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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158036
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】木製ユニット家屋連結方法
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/348 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
E04B1/348 N
E04B1/348 F
E04B1/348 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072842
(22)【出願日】2023-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】520450189
【氏名又は名称】MEC Industry株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108442
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義孝
(72)【発明者】
【氏名】井上 雄介
(57)【要約】
【課題】2棟以上の木製ユニット家屋を手間を要せず迅速に連結することができ、設置場所に2棟以上の木製ユニット家屋から作られた各種の間取りの木製ユニット住宅を迅速かつ廉価に施工することができる木製ユニット家屋連結方法を提供する。
【解決手段】木製ユニット家屋連結方法は、第1の木製ユニット家屋10Aを土台43の上に載置し、第1の木製ユニット家屋10Aを土台43に固定し、第1の木製ユニット家屋10Aに隣接させるとともに木製ユニット家屋10Aから所定寸法離間させた状態で第2の木製ユニット家屋10Bを土台43の上に載置し、第2の木製ユニット家屋10Bをラチェット式引寄せジャッキ44によって第1の木製ユニット家屋10Aに向かって引き寄るとともに、第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに当接させた状態で連結し、第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに連結した後、第2の木製ユニット家屋10Bを土台43に固定する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2棟以上の木製ユニット家屋を連結する木製ユニット家屋連結方法において、
前記木製ユニット家屋連結方法が、第1の木製ユニット家屋を基礎立上がりに敷設された土台の上に載置し、前記第1の木製ユニット家屋を前記土台に固定する木製ユニット家屋第1固定手段と、前記第1の木製ユニット家屋に隣接させるとともに該第1の木製ユニット家屋から所定寸法離間させた状態で第2の木製ユニット家屋を前記土台の上に載置する木製ユニット家屋載置手段と、前記第2の木製ユニット家屋を所定の引っ張り機構によって前記第1の木製ユニット家屋に向かって引き寄せ、該第2の木製ユニット家屋を該第1の木製ユニット家屋に当接させた状態で連結する木製ユニット家屋連結手段と、前記第2の木製ユニット家屋を前記第1の木製ユニット家屋に連結した後、前記第2の木製ユニット家屋を前記土台に固定する木製ユニット家屋第2固定手段とを有することを特徴とする木製ユニット家屋連結方法。
【請求項2】
前記木製ユニット家屋が、前後方向又は幅方向へ長い矩形に成形されて水平方向へ展開する所定面積の木質系床プレートと、前後方向又は幅方向へ長い矩形に成形されて水平方向へ展開する所定面積の木質系天井プレートと、前記木質系天井プレートと前記木質系床プレートとの間に位置し、矩形に成形されて垂直方向へ展開する所定面積の木質系壁パネルとから形成され、前記木製ユニット家屋連結手段が、前記第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを前記引っ張り機構によって前記第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートに向かって引き寄せて該第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを該第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートに当接させた状態で連結する木製ユニット家屋第1連結手段と、前記第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートを前記引っ張り機構によって前記第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートに向かって引き寄せて該第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートを該第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートに当接させた状態で連結する木製ユニット家屋第2連結手段とから形成されている請求項1に記載の木製ユニット家屋連結方法。
【請求項3】
前記木製ユニット家屋第1連結手段が、前記第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部に対向する前記第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部を前記引っ張り機構によって該第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部に向かって引き寄せるとともに、前記第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部に対向する前記第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部を前記引っ張り機構によって該第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部に向かって引き寄せ、前記第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの端面どうしを当接させる請求項2に記載の木製ユニット家屋連結方法。
【請求項4】
前記木製ユニット家屋第1連結手段では、前記第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部の引き寄せ操作と該第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部の引き寄せ操作とが同時に行われる請求項3に記載の木製ユニット家屋連結方法。
【請求項5】
前記木製ユニット家屋第2連結手段が、前記第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部に対向する前記第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部を前記引っ張り機構によって該第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部に向かって引き寄せるとともに、前記第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部に対向する前記第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部を前記引っ張り機構によって該第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部に向かって引き寄せ、前記第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの端面どうしを当接させる請求項2又は請求項3に記載の木製ユニット家屋連結方法。
【請求項6】
前記木製ユニット家屋第2連結手段では、前記第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部の引き寄せ操作と該第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部の引き寄せ操作とが同時に行われる請求項5に記載の木製ユニット家屋連結方法。
【請求項7】
前記第2の木製ユニット家屋を前記土台の上に載置したときの前記第1の木製ユニット家屋に対する該第2の木製ユニット家屋の離間寸法が、15~25cmの範囲にある請求項1ないし請求項6いずれかに記載の木製ユニット家屋連結方法。
【請求項8】
前記木質系床プレートと前記木質系天井プレートとが、CLTから作られ、前記木質系壁パネルが、ツーバイフォー材から作られ、前記所定の引っ張り機構が、前記第1の木製ユニット家屋の木質系床プレート及び木質系天井プレートを形成するCLTの所定の箇所に設置された第1支持部材と、前記第2の木製ユニット家屋の木質系床プレート及び木質系天井プレートを形成するCLTの所定の箇所に設置された第2支持部材と、前記第1及び第2支持部材に係止されて該第2支持部材を該第1支持部材に向かって引き寄せる引寄せジャッキとから形成されている請求項1ないし請求項7いずれかに記載の木製ユニット家屋連結方法。
【請求項9】
前記木製ユニット家屋第1固定手段では、前記第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートを形成するCLTが前記鉛直ビスと前記斜めビスとのうちの少なくとも該斜めビスによって前記土台に固定され、前記木製ユニット家屋第2固定手段では、前記第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを形成するCLTが前記鉛直ビスと前記斜めビスとのうちの少なくとも該斜めビスによって前記土台に固定される請求項8に記載の木製ユニット家屋連結方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2棟以上の木製ユニット家屋を連結する木製ユニット家屋連結方法に関する。
【背景技術】
【0002】
離間して対向配置された複数の住宅ユニットと、複数の住宅ユニット間の空間を跨いで複数の住宅ユニット上に配置されている小屋ユニットとを備え、住宅ユニットが、複数本の柱と、それら柱の上端間どうしを接合する複数本の天井梁と、柱の下端間どうしを接合する複数本の床梁とから骨組みが形成され、小屋ユニットが、複数本の柱と、それら柱の上端間どうしを接合する複数本の天井梁と、柱の下端間どうしを接合する複数本の床梁とから骨組みが形成され、空間に面する住宅ユニットの柱上に小屋ユニットの柱が配置されたユニット住宅が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-241376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示のユニット住宅は、基礎の上に複数の住宅ユニットが離間して対向配置され、それら住宅ユニットの床梁が基礎の上に載置される。基礎に埋め込まれたアンカーボルトが床梁を貫通して床梁から上方へ延出し、床梁から上方へ延出するアンカーボルトにナットが螺着されることによって基礎と複数の住宅ユニットとがボルト接合される。更に、複数の住宅ユニットの間の空間を跨いで、下階の住宅ユニット上に小屋ユニットが配置され、下階の住宅ユニットと小屋ユニットとがボルト及びナットによってボルト接合される。
【0005】
住宅ユニットは、基礎にアンカーボルトを仕込み、住宅ユニットの床梁のアンカーボルトの位置にアンカーボルトを挿通する貫通孔を穿孔し、住宅ユニットの床梁の貫通孔をアンカーボルトに位置決めしつつ、貫通孔にアンカーボルトを挿通して住宅ユニットを基礎にボルト接合するから、基礎に対する住宅ユニットの固定に手間と時間とを要し、基礎と住宅ユニットとを迅速に連結することができず、設置場所に住宅を迅速かつ廉価に施工することができない。又、住宅ユニットは、柱に歪みや撓みがあり、天井と床との間に前後方向又は幅方向のずれが生じている場合でも、そのまま住宅ユニットが基礎に接合されるから、柱の歪みや撓みを修正することはできず、天井と床との間のずれを修正することができない。
【0006】
本発明の目的は、2棟以上の木製ユニット家屋を手間を要せず迅速に連結することができるとともに、それら木製ユニット家屋を土台(基礎)に手間を要せず迅速に固定することができ、設置場所に2棟以上の木製ユニット家屋から作られた各種の間取りの木製ユニット住宅を迅速かつ廉価に施工することができる木製ユニット家屋連結方法を提供することにある。本発明の他の目的は、2棟以上の木製ユニット家屋を連結しつつ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正することができ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正した状態で2棟以上の木製ユニット家屋を設置場所に施工することができる木製ユニット家屋連結方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明の前提は、少なくとも2棟以上の木製ユニット家屋を連結する木製ユニット家屋連結方法である。
【0008】
前記前提における本発明の特徴は、木製ユニット家屋連結方法が、第1の木製ユニット家屋を基礎立上がりに敷設された土台の上に載置し、第1の木製ユニット家屋を土台に固定する木製ユニット家屋第1固定手段と、第1の木製ユニット家屋に隣接させるとともに第1の木製ユニット家屋から所定寸法離間させた状態で第2の木製ユニット家屋を土台の上に載置する木製ユニット家屋載置手段と、第2の木製ユニット家屋を所定の引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋に向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に当接させた状態で連結する木製ユニット家屋連結手段と、第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に連結した後、第2の木製ユニット家屋を土台に固定する木製ユニット家屋第2固定手段とを有することにある。
【0009】
本発明の木製ユニット家屋連結方法の一例としては、木製ユニット家屋が、前後方向又は幅方向へ長い矩形に成形されて水平方向へ展開する所定面積の木質系床プレートと、前後方向又は幅方向へ長い矩形に成形されて水平方向へ展開する所定面積の木質系天井プレートと、木質系天井プレートと木質系床プレートとの間に位置し、矩形に成形されて垂直方向へ展開する所定面積の木質系壁パネルとから形成され、木製ユニット家屋連結手段が、第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートに向かって引き寄せて第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートに当接させた状態で連結する木製ユニット家屋第1連結手段と、第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートを引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートに向かって引き寄せて第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートを第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートに当接させた状態で連結する木製ユニット家屋第2連結手段とから形成されている。
【0010】
本発明の木製ユニット家屋連結方法の他の一例としては、木製ユニット家屋第1連結手段が、第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部に対向する第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部を引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部に向かって引き寄せるとともに、第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部に対向する第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部を引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部に向かって引き寄せ、第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの端面どうしを当接させる。
【0011】
本発明の木製ユニット家屋連結方法の他の一例として、木製ユニット家屋第1連結手段では、第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部の引き寄せ操作と第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部の引き寄せ操作とが同時に行われる。
【0012】
本発明の木製ユニット家屋連結方法の他の一例としては、木製ユニット家屋第2連結手段が、第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部に対向する第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部を引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部に向かって引き寄せるとともに、第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部に対向する第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部を引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部に向かって引き寄せ、第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの端面どうしを当接させる。
【0013】
本発明の木製ユニット家屋連結方法の他の一例として、木製ユニット家屋第2連結手段では、第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部の引き寄せ操作と第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部の引き寄せ操作とが同時に行われる。
【0014】
本発明の木製ユニット家屋連結方法の他の一例としては、第2の木製ユニット家屋を土台の上に載置したときの第1の木製ユニット家屋に対する第2の木製ユニット家屋の離間寸法が、15~25cmの範囲にある。
【0015】
本発明の木製ユニット家屋連結方法の他の一例としては、木質系床プレートと木質系天井プレートとが、CLTから作られ、木質系壁パネルが、ツーバイフォー材から作られ、所定の引っ張り機構が、第1の木製ユニット家屋の木質系床プレート及び木質系天井プレートを形成するCLTの所定の箇所に設置された第1支持部材と、第2の木製ユニット家屋の木質系床プレート及び木質系天井プレートを形成するCLTの所定の箇所に設置された第2支持部材と、第1及び第2支持部材に係止されて第2支持部材を第1支持部材に向かって引き寄せる引寄せジャッキとから形成されている。
【0016】
本発明の木製ユニット家屋連結方法の他の一例として、木製ユニット家屋第1固定手段では、第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートを形成するCLTが鉛直ビスと斜めビスとのうちの少なくとも斜めビスによって土台に固定され、木製ユニット家屋第2固定手段では、第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを形成するCLTが鉛直ビスと斜めビスとのうちの少なくとも斜めビスによって土台に固定される。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る木製ユニット家屋連結方法によれば、第1の木製ユニット家屋を基礎立上がりに敷設された土台の上に載置した後、第1の木製ユニット家屋を土台に固定し、第1の木製ユニット家屋に隣接させるとともに第1の木製ユニット家屋から所定寸法離間させた状態で第2の木製ユニット家屋を土台の上に載置するとともに、第2の木製ユニット家屋を所定の引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋に向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に当接させた状態で連結し、第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に連結した後、第2の木製ユニット家屋を土台に固定するから、引っ張り機構によって第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に向かって引き寄せる作業を行うだけで2棟以上の木製ユニット家屋を手間を要せず迅速に連結することができ、第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に連結した後、第2の木製ユニット家屋を土台に固定することで木製ユニット家屋を土台(基礎)に手間を要せず迅速に固定することができ、設置場所に2棟以上の木製ユニット家屋から作られた各種の間取りの木製ユニット住宅を迅速かつ廉価に施工することができる。木製ユニット家屋連結方法は、第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に向かって引き寄せて第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に当接させることで、それら木製ユニット家屋に歪みや撓みがあったとしてもその歪みや撓みが修正されるから、2棟以上の木製ユニット家屋を連結しつつ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正することができ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正した状態で2棟以上の木製ユニット家屋を設置場所に施工することができる。
【0018】
前後方向又は幅方向へ長い矩形に成形されて水平方向へ展開する所定面積の木質系床プレートと、前後方向又は幅方向へ長い矩形に成形されて水平方向へ展開する所定面積の木質系天井プレートと、木質系天井プレートと木質系床プレートとの間に位置し、矩形に成形されて垂直方向へ展開する所定面積の木質系壁パネルとから木製ユニット家屋が形成され、第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートに向かって引き寄せて第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートに当接させた状態で連結し、第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートを引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートに向かって引き寄せて第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートを第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートに当接させた状態で連結する木製ユニット家屋連結方法は、引っ張り機構によって第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートに向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートを第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートに向かって引き寄せる作業を行うだけで2棟以上の木製ユニット家屋を手間を要せず迅速に連結することができ、第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に連結した後、第2の木製ユニット家屋を土台に固定することで木製ユニット家屋を土台(基礎)に手間を要せず迅速に固定することができ、設置場所に2棟以上の木製ユニット家屋から作られた各種の間取りの木製ユニット住宅を迅速かつ廉価に施工することができる。木製ユニット家屋連結方法は、第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートに向かって引き寄せて第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートに当接させ、第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートを第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートに向かって引き寄せて第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートを第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートに当接させることで、それら木製ユニット家屋に歪みや撓みがあったとしてもその歪みや撓みが修正されるから、2棟以上の木製ユニット家屋を連結しつつ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正することができ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正した状態で2棟以上の木製ユニット家屋を設置場所に施工することができる。
【0019】
第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部に対向する第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部を引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部に向かって引き寄せるとともに、第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部に対向する第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部を引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部に向かって引き寄せ、第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの端面どうしを当接させる木製ユニット家屋連結方法は、引っ張り機構によって第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部を第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部に向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部を第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部に向かって引き寄せる作業を行うだけで2棟以上の木製ユニット家屋を手間を要せず迅速に連結することができ、第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に連結した後、第2の木製ユニット家屋を土台に固定することで木製ユニット家屋を土台(基礎)に手間を要せず迅速に固定することができ、設置場所に2棟以上の木製ユニット家屋から作られた各種の間取りの木製ユニット住宅を迅速かつ廉価に施工することができる。木製ユニット家屋連結方法は、第2の木製ユニット家屋の木質系床プレート一方の側部及び他方の側部を第1の木製ユニット家屋の木質系床プレート一方の側部及び他方の側部に向かって引き寄せ、第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの端面どうしを当接させることで、それら木製ユニット家屋に歪みや撓みがあったとしてもその歪みや撓みが修正されるから、2棟以上の木製ユニット家屋を連結しつつ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正することができ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正した状態で2棟以上の木製ユニット家屋を設置場所に施工することができる。
【0020】
第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの一方の側部の引き寄せ操作と第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの他方の側部の引き寄せ操作とが同時に行われる木製ユニット家屋連結方法は、木質系床プレートの一方の側部の引き寄せ操作と木質系床プレートの他方の側部の引き寄せ操作とを同時に行うことで、どちらかの側部が先に引き寄せられる場合と比較し、第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートの端面どうしを確実に当接させることができ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正しつつ、2棟以上の木製ユニット家屋を容易に連結することができる。
【0021】
第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部に対向する第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部を引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部に向かって引き寄せるとともに、第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部に対向する第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部を引っ張り機構によって第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部に向かって引き寄せ、第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの端面どうしを当接させる木製ユニット家屋連結方法は、引っ張り機構によって第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部を第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部に向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部を第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部に向かって引き寄せる作業を行うだけで2棟以上の木製ユニット家屋を手間を要せず迅速に連結することができ、第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に連結した後、第2の木製ユニット家屋を土台に固定することで木製ユニット家屋を土台(基礎)に手間を要せず迅速に固定することができ、設置場所に2棟以上の木製ユニット家屋から作られた各種の間取りの木製ユニット住宅を迅速かつ廉価に施工することができる。木製ユニット家屋連結方法は、第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレート一方の側部及び他方の側部を第1の木製ユニット家屋の木質系天井プレート一方の側部及び他方の側部に向かって引き寄せ、第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの端面どうしを当接させることで、それら木製ユニット家屋に歪みや撓みがあったとしてもその歪みや撓みが修正されるから、2棟以上の木製ユニット家屋を連結しつつ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正することができ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正した状態で2棟以上の木製ユニット家屋を設置場所に施工することができる。
【0022】
第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部の引き寄せ操作と第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの他方の側部の引き寄せ操作とが同時に行われる木製ユニット家屋連結方法は、木質系天井プレートの一方の側部の引き寄せ操作と木質系天井プレートの他方の側部の引き寄せ操作とを同時に行うことで、どちらかの側部が先に引き寄せられる場合と比較し、第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系天井プレートの端面どうしを確実に当接させることができ、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正しつつ、2棟以上の木製ユニット家屋を容易に連結することができる。
【0023】
第2の木製ユニット家屋を土台の上に載置したときの第1の木製ユニット家屋に対する第2の木製ユニット家屋の離間寸法が15~25cmの範囲にある木製ユニット家屋連結方法は、第1の木製ユニット家屋から15~25cmの範囲で離間させた第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋を第1の木製ユニット家屋に当接させることで、木製ユニット家屋の歪みや撓みを確実に修正しつつ、2棟以上の木製ユニット家屋を容易に連結することができる。
【0024】
木質系床プレートと木質系天井プレートとがCLTから作られ、木質系壁パネルがツーバイフォー材から作られ、所定の引っ張り機構が、第1の木製ユニット家屋の木質系床プレート及び木質系天井プレートを形成するCLTの所定の箇所に設置された第1支持部材と、第2の木製ユニット家屋の木質系床プレート及び木質系天井プレートを形成するCLTの所定の箇所に設置された第2支持部材と、第1及び第2支持部材に係止されて第2支持部材を第1支持部材に向かって引き寄せる引寄せジャッキとから形成されている木製ユニット家屋連結方法は、第1及び第2支持部材に係止された引寄せジャッキを利用し、第2の木製ユニット家屋のCLTから作られた木質系床プレートや木質系天井プレートを引き寄せることで、2棟以上の木製ユニット家屋を手間を要せず迅速に連結することができるとともに、繊維方向が直交するCLTが高い強度を有し、容易に変形することがないから、CLTから作られた木質系床プレートや木質系天井プレートを引き寄せたとしても、木質系床プレートや木質系天井プレートが変形することはなく、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正しつつ、2棟以上の木製ユニット家屋を設置場所に精密に施工することができる。
【0025】
第1の木製ユニット家屋の木質系床プレートを形成するCLTが鉛直ビスと斜めビスとのうちの少なくとも斜めビスによって土台に固定され、第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを形成するCLTが鉛直ビスと斜めビスとのうちの少なくとも斜めビスによって土台に固定される木製ユニット家屋連結方法は、高い強度のCLTから作られた第1及び第2の木製ユニット家屋の木質系床プレートを鉛直ビスと斜めビスとのうちの少なくとも斜めビスによって土台に固定することで、木製ユニット家屋の歪みや撓みを修正しつつ2棟以上の木製ユニット家屋を設置場所に強固に施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】一例として示す木製ユニット家屋の正面側から見た斜視図。
図2】背面側から見た図1の木製ユニット家屋の斜視図。
図3図1の木製ユニット家屋の正面図。
図4】他の一例として示す木製ユニット家屋の正面側から見た斜視図。
図5】背面側から見た図4の木製ユニット家屋の斜視図。
図6図4の木製ユニット家屋の正面図。
図7】木製ユニット家屋連結方法の一例を説明する木製ユニット家屋の側面図。
図8図7から続く木製ユニット家屋連結方法の一例を説明する木製ユニット家屋の側面図。
図9】木製ユニット家屋連結方法の他の一例を説明する木製ユニット家屋の側面図。
図10図9から続く木製ユニット家屋連結方法の一例を説明する木製ユニット家屋の側面図。
図11】木製ユニット家屋連結方法の他の一例を説明する木製ユニット家屋の側面図。
図12図11から続く木製ユニット家屋連結方法の一例を説明する木製ユニット家屋の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
一例として示す木製ユニット家屋10Aの正面側から見た斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る木製ユニット家屋連結方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、図2は、背面側から見た図1の木製ユニット家屋10Aの斜視図であり、図3は、図1の木製ユニット家屋10Aの正面図である。図4は、他の一例として示す木製ユニット家屋10Bの正面側から見た斜視図であり、図5は、背面側から見た図4の木製ユニット家屋10Bの斜視図である。図6は、図4の木製ユニット家屋10Bの正面図である。図1及び図4では、上下方向を矢印X、前後方向を矢印Yで示し、幅方向を矢印Zで示す。
【0028】
木製ユニット家屋連結方法に使用する図1の木製ユニット家屋10A及び図4の木製ユニット家屋10Bは、組立工場において組み立てられた後、所定の輸送手段によって所定の設置場所へ運搬され、設置場所に建て付けられる。2棟以上の木製ユニット家屋10A,10Bを組み合わせて設置場所に建て付けることで、各種の間取りの木製ユニット住宅が作られる。運搬手段には、輸送車両や鉄道、船舶が利用される。
【0029】
図1に示す木製ユニット家屋10Aは、水平方向へ展開する所定面積の木質系天井プレート11aと、水平方向へ展開する所定面積の木質系床プレート12aと、垂直方向へ展開する所定面積の木質系壁パネル13とから形成されている。木質系天井プレート11aは、ひき板(ラミナ)を並べた後に繊維方向が直交するように接着剤(水性高分子イソシネアート系樹脂接着剤(非ホルムアルデヒド系接着剤))によって積層接着したCLT(Cross Laminated Timber)から作られている。
【0030】
CLTには、3層3プライ、3層4プライ、5層5プライ、5層7プライ、7層7プライ、9層9プライのいずれかを使用することができる。CLTとしては、スギから作られたスギCLTパネル、ヒノキから作られたヒノキCLTパネル、カラマツから作られたカラマツCLTパネル、トドマツから作られたトドマツCLTパネルを使用することができる。CLTは、優れた断熱性と高い省エネ効果を有し、優れた耐震性を有するとともに、鉄筋コンクリート造と比べて軽量である。尚、CLTとして今後開発されるあらゆる種類のCLTを使用することができる。
【0031】
図1の木製ユニット家屋10aの木質系天井プレート11aは、前後方向へ長い略矩形に成形され、前後方向へ延びる第1端縁部14及び第2端縁部15と、幅方向へ延びる第1側縁部16及び第2側縁部17とを有する。木質系天井プレート11aの上面18には、前後方向へ等間隔離間して幅方向へ延びる複数本の垂木19が配置されている。それら垂木19には、野地合板20が取り付けられている。それら垂木19及び野地合板20は、木質系天井プレート11a(CLT)に長ビス(図示せず)によって固定されている。
【0032】
CLTから作られた木質系天井プレート11aの第1側縁部16の幅方向中央(所定の箇所)には、前後方向へ延出する第1フック部材21a(第1支持部材)が取り付けられ、木質系天井プレート11aの第2側縁部17の幅方向中央(所定の箇所)には、前後方向へ延出する第1フック部材21b(第1支持部材)が取り付けられている。第1フック部材21a,21b(第1支持部材)は、木質系壁パネル13に挿通されて木質系天井プレート11a(CLT)の第1側縁部16及び第2側縁部17に螺着固定された固定部(図示せず)と、固定部につながって木質系天井プレート11aの第1側縁部16及び第2側縁部17(木質系壁パネル13)から幅方向へ露出するフック部22とを有する。それら第1フック部材21a,21bのフック部22には、後記するラチェット式引寄せジャッキ44(引寄せジャッキ)から延びるチェーン45又はワイヤーロープ45の一端部が係止される(引っ掛けられる)。
【0033】
尚、図1の木製ユニット家屋10Aでは、木質系天井プレート11aの第1側縁部16の側の木質系天井プレート11aの上面18(所定の箇所)の幅方向中央に上方へ延出する第1フック部材21a(第1支持部材)が取り付けられ、木質系天井プレート11aの第2側縁部17の側の木質系天井プレート11aの上面18(所定の箇所)の幅方向中央に上方へ延出する第1フック部材21b(第1支持部材)が取り付けられる場合もある。又、木質系天井プレート11aの第1側縁部16の側の木質系天井プレート11aの下面23(所定の箇所)の幅方向中央に下方へ延出する第1フック部材21a(第1支持部材)が取り付けられ、木質系天井プレート11aの第2側縁部17の側の木質系天井プレート11aの下面23(所定の箇所)の幅方向中央に下方へ延出する第1フック部材21b(第1支持部材)が取り付けられる場合もある。
【0034】
図1の木製ユニット家屋の木質系床プレート12aは、木質系天井プレート11aと同様に、CLTから作られている。木質系床プレート12aは、前後方向へ長い略矩形に成形され、前後方向へ延びる第1端縁部24及び第2端縁部25と、幅方向へ延びる第1側縁部26及び第2側縁部27とを有する。木質系床プレート12a(CLT)の上面28には、フローリング29が施されている。フローリング29(遮音性能を高める特殊緩衝材のついた遮音木質床材)は、木質系床プレート12a(CLT)の上面28に接着剤によって接合されている。
【0035】
CLTから作られた木質系床プレート12aの第1側縁部26の幅方向中央(所定の箇所)には、前後方向へ延出する第1フック部材21c(第1支持部材)が取り付けられ、木質系床プレート12aの第2側縁部27の幅方向中央(所定の箇所)には、前後方向へ延出する第1フック部材21d(第1支持部材)が取り付けられている。第1フック部材21c,21d(第1支持部材)は、木質系壁パネル13に挿通されて木質系床プレート12a(CLT)の第1側縁部26及び第2側縁部27に螺着固定された固定部(図示せず)と、固定部につながって木質系床プレート12aの第1側縁部26及び第2側縁部27から前後方向へ露出するフック部22とを有する。それら第1フック部材21c,21dのフック部22には、ラチェット式引寄せジャッキ44(引寄せジャッキ)から延びるチェーン45又はワイヤーロープ45の一端部が係止される(引っ掛けられる)。
【0036】
尚、図1の木製ユニット家屋10Aでは、木質系床プレート12aの第1側縁部26の側の木質系床プレート12aの上面28(所定の箇所)の幅方向中央に上方へ延出する第1フック部材21c(第1支持部材)が取り付けられ、木質系床プレート12aの第2側縁部27の側の木質系床プレート12aの上面28(所定の箇所)の幅方向中央に上方へ延出する第1フック部材21d(第1支持部材)が取り付けられる場合もある。第1フック部材21a~21d(第1支持部材)は、組立工場において木質系天井プレート11aや木質系床プレート12aに取り付けられる場合、又は、設置場所において木質系天井プレート11aや木質系床プレート12aに取り付けられる場合がある。
【0037】
図1の木製ユニット家屋10Aの木質系壁パネル13は、幅方向へ延びる所定面積の木質系第1壁パネル13aと、幅方向へ延びる所定面積の木質系第2壁パネル13bと、前後方向へ延びる所定面積の木質系第3壁パネル13cとから形成されている。木質系第1~木質系第3壁パネル13a~13cは、ツーバイフォー材(2×4材)を使用したツーバイフォー工法によって作られ、略矩形に成形されている。
【0038】
CLTやーバイフォー材(2×4材)は、再生可能な循環資源である木材を構造材として使用しており、CLTやーバイフォー材(2×4材)を使用することで持続可能な木材資源を有効活用することができる。CLTやツーバイフォー材(2×4材)は、材料製造過程で使用されるエネルギー量やCOの排出量が鉄やコンクリート等に比べ少なく、環境負荷が少ない建築材料である。CLTやーバイフォー材(2×4材)を構成する木材は、計画的な伐採と植林により再生産が可能な唯一の天然資源であるため、永続的に使用し続けることができる。
【0039】
更に、管理された森林(経済林)において、計画的に伐採しかつ植林することを繰り返すことで、健全な森林を再生することができる。CLTやーバイフォー材(2×4材)を建築資材として用いることは、大気中のCOを吸収・固定したまま建物内にストックすることになり、これは森林と同じ役割である。長寿命の木造住宅ストックをつくることは、街の中にもうひとつの森林を持つということになり、環境保全にもつながる。
【0040】
木質系第1~第3壁パネル13a~13cは、図示はしていないが、前後方向又は幅方向へ延びる頭つなぎ(角木材)及び上枠(角木材)と、上枠から上下方向下方に位置して前後方向又は幅方向へ延びる下枠(角木材)と、上下枠の間に位置して上下方向へ延びる第1縦枠(角木材)と、第1縦枠から前後方向又は幅方向へ離間対向して上下方向へ延びる第2縦枠(角木材)と、第1及び第2縦枠の間に位置して上下方向へ延びていて前後方向又は幅方向へ離間して並ぶ複数のスタッド(角木材)とから形成されている。
【0041】
頭つなぎや上枠、下枠、第1縦枠、第2縦枠、スタッドは、規格化された釘によって連結されている。木質系第1~第3壁パネルは、2×4材(頭つなぎ、上枠、下枠、第1縦枠、第2縦枠、スタッド)の各木材を組んで「枠組」を作り、剛性の高いダイヤフラムを構成している。
【0042】
木質系第1壁パネル13aは、幅方向へ延びる上端部30(頭つなぎ及び上枠)と、上端部30の上下方向下方に位置して幅方向へ延びる下端部31(下枠)と、上端部30から下端部31に向かって上下方向へ延びる両側縁部32,33(第1縦枠、第2縦枠)とを有する。木質系第1壁パネル13aには、各種形状の窓枠(サッシ)やドア枠が作られる。
【0043】
木質系第2壁パネル13bは、木質系第1壁パネル13aから前後方向へ離間対向している。木質系第2壁パネル13bは、幅方向へ延びる上端部30(頭つなぎ及び上枠)と、上端部30の上下方向下方に位置して幅方向へ延びる下端部31(下枠)と、上端部30から下端部31に向かって上下方向へ延びる両側縁部32,33(第1縦枠、第2縦枠)とを有する。木質系第2パネル13bには、各種形状の窓枠(サッシ)やドア枠が作られる。
【0044】
木質系第3壁パネル13cは、木質系第1壁パネル13aの側縁部33と木質系第2壁パネル13bの側縁部33との間に位置している。木質系第3壁パネル13cは、前後方向へ延びる上端部30(頭つなぎ及び上枠)と、上端部30の上下方向下方に位置して前後方向へ延びる下端部31(下枠)と、上端部30から下端部31に向かって上下方向へ延びる両側縁部32,33(第1縦枠、第2縦枠)とを有する。木質系第3パネル13cには、各種形状の窓枠(サッシ)が作られる。尚、木質系第1~第3壁パネル13a~13cには、図示はしていないが、配線ケーブルやコンセントBOX、コンセントプレート等の電気器具、給排水管等の水回り機器、配管やダクト等の空調機器の各設備が設置され、換気口やエアコンの冷媒管・ドレンホース用孔が穿孔される。
【0045】
図1の木製ユニット家屋10Aでは、木質系第1~第3壁パネル13a~13cが木質系天井プレート11a及び木質系床プレート12aに連結され、木質系第1壁パネル13aと第3壁パネル13cとが連結されているとともに、木質系第2壁パネル13bと第3壁パネル13cとが連結されている。木質系天井プレート11a及び木質系床プレート12aに木質系第1~第3壁パネル13a~13cを連結するとともに、木質系第1~第3壁パネル13a~13cを連結することで、木質系天井プレート11a、木質系床プレート11b、木質系第1~第3壁パネル13a~13cに囲繞された前後方向(又は幅方向)へ長い所定容積の内部居住空間が画成される。
【0046】
木質系天井プレート11aと木質系第1~第3壁パネル13a~13cとは、ホールダウン金物(引き寄せ金物)によって連結されるとともに、鉛直長ビス(鉛直ビス)と斜め長ビス(斜めビス)とのうちの少なくとも斜め長ビスによって連結される。木質系床プレート12aと木質系第1~第3壁パネル13a~13cとは、ホールダウン金物(引き寄せ金物)によって連結されるとともに、鉛直長ビス(鉛直ビス)と斜め長ビス(斜めビス)とのうちの少なくとも斜め長ビスによって連結される。木質系第1~第3壁パネル13a~13cは、長ビスによって連結される。
【0047】
図4に示す木製ユニット家屋10Bは、水平方向へ展開する所定面積の木質系天井プレート11bと、水平方向へ展開する所定面積の木質系床プレート12bと、垂直方向へ展開する所定面積の木質系壁パネル13とから形成されている。木質系天井プレート11b及び木質系床プレート12bは、図1の木製ユニット家屋10Aのそれらと同様のCLT(Cross Laminated Timber)から作られている。
【0048】
図4の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bは、前後方向へ長い略矩形に成形され、前後方向へ延びる第1端縁部34及び第2端縁部35と、幅方向へ延びる第1側縁部36及び第2側縁部37とを有する。前後方向へ等間隔離間して幅方向へ延びる複数本の垂木19が木質系天井プレート11bの上面18に配置され、それら垂木19に野地合板20が取り付けられている。それら垂木19及び野地合板20は、木質系天井プレート11b(CLT)に長ビス(図示せず)によって固定されている。
【0049】
CLTから作られた木質系天井プレート11bの第1側縁部36の幅方向中央(所定の箇所)には、前後方向へ延出する第2フック部材38a(第2支持部材)が取り付けられ、木質系天井プレート11bの第2側縁部37の幅方向中央(所定の箇所)には、前後方向へ延出する第2フック部材38b(第2支持部材)が取り付けられている。第2フック部材38a,38b(第2支持部材)は、木質系天井プレート11b(CLT)の第1側縁部36及び第2側縁部37に螺着固定された固定部(図示せず)と、固定部につながって木質系天井プレート11bの第1側縁部36及び第2側縁部37から前後方向へ露出するフック部22とを有する。それら第2フック部材38a,38bのフック部22には、ラチェット式引寄せジャッキ44(引寄せジャッキ)から延びるチェーン45又はワイヤーロープ45の他端部が係止される(引っ掛けられる)。
【0050】
尚、図4の木製ユニット家屋10Bでは、木質系天井プレート11bの第1側縁部36の側の木質系天井プレート11bの上面18(所定の箇所)の幅方向中央に上方へ延出する第2フック部材38a(第2支持部材)が取り付けられ、木質系天井プレート11bの第2側縁部37の側の木質系天井プレート11bの上面18(所定の箇所)の幅方向中央に上方へ延出する第2フック部材38b(第2支持部材)が取り付けられる場合もある。又、木質系天井プレート11bの第1側縁部36の側の木質系天井プレート11bの下面23(所定の箇所)の幅方向中央に下方へ延出する第2フック部材38a(第2支持部材)が取り付けられ、木質系天井プレート11bの第2側縁部37の側の木質系天井プレート11bの下面23(所定の箇所)の幅方向中央に下方へ延出する第2フック部材38b(第2支持部材)が取り付けられる場合もある。
【0051】
図4の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bは、木質系天井プレート11bと同様に、CLTから作られている。木質系床プレート12bは、前後方向へ長い略矩形に成形され、前後方向へ延びる第1端縁部39及び第2端縁部40と、幅方向へ延びる第1側縁部41及び第2側縁部42とを有する。木質系床プレート12b(CLT)の上面18には、接着剤によってフローリング29(遮音性能を高める特殊緩衝材のついた遮音木質床材)が接合されている。
【0052】
CLTから作られた木質系床プレート12bの第1側縁部41の幅方向中央(所定の箇所)には、前後方向へ延出する第2フック部材38c(第2支持部材)が取り付けられ、木質系床プレート12bの第2側縁部41の幅方向中央(所定の箇所)には、前後方向へ延出する第2フック部材38d(第2支持部材)が取り付けられている。第2フック部材38c,38d(第2支持部材)は、木質系壁パネル13に挿通されて木質系床プレート12b(CLT)の第1側縁部41及び第2側縁部42に螺着固定された固定部(図示せず)と、固定部につながって木質系床プレート12bの第1側縁部41及び第2側縁部42から前後方向へ露出するフック部22とを有する。それら第2フック部材38c,38dのフック部22には、ラチェット式引寄せジャッキ44(引寄せジャッキ)から延びるチェーン45又はワイヤーロープ45の他端部が係止される(引っ掛けられる)。
【0053】
尚、図4の木製ユニット家屋10Bでは、木質系床プレート12bの第1側縁部41の側の木質系床プレート12bの上面28(所定の箇所)の幅方向中央に上方へ延出する第2フック部材38c(第2支持部材)が取り付けられ、木質系床プレート12bの第2側縁部42の側の木質系床プレート12bの上面28(所定の箇所)の幅方向中央に上方へ延出する第2フック部材38d(第2支持部材)が取り付けられる場合もある。第2フック部材38a~38d(第2支持部材)は、組立工場において木質系天井プレート11bや木質系床プレート12bに取り付けられる場合、又は、設置場所において木質系天井プレート11bや木質系床プレート12bに取り付けられる場合がある。
【0054】
図4の木製ユニット家屋10Bの木質系壁パネル13は、幅方向へ延びる所定面積の木質系第1壁パネル13dと、幅方向へ延びる所定面積の木質系第2壁パネル13eとから形成されている。木質系第1壁パネル13d及び木質系第2壁パネル13eは、図1の木製ユニット家屋10Aの木質系第1壁パネル~木質系第3壁パネル13a~13dと同様に、ツーバイフォー材(2×4材)を使用したツーバイフォー工法によって作られ、略矩形に成形されている。
【0055】
木質系第1壁パネル13d及び木質系第2壁パネル13eは、前後方向又は幅方向へ延びる頭つなぎ(角木材)及び上枠(角木材)と、上枠から上下方向下方に位置して前後方向又は幅方向へ延びる下枠(角木材)と、上下枠の間に位置して上下方向へ延びる第1縦枠(角木材)と、第1縦枠から前後方向又は幅方向へ離間対向して上下方向へ延びる第2縦枠(角木材)と、第1及び第2縦枠の間に位置して上下方向へ延びていて前後方向又は幅方向へ離間して並ぶ複数のスタッド(角木材)とから形成されている。
【0056】
頭つなぎや上枠、下枠、第1縦枠、第2縦枠、スタッドは、木質系第1~第3壁パネル13a~13dのそれらと同様に、規格化された釘によって連結されている。木質系第1壁パネル13d及び木質系第2壁パネル13eは、2×4材(頭つなぎ、上枠、下枠、第1縦枠、第2縦枠、スタッド)の各木材を組んで「枠組」を作り、剛性の高いダイヤフラムを構成している。
【0057】
木質系第1壁パネル13dは、幅方向(又は前後方向)へ延びる上端部30(頭つなぎ及び上枠)と、上端部30の上下方向下方に位置して幅方向(又は前後方向)へ延びる下端部31(下枠)と、上下方向へ延びる両側縁部32,33(第1縦枠、第2縦枠)とを有する。木質系第1壁パネル13dには、各種形状の窓枠(サッシ)やドア枠が作られる。
【0058】
木質系第2壁パネル13eは、木質系第1壁パネル13dから前後方向へ離間対向している。木質系第2壁パネル13eは、幅方向へ延びる上端部30(頭つなぎ及び上枠)と、上端部30の上下方向下方に位置して幅方向へ延びる下端部31(下枠)と、上下方向へ延びる両側縁部32,33(第1縦枠)とを有する。木質系第2パネル13eには、各種形状の窓枠(サッシ)やドア枠が作られる。尚、木質系第1壁パネル13d及び木質系第2壁パネル13eには、図示はしていないが、配線ケーブルやコンセントBOX、コンセントプレート等の電気器具、給排水管等の水回り機器、配管やダクト等の空調機器の各設備が設置され、換気口やエアコンの冷媒管・ドレンホース用孔が穿孔される。
【0059】
図4の木製ユニット家屋10Bでは、木質系第1壁パネル13d及び木質系第2壁パネル13eが木質系天井プレート11b及び木質系床プレート12bに連結されている。木質系天井プレート11b及び木質系床プレート12bに木質系第1壁パネル13d及び木質系第2壁パネル13eを連結することで、木質系天井プレート11b、木質系床プレート12b、木質系第1及び第2壁パネル13d,13eに囲繞された前後方向へ長い所定容積の内部居住空間が画成される。
【0060】
木質系第1及び第2壁パネル13d,13eと木質系天井プレート11bとは、ホールダウン金物(引き寄せ金物)によって連結されるとともに、鉛直長ビス(鉛直ビス)と斜め長ビス(斜めビス)とのうちの少なくとも斜め長ビスによって連結される。木質系第1及び第2壁パネル13d,13eと木質系床プレート12bとは、鉛直長ビス(鉛直ビス)と斜め長ビス(斜めビス)とのうちの少なくとも斜め長ビスによって連結される。
【0061】
図7は、木製ユニット家屋連結方法の一例を説明する木製ユニット家屋10A,10Bの側面図であり、図8は、図7から続く木製ユニット家屋連結方法の一例を説明する木製ユニット家屋10A,10Bの側面図である。図7では、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bが土台43の上に載置された状態で示す。図7,8では、図1及び図4の第1木製ユニット家屋10A,10Bを模式的に示す。
【0062】
工場において組み立てられた図1に示す木製ユニット家屋10A(第1の木製ユニット家屋10A)は、運搬車両(輸送手段)によって設置場所に運ばれた後、運搬車両からクレーン(図示せず)によって吊り上げられ、基礎工事によって作られた設置場所の基礎(べた基礎、布基礎)の基礎立上がりに敷設された土台43の上に載置される。第1の木製ユニット家屋10Aを土台43の上に載置した後、土台43に対する第1の木製ユニット家屋10Aの位置の前後方向及び幅方向の微調整を行い、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12a(CLT)を土台43に連結・固定する(木製ユニット家屋第1固定手段)。第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12a(CLT)と土台43とは、鉛直長ビス(鉛直ビス)と斜め長ビス(斜めビス)とによって固定される。
【0063】
次に、工場において組み立てられて運搬車両(輸送手段)によって設置場所に運ばれた図4に示す木製ユニット家屋10B(第2の木製ユニット家屋10B)が運搬車両からクレーンによって吊り上げられ、第2の木製ユニット家屋10Bが土台43の上に載置される。第2の木製ユニット家屋10Bは、第1の木製ユニット家屋10Aに隣接するとともに第1の木製ユニット家屋10Aから所定寸法離間した状態で土台43の上に載置される(木製ユニット家屋載置手段)。
【0064】
第2の木製ユニット家屋10Bを土台43の上に載置すると、土台43に載置された第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1側縁部26と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1側縁部41とが前後方向へ一列に並び、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2側縁部27と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2側縁部42とが前後方向へ一列に並び、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39とが前後方向へ対向する。
【0065】
更に、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1側縁部16と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1側縁部36とが前後方向へ一列に並び、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2側縁部17と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2側縁部37とが前後方向へ一列に並び、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34とが前後方向へ対向する。
【0066】
木製ユニット家屋連結方法では、第1の木製ユニット家屋10Aと第2の木製ユニット家屋10Bとを土台43の上に載置した後、第1の木製ユニット家屋10A及び第2の木製ユニット家屋10Bに前後方向又は幅方向の歪みや撓みが生じているか否かの測定が行われる。
【0067】
図7に示すように、第2の木製ユニット家屋10Bに歪み又は撓みが生じており、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aとの幅方向の離間寸法L1が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aとの幅後方向の離間寸法L2よりも大きく、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bが木質系天井プレート11bよりも幅方向にズレ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aが第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aよりも幅方向側方に位置している。
【0068】
尚、第1の木製ユニット家屋10Aのみに歪み又は撓みが生じており、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aが木質系天井プレート11aよりも幅方向にズレ、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aが第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aよりも幅方向側方に位置している場合もある。
【0069】
又、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bに歪み又は撓みが生じており、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aが木質系天井プレート11aよりも幅方向にズレ、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aが第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面24aよりも幅方向側方に位置し、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bが木質系天井プレート11bよりも幅方向にズレ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aが第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aよりも幅方向側方に位置している場合もある。
【0070】
木製ユニット家屋載置手段では、第2の木製ユニット家屋10Bを土台43の上に載置したときの第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aに対する第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aの幅方向の離間寸法L1(第1の木製ユニット家屋10Aに対する第2の木製ユニット家屋10Bの離間寸法L1)は、15~25cmの範囲にある。尚、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aとの前後方向の好ましい離間寸法L1(第1の木製ユニット家屋10Aと第2の木製ユニット家屋10Bとの離間寸法L1)は、20cmである。
【0071】
第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aとの幅方向の離間寸法L1が25cmを超過すると、後記する木製ユニット家屋連結手段において第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに向かって引き寄せる手間と時間とがかかり、第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに向かって素早く引き寄せることができない。
【0072】
第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aとの前後方向の離間寸法L1が15cm未満では、木製ユニット家屋連結手段において第2の木製ユニット家屋10Bを引き寄せる距離が短く、第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに向かって引き寄せたとしても、木製ユニット家屋10A,10Bに生じた歪みや撓みを修正することができない場合がある。
【0073】
第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに隣接して土台43の上に載置した後、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1側縁部26に取り付けられた第1フック部材21c(第1支持部材)と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1側縁部41に取り付けられた第2フック部材38c(第2支持部材)との間にラチェット式引寄せジャッキ44を配置し、ラチェット式引寄せジャッキ44に連接されたチェーン45又はワイヤーロープ45の一端部を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1フック部材21cのフック部22に係止するとともに(引っ掛けるとともに)、チェーン又45はワイヤーロープ45の他端部を第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2フック部材38cのフック部22に係止する(引っ掛ける)。
【0074】
更に、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2側縁部27に取り付けられた第1フック部材21d(第1支持部材)と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2側縁部42に取り付けられた第2フック部材38d(第2支持部材)との間にラチェット式引寄せジャッキ44を配置し、ラチェット式引寄せジャッキ44に連接されたチェーン45又はワイヤーロープ45の一端部を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1フック部材21dのフック部22に係止するとともに(引っ掛けるとともに)、チェーン45又はワイヤーロープ45の他端部を第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2フック部材38dのフック部22に係止する(引っ掛ける)。
【0075】
第1及び第2フック部材21c,21d,38c,38dのフック部22にチェーン45又はワイヤーロープ45を係止した後、それらラチェット式引寄せジャッキ44のハンドル46を手動で往復旋回させる。ラチェット式引寄せジャッキ44のハンドル46を往復旋回させると、チェーン45又はワイヤーロープ45がラチェット式引寄せジャッキ44に向かって次第に引き寄せられ、それによって図7に矢印M1で示すように第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1側縁部41が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1側縁部26に向かって幅方向へ次第に引き寄せられるとともに、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2側縁部42が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2側縁部27に向かって幅方向へ次第に引き寄せられる。第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bは、土台43の上を摺動下に引き寄せられる。
【0076】
第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1及び第2側縁部41,42が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1及び第2側縁部26,27に向かって引き寄せられることで、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bが第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aに当接した状態で連結される(木製ユニット家屋連結手段(木製ユニット家屋第1連結手段))。木製ユニット家屋第1連結手段において第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bとが当接することで、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aとが当接する。図7,8に示す木製ユニット家屋第1連結手段では、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1側縁部41(一方の側部)の引き寄せ操作と第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2側縁部42(他方の側部)の引き寄せ操作とが同時に行われる。
【0077】
尚、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bが木質系天井プレート11bよりも前後方向後方にズレ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aが第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aよりも幅方向側方に位置しているから、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1及び第2側縁部41,42が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1及び第2側縁部26,27に向かって引き寄せられることで、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1及び第2側縁部36,37が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1及び第2側縁部16,17に向かって引き寄せられるとともに、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aとが当接した時点で、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aとが当接し、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bが第1の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11aに当接した状態で連結される。
【0078】
第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系床プレート12a,12bの第1及び第2端縁部25,39の端面25a,39aが当接し、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bの第1及び第2端縁部15,34の端面15a,34aが当接した後、土台43に対する第2の木製ユニット家屋10Bの位置の前後方向の微調整を行い、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12b(CLT)を土台43に連結・固定する(木製ユニット家屋第2固定手段)。更に、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bどうしを固定する。第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12b(CLT)と土台43とは、鉛直長ビス(鉛直ビス)と斜め長ビス(斜めビス)とによって固定され、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bどうしは、斜め長ビス(斜めビス)によって固定される。
【0079】
第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12b(CLT)を土台43に固定し、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bどうしを固定した後、ラチェット式引寄せジャッキ44の切替レバーを逆に設定し、ハンドル46を手動で往復旋回させてジャッキ44を緩め、第1及び第2フック部材21c,21d,38c,38dのフック部22からチェーン45又はワイヤーロープ45を取り外すとともに、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11b及び木質系床プレート12a,12bの第1及び第2側縁部16,17,26,27,36,37,41,42から第1及び第2フック部材21a~21d,38a~38dを取り外す。
【0080】
尚、第1及び第2フック部材21a~21d,38a~38dからチェーン45又はワイヤーロープ45を取り外し、第1及び第2フック部材21a~21d,38a~38dを木質系天井プレート11b及び木質系床プレート12bの第1及び第2側縁部16,17,26,27,36,37,41,42から取り外した後、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12b(CLT)を土台43に固定し、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bどうしを固定する場合もある。
【0081】
図7,8に示す木製ユニット家屋連結方法では、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1及び第2側縁部41,42を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1及び第2側縁部26,27に向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aとが当接すると、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aとが当接し、それによって第2の木製ユニット家屋10Bに生じた歪み又は撓みが修正される。
【0082】
尚、既述のように、第1の木製ユニット家屋10Aのみに歪み又は撓みが生じている場合や第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bに歪み又は撓みが生じている場合であっても、木製ユニット家屋第1連結手段によって第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aとが当接することで、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aとが当接し、それによって第1の木製ユニット家屋10Aの歪み又は撓みが修正され、又は、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの歪み又は撓みが修正される。
【0083】
図9は、木製ユニット家屋連結方法の他の一例を説明する木製ユニット家屋10A,10Bの側面図であり、図10は、図9から続く木製ユニット家屋連結方法の一例を説明する木製ユニット家屋10A,10Bの側面図である。図9では、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bが土台43の上に載置された状態で示す。図9,10では、図1及び図4の第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bを模式的に示す。
【0084】
図9,10に示す木製ユニット家屋連結方法では、図7,8のそれと同様に、第1の木製ユニット家屋10Aを基礎の基礎立上がりに敷設された土台43の上に載置し、土台43に対する第1の木製ユニット家屋10Aの位置の前後方向及び幅方向の微調整を行い、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12a(CLT)を土台43に連結・固定する(木製ユニット家屋第1固定手段)。第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに隣接させるとともに第1の木製ユニット家屋10Aから所定寸法離間させた状態で土台43の上に載置する(木製ユニット家屋載置手段)。第1の木製ユニット家屋10Aと第2の木製ユニット家屋10Bとを土台43の上に載置した後、第1の木製ユニット家屋10A及び第2の木製ユニット家屋10Bに前後方向又は幅方向の歪みや撓みが生じているか否かの測定を行う。
【0085】
図9に示すように、第2の木製ユニット家屋10Bに歪み又は撓みが生じており、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aとの幅方向の離間寸法L1が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aとの幅方向の離間寸法L2よりも小さく、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bが木質系床プレート12bよりも幅方向側方にズレ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2端縁部34の端面34aが第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2端縁部39の端面39aよりも幅方向側方に位置している。
【0086】
尚、第1の木製ユニット家屋10Aのみに歪み又は撓みが生じており、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aが木質系床プレート12aよりも幅方向側方にズレ、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aが第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aよりも幅方向側方に位置している場合もある。
【0087】
又、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bに歪み又は撓みが生じており、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aが木質系床プレート12aよりも幅方向側方にズレ、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aが木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aよりも幅方向側方に位置し、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bが木質系床井プレート12bよりも幅方向側方にズレ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2端縁部34の端面34aが木質系床プレート12bの第2端縁部39の端面39aよりも幅方向側方に位置している場合もある。
【0088】
更に、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bに歪み又は撓みが生じておらず、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aとの前後方向の離間寸法L1が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aとの前後方向の離間寸法L2と同一である場合もある。
【0089】
図9,10に示す木製ユニット家屋連結方法では、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2端縁部39の端面39aとの幅方向の離間寸法L1(第1の木製ユニット家屋10Aと第2の木製ユニット家屋10Bとの離間寸法L1)は、15~25cmの範囲(好ましくは20cm)にある。
【0090】
第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに隣接して土台43の上に載置した後、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1側縁部26の第1フック部材21cと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1側縁部41の第2フック部材38cとの間にラチェット式引寄せジャッキ44を配置し、ラチェット式引寄せジャッキ44に連接されたチェーン45又はワイヤーロープ45の一端部及び他端部を木質系床プレート12a,12bの第1側縁部26,41の第1及び第2フック部材21c,38cのフック部22に係止する(引っ掛ける)。
【0091】
第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2側縁部27の第1フック部材21d(第1支持部材)と第2の木製ユニット家屋10Bの第2側縁部42の第2フック部材38d(第2支持部材)との間にラチェット式引寄せジャッキ44を配置し、ラチェット式引寄せジャッキ44に連接されたチェーン45又はワイヤーロープ45の一端部及び他端部を木質系床プレート12a,12bの第2側縁部27,42の第1及び第2フック部材21d,38dのフック部22に係止する(引っ掛ける)。
【0092】
第1及び第2フック部材21c,21d,38c,38dのフック部22にチェーン45又はワイヤーロープ45を係止した後、それらラチェット式引寄せジャッキ44のハンドル46を手動で往復旋回させ、図9に矢印M1で示すように、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1側縁部41を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1側縁部26に向かって幅方向へ引き寄せるとともに、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2側縁部42を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2側縁部27に向かって幅方向へ引き寄せる。
【0093】
第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1及び第2側縁部41,42が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1及び第2側縁部26,27に向かって引き寄せられることで、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aとが当接し、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bが第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aに当接した状態で連結される(木製ユニット家屋連結手段(木製ユニット家屋第1連結手段))。図9,10に示す木製ユニット家屋第1連結手段では、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1側縁部41(一方の側部)の引き寄せ操作と該第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2側縁部42(他方の側部)の引き寄せ操作とが同時に行われる。
【0094】
第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系床プレート12a,12bの第1及び第2端縁部25,39の端面25a,39aが当接し、木質系床プレート12bと木質系床プレート12aとを連結した後、土台43に対する第2の木製ユニット家屋10Bの位置の幅方向の微調整を行い、木質系床プレート12b(CLT)を土台43に連結・固定する(木製ユニット家屋第2固定手段)。第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12b(CLT)と土台43とは、鉛直長ビス(鉛直ビス)と斜め長ビス(斜めビス)とによって固定される。
【0095】
第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12b(CLT)を土台43に固定した後、ラチェット式引寄せジャッキ44のハンドル46を手動で往復旋回させてジャッキ44を緩め、第1及び第2フック部材21c,21d,38c,38dからチェーン45又はワイヤーロープ45を取り外し、第1及び第2フック部材21c,21d,38c,38dを木質系床プレート12a,12bの第1及び第2側縁部26,27,41,42から取り外す。
【0096】
木質系天井プレート11bが木質系床プレート12bよりも幅方向側方にズレ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2端縁部34の端面34aが木質系床プレート12bの第2端縁部39の端面39aよりも幅方向側方に位置しているから、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aとが当接したとしても、図10に示すように、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aとが当接せず、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aとが幅方向へ離間している。
【0097】
第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12b(CLT)を土台43に固定した後、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1側縁部16に取り付けられた第1フック部材21a(第1支持部材)と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1側縁部36に取り付けられた第2フック部材38a(第2支持部材)との間にラチェット式引寄せジャッキ44を配置し、ラチェット式引寄せジャッキ44に連接されたチェーン45又はワイヤーロープ45の一端部を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1フック部材21aのフック部22に係止するとともに(引っ掛けるとともに)、チェーン45又はワイヤーロープ45の他端部を第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2フック部材38aのフック部22に係止する(引っ掛ける)。
【0098】
更に、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2側縁部17に取り付けられた第1フック部材21b(第1支持部材)と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2側縁部37に取り付けられた第2フック部材38b(第2支持部材)との間にラチェット式引寄せジャッキ44を配置し、チェーン45又はワイヤーロープ45の一端部を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1フック部材21bのフック部22に係止するとともに(引っ掛けるとともに)、チェーン45又はワイヤーロープ45の他端部を第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2フック部材38bのフック部22に係止する(引っ掛ける)。
【0099】
第1及び第2フック部材21a,21b,38a,38bのフック部22にチェーン45又はワイヤーロープ45を係止した後、それらラチェット式引寄せジャッキ44のハンドル46を手動で往復旋回させる。ラチェット式引寄せジャッキ44のハンドル46を往復旋回させると、チェーン45又はワイヤーロープ45がラチェット式引寄せジャッキ44に向かって次第に引き寄せられ、それによって図10に矢印M2で示すように第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1側縁部36が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1側縁部16に向かって幅方向へ次第に引き寄せられるとともに、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2側縁部37が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2側縁部17に向かって幅方向へ次第に引き寄せられる。
【0100】
第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1及び第2側縁部36,37が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1及び第2側縁部16,17に向かって引き寄せられることで、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bが第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aに当接した状態で連結される(木製ユニット家屋連結手段(木製ユニット家屋第2連結手段))。木製ユニット家屋第2連結手段において第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bとが当接することで、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aとが当接する(図8参照)。図9,10に示す木製ユニット家屋第2連結手段では、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1側縁部36(一方の側部)の引き寄せ操作と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2側縁部37(他方の側部)の引き寄せ操作とが同時に行われる。
【0101】
第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bの第1及び第2端縁部15,34の端面15a,34aが当接した後、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bどうしを固定する。第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bどうしは、斜め長ビス(斜めビス)によって固定される。
【0102】
第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bどうしを固定した後、ラチェット式引寄せジャッキ44の切替レバーを逆に設定し、ハンドル46を手動で往復旋回させてジャッキ44を緩め、第1及び第2フック部材21a,21b,38a,38bのフック部22からチェーン45又はワイヤーロープ45を取り外すとともに、第1及び第2フック部材21a,21b,38a,38bを第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bの第1及び第2側縁部16,17,36,37から取り外す。
【0103】
図9,10に示す木製ユニット家屋連結方法では、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1及び第2側縁部36,37を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1及び第2側縁部16,17に向かって幅方向へ引き寄せ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aとが当接することで、第2の木製ユニット家屋10Bに歪み又は撓みが修正される。
【0104】
尚、既述のように、第1の木製ユニット家屋10Aのみに歪み又は撓みが生じている場合や第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bに歪み又は撓みが生じている場合であっても、木製ユニット家屋第2連結手段によって第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aとが当接し、それによって第1の木製ユニット家屋10Aの歪み又は撓みが修正され、又は、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの歪み又は撓みが修正される。
【0105】
第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bに歪み又は撓みが生じていない場合において木製ユニット家屋連結方法では、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1及び第2側縁部41,42を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1及び第2側縁部26,27に向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aと第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aとを当接させ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bを第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aに連結した後(木製ユニット家屋連結手段(木製ユニット家屋第1連結手段))、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1及び第2側縁部36,37を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1及び第2側縁部16,17に向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bを第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aに連結する(木製ユニット家屋連結手段(木製ユニット家屋第2連結手段))。
【0106】
図11は、木製ユニット家屋連結方法の他の一例を説明する木製ユニット家屋10A,10Bの側面図であり、図12は、図11から続く木製ユニット家屋連結方法の一例を説明する木製ユニット家屋10A,10Bの側面図である。図11では、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bが土台43の上に載置された状態で示す。図11,12では、図1及び図4の第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bを模式的に示す。
【0107】
図11,12に示す木製ユニット家屋連結方法では、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1側縁部16の側の木質系天井プレート11aの上面18に第1フック部材21aが取り付けられ、木質系天井プレート11aの第2側縁部17の側の木質系天井プレート11aの上面18に上方へ延出する第1フック部材21bが取り付けられている。第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1側縁部26の側の木質系床プレート12aの上面28に第1フック部材21cが取り付けられ、木質系床プレート12aの第2側縁部27の側の木質系床プレート12aの上面28に上方へ延出する第1フック部材21d(第1支持部材)が取り付けられている。
【0108】
第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1側縁部36の側の木質系天井プレート11bの上面18に第2フック部材38aが取り付けられ、木質系天井プレート11bの第2側縁部37の側の木質系天井プレート11bの上面18に上方へ延出する第2フック部材38bが取り付けられている。第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1側縁部41の側の木質系床プレート12bの上面28に第2フック部材38cが取り付けられ、木質系床プレート12bの第2側縁部42の側の木質系床プレート12bの上面28に上方へ延出する第2フック部材38d(第1支持部材)が取り付けられている。
【0109】
図11,12に示す木製ユニット家屋連結方法では、図7,8のそれと同様に、第1の木製ユニット家屋10Aを基礎の基礎立上がりに敷設された土台43の上に載置し、土台43に対する第1の木製ユニット家屋10Aの位置の前後方向及び幅方向の微調整を行い、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12a(CLT)を土台43に連結・固定する(木製ユニット家屋第1固定手段)。第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに隣接させるとともに第1の木製ユニット家屋10Aから所定寸法離間させた状態で土台43の上に載置する(木製ユニット家屋載置手段)。第1の木製ユニット家屋10Aと第2の木製ユニット家屋10Bとを土台43の上に載置した後、第1の木製ユニット家屋10A及び第2の木製ユニット家屋10Bに前後方向又は幅方向の歪みや撓みが生じているか否かの測定を行う。
【0110】
図11に示すように、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bに歪み又は撓みが生じておらず、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1端縁部39の端面39aとの幅方向の離間寸法L1が第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第2端縁部15の端面15aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1端縁部34の端面34aとの幅方向の離間寸法L2と同一である。
【0111】
図11,12に示す木製ユニット家屋連結方法では、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2端縁部25の端面25aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2端縁部39の端面39aとの前後方向の離間寸法L1(第1の木製ユニット家屋10Aと第2の木製ユニット家屋10Bとの離間寸法L1)は、15~25cmの範囲(好ましくは20cm)にある。
【0112】
第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに隣接して土台43の上に載置した後、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1側縁部26の側の木質系床プレート12aの上面18に延びる第1フック部材21cと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1側縁部41の側の木質系床プレート12bの上面28に延びる第2フック部材38cとの間にラチェット式引寄せジャッキ44を配置し、チェーン45又はワイヤーロープ45の一端部及び他端部を木質系床プレート12a,12bの上面18,28の第1及び第2フック部材21c,38cのフック部22に係止する(引っ掛ける)。
【0113】
第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第2側縁部27の側の木質系床プレート12aの上面18に延びる第1フック部材21d(第1支持部材)と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12Bの第2側縁部42の側の木質系床プレート10Bの上面28に延びる第2フック部材38d(第2支持部材)との間にラチェット式引寄せジャッキ44を配置し、チェーン45又はワイヤーロープ45の一端部及び他端部を木質系床プレート12a,12bの上面18,28の第1及び第2フック部材21d,38dのフック部22に係止する(引っ掛ける)。
【0114】
次に、それらラチェット式引寄せジャッキ44のハンドル46を手動で往復旋回させ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第1側縁部41を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aの第1側縁部26に向かって幅方向へ引き寄せるとともに、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bの第2側縁部42を第1の木製ユニット家屋10aの木質系床プレート12aの第2側縁部27に向かって幅方向へ引き寄せる。図11,12の木製ユニット家屋連結方法における木製ユニット家屋第1連結手段や木製ユニット家屋第2固定手段は、図9,10に示す木製ユニット家屋連結方法のそれらと同一である。第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12b(CLT)を土台43に固定した後、第1及び第2フック部材21c,21d,38c,38dからチェーン45又はワイヤーロープ45を取り外し、第1及び第2フック部材21c,21d,38c,38dを木質系床プレート12a,12bの上面18,28から取り外す。
【0115】
第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12b(CLT)を土台43に固定した後、第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1側縁部16の側の木質系天井プレート11aの上面18に延びる第1フック部材21aと第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1側縁部36の側の木質系天井プレート11bの上面28に延びる第2フック部材38aとの間にラチェット式引寄せジャッキ44を配置し、チェーン45又はワイヤーロープ45の一端部及び他端部を第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bの上面18,28の第1及び第2フック部材21a,38aのフック部22に係止する(引っ掛ける)。
【0116】
第1の木製ユニット家屋10aの木質系天井プレート11aの第2側縁部17の側の木質系天井プレート11aの上面18に延びる第1フック部材21b(第1支持部材)と第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2側縁部42の側の木質系天井プレート11bの上面28に延びる第2フック部材38b(第2支持部材)との間にラチェット式引寄せジャッキ44を配置し、チェーン45又はワイヤーロープ45の一端部及び他端部を第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bの木質系天井プレート11a,11bの上面18,28の第1及び第2フック部材21b,38bのフック部22に係止する(引っ掛ける)。
【0117】
次に、それらラチェット式引寄せジャッキ44のハンドル46を手動で往復旋回させ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第1側縁部41を第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aの第1側縁部16に向かって幅方向へ引き寄せるとともに、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bの第2側縁部42を第1の木製ユニット家屋10aの木質系天井プレート11aの第2側縁部17に向かって幅方向へ引き寄せる。図11,12の木製ユニット家屋連結方法における木製ユニット家屋第2連結手段は、図9,10に示す木製ユニット家屋連結方法のそれと同一である。第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12b(CLT)を土台43に固定した後、第1及び第2フック部材21a,21b,38a,38bからチェーン45又はワイヤーロープ45を取り外し、第1及び第2フック部材21a,21b,38a,38bを木質系天井プレート11a,11bの上面18,28から取り外す。
【0118】
図7,8や図9,10、図11,12に示す木製ユニット家屋連結方法は、第1の木製ユニット家屋10Aを基礎立上がりに敷設された土台43の上に載置した後、第1の木製ユニット家屋10Aを土台43に固定し、第1の木製ユニット家屋10Aに隣接させるとともに第1の木製ユニット家屋10Aから所定寸法離間させた状態で第2の木製ユニット家屋10Bを土台43の上に載置するとともに、第2の木製ユニット家屋10Bをラチェット式引寄せジャッキ44(所定の引っ張り機構)を利用して第1の木製ユニット家屋10Aに向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに当接させた状態で連結し、第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに連結した後、第2の木製ユニット家屋10Bを土台43に固定するから、ラチェット式引寄せジャッキ44によって第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに向かって引き寄せる作業を行うだけで2棟以上の木製ユニット家屋10A,10Bを手間を要せず迅速に連結することができ、第2の木製ユニット家屋10Bを第1の木製ユニット家屋10Aに連結した後、第2の木製ユニット家屋10Bを土台43に固定することで木製ユニット家屋10A,10Bを土台43(基礎)に手間を要せず迅速に固定することができ、設置場所に2棟以上の木製ユニット家屋10A,10Bから作られた各種の間取りの木製ユニット住宅を迅速かつ廉価に施工することができる。
【0119】
図7,8や図9,10、図11,12に示す木製ユニット家屋連結方法は、木質系床プレート11a,11b及び木質系天井プレート12a,12bが高い強度を有するCLTから作られ、木質系床プレート11a,11b及び木質系天井プレート12a,12bが容易に変形することがないから、CLTから作られた木質系床プレート11a,11b及び木質系天井プレート12a,12bをラチェット式引寄せジャッキ44(所定の引っ張り機構)を利用して引き寄せたとしても、木質系床プレート11a,11b及び木質系天井プレート12a,12bが変形することはなく、木製ユニット家屋10A,10Bの歪みや撓みを修正しつつ、2棟以上の木製ユニット家屋10A,10Bを設置場所に精密に施工することができる。
【0120】
図7,8に示す木製ユニット家屋連結方法は、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bを第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aに向かって引き寄せ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bを第1の木製ユニット家屋10aの木質系床プレート12aに当接させるとともに、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bを第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aに当接させることで、第1及び第2の木製ユニット家屋10A,10Bのうちの少なくとも一方に歪みや撓みがあったとしてもその歪みや撓みが修正されるから、2棟以上の木製ユニット家屋10A,10Bを連結しつつ、木製ユニット家屋10A,10Bの歪みや撓みを修正することができ、木製ユニット家屋10A,10Bの歪みや撓みを修正した状態で2棟以上の木製ユニット家屋10A,10Bを設置場所に施工することができる。
【0121】
図9,10や図11,12に示す木製ユニット家屋連結方法は、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bを第1の木製ユニット家屋10aの木質系床プレート12aに向かって引き寄せて第2の木製ユニット家屋10Bの木質系床プレート12bを第1の木製ユニット家屋10Aの木質系床プレート12aに当接させ、第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bを第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aに向かって引き寄せて第2の木製ユニット家屋10Bの木質系天井プレート11bを第1の木製ユニット家屋10Aの木質系天井プレート11aに当接させることで、それら木製ユニット家屋10A,10Bに歪みや撓みがあったとしてもその歪みや撓みが修正されるから、2棟以上の木製ユニット家屋10A,10Bを連結しつつ、木製ユニット家屋10A,10Bの歪みや撓みを修正することができ、木製ユニット家屋10A,10Bの歪みや撓みを修正した状態で2棟以上の木製ユニット家屋10A,10Bを設置場所に施工することができる。
【符号の説明】
【0122】
10A 木製ユニット家屋(第1の木製ユニット家屋)
10B 木製ユニット家屋(第2の木製ユニット家屋)
11a 木質系天井プレート
11b 木質系天井プレート
12a 木質系床プレート
12b 木質系床プレート
13 木質系壁パネル
13a 木質系第1壁パネル
13b 木質系第2壁パネル
13c 木質系第3壁パネル
13d 木質系第1壁パネル
13e 木質系第2壁パネル
14 第1端縁部
15 第2端縁部
16 第1側縁部
17 第2側縁部
18 上面
19 垂木
20 野地合板
21a~21d 第1フック部材(第1支持部材)
22 フック部
23 下面
24 第1端縁部
25 第2端縁部
26 第1側縁部
27 第2側縁部
28 上面
29 フローリング
30 上端部
31 下端部
32 側縁部
33 側縁部
34 第1端縁部
35 第2端縁部
36 第1側縁部
37 第2側縁部
38a~38d 第2フック部材(第2支持部材)
39 第1端縁部
40 第2端縁部
41 第1側縁部
42 第2側縁部
43 土台
44 ラチェット式引寄せジャッキ(引寄せジャッキ)
45 チェーン又はワイヤーロープ
46 ハンドル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12