IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノン電子株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-シート搬送装置 図1
  • 特開-シート搬送装置 図2
  • 特開-シート搬送装置 図3
  • 特開-シート搬送装置 図4
  • 特開-シート搬送装置 図5
  • 特開-シート搬送装置 図6
  • 特開-シート搬送装置 図7
  • 特開-シート搬送装置 図8
  • 特開-シート搬送装置 図9
  • 特開-シート搬送装置 図10
  • 特開-シート搬送装置 図11
  • 特開-シート搬送装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158431
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】シート搬送装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
H04N1/00 519
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073623
(22)【出願日】2023-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000104652
【氏名又は名称】キヤノン電子株式会社
(72)【発明者】
【氏名】今野 秀斗
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB32
5C062AD06
(57)【要約】
【課題】操作ボタン周辺及び装置を小型化できる構造のボタン部を持ったシート搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送媒体を搬送し、正面を表示カバー98に覆われ、表示カバー98は、少なくとも1つ以上の開口部114が形成されており、開口部114に挿入する少なくとも1つ以上のボタン部123と外枠126で構成される操作ボタン群122と、ボタン部123を形成する側面のうちの一端のみに一体に形成され弾性変形が可能な支持部127と、を有することを特徴とする。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送媒体を搬送し、正面を表示カバーに覆われ、
前記表示カバーは、少なくとも1つ以上の開口部が形成されており、
前記開口部に挿入する少なくとも1つ以上のボタン部と外枠で構成される操作ボタン群と、
前記ボタン部を形成する側面のうちの一端のみに一体に形成され弾性変形が可能な支持部と、を有することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
前記支持部は、前記ボタン部を形成する側面に沿って前記ボタン部の押し込み方向に対して平行な方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記支持部は、少なくとも1つ以上のL字形状が備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記ボタン部は、前記支持部が備えられた一端に対向する他端に、前記ボタン部の押し込み方向に対して平行に延びるボスを備えることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記ボタン部は、前記支持部と一体に形成される圧入部を備え、
前記圧入部は、複数の前記支持部同士の間あるいは前記支持部と前記外枠の間に位置し、前記表示カバーに設けられた凹部に圧入されることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
前記凹部は、第1圧入部と第2圧入部を持ち、前記第1圧入部より前記第2圧入部の高さが高いことを特徴とする請求項5に記載のシート搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、スキャナ、プリンタ等のシート搬送装置は、操作部にボタン部を備えている。ボタン部は例えば、ボタン部の押し込み方向に対して垂直に延びる支持部を有し、押し込まれた際には、支持部の弾性により所定の位置に戻る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-33720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の装置の支持部はボタン部の両端を支持している。そのため、ボタン部が押し込まれた際と所定の位置に戻る際に、ボタン部が周囲のカバー部材とこじることなくスムーズに動くことができる。しかしながら、上記特許文献1記載の操作部は、ボタン部の両端に支持部を有し、その支持部に固定部が連結されている。さらに、別の支持部材にも支持されている。そのため、複数のボタン部を隣接させる際に、支持部や固定部の大きさの分だけボタン部同士を近づけることができず、また、別部品の支持部材も持つためボタン部周辺を小型化させることが困難であった。
【0005】
本発明は、操作ボタン周辺及び装置を小型化できる構造のボタン部を持ったシート搬送装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記を鑑み、本発明に係るシート搬送装置は、
搬送媒体を搬送し、正面を表示カバーに覆われ、
前記表示カバーは、少なくとも1つ以上の開口部が形成されており、
前記開口部に挿入する少なくとも1つ以上のボタン部と外枠で構成される操作ボタン群と、
前記ボタン部を形成する側面のうちの一端のみに一体に形成され弾性変形が可能な支持部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ボタン部の両端に支持部を設けた場合よりも、操作ボタン周辺を小型化でき、装置を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る画像読取装置の概略構成断面図。
図2図1の画像読取装置の制御ブロック図。
図3】本実施形態に係る駆動連結の様子を表す斜視図。
図4】本実施形態に係るギア軸の保持方法を示す分解斜視図。
図5】本実施形態に係る画像読取装置の正面図。
図6】本実施形態に係る電源ボタンの構成を示す斜視図。
図7】本実施形態に係る操作ボタンとプリント基板の分解斜視図。
図8】本実施形態に係る表示パネルの分解斜視図。
図9】本実施形態に係る操作ボタン群の斜視図。
図10】本実施形態に係る支持部と圧入部の拡大図。
図11】本実施形態に係る表示パネルを展開し下方向から見た分解斜視図。
図12】本実施形態に係る凹部周辺の詳細断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本実施形態に係るシート搬送装置のうちの一例としての画像読取装置Aの概略構成を示している。
【0010】
<装置の構成>
画像読取装置Aは、載置台1に積載された一又は複数の搬送媒体Sを1つずつ装置内に経路RTにて搬送してその画像を読み取り、排出トレイ2に排出する装置である。読み取る搬送媒体Sは、例えば、OA紙、チェック、小切手、名刺、カード類等のシートであり、厚手のシートであっても、薄手のシートであってもよい。カード類は、例えば、保険証、免許証、クレジットカード等を挙げることができる。また、搬送媒体Sには、パスポートなどの冊子も含まれる。冊子を対象とする場合、例えば、透明なホルダに見開き状態の冊子を収容して載置台1に載置することで、冊子がホルダと共に搬送され、その画像を読み取ることができる。
【0011】
<給紙>
経路RTに沿って搬送媒体Sを給送する給送機構としての第1搬送部10が設けられている。第1搬送部10は本実施形態の場合、送りローラ11と、送りローラ11に対向配置される分離ローラ12と、を備え、載置台1上の搬送媒体Sを搬送方向D1に一つずつ順次搬送する。送りローラ11には、モータ等の駆動部4から駆動ローラ21、伝達部5を介して駆動力が伝達される。この駆動の伝達については後述する。駆動が伝達された送りローラ11は、図中矢印方向(経路RTに沿って搬送媒体Sを搬送させる正方向)に回転駆動される。
【0012】
<分離構造>
送りローラ11に対向配置される分離ローラ12は、搬送媒体Sを1枚ずつ分離するためのローラであり、送りローラ11に対して一定圧で圧接している。この圧接状態を確保するため、分離ローラ12は揺動可能に設けると共に送りローラ11へ付勢されるように構成される。分離ローラ12は、トルクリミッタ12aを介して駆動部4からの駆動力が伝達され、実線矢印方向(送りローラ11の正方向とは逆方向)に回転駆動される。
【0013】
分離ローラ12はトルクリミッタ12aにより駆動力伝達が規制されるため、送りローラ11と当接している際は送りローラ11に連れ回りする方向(破線矢印方向)に回転する。また、分離ローラ12は複数の搬送媒体Sが送りローラ11と分離ローラ12との圧接部に搬送されてきた際には、一つを残して2つ以上の搬送媒体Sが下流に搬送されないようにせき止める。
【0014】
即ち、分離ローラ12は、送りローラ11と分離ローラ12のニップ部に向けて送られる複数のシートからなる搬送媒体Sから1枚ずつシートを送りローラ11で給送できるように、シートを分離する。
【0015】
なお、本実施形態では、分離ローラ12と送りローラ11とで分離機構を構成したが、このような分離機構は必ずしも設けなくてもよく、経路RTに搬送媒体Sを1つずつ順次給送する給送機構であればよい。また、分離機構を設ける場合においては、分離ローラ12のような構成の代わりに、搬送媒体Sに摩擦力を付与する分離パッドを送りローラ11に圧接させて、同様の分離作用を持たせるようにしてもよい。
【0016】
<搬送構造>
第1搬送部10の搬送方向下流側にある搬送機構としての第2搬送部20は、駆動ローラ21と、駆動ローラ21に従動する従動ローラ22とを備え、第1搬送部10から搬送されてきた搬送媒体Sをその下流側へ搬送する。駆動ローラ21には駆動部4から駆動力が伝達され、図中矢印方向に回転駆動される。従動ローラ22は駆動ローラ21に対して一定圧で圧接し、駆動ローラ21に連れ回る。この従動ローラ22は、バネ等の付勢ユニット(不図示)によって駆動ローラ21に対して付勢された構成としてもよい。
【0017】
このような第2搬送部20よりも搬送方向下流側にある第3搬送部30は、駆動ローラ31と、駆動ローラ31に従動する従動ローラ32とを備え、第2搬送部20から搬送されてきた搬送媒体Sを排出トレイ2へ搬送する。つまり、この第3搬送部30は排出機構として機能する。
【0018】
駆動ローラ31には駆動部4から駆動力が伝達され、図中矢印方向に回転駆動される。従動ローラ32は駆動ローラ31に対して一定圧で圧接し、駆動ローラ31に連れ回る。この従動ローラ32は、バネ等の付勢ユニット(不図示)によって駆動ローラ31に対して付勢された構成としてもよい。
【0019】
排出トレイ2は、画像読取装置Aに対して回動可能なように、画像読取装置Aの下方に設けられた第1ヒンジ101を介して軸支されている。また、第1ヒンジ101側の第1排出トレイ2aとその先端側に接続された第1延長トレイ2b、第2延長トレイ2c、第3延長トレイ2dとから構成されている。第1延長トレイ2bは第1排出トレイ2aに対して摺動可能に支持されており、第2延長トレイ2cは第1延長トレイ2bに対して摺動可能に支持されており、第3延長トレイ2dは第2延長トレイ2cに対して摺動可能に支持されている。
【0020】
<画像読取構造、制御>
本実施形態の画像読取装置Aでは、第2搬送部20と第3搬送部30との間に配置される画像読取ユニット70によって画像の読み取りを行うため、第2搬送部20及び第3搬送部30は搬送媒体Sを定速搬送する。搬送速度は常に第1搬送部10の搬送速度以上とすることで、先行搬送媒体Sに後続搬送媒体Sが追いついてしまう事態を確実に回避できる。例えば、本実施形態では、第2搬送部20及び第3搬送部30による搬送媒体Sの搬送速度を、第1搬送部10による搬送媒体Sの搬送速度よりも速くなるように速度を制御している。
【0021】
<制御部>
図2を参照して制御部80について説明する。図2は画像読取装置Aの制御部80のブロック図である。
【0022】
制御部80はCPU81、記憶部82、操作部83、通信部84及びインターフェース部85を備える。CPU81は記憶部82に記憶されたプログラムを実行することにより、画像読取装置A全体の制御を行う。記憶部82は例えばRAM、ROM等から構成される。操作部83は、例えば、スイッチやタッチパネル等で構成され、操作者からの操作を受け付ける。
【0023】
通信部84は、外部装置との情報通信を行うインターフェースである。外部装置としてPC(パソコン)を想定した場合、通信部84としては、例えば、USBインターフェースやSCSIインターフェースを挙げることができる。また、このような有線通信のインターフェースの他、通信部84は無線通信のインターフェースとしてもよく、有線通信、無線通信の双方のインターフェースを備えていてもよい。
【0024】
インターフェース部85はアクチュエータ86やセンサ87とのデータの入出力を行うI/Oインターフェースである。アクチュエータ86には、駆動部4、伝達部5等が含まれる。センサ87には、複数の搬送媒体Sが重なって第1搬送部10を通過したことを検出するための重送検出センサ40、搬送媒体Sの位置を検出するための媒体検出センサ50及び60、画像読取ユニット70等が含まれる。
【0025】
<PCからの開始指示受信による駆動>
画像読取装置Aの基本的な動作について説明する。
【0026】
制御部80は、例えば画像読取装置Aが接続された外部パソコンから画像読み取りの開始指示を受信すると、第1搬送部10と第2搬送部20と第3搬送部30の駆動を開始する。載置台1に積載された搬送媒体Sはその最も下に位置する搬送媒体Sから1つずつ搬送される。
【0027】
<駆動連結>
本実施形態の画像読取装置Aでは、送りローラ11、分離ローラ12、駆動ローラ21、駆動ローラ31を一つの駆動源(駆動部4)で駆動している。
【0028】
図3を参照して、駆動連結について説明する。図3は、駆動連結の様子を表す斜視図である。
【0029】
図3に示す様に、駆動部4の駆動力は、ベルト41およびプーリ42により駆動ローラ21へ伝わる。駆動ローラ21に伝わった駆動力は、伝達部5に伝わり、伝達部5のギア51を回転させる。更に、ギア51が給送軸53と送りローラギア54を回転させ、送りローラ11が回転する。
【0030】
また、ギア51と一体に形成された分離連結ギア52により、駆動が分離伝達部6を介し分離ローラ12に伝わり、分離ローラ12が回転する。
【0031】
ここで分離ローラ12にはトルクリミッタを介して駆動が連結されている。搬送媒体Sが一枚の時、分離ローラ12は搬送媒体Sより連れまわされ、トルクリミッタが空転する。この際、伝達部5を構成するギアにはトルクリミッタにより大きな負荷がかかり、ギア同士の間に負荷が発生する。
【0032】
そのため、本実施形態の画像読取装置Aでは、図4に示す様に、伝達部5を構成するギアの軸を強固に保持する構成としている。図4は、ギア軸の保持方法を示している分解斜視図である。
【0033】
具体的には、フレーム102に固定板103を固定し、固定板103によりギアの軸の先端を押さえている。例えば給送軸53はフレーム102に勘合した軸受け102aと固定板103に勘合した軸受け103aによって保持され、ギア51は軸受け102aと軸受け103aの間に配置される。そのため、ギア51に斥力がかかったとしても給送軸53が傾くことがなく、歯飛びや異音の発生を防止することができる。
【0034】
同様に、フレーム102に一体に設けられたギア軸102bの先端を固定板103の保持穴103bにより保持し、ギア軸102bが斥力により傾くのを防止している。なお、固定板103はビス104によりフレーム102のボス102cにビス締めされて固定される。
【0035】
<表示パネルの構成>
図5は本実施形態に係る画像読取装置Aの排出トレイ2を展開した状態の正面図である。より正確には、画像読取装置Aの正面側に傾斜して設けられた正面パネル90に対して垂直な方向から見た図であり、装置を載置した状態における正面よりもやや上方から見た状態の図である。
【0036】
正面上部の正面パネル90には表示パネル93が設けられ、表示パネル93の隣には画像読取装置Aの電源のON/OFFを操作する電源ボタン95が設けられている。表示パネル93の内部には操作部83の一例としての操作ボタン群122が設けられている。操作ボタン群122には、画像読取装置Aの動作を開始するためのスタートボタン、ストップボタンなどが設けられている。操作ボタン群122の隣には、表示部94が設けられている。また、操作ボタン群122の下(装置内部側)には、後述するプリント基板131が設けられている。
【0037】
<電源ボタンの詳細>
本実施形態に係る画像読取装置Aでは電源ボタンは95を操作することで電源のON/OFFを切り替えることができ、電源がONになると電源ボタン95が点灯する。図6に電源ボタン95および、その周辺の構成を示す。
【0038】
電源ボタン95はヒンジ部95aによって正面パネル90の裏側に回動可能に保持される。ユーザーが操作部95bを押すと、電源ボタン95はヒンジ部95aを中心に回動し、押圧部95cが基板96に実装されるプッシュスイッチ96aを押圧する。
【0039】
電源ボタン95のヒンジ部95aのから離れた端部には圧入部95fを設けており、正面パネル90の裏側のボス90fに圧入されている。操作部96bと圧入部95fの間は樹脂ばね部95eで接続されている。
【0040】
ユーザーによって電源ボタン95が押された時、電源ボタン95が回動するが、樹脂ばね部95eが撓み圧入部95fは圧入されたままになっている。ユーザーが電源ボタン95から手を離すと樹脂ばね部95eは元の形状に戻るため、電源ボタン95の操作部95bは押される前の位置に戻ることができる。
【0041】
プッシュスイッチ96aが押され、画像読取装置Aの電源がONになると基板96に実装されたLED96bが点灯する。LED96bの光は電源ボタン95の導光部95dにより導光され、操作部95bを点灯させる。
【0042】
導光部95dは先細りになっている円筒を半分に切った形状をしている。完全な円筒形状の方が光を多く導光でき、部品強度も向上するが、電源ボタン95のように半分に切った形状にすることで、射出成型で作製することができるようになっている。また、細いリブで導光部を作った場合は強度や光量を確保できないため、本実施形態においては導光部に円筒を半分に切った形状を採用し、電源ボタン95の光量、強度を必要量確保しつつ、射出成型で作製できるようにしている。
【0043】
なお、本実施の形態ではLED96bを2つ配置した構成としているが、LED96bの光量を増やしLED96bを一つにしても良く、また逆にLED96bの数を増やし一つあたりの光量を減らしても良い。
【0044】
<操作部の詳細>
図7は操作ボタン群122とプリント基板131の分解斜視図である。
【0045】
操作ボタン群122は、ボタン部123a~123gと外枠126を備え、一体に形成されている。プリント基板131は、ボタン部123に対応する位置にプッシュスイッチ132a~132gを備える。例えば、ボタン部123aが押し込まれると、ボタン部123aによってプッシュスイッチ132aが押し込まれ、プッシュスイッチ132が作動する。
【0046】
以下、ボタン部123a~123gをまとめて或いは何れかを説明する際に、ボタン部123と記す。
【0047】
図8は表示パネル93の分解斜視図である。
【0048】
表示パネル93は、開口部114a~114gを形成した表示カバー98と操作ボタン群122を有する。操作ボタン群122のボタン部123a~123gは、表示カバー98の開口部114a~114gに挿入される。また、ボタン部123の周囲には、弾性変形可能な支持部127や接合部127bが設けられている。以下、開口部114a~114gをまとめて或いは何れかを説明する際に、開口部114と記す。
【0049】
図9は操作ボタン群122の斜視図である。
【0050】
ボタン部123a、123c~123gの各々4つの側面のうちの一端(一側面)には、それぞれ支持部127a、127c~127gが設けられている。また、ボタン部123bの二側面には接合部127bが設けられている。以下、支持部127a、127c~127gをまとめて或いは何れかを説明する際に、支持部127と記す。ボタン部123と支持部127、ボタン部123bと接合部127bは一体に形成されている。支持部127は、ボタン部123の側面のうちのどの側面に設けても良く、複数のボタン部123の配置位置に合わせて自由に選択することができる。
【0051】
支持部127aと接合部127b、支持部127cと支持部127d、支持部127dと支持部127e、127fと127gの間には、圧入部128が一体に形成されている。また、圧入部128は、支持部127c、支持部127eと外枠126の間にそれぞれ一体に形成されている。圧入部128は、後述するように、表示カバー98に圧入される。
【0052】
また、ボタン部123は、側面のうち支持部127が備えられた一端(一側面)に対向する他端に、ボタン部の押し込み方向に対して平行な方向であるZ方向に延びるボス133が設けられている。ボタン部123が押し込まれた際、ボス133が図9では不図示のプリント基板131に突き当たり、ボタン部123が必要以上に押し込まれることを防ぐ。
【0053】
図10は支持部127と圧入部128の拡大図である。支持部127と圧入部128を図中X方向から見た図である。
【0054】
支持部127は、複数のL字形状129から成り、ボタン部123を形成する側面に沿ってボタン部123の押し込み方向に対して平行な方向である図中Z方向に延びる。これにより、繰り返しボタン部123を押し込まれても、弾性限界を超えない長さを確保できる。
【0055】
また、支持部127は、ボタン部123が押し込こまれた際に弾性変形する。これにより、ボタン部123は、押し込まれた際に図中Z方向へ移動し、その後、初期位置に戻ることができる。
【0056】
本実施形態では、ボタン部123bにはL字形状129から成る支持部127は設けられておらず接合部127bが設けられており、また、接合部127bは図9に示すように図中Y軸方向に延びているが、これに限らず、図中Z軸方向に延びても良いし、支持部127が設けられていても良い。また、圧入部128の数や位置も前述の限りではない。
【0057】
図11は表示パネル93を展開し、下方向から見た分解斜視図である。
【0058】
操作ボタン群122に設けられた圧入部128は、表示カバー98に設けられた凹部130に圧入される。凹部130に関しては後述で詳しく述べる。凹部130により、操作ボタン群122は表示カバー98と一体に組付けられる。また、圧入部128は、支持部127同士の間、または支持部127と外枠126の間に設けられていることにより、例えばボタン部123cが押し込まれた際に、隣り合ったボタン部123dがつられて動かない。
【0059】
図12は凹部130周辺の詳細断面図である。図12(a)のA-A断面図が図12(b)である。
【0060】
図11図12に示すように、凹部130は第1圧入部134と第2圧入部135を有する。第2圧入部135の高さは第1圧入部134の高さよりも高い。
【0061】
第2圧入部135は、圧入部128の側面128iと突き当たっている。これにより、圧入部128は第2圧入部135の方向に傾く(たわむ)ことを規制される。圧入部128が固定されるので、ボタン部123の上面が表示カバー98の上面と同一面に保たれる。
【0062】
以上のように、支持部127をボタン部123の一端(一側面)に設け、さらに支持部127がボタン部を形成する側面に沿ってボタン部の押し込み方向に対して平行な方向であるZ方向に延びることで、支持部127をボタン部123の両端に設けた場合や、ボタン部の押し込み方向に対して平行なXY平面に延びる支持部127を設けた場合よりも、ボタン部123同士の距離を近づけて小型化することができる。
【0063】
また、ボタン部123の両端(両側面)に支持部127が無くても、ボス133がプリント基板131に突き当たることでボタン部123が必要以上に押し込まれることを防ぎ、上述のように、第2圧入部135に圧入部128の側面128iを突き当て、第2圧入部135の方向に傾く(たわむ)ことを規制するため、ボタン部123の上面が表示カバー98の上面と同一面に保たれる。
【0064】
従って、本実施形態の構成によれば、ボタン部123の両端に支持部127を設けた構成やXY平面に延びる支持部127を設けた構成と比べて、ボタン部123の操作性や堅牢性が劣ることなく、操作ボタン周辺を小型化でき、装置を小型化できる。
【符号の説明】
【0065】
A 画像読取装置
S 搬送媒体
1 載置台
2 排出トレイ
4 駆動部
5 伝達部
10 第1搬送部
11 送りローラ
12 分離ローラ
20 第2搬送部
30 第3搬送部
70 画像読取ユニット
80 制御部
90 正面パネル
91 下部パネル
92 排出開口
93 表示パネル
94 表示部
95 電源ボタン
97 上部カバー
98 表示カバー
100 本体
101 第1ヒンジ
102 フレーム
103 固定板
114 開口部
114a~g 開口部
122 操作ボタン群
123 ボタン部
123a~g ボタン部
124 下部ユニット
126 外枠
127 支持部
127b 接合部
128 圧入部
128i 側面
129 L字形状
130 凹部
131 プリント基板
132 プッシュスイッチ
133 ボス
134 内側部
135 外側部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12