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特開2024-158606半導体装置の製造装置及び半導体装置の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158606
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】半導体装置の製造装置及び半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20241031BHJP
   C30B 29/36 20060101ALI20241031BHJP
   C23C 16/458 20060101ALI20241031BHJP
   C30B 25/20 20060101ALN20241031BHJP
【FI】
H01L21/302 101Z
C30B29/36 A
C23C16/458
C30B25/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073949
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】古賀 信二
(72)【発明者】
【氏名】太原 潤
【テーマコード(参考)】
4G077
4K030
5F004
【Fターム(参考)】
4G077AA03
4G077BE08
4G077DB04
4G077DB07
4G077ED06
4G077GA06
4G077HA12
4K030BA37
4K030BB02
4K030CA04
4K030GA06
4K030HA12
4K030JA04
4K030KA36
4K030KA39
4K030KA41
5F004AA14
5F004BA20
5F004BB03
5F004BB18
(57)【要約】
【課題】多結晶の突起物を適切に除去可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】半導体装置の製造装置は、ステージに載置された半導体部材の第2主面に、第1レーザ光と、第1レーザ光よりも出力が高い第2レーザ光とを照射可能なレーザ発振部と、半導体部材の第2主面に多結晶の突起物が存在する場合に、第1レーザ光のうち突起物によって散乱された散乱光を検出する散乱光検出部と、散乱光検出部の検出結果に基づいて、レーザ発振部に突起物へ第2レーザ光を照射させるレーザ制御部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、前記半導体基板に設けられたエピタキシャル層とを含み、前記エピタキシャル層の前記半導体基板と逆側の第1主面と、前記半導体基板の前記エピタキシャル層と逆側の第2主面とを有する半導体部材が、前記第2主面の少なくとも一部を露出した状態で載置されるステージと、
前記ステージに載置された前記半導体部材の前記第2主面に、第1レーザ光と、前記第1レーザ光よりも出力が高い第2レーザ光とを照射可能なレーザ発振部と、
前記半導体部材の前記第2主面に多結晶の突起物が存在する場合に、前記第1レーザ光のうち前記突起物によって散乱された散乱光を検出する散乱光検出部と、
前記散乱光検出部の検出結果に基づいて、前記レーザ発振部に前記突起物へ前記第2レーザ光を照射させるレーザ制御部と
を備える、半導体装置の製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置の製造装置であって、
前記レーザ発振部は、前記半導体基板の前記第2主面から内部に侵入する前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の量が予め定められた値以下である角度範囲で、前記第2主面に前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を選択的に照射可能な1つのレーザ発振器である、半導体装置の製造装置。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体装置の製造装置であって、
前記散乱光検出部は、
前記第1レーザ光のうち、前記突起物が設けられていない前記第2主面から反射された光を検出しない、半導体装置の製造装置。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体装置の製造装置であって、
前記レーザ発振部は、
前記第1レーザ光を照射可能な第1レーザ発振器と、
前記第1レーザ発振器の前記第1レーザ光の照射と並行して、前記第2レーザ光を照射可能な第2レーザ発振器と
を含む、半導体装置の製造装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置であって、
前記第2レーザ光のうち前記半導体部材を透過した透過光を検出する透過光検出部をさらに備え、
前記レーザ制御部は、前記散乱光検出部の検出結果と前記透過光検出部の検出結果とに基づいて、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光のそれぞれの出力を変更する、半導体装置の製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体装置の製造装置であって、
前記レーザ発振部は、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の波長を変更可能であり、
前記レーザ制御部は、前記波長ごとの前記散乱光検出部の検出結果と前記透過光検出部の検出結果とに多変量解析を行うことによって前記突起物のサイズ、形状、及び、結晶状態の少なくともいずれか1つを特定する、半導体装置の製造装置。
【請求項7】
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置であって、
前記ステージは、載置された前記半導体部材とともに並進移動可能及び回転可能であり、
前記半導体部材が前記ステージに載置されている場合に、前記半導体部材に設けられたノッチと、前記半導体部材のエッジとを検出するエッジセンサと、
前記エッジセンサの検出結果に基づいて、前記半導体部材が載置された前記ステージの並進移動及び回転を制御するステージ制御部と
をさらに備える、半導体装置の製造装置。
【請求項8】
請求項5に記載の半導体装置の製造装置であって、
前記レーザ発振部は、開口数が異なる複数のレンズから選択された1つのレンズを介して前記第2レーザ光を前記突起物に照射し、
前記散乱光検出部の検出結果と前記透過光検出部の検出結果との少なくともいずれか1つに基づいて、前記第2レーザ光の照射に用いられる前記1つのレンズの焦点距離を変更する焦点位置可変部をさらに備える、半導体装置の製造装置。
【請求項9】
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置であって、
前記半導体基板はSiCウェハであり、
前記第2主面は、前記SiCウェハのC面である、半導体装置の製造装置。
【請求項10】
半導体基板と、前記半導体基板に設けられたエピタキシャル層とを含み、前記エピタキシャル層の前記半導体基板と逆側の第1主面と、前記半導体基板の前記エピタキシャル層と逆側の第2主面とを有する半導体部材を形成する工程と、
前記第2主面の少なくとも一部を露出した状態で前記半導体部材をステージに載置する工程と、
前記ステージに載置された前記半導体部材の前記第2主面に第1レーザ光を照射する工程と、
前記第2主面に多結晶の突起物が存在する場合に、前記第1レーザ光のうち前記突起物によって散乱された散乱光を検出する工程と、
前記散乱光の検出結果に基づいて、前記突起物に前記第1レーザ光よりも出力が高い第2レーザ光を照射する工程と
を備える、半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置の製造装置及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
単結晶のSiCウェハにエピタキシャル層を形成した場合、SiCウェハのうちエピタキシャル層が形成された面以外の面に、SiCウェハの割れなどを引き起こす多結晶の突起物が形成されることがある。これに対して、例えば特許文献1では、結晶性の違いに起因するレーザ光の吸収率差を利用して、突起物が形成された面全体にレーザ光を照射して、突起物を除去する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-70617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、突起物を検出して突起物を除去するのではなく、結晶性の違いによるレーザ光の吸収率差のみで突起物を除去するため、突起物の有無及びサイズなどに基づいてレーザ光の制御ができない。このため、突起物が完全に除去できなかったり、レーザ光によって半導体基板に陥没などの損傷が生じたりするという問題があった。
【0005】
そこで、本開示は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、多結晶の突起物を適切に除去可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る半導体装置の製造装置は、半導体基板と、前記半導体基板に設けられたエピタキシャル層とを含み、前記エピタキシャル層の前記半導体基板と逆側の第1主面と、前記半導体基板の前記エピタキシャル層と逆側の第2主面とを有する半導体部材が、前記第2主面の少なくとも一部を露出した状態で載置されるステージと、前記ステージに載置された前記半導体部材の前記第2主面に、第1レーザ光と、前記第1レーザ光よりも出力が高い第2レーザ光とを照射可能なレーザ発振部と、前記半導体部材の前記第2主面に多結晶の突起物が存在する場合に、前記第1レーザ光のうち前記突起物によって散乱された散乱光を検出する散乱光検出部と、前記散乱光検出部の検出結果に基づいて、前記レーザ発振部に前記突起物へ前記第2レーザ光を照射させるレーザ制御部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、多結晶の突起物を第1レーザ光の散乱光によって検出し、検出された突起物に、第1レーザ光よりも出力が高い第2レーザ光を照射する。このような構成によれば、多結晶の突起物を適切に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。
図2】実施の形態1に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。
図3】実施の形態1に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。
図4】実施の形態2に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。
図5】実施の形態3に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。
図6】実施の形態4に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。
図7】実施の形態4に係る半導体部材を示す斜視図である。
図8】実施の形態5に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。以下の各実施の形態で説明される特徴は例示であり、すべての特徴は必ずしも必須ではない。また、以下に示される説明では、複数の実施の形態において同様の構成要素には同じまたは類似する符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。また、以下に記載される説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「表」または「裏」などの特定の位置及び方向は、実際の実施時の位置及び方向とは必ず一致しなくてもよい。
【0010】
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態1に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。図1製造装置は、半導体部材31を加工する装置である。
【0011】
半導体部材31は、半導体基板であるSiCウェハ31aと、SiCウェハ31aに設けられたエピタキシャル層31bとを含む。半導体部材31は、エピタキシャル層31bのSiCウェハ31aと逆側の第1主面である上面と、SiCウェハ31aのエピタキシャル層31bと逆側の第2主面である下面とを有する。エピタキシャル層31bがSiCウェハ31aの上面に形成される場合、SiCウェハ31aの下面、つまり半導体部材31の下面には、異常成長によって多結晶SiCの突起物31cが存在する場合がある。
【0012】
なお本実施の形態1では、半導体部材31の下面は、SiCウェハ31aのC面、つまりカーボン面である。SiCの結晶構造として、Siが最表面に出ている面はシリコン面と呼ばれ、Cが最表面に出ている面はカーボン面と呼ばれる。カーボン面はCが再表面に出ていることから同じCと結びつきやすく、成長ガスによっては突起物31cがカーボン面に形成されやすい、という傾向がある。
【0013】
図1の製造装置は、ステージ1と、1つのレーザ発振器2と、レンズ3と、散乱光検出部4と、レーザ制御部5とを備える。なお、図1には、移動前後の1つのレーザ発振器2が図示されている。
【0014】
ステージ1は、半導体部材31が、半導体部材31の下面の少なくとも一部を露出した状態で載置される。ステージ1は、載置された半導体部材31とともに、X,Y,Z方向の並進移動が可能であり、かつ、半導体部材31の円周方向に対応するθ方向の回転が可能である。ステージ機構1aは、ステージ1を並進移動及び回転する。
【0015】
レーザ発振器2は、ステージ1に載置された半導体部材31の下面に、第1レーザ光と、第1レーザ光よりも出力が高い第2レーザ光とを照射可能なレーザ発振部である。本実施の形態1では、第1レーザ光は、突起物31cの検出に用いられ、第2レーザ光は、突起物31cの除去に用いられる。
【0016】
レーザ発振器2は、SiCウェハ31aの下面からの内部に侵入する第1レーザ光及び第2レーザ光の量が予め定められた値以下である角度範囲で、SiCウェハ31aの下面に第1レーザ光及び第2レーザ光を選択的に照射可能に構成されている。ここでいう角度範囲は、例えば、各レーザ光の進行方向が、SiCウェハ31aの下面と平行である角度から当該下面と傾斜する角度までの範囲のうち、内部に侵入する各レーザ光の量が予め定められた値以下である範囲である。
【0017】
レンズ3は、レーザ発振器2から発せられるレーザ光を集光する。レンズ3はレーザ発振器2とともに移動可能となっている。
【0018】
散乱光検出部4は、半導体部材31の下面に突起物31cが存在する場合に、第1レーザ光のうち突起物31cによって散乱された散乱光を検出する。散乱光検出部4は、第1レーザ光のうち、レンズ3から直接入射された光、及び、突起物31cが設けられていない半導体部材31の下面から反射された光のいずれも検出しない方向(例えばSiCウェハ31aの下面に対して90度の方向)に設けられている。
【0019】
レーザ制御部5は、散乱光検出部4の検出結果に基づいて信号処理を行うことによって、突起物31cの位置などを特定し、レーザ発振器2に突起物31cへ第2レーザ光を照射させる。これにより、SiCウェハ31aから突起物31cを除去する。
【0020】
ここで、SiCウェハ31aから、高温下及び高電圧下の安定動作、及び、スイッチ速度の高速化が可能な構成される半導体装置を形成可能であり、パワーデバイス用途の半導体装置には、4H型のSiCウェハがよく用いられる。なお、SiCウェハ31aは、4H型の単結晶SiCウェハであってもよいし、6H型の単結晶SiCウェハであってもよいし、これ以外の結晶を有するSiCウェハであってもよい。一方、突起物31cは多結晶SiCを有する。
【0021】
SiCウェハ31aが、4H型の単結晶SiCウェハである場合、突起物31cの除去に使用する第2レーザ光の波長として、4H型の単結晶SiCよりも多結晶SiCに吸収されやすい波長、または、SiCウェハ31aへの侵入長が短い波長を選定する。例えば、第2レーザ光の波長は600nm以下、好ましくは532nm以下である。本実施の形態1では、第2レーザ光の波長として、355nmのYAGレーザの第3高調波を使用する。その場合の光エネルギーは3.5eVであり、SiCのバンドギャップ3.26Vに対して加工が十分可能な光エネルギーが得られる。なお、ここで記した第2レーザ光の条件は、あくまで一例であり、突起物31cに応じて適切な第2レーザ光の条件が選択されればよい。
【0022】
<動作>
このように構成された製造装置において、レーザ発振器2は、SiCウェハ31aの下面に水平または斜めに低出力の第1レーザ光を照射する。なお、屈折率1.0の空気中から屈折率2.6のSiCへ入射するレーザ光に関して、全反射する波長が見いだせないため、下面に斜めに照射される第1レーザ光の照射角度には、SiCウェハ31aの内部に侵入する光の量が最も小さい照射角度が好ましい。
【0023】
散乱光検出部4は、半導体部材31の下面に突起物31cが存在する場合に、第1レーザ光のうち突起物31cによって散乱された散乱光を検出する。図2に示すように、SiCウェハ31aの下面に突起物31cが存在している場合には、散乱光検出部4は散乱光を検出する。一方、図3に示すように、SiCウェハ31aの下面に突起物31cが存在しない場合には、散乱光検出部4は散乱光を検出しない。このため、散乱光検出部4の検出結果によって、突起物31cが存在しているか否か、及び、第2レーザ光の照射によって突起物31cが除去されたか否かを判定することができる。
【0024】
散乱光検出部4が散乱光を検出した場合に、レーザ制御部5は、レーザ発振器2が照射するレーザ光を第1レーザ光から第2レーザ光に切り替え、散乱光が検出された位置(例えば座標)へ高出力の第2レーザ光をレーザ発振器2に照射させる。これにより、突起物31cが昇華または脱落し、除去される。
【0025】
<製造方法>
上述した製造装置を使用した半導体装置の製造方法は、SiCウェハ31aの上面にエピタキシャル層31bを成長させる成長工程と、半導体部材31をステージ1に載置する搬送工程と、突起物31cを検出しつつ除去する除去工程とを備える。
【0026】
<成長工程>
成長工程では、例えば、成長ガスとして、モノシランなどのシラン系ガスと、プロパンなどの炭化水素系ガスとを導入し、ドーパントガスとして、窒素を含むガス、または、炭化珪素に対してn型のドーパントとなる元素を含むガスを導入する。これにより、SiCウェハ31aの上面にエピタキシャル層31bが成長し、半導体部材31が形成される。成長ガスは、SiCウェハ31aの下面へ周り込み、その結果として、下面において三次元成長した多結晶SiCを有する突起物31cを形成することがある。特に、突起物31cは、SiCウェハ31aの下面外周部に形成される傾向がある。
【0027】
一般的なSiCウェハ31aの直径は100mm~150mmであり、その厚みは350μm~600μmであるが、SiCウェハ31aのサイズが8インチ、12インチと大口径化されるほど、突起物31cの形成範囲が広がる。このため、SiCウェハ31aが大口径化されるほど、本実施の形態1に係る製造装置によって突起物31cを除去することは有用である。
【0028】
<搬送工程>
搬送工程では、半導体部材31の下面の少なくとも一部を露出した状態で半導体部材31をステージ1に載置するために、図示しない搬送機構が半導体部材31を搬送する。
【0029】
<除去工程>
除去工程では、レーザ発振器2は、上述した角度範囲で半導体部材31の下面、すなわちSiCウェハ31aの下面に低出力の第1レーザ光を照射する。本実施の形態1では、SiCウェハ31aの下面がステージ1に載置された状態で、ステージ機構1aがステージ1を回転させながら、レーザ発振器2が半導体部材31の下面外周部に第1レーザ光を照射し、散乱光検出部4で散乱光の有無を検出する。突起物31cが存在しない場合には、散乱光検出部4は散乱光を検出しないが、突起物31cが存在する場合には、散乱光検出部4は散乱光を検出する。
【0030】
レーザ制御部5は、散乱光検出部4の検出結果と、ステージ1に対するステージ機構1aの回転情報とに基づいて突起物31cの位置情報を生成し、当該位置情報に基づいて突起物31cに高出力の第2レーザ光を照射する。これにより、SiCウェハ31aの陥没などの損傷を抑制しつつ、突起物31cを昇華または脱落して除去することができる。
【0031】
<その他の工程>
除去工程後、半導体部材31にイオン注入及びエッチングなどを行い、半導体素子を半導体部材31に形成することで半導体装置が完成する。なお、半導体部材31に形成される半導体素子は、例えば、ダイオード素子、スイッチング素子などのパワー半導体素子である。ダイオード素子は、例えばSBD(Schottky Barrier Diode)、PND(PN junction diode)を含む。スイッチング素子は、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、RC-IGBT(Reverse Conducting - IGBT)を含む。
【0032】
<実施の形態1のまとめ>
以上のような本実施の形態1に係る半導体装置の製造装置によれば、突起物31cを低出力の第1レーザ光の散乱光によって検出し、検出された突起物31cに高出力の第2レーザ光を照射する。このような構成によれば、突起物31cが除去されたか否かを確認しながら第2レーザ光を照射することができる。このため、突起物31cの不完全な除去、及び、SiCウェハ31aの損傷を抑制することができ、突起物31cを効率よく適切に除去することができる。
【0033】
また本実施の形態1によれば、レーザ発振器2は、SiCウェハ31aの下面からの内部に侵入する第1レーザ光及び第2レーザ光の量が予め定められた値以下である角度範囲で、SiCウェハ31aの下面に第1レーザ光及び第2レーザ光を選択的に照射する。このような構成によれば、SiCウェハ31aの損傷を抑制することができる。また、1つのレーザ発振器2を用いることで、第1レーザ光の照射位置と第2レーザ光の照射位置とを揃えることが容易となる。
【0034】
また本実施の形態1によれば、散乱光検出部4は、第1レーザ光のうち、突起物31cが設けられていない半導体部材31の下面から反射された光を検出しない。このような構成によれば、突起物31cの検出精度を高めることができる。
【0035】
また本実施の形態1では、半導体部材31の下面は、SiCウェハ31aのC面である。この場合、半導体部材31の下面に突起物31cが形成されやすいので、以上のような本実施の形態1に係る半導体装置の製造装置の効果は特に有用である。
【0036】
<実施の形態2>
図4は、本実施の形態1に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。実施の形態1に係るレーザ発振部は、第1レーザ光及び第2レーザ光を選択的に照射する1つのレーザ発振器2であった。
【0037】
これに対して本実施の形態2に係るレーザ発振部は、半導体部材31の下面に第1レーザ光を照射可能な第1レーザ発振器である検出レーザ発振器2aと、突起物31cに第2レーザ光を照射可能な第2レーザ発振器である加工レーザ発振器2bとを含む。加工レーザ発振器2bは、検出レーザ発振器2aの第1レーザ光の照射と並行して、第2レーザ光を照射可能である。
【0038】
なお図4の例では、検出レーザ発振器2a及び加工レーザ発振器2bは、SiCウェハ31aの下面外周部と対向して設けられ、検出レーザ発振器2a及び加工レーザ発振器2bは、ステージ1を挟むように設けられている。ただし、検出レーザ発振器2a及び加工レーザ発振器2bの位置は、図4に示す位置に限ったものではない。
【0039】
本実施の形態2に係るステージ1及びレンズ3は、実施の形態1に係るステージ1及びレンズ3と同様である。本実施の形態2に係る散乱光検出部4は、実施の形態1に係る散乱光検出部4と同様に、半導体部材31の下面に突起物31cが存在する場合に、第1レーザ光のうち突起物31cによって散乱された散乱光を検出する。
【0040】
本実施の形態2に係る製造装置は透過光検出部8を備える。透過光検出部8は、加工レーザ発振器2bから照射された第2レーザ光のうち半導体部材31を透過した透過光を検出する。
【0041】
レーザ制御部5は、散乱光検出部4の検出結果と透過光検出部8の検出結果とに基づいて、検出レーザ発振器2aの第1レーザ光、及び、加工レーザ発振器2bの第2レーザ光のそれぞれの出力を変更する。例えば、レーザ制御部5は、散乱光検出部4の検出結果と透過光検出部8の検出結果とに基づいて、各レーザ光の単位パルスのエネルギー及び繰り返し周波数を変更することによって、各レーザ光の出力を制御する。なお、検出レーザ発振器2aからの第1レーザ光の単位パルスのエネルギー及び繰り返し周波数は、突起物31cが検出可能な範囲で極力小さくすることが好ましい。加工レーザ発振器2bからの第2レーザ光の単位パルスのエネルギー及び繰り返し周波数は、SiCウェハ31aに損傷を与えない範囲で可能な限り大きくすることが好ましい。
【0042】
<実施の形態2のまとめ>
以上のような本実施の形態2に係る半導体装置の製造装置によれば、突起物31cを低出力の第1レーザ光の散乱光によって検出し、検出された突起物31cに高出力の第2レーザ光を照射する。このような構成によれば、実施の形態1と同様に、突起物31cを効率よく適切に除去することができる。
【0043】
また本実施の形態2によれば、加工レーザ発振器2bは、検出レーザ発振器2aの第1レーザ光の照射と並行して、第2レーザ光を照射可能に構成されている。このような構成によれば、第1レーザ光と第2レーザとの切り替えを行わずに、突起物31cの検出及び除去を同時に行うことができるので、処理時間を短縮することができる。
【0044】
また本実施の形態2によれば、レーザ制御部5は、散乱光検出部4の検出結果と透過光検出部8の検出結果とに基づいて、検出レーザ発振器2aの第1レーザ光、及び、加工レーザ発振器2bの第2レーザ光のそれぞれの出力を変更する。このような構成によれば、突起物31cの検出について冗長性を高めることができ、その結果として第1レーザ光及び第2レーザ光のそれぞれの出力を適切化することができる。また例えば、突起物31cの除去途中の状態に合わせて、第2レーザ光の出力を適切に変更することができるため、突起物31cの除去精度を高めることができる。
【0045】
<実施の形態3>
図5は、本実施の形態3に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。図5の構成は、図4の検出レーザ発振器2a、加工レーザ発振器2b、及び、レーザ制御部5が、波長可変検出レーザ発振器2c、波長可変加工レーザ発振器2d、及び、解析レーザ制御部5aに置換された構成と同様である。
【0046】
波長可変検出レーザ発振器2cは、第1レーザ光の波長を変更可能であり、波長可変加工レーザ発振器2dは、第2レーザ光の波長を変更可能である。解析レーザ制御部5aは、波長ごとの散乱光検出部4の検出結果と透過光検出部8の検出結果とに多変量解析を行うことによって突起物31cのサイズ、形状、及び、結晶状態の少なくともいずれか1つを特定する。なお、なお本明細書において、例えばA、B、C、…、及び、Zの少なくともいずれか1つとは、A、B、C、…、及び、Zのグループから1つ以上抜き出した全ての組合せのうちのいずれか1つであることを意味する。そして、解析レーザ制御部5aは、突起物31cの特定結果に基づいて、波長可変検出レーザ発振器2cの第2レーザ光の波長及び出力を変更する。
【0047】
<実施の形態3のまとめ>
以上のような本実施の形態3に係る半導体装置の製造装置によれば、波長ごとの散乱光検出部4の検出結果と透過光検出部8の検出結果とに多変量解析を行うことによって突起物31cのサイズ、形状、及び、結晶状態の少なくともいずれか1つを特定する。このような構成によれば、突起物31cの除去途中の状態を精度良く検出することができる。また、突起物31cの除去途中の状態に合わせて第2レーザ光の波長及び出力を適切に変更することができるため、突起物31cの除去精度を高めることができる。また例えば、第2レーザ光の波長に、散乱光、反射光、透過光などがなるべく小さ波長、つまり、突起物31cのレーザ吸収率が高い波長を用いることで、突起物31cの除去時間を短縮することができる。
【0048】
<変形例>
実施の形態3では、実施の形態2に適用する場合について説明したが、これに限ったものではない。例えば実施の形態1に透過光検出部8を追加し、レーザ発振器2にレーザ光の波長可変機能を追加し、レーザ制御部5を解析レーザ制御部5aに置換すれば、実施の形態3を適用することができる。
【0049】
<実施の形態4>
図6は、本実施の形態4に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。図6の構成は、図5の構成にエッジセンサ14及びステージ制御部15が追加された構成と同様である。
【0050】
図7に示すように、本実施の形態4に係る半導体部材31には、半導体部材31の基準に用いられるノッチ31dが設けられている。図6のエッジセンサ14は、ノッチ検出機能を有しており、半導体部材31がステージ1に載置されている間に、半導体部材31に設けられたノッチ31dと、半導体部材31の周縁部であるエッジとを検出する。ステージ制御部15は、エッジセンサ14の検出結果に基づいて、半導体部材31が載置されたステージ1の並進移動及び回転を制御する。
【0051】
例えば、ステージ制御部15が半導体部材31などをθ方向に回転させている間に、エッジセンサ14は、半導体部材31のエッジに向けて照射して得られる反射光または透過光に基づいて、半導体部材31のノッチ31dの位置及びエッジの位置を検出する。そして、エッジセンサ14は、ノッチ31dの位置及びエッジの位置に基づいて、半導体部材31の中心の位置を検出する。ステージ制御部15は、ノッチ31dの位置と、半導体部材31の中心の位置とに基づいて、ステージ1及び半導体部材31を並進移動及び回転するアライメントを行う。
【0052】
<実施の形態4のまとめ>
以上のような本実施の形態4に係る半導体装置の製造装置によれば、エッジセンサ14の検出結果に基づいて、半導体部材31が載置されたステージ1の並進移動及び回転を制御する。このような構成によれば、半導体部材31を高精度にアライメントすることができるので、第2レーザ光の照射位置に、半導体部材31の突起物31cの位置を合わせることができる。この結果、第2レーザ光が、半導体部材31のうち突起物31cがない部分に照射することを抑制することができるので、SiCウェハ31aの損傷を抑制することができる。
【0053】
<変形例>
実施の形態4では、実施の形態3に適用する場合について説明したが、これに限ったものではなく、実施の形態1及び実施の形態2などに適用してもよい。
【0054】
<実施の形態5>
図8は、本実施の形態5に係る半導体装置の製造装置の構成を示す模式図である。図8の構成は、図6の構成において、レンズ3を高開口数(高NA)レンズ3aに置換し、焦点位置可変部17を追加した構成と同様である。
【0055】
高開口数レンズ3aは、開口数が異なる複数のレンズから選択された1つのレンズであり、例えばレンズ3よりも高い開口数を有する。突起物31cの平面視でのサイズが小さいほど、高開口数レンズ3aの開口数が大きくなるように、高開口数レンズ3aは選択される。例えば開口数が0.6である高開口数レンズ3aを選択し、レーザ波長355nmで突起物31cに焦点を合わせた場合、約1μmの集光スポット径を得ることができる。
【0056】
なお、高開口数レンズ3aの選択及び設定は、ユーザが手動によって行ってもよい。または、製造装置が、散乱光検出部4の検出結果と透過光検出部8の検出結果との少なくともいずれか1つに基づいて突起物31cのサイズを算出し、当該サイズに基づいて高開口数レンズ3aの選択及び設定を行ってもよい。
【0057】
波長可変加工レーザ発振器2dは、選択された高開口数レンズ3aを介して突起物31cに第2レーザ光を照射する。焦点位置可変部17は、散乱光検出部4の検出結果と透過光検出部8の検出結果との少なくともいずれか1つに基づいて、突起物31cの高さを算出し、当該高さに基づいて、第2レーザ光の照射に用いられる高開口数レンズ3aの焦点距離を変更する。例えば、焦点位置可変部17は、突起物31cが高いほど、高開口数レンズ3aの焦点距離を短くする。なお、突起物31cの高さは、20μm以下が多い。
【0058】
<実施の形態5のまとめ>
以上のような本実施の形態5に係る半導体装置の製造装置によれば、開口数が異なる複数のレンズから選択された1つのレンズを介して第2レーザ光を突起物31cに照射し、散乱光検出部4の検出結果と透過光検出部8の検出結果との少なくともいずれか1つに基づいて、第2レーザ光の照射に用いられるレンズの焦点距離を変更する。このような構成によれば、散乱光検出部4で得られる散乱光の情報と、透過光検出部8の透過光の情報との少なくともいずれか1を、焦点位置可変部17にフィードバックすることができる。このため、突起物31cの3次元形状に合わせた第2レーザ光の集光ができ、突起物31cに高エネルギーを集中的に与えることができるので、効率的な突起物31cの除去ができる。
【0059】
<変形例>
実施の形態5では、実施の形態4に適用する場合について説明したが、これに限ったものではなく、透過光検出部8が追加された実施の形態1、実施の形態2、及び、実施の形態3などに適用してもよい。
【0060】
なお、各実施の形態及び各変形例を自由に組み合わせたり、各実施の形態及び各変形例を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
【0061】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0062】
(付記1)
半導体基板と、前記半導体基板に設けられたエピタキシャル層とを含み、前記エピタキシャル層の前記半導体基板と逆側の第1主面と、前記半導体基板の前記エピタキシャル層と逆側の第2主面とを有する半導体部材が、前記第2主面の少なくとも一部を露出した状態で載置されるステージと、
前記ステージに載置された前記半導体部材の前記第2主面に、第1レーザ光と、前記第1レーザ光よりも出力が高い第2レーザ光とを照射可能なレーザ発振部と、
前記半導体部材の前記第2主面に多結晶の突起物が存在する場合に、前記第1レーザ光のうち前記突起物によって散乱された散乱光を検出する散乱光検出部と、
前記散乱光検出部の検出結果に基づいて、前記レーザ発振部に前記突起物へ前記第2レーザ光を照射させるレーザ制御部と
を備える、半導体装置の製造装置。
【0063】
(付記2)
前記レーザ発振部は、前記半導体基板の前記第2主面から内部に侵入する前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の量が予め定められた値以下である角度範囲で、前記第2主面に前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を選択的に照射可能な1つのレーザ発振器である、付記1に記載の半導体装置の製造装置。
【0064】
(付記3)
前記散乱光検出部は、
前記第1レーザ光のうち、前記突起物が設けられていない前記第2主面から反射された光を検出しない、付記2に記載の半導体装置の製造装置。
【0065】
(付記4)
前記レーザ発振部は、
前記第1レーザ光を照射可能な第1レーザ発振器と、
前記第1レーザ発振器の前記第1レーザ光の照射と並行して、前記第2レーザ光を照射可能な第2レーザ発振器と
を含む、付記1に記載の半導体装置の製造装置。
【0066】
(付記5)
前記第2レーザ光のうち前記半導体部材を透過した透過光を検出する透過光検出部をさらに備え、
前記レーザ制御部は、前記散乱光検出部の検出結果と前記透過光検出部の検出結果とに基づいて、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光のそれぞれの出力を変更する、付記1から付記4のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置。
【0067】
(付記6)
前記レーザ発振部は、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の波長を変更可能であり、
前記レーザ制御部は、前記波長ごとの前記散乱光検出部の検出結果と前記透過光検出部の検出結果とに多変量解析を行うことによって前記突起物のサイズ、形状、及び、結晶状態の少なくともいずれか1つを特定する、付記5に記載の半導体装置の製造装置。
【0068】
(付記7)
前記ステージは、載置された前記半導体部材とともに並進移動可能及び回転可能であり、
前記半導体部材が前記ステージに載置されている場合に、前記半導体部材に設けられたノッチと、前記半導体部材のエッジとを検出するエッジセンサと、
前記エッジセンサの検出結果に基づいて、前記半導体部材が載置された前記ステージの並進移動及び回転を制御するステージ制御部と
をさらに備える、付記1から付記6のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置。
【0069】
(付記8)
前記レーザ発振部は、開口数が異なる複数のレンズから選択された1つのレンズを介して前記第2レーザ光を前記突起物に照射し、
前記散乱光検出部の検出結果と前記透過光検出部の検出結果との少なくともいずれか1つに基づいて、前記第2レーザ光の照射に用いられる前記1つのレンズの焦点距離を変更する焦点位置可変部をさらに備える、付記5または付記6に記載の半導体装置の製造装置。
【0070】
(付記9)
前記半導体基板はSiCウェハであり、
前記第2主面は、前記SiCウェハのC面である、付記1から付記8のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造装置。
【0071】
(付記10)
半導体基板と、前記半導体基板に設けられたエピタキシャル層とを含み、前記エピタキシャル層の前記半導体基板と逆側の第1主面と、前記半導体基板の前記エピタキシャル層と逆側の第2主面とを有する半導体部材を形成する工程と、
前記第2主面の少なくとも一部を露出した状態で前記半導体部材をステージに載置する工程と、
前記ステージに載置された前記半導体部材の前記第2主面に第1レーザ光を照射する工程と、
前記第2主面に多結晶の突起物が存在する場合に、前記第1レーザ光のうち前記突起物によって散乱された散乱光を検出する工程と、
前記散乱光の検出結果に基づいて、前記突起物に前記第1レーザ光よりも出力が高い第2レーザ光を照射する工程と
を備える、半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0072】
1 ステージ、2 レーザ発振器、2a 検出レーザ発振器、2b 加工レーザ発振器、2c 波長可変検出レーザ発振器、2d 波長可変加工レーザ発振器、3a 高開口数レンズ、4 散乱光検出部、5 レーザ制御部、5a 解析レーザ制御部、8 透過光検出部、14 エッジセンサ、15 ステージ制御部、17 焦点位置制御部、31 半導体部材、31a SiCウェハ、31b エピタキシャル層、31c 突起物、31d ノッチ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8