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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158535
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】食事用具
(51)【国際特許分類】
   A47G 21/02 20060101AFI20241031BHJP
   B26B 11/00 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
A47G21/02 C
B26B11/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073799
(22)【出願日】2023-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】323002451
【氏名又は名称】鈴木 一隆
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 一隆
【テーマコード(参考)】
3B115
3C061
【Fターム(参考)】
3B115AA22
3B115BA02
3B115BA10
3B115BA12
3B115DA01
3B115DA02
3B115DA04
3B115DA05
3B115DA15
3C061AA02
3C061AA11
3C061AA41
3C061BB01
3C061EE18
(57)【要約】
【課題】ナイフ部を使用する際に、カット対象をスムーズに且つ容易にカットできるように、カット対象を押さえながら刃先に十分に力を掛けてカットすることを可能にする、スプーン機能またはフォーク機能、及びナイフ機能を兼ね備えた食事用具を提供する。
【解決手段】複数の切先22を有するフォーク部21を備える掬い部20であって、フォーク部21は掬い部20の先端部に長手方向Xに沿って少なくとも1本の切り込みを設けて形成された、掬い部20と、掬い部20の基端部23に連接する柄部30と、を備える食事用スプーンにナイフ機能を持たせた食事用具10であって、食事用具10の下面側に、長手方向Xに沿って、掬い部20の基端部23の下面部から柄部30の下面部に亘ってナイフ部41が形成されたものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の切先を有するフォーク部を備える掬い部であって、前記フォーク部は前記掬い部の先端部に長手方向に沿って少なくとも1本の切り込みを設けて形成された、掬い部と、
前記掬い部の基端部に連接する柄部と、
を備える食事用スプーンにナイフ機能を持たせた食事用具であって、
前記食事用具の下面側に、長手方向に沿って、前記掬い部の基端部の下面部から前記柄部の下面部に亘ってナイフ部が形成されたことを特徴とする食事用具。
【請求項2】
前記ナイフ部の反対側の柄部の上面部には平坦部が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の食事用具。
【請求項3】
前記ナイフ部は、鋸歯を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の食事用具。
【請求項4】
複数の切先を有するフォーク部と、
前記フォーク部の基端部に連接する柄部と、
を備える食事用フォークにナイフ機能を持たせた食事用具であって、
前記食事用具の下面側に、長手方向に沿って、前記フォーク部の基端部の下面部から前記柄部の下面部に亘ってナイフ部が形成されたことを特徴とする食事用具。
【請求項5】
前記ナイフ部の反対側の柄部の上面部には平坦部が形成されたことを特徴とする請求項4に記載の食事用具。
【請求項6】
前記ナイフ部は、鋸歯を有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の食事用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプーン機能またはフォーク機能、及びナイフ機能を兼ね備えた食事用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一つの食事用具で様々なタイプの料理、例えば、肉、魚、麺類、スープ等を食することを可能とするため、ナイフ機能を兼ね備えた飲食用スプーンまたはフォークが広く用いられている。かかる飲食用スプーンまたはフォークは、柄部の一端に設けられた掬い部またはフォーク部の側面側にナイフ部が形成される構造(特許文献1、2)、あるいは、スプーン部またはフォーク部が設けられた柄部の一端とは反対側の他端にナイフ部が形成される構造(特許文献3)となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3215305号
【特許文献2】実全平3-58173号公報
【特許文献3】特開2010-246864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、スプーンまたはフォークの柄部の一端に設けられた掬い部またはフォーク部の側面側にナイフ部が形成される構造、並びに、掬い部またはフォーク部が設けられた柄部の一端とは反対側の他端にナイフ部が形成される構造のいずれも、ナイフ部を使用する際に、使用者の握り手位置とナイフ部までが離れているため、カット対象が動かないように押さえながら刃先に十分に力を掛けてカットすることができず、スムーズに、且つ容易にカットができないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ナイフ部を使用する際に、カット対象をスムーズに且つ容易にカットできるように、カット対象を押さえながら刃先に十分に力を掛けてカットすることを可能にする、スプーン機能またはフォーク機能、及びナイフ機能を兼ね備えた食事用具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、複数の切先を有するフォーク部を備える掬い部であって、前記フォーク部は前記掬い部の先端部に長手方向に沿って少なくとも1本の切り込みを設けて形成された、掬い部と、前記掬い部の基端部に連接する柄部と、を備える食事用スプーンにナイフ機能を持たせた食事用具であって、前記食事用具の下面側に、長手方向に沿って、前記掬い部の基端部の下面部から前記柄部の下面部に亘ってナイフ部が形成されたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の食事用具において、前記ナイフ部の反対側の柄部の上面部には平坦部が形成されたことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の食事用具において、前記ナイフ部は、鋸歯を有することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、複数の切先を有するフォーク部と、前記フォーク部の基端部に連接する柄部と、を備える食事用フォークにナイフ機能を持たせた食事用具であって、前記食事用具の下面側に、長手方向に沿って、前記フォーク部の基端部の下面部から前記柄部の下面部に亘ってナイフ部が形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の食事用具において、前記ナイフ部の反対側の柄部の上面部には平坦部が形成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の食事用具において、前記ナイフ部は、鋸歯を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、食事用具の下面側に、長手方向に沿って、掬い部の基端部の下面部から柄部の下面部に亘ってナイフ部が形成されたので、食事用具の使用者はナイフ部を使用する際に、ナイフ部の反対側の柄部の上面部に力を加えることにより、カット対象を上から押さえつつ刃先に十分に力を掛けることができるため、カット対象をスムーズに且つ容易にカットできる。
【0013】
請求項2の発明によれば、ナイフ部の反対側の柄部の上面部には平坦部が形成されたので、ナイフ部使用時に、ナイフ部の反対側に位置する柄部の平坦部を指で押さえて力を加えることができるため、刃先へ力を掛け易くすることができ、それによりカットをよりスムーズに行うことができる。
【0014】
請求項3の発明によれば、ナイフ部は、鋸歯を有するので、カット対象を引き切ることができ、よりスムーズに且つ容易にカット対象をカットできる。
【0015】
請求項4の発明によれば、食事用具の下面側に、長手方向に沿って、フォーク部の基端部の下面部から柄部の下面部に亘ってナイフ部が形成されたので、食事用具の使用者はナイフ部を使用する際に、ナイフ部の反対側の柄部の上面部に力を加えることにより、カット対象を上から押さえつつ刃先に十分に力を掛けることができるため、カット対象をスムーズに且つ容易にカットできる。
【0016】
請求項5の発明によれば、ナイフ部の反対側の柄部の上面部には平坦部が形成されたので、ナイフ部使用時に、ナイフ部の反対側に位置する柄部の平坦部を指で押さえて力を加えることができるため、刃先へ力を掛け易くすることができ、それによりカットをよりスムーズに行うことができる。
【0017】
請求項6の発明によれば、ナイフ部は、鋸歯を有するので、カット対象を引き切ることができ、よりスムーズに且つ容易にカット対象をカットできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1の実施形態に係る食事用具を示す斜視図
図2】同食事用具を示す正面図
図3】同食事用具を示す平面図(上面側図)
図4】同食事用具を示す底面図(下面側図)
図5図3におけるV-V線断面図
図6】同食事用具をテーブル上に置いた状態を示す正面図
図7】本発明の第2の実施形態に係る食事用具を示す斜視図
図8】同食事用具を示す正面図
図9】同食事用具を示す平面図(上面側図)
図10】同食事用具を示す底面図(下面側図)
図11図9におけるXI-XI線断面図
図12】同食事用具をテーブル上に置いた状態を示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1の実施形態に係る食事用スプーンにナイフ機能を持たせた食事用具10は、図1~5に示すように、フォーク部21を備える掬い部20と、柄部30と、食事用具10の下面側に位置するナイフ部41を備えた1つの凸部40とを有して構成されている。
【0020】
本実施形態に係る掬い部20は、図1~4に示すように、先端部にフォーク部21と、後端部に柄部30と連接する基端部23とを有して構成されたもので、図3、4に示すように、フォーク部21は、掬い部20の先端部に、食事用具10の長手方向Xに沿って切り込みを設けて形成された複数の切先22を有しており、基端部23は、柄部30に連接するように構成されている。このように、フォーク部を備える掬い部を有することにより、麺類を巻き取ったり、肉類・魚類を刺したり、スープや細切れされた物等を掬い取ることができる。なお、本実施形態においては、図3、4に示すように、掬い部20の先端部に3本の切り込みが設けられおり、4本の切先22を有するフォーク部21が形成されている。また、切り込みの長手方向Xの長さL1は、フォーク機能とスプーン機能の両方を確保できるように設定されており、特に、掬い部20において、基端部23を除く残りの部分の長手方向Xの長さL2の3分の1程度の長さにするのが好ましい。
【0021】
本実施形態に係る柄部30は、図1~4に示すように、その先端側部が掬い部20の基端部23と連接するように構成されている。これにより、食事用具10を使用する際、使用者は柄部30を把持して飲食することができるようになっている。
【0022】
また、本実施形態に係る柄部30は、図1~3に示すように、ナイフ部41の反対側の柄部30の上面部分には、食事用具10の使用者がナイフ部41を使用する際に指を添えることができるように平坦部34が形成されている。これにより、食事用具10の使用者は、ナイフ部41を使用する際、ナイフ部41の反対側に位置する柄部30の平坦部34を上から指で押さえて力を加えることができる(例えば、平坦部34を人差し指で押さえて力を加えることができる)ため、刃先へ力を掛け易くすることができる。
【0023】
さらに、本実施形態に係る柄部30は、図3、4に示すように、柄部30の後端側に形成された柄部30の上面32から下面33に亘って貫通する丸穴31を有して構成されている。これにより、食事用具10を複数本持ち運ぶ場合、丸穴31にリング等を通すことにより、複数本の食事用具10をまとめて同時に持ち運ぶことができる。また、本実施形態に係る食事用具10は同時に2本用いてトングとして使用することが可能となる。この際、2本の食事用具10の丸穴31にリング等を通すことにより、2本の食事用具10がばらけることがないようにすることができる。
【0024】
また、本実施形態に係る柄部30は、図6に示すように、柄部30の後端側の下面部が平坦になるように構成されている。これにより、食事用具10を、凸部40が下向き(テーブルTがある方向)になるようにテーブルT上に置く場合、柄部30の後端側の下面33の平坦部35がテーブル面と平面接触し、柄部30の後端側の下面33の平坦部35と凸部40の突端部とで支持できるため、安定した態様で食事用具10を置くことができる。なお、食事用具10をテーブルT上に置く際、柄部30の後端側の下面33の平坦部35と凸部40の突端部とで食事用具10が支持され、安定した態様で食事用具10を置くことができるように、本実施形態に係る食事用具10の重心Gは、図4に示すように柄部30の幅方向Yの中央、且つ、図6に示すように食事用具10の長手方向Xの2つの支持位置の間、即ち、柄部30の下面33の平坦部35の支持部と凸部40の突端部の支持部の間、に置かれている。
【0025】
本実施形態に係るナイフ部41を備えた凸部40は、図1、2、4に示すように、食事用具10の下面側に、食事用具10の長手方向Xに沿って、掬い部20の基端部23の下面部から柄部30の下面部に亘って形成され、凸部40の突端にナイフ部41が形成されるように構成されている。これにより、食事用具10の使用者が、飲食物を口に運ぶ際、掬い部20の基端部23の下面部から柄部30の下面部に亘って形成された凸部40のナイフ部41が、口に触れることはないため、使用者がナイフ部41によって口を切ることを防ぐことができる。また、掬い部20及びナイフ部41はいずれも、食事用具10の使用者の把持位置よりも前側(食事用具10の先端側)に位置するため、掬い部20あるいはナイフ部41を使用した際にこれらの部分に付着した物、特にスープ、ソース等の液状物は、食事用具10の使用時、使用者の把持部とは反対方向に垂れていくため、使用者の手が汚れることはない。なお、本実施形態に係るナイフ部41を備えた凸部40は、図1~5に示すように、食事用具10の下面側において、柄部30の幅方向Yの中央に位置し、食事用具10の長手方向Xに沿って、掬い部20の基端部23の下面部から柄部30の下面部の中央領域まで形成され、そして、凸部40の突端に形成されたナイフ部41は、図2に示すように、鋸歯42を有している。このような凸部40の配置により、食事用具10の使用者は、柄部30において凸部40が形成されていない部分を把持することができるようになっており、ナイフ部41で指を怪我することがないようになっている。また、図6に示すように、食事用具10をテーブルTに置く場合に、衛生面の観点から、掬い部20の下面部がテーブル表面から離れるように凸部40の高さ方向Zの寸法H(最大高さH)は設定されている。
【0026】
次に、本発明の第2の実施形態に係る食事用フォークにナイフ機能を持たせた食事用具50について説明する。
第2の実施形態に係る食事用フォークにナイフ機能を持たせた食事用具50は、図7~11に示すように、フォーク部60と、柄部30と、食事用具50の下面側に位置するナイフ部41を備える1つの凸部40とを有して構成されている。なお、第1の実施形態に係る食事用具10と第2の実施形態に係る食事用具50の構成要素は、柄部30の先端側に配置される構成が異なる、即ち、第1の実施形態に係る食事用具10の場合は柄部30の先端側にフォーク部21を備える掬い部20が配置されるのに対し、第2の実施形態に係る食事用具50の場合は柄部30の先端側にフォーク部60が配置される点を除き、その余の構成要素は同じである。よって、第1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付すこととし、それらの詳細な説明を省略する。
【0027】
本実施形態に係るフォーク部60は、図7~10に示すように、先端部に複数の切先61と、後端部に柄部30と連接する基端部62とを有して構成されたもので、基端部62は、柄部30に連接するように構成されている。このように、フォーク部を備えることにより、麺類を巻き取ったり、肉類・魚類を刺したりすることができる。なお、本実施形態においては、図9、10に示すように、フォーク部60は、4本の切先61を有するように構成されている。
【0028】
本実施形態に係る柄部30は、図7~10に示すように、その先端側部がフォーク部60の基端部62と連接するように構成されている。
【0029】
本実施形態に係るナイフ部41を備えた凸部40は、図7、8、10に示すように、食事用具50の下面側に、食事用具50の長手方向Xに沿って、フォーク部60の基端部62の下面部から柄部30の下面部に亘って形成され、凸部40の突端にナイフ部41が形成されるように構成されている。これにより、食事用具50の使用者が、飲食物を口に運ぶ際、フォーク部60の基端部62の下面部から柄部30の下面部に亘って形成された凸部40のナイフ部41が、口に触れることがないため、使用者がナイフ部41によって口を切ることを防ぐことができる。また、フォーク部60及びナイフ部41はいずれも、食事用具50の使用者の把持位置よりも前側(食事用具50の先端側)に位置するため、フォーク部60あるいはナイフ部41を使用した際にこれらの部分に付着した物、特にスープ、ソース等の液状物は、食事用具50の使用時、使用者の把持部とは反対方向に垂れていくため、使用者の手が汚れることはない。なお、本実施形態に係るナイフ部41を備えた凸部40は、図7~11に示すように、食事用具50の下面側において、柄部30の幅方向Yの中央に位置し、食事用具50の長手方向Xに沿って、フォーク部60の基端部62の下面部から柄部30の下面部の中央領域まで形成されている。また、図12に示すように、食事用具50をテーブルTに置く場合に、衛生面の観点から、フォーク部60の下面部がテーブル表面から離れるように凸部40の高さ方向Zの寸法H(最大高さH)は設定されている。
【0030】
なお、第1の実施形態に係る食事用具10及び第2の実施形態に係る食事用具50は、ステンレス、銀、アルミニウム等の金属、プラスチックス、セラミックス、または木材のいずれでも製造することが可能である。
【0031】
上記第1の実施形態によれば、食事用具10の下面側に、長手方向Xに沿って、掬い部20の基端部23の下面部から柄部30の下面部に亘ってナイフ部41が形成されたので、食事用具10の使用者はナイフ部41を使用する際に、ナイフ部の反対側の柄部の上面部に力を加えることにより、カット対象を上から押さえつつ刃先に十分に力を掛けることができるため、カット対象をスムーズに且つ容易にカットできる。
【0032】
上記第2の実施形態によれば、食事用具50の下面側に、長手方向Xに沿って、フォーク部60の基端部62の下面部から柄部30の下面部に亘ってナイフ部41が形成されたので、食事用具50の使用者はナイフ部41を使用する際に、ナイフ部の反対側の柄部の上面部に力を加えることにより、カット対象を上から押さえつつ刃先に十分に力を掛けることができるため、カット対象をスムーズに且つ容易にカットできる。
【0033】
また、上記第1の実施形態及び第2の実施形態によれば、ナイフ部41の反対側の柄部30の上面部には平坦部34が形成されたので、ナイフ部41使用時に、ナイフ部41の反対側に位置する柄部30の平坦部34を指で押さえて力を加えることができるため、刃先へ力を掛け易くすることができ、それによりカットをよりスムーズに行うことができる。
【0034】
さらに、上記第1の実施形態及び第2の実施形態によれば、ナイフ部41は、鋸歯42を有するので、カット対象を引き切ることができ、よりスムーズに且つ容易にカット対象をカットできる。即ち、筋や繊維を多く含む肉類のようなものであっても、鋸歯42を用いて引き切ることにより、容易に且つスムーズにカットできる。
【0035】
以上、本実施形態に係る食事用具について説明したが、本発明はこれらに限定されず、例えば、ナイフ部41は、凸部40の側面43を基端側から突端側に向かってテーパ状に勾配して形成することにより、凸部40の突端が鋭利な形状になるように形成してもよいし、または、凸部40の突端部分を面取りして鋭利な形状になるように形成してもよい。また、本実施形態においては、食事用具(10、50)をテーブルT上に置く際、凸部40の突端部と柄部30の後端側の下面部とで支持することによって、食事用具(10、50)を安定した態様で置くことができるように柄部30の後端側の下面部が平坦に構成されているが、凸部40の突端部と柄部30の後端側の下面部とで3点支持となるように柄部30の後端側の下面部を形成してもよい。なお、柄部30の後端側に形成された柄部30の上面32から下面33に亘って貫通する穴は、丸穴31に限定されず、四角穴や六角穴等の他の形状の穴であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
食事用具の下面側に、長手方向に沿って、掬い部の基端部の下面部から柄部の下面部に亘ってナイフ部が形成された食事用具、または、食事用具の下面側に、長手方向に沿って、フォーク部の基端部の下面部から柄部の下面部に亘ってナイフ部が形成された食事用具であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
10 食事用具
20 掬い部
21 フォーク部
22 切先
23 基端部
30 柄部
31 丸穴
32 上面
33 下面
34 平坦部
35 平坦部
40 凸部
41 ナイフ部
42 鋸歯
43 側面
50 食事用具
60 フォーク部
61 切先
62 基端部
T テーブル
X 長手方向
Y 幅方向
Z 高さ方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12