(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158224
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】海洋構造物群
(51)【国際特許分類】
F03D 13/25 20160101AFI20241031BHJP
H02G 9/00 20060101ALI20241031BHJP
H02G 3/30 20060101ALI20241031BHJP
B63J 99/00 20090101ALI20241031BHJP
B63B 35/00 20200101ALI20241031BHJP
E02D 27/52 20060101ALI20241031BHJP
E02B 3/08 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
F03D13/25
H02G9/00
H02G3/30
B63J99/00 A
B63B35/00 T
E02D27/52 A
E02B3/08
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073241
(22)【出願日】2023-04-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【弁理士】
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100217249
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221279
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健吾
(74)【代理人】
【識別番号】100207686
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 恭宏
(74)【代理人】
【識別番号】100224812
【弁理士】
【氏名又は名称】井口 翔太
(72)【発明者】
【氏名】大嶽 敦郎
(72)【発明者】
【氏名】風野 裕明
(72)【発明者】
【氏名】森下 和帆
(72)【発明者】
【氏名】松井 綾乃
(72)【発明者】
【氏名】福田 渚
【テーマコード(参考)】
2D046
2D118
3H178
5G363
5G369
【Fターム(参考)】
2D046DA31
2D046DA62
2D118CA01
2D118FB15
2D118GA07
3H178AA03
3H178AA25
3H178AA43
3H178AA51
3H178BB77
3H178BB90
3H178CC21
3H178DD67X
5G363AA07
5G363AA16
5G363BA01
5G363BA07
5G363DA01
5G363DA13
5G363DC10
5G369AA19
5G369BA02
5G369BB01
(57)【要約】
【課題】ケーブルのコストを抑えつつ、施工及び運用を行いやすくすることが可能な海洋構造物群を提供することを目的とする。
【解決手段】洋上風車WMを支持する支持体と、一端が支持体に接続される第1ケーブルと、一端が支持体に接続される第2ケーブルと、を備える海洋構造物10を複数備えた海洋構造物群100であって、第1ケーブルは、支持体が支持する洋上風車WMに接続され、第2ケーブルは、海洋構造物10の1つと同一のウインドファームに存在する海洋構造物10の支持体が支持する洋上風車WMの電力を、1つの海洋構造物10の支持体が支持する洋上風車WMの設備に供給することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給する、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項2】
前記海洋構造物群は、
第1海洋構造物と、
第2海洋構造物と、
を備え、
前記第1海洋構造物の前記支持体に接続される前記第2ケーブルの他端は、前記第2海洋構造物の前記支持体に接続され、
前記第1海洋構造物の前記支持体と前記第2ケーブルとの接続部は、前記第2海洋構造物に面する側に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の海洋構造物群。
【請求項3】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給する、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項4】
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記支持体の内側に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の海洋構造物群。
【請求項5】
前記第1Jチューブ及び前記第2Jチューブの少なくとも一部は、前記支持体の内側に配置されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の海洋構造物群。
【請求項6】
前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、モノパイル構造体である、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の海洋構造物群。
【請求項7】
前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、ジャケット構造体である、
ことを特徴とする請求項3に記載の海洋構造物群。
【請求項8】
洋上風車を支持する浮体式の支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給する、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項9】
前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、セミサブ型浮体である、
ことを特徴とする請求項8に記載の海洋構造物群。
【請求項10】
前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、スパー型浮体である、
ことを特徴とする請求項8に記載の海洋構造物群。
【請求項11】
前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、TLP型浮体である、
ことを特徴とする請求項8に記載の海洋構造物群。
【請求項12】
前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、バージ型浮体である、
ことを特徴とする請求項8に記載の海洋構造物群。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海洋構造物群に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、風力発電に用いられる風車等を洋上に配置して洋上風車を設置するために、ジャケット構造体をはじめとする海洋構造物が用いられる。
従来技術である特許文献1には、風車からの荷重を効果的かつ効率的に支持面に伝達して風や波によって生じる長周期的な荷重に耐えることが可能であり、優れた疲労耐性や十分な強度を確保しつつ、材料、組み立て、設置に関してコストと時間を最小化する海洋構造物であるジャケット構造体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
洋上風車を所定の領域内に複数設置するために、所定の領域内に複数の海洋構造物からなる海洋構造物群が設けられることがある。
このような海洋構造物群においては、複数の洋上風車で生じた電力を複数の洋上風車から陸上の変電施設に伝送するために、複数の海洋構造物それぞれがケーブルによって変電施設に直接接続されるように、ケーブルを配置することが考えられる。
換言すれば、陸上の変電施設と複数の海洋構造物それぞれとが、海底ケーブルによって並列に接続されることが考えられる。
しかしながらこのような接続では、海底ケーブルの総量が増加することによって、コストが嵩み、施工が難しく、又は運用が難しくなる、という課題がある。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、ケーブルのコストを抑えつつ、施工及び運用を行いやすくすることが可能な海洋構造物群を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
<1>本発明の態様1に係る海洋構造物群は、洋上風車を支持する支持体と、一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給することを特徴とする。
【0007】
<2>本発明の態様2に係る海洋構造物群は、上記態様において、前記海洋構造物群は、第1海洋構造物と、第2海洋構造物と、を備え、前記第1海洋構造物の前記支持体に接続される前記第2ケーブルの他端は、前記第2海洋構造物の前記支持体に接続され、前記第1海洋構造物の前記支持体と前記第2ケーブルとの接続部は、前記第2海洋構造物に面する側に配置されることを特徴とする。
【0008】
<3>本発明の態様3に係る海洋構造物群は、洋上風車を支持する支持体と、一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給することを特徴とする。
【0009】
<4>本発明の態様4に係る海洋構造物群は、上記態様において、前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記支持体の内側に配置されていることを特徴とする。
【0010】
<5>本発明の態様5に係る海洋構造物群は、上記態様において、前記第1Jチューブ及び前記第2Jチューブの少なくとも一部は、前記支持体の内側に配置されていることを特徴とする。
【0011】
<6>本発明の態様6に係る海洋構造物群は、上記態様において、前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、モノパイル構造体であることを特徴とする。
【0012】
<7>本発明の態様7に係る海洋構造物群は、上記態様において、前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、ジャケット構造体であることを特徴とする。
【0013】
<8>本発明の態様8に係る海洋構造物群は、上記態様において、洋上風車を支持する浮体式の支持体と、一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給することを特徴とする。
【0014】
<9>本発明の態様9に係る海洋構造物群は、上記態様において、前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、セミサブ型浮体であることを特徴とする。
【0015】
<10>本発明の態様10に係る海洋構造物群は、上記態様において、前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、スパー型浮体であることを特徴とする。
【0016】
<11>本発明の態様11に係る海洋構造物群は、上記態様において、前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、TLP型浮体であることを特徴とする。
【0017】
<12>本発明の態様12に係る海洋構造物群は、上記態様8において、前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、バージ型浮体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ケーブルのコストを抑えつつ、施工及び運用を行いやすくすることが可能な海洋構造物群を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】第1実施形態に係る海洋構造物群の斜視図である。
【
図2】ジャケット構造体である海洋構造物の斜視図である。
【
図3】海洋構造物がモノパイル構造体である場合の第1例である。
【
図4】海洋構造物がモノパイル構造体である場合の第2例である。
【
図5】海洋構造物がモノパイル構造体である場合の第3例である。
【
図6】第2実施形態に係る浮体式海洋構造物群の斜視図である。
【
図7】セミサブ型浮体である浮体式海洋構造物の正面図である。
【
図8】スパー型浮体である浮体式海洋構造物の正面図である。
【
図9】TLP型浮体である浮体式海洋構造物の正面図である。
【
図10】バージ型浮体である浮体式海洋構造物の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1実施形態)
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態である第1実施形態に係る海洋構造物群を説明する。
図1は、本実施形態に係る海洋構造物群100の斜視図である。
図1に示す海洋構造物群100は、同一のウインドファームにおいて、複数の洋上風車WMそれぞれを支持する海洋構造物10を、複数備える。
図1における海洋構造物群100は、第1海洋構造物10Aと、第2海洋構造物10Bと、を備える。
ただし、海洋構造物群100が備える海洋構造物10の数は2つに限定されるものではない。
なお、以下の説明において、第1海洋構造物10Aと第2海洋構造物10Bとを区別しない場合には海洋構造物10と称呼する。
【0021】
第1海洋構造物10Aは、複数の海洋構造物10の1つである。
第2海洋構造物10Bは、第1海洋構造物10Aと同一のウインドファームに存在する海洋構造物10の1つである。
第1海洋構造物10Aにはケーブル101とケーブル102とが接続されている。
第2海洋構造物10Bにはケーブル102とケーブル103とが接続されている。
ケーブル101,102,103は、洋上風車WMで生じた電力を伝送する。
ケーブル101,102,103には、内部の導線を外部の絶縁体が被覆する構造が好適に用いられる。
第1海洋構造物10Aの第1ケーブルであるケーブル101の一端は、第1海洋構造物10Aの支持体11に接続され、第1海洋構造物10Aの支持体11が支持する洋上風車WMに接続される。
第1海洋構造物10Aの第2ケーブルであるケーブル102の一端は、第1海洋構造物10Aの支持体11に接続され、第1海洋構造物10Aの支持体11が支持する洋上風車WMに接続される。
【0022】
第1海洋構造物10Aの第2ケーブルであるケーブル102は、第2海洋構造物10Bの第1ケーブルである。
第2海洋構造物10Bの第1ケーブルであるケーブル102の他端は、第2海洋構造物10Bの支持体11に接続され、第2海洋構造物10Bの支持体11が支持する洋上風車WMに接続される。
第2海洋構造物10Bの第2ケーブルであるケーブル103の一端は、第2海洋構造物10Bの支持体11に接続され、第2海洋構造物10Bの支持体11が支持する洋上風車WMに接続される。
【0023】
第1海洋構造物10Aにおいて、第1ケーブルであるケーブル101は、第1海洋構造物10Aの支持体11が支持する洋上風車WMに接続され、第2ケーブルであるケーブル102は、第1海洋構造物10Aと同一のウインドファームに存在する第2海洋構造物10Bの支持体11が支持する洋上風車WMの電力を、第1海洋構造物10Aの支持体11が支持する洋上風車WMの設備に供給する。
【0024】
第2海洋構造物10Bにおいて、第1ケーブルであるケーブル102は、第2海洋構造物10Bの支持体11が支持する洋上風車WMに接続され、第2ケーブルであるケーブル103は、第2海洋構造物10Bと同一のウインドファームに存在する、他の不図示の海洋構造物10の支持体11が支持する洋上風車WMの電力を、第2海洋構造物10Bの支持体11が支持する洋上風車WMの設備に供給する。
【0025】
このようにして、海洋構造物群100の備える複数の海洋構造物10は、不図示の変電施設に対して直列に接続される。
なお、不図示の変電施設に対して直列に接続される海洋構造物10の数は、使用するケーブル及びスイッチギア等の機器の容量等並びにケーブルを配置可能な位置等を総合的に考慮して決定される。
【0026】
ケーブル101,102,103は、各ケーブルの接続先に近い方に配置されることが好ましい。
すなわち、第1海洋構造物10Aにおいて、ケーブル102は、第2海洋構造物10Bに近い方に配置されることが好ましい。
他方で、第2海洋構造物10Bにおいては、ケーブル102は、第1海洋構造物10Aに近い方に配置されることが好ましい。
これにより、ケーブル102の長さを抑えることができる。
なお、ここではケーブル102についてのみ説明したが、ケーブル101及びケーブル103についても同様である。
【0027】
<海洋構造物が杭式のジャケット構造体である第1実施形態の第1例>
図2は、ジャケット構造体である第1海洋構造物10Aの斜視図である。
図2に示す第1海洋構造物10Aが備える支持体11は、洋上風車WMを支持する、トランジションピースである。
ジャケット構造体である海洋構造物10は、
図2に示すように、海底に設置された複数の杭Pを介して、洋上に配置される。
図2に示すジャケット構造体である海洋構造物10は、第1Jチューブ12a及び第2Jチューブ12bを備える。本実施形態において、第1Jチューブ12a及び第2Jチューブ12bの少なくとも一部は、支持体11の内側に配置されている。なお、支持体11の内側とは、平面視において、支持体11と重畳する部分をいう。
ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、海洋構造物10は、第1Jチューブ12a及び第2Jチューブ12bを備えていなくてもよい。
以下の説明において、第1Jチューブ12aと第2Jチューブ12bとを総称してJチューブ12と称呼する
第1Jチューブ12aは、内部に第1ケーブルであるケーブル101を収容し、保護する。
第2Jチューブ12bは、内部に第2ケーブルであるケーブル102を収容し、保護する。
なお、Jチューブ12には、第1ケーブル又は第2ケーブルから生じる熱を放出できるように、不図示の放熱用の孔が設けられていてもよい。
また、Jチューブ12は、
図2に示すように、一又は複数の支持部13によってジャケット構造体である海洋構造物10のレグLに複数箇所で支持されることが好ましい。
【0028】
第1Jチューブ12aでは、一端が支持体11に接続され、内部に第1ケーブルであるケーブル101が配置される。
第2Jチューブ12bでは、一端が支持体11に接続され、内部に第2ケーブルであるケーブル102が配置される。
このように、第1ケーブルであるケーブル101を収容する第1Jチューブ12aと、第2ケーブルであるケーブル102を収容する第2Jチューブ12bと、をそれぞれ設けると、第1ケーブルであるケーブル101及び第2ケーブルであるケーブル102の少なくとも一部が、支持体11の内側に配置され、更に、第1ケーブルであるケーブル101及び第2ケーブルであるケーブル102を保護しつつ、第1ケーブルであるケーブル101の配置される方向と、第2ケーブルであるケーブル102の配置される方向と、を各々異なる方向にすることができる。
したがって、ケーブル101,102を、各ケーブルの接続先に近い方に配置することができる。
これにより、ケーブル101,102の長さを抑えることができる。
【0029】
<海洋構造物が杭式のモノパイル構造体である第1実施形態の第2例>
本実施形態において、複数の海洋構造物10のうちの少なくとも1つは、モノパイル構造体であってもよい。
図3は、海洋構造物10がモノパイル構造体である場合の第1例である。
図3に示す海洋構造物10は、海底に設置されたモノパイルMPを介して、洋上に配置される。
図3に示す海洋構造物10にも、
図2に示すジャケット構造体と同様にJチューブ12が設けられている。
Jチューブ12は、支持部13によってモノパイル構造体である海洋構造物10の支持体11に支持されることが好ましい。
【0030】
図3に示す海洋構造物10にも、
図2に示すジャケット構造体と同様に第1Jチューブ12a及び第2Jチューブ12bが設けられている。
このように、モノパイル構造体である海洋構造物10にも、ジャケット構造体と同様にJチューブ12が複数設けられていてもよい。
図3に示す海洋構造物10に設けられる第1Jチューブ12a及び第2Jチューブ12bは、
図2に示す海洋構造物10と同様の構成である。
このように、モノパイル構造体である海洋構造物10にも、第1ケーブルを収容する第1Jチューブ12aと、第2ケーブルを収容する第2Jチューブ12bと、をそれぞれ設けると、第1ケーブル及び第2ケーブルの支持体11への接続部21Fを上述のような配置にすることができる。
すなわち、ケーブルを接続先に近い方に配置することができ、ケーブルの長さを抑えることができる。
【0031】
図3に示す海洋構造物10では、第1Jチューブ12a及び第2Jチューブ12bは、支持体11の外側に設けられている。
ただし、モノパイル構造体である海洋構造物10において、Jチューブ12は支持体11の内側に設けられていてもよい。
【0032】
図4は、海洋構造物10がモノパイル構造体である場合の第2例である。
図4に示す海洋構造物10では、第1Jチューブ12a及び第2Jチューブ12bは、支持体11の内側に設けられている。
なお、第1Jチューブ12a及び第2Jチューブ12bのうち少なくとも1つが、支持体11の内側に設けられていてもよい。
【0033】
又は、モノパイル構造体である海洋構造物10では、Jチューブ12が設けられていなくてもよい。
図5は、海洋構造物10がモノパイル構造体である場合の第3例である。
図5に示す海洋構造物10には、Jチューブ12が設けられておらず、ケーブル101,102は、支持体11の内側に配置されている。
【0034】
上述したように、
図3に示す海洋構造物10では、Jチューブ12が支持体11の外側に複数設けられており、
図4に示す海洋構造物10では、Jチューブ12が支持体11の内側に複数設けられており、
図5に示す海洋構造物10では、Jチューブ12が設けられていない。
【0035】
ただし、本発明は、これらに限定されるものではなく、これらを組み合わせて用いてもよい。
すなわち、一部のJチューブ12が支持体11の外側に設けられ、他のJチューブ12が支持体11の内側に設けられていてもよい。
又は、一部のケーブルを支持するJチューブ12が支持体11の外側に設けられ、他のケーブルが支持体11の内側にJチューブ12に支持されずに配置されていてもよい。
又は、一部のケーブルを支持するJチューブ12が支持体11の内側に設けられ、他のケーブルが支持体11の内側にJチューブ12に支持されずに配置されていてもよい。
【0036】
海洋構造物群100においては、ジャケット構造体である海洋構造物10又はモノパイル構造体である海洋構造物10のうちいずれかのみが用いられてもよいし、両方が混在して設けられていてもよい。
【0037】
以上説明したように、本実施形態に係る海洋構造物群100によれば、複数の海洋構造物10同士を直列に接続することができる。
よって、例えば、海洋構造物群100において配置されるケーブルの総量を抑え、ケーブルの材料費を抑えることができる。
また、ケーブルの接続箇所を少なくすることで、施工及び運用をしやすくし、施工及び運用の費用を抑えることができる。
【0038】
また、上述のように、海洋構造物10において、ケーブルは、好ましくは各ケーブルの接続先に近い方に配置される。
これにより、ケーブルの長さを抑えることができる。
【0039】
図4に示すように、Jチューブ12が支持体11の内側に配置されている場合には、Jチューブ12が外側に露出しない。
そのため、Jチューブ12に対する波及び風の影響を抑えることができる。
又は、
図5に示すように、Jチューブ12が設けられておらず、ケーブル101,102が支持体11内に配置されている場合には、ケーブル101,102が外側に露出しない。
そのため、ケーブル101,102に対する波及び風の影響を抑えることができる。
ただし、本発明はこれらに限定されるものではなく、ケーブル101,102を支持するJチューブ12が設けられていない場合であっても、ケーブルが支持体11の外側に配置されていてもよい。
【0040】
本実施形態において、設置する場所の水深が浅く、例えば水深30m以下である場合には海洋構造物10としてはモノパイル構造体が適する。
また、モノパイル構造体を採用すると、構造を簡素なものすることができる。
又は、設置する場所の水深が深く、例えば水深30m以上60m以下である場合には海洋構造物10としてはジャケット構造体が適する。
海洋構造物群100が同一のウインドファームに設置される場合であっても、モノパイル構造体とジャケット構造体とが混在していてもよい。
これにより、海洋構造物群100内において、海洋構造物10それぞれの設置場所において水深が異なる場合であっても、設置場所の地盤に適した海洋構造物10を採用することができる。
ただし、本発明はこれらに限定されるものではなく、海洋構造物10は重力式基礎であってもよい。
【0041】
(第2実施形態)
次に、図面を参照し、本発明の一実施形態である第2実施形態に係る海洋構造物群100を説明する。
なお、本実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0042】
図6は、本実施形態に係る浮体式海洋構造物群200の斜視図である。
浮体式海洋構造物群200は、第1実施形態における杭式の海洋構造物10を浮体式海洋構造物20に代えた点で、海洋構造物群100と相違する。
【0043】
図6に示す浮体式海洋構造物群200は、同一のウインドファームにおいて、複数の洋上風車WMそれぞれを支持する浮体式海洋構造物20を、複数備える。
図6における浮体式海洋構造物群200は、第1浮体式海洋構造物20Aと、第2浮体式海洋構造物20Bと、を備える。
第1浮体式海洋構造物20A及び第2浮体式海洋構造物20Bは、それぞれ、第1実施形態の第1海洋構造物10A及び第2海洋構造物10Bに相当する。
ただし、浮体式海洋構造物群200が備える浮体式海洋構造物20の数は2つに限定されるものではない。
なお、以下の説明において、第1浮体式海洋構造物20Aと第2浮体式海洋構造物20Bとを区別しない場合には浮体式海洋構造物20と称呼する。
【0044】
図7は、浮体式海洋構造物20がセミサブ型浮体である場合の正面図である。
図7に示す浮体式海洋構造物20は、浮体式支持体21と、係留ライン22と、を備える。
浮体式支持体21は、中心柱21Aと、複数の支持柱21Bと、接続柱21Cと、を備える。
中心柱21Aは、鉛直方向に延び、洋上風車WMの下端が接続される。
支持柱21Bは、中心柱21Aの周囲に配置される。
接続柱21Cは、中心柱21Aと支持柱21Bとを接続する。
すなわち、浮体式支持体21は、洋上風車WMを支持可能な程度の浮力を有する。浮体式支持体21は、洋上に浮かぶことで配置される。
浮体式支持体21は、杭P等を介して海底に打設されていない点で、第1実施形態の支持体11と相違する。
係留ライン22は、一端が海底に接続され、他端が浮体式支持体21に接続される。
係留ライン22は、1つの浮体式支持体21に対して複数設けられている。
【0045】
なお、浮体式海洋構造物20において、第1ケーブル及び第2ケーブルは、海中において海流に合わせて移動可能に配置されていてもよい。
【0046】
図7に示す浮体式海洋構造物20によれば、浮体式海洋構造物20の設置場所についての対応可能な条件を幅広くすることができる。
【0047】
なお、本実施形態において、浮体式海洋構造物20はセミサブ型浮体に限定されるものではない。
浮体式海洋構造物20がセミサブ型浮体以外である場合について以下に説明する。
【0048】
図8は、浮体式海洋構造物20がスパー型浮体である場合の正面図である。
スパー型浮体である浮体式海洋構造物20では、浮体式支持体21は、
図8に示すように、鉛直方向に延び、洋上風車WMの下端が接続される1つの中心柱21Aを備える。
【0049】
図8に示す浮体式海洋構造物20によれば、浮体式海洋構造物20の製造を容易とすることができる。
【0050】
図9は、浮体式海洋構造物20がTLP(Tension Leg Platform)型浮体である場合の正面図である。
TLP型浮体である浮体式海洋構造物20では、浮体式支持体21は、
図9に示すように、鉛直方向に延び、洋上風車WMの下端が接続される中心柱21Aと、係留ライン22が接続される係留ライン接続部材21Dと、中心柱21Aと支持柱21Bとを接続する接続柱21Cと、を備える。
【0051】
図9に示す浮体式海洋構造物20によれば、浮体式海洋構造物20の設置に必要な領域を小さくすることができる。
【0052】
図10は、浮体式海洋構造物20がバージ型浮体である場合の正面図である。
バージ型浮体である浮体式海洋構造物20では、浮体式支持体21は、
図10に示すように、海面に浮かぶ浮体部21Eと、浮体部21Eの上面から延びる洋上風車WMとの接続部21Fとを備える。
【0053】
図10に示す浮体式海洋構造物20によれば、浮体式海洋構造物20を大量生産しやすくすることができる。
【0054】
浮体式海洋構造物群200においては、上述の各種類の浮体式支持体21のうち1種類のみが選択されて統一されていてもよいし、複数の種類の浮体式支持体21が混在して設けられていてもよい。
【0055】
以上説明したように、本実施形態に係る浮体式海洋構造物群200によっても、第1実施形態と同様に、複数の浮体式海洋構造物20同士を直列に接続することができる。
よって、例えば、浮体式海洋構造物群200において配置されるケーブルの総量を抑え、ケーブルの材料費を抑えることができる。
また、ケーブルの接続箇所を少なくすることで、施工及び運用をしやすくし、施工及び運用の費用を抑えることができる。
また、陸上の変電施設と複数の海洋構造物10とが並列に接続されている場合と比較して、変圧器の数を抑えることができる。
【0056】
なお、本発明の技術的範囲は第1,2実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、同一のウインドファームにおいて、海洋構造物10の各種と浮体式海洋構造物20の各種とが混在していてもよい。
なお、実施形態1では海洋構造物10が杭式である場合について説明し、実施形態2では浮体式海洋構造物群200について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明において、海洋構造物10は重力式であってもよい。
【0057】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0058】
100 海洋構造物群
10 海洋構造物
10A 第1海洋構造物
10B 第2海洋構造物
11 支持体
12 Jチューブ
12a 第1Jチューブ
12b 第2Jチューブ
13 支持部
101,102,103 ケーブル
200 浮体式海洋構造物群
20 浮体式海洋構造物
20A 第1浮体式海洋構造物
20B 第2浮体式海洋構造物
21 浮体式支持体
21A 中心柱
21B 支持柱
21C 接続柱
21D 係留ライン接続部材
21E 浮体部
21F 接続部
22 係留ライン
L レグ
MP モノパイル
P 杭
WM 洋上風車
【手続補正書】
【提出日】2023-11-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、ジャケット構造体であって、
前記ジャケット構造体は複数のレグを備え、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記レグに沿って配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項2】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、ジャケット構造体であって、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルは、前記レグに複数箇所で支持される、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項3】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、モノパイル構造体であって、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記モノパイル構造体の前記支持体の内側に配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項4】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、モノパイル構造体であって、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルは、前記モノパイル構造体の前記支持体に複数箇所で支持される、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項5】
前記海洋構造物群は、
第1海洋構造物と、
第2海洋構造物と、
を備え、
前記第1海洋構造物の前記支持体に接続される前記第2ケーブルの他端は、前記第2海洋構造物の前記支持体に接続され、
前記第1海洋構造物の前記支持体と前記第2ケーブルとの接続部は、前記第2海洋構造物に面する側に配置される、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の海洋構造物群。
【請求項6】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、ジャケット構造体であって、
前記ジャケット構造体は複数のレグを備え、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記レグに沿って配置されていることを特徴とする海洋構造物群。
【請求項7】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、ジャケット構造体であって、
前記第1Jチューブ及び前記第2Jチューブは、前記レグに複数箇所で支持される、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項8】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、モノパイル構造体であって、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記モノパイル構造体の前記支持体の内側に配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項9】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
前記複数の海洋構造物のうちの少なくとも1つが、モノパイル構造体であって、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルは、前記モノパイル構造体の前記支持体に複数箇所で支持される、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項10】
前記第1Jチューブ及び前記第2Jチューブの少なくとも一部は、前記ジャケット構造体の前記支持体の内側に配置されている、
ことを特徴とする請求項6または7に記載の海洋構造物群。
【請求項11】
前記第1Jチューブ及び前記第2Jチューブの少なくとも一部は、前記モノパイル構造体の前記支持体の内側に配置されている、
ことを特徴とする請求項8または9に記載の海洋構造物群。
【請求項12】
洋上風車を支持する浮体式の支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、前記1つの海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備であるスイッチギアに供給し、
前記スイッチギアは、前記支持体の内側又は前記洋上風車の内部に配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項13】
前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、セミサブ型浮体である、ことを特徴とする請求項12に記載の海洋構造物群。
【請求項14】
前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、スパー型浮体である、ことを特徴とする請求項12に記載の海洋構造物群。
【請求項15】
前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、TLP型浮体である、ことを特徴とする請求項12に記載の海洋構造物群。
【請求項16】
前記複数の浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、バージ型浮体である、ことを特徴とする請求項12に記載の海洋構造物群。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、ジャケット構造体であって、
前記ジャケット構造体は複数のレグを備え、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記レグに沿って配置され、
前記複数のレグは、前記ジャケット構造体の平面中心を挟んで対向する、一対の第1レグ及び第2レグを備え、
前記第1ケーブルは、前記第1レグにおける前記第2レグに対向する側の部分に沿って配置され、
前記第2ケーブルは、前記第2レグにおける前記第1レグに対向する側の部分に沿って配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項2】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、ジャケット構造体であって、
前記ジャケット構造体は複数のレグを備え、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルは、前記レグに複数箇所で支持され、
前記複数のレグは、前記ジャケット構造体の平面中心を挟んで対向する、一対の第1レグ及び第2レグを備え、
前記第1ケーブルは、前記第1レグから前記第2レグ側に突出する、複数の支持部に支持され、
前記第2ケーブルは、前記第2レグから前記第1レグ側に突出する、複数の支持部に支持されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項3】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、モノパイル構造体であって、
前記モノパイル構造体の前記支持体は、トランジションピースであり、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記トランジションピースの内側に配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項4】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、海底に打設されるモノパイル構造体であって、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記モノパイル構造体の前記支持体の内側に配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項5】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、モノパイル構造体であって、
前記モノパイル構造体の前記支持体は、トランジションピースであり、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルは、前記トランジションピースに支持される、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項6】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、海底に打設されるモノパイル構造体であって、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルは、前記モノパイル構造体の前記支持体に支持される、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項7】
前記海洋構造物群は、
第1海洋構造物と、
第2海洋構造物と、
を備え、
前記第1海洋構造物の前記支持体に接続される前記第2ケーブルの他端は、前記第2海洋構造物の前記支持体に接続され、
前記第1海洋構造物の前記支持体と前記第2ケーブルとの接続部は、前記第2海洋構造物に面する側に配置される、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の海洋構造物群。
【請求項8】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、ジャケット構造体であって、
前記ジャケット構造体は複数のレグを備え、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記レグに沿って配置され、
前記複数のレグは、前記ジャケット構造体の平面中心を挟んで対向する、一対の第1レグ及び第2レグを備え、
前記第1ケーブルは、前記第1レグにおける前記第2レグに対向する側の部分に沿って配置され、
前記第2ケーブルは、前記第2レグにおける前記第1レグに対向する側の部分に沿って配置されていることを特徴とする海洋構造物群。
【請求項9】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、ジャケット構造体であって、
前記ジャケット構造体は複数のレグを備え、
前記第1Jチューブ及び前記第2Jチューブは、前記レグに複数箇所で支持され、
前記複数のレグは、前記ジャケット構造体の平面中心を挟んで対向する、一対の第1レグ及び第2レグを備え、
前記第1Jチューブは、前記第1レグから前記第2レグ側に突出する、複数の支持部に支持され、
前記第2Jチューブは、前記第2レグから前記第1レグ側に突出する、複数の支持部に支持される、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項10】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、モノパイル構造体であって、
前記モノパイル構造体の前記支持体は、トランジションピースであり、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記トランジションピースの内側に配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項11】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、海底に打設されるモノパイル構造体であって、
前記第1ケーブル及び前記第2ケーブルの少なくとも一部は、前記モノパイル構造体の前記支持体の内側に配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項12】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、モノパイル構造体であって、
前記モノパイル構造体の前記支持体は、トランジションピースであり、
前記第1Jチューブ及び前記第2Jチューブは、前記トランジションピースに複数箇所で支持される、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項13】
洋上風車を支持する支持体と、
一端が前記支持体に接続され、内部に第1ケーブルが配置される第1Jチューブと、
一端が前記支持体に接続され、内部に第2ケーブルが配置される第2Jチューブと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備に供給し、
複数の前記海洋構造物のうちの少なくとも1つが、海底に打設されるモノパイル構造体であって、
前記第1Jチューブ及び前記第2Jチューブは、前記モノパイル構造体の前記支持体に複数箇所で支持される、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項14】
前記第1Jチューブ及び前記第2Jチューブの少なくとも一部は、前記ジャケット構造体の前記支持体の内側に配置されている、
ことを特徴とする請求項8または9に記載の海洋構造物群。
【請求項15】
前記第1Jチューブ及び前記第2Jチューブの少なくとも一部は、前記モノパイル構造体の前記支持体の内側に配置されている、
ことを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載の海洋構造物群。
【請求項16】
洋上風車を支持する浮体式の支持体と、
一端が前記支持体に接続される第1ケーブルと、
一端が前記支持体に接続される第2ケーブルと、
を備える海洋構造物を複数備えた海洋構造物群であって、
前記第1ケーブルは、前記支持体が支持する前記洋上風車に接続され、
前記第2ケーブルは、前記海洋構造物の1つと同一のウインドファームに存在する前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の電力を、1つの前記海洋構造物の前記支持体が支持する前記洋上風車の設備であるスイッチギアに供給し、
前記支持体は、浮体式支持体であり、
前記海洋構造物は、前記浮体式支持体を備える浮体式海洋構造物であり、
前記スイッチギアは、前記浮体式支持体の内側又は前記洋上風車の内部に配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物群。
【請求項17】
複数の前記浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、セミサブ型浮体である、ことを特徴とする請求項16に記載の海洋構造物群。
【請求項18】
複数の前記浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、スパー型浮体である、ことを特徴とする請求項16に記載の海洋構造物群。
【請求項19】
複数の前記浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、TLP型浮体である、ことを特徴とする請求項16に記載の海洋構造物群。
【請求項20】
複数の前記浮体式海洋構造物のうちの少なくとも1つが、バージ型浮体である、ことを特徴とする請求項16に記載の海洋構造物群。