(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158415
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】基板処理装置および基板処理方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
H01L21/304 648K
H01L21/304 651B
H01L21/304 648L
H01L21/304 651G
H01L21/304 651H
H01L21/304 651J
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073600
(22)【出願日】2023-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】山本 滋
(72)【発明者】
【氏名】永井 泰彦
(72)【発明者】
【氏名】岩田 敬次
(72)【発明者】
【氏名】秋山 剛志
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 明
(72)【発明者】
【氏名】藤井 大樹
(72)【発明者】
【氏名】合田 和樹
(72)【発明者】
【氏名】西野 陽祐
(72)【発明者】
【氏名】川井 侑哉
(72)【発明者】
【氏名】枝光 建治
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AA09
5F157AB03
5F157AB13
5F157AB34
5F157AB94
5F157CB14
5F157CE51
5F157CF04
5F157CF14
5F157CF60
5F157CF99
5F157DA15
5F157DA21
5F157DB33
(57)【要約】
【課題】特に、基板処理装置の外部において、非水溶性の撥水剤による配管詰まりおよび配管腐食を防止することができる基板処理装置および基板処理方法を提供する。
【解決手段】基板Wを処理する基板処理装置1は、基板Wに対して撥水処理を行うために、基板Wに非水溶性の撥水剤を供給する基板処理部2と、基板Wの撥水処理で生じた排液である、撥水剤を含有する撥水剤含有液に対して、撥水剤を分解する分解液を混入する分解液混入機構43と、撥水剤含有液と分解液の混合液を基板処理装置1の外部に排出する排出ユニット41と、を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板に対して撥水処理を行うために、前記基板に非水溶性の撥水剤を供給する基板処理部と、
前記基板の撥水処理で生じた排液である、前記撥水剤を含有する撥水剤含有液に対して、前記撥水剤を分解する分解液を混入する分解液混入機構と、
前記撥水剤含有液と前記分解液の混合液を前記基板処理装置の外部に排出する排出ユニットと、
を備えていることを特徴する基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置において、
前記基板処理部は、
前記基板を収容するチャンバと、
前記チャンバに収容された前記基板に前記撥水剤を供給する撥水剤ノズルと、を備え、
前記排出ユニットは、
一端が前記チャンバに接続されたチャンバ排液管と、
前記チャンバ排液管の他端が接続された混合部と、
一端が前記混合部に接続された混合部排液管と、を備え、
前記分解液混入機構は、前記混合部を介して、前記混合部を通過する前記撥水剤含有液に前記分解液を混入し、
前記排出ユニットは、前記混合部排液管を通じて前記混合液を前記基板処理装置の外部に排出することを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の基板処理装置において、
前記基板処理部は、
前記基板を収容するチャンバと、
前記チャンバに収容された前記基板に前記撥水剤を供給する撥水剤ノズルと、を備え、
前記排出ユニットは、
一端が前記チャンバに接続されたチャンバ排液管と、
前記チャンバ排液管の他端が接続された排液タンクと、
一端が前記排液タンクに接続されたタンク排液管と、を備え、
前記分解液混入機構は、前記排液タンクに設けられた供給口を介して、前記排液タンクに貯留される前記撥水剤含有液に前記分解液を混入し、
前記排出ユニットは、前記タンク排液管を通じて前記混合液を前記基板処理装置の外部に排出することを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の基板処理装置において、
前記排出ユニットは、前記チャンバ内および前記排液タンク内を排気する減圧ポンプを更に備え、
前記減圧ポンプは、前記チャンバ内を減圧し、また、前記排液タンク内のタンク圧力値が前記チャンバ内のチャンバ圧力値よりも低くなるように、前記排液タンク内を減圧し、
前記撥水剤ノズルは、前記チャンバ内が減圧された状態で前記撥水剤を供給し、
前記排出ユニットは、前記タンク圧力値が前記チャンバ圧力値よりも低く、かつ前記撥水剤ノズルから前記撥水剤が供給されているときに、チャンバ内に貯留された前記撥水剤含有液を、前記チャンバ排液管を通じて前記前記排液タンクに排出することを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
請求項2または3に記載の基板処理装置において、
前記排出ユニットは、
前記チャンバ内を排気する水封式真空ポンプと、
封水を貯留する封水タンクと、
前記チャンバからの気体および前記封水を前記水封式真空ポンプから前記封水タンクに送るため、前記水封式真空ポンプと前記封水タンクとを接続するポンプ排気管と、
前記封水タンクから前記水封式真空ポンプに前記封水を戻すため、前記封水タンクと前記水封式真空ポンプを接続する循環配管と、
一端が前記封水タンクに接続された封水タンク排気管と、
一端が前記封水タンクに接続された封水タンク排液管と、を備え、
前記分解液混入機構は、前記封水タンクに設けられた供給口を介して、前記封水タンクに貯留される前記撥水剤含有液としての前記封水に前記分解液を混入し、
前記排出ユニットは、前記封水タンク内の前記混合液としての前記封水を排出するとき、前記封水タンク排液管を通じて前記封水を前記基板処理装置の外部に排出することを特徴とする基板処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の基板処理装置において、
前記分解液混入機構は、前記チャンバ内を減圧にするために前記水封式真空ポンプを作動させ、かつ、前記撥水剤ノズルから前記撥水剤が供給されているときに、前記封水タンクに設けられた供給口を介して、前記封水タンクに貯留される前記撥水剤含有液としての前記封水に前記分解液を混入することを特徴とする基板処理装置。
【請求項7】
請求項2または3に記載の基板処理装置において、
前記排出ユニットは、
前記チャンバ内を排気する水封式真空ポンプと、
封水を貯留する封水タンクと、
前記チャンバからの気体および前記封水を前記水封式真空ポンプから前記封水タンクに送るため、前記水封式真空ポンプと前記封水タンクとを接続するポンプ排気管と、
前記封水タンクから前記水封式真空ポンプに前記封水を戻すため、前記封水タンクと前記水封式真空ポンプを接続する循環配管と、
一端が前記封水タンクに接続された封水タンク排気管と、
一端が前記封水タンクに接続された封水タンク排液管と、
前記封水タンク排液管の他端が接続された第2混合部と、
一端が前記第2混合部に接続された第2混合部排液管と、を備え、
前記分解液混入機構は、前記排出ユニットが前記封水タンクから前記撥水剤含有液としての前記封水を排出するとき、前記第2混合部を介して、前記第2混合部を通過する前記封水に前記分解液を混入し、
前記排出ユニットは、前記第2混合部排液管を通じて前記混合液を前記基板処理装置の外部に排出することを特徴とする基板処理装置。
【請求項8】
請求項2または3に記載の基板処理装置において、
前記分解液混入機構は、前記チャンバに設けられた供給口を介して、前記チャンバ内に貯留される前記撥水剤含有液に前記分解液を混入することを特徴とする基板処理装置。
【請求項9】
基板を処理する基板処理装置に使用される基板処理方法であって、
前記基板に対して撥水処理を行うために、前記基板に非水溶性の撥水剤を供給する撥水剤供給工程と、
前記基板の撥水処理で生じた排液である、前記撥水剤を含有する撥水剤含有液に対して、前記撥水剤を分解する分解液を混入する分解液混入工程と、
前記撥水剤含有液と前記分解液の混合液を前記基板処理装置の外部に排出する排出工程と、
を備えていることを特徴とする基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理するための基板処理装置および基板処理方法に関する。基板は、例えば、半導体基板、FPD(Flat Panel Display)用の基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが挙げられる。FPDは、例えば、液晶表示装置、有機EL(electroluminescence)表示装置などが挙げられる。
【背景技術】
【0002】
従来の基板処理装置は、基板を液体に浸漬させ、その後、その液体から基板を引き上げて、基板を乾燥させている。この基板の乾燥処理において、基板の表面に形成されているパターンが倒壊する場合がある。そのため、基板処理装置は、基板に撥水剤を供給することで、パターンの倒壊を防止している(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2023-020268号公報
【特許文献2】特開2022-027089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の基板処理装置は、次の問題を有する。撥水剤として、非水溶性の撥水剤がある。非水溶性の撥水剤は、例えば、溶媒として油を含む。そのため、非水溶性の撥水剤を使用したときに、非水溶性の撥水剤の油成分が配管の内壁に強く付着する。例えば純水では、配管に付着する油成分を除去することは難しい。そのため、配管を詰まらせ、また、油成分が付着し続けることで、配管を腐食させるおそれがある。
【0005】
また、この問題は、基板処理装置1の内部だけでなく、基板処理装置1の外部にも及ぶ。仮に基板処理装置の内部において、上述の配管詰まり等の対策を講じることができたとしても、基板処理装置の外部(例えば工場の排液設備)にまでその対策を講じさせることは、ユーザー側の大きな負担となる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、特に、基板処理装置の外部において、非水溶性の撥水剤による配管詰まりおよび配管腐食を防止することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明に係る基板処理装置は、基板を処理する基板処理装置であって、前記基板に対して撥水処理を行うために、前記基板に非水溶性の撥水剤を供給する基板処理部と、前記基板の撥水処理で生じた排液である、前記撥水剤を含有する撥水剤含有液に対して、前記撥水剤を分解する分解液を混入する分解液混入機構と、前記撥水剤含有液と前記分解液の混合液を前記基板処理装置の外部に排出する排出ユニットと、を備えていることを特徴するものである。
【0008】
本発明に係る基板処理装置によれば、分解液混入機構は、非水溶性の撥水剤を含有する撥水剤含有液に対して分解液を混入する。排出ユニットは、撥水剤含有液と分解液の混合液を基板処理装置の外部に排出する。分解液は、非水溶性の撥水剤を分解する。そのため、不水溶性の撥水剤の成分が配管の内壁に付着することを防止する。そのため、特に、基板処理装置の外部において、配管詰まりおよび配管腐食を防止することができる。また、混合液中の分解液は、付着した不水溶性の撥水剤の成分を分解する。そのため、配管内を洗浄することができる。
【0009】
また、上述の基板処理装置において、前記基板処理部は、前記基板を収容するチャンバと、前記チャンバに収容された前記基板に前記撥水剤を供給する撥水剤ノズルと、を備え、前記排出ユニットは、一端が前記チャンバに接続されたチャンバ排液管と、前記チャンバ排液管の他端が接続された混合部と、一端が前記混合部に接続された混合部排液管と、を備え、前記分解液混入機構は、前記混合部を介して、前記混合部を通過する前記撥水剤含有液に前記分解液を混入し、前記排出ユニットは、前記混合部排液管を通じて前記混合液を前記基板処理装置の外部に排出することが好ましい。
【0010】
分解液混入機構は、チャンバに接続されるチャンバ排液管と混合部排液管との間に設けられた混合部を介して、分解液を混入することができる。
【0011】
また、上述の基板処理装置において、前記基板処理部は、前記基板を収容するチャンバと、前記チャンバに収容された前記基板に前記撥水剤を供給する撥水剤ノズルと、を備え、前記排出ユニットは、一端が前記チャンバに接続されたチャンバ排液管と、前記チャンバ排液管の他端が接続された排液タンクと、一端が前記排液タンクに接続されたタンク排液管と、を備え、前記分解液混入機構は、前記排液タンクに設けられた供給口を介して、前記排液タンクに貯留される前記撥水剤含有液に前記分解液を混入し、前記排出ユニットは、前記タンク排液管を通じて前記混合液を前記基板処理装置の外部に排出することが好ましい。
【0012】
排液タンクは、チャンバに接続されたチャンバ排液管とタンク排液管との間に設けられる。分解液混入機構は、排液タンクの供給口を介して、分解液を混入することができる。
【0013】
また、上述の基板処理装置において、前記排出ユニットは、前記チャンバ内および前記排液タンク内を排気する減圧ポンプを更に備え、前記減圧ポンプは、前記チャンバ内を減圧し、また、前記排液タンク内のタンク圧力値が前記チャンバ内のチャンバ圧力値よりも低くなるように、前記排液タンク内を減圧し、前記撥水剤ノズルは、前記チャンバ内が減圧された状態で前記撥水剤を供給し、前記排出ユニットは、前記タンク圧力値が前記チャンバ圧力値よりも低く、かつ前記撥水剤ノズルから前記撥水剤が供給されているときに、チャンバ内に貯留された前記撥水剤含有液を、前記チャンバ排液管を通じて前記前記排液タンクに排出することが好ましい。
【0014】
チャンバ内が減圧され、撥水剤ノズルから撥水剤が供給されているときに、チャンバ内から排液タンクに、撥水剤を含有する撥水含有液が排出される。分解液混入機構は、そのような撥水剤含有液に分解液を混入することができる。
【0015】
また、上述の基板処理装置において、前記排出ユニットは、前記チャンバ内を排気する水封式真空ポンプと、封水を貯留する封水タンクと、前記チャンバからの気体および前記封水を前記水封式真空ポンプから前記封水タンクに送るため、前記水封式真空ポンプと前記封水タンクとを接続するポンプ排気管と、前記封水タンクから前記水封式真空ポンプに前記封水を戻すため、前記封水タンクと前記水封式真空ポンプを接続する循環配管と、一端が前記封水タンクに接続された封水タンク排気管と、一端が前記封水タンクに接続された封水タンク排液管と、を備え、前記分解液混入機構は、前記封水タンクに設けられた供給口を介して、前記封水タンクに貯留される前記撥水剤含有液としての前記封水に前記分解液を混入し、前記排出ユニットは、前記封水タンク内の前記混合液としての前記封水を排出するとき、前記封水タンク排液管を通じて前記封水を前記基板処理装置の外部に排出することが好ましい。
【0016】
分解液混入機構は、水封式真空ポンプに使用される封水を貯留する封水タンクの供給口を介して、撥水剤含有液としての封水に分解液を混入することができる。
【0017】
また、上述の基板処理装置において、前記分解液混入機構は、前記チャンバ内を減圧にするために前記水封式真空ポンプを作動させ、かつ、前記撥水剤ノズルから前記撥水剤が供給されているときに、前記封水タンクに設けられた供給口を介して、前記封水タンクに貯留される前記撥水剤含有液としての前記封水に前記分解液を混入することが好ましい。
【0018】
チャンバ内が減圧され、撥水剤ノズルから撥水剤が供給されているときに、水封式真空ポンプによって、チャンバ内の撥水剤を含む気体が封水タンクに運ばれる。そして、運ばれた撥水剤が封水に含まれるようになる。このようなときに、分解液を混入する。これにより、不水溶性の撥水剤が封水に含まれるようになると、直ぐに、撥水剤含有液と分解液を混合することができる。また、水封式真空ポンプの作動中に封水が循環されるので、撥水剤含有液と分解液とを良好に混合することができる。
【0019】
また、上述の基板処理装置において、前記排出ユニットは、前記チャンバ内を排気する水封式真空ポンプと、封水を貯留する封水タンクと、前記チャンバからの気体および前記封水を前記水封式真空ポンプから前記封水タンクに送るため、前記水封式真空ポンプと前記封水タンクとを接続するポンプ排気管と、前記封水タンクから前記水封式真空ポンプに前記封水を戻すため、前記封水タンクと前記水封式真空ポンプを接続する循環配管と、一端が前記封水タンクに接続された封水タンク排気管と、一端が前記封水タンクに接続された封水タンク排液管と、前記封水タンク排液管の他端が接続された第2混合部と、一端が前記第2混合部に接続された第2混合部排液管と、を備え、前記分解液混入機構は、前記排出ユニットが前記封水タンクから前記撥水剤含有液としての前記封水を排出するとき、前記第2混合部を介して、前記第2混合部を通過する前記封水に前記分解液を混入し、前記排出ユニットは、前記第2混合部排液管を通じて前記混合液を前記基板処理装置の外部に排出することが好ましい。
【0020】
分解液混入機構は、封水タンクに接続される封水タンク排液管と第2混合部排液管との間に設けられた第2混合部を介して、分解液を混入することができる。
【0021】
また、上述の基板処理装置において、前記分解液混入機構は、前記チャンバに設けられた供給口を介して、前記チャンバ内に貯留される前記撥水剤含有液に前記分解液を混入することが好ましい。
【0022】
撥水剤含有液と分解液の混合液をチャンバから基板処理装置の外部に排出することができる。そのため、基板処理装置の内部の上流側から、配管詰まりおよび配管腐食を防止することができる。
【0023】
また、本発明に係る基板処理方法は、基板を処理する基板処理装置に使用される基板処理方法であって、前記基板に対して撥水処理を行うために、前記基板に非水溶性の撥水剤を供給する撥水剤供給工程と、前記基板の撥水処理で生じた排液である、前記撥水剤を含有する撥水剤含有液に対して、前記撥水剤を分解する分解液を混入する分解液混入工程と、前記撥水剤含有液と前記分解液の混合液を前記基板処理装置の外部に排出する排出工程と、を備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る基板処理装置および基板処理方法によれば、特に、基板処理装置の外部において、非水溶性の撥水剤による配管詰まりおよび配管腐食を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】実施例1に係る基板処理装置の概略構成図である。
【
図2】第1混合部の一例であるミキサーを示す断面図である。
【
図3】実施例1に係る基板処理装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図4】第1分解液混入部の動作を説明するための図である。
【
図5】第2分解液混入部の動作を説明するための図である。
【
図6】第3分解液混入部の動作を説明するための図である。
【
図7】第4分解液混入部の動作を説明するための図である。
【
図8】実施例2に係る基板処理装置の概略構成図である。
【
図9】実施例2に係る他の基板処理装置の概略構成図である。
【
図10】実施例3に係る基板処理装置の概略構成図である。
【
図11】変形例に係る基板処理装置の概略構成図である。
【
図12】他の変形例に係る枚葉式の基板処理装置の概略構成図ある。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に本発明の実施例について説明する。
【実施例0027】
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例1に係る基板処理装置1の概略構成図である。
図2は、第1混合部51の一例であるミキサー51Aを示す断面図である。
【0028】
<1.基板処理装置の構成>
図1を参照する。基板処理装置1は、基板Wに対して予め設定された処理を行う。基板は、円板状に形成される。基板処理装置1は、複数枚の基板Wを一括して処理するバッチ式の装置である。なお、基板処理装置1は、1枚の基板Wを処理することも可能である。基板処理装置1は、基板処理部2を備える。
【0029】
<1-1.基板処理部の構成>
基板処理部2は、例えば、基板Wに対して撥水処理を行うために、基板Wに非水溶性の撥水剤を供給する。基板処理部2は、チャンバ3、処理槽5、2本の噴出管7、急速排液弁(開閉弁)8、およびリフタ9を備える。
【0030】
チャンバ3は、基板Wを収容する。チャンバ3の上面には、基板Wを搬入出する搬入出口3Aが設けられる。搬入出口3Aは、シャッタ11によって開閉される。処理槽5は、処理液を貯留する。処理槽5は、チャンバ3の内部であって、チャンバ3の下部に設けられる。処理槽5は、チャンバ3内の底面3Bから離して配置される。
【0031】
処理槽5の底部の両隅には、処理槽5内に処理液を供給する2本の噴出管7が設けられる。2本の噴出管7は各々、処理液供給管13の一端が接続される。処理液供給管13の他端は、処理液供給源15に接続される。処理液供給源15は、処理液供給管13を通じて、2本の噴出管7に処理液を送る。処理液供給管13には、開閉弁V1が設けられる。開閉弁V1は、処理液の供給およびその停止を行う。
【0032】
処理液は、例えば、純水、有機溶剤または、純水で有機溶剤を希釈した液が用いられる。純水は、例えば脱イオン水(DIW)が用いられる。有機溶剤は、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)が用いられる。
【0033】
処理槽5の底部には、急速排液弁(開閉弁)8が設けられる。急速排液弁8が開状態であるとき、急速排液弁8は、処理槽5に貯留された処理液をチャンバ3内の底面3Bに短時間で排出する。急速排液弁8が閉状態であるとき、処理槽5に処理液を貯留できる。
【0034】
リフタ9は、複数枚の基板Wを鉛直姿勢で保持する。複数枚の基板Wは、所定の間隔で各基板Wの厚み方向に配置される。リフタ9は、1枚の基板Wであっても保持できる。リフタ9は、受け渡し位置H1と、乾燥位置H2と、処理位置H3との間で基板Wを昇降させる。受け渡し位置H1は、チャンバ3の外部であって、チャンバ3の上方の位置である。乾燥位置H2は、チャンバ3の内部であって、処理槽5の上方の位置である。処理位置H3は、処理槽5の内部の位置である。
【0035】
また、基板処理部2は、2本の不活性ガスノズル19、2本の溶剤ノズル21および2本の撥水剤ノズル23を備える。6本のノズル19,21,23は、チャンバ3の内部であって処理槽5よりも高い位置に設けられる。2本の不活性ガスノズル19、2本の溶剤ノズル21および2本の撥水剤ノズル23は、この順番で上から配置される。
【0036】
例えば、2本の撥水剤ノズル23は、平面視で処理槽5を挟み込みながら、対向するように配置される。また、第1の撥水剤ノズル23は、第2の撥水剤ノズル23と同じ高さに配置される。2本の不活性ガスノズル19および2本の溶剤ノズル21も同様に配置される。6本のノズル19,21,23は各々、複数枚の基板Wが配列される配列方向に延びる管状に形成される。また、6本のノズル19,21,23は各々、その配列方向に沿って配置された複数個の吐出口を備える。
【0037】
2本の不活性ガスノズル19は各々、チャンバ3内に不活性ガス(例えば窒素ガス)を供給する。2本の不活性ガスノズル19は各々、供給管25の一端が接続される。供給管25の他端は、不活性ガス供給源27に接続される。不活性ガス供給源27は、供給管25を通じて、2本の不活性ガスノズル19に不活性ガスを送る。供給管25には、開閉弁V2が設けられる。開閉弁V2は、不活性ガスの供給およびその停止を行う。
【0038】
2本の溶剤ノズル21は各々、チャンバ3内に溶剤(例えばイソプロピルアルコール(IPA))の蒸気を供給する。2本の溶剤ノズル21は各々、供給管29の一端が接続される。供給管29の他端は、溶剤蒸気供給源31に接続される。溶剤蒸気供給源31は、供給管29を通じて、2本の溶剤ノズル21に溶剤蒸気を供給する。供給管29には、開閉弁V3が設けられる。開閉弁V3は、溶剤蒸気の供給およびその停止を行う。
【0039】
2本の撥水剤ノズル23は各々、基板Wに対して撥水処理を行うために、チャンバ3に収容された基板Wに非水溶性の撥水剤蒸気を供給する。2本の撥水剤ノズル23は各々、供給管33の一端が接続される。供給管33の他端は、撥水剤蒸気供給源35に接続される。撥水剤蒸気供給源35は、供給管33を通じて、2本の撥水剤ノズル23に非水溶性の撥水剤蒸気を供給する。供給管33には、開閉弁V4が設けられる。開閉弁V4は、撥水剤蒸気の供給およびその停止を行う。
【0040】
撥水剤(シリル化剤)は、溶媒として油を含む。そのため、撥水剤は、非水溶性である。非水溶性の撥水剤は、例えば、セントラル硝子株式会社(Central Glass Co., Ltd.)製の商品番号TJ10の撥水剤が用いられる。なお、撥水剤蒸気は、キャリアガス(窒素ガスなどの不活性ガス)を含んでいてもよい。
【0041】
なお、例えば、基板処理部2は、1本または3本以上の撥水剤ノズル23を備えていてもよい。噴出管7、不活性ガスノズル19および溶剤ノズル21の各々についても同様である。
【0042】
<1-2.本実施例の特徴部分の説明>
基板処理装置1は、排出ユニット41と分解液混入機構43を更に備える。非水溶性の撥水剤を使用したときに、非水溶性の撥水剤の油成分が配管の内壁に強く付着することで、配管を詰まらせ、また、配管を腐食させるおそれがある。この問題は、基板処理装置1の内部だけでなく、基板処理装置1の外部にも及ぶ。また、仮に、基板処理装置1の内部において、上述の配管詰まり等の対策を講じることができたとしても、基板処理装置1の外部(例えば工場の排液設備55,85)にまでその対策を講じさせることは、ユーザー側の大きな負担となる。
【0043】
例えば、基板処理装置1の配管をテフロン(登録商標)、すなわち、フッ素樹脂で形成することで、配管腐食を抑制できる。これに対し、工場の排液設備55,85の配管は、例えばPP(ポリプロピレン、polyepropylene)またはPVC(ポリ塩化ビニル、polyvinyl chloride)で形成される。そのため、工場の排液設備55,85の配管は、配管詰まりおよび配管腐食の影響を受けるおそれがある。
【0044】
そこで、本実施例では、分解液混入機構43は、基板Wの撥水処理で生じた排液である撥水剤含有液(撥水剤を含有する)に対して、撥水剤を分解する分解液を混入する。また、排出ユニット41は、撥水剤含有液と分解液の混合液を基板処理装置1の外部に排出する。
【0045】
<1-3.排出ユニットの構成>
次に、排出ユニット41の詳細な構成について説明する。排出ユニット41は、チャンバ排液管45、排液タンク47、タンク排液管49、第1混合部51および第1混合部排液管53を備える。第1混合部51は、本発明の混合部に相当する。第1混合部排液管53は、本発明の混合部排液管に相当する。チャンバ排液管45とタンク排液管49、あるいはチャンバ排液管45は、本発明のチャンバ排液管に相当する。
【0046】
チャンバ排液管45の一端はチャンバ3に接続される。具体的には、チャンバ3の底部には、排液口3Cが設けられており、チャンバ排液管45の一端は排液口3Cに接続される。チャンバ排液管45の他端は、排液タンク47に接続される。チャンバ排液管45には、開閉弁V5が設けられる。開閉弁V5は、チャンバ3から排液タンク47への液体の流通を許可したり遮断したりすることができる。
【0047】
排液タンク47は、チャンバ3の下方に設けられる。排液タンク47は、チャンバ3から排出された液体を貯留する。排液タンク47の容積は、処理槽5の容積よりも大きい。また、排液タンク47の容積は、チャンバ3の容積よりも小さいが、大きくてもよい。チャンバ3から排出された液体は、純水、溶剤、非水溶性の撥水剤を含む。この液体は、非水溶性の撥水剤を含有する「撥水剤含有液」と呼ばれる。
【0048】
タンク排液管49の一端は、排液タンク47の底部に接続される。タンク排液管49の他端は、第1混合部51に接続される。第1混合部51の詳細な説明は後述する。第1混合部排液管53の一端は、第1混合部51に接続される。第1混合部排液管53の他端は、基板処理装置1の外部の例えば工場の排液設備55に接続される。排液設備55と、後述する排液設備85は各々、配管を備える。
【0049】
また、タンク排液管49には、開閉弁V9が設けられる。排液タンク47内が大気圧である状態において、開閉弁V9を開くと、排液タンク47からタンク排液管49に液体(撥水剤含有液または混合液)が排出される。
【0050】
また、排出ユニット41は、水封式真空ポンプ57、チャンバ排気管59およびタンク排気管61を備える。水封式真空ポンプ57は、本発明の減圧ポンプまたは水封式真空ポンプに相当する。
【0051】
水封式真空ポンプ57は、内部に封水と呼ばれる水を入れ、図示しないインペラー(impeller)の遠心力で水のリングを生成することにより、内部に真空状態を生み出すポンプである。水封式真空ポンプ57は、チャンバ3内および排液タンク47内の少なくとも一方を排気する。水封式真空ポンプ57は、吸引口57Aと、排出口57Bと、封水供給口57Cを備える。
【0052】
チャンバ排気管59の一端は、チャンバ3の側壁に設けられた排気口3Dに接続される。チャンバ排気管59の他端は、水封式真空ポンプ57の吸引口57Aに接続される。チャンバ排気管59には、開閉弁V6が設けられる。開閉弁V6は、チャンバ排気管59を流通する気体の流量を調整することができる。また、開閉弁V6は、調整された流量での気体の流通を許容したり遮断したりすることができる。
【0053】
タンク排気管61の一端は、排液タンク47の上部に接続される。タンク排気管61の他端は、開閉弁V6と吸引口57Aとの間のチャンバ排気管59に接続される。タンク排気管61には、開閉弁V7が設けられる。開閉弁V7は、タンク排気管61を流通する気体の流量を調整することができる。また、開閉弁V7は、調整された流量での気体の流通を許容したり遮断したりすることができる。
【0054】
また、排出ユニット41は、排液タンク47内のタンク圧力値を大気圧に戻すために、供給管63、不活性ガス供給源65および開閉弁V8を備える。供給管63の一端は、排液タンク47に接続される。供給管63の他端は、不活性ガス供給源65に接続される。不活性ガス供給源65は、供給管63を通じて、排液タンク47に不活性ガス(例えば窒素ガス)を送る。供給管63には、開閉弁V8が設けられる。開閉弁V8は、不活性ガスの供給およびその停止を行う。
【0055】
また、排出ユニット41は、封水タンク67、ポンプ排気管69、循環配管71、封水タンク排気管73、封水タンク排液管75、第2混合部77および第2混合部排液管79を備える。
【0056】
封水タンク67は、封水を貯留する。図示しない封水供給部は、封水タンク67に封水として純水(例えばDIW)を供給することができる。ポンプ排気管69は、チャンバ3からの気体および封水を水封式真空ポンプ57から封水タンク67に送るため、水封式真空ポンプ57の排出口57Bと封水タンク67の上部とを接続する。
【0057】
循環配管71は、封水タンク67から水封式真空ポンプ57に封水を戻すため、封水タンク67の底部と水封式真空ポンプ57の封水供給口57Cを接続する。循環配管71には、熱交換器81が設けられる。熱交換器81は、循環配管71を流通する封水を冷却する。ここで、封水には、溶剤および、非水溶性の撥水剤が含まれる。すなわち、非水溶性の撥水剤を含む封水は、撥水剤含有液である。
【0058】
封水タンク排気管73の一端は、封水タンク67の上部に接続される。封水タンク排気管73の他端は、基板処理装置1の外部の例えば工場の排気設備83に接続される。封水タンク排気管73は、水封式真空ポンプ57で封水タンク67に送られたチャンバ3からの気体を排気設備83に送る。
【0059】
封水タンク排液管75の一端は、封水タンク67の下部または底部に接続される。封水タンク排液管75の他端は、第2混合部77に接続される。封水タンク排液管75には、開閉弁V10が設けられる。開閉弁V10は、封水タンク67内の封水の排出およびその停止を行う。すなわち、開閉弁V10が閉状態であるとき、封水タンク67内の封水は、封水タンク排液管75を通じて排出されない。また、開閉弁V10が開状態であるとき、封水タンク67内の封水は、封水タンク排液管75を通じて排出される。第2混合部77は、第1混合部51と同様に構成される。第2混合部排液管79の一端は、第2混合部77に接続される。第2混合部排液管79の他端は、基板処理装置1の外部の例えば工場の排液設備85に接続される。
【0060】
チャンバ排液管45、タンク排液管49、第1混合部排液管53、チャンバ排気管59、タンク排気管61、ポンプ排気管69、循環配管71、封水タンク排液管75および第2混合部排液管79の少なくとも1つは、フッ素樹脂で形成される。そのため、不水溶性の撥水剤による腐食の耐久性が得られ、それにより、チャンバ排液管45等の腐食を抑制することができる。フッ素樹脂は、例えば、PTFE(polytetrafluoroethylene)またはPFA(polytetrafluoroethylene)である。
【0061】
<1-4.分解液混入機構の構成>
本実施例において、分解液混入機構43は、第1分解液混入部91、第2分解液混入部92、第3分解液混入部93、および第4分解液混入部94を備える。
【0062】
第1分解液混入部91は、排液タンク47に設けられた供給口47Aを介して、排液タンクに貯留される液体(撥水剤含有液)に分解液を混入する。例えば、第1分解液混入部91は、一定量(予め設定された量)の分解液を混入する。第1分解液混入部91は、第1分解液配管101、第1分解液供給源103および開閉弁V11を備える。
【0063】
第1分解液配管101の一端は、供給口47Aに接続する。第1分解液配管101の他端は、第1分解液供給源103に接続する。第1分解液供給源103の分解液は、図示しないポンプによって、第1分解液配管101を通じて、排液タンク47に送られる。第1分解液配管101には、開閉弁V11が設けられる。開閉弁V11は、分解液の供給およびその停止を行う。後述する開閉弁V12,V13,V14も開閉弁V11と同様に構成される。
【0064】
分解液は、非水溶性の撥水剤の特に油成分を分解する。分解液は、例えば、乳化剤(界面活性剤)またはバクテリアが用いられる。また、分解液は、例えば、乳化剤またはバクテリアを純水(DIW)に混ぜたものであってもよい。非水溶性の撥水剤に乳化剤を加えると、油成分を細かくして水に分散させることができる。なお、バクテリアを加える場合、十分に分解されるまで時間を必要とする場合がある。
【0065】
排液タンク47内の撥水剤含有液と分解液の混合液を排出するとき、排出ユニット41は、タンク排液管49および第1混合部排液管53を通じて、撥水剤含有液と分解液の混合液を基板処理装置1の外部の排液設備55に排出する。
【0066】
次に、第2分解液混入部92について説明する。第2分解液混入部92は、排液タンク47から液体(撥水剤含有液)を排出するとき、第1混合部51を介して、第1混合部51を通過する液体に分解液を混入する。例えば、第2分解液混入部92は、一定時間(予め設定された時間)、分解液を混入する。第2分解液混入部92は、第2分解液配管105、第2分解液供給源107および開閉弁V12を備える。
【0067】
第2分解液配管105の一端は、第1混合部51に接続される。第2分解液配管105の他端は、第2分解液供給源107に接続させる。第2分解液供給源107の分解液は、図示しないポンプによって、第2分解液配管105を通じて、第1混合部51に送られる。第2分解液配管105には、開閉弁V12が設けられる。
【0068】
第1混合部51は、例えば、
図2に示すミキサー本体111を備えたミキサー51A、またはミキシングバルブで構成される。ミキシングバルブは、排液タンク47から液体(撥水剤含有液)と分解液との混合比を変えることができる。
図2を参照する。ミキサー51A(第1混合部51)は、ミキサー本体111、配管113、供給口115、流入口117および流出口119を備える。
【0069】
ミキサー本体111は、分解液と液体(撥水剤含有液)とを混ぜる部材である。ミキサー本体111は、配管113内の供給口115および流入口117の下流に配置される。ミキサー本体111は、管軸に沿って螺旋状に延びるように形成される。なお、ミキサー本体111は、右回りの螺旋部材と左回りの螺旋部材を直列に並べたものであってもよい。供給口115には、第2分解液配管105の一端が接続される。流入口117には、タンク排液管49の他端が接続される。流出口119には、第1混合部排液管53の一端が接続される。
【0070】
ここで、ミキサー51Aの動作を説明する。撥水剤含有液は、流入口117から流入され、分解液は、供給口115から供給される。その後、撥水剤含有液と分解液がミキサー本体111を通過するときに、ミキサー本体111は、撥水剤含有液と分解液を混ぜる。その後、撥水剤含有液と分解液の混合液は、流出口119を通じて、第1混合部排液管53に送られる。
【0071】
第2分解液混入部92で分解液を混入する場合、排出ユニット41は、第1混合部排液管53を通じて、撥水剤含有液と分解液の混合液を基板処理装置1の外部の排液設備55に排出する。
【0072】
次に、第3分解液混入部93について説明する。第3分解液混入部93は、封水タンク67に設けられた供給口67Aを介して、封水タンク67に貯留される撥水剤含有液としての封水に分解液を混入する。例えば、第3分解液混入部93は、一定量(予め設定された量)の分解液を混入する。第3分解液混入部93は、第3分解液配管121、第3分解液供給源123および開閉弁V13を備える。
【0073】
第3分解液配管121の一端は、供給口67Aに接続する。第3分解液配管121の他端は、第3分解液供給源123に接続する。第3分解液供給源123の分解液は、図示しないポンプによって、第3分解液配管121を通じて、封水タンク67に送られる。第3分解液配管121には、開閉弁V13が設けられる。
【0074】
排出ユニット41は、封水タンク67内の撥水剤含有液と分解液の混合液としての封水を排出するとき、封水タンク排液管75および第2混合部排液管79を通じて封水を基板処理装置1の外部の排液設備85に排出する。
【0075】
次に、第4分解液混入部94について説明する。第4分解液混入部94は、排出ユニット41が封水タンク67から封水(撥水剤含有液)を排出するとき、第2混合部77を介して、第2混合部77を通過する封水に分解液を混入する。例えば、第4分解液混入部94は、一定時間(予め設定された時間)、分解液を混入する。第4分解液混入部94は、第4分解液配管125、第4分解液供給源127および開閉弁V14を備える。
【0076】
第4分解液配管125の一端は、第2混合部77に接続される。第4分解液配管125の他端は、第4分解液供給源127に接続させる。第4分解液供給源127の分解液は、図示しないポンプによって、第4分解液配管125を通じて、第2混合部77に送られる。第2分解液配管105には、開閉弁V14が設けられる。第2混合部77は、第1混合部51と同様に構成される。
【0077】
第4分解液混入部94で分解液を混入する場合、排出ユニット41は、第2混合部排液管79を通じて、撥水剤含有液と分解液の混合液としての封水を基板処理装置1の外部の排液設備85に排出する。
【0078】
<1-5.その他の構成>
チャンバ3には、チャンバ3内の圧力を測定する圧力センサPS1が設けられる。また、排液タンク47には、排液タンク47内の圧力を測定する圧力センサPS2が設けられる。
【0079】
基板処理装置1は、制御部131と記憶部(図示しない)を備えている。制御部131は、基板処理装置1の各構成を制御する。制御部131は、例えば中央演算処理装置(CPU)などの1つまたは複数のプロセッサを備える。記憶部は、例えば、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)、およびハードディスクの少なくとも1つを備えている。記憶部は、基板処理装置1の各構成を制御するために必要なコンピュータプログラムを記憶する。
【0080】
<2.基板処理装置の動作>
次に、
図3のタイミングチャートを参照しながら、基板処理装置1の動作について説明する。なお、
図3において、符号CLは、各弁V2等の閉状態を示し、符号OPは、各弁V2等の開状態を示す。また、
図4~
図7は、4個の分解液混入部91,92,93,94の動作を説明するための図である。
【0081】
時点t0~時点t1において、リフタ9は、図示しない搬送ロボットにより、受け渡し位置H1において、基板Wを受け取る。リフタ9は、基板Wを鉛直姿勢で保持する。処理槽5には、噴出管7から噴出された純水が貯留されている。また、開閉弁V2が開かれて、不活性ガスノズル19からチャンバ3内に窒素ガスが供給されている。チャンバ3内の圧力値は、大気圧以上の圧力値である。
【0082】
リフタ9は、受け渡し位置H1から処理位置H3に基板Wを下降させる。これにより、基板Wは、処理槽5の純水に浸漬されて、純水洗浄処理が行われる。なお、基板Wが処理位置H3に下降された後、シャッタ11は、搬入出口3Aを閉じる。
【0083】
時点t1において、開閉弁V6を開くと共に、水封式真空ポンプ57を作動させる(
図3の符号ON)。これにより、チャンバ3内の気体が排出される。水封式真空ポンプ57は、圧力センサPS1の計測値に基づき、予め設定された圧力値(チャンバ圧力値)にチャンバ3内を減圧する。予め設定された圧力値は、大気圧よりも小さい圧力値である。
【0084】
なお、水封式真空ポンプ57は、時点t1から時点t12まで作動する。また、開閉弁V6を開くと共に、水封式真空ポンプ57を作動させると、チャンバ3内の気体は、チャンバ排気管59、水封式真空ポンプ57、ポンプ排気管69、封水タンク67、封水タンク排気管73および排気設備83の順番に送られる。なお、封水タンク67において、気体は、液体(例えば純水、溶剤および撥水剤)から分離される。また、チャンバ3からの気体に含まれた溶剤および撥水剤は、封水に含まれるようになる。
【0085】
また、水封式真空ポンプ57を作動させると、封水タンク67内の封水は、循環配管71、水封式真空ポンプ57、ポンプ排気管69、および封水タンク67の順番で循環される。また、封水は、循環配管71に設けられた熱交換器81で冷やされる。また、封水が少なくなった場合、図示しない純水供給部は、封水タンク67に純水を供給する。
【0086】
時点t2において、開閉弁V2を閉じて、不活性ガスノズル19からの窒素ガスの供給を停止する。その後、時点t3において、開閉弁V3を開いて、溶剤ノズル21からチャンバ3内にIPA蒸気を供給する。これにより、減圧下において、チャンバ3内をIPA蒸気の雰囲気にする。その後、リフタ9は、処理槽5の純水から基板Wを引き上げながら、処理位置H3から乾燥位置H2に基板Wを上昇させる。これにより、基板Wに付着している水分がIPAに置換される。溶剤ノズル21は、時点t3~時点t7まで、IPA蒸気を供給する。
【0087】
時点t4において、チャンバ3内のチャンバ圧力値は、水封式真空ポンプ57によって、予め設定された圧力値に減圧されている。この状態で、仮に、排液タンク47内のタンク圧力値がチャンバ3内のチャンバ圧力値よりも大きい場合、チャンバ3から排液タンク47に液体を送ることができない。そのため、時点t4において、開閉弁V6を閉じると共に、開閉弁V7を開く。これにより、排液タンク47内の気体が排気される。
【0088】
また、水封式真空ポンプ57は、圧力センサPS2の計測値に基づき、排液タンク47内のタンク圧力値がチャンバ3内のチャンバ圧力値よりも低くなるように、排液タンク47内を減圧する(タンク圧力値<チャンバ圧力値)。
【0089】
なお、排液タンク47内を排気するとき、開閉弁V5,V8,V9は閉じられる。また、開閉弁V7を開くと共に、水封式真空ポンプ57を作動させると、排液タンク47内の気体は、タンク排気管61、水封式真空ポンプ57、ポンプ排気管69、封水タンク67、封水タンク排気管73および排気設備83の順番に送られる。
【0090】
時点t5において、排液タンク47内のタンク圧力値は、チャンバ圧力値よりも低い予め設定された圧力値になっている。時点t5において、開閉弁V7を閉じると共に、開閉弁V6を開く。これにより、チャンバ3内の気体が排気される。なお、タンク圧力値<チャンバ圧力値の関係が保たれる。
【0091】
時点t6において、撥水剤ノズル23は、チャンバ3内が減圧されている状態でチャンバ3内に不水溶性の撥水剤蒸気を供給する。不水溶性の撥水剤蒸気は、時点t6~時点t10において供給される。また、時点t6において、急速排液弁8を開き、処理槽5内の全ての純水をチャンバ3内の底面3Bに放出する。これにより、チャンバ3内の底部に純水が貯留される。処理槽5内が空になったあと、急速排液弁8は閉じられる。
【0092】
時点t7において、開閉弁V3を閉じて、溶剤ノズル21からのIPA蒸気の供給を停止する。また、撥水剤ノズル23からの不水溶性の撥水剤蒸気の供給は継続される。また、リフタ9は、2本の撥水剤ノズル23の間を通過させるために、基板Wを上下移動させる。これにより、基板Wに付着しているIPAが不水溶性の撥水剤に置換される。そのため、基板Wの表面、特に、デバイス面が撥水性に改質される(撥水処理)。
【0093】
また、
図3の時点t6~時点t10において、撥水剤蒸気が供給される。そのため、水封式真空ポンプ57は、不水溶性の撥水剤蒸気を含む気体をチャンバ3内から排気する。そのため、封水には、不水溶性の撥水剤が混ざり込む。不水溶性の撥水剤の排液は、配管詰まりおよび配管腐食の原因になる。
【0094】
そこで、
図6において、チャンバ3内を減圧にするために水封式真空ポンプ57が作動され、かつ、撥水剤ノズル23から撥水剤が供給されているときに、第3分解液混入部93は、開閉弁V13を開く。例えば、時点t7において、開閉弁V13を開く。これにより、第3分解液混入部93は、封水タンク67に設けられた供給口67Aを介して、封水タンク67内の撥水剤含有液としての封水に分解液を混入する。
【0095】
これにより、封水に混ざり込んだ不水溶性の撥水剤を分解液で分解することができる。また、封水が循環されるので、不水溶性の撥水剤を含む封水(撥水剤含有液)と分解液とを良好に混ぜることができる。例えば、撥水剤を早く分解させることができる。
【0096】
また、
図3の時点t6~時点t7において、急速排液弁8が開かれることで、チャンバ3内の底部に純水が貯留される。この純水にも、撥水処理で生じた不水溶性の撥水剤が含まれる。なお、不水溶性の撥水剤を含む純水は、撥水剤含有液である。
【0097】
そこで、時点t8において、タンク圧力値<チャンバ圧力値の状態でかつ、撥水剤ノズル23から不水溶性の撥水剤蒸気が供給されているときに、開閉弁V5を開く。言い換えると、排出ユニット41は、タンク圧力値がチャンバ圧力値よりも低く、かつ撥水剤ノズル23から撥水剤蒸気が供給されているときに、チャンバ3内に貯留された撥水剤含有液を、チャンバ排液管45を通じて排液タンク47に排出する。これにより、チャンバ3内の撥水剤含有液を排液タンク47に排出することができる。減圧されているチャンバ3内の底部に貯留される撥水剤含有液から水分が揮発して基板Wに付着すると、撥水処理の効力が低下し、また、撥水剤起因のゴミが生成される。しかし、これらを防止できる。
【0098】
また、チャンバ3から排液タンク47にチャンバ3内に貯留された撥水剤含有液を排出する前、または撥水剤含有液の排出の途中で、第1分解液混入部91は、開閉弁V11を開く。例えば、開閉弁V11は、時点t8よりも前で開かれる。
【0099】
これにより、第1分解液混入部91は、
図4に示すように、排液タンク47に設けられた供給口47Aを介して、排液タンク47に貯留される撥水剤含有液に分解液を混入するために、排液タンク47内に分解液を供給する。そのため、排液タンク47に流入する撥水剤含有液の流れにより、撥水剤含有液と分解液を良好に混ぜることができる。排液タンク47内の不水溶性の撥水剤は、分解液により分解される。
【0100】
その後、チャンバ3内の底部の撥水剤含有液がなくなると、開閉弁V5を閉じる。その後、開閉弁V8を開き、排液タンク47内に窒素ガスを供給する。これにより、減圧されている排液タンク47内を大気圧に戻す。開閉弁V8の開閉は適宜行われる。
【0101】
その後、時点t9において、開閉弁V9を開く。具体的には、排出ユニット41は、排液タンク47内の液体(本実施例では、撥水剤含有液と分解液との混合液)をタンク排液管49および第1混合部排液管53を通じて、排液設備55に排出する。このとき(時点t9)、第2分解液混入部92は、
図5に示すように、第1混合部51を介して、第1混合部51を通過する液体(混合液)に分解液を混入する。第2分解液混入部92による分解液は、不水溶性の撥水剤を分解する。更に分解液を混入するので、不水溶性の撥水剤を確実に分解できる。また、下流の配管で付着する撥水剤の油成分を分解して下流の配管の洗浄を行うことができる。
【0102】
第1混合部51で更に分解液が混入された混合液は、排液設備55に送られる。排液タンク47内の液が全て排出されると、開閉弁V9は閉じられる。なお、第2分解液混入部92は、開閉弁V9が閉じられた後も、所定時間、分解液を供給し続けてもよい。
【0103】
時点t10において、開閉弁V4を閉じて、撥水剤ノズル23からの撥水剤蒸気の供給を停止する。また、開閉弁V3を開いて、溶剤ノズル21からIPA蒸気を供給する。これにより、基板Wに付着する撥水剤をIPAに置換する。
【0104】
その後、時点t11において、開閉弁V3を閉じて、溶剤ノズル21からのIPA蒸気の供給を停止する。また、開閉弁V2を開いて、不活性ガスノズル19から窒素ガスを供給する。これらにより、減圧されているチャンバ3内において、基板Wに付着しているIPAが揮発し、基板Wは乾燥される。
【0105】
その後、時点t12において、水封式真空ポンプ57の作動を停止させる(OFF)と共に、開閉弁V6を閉じる。窒素ガスの供給は、減圧されているチャンバ3内を大気圧に戻す。その後、シャッタ11が開かれる。その後、リフタ9は、乾燥位置H2から受け渡し位置H1に基板Wを上昇させる。図示しない搬送ロボットは、リフタ9から基板Wを受け取り、基板Wを次の目的地に送る。
【0106】
時点t12の後の時点t13において、水封式真空ポンプ57が停止した状態で、開閉弁V10を開いて、封水タンク67内の封水(本実施例では、撥水剤含有液と分解液との混合液)を排出する。このとき、第4分解液混入部94は、
図7に示すように、第2混合部77を介して、第2混合部77を通過する封水に分解液を混入する。第4分解液混入部94による分解液は、不水溶性の撥水剤を分解する。封水タンク67から排出される封水は、更に分解液が混入されるので、不水溶性の撥水剤を確実に分解できる。また、下流の配管で撥水剤の油成分が付着する場合に、その油成分を分解して下流の配管の洗浄を行うことができる。
【0107】
第2混合部77で更に分解液が混入された混合液は、排液設備85に送られる。封水タンク67内の封水が排出されると、開閉弁V10は閉じられる。封水タンク67には、図示しない純水供給部により、純水が供給される。また、第4分解液混入部94は、開閉弁V10が閉じられた後も、所定時間、分解液を供給し続けてもよい。その後、時点t0に戻り、次の基板Wを処理する。
【0108】
本実施例によれば、分解液混入機構43は、非水溶性の撥水剤を含有する撥水剤含有液に対して分解液を混入する。排出ユニット41は、撥水剤含有液と分解液の混合液を基板処理装置1の外部に排出する。分解液は、非水溶性の撥水剤を分解する。そのため、不水溶性の撥水剤の成分が配管の内壁に付着することを防止する。そのため、特に、基板処理装置1の外部において、配管詰まりおよび配管腐食を防止することができる。また、混合液中の分解液は、付着した不水溶性の撥水剤の成分を分解する。そのため、配管内を洗浄することができる。
【0109】
排液タンク47は、チャンバ3に接続されたチャンバ排液管45とタンク排液管49との間に設けられる。第1分解液混入部91は、排液タンク47の供給口47Aを介して、分解液を混入することができる。
【0110】
また、チャンバ3内が減圧され、撥水剤ノズル23から撥水剤が供給されているときに、チャンバ3内から排液タンク47に、撥水剤を含有する撥水含有液が排出される。第1分解液混入部91は、そのような撥水剤含有液に分解液を混入することができる。
【0111】
第2分解液混入部92は、チャンバ3に接続される排液管(チャンバ排液管45およびタンク排液管49)と第1混合部排液管53との間に設けられた第1混合部51を介して、分解液を混入することができる。
【0112】
第3分解液混入部93は、水封式真空ポンプ57に使用される封水を貯留する封水タンク67の供給口67Aを介して、撥水剤含有液としての封水に分解液を混入することができる。
【0113】
チャンバ3内が減圧され、撥水剤ノズル23から撥水剤が供給されているときに、水封式真空ポンプ57によって、チャンバ3内の撥水剤を含む気体が封水タンク67に運ばれる。そして、運ばれた撥水剤が封水に含まれるようになる。このようなときに、分解液を混入する。これにより、不水溶性の撥水剤が封水に含まれるようになると、直ぐに、撥水剤含有液と分解液を混合することができる。また、水封式真空ポンプ57の作動中に封水が循環されるので、撥水剤含有液と分解液とを良好に混合することができる。
【0114】
第4分解液混入部94は、封水タンク67に接続される封水タンク排液管75と第2混合部排液管79との間に設けられた第2混合部77を介して、分解液を混入することができる。
【0115】
なお、本実施例は、次のように変更してもよい。分解液の供給タイミングは、
図3の場合に限定されない。例えば、時点t12以降において、開閉弁V9を開いて排液タンク47から撥水剤含有液を排出するときに、第2分解液混入部92は、開閉弁V12を開いて分解液を混入させてもよい。
【0116】
また、第3分解液混入部93は、撥水剤ノズル23が供給される時点t6~時点t10のいずれかで供給してもよい。
【0117】
また、分解液混入機構43は、排液設備55に撥水剤含有液を送る場合、2個の分解液混入部91,92の少なくとも一方により分解液を混入してもよい。また、分解液混入機構43は、排液設備85に撥水剤含有液を送る場合、2個の分解液混入部93,94の少なくとも一方により分解液を混入してもよい。
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。なお、実施例1と重複する説明は省略する。実施例1では、チャンバ3から排液設備55までの経路上に2個の分解液混入部91,92が設けられた。また、チャンバ3から排液設備85までの経路上に2個の分解液混入部93,94が設けられた。この点、2個の分解液混入部91,92の一方が設けられると共に、2個の分解液混入部93,94の一方が設けられてもよい。
また、封水タンク67等には、分解液が混入されていない封水(撥水剤含有液)が貯留される。第4分解液混入部94は、排出ユニット41が封水タンク67から封水を排出するとき、第2混合部77を介して、第2混合部77を通過する封水に分解液を混入する。排出ユニット41は、第2混合部排液管79を通じて、封水(撥水剤含有液)と分解液の混合液を基板処理装置1の外部の排液設備85に排出する。
本実施例によれば、実施例1のように、特に、基板処理装置1の外部において、配管詰まりおよび配管腐食を防止することができ、また、配管内を洗浄することができる。また、本実施例の基板処理装置1は、実施例1よりもシンプルに構成することができる。