(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158037
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】木製ユニット家屋製造システム
(51)【国際特許分類】
E04B 1/348 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
E04B1/348 Y
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023072860
(22)【出願日】2023-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】520450189
【氏名又は名称】MEC Industry株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108442
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義孝
(72)【発明者】
【氏名】海老澤 渉
(57)【要約】
【課題】木造の強固な木製ユニット家屋を迅速に組み立てることができる木製ユニット家屋製造システムを提供する。
【解決手段】木製ユニット家屋製造システムは、木質系床プレート11を搬入・搬送エリアE1から組立ステージS1に搬送して組立ステージS1の第1ポジションP1に配置し、木質系第1及び第2側壁パネル13,14を組立ステージS1に搬送し、第1側壁パネル13の下端部34aを床プレート11の第1連結位置29aに連結・固定し、第2側壁パネル14の下端部34bを床プレート11の第2連結位置29bに連結・固定し、木質系天井プレート12を組立ステージS1の第2ポジションP2に配置し、第1側壁パネル13の上端部33aを天井プレート12の第3連結位置29cに連結・固定し、第2側壁パネル14の上端部33bを天井プレート12の第4連結位置29dに連結・固定することで木製ユニット家屋を組み立てる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向へ延びる前後端部と前後方向へ延びる両側部と所定面積の上下面とを有して矩形に成形された木質系床プレートと、幅方向へ延びる前後端部と前後方向へ延びる両側部と所定面積の上下面とを有して矩形に成形された木質系天井プレートと、前後方向へ延びる上下端部と上下方向へ延びる両側部と所定面積の内外面とを有して矩形に成形された木質系第1側壁パネル及び木質系第2側壁パネルとを使用し、前記木質系床プレート及び前記木質系天井プレートと前記木質系第1側壁パネル及び前記木質系第2側壁パネルとから木製ユニット家屋を組み立てる木製ユニット家屋製造システムにおいて、
前記木製ユニット家屋製造システムは、前記木質系床プレートの搬入・搬送エリアと、前記木質系天井プレートの搬入・搬送エリアと、前記木質系天井プレートの搬入・搬送エリアから幅方向側方に位置するリフトエリアと、前記リフトエリアから幅方向側方に位置する待機エリアと、前記木質系床プレートの搬入・搬送エリアから幅方向側方に位置するとともに前記待機エリアの前方に位置して前記木製ユニット家屋を組み立てる組立ステージとを有し、
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記上面が上となり前記下面が下となるように前記木質系床プレートを水平に保持した状態で該木質系床プレートの搬入・搬送エリアから前記組立ステージに搬送する第1搬送手段と、前記組立ステージに搬送された前記木質系床プレートを該組立ステージの第1ポジションに位置決めした状態で配置する第1配置手段と、前記上端部が上となり前記下端部が下となるように前記木質系第1側壁パネル及び前記木質系第2側壁パネルを垂直に保持した状態で前記組立ステージに搬送する第2搬送手段と、前記組立ステージの第1ポジションに位置する前記木質系床プレートの一方の側部の第1連結位置に該組立ステージに搬送された前記木質系第1側壁パネルの下端部を配置し、前記木質系床プレートの他方の側部の第2連結位置に該組立ステージに搬送された前記木質系第2側壁パネルの下端部を配置する第2配置手段と、前記木質系第1側壁パネルの下端部を前記木質系床プレートの一方の側部の第1連結位置に所定の連結手段によって連結・固定する第1連結手段と、前記木質系第2側壁パネルの下端部を前記木質系床プレートの他方の側部の第2連結位置に前記所定の連結手段によって連結・固定する第2連結手段と、前記上面が上となり前記下面が下となるように前記木質系天井プレートを水平に保持した状態で該木質系天井プレートの搬入・搬送エリアから前記リフトエリアに搬送し、前記木質系天井プレートを前記リフトエリアの下部から上部へ上昇させるとともに、上昇させた前記木質系天井プレートを前記リフトエリアから前記待機エリアに搬送する第3搬送手段と、前記待機エリアに位置する前記木質系天井プレートを該待機エリアから前記組立ステージに移動させ、前記組立ステージに移動させた前記木質系天井プレートを該組立ステージの第2ポジションに位置決めした状態で配置する第3配置手段と、前記組立ステージの第2ポジションに位置する前記木質系天井プレートの一方の側部の第3連結位置に前記木質系第1側壁パネルの上端部を配置し、前記木質系天井プレートの他方の側部の第4連結位置に前記木質系第2側壁パネルの上端部を配置する第4配置手段と、前記木質系第1側壁パネルの上端部を前記木質系天井プレートの一方の側部の第3連結位置に前記所定の連結手段によって連結・固定する第3連結手段と、前記木質系第2側壁パネルの上端部を前記木質系天井プレートの他方の側部の第4連結位置に前記所定の連結手段によって連結・固定する第4連結手段とを有することを特徴とする木製ユニット家屋製造システム。
【請求項2】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記第1搬送手段を実施する前に、前記木質系床プレートの第1連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第1ダボ穴を穿孔するとともに、前記木質系床プレートの第2連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第2ダボ穴を穿孔するダボ穴第1穿孔手段と、前記第2搬送手段を実施する前に、前記木質系床プレートの第1連結位置に配置する前記木質系第1側壁パネルの下端部に前記第1ダボ穴に連通する少なくとも2つの第3ダボ穴を穿孔するとともに、前記木質系床プレートの第2連結位置に配置する前記木質系第2側壁パネルの下端部に前記第2ダボ穴に連通する少なくとも2つの第4ダボ穴を穿孔するダボ穴第2穿孔手段とを含み、前記第1連結手段が、前記第1ダボ穴と前記第3ダボ穴とにダボを挿入して前記木質系床プレートと前記木質系第1側壁パネルとを仮止めした後、前記木質系第1側壁パネルの下端部を前記木質系床プレートの第1連結位置に連結・固定し、前記第2連結手段が、前記第2ダボ穴と前記第4ダボ穴とにダボを挿入して前記木質系床プレートと前記木質系第2側壁パネルとを仮止めした後、前記木質系第2側壁パネルの下端部を前記木質系床プレートの第2連結位置に連結・固定する請求項1に記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項3】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記第3搬送手段を実施する前に、前記木質系天井プレートの第3連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第5ダボ穴を穿孔するとともに、前記木質系天井プレートの第4連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第6ダボ穴を穿孔するダボ穴第3穿孔手段と、前記第2搬送手段を実施する前に、前記木質系天井プレートの第3連結位置に配置する前記木質系第1側壁パネルの上端部に前記第5ダボ穴に連通する少なくとも2つの第7ダボ穴を穿孔するとともに、前記木質系天井プレートの第4連結位置に配置する前記木質系第2側壁パネルの上端部に前記第6ダボ穴に連通する少なくとも2つの第8ダボ穴を穿孔するダボ穴第4穿孔手段とを含み、前記第3連結手段が、前記第5ダボ穴と前記第7ダボ穴とにダボを挿入して前記木質系天井プレートと前記木質系第1側壁パネルとを仮止めした後、前記木質系第1側壁パネルの上端部を前記木質系天井プレートの第3連結位置に連結・固定し、前記第4連結手段が、前記第6ダボ穴と前記第8ダボ穴とにダボを挿入して前記木質系天井プレートと前記木質系第2側壁パネルとを仮止めした後、前記木質系第2側壁パネルの上端部を前記木質系天井プレートの第4連結位置に連結・固定する請求項1又は請求項2に記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項4】
前記第4配置手段では、前記木質系天井プレートの第3連結位置に前記木質系第1側壁パネルの上端部を配置したときに、前記木質系天井プレートの一方の側部と前記木質系第1側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、前記木質系天井プレートの一方の側部と前記木質系第1側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成し、前記木質系天井プレートの第4連結位置に前記木質系第2側壁パネルの上端部を配置したときに、前記木質系天井プレートの他方の側部と前記木質系第2側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、前記木質系天井プレートの他方の側部と前記木質系第2側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成する請求項1ないし請求項3いずれかに記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項5】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記組立ステージの一方の側部下方に位置して複数の前記木質系第1側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第1ストックヤードと、前記組立ステージの他方の側部下方に位置して複数の前記木質系第2側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第2ストックヤードとを含み、前記第2搬送手段では、前記第1ストックヤードから前記木質系第1側壁パネルを一つずつ前記組立ステージまで引き上げた後、前記木質系第1側壁パネルを前記木質系床プレートの一方の側部に搬送し、前記第2ストックヤードから前記木質系第2側壁パネルを一つずつ前記組立ステージまで引き上げた後、前記木質系第2側壁パネルを前記木質系床プレートの他方の側部に搬送する請求項1ないし請求項4いずれかに記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項6】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記第1配置手段を実施した後又は前記第1連結手段を実施した後に、前記組立ステージに位置する前記木質系床プレートの前端部のうちの一方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第1支保工の下端部を設置する第1支保工設置手段と、該組立ステージに位置する前記木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第2支保工の下端部を設置する第2支保工設置手段と、該組立ステージに位置する前記木質系床プレートの後端部のうちの一方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第3支保工の下端部を設置する第3支保工設置手段と、該組立ステージに位置する前記木質系床プレートの後端部のうちの他方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第4支保工の下端部を設置する第4支保工設置手段とを含む請求項1ないし請求項5いずれかに記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項7】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記第3搬送工程において前記木質系天井プレートがリフトエリアに搬送された後に、前記木質系天井プレートの前端部の前記第1支保工に対応する位置に前記組み立てられた木製ユニット家屋を吊り上げるための第1フックを設置する第1フック設置手段と、該木質系天井プレートの前端部の前記第2支保工に対応する位置に前記組み立てられた木製ユニット家屋を吊り上げるための第2フックを設置する第2フック設置手段と、該木質系天井プレートの後端部の前記第3支保工に対応する位置に前記組み立てられた木製ユニット家屋を吊り上げるための第3フックを設置する第3フック設置手段と、該木質系天井プレートの後端部の前記第4支保工に対応する位置に前記組み立てられた木製ユニット家屋を吊り上げるための第4フックを設置する第4フック設置手段とを含む請求項6に記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項8】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記第3及び第4連結手段を実施した後に、前記第1支保工の上端部を前記木質系天井プレートの前端部の前記第1フックに対応する位置に連結する第1支保工連結手段と、前記第2支保工の上端部を前記木質系天井プレートの前端部の前記第2フックに対応する位置に連結する第2支保工連結手段と、前記第3支保工の上端部を前記木質系天井プレートの後端部の前記第3フックに対応する位置に連結する第3支保工連結手段と、前記第4支保工の上端部を前記木質系天井プレートの後端部の前記第4フックに対応する位置に連結する第4支保工連結手段とを含む請求項7に記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項9】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記第1~第4支保工連結手段の後に、前記第1支保工の上端部と前記第2支保工の下端部とを連結して斜め方向へ延びる第1ブレースを該第1及び第2支保工に設置する第1ブレース設置手段と、前記第1支保工の下端部と前記第2支保工の上端部とを連結して斜め方向へ延びる第2ブレースを該第1及び第2支保工に設置する第2ブレース設置手段と、前記第3支保工の上端部と前記第4支保工の下端部とを連結して斜め方向へ延びる第3ブレースを該第3及び第4支保工に設置する第3ブレース設置手段と、前記第3支保工の下端部と前記第4支保工の上端部とを連結して斜め方向へ延びる第4ブレースを該第3及び第4支保工に設置する第4ブレース設置手段とを含む請求項8に記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項10】
前記木製ユニット家屋が、幅方向へ延びる上下端部と上下方向へ延びる両側部と所定面積の内外面とを有して矩形に成形された木質系第3側壁パネル及び木質系第4側壁パネルを含み、前記木製ユニット家屋製造システムが、前記第1連結手段を実施した後又は前記第3配置手段を実施した後或いは前記第4配置手段を実施した後に、前記上端部が上となり前記下端部が下となるように前記木質系第3側壁パネル及び前記木質系第4側壁パネルを垂直に保持した状態で前記組立ステージに搬送する第4搬送手段と、前記組立ステージの第1ポジションに位置する前記木質系床プレートの前端部のうちの一方の側部の側の第5連結位置に該組立ステージに搬送された前記木質系第3側壁パネルの下端部を配置し、前記木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側の第6連結位置に前記組立ステージに搬送された前記木質系第4側壁パネルの下端部を配置する第5配置手段と、前記組立ステージの第1ポジションに位置する前記木質系天井プレートの前端部のうちの一方の側部の側の第7連結位置に前記木質系第3側壁パネルの上端部を配置し、前記木質系天井プレートの前端部のうちの他方の側部の側の第8連結位置に前記木質系第4側壁パネルの上端部を配置する第6配置手段と、前記木質系第3側壁パネルの下端部を前記木質系床プレートの前端部のうちの一方の側部の側の第5連結位置に前記所定の連結部材によって連結・固定する第5連結手段と、前記木質系第3側壁パネルの上端部を前記木質系天井プレートの前端部のうちの一方の側部の側の第7連結位置に前記所定の連結部材によって連結・固定する第6連結手段と、前記木質系第4側壁パネルの下端部を前記木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側の第6連結位置に前記所定の連結部材によって連結・固定する第7連結手段と、前記木質系第4側壁パネルの上端部を前記木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側の第8連結位置に前記所定の連結部材によって連結・固定する第8連結手段とを含む請求項1ないし請求項9いずれかに記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項11】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記第1搬送手段を実施する前に、前記木質系床プレートの第5連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第9ダボ穴を穿孔するとともに、木質系床プレートの第6連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第10ダボ穴を穿孔するダボ穴第5穿孔手段と、前記第4搬送手段を実施する前に、前記木質系床プレートの第5連結位置に配置する前記木質系第3側壁パネルの下端部に前記第9ダボ穴に連通する少なくとも2つの第11ダボ穴を穿孔するとともに、前記木質系床プレートの第6連結位置に配置する前記木質系第4側壁パネルの下端部に前記第10ダボ穴に連通する少なくとも2つの第12ダボ穴を穿孔するダボ穴第6穿孔手段とを含み、前記第5連結手段が、前記第9ダボ穴と前記第11ダボ穴とにダボを挿入して前記木質系床プレートと前記木質系第3側壁パネルとを仮止めした後、前記木質系第3側壁パネルの下端部を前記木質系床プレートの第5連結位置に連結・固定し、前記第7連結手段が、前記第10ダボ穴と前記第12ダボ穴とにダボを挿入して前記木質系床プレートと前記木質系第4側壁パネルとを仮止めした後、前記木質系第4側壁パネルの下端部を前記木質系床プレートの第6連結位置に連結・固定する請求項10に記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項12】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記第1搬送手段を実施する前に、前記木質系天井プレートの第7連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第13ダボ穴を穿孔するとともに、前記木質系天井プレートの第8連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第14ダボ穴を穿孔するダボ穴第7穿孔手段と、前記第4搬送工程を実施する前に、前記木質系天井プレートの第7連結位置に配置する前記木質系第3側壁パネルの上端部に前記第13ダボ穴に連通する少なくとも2つの第15ダボ穴を穿孔するとともに、前記木質系天井プレートの第8連結位置に配置する前記木質系第4側壁パネルの上端部に前記第14ダボ穴に連通する少なくとも2つの第16ダボ穴を穿孔するダボ穴第8穿孔手段とを含み、前記第6連結手段が、前記第13ダボ穴と前記第15ダボ穴とにダボを挿入して前記木質系天井プレートと前記木質系第3側壁パネルとを仮止めした後、前記木質系第3側壁パネルの上端部を前記木質系天井プレートの第7連結位置に連結・固定し、前記第8連結手段が、前記第14ダボ穴と前記第16ダボ穴とにダボを挿入して前記木質系天井プレートと前記木質系第4側壁パネルとを仮止めした後、前記木質系第4側壁パネルの上端部を前記木質系天井プレートの第8連結位置に連結・固定する請求項10又は請求項11に記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項13】
前記第6配置手段では、前記木質系天井プレートの第7連結位置に前記木質系第3側壁パネルの上端部を配置したときに、前記木質系天井プレートの前端部と前記木質系第3側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、前記木質系天井プレートの前端部と前記木質系第3側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成し、前記木質系天井プレートの第8連結位置に前記木質系第4側壁パネルの上端部を配置したときに、前記木質系天井プレートの前端部と前記木質系第4側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、前記木質系天井プレートの前端部と前記木質系第4側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成する請求項10ないし請求項12いずれかに記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項14】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記組立ステージの一方の側部の側の前方下方に位置して複数の前記木質系第3側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第3ストックヤードと、前記組立ステージの他方の側部の側の前方下方に位置して複数の前記木質系第4側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第4ストックヤードとを含み、前記第4搬送手段では、前記第3ストックヤードから前記木質系第3側壁パネルを一つずつ前記組立ステージまで引き上げた後、前記木質系第3側壁パネルを前記木質系床プレートの前端部のうちの一方の側部の側に搬送し、前記第4ストックヤードから前記木質系第4側壁パネルを一つずつ前記組立ステージまで引き上げた後、前記木質系第4側壁パネルを前記木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側に搬送する請求項10ないし請求項13いずれかに記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項15】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記待機エリアから幅方向側方に位置する検査・調整ステージと、前記第1~第4連結手段又は前記第1~第8連結手段を実施することから製造された前記木製ユニット家屋を前記組立ステージから後方へ移動させて前記待機エリアに位置させた後、前記木製ユニット家屋を前記待機エリアから前記検査・調整ステージに搬送し、前記木製ユニット家屋を前記検査・調整ステージの検査・調整位置に位置決めした状態で配置する第5搬送手段と、前記第1~第4支保工に設置された前記第1~第4ブレースを伸縮させて前記検査・調整ステージの検査・調整位置に配置された木製ユニット家屋の幅方向の歪みを修正する歪み修正手段とを含む請求項9ないし請求項14いずれかに記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項16】
前記木製ユニット家屋製造システムが、前記検査・調整ステージの一方の側部の前方上端部分に設置された第1センシングデバイスと、前記検査・調整ステージの一方の側部の後方上端部分に設置された第2センシングデバイスと、前記第1及び第2センシングデバイスを利用して前記検査・調整ステージの検査・調整位置に配置された前記木製ユニット家屋の幅方向の歪みを検出する歪み検出手段とを含む請求項9ないし請求項15いずれかに記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項17】
前記歪み検出手段では、前記木製ユニット家屋が前記検査・調整ステージの検査・調整位置に配置されたときに、前記第1センシングデバイスの検査ロッドの先端が該木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部の前方上端部分又は該木製ユニット家屋の木質系第2側壁パネルの前方上端部に当接し、前記第2センシングデバイスの検査ロッドの先端が該木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部の後方上端部分又は該木製ユニット家屋の木質系第2側壁パネルの後方上端部に当接し、前記第1及び第2センシングデバイスが前記検査ロッドの伸縮によって前記木製ユニット家屋の幅方向の歪みの有無を計測するとともに、歪み有りを検出した場合、歪み有りメッセージを出力し、歪み無しを検出した場合、歪み無しメッセージを出力する請求項16に記載の木製ユニット家屋製造システム。
【請求項18】
前記木質系床プレートと前記木質系天井プレートとが、CLTから作られ、前記木質系第1~第4側壁パネルが、ツーバイフォー材から作られている請求項10ないし請求項17いずれかに記載の木製ユニット家屋製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木製ユニット家屋を組み立てる木製ユニット家屋製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
床壁体と天壁体とを接近させた折り畳み時に床壁体と天壁体とを連結する折り畳み支柱と、床壁体と天壁体とを展開状態に離した組立時に、それぞれの折り畳み支柱に連結され、折り畳み支柱を介して床壁体と天壁体とを連結する組立支柱と、床壁体と天壁体の一方の第1の端辺に回動自在に装着される第1の端壁体と、床壁体と天壁体の一方の第2の端辺に回動自在に装着される第2の端壁体と、床壁体と天壁体の一方の第1の側辺に回動自在に装着される側壁体とを備えた第1標準型組立ユニット及び第2標準型組立ユニットを有するとともに、床壁体と天壁体とを接近させた折り畳み時に床壁体と天壁体とを連結する折り畳み支柱と、床壁体と天壁体とを展開状態に離した組立時に、それぞれの折り畳み支柱に連結され、折り畳み支柱を介して床壁体と天壁体とを連結する組立支柱と、床壁体と前記天壁体の一方の第1の端辺に回動自在に連結される第1の端壁体と、記床壁体と天壁体の一方の第2の端辺に回動自在に連結される第2の端壁体とを備えた中間型組立ユニットを有し、それぞれの端壁体と側壁体とを、折り畳み時に床壁体と天壁体との間に沿うように折り畳み、組立時に立ち上げる位置に展開させ、第1及び第2標準型組立ユニットを中間型組立ユニットを介して連結する組立家屋が開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
又、略矩形状の天井部材と、その天井部材の長手方向両端部に一端部が回動可能に連結された1対の天井支持部材と、長手方向両端部にそれら両天井支持部材の他端部が固定される略矩形状の床部材とを備え、天井支持部材が天井部材の幅方向へ所定寸法離隔した一対の柱部を有し、床部材が幅方向へ所定寸法離隔した状態で床部材の前後方向へ伸縮する一対の床大梁を有し、天井支持部材の他端部を構成する柱部の固定側端部に張出連結板が設けられ、天井部材と各天井支持部材と床部材とを水平に重ね合わせた折り畳み状態において、張出連結板が水平方向に配置された柱部の固定側端部から上方に向けて張り出し、天井部材の下面に開口した収納部内に収納され、天井部材と各天井支持部材と床部材とを水平に重ね合わせた折り畳み状態から、前記天井部材を吊り上げ、両天井支持部材を起立状態にまで回動させて組み立てられる折り畳み式組立家屋が開示されている(特許文献2参照)。
【0004】
特許文献2に開示の折り畳み式組立家屋の天井部材は、鉄骨製の天井フレームと、天井フレームの上面に取り付けられるカラー鋼板製の屋根材と、天井フレームの下面に取り付けられる複数枚の天井パネルとから形成されている。天井パネルは、カラー鋼板や化粧合板、断熱材、防湿シートから作られている。天井支持部材は、鉄骨製の天井支持フレームと、それら天井支持フレームの内側に嵌め込まれる妻側壁面パネルとから形成されている。妻側壁面パネルは、カラー鋼板製の壁材と、壁材の内側に建て込まれた引戸障子や窓枠とから作られている。床部材は、鉄骨製の床フレームと、床フレームの上面に取り付けられる床板とから形成されている。床フレームは、幅方向へ離隔対向した状態で床部材の前後方向へ伸長する一対の床大梁と、それら両床大梁の間部どうしを連結する複数本の床小梁と、それら床大梁の両端部分どうしを連結する一対の伸縮梁と、床小梁と床大梁とを連結する補強梁とを有する。折り畳み式組立家屋では、それら伸縮梁の長さ寸法を調整することによって両床大梁の両端部どうしの間隔を調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-69876号公報
【特許文献2】特開2016-23420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1に開示の組立家屋は、組立家屋の組立時には折り畳み支柱に組立支柱を連結し、連結された支柱により床壁体と天壁体とを四隅で連結することで、第1及び第2標準型組立ユニットと中間型の組立ユニットとを容易に組み立てることができ、第1及び第2標準型組立ユニットを中間型組立ユニットを介して連結することで、組立家屋を容易に構築することができる。しかし、第1及び第2標準型組立ユニットや中間型組立ユニットを折り畳み支柱に組立支柱を連結することで組み立てるから、それらユニットを支持する各支柱の強度が低く、第1及び第2標準型組立ユニットや中間型組立ユニットを木造にする場合、木造の強固な組立ユニットを組み立てることができない。尚、従来の木造建築は、現場で施工となり、木製ユニット家屋を迅速に建築することができない。
【0007】
前記特許文献2に開示の折り畳み式組立家屋は、鉄骨製の天井フレームや鉄骨製の天井支持フレーム、カラー鋼板製の壁材、鉄骨製の床フレームを含み、木質系(木材)素材が有する魅力的なデザイン(意匠)の天井面や壁面、床面にすることができず、見場のよい天井面や壁面、床面を作ることができないとともに、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを居住者や来客者に与える天井面や壁面、床面を作ることができない。又、持続可能な循環型資源である木質系素材がふんだんに使用されることはなく、森林資源を有効活用することができず、CO2の削減に寄与することはなく、環境負荷を低減することができない。
【0008】
本発明の目的は、木造の強固な木製ユニット家屋を迅速に組み立てることができる木製ユニット家屋製造システムを提供することにある。本発明の他の目的は、木質系(木材)素材が有する魅力的なデザイン(意匠)の天井面や壁面、床面にすることができ、見場のよい天井面や壁面、床面を作ることができるとともに、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを居住者や来客者に与える天井面や壁面、床面を備えた木製ユニット家屋を作ることができる木製ユニット家屋製造システムを提供することにある。本発明の他の目的は、持続可能な循環型資源である木質系素材をふんだんに使用し、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することが可能な木製ユニット家屋を作ることができる木製ユニット家屋製造システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための本発明の第1の前提は、幅方向へ延びる前後端部と前後方向へ延びる両側部と所定面積の上下面とを有して矩形に成形された木質系床プレートと、幅方向へ延びる前後端部と前後方向へ延びる両側部と所定面積の上下面とを有して矩形に成形された木質系天井プレートと、前後方向へ延びる上下端部と上下方向へ延びる両側部と所定面積の内外面とを有して矩形に成形された木質系第1側壁パネル及び木質系第2側壁パネルとを使用し、木質系床プレート及び木質系天井プレートと木質系第1側壁パネル及び木質系第2側壁パネルとから木製ユニット家屋を組み立てる木製ユニット家屋製造システムである。
【0010】
前記第1の前提における本発明の木製ユニット家屋製造システムの特徴は、木製ユニット家屋製造システムが、木質系床プレートの搬入・搬送エリアと、木質系天井プレートの搬入・搬送エリアと、木質系天井プレートの搬入・搬送エリアから幅方向側方に位置するリフトエリアと、リフトエリアから幅方向側方に位置する待機エリアと、木質系床プレートの搬入・搬送エリアから幅方向側方に位置するとともに待機エリアの前方に位置して木製ユニット家屋を組み立てる組立ステージとを有し、上面が上となり下面が下となるように木質系床プレートを水平に保持した状態で木質系床プレートの搬入・搬送エリアから組立ステージに搬送する第1搬送手段と、組立ステージに搬送された木質系床プレートを組立ステージの第1ポジションに位置決めした状態で配置する第1配置手段と、上端部が上となり下端部が下となるように木質系第1側壁パネル及び木質系第2側壁パネルを垂直に保持した状態で組立ステージに搬送する第2搬送手段と、組立ステージの第1ポジションに位置する木質系床プレートの一方の側部の第1連結位置に組立ステージに搬送された木質系第1側壁パネルの下端部を配置し、木質系床プレートの他方の側部の第2連結位置に組立ステージに搬送された木質系第2側壁パネルの下端部を配置する第2配置手段と、木質系第1側壁パネルの下端部を木質系床プレートの一方の側部の第1連結位置に所定の連結手段によって連結・固定する第1連結手段と、木質系第2側壁パネルの下端部を木質系床プレートの他方の側部の第2連結位置に所定の連結手段によって連結・固定する第2連結手段と、上面が上となり下面が下となるように木質系天井プレートを水平に保持した状態で木質系天井プレートの搬入・搬送エリアからリフトエリアに搬送し、木質系天井プレートをリフトエリアの下部から上部へ上昇させるとともに、上昇させた木質系天井プレートをリフトエリアから待機エリアに搬送する第3搬送手段と、待機エリアに位置する木質系天井プレートを待機エリアから組立ステージに移動させ、組立ステージに移動させた木質系天井プレートを組立ステージの第2ポジションに位置決めした状態で配置する第3配置手段と、組立ステージの第2ポジションに位置する木質系天井プレートの一方の側部の第3連結位置に木質系第1側壁パネルの上端部を配置し、木質系天井プレートの他方の側部の第4連結位置に木質系第2側壁パネルの上端部を配置する第4配置手段と、木質系第1側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの一方の側部の第3連結位置に所定の連結手段によって連結・固定する第3連結手段と、木質系第2側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの他方の側部の第4連結位置に所定の連結手段によって連結・固定する第4連結手段とを有することにある。
【0011】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、第1搬送手段を実施する前に、木質系床プレートの第1連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第1ダボ穴を穿孔するとともに、木質系床プレートの第2連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第2ダボ穴を穿孔するダボ穴第1穿孔手段と、第2搬送手段を実施する前に、木質系床プレートの第1連結位置に配置する木質系第1側壁パネルの下端部に第1ダボ穴に連通する少なくとも2つの第3ダボ穴を穿孔するとともに、木質系床プレートの第2連結位置に配置する木質系第2側壁パネルの下端部に第2ダボ穴に連通する少なくとも2つの第4ダボ穴を穿孔するダボ穴第2穿孔手段とを含み、第1連結手段が、第1ダボ穴と第3ダボ穴とにダボを挿入して木質系床プレートと木質系第1側壁パネルとを仮止めした後、木質系第1側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第1連結位置に連結・固定し、第2連結手段が、第2ダボ穴と第4ダボ穴とにダボを挿入して木質系床プレートと木質系第2側壁パネルとを仮止めした後、木質系第2側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第2連結位置に連結・固定する。
【0012】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、第3搬送手段を実施する前に、木質系天井プレートの第3連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第5ダボ穴を穿孔するとともに、木質系天井プレートの第4連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第6ダボ穴を穿孔するダボ穴第3穿孔手段と、第2搬送手段を実施する前に、木質系天井プレートの第3連結位置に配置する木質系第1側壁パネルの上端部に第5ダボ穴に連通する少なくとも2つの第7ダボ穴を穿孔するとともに、木質系天井プレートの第4連結位置に配置する木質系第2側壁パネルの上端部に第6ダボ穴に連通する少なくとも2つの第8ダボ穴を穿孔するダボ穴第4穿孔手段とを含み、第3連結手段が、第5ダボ穴と第7ダボ穴とにダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第1側壁パネルとを仮止めした後、木質系第1側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第3連結位置に連結・固定し、第4連結手段が、第6ダボ穴と第8ダボ穴とにダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第2側壁パネルとを仮止めした後、木質系第2側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第4連結位置に連結・固定する。
【0013】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例として、第4配置手段では、木質系天井プレートの第3連結位置に木質系第1側壁パネルの上端部を配置したときに、木質系天井プレートの一方の側部と木質系第1側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレートの一方の側部と木質系第1側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成し、木質系天井プレートの第4連結位置に木質系第2側壁パネルの上端部を配置したときに、木質系天井プレートの他方の側部と木質系第2側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレートの他方の側部と木質系第2側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成する。
【0014】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、組立ステージの一方の側部下方に位置して複数の木質系第1側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第1ストックヤードと、組立ステージの他方の側部下方に位置して複数の木質系第2側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第2ストックヤードとを含み、第2搬送手段では、第1ストックヤードから木質系第1側壁パネルを一つずつ組立ステージまで引き上げた後、木質系第1側壁パネルを木質系床プレートの一方の側部に搬送し、第2ストックヤードから木質系第2側壁パネルを一つずつ組立ステージまで引き上げた後、木質系第2側壁パネルを木質系床プレートの他方の側部に搬送する。
【0015】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、第1配置手段を実施した後又は第1連結手段を実施した後に、組立ステージに位置する木質系床プレートの前端部のうちの一方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第1支保工の下端部を設置する第1支保工設置手段と、組立ステージに位置する木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第2支保工の下端部を設置する第2支保工設置手段と、組立ステージに位置する木質系床プレートの後端部のうちの一方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第3支保工の下端部を設置する第3支保工設置手段と、組立ステージに位置する木質系床プレートの後端部のうちの他方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第4支保工の下端部を設置する第4支保工設置手段とを含む。
【0016】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、第3搬送工程において木質系天井プレートがリフトエリアに搬送された後に、木質系天井プレートの前端部の第1支保工に対応する位置に組み立てられた木製ユニット家屋を吊り上げるための第1フックを設置する第1フック設置手段と、木質系天井プレートの前端部の第2支保工に対応する位置に組み立てられた木製ユニット家屋を吊り上げるための第2フックを設置する第2フック設置手段と、木質系天井プレートの後端部の第3支保工に対応する位置に組み立てられた木製ユニット家屋を吊り上げるための第3フックを設置する第3フック設置手段と、木質系天井プレートの後端部の第4支保工に対応する位置に組み立てられた木製ユニット家屋を吊り上げるための第4フックを設置する第4フック設置手段とを含む。
【0017】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、第3及び第4連結手段を実施した後に、第1支保工の上端部を木質系天井プレートの前端部の第1フックに対応する位置に連結する第1支保工連結手段と、第2支保工の上端部を木質系天井プレートの前端部の第2フックに対応する位置に連結する第2支保工連結手段と、第3支保工の上端部を木質系天井プレートの後端部の第3フックに対応する位置に連結する第3支保工連結手段と、第4支保工の上端部を木質系天井プレートの後端部の第4フックに対応する位置に連結する第4支保工連結手段とを含む。
【0018】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、第1~第4支保工連結手段の後に、第1支保工の上端部と第2支保工の下端部とを連結して斜め方向へ延びる第1ブレースを第1及び第2支保工に設置する第1ブレース設置手段と、第1支保工の下端部と第2支保工の上端部とを連結して斜め方向へ延びる第2ブレースを第1及び第2支保工に設置する第2ブレース設置手段と、第3支保工の上端部と第4支保工の下端部とを連結して斜め方向へ延びる第3ブレースを第3及び第4支保工に設置する第3ブレース設置手段と、第3支保工の下端部と第4支保工の上端部とを連結して斜め方向へ延びる第4ブレースを第3及び第4支保工に設置する第4ブレース設置手段とを含む。
【0019】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋が、幅方向へ延びる上下端部と上下方向へ延びる両側部と所定面積の内外面とを有して矩形に成形された木質系第3側壁パネル及び木質系第4側壁パネルを含み、木製ユニット家屋製造システムが、第1連結手段を実施した後又は第3配置手段を実施した後或いは第4配置手段を実施した後に、上端部が上となり下端部が下となるように木質系第3側壁パネル及び木質系第4側壁パネルを垂直に保持した状態で組立ステージに搬送する第4搬送手段と、組立ステージの第1ポジションに位置する木質系床プレートの前端部のうちの一方の側部の側の第5連結位置に組立ステージに搬送された木質系第3側壁パネルの下端部を配置し、木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側の第6連結位置に組立ステージに搬送された木質系第4側壁パネルの下端部を配置する第5配置手段と、組立ステージの第1ポジションに位置する木質系天井プレートの前端部のうちの一方の側部の側の第7連結位置に木質系第3側壁パネルの上端部を配置し、木質系天井プレートの前端部のうちの他方の側部の側の第8連結位置に木質系第4側壁パネルの上端部を配置する第6配置手段と、木質系第3側壁パネルの下端部を木質系床プレートの前端部のうちの一方の側部の側の第5連結位置に所定の連結部材によって連結・固定する第5連結手段と、木質系第3側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの前端部のうちの一方の側部の側の第7連結位置に所定の連結部材によって連結・固定する第6連結手段と、木質系第4側壁パネルの下端部を木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側の第6連結位置に所定の連結部材によって連結・固定する第7連結手段と、木質系第4側壁パネルの上端部を木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側の第8連結位置に所定の連結部材によって連結・固定する第8連結手段とを含む。
【0020】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、第1搬送手段を実施する前に、木質系床プレートの第5連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第9ダボ穴を穿孔するとともに、木質系床プレートの第6連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第10ダボ穴を穿孔するダボ穴第5穿孔手段と、第4搬送手段を実施する前に、木質系床プレートの第5連結位置に配置する木質系第3側壁パネルの下端部に第9ダボ穴に連通する少なくとも2つの第11ダボ穴を穿孔するとともに、木質系床プレートの第6連結位置に配置する木質系第4側壁パネルの下端部に第10ダボ穴に連通する少なくとも2つの第12ダボ穴を穿孔するダボ穴第6穿孔手段とを含み、第5連結手段が、第9ダボ穴と第11ダボ穴とにダボを挿入して木質系床プレートと木質系第3側壁パネルとを仮止めした後、木質系第3側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第5連結位置に連結・固定し、第7連結手段が、第10ダボ穴と第12ダボ穴とにダボを挿入して木質系床プレートと木質系第4側壁パネルとを仮止めした後、木質系第4側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第6連結位置に連結・固定する。
【0021】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、第1搬送手段を実施する前に、木質系天井プレートの第7連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第13ダボ穴を穿孔するとともに、木質系天井プレートの第8連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第14ダボ穴を穿孔するダボ穴第7穿孔手段と、第4搬送工程を実施する前に、木質系天井プレートの第7連結位置に配置する木質系第3側壁パネルの上端部に第13ダボ穴に連通する少なくとも2つの第15ダボ穴を穿孔するとともに、木質系天井プレートの第8連結位置に配置する木質系第4側壁パネルの上端部に第14ダボ穴に連通する少なくとも2つの第16ダボ穴を穿孔するダボ穴第8穿孔手段とを含み、第6連結手段が、第13ダボ穴と第15ダボ穴とにダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第3側壁パネルとを仮止めした後、木質系第3側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第7連結位置に連結・固定し、第8連結手段が、第14ダボ穴と第16ダボ穴とにダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第4側壁パネルとを仮止めした後、木質系第4側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第8連結位置に連結・固定する。
【0022】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例として、第6配置手段では、木質系天井プレートの第7連結位置に木質系第3側壁パネルの上端部を配置したときに、木質系天井プレートの前端部と木質系第3側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレートの前端部と木質系第3側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成し、木質系天井プレートの第8連結位置に木質系第4側壁パネルの上端部を配置したときに、木質系天井プレートの前端部と木質系第4側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレートの前端部と木質系第4側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成する。
【0023】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、組立ステージの一方の側部の側の前方下方に位置して複数の木質系第3側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第3ストックヤードと、組立ステージの他方の側部の側の前方下方に位置して複数の木質系第4側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第4ストックヤードとを含み、第4搬送手段では、第3ストックヤードから木質系第3側壁パネルを一つずつ組立ステージまで引き上げた後、木質系第3側壁パネルを木質系床プレートの前端部のうちの一方の側部の側に搬送し、第4ストックヤードから木質系第4側壁パネルを一つずつ組立ステージまで引き上げた後、木質系第4側壁パネルを木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側に搬送する。
【0024】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、待機エリアから幅方向側方に位置する検査・調整ステージと、第1~第4連結手段又は第1~第8連結手段を実施することから製造された木製ユニット家屋を組立ステージから後方へ移動させて待機エリアに位置させた後、木製ユニット家屋を待機エリアから検査・調整ステージに搬送し、木製ユニット家屋を検査・調整ステージの検査・調整位置に位置決めした状態で配置する第5搬送手段と、第1~第4支保工に設置された第1~第4ブレースを伸縮させて検査・調整ステージの検査・調整位置に配置された木製ユニット家屋の幅方向の歪みを修正する歪み修正手段とを含む。
【0025】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木製ユニット家屋製造システムが、検査・調整ステージの一方の側部の前方上端部分に設置された第1センシングデバイスと、検査・調整ステージの一方の側部の後方上端部分に設置された第2センシングデバイスと、第1及び第2センシングデバイスを利用して検査・調整ステージの検査・調整位置に配置された木製ユニット家屋の幅方向の歪みを検出する歪み検出手段とを含む。
【0026】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例として、歪み検出手段では、木製ユニット家屋が検査・調整ステージの検査・調整位置に配置されたときに、第1センシングデバイスの検査ロッドの先端が木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部の前方上端部分又は木製ユニット家屋の木質系第2側壁パネルの前方上端部に当接し、第2センシングデバイスの検査ロッドの先端が木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部の後方上端部分又は木製ユニット家屋の木質系第2側壁パネルの後方上端部に当接し、第1及び第2センシングデバイスが検査ロッドの伸縮によって木製ユニット家屋の幅方向の歪みの有無を計測するとともに、歪み有りを検出した場合、歪み有りメッセージを出力し、歪み無しを検出した場合、歪み無しメッセージを出力する。
【0027】
本発明の木製ユニット家屋製造システムの他の一例としては、木質系床プレートと木質系天井プレートとが、CLTから作られ、木質系第1~第4側壁パネルが、ツーバイフォー材から作られている。
【発明の効果】
【0028】
本発明に係る木製ユニット家屋製造システムによれば、木質系床プレートを搬入・搬送エリアから幅方向側方に位置する組立ステージに搬送し、木質系床プレートを組立ステージの第1ポジションに位置決めした状態で配置し、木質系第1側壁パネル及び木質系第2側壁パネルを組立ステージに搬送するとともに、木質系床プレートの一方の側部の第1連結位置に配置した木質系第1側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第1連結位置に連結・固定し、木質系床プレートの他方の側部の第2連結位置に配置した木質系第2側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第2連結位置に連結・固定し、木質系天井プレートを組立ステージの後方に位置する待機エリアに搬送しつつ、木質系天井プレートを組立ステージの第2ポジションに位置決めした状態で配置し、木質系天井プレートの一方の側部の第3連結位置に配置した木質系第1側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第3連結位置に連結・固定し、木質系天井プレートの他方の側部の第4連結位置に配置した木質系第2側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第4連結位置に連結・固定することで木製ユニット家屋を組み立てるから、一連の流れ作業によって木製ユニット家屋を組み立てることができ、木造の強固な木製ユニット家屋を短時間で迅速に組み立てることができる。木製ユニット家屋製造システムは、木製ユニット家屋が水平方向へ展開する所定面積の木質系床プレート及び所定面積の木質系天井プレートと、木質系床プレートと木質系天井プレートとの間に配置されて垂直方向へ展開する所定面積の木質系第1側壁パネル及び所定面積の木質系第2側壁パネルとから作られているから、木質系(木材)素材が有する魅力的なデザイン(意匠)の天井や壁、床にすることができ、見場のよい天井や壁、床を作ることができるとともに、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを居住者や来客者に与える天井や壁、床を備えた木製ユニット家屋を作ることができる。木製ユニット家屋製造システムは、それによって製造された木製ユニット家屋に持続可能な循環型資源である木質系素材がふんだんに使用されるから、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することが可能な木製ユニット家屋を作ることができる。木製ユニット家屋製造システムは、木質系床プレートと木質系天井プレートと第1及び木質系第2側壁パネルとに囲繞された前後方向又は幅方向へ長い所定容積の内部居住空間が画成されるから、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な天井(天井面)や壁(壁面)、床(床面)を有する居住空間を備えた木製ユニット家屋を作ることができる。木製ユニット家屋製造システムは、それによって製造された木製ユニット家屋が設置場所へ運搬されて所定の設置箇所に建て付けられるから、居住空間を備えた木製ユニット家屋を所定の箇所に手間と時間とを要せずに速やかに建てることができる。
【0029】
第1搬送手段を実施する前に、木質系床プレートの第1連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第1ダボ穴を穿孔するとともに、木質系床プレートの第2連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第2ダボ穴を穿孔し、第2搬送手段を実施する前に、木質系第1側壁パネルの下端部に第1ダボ穴に連通する少なくとも2つの第3ダボ穴を穿孔するとともに、木質系第2側壁パネルの下端部に第2ダボ穴に連通する少なくとも2つの第4ダボ穴を穿孔し、第1ダボ穴と第3ダボ穴とにダボを挿入して木質系床プレートと木質系第1側壁パネルとを仮止めした後、木質系第1側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第1連結位置に連結・固定し、第2ダボ穴と第4ダボ穴とにダボを挿入して木質系床プレートと木質系第2側壁パネルとを仮止めした後、木質系第2側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第2連結位置に連結・固定する木製ユニット家屋製造システムは、第1及び第3ダボ穴にダボを挿入して木質系床プレートと木質系第1側壁パネルとを仮止めし、第2及び第4ダボ穴にダボを挿入して木質系床プレートと木質系第2側壁パネルとを仮止めすることで、木質系床プレートと第1及び木質系第2側壁パネルとのズレ動きを防ぎつつ、木質系床プレートと第1及び木質系第2側壁パネルとを連結・固定することができるから、木質系床プレートの第1連結位置に木質系第1側壁パネルの下端部を正確に連結・固定することができるとともに、木質系床プレートの第2連結位置に木質系第2側壁パネルの下端部を正確に連結・固定することができ、精度のくるいがないしっかりとした建付けの木製ユニット家屋を組み立てることができる。
【0030】
第3搬送手段を実施する前に、木質系天井プレートの第3連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第5ダボ穴を穿孔するとともに、木質系天井プレートの第4連結位置に前後方向へ並ぶ少なくとも2つの第6ダボ穴を穿孔し、第2搬送手段を実施する前に、木質系第1側壁パネルの上端部に第5ダボ穴に連通する少なくとも2つの第7ダボ穴を穿孔するとともに、木質系第2側壁パネルの上端部に第6ダボ穴に連通する少なくとも2つの第8ダボ穴を穿孔し、第5ダボ穴と第7ダボ穴とにダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第1側壁パネルとを仮止めした後、木質系第1側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第3連結位置に連結・固定し、第6ダボ穴と第8ダボ穴とにダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第2側壁パネルとを仮止めした後、木質系第2側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第4連結位置に連結・固定する木製ユニット家屋製造システムは、第5及び第7ダボ穴にダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第1側壁パネルとを仮止めし、第6及び第8ダボ穴にダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第2側壁パネルとを仮止めすることで、木質系天井プレートと第1及び木質系第2側壁パネルとのズレ動きを防ぎつつ、木質系天井プレートと第1及び木質系第2側壁パネルとを連結・固定することができるから、木質系天井プレートの第3連結位置に木質系第1側壁パネルの上端部を正確に連結・固定することができるとともに、木質系天井プレートの第4連結位置に木質系第2側壁パネルの上端部を正確に連結・固定することができ、精度のくるいがないしっかりとした建付けの木製ユニット家屋を組み立てることができる。
【0031】
木質系天井プレートの第3連結位置に木質系第1側壁パネルの上端部を配置したときに、木質系天井プレートの一方の側部と木質系第1側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレートの一方の側部と木質系第1側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成し、木質系天井プレートの第4連結位置に木質系第2側壁パネルの上端部を配置したときに、木質系天井プレートの他方の側部と木質系第2側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレートの他方の側部と木質系第2側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成する木製ユニット家屋製造システムは、木質系天井プレートの一方の側部及び他方の側部と第1及び木質系第2側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成することで、クリアランス(隙間)を目視しながら第1~第8ダボ穴にダボを挿入する作業を行うことができるから、第1~第8ダボ穴に確実にダボを挿入することができ、木質系天井プレートの第3及び第4連結位置に第1及び木質系第2側壁パネルの上端部を正確に連結・固定することができる。
【0032】
組立ステージの一方の側部下方に位置して複数の木質系第1側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第1ストックヤードと、組立ステージの他方の側部下方に位置して複数の木質系第2側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第2ストックヤードとを含み、第1ストックヤードから木質系第1側壁パネルを一つずつ組立ステージまで引き上げた後、その木質系第1側壁パネルを木質系床プレートの一方の側部に搬送し、第2ストックヤードから木質系第2側壁パネルを一つずつ組立ステージまで引き上げた後、その木質系第2側壁パネルを木質系床プレートの他方の側部に搬送する木製ユニット家屋製造システムは、第1及び第2ストックヤードに複数の第1及び木質系第2側壁パネルをストック(在庫)し、それら第1及び木質系第2側壁パネルを一つずつ順に木質系床プレートの側部に搬送することで、一連の流れ作業の中で第1及び木質系第2側壁パネルを組立ステージに連続的に供給しつつ木製ユニット家屋を組み立てることができ、木造の強固な木製ユニット家屋を短時間で迅速に組み立てることができる。
【0033】
第1配置手段を実施した後又は第1連結工程を実施した後に、組立ステージに位置する木質系床プレートの前端部のうちの一方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第1支保工の下端部を設置し、組立ステージに位置する木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第2支保工の下端部を設置し、組立ステージに位置する木質系床プレートの後端部のうちの一方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第3支保工の下端部を設置するとともに、組立ステージに位置する木質系床プレートの後端部のうちの他方の側部の側の上面に上下方向へ延びる第4支保工の下端部を設置する木製ユニット家屋製造システムは、第1配置手段又は第1配置工程を実施した後、又は、第1連結工程又は第1連結工程を実施した後に、木質系床プレートの前端部のうちの両側部の側の上面に第1及び第2支保工の下端部を設置し、木質系床プレートの後端部のうちの両側部の側の上面に第3及び第4支保工の下端部を設置するから、木質系床プレートにそれら支保工の下端部を容易に設置することができるとともに、製造した木製ユニット家屋の強度を第1~第4支保工によって保持しつつ木製ユニット家屋の不用意な歪みや撓みを防ぐことができる。
【0034】
木質系天井プレートがリフトエリアに搬送された後に、木質系天井プレートの前端部の第1支保工に対応する位置に第1フックを設置し、木質系天井プレートの前端部の第2支保工に対応する位置に第2フックを設置し、木質系天井プレートの後端部の第3支保工に対応する位置に第3フックを設置するとともに、木質系天井プレートの後端部の第4支保工に対応する位置に第4フックを設置する木製ユニット家屋製造システムは、木質系天井プレートがリフトエリアに搬送された後、木質系天井プレートの前後端部の第1~第4支保工に対応する位置に組み立てられた木製ユニット家屋を吊り上げるための第1~第4フックを設置するから、木質系床プレートの上面にそれらフックを容易に設置することができるとともに、木質系床プレートに設置された第1~第4フックを利用して組み立てられた木製ユニット家屋を設置場所において確実かつ安全に吊り下げることができ、所定の設置箇所に木製ユニット家屋を確実に建て付けることができる。
【0035】
第3及び第4連結手段を実施した後に、第1支保工の上端部を木質系天井プレートの前端部の第1フックに対応する位置に連結し、第2支保工の上端部を木質系天井プレートの前端部の第2フックに対応する位置に連結し、第3支保工の上端部を木質系天井プレートの後端部の第3フックに対応する位置に連結するとともに、第4支保工の上端部を木質系天井プレートの後端部の第4フックに対応する位置に連結する木製ユニット家屋製造システムは、木質系天井プレートの第1~第4フックに対応する位置に第1~第4支保工の上端部を連結することで、それらフックとそれら支保工とが実質的に連結され、第1~第4フックを利用して組み立てられた木製ユニット家屋が吊り上げられたときに、木製ユニット家屋の荷重(木製ユニット家屋の重量)を第1~第4支保工に分担支持させることができ、木製ユニット家屋の吊り上げ時における木製ユニット家屋の不用意な倒壊を防ぎつつ所定の施設箇所に木製ユニット家屋を確実に建て付けることができる。
【0036】
第1~第4支保工連結手段の後に、第1支保工の上端部と第2支保工の下端部とを連結して斜め方向へ延びる第1ブレースを第1及び第2支保工に設置し、第1支保工の下端部と第2支保工の上端部とを連結して斜め方向へ延びる第2ブレースを第1及び第2支保工に設置し、第3支保工の上端部と第4支保工の下端部とを連結して斜め方向へ延びる第3ブレースを第3及び第4支保工に設置するとともに、第3支保工の下端部と第4支保工の上端部とを連結して斜め方向へ延びる第4ブレースを第3及び第4支保工に設置する木製ユニット家屋製造システムは、第1及び第2ブレースを第1及び第2支保工に設置し、第3及び第4ブレースを第3及び第4支保工に設置することで、それら支保工がそれらブレースによって補強され、第1~第4フックを利用して組み立てられた木製ユニット家屋が吊り上げられたときに、木製ユニット家屋の荷重(木製ユニット家屋の重量)を第1~第4支保工及び第1~第4ブレースに分担支持させることができ、木製ユニット家屋の吊り上げ時における木製ユニット家屋の不用意な倒壊を防ぎつつ所定の施設箇所に木製ユニット家屋を確実に建て付けることができる。
【0037】
第1連結手段を実施した後又は第3配置手段を実施した後或いは第4配置手段を実施した後に、木質系第3側壁パネル及び木質系第4側壁パネルを組立ステージに搬送し、組立ステージの第1ポジションに位置する木質系床プレートの第5連結位置に組立ステージに搬送された木質系第3側壁パネルの下端部を配置し、木質系床プレートの第6連結位置に組立ステージに搬送された木質系第4側壁パネルの下端部を配置し、木質系天井プレートの第7連結位置に木質系第3側壁パネルの上端部を配置し、木質系天井プレートの第8連結位置に木質系第4側壁パネルの上端部を配置するとともに、木質系第3側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第5連結位置に連結・固定し、木質系第3側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第7連結位置に連結・固定し、木質系第4側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第6連結位置に連結・固定し、木質系第4側壁パネルの上端部を木質系床プレートの第8連結位置に連結・固定する木製ユニット家屋製造システムは、第3及び木質系第4側壁パネルを含む木製ユニット家屋を一連の流れ作業によって組み立てることができ、木造の強固な木製ユニット家屋を短時間で迅速に組み立てることができる。木製ユニット家屋製造システムは、木製ユニット家屋が所定面積の木質系床プレート及び所定面積の木質系天井プレートと、所定面積の第1~木質系第4側壁パネルとから作られているから、木質系(木材)素材が有する魅力的なデザイン(意匠)の天井や壁、床にすることができ、見場のよい天井や壁、床を作ることができるとともに、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを居住者や来客者に与える天井や壁、床を備えた木製ユニット家屋を作ることができる。木製ユニット家屋製造システムは、それによって製造された木製ユニット家屋に持続可能な循環型資源である木質系素材がふんだんに使用されるから、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することが可能な木製ユニット家屋を作ることができる。木製ユニット家屋製造システムは、木質系床プレートと木質系天井プレートと第1~木質系第4側壁パネルとに囲繞された前後方向又は幅方向へ長い所定容積の内部居住空間が画成されるから、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な天井や壁、床を有する居住空間を備えた木製ユニット家屋を作ることができる。木製ユニット家屋製造システムは、それによって製造された木製ユニット家屋が設置場所へ運搬されて所定の設置箇所に建て付けられるから、居住空間を備えた木製ユニット家屋を所定の箇所に手間と時間とを要せずに速やかに建てることができる。
【0038】
第1搬送手段を実施する前に、木質系床プレートの第5連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第9ダボ穴を穿孔するとともに、木質系床プレートの第6連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第10ダボ穴を穿孔し、第4搬送手段を実施する前に、木質系第3側壁パネルの下端部に第9ダボ穴に連通する少なくとも2つの第11ダボ穴を穿孔するとともに、木質系第4側壁パネルの下端部に第10ダボ穴に連通する少なくとも2つの第12ダボ穴を穿孔し、第9ダボ穴と第11ダボ穴とにダボを挿入して木質系床プレートと木質系第3側壁パネルとを仮止めした後、木質系第3側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第5連結位置に連結・固定し、第10ダボ穴と第12ダボ穴とにダボを挿入して木質系床プレートと木質系第4側壁パネルとを仮止めした後、木質系第4側壁パネルの下端部を木質系床プレートの第6連結位置に連結・固定する木製ユニット家屋製造システムは、第9及び第11ダボ穴にダボを挿入して木質系床プレートと木質系第3側壁パネルとを仮止めし、第10及び第12ダボ穴にダボを挿入して木質系床プレートと木質系第4側壁パネルとを仮止めすることで、木質系床プレートと第3及び木質系第4側壁パネルとのズレ動きを防ぎつつ、木質系床プレートと第3及び木質系第4側壁パネルとを連結・固定することができるから、木質系床プレートの第5連結位置に木質系第3側壁パネルの下端部を正確に連結・固定することができるとともに、木質系床プレートの第6連結位置に木質系第4側壁パネルの下端部を正確に連結・固定することができ、精度のくるいがないしっかりとした建付けの木製ユニット家屋を組み立てることができる。
【0039】
第1搬送手段を実施する前に、木質系天井プレートの第7連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第13ダボ穴を穿孔するとともに、木質系天井プレートの第8連結位置に幅方向へ並ぶ少なくとも2つの第14ダボ穴を穿孔し、第4搬送手段を実施する前に、木質系第3側壁パネルの上端部に第13ダボ穴に連通する少なくとも2つの第15ダボ穴を穿孔するとともに、木質系第4側壁パネルの上端部に第14ダボ穴に連通する少なくとも2つの第16ダボ穴を穿孔し、第13ダボ穴と第15ダボ穴とにダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第3側壁パネルとを仮止めした後、木質系第3側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第7連結位置に連結・固定し、第14ダボ穴と第16ダボ穴とにダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第4側壁パネルとを仮止めした後、木質系第4側壁パネルの上端部を木質系天井プレートの第8連結位置に連結・固定する木製ユニット家屋製造システムは、第13及び第15ダボ穴にダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第3側壁パネルとを仮止めし、第14及び第16ダボ穴にダボを挿入して木質系天井プレートと木質系第4側壁パネルとを仮止めすることで、木質系天井プレートと第3及び木質系第4側壁パネルとのズレ動きを防ぎつつ、木質系天井プレートと第3及び木質系第4側壁パネルとを連結・固定することができるから、木質系天井プレートの第7連結位置に木質系第3側壁パネルの上端部を正確に連結・固定することができるとともに、木質系天井プレートの第8連結位置に木質系第4側壁パネルの上端部を正確に連結・固定することができ、精度のくるいがないしっかりとした建付けの木製ユニット家屋を組み立てることができる。
【0040】
木質系天井プレートの第7連結位置に木質系第3側壁パネルの上端部を配置したときに、木質系天井プレートの前端部と木質系第3側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレートの前端部と木質系第3側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成し、木質系天井プレートの第8連結位置に木質系第4側壁パネルの上端部を配置したときに、木質系天井プレートの前端部と木質系第4側壁パネルの上端部とを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレートの前端部と木質系第4側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成する木製ユニット家屋製造システムは、木質系天井プレートの前端部と第3及び木質系第4側壁パネルの上端部との間に目視可能なクリアランスを形成することで、クリアランス(隙間)を目視しながら第9~第16ダボ穴にダボを挿入する作業を行うことができるから、第9~第16ダボ穴に確実にダボを挿入することができ、木質系天井プレートの第7及び第8連結位置に第3及び木質系第4側壁パネルの上端部を正確に連結・固定することができる。
【0041】
組立ステージの一方の側部の側の前方下方に位置して複数の木質系第3側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第3ストックヤードと、組立ステージの他方の側部の側の前方下方に位置して複数の木質系第4側壁パネルを垂直に起立させた状態で保管する第4ストックヤードとを含み、第3ストックヤードから木質系第3側壁パネルを一つずつ組立ステージまで引き上げた後、その木質系第3側壁パネルを木質系床プレートの前端部のうちの一方の側部の側に搬送し、第4ストックヤードから木質系第4側壁パネルを一つずつ組立ステージまで引き上げた後、その木質系第4側壁パネルを木質系床プレートの前端部のうちの他方の側部の側に搬送する木製ユニット家屋製造システムは、第3及び第4ストックヤードに複数の第3及び木質系第4側壁パネルをストック(在庫)し、それら第3及び木質系第4側壁パネルを一つずつ順に木質系床プレートの両側部の側の前端部に搬送することで、一連の流れ作業の中で第3及び木質系第4側壁パネルを組立ステージに連続的に供給しつつ木製ユニット家屋を組み立てることができ、木造の強固な木製ユニット家屋を短時間で迅速に組み立てることができる。
【0042】
第1~第4連結手段又は第1~第8連結手段を実施することから製造された木製ユニット家屋を組立ステージから後方へ移動させて木製ユニット家屋を待機エリアに位置させた後、木製ユニット家屋を待機エリアから幅方向側方に位置する検査・調整ステージに搬送し、木製ユニット家屋を検査・調整ステージの検査・調整位置に位置決めした状態で配置し、第1~第4支保工に設置された第1~第4ブレースを伸縮させて検査・調整ステージの検査・調整位置に配置された木製ユニット家屋の幅方向の歪みを修正する木製ユニット家屋製造システムは、例えば、第1~第4支保工に設置された第1~第4ブレースのターンバックルを時計回り方向又は反時計回り方向へ回転させて第1~第4ブレースを伸縮させることで、木製ユニット家屋の木質系床プレート及び木質系天井プレートの水平度や側壁パネルの垂直度を微調整することができ、木製ユニット家屋の幅方向の歪みを修正することで、精度のくるいがない強固な建付けの木製ユニット家屋を作ることができる。
【0043】
検査・調整ステージの一方の側部の前方上端部分に設置された第1センシングデバイスと、検査・調整ステージの一方の側部の後方上端部分に設置された第2センシングデバイスと、第1及び第2センシングデバイスを利用して検査・調整ステージの検査・調整位置に配置された木製ユニット家屋の幅方向の歪みを検出する木製ユニット家屋製造システムは、第1及び第2センシングデバイスを利用することで、木製ユニット家屋の幅方向の歪みを正確に検出することができ、第1及び第2センシングデバイスによって歪みが検出された場合、第1~第4支保工に設置された第1~第4ブレースのターンバックルを時計回り方向又は反時計回り方向へ回転させて第1~第4ブレースを伸縮させ、木製ユニット家屋の木質系床プレート及び木質系天井プレートの水平度や側壁パネルの垂直度を微調整することができ、木製ユニット家屋の幅方向の歪みを確実に修正することができる。
【0044】
木製ユニット家屋が検査・調整ステージの検査エリアに配置されたときに、第1センシングデバイスの検査ロッドの先端が木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部の前方上端部分又は木製ユニット家屋の木質系第2側壁パネルの前方上端部に当接し、第2センシングデバイスの検査ロッドの先端が木製ユニット家屋の木質系天井プレートの一方の側部の後方上端部分又は木製ユニット家屋の木質系第2側壁パネルの後方上端部に当接し、第1及び第2センシングデバイスが検査ロッドの伸縮によって木製ユニット家屋の幅方向の歪みの有無を計測するとともに、歪み有りを検出した場合、歪み有りメッセージを出力し、歪み無しを検出した場合、歪み無しメッセージを出力する木製ユニット家屋製造システムは、第1及び第2センシングデバイスが木製ユニット家屋の幅方向の歪み有りを検出した場合、歪み有りメッセージを出力するから、第1及び第2センシングデバイスを利用することで、木製ユニット家屋の幅方向の歪みを確実に検出することができ、第1及び第2センシングデバイスが木製ユニット家屋の幅方向の歪み無しを検出した場合、歪み無しメッセージを出力するから、第1及び第2センシングデバイスを利用することで、木製ユニット家屋の幅方向の歪み無しを知ることができる。木製ユニット家屋製造システムは、第1及び第2センシングデバイスが歪み有りメッセージを出力した場合、例えば、第1~第4支保工に設置された第1~第4ブレースのターンバックルを時計回り方向又は反時計回り方向へ回転させて第1~第4ブレースを伸縮させ、木製ユニット家屋の木質系床プレート及び木質系天井プレートの水平度や側壁パネルの垂直度を微調整することができ、木製ユニット家屋の幅方向の歪みを確実に修正することができる。
【0045】
木質系床プレートと木質系天井プレートとがCLTから作られ、木質系第1~第4側壁パネルがツーバイフォー材から作られている木製ユニット家屋製造システムは、CLTから作られた木質系床プレート及び木質系天井プレートを利用することで、高い強度を有する木製ユニット家屋を作ることができ、ツーバイフォー材から作られた木質系第1~第4側壁パネルを利用することで、優れた耐震性を有し、高気密及び高断熱の木製ユニット家屋を作ることができるとともに、安定した高い品質の木製ユニット家屋を作ることができる。木製ユニット家屋製造システムは、CLTやツーバイフォー材を使用することで、CLTやツーバイフォー材(木質系素材)が有する魅力的なデザイン(意匠)の天井や壁、床にすることができ、見場のよい天井や壁、床を作ることができるとともに、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを居住者や来客者に与える天井や壁、床を備えた木製ユニット家屋を作ることができる。木製ユニット家屋製造システムは、それによって製造された木製ユニット家屋に持続可能な循環型資源である木質系素材(CLT及びツーバイフォー材)が使用されるから、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することが可能な木製ユニット家屋を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】一例として示す木製ユニット家屋製造システムの背面図。
【
図3】木質系床プレート及び木質系天井プレートの一例を示す斜視図。
【
図4】木質系第1側壁パネル及び木質系第2側壁パネルの一例を示す斜視図。
【
図5】木質系第3側壁パネル及び木質系第4側壁パネルの一例を示す斜視図。
【
図6】木質系床プレートの搬入・搬送エリアの一例を示す正面図。
【
図7】木質系床プレートの搬入・搬送エリアの上面図。
【
図8】木質系天井プレートの搬入・搬送エリアの一例を示す正面図。
【
図9】木質系天井プレートの搬入・搬送エリアの上面図。
【
図10】木質系天井プレートのリフトエリアの一例を示す背面図。
【
図11】木質系天井プレートのリフトエリアの上面図。
【
図13】待機エリア及びコネクトエリアの一例を示す上面図。
【
図16】一例として示す検査・調整ステージの背面図。
【
図18】一例として示す木製ユニット家屋搬出エリアの正面図。
【
図20】第1搬送手段(第1搬送工程)の一例を説明する図。
【
図21】第1~第4支保工設置手段(第1~第4支保工設置工程)の設置の一例を説明する図。
【
図22】第2配置手段(第2配置工程)と第1及び第2連結手段(第1及び第2連結工程)との一例を説明する図。
【
図23】第3搬送手段(第3搬送工程)の一例を説明する図。
【
図24】第1~第4フックを取り付けた木質系天井プレートの斜視図。
【
図25】天井プレートホールド装置が木質系天井プレートを保持した後の状態を示す拡大図。
【
図26】第3配置手段(第3配置工程)の一例を説明する図。
【
図27】第4配置手段(第4配置工程)と第3及び第4連結手段(第4連結工程)との一例を説明する図。
【
図28】第1~第4支保工連結手段(第1~第4支保工連結工程)の一例を説明する図。
【
図29】第1~第4ブレース設置手段(第1~第4ブレース設置工程)の一例を説明する図。
【
図30】第5搬送手段(第5搬送工程)及び歪み修正手段(歪み修正工程)の一例を説明する図。
【
図31】木製ユニット家屋搬出手段(木製ユニット家屋搬出工程)の一例を説明する図。
【
図32】木製ユニット家屋製造システム(木製ユニット家屋製造方法)によって製造された一例として示す木製ユニット家屋の斜視図。
【
図33】第5及び第6配置手段(第5及び第6配置工程)と第5~第8連結手段(第5~第8連結工程)との一例を説明する図。
【
図34】製家屋製造システム(木製ユニット家屋製造方法)によって製造された他の一例として示す木製ユニット家屋の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0047】
一例として示す木製ユニット家屋製造システム10の背面図である
図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る木製ユニット家屋製造システム及び木製ユニット家屋製造方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、
図2は、木製ユニット家屋製造システム10の上面図であり、
図3は、木質系床プレート11及び木質系天井プレート12の一例を示す斜視図である。
図4は、木質系第1側壁パネル13及び木質系第2側壁パネル14の一例を示す斜視図であり、
図5は、木質系第3側壁パネル15及び木質系第4側壁パネル16の一例を示す斜視図である。
図3~
図5では、幅方向を矢印X、前後方向を矢印Yで示し、上下方向を矢印Zで示す。
【0048】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)の一例は、木質系床プレート11及び木質系天井プレート12と、木質系第1側壁パネル13及び木質系第2側壁パネル14とを使用して木製ユニット家屋H1を組み立てる。又、木製ユニット家屋製造システム(木製ユニット家屋製造方法)の他の一例は、木質系床プレート11及び木質系天井プレート12と、木質系第1側壁パネル13及び木質系第2側壁パネル14と、木質系第3側壁パネル15及び木質系第3側壁パネル16とを使用して木製ユニット家屋H2を組み立てる。
【0049】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、木質系床プレート11の搬入・搬送エリアE1、木質系天井プレートの搬入・搬送エリアE2、木質系天井プレートのリフトエリアE3、木質系天井プレートの待機エリアE4、コネクトエリアE5、組立ステージ(組立エリア)S1、第1ストックヤードY1、第2ストックヤードY2、第3ストックヤードY3、第4ストックヤードY4、検査・調整ステージ(検査・調整エリア)S2、木製ユニット家屋搬出エリアE6を有する。木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)によって組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2は、クレーンによって吊り上げられて輸送車両に積まれ、輸送車両によって所定の設置箇所へ運搬された後、クレーンによって吊り上げられて設置箇所に置かれ、設置箇所に建て付けられる。
【0050】
木質系床プレート11及び木質系天井プレート12は、ひき板(ラミナ)を並べた後に繊維方向が直交するように接着剤(水性高分子イソシネアート系樹脂接着剤(非ホルムアルデヒド系接着剤))によって積層接着したCLT(Cross Laminated Timber)から作られている。尚、木質系床プレート11及び木質系天井プレート12がCLT以外の木質系素材から作られていてもよい。
【0051】
木質系床プレート11は、幅方向へ長い略矩形に成形され、矩形の上面17及び矩形の下面18と、幅方向へ延びる前端部19と、前端部19から後方へ離間位置して幅方向へ延びる後端部20と、前後方向へ延びる一方の側部21と、一方の側部21から側方へ離間位置して前後方向へ延びる他方の側部22とを有する。木質系天井プレート12は、幅方向へ長い略矩形に成形され、矩形の上面23及び矩形の下面24と、幅方向へ延びる前端部25と、前端部25から後方へ離間位置して幅方向へ延びる後端部26と、前後方向へ延びる一方の側部27と、一方の側部27から幅方向側方へ離間位置して前後方向へ延びる他方の側部28とを有する。
【0052】
木質系床プレート11には、その一方の側部21の第1連結位置29aに前後方向へ並ぶ4つの第1ダボ穴30aが形成(穿孔)され、その他方の側部22の第2連結位置29bに前後方向へ並ぶ4つの第2ダボ穴30bが形成(穿孔)されているとともに、その前端部19のうちの一方の側部21の側の第5連結位置29eに幅方向へ並ぶ4つの第9ダボ穴30iが形成(穿孔)され、その前端部19のうちの他方の側部22の側の第6連結位置29fに幅方向へ並ぶ4つの第10ダボ穴30jが形成(穿孔)されている。
【0053】
木質系天井プレート12には、その一方の側部27の第3連結位置29cに前後方向へ並ぶ4つの第5ダボ穴30eが形成(穿孔)され、その他方の側部28の第4連結位置29dに前後方向へ並ぶ4つの第6ダボ穴30fが形成(穿孔)されているとともに、その前端部25のうちの一方の側部27の側の第7連結位置29gに幅方向へ並ぶ4つの第13ダボ穴30mが形成(穿孔)され、その前端部25のうちの他方の側部28の側の第8連結位置29hに幅方向へ並ぶ4つの第14ダボ穴30nが形成(穿孔)されている。
【0054】
CLTには、3層3プライ、3層4プライ、5層5プライ、5層7プライ、7層7プライ、9層9プライのいずれかを使用することができる。CLTとしては、スギから作られたスギCLTパネル、ヒノキから作られたヒノキCLTパネル、カラマツから作られたカラマツCLTパネル、トドマツから作られたトドマツCLTパネルを使用することができる。CLTは、優れた断熱性と高い省エネ効果を有し、優れた耐震性を有するとともに、鉄筋コンクリート造と比べて軽量である。尚、CLTとして今後開発されるあらゆる種類のCLTを使用することができる。
【0055】
木質系第1側壁パネル13及び木質系第2側壁パネル14と木質系第3側壁パネル15及び木質系第4側壁パネル16とは、ツーバイフォー材(2×4材)を使用したツーバイフォー工法によって作られ、上下方向へ長い略矩形に成形されている。ツーバイフォー工法は、ツーバイフォー材(構造材)や釘・金物のサイズ・使用方法・使用箇所から施工の手順まで詳細に規定され、枠組壁工法住宅工事仕様書(監修:住宅金融支援機構)等でマニュアル化されている。従って、施工者の技量に左右され難く、均一な品質と性能を実現することができる。
【0056】
木質系第1側壁パネル13~木質系第4側壁パネル16は、前後方向へ延びる頭つなぎ(角木材)及び上枠(角木材)と、上枠から上下方向下方に位置して前後方向へ延びる下枠(角木材)と、上下枠の間に位置して上下方向へ延びる第1縦枠(角木材)と、第1縦枠から前後方向へ離間対向して上下方向へ延びる第2縦枠(角木材)と、第1及び第2縦枠の間に位置して上下方向へ延びていて前後方向へ離間して並ぶ複数のスタッド(角木材)とから形成されている。頭つなぎや上枠、下枠、第1縦枠、第2縦枠、スタッドは、規格化された釘によって連結されている。木質系第1側壁パネル13~木質系第4側壁パネル16は、2×4材(頭つなぎ、上枠、下枠、第1縦枠、第2縦枠、スタッド)の各木材を組んで「枠組」を作り、剛性の高いダイヤフラムを構成している。
【0057】
木質系第1側壁パネル13は、略矩形の内壁面31a及び略矩形の外壁面32aと、前後方向へ延びる上端部33a(頭つなぎ及び上枠)と、上端部33aから下方に離間位置して前後方向へ延びる下端部34a(下枠)と、上端部33aから下端部34aに向かって上下方向へ延びる一方の側縁部35a(第1縦枠)と、上端部33aから下端部34aに向かって上下方向へ延びていて一方の側縁部35aから側方へ離間位置する他方の側縁部36a(第2縦枠)とを有する。
【0058】
木質系第2側壁パネル14は、略矩形の内壁面31b及び略矩形の外壁面32bと、前後方向へ延びる上端部33b(頭つなぎ及び上枠)と、上端部33bから下方に離間位置して前後方向へ延びる下端部34b(下枠)と、上端部33bから下端部34bに向かって上下方向へ延びる一方の側縁部35b(第1縦枠)と、上端部33bから下端部34bに向かって上下方向へ延びていて一方の側縁部35bから側方へ離間位置する他方の側縁部36b(第2縦枠)とを有する。木質系第1側壁パネル13及び木質系第2側壁パネル14には、各種形状の窓枠(サッシ)やドア枠等が作られる。
【0059】
木質系第3側壁パネル15は、略矩形の内壁面31c及び略矩形の外壁面32cと、前後方向へ延びる上端部33c(頭つなぎ及び上枠)と、上端部33cから下方に離間位置して前後方向へ延びる下端部34c(下枠)と、上端部33cから下端部34cに向かって上下方向へ延びる一方の側縁部35c(第1縦枠)と、上端部33cから下端部34cに向かって上下方向へ延びていて一方の側縁部35cから側方へ離間位置する他方の側縁部36c(第2縦枠)とを有する。
【0060】
木質系第4側壁パネルは、略矩形の内壁面31d及び略矩形の外壁面32dと、前後方向へ延びる上端部33d(頭つなぎ及び上枠)と、上端部33dから下方に離間位置して前後方向へ延びる下端部34d(下枠)と、上端部33dから下端部34dに向かって上下方向へ延びる一方の側縁部35d(第1縦枠)と、上端部33dから下端部34dに向かって上下方向へ延びていて一方の側縁部35dから側方へ離間位置する他方の側縁部36d(第2縦枠)とを有する。
【0061】
木質系第1側壁パネル13の下端部34aには、第1ダボ穴30aに連通する4つの第3ダボ穴30cが形成(穿孔)され、木質系第1側壁パネル13の上端部33aには、第5ダボ穴30eに連通する4つの第7ダボ穴30gを形成(穿孔)されている。木質系第2側壁パネル14の下端部34bには、第2ダボ穴30bに連通する4つの第4ダボ穴30dが形成(穿孔)され、木質系第2側壁パネル14の上端部33bには、第6ダボ穴30fに連通する4つの第8ダボ穴30hが形成(穿孔)されている。
【0062】
木質系第3側壁パネル15の下端部34cには、第9ダボ穴30iに連通する2つの第11ダボ穴30kが形成(穿孔)され、木質系第3側壁パネル15の上端部33cには、第13ダボ穴30mに連通する2つの第15ダボ穴30oが形成(穿孔)されている。木質系第4側壁パネル16の下端部34dには、第10ダボ穴30jに連通する2つの第12ダボ穴30lが形成(穿孔)され、木質系第4側壁パネル16の上端部33dには、第14ダボ穴30nに連通する2つの第16ダボ穴30pが形成(穿孔)されている。
【0063】
CLTやーバイフォー材(2×4材)は、再生可能な循環資源である木材を構造材として使用しており、CLTやーバイフォー材(2×4材)を使用することで持続可能な木材資源を有効活用することができる。CLTやツーバイフォー材(2×4材)は、材料製造過程で使用されるエネルギー量やCO2の排出量が鉄やコンクリート等に比べ少なく、環境負荷が少ない建築材料である。CLTやーバイフォー材(2×4材)を構成する木材は、計画的な伐採と植林により再生産が可能な唯一の天然資源であるため、永続的に使用し続けることができる。
【0064】
更に、管理された森林(経済林)において、計画的に伐採しかつ植林することを繰り返すことで、健全な森林を再生することができる。CLTやーバイフォー材(2×4材)を建築資材として用いることは、大気中のCO2を吸収・固定したまま建物内にストックすることになり、これは森林と同じ役割である。長寿命の木造住宅ストックをつくることは、街の中にもうひとつの森林を持つということになり、環境保全にもつながる。
【0065】
図6は、木質系床プレート11の搬入・搬送エリアE1の一例を示す正面図であり、
図7は、木質系床プレート11の搬入・搬送エリアE1の上面図である。
図8は、木質系天井プレート12の搬入・搬送エリアE2の一例を示す正面図であり、
図9は、木質系天井プレート12の搬入・搬送エリアE2の上面図である。
図6~
図9及び後記する
図10~
図19では、幅方向を矢印X、前後方向を矢印Zで示し、上下方向を矢印Zで示す。
【0066】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、その制御がコントローラ(制御装置)(図示せず)によって行われる。コントローラは、中央処理部(CPU又はMPU)とメモリ(メインメモリ及びキャッシュメモリ)とを備え、独立したオペレーティングシステム(仮想OS)によって動作するコンピュータであり、大容量ハードディスク(大容量記憶領域)を内蔵している。コントローラには、キーボードやテンキーユニット等の入力装置(図示せず)、モニターやディスプレイ、タッチパネル等の出力装置(図示せず)が接続されている。
【0067】
木質系床プレート11の搬入・搬送エリアE1は、床プレート搬入ラインL1と床プレート搬送ラインL2とから形成されている。床プレート搬入ラインL1は、木質系床プレート11の搬入口37aと、鉄骨材から作られた(組み立てられた)床プレート搬入台38aと、木質系床プレート11を搬送ラインL2に向かって前後方向へ搬送する一対の床プレート搬入コンベア39aとを有する。
【0068】
床プレート搬入コンベア39aは、床プレート搬入台38aに設置され、幅方向へ離間対向して前後方向へ直状に延びている。床プレート搬入コンベア39aの後方部分は、後記する床プレート昇降機構42aの両側(直下)まで延出している。床プレート搬入コンベア39aは、モーター40aによって駆動するローラーコンベアである。床プレート搬入コンベア39aの発停や搬入速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0069】
床プレート搬入ラインL1では、上面17が上となり下面18が下となるように水平に保持された(倒伏させた)状態の木質系床プレート11が床プレート搬入コンベア39aの上に載せられ、床プレート搬入コンベア39aによって木質系床プレート11が搬入口37aから床プレート搬送ラインL2に向かって前後方向後方へ移動する。
【0070】
床プレート搬送ラインL2は、床プレート搬入ラインL1の後方に位置し、鉄骨フレーム(鉄骨支柱、鉄骨梁、鉄骨桁)によって作られた(組み立てられた)所定容積の搬送ラインハウジング41a(搬送ライン鉄骨構造物)と、床プレート昇降機構42a(床プレートリフトユニット)と、床プレートホルダー機構43a(床プレートホルダーユニット)と、床プレート第1搬送コンベア44aとを備えている。
【0071】
搬送ラインハウジング41aには、床プレート搬入ラインL1から床プレート搬送ラインL2に搬送された木質系床プレート11の後端部20の両側が当接する一対の位置決め第1ストッパー(図示せず)が設置されている。それら位置決め第1ストッパーは、搬送ラインハウジング41aを構成する鉄骨フレームに取り付けられて鉄骨フレームから前後方向前方へ延出し、木質系床プレート11を搬送ラインハウジング41a(床プレート搬送ラインL2)の所定の位置に位置決めする。
【0072】
床プレート昇降機構42a(床プレートリフトユニット)は、搬送ラインハウジング41aの内部中央に設置され、床プレート搬入コンベアL1の後方部分の間に位置している。床プレート昇降機構42aは、架台及び天板と、架台と天板との間に延びる第1リンクプレート及び第2リンクプレートと、直動アクチュエータとを有する。床プレート昇降機構の発停及び昇降速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0073】
第1リンクプレート及び第2リンクプレートは、それらの中央部において回転可能に連結されている。第1リンクプレート及び第2リンクプレートの下端部は、架台に摺動可能に連結され、架台に対して前後方向へ往復動する。第1リンクプレート及び第2リンクプレートの上端部は、天板に摺動可能に連結され、天板に対して前後方向へ往復動する。直動アクチュエータは、下端部が架台に旋回可能に連結されたシリンダーと、上端部が第1及び第2リンクプレートに旋回可能に連結されたピストンロッドとを有する。直動アクチュエータのピストンロッドの伸縮によって第1リンクプレート及び第2リンクプレートが上下方向へ伸縮し、それによって天板が上昇又は下降する。床プレート昇降機構42aは、床プレート第1搬入コンベア44aによって天板の直上に搬入された木質系床プレート11を搬送ラインハウジング41aの下方から上方へ上昇させる。
【0074】
床プレートホルダー機構43a(床プレートホルダーユニット)は、走行第1ガイドレール45aと、パッド設置フレーム46aと、一対の油圧式シリンダー(昇降装置)(図示せず)と、一対の吸着パッド47aと、エアーバキュームポンプ(エアー吸引装置)(図示せず)とから形成されている。床プレートホルダー機構43aは、木質系床プレート11を床プレート第1搬送コンベア44aに向かって幅方向へ移送する。床プレートホルダー機構43aの発停及び走行速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。走行第1ガイドレール45aは、搬送ラインハウジング41aの頂部に設置されて幅方向へ直状に延びている。走行第1ガイドレール45aの後方部分は、床プレート第1搬送コンベア44aの上方まで延出している。
【0075】
パッド設置フレーム46aは、走行第1ガイドレール45aに移動可能に設置され、走行第1ガイドレール45aの下方に位置している。パッド設置フレーム46aは、それに取り付けられて幅方向へ延びる第1スライドブロック(図示せず)が走行第1ガイドレール45aに摺動可能に係合し、第1スライドブロックが走行第1ガイドレール45aに対して幅方向へ摺動することで、パッド設置フレーム46aが走行第1ガイドレール45aに対して幅方向へ往復動する。
【0076】
それら油圧式シリンダーは、パッド設置フレーム46aに設置されてパッド設置フレーム46aから垂下し、幅方向へ離間対向して並んでいる。それら油圧式シリンダーは、その伸縮ロッドがパッド設置フレーム46aから上下方向へ往復動する。それら吸着パッド47aは、その平面形状が円形に成形され、それら油圧式シリンダーの伸縮ロッドの下端に連結されて伸縮ロッドの下方に位置している。吸着パッド47aは、油圧式シリンダーの伸縮ロッドの上下方向への往復動に伴って(連動して)上下方向へ往復動する。エアーバキュームポンプは、そのエアー吸引ホース(図示せず)がそれら吸着パッド47aに接続されている。エアーバキュームポンプの起動に伴って吸着パッド47aが木質系床プレート11を吸着保持する。
【0077】
床プレート第1搬送コンベア44aは、搬送ラインハウジング41aの一方の側部から幅方向側方に位置(隣接)し、搬送ラインハウジング41aに繋がっている。床プレート第1搬送コンベア44aは、鉄鋼柱から作られた(組み立てられた)床プレート搬送台48aに設置され、前後方向へ離間対向して幅方向へ直状に延びている。床プレート第1搬送コンベア44aは、モーター49aによって駆動するローラーコンベアであり、木質系床プレート11を搬入・搬送エリアE1(床プレート搬送ラインL2)から組立ステージS1に搬送する。床プレート第1搬送コンベア44aの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0078】
木質系天井プレート12の搬入・搬送エリアE2は、木質系床プレート11の搬入・搬送エリアE1の前後方向後方に位置し、天井プレート搬入ラインL3と天井プレート搬送ラインL4とから形成されている。天井プレート搬入ラインL3は、木質系天井プレート12の搬入口37bと、鉄骨材から作られた(組み立てられた)天井プレート搬入台38bと、木質系天井プレート12を天井プレート搬送ラインL4に向かって前後方向へ搬送する一対の天井プレート搬入コンベア39bとを有する。
【0079】
天井プレート搬入コンベア39bは、天井プレート搬入台38bに設置され、幅方向へ離間対向して前後方向へ直状に延びている。天井プレート搬入コンベア39bの後方部分は、後記する天井プレート昇降機構42bの両側まで延出している。天井プレート搬入コンベア39bは、モーター40bによって駆動するローラーコンベアである。天井プレート搬入コンベア39bの発停及び搬入速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0080】
天井プレート搬入ラインL3では、上面23が上となり下面24が下となるように水平に保持された(倒伏させた)状態の木質系天井プレート12が天井プレート搬入コンベア39bの上に載せられ、天井プレート搬入コンベア39bによって木質系天井プレート12が搬入口37bから天井プレート搬送ラインL4に向かって前後方向後方へ移動する。
【0081】
天井プレート搬送ラインL4は、天井プレート搬入ラインL3の後方に位置し、鉄骨フレーム(鉄骨支柱、鉄骨梁、鉄骨桁)によって作られた(組み立てられた)所定容積の搬送ラインハウジング41b(搬送ライン鉄骨構造物)と、天井プレート昇降機構42b(天井プレートリフトユニット)と、天井プレートホルダー機構43b(天井プレートホルダーユニット)と、天井プレート第1搬送コンベア44bとを備えている。
【0082】
搬送ラインハウジング41bには、天井プレート搬入ラインL3から天井プレート搬送ラインL4に搬送された天井プレート12の後端部26(後端縁)の両側が当接する一対の位置決め第2ストッパー(図示せず)が設置されている。それら位置決め第2ストッパーは、搬送ラインハウジング41bを構成する鉄骨フレームに取り付けられて鉄骨フレームから前後方向前方へ延出し、木質系天井プレート12を搬送ラインハウジング41b(天井プレート搬送ラインL4)の所定の位置に位置決めする。
【0083】
天井プレート昇降機構42b(天井プレートリフトユニット)は、搬送ラインハウジング41bの内部中央に設置され、天井プレート搬入コンベア39bの後方部分の間に位置している。天井プレート昇降機構42bは、架台及び天板と、架台と天板との間に延びる第1リンクプレート及び第2リンクプレートと、直動アクチュエータとを有する。天井プレート昇降機構の発停及び昇降速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0084】
第1リンクプレート及び第2リンクプレートは、それらの中央部において回転可能に連結されている。第1リンクプレート及び第2リンクプレートの下端部は、架台に摺動可能に連結され、架台に対して前後方向へ往復動する。第1リンクプレート及び第2リンクプレートの上端部は、天板に摺動可能に連結され、天板に対して前後方向へ往復動する。直動アクチュエータは、下端部が架台に旋回可能に連結されたシリンダーと、上端部が第1及び第2リンクプレートに旋回可能に連結されたピストンロッドとを有する。直動アクチュエータのピストンロッドの伸縮によって第1リンクプレート及び第2リンクプレートが上下方向へ伸縮し、それによって天板が上昇又は下降する。天井プレート昇降機構42bは、天井プレート搬入コンベア39bによって天板の上に搬入された木質系天井プレート12を搬送ラインハウジング41bの下方から上方へ上昇させる。
【0085】
天井プレートホルダー機構43b(天井プレートホルダーユニット)は、走行第2ガイドレール45bと、パッド設置フレーム46bと、一対の油圧式シリンダー(昇降装置)(図示せず)と、一対の吸着パッド47bと、エアーバキュームポンプ(エアー吸引装置)(図示せず)とを備えている。天井プレートホルダー機構43bは、木質系天井プレート12を天井プレート第1搬送コンベア44bに向かって幅方向へ移送する。天井プレートホルダー機構43bの発停及び走行速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。走行第2ガイドレール45bは、搬送ラインハウジング41bの頂部に設置されて幅方向へ直状に延びている。走行第2ガイドレール45bの後方部分は、天井プレート第1搬送コンベア44bの上方まで延出している。
【0086】
パッド設置フレーム46bは、走行第2ガイドレール45bに移動可能に設置され、走行第2ガイドレール45bの下方に位置している。パッド設置フレーム46bは、それに取り付けられて幅方向へ延びる第2スライドブロック(図示せず)が走行第2ガイドレール45bに摺動可能に係合し、第2スライドブロックが走行第2ガイドレール45bに対して前後方向へ摺動することで、パッド設置フレーム46bが走行第2ガイドレール45bに対して前後方向へ往復動する。
【0087】
それら油圧式シリンダーは、パッド設置フレーム46bに設置されてパッド設置フレーム46bから垂下し、幅方向へ離間対向して並んでいる。それら油圧式シリンダーは、その伸縮ロッドがパッド設置フレーム46bから上下方向へ往復動する。それら吸着パッド47bは、その平面形状が円形に成形され、それら油圧式シリンダーの伸縮ロッドの下端に連結されて伸縮ロッドの下方に位置している。吸着パッド47bは、油圧式シリンダーの伸縮ロッドの上下方向への往復動に伴って(連動して)上下方向へ往復動する。エアーバキュームポンプは、そのエアー吸引ホース(図示せず)がそれら吸着パッド47bに接続されている。エアーバキュームポンプの起動に伴って吸着パッド47bが木質系天井プレート12を吸着保持する。
【0088】
天井プレート第1搬送コンベア44bは、搬送ラインハウジング41bの一方の側部から幅方向側方に位置(隣接)し、搬送ラインハウジング41bに繋がっている。天井プレート第1搬送コンベア44bは、鉄鋼柱から作られた(組み立てられた)天井プレート搬送台48bに設置され、前後方向へ離間対向して幅方向へ直状に延びている。天井プレート第1搬送コンベア44bは、モーター49bによって駆動するローラーコンベアであり、木質系天井プレート12を搬入・搬送エリアE2(天井プレートプレート搬送ラインL4)からリフトエリアE3へ搬送する。天井プレート第1搬送コンベア44bの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0089】
図10は、木質系天井プレート12のリフトエリアE3の一例を示す背面図であり、
図11は、木質系天井プレート12のリフトエリアE3の上面図である。
図12は、待機エリアE4の一例を示す背面図であり、
図13は、待機エリアE4及びコネクトエリアE5の一例を示す上面図である。
図14は、組立ステージS1の一例を示す正面図であり、
図15は、組立ステージS1の上面図である。
【0090】
木質系天井プレート12のリフトエリアE3は、木質系天井プレート12の搬入・搬送エリアE2(天井プレート第1搬送コンベア44b)の他方の側部から幅方向側方に位置(隣接)し、搬入・搬送エリアE2に繋がっている。リフトエリアE3は、鉄骨フレーム(鉄骨支柱、鉄骨梁、鉄骨桁)によって作られた(組み立てられた)所定容積のリフトタワー50と、天井プレート第2搬送コンベア44cと、天井プレート昇降装置51(チェーンリフタ)とを備えている。リフトタワー50には、その下方待機位置52に搬送された木質系天井プレート12の他方の側部28(側縁)の両側が当接する一対の位置決め第3ストッパー(図示せず)が設置されている。それら位置決め第3ストッパーは、リフトエリア50を構成する鉄骨フレーム(底部フレーム)に取り付けられて鉄骨フレームから幅方向側方へ延出し、木質系天井プレート12をリフトエリア50の下方待機位置52(所定の位置)に位置決めする。
【0091】
天井プレート第2搬送コンベア44cは、リフトタワー50に設置され、天井プレート昇降装置51によってリフトタワー50の下方待機位置52から上方待機位置53へ上昇するとともに、上方待機位置53から下方待機位置52へ下降する。天井プレート第2搬送コンベア44cは、前後方向へ離間対向して幅方向へ直状に延びている。天井プレート第2搬送コンベア44cは、モーター54によって駆動するローラーコンベアであり、木質系天井プレート12をリフトエリアE3(上方待機位置53)から待機エリアE4に向かって搬送する。天井プレート第2搬送コンベア44cの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0092】
天井プレート第2搬送コンベア44cは、それがリフトタワー50の下方待機位置52に位置したときに、天井プレート第1搬送コンベア44bの幅方向側方に並び(隣接し)、天井プレート第1搬送コンベア44bと同一の高さに位置する。天井プレート第2搬送コンベア44cは、リフトタワー50の下方待機位置52に位置した状態で、木質系天井プレート12を天井プレート第1搬送コンベア44bから引き取る。
【0093】
天井プレート昇降装置51(チェーンリフタ)は、天井プレート第2搬送コンベア44cに設置されたリフトブラケット(図示せず)と、リフトタワー50の頂部に回転可能に設置されたモーターチェーンホイール55と、上下方向へ延びるチェーン(図示せず)とから形成されている。天井プレート昇降装置51の発停及び昇降速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。リフトブラケットには、チェーンの一端部が連結固定されている。モーターチェーンホイール55には、チェーンが回転可能に係合している。
【0094】
天井プレート第2搬送コンベア44cがリフトタワー50の下方待機位置52に位置すると、チェーンの一端部(リフトブラケット)が下方待機位置52に位置する。天井プレート第2搬送コンベア44cがリフトタワー50の下方待機位置52に位置した状態で、モーターチェーンホイール55が反時計回り方向へ回転すると、チェーンがモーターチェーンホイール55を反時計回り方向へ移動し、それによって天井プレート第2搬送コンベア44cがリフトタワー50の下方待機位置52から上方待機位置53に向かって次第に上昇(移動)する。天井プレート第2搬送コンベア44cが上方待機位置53に上昇すると、モーターチェーンホイール55の回転が停止し、天井プレート第2搬送コンベア44cの上昇(移動)が停止する。
【0095】
天井プレート第2搬送コンベア44cがリフトタワー50の上方機位置53に位置した状態で、モーターチェーンホイール55が時計回り方向へ回転すると、チェーンがモーターチェーンホイール55を時計回り方向へ移動し、それによって天井プレート第2搬送コンベア44cがリフトタワー50の上方待機位置53から下方待機位置52に向かって次第に下降(移動)する。天井プレート第2搬送コンベア44cが下方待機位置52に下降すると、モーターチェーンホイール55の回転が停止し、天井プレート第2搬送コンベア44cの下降(移動)が停止する。
【0096】
木質系天井プレート12の待機エリアE4は、リフトエリアE3から幅方向側方に位置(隣接)するとともに、コネクトエリアE5を挟んで組立ステージS1の前後方向後方に位置(隣接)し、リフトエリアE3及びコネクトエリアE5に繋がっている。待機エリアE4は、鉄骨フレーム(鉄骨支柱、鉄骨梁、鉄骨桁)によって作られた(組み立てられた)所定容積の待機・移送タワー56と、天井プレート第3搬送コンベア44dと、天井プレート移送機構57と、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aと、コンベア第1昇降装置(図示せず)と、木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bとを備えている。
【0097】
待機・移送タワー56には、その頂部の天井プレート待機位置59aに搬送された木質系天井プレート12の他方の側部28(側縁)の両側が当接する一対の位置決め第4ストッパー(図示せず)が設置されている。それら位置決め第4ストッパーは、待機・移送タワー56を構成する鉄骨フレーム(頂部鉄骨フレーム)に取り付けられて鉄骨フレームから幅方向側方へ延出し、木質系天井プレート12を待機・移送タワー56の頂部の所定の天井プレート待機位置59aに位置決めする。
【0098】
待機・移送タワー56には、その底部の木製ユニット家屋待機位置59bに搬送された木製ユニット家屋H1,H2の木質系床プレート11の後端部20(後端縁)の両側又は第1及び第2側壁パネル13,14の他方の側縁部36a,36bの下端部分が当接する一対の位置決め第5ストッパー(図示せず)が設置されている。それら位置決め第5ストッパーは、待機・移送タワー56を構成する鉄骨フレーム(底部鉄骨フレーム)に取り付けられて鉄骨フレームから前後方向前方へ延出し、木製ユニット家屋H1,H2を待機・移送タワー56の底部の所定の木製ユニット家屋待機位置59bに位置決めする。
【0099】
天井プレート第3搬送コンベア44dは、待機・移送タワー56を構成する鉄骨フレーム(頂部鉄骨フレーム)に設置され、前後方向へ離間対向して幅方向へ直状に延びている。天井プレート第3搬送コンベア44dは、モーター60によって駆動するローラーコンベアであり、木質系天井プレート12を天井プレート第2搬送コンベア44c(リフトエリアE3)から引き取り、木質系天井プレート12を待機エリアE4の頂部の天井プレート待機位置59aに搬送する。天井プレート第3搬送コンベア44dの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。天井プレート第3搬送コンベア44dは、天井プレート第2搬送コンベア44cが上方待機位置53に位置したときに、天井プレート第2搬送コンベア44cの幅方向側方に並び(隣接し)、天井プレート第2搬送コンベア44cと同一の高さに位置する。
【0100】
木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aは、待機・移送タワー56を構成する鉄骨フレーム(底部鉄骨フレーム)に設置され、幅方向へ離間対向して前後方向へ直状に延びている。木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aは、後記する木製ユニット家屋第2-1搬送コンベア58b-1と木製ユニット家屋第2-2搬送コンベア58b-2との間に位置しているとともに、木製ユニット家屋第2-2搬送コンベア58b-2と木製ユニット家屋第2-3搬送コンベア58b-3との間に位置している。木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aは、モーター(図示せず)によって駆動するローラーコンベアであり、組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2を後記する組立ステージS1の木製ユニット家屋第4搬送コンベア58d及びコネクトエリアE5の木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cから引き取り、木製ユニット家屋H1,H2を待機エリアE4の木製ユニット家屋待機位置59bに搬送する。
【0101】
木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aは、コンベア第1昇降装置によって上下方向へ昇降する。木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aがコンベア第1昇降装置によって上昇したときに、木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cの後方に並び(隣接し)、木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cと同一の高さに位置する。木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0102】
コンベア第1昇降装置は、油圧式シリンダーを備え、待機・移送タワー56を構成する鉄骨フレーム(底部鉄骨フレーム)に設置されている。コンベア第1昇降装置は、油圧式シリンダーのピストンロッドの伸縮によって木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aを上下方向へ昇降させる。コンベア第1昇降装置は、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aが木製ユニット家屋H1,H2を木製ユニット家屋第3搬送コンベア58c(組立ステージS1)から引き取るときに木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aを上昇させ、木製ユニット家屋H1,H2を木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bに引き渡すときに木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aを下降させる。コンベア第1昇降装置の発停及び昇降速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0103】
木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bは、待機・移送タワー56を構成する鉄骨フレーム(底部鉄骨フレーム)に設置され、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aの後方部分の間に位置し、前後方向へ離間対向して幅方向へ直状に延びている。木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bは、幅方向へ3つに分割され、木製ユニット家屋第2-1搬送コンベア58b-1、木製ユニット家屋第2-2搬送コンベア58b-2、木製ユニット家屋第2-3搬送コンベア58b-3から形成されている。
【0104】
木製ユニット家屋第2搬送コンベア58b(木製ユニット家屋第2-1~第2-3搬送コンベア58b-1~58b-3)は、モーター(図示せず)によって駆動するローラーコンベアであり、組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2を木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aから引き取り、木製ユニット家屋H1,H2を後記する木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eに引き渡す。木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0105】
天井プレート移送機構57は、走行第3ガイドレール45cと、天井プレートホールド装置61(天井プレート保持装置)とから形成されている。天井プレート移送機構57は、木質系天井プレート12を組立ステージS1に向かって前後方向前方へ移送する。天井プレート移送機構57の発停及び移送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。走行第3ガイドレール45cは、待機・移送タワー56の頂部(待機・移送タワー56を構成する頂部鉄骨フレーム)に設置されて前後方向へ直状に延びている。走行第3ガイドレール45cは、組立ステージS1の上方(組立タワー66の頂部)まで延出している。
【0106】
天井プレートホールド装置61(天井プレート保持装置)は、走行第3ガイドレール45cに移動可能に設置されている。走行第3ガイドレール45の下方に位置する天井プレートホールド装置61は、支持筐体62と、支持筐体62の前端部に上下方向へ移動可能かつ水平方向へ回転可能に取り付けられた一対の第1ホルダー63a(第1クロー)と、支持筐体62の後端部に上下方向へ移動可能かつ水平方向へ回転可能に取り付けられた一対の第2ホルダー63b(第2クロー)とから形成されている。支持筐体62(天井プレートホールド装置61)は、それに取り付けられて前後方向へ延びる第3スライドブロック(図示せず)が走行第3ガイドレール45cに摺動可能に係合し、第3スライドブロックが走行第3ガイドレール45cに対して前後方向へ摺動することで、支持筐体62(天井プレートホールド装置61)が走行第3ガイドレール45cに対して前後方向へ往復動する。
【0107】
天井プレートホールド装置61は、待機エリアE4の天井プレート待機位置59aから組立ステージS1の第2ポジションP2(組立位置)に移動するとともに、組立ステージS1の第2ポジションP2(組立位置)から待機エリアE4の天井プレート待機位置59aに移動する。天井プレートホールド装置61が待機エリアE4の天井プレート待機位置59aに位置すると、天井プレートホールド装置61が天井プレート第3搬送コンベア44dの直上に位置する。
【0108】
それら第1ホルダー63a(第1クロー)は、支持筐体62の前端部において幅方向へ離間して並んでいる。それら第1ホルダー63aは、その伸縮ロッドが上下方向へ延出し、その保持プレート64aが支持筐体62から水平方向へ延出している。第1ホルダー63aの保持プレート64aは、伸縮ロッドを中心に水平方向へ回転する。それら第2ホルダー63b(第2クロー)は、支持筐体62の後端部において幅方向へ離間して並んでいる。それら第2ホルダー63bは、その伸縮ロッドが上下方向へ延出し、その保持プレート64bが支持筐体62から水平方向へ延出している。第2ホルダー63bの保持プレート64bは、伸縮ロッドを中心に水平方向へ回転する。
【0109】
コネクトエリアE5は、待機エリアE4と組立ステージS1との間に位置し、待機エリアE4及び組立ステージS1に繋がっている。コネクトエリアE5は、幅方向へ延びる所定面積の作業通路65と、前後方向へ延びる木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cとを備えている。作業通路65は、鉄骨フレームから作られた(組み立てられた)通路設置台の上に設置されている。
【0110】
木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cは、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aと木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dとの間に位置し、幅方向へ離間対向して前後方向へ直状に延びている。木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cは、モーター(図示せず)によって駆動するローラーコンベアであり、組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2を木製ユニット家屋第4搬送コンベア58d(組立ステージS1)から引き取り、木製ユニット家屋H1,H2を木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aに引き渡す。木製ユニット家屋第3搬送コンベア58dは、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aがコンベア第1昇降装置によって上昇したときに、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aの前方に並び(隣接し)、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aと同一の高さに位置する。木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0111】
組立ステージS1(組立エリア)は、木質系床プレート11の搬入・搬送エリアE1から幅方向側方に位置(隣接)するとともに、コネクトエリアE5を挟んで待機エリアE4の前後方向前方に位置(隣接)し、木質系床プレート11の搬入・搬送エリアE1及びコネクトエリアE5に繋がっている。組立ステージS1は、鉄骨フレーム(鉄骨支柱、鉄骨梁、鉄骨桁)によって作られた(組み立てられた)所定容積の組立タワー66と、所定面積の作業フロア67と、床プレート第2搬送コンベア44eと、木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dと、コンベア第2昇降装置(図示せず)と、第1~第4ストックヤードY1~Y4とを備えている。
【0112】
作業フロア67は、鉄骨フレームから作られた(組み立てられた)フロア設置台の上に設置されている。組立タワー66には、第1ポジションP1(組立位置)に搬送された木質系床プレート11の他方の側部22(側縁)の両側が当接する一対の位置決め第6ストッパー(図示せず)が設置されているとともに、第1ポジションP1(組立位置)に搬送された木質系天井プレート11の前端部19(前端縁)の両側が当接する一対の位置決め第7ストッパー(図示せず)が設置されている。
【0113】
それら位置決め第6ストッパーは、組立タワー66を構成する鉄骨フレーム(底部フレーム)に取り付けられて鉄骨フレームから幅方向側方へ延出し、木質系床プレート11を組立タワー66の第1ポジションP1(第1組立位置)に位置決めする。それら位置決め第7ストッパーは、組立タワー66を構成する鉄骨フレーム(頂部フレーム)に取り付けられて鉄骨フレームから前後方向後方へ延出し、木質系天井プレート12を組立タワー66の第2ポジションP2(第2組立位置)に位置決めする。
【0114】
床プレート第2搬送コンベア44eは、床プレート第1搬送コンベア44aの他方の側部から幅方向側方に位置(隣接)し、床プレート第1搬送コンベア44aが設置された床プレート搬送台48aに繋がっている。床プレート第2搬送コンベア44eは、組立タワー66を構成する鉄骨フレーム(底部フレーム)に設置され、前後方向へ離間対向して幅方向へ直状に延びている。床プレート第2搬送コンベア44eは、幅方向へ2つに分割され、床プレート第2-1搬送コンベア44e-1、床プレート第2-2搬送コンベア44e-2から形成されている。
【0115】
床プレート第2搬送コンベア44e(床プレート第2-1~第2-2搬送コンベア44e-1~44e-2)は、モーター(図示せず)によって駆動するローラーコンベアであり、木質系床プレート11を床プレート第1搬送コンベア44aから引き取り、木質系床プレート11を組立ステージS1の第1ポジションP1(組立位置)に搬送する。床プレート第2搬送コンベア44eの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0116】
木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dは、組立タワー66を構成する鉄骨フレーム(底部フレーム)に設置され、幅方向へ離間対向して前後方向へ直状に延びている。木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dは、床プレート第2-1搬送コンベア44e-1と床プレート第2-2搬送コンベア44e-2との間に位置するとともに、床プレート第2-2搬送コンベア44e-2と床プレート第2-3搬送コンベア44e-3との間に位置している。木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dは、モーター(図示せず)によって駆動するローラーコンベアであり、組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2をコネクトエリアE5の木製ユニット家屋第3搬送コンベア48c及び待機エリアE4の木製ユニット家屋第1搬送コンベア48aに引き渡す。
【0117】
木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dは、コンベア第2昇降装置によって上下方向へ昇降する。木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dがコンベア第2昇降装置によって上昇したときに、木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cの前方に並び(隣接し)、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58a及び木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cと同一の高さに位置する。木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0118】
コンベア第2昇降装置は、油圧式シリンダーを備え、組立タワー66を構成する鉄骨フレーム(底部フレーム)に設置されている。コンベア第2昇降装置は、油圧式シリンダーのピストンロッドの伸縮によって木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dを上下方向へ昇降させる。コンベア第2昇降装置は、木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dが木製ユニット家屋H1,H2を床プレート第2搬送コンベア44eから引き取るときに木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dを上昇させる。コンベア第2昇降装置の発停及び昇降速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0119】
第1ストックヤードY1は、作業フロア67(組立ステージS1)の一方の側部の下方に位置し、組立タワー66を構成する鉄骨フレーム(鉄骨材)から作られている。第1ストックヤードY1には、複数の木質系第1側壁パネル13を略垂直に起立させた状態で保管する第1保管エリアE7が形成されている。第1保管エリアE7には、起立する複数の木質系第1側壁パネル13が幅方向へ並んだ(重なった)状態で保管される。第1ストックヤードY1の上方(作業フロア)には、第1保管エリアE7に保管された木質系第1側壁パネル13を引き上げて搬送する吊り下げ式第1電動ホイスト68aが設置されている。
【0120】
吊り下げ式第1電動ホイスト68aは、組立ステージS1を構成する鉄骨フレーム(頂部フレーム)に設置され、作業フロア67(組立ステージS1)の一方の側部の上方から垂下している。吊り下げ式第1電動ホイスト68aは、作業フロア67(組立ステージS1)の一方の側部において幅方向、前後方向、上下方向へ自由に移動させることができる。吊り下げ式第1電動ホイスト68aは、そのワイヤハーネス(チェーン)の先端に取り付けられたフックに木質系第1側壁パネル13の上端部33aを保持させ、第1保管エリアE7(第1ストックヤードY1)から木質系第1側壁パネル13の一つずつを個別に組立ステージS1まで引き上げた後、組立ステージS1の第1ポジションP1(組立位置)に位置する木質系床プレート11の一方の側部21に木質系第1側壁パネル13を搬送する。
【0121】
第2ストックヤードY2は、作業フロア67(組立ステージS1)の他方の側部の下方に位置し、組立タワー66を構成する鉄骨フレーム(鉄骨材)から作られている。第2ストックヤードY2には、複数の木質系第2側壁パネル14を略垂直に起立させた状態で保管する第2保管エリアE8が形成されている。第2保管エリアE8には、起立する複数の木質系第2側壁パネル14が幅方向へ並んだ(重なった)状態で保管される。第2ストックヤードY2の上方(作業フロア67)には、第2保管エリアE8に保管された木質系第2側壁パネル14を引き上げて搬送する吊り下げ式第2電動ホイスト68bが設置されている。
【0122】
吊り下げ式第2電動ホイスト68bは、組立ステージS1を構成する鉄骨フレーム(頂部フレーム)に設置され、作業フロア67(組立ステージS1)の他方の側部の上方から垂下している。吊り下げ式第2電動ホイスト68bは、作業フロア67(組立ステージS1)の他方の側部において幅方向、前後方向、上下方向へ自由に移動させることができる。吊り下げ式第2電動ホイスト68bは、そのワイヤハーネス(チェーン)の先端に取り付けられたフックに木質系第2側壁パネル14の上端部33bを保持させ、第2保管エリアE8(第2ストックヤードY2)から木質系第2側壁パネル14の一つずつを個別に組立ステージS1まで引き上げた後、組立ステージS1の第1ポジションP1(組立位置)に位置する木質系床プレート11の他方の側部22に木質系第2側壁パネル14を搬送する。
【0123】
第3ストックヤードY3は、作業フロア67(組立ステージS1)の一方の側部の側の前方であって一方の側部の下方に位置し、組立タワー66を構成する鉄骨フレーム(鉄骨材)から作られている。第3ストックヤードY3には、複数の木質系第3側壁パネル15を略垂直に起立させた状態で保管する第3保管エリアE9が形成されている。第3保管エリアE9には、起立する複数の木質系第3側壁パネル15が前後方向へ並んだ(重なった)状態で保管される。第3ストックヤードY3の上方(作業フロア67)には、第3保管エリアE9に保管された木質系第3側壁パネル15を引き上げて搬送する吊り下げ式第3電動ホイスト68cが設置されている。
【0124】
吊り下げ式第3電動ホイスト68cは、組立ステージS1を構成する鉄骨フレーム(頂部フレーム)に設置され、作業フロア67(組立ステージS1)の一方の側部の前方であって一方の側部の上方から垂下している。吊り下げ式第3電動ホイスト68cは、作業フロア67(組立ステージS1)の一方の側部において幅方向、前後方向、上下方向へ自由に移動させることができる。吊り下げ式第3電動ホイスト68cは、そのワイヤハーネス(チェーン)の先端に取り付けられたフックに木質系第3側壁パネル15の上端部33cを保持させ、第3保管エリアE9(第3ストックヤードY3)から木質系第3側壁パネル15の一つずつを個別に組立ステージS1まで引き上げた後、組立ステージS1の第1ポジションP1(組立位置)に位置する木質系床プレート11の前端部19のうちの一方の側部21の側に搬送する。
【0125】
第4ストックヤードY4は、作業フロア67(組立ステージS1)の他方の側部の側の前方であって他方の側部の下方に位置し、組立タワー66を構成する鉄骨フレーム(鉄骨材)から作られている。第4ストックヤードY4には、複数の木質系第4側壁パネル16を略垂直に起立させた状態で保管する第4保管エリアE10が形成されている。第4保管エリアE10には、起立する複数の木質系第4側壁パネル16が前後方向へ並んだ(重なった)状態で保管される。第4ストックヤードY4の上方(作業フロア67)には、第4保管エリアE10に保管された木質系第4側壁パネル16を引き上げて搬送する吊り下げ式第4電動ホイスト68dが設置されている。
【0126】
吊り下げ式第4電動ホイスト68dは、組立ステージS1を構成する鉄骨フレーム(頂部フレーム)に設置され、作業フロア67(組立ステージS1)の他方の側部の前方であって他方の側部の上方から垂下している。吊り下げ式第4電動ホイスト68dは、作業フロア67(組立ステージS1)の他方の側部において幅方向、前後方向、上下方向へ自由に移動させることができる。吊り下げ式第4電動ホイスト68dは、そのワイヤハーネス(チェーン)の先端に取り付けられたフックに木質系第4側壁パネル16の上端部33dを保持させ、第4保管エリアE10(第4ストックヤードY4)から木質系第4側壁パネル16の一つずつを個別に組立ステージS1まで引き上げた後、組立ステージS1の第1ポジションP1(組立位置)に位置する木質系床プレート11の前端部19のうちの他方の側部22の側に搬送する。
【0127】
図16は、一例として示す検査・調整ステージS2の背面図であり、
図17は、検査・調整ステージS2の上面図である。
図18は、一例として示す木製ユニット家屋搬出エリアE6の正面図であり、
図19は、木製ユニット家屋搬出エリアE6の上面図である。
【0128】
検査・調整ステージS2は、待機エリアE4から幅方向側方に位置(隣接)し、待機エリアE4(待機・移送タワー56)に繋がっている。検査・調整ステージS1は、鉄骨フレーム(鉄骨支柱、鉄骨梁、鉄骨桁)によって作られた(組み立てられた)所定容積の検査・調整タワー69と、木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eと、コンベア第3昇降装置(図示せず)と、第1及び第2測定シリンダー70a,70b(第1及び第2センシングデバイス)とを備えている。
【0129】
検査・調整タワーS1には、その検査・調整位置71に搬送された木製ユニット家屋H1,H2を構成する木質系床プレート11の他方の側部22(側縁)の両側又は木製ユニット家屋H1,H2を構成する木質系第2側壁パネル14の下端部34b(下端縁)の両側が当接する一対の位置決め第8ストッパー(図示せず)が設置されている。それら位置決め第8ストッパーは、検査・調整タワーS1を構成する鉄骨フレーム(底部フレーム)に取り付けられて鉄骨フレームから幅方向側方へ延出し、木製ユニット家屋H1,H2を検査・調整ステージS1の検査・調整位置71に位置決めする。
【0130】
木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eは、検査・調整タワー69を構成する鉄骨フレーム(底部フレーム)に設置され、前後方向へ離間対向して幅方向へ直状に延びている。木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eは、モーター(図示せず)によって駆動するローラーコンベアであり、組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2を木製ユニット家屋第2搬送コンベア58b(待機エリアE4)から引き取る。木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eは、コンベア第3昇降装置によって上下方向へ昇降する。木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eがコンベア第3昇降装置によって上昇したときに、木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bの側方に並び(隣接し)、木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bと同一の高さに位置する。木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0131】
コンベア第3昇降装置は、油圧式シリンダーを備え、検査・調整タワーを構成する鉄骨フレーム(底部フレーム)に設置されている。コンベア第3昇降装置は、油圧式シリンダーのピストンロッドの伸縮によって木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eを上下方向へ昇降させる。コンベア第3昇降装置は、木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eが木製ユニット家屋H1,H2を木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bから引き取るときに木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eを上昇させ、木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eが木製ユニット家屋H1,H2を後記する木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fに引き渡すときに木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eを下降させる。コンベア第3昇降装置の発停及び昇降速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0132】
第1測定シリンダー70a(第1センシングデバイス)は、検査・調整ステージS2を構成する鉄骨フレームの頂部の前方部分(検査・調整ステージS2の他方の側部の前方上端部分)に設置され、前方部分から幅方向側方へ延出している。第2測定シリンダー70b(第2センシングデバイス)は、検査・調整ステージS2を構成する鉄骨フレームの頂部の後方部分(検査・調整ステージS2の一方の側部の後方上端部分)に設置され、後方部分から幅方向側方へ延出している。尚、第1及び第2測定シリンダー70a,70bの他に、第1及び第2レーザー計測器(第1及び第2センシングデバイス)を使用することもできる。
【0133】
検査・調整ステージS2では、組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2が検査・調整ステージS2の検査・調整位置71に位置すると、第1測定シリンダー70aの検査ロッド72の先端が木製ユニット家屋H1,H2の木質系天井プレート12の他方の側部28の前方上端部分又は木製ユニット家屋H1,H2の木質系第2側壁パネル14の上端部33bの前方に当接し、第2測定シリンダー70bの検査ロッド72の先端が木製ユニット家屋H1,H2の木質系天井プレート12の他方の側部28の後方上端部分又は木製ユニット家屋H1,H2の木質系第2側壁パネル14の上端部33bの後方に当接する。第1及び第2測定シリンダー70a,70b(又は、第1及び第2レーザー計測器)は、検査ロッド72の伸縮によって木製ユニット家屋H1,H2の幅方向の歪みを計測し、歪みの有無を検出(検知)する。
【0134】
木製ユニット家屋搬出エリアE6は、検査・調整ステージS2から幅方向側方に位置(隣接)し、検査・調整ステージS2(検査・調整タワー69)に繋がっている。木製ユニット家屋搬出エリアE6は、鉄骨フレーム(鉄骨支柱、鉄骨梁、鉄骨桁)によって作られた(組み立てられた)所定容積の木製ユニット家屋搬出台73と、木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fとを備えている。
【0135】
木製ユニット家屋搬出台73には、そこに搬送された木製ユニット家屋H1,H2を構成する木質系床プレート11の他方の側部(側縁)の両側又は木製ユニット家屋H1,H2を構成する木質系第2側壁パネル14の下端部34b(下端縁)の両側が当接する一対の位置決め第9ストッパー(図示せず)が設置されている。それら位置決め第9ストッパーは、木製ユニット家屋搬出台73を構成する鉄骨フレームに取り付けられて鉄骨フレームから幅方向側方へ延出し、木製ユニット家屋H1,H2を木製ユニット家屋搬出エリアE6の所定の位置に位置決めする。
【0136】
木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fは、木製ユニット家屋搬出台73を構成する鉄骨フレーム(底部フレーム)に設置され、前後方向へ離間対向して幅方向へ直状に延びている。木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fは、モーター74によって駆動するローラーコンベアであり、組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2を木製ユニット家屋第5搬送コンベア58e(検査・調整ステージS2)から引き取る。木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fの発停及び搬送速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
【0137】
図20は、第1搬送手段(第1搬送工程)の一例を説明する図であり、
図21は、第1~第4支保工設置手段(第1~第4支保工設置工程)の設置の一例を説明する図である。
図22は、第2配置手段(第2配置工程)と第1及び第2連結手段(第1及び第2連結工程)との一例を説明する図である。尚、
図20では、搬送中の木質系床プレート11を点線で示す。又、
図21及び
図22では、組立ステージS1(組立タワー66)の図示を省略している。
【0138】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)では、第1搬送手段(第1搬送工程)を実施する前に、木質系床プレート11の一方の側部21の第1連結位置29aに前後方向へ並ぶ4つの第1ダボ穴30aを穿孔するとともに、木質系床プレート11の他方の側部22の第2連結位置29bに前後方向へ並ぶ4つの第2ダボ穴30bを穿孔する(ダボ穴第1穿孔手段(ダボ穴第1穿孔工程))。
【0139】
更に、第1搬送手段(第1搬送工程)を実施する前、又は、第3搬送手段(第3搬送工程)を実施する前に、木質系天井プレート12の一方の側部27の第3連結位置29cに前後方向へ並ぶ4つの第5ダボ穴30eを穿孔するとともに、木質系天井プレート12の他方の側部28の第4連結位置29dに前後方向へ並ぶ4つの第6ダボ穴30fを穿孔する(ダボ穴第3穿孔手段(ダボ穴第3穿孔工程))。それらダボ穴30a,30b,30e,30fはドリル等によって形成する。尚、ダボ穴30a,30b,30e,30fの数及びダボ穴30a,30b,30e,30fの穿孔の順番に特に限定はなく任意である。
【0140】
第1搬送手段(第1搬送工程)は、木質系床プレート11をその搬入・搬送エリアE1から組立ステージS1(組立エリア)に搬送する。上面17が上となり下面18が下となるように木質系床プレート11を水平に保持した(倒伏させた)状態で、木質系床プレート11を床プレート搬入ラインL1の搬入口37aから床プレート搬入コンベア39aの上に載せる。床プレート搬入コンベア39aが起動すると、木質系床プレート11が床プレート搬入コンベア39aによって搬入口37aから後方へ搬送され、床プレート搬入ラインL1から床プレート搬送ラインL2(床プレートホルダー機構43aの直下、床プレート昇降機構42a(天板)の直上)に運ばれる。
【0141】
木質系床プレート11の後端部20(後端縁)の両側が位置決め第1ストッパーに当接し、木質系床プレート11が床プレート搬送ラインL2の所定の位置(床プレートホルダー機構43aの直下、床プレート昇降機構42a(天板)の直上)に位置決めされる。木質系床プレート11が床プレート搬送ラインL2の所定の位置に位置決めされると、コントローラは、床プレート搬入コンベア39aを停止させ、床プレート昇降機構42a(床プレート昇降ユニット)を起動させる。起動した床プレート昇降機構42aは、直動アクチュエータのピストンロッドが伸長し、前後方向へ離間した第1リンクプレートの下端部と第2リンクプレートの下端部とが互いに近づくように、それらリンクプレートの下端部が架台において前後方向へ移動する。
【0142】
それらリンクプレートの下端部が互いに近づくように架台において前後方向へ移動すると、第1リンクプレート及び第2リンクプレートが上方向へ伸長し、
図20に矢印Y1で示すように、それによって床プレート昇降機構42aの天板が搬送ラインハウジング41aの下方から上方へ上昇する。天板が搬送ラインハウジング41aの下方から上方へ上昇する過程において、天板の上面が床プレート昇降機構42aの直上に位置する木質系床プレート11の下面18に当接し、そのまま天板が木質系床プレート11を搬送ラインハウジング41aの下方から上方(床プレート搬入コンベア39aの上方)へ上昇させる(持ち上げる)。
【0143】
木質系床プレート11が床プレート搬送ラインL2の所定の上昇位置まで上昇すると、コントローラは、床プレート昇降機構42aを停止させ、床プレートホルダー機構43a(床プレートホルダーユニット)を起動させる。床プレートホルダー機構43aが起動すると、それら油圧式シリンダーの伸縮ロッドがパッド設置フレーム46aから下方へ伸長し、それによってそれら吸着パッド47aが下方へ移動する。吸着パッド47aが下方へ移動し、それら吸着パッド47aが木質系床プレート11の上面17に当接する。吸着パッド47aが木質系床プレート11に当接すると、コントローラは、伸縮ロッドの伸長(吸着パッド47aの下降)を停止させ、エアーバキュームポンプを起動させる。
【0144】
エアーバキュームポンプが起動すると、エアー吸引ホースが空気を吸引し、それら吸着パッド47aから空気が吸引され、木質系床プレート11の上面17がそれら吸着パッド47aに密着し、吸着パッド47aが木質系床プレート11を吸着保持する。次に、それら油圧式シリンダーの伸縮ロッドがパッド設置フレーム46aに向かって上方へ移動(収縮)し、吸着パッド47aに吸着保持された木質系床プレート11が床プレート昇降機構42aの天板から上方へ上昇する(持ち上げられる)。木質系床プレート11が吸着パッド47a(床プレートホルダー機構43a)によって持ち上げられた後、コントローラは、床プレート昇降機構42aの天板を下降させる。床プレート昇降機構42aでは、直動アクチュエータのピストンロッドが収縮して天板が下降する。
【0145】
木質系床プレート11が所定高さに上昇すると、コントローラは、パッド設置フレーム46aを起動させる。起動したパッド設置フレーム46aは、
図20に矢印X1で示すように、走行第1ガイドレール45aに沿って幅方向側方(幅方向の他方)へ次第に移動する。パッド設置フレーム46aが幅方向へ移動し、吸着パッド47aに持ち上げられた木質系床プレート11が床プレート第1搬送コンベア44aの直上に位置すると、コントローラは、
図20に矢印Y2で示すように、木質系床プレート11を下降させる。
【0146】
床プレートホルダー機構43aのそれら油圧式シリンダーの伸縮ロッドがパッド設置フレーム46aから下方へ伸長し、それによってそれら吸着パッド47aが下方へ移動し、木質系床プレート11の下面18が床プレート第1搬送コンベア44aの上面に当接する。木質系床プレート11が床プレート第1搬送コンベア44aに当接した後、エアーバキュームポンプが停止してそれら吸着パッド47aにおける空気の吸引が停止し、吸着パッド47aによる木質系床プレート11の吸着保持が解除され、木質系床プレート11が床プレート第1搬送コンベア44aの上に載せられる。
【0147】
次に、コントローラは、床プレート第1搬送コンベア44aを起動させるとともに、組立ステージS1(組立エリア)の床プレート第2搬送コンベア44eを起動させる。起動した床プレート第1搬送コンベア44aによって木質系床プレート11が搬送ラインハウジング41a(床プレート搬送ラインL2)から組立ステージS1(組立エリア)に向かって搬送される。組立ステージS1へ向かった木質系床プレート11の他方の側部22が床プレート第2搬送コンベア44eの上に位置すると、木質系床プレート11が床プレート第1搬送コンベア44aから床プレート第2搬送コンベア44eに引き渡され、床プレート第2搬送コンベア44eによって木質系床プレート11が木質系床プレート11の搬入・搬送エリアE1から組立ステージS1に搬送される(第1搬送手段(第1搬送工程))。
【0148】
組立ステージS1に搬送された木質系床プレート11の他方の側部22(側縁)の両側が位置決め第5ストッパーに当接し、木質系床プレート11が組立タワーS1の第1ポジションP1(第1組立位置)に位置決めされ、木質系床プレート11が組立ステージS1の第1ポジションP1に位置決めされた状態で配置される(第1配置手段(第1配置工程))。
【0149】
第1配置手段(第1配置工程)を実施した後、
図21に示すように、第1~第4支保工設置手段(第1~第4支保工設置工程)を実施する。尚、第1~第4支保工75a~75dは、下部外管76と、下部外管76の内部に伸長可能に収容された上部内管77とから形成されている。下部外管76の下端には、固定台板78が一体に連結され、上部内管77の上端には、固定受板79が一体に連結されている。
【0150】
組立タワー66の第1ポジションP1(第1組立位置)に位置決め配置された木質系床プレート11の前端部19のうちの一方の側部21の側の上面17に上下方向へ延びる第1支保工75aを配置し、第1支保工75aの下部外管76の固定台板78(第1支保工75aの下端部)をボルト等の固定部材によって木質系床プレート11の上面17に連結・固定する(第1支保工設置手段(第1支保工設置工程))。木質系床プレート11の前端部19のうちの他方の側部22の側の上面17に上下方向へ延びる第2支保工75bを配置し、第2支保工75bの下部外管76の固定台板78(第2支保工75bの下端部)をボルト等の固定部材によって木質系床プレート11の上面17に連結・固定する(第2支保工設置手段(第2支保工設置工程))。
【0151】
更に、木質系床プレート11の後端部20のうちの一方の側部21の側の上面17に上下方向へ延びる第3支保工75cを配置し、第3支保工75cの下部外管76の固定台板78(第3支保工75cの下端部)をボルト等の固定部材によって木質系床プレート11の上面17に連結・固定する(第3支保工設置手段(第3支保工設置工程))。木質系床プレート11の後端部20のうちの他方の側部22の側の上面17に上下方向へ延びる第4支保工75dを配置し、第4支保工75dの下部外管76の固定台板78(第4支保工75dの下端部)をボルト等の固定部材によって木質系床プレート11の上面17に連結・固定する(第4支保工設置手段(第4支保工設置工程))。尚、木質系床プレート11の上面17に対する第1~第4支保工75a~75dの設置の順番について特に限定はなく任意である。
【0152】
第1~第4支保工設置手段(第1~第4支保工設置工程)によって第1~第4支保工75a~75dの下端部を木質系床プレート11に設置した後又は第1~第4支保工75a~75dを設置する前であって、第1搬送手段(第1搬送工程)を実施する前又は第2搬送手段(第2搬送工程)を実施する前に、ダボ穴第2穿孔手段(ダボ穴第2穿孔工程)及びダボ穴第4穿孔手段(ダボ穴第4穿孔工程)を実施する。
【0153】
木質系床プレ11の第1連結位置29aに配置する木質系第1側壁パネル13の下端部34aに木質系床プレート11の第1ダボ穴30aに連通(挿入)する4つの第3ダボ穴30c(貫通穴)を穿孔するとともに、木質系床プレート11の第2連結位置29bに配置する木質系第2側壁パネル14の下端部34bに木質系床プレート11の第2ダボ穴30bに連通(挿入)する4つの第4ダボ穴30d(貫通穴)を穿孔する(ダボ穴第2穿孔手段(ダボ穴第2穿孔工程))。
【0154】
更に、木質系天井プレート12の第3連結位置29cに配置する木質系第1側壁パネル13の上端部33aに木質系天井プレート12の第5ダボ穴30eに連通(挿入)する4つの第7ダボ穴30g(貫通穴)を穿孔するとともに、木質系天井プレート12の第4連結位置29dに配置する木質系第2側壁パネル14の上端部33bに木質系天井プレート12の第6ダボ穴30fに連通(挿入)する4つの第8ダボ穴30h(貫通穴)を穿孔する(ダボ穴第4穿孔手段(ダボ穴第4穿孔工程))。それらダボ穴30c,30d,30g,30hはドリル等によって形成する。尚、ダボ穴30c,30d,30g,30hの数及びダボ穴の穿孔の順番に特に限定はなく任意である。
【0155】
ダボ穴第2穿孔手段(ダボ穴第2穿孔工程)及びダボ穴第4穿孔手段(ダボ穴第4穿孔工程)を実施した後、木質系第1側壁パネル13及び木質系第2側壁パネル14を組立ステージS1に搬送する第2搬送手段(第2搬送工程)を実施する。第1ストックヤードY1の第1保管エリアE7に保管(ストック)された木質系第1側壁パネル13のうちの組立ステージS1の側に位置する先頭の木質系第1側壁パネル13の上端部33aを吊り下げ式第1電動ホイスト68aのフックで保持し、上端部33aが上となり下端部34aが下となるように木質系第1側壁パネル13を起立させた状態で吊り下げ式第1電動ホイスト68aによって第1ストックヤードY1の上方(組立ステージS1)に吊り上げる。次に、作業フロア67(組立ステージS1)の一方の側部において吊り下げ式第1電動ホイスト68aを移動させ、吊り下げ式第1電動ホイスト68aとともに木質系第1側壁パネル13を組立ステージS1の第1ポジションP1(第1組立位置)に位置する木質系床プレート11の一方の側部21に搬送する(第2搬送手段(第2搬送工程))。
【0156】
更に、第2ストックヤードY2の第2保管エリアE8に保管(ストック)された木質系第2側壁パネル14のうちの組立ステージS1の側に位置する先頭の木質系第2側壁パネル14の上端部33bを吊り下げ式第2電動ホイスト68bのフックで保持し、上端部33bが上となり下端部34bが下となるように木質系第2側壁パネル14を起立させた状態で吊り下げ式第2電動ホイスト68bによって第2ストックヤードY2の上方(組立ステージS1)に吊り上げる。次に、作業フロア67(組立ステージS1)の他方の側部において吊り下げ式第2電動ホイスト68bを移動させ、吊り下げ式第2電動ホイスト68bとともに木質系第2側壁パネル14を組立ステージS1の第1ポジションP1(第1組立位置)に位置する木質系床プレート11の他方の側部22に搬送する(第2搬送手段(第2搬送工程))。尚、木質系第1側壁パネル13及び木質系第2側壁パネル14の搬送の順番に特に限定はなく任意である。
【0157】
第2搬送手段(第2搬送工程)の後、
図22に示す第2配置手段(第2配置工程)を実施する。第2搬送手段(第2搬送工程)によって第1ストックヤードY1から組立ステージS1の第1ポジションP1(第1組立位置)に木質系第1側壁パネル13を搬送した後、組立ステージS1の第1ポジションP1に位置する木質系床プレート11の一方の側部21の第1連結位置29aに、木質系第1側壁パネル13の内壁面31aが木質系床プレート11の他方の側部22の側を向くように木質系第1側壁パネル13の下端部34aを配置する(位置決めする)(第2配置手段(第2配置工程))。
【0158】
更に、第2搬送手段(第2搬送工程)によって第2ストックヤードY2から組立ステージS1の第1ポジションP1(第1組立位置)に木質系第2側壁パネル14を搬送した後、組立ステージS1の第1ポジションP1に位置する木質系床プレート11の他方の側部22の第2連結位置29bに、木質系第2側壁パネル14の内壁面31bが木質系床プレート11の一方の側部21の側を向くように木質系第2側壁パネル11の下端部34bを配置する(位置決めする)(第2配置手段(第2配置工程))。木質系第1側壁パネル13の内壁面31aと木質系第2側壁パネル14の内壁面31bとが幅方向へ対向する。尚、木質系第1及び第2側壁パネル13、14の配置の順番に特に限定はなく任意である。
【0159】
第2配置手段(第2配置工程)の後、第1連結手段(第1連結工程)及び第2連結手段(第2連結工程)を実施する。第2配置手段(第2配置工程)によって配置された木質系第1側壁パネル13の下端部34aを木質系床プレート11の一方の側部21の第1連結位置29aにビスや釘、ネジ、ボルト等の所定の連結手段によって連結・固定する(第1連結手段(第1連結工程))。更に、第2配置手段(第2配置工程)によって配置された木質系第2側壁パネル14の下端部34bを木質系床プレート11の他方の側部22の第2連結位置29bにビスや釘、ネジ、ボルト等の所定の連結手段によって連結・固定する(第2連結手段(第2連結工程))。
【0160】
尚、第1連結手段(第1連結工程)では、木質系第1側壁パネル13の第3ダボ穴30cから木質系床プレート11の第1ダボ穴30aに向かってダボ(図示せず)を圧入し、第1ダボ穴30aと第3ダボ穴30cとにダボを挿入して木質系床プレート11の第1連結位置29aに木質系第1側壁パネル13の下端部34aを仮止めした後、木質系第1側壁パネル13の下端部34aを木質系床プレート11の第1連結位置29aに連結・固定する。
【0161】
第2連結手段(第2連結工程)では、木質系第2側壁パネル13の第4ダボ穴30dから木質系床プレート11の第2ダボ穴30bに向かってダボ(図示せず)を圧入し、第2ダボ穴30bと第4ダボ穴30dとにダボを挿入して木質系床プレート11の第2連結位置29bに木質系第2側壁パネル14の下端部34bを仮止めした後、木質系第2側壁パネル14の下端部34bを木質系床プレート11の第2連結位置29bに連結・固定する。
【0162】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、第1ダボ穴30aと第3ダボ穴30cとにダボを挿入して木質系床プレート11と木質系第1側壁パネル13とを仮止めし、第2ダボ穴30bと第4ダボ穴30dとにダボを挿入して木質系床プレート11と木質系第2側壁パネル14とを仮止めすることで、第1及び木質系第2側壁パネル13,14を第1及び第2連結位置29a,29bに位置決めし、木質系床プレート11と第1及び木質系第2側壁パネル13,14とのズレ動きを防ぎつつ、木質系床プレート11と第1及び木質系第2側壁パネル13,14とを連結・固定することができるから、木質系床プレート11の第1連結位置29aに木質系第1側壁パネル13の下端部34aを正確に連結・固定することができるとともに、木質系床プレート11の第2連結位置29bに木質系第2側壁パネル14の下端部34bを正確に連結・固定することができる。
【0163】
図23は、第3搬送手段(第3搬送工程)の一例を説明する図であり、
図24は、第1~第4フック80a~80dを取り付けた木質系天井プレート12の斜視図である。
図25は、天井プレートホールド装置61が木質系天井プレート12を保持した後の状態を示す拡大図である。
図26は、第3配置手段(第3配置工程)の一例を説明する図であり、
図27は、第4配置手段(第4配置工程)と第3及び第4連結手段(第4連結工程)との一例を説明する図である。
図28は、第1~第4支保工連結手段(第1~第4支保工連結工程)の一例を説明する図であり、
図29は、第1~第4ブレース設置手段(第1~第4ブレース設置工程)の一例を説明する図である。尚、
図27~
図29では、組立ステージ(組立タワー)の図示を省略している。
【0164】
第3搬送手段(第3搬送工程)は、木質系天井プレート12をその搬入・搬送エリアL3から待機エリアE4まで搬送する。上面23が上となり下面24が下となるように木質系天井プレート12を水平に保持した(倒伏させた)状態で、木質系天井プレート12を天井プレート搬入ラインL3の搬入口37bから天井プレート搬入コンベア39bの上に載せる。天井プレート搬入コンベア39bが起動すると、木質系天井プレート12が天井プレート搬入コンベア39bによって搬入口37bから後方へ搬送され、天井プレート搬入ラインL3から天井プレート搬送ラインL4(天井プレートホルダー機構43bの直下、天井プレート昇降機構42b(天板)の直上)に運ばれる。
【0165】
木質系天井プレート12の後端部26(後端縁)の両側が位置決め第2ストッパーに当接し、木質系天井プレート12が天井プレート搬送ラインL4の所定の位置(天井プレートホルダー機構43bの直下、天井プレート昇降機構42b(天板)の直上)に位置決めされる。木質系天井プレート12が位置決めされると、コントローラは、天井プレート搬入コンベア39bを停止させ、天井プレート昇降機構42b(天井プレート昇降ユニット)を起動させる。起動した天井プレート昇降機構42bは、直動アクチュエータのピストンロッドが伸長し、前後方向へ離間した第1リンクプレートの下端部と第2リンクプレートの下端部とが互いに近づくように、それらリンクプレートの下端部が架台において前後方向へ移動する。
【0166】
それらリンクプレートの下端部が互いに近づくように架台において前後方向へ移動すると、第1リンクプレート及び第2リンクプレートが上方向へ伸長し、それによって天井プレート昇降機構42bの天板が搬送ラインハウジング41bの下方から上方へ上昇する。天板が搬送ラインハウジング41bの下方から上方へ上昇する過程において、天板の上面が天井プレート昇降機構42bの直上に位置する木質系天井プレート12の下面24に当接し、そのまま天板が木質系天井プレート12を搬送ラインハウジング41bの下方から上方(天井プレート搬入コンベア39bの上方)へ上昇させる(持ち上げる)。
【0167】
木質系天井プレート12が天井プレート搬送ラインL4(搬送ラインハウジング41b)の所定の上昇位置まで上昇すると、コントローラは、天井プレート昇降機構42bを停止させ、天井プレートホルダー機構43b(天井プレートホルダーユニット)を起動させる。天井プレートホルダー機構43bが起動すると、それら油圧式シリンダーの伸縮ロッドがパッド設置フレーム46bから下方へ伸長し、それによってそれら吸着パッド47bが下方へ移動する。吸着パッド47bが下方へ移動し、それら吸着パッド47bが木質系天井プレート12の上面23に当接する。吸着パッド47bが木質系天井プレート12に当接すると、コントローラは、伸縮ロッドの伸長(吸着パッドの下降)を停止させ、エアーバキュームポンプを起動させる。
【0168】
エアーバキュームポンプが起動すると、エアー吸引ホースが空気を吸引し、それら吸着パッド47bから空気が吸引され、木質系天井プレート12の上面23がそれら吸着パッド47bに密着し、吸着パッド47bが木質系天井プレート12を吸着保持する。次に、それら油圧式シリンダーの伸縮ロッドがパッド設置フレーム46bに向かって上方へ移動(収縮)し、
図23に矢印Y1で示すように、吸着パッド47bに吸着保持された木質系天井プレート12が天井プレート昇降機構42bの天板から上方へ持ち上げられる(上昇する)。木質系天井プレート12が吸着パッド47b(天井プレートホルダー機構43b)によって持ち上げられた後、コントローラは、天井プレート昇降機構42bの天板を下降させる。天井プレート昇降機構42bでは、直動アクチュエータのピストンロッドが収縮して天板が下降する。
【0169】
木質系天井プレート12が所定高さに上昇すると、コントローラは、パッド設置フレーム46bを起動させる。起動したパッド設置フレーム46cは、
図23に矢印X1で示すように、走行第2ガイドレール45bに沿って幅方向側方(幅方向の他方)へ向かって次第に移動する。パッド設置フレーム46cが幅方向へ移動し、吸着パッド47bに持ち上げられた木質系天井プレート12が天井プレート第1搬送コンベア44bの直上に位置すると、コントローラは、
図23に矢印Y2で示すように、木質系天井プレート12を下降させる。
【0170】
天井プレートホルダー機構43bのそれら油圧式シリンダーの伸縮ロッドがパッド設置フレーム46bから下方へ伸長し、それによってそれら吸着パッド47bが下方へ移動し、木質系天井プレート12の下面24が天井プレート第1搬送コンベア44bの上面に当接する。木質系天井プレート12が天井プレート第1搬送コンベア44bに当接した後、エアーバキュームポンプが停止してそれら吸着パッド47bにおける空気の吸引が停止し、吸着パッド47bによる木質系天井プレート12の吸着保持が解除され、木質系天井プレート12が天井プレート第1搬送コンベア44bの上に載せられる。
【0171】
次に、コントローラは、天井プレート第1搬送コンベア44bを起動させるとともに、リフトタワー50に設置されて下方待機位置52に位置する天井プレート第2搬送コンベア44cを起動させる。起動した天井プレート第1搬送コンベア44bによって木質系天井プレート12が幅方向側方へ移動し、木質系天井プレート12が搬送ラインハウジング41b(天井プレート搬送ラインL4)からリフトタワー50(リフトエリアE3)に向かって搬送される。
【0172】
リフトタワー50に向かって木質系天井プレート12の他方の側部28が天井プレート第2搬送コンベア44cの上に位置すると、木質系天井プレート12が天井プレート第1搬送コンベア44bから天井プレート第2搬送コンベア44cに引き渡され、天井プレート第2搬送コンベア44cがリフトタワー50の下方待機位置52に位置した状態で、木質系天井プレート12を天井プレート第1搬送コンベア44bから引きとる。木質系天井プレート12が天井プレート第2搬送コンベア44cによって幅方向側方(幅方向の他方)へ移動し、木質系天井プレート12が木質系天井プレートの搬入・搬送エリアE2からリフトタワー50(リフトエリアE3)の下方待機位置52に搬送される。
【0173】
木質系天井プレート12の他方の側部28(側縁)の両側が位置決め第3ストッパーに当接し、木質系天井プレート12がリフトタワー50(リフトエリアE3)の下方待機位置52に位置決めされる。木質系天井プレート12が位置決めされた後、コントローラは、天井プレート第1搬送コンベア44b及び天井プレート第2搬送コンベア44cを停止させる。
【0174】
木質系天井プレート12を載せた天井プレート第2搬送コンベア44cが下方待機位置52において停止した後(第3搬送工程において木質系天井プレート12がリフトエリアE3の下方待機位置52に搬送された後)、木質系天井プレート12の前端部25のうちの一方の側部27の側の上面23(第1支保工75aに対応する位置)に組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2を吊り上げるための第1フック80aを設置し(取り付け)(第1フック設置手段(第1フック設置工程))、木質系天井プレート12の前端部25のうちの他方の側部28の側の上面23(第2支保工75bに対応する位置)に組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2を吊り上げるための第2フック80bを設置する(取り付ける)(第2フック設置手段(第2フック設置工程))。
【0175】
更に、木質系天井プレート12の後端部26のうちの一方の側部27の側の上面23(第3支保工80cに対応する位置)に組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2を吊り上げるための第3フック80cを設置し(取り付け)(第3フック設置手段(第3フック設置工程))、木質系天井プレート12の後端部26のうちの他方の側部28の側の上面23(第4支保工80dに対応する位置)に組み立てられた木製ユニット家屋H1,H2を吊り上げるための第4フック80dを設置する(取り付ける)(第4フック設置手段(第4フック設置工程))。
【0176】
木質系天井プレート12に第1~第4フック80a~80dを取り付けた後、天井プレート昇降装置51(チェーンリフタ)を起動させる。起動した天井プレート昇降装置51(チェーンリフタ)では、モーターチェーンホイール55が反時計回り方向へ回転してチェーンがチェーンホイール55を反時計回り方向へ移動し、木質系天井プレート12を載せた天井プレート第2搬送コンベア44cがリフトタワー50の下方待機位置52から上方待機位置53に向かって上昇(移動)する。天井プレート第2搬送コンベア44cが上方待機位置53に上昇した後、コントローラは、チェーンホイール55の回転を停止させる。チェーンホイール55の回転が停止すると、天井プレート第2搬送コンベア44cの上昇(移動)が停止する。
【0177】
次に、コントローラは、天井プレート第2搬送コンベア44cを起動させるとともに、天井プレート第3搬送コンベア44dを起動させる。起動した天井プレート第2搬送コンベア44cによって木質系天井プレート12が幅方向側方(幅方向の他方)へ移動し、木質系天井プレート12がリフトエリアE3から待機エリアE4に向かって搬送される。
【0178】
待機エリアE4へ向かった木質系天井プレート12の他方の側部28が天井プレート第3搬送コンベア44dの上に位置すると、木質系天井プレート12が天井プレート第2搬送コンベア44cから天井プレート第3搬送コンベア44dに引き渡され、天井プレート第3搬送コンベア44dによって木質系天井プレート12がリフトタワー50(リフトエリアE3)から待機・移送タワー56(待機エリアE4)に搬送される(第3搬送手段(第3搬送工程))。木質系天井プレート12の他方の側部(側縁)の両側が位置決め第4ストッパーに当接し、木質系天井プレート12が待機・移送タワー56(待機エリアE4)の頂部の所定の待機位置に位置決めされる。
【0179】
木質系天井プレート12が待機・移送タワー56の頂部に位置決めされた後、コントローラは、天井プレート第2搬送コンベア44cを停止させ、天井プレート第3搬送コンベア44dを停止させるとともに、天井プレート昇降装置51(チェーンリフタ)を起動させる。更に、天井プレート移送機構57を起動させる。尚、起動した天井プレート昇降装置51(チェーンリフタ)によってモーターチェーンホイール55が時計回り方向へ回転してチェーンがチェーンホイール55を時計回り方向へ回転し、天井プレート第2搬送コンベア44cがリフトタワー50の上方待機位置53から下方待機位置52に下降(移動)する。
【0180】
第3搬送手段(第3搬送工程)を実施した後、第3配置手段(第3配置工程)を実施する。第3搬送手段(第3搬送工程)が終了すると、天井プレートホールド装置61の支持筐体62が走行第3ガイドレール45cの後方(待機位置)に移動しており、木質系天井プレート12(天井プレート第3搬送コンベア44d)の直上に位置している。尚、第1及び第2ホルダー63a,63bの支持プレート64a,64bが支持筐体62の直下に位置している。コントローラは、天井プレートホールド装置61(天井プレート保持装置)を起動させる。
【0181】
起動した天井プレート移送機構57では、天井プレートホールド装置61(天井プレート保持装置)の第1ホルダー63aの伸縮ロッドが下方へ伸長し、第1ホルダー63aの保持プレート64aが木質系天井プレート12の下面24よりも下方に位置するとともに、第1ホルダー63aの保持プレート64aが木質系天井プレート12の前端部25(前端)から前方(直前)に位置する。天井プレートホールド装置61(天井プレート保持装置)の第2ホルダー63bの伸縮ロッドが下方へ伸長し、第2ホルダー63bの保持プレート64bが木質系天井プレート12の下面24よりも下方に位置するとともに、第2ホルダー63bの保持プレート64bが木質系天井プレート12の後端部26(後端)から後方(直後)に位置する。
【0182】
第1及び第2ホルダー63a,63bの保持プレート64a,64bが木質系天井プレート12の下面24よりも下方に位置した後、第1及び第2ホルダー63a,63bの保持プレート64a,64bが伸縮ロッドを中心に水平方向へ180°回転し、保持プレート64a,64bが木質系天井プレート12の下面24の直下に位置する。
【0183】
それら保持プレート64a,64bが木質系天井プレート12の下面24の直下に位置した後、第1及び第2ホルダー63a,63bの伸縮ロッドが上方へ移動(収縮)する。伸縮ロッドが上方へ移動すると、第1及び第2ホルダー63a,63bの保持プレート64a,64bが木質系天井プレート12の下面24に当接し、保持プレート64a,64bが木質系天井プレート12の下面24に当接した状態で、天井プレートホールド装置61が木質系天井プレート12を天井プレート第3搬送コンベア44dの上方へ持ち上げる。木質系天井プレート12は、天井プレート第3搬送コンベア44dの上面から上方へ離間して天井プレート第3搬送コンベア44dの上方(直上)に位置する。
【0184】
木質系天井プレート12が天井プレート第3搬送コンベア44dの上方に位置した後、天井プレートホールド装置61(支持筐体62)が木質系天井プレート12を保持(支持)した状態で、走行第3ガイドレール45cに沿って前後方向前方へ向かって移動し、木質系天井プレート12を保持した天井プレートホールド装置61が待機エリアE4の待機位置59aから組立ステージS1の第2ポジションP2(組立位置)に移動する。
【0185】
木質系天井プレート12は、組立ステージS1(組立タワー66)の第2ポジションP2(組立位置)に向かって移動する。天井プレートホールド装置61が組立ステージS1の第2ポジションP2(組立位置)に移動して木質系天井プレート12が第2ポジションP2に搬送されると、木質系天井プレート12の前端部25(前端縁)の両側が位置決め第6ストッパーに当接し、木質系天井プレート12が組立ステージS1(組立タワー66)の第2ポジションP2(組立位置)に位置決めされ、木質系天井プレート12が組立ステージS1の第2ポジションP2に位置決めされた状態で配置される(第3配置手段(第3配置工程))。木質系天井プレート12の下面24と木質系床プレート11の上面17とが対向する。
【0186】
第3配置手段(第3配置工程)の後、第4配置手段(第4配置工程)を実施する。天井プレートホールド装置61によって木質系天井プレート12が組立ステージS1の第2ポジションP2に搬送された後、組立ステージS1の第2ポジションP2に位置する(配置された)木質系天井プレート12の一方の側部27の第3連結位置29cに木質系第1側壁パネル13の上端部33aを配置する(位置決めする)(第4配置手段(第4配置工程))。更に、木質系天井プレート12の他方の側部28の第4連結位置29dに木質系第2側壁パネル14の上端部33bを配置する(位置決めする)(第4配置手段(第4配置工程))。第4配置手段(第4配置工程)では、天井プレートホールド装置61が木質系天井プレート12を保持(支持)した状態が維持される。
【0187】
第4配置手段(第4配置工程)では、木質系天井プレート12の第3連結位置29cに木質系第1側壁パネル13の上端部33aを配置したときに、木質系天井プレート12の一方の側部27と木質系第1側壁パネル13の上端部33aとを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレート12の一方の側部27と木質系第1側壁パネル13の上端部33aとの間に目視可能なクリアランスC(隙間)を形成する。更に、木質系天井プレート12の第4連結位置29dに木質系第2側壁パネル13の上端部33bを配置したときに、木質系天井プレート12の他方の側部28と木質系第2側壁パネル14の上端部33bとを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレート12の他方の側部28と木質系第2側壁パネル14の上端部33bとの間に目視可能なクリアランスC(隙間)を形成する。それらクリアランスCの上下方向の寸法(離間寸法)は、5~10mmである。
【0188】
尚、天井プレートホールド装置61によって木質系天井プレート12が組立ステージS1の第2ポジションP2に搬送されることで、木質系天井プレート12の第3連結位置29cに木質系第1側壁パネル13の上端部33aが自動的に配置され、木質系天井プレート12の第4連結位置29dに木質系第2側壁パネル14の上端部33bが自動的に配置される。但し、第4配置手段(第4配置工程)では、木質系第1側壁パネル13の位置が微調整され、木質系第1側壁パネル13の上端部33aが木質系天井プレート12の第3連結位置29cに正確に位置決めされるとともに、木質系第2側壁パネル14の位置が微調整され、木質系第2側壁パネル14の上端部33bが木質系天井プレート12の第4連結位置29dに正確に位置決めされる。
【0189】
第4配置手段(第4配置工程)の後、第3及び第4連結手段(第3及び第4連結工程)を実施する。木質系第1側壁パネル13の第7ダボ穴30gから木質系天井プレート12の第5ダボ穴30eに向かってダボ(図示せず)を圧入し、第5ダボ穴30eと第7ダボ穴30gとにダボを挿入して木質系天井プレート12の第3連結位置29cに木質系第1側壁パネル13の上端部33aを仮止めする。更に、木質系第2側壁パネル14の第8ダボ穴30hから木質系天井プレート12の第6ダボ穴30fに向かってダボ(図示せず)を圧入し、第6ダボ穴30fと第8ダボ穴30hとにダボを挿入して木質系天井プレート12の第4連結位置29dに木質系第2側壁パネル14の上端部33bを仮止めする。尚、仮止めの順番について特に限定はなく任意である。
【0190】
木質系天井プレート12と木質系第1側壁パネル13の上端部33aとを仮止めし、木質系天井プレート12と木質系第2側壁パネル14の上端部33bとを仮止めした後、天井プレートホールド装置61(天井プレート保持装置)の第1及び第2ホルダー63a,63bの伸縮ロッドが下方へ伸長する。伸縮ロッドが下方へ伸長すると、木質系天井プレート12がその自重によって下方へ移動し、木質系天井プレート12の一方の側部27と木質系第1側壁パネル13の上端部33aとの間のクリアランスCが埋まり(無くなり)、木質系天井プレート12の他方の側部28と木質系第2側壁パネル14の上端部33bとの間のクリアランスCが埋まり(無くなり)、木質系天井プレート12が木質系第1及び第2側壁パネル13,14の上端部33a,33bの上に載る(載置される)。
【0191】
木質系天井プレート12が木質系第1及び第2側壁パネル13,14の上端部33a,33bに載った後、木質系第1側壁パネル13の上端部33aを木質系天井プレート12の一方の側部27の第3連結位置29cにビスや釘、ネジ、ボルト等の所定の連結・固定部材によって連結・固定するとともに(第3連結手段(第3連結工程))、木質系第2側壁パネル14の上端部33bを木質系天井プレート12の他方の側部28の第4連結位置29dにビスや釘、ネジ、ボルト等の所定の連結・固定部材によって連結・固定する(第4連結手段(第4連結工程))。
【0192】
尚、木質系天井プレート12が木質系第1及び第2側壁パネル13,14の上端部33a,33bに載った後、又は、第3及び第4連結手段(第3及び第4連結工程)を実施した後、天井プレートホールド装置61の第1及び第2ホルダー63a,63bの伸縮ロッドが更に下方へ伸長し、第1及び第2ホルダー63a,63bの保持プレート64a,64bが木質系天井プレート12の下面24よりも下方(下面の直下)に位置する。その後、第1及び第2ホルダー63a,63bの保持プレート64a,64bが伸縮ロッドを中心に水平方向へ180°回転し、第1ホルダー63aの保持プレート64aが木質系天井プレート12の前端部25(前端)から前方(直前)に位置し、第2ホルダー63bの保持プレート64bが木質系天井プレート12の後端部26(後端)から後方(直後)に位置する。
【0193】
第1及び第2ホルダー63a,63bの保持プレート64a,64bが180°回転した後、第1及び第2ホルダー63a,63bの伸縮ロッドが上方へ移動(収縮)し、それら保持プレート64a,64bが支持筐体62の直下に位置する。保持プレート64a,64bが支持筐体62の直下に位置すると、天井プレートホールド装置61(筐体)が走行第3ガイドレール45cに沿って前後方向後方へ向かって移動し、天井プレートホールド装置61が組立ステージS1の第2ポジションP2(組立位置)から待機エリアE4(待機位置)の待機位置59aに移動する(戻る)。
【0194】
第3及び第4連結手段(第3及び第4連結工程)を実施した後、
図28に示すように、第1~第4支保工設置手段(第1~第4支保工設置工程)を実施する。第1支保工75aの上部内管77を下部外管76の内部から引き出し、上部内管77を下部外管76の上方へ伸長させ、上部内管77の固定受板79を木質系天井プレート12の下面24に当接させる。次に、第1支保工75aの上部内管77の固定受板79(第1支保工75aの上端部)を木質系天井プレート12の前端部25の第1フック80aに対応する位置であって木質系天井プレート12の下面24にボルト等の連結・固定部材によって連結する(第1支保工連結手段(第1支保工連結工程))。
【0195】
第2支保工75bの上部内管77を下部外管76の内部から引き出し、上部内管77を下部外管76の上方へ伸長させ、上部内管77の固定受板79を木質系天井プレート12の下面24に当接させる。次に、第2支保工75bの上部内管77の固定受板79(第2支保工75bの上端部)を木質系天井プレート12の前端部25の第2フック80bに対応する位置であって木質系天井プレート12の下面24にボルト等の連結・固定部材によって連結する(第2支保工連結手段(第2支保工連結工程))。
【0196】
更に、第3支保工75cの上部内管77を下部外管76の内部から引き出し、上部内管77を下部外管76の上方へ伸長させ、上部内管77の固定受板79を木質系天井プレート12の下面24に当接させる。次に、第3支保工75cの上部内管77の固定受板79(第3支保工75cの上端部)を木質系天井プレート12の後端部26の第3フック80cに対応する位置であって木質系天井プレート12の下面24にボルト等の連結・固定部材によって連結する(第3支保工連結手段(第3支保工連結工程))。
【0197】
第4支保工75dの上部内管77を下部外管76の内部から引き出し、上部内管77を下部外管76の上方へ伸長させ、上部内管77の固定受板79を木質系天井プレート12の下面24に当接させる。次に、第4支保工75dの上部内管77の固定受板79(第4支保工75dの上端部)を木質系天井プレート12の後端部26の第4フック80dに対応する位置であって木質系天井プレート12の下面24にボルト等の連結・固定部材によって連結する(第4支保工連結手段(第4支保工連結工程))。尚、木質系天井プレート12の下面24に対する第1~第4支保工75a~75dの設置の順番について特に限定はなく任意である。
【0198】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、木質系天井プレート12の第1~第4フック80a~80dに対応する位置に第1~第4支保工75a~75dの上端部(固定受板79)を連結することで、それらフック80a~80dとそれら支保工75a~75dとが実質的に連結され、第1~第4フック80a~80dを利用して組み立てられた木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)が吊り上げられたときに、木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の荷重(木製ユニット家屋H1,H2の重量)を第1~第4支保工75a~75dに分担支持させることができ、木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の吊り上げ時における木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の不用意な倒壊や傾きを防ぎつつ所定の施設箇所に木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)を確実に建て付けることができる。
【0199】
第1~第4支保工設置手段(第1~第4支保工設置工程)を実施した後、第1~第4ブレース設置手段(第1~第4ブレース設置工程)を実施する。第1~第4ブレース81a~81dは、テンションロッド82とターンバックル83とリングジョイント84とから形成され、ターンバックル83によってその張力(長さ寸法)を調節することができる。
【0200】
第1支保工75aの上端部(上部内管77の固定受板79の直下)と第2支保工75bの下端部(下部外管76の固定台板78の直上)との間に第1ブレース81a(建築用ブレース)を斜めに架け渡す。次に、第1ブレース81aの一方のリングジョイント84を固定受板79の直下に延びる第1支保工75aの上部内管77にボルト等の連結・固定部材によって連結・固定し、第1ブレース81aの他方のリングジョイント84を固定台板78の直上に延びる第2支保工75bの下部外管76にボルト等の連結・固定部材によって連結・固定し、斜め方向へ延びる第1ブレース81aによって第1支保工75aの上端部と第2支保工75bの下端部とを連結する第1ブレース設置手段(第1ブレース設置工程)。第1ブレース81aを第1及び第2支保工75a,75bに設置した後、ターンバックル83を回転させて第1ブレース81aに適度な張力を付与する。
【0201】
第1支保工75aの下端部(下部外管76の固定台板78の直上)と第2支保工75bの上端部(上部内管77の固定受板79の直下)との間に第2ブレース81b(建築用ブレース)を斜めに架け渡す。次に、第2ブレース81bの一方のリングジョイント84を固定受板79の直下に延びる第2支保工75bの上部内管77にボルト等の連結・固定部材によって連結・固定し、第2ブレース81bの他方のリングジョイント84を固定台板78の直上に延びる第1支保工75aの下部外管76にボルト等の連結・固定部材によって連結・固定し、斜め方向へ延びる第2ブレース81bによって第1支保工75aの下端部と第2支保工75bの上端部とを連結する第2ブレース設置手段(第2ブレース設置工程)。第2ブレース81bを第1及び第2支保工75a,75bに設置した後、ターンバックル83を回転させて第2ブレース81bに適度な張力を付与する。
【0202】
更に、第3支保工75cの上端部(上部内管77の固定受板79の直下)と第4支保工75dの下端部(下部外管76の固定台板78の直上)との間に第3ブレース81c(建築用ブレース)を斜めに架け渡す。次に、第3ブレース81cの一方のリングジョイント84を固定受板79の直下に延びる第3支保工75cの上部内管77にボルト等の連結・固定部材によって連結・固定し、第3ブレース81dの他方のリングジョイント84を固定台板78の直上に延びる第4支保工75dの下部外管76にボルト等の連結・固定部材によって連結・固定し、斜め方向へ延びる第3ブレース81cによって第3支保工75cの上端部と第4支保工75dの下端部とを連結する第3ブレース設置手段(第3ブレース設置工程)。第3ブレース81cを第3及び第4支保工75c,75dに設置した後、ターンバックル83を回転させて第3ブレース75cに適度な張力を付与する。
【0203】
第3支保工75cの下端部(下部外管76の固定台板78の直上)と第4支保工75dの上端部(上部内管77の固定受板79の直下)との間に第4ブレース81d(建築用ブレース)を斜めに架け渡す。次に、第4ブレース81dの一方のリングジョイント84を固定受板79の直下に延びる第4支保工75dの上部内管77にボルト等の連結・固定部材によって連結・固定し、第4ブレース81dの他方のリングジョイント84を固定台板78の直上に延びる第3支保工75cの下部外管76にボルト等の連結・固定部材によって連結・固定し、斜め方向へ延びる第4ブレース81dによって第3支保工75cの下端部と第4支保工74dの上端部とを連結する第4ブレース設置手段(第4ブレース設置工程)。第4ブレース81dを第3及び第4支保工75c,75dに設置した後、ターンバックル83を回転させて第4ブレース81dに適度な張力を付与する。第1~第4ブレース設置手段(第1~第4ブレース設置工程)の終了(第1~第4連結手段(第1~第4連結工程)の終了)によって木製ユニット家屋H1が完成する。尚、ブレース75a~75dの設置の順番について特に限定はなく任意である。
【0204】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、第1及び第2ブレース81a,81bを第1及び第2支保工75a,75bに設置し、第3及び第4ブレース81c,81dを第3及び第4支保工75c,75dに設置することで、それら支保工75a~75dがそれらブレース81a~81dによって補強され、第1~第4フック80a~80dを利用して組み立てられた木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)が吊り上げられたときに、木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の荷重(木製ユニット家屋H1,H2の重量)を第1~第4支保工75a~75d及び第1~第4ブレース81a~81dに分担支持させることができ、木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の吊り下げ時における木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の不用意な倒壊や傾きを防ぎつつ所定の施設箇所に木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)を確実に建て付けることができる。
【0205】
図30は、第5搬送手段(第5搬送工程)及び歪み修正手段(歪み修正工程)の一例を説明する図である。第1~第4ブレース設置手段(第1~第4ブレース設置工程)を実施した後、第5搬送手段(第5搬送工程)を実施する。第5搬送手段(第5搬送工程)は、製造された(組み立てられた)組立家屋H1を組立ステージS1(組立エリア)から待機エリアE4に搬送するとともに、組立家屋H1を待機エリアE4から検査・調整ステージS2(検査・調整エリア)に搬送する。
【0206】
第1~第4ブレース設置手段(第1~第4ブレース設置工程)が終了し、木製ユニット家屋H1が完成すると、コントローラは、コンベア第2昇降装置を起動させる。起動したコンベア第2昇降装置は、木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dを上昇させる。上昇した木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dは、その上面が木質系床プレート11の下面18(木製ユニット家屋H1の底面)に当接し、木製ユニット家屋H1を持ち上げながら床プレート第2搬送コンベア44e(床プレート第2-1~第2-3搬送コンベア44e-1~44e-3)の上方に位置する。木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dが床プレート第2搬送コンベア44eの上方に位置すると、コントローラは、木製ユニット家屋第4搬送コンベア58d、木製ユニット家屋第3搬送コンベア58c、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aを起動させる。尚、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aは、コンベア第1昇降装置によって上昇し、木製ユニット家屋第3搬送コンベア58c及び木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dと同一の高さに位置している。
【0207】
起動した木製ユニット家屋第4搬送コンベア68dは、木製ユニット家屋H1を組立ステージS1(組立エリア)から後方へ搬送し、木製ユニット家屋H1を木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cに引き渡す。起動した木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cは、木製ユニット家屋H1を木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dから引き取り、木製ユニット家屋H1を組立ステージS1からコネクトエリアE5に搬送し、木製ユニット家屋H1をコネクトエリアE5から後方へ搬送し、木製ユニット家屋H1を木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aに引き渡す。木製ユニット家屋H1が組立ステージS1からコネクトエリアE5に搬送された後、コントローラは、木製ユニット家屋第4搬送コンベア58dを停止させる。起動した木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aは、木製ユニット家屋H1を木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cから引き取り、木製ユニット家屋H1をコネクトエリアE5から待機エリアE4に搬送する。
【0208】
木製ユニット家屋H1がコネクトエリアE5から待機エリアE4に搬送された後、コントローラは、木製ユニット家屋第3搬送コンベア58cを停止させる。木製ユニット家屋H1が待機エリアE4に搬送されると、木製ユニット家屋H1を構成する木質系床プレート11の後端部20(後端縁)の両側又は木質系第1及び第2側壁パネル13,14の他方の側縁部36a,36bの下端部分が待機エリアE4の位置決め第5ストッパーに当接し、木製ユニット家屋H1が待機エリアE4(待機・移送タワー56)の木製ユニット家屋待機位置59bに位置決めされる。木製ユニット家屋H1が待機エリアE4の木製ユニット家屋待機位置59bに位置決めされた後、コントローラは、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aを停止させる。
【0209】
木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aを停止させた後、コントローラは、コンベア第1昇降装置を起動させる。起動したコンベア第1昇降装置は、木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aを下降させる。木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aが下降すると、それに伴って木製ユニット家屋H1が下降し、木製ユニット家屋H1を構成する木質系床プレート11の下面18が木製ユニット家屋第2搬送コンベア58b(木製ユニット家屋第2-1~第2-3搬送コンベア58b-1~58b-3)の上面に当接する。木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aが更に下降して木製ユニット家屋第1搬送コンベア58aが木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bよりも下方に位置すると、木製ユニット家屋H1が木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bの上に載る(載置される)。尚、木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bは、木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eと同一の高さに位置している。
【0210】
木製ユニット家屋H1が木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bに載った後、コントローラは、木製ユニット家屋第2搬送コンベア58b及び木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eを起動させる。起動した木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bは、木製ユニット家屋H1を幅方向の一方へ搬送し、木製ユニット家屋H1を木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eに引き渡す。起動した木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eは、木製ユニット家屋H1を木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bから引き取り、木製ユニット家屋H1を待機エリアE4(待機・移送タワー56)から検査・調整ステージS2(検査・調整タワー69)に搬送する。
【0211】
木製ユニット家屋H1が待機エリアE4から検査・調整ステージS2に搬送された後、コントローラは、木製ユニット家屋第2搬送コンベア58bを停止させる。検査・調整ステージS2に搬送された木製ユニット家屋H1を構成する木質系床プレート11の他方の側部22(側縁)の両側又は第2側壁パネル14の下端部34b(下端縁)の両側が検査・調整ステージS2の位置決め第8ストッパーに当接し、木製ユニット家屋H1が検査・調整ステージS2の検査・調整位置71に位置決めされる(第5搬送手段(第5搬送工程))。木製ユニット家屋H1が検査・調整ステージS2の検査・調整位置71に位置決めされた後、コントローラは、木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eを停止させる。
【0212】
第5搬送手段(第5搬送工程)を実施した後、歪み検出手段(歪み検出工程)及び歪み修正手段(歪み修正工程)を実施する。木製ユニット家屋H1が検査・調整ステージS2の検査・調整位置71に位置すると、木製ユニット家屋H1を構成する木質系天井プレート12の他方の側部28の前方上端部分又は木製ユニット家屋H1の木質系第2側壁パネル14の前方上端部が第1測定シリンダー70a(第1センシングデバイス)の検査ロッド72の先端に当接し、木製ユニット家屋H1を構成する木質系天井プレート12の他方の側部28の後方上端部分又は木製ユニット家屋H1の木質系第2側壁パネル14の後方上端部が第2測定シリンダー70b(第2センシングデバイス)の検査ロッド72の先端に当接する。第1及び第2測定シリンダー70a,70bは、検査ロッド72の伸縮によって木製ユニット家屋H1の幅方向の歪み(傾き)の有無を計測する。
【0213】
例えば、木製ユニット家屋H1が幅方向の他方に向かって歪み(傾き)、木質系天井プレート12の他方の側部28の前方上端部分及び後方上端部分、又は、木製ユニット家屋H1の木質系第2側壁パネル14の前方上端部及び後方上端部が第1及び第2測定シリンダー70a,70bの検査ロッド72を幅方向側方(幅方向の他方)へ押圧し、検査ロッド72が幅方向側方(幅方向の他方)へ移動(縮小)して木製ユニット家屋H1の歪み(傾き)が許容範囲から外れた場合、第1及び第2測定シリンダー70a,70bが木製ユニット家屋H1の歪み有りを検出する(歪み検出手段(歪み検出工程))。木製ユニット家屋H1の歪み有りを検出した場合、第1及び第2測定シリンダー70a,70bが歪み有りメッセージを出力する。歪み有りメッセージとしては、例えば、第1及び第2測定シリンダー70a,70bの部分が赤色に点滅して光で歪み有りを伝える場合、第1及び第2測定シリンダー70a,70bが異常音を発音して音で歪み有りを伝える場合がある。
【0214】
又、木製ユニット家屋H1が幅方向の一方に向かって歪み(傾き)、木質系天井プレート12の他方の側部28の前方上端部分及び後方上端部分、又は、木製ユニット家屋H1の木質系第2側壁パネル14の前方上端部及び後方上端部が第1及び第2測定シリンダー70a,70bの検査ロッド72を幅方向側方(幅方向の他方)へ押圧することなく、検査ロッド72が幅方向側方(幅方向の一方)へ移動(伸長)して木製ユニット家屋H1の歪み(傾き)が許容範囲から外れた場合、第1及び第2測定シリンダー70a,70bが木製ユニット家屋H1の歪み有りを検出し(歪み検出手段(歪み検出工程))、歪み有りメッセージを出力する。
【0215】
尚、木製ユニット家屋H1の幅方向への歪み(傾き)がない場合、木製ユニット家屋H1の歪みが許容範囲内であると、第1及び第2測定シリンダー70a,70bが木製ユニット家屋H1の歪み無しを検出し(歪み検出手段(歪み検出工程))、歪み無しメッセージを出力する。歪み無しメッセージとしては、例えば、第1及び第2測定シリンダー70a,70bの部分が青色に点滅して光で歪み無しを伝える場合、第1及び第2測定シリンダー70a,70bが正常音を発音して音で歪み無しを伝える場合がある。
【0216】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、第1及び第2測定シリンダー70a,70b(第1及び第2センシングデバイス)が木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の幅方向の歪み(傾き)有りを検出した場合、第1及び第2測定シリンダー70a,70bが歪み有りメッセージを出力するから、第1及び第2測定シリンダー70a,70bを利用することで、木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の幅方向の歪み(傾き)を確実に検出することができ、第1及び第2測定シリンダー70a,70bが木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の幅方向の歪み(傾き)無しを検出した場合、第1及び第2測定シリンダー70a,70bが歪み無しメッセージを出力するから、第1及び第2測定シリンダー70a,70bを利用することで、木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の幅方向の歪み(傾き)無しを知ることができる。
【0217】
第1及び第2測定シリンダー70a,70bが歪み(傾き)有りを検出した場合、歪み修正手段(歪み修正工程)を実施する。第1及び第2支保工75a,75bに設置された第1ブレース81aのターンバックル83を時計回り方向又は反時計回り方向へ回転させて第1ブレース81aを伸縮させ、第1ブレース81aの張力を微調整し、第1及び第2支保工75a,75bに設置された第2ブレース81bのターンバックル83を時計回り方向又は反時計回り方向へ回転させて第2ブレース81bを伸縮させ、第2ブレース81bの張力を微調整する。
【0218】
第3及び第4支保工75c,75dに設置された第3ブレース81cのターンバックル83を時計回り方向又は反時計回り方向へ回転させて第3ブレース81cを伸縮させ、第3ブレース81cの張力を微調整し、第3及び第4支保工75c,75dに設置された第4ブレース81dのターンバックル83を時計回り方向又は反時計回り方向へ回転させて第4ブレース81dを伸縮させ、第4ブレース81dの張力を微調整する。
【0219】
第1~第4ブレース81a~81dのうちの少なくとも1つの張力(長さ寸法)を調整することで、木製ユニット家屋H1の木質系床プレート11及び木質系天井プレート12の水平度や木質系第1及び第2側壁パネル13,14の垂直度を微調整し、木製ユニット家屋H1の幅方向の歪みを修正する(歪み修正手段(歪み修正工程))。第1~第4ブレース81a~81dの張力(長さ寸法)によって木製ユニット家屋H1の幅方向の歪み(傾き)を修正すると、木製ユニット家屋H1の歪み(傾き)が許容範囲内になり、第1及び第2測定シリンダー70a,70bから出力されていた歪み有りメッセージが歪み無しメッセージに変わる。
【0220】
木製ユニット家屋製造システム10(製家屋製造方法)は、第1及び第2測定シリンダー70a,70b(第1及び第2センシングデバイス)が木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の歪み有りメッセージを出力した場合、第1~第4支保工75a~75dに設置された第1~第4ブレース81a~81dのうちの少なくとも1つのターンバックル83を時計回り方向又は反時計回り方向へ回転させて第1~第4ブレース81a~81dのうちの少なくとも1つを伸縮させ、木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の木質系床プレート11及び木質系天井プレート12の水平度や木質系第1及び第2側壁パネル13,14の垂直度を微調整することができ、木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)の幅方向の歪み(傾き)を確実に修正することができる。
【0221】
図31は、木製ユニット家屋搬出手段(木製ユニット家屋搬出工程)の一例を説明する図であり、
図32は、木製ユニット家屋製造システム(製家屋製造方法)によって製造された(組み立てられた)一例として示す木製ユニット家屋H1の斜視図である。木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)に歪み(傾き)がない場合、又は、歪み修正手段(歪み修正工程)を実施した後、木製ユニット家屋搬出手段(木製ユニット家屋搬出工程)を実施する。木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)に歪み(傾き)がない場合、又は、木製ユニット家屋の歪み(傾き)が修正された場合、コントローラは、コンベア第3昇降装置を起動させる。起動したコンベア第3昇降装置は、木製ユニット家屋H1を載せた木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eを下降させる。下降した木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eは、木製ユニット家屋搬出エリアE6に配置された木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fと同一の高さに位置する。
【0222】
木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eが下降した後、コントローラは、木製ユニット家屋第5搬送コンベア58e及び木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fを起動させる。起動した木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eは、木製ユニット家屋H1を幅方向側方(幅方向の他方)へ搬送し、木製ユニット家屋H1を木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fに引き渡す。起動した木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fは、木製ユニット家屋H1を木製ユニット家屋第5搬送コンベア58eから引き取り、木製ユニット家屋H1を検査・修正ステージS2(検査・修正タワー69)から木製ユニット家屋搬出エリアE6(木製ユニット家屋搬出台73)に搬送する。
【0223】
木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fによって木製ユニット家屋H1が木製ユニット家屋搬出エリアE6に搬送されると、木製ユニット家屋H1を構成する木質系床プレート11の他方の側部22(側縁)の両側又は第2側壁パネル14の下端部34b(下端縁)の両側が木製ユニット家屋搬出エリアE6に設置された位置決め第9ストッパーに当接し、木製ユニット家屋H1が木製ユニット家屋搬出エリアE6(木製ユニット家屋搬出台73)の搬出位置85に位置決めされる。木製ユニット家屋H1が木製ユニット家屋搬出エリアE6の搬出位置85に位置決めされた後、コントローラは、木製ユニット家屋第5搬送コンベア58e及び木製ユニット家屋第6搬送コンベア58fを停止させる。木製ユニット家屋搬出エリアE6の搬出位置85に位置した木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)は、フォークリフト87によって輸送車両に積み込まれる。その後、木製ユニット家屋H1(木製ユニット家屋H2を含む)は、輸送車両によって所定の設置箇所へ運搬される。
【0224】
一例として示す木製ユニット家屋製造システム10(製家屋製造方法)によって製造された(組み立てられた)木製ユニット家屋H1は、
図32に示すように、木質系床プレート11及び木質系天井プレート12と、木質系第1側壁パネル13及び木質系第2側壁パネル14とから構成され、木質系第1側壁パネル13の下端部34aが木質系床プレート11の一方の側部21に連結・固定され、木質系第2側壁パネル14の下端部34bが木質系床プレート11の他方の側部22に連結・固定されているとともに、木質系第1側壁パネル13の上端部33aが木質系天井プレート12の一方の側部27に連結・固定され、木質系第2側壁パネル14の上端部33bが木質系天井プレート12の他方の側部28に連結・固定されている。木製ユニット家屋H1には、木質系天井プレート11及び木質系床プレート12の前端部19,25と木質系第1及び第2側壁パネル13,14の一方の側縁部35a,35bとに囲繞された所定面積の第1開口スペース86aが形成され、木質系天井プレート11及び木質系床プレート12の後端部20,26と木質系第1及び第2側壁パネル13,14の他方の側縁部36a,36bとに囲繞された所定面積の第2開口スペース86bが形成されている。
【0225】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、木質系床プレート11を搬入・搬送エリアE1から幅方向側方(幅方向の他方)に位置する組立ステージS1に搬送し、木質系床プレート11を組立ステージS1の第1ポジションP1に位置決めした状態で配置し、木質系第1側壁パネル13及び木質系第2側壁パネル14を組立ステージS1に搬送するとともに、木質系床プレート11の一方の側部21の第1連結位置29aに配置した木質系第1側壁パネル13の下端部34aを木質系床プレート11の第1連結位置29aに連結・固定し、木質系床プレート11の他方の側部22の第2連結位置29bに配置した木質系第2側壁パネル14の下端部34bを木質系床プレート11の第2連結位置29bに連結・固定し、木質系天井プレート12を組立ステージS1の後方に位置する待機エリアE4に搬送しつつ、木質系天井プレート12を組立ステージS1の第2ポジションP2に位置決めした状態で配置し、木質系天井プレート12の一方の側部27の第3連結位置29cに配置した木質系第1側壁パネル13の上端部33aを木質系天井プレート12の第3連結位置29cに連結・固定し、木質系天井プレート12の他方の側部28の第4連結位置29dに配置した木質系第2側壁パネル14の上端部33bを木質系天井プレート12の第4連結位置29dに連結・固定することで木製ユニット家屋H1を組み立てるから、一連の流れ作業によって木製ユニット家屋H1を組み立てることができ、木造の強固な木製ユニット家屋H1を短時間で迅速に組み立てることができる。
【0226】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、木製ユニット家屋H1が水平方向へ展開する所定面積の木質系床プレート11及び所定面積の木質系天井プレート12と、木質系床プレート11と木質系天井プレート12との間に配置されて垂直方向へ展開する所定面積の木質系第1側壁パネル13及び所定面積の木質系第2側壁パネル14とから作られているから、木質系(木材)素材が有する魅力的なデザイン(意匠)の天井や壁、床にすることができ、見場のよい天井や壁、床を作ることができるとともに、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを居住者や来客者に与える天井や壁、床を備えた木製ユニット家屋を作ることができる。
【0227】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、それによって製造された木製ユニット家屋H1に持続可能な循環型資源である木質系素材がふんだんに使用されるから、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することが可能な木製ユニット家屋H1を作ることができる。木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、木質系床プレート11と木質系天井プレート12と第1及び木質系第2側壁パネル13,14とに囲繞された前後方向又は幅方向へ長い所定容積の内部居住空間が画成されるから、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な天井(天井面)や壁(壁面)、床(床面)を有する居住空間を備えた木製ユニット家屋H1を作ることができる。木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、それによって製造された木製ユニット家屋H1が設置場所へ運搬されて所定の設置箇所に建て付けられるから、居住空間を備えた木製ユニット家屋H1を所定の箇所に手間と時間とを要せずに速やかに建てることができる。
【0228】
図33は、第5及び第6配置手段(第5及び第6配置工程)と第5~第8連結手段(第5~第8連結工程)との一例を説明する図であり、
図34は、木製ユニット家屋製造システム(製家屋製造方法)によって製造された(組み立てられた)他の一例として示す木製ユニット家屋の斜視図である。
【0229】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)の他の一例を説明すると、以下のとおりである。尚、他の一例として示す木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)によって製造される木製ユニット家屋H2が既述の木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)によって製造される木製ユニット家屋H1と異なるところは、木質系第3側壁パネル15及び木質系第4側壁パネル16が設置される点にあり、その他の構成は木製ユニット家屋H1のそれらと同一である。
【0230】
又、他の一例として示す木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)の第1~第3搬送手段(第1~第3搬送工程)や第1~第4配置手段(第1~第4配置工程)、第1~第4連結手段(第1~第4連結工程)、ダボ穴第1~第4穿孔手段(ダボ穴第1~第4穿孔工程)、第1~第4フック設置手段(第1~第4フック設置工程)、第1~第4支保工設置手段(第1~第4支保工設置工程)、第1~第4支保工連結手段(第1~第4支保工連結工程)、第1~第4ブレース設置手段(第1~第4ブレース設置工程)、第5搬送手段(第5搬送工程)、歪み修正手段(歪み修正工程)、歪み検出手段(歪み検出工程)、木製ユニット家屋搬出手段(木製ユニット家屋搬出工程)は、既述のそれらと同一である。
【0231】
他の一例として示す木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)では、第1搬送手段(第1搬送工程)を実施する前に、ダボ穴第5穿孔手段(ダボ穴第5穿孔工程)及びダボ穴第7穿孔手段(ダボ穴第7穿孔工程)を実施する。木質系床プレート11の前端部19のうちの一方の側部21の側の第5連結位置29eに幅方向へ並ぶ2つの第9ダボ穴30iを形成(穿孔)するとともに、木質系床プレート11の前端部19のうちの他方の側部22の側の第6連結位置29fに幅方向へ並ぶ2つの第10ダボ穴30jを形成(穿孔)する(ダボ穴第5穿孔手段(ダボ穴第5穿孔工程))。
【0232】
更に、第1搬送手段(第1搬送工程)を実施する前、又は、第3搬送手段(第3搬送工程)を実施する前に、木質系天井プレート12の前端部25のうちの一方の側部27の側の第7連結位置29gに幅方向へ並ぶ2つの第13ダボ穴30mを形成(穿孔)するとともに、木質系天井プレート12の前端部25のうちの他方の側部28の側の第8連結位置29hに幅方向へ並ぶ2つの第14ダボ穴30nを形成(穿孔)する(ダボ穴第7穿孔手段(ダボ穴第7穿孔工程))。
【0233】
又、第1~第4支保工設置手段(第1~第4支保工設置工程)によって第1~第4支保工75a~75dの下端部(固定台板78)を木質系床プレート11に設置した後又は第1~第4支保工75a~75dを設置する前であって、第1搬送手段(第1搬送工程)を実施する前又は第2搬送手段(第2搬送工程)を実施する前或いは第4搬送手段を実施する前に、ダボ穴第6穿孔手段(ダボ穴第6穿孔工程)及びダボ穴第8穿孔手段(ダボ穴第8穿孔工程)を実施する。
【0234】
木質系第3側壁パネル15の下端部34cに第9ダボ穴30iに連通する2つの第11ダボ穴30kを形成(穿孔)するとともに、木質系第4側壁パネル16の下端部34dに第10ダボ穴30jに連通する2つの第12ダボ穴30lを形成(穿孔)する(ダボ穴第6穿孔手段(ダボ穴第6穿孔工程))。更に、木質系第3側壁パネル15の上端部33cに第13ダボ穴30mに連通する2つの第15ダボ穴30oを穿孔するとともに、木質系第4側壁パネル16の上端部33dに第14ダボ穴30nに連通する2つの第16ダボ穴30pを穿孔する(ダボ穴第8穿孔手段(ダボ穴第8穿孔工程))。
【0235】
ダボ穴第5~第8穿孔手段(ダボ穴第5~第8穿孔工程)を実施した後、木質系第3側壁パネル15及び木質系第4側壁パネル16を組立ステージS1に搬送する第4搬送手段(第4搬送工程)を実施する。尚、第2配置手段(第2配置工程)、第1及び第2連結手段(第1及び第2連結工程)によって木質系第1側壁パネル13の下端部34a及び木質系第2側壁パネル14の下端部34bが既に木質系床プレート11及に連結・固定されている。
【0236】
第3ストックヤードY3に保管(ストック)された木質系第3側壁パネル15のうちの組立ステージS1の側に位置する先頭の木質系第3側壁パネル15の上端部33cを吊り下げ式第3電動ホイスト68cのフックで保持し、上端部33cが上となり下端部34cが下となるように木質系第3側壁パネル15を垂直に保持した(起立させた)状態で吊り下げ式第3電動ホイスト68cによって第3ストックヤードY3の上方(組立ステージS1の上方)に吊り上げる。次に、作業フロア67(組立ステージS1)の一方の側部の側の前方において吊り下げ式第3電動ホイスト68cを移動させ、吊り下げ式第3電動ホイスト68cとともに木質系第3側壁パネル15を組立ステージS1の第1ポジションP1(第1組立位置)に位置する木質系床プレート11の前端部19のうちの一方の側部21の側に搬送する(第4搬送手段(第4搬送工程))。
【0237】
更に、第4ストックヤードY4に保管(ストック)された木質系第4側壁パネル16のうちの組立ステージS1の側に位置する先頭の木質系第4側壁パネル16の上端部33dを吊り下げ式第4電動ホイスト68dのフックで保持し、上端部33dが上となり下端部34dが下となるように木質系第4側壁パネル16を垂直に保持した(起立させた)状態で吊り下げ式第4電動ホイスト68dによって第4ストックヤードY4の上方(組立ステージS1の上方)に吊り上げる。次に、作業フロア67(組立ステージS1)の他方の側部の側の前方において吊り下げ式第4電動ホイスト68dを移動させ、吊り下げ式第4電動ホイスト68dとともに木質系第4側壁パネル16を組立ステージS1の第1ポジションP1(第1組立位置)に位置する木質系床プレート11の前端部19のうちの他方の側部22の側に搬送する(第4搬送手段(第4搬送工程))。尚、木質系第3側壁パネル15及び木質系第4側壁パネル16の搬送の順番に特に限定はなく任意である。
【0238】
第4搬送手段(第4搬送工程)の後、
図33に示す第5配置手段(第5配置工程)を実施する。第4搬送手段(第4搬送工程)によって第3ストックヤードY3から組立ステージS1の第1ポジションP1(第1組立位置)に木質系第3側壁パネル15を搬送した後、組立ステージS1の第1ポジションP1に位置する木質系床プレート11の前端部19のうちの一方の側部21の側の第5連結位置29eに木質系第3側壁パネル15の下端部34cを配置する(位置決めする)(第5配置手段(第5配置工程))。木質系第3側壁パネル15の内壁面31dが木質系床プレート11の後端部20の側を向く。
【0239】
更に、第4搬送手段(第4搬送工程)によって第4ストックヤードY4から組立ステージS1の第1ポジションP1(第1組立位置)に木質系第4側壁パネル16を搬送した後、組立ステージS1の第1ポジションP1に位置する木質系床プレート11の前端部19のうちの他方の側部22の側の第6連結位置29fに木質系第4側壁パネル16の下端部34dを配置する(位置決めする)(第5配置手段(第5配置工程))。木質系第4側壁パネル16の内壁面31dが木質系床プレート11の後端部20の側を向く。尚、木質系第3及び第4側壁パネル15,16の配置の順番に特に限定はなく任意である。
【0240】
第5配置手段(第5配置工程)の後、第5連結手段(第5連結工程)及び第7連結手段(第7連結工程)を実施する。第5配置手段(第5配置工程)によって配置された木質系第3側壁パネル15の下端部34cを木質系床プレート11の前端部19のうちの一方の側部21の側の第5連結位置29eにビスや釘、ネジ、ボルト等の所定の連結・固定手段によって連結・固定する(第5連結手段(第5連結工程)。更に、第5配置手段(第5配置工程)によって配置された木質系第4側壁パネル16の下端部34dを木質系床プレート11の前端部19のうちの他方の側部22の側の第6連結位置29fにビスや釘、ネジ、ボルト等の所定の連結・固定手段によって連結・固定する(第7連結手段(第7連結工程))。
【0241】
尚、第5連結手段(第5連結工程)では、木質系第3側壁パネル15の第11ダボ穴30kから木質系床プレート11の第9ダボ穴30iに向かってダボ(図示せず)を圧入し、第9ダボ穴30iと第11ダボ穴30kとにダボを挿入して木質系床プレート11の第5連結位置29eに木質系第3側壁パネル15の下端部34cを仮止めした後、木質系第3側壁パネル15の下端部34cを木質系床プレート11の第5連結位置29eに連結・固定する。第7連結手段(第7連結工程)では、木質系第4側壁パネル16の第12ダボ穴30lから木質系床プレート11の第14ダボ穴30nに向かってダボ(図示せず)を圧入し、第12ダボ穴30lと第14ダボ穴30nとにダボを挿入して木質系床プレート11の第6連結位置29fに木質系第4側壁パネル16の下端部34dを仮止めした後、木質系第4側壁パネル16の下端部34dを木質系床プレート11の第6連結位置29fに連結・固定する。
【0242】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、第9ダボ穴30iと第11ダボ穴30kとにダボを挿入して木質系床プレート11と木質系第3側壁パネル15とを仮止めし、第12ダボ穴30lと第14ダボ穴30nとにダボを挿入して木質系床プレート11と木質系第4側壁パネル16とを仮止めすることで、第3及び木質系第4側壁パネルを第5及び第6連結位置29e,29fに位置決めし、木質系床プレート11と第3及び木質系第4側壁パネル15,16とのズレ動きを防ぎつつ、木質系床プレート11と第3及び木質系第4側壁パネル15,16とを連結・固定することができるから、木質系床プレート11の第5連結位置29eに木質系第3側壁パネル15の下端部34cを正確に連結・固定することができるとともに、木質系床プレート11の第6連結位置29fに木質系第4側壁パネル16の下端部34dを正確に連結・固定することができる。
【0243】
第5及び第7連結手段(第5及び第7連結工程)を実施した後、第6配置手段(第6配置工程)を実施する。尚、第3配置手段(第3配置工程)によって木質系天井プレート12が組立タワー66(組立エリアS1)の第2ポジションP2(第2組立位置)に位置決めされている。又、第4配置手段(第4配置工程)によって木質系天井プレート12の一方の側部27の第3連結位置29cに木質系第1側壁パネル13の上端部33aが配置され、木質系天井プレート12の他方の側部28の第4連結位置29dに木質系第2側壁パネル14の上端部33bが配置されている。
【0244】
組立ステージS1の第2ポジションP2に位置する(配置された)木質系天井プレート12の前端部25のうちの一方の側部27の側の第7連結位置29gに木質系第3側壁パネル15の上端部33cを配置する(位置決めする)(第6配置手段(第6配置工程))。更に、組立ステージS1の第2ポジションP2に位置する(配置された)木質系天井プレート12の前端部25のうちの他方の側部28の側の第8連結位置29hに木質系第4側壁パネル16の上端部33dを配置する(位置決めする)(第6配置手段(第6配置工程))。尚、木質系天井プレート12の第3連結位置29cに木質系第1側壁パネル13の上端部33aが配置されているとともに、木質系天井プレート12の第4連結位置29dに木質系第2側壁パネル14の上端部33bが配置されている(第4配置手段(第4配置工程))。天井プレートホールド装置61による木質系天井プレート12を保持(支持)した状態が維持される。
【0245】
第6配置手段(第6配置工程)では、木質系天井プレート12の第7連結位置29gに木質系第3側壁パネル15の上端部33cを配置したときに、木質系天井プレート12の前端部25と木質系第3側壁パネル15の上端部33cとを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレート12の前端部25と木質系第3側壁パネル15の上端部33cとの間に目視可能なクリアランスC(隙間)を形成する。更に、木質系天井プレート12の第8連結位置29hに木質系第4側壁パネル16の上端部33dを配置したときに、木質系天井プレート12の前端部25と木質系第4側壁パネル16の上端部33dとを上下方向へ離間対向させ、木質系天井プレート12の前端部25と木質系第4側壁パネル16の上端部33dとの間に目視可能なクリアランスC(隙間)を形成する。それらクリアランスCの上下方向の寸法(離間寸法)は、5~10mmである。木質系天井プレート12の一方の側部27と木質系第1側壁パネル13の上端部33aとの間に目視可能なクリアランスC(隙間)が形成され、質系天井プレート12の他方の側部28と木質系第2側壁パネル14の上端部33bとの間に目視可能なクリアランスC(隙間)が形成されている。
【0246】
尚、天井プレートホールド装置61によって木質系天井プレート12が組立ステージS1の第2ポジションP2に搬送されることで、木質系天井プレート12の第7連結位置29gに木質系第3側壁パネル15の上端部33cが自動的に配置され、木質系天井プレート12の第8連結位置29hに木質系第4側壁パネル16の上端部33dが自動的に配置される。但し、第6配置手段(第6配置工程)では、木質系第3側壁パネル15の位置が微調整され、木質系第3側壁パネル15の上端部33cが木質系天井プレート12の第7連結位置29gに正確に位置決めされ、木質系第4側壁パネル16の位置が微調整され、木質系第4側壁パネル16の上端部33dが木質系天井プレート12の第8連結位置29hに正確に位置決めされる。
【0247】
第6配置手段(第6配置工程)の後、第6及び第8連結手段(第6及び第8連結工程)が実施される。木質系第3側壁パネル15の第15ダボ穴30oから木質系天井プレート12の第13ダボ穴30mに向かってダボ(図示せず)を圧入し、第13ダボ穴30mと第15ダボ穴30oとにダボを挿入して木質系天井プレート12の第7連結位置29gに木質系第3側壁パネル15の上端部33cを仮止めする。更に、木質系第4側壁パネル16の第16ダボ穴30pから木質系天井プレート12の第14ダボ穴30nに向かってダボ(図示せず)を圧入し、第14ダボ穴30nと第16ダボ穴30pとにダボを挿入して木質系天井プレート12の第8連結位置29hに木質系第4側壁パネル16の上端部33dを仮止めする。仮止めの順番について特に限定はなく任意である。
【0248】
尚、第5ダボ穴30eと第7ダボ穴30gとにダボが挿入されて木質系天井プレート12の第3連結位置29cに木質系第1側壁パネル13の上端部33aが仮止めされ、第6ダボ穴30fと第8ダボ穴30hとにダボが挿入されて木質系天井プレート12の第4連結位置29dに木質系第2側壁パネル14の上端部33bが仮止めされている。
【0249】
木質系天井プレート12と木質系第3側壁パネル15の上端部33cとを仮止めし、木質系天井プレート12と木質系第4側壁パネル16の上端部33dとを仮止めした後、天井プレートホールド装置61(天井プレート保持装置)の第1及び第2ホルダー63a,63bの伸縮ロッドが下方へ伸長する。伸縮ロッドが下方へ伸長すると、木質系天井プレート12がその自重によって下方へ移動し、木質系天井プレート12の前端部25と木質系第3側壁パネル15の上端部33cとの間のクリアランスC(木質系天井プレート12の一方の側部27と木質系第1側壁パネル13の上端部33aとの間のクリアランスCを含む)が埋まり(無くなり)、木質系天井プレート12の前端部25と木質系第4側壁パネル16の上端部33dとの間のクリアランスC(木質系天井プレート12の他方の側部28と木質系第2側壁パネル14の上端部33bとの間のクリアランスCを含む)が埋まり(無くなり)、木質系天井プレート12が木質系第1~第4側壁パネル13~16の上端部33a~33dに載る(載置される)。
【0250】
木質系天井プレート12が木質系第1~第4側壁パネル13~16の上端部33a~33dに載った後、第3連結手段(第3連結工程)及び第4連結手段(第4連結工程)を実施するとともに、木質系第3側壁パネル15の上端部33cを木質系天井プレート12の前端部25のうちの一方の側部27の側の第7連結位置29gにビスや釘、ネジ、ボルト等の所定の連結・固定部材によって連結・固定するとともに(第6連結手段(第6連結工程))、木質系第4側壁パネル16の上端部33dを木質系天井プレート12の前端部25のうちの他方の側部28の側の第8連結位置29hにビスや釘、ネジ、ボルト等の所定の連結・固定部材によって連結・固定する(第8連結手段(第8連結工程))。尚、木質系天井プレート12が木質系第1~第4側壁パネル13~16の上端部33a~33dに載った後、又は、第3~第6連結手段(第3~第6連結工程)を実施した後、既述の手順によって天井プレートホールド装置61が組立ステージS1の組立位置から待機エリアE4(待機位置)の待機位置59aに移動する。
【0251】
第3~第6連結手段(第3~第6連結工程)を実施した後、既述の第1~第4支保工連結手段(第1~第4支保工連結工程)、第1~第4ブレース設置手段(第1~第4ブレース設置工程)が実施されるとともに、既述の第5搬送手段(第5搬送工程)、歪み検出手段(歪み検出工程)、歪み修正手段(歪み修正工程)、木製ユニット家屋搬出手段(木製ユニット家屋搬出工程)が実施される。
【0252】
他の一例として示す木製ユニット家屋製造システム10(製家屋製造方法)によって製造された(組み立てられた)木製ユニット家屋H2は、
図34に示すように、木質系床プレート11及び木質系天井プレート12と、木質系第1側壁パネル13及び木質系第2側壁パネル14と、木質系第3側壁パネル15及び木質系第4側壁パネル16とから構成され、木質系第1側壁パネル13の下端部34aが木質系床プレート11の一方の側部21に連結・固定され、木質系第2側壁パネル14の下端部34bが木質系床プレート11の他方の側部22に連結・固定されているとともに、木質系第1側壁パネル13の上端部33aが木質系天井プレート12の一方の側部27に連結・固定され、木質系第2側壁パネル14の上端部33bが木質系天井プレート12の他方の側部28に連結・固定されている。更に、木質系第3側壁パネル15の下端部34cが木質系床プレート11の前端部19のうちの一方の側部21の側に連結・固定され、木質系第4側壁パネル16の下端部34dが木質系床プレート11の前端部19のうちの他方の側部22の側に連結・固定されているとともに、木質系第3側壁パネル15の上端部33cが木質系天井プレート12の前端部25のうちの一方の側部27の側に連結・固定され、木質系第4側壁パネル16の上端部33dが木質系天井プレート12の前端部25のうちの他方の側部28の側に連結・固定されている。
【0253】
木製ユニット家屋H2には、木質系天井プレート12及び木質系床プレート11の前端部19,25と木質系第3側壁パネル15の一方の側縁部35cと木質系第4側壁パネル16の他方の側縁部35dとに囲繞された所定面積の第1開口スペース86aが形成され、木質系天井プレート12及び木質系床プレート11の後端部20,26と木質系第1及び第2側壁パネル13,14の他方の側部36a,36bとに囲繞された所定面積の第2開口スペース86bが形成されている。
【0254】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、木質系床プレート11を搬入・搬送エリアE1から幅方向側方に位置する組立ステージS1に搬送し、木質系床プレート11を組立ステージS1の第1ポジションP1に位置決めした状態で配置し、木質系第1~第4側壁パネル13~16を組立ステージS1に搬送するとともに、木質系第1及び第2側壁パネル13,14の下端部34a,34bを木質系床プレート11の第1及び第2連結位置29a,29bに連結・固定し、木質系第3及び第4側壁パネル15,16の下端部34c,34dを木質系床プレート11の第5及び第6連結位置29e,29fに連結・固定するとともに、木質系天井プレート12を組立ステージS1の後方に位置する待機エリアE4に搬送しつつ、木質系天井プレート12を組立ステージS1の第2ポジションP2に位置決めした状態で配置し、木質系第1及び第2側壁パネル13,14の上端部33a,33bを木質系天井プレート12の第3及び第4連結位置29c,20dに連結・固定し、木質系第3及び第4側壁パネル15,16の上端部33c,33dを木質系天井プレート12の第7及び第8連結位置29g,29hに連結・固定することで木製ユニット家屋H2を組み立てるから、一連の流れ作業によって木製ユニット家屋H2を組み立てることができ、木造の強固な木製ユニット家屋H2を短時間で迅速に組み立てることができる。
【0255】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、木製ユニット家屋H2が水平方向へ展開する所定面積の木質系床プレート11及び所定面積の木質系天井プレート12と、木質系床プレート11と木質系天井プレート12との間に配置されて垂直方向へ展開する所定面積の木質系第1~第4側壁パネル13~16とから作られているから、木質系(木材)素材が有する魅力的なデザイン(意匠)の天井や壁、床にすることができ、見場のよい天井や壁、床を作ることができるとともに、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを居住者や来客者に与える天井や壁、床を備えた木製ユニット家屋H2を作ることができる。
【0256】
木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、それによって製造された木製ユニット家屋H2に持続可能な循環型資源である木質系素材がふんだんに使用されるから、森林資源を有効活用することができ、CO2の削減に寄与することで環境負荷を低減することが可能な木製ユニット家屋H2を作ることができる。木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、木質系床プレート11と木質系天井プレート12と木質系第1~第4側壁パネル13~16とに囲繞された前後方向又は幅方向へ長い所定容積の内部居住空間が画成されるから、自然素材である木質系素材が有する美観や心地よさ、暖かさ、安らぎを与えることが可能な天井(天井面)や壁(壁面)、床(床面)を有する居住空間を備えた木製ユニット家屋H2を作ることができる。木製ユニット家屋製造システム10(木製ユニット家屋製造方法)は、それによって製造された木製ユニット家屋H2が設置場所へ運搬されて所定の設置箇所に建て付けられるから、居住空間を備えた木製ユニット家屋H2を所定の箇所に手間と時間とを要せずに速やかに建てることができる。
【符号の説明】
【0257】
10 木製ユニット家屋製造システム(木製ユニット家屋製造方法)
11 木質系天井プレート
12 木質系床プレート
13 木質系第1側壁パネル
14 木質系第2側壁パネル
15 木質系第3側壁パネル
16 木質系第4側壁パネル
17 上面
18 下面
19 前端部
20 後端部
21 一方の側部
22 他方の側部
23 上面
24 下面
25 前端部
26 後端部
27 一方の側部
28 他方の側部
29a~29h 第1連結位置~第8連結位置
30a~30p 第1ダボ穴~第16ダボ穴
31a~31d 内壁面
32a~32d 外壁面
33a~33d 上端部
34a~34d 下端部
35a~35d 一方の側縁部
36a~36d 他方の側縁部
37a,37b 搬入口
38a,38b 床プレート搬入台,天井プレート搬入台
39a,39b 床プレート搬入コンベア,天井プレート搬入コンベア
40a,40b モーター
41a,41b 搬送ラインハウジング
42a,42b 床プレート昇降機構,天井プレート昇降機構
43a,43b 床プレートホルダー機構,天井プレートホルダー機構
44a 床プレート第1搬送コンベア
44b 天井プレート第1搬送コンベア
44c 天井プレート第2搬送コンベア
44d 天井プレート第3搬送コンベア
44e 床プレート第2搬送コンベア
45a 走行第1ガイドレール
45b 走行第2ガイドレール
45c 走行第3ガイドレール
46a,46b パッド設置フレーム
47a,47b 吸着パッド
48a,48b 床プレート搬送台,天井プレート搬送台
49a,49b モーター
50 リフトタワー
51 天井プレート昇降装置
52 下方待機位置
53 上方待機位置
54 モーター
55 モーターチェーンホイール
56 待機・移送タワー
57 天井プレート移送機構
58a 木製ユニット家屋第1搬送コンベア
58b 木製ユニット家屋第2搬送コンベア
58c 木製ユニット家屋第3搬送コンベア
58d 木製ユニット家屋第4搬送コンベア
59a 天井プレート待機位置
59b 木製ユニット家屋待機位置
60 モーター
61 天井プレートホールド装置
62 支持筐体
63a,63b 第1ホルダー,第2ホルダー
64a,64b 保持プレート
65 作業通路
66 組立タワー
67 作業フロア
68a 吊り下げ式第1電動ホイスト
68b 吊り下げ式第2電動ホイスト
68c 吊り下げ式第3電動ホイスト
68d 吊り下げ式第4電動ホイスト
69 検査・調整タワー
70a 第1測定シリンダー(第1センシングデバイス)
70b 第2測定シリンダー(第2センシングデバイス)
71 検査・調整位置
72 検査ロッド
73 木製ユニット家屋搬出台
74 モーター
75a 第1支保工
75b 第2支保工
75c 第3支保工
75d 第4支保工
76 下部外管
77 上部内管
78 固定台板
79 固定受板
80a~80d 第1フック~第4フック
81a 第1ブレース
81b 第2ブレース
81c 第3ブレース
81d 第4ブレース
82 テンションロッド
83 ターンバックル
84 リングジョイント
85 搬出位置
86a 第1開口スペース
86b 第2開口スペース
C クリアランス
E1 木質系床プレートの搬入・搬送エリア
E2 木質系天井プレートの搬入・搬送エリア
E3 リフトエリア
E4 待機エリア
E5 コネクトエリア
E6 木製ユニット家屋搬出エリア
E7 第1保管エリア
E8 第2保管エリア
E9 第3保管エリア
E10 第4保管エリア
H1 木製ユニット家屋
H2 木製ユニット家屋
P1 第1ポジション
P2 第2ポジション
S1 組立ステージ(組立エリア)
S2 検査・調整ステージ(検査・調整エリア)
Y1 第1ストックヤード
Y2 第2ストックヤード
Y3 第3ストックヤード
Y4 第4ストックヤード