(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158210
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】カーテンウォールユニット
(51)【国際特許分類】
E04B 2/88 20060101AFI20241031BHJP
E04B 2/96 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
E04B2/88
E04B2/96
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073211
(22)【出願日】2023-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奈良 英敏
(72)【発明者】
【氏名】山田 洋子
【テーマコード(参考)】
2E002
【Fターム(参考)】
2E002NA04
2E002NB02
2E002NC04
2E002NC09
2E002SA00
2E002SA02
2E002UB01
2E002UB08
2E002UB17
2E002VA04
2E002WA07
2E002WA17
2E002XA10
2E002XA11
2E002XA14
(57)【要約】
【課題】カーテンウォールユニットのスパンドレル部に設けられる中空層の換気性能を向上させる。
【解決手段】カーテンウォールユニット2は、枠体3と、スパンドレル部2Aに設けられた屋外側パネル体20及び屋内側パネル体21と、屋外側パネル体20と屋内側パネル体21の間に形成された中空層22を備え、左右方向Sに並べて設置されたときに、左右方向Sに隣り合う互いの枠体3の間に、屋外空間15に向かって開放された目地空間16を形成する。枠体3は、中空層22の下側に位置する無目7と、中空層22の左右の両側に位置して目地空間16を形成する縦枠6を有する。無目7は、中空層22に外気を供給する給気部8を有する。縦枠6は、中空層22から目地空間16に空気を排出する排気部9を有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体と、スパンドレル部に設けられて前記枠体に保持された屋外側パネル体及び屋内側パネル体と、前記屋外側パネル体と前記屋内側パネル体の間に形成されて前記枠体により囲まれた中空層と、を備え、左右方向に並べて設置されたときに、左右方向に隣り合う互いの前記枠体の間に、屋外空間に向かって開放された目地空間を形成するカーテンウォールユニットであって、
前記枠体は、前記中空層の下側に位置する無目と、前記中空層の左右の両側に位置して前記目地空間を形成する縦枠と、を有し、
前記無目は、前記中空層に外気を供給する給気部を有し、
前記縦枠は、前記中空層から前記目地空間に空気を排出する排気部を有するカーテンウォールユニット。
【請求項2】
請求項1に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記排気部は、前記中空層に向かって開放されて、前記中空層から空気を排出する第1排気孔と、前記目地空間に向かって開放されて、前記第1排気孔から排出された空気を前記目地空間に排出する第2排気孔と、を有するカーテンウォールユニット。
【請求項3】
請求項2に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記第2排気孔は、前記第1排気孔よりも下方に位置するカーテンウォールユニット。
【請求項4】
請求項2又は3に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記第2排気孔は、屋内側に向けて配置されて、屋内側に位置する前記目地空間に向かって開放されたカーテンウォールユニット。
【請求項5】
請求項2又は3に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記縦枠は、前記第2排気孔を前記目地空間側において覆って、前記第2排気孔に向かう雨水を遮る覆い部を有するカーテンウォールユニット。
【請求項6】
請求項2又は3に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記縦枠は、屋外側溝壁部と屋内側溝壁部の間に形成されて前記屋外側パネル体が装着される装着溝部と、前記屋外側パネル体と前記屋内側溝壁部の間に配置されて前記屋外側パネル体を保持する保持材と、を有し、
前記屋内側溝壁部は、前記装着溝部内の空間と前記目地空間の間に位置し、
前記第1排気孔は、前記保持材に形成されて、前記中空層から前記装着溝部内の空間に空気を排出し、
前記第2排気孔は、前記屋内側溝壁部に形成されて、前記装着溝部内の空間から前記目地空間に空気を排出するカーテンウォールユニット。
【請求項7】
請求項1ないし3のいずれかに記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記給気部は、前記中空層から排水する前記無目の排水部を兼ねるカーテンウォールユニット。
【請求項8】
請求項7に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記無目は、前記給気部に向かって斜め下方に傾斜して、前記中空層に面する傾斜面部を有するカーテンウォールユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スパンドレル部に中空層が設けられたカーテンウォールユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
スパンドレル部に中空層が設けられたカーテンウォールユニットでは、スパンドレル部の2つのパネル体の間に中空層が形成されて、中空層がカーテンウォールユニットの枠体により囲まれる。また、スパンドレル部の中空層の内部では、日光等により温度が上昇し、或いは、結露が生じることがある。これに対し、従来、スパンドレル部の中空層を換気して、結露の発生を抑制するカーテンウォールが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された従来のカーテンウォールでは、左右に並列する縦枠の間に等圧空間が形成され、縦枠に形成された上下の孔により、中空層が等圧空間と連通する。また、中空層は、下方の孔を介した等圧空間からの空気の流入と、上方の孔を介した等圧空間への空気の流出とにより、換気される。ところが、従来のカーテンウォールでは、パッキンにより塞がれた等圧空間と中空層の間で換気が行われており、空気の流れが滞る等して、中空層の換気性能に影響が生じることが懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、カーテンウォールユニットのスパンドレル部に設けられる中空層の換気性能を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
枠体と、スパンドレル部に設けられて前記枠体に保持された屋外側パネル体及び屋内側パネル体と、前記屋外側パネル体と前記屋内側パネル体の間に形成されて前記枠体により囲まれた中空層と、を備え、左右方向に並べて設置されたときに、左右方向に隣り合う互いの前記枠体の間に、屋外空間に向かって開放された目地空間を形成するカーテンウォールユニットであって、
前記枠体は、前記中空層の下側に位置する無目と、前記中空層の左右の両側に位置して前記目地空間を形成する縦枠と、を有し、
前記無目は、前記中空層に外気を供給する給気部を有し、
前記縦枠は、前記中空層から前記目地空間に空気を排出する排気部を有するカーテンウォールユニットである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カーテンウォールユニットのスパンドレル部に設けられる中空層の換気性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態のカーテンウォールを示す正面図である。
【
図2】本実施形態のカーテンウォールを示す縦断面図である。
【
図3】本実施形態のカーテンウォールを示す横断面図である。
【
図4】本実施形態のカーテンウォールユニットのスパンドレル部を示す縦断面図である。
【
図5】本実施形態のカーテンウォールユニットのスパンドレル部における下側箇所を示す縦断面図である。
【
図6】本実施形態のカーテンウォールユニットのスパンドレル部を示す横断面図である。
【
図7】本実施形態のカーテンウォールユニットのスパンドレル部における縦枠を含む横断面図である。
【
図8】本実施形態のカーテンウォールユニットのスパンドレル部における上側箇所を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のカーテンウォールユニットの一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のカーテンウォールユニットは、建物のカーテンウォールに用いられて、建物の外壁に設けられる。複数のカーテンウォールユニットは、互いに組み合わされて、カーテンウォールの一部を構成する。カーテンウォールユニット及びカーテンウォールは、建物の外壁で、建物の屋内(室内)と屋外(室外)の間に設置されて、建物の外壁を形成する。
【0010】
図1は、本実施形態のカーテンウォール1を示す正面図であり、建物10に設置されたカーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2を屋外側からみて示している。
図2は、本実施形態のカーテンウォール1を示す縦断面図であり、上下方向Rと屋内外方向Tを含む面で切断したカーテンウォール1と建物10の一部を示している。
図3は、本実施形態のカーテンウォール1を示す横断面図であり、左右方向Sと屋内外方向Tを含む面で切断したカーテンウォール1を示している。
【0011】
なお、建物10に設置したカーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2を正面からみたときに、上下となる方向が上下方向Rであり、左右となる方向が左右方向Sである。
図1では、上下方向Rは鉛直方向であり、左右方向Sは水平方向である。屋内外方向Tは、建物10に設置したカーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2における屋内外方向(室内外方向)である。また、屋内外方向Tは、建物10に設置したカーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2を正面からみたときに、前後となる方向(奥行方向)であり、
図1では、左右方向Sに直交する水平方向である。このように、カーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2に関する方向は、建物10に設置した状態での方向で特定する。また、カーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2に関して屋内側、屋外側とは、建物10に設置した状態での屋内側、屋外側である。
【0012】
図示のように、建物10は、カーテンウォール1と、躯体11と、建物10の上下階の境界部分12と、建物10の各階の屋内空間13を備えている。建物10の躯体11、境界部分12、及び、屋内空間13は、カーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2の屋内側に位置している。躯体11は、カーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2が取り付けられる取付体である。境界部分12は、建物10の上階と下階の間の境界に位置する部分であり、上階の屋内空間13と下階の屋内空間13の間に位置している。屋内空間13は、建物10の屋内の使用空間であり、上下の境界部分12の間に位置している。
【0013】
カーテンウォール1は、建物10に並べて設置される複数のカーテンウォールユニット2を備えている。カーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2は、建物10の外壁14の箇所に設置されて、建物10の外壁14を構成している。カーテンウォールユニット2は、カーテンウォール1を構成するパネルユニットであり、建物10への設置前に、予めユニットとして組み立てられる。カーテンウォールユニット2は、上下方向Rと左右方向Sに並べて設置されて、それぞれ隣り合うカーテンウォールユニット2と互いに組み合わされている。
【0014】
カーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2は、建物10の躯体11の屋外側に配置されて、建物10の躯体11に取り付けられている。その状態で、カーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2は、建物10の境界部分12と屋外空間15の間、及び、建物10の屋内空間13と屋外空間15の間に位置して、外気に接する。屋外空間15は、建物10、カーテンウォール1、及び、カーテンウォールユニット2の屋外の空間であり、外気は、屋外空間15の空気である。
【0015】
カーテンウォールユニット2は、上下方向Rにおいて隣り合うスパンドレル部2A及びビジョン部2Bと、スパンドレル部2Aの開口部3A及びビジョン部2Bの開口部3Bを区画する枠体3を備えている。スパンドレル部2Aとビジョン部2Bは、上下に並べてカーテンウォールユニット2に設けられて、各カーテンウォールユニット2で互いに隣り合うとともに、上下方向Rに隣り合うカーテンウォールユニット2の間で互いに隣り合う。また、スパンドレル部2Aとビジョン部2Bは、カーテンウォール1に、上下方向Rに交互に設けられるとともに、それぞれ左右方向Sに並べて設けられている。
【0016】
スパンドレル部2Aは、建物10の境界部分12の屋外側に位置する腰部であり、屋内外方向Tにおいて、境界部分12と相対する。ビジョン部2Bは、建物10の屋内空間13の屋外側に位置する窓部であり、屋内外方向Tにおいて、屋内空間13と相対する。スパンドレル部2Aは、建物10の境界部分12と屋外空間15の間に位置し、ビジョン部2Bは、建物10の屋内空間13と屋外空間15の間に位置する。ここでは、スパンドレル部2Aは、カーテンウォールユニット2の上側部分であり、ビジョン部2Bの上側に位置する。また、ビジョン部2Bは、カーテンウォールユニット2の下側部分であり、スパンドレル部2Aの下側に位置する。
【0017】
枠体3は、開口部を形成する方形状の開口枠であり、カーテンウォールユニット2のスパンドレル部2A及びビジョン部2Bに設けられている。また、枠体3は、建物10の躯体11の屋外側に配置されて、建物10の躯体11に取り付けられている。複数のカーテンウォールユニット2の枠体3は、上下方向Rと左右方向Sに並べて設置されて、それぞれ隣り合うカーテンウォールユニット2の枠体3と互いに組み合わされている。枠体3は、スパンドレル部2Aにおいて開口部3Aを形成するとともに、ビジョン部2Bにおいて開口部3Bを形成している。スパンドレル部2Aの開口部3Aは、ビジョン部2Bの開口部3Bの上側に位置し、ビジョン部2Bの開口部3Bから上方に離隔して形成されている。
【0018】
枠体3は、互いに組み合わされた4つの枠4~6(上枠4、下枠5、一対の縦枠6)と無目7を有し、枠4~6と無目7により、方形状の開口部3A、3Bを形成している。枠体3の枠4~6と無目7は、枠体3を構成する枠構成材であり、それぞれ押出成形により形成された金属製(例えば、アルミニウム合金製)の形材からなる。また、上枠4、下枠5、及び、無目7は、横方向(左右方向S)に延びる横材であり、一対の縦枠6は、縦方向(上下方向R)に延びる縦材である。
【0019】
上枠4と下枠5は、枠体3の上部と下部に位置し、一対の縦枠6は、枠体3の左右の側部に位置している。上枠4、下枠5、及び、一対の縦枠6の端部同士が接続されて、枠4~6が枠組みされている。無目7は、枠体3の上下方向Rの中間に位置する横枠であり、上枠4と下枠5の間に位置している。無目7は、一対の縦枠6に架設されて、一対の縦枠6に接続されている。
【0020】
図4は、本実施形態のカーテンウォールユニット2のスパンドレル部2Aを示す縦断面図であり、
図2のスパンドレル部2Aを含む部分を拡大して示している。
図示のように、カーテンウォールユニット2のスパンドレル部2A及び枠体3のスパンドレル部2Aの開口部3Aは、枠体3の上枠4、一対の縦枠6、及び、無目7により区画されている。開口部3Aは、枠体3の上枠4、一対の縦枠6、及び、無目7により囲まれて、枠体3のスパンドレル部2Aの箇所に形成されている。
【0021】
カーテンウォールユニット2は、スパンドレル部2Aに設けられた2つのパネル体20、21(屋外側パネル体20、屋内側パネル体21)及び中空層22を備えている。パネル体20、21は、方形状のパネル状部材であり、枠体3のスパンドレル部2Aの開口部3Aに配置されて、枠体3に保持されている。屋外側パネル体20は、ガラスパネル体(例えば、板ガラス、複層ガラス、又は、合わせガラス)であり、開口部3Aで屋外側の箇所に設けられている。屋内側パネル体21は、バックパネル(例えば、耐火パネル、金属パネル)であり、開口部3Aで屋内側の箇所に設けられている。
【0022】
パネル体20、21は、固定パネル体であり、それぞれ枠体3のスパンドレル部2Aの開口部3Aに固定されている。スパンドレル部2Aで、パネル体20、21は、枠体3の上枠4、一対の縦枠6、及び、無目7に囲まれて、上枠4、一対の縦枠6、及び、無目7に装着されている。これにより、パネル体20、21は、上枠4、一対の縦枠6、及び、無目7に保持されて、枠体3に固定されている。また、屋外側パネル体20と屋内側パネル体21は、屋内外方向Tに離隔して配置されて、屋内外方向Tにおいて、互いの間に中空層22を挟んで相対する。
【0023】
中空層22は、スパンドレル部2Aに設けられた空間部(スパンドレル空間)であり、スパンドレル部2Aの開口部3Aで、屋内外方向Tにおいて、屋外側パネル体20と屋内側パネル体21の間に形成されている。中空層22は、屋外側パネル体20の屋内側、かつ、屋内側パネル体21の屋外側に位置し、枠体3により囲まれて、枠体3の内側(開口部3A)に形成されている。屋外側パネル体20は、屋内側パネル体21及び中空層22の屋外側、かつ、屋外空間15と中空層22の間に位置し、屋内側パネル体21は、屋外側パネル体20及び中空層22の屋内側、かつ、建物10の境界部分12と中空層22の間に位置している。
【0024】
中空層22は、枠体3の上枠4、無目7、及び、一対の縦枠6により上下左右において囲まれて、上下方向Rにおいて、上枠4と無目7の間に形成され、左右方向Sにおいて、一対の縦枠6の間に形成されている。上枠4は、パネル体20、21及び中空層22の上側に位置し、パネル体20、21の上縁部を保持して、中空層22の上縁部を区画している。無目7は、パネル体20、21及び中空層22の下側に位置し、パネル体20、21の下縁部を保持して、中空層22の下縁部を区画している。一対の縦枠6は、パネル体20、21及び中空層22の左右の両側に位置し、無目7の上側で、パネル体20、21の左右の縦縁部を保持して、中空層22の左右の縦縁部を区画している。
【0025】
図5は、本実施形態のカーテンウォールユニット2のスパンドレル部2Aにおける下側箇所を示す縦断面図であり、
図4のスパンドレル部2Aの無目7の周辺箇所を示している。
図示のように、無目7は、中空層22の下縁部を区画する無目本体30と、無目本体30に取り付けられた横押縁40と、屋外側パネル体20が装着される装着溝部45と、中空層22の内部に向かって給気する給気部8を有している。
【0026】
無目本体30は、無目7の本体を構成する中空状の本体部であり、パネル体20、21を保持している。横押縁40は、横方向に延びる押縁(無目押縁)であり、無目本体30の屋外側に位置して、屋外側パネル体20を保持している。屋外側パネル体20(屋外側パネル体20の下縁部)は、屋内外方向Tにおいて、無目本体30と横押縁40の間に配置されて、無目本体30と横押縁40の間に保持されている。装着溝部45は、横方向に延びる横装着溝部(無目装着溝部)であり、無目本体30と横押縁40により凹状に形成されている。
【0027】
無目7の無目本体30は、水平面に対して傾斜する傾斜面部31と、傾斜面部31と接続する屋外側の見付け部32と、傾斜面部31から屋外側に張り出す張出部33と、屋外側パネル体20を保持する屋内側保持部34と、屋外側に向かって突出する突壁部35を有している。傾斜面部31、見付け部32、張出部33、屋内側保持部34、及び、給気部8は、屋外側パネル体20の屋内側に位置し、突壁部35は、屋外側パネル体20の下側に位置している。
【0028】
傾斜面部31は、無目本体30及び無目7の上面部であり、屋外側パネル体20と屋内側パネル体21の間に位置している。また、傾斜面部31は、中空層22の下側に位置して、中空層22に面する。無目7の長手方向(左右方向S)に直交する断面をみたときに、傾斜面部31は、水平方向(屋内外方向T)に対して傾斜するとともに、屋内側から屋外側に向かって斜め下方に傾斜している。ここでは、給気部8は、屋外側パネル体20の屋内側に隣接しており、傾斜面部31は、水平方向に対し、給気部8の屋内側から給気部8に向かって斜め下方に傾斜している。
【0029】
見付け部32は、無目本体30の屋外側の端壁部であり、傾斜面部31の屋外側の端部に接続している。見付け部32は、無目7の見付け方向(上下方向R)に沿って配置されて、屋内外方向Tにおいて、屋外側パネル体20(屋内側面)と相対する。また、見付け部32は、傾斜面部31から垂下して、張出部33と突壁部35の間に位置している。張出部33は、傾斜面部31の屋外側の端部、及び、見付け部32の上端部に接続して、屋内外方向Tに沿って配置されている。張出部33は、傾斜面部31及び見付け部32から屋外側パネル体20に向かって屋外側に張り出し、傾斜面部31と屋内側保持部34の間、及び、見付け部32と屋内側保持部34の間に位置している。
【0030】
屋内側保持部34は、張出部33の屋外側の端部に接続して、上下方向Rに沿って配置されている。また、屋内側保持部34は、張出部33から垂下し、見付け部32から屋外側に離隔して、見付け部32の屋外側、かつ、見付け部32と屋外側パネル体20の間に位置している。屋内側保持部34は、屋外側パネル体20の屋内側に位置して、屋内外方向Tにおいて、屋外側パネル体20(屋内側面)と相対する。無目本体30及び無目7は、屋内側保持部34により、屋外側パネル体20を屋内側において保持している。屋内側保持部34と屋外側パネル体20の間には、ガスケット36が挟まれている。
【0031】
突壁部35は、見付け部32の下端部に接続して、見付け部32から屋外側に向かって突出して、屋内外方向Tに沿って配置されている。また、突壁部35は、張出部33及び屋内側保持部34から下方に離隔して、張出部33及び屋内側保持部34の下側に位置している。突壁部35は、板状の支持部であり、屋外側パネル体20の下側において、屋外側パネル体20を支持している。
【0032】
無目7の横押縁40は、無目本体30に取り付けられる取付片41と、屋外側パネル体20を保持する屋外側保持部42を有している。取付片41は、屋外側保持部42から屋内側に突出して、屋内外方向Tに沿って配置されている。取付片41は、無目本体30の突壁部35の下側に位置し、突壁部35に係止されて、突壁部35に取り付けられている。これにより、横押縁40は、突壁部35及び無目本体30に取り付けられて、突壁部35及び無目本体30に保持されている。
【0033】
屋外側保持部42は、取付片41から上方に突出して、上下方向Rに沿って配置されている。屋外側保持部42は、屋外側パネル体20の屋外側に位置して、屋内外方向Tにおいて、屋外側パネル体20(屋外側面)と相対する。横押縁40及び無目7は、屋外側保持部42により、屋外側パネル体20を屋外側において保持している。屋外側保持部42と屋外側パネル体20の間には、ガスケット43が挟まれている。屋外側パネル体20は、屋内外方向Tにおいて、無目本体30の屋内側保持部34と横押縁40の屋外側保持部42の間に配置されて、無目本体30の屋内側保持部34と横押縁40の屋外側保持部42の間に保持されている。
【0034】
無目7の装着溝部45は、屋外側パネル体20(屋外側パネル体20の下縁部)を保持する保持溝部であり、無目7の長手方向に延びる。また、装着溝部45は、溝底に位置する溝底部46と、一対の溝壁部47、48(屋外側溝壁部47、屋内側溝壁部48)を有し、屋外側溝壁部47と屋内側溝壁部48の間に形成されている。ここでは、溝底部46は、無目本体30の突壁部35であり、屋内外方向Tに沿って配置されている。また、屋外側溝壁部47は、横押縁40の屋外側保持部42であり、屋内側溝壁部48は、無目本体30の見付け部32である。屋外側溝壁部47と屋内側溝壁部48は、溝底部46からスパンドレル部2Aの開口部3A側(上側)に向かって突出して、上下方向Rに沿って配置されている。
【0035】
屋外側溝壁部47と屋内側溝壁部48は、装着溝部45の屋外側と屋内側の溝壁部であり、屋内外方向Tにおいて、互いの間に屋外側パネル体20及び装着溝部45内の空間49(溝空間)を挟んで相対する。また、屋外側溝壁部47は、屋内側溝壁部48及び屋外側パネル体20の屋外側に位置し、屋内側溝壁部48は、屋外側溝壁部47及び屋外側パネル体20の屋内側に位置している。装着溝部45は、溝底部46、屋外側溝壁部47、及び、屋内側溝壁部48により、凹状に形成されて、上下方向Rにおいて、スパンドレル部2Aの開口部3A側(上側)に向かって開放されている。屋外側パネル体20は、装着溝部45内(空間49)に配置され、装着溝部45に装着されて保持されている。
【0036】
無目7の給気部8は、スパンドレル部2Aの中空層22に外気を供給(給気)する供給部であり、屋外空間15と中空層22の間に位置して、屋外空間15と中空層22に向かって開放されている。また、給気部8は、無目7の連通部であり、中空層22を屋外空間15に連通させて、屋外空間15と中空層22の間で通気させる。中空層22と屋外空間15は、給気部8を介して連通する。給気部8は、外気を屋外空間15から中空層22に向かって通過させて、屋外空間15から中空層22に外気を供給する。外気は、屋外空間15から給気部8を経て中空層22に供給されるとともに、給気部8により中空層22に下方から供給される。
【0037】
給気部8は、中空層22に給気する2つの給気孔8A、8B(第1給気孔8A、第2給気孔8B)と、2つの給気孔8A、8Bの間に位置する連通空間8Cを有している。給気孔8A、8Bは、中空層22に外気を供給(給気)する供給孔、及び、中空層22を屋外空間15に連通させる連通孔である。給気部8は、屋外空間15から給気される第1給気孔8A、及び、中空層22に給気する第2給気孔8Bにより、屋外空間15から中空層22に給気する。
【0038】
第1給気孔8Aは、無目本体30の突壁部35及び装着溝部45の溝底部46に形成されて、突壁部35及び溝底部46を上下方向Rに貫通している。第2給気孔8Bは、無目本体30の張出部33に形成されて、張出部33を上下方向Rに貫通している。連通空間8Cは、無目7の装着溝部45内の空間49である。第1給気孔8Aと第2給気孔8Bは、互いの間に連通空間8Cを挟んで、無目7の長手方向における互いに異なる位置に設けられている。
【0039】
無目本体30の突壁部35、装着溝部45の溝底部46、及び、第1給気孔8Aは、連通空間8Cと屋外空間15の間に位置している。第1給気孔8Aは、連通空間8C及び屋外空間15に向かって開放され、外気を屋外空間15から装着溝部45内の空間49(連通空間8C)に供給する。無目本体30の張出部33、及び、第2給気孔8Bは、連通空間8Cと中空層22の間に位置している。第2給気孔8Bは、連通空間8C及び中空層22に向かって開放されて、第1給気孔8Aから供給された外気を中空層22に供給する。連通空間8Cは、第1供給孔8Aと第2供給孔8Bの間で通気させる通気空間であり、第1給気孔8Aにより屋外空間15と連通し、第2給気孔8Bにより中空層22と連通している。
【0040】
給気部8は、給気孔8A、8Bと連通空間8Cにより、中空層22を屋外空間15に連通させて、外気を屋外空間15から中空層22に向かって供給する。外気は、屋外空間15から第1給気孔8Aに供給されるとともに、第1給気孔8Aから連通空間8Cに供給される。また、外気は、連通空間8C内で、第1給気孔8Aから第2給気孔8Bに向かって流れて、連通空間8Cから第2給気孔8Bに供給されるとともに、第2給気孔8Bから中空層22に供給される。このように、外気は、給気部8の第1給気孔8A、連通空間8C、第2給気孔8Bを順に経て、中空層22に供給される。
【0041】
無目7は、給気部8の連通空間8Cに設けられた水受け材37を有している。水受け材37は、無目本体30の屋内側保持部34に固定されて、給気部8の第2給気孔8Bの下側に配置されている。連通空間8C内で、水受け材37は、第2給気孔8Bに向かう水を受けて遮る。水受け材37により、第2給気孔8B及び給気部8から中空層22への水の浸入が妨げられる。
【0042】
給気部8は、中空層22の内部から外部に向かって排水する無目7の排水部を兼ねる。そのため、給気部8は、給気部兼排水部であり、中空層22の下側で、中空層22に外気を供給するとともに、中空層22から水を排出(排水)する。給気部8は、中空層22の下側に位置して、中空層22に向かって開放され、中空層22内の水を中空層22から給気部8及び無目7の下方に排出する。水は、中空層22から、給気部8の第2給気孔8B、連通空間8C、第1給気孔8Aを順に経て、第1給気孔8A及び無目7の装着溝部45(溝底部46)の下方に排出される。
【0043】
無目7は、無目本体30に設けられた傾斜面部31を有しており、傾斜面部31により、給気部8に向かって水を誘導する。傾斜面部31は、給気部8(排水部)に向かって斜め下方に傾斜している。水は、傾斜面部31の上で、水平方向に対する傾斜面部31の傾斜方向における上側から下側に流動して、給気部8に向かって流れる。ここでは、中空層22内に結露が発生したときに、結露水が傾斜面部31に沿って給気部8まで流れて給気部8により排出される。結露水は、中空層22の内面に生じた結露の水であり、中空層22から給気部8を介して無目7の下方及び屋外空間15に向かって排出される。
【0044】
図6は、本実施形態のカーテンウォールユニット2のスパンドレル部2Aを示す横断面図であり、左右の2つのカーテンウォールユニット2の互いに隣り合う箇所を示している。
図示のように、複数のカーテンウォールユニット2及び枠体3は、建物10の外壁14に、左右方向Sに並べて設置されている。左右方向Sに並べて設置された左右のカーテンウォールユニット2及び枠体3は、左右方向Sに隣り合う。また、左右方向Sに隣り合う左右のカーテンウォールユニット2の枠体3の縦枠6は、左右方向Sに間隔をあけて配置されて、左右方向Sに隣り合い、左右方向Sにおいて相対する。
【0045】
カーテンウォールユニット2は、左右方向Sに並べて設置されたときに、左右方向Sに隣り合う互いの枠体3及び縦枠6の間に目地空間16を形成する。目地空間16は、左右方向Sに隣り合うカーテンウォールユニット2の枠体3及び縦枠6の間の目地(縦目地)に形成される空間(隙間)であり、縦枠6に沿って形成されて、縦枠6の長手方向(上下方向R)に延びる。また、目地空間16は、屋外空間15に向かって開放されて、屋外空間15と直接に連通する。左右方向Sに隣り合う左右の縦枠6は、互いの間に目地空間16を形成し、左右方向Sにおいて、目地空間16を挟んで相対する。目地空間16は、屋外側パネル体20よりも屋内側の箇所、及び、屋内外方向Tにおける屋外側パネル体20と屋内側パネル体21の間の箇所で閉塞している。
【0046】
縦枠6は、中空層22の縦縁部を区画する縦枠本体50と、縦枠本体50に取り付けられた縦押縁60と、屋外側パネル体20が装着される装着溝部65と、屋外側パネル体20を屋内側において保持する保持材70と、中空層22から目地空間16に向かって排気する排気部9と、排気部9を目地空間16側において覆う覆い部80を有している。縦枠本体50は、縦枠6の本体を構成する本体部であり、屋内側パネル体21を保持している。
【0047】
縦押縁60は、縦方向に延びる押縁(縦枠押縁)であり、縦枠本体50の屋外側に位置して、屋外側パネル体20を保持している。装着溝部65は、縦方向に延びる縦装着溝部(縦枠装着溝部)であり、縦枠本体50と縦押縁60により凹状に形成されている。保持材70は、屋内外方向Tにおける装着溝部65の幅を調整する調整材であり、装着溝部65に装着されている。屋外側パネル体20(屋外側パネル体20の縦縁部)は、屋内外方向Tにおいて、保持材70と縦押縁60の間に配置されて、保持材70と縦押縁60の間に保持されている。
【0048】
縦枠6の縦枠本体50は、見込み部51と、見込み部51の目地空間16側に位置する嵌合部52を有している。見込み部51は、縦枠本体50の屋内側の端部と保持材70の間で、縦枠6の見込み方向(屋内外方向T)に沿って配置されている。また、見込み部51は、左右方向Sにおける中空層22の側方に位置して、中空層22に面する。嵌合部52は、縦枠6の長手方向に延びる縦嵌合部であり、見込み部51から左右方向Sにおける枠体3の側方に向かって突出している。左右方向Sに隣り合うカーテンウォールユニット2は、互いの縦枠6の嵌合部52を嵌合させて設置され、互いに嵌合する嵌合部52内の箇所に等圧空間17を形成する。
【0049】
等圧空間17は、屋外空間15(外気)の気圧(外気圧)と等圧となる空間であり、目地空間16の屋内側に位置している。嵌合部52の屋外側の壁部は、等圧空間17と目地空間16の間に位置する仕切り部であり、等圧空間17と目地空間16を仕切るとともに、目地空間16を屋内側において仕切る。目地空間16は、等圧空間17の屋外側(屋外空間15側)に位置し、嵌合部52の屋外側の壁部(仕切り部)により、屋外側パネル体20よりも屋内側の位置で仕切られて閉塞している。左右方向Sに隣り合うカーテンウォールユニット2は、左右方向Sに隣り合う互いの枠体3及び縦枠6の間に等圧空間17及び目地空間16を形成する。
【0050】
図7は、本実施形態のカーテンウォールユニット2のスパンドレル部2Aにおける縦枠6を含む横断面図であり、
図6の左右の縦枠6のうちの一方の縦枠6の屋外側の箇所を示している。
図示のように、縦枠6の縦枠本体50は、縦枠6の長手方向に延びるガイド部53と、見込み部51と接続する屋外側の見付け部54と、見付け部54から屋内側に張り出す張出部55と、屋外側に向かって突出する突壁部56を有している。見込み部51、嵌合部52、ガイド部53、見付け部54、張出部55、等圧空間17、保持材70、及び、排気部9は、屋外側パネル体20の屋内側に位置し、突壁部56は、左右方向Sにおける屋外側パネル体20の側方に位置している。
【0051】
ガイド部53は、等圧空間17の屋外側に位置して、目地空間16に面し、嵌合部52(等圧空間17)と見付け部54の間に設けられている。ゴンドラのガイドローラ(図示せず)が、ガイド部53に接触して、ガイド部53により、縦枠6の長手方向にガイドされる。見付け部54は、縦枠本体50の屋外側の端壁部であり、見込み部51の屋外側の端部に接続している。見付け部54は、縦枠6の見付け方向(左右方向S)に沿って配置されて、屋内外方向Tにおいて、屋外側パネル体20(屋内側面)との間に保持材70を挟む。
【0052】
見付け部54は、見込み部51から左右方向Sにおける枠体3の側方に向かって突出して、見込み部51と張出部55の間に位置している。張出部55は、見付け部54の目地空間16側の端部に接続して、屋内外方向Tに沿って配置されている。見込み部51と張出部55は、互いの間に見付け部54を挟んで、左右方向Sに離隔して形成されている。突壁部56は、見付け部54から屋外側に向かって突出して、屋内外方向Tに沿って配置されている。
【0053】
縦枠6の縦押縁60は、縦枠本体50に取り付けられる取付片61と、屋外側パネル体20を保持する屋外側保持部62を有している。取付片61は、屋外側保持部62から屋内側に突出して、屋内外方向Tに沿って配置されている。取付片61は、縦枠本体50の突壁部56の目地空間16側に位置し、突壁部56に係止されて、突壁部56に取り付けられている。これにより、縦押縁60は、突壁部56及び縦枠本体50に取り付けられて、突壁部56及び縦枠本体50に保持されている。
【0054】
屋外側保持部62は、取付片61から屋外側パネル体20側に突出して、左右方向Sに沿って配置されている。屋外側保持部62は、屋外側パネル体20の屋外側に位置して、屋内外方向Tにおいて、屋外側パネル体20(屋外側面)と相対する。縦押縁60及び縦枠6は、屋外側保持部62により、屋外側パネル体20を屋外側において保持している。屋外側保持部62と屋外側パネル体20の間には、ガスケット63が挟まれている。
【0055】
縦枠6の装着溝部65は、屋外側パネル体20(屋外側パネル体20の縦縁部)を保持する保持溝部であり、縦枠6の長手方向に延びる。また、装着溝部65は、溝底に位置する溝底部66と、一対の溝壁部67、68(屋外側溝壁部67、屋内側溝壁部68)を有し、屋外側溝壁部67と屋内側溝壁部68の間に形成されている。ここでは、溝底部66は、縦枠本体50の突壁部56であり、屋内外方向Tに沿って配置されている。また、屋外側溝壁部67は、縦押縁60の屋外側保持部62であり、屋内側溝壁部68は、縦枠本体50の見付け部54である。屋外側溝壁部67と屋内側溝壁部68は、溝底部66からスパンドレル部2Aの開口部3A側(屋外側パネル体20側)に向かって突出して、左右方向Sに沿って配置されている。
【0056】
屋外側溝壁部67と屋内側溝壁部68は、装着溝部65の屋外側と屋内側の溝壁部であり、屋内外方向Tにおいて、互いの間に屋外側パネル体20と保持材70、及び、装着溝部65内の空間69(溝空間)を挟んで相対する。屋内外方向Tにおいて、屋外側溝壁部67は、装着溝部65内の空間69と屋外空間15の間に位置し、屋内側溝壁部68は、装着溝部65内の空間69と目地空間16の間に位置している。目地空間16は、屋外側溝壁部67に対して屋外側に位置する屋外空間15に連通し、屋外空間15から屋内側溝壁部68の屋内側の箇所まで形成されている。屋内側溝壁部68の屋内側で、目地空間16は、屋内側溝壁部68と嵌合部52の間の箇所、及び、ガイド部53の箇所に形成されている。
【0057】
屋外側溝壁部67は、屋内側溝壁部68、保持材70、及び、屋外側パネル体20の屋外側に位置し、屋内側溝壁部68は、屋外側溝壁部67、屋外側パネル体20、及び、保持材70の屋内側に位置している。装着溝部65は、溝底部66、屋外側溝壁部67、及び、屋内側溝壁部68により、凹状に形成されて、左右方向Sにおいて、スパンドレル部2Aの開口部3A側に向かって開放されている。屋外側パネル体20は、装着溝部65内(空間69)に配置され、装着溝部65に装着されて保持されている。
【0058】
縦枠6の保持材70は、装着溝部65内(空間69)に配置されるとともに、装着溝部65内で、屋外側パネル体20と屋内側溝壁部68(見付け部54)の間に配置されて、屋外側パネル体20を保持している。また、保持材70は、装着溝部65に固定される固定片71と、屋外側パネル体20を保持する屋内側保持部72と、中空層22を区画する区画部73を有している。固定片71は、装着溝部65内で、装着溝部65の溝底部66(縦枠本体50の突壁部56)に当接して、ネジ74により溝底部66に固定されている。保持材70は、固定片71により、装着溝部65及び縦枠本体50に固定されて、装着溝部65の内部に保持されている。
【0059】
屋内側保持部72は、固定片71から中空層22に向かって左右方向Sに突出して、左右方向Sに沿って配置されている。屋内側保持部72は、屋外側パネル体20の屋内側に位置して、屋内外方向Tにおいて、屋外側パネル体20(屋内側面)と相対する。保持材70及び縦枠6は、屋内側保持部72により、屋外側パネル体20を屋内側において保持している。屋内側保持部72と屋外側パネル体20の間には、ガスケット75が挟まれている。屋外側パネル体20は、屋内外方向Tにおいて、保持材70の屋内側保持部72と縦押縁60の屋外側保持部62の間に配置されて、保持材70の屋内側保持部72と縦押縁60の屋外側保持部62の間に保持されている。
【0060】
区画部73は、屋内側保持部72の中空層22側の端部に接続し、屋内側保持部72から屋内側に向かって突出して、屋内側溝壁部68に当接している。また、区画部73は、屋内外方向Tに沿って配置されて、屋内外方向Tにおいて、屋外側パネル体20と屋内側溝壁部68の間、及び、屋内側保持部72と屋内側溝壁部68の間に位置し、左右方向Sにおいて、装着溝部65内の空間69と中空層22の間に位置している。区画部73及び保持材70は、屋外側パネル体20の屋内側、及び、屋外側パネル体20と縦枠本体50の間で中空層22に面する。
【0061】
縦枠6の排気部9は、スパンドレル部2Aの中空層22から空気を排出(排気)する排出部であり、目地空間16と中空層22の間に位置して、目地空間16と中空層22に向かって開放されている。また、排気部9は、縦枠6の連通部であり、中空層22を目地空間16に連通されて、中空層22と目地空間16の間で通気させる。中空層22と目地空間16は、排気部9を介して連通する。排気部9は、中空層22の空気を中空層22から目地空間16に向かって通過させて、中空層22から目地空間16に空気を排出する。空気は、中空層22から排気部9を経て目地空間16に排出されるとともに、排気部9により中空層22の上部から排出される。
【0062】
図8は、本実施形態のカーテンウォールユニット2のスパンドレル部2Aにおける上側箇所を示す縦断面図であり、
図4のスパンドレル部2Aの排気部9の周辺箇所を示している。
図示のように、縦枠6の排気部9は、屋外側パネル体20の屋内側に隣接して、縦枠6の上部に設けられ、無目7の給気部8よりも上方に位置している。また、
図7、
図8に示すように、排気部9は、中空層22から排気する2つの排気孔9A、9B(第1排気孔9A、第2排気孔9B)と、2つの排気孔9A、9Bの間に位置する連通空間9Cを有している。排気孔9A、9Bは、中空層22から空気を排出(排気)する排出孔、及び、中空層22を目地空間16に連通される連通孔である。
【0063】
排気部9は、中空層22から排気される第1排気孔9A、及び、目地空間16に排気する第2排気孔9Bにより、中空層22から目地空間16に排気する。第1排気孔9Aは、保持材70(ここでは、保持材70の中空層22を区画する区画部73)に形成されて、保持材70の区画部73を左右方向Sに貫通している。第2排気孔9Bは、縦枠本体50の見付け部54及び装着溝部65の屋内側溝壁部68に形成されて、見付け部54及び屋内側溝壁部68を屋内外方向Tに貫通している。連通空間9Cは、縦枠6の装着溝部65内の空間69(ここでは、空間69における保持材70の内部に位置する箇所)であり、保持材70と屋内側溝壁部68の間に形成されて、保持材70と屋内側溝壁部68により囲まれている。
【0064】
第1排気孔9Aと第2排気孔9Bは、互いの間に連通空間9Cを挟んで、縦枠6の長手方向における互いに異なる位置に設けられている。また、上下方向Rにおける位置をみたときに、第1排気孔9Aは、第2排気孔9Bよりも上方に位置し、第2排気孔9Bは、第1排気孔9Aよりも下方に位置している。第1排気孔9Aと第2排気孔9Bは、上下方向Rに位置をずらして、上下方向Rの異なる位置に設けられている。目地空間16から第2排気孔9Bに雨水が入ったときに、雨水は、第2排気孔9Bから上方の第1排気孔9Aへは向かわずに、第2排気孔9Bから連通空間9Cに入って、下方に落下する。
【0065】
保持材70の区画部73と第1排気孔9Aは、中空層22と連通空間9Cの間に位置して、中空層22と連通空間9Cに面する。第1排気孔9Aは、中空層22及び連通空間9Cに向かって開放されて、中空層22から空気を排出する。中空層22の空気は、第1排気孔9Aにより、中空層22から装着溝部65内の空間69(連通空間9C)に排出される。
【0066】
縦枠本体50の見付け部54、装着溝部65の屋内側溝壁部68、及び、第2排気孔9Bは、連通空間9Cと目地空間16の間に位置して、連通空間9Cと目地空間16に面する。第2排気孔9Bは、連通空間9C及び目地空間16に向かって開放されて、第1排気孔9Aから排出された空気を目地空間16に排出する。空気は、第2排気孔9Bにより、装着溝部65内の空間69(連通空間9C)から目地空間16に排出される。連通空間9Cは、第1排気孔9Aと第2排気孔9Bの間で通気させる通気空間であり、第1排気孔9Aにより中空層22と連通し、第2排気孔9Bにより目地空間16と連通している。
【0067】
排気部9は、排気孔9A、9Bと連通空間9Cにより、中空層22を目地空間16に連通させて、空気を中空層22から目地空間16に向かって排出する。空気は、中空層22から第1排気孔9Aに排出されるとともに、第1排気孔9Aから連通空間9Cに排出される。また、空気は、連通空間9C内で、第1排気孔9Aから第2排気孔9Bに向かって流れて、連通空間9Cから第2排気孔9Bに排出されるとともに、第2排気孔9Bから目地空間16に排出される。このように、中空層22の空気は、排気部9の第1排気孔9A、連通空間9C、第2排気孔9Bを順に経て、目地空間16(ここでは、目地空間16におけるガイド部53の箇所)に排出される。
【0068】
縦枠本体50の見付け部54及び装着溝部65の屋内側溝壁部68は、縦枠本体50の見込み部51から目地空間16に向かって左右方向Sに突出している。屋外側パネル体20よりも屋内側で、見付け部54、屋内側溝壁部68、及び、排気部9の第2排気孔9Bは、中空層22に対して目地空間16側に位置し、排気部9の外部において、屋内側に向けて配置されている。屋内外方向Tにおいて、目地空間16は、見付け部54、屋内側溝壁部68、及び、第2排気孔9Bの屋内側に位置し、連通空間9Cは、見付け部54、屋内側溝壁部68、及び、第2排気孔9Bの屋外側に位置している。第2排気孔9Bは、屋内側に位置する目地空間16及び屋外側に位置する連通空間9Cに向かって開口し、屋内外方向Tにおいて、目地空間16及び連通空間9Cに向かって開放されている。
【0069】
縦枠6の覆い部80は、排気部9の第2排気孔9Bを目地空間16側において覆って、目地空間16において、第2排気孔9Bに向かう雨水を遮る。ここでは、覆い部80は、縦枠本体50に固定されたカバー81と、縦枠本体50の一部である左右の覆い壁82、83からなる。カバー81は、縦枠本体50の見付け部54及び装着溝部65の屋内側溝壁部68の屋内側に位置し、ネジ84により、見付け部54及び屋内側溝壁部68に固定されている。覆い壁82、83は、縦枠本体50の見込み部51の一部(屋外側の端部を含む部分)と張出部55であり、第2排気孔9Bの目地空間16側で、カバー81及び第2排気孔9Bの左右方向Sの両側に位置している。
【0070】
カバー81は、左右の覆い壁82、83の間に位置して、左右の覆い壁82、83に挟まれている。また、カバー81は、第2排気孔9Bの目地空間16側で、第2排気孔9Bの上側から屋内側まで配置されて、第2排気孔9Bの上側及び屋内側に位置している。第2排気孔9Bは、カバー81の下側及び屋外側に位置するとともに、左右方向Sにおいて、左右の覆い壁82、83の間に位置している。覆い部80は、カバー81により、第2排気孔9Bを上側及び屋内側において覆い、左右の覆い壁82、83により、第2排気孔9Bを左右方向Sの両側において覆う。覆い部80は、下方に向かって開放されており、第2排気孔9Bから排出された空気を下方から目地空間16に流出させる。
【0071】
日光や外気温等によりスパンドレル部2Aの中空層22の空気が暖められて、空気の温度が上昇すると、中空層22の空気の密度が外気の密度よりも小さくなり、中空層22内で空気が上昇する。これに伴い、空気は、縦枠6の排気部9により、中空層22から目地空間16に排出される。同時に、無目7の給気部8により、外気が中空層22に供給される。これにより、中空層22が換気されて、中空層22の温度の上昇が抑制される。また、中空層22の湿度の上昇が緩和されて、中空層22内での結露の発生が抑制される。
【0072】
中空層22の換気時に、本実施形態のカーテンウォールユニット2では、縦枠6の排気部9により、屋外空間15に向かって開放された目地空間16に中空層22の空気を排出して、中空層22から目地空間16に排気する。これにより、中空層22から目地空間16を経て屋外空間15に効率よく円滑に排気することができる。そのため、カーテンウォールユニット2のスパンドレル部2Aに設けられる中空層22の換気性能を向上させることができる。
【0073】
中空層22から排気部9の2つの排気孔9A、9Bを介して目地空間16に排気することで、目地空間16から中空層22に直接に雨水が入るのを抑制することができる。また、目地空間16から第2排気孔9Bに雨水が入ったときに、雨水は、第2排気孔8Bから落下し、第2排気孔9Bよりも上方に位置する第1排気孔9Aには入り難い。そのため、雨水が第1排気孔9A及び中空層22に浸入するのを妨げることができる。第2排気孔9Bを屋内側に向けて配置することで、屋外空間15から目地空間16に向かって雨水が吹き込んだときに、雨水が第2排気孔9Bに入るのを抑制することができる。
【0074】
縦枠6の覆い部80により、第2排気孔9Bに雨水が入るのを妨げて、中空層22への雨水の浸入を抑制することができる。また、屋外側パネル体20が装着される縦枠6の装着溝部65を利用して、中空層22から目地空間16に向かう排気経路を縦枠6に簡便に設けることができる。排水部を兼ねる無目7の給気部8により中空層22から排水することで、給気部8を有効に活用して、中空層22の排水性能を確保することができる。無目7の傾斜面部31により、中空層22内の水を傾斜面部31に沿って給気部8まで移動させて、中空層22から給気部8を介して円滑に排水することができる。
【0075】
なお、覆い部80に覆い壁82、83を設けずに、覆い部80のカバー81のみにより、第2排気孔9Bを目地空間16側で覆うようにしてもよい。また、縦枠6の縦枠本体50にガイド部53を設けなくてもよい。縦枠6に保持材70を設けずに、縦枠本体50と縦押縁60により、屋外側パネル体20を保持してもよい。このように、本発明は、種々の縦枠6を備えたカーテンウォールユニット2に適用することができる。
【0076】
以上のとおり、本実施形態では、以下の(1)~(8)に記載されたカーテンウォールユニットを開示している。
【0077】
(1) 枠体と、スパンドレル部に設けられて前記枠体に保持された屋外側パネル体及び屋内側パネル体と、前記屋外側パネル体と前記屋内側パネル体の間に形成されて前記枠体により囲まれた中空層と、を備え、左右方向に並べて設置されたときに、左右方向に隣り合う互いの前記枠体の間に、屋外空間に向かって開放された目地空間を形成するカーテンウォールユニットであって、
前記枠体は、前記中空層の下側に位置する無目と、前記中空層の左右の両側に位置して前記目地空間を形成する縦枠と、を有し、
前記無目は、前記中空層に外気を供給する給気部を有し、
前記縦枠は、前記中空層から前記目地空間に空気を排出する排気部を有するカーテンウォールユニット。
(1)に記載されたカーテンウォールユニットでは、カーテンウォールユニットのスパンドレル部に設けられる中空層の換気性能を向上させることができる。
【0078】
(2) (1)に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記排気部は、前記中空層に向かって開放されて、前記中空層から空気を排出する第1排気孔と、前記目地空間に向かって開放されて、前記第1排気孔から排出された空気を前記目地空間に排出する第2排気孔と、を有するカーテンウォールユニット。
(2)に記載されたカーテンウォールユニットでは、中空層から排気部の2つの排気孔を介して目地空間に排気することで、目地空間から中空層に直接に雨水が入るのを抑制することができる。
【0079】
(3) (2)に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記第2排気孔は、前記第1排気孔よりも下方に位置するカーテンウォールユニット。
(3)に記載されたカーテンウォールユニットでは、目地空間から第2排気孔に雨水が入ったときに、雨水が第1排気孔及びスパンドレル部の中空層に浸入するのを妨げることができる。
【0080】
(4) (2)又は(3)に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記第2排気孔は、屋内側に向けて配置されて、屋内側に位置する前記目地空間に向かって開放されたカーテンウォールユニット。
(4)に記載されたカーテンウォールユニットでは、屋外空間から目地空間に向かって雨水が吹き込んだときに、雨水が第2排気孔に入るのを抑制することができる。
【0081】
(5) (2)ないし(4)のいずれかに記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記縦枠は、前記第2排気孔を前記目地空間側において覆って、前記第2排気孔に向かう雨水を遮る覆い部を有するカーテンウォールユニット。
(5)に記載されたカーテンウォールユニットでは、覆い部により、第2排気孔に雨水が入るのを妨げて、中空層への雨水の浸入を抑制することができる。
【0082】
(6) (2)ないし(5)のいずれかに記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記縦枠は、屋外側溝壁部と屋内側溝壁部の間に形成されて前記屋外側パネル体が装着される装着溝部と、前記屋外側パネル体と前記屋内側溝壁部の間に配置されて前記屋外側パネル体を保持する保持材と、を有し、
前記屋内側溝壁部は、前記装着溝部内の空間と前記目地空間の間に位置し、
前記第1排気孔は、前記保持材に形成されて、前記中空層から前記装着溝部内の空間に空気を排出し、
前記第2排気孔は、前記屋内側溝壁部に形成されて、前記装着溝部内の空間から前記目地空間に空気を排出するカーテンウォールユニット。
(6)に記載されたカーテンウォールユニットでは、屋外側パネル体が装着される縦枠の装着溝部を利用して、中空層から目地空間に向かう排気経路を縦枠に簡便に設けることができる。
【0083】
(7) (1)ないし(6)のいずれかに記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記給気部は、前記中空層から排水する前記無目の排水部を兼ねるカーテンウォールユニット。
(7)に記載されたカーテンウォールユニットでは、排水部を兼ねる無目の給気部により中空層から排水することで、給気部を有効に活用して、中空層の排水性能を確保することができる。
【0084】
(8) (7)に記載されたカーテンウォールユニットにおいて、
前記無目は、前記給気部に向かって斜め下方に傾斜して、前記中空層に面する傾斜面部を有するカーテンウォールユニット。
(8)に記載されたカーテンウォールユニットでは、無目の傾斜面部により、中空層内の水を傾斜面部に沿って給気部まで移動させて、中空層から給気部を介して円滑に排水することができる。
【符号の説明】
【0085】
1・・・カーテンウォール、2・・・カーテンウォールユニット、2A・・・スパンドレル部、2B・・・ビジョン部、3・・・枠体、3A・・・開口部、3B・・・開口部、4・・・上枠、5・・・下枠、6・・・縦枠、7・・・無目、8・・・給気部、8A・・・第1給気孔、8B・・・第2給気孔、8C・・・連通空間、9・・・排気部、9A・・・第1排気孔、9B・・・第2排気孔、9C・・・連通空間、10・・・建物、11・・・躯体、12・・・境界部分、13・・・屋内空間、14・・・外壁、15・・・屋外空間、16・・・目地空間、17・・・等圧空間、20・・・屋外側パネル体、21・・・屋内側パネル体、22・・・中空層、30・・・無目本体、31・・・傾斜面部、32・・・見付け部、33・・・張出部、34・・・屋内側保持部、35・・・突壁部、36・・・ガスケット、37・・・水受け材、40・・・横押縁、41・・・取付片、42・・・屋外側保持部、43・・・ガスケット、45・・・装着溝部、46・・・溝底部、47・・・屋外側溝壁部、48・・・屋内側溝壁部、49・・・空間、50・・・縦枠本体、51・・・見込み部、52・・・嵌合部、53・・・ガイド部、54・・・見付け部、55・・・張出部、56・・・突壁部、60・・・縦押縁、61・・・取付片、62・・・屋外側保持部、63・・・ガスケット、65・・・装着溝部、66・・・溝底部、67・・・屋外側溝壁部、68・・・屋内側溝壁部、69・・・空間、70・・・保持材、71・・・固定片、72・・・屋内側保持部、73・・・区画部、74・・・ネジ、75・・・ガスケット、80・・・覆い部、81・・・カバー、82・・・覆い壁、83・・・覆い壁、84・・・ネジ、R・・・上下方向、S・・・左右方向、T・・・屋内外方向。