(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158138
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】電子オブジェクト付与システム、電子オブジェクト付与プログラム及び電子オブジェクト付与方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0482 20130101AFI20241031BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20241031BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20241031BHJP
【FI】
G06F3/0482
A63F13/69
A63F13/533
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073086
(22)【出願日】2023-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(71)【出願人】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大山 晃央
(72)【発明者】
【氏名】水野 清太郎
(72)【発明者】
【氏名】鳥居 廉功
(72)【発明者】
【氏名】松岡 洋史
(72)【発明者】
【氏名】上口 照仁
(72)【発明者】
【氏名】園田 朋洋
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA76
5E555BA02
5E555BA04
5E555BA20
5E555BB02
5E555BB04
5E555BB20
5E555BC17
5E555CA12
5E555CB16
5E555CB32
5E555CC03
5E555DB31
5E555DC13
5E555DC24
5E555DC85
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザに電子オブジェクトを提供する際に従来にない新たな演出を行う。
【解決手段】電子オブジェクトが関連付けられた電子オブジェクトパックを開封することで、ユーザに当該電子オブジェクトを付与する電子オブジェクト付与システムであって、電子オブジェクトパックの種類を選択すると、当該種類の複数の電子オブジェクトパックの画像をパック選択画面に表示させるパック選択画面表示手段と、パック選択画面において、ユーザに開封対象とする電子オブジェクトパックを選択させるパック選択処理手段と、を備える電子オブジェクト付与システムとする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子オブジェクトが関連付けられた電子オブジェクトパックを開封することで、ユーザに当該電子オブジェクトを付与する電子オブジェクト付与システムであって、
電子オブジェクトパックの種類を選択すると、当該種類の複数の電子オブジェクトパックの画像をパック選択画面に表示させるパック選択画面表示手段と、
前記パック選択画面において、ユーザに開封対象とする電子オブジェクトパックを選択させるパック選択処理手段と、
を備えることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記パック選択画面に表示された電子オブジェクトパックの画像に対してユーザによって所定の第1の入力が行われると、当該電子オブジェクトパックの表と裏を切り替えて表示させることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
【請求項3】
請求項1に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記パック選択画面表示手段は、前記パック選択画面に対して所定の第2の入力が行われると、前記パック選択画面に表示された複数の電子オブジェクトパックの画像を動的に表示させることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
【請求項4】
請求項1に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記パック選択処理手段よって選択された電子オブジェクトパックに対してユーザによって所定の第3の入力が行われると、当該電子オブジェクトパックに関連付けられた電子オブジェクトの画像をオブジェクト表示画面に表示させるパック開封処理手段を備えることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
【請求項5】
請求項4に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記パック開封処理手段は、前記第3の入力を受け付ける際の電子オブジェクトパックの状態に応じて、前記オブジェクト表示画面に表示させる前記電子オブジェクトの画像の表示態様を異ならせることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
【請求項6】
請求項4に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記オブジェクト表示画面に表示された電子オブジェクトの画像に対して所定の第4の入力が行われると、当該電子オブジェクトパックに関連付けられた当該電子オブジェクトの次の電子オブジェクトの画像を前記オブジェクト表示画面に表示させることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
【請求項7】
請求項4に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記オブジェクト表示画面に表示された電子オブジェクトの画像に対して所定の第5の入力が行われると、当該電子オブジェクトをお気に入り登録することを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
【請求項8】
電子オブジェクトが関連付けられた電子オブジェクトパックを開封することで、ユーザに当該電子オブジェクトを付与する電子オブジェクト付与プログラムであって、
コンピュータを、
電子オブジェクトパックの種類を選択すると、当該種類の複数の電子オブジェクトパックの画像をパック選択画面に表示させるパック選択画面表示手段と、
前記パック選択画面において、ユーザに開封対象とする電子オブジェクトパックを選択させるパック選択処理手段と、
として機能させることを特徴とする電子オブジェクト付与プログラム。
【請求項9】
電子オブジェクトが関連付けられた電子オブジェクトパックを開封することで、ユーザに当該電子オブジェクトを付与する電子オブジェクト付与方法であって、
コンピュータに、
電子オブジェクトパックの種類を選択すると、当該種類の複数の電子オブジェクトパックの画像をパック選択画面に表示させるパック選択画面表示ステップと、
前記パック選択画面において、ユーザに開封対象とする電子オブジェクトパックを選択させるパック選択処理ステップと、
を実行させることを特徴とする電子オブジェクト付与方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子オブジェクト付与システム、電子オブジェクト付与プログラム及び電子オブジェクト付与方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トレーディングカードやプレイングカード等を電子媒体とした電子オブジェクトをユーザに付与することが行われている。これらの電子オブジェクトは、電子ゲーム等で使用できるようにされていることも多い。
【0003】
ユーザに提供する複数の提供ゲーム媒体を選択し、提供ゲーム媒体のうち通常ゲーム媒体を第1のサイズで表示する第1の画面に重畳させて、特定ゲーム媒体を第1のサイズより大きい第2のサイズで表示する第2の画面を表示する技術が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ユーザに電子オブジェクトを提供する際に従来にない新たな演出を行う技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様は、電子オブジェクトが関連付けられた電子オブジェクトパックを開封することで、ユーザに当該電子オブジェクトを付与する電子オブジェクト付与システムであって、電子オブジェクトパックの種類を選択すると、当該種類の複数の電子オブジェクトパックの画像をパック選択画面に表示させるパック選択画面表示手段と、前記パック選択画面において、ユーザに開封対象とする電子オブジェクトパックを選択させるパック選択処理手段と、を備えることを特徴とする電子オブジェクト付与システムである。
【0007】
本発明の別の態様は、電子オブジェクトが関連付けられた電子オブジェクトパックを開封することで、ユーザに当該電子オブジェクトを付与する電子オブジェクト付与プログラムであって、コンピュータを、電子オブジェクトパックの種類を選択すると、当該種類の複数の電子オブジェクトパックの画像をパック選択画面に表示させるパック選択画面表示手段と、前記パック選択画面において、ユーザに開封対象とする電子オブジェクトパックを選択させるパック選択処理手段と、として機能させることを特徴とする電子オブジェクト付与プログラムである。
【0008】
本発明の別の態様は、電子オブジェクトが関連付けられた電子オブジェクトパックを開封することで、ユーザに当該電子オブジェクトを付与する電子オブジェクト付与方法であって、コンピュータに、電子オブジェクトパックの種類を選択すると、当該種類の複数の電子オブジェクトパックの画像をパック選択画面に表示させるパック選択画面表示ステップと、前記パック選択画面において、ユーザに開封対象とする電子オブジェクトパックを選択させるパック選択処理ステップと、を実行させることを特徴とする電子オブジェクト付与方法である。
【0009】
ここで、前記パック選択画面に表示された電子オブジェクトパックの画像に対してユーザによって所定の第1の入力が行われると、当該電子オブジェクトパックの表と裏を切り替えて表示させることが好適である。
【0010】
また、前記パック選択画面表示手段は、前記パック選択画面に対して所定の第2の入力が行われると、前記パック選択画面に表示された複数の電子オブジェクトパックの画像を動的に表示させることが好適である。
【0011】
また、前記パック選択処理手段よって選択された電子オブジェクトパックに対してユーザによって所定の第3の入力が行われると、当該電子オブジェクトパックに関連付けられた電子オブジェクトの画像をオブジェクト表示画面に表示させるパック開封処理手段を備えることが好適である。
【0012】
また、前記パック開封処理手段は、前記第3の入力を受け付ける際の電子オブジェクトパックの状態に応じて、前記オブジェクト表示画面に表示させる前記電子オブジェクトの画像の表示態様を異ならせることが好適である。
【0013】
また、前記オブジェクト表示画面に表示された電子オブジェクトの画像に対して所定の第4の入力が行われると、当該電子オブジェクトパックに関連付けられた当該電子オブジェクトの次の電子オブジェクトの画像をオブジェクト表示画面に表示させることが好適である。
【0014】
また、前記オブジェクト表示画面に表示された電子オブジェクトの画像に対して所定の第5の入力が行われると、当該電子オブジェクトをお気に入り登録することが好適である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザに電子オブジェクトを提供する際に従来にない新たな演出を行う電子オブジェクト付与システム、電子オブジェクト付与プログラム及び電子オブジェクト付与方法を提供することができる。これにより、ユーザに電子オブジェクトを取得させることを動機付けさせたり、動機を維持させたりすることができる。本発明の実施の形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施の形態における電子オブジェクト付与システムの構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態におけるサーバの構成を示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態におけるクライアントの構成を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態における電子ゲームの処理を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の実施の形態におけるユーザデータベースの例を示す図である。
【
図6】本発明の実施の形態におけるカードデータベースの例を示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態におけるパック種類選択画面の例を示す図である。
【
図8】本発明の実施の形態における移行画面の例を示す図である。
【
図9】本発明の実施の形態におけるパック選択画面の例を示す図である。
【
図10】本発明の実施の形態におけるパック選択画面の例を示す図である。
【
図11】本発明の実施の形態におけるパック開封画面の例を示す図である。
【
図12】本発明の実施の形態におけるパック開封処理を説明する図である。
【
図13】本発明の実施の形態におけるパック開封処理を説明する図である。
【
図14】本発明の実施の形態におけるパック開封の状態の例を示す図である。
【
図15】本発明の実施の形態におけるパック開封処理を説明する図である。
【
図16】本発明の実施の形態におけるカード表示画面の例を示す図である。
【
図17】本発明の実施の形態におけるカード表示処理を説明する図である。
【
図18】本発明の実施の形態におけるカード表示処理を説明する図である。
【
図19】本発明の実施の形態におけるカード表示処理を説明する図である。
【
図20】本発明の実施の形態におけるカード表示処理を説明する図である。
【
図21】本発明の実施の形態におけるカード表示処理を説明する図である。
【
図22】本発明の実施の形態におけるパック開封画面を示す図である。
【
図23】本発明の実施の形態におけるパック開封処理を説明する図である。
【
図24】本発明の実施の形態におけるカード表示画面の例を示す図である。
【
図25】本発明の実施の形態におけるカード表示処理を説明する図である。
【
図26】本発明の実施の形態におけるカード表示処理を説明する図である。
【
図27】本発明の実施の形態におけるカード表示処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[システム構成]
本発明の実施の形態における電子オブジェクト付与システム100は、
図1に示すように、サーバ102及びクライアント104を含んで構成される。クライアント104は、単数であってもよいし、複数であってもよい。サーバ102及びクライアント104は、インターネット等の情報通信網106を介して相互に情報交換可能に接続される。
【0018】
なお、情報通信網106は、インターネットに限定されるものではなく、サーバ102及びクライアント104の間を通信可能に相互に接続できるものであればよい。例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(LocalAreaNetwork)、無線LAN等であってもよく、又はインターネットとこれらを組み合わせてもよい。
【0019】
サーバ102は、
図2に示すように、処理部10、記憶部12、入力部14、出力部16及び通信部18を含んで構成される。処理部10は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部10は、記憶部12に記憶されている電子オブジェクト付与サーバプログラムを実行することによって、本実施の形態における電子オブジェクト付与システム100においてクライアント104に対して電子オブジェクトを付与するための機能を実現する。記憶部12は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部12は、処理部10とアクセス可能に接続され、電子オブジェクト付与サーバプログラム、その処理に必要な情報を記憶する。入力部14は、情報を入力する手段を含む。入力部14は、例えば、管理者からの入力を受けるキーボード、タッチパネル、ボタン等を備える。出力部16は、管理者から入力情報を受け付けるためのユーザインターフェース画面(UI)等のサーバ102での処理結果を出力する手段を含む。出力部16は、例えば、管理者に対して画像を呈示するディスプレイを備える。通信部18は、情報通信網106を介して、クライアント104との情報の通信を行うインターフェースを含んで構成される。通信部18による通信は有線及び無線を問わない。
【0020】
サーバ102は、電子オブジェクト付与のサービスを受ける各ユーザのクライアント104からの情報通信網106を介したアクセスを受け付けて、各ユーザに関する情報をデータベース等の記憶装置に蓄積して管理し、各ユーザに情報通信網106を介したサービスを提供する。
【0021】
クライアント104は、
図3に示すように、処理部20、記憶部22、入力部24、出力部26及び通信部28を含んで構成される。クライアント104は、通信端末とも称される。処理部20は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部20は、記憶部22に記憶されている電子オブジェクト付与クライアントプログラムを実行することによって、本実施の形態における電子オブジェクト付与システム100におけるクライアント端末としての機能を実現する。記憶部22は、半導体メモリやメモリカード等の記憶手段を含む。記憶部22は、処理部20とアクセス可能に接続され、電子オブジェクト付与クライアントプログラム、その処理に必要な情報を記憶する。入力部24は、情報を入力する手段を含む。入力部24は、例えば、ユーザからの入力を受けるキーボード、タッチパネル、ボタン、モーションセンサー等を備える。出力部26は、ユーザから入力情報を受け付けるための画面やユーザインターフェース画面(UI)等の画像情報を表示するディスプレイ等、クライアント104での処理に必要な情報を出力する手段を含む。通信部28は、情報通信網106を介して、サーバ102との情報の通信を行うインターフェースを含んで構成される。通信部28による通信は有線及び無線を問わない。
【0022】
クライアント104は、電子オブジェクト付与のサービスを提供するためのクライアントプログラムを実行可能な情報処理装置であれば様々なものを適用できる。例えば、クライアント104としては、据置型または携帯型のゲーム専用機、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、携帯電話端末、PHS(PersonalHandy-phoneSystem)端末、携帯情報端末(PDA:PersonalDigitalAssistant)、情報処理機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(いわゆるスマートテレビ)等が適用できる。
【0023】
[サービスの概要]
本実施の形態では、ユーザに電子オブジェクトを付与するサービスが提供される。本実施の形態では、電子カードを電子オブジェクトの例として説明する。ただし、電子オブジェクトは、電子カードに限定されるものではなく、電子媒体として扱える態様であればよい。また、電子オブジェクトは、電子ゲームに使用できるものとしてもよい。
【0024】
本実施の形態では、電子カードパックに複数の電子カードが関連付けられており、電子カードパックを開封する処理を行うことによって当該電子カードパックに関連付けられている電子カードがユーザに付与される。
【0025】
電子カードパックの獲得方法は、特に限定されるものではないが、ユーザに対して報酬として無償で獲得できるようにしてもよいし、ユーザが課金等の何らかの対価を支払うことによって有償で獲得できるようにしてもよい。例えば、オンラインショップにて電子カードパックを購入できるようにしてもよい。また、例えば、無償又は有償のランダムの抽選によって電子カードパックを付与するようにしてもよい。また、例えば、ファンクラブへの入会によって電子カードパックを付与するようにしてもよい。また、例えば、所定のSNSのイベントに参加することによって電子カードパックを付与するようにしてもよい。ただし、電子カードパックの取得方法は、これらの方法に限定されるものではなく、どのような取得方法であってもよい。
【0026】
図4は、電子カードの付与処理を示すフローチャートである。以下、
図4のフローチャートを参照して、本実施の形態における電子カードの付与処理について説明する。
【0027】
なお、以下の処理において、クライアント104において画像を表示する際に必要な画像データはサーバ102の記憶部12に記憶されており、必要に応じてサーバ102からクライアント104へ送信される。また、クライアント104において、時間と共に変化する動的な画像を表示する際に必要な画像データは、予め生成してサーバ102の記憶部12に記憶させておいてもよいし、サーバ102又はクライアント104において必要に応じて元となる画像データから画像処理によって生成するようにしてもよい。
【0028】
ステップS10では、ログイン処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、電子オブジェクト付与システム100は、ログイン処理手段として機能する。ユーザは、クライアント104の入力部24を用いて、ログイン処理に必要な情報を入力する。ログイン処理に必要な情報には、ユーザを特定するユーザIDやユーザ名を含むことが好適である。また、必要に応じてパスワード等のセキュリティ情報も入力するようにしてもよい。入力されたログイン情報は、通信部28を介して、サーバ102へ送信される。サーバ102では、通信部18を介して、ログイン情報を受信する。サーバ102は、ログイン情報がログインを許可するために必要な情報を含んでいればユーザのログインを許可する。例えば、クライアント104から受信したログインIDがサーバ102の記憶部12に予め記憶されているユーザデータベースに登録されているユーザIDと一致した場合にログインを許可する。ログイン処理が完了すると、通信部18及び通信部28を介して、その旨がサーバ102からクライアント104へ送信される。
【0029】
図5は、ユーザデータベースの例を示す。ユーザデータベースには、電子オブジェクト付与システム100を使用するユーザを特定するユーザIDに関連付けて、ユーザ名、課金情報、所有カード及びお気に入りカードの情報が記憶されている。課金情報は、電子カードパックを購入する際に使用される情報であり、例えば、クレジットカード番号、銀行口座番号等が挙げられる。所有カードは、各ユーザが所有する電子カードを特定するカードIDである。お気に入りカードは、各ユーザが所有する電子カードのうちユーザがお気に入り登録した電子カードを特定するカードIDである。
【0030】
また、電子オブジェクト付与システム100においてユーザに付与される電子カードの情報はサーバ102の記憶部12にカードデータベースとして記憶される。カードデータベースには、
図6に示すように、電子カードに固有に割り当てられたカードIDに対して、電子カードが属するシリーズ、電子カードがそのシリーズに属する電子カードパックを開封することによって得られる確率、電子カードに関するその他の属性が関連付けて記憶される。
【0031】
電子カードは、それぞれシリーズに属しており、それぞれのシリーズに対して少なくとも1つの種類の電子カードパックが設定される。シリーズは、例えば、電子カードに描画されたキャラクタが登場する漫画やアニメのシリーズ、電子カードに描画されたスポーツ選手が属するチーム等、各電子カードのモチーフ等の特徴に応じて設定することができる。ユーザは、自分が取得したい電子カードが属するシリーズを選択することができる。1つのシリーズに複数の種類の電子カードパックが設定されている場合、ユーザは、選択したシリーズの電子カードパックから1つの種類の電子カードパックを選択して開封することができる。
【0032】
また、電子カードパックを開封することによって各電子カードが付与される確率が設定されている。当該確率は、各種類の電子カードパックに各電子カードが入っている確率に相当する。電子カードパックを開封することによってユーザには所定の枚数(例えば5枚)の電子カードが付与されるが、当該確率にしたがって電子オブジェクトパックに電子カードが割り当てられる。
図6の例では、カードAは、シリーズ1に属しており、当該シリーズ1に設定されたパック1~パック3の各種類の電子カードパックにおいてそれぞれ4%、0%、5%の確率で入っていることを意味している。なお、所定の電子カードに対する当該確率を、他の電子カードの確率より低く設定することによってレアリティの高い電子カードを設定することができる。
図6の例では、カードCは、シリーズ1に属しており、当該シリーズ1に設定されたパック1~パック3の各種類の電子カードパックにおいてそれぞれ0.1%、0%、0%の確率で入っていることを意味しており、他の電子カード(カードA、カードB等)に比べてレアリティが高く設定されている。
【0033】
ただし、電子オブジェクトパックに対する電子カードの割り当て方法は、上記方法に限定されるものではなく、既存の他の割り当て方法を適用してもよい。
【0034】
電子カードに関するその他の属性としては、電子カードを電子ゲームで使用するときの属性、各種パラメータ(ヒットポイントHP、マジックポイントMP、レアリティ等)、得意技等が挙げられる。また、電子カードの表示するための画像データを関連付けて保存してもよい。
【0035】
ステップS12では、ユーザによる電子カードパックの種類の選択を受け付ける処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、電子オブジェクト付与システム100はパック種類選択手段として機能する。クライアント104は、出力部26を用いて、パック種類選択画面200を表示させる。パック種類選択画面200を表示させるために必要な情報は、通信部18及び通信部28を介して、サーバ102からクライアント104へと適宜送信される。
【0036】
パック種類選択画面200には、
図7に示すように、ユーザが電子カードパックを選択するために使用する領域である電子カードパック選択部202が設けられる。電子カードパック選択部202には、選択可能な電子カードパックが表示される。
図7の例では、3つの異なる種類の電子カードパックが表示されている。ユーザが指やポインティングデバイスによって電子カードパック選択部202をスワイプすることによって、選択可能な電子カードパックがスクロールして表示されるようにしてもよい。ユーザは、電子カードパック選択部202に表示されている電子カードパックをユーザが指やポインティングデバイスによって指定(タップ等)することによって、開封対象とする電子カードパックの種類を選択指定することができる。選択された電子カードパックの種類の情報は、クライアント104からサーバ102へ送信される。
【0037】
また、パック種類選択画面200には、復帰ボタン204を設けてもよい。復帰ボタン204は、パック種類選択画面200から前の画面に復帰するためのボタン領域である。ユーザは、復帰ボタン204を選択(タップ等)することによって前の画面に戻ることができる。
【0038】
ステップS14では、ユーザによる電子カードパックの選択を受け付ける処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、電子オブジェクト付与システム100はパック選択手段として機能する。ステップS12において電子カードパックの種類が選択されると、サーバ102からクライアント104へと電子カードパックを選択させる処理のための情報が送信される。
【0039】
本実施の形態では、まず、クライアント104の出力部26において電子カードパックを選択させる画面に移行する移行画面300が表示される。移行画面300には、動的表示領域302が設けられる。動的表示領域302では、ステップS12において選択された種類の電子カードパックの画像を動的に表示させる。例えば、
図8の移行画面300に示すように、選択された種類の電子カードパックの裏面を見せた状態から、図中の矢印(矢印は画面上に表示しない)方向に、シリンダ状に複数の電子カードパックを回転させながら電子カードパックの表面を見せた状態となるように電子カードパックを並べて動かすような動的表示を行う。このような動的な表示を行うことによって、電子カードパックを購入するユーザに対して、視覚的な刺激を与えることができる。すなわち、ユーザは、これから同じ種類の複数の電子カードパックから1つを選択して購入する画面が表示されることを示す動画によって視覚的な刺激を受けることができる。これによって、ユーザが電子カードパックを購入することに対して動機付けを高めることができる。
【0040】
なお、移行画面300には、復帰ボタン304を設けてもよい。復帰ボタン304は、復帰ボタン204と同様に、移行画面300から前の画面に復帰するためのボタン領域である。ユーザは、復帰ボタン304を選択(タップ等)することによって前の画面に戻ることができる。
【0041】
移行画面300を表示させた後、クライアント104の出力部26において電子カードパックを選択させるパック選択画面310が表示される。パック選択画面310は、
図9に示すように、電子カードパック選択領域312を含んで構成される。パック選択画面310は、移行画面300において動的に表示されていた複数の電子カードパックの一部を拡大するように移行画面300からシームレスに表示させることが好適である。
【0042】
電子カードパック選択領域312には、ステップS12において選択された電子カードパックの画像が複数並べて表示される。
図9の指マーク及び矢印(指マーク及び矢印はユーザの動作を示すものであり、画像には表示されない)に示すように、ユーザが指やポインティングデバイスによってパック選択画面310の電子カードパック選択領域312以外の領域をスワイプすることによって、電子カードパック選択領域312に表示されている電子カードパックの画像がスクロールし、複数の電子カードパックが順に正面に表示される。
【0043】
例えば、手前に表示されている電子カードパックを右(又は左)に移動させると、画面奥の背景に表示されている電子カードパックが左(又は右)に移動させるような表示を行い、あたかもシリンダ状に並べられた複数の電子カードパックの画像が左右に回転するように動的な表示が行われる。さらに、電子カードパックの画像を動かした後、個々の電子カードパックに対して動きに伴った慣性を表すように画像に揺らぎを表現するように表示することも好適である。
【0044】
また、パック選択画面310には、「開けたいパックをタップ!」のように、ユーザに対して開封したい電子カードパックを選択するように促す表示を併せておこなってもよい。ユーザは、スクロール表示される電子カードパックのうち1つをタップ等することによって選択することができる。
【0045】
このように、パック選択画面310において電子カードパックに動きを付けて表示を行うことによって、電子カードパックを選択する際にユーザに対して視覚的な刺激を与えることができる。これによって、同じ種類の電子カードパックから1つを選択する際に単調になりがちな選択作業がユーザにとって視覚的に楽しいものとなり、電子カードパックを選択して開封する動機付けを向上させることができる。
【0046】
また、
図10(指マーク及び矢印はユーザの動作を示すものであり、画像には表示されない)に示すように、電子カードパック選択領域312に表示されている電子カードパックの画像上をユーザが指やポインティングデバイスによってスワイプすることによって、電子カードパックが回転して裏返り、電子カードパックの裏面の画像を表示させる。裏面になった電子カードパックの画像がさらにスワイプされると、電子カードパックが回転して裏返り、電子カードパックの表面の画像に戻して表示させる。このようにして、電子カードパック選択領域312に表示された電子カードパックの画像を回転させて、電子カードパックを確認できるような表示を行う。ユーザは、裏面になった電子カードパックをタップ等することによって、電子カードパックが裏面になった状態のまま選択することができる。
【0047】
このように、パック選択画面310において電子カードパックを回転させる動きを付けて表示を行うことによって、電子カードパックを選択する際にユーザに対して視覚的な刺激を与えることができる。これによって、同じ種類の電子カードパックから1つを選択する際に、実際に店舗において電子カードパックを選択する際に、電子カードパックを手にとってパッケージの表面や裏面を確認するのと同じように電子カードパックを確認することができ、単調になりがちな選択作業がユーザにとって視覚的に楽しいものとなる。これによって、電子カードパックを選択して開封する動機付けを向上させることができる。
【0048】
なお、電子カードパック選択領域312に表示される複数の電子カードパックには、角が少し折れた状態、少し皺になった状態等の異なる状態の電子カードパックの画像を含めるようにしてもよい。このように、異なる状態の電子カードパックの画像を表示させることによって、実際に店舗において電子カードパックを選択する際にパッケージの状態を確認するのと同じように電子カードパックの状態を確認して選択することができ、単調になりがちな選択作業がユーザにとって視覚的に楽しいものとなる。これによって、電子カードパックを選択して開封する動機付けを向上させることができる。
【0049】
ユーザによって電子カードパックが選択されると、電子カードパックが選択されたことを示す情報、表面又は裏面のいずれで選択されたのかを示す情報がクライアント104からサーバ102へ送信される。さらに、角が少し折れた状態、少し皺になった状態等の異なる状態の電子カードパックが選択された場合、いずれの状態の電子カードパックが選択されたのかを示す情報も合わせてクライアント104からサーバ102へ送信される。
【0050】
ステップS16では、表面の状態で電子カードパックが選択されたのか、裏面の状態で電子カードパックが選択されたのかが判定される。当該ステップにおける処理によって、電子オブジェクト付与システム100はパック状態判定手段として機能する。サーバ102は、ステップS14において表面が表示された状態で電子カードパックが選択された場合にはステップS18に処理を移行させ、裏面が表示された状態で電子カードパックが選択された場合にはステップS22に処理を移行させる。
【0051】
ステップS18では、電子カードパックを開封する処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、電子オブジェクト付与システム100はパック開封処理手段として機能する。
【0052】
サーバ102は、カードデータベースを参照して、ステップS14で選択された種類の電子カードパックに関連付けられている確率でユーザに付与される電子カードを決定する。サーバ102は、電子カードパックの種類に応じて、確率に応じて所定の枚数(例えば5枚)の電子カードをユーザに付与する電子カードとして決定する。サーバ102は、ユーザデータベースにおいて、ユーザに関連付けて新たに付与された電子カードのカードIDを所有カードとして追加する。
【0053】
続いて、サーバ102は、クライアント104に対して表面が表示された状態で電子カードパックが選択されたときにおける電子カードパックの開封処理を開始する指示を送信する。サーバ102は、さらにユーザに付与する電子カードとして決定された電子カードの表示に必要な画像データ及び当該電子カードに関する各種パラメータ、得意技、レアリティ等の情報をクライアント104へ送信する。また、サーバ102は、ユーザデータベースを参照して、ユーザに付与する電子カードとして決定された電子カードが当該ユーザに初めて付与されたものか否かを判定する。サーバ102は、電子カードが当該ユーザに初めて付与されたものであれば、クライアント104にその旨を示す情報を送信する。
【0054】
クライアント104は、出力部26にパック開封画面400を表示させ、ユーザによる電子カードパックの開封処理を行う。パック開封画面400は、
図11に示すように、電子カードパック表示領域402を含んで構成される。パック開封画面400は、ステップS16において選択された電子カードパックを拡大するようにパック選択画面310からシームレスに表示させることが好適である。電子カードパック表示領域402には、ステップS14において選択された電子カードパックの画像が表示される。すなわち、表面の状態で電子カードパックが選択された場合には当該電子カードパックの表面の状態を表す画像が表示される。
【0055】
なお、ステップS14において、角が少し折れた状態、少し皺になった状態等の異なる状態の電子カードパックが選択された場合、角が少し折れた状態、少し皺になった状態等の選択された異なる状態の画像を表示させる。このように、ステップS14において選択された電子カードパックの個体差が開封処理でも引き継がれたように表現することが好適である。
【0056】
パック開封画面400では、「スワイプして開ける」等のユーザに電子カードパックの開封のやり方を説明する表示を併せて行うことが好適である。さらに、電子カードパック表示領域402に表示された電子カードパックの画像上に矢印等のガイドライン404を表示させ、ユーザがガイドライン404に沿って指やポインティングデバイスによってスワイプすることで電子カードパックを開封できることを案内することが好適である。
【0057】
なお、パック開封画面400には、復帰ボタン406を設けてもよい。復帰ボタン406は、復帰ボタン204と同様に、パック開封画面400から前の画面に復帰するためのボタン領域である。ユーザは、復帰ボタン406を選択(タップ等)することによって前の画面に戻ることができる。
【0058】
ユーザが、ガイドライン404に沿ってスワイプを開始すると、
図12(指マーク及び矢印はユーザの動作を示すものであり、画像には表示されない)に示すように、スワイプした軌跡に沿って発光したような発光ライン408を表示させる。
【0059】
ユーザが、電子カードパック表示領域402に表示された電子カードパックの端から端までスワイプを行うと、
図13に示すように、電子カードパック表示領域402に開封された電子カードパックの画像を表示させると共に、切れ端の画像410が電子カードパックの画像の後に落ちるように動的に表示させる。このとき、
図14(a)~(c)に示すように、電子カードパック30の切れ方として切れ端32に幾つかのパターンを用意し、当該パターンにしたがって電子カードパック表示領域402での表示を行うことが好適である。例えば、用意したパターンからランダムに選択して表示を行うことが好適である。
【0060】
その後、
図15に示すように、切れ端の画像410を消去し、電子カードパックの画像の開封部分から電子カードを示すカード画像412が徐々に表れるように表示させる。ここで、カード画像412は、サーバ102において決定されたユーザに付与される電子カードの画像とする。ユーザに、複数の電子カードが付与される場合、複数のカード画像412の束のような画像を表示させることが好適である。
【0061】
以上のように、パック開封画面400において、ユーザが選択した電子カードパックをユーザ自身が開封するような作業を行わせることによって、ユーザは購入した電子カードパックを実際に開封するような雰囲気を味わうことができる。これによって、ユーザが電子カードパックを購入することに対して動機付けを高めることができる。
【0062】
ステップS20では、電子カードをユーザに表示する処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、電子オブジェクト付与システム100は、カード表示手段として機能する。クライアント104は、カード表示画面500を出力部26に表示させる。
【0063】
カード表示画面500は、
図16に示すように、カード表示領域502を含んで構成される。カード表示画面500は、ステップS18において表示されていたパック開封画面400において表示されていたカード画像412を拡大するようにシームレスに表示させることが好適である。カード表示領域502には、ユーザに付与される電子カードの画像504が表示される。電子カードの画像504には、カードのモチーフとなったキャラクタ等の画像に併せて、カード名、電子カードの各種パラメータや得意技等が含まれる。初期状態では、カード表示領域502には最前面にある電子カードの画像504aが表示される。
【0064】
カード表示領域502には、最前面に表示されている電子カードのレアリティを示すレアリティマーク508を併せて表示させることが好適である。レアリティマーク508を表示させることによって、ユーザは獲得した電子カードのレアリティを視覚的に容易に把握することができる。また、電子カードのレアリティが所定以上であった場合、所定時間背景色が変わるようにしても良い。また、カード表示領域502には、最前面に表示されている電子カードがユーザに初めて付与されたものであれば、その旨を示す情報を表示させる。例えば、
図16に示すように、「NEW」のような新規マーク510を表示させる。
【0065】
なお、レアリティマーク508や新規マーク510は、最前面に電子カードが表示されてから所定の時間だけ表示させるようにしてもよいし、当該電子カードが表示されている期間は常に表示させ続けるようにしてもよい。
【0066】
なお、カード表示画面500には、復帰ボタン506を設けてもよい。復帰ボタン506は、復帰ボタン204と同様に、カード表示画面500から前の画面に復帰するためのボタン領域である。ユーザは、復帰ボタン506を選択(タップ等)することによって前の画面に戻ることができる。
【0067】
カード表示画面500では、
図17(指マーク及び矢印はユーザの動作を示すものであり、画像には表示されない)に示すように、最前面に表示されている電子カードの画像504aをユーザが指やポインティングデバイスによってスワイプすることで複数の電子カードが重ねられた束がずれるように電子カードの画像504を表示させる。例えば、重ねられた複数の電子カードがずれて電子カードの画像504の各々の縁が見えるように縁表示領域514を表示させる。
【0068】
レアリティが高い等の特殊な電子カードの画像504において縁部分を特殊でない一般的な電子カードの画像504と異なる絵柄や色にしておくことによって、ユーザに付与された電子カードにレアリティが高い等の特殊な電子カードが含まれていた場合、縁表示領域514を表示することによって特殊な電子カードの縁をユーザは確認することができる。これによって、ユーザに対して価値が高い特殊な電子カードが付与されたのではないかという期待感を与えることができ、ユーザが電子カードを確認する作業をより楽しむことができる。
【0069】
図18(指マーク及び矢印はユーザの動作を示すものであり、画像には表示されない)に示すように、最前面に表示された電子カードの画像504aをさらにスワイプすると、カード表示領域502には最前面の電子カードの画像504aの下から徐々に1つ下の電子カードの画像504bが表れるように表示を行う。
【0070】
そして、スワイプの移動範囲が所定の基準範囲を超えた場合、又は、ユーザがスワイプの途中でタッチオフした場合、最前面の電子カードの画像504aがカード表示領域502の外に移動するように表示し、
図19に示すように、その下に配置されていた電子カードの画像504bが新たな最前面の電子カードの画像504aとして表示される。なお、新たな最前面の電子カードの画像504aについても、レアリティマーク508や新規マーク510を表示させることが好適である。
【0071】
このような処理を、ユーザに付与された電子カードの数だけ繰り返す。これによって、ユーザは、電子カードパックを開封して獲得した電子カードを1枚毎にめくるように確認することができ、複数の電子カードを順番に確認する作業を楽しむことができる。
【0072】
また、カード表示画面500には、お気に入りフォルダ領域512を表示させてもよい。
図20(指マーク及び矢印はユーザの動作を示すものであり、画像には表示されない)に示すように、お気に入りフォルダ領域512が表示された方向に向かってユーザ指やポインティングデバイスによって最前面に表示された電子カードの画像504aをスワイプすることで当該電子カードをお気に入り登録することができる。このとき、
図21(指マーク及び矢印はユーザの動作を示すものであり、画像には表示されない)に示すように、お気に入り登録する電子カードの画像504aがお気に入りフォルダ領域512に吸い込まれるような動的な表示を行うことが好適である。
【0073】
なお、お気に入り登録された電子カードの情報は、クライアント104からサーバ102へ送信される。サーバ102では、ユーザデータベースにおいて、ユーザに関連付けて当該電子カードのカードIDをお気に入りカードとして登録する。
【0074】
ステップS22では、電子カードパックを開封する処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、電子オブジェクト付与システム100はパック開封処理手段として機能する。
【0075】
サーバ102は、カードデータベースを参照して、ステップS14で選択された種類の電子カードパックに関連付けられている確率でユーザに付与される電子カードを決定する。当該処理は、上記ステップS18と同様に行われる。
【0076】
続いて、サーバ102は、クライアント104に対して裏面が表示された状態で電子カードパックが選択されたときにおける電子カードパックの開封処理を開始する指示を送信する。サーバ102は、さらにユーザに付与する電子カードとして決定された電子カードの表示に必要な画像データ及び当該電子カードに関する各種パラメータ、得意技、レアリティ等の情報をクライアント104へ送信する。当該処理も、上記ステップS18と同様に行われる。
【0077】
クライアント104は、出力部26にパック開封画面400を表示させ、ユーザによる電子カードパックの開封処理を行う。パック開封画面400は、
図22に示すように、電子カードパック表示領域402を含んで構成される。パック開封画面400は、ステップS16において選択された電子カードパックを拡大するようにパック選択画面310からシームレスに表示させることが好適である。電子カードパック表示領域402には、ステップS14において選択された電子カードパックの画像が表示される。すなわち、裏面の状態で電子カードパックが選択された場合には当該電子カードパックの裏面の状態を表す画像が表示される。
【0078】
なお、ステップS14において、角が少し折れた状態、少し皺になった状態等の異なる状態の電子カードパックが選択された場合、角が少し折れた状態、少し皺になった状態等の選択された異なる状態の画像を表示させる。このように、ステップS14において選択された電子カードパックの個体差が開封処理でも引き継がれたように表現することが好適である。
【0079】
また、ステップS18と同様に、パック開封画面400では、「スワイプして開ける」等のユーザに電子カードパックの開封のやり方を説明する表示を併せて行うことが好適である。さらに、電子カードパック表示領域402に表示された電子カードパックの画像上に矢印等のガイドライン404を表示させ、ユーザがガイドライン404に沿って指やポインティングデバイスによってスワイプすることで電子カードパックを開封できることを案内することが好適である。
【0080】
当該ステップにおける電子カードパックの開封処理は、ステップS18と同様に行うことができる。当該処理によって、
図23に示すように、開封された電子カードパックからカード画像414が表示される。カード画像414は、電子カードの裏面を表示する画像とする。ユーザに、複数の電子カードが付与される場合、複数のカード画像414の束のような画像を表示させることが好適である。
【0081】
ステップS24では、電子カードをユーザに表示する処理が行われる。当該ステップにおける処理によって、電子オブジェクト付与システム100は、カード表示手段として機能する。クライアント104は、カード表示画面500を出力部26に表示させる。
【0082】
カード表示画面500は、
図24に示すように、カード表示領域502を含んで構成される。カード表示画面500は、ステップS20において表示されていたパック開封画面400において表示されていたカード画像414を拡大するようにシームレスに表示させることが好適である。カード表示領域502には、ユーザに付与される電子カードの裏面の画像504cが表示される。
【0083】
カード表示画面500では、
図25(指マーク及び矢印はユーザの動作を示すものであり、画像には表示されない)に示すように、最前面に表示されている電子カードの画像504cをユーザが指やポインティングデバイスによってスワイプすることで複数の電子カードが重ねられた束がずれるように電子カードの画像504を表示させる。例えば、重ねられた電子カードの画像504の各々の縁が見える縁表示領域514を表示させる。
図25に示すように、最前面に表示された電子カードの画像504cをさらにスワイプすると、最前面に表示された電子カードの画像504cが回転して捲られるように表示すると共に、カード表示領域502には最前面の電子カードの画像504cの下から徐々に1つ下の電子カードの裏面の画像504dが表れるように表示を行う。
【0084】
スワイプの移動範囲が所定の基準範囲を超えた場合、又は、ユーザがスワイプの途中でタッチオフした場合、
図26(指マーク及び矢印はユーザの動作を示すものであり、画像には表示されない)に示すように、電子カードが捲られたように最前面の電子カードの裏面の画像504cから当該電子カードの表面の画像504aに切り替える。そして、
図27に示すように、最前面の電子カードの表面を画像504aが他の電子カードに重なった状態の画像を表示させる。電子カードの画像504aには、カードのモチーフとなったキャラクタ等の画像に併せて、カード名、電子カードの各種パラメータや得意技等が含まれる。
【0085】
ここで、ステップS18と同様に、カード表示領域502には、最前面に表示されている電子カードのレアリティを示すレアリティマーク508を併せて表示させることが好適である。レアリティマーク508を表示させることによって、ユーザは獲得した電子カードのレアリティを視覚的に容易に把握することができる。また、カード表示領域502には、最前面に表示されている電子カードがユーザに初めて付与されたものであれば、その旨を示す情報を表示させる。例えば、
図27に示すように、「NEW」のような新規マーク510を表示させる。
【0086】
なお、レアリティマーク508や新規マーク510は、電子カードの表面の電子カードの画像504aが表示されてから所定の時間だけ表示させるようにしてもよいし、当該電子カードが表示されている期間は常に表示させ続けるようにしてもよい。
【0087】
電子カードの表面の電子カードの画像504aに対する処理は、ステップS18と同様に行うことができる。すなわち、ユーザによるスワイプによって、最前面に表示されている電子カードの画像504aがカード表示領域502から外れる表示を行う。また、電子カードの画像504aをお気に入りフォルダ領域512の方向にスワイプさせることによって当該電子カードをお気に入り登録することができる。
【0088】
このような処理を、ユーザに付与された電子カードの数だけ繰り返す。これによって、ユーザは、裏側を向けた電子カードパックを開封して獲得した電子カードを1枚毎にめくるように確認することができ、複数の電子カードを順番に確認する作業を楽しむことができる。
【0089】
[発明の構成]
[構成1]
電子オブジェクトが関連付けられた電子オブジェクトパックを開封することで、ユーザに当該電子オブジェクトを付与する電子オブジェクト付与システムであって、
電子オブジェクトパックの種類を選択すると、当該種類の複数の電子オブジェクトパックの画像をパック選択画面に表示させるパック選択画面表示手段と、
前記パック選択画面において、ユーザに開封対象とする電子オブジェクトパックを選択させるパック選択処理手段と、
を備えることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
[構成2]
構成1に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記パック選択画面に表示された電子オブジェクトパックの画像に対してユーザによって所定の第1の入力が行われると、当該電子オブジェクトパックの表と裏を切り替えて表示させることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
[構成3]
構成1又は2に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記パック選択画面表示手段は、前記パック選択画面に対して所定の第2の入力が行われると、前記パック選択画面に表示された複数の電子オブジェクトパックの画像を動的に表示させることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
[構成4]
構成1~3のいずれか1項に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記パック選択処理手段よって選択された電子オブジェクトパックに対してユーザによって所定の第3の入力が行われると、当該電子オブジェクトパックに関連付けられた電子オブジェクトの画像をオブジェクト表示画面に表示させるパック開封処理手段を備えることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
[構成5]
構成4に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記パック開封処理手段は、前記第3の入力を受け付ける際の電子オブジェクトパックの状態に応じて、前記オブジェクト表示画面に表示させる前記電子オブジェクトの画像の表示態様を異ならせることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
[構成6]
構成4又は5に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記オブジェクト表示画面に表示された電子オブジェクトの画像に対して所定の第4の入力が行われると、当該電子オブジェクトパックに関連付けられた当該電子オブジェクトの次の電子オブジェクトの画像を前記オブジェクト表示画面に表示させることを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
[構成7]
構成4~6のいずれか1項に記載の電子オブジェクト付与システムであって、
前記オブジェクト表示画面に表示された電子オブジェクトの画像に対して所定の第5の入力が行われると、当該電子オブジェクトをお気に入り登録することを特徴とする電子オブジェクト付与システム。
[構成8]
電子オブジェクトが関連付けられた電子オブジェクトパックを開封することで、ユーザに当該電子オブジェクトを付与する電子オブジェクト付与プログラムであって、
コンピュータを、
電子オブジェクトパックの種類を選択すると、当該種類の複数の電子オブジェクトパックの画像をパック選択画面に表示させるパック選択画面表示手段と、
前記パック選択画面において、ユーザに開封対象とする電子オブジェクトパックを選択させるパック選択処理手段と、
として機能させることを特徴とする電子オブジェクト付与プログラム。
[構成9]
電子オブジェクトが関連付けられた電子オブジェクトパックを開封することで、ユーザに当該電子オブジェクトを付与する電子オブジェクト付与方法であって、
コンピュータに、
電子オブジェクトパックの種類を選択すると、当該種類の複数の電子オブジェクトパックの画像をパック選択画面に表示させるパック選択画面表示ステップと、
前記パック選択画面において、ユーザに開封対象とする電子オブジェクトパックを選択させるパック選択処理ステップと、
を実行させることを特徴とする電子オブジェクト付与方法。
【符号の説明】
【0090】
10 処理部、12 記憶部、14 入力部、16 出力部、18 通信部、20 処理部、22 記憶部、24 入力部、26 出力部、28 通信部、30 電子カードパック、32 切れ端、100 電子オブジェクト付与システム、102 サーバ、104 クライアント、106 情報通信網、200 パック種類選択画面、202 電子カードパック選択部、204 復帰ボタン、300 移行画面、302 動的表示領域、304 復帰ボタン、310 パック選択画面、312 電子カードパック選択領域、400 パック開封画面、402 電子カードパック表示領域、404 ガイドライン、406 復帰ボタン、408 発光ライン、410 切れ端の画像、412 カード画像、414 カード画像、500 カード表示画面、502 カード表示領域、504(504a~504d) 電子カードの画像、506 復帰ボタン、508 レアリティマーク、510 新規マーク、512 お気に入りフォルダ領域、514 縁表示領域。