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  • 特開-画像形成システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158696
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
B41J2/01 125
B41J2/01 401
B41J2/01 451
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074099
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114971
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修
(72)【発明者】
【氏名】猪谷 広佳
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EB06
2C056EB38
2C056EC14
2C056HA46
2C056HA47
(57)【要約】
【課題】 プリントシートなどの記録媒体の表面の状態を正確に特定し、特定した状態に基づいて、インク乾燥のための適切な制御を行う。
【解決手段】 記録ヘッドは、それぞれのインク色のインクを吐出してプリントすべき画像を記録媒体上に形成する。乾燥時間測定部82は、同一種別の記録媒体の表面に着滴した液滴の乾燥時間を測定する。接触角特定部83は、その乾燥時間に基づいて、記録媒体の表面に着滴した液滴の接触角を特定する。制御部81は、その接触角に対応する乾燥制御を実行する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数のインク色のインクを吐出してプリントすべき画像を記録媒体上に形成する記録ヘッドと、
前記記録媒体と同一種別の記録媒体の表面に着滴した液滴の乾燥時間を測定する乾燥時間測定部と、
前記乾燥時間に基づいて、前記記録媒体の表面に着滴した前記液滴の接触角を特定する接触角特定部と、
前記接触角に対応する乾燥制御を実行する制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記液滴は、前記記録ヘッドから吐出されるインクとは別の標準液であることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記乾燥時間測定部は、前記液滴の液滴量を、複数の記録媒体種別に対応する複数の液滴量のうちの前記記録媒体の記録媒体種別に対応する液滴量とすることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記記録ヘッドによって前記画像が形成された前記記録媒体における前記インクの乾燥を行う乾燥器をさらに備え、
前記乾燥器は、ヒーターおよび送風機を備え、
前記制御部は、前記乾燥制御として、前記ヒーターおよび前記送風機を制御すること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記乾燥制御として、前記画像の印字率の調整を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記乾燥時間測定部は、測定用記録ヘッドに前記液滴を吐出させ、着滴した前記液滴の撮影画像をカメラから取得し、着滴した前記液滴の乾燥に伴う反射率の変化に起因する、前記撮影画像の濃度変化に基づいて、前記乾燥時間を測定することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ある液滴量測定装置は、ノズルからのインク吐出のばらつきを把握するために、撮影画像に基づいて着滴時のインク面積を特定し、その着滴時のインク面積から液滴の体積を導出している(例えば特許文献1参照)。記録ヘッドインクジェットノズルの吐出液滴量は経時変化するため、導出された液滴体積に基づいて、記録ヘッドのインクジェットノズル間のインク吐出量のばらつきが抑制されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-157279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の液滴量測定装置では、着滴時の液滴の慣性によって着滴面(媒体の表面)上で微小な形状変化が起こるため、着滴直後のインク面積からでは、着滴面の状態が正確に特定されない可能性がある。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、プリント用の記録媒体の表面の状態を正確に特定し、特定した状態に基づいて、インク乾燥のための適切な制御を行う画像形成システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る画像形成システムは、1または複数のインク色のインクを吐出してプリントすべき画像を記録媒体上に形成する記録ヘッドと、前記記録媒体の表面に着滴した液滴の乾燥時間を測定する乾燥時間測定部と、前記乾燥時間に基づいて、前記記録媒体の表面に着滴した前記液滴の接触角を特定する接触角特定部と、前記接触角に対応する乾燥制御を実行する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、プリント用の記録媒体の表面の状態を正確に特定し、特定した状態に基づいて、インク乾燥のための適切な制御を行う画像形成システムが得られる。
【0008】
本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成システムを示す図である。
図2図2は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置10の電気的な構成を示すブロック図である。
図3図3は、接触角とインクの蒸発速度との対応関係を説明する図である。
図4図4は、液滴体積とインクの蒸発速度との対応関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
実施の形態1.
【0012】
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成システムを示す図である。実施の形態1に係る画像形成システムは、図1に示す画像形成装置10であり、画像形成装置10は、プリンター、コピー機、ファクシミリ機、複合機などといった装置であり、この実施の形態ではラインヘッド型のインクジェット方式のカラープリント機構を備える。
【0013】
図1に示す画像形成装置10は、プリントエンジン10aと、シート搬送部10bとを備える。プリントエンジン10aは、記録媒体としてのプリントシート51にインクを付着させて、プリントすべき画像をプリントシート51上に物理的にプリントする。例えば、プリントエンジン10aにはインクカートリッジが着脱可能であり、プリントエンジン10aは、インクカートリッジから供給されるインクを使用してプリントを行う。また、シート搬送部10bは、プリントシート51をプリントエンジン10aに搬送する。
【0014】
この実施の形態では、プリントエンジン10aは、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックという4つのインク色に対応するラインヘッド型の記録ヘッド1a~1dを備える。記録ヘッド1a~1dは、そのインク色のインクをノズルで吐出してプリントすべき画像を、ある記録媒体種別のプリントシート51上に形成する。なお、モノクロの画像形成装置の場合には、記録ヘッドは1つとなる。
【0015】
また、画像形成装置10は、前処理剤ヘッド11を備え、前処理剤ヘッド11は、記録ヘッド1a~1dの前段において、プリントシート51の濡れ特性を良好にする前処理剤をプリントシート51に塗布する。なお、前処理剤ヘッド11は、画像形成装置10に設けられていなくてもよい。
【0016】
また、この実施の形態では、シート搬送部10bは、プリントエンジン10aに対向して配置されプリントシート51を搬送する環状の搬送ベルト2と、搬送ベルト2を懸架される駆動ローラー3、従動ローラー4、およびテンションローラー4aと、搬送ベルト2ととともにプリントシート51をニップする吸着ローラー5と、後段搬送ベルト6と、乾燥器7とを備える。
【0017】
駆動ローラー3、従動ローラー4およびテンションローラー4aは、搬送ベルト2を周回させる。そして、後述の給紙カセット20から搬送されてきたプリントシート51を吸着ローラー5がニップし、ニップされたプリントシート51は、搬送ベルト2によって記録ヘッド1a~1dのプリント位置へ順番に搬送されていき、記録ヘッド1a~1dによりそれぞれの色の画像をプリントされる。その際、シートセンサー2aでプリントシート51の通過が検出され、その検出タイミングに基づいて搬送路上でのプリントシート51の現在位置が特定され、これにより、プリントシート51上の適切な位置に画像がプリントされる。そして、プリント完了後のプリントシート51が後段搬送ベルト6によって排出トレイ10cなどに排出される。その際、乾燥器7によって、インクを吐出されたプリントシート51の乾燥が行われる。
【0018】
具体的には、乾燥器7は、ヒーターおよび送風機を備え、ヒーターおよび送風機を使用して、記録ヘッド1a~1dによって画像が形成されたプリントシート51におけるインクの乾燥を行う。
【0019】
また、シート吸引部9がシートの搬送路に沿って配置されている。シート吸引部9には負圧が与えられ、これにより、プリントシート51がシート吸引孔を介して搬送ベルト2に吸着する。
【0020】
さらに、シート搬送部10bは、給紙元としての給紙カセット20を備えている。給紙カセット20は、プリントシート51を収容しており、リフト板21でプリントシート51を上方に押し上げてピックアップローラー22に当接させる。給紙カセット20に載置されたプリントシート51は上側から1枚ずつピックアップローラー22によって給紙ローラー23へピックアップされる。給紙ローラー23は、給紙カセット20からピックアップローラー22によって給紙されたプリントシート51を1枚ずつ搬送路上へ搬送する。
【0021】
搬送ローラー27は、所定の搬送路上でプリントシート51を搬送する。レジストローラー28は、搬送されてくるプリントシート51がレジストセンサー28aによって検出されると、そのプリントシート51を一時停止させ、2次給紙タイミングでそのプリントシート51をプリントエンジン10aへ(具体的には、吸着ローラー5と搬送ベルト2とのニップ位置に)搬送する。2次給紙タイミングは、そのプリントシート51上の指定された位置に画像が形成されるように後述の制御部81によって指定される。
【0022】
図2は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置10の電気的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、画像形成装置10は、図1に示すような機械的構成を有するプリント装置71の他、さらに、操作パネル72、記憶装置73、画像読取装置74、および演算処理装置75を備える。
【0023】
操作パネル72は、画像形成装置10の筐体表面に配置され、液晶ディスプレイなどの表示装置72a、およびハードキー、タッチパネルなどの入力装置72bを備え、その表示装置72aでユーザーに対して各種メッセージを表示し、その入力装置72bでユーザー操作を受け付ける。
【0024】
記憶装置73は、画像形成装置10の制御に必要なデータ、プログラムなどを記憶する不揮発性の記憶装置(フラッシュメモリー、ハードディスクドライブなど)である。
【0025】
画像読取装置74は、プラテングラスおよび自動原稿給紙装置を備え、プラテングラス上に載置された原稿、または自動原稿給紙装置によって搬送されてくる原稿の画像を光学的に読み取り、その画像の画像データを生成する。
【0026】
演算処理装置75は、プログラムに従って動作するコンピューター、所定動作を実行するASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを備え、各種処理部として動作する。そのコンピューターは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備え、ROM、記憶装置73などに記憶されているプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することで、(必要に応じてASICとともに)各種処理部として動作する。ここでは、演算処理装置75は、制御部81、乾燥時間測定部82、および接触角特定部83として動作する。
【0027】
制御部81は、プリントすべき画像に対する所定の画像処理を実行するとともに、プリント装置71(図1に示すプリントエンジン10a、シート搬送部10bなど)を制御し、ユーザーにより要求されたプリントジョブを実行する。
【0028】
乾燥時間測定部82は、プリントに使用する記録媒体と同一種別の記録媒体の表面に着滴した液滴の乾燥時間を測定する。
【0029】
具体的には、乾燥時間測定部82は、測定用記録ヘッド12に液滴を吐出させ、一定照射光量下で、着滴した液滴の撮影画像をカメラ13から連続的に繰り返し取得し、着滴した液滴の乾燥に伴う反射率の変化に起因する、撮影画像の濃度変化に基づいて、液滴の乾燥時間を測定する。つまり、未乾燥な状態では、液滴の反射率が高く撮影画像の濃度が低くなっているが、乾燥すると、液滴の反射率が低くなり撮影画像の濃度が高くなる。そのため、撮影画像の濃度が所定閾値を超えるまでの時間が乾燥時間として特定される。
【0030】
接触角特定部83は、上述の乾燥時間に基づいて、上述の記録媒体の表面に着滴した液滴の記録媒体に対する接触角を特定する。そして、制御部81は、特定された接触角に対応する乾燥制御(プリントシート51上のインクの乾燥に関する制御)を実行する。
【0031】
図3は、接触角とインクの蒸発速度との対応関係を説明する図である。例えば図3に示すように、接触角が大きくなると蒸発速度は低くなり乾燥時間は長くなる。このように、接触角とインクの乾燥時間との間には、一定の対応関係がある。
【0032】
したがって、上述のプリントシート51の記録媒体種別についての、乾燥時間と接触角との対応関係が予め特定され特性データ73aとして格納されており、接触角特定部83は、特性データ73aに基づいて、乾燥時間から接触角を特定する。
【0033】
ここでは、上述の液滴は、記録ヘッド1a~1dから吐出されるインクとは別の標準液である。標準液は、乾燥時間と接触角との対応関係が予め特定されている液体であって、ここでは透明な液体である。
【0034】
図4は、液滴体積とインクの蒸発速度との対応関係を説明する図である。また、例えば図4に示すように、液滴体積が大きくなると蒸発速度は低くなり乾燥時間は長くなる。このように、液滴体積とインクの乾燥時間との間には、一定の対応関係がある。
【0035】
したがって、乾燥時間測定部82は、上述の液滴の液滴量を、複数の記録媒体種別(材質の異なる記録媒体、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのフィルム、オゾン処理の有無など)に対応する複数の液滴量のうちの、測定に使用する記録媒体の記録媒体種別に対応する液滴量としてもよい。その場合、その複数の記録媒体種別のそれぞれについての、乾燥時間と接触角との対応関係が予め特定され特性データ73aとして格納され、接触角特定部83は、特性データ73aにおける、測定に使用する記録媒体の記録媒体種別に対応する対応関係に基づいて、接触角を特定する。
【0036】
さらに、実施の形態1では、制御部81は、上述の乾燥制御として、乾燥器7のヒーターおよび送風機を制御する。具体的には、制御部81は、上述の接触角が所定閾値を超えている場合には、乾燥器7のヒーターおよび送風機の両方を動作させ、そうではない場合には、乾燥器7のヒーターおよび送風機の少なくとも一方を動作させない。これにより、良好に乾燥させつつ、乾燥器7の消費電力を適切に減少させることができる。
【0037】
また、接触角が所定閾値を超えていない場合には、乾燥器7のヒーターおよび送風機の両方を動作させず、プリントシート51の線速の低下、前処理剤の塗布量増加などを行うようにしてもよい。
【0038】
次に、上記画像形成システム10の動作について説明する。
【0039】
(a)測定モード
【0040】
測定モードでは、プリントすべき画像のプリントを行わずに、接触角の測定が行われる。測定モードでは、乾燥時間測定部82は、測定用記録ヘッド12を制御して、液滴をプリントシート51に吐出させ、カメラ13からの液滴の撮影画像を連続的に取得し、その撮影画像の濃度変化に基づいて、乾燥時間を特定する。そして、接触角特定部83は、特定された乾燥時間に対応する接触角を特定し、制御部81に通知する。
【0041】
(b)プリントモード
【0042】
プリントモードでは、制御部81は、プリント要求を受け付けると、プリント要求により指定されたプリントすべき画像の画像データを生成するとともに、シート搬送部10bにプリントシート51の搬送を開始させる。プリントシート51がプリントエンジン10aを通過する際、制御部81は、プリント記録ヘッド1a~1dを制御して、プリントすべき画像に対応してインクをプリントシート51に吐出させる。その後、プリントシート51は、乾燥器7を通過して排出される。その際、制御部81は、特定された接触角に対応して、乾燥器7に対する乾燥制御を行う。
【0043】
以上のように、上記実施の形態1によれば、記録ヘッド1a~1dは、それぞれのインク色のインクを吐出してプリントすべき画像を記録媒体上に形成する。乾燥時間測定部82は、同一種別の記録媒体の表面に着滴した液滴の乾燥時間を測定する。接触角特定部83は、その乾燥時間に基づいて、記録媒体の表面に着滴した液滴の接触角を特定する。制御部81は、その接触角に対応する乾燥制御を実行する。
【0044】
これにより、プリントシートなどの記録媒体の表面の状態を示す接触角が正確に特定され、特定された状態に基づいて、インク乾燥のための適切な制御が行われる。
【0045】
実施の形態2.
【0046】
実施の形態2では、制御部81は、上述の乾燥制御として、プリントすべき画像の印字率の調整を行う。具体的には、制御部81は、上述の乾燥制御として、接触角が所定閾値(実施の形態1の閾値とは別であって、実施の形態1の閾値より低い値)未満である場合には、インク吐出量を少なくして、プリントすべき画像の印字率を低くする。これにより、接触角が小さい場合におけるインクの濡れ広がりが大きくなることが抑制される。
【0047】
さらに、実施の形態2では、制御部81は、プリントすべき画像を複数のエリアに区分して、その複数のエリアのそれぞれについて、当該エリアの印字率、およびプリントすべき画像のうちの当該エリアの部分が文字または細線を含むか否かに応じて、当該エリアの印字率を調整する。具体的には、低印字率で文字または細線を含むエリアについては、上述のようにインク吐出量が少なくされ、それ以外のエリア(高印字率のエリアなど)では、上述のようにインク吐出量の減少量に上限値を設けるようにして、インク吐出量の減少に起因する濃度不足が抑制される。
【0048】
なお、実施の形態2に係る画像形成システムのその他の構成および動作については実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0049】
なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。
【0050】
例えば、上記実施の形態では、測定用記録ヘッド12、カメラ13、乾燥時間測定部82、および接触角特定部83は、画像形成装置10に内蔵されているが、その代わりに、画像形成装置10とは別の装置として実現され、その装置から画像形成装置10に、特定された接触角が通知されるようにしてもよい。
【0051】
また、上記実施の形態では、測定用記録ヘッド12で標準液の液滴を吐出し、その液滴の乾燥時間を測定しているが、標準液の代わりに、記録ヘッド1a~dのいずれかのインクを使用してもよいし、測定用記録ヘッド12の代わりに、記録ヘッド1a~1dのいずれかを使用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、例えば、インクジェット方式の画像形成装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0053】
1a~1d 記録ヘッド
7 乾燥器
10 画像形成装置
12 測定用記録ヘッド
13 カメラ
81 制御部
82 乾燥時間測定部
83 接触角特定部
図1
図2
図3
図4