IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 浜松ホトニクス株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-発光封体 図1
  • 特開-発光封体 図2
  • 特開-発光封体 図3
  • 特開-発光封体 図4
  • 特開-発光封体 図5
  • 特開-発光封体 図6
  • 特開-発光封体 図7
  • 特開-発光封体 図8
  • 特開-発光封体 図9
  • 特開-発光封体 図10
  • 特開-発光封体 図11
  • 特開-発光封体 図12
  • 特開-発光封体 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158400
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】発光封体
(51)【国際特許分類】
   H01J 65/04 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
H01J65/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073565
(22)【出願日】2023-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000236436
【氏名又は名称】浜松ホトニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140442
【弁理士】
【氏名又は名称】柴山 健一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 章夫
(72)【発明者】
【氏名】下牧 将
(72)【発明者】
【氏名】松代 悠
(72)【発明者】
【氏名】杉谷 光平
(57)【要約】      (修正有)
【課題】出力光の品質の向上を図ることができる発光封体を提供する。
【解決手段】発光封体1Aは、レーザ光L1をプラズマ領域Rに入射させるレーザ光入射窓部10A及びプラズマ光L2をプラズマ領域Rから出射させるプラズマ光出射窓部10Bを有する筐体2と、プラズマ領域Rに臨んでいる先端部を有する第1電極と、プラズマ領域Rに臨んでおり且つプラズマ領域Rを挟んで先端部31と向かい合っている先端部41を有する第2電極4と、第1電極3を保持しており、筐体2に固定されている絶縁性の第1保持部5と、筐体2内においてプラズマ領域R、先端部31及び先端部41を包囲しており、レーザ光入射窓部10Aに対応している光通過開口74、及びプラズマ光出射窓部10Bに対応している光通過開口75を有する絶縁性の包囲部7と、を備え、包囲部7の第1包囲部分71は、第1保持部5に設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマを発生させるためのガスを収容している筐体であって、前記プラズマが発生したプラズマ領域において前記プラズマを維持するための第1光を前記プラズマ領域に入射させる第1窓部、及び、前記プラズマから発せられた第2光を前記プラズマ領域から出射させる第2窓部を有する前記筐体と、
前記筐体内において前記プラズマ領域に臨んでいる第1先端部を有する第1電極と、
前記筐体内において前記プラズマ領域に臨んでおり且つ前記プラズマ領域を挟んで前記第1先端部と向かい合っている第2先端部を有する第2電極と、
前記第1電極を保持しており、前記筐体に固定されている絶縁性の第1保持部と、
前記筐体内において前記プラズマ領域、前記第1先端部及び前記第2先端部を包囲しており、前記第1窓部に対応している第1開口、及び前記第2窓部に対応している第2開口を有する絶縁性の包囲部と、を備え、
前記包囲部の少なくとも一部分は、前記第1保持部に設けられている、発光封体。
【請求項2】
前記第2電極を保持しており、前記筐体に固定されている絶縁性の第2保持部を更に備え、
前記包囲部は、第1包囲部分及び第2包囲部分を有し、
前記第1包囲部分は、前記一部分として前記第1保持部に設けられており、
前記第2包囲部分は、前記第2保持部に設けられている、請求項1に記載の発光封体。
【請求項3】
前記包囲部の全体は、前記第1保持部に設けられている、請求項1に記載の発光封体。
【請求項4】
前記筐体は、前記包囲部が配置された収容空間、及び前記収容空間から所定方向における一方の側に開口している第3開口を有し、
前記第1保持部は、前記第3開口の内側において、前記所定方向に沿って延在しており、
前記第3開口の内面及び前記第1保持部の外面の一方には、前記所定方向に沿って延在している溝が形成されており、
前記第3開口の前記内面及び前記第1保持部の前記外面の他方には、前記所定方向に沿って延在しており且つ前記溝内に配置された凸部が設けられている、請求項1~3のいずれか一項に記載の発光封体。
【請求項5】
前記筐体内からの気体の排出及び前記筐体内への気体の導入の少なくとも一方を行うための導電性の封止管を更に備え、
前記第1電極の一部及び前記封止管の一部は、前記第1保持部に埋設された状態で、互いに電気的に接続されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の発光封体。
【請求項6】
前記包囲部は、前記筐体内において前記プラズマ領域を含む包囲空間を画定しており、
前記第1窓部は、前記第1開口における前記包囲空間側の開口端に対して前記包囲空間とは反対側に位置しており、
前記第2窓部は、前記第2開口における前記包囲空間側の開口端に対して前記包囲空間とは反対側に位置しており、
前記第1開口及び前記第2開口の少なくとも一方は、前記包囲空間に対して狭められている、請求項1~3のいずれか一項に記載の発光封体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばレーザ励起光源に適用される発光封体に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザ励起光源に適用される発光封体として、プラズマを発生させるためのガスを収容している筐体と、筐体内においてプラズマ領域を含む包囲空間を画定している包囲部と、包囲空間内において向かい合っている一対の先端部を有する一対の電極と、を備える発光封体であって、筐体が、プラズマを維持するためのレーザ光をプラズマ領域に入射させるレーザ光入射窓部と、プラズマから発せられたプラズマ光をプラズマ領域から出射させるプラズマ光出射窓部と、を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような発光封体では、一対の電極間に電圧が印加されることで、包囲空間内のガスにおいてアーク放電が発生し、包囲空間内においてプラズマが発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第10008378号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような発光封体では、筐体内に包囲部が配置されていない場合に比べ、ガスが対流する空間が狭くなるため、当該空間においてガスに対流が発生しにくくなる。ガスの対流が強くなると、筐体外に出射したプラズマ光にノイズ成分が乗ってしまう等の悪影響が生じるため、ガスの対流を抑制することで、出力光の品質が低下することが抑制される。しかし、何らかの原因で発光封体が振動し、その振動が包囲部にまで伝わって包囲部が振動すると、それに起因して出力光の品質が低下するおそれがある。
【0005】
本発明は、出力光の品質の向上を図ることができる発光封体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の発光封体は、[1]「プラズマを発生させるためのガスを収容している筐体であって、前記プラズマが発生したプラズマ領域において前記プラズマを維持するための第1光を前記プラズマ領域に入射させる第1窓部、及び、前記プラズマから発せられた第2光を前記プラズマ領域から出射させる第2窓部を有する前記筐体と、前記筐体内において前記プラズマ領域に臨んでいる第1先端部を有する第1電極と、前記筐体内において前記プラズマ領域に臨んでおり且つ前記プラズマ領域を挟んで前記第1先端部と向かい合っている第2先端部を有する第2電極と、前記第1電極を保持しており、前記筐体に固定されている絶縁性の第1保持部と、前記筐体内において前記プラズマ領域、前記第1先端部及び前記第2先端部を包囲しており、前記第1窓部に対応している第1開口、及び前記第2窓部に対応している第2開口を有する絶縁性の包囲部と、を備え、前記包囲部の少なくとも一部分は、前記第1保持部に設けられている、発光封体」である。
【0007】
上記[1]に記載の発光封体では、筐体内においてプラズマ領域、第1電極の第1先端部、及び第2電極の第2先端部が絶縁性の包囲部によって包囲されている。これにより、筐体内に包囲部が配置されていない場合に比べ、ガスが対流する空間が狭くなるため、当該空間においてガスに対流が発生するのを抑制することができる。また、包囲部の少なくとも一部が、第1電極を筐体に固定している第1保持部に設けられている。つまり、第1電極を筐体に固定する第1保持部が包囲部の少なくとも一部分を兼ねているため、包囲部の少なくとも一部分は確実に筐体に固定されることとなり、包囲部が振動するのを抑制することができる。よって、上記[1]に記載の発光封体によれば、出力光の品質の向上を図ることができる。
【0008】
本発明の発光封体は、[2]「前記第2電極を保持しており、前記筐体に固定されている絶縁性の第2保持部を更に備え、前記包囲部は、第1包囲部分及び第2包囲部分を有し、前記第1包囲部分は、前記一部分として前記第1保持部に設けられており、前記第2包囲部分は、前記第2保持部に設けられている、上記[1]に記載の発光封体」であってもよい。当該[2]に記載の発光封体によれば、対流の発生を抑制するために好ましい形状の包囲部を精度良く形成することができると共に、2つの保持部で包囲部を安定的に支持することができる。
【0009】
本発明の発光封体は、[3]「前記包囲部の全体は、前記第1保持部に設けられている、上記[1]に記載の発光封体」であってもよい。当該[3]に記載の発光封体によれば、簡素な構造で確実に包囲部を安定的に支持することができる。
【0010】
本発明の発光封体は、[4]「前記筐体は、前記包囲部が配置された収容空間、及び前記収容空間から所定方向における一方の側に開口している第3開口を有し、前記第1保持部は、前記第3開口の内側において、前記所定方向に沿って延在しており、前記第3開口の内面及び前記第1保持部の外面の一方には、前記所定方向に沿って延在している溝が形成されており、前記第3開口の前記内面及び前記第1保持部の前記外面の他方には、前記所定方向に沿って延在しており且つ前記溝内に配置された凸部が設けられている、上記[1]~[3]のいずれか一つに記載の発光封体」であってもよい。当該[4]に記載の発光封体によれば、発光封体の製造時に、筐体の第3開口を介して、筐体の収容空間内に包囲部を配置すると共に筐体の第3開口の内側に第1保持部を配置することで、筐体の第1窓部に包囲部の第1開口を対応させると共に筐体の第2窓部に包囲部の第2開口を対応させることができる。また、製造された発光封体において、筐体の第1窓部に包囲部の第1開口が対応し且つ筐体の第2窓部に包囲部の第2開口が対応した状態を確実に維持することができる。
【0011】
本発明の発光封体は、[5]「前記筐体内からの気体の排出及び前記筐体内への気体の導入の少なくとも一方を行うための導電性の封止管を更に備え、前記第1電極の一部及び前記封止管の一部は、前記第1保持部に埋設された状態で、互いに電気的に接続されている、上記[1]~[4]のいずれか一つに記載の発光封体」であってもよい。当該[5]に記載の発光封体によれば、筐体内からの気体の排出及び筐体内への気体の導入の少なくとも一方を行うことに封止管を用いることのみならず、第1電極を外部の配線に電気的に接続することにも封止管を用いることができるため、例えば封止管が第1保持部とは別に筐体に設けられている場合に比べ、発光封体をコンパクトに構成することができる。
【0012】
本発明の発光封体は、[6]「前記包囲部は、前記筐体内において前記プラズマ領域を含む包囲空間を画定しており、前記第1窓部は、前記第1開口における前記包囲空間側の開口端に対して前記包囲空間とは反対側に位置しており、前記第2窓部は、前記第2開口における前記包囲空間側の開口端に対して前記包囲空間とは反対側に位置しており、前記第1開口及び前記第2開口の少なくとも一方は、前記包囲空間に対して狭められている、上記[1]~[5]のいずれか一つに記載の発光封体」であってもよい。当該[6]に記載の発光封体によれば、第1開口及び第2開口の両方が包囲空間に対して狭められていない場合に比べ、包囲空間内のガスが筐体外の環境の影響を受けにくくなるため、筐体外の環境に起因するガスの対流の発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、出力光の品質の向上を図ることができる発光封体を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態の発光封体の断面図である。
図2図1に示されるII-II線に沿っての発光封体の断面図である。
図3図1に示されるIII-III線に沿っての発光封体の断面図である。
図4】第2実施形態の発光封体の断面図である。
図5】第3実施形態の発光封体の断面図である。
図6図5に示されるVI-VI線に沿っての発光封体の断面図である。
図7図5に示されるVII-VII線に沿っての発光封体の断面図である。
図8】第4実施形態の発光封体の断面図である。
図9図8に示されるIX-IX線に沿っての発光封体の断面図である。
図10図8に示されるX-X線に沿っての発光封体の断面図である。
図11】第5実施形態の発光封体の断面図である。
図12図11に示されるXII-XII線に沿っての発光封体の断面図である。
図13図11に示されるXIII-XIII線に沿っての発光封体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
【0016】
図1図2及び図3に示されるように、第1実施形態の発光封体1Aは、筐体2、第1電極3、第2電極4、第1保持部5、第2保持部6、包囲部7及び封入管8を備えている。筐体2は、プラズマを発生させるためのガスGを収容している。ガスGは、例えばキセノンガスである。発光封体1Aでは、プラズマを維持するためのレーザ光(第1光)L1がプラズマ領域R(ガスGにおいてプラズマが発生した領域)に入射し、プラズマから発せられたプラズマ光(第2光)L2がプラズマ領域Rから出射する。なお、プラズマから発せられたプラズマ光L2は、実際にはプラズマ領域Rを中心に全方位に放射的に発生するが、便宜上、出力光としてのプラズマ光L2のみ図示する。レーザ光L1の波長は、例えば800nm~1100nm程度であり、プラズマ光L2の波長は、例えば120nm~20μm程度である。発光封体1Aは、レーザ励起光源に適用される装置である。
【0017】
筐体2は、本体部20、レーザ光入射窓部(第1窓部)10A、二つのプラズマ光出射窓部(第2窓部)10B,10C、及びレーザ光出射窓部10Dを有している。本体部20は、Y軸方向に沿って延在している略円筒状の部材である。本体部20には、収容空間21、四つの窓部用開口22,23,24,25、及び二つの電極用開口(第3開口)26,27が形成されている。収容空間21は、Y軸方向に沿って本体部20の中央付近に位置しており、プラズマ領域Rを含んでいる。本体部20の材料は、例えばステンレス鋼等の金属材料である。
【0018】
窓部用開口22は、収容空間21からZ軸方向(Y軸方向に垂直な方向)における一方側に開口している。窓部用開口22は、二つの開口22a,22bによって構成されている。開口22aは、開口22bに対してZ軸方向における一方側に位置している開口である。開口22aの内側の空間は、略円柱状である。開口22bは、収容空間21側の開口端22cが収容空間21とは反対側の開口端22dよりも小さいテーパ状の開口である。開口端22dは、開口22aの底面に位置している。窓部用開口25は、収容空間21からZ軸方向における他方側に開口している。窓部用開口25は、二つの開口25a,25bによって構成されている。開口25aは、開口25bに対してZ軸方向における一方側に位置している開口である。開口25aの内側の空間は、略円柱状である。開口25bは、収容空間21側の開口端25cが収容空間21とは反対側の開口端25dよりも小さいテーパ状の開口である。開口端25dは、開口25aの底面に位置している。
【0019】
窓部用開口23は、収容空間21からX軸方向(Y軸方向及びZ軸方向の両方向に垂直な方向)における一方側に開口している。窓部用開口23は、二つの開口23a,23bによって構成されている。開口23aは、開口23bに対してX軸方向における一方側に位置している開口である。開口23aの内側の空間は、略円柱状である。開口23bは、収容空間21側の開口端23cが収容空間21とは反対側の開口端23dよりも小さいテーパ状の開口である。開口端23dは、開口23aの底面に位置している。窓部用開口24は、収容空間21からX軸方向における他方側に開口している。窓部用開口24は、二つの開口24a,24bによって構成されている。開口24aは、開口24bに対してX軸方向における一方側に位置している開口である。開口24aの内側の空間は、略円柱状である。開口24bは、収容空間21側の開口端24cが収容空間21とは反対側の開口端24dよりも小さいテーパ状の開口である。開口端24dは、開口24aの底面に位置している。
【0020】
電極用開口26は、収容空間21からY軸方向における一方側に開口している。電極用開口26の内面26aには、Y軸方向に沿って延在している溝28Aが形成されている。溝28Aは、Z軸方向に沿って第1保持部5とは反対側へ向かって窪んでいる。溝28Aは、Y軸方向に沿って筐体2の外部に開口している。電極用開口27は、収容空間21からY軸方向における他方側に開口している。電極用開口27の内面27aには、Y軸方向に沿って延在している溝28Bが形成されている。溝28Bは、Z軸方向に沿って第2保持部6とは反対側へ向かって窪んでいる。溝28Bは、Y軸方向に沿って筐体2の外部に開口している。
【0021】
レーザ光入射窓部10Aは、窓部用開口22を気密に封止している。レーザ光入射窓部10Aは、開口22aに位置しており、開口22bの全体を覆っている。レーザ光入射窓部10Aは、レーザ光L1をプラズマ領域Rに入射させる。発光封体1Aでは、レーザ光入射窓部10Aは、Z軸方向に平行な光軸A1に沿ってレーザ光L1をプラズマ領域Rに入射させる。換言すれば、レーザ光L1の光軸はA1である。
【0022】
レーザ光入射窓部10Aは、窓部材11を有している。窓部材11は、光軸A1を中心線とし且つZ軸方向を厚さ方向とする板状に形成されている。窓部材11は、レーザ光L1を透過させる。窓部材11の材料は、少なくともレーザ光L1の波長に関して透過性を有する光透過性材料であって、例えばサファイアである。窓部材11の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、開口22aの内面に気密に接合されている。
【0023】
プラズマ光出射窓部10Bは、窓部用開口23を気密に封止している。プラズマ光出射窓部10Bは、開口23aに位置しており、開口23bの全体を覆っている。プラズマ光出射窓部10Bは、プラズマ光L2をプラズマ領域RからX軸方向の一方側へ出射させる。プラズマ光出射窓部10Cは、窓部用開口24を気密に封止している。プラズマ光出射窓部10Cは、開口24aに位置しており、開口24bの全体を覆っている。プラズマ光出射窓部10Cは、プラズマ光L2をプラズマ領域RからX軸方向の他方側へ出射させる。発光封体1Aでは、各プラズマ光出射窓部10B,10Cは、X軸方向に平行な光軸A2に沿ってプラズマ光L2をプラズマ領域Rから出射させる。換言すれば、プラズマ光L2の光軸はA2である。なお、光軸A1と光軸A2とは、プラズマ領域Rの中心において交わっており、本実施形態においては垂直に交わっている。
【0024】
プラズマ光出射窓部10Bは、窓部材13を有している。窓部材13は、光軸A2を中心線とし且つX軸方向を厚さ方向とする板状に形成されている。窓部材13は、プラズマ光L2を透過させる。窓部材13の材料は、少なくともプラズマ光L2の波長に関して透過性を有する光透過性材料であって、例えばダイヤモンド、サファイア又はフッ化マグネシウムである。窓部材13の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、開口23aの内面に気密に接合されている。
【0025】
プラズマ光出射窓部10Cは、窓部材15を有している。窓部材15は、光軸A2を中心線とし且つX軸方向を厚さ方向とする板状に形成されている。窓部材15は、プラズマ光L2を透過させる。窓部材15の材料は、少なくともプラズマ光L2の波長に関して透過性を有する光透過性材料であって、例えばダイヤモンド、サファイア又はフッ化マグネシウムである。窓部材15の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、開口24aの内面に気密に接合されている。
【0026】
レーザ光出射窓部10Dは、窓部用開口25を気密に封止している。レーザ光出射窓部10Dは、開口25aに位置しており、開口25bの全体を覆っている。レーザ光出射窓部10Dは、プラズマ領域Rを透過したレーザ光L1をプラズマ領域Rから出射させる。本実施形態においては、プラズマを透過したレーザ光L1に加え、プラズマ領域Rからレーザ光出射窓部10D側に出射されたプラズマ光L2も出射させるが、図面の簡略化のために図示はしない。なお、レーザ光出射窓部10Dから出射されるプラズマ光L2の光軸はレーザ光L1と同軸である。発光封体1Aでは、レーザ光出射窓部10Dは、光軸A1に沿ってレーザ光L1をプラズマ領域Rから出射させる。換言すれば、レーザ光出射窓部10Dからの出射光は、レーザ光L1の光軸A1と同軸の光軸を有する。
【0027】
レーザ光出射窓部10Dは、窓部材17を有している。窓部材17は、光軸A1を中心とし且つZ軸方向を厚さ方向とする板状に形成されている。窓部材17は、レーザ光L1を透過させる。窓部材17の材料は、少なくともレーザ光L1の波長に関して透過性を有する光透過性材料であり、より好ましくはレーザ光L1の波長に加えてプラズマ光L2の波長に関しても透過性を有する光透過性材料である。本実施形態においては、窓部材17の材料は、レーザ光L1およびプラズマ光L2の両方の波長に関して透過性を有する材料であって、例えばサファイアである。窓部材17の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、開口25aの内面に気密に接合されている。
【0028】
第1電極3は、筐体2外から、筐体2の電極用開口26と、後述する包囲部7の電極用開口78とを介して、包囲部7が画定する包囲空間73内に延在している。発光封体1Aでは、第1電極3は、Y軸方向に延在している棒状の部材である。第1電極3の材料は、例えばタングステン等の高融点金属材料である。第1電極3の先端部(第1先端部)31は、筐体2内においてプラズマ領域Rに臨んでいる。発光封体1Aでは、第1電極3の先端部31は、包囲空間73内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、包囲部7によって包囲されている。
【0029】
第1保持部5は、Y軸方向に沿って延在している絶縁性の部材であり、第1電極3を保持している。第1保持部5の材料は、高温耐性を有する絶縁材料であって、例えばセラミックである。第1保持部5は、本体部51及び筒状部52を有している。本体部51の一部は筐体2の内部に位置しており、本体部51の残部は筐体2の外部に位置している。筒状部52は、本体部51のうち筐体2の外部に位置している部分に設けられている。筒状部52は、本体部51に対してプラズマ領域Rとは反対側に位置している。本体部51には、Y軸方向に沿って本体部51を貫通している貫通孔51aが形成されている。貫通孔51aは、筒状部52の内側に開口している。貫通孔51a内には、第1電極3の中間部32が配置されている。中間部32の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、貫通孔51aの内面に気密に接合されている。筒状部52の内側には、第1電極3の基端部33が配置されている。
【0030】
第1保持部5は、筐体2に固定されている。発光封体1Aでは、第1保持部5は、筒状の接続部材9Aを介して筐体2に固定されている。接続部材9Aは、筒状部91A及び内向きフランジ部92Aを有している。内向きフランジ部92Aは、筒状部91Aにおける筐体2とは反対側の端部に設けられている。接続部材9Aの材料は、例えばコバール等の金属材料である。内向きフランジ部92Aは、例えば金属ロウ材等の接合材によって、第1保持部5の本体部51に設けられた外向きフランジ部53に気密に接合されている。筒状部91Aにおける筐体2側の端部は、例えばレーザ溶接によって、筐体2に気密に接合されている。
【0031】
第1保持部5の外面5aには、Y方向に沿って延在している凸部54が設けられている。凸部54は、Z軸方向に沿って筐体2へ向かって突出している。凸部54は、筐体2の溝28A内に配置されている。Y軸方向を中心とした周方向に沿った凸部54の幅は、当該周方向に沿った溝28Aの幅に比べ、僅かに狭くなっている。
【0032】
第2電極4は、筐体2外から、筐体2の電極用開口27と、後述する包囲部7の電極用開口79とを介して、包囲部7が画定する包囲空間73内に延在している。発光封体1Aでは、第2電極4は、Y軸方向に延在している棒状の部材である。第2電極4の材料は、例えばタングステン等の高融点金属材料である。第2電極4の先端部(第2先端部)41は、筐体2内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、プラズマ領域Rを挟んで第1電極3の先端部31と向かい合っている。発光封体1Aでは、第2電極4の先端部41は、包囲空間73内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、包囲部7によって包囲されている。
【0033】
第2保持部6は、Y軸方向に沿って延在している絶縁性の部材であり、第2電極4を保持している。第2保持部6は、例えばセラミック等の高温耐性を有する絶縁材料からなる。第2保持部6は、本体部61及び筒状部62を有している。本体部61の一部は筐体2の内部に位置しており、本体部61の残部は筐体2の外部に位置している。筒状部62は、本体部61のうち筐体2の外部に位置している部分に設けられている。筒状部62は、本体部61に対してプラズマ領域Rとは反対側に位置している。本体部61には、Y軸方向に沿って本体部61を貫通している貫通孔61aが形成されている。貫通孔61aは、筒状部62の内側に開口している。貫通孔61a内には、第2電極4の中間部42が配置されている。中間部42の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、貫通孔61aの内面に気密に接合されている。筒状部62の内側には、第2電極4の基端部43が配置されている。
【0034】
第2保持部6は、筐体2に固定されている。発光封体1Aでは、第2保持部6は、筒状の接続部材9Bを介して筐体2に固定されている。接続部材9Bは、筒状部91B及び内向きフランジ部92Bを有している。内向きフランジ部92Bは、筒状部91Bにおける筐体2とは反対側の端部に設けられている。接続部材9Bの材料は、例えばコバール等の金属材料である。内向きフランジ部92Bは、例えば金属ロウ材等の接合材によって、第2保持部6の本体部61に設けられた外向きフランジ部63に気密に接合されている。筒状部91Bにおける筐体2側の端部は、例えばレーザ溶接によって、筐体2に気密に接合されている。
【0035】
第2保持部6の外面6aには、Y方向に沿って延在している凸部64が設けられている。凸部64は、Z軸方向に沿って筐体2へ向かって突出している。凸部64は、筐体2の溝28B内に配置されている。Y軸方向を中心とした周方向に沿った凸部64の幅は、当該周方向に沿った溝28Bの幅に比べ、僅かに狭くなっている。
【0036】
包囲部7は、筐体2の収容空間21内に配置されている絶縁性の部材である。包囲部7の材料は、高温耐性を有する絶縁材料であって、例えばセラミックである。包囲部7は、第1包囲部分71及び第2包囲部分72を有している。第1包囲部分71及び第2包囲部分72にわたって、包囲空間73、及び四つの光通過開口74,75,76,77が形成されている。第1包囲部分71には、電極用開口78が形成されている。第2包囲部分72には、電極用開口79が形成されている。第1包囲部分71及び第2包囲部分72は、互いに当接している。
【0037】
包囲空間73は、プラズマ領域Rを含んでいる。光通過開口74は、包囲空間73からZ軸方向における一方側に開口している。光通過開口77は、包囲空間73からZ軸方向における他方側に開口している。光通過開口75は、包囲空間73からX軸方向における一方側に開口している。光通過開口76は、包囲空間73からX軸方向における他方側に開口している。電極用開口78は、包囲空間73からY軸方向における一方側に開口している。電極用開口79は、包囲空間73からY軸方向における他方側に開口している。
【0038】
光通過開口(第1開口)74は、レーザ光入射窓部10Aに対応している。すなわち、プラズマ領域Rとレーザ光入射窓部10Aとが並んでいる方向(発光封体1Aでは、Z軸方向)から見た場合に、光通過開口74は、レーザ光入射窓部10Aと重なっている。発光封体1Aでは、光通過開口74の中心線は、レーザ光入射窓部10Aの中心線に一致しており(すなわち、光軸A1に一致しており)、光通過開口74は、Z軸方向から見た場合にレーザ光入射窓部10Aに含まれている。光通過開口74は、包囲空間73に対して狭められている。すなわち、プラズマ領域Rと光通過開口74とが並んでいる方向(発光封体1Aでは、Z軸方向)から見た場合に、光通過開口74における包囲空間73側の開口端74aが包囲空間73に含まれている。発光封体1Aでは、光通過開口74は、包囲空間73側の開口端74aが包囲空間73とは反対側の開口端74bよりも小さいテーパ状の開口である。レーザ光入射窓部10Aは、光通過開口74の外側に位置している。
【0039】
光通過開口(第2開口)75は、プラズマ光出射窓部10Bに対応している。すなわち、プラズマ領域Rとプラズマ光出射窓部10Bとが並んでいる方向(発光封体1Aでは、X軸方向)から見た場合に、光通過開口75は、プラズマ光出射窓部10Bと重なっている。発光封体1Aでは、光通過開口75の中心線は、プラズマ光出射窓部10Bの中心線に一致しており(すなわち、光軸A2に一致しており)、光通過開口75は、X軸方向から見た場合にプラズマ光出射窓部10Bに含まれている。光通過開口75は、包囲空間73に対して狭められている。すなわち、プラズマ領域Rと光通過開口75とが並んでいる方向(発光封体1Aでは、X軸方向)から見た場合に、光通過開口75における包囲空間73側の開口端75aが包囲空間73に含まれている。発光封体1Aでは、光通過開口75は、包囲空間73側の開口端75aが包囲空間73とは反対側の開口端75bよりも小さいテーパ状の開口である。プラズマ光出射窓部10Bは、光通過開口75の外側に位置している。
【0040】
光通過開口(第2開口)76は、プラズマ光出射窓部10Cに対応している。すなわち、プラズマ領域Rとプラズマ光出射窓部10Cとが並んでいる方向(発光封体1Aでは、X軸方向)から見た場合に、光通過開口76は、プラズマ光出射窓部10Cと重なっている。発光封体1Aでは、光通過開口76の中心線は、プラズマ光出射窓部10Cの中心線に一致しており(すなわち、光軸A2に一致しており)、光通過開口76は、X軸方向から見た場合にプラズマ光出射窓部10Cに含まれている。光通過開口76は、包囲空間73に対して狭められている。すなわち、プラズマ領域Rと光通過開口76とが並んでいる方向(発光封体1Aでは、X軸方向)から見た場合に、光通過開口76における包囲空間73側の開口端76aが包囲空間73に含まれている。発光封体1Aでは、光通過開口76は、包囲空間73側の開口端76aが包囲空間73とは反対側の開口端76bよりも小さいテーパ状の開口である。プラズマ光出射窓部10Cは、光通過開口76の外側に位置している。
【0041】
光通過開口77は、レーザ光出射窓部10Dに対応している。すなわち、プラズマ領域Rとレーザ光出射窓部10Dとが並んでいる方向(発光封体1Aでは、Z軸方向)から見た場合に、光通過開口77は、レーザ光出射窓部10Dと重なっている。発光封体1Aでは、光通過開口77の中心線は、レーザ光出射窓部10Dの中心線に一致しており(すなわち、光軸A1に一致しており)、光通過開口77は、Z軸方向から見た場合にレーザ光出射窓部10Dに含まれている。光通過開口77は、包囲空間73に対して狭められている。すなわち、プラズマ領域Rと光通過開口77とが並んでいる方向(発光封体1Aでは、Z軸方向)から見た場合に、光通過開口77における包囲空間73側の開口端77aが包囲空間73に含まれている。発光封体1Aでは、光通過開口77は、包囲空間73側の開口端77aが包囲空間73とは反対側の開口端77bよりも小さいテーパ状の開口である。レーザ光出射窓部10D、光通過開口77の外側に位置している。
【0042】
第1包囲部分71及び第2包囲部分72の材料は、高温耐性を有する絶縁材料であって、例えばセラミックである。特に白色のセラミックを用いた場合、プラズマ光L2を反射することでプラズマ光出射窓部10B及びプラズマ光出射窓部10Cから取り出す光量をより大きくすることができる。第1包囲部分71は、第1部分71A及び第2部分71Bを有している。第1部分71Aは、電極用開口78を画定している。第1包囲部分71は、電極用開口78が第1保持部5の貫通孔51aと連通した状態で、第1保持部5と一体で形成されている。つまり、第1包囲部分71は第1保持部5に設けられている。第2包囲部分72は、第3部分72A及び第4部分72Bを有している。第3部分72Aは、電極用開口79を画定している。第2包囲部分72は、電極用開口79が第2保持部6の貫通孔61aと連通した状態で、第2保持部6と一体で形成されている。つまり、第2包囲部分72は第2保持部6に設けられている。
【0043】
第2部分71Bは、電極用開口78からY軸方向の一方側に開口している滑らかな凹面状の内面71aを含んでいる。第4部分72Bは、電極用開口79からY軸方向の他方側に開口している滑らかな凹面状の内面72aを含んでいる。各内面71a,72aにおける曲率は、例えば滑らかに変化している。電極用開口78は、内面71aにおいて開口している。電極用開口79は、内面72aにおいて開口している。
【0044】
第2部分71Bは、光通過開口74のY軸方向における一方側の一部を画定しており、第4部分72Bは光通過開口74のY軸方向における他方側の残部を画定している。発光封体1Aでは、第2部分71Bには光通過開口74の一部に相当する切り欠きが設けられており、第4部分72Bには光通過開口74の残部に相当する切り欠きが設けられている。第2部分71Bは、光通過開口75のY軸方向における一方側の一部を画定しており、第4部分72Bは光通過開口75のY軸方向における他方側の残部を画定している。発光封体1Aでは、第2部分71Bには光通過開口75の一部に相当する切り欠きが設けられており、第4部分72Bには光通過開口75の残部に相当する切り欠きが設けられている。第2部分71Bは、光通過開口76のY軸方向における一方側の一部を画定しており、第4部分72Bは光通過開口76のY軸方向における他方側の残部を画定している。発光封体1Aでは、第2部分71Bには光通過開口76の一部に相当する切り欠きが設けられており、第4部分72Bには光通過開口76の残部に相当する切り欠きが設けられている。第2部分71Bは、光通過開口77のY軸方向における一方側の一部を画定しており、第4部分72Bは光通過開口77のY軸方向における他方側の残部を画定している。発光封体1Aでは、第2部分71Bには光通過開口77の一部に相当する切り欠きが設けられており、第4部分72Bには光通過開口77の残部に相当する切り欠きが設けられている。四つの光通過開口74,75,76,77は、各内面71a,72aにおいて開口している。
【0045】
包囲空間73は、収容空間21内において、第2部分71Bの内面71a、第4部分72Bの内面72a、四つの光通過開口74,75,76,77、及び二つの電極用開口78,79によって包囲されている。つまり、包囲部7は、筐体2内において包囲空間73を画定していると共に、筐体2内においてプラズマ領域Rを包囲している。第1電極3の先端部31は、包囲空間73内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、包囲部7によって包囲されている。第2電極4の先端部41は、包囲空間73内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、包囲部7によって包囲されている。
【0046】
筐体2の本体部20には、筐体2内からの気体の排出及び筐体2内への気体の導入を行うために、本実施形態においては収容空間21内を一度排気し、次いでガスGを封入するための封入孔29が形成されている。封入孔29には、封入管(封止管)8が接続されている。封入管8の材料は導電性材料であって、例えば銅等の金属材料である。封入管8における封入孔29とは反対側の端部は、封止されている。封入管8の外面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、封入孔29の内面に気密に接合されている。発光封体1Aでは、封入管8は、X軸方向に沿って延在している。
【0047】
以上のように構成された発光封体1Aでは、第1電極3を接地電位とする場合、第2電極4に負の電圧パルス又は正の電圧パルスが印加される。第2電極4を接地電位とする場合、第1電極3に負の電圧パルス又は正の電圧パルスが印加される。これにより、包囲空間73内のガスGにおいてアーク放電が発生し、第1電極3と第2電極4との間においてプラズマが発生する。このとき、レーザ光入射窓部10Aからプラズマ領域Rにレーザ光L1が入射することで、プラズマ領域Rにおいてプラズマが維持される。そして、プラズマから発せられたプラズマ光L2が、出力光として二つのプラズマ光出射窓部10B,10Cから外部に出射する。プラズマ領域Rを透過したレーザ光L1は、レーザ光出射窓部10Dから外部に出射する。
【0048】
以上説明したように、発光封体1Aでは、筐体2内においてプラズマ領域R、第1電極3の先端部31、及び第2電極4の先端部41が絶縁性の包囲部7によって包囲されている。これにより、筐体2内に包囲部7が配置されていない場合に比べ、ガスGが対流する空間が狭くなるため、当該空間においてガスGに対流が発生するのを抑制することができる。また、包囲部7の第1包囲部分71が、第1電極3を筐体2に固定している第1保持部5に設けられている。つまり、第1電極3を筐体2に固定する第1保持部5が包囲部7の少なくとも一部分を兼ねているため、包囲部7の少なくとも一部分は確実に筐体2に固定されることとなり、包囲部7が振動するのを抑制することができる。更に、当該空間が絶縁性の包囲部7によって包囲されているため、包囲部7がプラズマに影響を及ぼすことなく、プラズマを安定的に維持することができる。更に、包囲空間73内のガスGが金属製の筐体2によって冷却されるのを抑制できるため、対流を安定化することができ、対流によるプラズマへの影響を抑制し、プラズマを安定的に維持することができる。更に、包囲部7を介して第1電極3と第2電極4とが電気的に接続されてしまうことを抑制できるので、プラズマを確実に発生することができる。よって、発光封体1Aによれば、出力光の品質の向上を図ることができる。
【0049】
発光封体1Aは、第2電極4を保持しており、筐体2に固定されている絶縁性の第2保持部6を備え、包囲部7は、第1包囲部分71及び第2包囲部分72を有し、第1包囲部分71は、第1保持部5に設けられており、第2包囲部分72は、第2保持部6に設けられている。これにより、対流の発生を抑制するために好ましい形状の包囲部7を精度良く形成することができると共に、第1保持部5及び第2保持部6の2つの保持部で包囲部7を安定的に支持することができる。例えば包囲部7の形状は複雑であるため単一の部材で一体に形成することは困難だが、包囲部7を第1包囲部分71及び第2包囲部分72に分割して構成することで、包囲部7を精度良く形成することができる。
【0050】
発光封体1Aでは、筐体2は、包囲部7が配置された収容空間21、及び収容空間21からY軸方向における一方の側に開口している電極用開口26を有し、第1保持部5は、電極用開口26の内側において、Y軸方向に沿って延在しており、電極用開口26の内面26aには、Y軸方向に沿って延在している溝28Aが形成されており、第1保持部5の外面5aには、Y軸方向に沿って延在しており且つ溝28A内に配置された凸部54が設けられている。また、発光封体1Aでは、筐体2は、収容空間21からY軸方向における他方の側に開口している電極用開口27を有し、第2保持部6は、電極用開口27の内側において、Y軸方向に沿って延在しており、電極用開口27の内面27aには、Y軸方向に沿って延在している溝28Bが形成されており、第2保持部6の外面6aには、Y軸方向に沿って延在しており且つ溝28B内に配置された凸部64が設けられている。これにより、発光封体1Aの製造時に、筐体2の二つの電極用開口26,27を介して、筐体2の収容空間21内に包囲部7の第1包囲部分71及び第2包囲部分72を配置すると共に筐体2の二つの電極用開口26,27の内側に第1保持部5及び第2保持部6をそれぞれ配置することで、筐体2のレーザ光入射窓部10Aに包囲部7の光通過開口74を対応させると共に筐体2の二つのプラズマ光出射窓部10B,10Cに包囲部7の二つの光通過開口75,76をそれぞれ対応させることができる。また、製造された発光封体1Aにおいて、筐体2のレーザ光入射窓部10Aに包囲部7の光通過開口74が対応し且つ筐体2の二つのプラズマ光出射窓部10B,10Cに包囲部7の二つの光通過開口75,76がそれぞれ対応した状態を確実に維持することができる。
【0051】
発光封体1Aでは、包囲部7は、筐体2内においてプラズマ領域Rを含む包囲空間73を画定しており、レーザ光入射窓部10Aは、光通過開口74における包囲空間73側の開口端74aに対して包囲空間73とは反対側に位置しており、プラズマ光出射窓部10Bは、光通過開口75における包囲空間73側の開口端75aに対して包囲空間73とは反対側に位置しており、プラズマ光出射窓部10Cは、光通過開口76における包囲空間73側の開口端76aに対して包囲空間73とは反対側に位置しており、三つの光通過開口74,75,76は、包囲空間73に対して狭められている。これにより、三つの光通過開口74,75,76が包囲空間73に対して狭められていない場合に比べ、包囲空間73内のガスGが筐体2外の環境の影響を受けにくくなるため、筐体2外の環境に起因するガスGの対流の発生を抑制することができる。
[第2実施形態]
【0052】
図4に示されるように、第2実施形態の発光封体1Bは、封入管8Aの一部が第1保持部5に埋設されている点、及び、封入管8Bの一部が第2保持部6に埋設されている点で第1実施形態の発光封体1Aと主に相違している。以下、第2実施形態の発光封体1Bについて、第1実施形態の発光封体1Aとの相違点を中心に説明する。
【0053】
図4に示されるように、第1電極3は電極用開口26内から包囲部7が画定している包囲空間73内に延在している。第1電極3は、先端部(第1先端部)31、二つの中間部32A,32B、及び基端部33を有している。中間部32A及び基端部33の外径は、同じである。中間部32Bの外径は、中間部32A及び基端部33の外径に比べ、大きくなっている。第2電極4は電極用開口27内から包囲部7が画定している包囲空間73内に延在している。第2電極4は、先端部(第2先端部)41、二つの中間部42A,42B、及び基端部43を有している。中間部42A及び基端部43の外径は、同じである。中間部42Bの外径は、中間部42A及び基端部43の外径に比べ、大きくなっている。
【0054】
第1保持部5は、Y軸方向に沿って延在している絶縁性の部材であり、第1電極3を保持している。第1保持部5の材料は、高温耐性を有する絶縁材料であって、例えばセラミックである。第1保持部5は、本体部51を有している。本体部51の一部は筐体2の内部に位置しており、本体部51の残部は筐体2の外部に位置している。本体部51には、Y軸方向に沿って本体部51を貫通している貫通孔51aが形成されている。貫通孔51aは、二つの貫通孔51b,51cから構成されている。貫通孔51cの内径は、貫通孔51bの内径に比べ、大きくなっている。貫通孔51b内には、第1電極3の中間部32Aが配置されている。中間部32Aの側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、貫通孔51bの内面に気密に接合されている。貫通孔51c内には、第1電極3の中間部32B及び基端部33が配置されている。中間部32Bの側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、貫通孔51cの内面に気密に接合されている。
【0055】
発光封体1Bは、導電性の封入管(封止管)8Aを備えている。封入管8Aの材料は導電性材料であって、例えば銅等の金属材料である。封入管8Aは、Y軸方向に沿って延在している。封入管8Aには、一対の貫通孔8b,8cが形成されている。一対の貫通孔8b,8cは、Z軸方向に沿って封入管8Aを貫通している。本体部51には、貫通孔51dが形成されている。貫通孔51dは、Z軸方向に沿って本体部51を貫通しており、本体部51の貫通孔51cの内面において開口している。封入管8Aの一部は、封入管8Aの貫通孔8bが本体部51の貫通孔51dと連通した状態で、本体部51の貫通孔51c内に配置されている。本体部51の貫通孔51dは、筐体2の収容空間21と連通している。つまり、封入管8Aの内部は、封入管8Aの貫通孔8b及び本体部51の貫通孔51dを介して、筐体2の収容空間21と連通している。
【0056】
第1電極3の基端部33は、封入管8Aの内部に配置されている。基端部33の外面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、封入管8Aの内面に気密に接合されている。第1電極3及び封入管8Aは、互いに電気的に接続されている。封入管8Aの外面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、本体部51の貫通孔51cの内面に気密に接合されている。つまり、第1電極3の一部及び封入管8Aの一部は、第1保持部5に埋設された状態で、互いに電気的に接続されている。
【0057】
第2保持部6は、Y軸方向に沿って延在している絶縁性の部材であり、第2電極4を保持している。第2保持部6の材料は、高温耐性を有する絶縁材料であって、例えばセラミックである。第2保持部6は、本体部61を有している。本体部61の一部は筐体2の内部に位置しており、本体部61の残部は筐体2の外部に位置している。本体部61には、Y軸方向に沿って本体部61を貫通している貫通孔61aが形成されている。貫通孔61aは、二つの貫通孔61b,61cから構成されている。貫通孔61cの内径は、貫通孔61bの内径に比べ、大きくなっている。貫通孔61b内には、第2電極4の中間部42Aが配置されている。中間部42Aの側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、貫通孔61bの内面に気密に接合されている。貫通孔61c内には、第2電極4の中間部42B及び基端部43が配置されている。中間部42Bの側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、貫通孔61cの内面に気密に接合されている。
【0058】
発光封体1Bは、導電性の封入管(封止管)8Bを備えている。封入管8Bの材料は導電性材料であって、例えば銅等の金属材料である。封入管8Bは、Y軸方向に沿って延在している。封入管8Bには、一対の貫通孔8d,8eが形成されている。一対の貫通孔8d,8eは、Z軸方向に沿って封入管8Bを貫通している。本体部61には、貫通孔61dが形成されている。貫通孔61dは、Z軸方向に沿って本体部61を貫通しており、本体部61の貫通孔61cの内面において開口している。封入管8Bの一部は、封入管8Bの貫通孔8dが本体部61の貫通孔61dと連通した状態で、本体部61の貫通孔61c内に配置されている。本体部61の貫通孔61dは、筐体2の収容空間21と連通している。つまり、封入管8Bの内部は、封入管8Bの貫通孔8d及び本体部61の貫通孔61dを介して、筐体2の収容空間21と連通している。
【0059】
第2電極4の基端部43は、封入管8Bの内部に配置されている。基端部43の外面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、封入管8Bの内面に気密に接合されている。第2電極4及び封入管8Bは、互いに電気的に接続されている。封入管8Bの外面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、本体部61の貫通孔61cの内面に気密に接合されている。つまり、第2電極4の一部及び封入管8Bの一部は、第2保持部6に埋設された状態で、互いに電気的に接続されている。
【0060】
第1包囲部分71の第1部分71Aは、電極用開口78を画定している。第1包囲部分71は、電極用開口78が第1保持部5の貫通孔51bと連通した状態で、第1保持部5と一体で形成されている。つまり、第1包囲部分71は第1保持部5に設けられている。第2包囲部分72の第3部分72Aは、電極用開口79を画定している。第2包囲部分72は、電極用開口79が第2保持部6の貫通孔61bと連通した状態で、第2保持部6と一体で形成されている。つまり、第2包囲部分72は第2保持部6に設けられている。
【0061】
以上説明したように、発光封体1Bは、筐体2内からの気体の排出及び筐体2内への気体の導入を行うために、本実施形態においては収容空間21内を一度排気し、次いでガスGを封入するための二つの導電性の封入管8A,8Bを備え、第1電極3の一部及び封入管8Aの一部は、第1保持部5に埋設された状態で、互いに電気的に接続されており、第2電極4の一部及び封入管8Bの一部は、第2保持部6に埋設された状態で、互いに電気的に接続されている。これにより、筐体2内からの気体の排出及び筐体2内への気体の導入を行うことに封入管8Aを用いることのみならず、第1電極3を外部の配線に電気的に接続することにも封入管8Aを用いることができるため、例えば封入管8Aが第1保持部5とは別に筐体2に設けられている場合に比べ、発光封体1Bをコンパクトに構成することができる。また、筐体2内からの気体の排出及び筐体2内への気体の導入を行うことに封入管8Bを用いることのみならず、第2電極4を外部の配線に電気的に接続することにも封入管8Bを用いることができるため、例えば封入管8Bが第2保持部6とは別に筐体2に設けられている場合に比べ、発光封体1Bをコンパクトに構成することができる。
[第3実施形態]
【0062】
図5図6及び図7に示されるように、第3実施形態の発光封体1Cは、第2電極4が筐体2に保持されている点、及び包囲部7の全体が第1保持部5に設けられている点で、第1実施形態の発光封体1Aと主に相違している。以下、第3実施形態の発光封体1Cについて、第1実施形態の発光封体1Aとの相違点を中心に説明する。
【0063】
筐体2は、本体部20、レーザ光入射窓部10A、及び二つのプラズマ光出射窓部10B,10Cを有している。本体部20は、略直方体状の部材である。本体部20には、収容空間21、三つの窓部用開口22,23,24、及び二つの電極用開口26,27が形成されている。収容空間21は、プラズマ領域Rを含んでいる。窓部用開口22は、収容空間21からZ軸方向における一方側に開口している。窓部用開口23は、収容空間21からX軸方向における一方側に開口している。窓部用開口24は、収容空間21からX軸方向における他方側に開口している。電極用開口26は、収容空間21からY軸方向における一方側に開口している。電極用開口27は、収容空間21からY軸方向における他方側に開口している。本体部20の材料は、例えばステンレス鋼等の金属材料である。
【0064】
レーザ光入射窓部10Aは、窓部材11及び保持部材12を有している。窓部材11は、光軸A1を中心線とし且つZ軸方向を厚さ方向とする板状に形成されている。窓部材11は、レーザ光L1を透過させる。窓部材11の材料は、少なくともレーザ光L1の波長に関して透過性を有する光透過性材料であって、例えばサファイアである。保持部材12は、光軸A1を中心線とする筒状に形成されている。窓部材11は、保持部材12の内側に配置された状態で、保持部材12によって保持されている。保持部材12の材料は、例えばコバール等の金属材料である。窓部材11の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、保持部材12の内面に気密に接合されている。保持部材12の外面は、例えばレーザ溶接によって、窓部用開口22の内面に気密に接合されている。
【0065】
プラズマ光出射窓部10Bは、窓部材13及び保持部材14を有している。窓部材13は、光軸A2を中心線とし且つX軸方向を厚さ方向とする板状に形成されている。窓部材13は、プラズマ光L2を透過させる。窓部材13の材料は、少なくともプラズマ光L2の波長に関して透過性を有する光透過性材料であって、例えばダイヤモンド、サファイア又はフッ化マグネシウムである。保持部材14は、光軸A2を中心線とする筒状に形成されている。窓部材13は、保持部材14の内側に配置された状態で、保持部材14によって保持されている。保持部材14の材料は、例えばコバール等の金属材料である。窓部材13の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、保持部材14の内面に気密に接合されている。保持部材14の外面は、例えばレーザ溶接によって、窓部用開口23の内面に気密に接合されている。
【0066】
プラズマ光出射窓部10Cは、窓部材15及び保持部材16を有している。窓部材15は、光軸A2を中心線とし且つX軸方向を厚さ方向とする板状に形成されている。窓部材15は、プラズマ光L2を透過させる。窓部材15の材料は、少なくともプラズマ光L2の波長に関して透過性を有する光透過性材料であって、例えばダイヤモンド、サファイア又はフッ化マグネシウムである。保持部材16は、光軸A2を中心線とする筒状に形成されている。窓部材15は、保持部材16の内側に配置された状態で、保持部材16によって保持されている。保持部材16の材料は、例えばコバール等の金属材料である。窓部材15の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、保持部材16の内面に気密に接合されている。保持部材16の外面は、例えばレーザ溶接によって、窓部用開口24の内面に気密に接合されている。
【0067】
第1電極3は、筐体2外から、筐体2の電極用開口26と、包囲部7の電極用開口78とを介して、包囲部7が画定する包囲空間73内に延在している。発光封体1Cでは、第1電極3は、Y軸方向に延在している棒状の部材である。第1電極3の材料は、例えばタングステン等の高融点金属材料である。第1電極3の先端部31は、筐体2内においてプラズマ領域Rに臨んでいる。発光封体1Cでは、第1電極3の先端部31は、包囲空間73内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、包囲部7によって包囲されている。
【0068】
第1保持部5は、Y軸方向に沿って延在している絶縁性の部材であり、第1電極3を保持している。第1保持部5の材料は、高温耐性を有する絶縁材料であって、例えばセラミックである。第1保持部5は、本体部51及び筒状部52を有している。本体部51の一部は筐体2の内部に位置しており、本体部51の残部は筐体2の外部に位置している。筒状部52は、本体部51のうち筐体2の外部に位置している部分に設けられている。筒状部52は、本体部51に対してプラズマ領域Rとは反対側に位置している。本体部51には、Y軸方向に沿って本体部51を貫通している貫通孔51aが形成されている。貫通孔51aは、筒状部52の内側に開口している。貫通孔51a内には、第1電極3の中間部32が配置されている。中間部32の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、貫通孔51aの内面に気密に接合されている。筒状部52の内側には、第1電極3の基端部33が配置されている。
【0069】
第1保持部5は、筐体2に固定されている。発光封体1Cでは、第1保持部5は、筒状の接続部材9Aを介して筐体2に固定されている。接続部材9Aは、筒状部91A及び内向きフランジ部92Aを有している。内向きフランジ部92Aは、筒状部91Aにおける筐体2とは反対側の端部に設けられている。接続部材9Aの材料は、例えばコバール等の金属材料である。内向きフランジ部92Aは、例えば金属ロウ材等の接合材によって、第1保持部5の本体部51に設けられた外向きフランジ部53に気密に接合されている。筒状部91Aにおける筐体2側の端部は、例えばレーザ溶接によって、筐体2に気密に接合されている。
【0070】
第2電極4は、筐体2の電極用開口27内から包囲部7が画定する包囲空間73内に延在している。発光封体1Cでは、第2電極4は、Y軸方向に延在している棒状の部材である。第2電極4の材料は、例えばタングステン等の高融点金属材料である。第2電極4の先端部41は、筐体2内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、プラズマ領域Rを挟んで第1電極3の先端部31と向かい合っている。発光封体1Cでは、第2電極4の先端部41は、包囲空間73内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、包囲部7によって包囲されている。第2電極4の基端部43の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、電極用開口27の内面に気密に接合されている。
【0071】
包囲部7は、筐体2の収容空間21内に配置されている絶縁性の部材である。包囲部7には、包囲空間73、三つの光通過開口74,75,76、及び電極用開口78が形成されている。
【0072】
包囲空間73は、プラズマ領域Rを含んでいる。光通過開口74は、包囲空間73からZ軸方向における一方側に開口している。光通過開口75は、包囲空間73からX軸方向における一方側に開口している。光通過開口76は、包囲空間73からX軸方向における他方側に開口している。電極用開口78は、包囲空間73からY軸方向における一方側に開口している。
【0073】
光通過開口74は、レーザ光入射窓部10Aに対応している。すなわち、プラズマ領域Rとレーザ光入射窓部10Aとが並んでいる方向(発光封体1Cでは、Z軸方向)から見た場合に、光通過開口74は、レーザ光入射窓部10Aと重なっている。発光封体1Cでは、光通過開口74の中心線は、レーザ光入射窓部10Aの窓部材11の中心線に一致しており(すなわち、光軸A1に一致しており)、光通過開口74は、Z軸方向から見た場合にレーザ光入射窓部10Aの窓部材11に含まれている。光通過開口74は、包囲空間73に対して狭められている。すなわち、プラズマ領域Rと光通過開口74とが並んでいる方向(発光封体1Cでは、Z軸方向)から見た場合に、光通過開口74が包囲空間73に含まれている。レーザ光入射窓部10Aは、光通過開口74の外側に位置している。
【0074】
光通過開口75は、プラズマ光出射窓部10Bに対応している。すなわち、プラズマ領域Rとプラズマ光出射窓部10Bとが並んでいる方向(発光封体1Cでは、X軸方向)から見た場合に、光通過開口75は、プラズマ光出射窓部10Bと重なっている。発光封体1Cでは、光通過開口75の中心線は、プラズマ光出射窓部10Bの中心線に一致しており(すなわち、光軸A2に一致しており)、光通過開口75は、X軸方向から見た場合にプラズマ光出射窓部10Bに含まれている。光通過開口75は、包囲空間73に対して狭められている。すなわち、プラズマ領域Rと光通過開口75とが並んでいる方向(発光封体1Cでは、X軸方向)から見た場合に、光通過開口75における包囲空間73側の開口端75aが包囲空間73に含まれている。発光封体1Cでは、光通過開口75の内側の空間は、円柱状である。プラズマ光出射窓部10Bは、光通過開口75の外側に位置している。
【0075】
光通過開口76は、プラズマ光出射窓部10Cに対応している。すなわち、プラズマ領域Rとプラズマ光出射窓部10Cとが並んでいる方向(発光封体1Cでは、X軸方向)から見た場合に、光通過開口76は、プラズマ光出射窓部10Cと重なっている。発光封体1Cでは、光通過開口76の中心線は、プラズマ光出射窓部10Cの中心線に一致しており(すなわち、光軸A2に一致しており)、光通過開口76は、X軸方向から見た場合にプラズマ光出射窓部10Cに含まれている。光通過開口76は、包囲空間73に対して狭められている。すなわち、プラズマ領域Rと光通過開口76とが並んでいる方向(発光封体1Cでは、X軸方向)から見た場合に、光通過開口76における包囲空間73側の開口端76aが包囲空間73に含まれている。発光封体1Cでは、光通過開口76の内側の空間は、円柱状である。プラズマ光出射窓部10Cは、光通過開口76の外側に位置している。
【0076】
包囲部7の材料は、高温耐性を有する絶縁材料であって、例えばセラミックである。特に白色のセラミックを用いた場合、プラズマ光L2を反射することでプラズマ光出射窓部10B及びプラズマ光出射窓部10Cから取り出す光量をより大きくすることができる。包囲部7は、一体で形成された第1部分7A及び第2部分7Bを有している。第1部分7Aは、電極用開口78を画定している。包囲部7は、電極用開口78が第1保持部5の貫通孔51aと連通した状態で、第1保持部5と一体で形成されている。つまり、包囲部7の全体は第1保持部5に設けられている。
【0077】
第2部分7Bは、電極用開口78からY軸方向の一方側に開口している滑らかな凹面状の内面7a、及び内面7bを含んでいる。内面7bによって囲まれている空間は、円柱状である。内面7aにおける曲率は、例えば一定である。発光封体1Cでは、内面7aは、半球面状を呈している。電極用開口78は、内面7aにおいて開口している。三つの光通過開口74,75,76は、各内面7a,7bにおいて開口している。内面7bには、第2電極4が当接している。
【0078】
包囲空間73は、収容空間21内において、第2部分7Bの各内面7a,7b、三つの光通過開口74,75,76、及び電極用開口78によって包囲されている。つまり、包囲部7は、筐体2内において包囲空間73を画定していると共に、筐体2内においてプラズマ領域Rを包囲している。第1電極3の先端部31は、包囲空間73内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、包囲部7によって包囲されている。第2電極4の先端部41は、包囲空間73内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、包囲部7によって包囲されている。
【0079】
筐体2の本体部20には、筐体2内からの気体の排出及び筐体2内への気体の導入を行うために、本実施形態においては収容空間21内を一度排気し、次いでガスGを封入するための封入孔29が形成されている。封入孔29には、封入管8が接続されている。封入管8の材料は導電性材料であって、例えば銅等の金属材料である。封入管8における封入孔29とは反対側の端部は、封止されている。封入管8の外面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、封入孔29の内面に気密に接合されている。発光封体1Cでは、封入管8は、Y軸方向に沿って延在している。
【0080】
以上説明したように、発光封体1Cでは、包囲部7の全体は、第1保持部5に設けられている。これにより、簡素な構造で確実に包囲部7を安定的に支持することができる。
[第4実施形態]
【0081】
図8図9及び図10に示されるように、第4実施形態の発光封体1Dは、包囲部7が第1包囲部材7C及び第2包囲部材7Dを有している点、プラズマ光出射窓部10Bの一部が光通過開口75の内側に位置している点、及びプラズマ光出射窓部10Cの一部が光通過開口76の内側に位置している点で第3実施形態の発光封体1Cと主に相違している。以下、第3実施形態の発光封体1Dについて、第3実施形態の発光封体1Cとの相違点を中心に説明する。
【0082】
図8図9及び図10に示されるように、包囲部7には、包囲空間73、三つの光通過開口74,75,76、及び二つの電極用開口78,79が形成されている。包囲部7の材料は、高温耐性を有する絶縁材料であって、例えばセラミックである。特に白色のセラミックを用いた場合、プラズマ光L2を反射することでプラズマ光出射窓部10B及びプラズマ光出射窓部10Cから取り出す光量をより大きくすることができる。包囲部7は、第1包囲部材7C及び第2包囲部材7Dを有している。第1包囲部材7Cは、包囲空間73の大部分、二つの光通過開口74,76、及び二つの電極用開口78,79を画定している。第2包囲部材7Dは、光通過開口75、及び包囲空間73の光通過開口75側の一部を画定している。第1包囲部材7Cは、電極用開口78が第1保持部5の貫通孔51aと連通した状態で、第1保持部5と一体で形成されている。つまり、第1包囲部材7Cは第1保持部5に設けられている。プラズマ光出射窓部10Bの一部は、光通過開口75の内側に位置している。プラズマ光出射窓部10Cの一部は、光通過開口76の内側に位置している。
【0083】
以上説明したように、発光封体1Dでは、プラズマ光出射窓部10Bの一部は、光通過開口75の内側に位置しており、プラズマ光出射窓部10Cの一部は、光通過開口76の内側に位置している。これにより、ガスGに対流が発生するのをより確実に抑制することができる。
[第5実施形態]
【0084】
図11図12及び図13に示されるように、第5実施形態の発光封体1Eは、筐体2がレーザ光出射窓部10Dを有している点、第2電極4が第2保持部6によって保持されている点、包囲部7の第1包囲部分71が第1保持部5に設けられており、包囲部7の第2包囲部分72が第2保持部6に設けられている点、包囲部7がレーザ光通過窓部10Eを有している点で第3実施形態の発光封体1Cと主に相違している。以下、第5実施形態の発光封体1Eについて、第3実施形態の発光封体1Cとの相違点を中心に説明する。
【0085】
筐体2は、本体部20、レーザ光入射窓部10A、プラズマ光出射窓部10C、及びレーザ光出射窓部10Dを有している。本体部20は、略直方体状の部材である。本体部20には、収容空間21、三つの窓部用開口22,24,25、及び二つの電極用開口26,27が形成されている。収容空間21は、プラズマ領域Rを含んでいる。窓部用開口22は、収容空間21からZ軸方向における一方側に開口している。窓部用開口25は、収容空間21からZ軸方向における他方側に開口している。窓部用開口24は、収容空間21からX軸方向における一方側に開口している。電極用開口26は、収容空間21からY軸方向における一方側に開口している。電極用開口27は、収容空間21からY軸方向における他方側に開口している。本体部20の材料は、例えばステンレス鋼等の金属材料である。
【0086】
レーザ光出射窓部10Dは、窓部材17及び保持部材18を有している。窓部材17は、光軸A1を中心線とし且つZ軸方向を厚さ方向とする板状に形成されている。窓部材17は、レーザ光L1を透過させる。窓部材17の材料は、少なくともレーザ光L1の波長に関して透過性を有する光透過性材料であり、より好ましくはレーザ光L1の波長に加えてプラズマ光L2の波長に関しても透過性を有する光透過性材料である。本実施形態においては、窓部材17の材料は、レーザ光L1及びプラズマ光L2の両方の波長に関して透過性を有する材料であって、例えばサファイアである。保持部材18は、光軸A1を中心線とする筒状に形成されている。窓部材17は、保持部材18の内側に配置された状態で、保持部材18によって保持されている。保持部材18の材料は、例えばコバール等の金属材料である。窓部材17の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、保持部材18の内面に気密に接合されている。保持部材18の外面は、例えばレーザ溶接によって、窓部用開口25の内面に気密に接合されている。
【0087】
第2電極4は、筐体2外から、筐体2の電極用開口27と、包囲部7の電極用開口79とを介して、包囲部7が画定する包囲空間73内に延在している。発光封体1Eでは、第2電極4は、Y軸方向に延在している棒状の部材である。第2電極4の材料は、例えばタングステン等の高融点金属材料である。第2電極4の先端部41は、筐体2内においてプラズマ領域Rに臨んでいる。発光封体1Eでは、第2電極4の先端部41は、包囲空間73内においてプラズマ領域Rに臨んでおり、包囲部7によって包囲されている。
【0088】
第2保持部6は、Y軸方向に沿って延在している絶縁性の部材であり、第2電極4を保持している。第2保持部6の材料は、高温耐性を有する絶縁材料であって、例えばセラミックである。第2保持部6は、本体部61及び筒状部62を有している。本体部61の一部は筐体2の内部に位置しており、本体部61の残部は筐体2の外部に位置している。筒状部62は、本体部61のうち筐体2の外部に位置している部分に設けられている。筒状部62は、本体部61に対してプラズマ領域Rとは反対側に位置している。本体部61には、Y軸方向に沿って本体部61を貫通している貫通孔61aが形成されている。貫通孔61aは、筒状部62の内側に開口している。貫通孔61a内には、第2電極4の中間部42が配置されている。中間部42の側面は、例えば金属ロウ材等の接合材によって、貫通孔61aの内面に気密に接合されている。筒状部62の内側には、第2電極4の基端部43が配置されている。
【0089】
第2保持部6は、筐体2に固定されている。発光封体1Eでは、第2保持部6は、筒状の接続部材9Bを介して筐体2に固定されている。接続部材9Bは、筒状部91B及び内向きフランジ部92Bを有している。内向きフランジ部92Bは、筒状部91Bにおける筐体2とは反対側の端部に設けられている。接続部材9Bの材料は、例えばコバール等の金属材料である。内向きフランジ部92Bは、例えば金属ロウ材等の接合材によって、第2保持部6の本体部61に設けられた外向きフランジ部63に気密に接合されている。筒状部91Bにおける筐体2側の端部は、例えばレーザ溶接によって、筐体2に気密に接合されている。
【0090】
包囲部7には、包囲空間73、三つの光通過開口74,76,77、及び二つの電極用開口78,79が形成されている。包囲空間73は、プラズマ領域Rを含んでいる。光通過開口74は、包囲空間73からZ軸方向における一方側に開口している。光通過開口77は、包囲空間73からZ軸方向における他方側に開口している。光通過開口76は、包囲空間73からX軸方向における一方側に開口している。電極用開口78は、包囲空間73からY軸方向における一方側に開口している。電極用開口79は、包囲空間73からY軸方向における他方側に開口している。
【0091】
光通過開口77は、レーザ光出射窓部10Dに対応している。すなわち、プラズマ領域Rとレーザ光出射窓部10Dとが並んでいる方向(発光封体1Eでは、Z軸方向)から見た場合に、光通過開口77は、レーザ光出射窓部10Dと重なっている。発光封体1Eでは、光通過開口77の中心線は、レーザ光出射窓部10Dの中心線に一致しており(すなわち、光軸A1に一致しており)、光通過開口77は、Z軸方向から見た場合にレーザ光出射窓部10Dに含まれている。光通過開口77は、包囲空間73に対して狭められている。すなわち、プラズマ領域Rと光通過開口77とが並んでいる方向(発光封体1Eでは、Z軸方向)から見た場合に、光通過開口77における包囲空間73側の開口端77aが包囲空間73に含まれている。レーザ光出射窓部10D、光通過開口77の外側に位置している。
【0092】
包囲部7は、レーザ光通過窓部10Eを有している。レーザ光通過窓部10Eは、光通過開口77に配置されている。レーザ光通過窓部10Eは、レーザ光出射窓部10Dと向かい合っていると共に、プラズマ領域Rを挟んでレーザ光入射窓部10Aと向かい合っている。レーザ光通過窓部10Eは、プラズマを透過したレーザ光L1をプラズマ領域Rから出射させる。本実施形態においては、プラズマを透過したレーザ光L1に加え、プラズマ領域Rからレーザ光通過窓部10E側に出射されたプラズマ光L2も出射させるが、図面の簡略化のために図示はしない。なお、レーザ光通過窓部10Eから出射されるプラズマ光L2の光軸はレーザ光L1と同軸である。発光封体1Eでは、レーザ光通過窓部10Eは、光軸A1に沿ってレーザ光L1をプラズマ領域Rから出射させる。換言すれば、レーザ光通過窓部10Eからの出射光は、レーザ光L1の光軸A1と同軸の光軸を有する。レーザ光通過窓部10Eは、絶縁性の窓部材19を有している。窓部材19は、光軸A1を中心線とし且つZ軸方向を厚さ方向とする板状に形成されている。窓部材19は、レーザ光L1を透過させる。窓部材19の材料は、少なくともレーザ光L1の波長に関して透過性を有する光透過性材料であり、より好ましくはレーザ光L1の波長に加えてプラズマ光L2の波長に関しても透過性を有する光透過性材料である。本実施形態においては、窓部材19の材料は、レーザ光L1及びプラズマ光L2の両方の波長に関して透過性を有する材料であって、例えばサファイアである。レーザ光通過窓部10Eの光通過領域(レーザ光L1が通過する領域)は、遮光性を有する第1包囲部分71の壁部71bによって画定されている。発光封体1Eでは、窓部材19の光通過領域が壁部71bによって画定されている。換言すれば、プラズマ領域Rと光通過開口77とが並んでいる方向(発光封体1Eでは、Z軸方向)から見た場合に、窓部材19の光通過領域が壁部71bによって包囲されている。
【0093】
包囲部7は、第1包囲部分71及び第2包囲部分72を有している。第1包囲部分71は、包囲空間73の大部分、三つの光通過開口74,76,77、及び電極用開口78を画定している。第2包囲部分72は、電極用開口79、及び包囲空間73の電極用開口79側の一部を画定している。第1包囲部分71は、電極用開口78が第1保持部5の貫通孔51aと連通した状態で、第1保持部5と一体で形成されている。つまり、第1包囲部分71は第1保持部5に設けられている。第1包囲部分71は、電極用開口79が第2保持部6の貫通孔61aと連通した状態で、第2保持部6と一体で形成されている。つまり、第2包囲部分72は第2保持部6に設けられている。
【0094】
以上説明したように、発光封体1Eでは、包囲部7が、プラズマを透過したレーザ光L1をプラズマ領域Rから出射させるレーザ光通過窓部10Eを有している。したがって、ガスGに対流が発生しにくくなるようにガスGが対流する空間を狭くしても、当該空間に入射したレーザ光L1のうちプラズマを透過したレーザ光L1がレーザ光通過窓部10Eを透過するため、プラズマを透過したレーザ光L1の照射によって包囲部7が損傷を受けにくくなる。よって、発光封体1Eによれば、出力光の品質の向上及び装置としての寿命の向上の両立を図ることができる。
[変形例]
【0095】
本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、第1実施形態の発光封体1Aでは、電極用開口26の内面26aには、Y軸方向に沿って延在している溝28Aが形成されており、第1保持部5の外面5aには、Y軸方向に沿って延在しており且つ溝28A内に配置された凸部54が設けられていたが、第1保持部5の外面5aには、Y軸方向に沿って延在している溝が形成されていてもよく、電極用開口26の内面26aには、Y軸方向に沿って延在しており且つ当該溝内に配置された凸部が設けられていてもよい。同様に、第2保持部6の外面6aには、Y軸方向に沿って延在している溝が形成されていてもよく、電極用開口27の内面27aには、Y軸方向に沿って延在しており且つ当該溝内に配置された凸部が設けられていてもよい。
【0096】
第1実施形態の発光封体1Aでは、第1包囲部分71及び第2包囲部分72は、互いに当接していたが、第1包囲部分71及び第2包囲部分72の間には、包囲空間73におけるガスGの対流の経路とならない程度の隙間が設けられていてもよい。第3実施形態の発光封体1Cでは、包囲部7の第2部分7Bの内面7bが第2電極4に当接していたが、内面7b及び第2電極4の間には、包囲空間73におけるガスGの対流の経路とならない程度の隙間が設けられていてもよい。
【0097】
第1実施形態の発光封体1A及び第2実施形態の発光封体1Cでは、三つの光通過開口74,75,76のうち一つの開口が、包囲空間73に対して狭められていればよい。その場合にも、ガスGに対流が発生するのを確実に抑制することができる。
【0098】
第1実施形態の発光封体1Aでは、封入管8は、筐体2内からの気体の排出及び筐体2内への気体の導入を行っているが、封入管8は、筐体2内からの気体の排出及び筐体2内への気体の導入の少なくとも一方を行えばよい。第2実施形態の発光封体1Bでは、二つの封入管8A,8Bのそれぞれは、筐体2内からの気体の排出及び筐体2内への気体の導入を行っているが、二つの封入管8A,8Bのそれぞれは、筐体2内からの気体の排出及び筐体2内への気体の導入の少なくとも一方を行えばよい。
【符号の説明】
【0099】
1A,1B,1C,1D,1E…発光封体、2…筐体、3…第1電極、4…第2電極、5…第1保持部、5a,6a…外面、6…第2保持部、7…包囲部、26a,27a…内面、8,8A,8B…封入管、10A…レーザ光入射窓部(第1窓部)、10B,10C…プラズマ光出射窓部(第2窓部)、21…収容空間、22a,22b,23a,23b,24a,24b,25a,25b…開口、74a,75a,76a,77a…開口端、26,27…電極用開口(第3開口)、28A,28B…溝、31…先端部(第1先端部)、41…先端部(第2先端部)、54,64…凸部、71…第1包囲部分、72…第2包囲部分、73…包囲空間、74…光通過開口(第1開口)、75,76…光通過開口(第2開口)、G…ガス、L1…レーザ光(第1光)、L2…プラズマ光(第2光)、R…プラズマ領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13