(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015849
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】電化製品アセンブリ
(51)【国際特許分類】
F24F 8/80 20210101AFI20240130BHJP
D06F 39/12 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
F24F8/80 135
D06F39/12 Z
F24F8/80 140
F24F8/80 220
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022118183
(22)【出願日】2022-07-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 優
【テーマコード(参考)】
3B165
【Fターム(参考)】
3B165AB43
3B165AE01
3B165AE02
3B165BA78
3B165BA88
3B165CA01
3B165CA03
3B165CA04
3B165CA05
3B165CA08
3B165CA21
3B165GH01
(57)【要約】
【課題】 位置調整しやすい電化製品アセンブリを提供すること。
【解決手段】 実施形態によれば、電化製品アセンブリは、電化製品と、台座と、キャスタとを備える。電化製品は、本体と、本体から延出される電源ケーブルとを有する。台座は、電化製品が上側に配設される。キャスタは、台座の下側にそれぞれ離間して少なくとも4つ設けられる。キャスタは、隣接する2つが方向固定型、隣接する2つがロック機構を有する自在型である。電源ケーブルは、本体のうち、方向固定型のキャスタが配置される側よりも、方向固定型のキャスタが配置される側に近い位置から延出される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、前記本体から延出される電源ケーブルとを有する電化製品と、
前記電化製品が上側に配設される台座と、
前記台座の下側にそれぞれ離間して少なくとも4つ設けられ、隣接する2つが方向固定型、隣接する2つがロック機構を有する自在型である、キャスタと、
を備え、
前記電源ケーブルは、前記本体のうち、前記自在型のキャスタが配置される側よりも、前記方向固定型のキャスタが配置される側に近い位置から延出される、
電化製品アセンブリ。
【請求項2】
前記電化製品は、前記本体と、前記台座との間から空気を前記本体の内部へ吸い込む吸気部を備え、前記本体の内部で前記吸気部から吸気した空気を処理する空気処理装置である、
請求項1に記載の電化製品アセンブリ。
【請求項3】
前記台座は、開口を備え、
前記電化製品は、前記台座の前記開口を通した空気を前記本体の内部へ吸い込む吸気部を備え、前記本体の内部で前記吸気部から吸気した空気を処理する空気処理装置である、
請求項1に記載の電化製品アセンブリ。
【請求項4】
前記台座の前記開口の縁部には、前記台座の補強用のリブが設けられる、
請求項3に記載の電化製品アセンブリ。
【請求項5】
前記空気処理装置は、前記吸気部の方向へ光を照射する光源部を備え、前記吸気部から前記本体の外部に出射された光が、前記開口を通して前記台座の下方に照射される、
請求項3または4に記載の電化製品アセンブリ。
【請求項6】
前記キャスタは、前記電化製品の下から外側に外れた位置に配置される、
請求項1に記載の電化製品アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電化製品アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば冷蔵庫や、洗濯機、テレビなど、適宜の大きさ、重量があるタイプの電化製品を設置した後、移動させたい場合があり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、位置調整しやすい電化製品アセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、電化製品アセンブリは、電化製品と、台座と、キャスタとを備える。電化製品は、本体と、本体から延出される電源ケーブルとを有する。台座は、電化製品が上側に配設される。キャスタは、台座の下側にそれぞれ離間して少なくとも4つ設けられる。キャスタは、隣接する2つが方向固定型、隣接する2つがロック機構を有する自在型である。電源ケーブルは、本体のうち、方向固定型のキャスタが配置される側よりも、方向固定型のキャスタが配置される側に近い位置から延出される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、位置調整しやすい電化製品アセンブリが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る電化製品アセンブリの正面側の概略的な斜視図。
【
図2】
図1に示す電化製品アセンブリの空気処理装置の前面パネルを取り外した状態を示す概略的な斜視図。
【
図3】
図2に示す電化製品アセンブリの空気処理装置の本体の前面側の部材を取り外した状態を示す概略的な斜視図。
【
図4】
図3とは異なる方向から見た、電化製品アセンブリの空気処理装置の前面パネル及び本体の前面側の部材を取り外した状態を示す概略的な斜視図。
【
図5】実施形態に係る電化製品アセンブリの背面側の概略的な斜視図。
【
図6】
図5に示す電化製品アセンブリの空気処理装置の背面パネル及び左側の側面パネルを取り外した状態を示す概略的な斜視図。
【
図7】実施形態に係る電化製品アセンブリの概略的な上面図。
【
図8】実施形態に係る電化製品アセンブリの移動台及び空気処理装置の背面側の下方の概略的な斜視図。
【
図9】
図8に示す電化製品アセンブリの空気処理装置の背面パネル及び左側の側面パネルを取り外した状態を示す概略的な斜視図。
【
図10】電化製品アセンブリの移動台及び空気処理装置の背面側の下方を、
図8とは異なる視点で見た概略的な斜視図。
【
図11】
図10に示す電化製品アセンブリの空気処理装置の背面パネル及び左側の側面パネルを取り外した状態を示す概略的な斜視図。
【
図12】実施形態に係る電化製品アセンブリの概略的な下面図。
【
図13】実施形態に係る電化製品アセンブリの固定型キャスタ側に立ったユーザが電化製品アセンブリを動かす様子を示す概略図。
【
図14】実施形態に係る電化製品アセンブリの自在型キャスタ側に立ったユーザが電化製品アセンブリを動かす様子を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態に係る電化製品(12)の一例である空気処理装置12aにおいては、空気処理装置12a内の処理部(除菌処理部)214内に紫外線を照射することで、処理部214内に流通もしくは滞在する空気を除菌、殺菌、もしくは滅菌することが可能である。空気を除菌、殺菌、滅菌とは、空気内に存在する菌やウイルス、におい物質などを不活化したり、吸着したりすることをいう。また、以下の実施形態においては除菌を例に用いて説明を行うが、「除菌」の用語は、「殺菌」ないし「滅菌」に置き換えることが可能である。
【0009】
実施形態の電化製品アセンブリ(10)は、電化製品(12)と、台座(312)と、キャスタ(314a,314b,316a,316b)とを有する。電化製品(12)は、本体(210)と、本体(210)から延出される電源ケーブル(246)とを有する。台座(312)には、電化製品(12)が上側に配設される。キャスタ(314a,314b,316a,316b)は、台座(312)の下側にそれぞれ離間して少なくとも4つ設けられ、隣接する2つが方向固定型、隣接する2つがロック機構を有する自在型である。電源ケーブル(246)は、本体(210)のうち、自在型のキャスタ(316a,316b)が配置される側よりも、方向固定型のキャスタ(314a,314b)が配置される側に近い位置から延出される。
電源ケーブル(246)が比較的邪魔になり難いので、電化製品アセンブリ(10)の位置調整が容易に行われる。また、電化製品アセンブリ(10)自体で、電源ケーブル(246)に負荷をかけることを抑制することができる。
【0010】
電化製品(12)は、本体(210)と、台座(312)との間から空気を本体(210)の内部へ吸い込む吸気部(212)を備え、本体(210)の内部で吸気部(212)から吸気した空気を処理する空気処理装置(12a)である。
このため、電化製品アセンブリ(10)の一部としての空気処理装置(12a)の位置調整が容易に行われる。
【0011】
台座(312)は、開口(322)を有する。電化製品(12)は、台座(312)の開口(322)を通した空気を本体(210)の内部へ吸い込む吸気部(212)を備え、本体(210)の内部で吸気部(212)から吸気した空気を処理する空気処理装置(12a)である。
このため、空気処理装置(12a)の吸気性能を阻害することなく、適宜に吸気した空気を処理することができ、かつ、電化製品アセンブリ(10)の一部としての空気処理装置(12a)の位置調整が容易に行われる。
【0012】
台座(312)の開口(322)の縁部には、台座(312)の補強用のリブ(322a,322b)が設けられる。
このため、台座(312)に負荷が加えられたときに、台座(312)の変形を抑制し、空気処理装置(12a)に負荷が加えられることが抑制される。
【0013】
空気処理装置(12a)は、吸気部(212)の方向へ光を照射する光源部(264)を備える。吸気部(212)から本体(210)の外部に出射された光が、開口(322)を通して台座(312)の下方に照射される。
例えば、光として紫外線の一部を台座(312)の下方に到達させることにより、台座(312)の下方の除菌処理を行うことができる。台座(312)に開口(322)を有する場合、開口(322)を通して照射される紫外線で床面等の除菌処理を行うことができる。
【0014】
キャスタ(314a,314b,316a,316b)は、電化製品(12)の下から外側に外れた位置に配置される。
このため、電化製品アセンブリ(10)の転倒が抑制される。
【0015】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1から
図14を用いて電化製品アセンブリ10について説明する。
【0017】
図1に示すように、電化製品アセンブリ10は、電化製品12と、電化製品12の下側に設けられ、電化製品12を移動させる移動台14とを有する。
【0018】
本実施形態に係る電化製品12は、例えば略直方体状などの、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、空気処理装置など、適宜の大きさ又は重量があるタイプの製品が想定される。本実施形態に係る電化製品12は、例えば紫外線(例えばUV-A光、UV-C光)を用いる空気処理装置(除菌脱臭機)12aであるものとして説明する。空気処理装置12aは、その内部で吸気部212から吸気した空気を処理(除菌)する。
【0019】
実施形態に係る電化製品アセンブリ10は、例えば住居内、オフィス環境、医療施設・介護施設、飲食店、宿泊施設、トイレなど、種々の場所に置かれる。
【0020】
本実施形態では、
図1に示すように、空気処理装置12aは、全体として、略直方体状のスリム形状の箱型に形成される。空気処理装置12aの幅W1、奥行きD1、高さH1が設定される。一例として、幅W1は例えば420mm、奥行きD1は例えば150mm、高さH1は例えば850mmである。また、移動台14の幅W2、奥行きD2、高さH2が設定される。一例として、幅W2は例えば420mm、奥行きD2は例えば260mm、高さH2は例えば100mmである。幅W1と、幅W2とはほぼ同じ寸法に構成され、奥行きD2は、空気処理装置12aの奥行き方向寸法(D1)に対して、奥行き方向の両側にそれぞれ50mm以上突出するように構成されている。このため、電化製品アセンブリ10は倒れ難く構成である。
【0021】
図1から
図12に示すように、本実施形態では、空気処理装置12aは、本体210と、吸気部212と、処理部214と、ファン216a,216bと、スイッチ部218と、排気部(排気グリル)220とを有する。
【0022】
本体210は、空気処理装置12aの例えば矩形筒状の筐体を形成する。本体210は、例えばアルミニウム合金材等の適宜の金属材で形成される。本体210は、略直方体状のスリム形状の箱型に形成される。
【0023】
本体210には、前面パネル232、背面パネル234、1対の側面パネル236,238が配設される。前面パネル232は、例えば後述するフィルタ部262をユーザが着脱するため、本体210に対して容易に着脱可能である。背面パネル234及び1対の側面パネル236,238は本体210に対して例えばネジ止め等により固定される。本体210のうち、前面パネル232が配設される側を前面とし、背面パネル234が配設される側を背面とし、1対の側面パネル236,238が配設される側を側面とする。そして、本体210のうち、前面(正面)、背面、及び1対の側面は閉塞され、上部及び下部が開口されている。
【0024】
本体210の側面の一方には、空気処理装置12aの制御部242及び電源ユニット244が配設される。本実施形態では、制御部242及び電源ユニット244は、前面側から見て左側に設けられる。本実施形態では、電源ユニット244の上側に制御部242が配設される。電源ユニット244からは、電源ケーブル246が例えば下方に向けて延出される。電源ケーブル246の遠位端には、電源プラグ248が設けられる。
図5に示すように、本実施形態では、背面パネル234のうち、正面側から見て左側最下部には、電源ケーブル246を延出するための孔部(開口)234aが形成されている。電源ケーブル246は、空気処理装置12aの背面側から見て、例えば右手側から延出される。すなわち、空気処理装置12aの正面側から見て左手後方から延出される。
【0025】
なお、
図5及び
図6に示すように、本体210の左側の側面と側面パネル236との間は、電源ユニット244を配設する空間を形成する。本体210の右側の側面と側面パネル238との間には、空間を形成する。
【0026】
制御部242は、ファン216a,216b、後述する光源部264、スイッチ部218を制御する。
【0027】
図11及び
図12に示すように、吸気部212は、本体210の最下部に設けられる。吸気部212は、筒状の本体210の最下部の開口として略矩形状に形成される。
【0028】
図6、
図8-
図11に示すように、本体210の最下部のうち、1対の側面には、移動台14の後述する台座312に固定される脚部252,254が設けられる。1対の脚部252,254により、吸気部212と台座312とを離間し、吸気部212と台座312との間に空気を通す空間を形成する。
【0029】
図2-
図4に示すように、処理部214は、吸気部212の上側で、本体210内に設けられる。処理部214は、吸気部212の直上に設けられるフィルタ部262と、フィルタ部262に対して直上に離間して設けられる光源部(紫外線光源)264とを有する。本体210は、吸気部212の上側に空気を処理するための略直方体状の空間を形成する。空間の大きさは適宜に設定可能である。本実施形態では、処理部214は、幅に比べて奥行きが小さく、幅及び奥行きに比べて高さが大きく形成される。空間の最上部には、光源部264が設けられ、最下部にはフィルタ部262が設けられる。
【0030】
光源部264は、制御部242に電気的に接続される。
図4に示すように、光源部264は、制御部242に制御されながら、処理部214や、フィルタ部262に向けて紫外線を照射するように形成される。光源部264は、例えば複数のLED光源が並べられている。光源部264は、吸気部212を通して処理部214内に入れられた空気を光源部264の上方に流すときに、空気の流れを阻害しないように配置されることが好適である。本実施形態では、幅方向に長く、奥行き方向に離間した1対の基板に複数の光源がそれぞれ配置されている。光源部264は、例えば、第1の紫外線と、ピーク波長が第1の紫外線とは異なる第2の紫外線とを下方に向かって照射する。
【0031】
第1の紫外線は、例えば、フィルタ部262の後述する光触媒フィルタ272が備える光触媒を励起するために用いられる。第1の紫外線のピーク波長は、光触媒の吸収波長領域にあるかその近傍にあることが好ましい。第1の紫外線のピーク波長は、例えば320nm以上400nm以下である、UV-A光とすることが好ましい。UV-A光のピーク波長は、例えば395nmである。なお、光源部264は、第1の紫外線に代えて(もしくは第1の紫外線に加えて)第1の可視光を照射するように構成されていてもよい。第1の可視光も、光触媒フィルタ272が備える光触媒を励起するために用いられるが、後述する、空気処理装置12aの動作を認識するという用途のために、光触媒を励起しない可視光を照射してもよい。
【0032】
第2の紫外線は、処理部214内の空間内を通る空気の除菌処理を行うために用いられる。第2の紫外線のピーク波長は例えば200nm以上320nm以下である、UV-C光とすることが好ましい。
【0033】
フィルタ部262は、光触媒フィルタ272と、光触媒フィルタ272の前面側もしくは背面側を覆うカバー274と、減光部276とを有する。
【0034】
光触媒フィルタ272は、表面(上面)と背面(下面)とを接続する複数(無数)の孔を有する母材と、母材の表面等に担持された光触媒とを備え、例えば矩形板状又は矩形シート状に形成される。本実施形態では、光触媒フィルタ272は、本体210の下部に設けられる。そして、板状の光触媒フィルタ272のうち、最も大きい面積の領域である表面は、光源部264に対向する。
【0035】
光触媒フィルタ272の母材は、例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどの無機材料(セラミックス)で形成される。光触媒は、例えば酸化チタンや酸化タングステン等の金属酸化物で形成される。光触媒フィルタ272は、例えば多孔質で、本実施形態では上下方向に通気性を有する状態に形成されるが、上下方向に紫外線(UV-A光及びUV-C光)を通し難い状態に形成されることが好適である。すなわち、光触媒フィルタ272は、本体210内で、下部の吸気部212側から上部の排気部220側への通気を確保しながら、下部側を光学的に略閉塞するように配設される。光触媒フィルタ272は、例えばUV-A光、UV-C光などの紫外線光を遮光し、かつ、空気が光触媒フィルタ272を通して上側に流れるように形成される。光触媒フィルタ272は、例えば光源部264からの距離や、光源部264からの光量との関係で、適宜の厚さで適宜の空隙率に形成される。
【0036】
光触媒フィルタ272には、前面パネル232及びカバー274を取り外すと現れる取っ手272aが設けられる。取っ手272aは、例えば形状記憶合金等のワイヤで形成され、前面パネル232及びカバー274を取り外すと、例えばバネ力(付勢力)により外方に突出するように形成されていることが好適である。なお、光触媒フィルタ272は、ユーザにより、例えば1月に1回等、適宜の時間間隔ごとに、水洗いのために取り外される。
【0037】
光触媒フィルタ272は、ユーザが取っ手272aを把持して本体210の前面側を通して前面側に引くと、本体210から取り出すことができる。また、光触媒フィルタ272は、本体210の前面側を通して本体210の背面側に向かって押し込むと、本体210の所定位置に配置される。
【0038】
光触媒フィルタ272の下側には、光触媒フィルタ272を通した光源部264からの光を減光する減光部276が設けられる。減光部276は、光源部264からの光の一部を吸気部212を通して空気処理装置12aの下方に射出する。
図2に示すカバー274は、光触媒フィルタ272とともに、減光部276の前面側を保護する。したがって、本実施形態では、フィルタ部262は、紫外線の一部が後述する台座312に到達するように形成される。
【0039】
なお、減光部276は、吸気部212から処理部214への空気の流れを許容するが、フィルタ部262の下側に向かう光源部264からの光を完全に遮断してもよい。
【0040】
図7に示すように、光源部264の直上には、例えば1対のファン216a,216bが幅方向に並べられている。ファン216a,216bは、本体210内で、本体210の最上部と最下部との間の中間部分より上部側に配設される。本実施形態では、2つのファン216a,216bを用いる例について説明する。ファンの数は、1つであっても、3つ以上であってもよい。
【0041】
1対のファン216a,216bは、制御部242に電気的に接続される。本実施形態では、1対のファン216a,216bは、制御部242に制御されながら回転し、1対のファン216a,216bの下側から上側に向かう空気の流れを作り出す。すなわち、吸気部212、処理部214、1対のファン216a,216bを通して排気部220から空気を排気する空気の流れを作り出す。1対のファン216a,216bは、例えば同じ構造であり、同じ方向に回転することが好適である。
【0042】
スイッチ部218は、本体210の最上面の前面側に設けられる。スイッチ部218は、例えば複数のスイッチ218aを有する。複数のスイッチ218aは、制御部242に電気的に接続される。各スイッチ218aには適宜の機能が割り当てられている。
【0043】
スイッチ218aの押圧方向は鉛直方向下側である。このため、複数のスイッチ218aは、本体210の上面に配置され、下側に押圧することにより、各種の機能の切り替えが行われる。本実施形態に係る空気処理装置12aは、スイッチ218aの押圧により鉛直方向下側への力が負荷されるが、空気処理装置12aを倒す方向に力が負荷されることが防止される。
【0044】
排気部220は、本体210の最上面において、スイッチ部218より背面側に設けられる。排気部220は例えば格子状(グリル状)に形成される。排気部220は、ファン216a,216bの直上に設けられる。このため、本実施形態では、空気処置装置12aは、1対のファン216a,216bにより、矩形筒状の本体210の下側の開口である吸気部212から空気を本体210内に取り込み、矩形筒状の本体210の上側の開口である排気部220から空気を排気する。
【0045】
図1から
図12に示すように、移動台14は、台座312と、4つのキャスタ314a,314b,316a,316bとを有する。
【0046】
台座312には、電化製品12が上側に載せられて一体化又は固定される。台座312は、電化製品12としての空気処理装置12aの略矩形状の底部よりも大きい外縁を有する、例えば略矩形状に形成される。
図1に示すように、移動台14の幅W2、奥行きD2、高さH2が設定される。本実施形態では、移動台14すなわち、台座312の幅W2は、空気処理装置12aの幅W1と略同じである。移動台14すなわち、台座312の奥行きD2は、空気処理装置12aの奥行きD1よりも大きい。移動台14の高さH2は、空気処理装置12aの高さH1よりも低い。
【0047】
図8から
図12に示すように、台座312の4つの辺(縁)には、それぞれ台座312の補強用のリブ312a,312b,312c,312dが形成される。このため、台座312は、短辺間の1対の長辺で折り曲げられ、又は、長辺間の1対の短辺で折り曲げられることが防止される。
【0048】
図8から
図11に示すように、本実施形態に係る空気処理装置12aの本体210の最下部には、例えば1対の脚部252,254が設けられる。1対の脚部252,254は、例えばネジ止め等により台座312に固定される。このため、本体210の最下部の吸気部212と台座312との間に適宜の空間が形成される。
【0049】
なお、脚部252,254は、本体210の側面に固定される。このため、脚部252,254は、空気処理装置12aを上側から見たとき、側面パネル236,238の外表面間の内側で、正面パネル232及び背面パネル234の外表面間の内側に配置されることが好適である。
【0050】
本実施形態では、台座312は、開口322を有する環状に形成される。開口322は、空気処理装置12aの本体210の直下に配置される。開口322の大きさ及び形状は、例えば吸気部212と同じ大きさ及び形状に形成されることが好適である。すなわち、本実施形態では、開口322は略矩形状に形成される。
図8から
図12に示すように、開口322のうち、長手方向の縁部には、台座312の補強用のリブ322a,322bが形成される。このため、開口322は、短辺間の1対の長辺で折り曲げられることが防止される。
【0051】
したがって、台座312に例えば力が負荷されるときに、例えば、台座312の外縁のリブ312a,312b,312c,312d、開口322のリブ322a,322bにより台座312の変形が抑制される。
【0052】
なお、本実施形態では、台座312の開口322の大きさ及び形状は、UV-A光、UV-C光の一部を床面に到達させるために用いられる。例えば、台座312の開口322の大きさ及び形状は、吸気部212の開口の大きさ及び形状と略一致し、開口322及び吸気部212の向きが揃っており、開口322の中心(図心)と吸気部212の開口の中心(図心)とが同軸上に配置される。
【0053】
キャスタ314a,314b,316a,316bは、台座312の下側の4つの角部に設けられる。キャスタ314a,314b,316a,316bは、電化製品12である空気処理装置12aの下から外側に外れた位置に配置される。キャスタ314a,314b,316a,316bのうち、隣接する2つが方向を固定しながら回転する固定型(方向固定型)として形成される。キャスタ314a,314b,316a,316bのうち、残りの隣接する2つがロック機構を有する自在型として形成される。本実施形態では、キャスタ314a,314bが固定型であり、キャスタ316a,316bが自在型である。
【0054】
固定型キャスタ314a,314b同士、及び、自在型キャスタ316a,316b同士は、それぞれ台座312の短手方向に離間する。固定型キャスタ314a,314bの車輪の回転軸は同軸上にあることが好適である。固定型キャスタ314aは、空気処理装置12aの正面側から見て、左側の正面側に配置され、固定型キャスタ314bは、空気処理装置12aの左側の背面側に配置される。
【0055】
自在型キャスタ316aは、空気処理装置12aの正面側から見て、右側の正面側に配置され、自在型キャスタ316bは、空気処理装置12aの右側の背面側に配置される。自在型キャスタ316a,316bは、鉛直方向の軸回りに回転可能である。また、自在型キャスタ316a,316bの車輪の回転はロック機構によりロック/ロック解除が切り替えられる。
【0056】
次に、本実施形態に係る電化製品アセンブリ10の作用について説明する。
【0057】
例えば、台座312の上側を通して背面側の固定型キャスタ314b側から電源ケーブル246が延出され、かつ、電源ケーブル246が自在型キャスタ316a,316bとは反対側に延出されて電源ケーブル246の電源プラグ248が例えば壁に設けられるコンセント(電源供給部:AC100V)に対して差し込まれている、とする。なお、電源ケーブル246の長さには、余裕があり、例えば移動台14から離れた位置で床面に接触しているとする。
【0058】
本実施形態では、本体210内の例えばファン216a,216bの存在により、空気処理装置12aの重心、すなわち、電化製品アセンブリ10の重心が、より上部に近い側にあると想定される。移動台14により、空気処理装置12aの重心はより高くなっている。この場合、空気処理装置12aは、本体210の前面パネル232又は背面パネル234など、横方向から空気処理装置12aに力が加えられると倒れ易くなることが想定される。本実施形態に係る空気処理装置12aでは、スイッチ部218を本体210の上面に配置し、ユーザがスイッチ部218のスイッチ218aを操作する方向は下方向となる。このため、空気処理装置12aには、空気処理装置12aを倒す方向に負荷がかからない。このため、縦長の本体210であり、重心が比較的上側にある空気処理装置12aであっても、スイッチ218aを操作するときにも床面に対する空気処理装置12aの揺れを抑制し、空気処理装置12aの安定性を確保し、空気処理装置12aを倒れ難くすることができる。したがって、本実施形態に係る空気処理装置12aは、操作時など、力が加えられたときに空気処理装置12aの立位の安定性が低下することを抑制することができる。
【0059】
本実施形態では、空気処理装置12aは、移動台14とともに、側面パネル236,238側よりも、前面パネル232側、又は、前面パネル232側に転倒しやすい。しかしながら、キャスタ314a,314b,316a,316bは、空気処理装置12aの下から外側に外れた位置に配置される。このため、電化製品アセンブリ10の転倒角は、空気処理装置12aの重心との関係で比較的大きくすることができる。したがって、電化製品アセンブリ10、すなわち、空気処理装置12aが傾いたときも、空気処理装置12aが移動台14とともに、前面パネル232側(前面側)、又は、背面パネル234側(背面側)に転倒することを抑制することができる。
【0060】
なお、空気処理装置12aは、スイッチ218aの操作により、空気処理装置12aの電源がONに切り替えられると、ファン216a,216bが回転するとともに、光源部264が発光する。
【0061】
ファン216a,216bの回転により、フィルタ部262を通して、空気が処理部214に吸気される。処理部214に入った空気は、ファン216a,216bの回転により、ファン216a,216bを通して排気部220から排気される。このとき、吸気部212から本体210内に入った空気は、処理部214内を下側から上側に真っ直ぐに移動し、排気部220から排出される。このため、空気処理装置12a内に空気の流れを大きく曲げる箇所がなく、空気処理装置12a内を流れる空気に圧力損失を生じることを抑制することができる。
【0062】
このように、空気処理装置12aは、空気処理装置12aの外側の周囲の空気を空気処理装置12a内に取り込む。
【0063】
光源部264からの光のうち、UV-A光は、処理部214内を通して光触媒フィルタ272の表面に向かって照射される。このとき、光触媒フィルタ272の表面(上面)では、UV-Aを吸収し、活性酸素とOHラジカルを生成し、生成した活性酸素とOHラジカルによって、光触媒フィルタ272を通る空気や光触媒フィルタ272周囲の空気に含まれる菌、ウイルス、臭い物質を水と二酸化炭素に分解したり、ウイルスや菌(細菌)の活動を抑制したりする。このため、光触媒フィルタ272の表面にUV-Aが照射されると、UV-Aを吸収し、光触媒フィルタ272を通る空気の除菌、脱臭効果を発揮する。したがって、光触媒フィルタ272を通る空気は、除菌、脱臭されながら処理部214内に入る。
【0064】
光源部264からの光のうち、UV-C光は、処理部214内に照射される。UV-C光は、処理部214内に直接光だけでなく、例えば本体210の内壁(紫外線反射板)による反射光を用いて処理部214内の広い範囲に照射される。このため、処理部214内(の空気)には、UV-C光がまんべんなく照射される。このとき、UV-C光の照射により、光触媒を用いて除菌、脱臭された後の処理部214内の空気に含まれるウイルスや菌(細菌)の活動を抑制し、除菌効果を発揮する。
【0065】
処理部214内を大きな空間とし、UV-C光を広い空間内に照射し続けることにより、処理部214内を通る空気が処理部214内に存在している間中、除菌することができる。このため、UV-C光により効果的に除菌効果を発揮し、除菌した空気を排気部220から排出することができる。
【0066】
本実施形態の光源部264が発光し続ける間、空気処理装置12aは、UV-A光による光触媒フィルタ272での物質の分解による除菌、脱臭効果と、UV-C光による除菌効果とを発揮し続ける。このため、空気処理装置12aは、光触媒フィルタ272を通す空気の除菌と、空間内の空気の除菌とのダブル効果により、空気をより効果的に除菌することができる。
【0067】
なお、UV-A光で光触媒フィルタ272の表面を照らすとき、UV-A光は、光触媒フィルタ272の表面に全てが吸収されるわけではなく、一部が光触媒フィルタ272を通り抜ける。同様に、UV-C光の一部は、光触媒フィルタ272を通り抜ける。そして、UV-A光、UV-C光が、光触媒フィルタ272の下側の減光部276で減光されて減光部276を通りぬける。このため、吸気部212を通して紫外線の一部が空気処理装置12aの下方に照射される。このとき、移動台14の台座312は、吸気部212の大きさ及び形状に対応する開口322を有するので、吸気部212を通した紫外線の一部は床面に照射され、床面を除菌する。また、長波長のUV-A光や、可視光が床面に照射されることで、照射された光を視認したユーザが、空気処理装置12aが動作していることを容易に認識することが可能となる。
【0068】
また、ユーザは、設置された電化製品アセンブリ10や、このように稼動している電化製品アセンブリ10の位置を移動(位置調整)させたい場合があり得る。
【0069】
ここではまず、電化製品アセンブリ10の位置の微調整など、電源ケーブル246の電源プラグ248をコンセント(電源供給部:AC100V)に対して差し込んだ状態で、ユーザが、電化製品アセンブリ10を移動させたとしても、電源ケーブル246が適宜の長さ分、床面に接触している等、電源ケーブル246の長さに余裕があると考えたとする。
【0070】
このとき、ユーザは、空気処理装置12aの電源をOFFにし、電源ケーブル246の電源プラグ248を例えば壁に設けられるコンセントから抜くことが面倒であると考える可能性が高い。すなわち、ユーザは、空気処理装置12aの電源をOFFにせず、電源ケーブル246の電源プラグ248をコンセント(電源供給部:AC100V)に対して差し込んだ状態で、そのまま移動させる可能性が高い。
【0071】
本実施形態では、電化製品アセンブリ10の前面パネル232側(正面側)から見て、左側に固定型キャスタ314a,314bが配置され、右側に自在型キャスタ316a,316bが配置される。このとき、右側の自在型キャスタ316a,316bのロックをそれぞれ解除する。
【0072】
ユーザは、固定型キャスタ314a,314bの車輪の回転に沿う方向に電化製品アセンブリ10を移動させる場合、空気処理装置12aの一方の側面パネル236を押圧又は引っ張り、又は、他方の側面パネル238を押圧又は引っ張る。このとき、空気処理装置12aの背面側から延出された電源ケーブル246が固定型キャスタ314a,314b及び自在型キャスタ316a,316bの車輪に踏まれないように動かす。そして、ユーザが電化製品アセンブリ10を所望の位置に移動させた状態で自在型キャスタ316a,316bをロックする。
【0073】
図13に示すように、ユーザUが、例えば固定型キャスタ314a,314b側に立って、電化製品アセンブリ10を旋回移動させる場合、移動台14の旋回の中心、すなわち電化製品アセンブリ10の旋回の中心が、固定型キャスタ314a,314b間の中間部となる。このとき、ユーザUは例えば位置を動かずに、電化製品アセンブリ10(移動台14)を比較的狭いスペースで方向転換することができる。一方、ユーザUが、後述する自在型キャスタ316a,316b側に立つ場合に比べて、ユーザは、移動台14の方向転換に大きな力が必要となり得る。
【0074】
このとき、固定型キャスタ314a,314bの移動量は、自在型キャスタ316a,316bの移動量に比べて小さい。そして、電源ケーブル246が台座312の上側を通して、背面側の固定型キャスタ314b側から自在型キャスタ316a,316bとは反対側に延出されている。固定型キャスタ314b側に電源ケーブル246を延出することによって、固定型キャスタ314a,314b、及び、自在型キャスタ316a,316bの車輪で電源ケーブル246を踏むことが抑制される。
【0075】
上述したように、固定型キャスタ314a,314bの移動量は、自在型キャスタ316a,316bの移動量に比べて小さい。このため、背面パネル234のうち、固定型キャスタ314bに近い孔部234aから延出される電源ケーブル246の振れが抑制される。したがって、電源ケーブル246がユーザUが意図しない位置に移動することが抑制され、固定型キャスタ314a,314b、及び、自在型キャスタ316a,316bで電源ケーブル246を踏むことが抑制される。
【0076】
図14に示すように、ユーザUが、例えば自在型キャスタ316a,316b側に立って、電化製品アセンブリ10を旋回移動させる場合、移動台14の旋回の中心、すなわち電化製品アセンブリ10の旋回の中心が、固定型キャスタ314a,314b間の中間部となる。このため、比較的小さな力で、移動台14を旋回することができる。一方で、旋回の中心が固定型キャスタ314a,314b間の中間部となるため、移動台14の方向転換には、ユーザUが固定型キャスタ314a,314b側に立つ場合よりも、操作するユーザUが動く分、広いスペースが必要となり得る。
【0077】
このとき、固定型キャスタ314a,314bの移動量は、自在型キャスタ316a,316bの移動量に比べて小さい。そして、電源ケーブル246が台座312の上側を通して、背面側の固定型キャスタ314b側から自在型キャスタ316a,316bとは反対側に延出されている。固定型キャスタ314b側に電源ケーブル246を延出することによって、固定型キャスタ314a,314b、及び、自在型キャスタ316a,316bの車輪で電源ケーブル246を踏むことが抑制される。
【0078】
上述したように、固定型キャスタ314a,314bの移動量は、自在型キャスタ316a,316bの移動量に比べて小さい。このため、背面パネル234のうち、固定型キャスタ314bに近い孔部234aから延出される電源ケーブル246の振れが抑制される。したがって、電源ケーブル246がユーザUが意図しない位置に移動することが抑制され、固定型キャスタ314a,314b、及び、自在型キャスタ316a,316bの車輪で電源ケーブル246を踏むことが抑制される。
【0079】
図示しないが、例えば、電源ケーブル246が台座312の上側を通して、背面側の自在型キャスタ316b側から固定型キャスタ314a,314bとは反対側に延出されている、とする。このとき、上述したように、自在型キャスタ316a,316bの可動範囲は、固定型キャスタ314a,314bの可動範囲よりも大きい。
自在型キャスタ316a,316bの移動量は、固定型キャスタ314a,314bの移動量に比べて大きい。このため、背面パネル234のうち、自在型キャスタ316bに近い孔部234aから延出される電源ケーブル246の振れは、背面パネル234のうち、固定型キャスタ314bに近い孔部234aから延出される電源ケーブル246の振れに比べて大きくなり得る。したがって、電源ケーブル246がユーザUが意図しない位置に移動する可能性が、上述した、背面パネル234のうち、固定型キャスタ314bに近い孔部234aから電源ケーブル246が延出される場合に比べて大きくなる。したがって、電源ケーブル246が台座312の上側を通して、背面側の固定型キャスタ314b側から自在型キャスタ316a,316bとは反対側に延出されている場合に比べて、電源ケーブル246が自在型キャスタ316a,316bの車輪に踏まれる可能性が上がる。
【0080】
したがって、空気処理装置12aは、電源ケーブル246が台座312の上側を通して、背面側の固定型キャスタ314b側から自在型キャスタ316a,316bとは反対側に延出されていることが好適である。
【0081】
また、例えば壁に取り付けられるコンセントの位置によっては、電源ケーブル246が台座312の上側を通して、背面側の固定型キャスタ314b側から背面側の自在型キャスタ316b側に延出される場合がある。この場合は、電源ケーブル246が自在型キャスタ316a,316bの車輪に踏まれる可能性はあり得る。
【0082】
したがって、本実施形態によれば、電源ケーブル246が台座312の上側を通して、背面側の固定型キャスタ314b側から自在型キャスタ316a,316bとは反対側に延出されている場合、電源ケーブル246が固定型キャスタ314a,314b及び自在型キャスタ316a,316bの車輪に踏まれる可能性を低くすることができる。
【0083】
なお、本実施形態に係る移動台14は、1対の固定型キャスタ314a,314bと1対の自在型キャスタ316a,316bとを組み合わせて使用する。このため、本実施形態に係る移動台14は、全てに自在型キャスタを用いる場合に比べて、移動台14の動きを安定させることができる。
【0084】
本実施形態では、背面パネル234に電源ケーブル246を空気処理装置12aの外側に延出する孔部234aを設ける例について説明した。例えば、背面パネル234の代わりに、側面パネル236に電源ケーブル246を空気処理装置12aの外側に延出する孔部を設けることも好適である。側面パネル236に孔部を設ける場合も、側面パネル236の最下部に設けることが好適である。
【0085】
本実施形態では、キャスタ314a,314b,316a,316bの車輪は台座312の下側に露出するように設けられる例について示した。キャスタ314a,314b,316a,316bの車輪は、例えば台座312のリブ312a,312b,312c,312d等により殆どが隠れるように配置されることも好適である。
【0086】
本実施形態では、電化製品12の脚部252,254を台座312に固定する例について説明したが、電化製品12の脚部252,254と台座312とが一体化されて形成されることも好適である。
【0087】
ところで、電化製品アセンブリ10の電源プラグをコンセントに差し込んだまま、かつ、電源をいれたまま、電化製品アセンブリ10を適宜の距離移動させることは推奨されないことはもちろんである。
【0088】
例えば、電化製品アセンブリ10の位置を微修正でなく、大きく移動させる場合、空気処理装置12aの電源スイッチをOFFにした後、電源ケーブル246の電源プラグ248を例えば壁に設けられるコンセント(電源供給部:AC100V)から抜く。そして、電源ケーブル246を本体210に巻き付けた後、又は、本体210を正面側から見て例えば左側(固定型キャスタ314a,314b側)に設けられるフック(図示せず)に巻き付けた後、自在型キャスタ316a,316bのロックを解除する。なお、電源ケーブル246を、ユーザが持った状態で、自在型キャスタ316a,316bのロックを解除してもよい。
【0089】
一般に、何をもって位置の微修正とするのかが不明であるため、本実施形態に係る制御部242は、移動台14の動きに基づいて、空気処理装置12aのON/OFFを制御するように形成されることが好適である。
【0090】
本実施形態に係る空気処理装置12aは、自在型キャスタ316a,316bの両方がロック位置にあるときに、電源をONにすることが可能なように形成されることが好適である。この場合、自在型キャスタ316a,316bにロック/ロック解除を出力するセンサを設け、このセンサ出力を制御部242で制御すればよい。自在型キャスタ316a,316bの一方のロックが解除されると、制御部242は、空気処理装置12aの電源を自動的にOFFにするように制御することができる。
【0091】
例えば、固定型キャスタ314a,314b、自在型キャスタ316a,316bの少なくとも1つにおいて、車輪の回転量を検知するセンサが配置されることが好適である。このセンサは、空気処理装置12aの制御部242に電気的に接続されている。すなわち、キャスタ314a,314b,316a,316bの少なくとも1つは、車輪の回転量を制御部242に出力可能に形成される。例えば、制御部242は、空気処理装置12aの電源がONの状態で、固定型キャスタ314a,314bの車輪が所定回数回転すると、空気処理装置12aの電源を自動的にOFFに切り替えるように制御することができる。所定回数は適宜に設定可能である。上述したように、本実施形態に係る電化製品12は、電源をOFFにし、かつ、電源プラグ248をコンセントから抜いてから移動させることが推奨される。しかしながら、電化製品12は、電源をONにしたまま、少しの距離の移動は、許容されるべきである場合がある。このため、電源ケーブル246の長さや、移動距離に応じて、電化製品12のOFFへの切り替えを車輪の回転数を検知することにより、微調整か否か、電化製品12で判断を行うことができ、より安全に電化製品アセンブリ10を移動させることができる。
【0092】
実施形態の電化製品アセンブリ10によれば、電源ケーブル246が例えば台座312の上側を通して、背面側の固定型キャスタ314b側から自在型キャスタ316a,316bとは反対側に延出することができる。このとき、電源ケーブル246が例えば台座312の上側を通して、背面側の固定型キャスタ314b側から自在型キャスタ316a,316bに延出される場合よりも、移動時に電源ケーブル246を固定型キャスタ314a,314b及び自在型キャスタ316a,316bの車輪で踏む可能性を抑制することができる。したがって、以上述べた少なくともひとつの実施形態の電化製品アセンブリ10は、電化製品12の電源ケーブル246に負荷をかけ難くしながら、位置調整を容易にすることができる。
【0093】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0094】
10…電化製品アセンブリ、12…電化製品、12a…空気処理装置、14…移動台、210…本体、212…吸気部、214…処理部、216a,216b…ファン、218…スイッチ部、218a…スイッチ、220…排気部、232…前面パネル、234…背面パネル、234a…孔部、236…側面パネル、238…側面パネル、242…制御部、244…電源ユニット、246…電源ケーブル、248…電源プラグ、252,254…脚部、262…フィルタ部、264…光源部、272…光触媒フィルタ、272a…取っ手、274…カバー、276…減光部、312…台座、312a-312d…リブ、314a,314b…固定型キャスタ、316a,316b…自在型キャスタ、322…開口、322a,322b…リブ。