流側に配置される排紙ローラ対64により搬送されて、排紙トレイ22に排出される。
【0043】
画像形成装置1においては、ドロア59、ドロア59に支持されるトナーカートリッジ50、感光ドラム51、および帯電器54等によって、シートSにトナー像を形成するプロセスユニットPUが構成されている。プロセスユニットPUにおいては、本実施形態のようにドロア59が感光ドラム51を支持していてもよいし、トナーカートリッジ50が感光ドラム51を支持する構成であってもよい。また、プロセスユニットPUは、定着器60を含んでいてもよい。
【0044】
画像形成装置1は、電源回路が形成される電源基板11と、電源基板11を覆う基板カバー12とを備えている。基板カバー12は、導電性を有した板金部材により形成されており、接地されている。基板カバー12は接地部材である。基板カバー12は、筐体2内の後部における給紙トレイ10と転写ユニット40との間に配置されている。筐体2は、プロセスユニットPUおよび基板カバー12を収容している。
【0045】
図1、
図3、
図4に示すように、画像形成装置1においては、シートSに形成される画像の濃度補正および色ずれ補正等を行う際に、感光ドラム51から転写ベルト41の表面にトナーを転写してパッチPを形成する。画像形成装置1は、転写ベルト41の表面に形成されたパッチPを検知するためのセンサユニット7を備えており、転写ベルト41表面のパッチPをセンサユニット7によって読み取ることで、シートSに形成される画像の濃度補正および色ずれ補正等を行う。定着器60は、センサユニット7の後上方に位置している。
【0046】
センサユニット7は、発光素子が発する光を転写ベルト41の表面に照射するとともに、転写ベルト41からの反射光を受光素子によって受光することによってパッチPを検知する光学検知装置である。
【0047】
センサユニット7は、転写ユニット40における駆動ローラ42の後下方に配置されている。つまり、センサユニット7は、転写ベルト41の後端側かつ下方に位置している。また、センサユニット7は、転写ベルト41と対向する位置に配置されている。従って、センサユニット7は、転写ベルト41の表面への光の照射と、転写ベルト41からの反射光の受光とを容易に行うことができ、転写ベルト41上に形成されたパッチPを容易に読み取ることができる。
【0048】
転写ユニット40において、転写ベルト41の表面に形成されるパッチPは、転写ベルト41の左右方向における左端部と右端部との2箇所において、前後方向に沿って複数形成されている。センサユニット7は、転写ベルト41に形成されるパッチPの位置に合わせて左右の2箇所に設けられる第1センサユニット7Aおよび第2センサユニット7Bを有している。
【0049】
パッチPは、転写ユニット40が筐体2に装着された状態において、センサユニット7により検知される。この場合、パッチPが左右方向において間隔を空けて2つ設けられていることによって、シートSに形成される画像の濃度補正および色ずれ補正等を行う際の補正精度を向上することが可能となっている。
【0050】
図2に示すように、筐体2は、第1本体フレーム23と、第1本体フレーム23から左右方向に離れて位置する第2本体フレーム24とを備えている。第1本体フレーム23は第1フレームの一例であり、第2本体フレーム24は第2フレームの一例である。第1本体フレーム23は、筐体2の左端部に位置しており、前後方向および上下方向に延出している。第2本体フレーム24は、筐体2の右端部に位置しており、前後方向および上下方向に延出している。第1本体フレーム23の左側面には、センサユニット7からの検知信号が入力される制御基板25が支持されている。
【0051】
図3、
図4に示すように、センサユニット7は固定板金13に取り付けられており、固定板金13は第1本体フレーム23および第2本体フレーム24に支持されている。固定板金13は左右方向に延びており、左右方向において第1本体フレーム23と第2本体フレーム24との間に配置されている。
【0052】
固定板金13は、第1本体フレーム23と第2本体フレーム24とを接続するように、第1本体フレーム23および第2本体フレーム24に固定されている。従って、固定板金13を、第1本体フレーム23および第2本体フレーム24によって安定して支持することが可能となっている。
【0053】
固定板金13は、左右方向における第2本体フレーム24よりも第1本体フレーム23に近い位置に第1センサユニット7Aを保持し、左右方向における第1センサユニット7Aよりも第2本体フレーム24側の位置に第2センサユニット7Bを保持している。
【0054】
第1センサユニット7Aは、固定板金13の左右方向における左端部に取り付けられ、第2センサユニット7Bは、固定板金13の左右方向における右端部に取り付けられている。固定板金13の左端部は、固定板金の第1方向における第1端部の一例であり、固定板金13の右端部は、固定板金の第1方向における第1端部とは反対側の第2端部の一例である。
【0055】
図5~
図7に示すように、固定板金13には、第1センサユニット7A、第2センサユニット7B、固定部材81、およびアースバネ82が取り付けられている。固定部材81は、固定板金13の左端部および右端部に取り付けられている。アースバネ82は、固定板金13における第1センサユニット7Aと第2センサユニット7Bとの間に取り付けられている。
【0056】
[固定板金]
図4、
図8に示すように、固定板金13は、左右方向が長手方向となる板金部材にて形成されており、平板部131と、第1屈曲部132と、第2屈曲部133とを有している。平板部131は、左右方向および左右方向と直交する第1傾斜方向に延びている。第1傾斜方向は、前方から後方へいくに従って上方へ傾斜する傾斜方向である。第1傾斜方向は、第2方向の一例である。平板部131は、固定板金の第1板面の一例である。平板部131は、転写ベルト41に面する第1面131Aと、第1面131Aとは反対側の第2面131Bとを有している。
【0057】
第1屈曲部132は平板部131の第1傾斜方向における上端につながっており、平板部131の上端から後方に延びている。第1屈曲部132は、前後方向および左右方向に延びている。第2屈曲部133は、平板部131の第1傾斜方向における下端につながっており、平板部131の下端から第2傾斜方向に延びている。第2屈曲部133は、第2傾斜方向および左右方向に延びている。第2傾斜方向は、前方から後方へいくに従って下方へ傾斜する傾斜方向であり、左右方向および第1傾斜方向と直交している。第2傾斜方向は、第1方向と第2方向とに直交する第3方向の一例である。前後方向は、第1方向と第2方向とに交差する第4方向の一例である。第2屈曲部133は、固定板金の第2板面の一例である。第1屈曲部132は、固定板金の第3板面の一例である。
【0058】
平板部131の第1傾斜方向における上端は、第2方向において平板部131の第1屈曲部132が接続する側の端であり、平板部131の第1傾斜方向における下端は、第2方向において平板部131の第2屈曲部133が接続する側の端である。第1屈曲部132は、平板部131の上端部を屈曲することにより形成することができ、第2屈曲部133は、平板部131の下端部を屈曲することにより形成することができる。平板部131は、平板部131の上端部に位置する第1屈曲部132と、平板部131の下端部に位置する第2屈曲部133とによって補強されている。
【0059】
[第1ガイド部]
図9、
図10に示すように、第1本体フレーム23は、固定板金13の左端部を支持する第1ガイド部231を有している。第1ガイド部231は、転写ベルト41の後端側かつ下方に位置している。
【0060】
第1ガイド部231は、第1案内片231aと、第2案内片231bと、第3案内片231cとを有している。第1案内片231aは、第1傾斜方向に沿って延びている。第1案内片231aは、固定板金13の左端部を第1ガイド部231によって案内したときに、固定板金13における平板部131の前方に位置し、平板部131の第1面131Aを支持する。
【0061】
第2案内片231bは、第1案内片231aの後方に位置している。第2案内片231bは、固定板金13の左端部を第1ガイド部231によって案内したときに、固定板金13における平板部131の後方に位置し、平板部131の第2面131Bを支持する。第3案内片231cは、第2案内片231bの下方かつ前方に位置している。第3案内片231cは、固定板金13の左端部を第1ガイド部231によって案内したときに、固定板金13における平板部131の後方および下方に位置し、平板部131の第2面131Bおよび下端を支持する。
【0062】
第1ガイド部231は、固定板金13の左端部を後斜め上方から挿入可能に構成されている。第1ガイド部231に挿入される固定板金13は、第1ガイド部231の第1案内片231a、第2案内片231b、および第3案内片231cによって、第1傾斜方向に沿って案内される。第1ガイド部231は、固定板金を第1傾斜方向へ案内するガイド部である。
【0063】
図10に示すように、転写ベルト41は、後端部に円弧状に屈曲する屈曲部41aを有しており、第1傾斜方向は、屈曲部41aの下半部における接線方向tdに沿った方向である。第1傾斜方向の上端側は、第1ガイド部231から定着器60へ向かう側である。第1傾斜方向の上端側は、第2方向における一端側の一例である。
【0064】
[第2ガイド部]
図11に示すように、第2本体フレーム24は、固定板金13の右端部を支持する第2ガイド部241を有している。第2ガイド部241は、第1ガイド部231と同様に形成されており、第1案内片241aと、第2案内片241bと、第3案内片241cとを有している。第1案内片241aは、第1傾斜方向に沿って延びている。第1案内片241aは、固定板金13の右端部を第2ガイド部241によって案内したときに、固定板金13における平板部131の前方に位置し、平板部131の第1面131Aを支持する。
【0065】
第2案内片241bは、第1案内片241aの後方に位置している。第2案内片241bは、固定板金13の右端部を第2ガイド部241によって案内したときに、固定板金13における平板部131の後方に位置し、平板部131の第2面131Bを支持する。第3案内片241cは、第2案内片241bの下方かつ前方に位置している。第3案内片241cは、固定板金13の右端部を第2ガイド部241によって案内したときに、固定板金13における平板部131の後方および下方に位置し、平板部131の第2面131Bおよび下端を支持する。
【0066】
第2ガイド部241は、固定板金13の右端部を後斜め上方から挿入可能に構成されている。第2ガイド部241に挿入される固定板金13は、第2ガイド部241の第1案内片241a、第2案内片241b、および第3案内片241cによって、第1傾斜方向に沿って案内される。第2ガイド部241は、固定板金を第1傾斜方向へ案内するガイド部である。
【0067】
[固定部材]
図12に示すように、固定部材81は、固定板金13の左端部に取り付けることにより、第1ガイド部231により案内された固定板金13の左端部を第1本体フレーム23に固定するための部材である。また、固定部材81は、固定板金13の右端部に取り付けることにより、第2ガイド部241により案内された固定板金13の右端部を第2本体フレーム24に固定するための部材である。固定部材81は、第1係止部811と、第2係止部812と、被覆部813とを有している。
【0068】
第1係止部811は、本体片811aと、本体片811aの下方に位置する係止片811bとを有している。第1係止部811は、固定部材81により固定板金13の左端部を第1本体フレーム23に固定したときに、本体片811aと係止片811bとの間に第1屈曲部132を挟み込むようにして、第1屈曲部132に係止する。また、第1係止部811は、固定部材81により固定板金13の右端部を第2本体フレーム24に固定したときに、本体片811aと係止片811bとの間に第1屈曲部132を挟み込むようにして、第1屈曲部132に係止する。
【0069】
第2係止部812は、固定部材81により固定板金13の左端部を第1本体フレーム23に固定したときに、第2屈曲部133に係止する。また、第2係止部812は、固定部材81により固定板金13の右端部を第2本体フレーム24に固定したときに、第2屈曲部133に係止する。
【0070】
被覆部813は、固定部材81により固定板金13の左端部を第1本体フレーム23に固定したときに、平板部131の第1面131Aを覆う。また、被覆部813は、固定部材81により固定板金13の右端部を第2本体フレーム24に固定したときに、平板部131の第1面131Aを覆う。被覆部813は、開口813aを有しており、開口813aが形成された部分の平板部131は露出している。
【0071】
固定部材81の第1係止部811は、下方に突出するストッパ811cを有しており、固定板金13の第1屈曲部132は、ストッパ811cが係合可能な第1切欠138a(
図8参照)を左端部に有している。第1係止部811を第1屈曲部132の左端部に係止するとともに、第2係止部812を第2屈曲部133の左端部に係止した状態で、固定部材81を左右方向へ移動して、ストッパ811cと第1切欠138aとを係合させることで、固定部材81の固定板金13の左端部に対する左右方向の位置決めがなされる。
【0072】
固定板金13の左端部に対する左右方向の位置決めがなされた固定部材81は第1ガイド部231に当接し、固定部材81が第1ガイド部231に当接することで、固定板金13の左端部が第1本体フレーム23に固定される。第1本体フレーム23に固定された固定板金13の左端部は、第1本体フレーム23に対する左右方向および第1傾斜方向のへの移動が規制される。
【0073】
また、固定板金13の第1屈曲部132は、固定部材81のストッパ811cが係合可能な第2切欠138b(
図8参照)を右端部に有している。第1係止部811を第1屈曲部132の右端部に係止するとともに、第2係止部812を第2屈曲部133の右端部に係止した状態で、固定部材81を左右方向へ移動して、ストッパ811cと第2切欠138bとを係合させることで、固定部材81の固定板金13の右端部に対する左右方向の位置決めがなされる。
【0074】
固定板金13の右端部に対する左右方向の位置決めがなされた固定部材81は第2ガイド部241に当接し、固定部材81が第2ガイド部241に当接することで、固定板金13の右端部が第2本体フレーム24に固定される。第2本体フレーム24に固定された固定板金13の右端部は、第2本体フレーム24に対する左右方向および第1傾斜方向への移動が規制される。
【0075】
一方、固定部材81のストッパ811cと第1切欠138aおよび第2切欠138bとの係合を解除して、固定板金13の第1本体フレーム23および第2本体フレーム24に対する固定状態を解除することで、固定板金13が第1傾斜方向へ移動可能となる。
【0076】
第1センサユニット7Aおよび第2センサユニット7Bが取り付けられた固定板金13を第1傾斜方向の上側へ移動することで、第1センサユニット7Aおよび第2センサユニット7Bを第1本体フレーム23および第2本体フレーム24から取り出すことが可能である。第1傾斜方向の上側は、第2方向における一端側の一例である。
【0077】
この場合、第1ガイド部231および第2ガイド部241は、転写ベルト41の後端側かつ下方に位置しており、第1傾斜方向は屈曲部41aの下半部における接線方向tdに沿った方向であるため、固定板金13を転写ベルト41の後端側から第1傾斜方向の上側へ引き出して、第1本体フレーム23および第2本体フレーム24の後側から容易に取り出すことができる。
【0078】
また、第1傾斜方向の上側は第1ガイド部231および第2ガイド部241から定着器60へ向かう側であり、定着器60は第1本体フレーム23および第2本体フレーム24の後端部に近い位置に配置されている。従って、定着器60を第1本体フレーム23および第2本体フレーム24から取り外すことで、固定板金13を第1本体フレーム23および第2本体フレーム24に対して容易に挿抜することが可能である。
【0079】
[センサユニット]
図7に示すように、センサユニット7の第1センサユニット7Aは、第1基板70と、ハウジング72と、レンズ73とを有している。センサユニット7の第2センサユニット7Bは、第2基板71と、ハウジング72と、レンズ73とを有している。第1センサユニット7Aと第2センサユニット7Bとは、第1センサユニット7Aが第1基板70を有しているのに対して、第2センサユニット7Bが第2基板71を有している点で異なっており、その他の構成は同様である。第1基板70は第1センサユニット7Aが有する基板の一例であり、第2基板71は第2センサユニット7Bが有する基板の一例である。
【0080】
[第1センサユニット]
(第1基板)
図13、
図17(a)に示すように、第1基板70は、左右方向が長手方向となる略矩形状に形成されている。第1基板70は、例えばガラスエポキシ樹脂により形成された両面基板であり、第1面70Aと、第1面70Aとは反対側の第2面70Bとを有している。第1基板70は、第1センサユニット7Aが固定板金13に取り付けられたときに、第1傾斜方向における第2屈曲部133側に位置する下端70Cと、第1傾斜方向における第1屈曲部132側に位置する上端70Dとを有している。
【0081】
第1基板70には、第1位置決め孔701と、第2位置決め孔702と、挿入孔703と、スリット孔704、705とが形成されている。第1基板70においては、右方から左方にむかって、第1位置決め孔701、スリット孔704、スリット孔705、挿入孔703、および第2位置決め孔702の順に配置されている。
【0082】
第1基板70の第1面70Aには、発光素子74と、第1受光素子75と、第2受光素子76と、LSI等の第1実装部品706とが実装されている。第1受光素子75および第2受光素子76は、受光素子の一例である。発光素子74は、転写ベルト41の表面に向けて光を発するための素子であり、第1受光素子75および第2受光素子76は、転写ベルト41の表面において反射した光を受けるための素子である。第1受光素子75は、主に転写ベルト41の表面において正反射した光を受光し、第2受光素子76は、主に転写ベルト41の表面において拡散反射した光を受光する。但し、第1受光素子75によって、主に転写ベルト41の表面において拡散反射した光を受光し、第2受光素子76によって、主に転写ベルト41の表面において正反射した光を受光するように構成することもできる。なお、第1受光素子75と第2受光素子76が、拡散反射した光と正反射した光のいずれを受光するかは、後述するハウジング72と各受光素子75、76と発光素子74との位置関係で決定される。
【0083】
第1基板70においては、第1受光素子75と第2受光素子76とが実装されているため、第1受光素子75により正反射光を受光して、第2受光素子76により拡散反射光を受光することで、第1センサユニット7Aによる検知精度を向上することが可能となっている。
【0084】
第1面70Aにおいては、右方から左方にむかって、第2受光素子76、発光素子74、第1受光素子75、および第1実装部品706の順に配置されている。左右方向において、第2受光素子76は第1位置決め孔701とスリット孔704との間に位置し、発光素子74はスリット孔704とスリット孔705との間に位置し、第1受光素子75はスリット孔705と挿入孔703との間に位置し、第1実装部品706は挿入孔703と第2位置決め孔702との間に位置している。
【0085】
第1基板70の第2面70Bには、雌コネクタ707と、可変抵抗等の第2実装部品708、709とが実装されている。第2面70Bにおいては、右方から左方に向かって、第2実装部品709、第2実装部品708、および雌コネクタ707の順に配置されている。左右方向において、第2実装部品709は第1位置決め孔701とスリット孔704との間に位置し、第2実装部品708はスリット孔705と挿入孔703との間に位置し、雌コネクタ707は挿入孔703と第2位置決め孔702との間に位置している。
【0086】
第1基板70の第1面70Aに実装される発光素子74、第1受光素子75、および第2受光素子76は、第1傾斜方向において、下端70Cよりも上端70Dの近くに位置している。つまり、第1傾斜方向における下端70Cと発光素子74、第1受光素子75、および第2受光素子76との間の距離L1の方が、上端70Dと発光素子74、第1受光素子75、および第2受光素子76との間の距離L2よりも大きい。
【0087】
同様に、第1基板70の第1面70Aに実装される第1実装部品706、ならびに第1基板70の第2面70Bに実装される雌コネクタ707、第2実装部品708、および第2実装部品709は、第1傾斜方向において、下端70Cよりも上端70Dの近くに位置している。
【0088】
また、第1基板70に形成される第1位置決め孔701、第2位置決め孔702、挿入孔703、およびスリット孔704、705は、第1傾斜方向において、下端70Cよりも上端70Dの近くに位置している。つまり、第1傾斜方向における下端70Cと第1位置決め孔701、第2位置決め孔702、挿入孔703、およびスリット孔704、705との間の距離L5の方が、上端70Dと第1位置決め孔701、第2位置決め孔702、挿入孔703、およびスリット孔704、705との間の距離L6よりも大きい。
【0089】
(ハウジング)
図14、
図17(a)に示すように、ハウジング72は、左右方向が長手方向となる略直方体形状のハウジング本体720を有している。ハウジング本体720は、第1基板70の第1面70Aが固定される固定面720Aと、固定面720Aとは反対側の取付面720Bとを有している。固定面720Aおよび取付面720Bは、左右方向および第1傾斜方向と平行な面である。
【0090】
ハウジング本体720には、固定面720Aと取付面720Bとの間を貫通し、発光素子74が発する光が通過する発光用導光路7201と、固定面720Aと取付面720Bとの間を貫通し、第1受光素子75が受ける光が通過する第1受光用導光路7202と、固定面720Aと取付面720Bとの間を貫通し、第2受光素子76が受ける光が通過する第2受光用導光路7203とが形成されている。発光用導光路7201、第1受光用導光路7202、および第2受光用導光路7203は、ハウジング本体720内を第2傾斜方向に沿って貫通している。
【0091】
第1基板70をハウジング本体720の固定面720Aに固定した状態では、発光素子74が発光用導光路7201内に臨み、第1受光素子75が第1受光用導光路7202内に臨み、第2受光素子76が第2受光用導光路7203内に臨んでいる。
【0092】
ハウジング本体720の取付面720Bは、発光用導光路7201が開口する発光用開口7201aと、第1受光用導光路7202が開口する第1受光用開口7202aと、第2受光用導光路7203が開口する第2受光用開口7203aとを有している。
【0093】
ハウジング本体720は、第1基板70を位置決めするための第1突起721、第2突起722、および固定用孔723を有している。第1突起721および第2突起722は、固定面720Aから第1基板70側へ向けて突出し、固定用孔723は固定面720Aから取付面720B側へ向けて形成されている。
【0094】
ハウジング72に第1基板70を固定するときには、第1突起721は第1位置決め孔701に嵌め込まれ、第2突起722は第2位置決め孔702に嵌め込まれ、固定用孔723と挿入孔703とには連結部材であるネジ91が挿入される。ネジ91を第1基板70の挿入孔703に挿入した状態でハウジング72の固定用孔723に螺装することで、第1基板70がハウジング72に締結されて固定される。第1基板70の挿入孔703は、ネジ91による締結箇所である。
【0095】
ハウジング本体720は、固定面720Aから第1基板70側へ向けて突出する遮蔽突起724、725を有している。ハウジング72に第1基板70を固定するときには、遮蔽突起724はスリット孔704に嵌め込まれ、遮蔽突起725はスリット孔705に嵌め込まれる。遮蔽突起724、725がスリット孔704、705に嵌め込まれることで、発光素子74が発した光が、発光用導光路7201から第1受光用導光路7202、第2受光用導光路7203、および第1基板70の第2面70B側に漏れ出すことを抑制可能となっている。
【0096】
ハウジング72は、ハウジング本体720の取付面720Bに形成され、第2傾斜方向において第1基板70から離れる側へ突出する取付部726を有している。取付部726は、ハウジング本体720の左右方向における一端部と他端部との2個所に形成されている。取付部726は、取付面720Bから第2傾斜方向に突出する第1片7261と、第1片7261の先端から左右方向に延びる第2片7262とを有している。第2片7262は、取付面720Bと平行な方向に延びている。本実施形態においては、第2片7262は、第1片7261の先端から左方に延びている。
【0097】
ハウジング72は、左右方向に延びる弾性片727を有している。弾性片727は、ハウジング本体720の第1傾斜方向に面する側面に形成されている。弾性片727は、先端部に固定板金13と係合可能な位置決め部727aを有している。位置決め部727aは、第2傾斜方向において第1基板70から離れる側へ突出する突起であり、突出方向を軸方向とする円筒形状を有している。
【0098】
ハウジング72は、第1傾斜方向に延びるフック728を有している。フック728は、ハウジング72の左右方向における端部に位置している。本実施形態においては、ハウジング本体720の左端部の側面に形成されている。フック728は、ハウジング本体720の左端部の側面から左方へ突出する第1部728aと、第1部728aの先端から第1傾斜方向における第1屈曲部132側へ向けて延びる第2部728bとを有している。
【0099】
(レンズ)
図15、
図17(a)に示すように、レンズ73は、光が透過可能な樹脂部材にて形成されている。レンズ73は、左右方向を長手方向とする板形状を有しており、ハウジング72に固定可能である。レンズ73を形成する樹脂部材は、光が透過可能であれば、透明であってもよく、半透明であってもよいが、光の透過率が高い樹脂部材であることが好ましい。
【0100】
レンズ73は、発光用レンズ731と、第1受光用レンズ732と、第2受光用レンズ733とを有している。発光用レンズ731は、発光素子74が発した光を集光するためのレンズであり、第1受光用レンズ732は、第1受光素子75が受光する光を集光するためのレンズであり、第2受光用レンズ733は、第2受光素子76受光する光を集光するためのレンズである。
【0101】
レンズ73は、第1位置決め孔734、第2位置決め孔735、係止片736、および係止溝737を有している。ハウジング72のハウジング本体720は、取付面720B側に、第1位置決め孔734に挿入される第1位置決め突起7204a、第2位置決め孔735に挿入される第2位置決め突起7204b、係止片736が挿入される係止孔7205、および係止溝737に係止する係止突起7206を有している。
【0102】
第1位置決め孔734および第2位置決め孔735を、それぞれ第1位置決め突起7204aおよび第2位置決め突起7204bに挿入した状態で、係止片736を係止孔7205に挿入してハウジング本体720に係止させるとともに、係止溝737を係止突起7206に係止させることで、レンズ73がハウジング72の取付面720B側に固定される。
【0103】
レンズ73がハウジング72に固定された状態では、取付面720Bにおける発光用開口7201a、第1受光用開口7202a、および第2受光用開口7203aにレンズ73が配置される。具体的には、第2傾斜方向から見て、レンズ73の発光用レンズ731が発光用開口7201aと重なる位置に配置され、レンズ73の第1受光用レンズ732が第1受光用開口7202aと重なる位置に配置され、レンズ73の第2受光用レンズ733が第2受光用開口7203aと重なる位置に配置される。
【0104】
これにより、発光素子74が発する光、ならびに第1受光素子75および第2受光用レンズ733が受ける光を集光することができる。具体的には、発光素子74が発した光が発光用レンズ731により集光されて転写ベルト41の表面に照射される。また、転写ベルト41の表面にて反射した光は、第1受光用レンズ732によって集光されて第1受光素子75により受光されるとともに、第2受光用レンズ733によって集光されて第2受光素子76により受光される
【0105】
[第1センサユニットの固定板金への取り付け]
第1センサユニット7Aは、ハウジング72に第1基板70およびレンズ73を固定することで構成され、ハウジング72の取付部726を固定板金13に係止させることで、第1センサユニット7Aが固定板金13に取り付けられる。
【0106】
図8に示すように、固定板金13の平板部131には第1センサ取り付け孔131aが形成されている。第1センサ取り付け孔131aは、ハウジング72の取付部726に対応して、左右方向に沿った2個所に形成されている。
【0107】
図5、
図17(a)に示すように、ハウジング72の取付部726を、平板部131の第1センサ取り付け孔131aに第2面131B側から挿入した後に、ハウジング72を左方へ移動することによって、固定板金13の平板部131がハウジング本体720の取付面720Bと取付部726の第2片7262とによって挟み込まれる。
【0108】
これにより、取付部726が固定板金13に係止されて、ハウジング72が固定板金13に固定され、第1センサユニット7Aが固定板金13に取り付けられる。また、発光素子74と第1受光素子75と第2受光素子76とが実装された第1基板70は、ハウジング72を介して固定板金13における平板部131の第2面131Bに取り付けられる。ハウジング72は、センサ取り付け部材の一例である。
【0109】
この場合、第1基板70はハウジング72に固定されているため、第1基板70およびハウジング72を取付部726によって、他の部材である固定板金13に取り付けるときに、ハウジング72等が落下することを抑制でき、第1基板70およびハウジング72等の組み立てを簡単に行うことが可能である。
【0110】
また、第1センサユニット7Aは、ハウジング72の取付面720Bと、固定板金13の平板部131とが対向する姿勢で固定板金13に取り付けられており、ハウジング72と平板部131との間にはレンズ73が配置されている。従って、ハウジング72を固定板金13に取り付けることで、同時にレンズ73をハウジング72に組み付けることが容易となっている。
【0111】
また、ハウジング本体720の取付面720Bと取付部726の第2片7262とによって相手部材となる平板部131を挟み込むことで、ハウジング72が固定板金13に固定されているため、ハウジング72を取付部726によって容易に固定板金13に固定することが可能となっている。
【0112】
図5、
図8に示すように、固定板金13は、平板部131に形成される第3切欠134を有している。第1センサユニット7Aのハウジング72が固定板金13に固定された状態においては、第3切欠134にハウジング72の位置決め部727aが係合して、ハウジング72の固定板金13に対する左右方向の位置決めがなされている。固定板金13の第3切欠134は、位置決め部と係合する係合部の一例である。
【0113】
ハウジング72の取付部726を、平板部131の第1センサ取り付け孔131aに挿入したときには、位置決め部727aと第3切欠134との左右方向の位置がずれており、位置決め部727aは平板部131の第2面131Bに当接して、位置決め部727aが形成される弾性片727は弾性変形した状態となっている。
【0114】
この状態からハウジング72を左方へ移動すると、位置決め部727aと第3切欠134との左右方向の位置が合って、弾性片727の弾性力によって位置決め部727aが第3切欠134に係合する。このように、位置決め部727aが第3切欠134に係合することによって、ハウジング72の固定板金13に対する左右方向の移動を規制して位置決めすることができる。
【0115】
この場合、位置決め部727aは、第2傾斜方向において第1基板70から離れる側へ突出しているため、位置決め部727aを、ハウジング72よりも第1基板70から離れる側に位置する固定板金13の第3切欠134に容易に係合させることが可能となっている。
【0116】
また、位置決め部727aは円筒形状に形成されているため、第3切欠134に係合したときに、固定板金13の平板部131における第3切欠134の周縁部と点接触することとなり、ハウジング72の固定板金13に対する位置決め精度を高めることができる。
【0117】
ハウジング72の取付部726が固定板金13に係止されて、固定板金13に取り付けられた状態の第1センサユニット7Aにおいては、位置決め部727aと第3切欠134との係合状態を解除することで、ハウジング72を右方へ移動することが可能となる。
【0118】
さらに、第1センサユニット7Aは、ハウジング72を右方へ移動して、取付面720Bと取付部726とで平板部131を挟んでいない状態に切り替えることで、取付部726を第1センサ取り付け孔131aから抜き出して、固定板金13から取り外すことが可能である。つまり、第1センサユニット7Aのハウジング72は、左右方向へ移動することによって、固定板金13に対して着脱可能に構成されている。
【0119】
このように、ハウジング72を左右方向へ移動することによって、取付部726の第2片7262と取付面720Bとで固定板金13を挟んだ状態と挟んでいない状態とを切り替えることができ、ハウジング72の固定板金13に対する着脱を容易に行うことが可能となっている。
【0120】
図5に示すように、取付部726を固定板金13に係止して、ハウジング72を固定板金13に固定した状態では、第1センサユニット7Aにおける左方の取付部726は、固定板金13の平板部131における第1面131A側に突出している。取付部726は、平板部の第1面側に突出する突出部の一例である。
【0121】
このように、取付部726が平板部131の第1面131A側に突出しているため、第1傾斜方向において取付部726が固定板金13から突出した場合に比べて、固定板金13が占める第1傾斜方向のスペースを小さくすることができる。これにより、第1センサユニット7Aが取り付けられた固定板金13と、固定板金13の第1傾斜方向における上端側に位置する定着器60とが干渉することを抑制可能となっている。
【0122】
第1センサユニット7Aにおける左方の取付部726は、固定部材81を固定板金13の左端部に取り付けて、固定部材81により固定板金13の左端部を第1本体フレーム23に固定したときに、固定部材81における被覆部813の開口813aの範囲内に位置している。
【0123】
取付部726が被覆部813の開口813aの範囲内に位置することで、固定部材81が固定板金13に対して左右方向に移動したときに、被覆部813における開口813aの周縁部とハウジング72の取付部726とが当接して、固定部材81がそれ以上左右方向へ移動することが規制されるため、固定部材81が固定板金13から脱落することを抑制可能となっている。
【0124】
図5、
図8、
図17(a)に示すように、固定板金13の平板部131は、透光用開口131cを有している。透光用開口131cは、第2傾斜方向から見て発光用レンズ731、第1受光用レンズ732、および第2受光用レンズ733と重なる位置に形成されている。また、透光用開口131cは、発光素子74が発して転写ベルト41の表面に照射される光と、転写ベルト41の表面にて反射され第1受光素子75および第2受光素子76によって受光される光とが通過可能な大きさに形成されている。透光用開口131cは、発光素子が発する光とベルトが反射した光とが通過可能な大きさを有する開口の一例である。
【0125】
従って、固定板金13に一つの透光用開口131cを形成することで、発光素子74からの転写ベルト41に対する発光、ならびに転写ベルト41からの反射光の第1受光素子75および第2受光素子76による受光を行うことが可能である。
【0126】
[第2センサユニット]
(第2基板)
図16、
図17(b)に示すように、第2基板71は、左右方向が長手方向となる略矩形状に形成されている。第2基板71は、例えばガラスエポキシ樹脂により形成された両面基板であり、第1面71Aと、第1面71Aとは反対側の第2面71Bとを有している。第2基板71は、第2センサユニット7Bが固定板金13に取り付けられたときに、第1傾斜方向における第2屈曲部133側に位置する下端71Cと、第1傾斜方向における第1屈曲部132側に位置する上端71Dとを有している。
【0127】
第2基板71には、第1位置決め孔711と、第2位置決め孔712と、挿入孔713と、スリット孔714、715とが形成されている。第2基板71においては、右方から左方にむかって、第1位置決め孔711、スリット孔714、スリット孔715、挿入孔713、および第2位置決め孔712の順に配置されている。
【0128】
第2基板71の第1面71Aには、発光素子74と、第1受光素子75と、LSI等の第1実装部品716とが実装されている。なお、第2基板71には、第2受光素子76は実装されていない。
【0129】
第1面71Aにおいては、右方から左方にむかって、発光素子74、第1受光素子75、および第1実装部品716の順に配置されている。左右方向において、発光素子74はスリット孔714とスリット孔715との間に位置し、第1受光素子75はスリット孔715と挿入孔713との間に位置し、第1実装部品716は挿入孔713と第2位置決め孔712との間に位置している。
【0130】
第2基板71の第2面71Bには、雌コネクタ717と、可変抵抗等の第2実装部品718とが実装されている。第2面71Bにおいては、右方から左方にむかって、第2実装部品708および雌コネクタ717の順に配置されている。左右方向において、第2実装部品718はスリット孔715と挿入孔713との間に位置し、雌コネクタ717は挿入孔713と第2位置決め孔712との間に位置している。
【0131】
第2基板71の第1面71Aに実装される発光素子74および第1受光素子75は、第1傾斜方向において、下端71Cよりも上端71Dの近くに位置している。つまり、第1傾斜方向における下端71Cと発光素子74および第1受光素子75との間の距離L3の方が、上端71Dと発光素子74および第1受光素子75との間の距離L4よりも大きい。
【0132】
同様に、第2基板71の第1面71Aに実装される第1実装部品716、ならびに第2基板71の第2面71Bに実装される雌コネクタ717および第2実装部品718は、第1傾斜方向において、下端71Cよりも上端71Dの近くに位置している。
【0133】
また、第2基板71に形成される第1位置決め孔711、第2位置決め孔712、挿入孔713、およびスリット孔714、715は、第1傾斜方向において、下端71Cよりも上端71Dの近くに位置している。
【0134】
第1センサユニット7Aを構成する第1基板70には、発光素子74、第1受光素子75、および第2受光素子76が実装されているのに対し、第2センサユニット7Bを構成する第2基板71には、発光素子74および第1受光素子75は実装されているが第2受光素子76は実装されていないという点で、第1基板70と第2基板71とは異なっている。
【0135】
しかし、第1基板70と第2基板71のベースとなる基板そのものは同じ形状であり、各部品の有無で第1基板70となるか、第2基板71となるかが決まるが、発光素子74、第1受光素子75、および第2受光素子76は部品サイズが小さいため、第2受光素子76の有無を目視確認するだけでは、第1基板70と第2基板71とを見分けることが困難な場合がある。
【0136】
そのため、第1基板70、第2基板71においては、第2面70B、第2面71Bに第2基板71を判別するためのマーク719を付している。マーク719は、例えば耐熱性に優れたシルク印刷にて第2面70B、第2面71Bに付されている。
【0137】
マーク719は、例えば、左右方向において、第1位置決め孔711とスリット孔714との間に位置している。第1基板70の第2面70Bにおける第1位置決め孔701とスリット孔704との間には第2実装部品709が実装されていてマークは隠れて見えないため、マーク719の有無を見分けることで、第1基板70と第2基板71とを容易に見分けることが可能となっている。
【0138】
第1センサユニット7Aを構成する第1基板70、第2センサユニット7Bを構成する第2基板71は高温になる定着器60の近くに配置されるが、シルク印刷は耐熱性に優れているため、定着器60により第1基板70、第2基板71が加熱された場合でも、マーク719に起因して超微小粒子(Ultra Fine Particles)が発生することを抑制可能である。
【0139】
マーク719は、例えば第2センサユニット7Bを固定板金13に固定したときに、第2センサユニット7Bは固定板金13の右端部に配置されることから、アルファベットの「R」の文字にて表されている。但し、マーク719は、任意のマークにて表すことができる。
【0140】
[第2基板のハウジングに対する固定]
第2基板71は、ハウジング72に対して第1基板70の場合と同様に固定されている。ハウジング72に第2基板71を固定するときには、第1突起721は第1位置決め孔711に嵌め込まれ、第2突起722は第2位置決め孔712に嵌め込まれ、固定用孔723と挿入孔713とには連結部材であるネジ91が挿入される。ネジ91を第2基板71の挿入孔713に挿入した状態でハウジング72の固定用孔723に螺装することで、第2基板71がハウジング72に締結されて固定される。第2基板71の挿入孔713は、ネジ91による締結箇所である。
【0141】
ハウジング72に第2基板71を固定するときには、ハウジング本体720の遮蔽突起724はスリット孔714に嵌め込まれ、遮蔽突起725はスリット孔715に嵌め込まれる。遮蔽突起724、725がスリット孔714、715に嵌め込まれることで、発光素子74が発した光が、発光用導光路7201から第1受光用導光路7202、第2受光用導光路7203、および第2基板71の第2面71B側に漏れ出すことを抑制可能となっている。
【0142】
[第2センサユニットの固定板金への取り付け]
第2センサユニット7Bは、ハウジング72に第2基板71およびレンズ73を固定することで構成され、ハウジング72の取付部726を固定板金13に係止させることで、第2センサユニット7Bが固定板金13に取り付けられる。第2センサユニット7Bは、第1センサユニット7Aの場合と同様に固定板金13に取り付けられている。
【0143】
図8に示すように、固定板金13の平板部131には第2センサ取り付け孔131bが形成されている。第2センサ取り付け孔131bは、ハウジング72の取付部726に対応して、左右方向に沿った2個所に形成されている。
【0144】
図5、
図17(b)に示すように、ハウジング72の取付部726を、平板部131の第2センサ取り付け孔131bに第2面131B側から挿入した後に、ハウジング72を左方へ移動することによって、固定板金13の平板部131がハウジング本体720の取付面720Bと取付部726の第2片7262とによって挟み込まれる。
【0145】
これにより、取付部726が固定板金13に係止されて、ハウジング72が固定板金13に固定され、第2センサユニット7Bが固定板金13に取り付けられる。また、発光素子74と第1受光素子75とが実装された第2基板71は、ハウジング72を介して固定板金13における平板部131の第2面131Bに取り付けられる。
【0146】
図5、
図8に示すように、固定板金13は、平板部131に形成される第4切欠135を有している。第2センサユニット7Bのハウジング72が固定板金13に固定された状態においては、第4切欠135にハウジング72の位置決め部727aが係合して、ハウジング72の固定板金13に対する左右方向の位置決めがなされている。固定板金13の第4切欠135は、位置決め部と係合する係合部の一例である。
【0147】
ハウジング72の取付部726を、平板部131の第2センサ取り付け孔131bに挿入して、ハウジング72を左方へ移動することで、位置決め部727aが第4切欠135に係合して、ハウジング72の固定板金13に対する左右方向の移動が規制されて、ハウジング72が位置決される。
【0148】
また、第2センサユニット7Bは、位置決め部727aと第4切欠135との係合状態を解除して、ハウジング72を右方へ移動することで、固定板金13から取り外すことが可能である。
【0149】
図5に示すように、取付部726を固定板金13に係止して、ハウジング72を固定板金13に固定した状態では、第2センサユニット7Bにおける右方の取付部726は、固定板金13の平板部131における第1面131A側に突出している。
【0150】
第2センサユニット7Bにおける右方の取付部726は、固定部材81を固定板金13の右端部に取り付けて、固定部材81により固定板金13の右端部を第1本体フレーム23に固定したときに、固定部材81における被覆部813の開口813aの範囲内に位置している。取付部726が被覆部813の開口813aの範囲内に位置することで、固定部材81が固定板金13から脱落することを抑制可能となっている。
【0151】
図5、
図8、
図17(b)に示すように、固定板金13の平板部131は、透光用開口131dを有している。透光用開口131dは、第2傾斜方向から見て発光用レンズ731、第1受光用レンズ732、および第2受光用レンズ733と重なる位置に形成されている。また、透光用開口131cは、発光素子74が発して転写ベルト41の表面に照射される光と、転写ベルト41の表面にて反射され第1受光素子75によって受光される光とが通過可能な大きさに形成されている。透光用開口131dは、発光素子が発する光とベルトが反射した光とが通過可能な大きさを有する開口の一例である。
【0152】
従って、固定板金13に一つの透光用開口131dを形成することで、発光素子74からの転写ベルト41に対する発光、および転写ベルト41からの反射光の第1受光素子75による受光を行うことが可能である。
【0153】
図18に示すように、固定板金13に取り付けられた第2センサユニット7Bは、左右方向から見て、固定板金13の平板部131と、第1屈曲部132と、第2屈曲部133とで囲まれた領域に位置している。
【0154】
このように、第2センサユニット7Bは、第2センサユニット7Bが取り付けられる固定板金13の平板部131と、固定板金13の補強を兼ねる第1屈曲部132および第2屈曲部133とで囲まれる空間に配置されているため、第2センサユニット7Bを配置するために必要なスペースを小型化することが可能となっている。
【0155】
固定板金13に取り付けられた第1センサユニット7Aも同様に、左右方向から見て、固定板金13の平板部131と、第1屈曲部132と、第2屈曲部133とで囲まれた領域に位置しており、第1センサユニット7Aを配置するために必要なスペースを小型化することが可能となっている。
【0156】
図18に示すように、第2センサユニット7Bは、第1傾斜方向に沿って延びる固定板金13の平板部131に取り付けられ、固定板金13の第1屈曲部132は前後方向に延びており、上下方向における第2センサユニット7Bと第1屈曲部132との間には隙間が存在している。
【0157】
固定部材81を固定板金13に取り付ける際に、固定板金13の第1屈曲部132に係止する第1係止部811の係止片811bは、第1屈曲部132の下方に位置するが、第2センサユニット7Bと第1屈曲部132との間に隙間が存在することで、係止片811bを第2センサユニット7Bと第1屈曲部132との間に隙間に位置させることができる。
【0158】
これにより、第2センサユニット7Bを配置するためのスペースを小型化しながら、固定部材81の固定板金13に対する取り付けを容易に行うことが可能となっている。第1センサユニット7Aの場合についても同様である。
【0159】
図18に示すように、第1傾斜方向において、導電性部材にて形成される固定板金13の第2屈曲部133は、第1屈曲部132よりも第2基板71の近くに位置する。一方、第2基板71においては、発光素子74、第1受光素子75、第1実装部品716、雌コネクタ717、および第2実装部品718は、第2屈曲部133側の下端71Cよりも、第1屈曲部132側の上端71Dの近くに位置している。従って、第2基板71の近くに位置する第2屈曲部133に対する、これらの実装部品の絶縁距離を確保することが可能となっている。
【0160】
同様に、固定板金13の第2屈曲部133は、第1屈曲部132よりも第1基板70の近くに位置する。一方、第1基板70においては、発光素子74、第1受光素子75、第2受光素子76、第1実装部品706、雌コネクタ707、第2実装部品708、および第2実装部品709は、第2屈曲部133側の下端70Cよりも、第1屈曲部132側の上端70Dの近くに位置している。従って、第1基板70の近くに位置する第2屈曲部133に対する、これらの実装部品の絶縁距離を確保することが可能となっている。
【0161】
[ハーネス]
図6、
図7、
図19~
図21に示すように、画像形成装置1は、第1基板70に実装される雌コネクタ707に接続される第1ハーネス77と、第2基板71に実装される雌コネクタ717に接続される第2ハーネス78とを備えている。
【0162】
第1ハーネス77は雄コネクタ771を有しており、雄コネクタ771が雌コネクタ707に差し込まれることで、第1ハーネス77と雌コネクタ707とが接続されている。第2ハーネス78は雄コネクタ781を有しており、雄コネクタ781が雌コネクタ717に差し込まれることで、第2ハーネス78と雌コネクタ717とが接続されている。
【0163】
第1ハーネス77は、雌コネクタ707から左方に向けて引き回されている。
第2ハーネス78は、雌コネクタ717から左方に向けて引き回されている。
【0164】
図18に示すように、第1本体フレーム23は、第1ガイド部231の後方において左右方向に貫通する貫通孔232を有しており、左方へ引き回された第1ハーネス77および第2ハーネス78は、貫通孔232を通じて第1本体フレーム23の左方へ引き出されている。第1本体フレーム23の左方へ引き出された第1ハーネス77および第2ハーネス78は、第1本体フレーム23の左側面に支持された制御基板25に接続されている。
【0165】
第1センサユニット7Aは、第1ハーネス77によって制御基板25と接続されており、第2センサユニット7Bは、第2ハーネス78によって制御基板25と接続されている。
【0166】
第2ハーネス78の雌コネクタ707側の端部は、固定板金13の平板部131と第1屈曲部132と第2屈曲部133とで囲まれた領域の外に位置している。また、第2ハーネス78は、雌コネクタ707から左方へ延びるに従って平板部131に近づく側へ屈曲し、第2基板71よりも左方の位置においては、固定板金13の平板部131と第1屈曲部132と第2屈曲部133とで囲まれた領域内において、固定板金13の長手方向に沿って左方へ引き回されている。
【0167】
図13、
図21に示すように、第1基板70は、第1傾斜方向において、ハウジング72におけるハウジング本体720よりも固定板金13の第2屈曲部133側に突出する突出部70Eを有している。
【0168】
第1基板70においては、第1位置決め孔701、第2位置決め孔702、および挿入孔703は、第1傾斜方向において、下端70Cよりも上端70Dの近くに位置している。つまり、第1傾斜方向における下端70Cと第1位置決め孔701、第2位置決め孔702、および挿入孔703との間の距離L5の方が、上端70Dと第1位置決め孔701、第2位置決め孔702、および挿入孔703との間の距離L6よりも大きい。
【0169】
従って、ハウジング72の第1突起721および第2突起722を、第1基板70の第1位置決め孔701および第2位置決め孔702にそれぞれ嵌め込むとともに、挿入孔703と固定用孔723とにネジ91を挿入して、第1基板70をハウジング72に固定したときに、突出部70Eを容易にハウジング本体720から第2屈曲部133側に突出させることが可能である。
【0170】
なお、本実施形態においては、第1基板70は、第2屈曲部133側へ突出する突出部70Eを有しているが、突出部70Eに加えて第1屈曲部132側へ突出する突出部を有していてもよい。また、第2基板71が第1基板70と同様に、第2屈曲部133側へ突出する突出部を有していてもよく、さらに第1屈曲部132側へ突出する突出部を有していてもよい。
【0171】
固定板金13は、平板部131と、第2屈曲部133と、ハウジング72のハウジング本体720と、第1基板70の突出部70Eとで囲まれる空間13Cを有している(
図21参照)。雌コネクタ707から左方へ引き回される第2ハーネス78は、固定板金13における空間13Cを通過している。つまり、第2ハーネス78は、平板部131と、第2屈曲部133と、ハウジング72と、突出部70Eとで囲まれる囲まれる領域78A(
図21において網掛けを施した領域)を有している。
【0172】
このように、第1基板70が有する突出部70Eによって空間13Cが形成されており、第2ハーネス78は、空間13Cを通過する領域78Aを有している。これにより、第2ハーネス78は、別途の保持部材を設けることなく、平板部131と第1屈曲部132と第2屈曲部133とで囲まれた領域の外にはみ出すことが抑制され、第2ハーネス78の姿勢を安定させることが可能である。
【0173】
第1傾斜方向において、第1基板70の突出部70Eと固定板金13の第2屈曲部133との間には、隙間D1が存在している。隙間D1の大きさは、第2ハーネス78の太さD2未満である。第2ハーネス78の太さD2は例えば0.88mmであり、この場合には、隙間D1は例えば0.8mmに設定することができる。このように、隙間D1が第2ハーネス78の太さD2未満であるため、第2ハーネス78が突出部70Eと第2屈曲部133との間から飛び出すことが抑制され、第2ハーネス78の姿勢が安定した状態を保持することが可能となっている。
【0174】
第1センサユニット7Aにおけるハウジング本体720の左端部にはフック728が形成されており、空間13Cを左方へ向けて通過した第2ハーネス78は、ハウジング本体720とフック728との間を、第2傾斜方向における平板部131側から第1基板70側へ向けて延びた後に、さらに左方へ引き回されている。第2ハーネス78は、フック728によって延びる向きが規制されている。
【0175】
ハウジング本体720とフック728との間を通過する第2ハーネス78は、フック728の第1部728aよりも第1傾斜方向における第1屈曲部132側に位置しており、フック728によって第2屈曲部133側への移動が規制されている。このように、第2ハーネス78は、フック728によって延びる向きが規制されることで、固定板金13の第2屈曲部133に接触することが抑制されている。
【0176】
図13に示すように、第1基板70においては、第1ハーネス77が挿抜される雌コネクタ707は、左右方向において、ネジ91による締結箇所である挿入孔703を挟んで、第1受光素子75、発光素子74、および第2受光素子76と反対側に位置している。
【0177】
従って、左右方向において、挿入孔703、第1受光素子75、発光素子74、第2受光素子76、および雌コネクタ707が順に配置されている場合に比べて、雌コネクタ707を挿入孔703の近くに位置させることができる。これにより、第1ハーネス77の雄コネクタ771を雌コネクタ707から引き抜く際に、雌コネクタ707が第1ハーネス77に引っ張られて、第1基板70が変形することを抑制できる。
【0178】
図16に示すように、第2基板71についても、雌コネクタ717は、左右方向において、挿入孔713を挟んで、第1受光素子75および発光素子74と反対側に位置している。これにより、雌コネクタ717が第2ハーネス78に引っ張られて、第2基板71が変形することを抑制できる。
【0179】
[アースバネおよびアースバネの固定装置]
図4、
図6-
図8、
図22-
図24に示すように、固定板金13は、左右方向における中央部に、アースバネ82を支持するバネ受け136と、アースバネ82を案内するガイド137とを有している。バネ受け136は第1屈曲部132に形成されており、ガイド137は第2屈曲部133に形成されている。バネ受け136およびガイド137は、左右方向において、第1センサユニット7Aと第2センサユニット7Bとの間に位置している。
【0180】
アースバネ82は、導電性およびバネ性を備えた線材を巻回および屈曲することにより形成された圧縮バネであり、線材を巻回して形成されたコイル部821と、線材を屈曲して形成されコイル部821に接続される接触部822とを有している。
【0181】
アースバネ82は、コイル部821が第1傾斜方向に沿って圧縮される姿勢で配置されており、コイル部821が第1屈曲部132側に位置し、接触部822がコイル部821よりも第2屈曲部133側に位置している。
【0182】
バネ受け136は、板金部材を屈曲して形成され第2屈曲部133側へ向けて突出する突起であり、円筒状に形成されるコイル部821に第1屈曲部132側から挿入することで、コイル部821を支持している。コイル部821と、コイル部821を支持するバネ受け136とは接触している。
【0183】
ガイド137は、第2屈曲部133を第1傾斜方向に貫通し、第2傾斜方向を長手方向とするスリットである。ガイド137は、接触部822が通過可能であり、接触部822がガイド137を通過することで、ガイド137が接触部822を案内する。
【0184】
アースバネ82は、コイル部821がバネ受け136により支持され、接触部822がガイド137によって案内されることで、アースバネ82の付勢力が第1傾斜方向へ作用する姿勢で固定板金13に取り付けられている。
【0185】
画像形成装置1においては、第1本体フレーム23および第2本体フレーム24と、第1本体フレーム23および第2本体フレーム24に固定される固定板金13と、固定板金13に取り付けられるアースバネ82とによって、アースバネの固定装置が構成されている。
【0186】
バネ受け136により支持され、ガイド137に案内されるアースバネ82は、左右方向において第1センサユニット7Aと第2センサユニット7Bとの間に位置している。画像形成装置1においては、アースバネ82が第1センサユニット7Aと第2センサユニット7Bとの間に位置することにより、第1センサユニット7Aと第2センサユニット7Bとの左右方向における配置間隔を大きくとることができ、第1センサユニット7Aおよび第2センサユニット7Bを用いた色ずれ等の補正の能力を高めることが可能である。
【0187】
固定板金13に取り付けられたアースバネ82においては、コイル部821はバネ受け136とガイド137との間に取り付けられ、接触部822はガイド137に案内されており、接触部822の一部は第2屈曲部133から第1傾斜方向における下側へ突出している。第1傾斜方向における下側は、第2方向における他端側の一例である。
【0188】
固定板金13が第1本体フレーム23および第2本体フレーム24に固定されると、
図22に示すように、第2屈曲部133から突出する接触部822は、第1傾斜方向へ作用するアースバネ82の付勢力によって、基板カバー12に接触している。接触部822が基板カバー12と接触することにより、アースバネ82およびアースバネ82が取り付けられる固定板金13が接地されている。
【0189】
また、第1本体フレーム23の第1ガイド部231、および第2本体フレーム24の第2ガイド部241に挿入される固定板金13は、第1ガイド部231および第2ガイド部241によって、第1傾斜方向に沿って案内される。
【0190】
このように、固定板金13の第1本体フレーム23および第2本体フレーム24に対する案内方向と、固定板金13に取り付けられるアースバネ82の付勢力が作用する方向とが同じ第1傾斜方向であるため、固定板金13を第1本体フレーム23および第2本体フレーム24に対して挿抜するときに、アースバネ82が第1傾斜方向と交差する方向に引きずられることがなく、アースバネ82の固定板金13からの落下、および座屈の発生を抑制することが可能となっている。
【0191】
また、アースバネ82の圧縮方向は第1傾斜方向であり、固定板金13の第1本体フレーム23および第2本体フレーム24に対する案内方向と同じであるため、同様にアースバネ82の固定板金13からの落下、および座屈の発生を抑制することが可能である。
【0192】
また、アースバネ82においては、コイル部821は固定板金13の第1屈曲部132と第2屈曲部133との間に配置され、接触部822の一部のみが第2屈曲部133から突出するため、アースバネ82の固定板金13からの落下、および座屈の発生を効果的に抑制することが可能である。
【0193】
さらに、アースバネ82においては、接触部822の一部がスリットであるガイド137を通じて第2屈曲部133から第1傾斜方向における下側へ突出している。従って、アースバネ82におけるコイル部821が第2屈曲部133から第1傾斜方向における下側へ突出することを抑制でき、アースバネ82の圧縮が阻害されることがない。
【0194】
図22に示すように、アースバネ82の接触部822は、コイル部821に接続され、ガイド137を通じて第2屈曲部133から第1傾斜方向における下側へ突出する突出部8221と、突出部8221の先端から屈曲して第1傾斜方向の上側へ向けて延び、ガイド137に差し込まれる戻り部8222とを有している。戻り部8222のガイド137に差し込まれている部分は、ガイド137の長手方向において突出部8221と離間している
【0195】
戻り部8222は、第1戻り部8222aと、第2戻り部8222bとを有している。第1戻り部8222aは、突出部8221の先端に接続され、第1傾斜方向における上側へ向かうに従って突出部8221から第2傾斜方向に沿って離間している。第2戻り部8222bは、第1戻り部8222aの第1傾斜方向における上端から屈曲して第1傾斜方向における上側へ延び、第1傾斜方向における上側へ向かうに従って突出部8221に近づいている。本実施形態では、第2戻り部8222bが、戻り部8222のガイド137に差し込まれている部分である。
【0196】
このように、アースバネ82の戻り部8222においては、スリット状に形成されたガイド137を通過している突出部8221と戻り部8222とが、ガイド137の長手方向に離間している。
【0197】
従って、接触部822がコイル部821の周方向へ回転しようとすると突出部8221および戻り部8222が第2屈曲部133におけるガイド137の周縁部に当接して、接触部822の回転が規制される。これにより、接触部822がコイル部821の周方向へ回転して、接触部822と第2屈曲部133との干渉によりアースバネ82の圧縮が阻害されることを抑制できる。
【0198】
また、接触部822の戻り部8222においては、第1戻り部8222aと第2戻り部8222bとが成す角θは鈍角である。このように、第1戻り部8222aと第2戻り部8222bとが成す角θが鈍角であるため、ガイド137に差し込まれる第2戻り部8222bと、ガイド137が形成される第2屈曲部133とが、平行にならずにある程度の角度をもって交差することになる。これにより、接触部822がガイド137の長手方向に移動した場合でも、第2戻り部9222bによって接触部822をガイド137の長手方向における適正な位置に誘い込み易くなって、アースバネ82の圧縮が阻害されることを抑制できる。
【符号の説明】
【0199】
1 画像形成装置
2 筐体
7 センサユニット
7A 第1センサユニット
7B 第2センサユニット
13 固定板金
23 第1本体フレーム
24 第2本体フレーム
25 制御基板
70 第1基板
70C 下端
70D 上端
71 第2基板
72 ハウジング
74 発光素子
75 第1受光素子
76 第2受光素子
77 第1ハーネス
78 第2ハーネス
131 平板部
132 第1屈曲部
133 第2屈曲部
701 第1位置決め孔
702 第2位置決め孔
703 挿入孔
721 第1突起
722 第2突起722
723 固定用孔
728 フック
D1 (第1基板の突出部と固定板金の第2屈曲部との)隙間
D2 (第2ハーネスの)太さ