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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158575
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】除湿装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/26 20060101AFI20241031BHJP
   B01D 63/04 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
B01D53/26
B01D63/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073882
(22)【出願日】2023-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000004385
【氏名又は名称】NOK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100120846
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 雅也
(72)【発明者】
【氏名】高木 貴行
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 知成
【テーマコード(参考)】
4D006
4D052
【Fターム(参考)】
4D006GA41
4D006HA01
4D006MA01
4D006MC61
4D006PA01
4D006PB62
4D006PB66
4D006PC72
4D052AA02
4D052EA02
(57)【要約】
【課題】消費エネルギーを低減できる除湿装置を提供する。
【解決手段】除湿装置1は、ケース10と、流路部材20と、複数の中空糸膜30とを備えている。ケース10は、内部に内部空間11を形成する。流路部材20は、ケース10の内部空間11内に延びる流路23を形成する。複数の中空糸膜30は、ケース10の内部空間11に設けられている。複数の中空糸膜30の各々の端31は、ケース10の外部に連通しており、複数の中空糸膜30の各々の端32は、ケース10の外部に連通している。流路部材20は、ケース10の内部空間11に連通する導出口21と、ケース10の外部に連通する導入口22とを有している。複数の中空糸膜30の各々の端32と、流路部材20の導入口22とは連通可能になっている。流路部材20において、導出口21と導入口22との間に、流路部材20の流路23を絞る絞り部2が設けられている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空間を形成する部材であるケースと、
少なくとも1つの、前記ケースの空間内に延びる流路を形成する部材である流路部材と、
前記ケースの前記空間に設けられる複数の中空糸膜と、を備え、
前記複数の中空糸膜の各々の一端は、前記ケースの外部に連通しており、
前記複数の中空糸膜の各々の他端は、前記ケースの外部に連通しており、
前記流路部材は、少なくとも1つの、前記ケースの空間に連通する開口である導出口と、少なくとも1つの、前記ケースの外部に連通する開口である導入口と、を有しており、
前記複数の中空糸膜の各々の他端と、前記流路部材の前記導入口とは連通可能になっており、
前記流路部材において、前記導出口と前記導入口との間に、前記流路部材の前記流路を絞る絞り部が設けられている、
除湿装置。
【請求項2】
前記絞り部は、オリフィスである、
請求項1に記載の除湿装置。
【請求項3】
前記ケースの外部の空間である第1の空間と、
前記ケースの外部の空間である第2の空間と、を備え、
前記複数の中空糸膜の各々の一端は、前記第1の空間に連通しており、
前記複数の中空糸膜の各々の他端は、前記第2の空間に連通しており、
前記流路部材の前記導入口は、前記第2の空間に連通している、
請求項1に記載の除湿装置。
【請求項4】
前記ケースに取り付けられており、前記第1の空間を形成する第1のカバーと、
前記ケースに取り付けられており、前記第2の空間を形成する第2のカバーと、を備える、
請求項3に記載の除湿装置。
【請求項5】
前記ケースは、前記ケースの空間を前記第1の空間及び前記第2の空間夫々に開放する2つの開口を有しており、
前記ケースには、前記第1の空間及び前記第2の空間夫々に対して前記ケースの空間を閉じる部材である閉塞部が設けられており、
前記複数の中空糸膜の各々は、前記閉塞部を貫通しており、
前記流路部材は、前記閉塞部を貫通している、
請求項1に記載の除湿装置。
【請求項6】
前記流路部材は、閉じられた端を有しており、
前記導出口は、前記端と前記導入口との間に設けられている、
請求項1に記載の除湿装置。
【請求項7】
前記流路部材の前記端は、前記閉塞部に位置している、
請求項6に記載の除湿装置。
【請求項8】
前記流路部材は、前記ケースの空間内に、端を有しており、
前記導出口は、前記端に設けられている、
請求項1に記載の除湿装置。
【請求項9】
前記ケースは、前記ケースの空間を開放する開放部を有している、
請求項1に記載の除湿装置。
【請求項10】
前記開放部は、前記複数の中空糸膜の延び方向において、前記流路部材の前記導出口に対して前記流路部材の前記導入口の側とは反対の側に設けられている、
請求項9に記載の除湿装置。
【請求項11】
前記第1のカバー部は、前記第1の空間を開放する連通路を有しており、
前記第2のカバー部は、前記第2の空間を開放する連通路を有している、
請求項4に記載の除湿装置。
【請求項12】
前記流路部材は、前記複数の中空糸膜に囲まれている、
請求項1に記載の除湿装置。
【請求項13】
前記ケースは、筒状に延びており、
前記ケースの延び方向に直交する断面の形状は円形である、
請求項1に記載の除湿装置。
【請求項14】
前記ケースは、筒状に延びており、
前記ケースの延び方向に直交する断面の形状は扁平な形である、
請求項1に記載の除湿装置。
【請求項15】
水電解システムにおいて、生成された気体の除湿のために用いられる、
請求項1に記載の除湿装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境負荷の低減のために、エネルギー源が多様化しており、例えば燃料電池等の水素をエネルギー源とする技術の利用が拡大している。また、水素を蓄電に利用するシステムが提案されている。これに伴い、水素ガスを製造する種々の技術の提案がなされている。水素ガスの製造手段としては、環境負荷の小さい水電解システムが注目されている。水の電気分解で得られる水素及び酸素には水分が多く含まれていることから、水電解システムにおいては、生成した水素ガスを圧縮して貯蔵タンクに充填する際等に、生成した水素ガスから水分を除去することが行われている。このような水分の除去のために、冷却や吸湿材によって除湿する除湿装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-043131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
冷却や吸湿材によって除湿する従来の除湿装置は、除湿剤の乾燥のための加熱等、除湿のために電力を必要とする。このため、従来の除湿装置は、省エネルギーを図る水電解システムのエネルギー効率に影響を与える。このため、従来の除湿装置に対しては、消費エネルギーを低減できる構成が求められている。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、消費エネルギーを低減できる除湿装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る除湿装置は、内部に空間を形成する部材であるケースと、少なくとも1つの、前記ケースの空間内に延びる流路を形成する部材である流路部材と、前記ケースの前記空間に設けられる複数の中空糸膜と、を備え、前記複数の中空糸膜の各々の一端は、前記ケースの外部に連通しており、前記複数の中空糸膜の各々の他端は、前記ケースの外部に連通しており、前記流路部材は、少なくとも1つの、前記ケースの空間に連通する開口である導出口と、少なくとも1つの、前記ケースの外部に連通する開口である導入口と、を有しており、前記複数の中空糸膜の各々の他端と、前記流路部材の前記導入口とは連通可能になっており、前記流路部材において、前記導出口と前記導入口との間に、前記流路部材の前記流路を絞る絞り部が設けられている。
【0007】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記絞り部は、オリフィスである。
【0008】
本発明の一態様に係る除湿装置は、前記ケースの外部の空間である第1の空間と、前記ケースの外部の空間である第2の空間と、を備え、前記複数の中空糸膜の各々の一端は、前記第1の空間に連通しており、前記複数の中空糸膜の各々の他端は、前記第2の空間に連通しており、前記流路部材の前記導入口は、前記第2の空間に連通している。
【0009】
本発明の一態様に係る除湿装置は、前記ケースに取り付けられており、前記第1の空間を形成する第1のカバーと、前記ケースに取り付けられており、前記第2の空間を形成する第2のカバーと、を備える。
【0010】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記ケースは、前記ケースの空間を前記第1の空間及び前記第2の空間夫々に開放する2つの開口を有しており、前記ケースには、前記第1の空間及び前記第2の空間夫々に対して前記ケースの空間を閉じる部材である閉塞部が設けられており、前記複数の中空糸膜の各々は、前記閉塞部を貫通しており、前記流路部材は、前記閉塞部を貫通している。
【0011】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記流路部材は、閉じられた端を有しており、前記導出口は、前記端と前記導入口との間に設けられている。
【0012】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記流路部材の前記端は、前記閉塞部に位置している。
【0013】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記流路部材は、前記ケースの空間内に、端を有しており、前記導出口は、前記端に設けられている。
【0014】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記ケースは、前記ケースの空間を開放する開放部を有している。
【0015】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記開放部は、前記複数の中空糸膜の延び方向において、前記流路部材の前記導出口に対して前記流路部材の前記導入口の側とは反対の側に設けられている。
【0016】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記第1のカバー部は、前記第1の空間を開放する連通路を有しており、前記第2のカバー部は、前記第2の空間を開放する連通路を有している。
【0017】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記流路部材は、前記複数の中空糸膜に囲まれている。
【0018】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記ケースは、筒状に延びており、前記ケースの延び方向に直交する断面の形状は円形である。
【0019】
本発明の一態様に係る除湿装置において、前記ケースは、筒状に延びており、前記ケースの延び方向に直交する断面の形状は扁平な形である。
【0020】
本発明の一態様に係る除湿装置は、水電解システムにおいて、生成された気体の除湿のために用いられる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る除湿装置によれば、消費エネルギーを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第1実施形態に係る除湿装置の斜視図である。
図2】除湿装置の延び方向に沿う断面における断面図である。
図3】除湿装置の延び方向に沿う平面によって切断された除湿装置の一方を示す断面斜視図である。
図4】除湿装置の延び方向に沿う平面によって切断された除湿装置の他方を示す断面斜視図である。
図5】除湿装置の延び方向に直交する断面における断面図である。
図6】除湿装置のケース及び流路部の斜視図である。
図7】除湿装置のケース及び流路部の斜視図である。
図8図2の流路部材の導入口の近傍を拡大して示す拡大断面図である。
図9】除湿装置における流体の流路を概略的に示す図である。
図10】本発明の第1実施形態に係る除湿装置の変形例の斜視図である。
図11図10の除湿装置の変形例の延び方向に沿う平面によって切断された除湿装置の変形例を示す断面斜視図である。
図12】本発明の第2実施形態に係る除湿装置の延び方向に沿う平面によって切断された本発明の第2実施形態に係る除湿装置を示す断面斜視図である。
図13図12の流路部材の近傍を拡大して示す拡大断面図である。
図14】本発明の第2実施形態に係る除湿装置の変形例の延び方向に沿う平面によって切断された除湿装置の変形例を示す断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面においては、複数の部材について、その全てに符号が付されておらず、複数の構成要素の一部の符号は省略されている場合がある。
【0024】
図1は、本発明の第1実施形態に係る除湿装置1の斜視図であり、図2は、除湿装置1の延び方向に沿う断面における断面図である。また、図3は、除湿装置1の延び方向に沿う平面によって切断された除湿装置1の一方を示す断面斜視図であり、図4は、除湿装置1の延び方向に沿う平面によって切断された除湿装置1の他方を示す断面斜視図である。また、図5は、除湿装置1の延び方向に直交する断面における断面図である。図1~5に示されるように、除湿装置1は、ケース10と、少なくとも1つの流路部材20と、複数の中空糸膜30とを備えている。ケース10は、内部に空間である内部空間11を形成する部材である。流路部材20は、ケース10の内部空間11内に延びる流路23を形成する部材である。複数の中空糸膜30は、ケース10の内部空間11に設けられている。複数の中空糸膜30の各々の一端である端31は、ケース10の外部に連通しており、複数の中空糸膜30の各々の他端である端32は、ケース10の外部に連通している。流路部材20は、少なくとも1つの、ケース10の内部空間11に連通する開口である導出口21と、少なくとも1つの、ケース10の外部に連通する開口である導入口22と、を有している。複数の中空糸膜30の各々の端32と、流路部材20の導入口22とは連通可能になっている。流路部材20において、導出口21と導入口22との間に、流路部材20の流路23を絞る絞り部2が設けられている。以下、除湿装置1の構成について具体的に説明する。なお、図2~5において、複数の中空糸膜30は全て図示されておらず、一部のみが図示されている。また、図2~5において、中空糸膜30は概略的に示されている。
【0025】
図6,7は、ケース10及び流路部材20の斜視図であり、図6は、ケース10の延び方向における一方の側から見た斜視図であり、図7は、ケース10の延び方向における他方の側から見た斜視図である。図1~7に示されるように、ケース10は、例えば、筒状に延びており、内部に、ケース10の延び方向に延びる内部空間11を形成している。図2,5に示されるように、ケース10は、例えば、円筒状又は略円筒状の形状を有しており、断面が円形又は略円形となっている。なお、ケース10は、他の形状であってもよい。また、ケース10は、例えば図2~4,6,7に示されるように、延び方向の両端に開口12,13を有している。開口12,13は、内部空間11をケース10の外部の空間に開放している。図2~4,6に示されるように、除湿装置1において、ケース10の開口12は、後述するカバー17によって画成される空間である第1の空間としての供給空間S1に内部空間11を開放するように形成されており、開口12は、供給空間S1に内部空間11を連通させるように形成されている。また、図2~4,7に示されるように、除湿装置1において、ケース10の開口13は、後述するカバー18によって画成される空間である第2の空間としての排出空間S2に内部空間11を開放するように形成されており、開口13は、排出空間S2に内部空間11を連通させるように形成されている。
【0026】
また、図1~7に示されるように、ケース10は、内部空間11を外部に開放する開放部14を有している。開放部14は、例えば、ケース10の外周面から突出する筒状の部分であり、図2~4に示されるように、内部空間11をケース10の外部に連通させる連通路14aを有している。除湿装置1において、開放部14は、例えば、複数の中空糸膜30の延び方向において、導出口21に対して、流路部材20の導入口22の側とは反対の側に設けられている。具体的には例えば、開放部14は、ケース10の延び方向において、導出口21よりもケース10の開口12側に設けられている。開放部14は、例えば、開口12の近傍に設けられている。
【0027】
図2~7に示されるように、流路部材20は、筒状にケース10の延び方向に延びており、内部に流路部材20の延び方向に延びる空間である流路23を形成している。流路部材20は、例えば、円筒状又は略円筒状の形状を有しており、断面が円形又は略円形となっている。なお、流路部材20は、他の形状であってもよい。また、流路部材20は、閉じられた端を有しており、流路部材20の延び方向の両端の一方の端20aは、閉じられた端となっている。一方、流路部材20の延び方向の両端の他方の端20bには、導入口22が形成されており、流路23の端20bは、流路23を外部に開放している。導入口22は、例えば図2~4に示されるように、流路部材20の端20bのほぼ全体を開放する1つの開口を形成している。
【0028】
例えば図2~4に示されるように、流路部材20は、ケース10の延び方向における長さと同じ又は略同じ延び方向の長さを有しており、ケース10の内部空間11において、開口12又はその近傍と、開口13又はその近傍との間を延びている。また、図2~7に示されるように、流路部材20は、例えば、ケース10の内部空間11の中央又は中央近傍を通るように延びている。また、図2~4,6,7に示されるように、流路部材20の導入口22が、開口13側に位置し、また、流路部材20の端20aが、開口12側に位置するように、流路部材20は、ケース10の内部空間11に配置されている。
【0029】
上述のように、流路部材20には、流路23をケース10の内部空間11に連通する導出口21が形成されている。流路部材20には、例えば、複数の導出口21が形成されている。導出口21は、例えば図2~4に示されるように、円弧又は略円弧に沿って延びており、導出口21の平らに広げた形状は、例えば、細長い矩形又は略矩形、または、細長い楕円又は略楕円形となっている。なお、導出口21の形状は、これに限られず、種々の形状とすることができる。また、複数の導出口21は、例えば図2~4に示されるように、一定の範囲において、整列して配置されている。具体的には例えば、流路部材20の一定の領域において、複数の導出口21が流路部材20の延び方向に並べられて列が形成されており、また、この複数の導出口21の列が、複数、周方向に並べられている。
【0030】
流路部材20において、複数の導出口21は、閉じられた端20aと導入口22との間に設けられており、例えば、ケース10の内部空間11内の流路部材20において、開口13側に設けられている。例えば図2~3に示されるように、複数の導出口21は、開口13の近傍に設けられている。
【0031】
図2~4に示されるように、ケース10の内部空間11において、ケース10と流路部材20との間の環状の空間には、複数の中空糸膜30が充填されている。各中空糸膜30は、中空糸膜30の内部と外部との間で、湿潤な気体中の水分を乾燥した気体側に移動させる膜分離作用を有するようになっており、中空管状に作られている。各中空糸膜30は、上述のように、一対の端31,32を有しており、各中空糸膜30は、この一対の端31,32の間を延びている。複数の中空糸膜30は、ケース10の延び方向に沿って延びており、開口12又はその近傍と、開口13又はその近傍との間を延びている。また、複数の中空糸膜30は、流路部材20を囲むように設けられている。また、複数の中空糸膜30は、互いに隣接する中空糸膜30の間を流体が通過できるように、ケース10の内部空間11に設けられている。中空糸膜30の材料には、例えば、孔径制御による毛管凝縮機構により水分を透過する特性を有するポリフェニルスルホン等を好適に用いることができる。
【0032】
図2~4に示されるように、ケース10には、供給空間S1及び排出空間S2夫々に対して、ケース10の内部空間11を閉じる部材である閉塞部15,16が設けられている。除湿装置1において、各中空糸膜30は、閉塞部15,16夫々を貫通しており、各中空糸膜30の両方の端31,32は夫々、供給空間S1及び排出空間S2に位置している又は接している。また、図2~4に示されるように、流路部材20の導入口22側の部分は、閉塞部16を貫通しており、導入口22は、排出空間S2に位置している又は接している。また、図2~4に示されるように、流路部材20の端20a側の部分は、閉塞部15を貫通しており、端20aは、供給空間S1に位置している又は接している。なお、流路部材20の端20a側の部分は、閉塞部15を貫通していなくてもよく、流路部材20の端20aは、閉塞部15の内部に位置していてもよい。また、流路部材20は、閉塞部15まで延びておらず、流路部材20の端20aは、閉塞部15の内部に位置していなくてもよい。なお、閉塞部15,16は、例えばエポキシ樹脂等のポッティング材料が硬化することにより形成される部材である。
【0033】
このように、閉塞部15,16によって、ケース10の内部空間11は、供給空間S1及び排出空間S2夫々に対して閉じられている。一方、各中空糸膜30の端31,32は、供給空間S1及び排出空間S2夫々に連通しており、各中空糸膜30の内部は、両端において、供給空間S1及び排出空間S2夫々に連通している。また、流路部材20の導入口22は、排出空間S2に連通しており、流路部材20の流路23は、導入口22を介して排出空間S2に連通している。一方、流路部材20の流路23は、供給空間S1に連通していない。
【0034】
各中空糸膜30は、閉塞部15,16夫々を貫通しており、各中空糸膜30は、閉塞部15,16によってケース10に固定されている。これにより、複数の中空糸膜30が、ケース10の内部空間11に固定されている。また、流路部材20は、閉塞部15を貫通しており又は閉塞部15に埋まっており、また、閉塞部16を貫通しており、流路部材20は、閉塞部15,16によってケース10に固定されている。
【0035】
図1~4に示されるように、除湿装置1は、カバー17,18を有している。カバー17は、ケース10と共に供給空間S1を画成する部材である。カバー17は、除湿装置1において、ケース10の開口12を囲んで、ケース10に取り付けられており、供給空間S1を覆っている。また、カバー18は、ケース10と共に供給空間S1を画成する部材である。カバー18は、除湿装置1において、ケース10の開口13を囲んで、ケース10に取り付けられており、排出空間S2を覆っている。また、カバー17は、供給空間S1を外部に開放する連通部17aを有している。連通部17aは、例えば、カバー17の外側面から突出する筒状の部分であり、図1,3に示されるように、供給空間S1をカバー17の外部の空間に連通させる連通路17bを有している。同様に、カバー18は、排出空間S2を外部に開放する連通部18aを有している。連通部18aは、例えば、カバー18の外側面から突出する筒状の部分であり、図1,4に示されるように、排出空間S2をカバー18の外部の空間に連通させる連通路18bを有している。
【0036】
図8は、図2の流路部材20の導入口22の近傍を拡大して示す拡大断面図である。図2~4,7,8に示されるように、流路部材20の流路23を絞る絞り部2は、例えば、オリフィス2である。図2~4,7,8に示されるように、オリフィス2は、例えば、流路部材20の端20bに取り付けられており、導入口22から流路23内に入り込んでいる。オリフィス2は、図8に示されるように、貫通孔である絞り孔2aを有している。絞り孔2aは、流路23の断面積よりも小さい断面積を有するように形成されている。また、絞り孔2aは、流路23に沿って延びている。なお、流路23の断面積は、流路23の延び方向に直交する断面における流路23の面積であり、また、絞り孔2aの断面積は、絞り孔2aの延び方向に直交する断面における絞り孔2aの面積である。また、オリフィス2は、例えば図8に示されるように、流路23内に入り込む部分である本体部2bと、本体部2bから外周側に飛び出している部分であるフランジ部2cを有している。フランジ部2cは、流路部材20の端20bに接触するようになっている。
【0037】
オリフィス2は、図8に示されるように、流路部材20の導入口22において、流路23を絞っており、導入口22から流路23内に入る流体は、オリフィス2によって膨張され、オリフィス2を通った気体の圧力は低下する。オリフィス2の絞り孔2aの断面積は、オリフィス2通過前の流体の圧力に対するオリフィス2通過後の流体の圧力が所定の比率となるように設定されている。なお、オリフィス2の絞り孔2aの断面積は、上述の圧力低下となるような値に限定されず、種々の値を取り得る。また、オリフィス2は、複数の絞り孔2aを有していてもよい。
【0038】
また、オリフィス2は、流路部材20の導入口22に設けられるものに限られず、導出口21と導入口22との間の他の位置に設けられてもよい。また、絞り部2は、オリフィス2に限られない。例えば、絞り孔2aを有する絞り部2が、流路部材20の流路23に直接、一体的に形成されていてもよい。この場合、流路部材20に複数の導入口22を設けてもよい。
【0039】
除湿装置1は、上述のような構成を有しており、供給空間S1は、カバー17の連通部17aを介して除湿装置1の外部と連通しており、また、端31において中空糸膜30の内部と連通している。排出空間S2は、端32において中空糸膜30の内部と連通しており、また、導入口22において流路部材20の流路23に連通している。これにより、中空糸膜30と流路部材20とは、排出空間S2を介して連通している。また、排出空間S2は、カバー18の連通路18aを介して除湿装置1の外部と連通している。また、流路部材20の流路23は、導出口21を介してケース10の内部空間11に連通している。また、ケース10の内部空間11は、開放部14を介して、除湿装置1の外部と連通している。
【0040】
このように、図9に概略的に示すように、除湿装置1には、除湿装置1の外部から、カバー17の連通部17a、供給空間S1、中空糸膜30、排出空間S2、流路部材20、ケース10の内部空間11、及び開放部14を通って、除湿装置1の外部に至る流路である除湿流路F1が形成されている。また、除湿装置1には、除湿装置1の外部から、カバー17の連通部17a、供給空間S1、中空糸膜30、排出空間S2、及びカバー18の連通部18aを通って、除湿装置1の外部に至る流路である排出流路F2が形成されている。
【0041】
次いで、除湿装置1の作用について説明する。除湿装置1は、例えば、水を電気分解して水素及び酸素を生成する水電解システムにおいて、水を電気分解して生成された水素ガス及び酸素ガスを除湿するために用いられる。以下、除湿装置1の作用について、水素ガスの除湿を例に説明する。水電解システムの電解タンクにおいて、水の電気分解によって生成された水素ガスは、除湿装置1に供給される。この水の電気分解によって生成される水素ガスは、水分を含む混合ガスであり、また、高圧のガスである。この混合ガスに含まれる水分のうち、液体の水分は、水素分離器等によって分離され、水蒸気を含む水素ガス(以下、「湿り水素ガス」という。)が除湿装置1に供給される。除湿装置1に供給される湿り水素ガスの圧力は、例えば、0.9MPa程度である。湿り水素ガスは、カバー17の連通路17aを介して供給空間S1に供給される。
【0042】
供給空間S1に供給された湿り水素ガスは、複数の中空糸膜30を通って、排出空間S2に流入する。排出空間S2に流入した湿り水素ガスの一部は、導入口22から流路部材20の流路23内に流入し、上述の除湿流路F1を流れる。導入口22から流路23に流入した湿り水素ガスは、オリフィス2の絞り孔2aを通って体積膨張され、減圧される。このため、絞り孔2aを出た湿り水素ガスの圧力は、オリフィス2に入る前の湿り水素ガスの圧力よりも低くなる。この減圧によって、オリフィス2を通過した湿り水素ガスに含まれる水蒸気の分圧も低下する。つまり、オリフィス2を通過した湿り水素ガスの単位体積当たりの水蒸気量は低下する。例えば、オリフィス2によって、湿り水素ガスの圧力を大気圧程度まで減圧すると、湿り水素ガスに含まれる水蒸気の分圧は大幅に低減される。つまり、オリフィス2を通過した湿り水素ガスの単位体積当たりの水蒸気量は、オリフィス2を通過する前の湿り水素ガスの単位体積当たりの水蒸気量よりも大幅に低減される。
【0043】
オリフィス2によって減圧された湿り水素ガス(以下、「減圧湿り水素ガス」という。)は、流路23を流れ、導出口21からケース10の内部空間11に流出する。導出口21からケース10の内部空間11に流出した減圧湿り水素ガスは、内部空間11全体に広がり、互いに隣接する中空糸膜30の間の空間に入り込み、各中空糸膜30に接触する。中空糸膜30は、上述のように、内部と外部との間で、湿潤な気体中の水分を乾燥した気体側に移動させる膜分離作用を有する。各中空糸膜30の内部を通る気体は、水の電気分解によって生成された湿り水素ガスであり、一方、各中空糸膜30の外部で中空糸膜30に接触する減圧湿り水素ガスは、湿り水素ガスに対して水蒸気量が少ない乾燥した気体である。このため、各中空糸膜30の内部を通る湿り水素ガスから、各中空糸膜30の外部の減圧湿り水素ガスに水分が移動する。このようにして、ケース10の内部空間11に流入した減圧湿り水素ガスによって、各中空糸膜30内を流れる湿り水素ガスが除湿される。
【0044】
ケース10には、内部空間11を外部に開放する開放部14が設けられており、内部空間11に充填された減圧湿り水素ガスは、開放部14を介して内部空間11の外に流れ出ることができる。これにより、中空糸膜30の内部を通る湿り水素ガスから水分を吸収した減圧湿り水素ガスを、内部空間11の外に排出することができる。
【0045】
上述のように、流路部材20は、内部空間11の中央又は略中央に設けられており、複数の中空糸膜30に囲まれている。また、流路部材20の導出口21は、ケース10の開口13の近傍に設けられており、また、開放部14は、ケース10の開口12の近傍に設けられている。これにより、流路部材20の導出口21から内部空間11に流入した流体を、ケース10の開口13の近傍から開口12の近傍に向かって流すことができ、内部空間11の延び方向に一方の端から他方の端に向かって内部空間11全体に流体を流すことができる。このため、複数の中空糸膜30全体に、減圧湿り水素ガスが接触するようにできる。また、減圧湿り水素ガスが内部空間11内に滞留することを抑制することができ、水分を吸収した減圧湿り水素ガスの開放部14からの排出の効率を良くすることができる。
【0046】
一方、内部空間11において除湿された湿り水素ガスは、各中空糸膜30から排出空間S2に排出され、流路部材20に流入する湿り水素ガスを除いて、カバー18の連通部18aから除湿装置1の外部に排出される。除湿装置1において除湿された水素ガスは、例えば、高圧にされてタンクに貯蔵される。このため、タンクに貯蔵するために、除湿装置1から排出された水素ガスが数十MPaの高圧に圧縮されたとしても、除湿装置1から排出された水素ガスから水滴が発生することを防ぐことができる。また、除湿装置1から排出された水素ガスを更に、従来の除湿装置を用いて除湿してもよい。この場合、高圧タンクに貯蔵される水素ガスの水蒸気をより低減することができる。また、従来の除湿装置を用いて除湿しても、補助的な使用であるため、従来の除湿装置の消費エネルギーを低減することができ、システム全体の消費エネルギーを低減することができる。なお、除湿装置1から排出される除湿された湿り水素ガスの利用方法は、上述のものに限られない。
【0047】
また、開放部14からの排出された水分を吸収した減圧湿り水素ガスは、例えば、水電解システムの電解タンクに戻される。また、開放部14からの排出された水分を吸収した減圧湿り水素ガスは、例えば、水電解システムの補器等の電源として用いられる燃料電池に供給される。なお、除湿装置1から排出される水分を吸収した減圧湿り水素ガスの利用方法は、上述のものに限られない。
【0048】
上述のように、除湿装置1は、従来の除湿装置のように、除湿機能の再生のためのエネルギーを必要とせず、消費エネルギーを低減することができる。また、除湿装置1が使用されるシステムにおけるエネルギー効率を向上させることができる。また、除湿装置1は、流路部材20を用いて、除湿のためにケース10の内部空間11に減圧湿り水素ガスを供給するため、内部空間11全体に減圧湿り水素ガスを滑らかに流すことができ、効率よく湿り水素ガスの除湿を行うことができる。
【0049】
なお、流路部材20において導出口21が開口13のより近傍に設けられているほど、ケース10の内部空間11全体に減圧湿り水素ガスを供給しやすくなるが、オリフィス2によって適切に湿り水素ガスの減圧がなされるように、流路部材20は、オリフィス2から導出口21まで、所定の長さを有している。また、排出空間S2から所定の量、例えば5~20%の湿り水素ガスが流路部材20に流入するように、例えば、排出空間S2内の湿り水素ガスの圧力及びオリフィス2の絞り孔2aの断面積が設定されている。
【0050】
このように、本発明の第1実施形態に係る除湿装置1によれば、消費エネルギーを低減することができる。
【0051】
次いで、本発明の第1実施形態に係る除湿装置1の変形例について説明する。図10は、除湿装置1の変形例の斜視図であり、図11は、除湿装置1の変形例の延び方向に沿う平面によって切断された除湿装置1の変形例を示す断面斜視図である。なお、図11において、複数の中空糸膜30の図示が省略されている。図10,11に示されるように、変形例に係る除湿装置1は、上述の除湿装置1に対して、主としてケースの形状が異なる。図10,11に示されるように、変形例に係る除湿装置1は、扁平な形状のケース10を有している。ケース10の延び方向に直交する断面の形状は、扁平な円形又は扁平な略円形である。ケース10の延び方向に直交する断面の形状は、矩形又は略矩形であってもよく、ケース10の内部空間11が、ケース10の延び方向に直交する方向に扁平に広がった形状である。変形例に係る除湿装置1によれば、複数の中空糸膜30全体に、減圧湿り水素ガスがより接触するようにできる。また、流路部材20の数を容易に増やすことができる。ケース10内の流路部材20の数を増やすことにより、流路部材20から排出される減圧湿り水素ガスの内部空間11における流れをより意図した流れに調整することができる。
【0052】
次いで、本発明の第2実施形態に係る除湿装置3について説明する。図12は、除湿装置3の延び方向に沿う平面によって切断された除湿装置3を示す断面斜視図である。図12に示されるように、本実施形態に係る除湿装置3は、流路部材の形態が、上述の除湿装置1と異なる。以下、除湿装置3の構成について、上述の除湿装置1と同一の構成又は同様の機能を有する構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、異なる構成について説明する。なお、図12において、複数の中空糸膜30は全て図示されておらず、一部のみが図示されている。また、図12において、中空糸膜30は概略的に示されている。
【0053】
図12,13に示されるように、除湿装置3は、流路部材20ではなく、流路部材25を有している。なお、図13は、図12の流路部材25の近傍を拡大して示す拡大断面図である。図13において、複数の中空糸膜30の図示は省略されている。流路部材25は、ケース10の内部空間11内に、端20bに対をなす端25aを有しており、導出口26は、端25aに設けられている。つまり、流路部材25は、上述の流路部材20とは異なり、端20bに対をなす端25aは閉じられておらず、また、流路部材25は、閉鎖部15まで延びておらず、内部空間11の途中で終端している。また、流路部材25は、導出口26を1つのみ有している。なお、流路部材25の端25aに対をなす端は、上述の流路部材20と同様の端20bとなっており、導入口22を有しており、流路部材20と同様にオリフィス2が取り付けられている。
【0054】
図12,13に示されるように、流路部材25は、内部空間11において、閉塞部16側に導出口26を有しており、例えば、閉塞部16の近傍に導出口26を有している。但し、オリフィス2によって適切に湿り水素ガスの減圧がなされるように、流路部材25は、端20bから所定の長さを有している。また、流路部材25は、例えば図12,13に示されるように、筒状にケース10の延び方向に延びており、内部に流路部材20の延び方向に延びる空間である流路27を形成している。流路部材25は、例えば、円筒状又は略円筒状の形状を有しており、断面が円形又は略円形となっている。また、流路部材25は、例えば図12,13に示されるように、流路27が先細となるような形状となっている。なお、流路27は先細となっていなくてもよい。
【0055】
除湿装置3は、上述のように、流路部材20とは異なる流路部材25を有しており、減圧湿り水素ガスは、流路部材25の導出口26から内部空間11に流出される。除湿装置3は、上述の除湿装置1と同様に作用する。また、流路部材25は、流路部材20よりも短く、ケース10内に流路部材25の数を増やすことがより容易である。ケース10内の流路部材25の数を増やすことにより、流路部材25から排出される減圧湿り水素ガスの内部空間11における流れをより意図した流れに調整することができる。
【0056】
このように、本発明の第2実施形態に係る除湿装置3によれば、消費エネルギーを低減することができる。
【0057】
次いで、本発明の第2実施形態に係る除湿装置3の変形例について説明する。図14は、除湿装置3の変形例の延び方向に沿う平面によって切断された除湿装置3の変形例を示す断面斜視図である。なお、図14において、複数の中空糸膜30の図示が省略されている。図14に示されるように、除湿装置3のケース10は、除湿装置1の変形例と同様に、扁平な形状のケース10としてもよい。例えば、ケース10の延び方向に直交する断面の形状は、扁平な円形又は扁平な略円形である。ケース10の延び方向に直交する断面の形状は、矩形又は略矩形であってもよく、ケース10の内部空間11が、ケース10の延び方向に直交する方向に扁平に広がった形状である。変形例に係る除湿装置3によれば、複数の中空糸膜30全体に、減圧湿り水素ガスがより接触するようにできる。また、ケース10内の流路部材25の数を増やすことをより容易にすることができる。このため、流路部材25から排出される減圧湿り水素ガスの内部空間11における流れをより意図した流れに調整することをできる。
【0058】
以上、上記実施形態を通じて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に様々な変更又は改良を加えることができることが当業者には明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0059】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、上述の実施形態は、本発明が利用される利用対象を限定するものではなく、本発明はあらゆるものをその利用対象として含み得る。上記実施形態が備える各構成要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。例えば、本発明は、製造上の公差等の実施において発生する差を含むものである。また、技術的に矛盾しない範囲において、異なる実施形態で示した構成要素同士を部分的に置換し又は組み合わせることができる。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0060】
1,3 除湿装置、2 絞り部、2a 絞り孔、2b 本体部、2c フランジ部、10 ケース、11 内部空間、12,13 開口、14 開放部、14a 連通路、15,16 閉塞部、17,18 カバー、17a,18a 連通部、17b,18b 連通路、20,25 流路部材、20a,20b,25a 端、21,26 導出口、22 導入口、23,27 流路、30 中空糸膜、31,32 端、F1 除湿流路、F2 排出流路、S1 供給空間、S2 排出空間
図1
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