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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158747
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 31/00 20060101AFI20241031BHJP
   B65H 29/60 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
B65H31/00 B
B65H29/60 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074243
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100141298
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 文典
(74)【代理人】
【識別番号】100187492
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 元啓
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】磯田 廉
【テーマコード(参考)】
3F053
3F054
【Fターム(参考)】
3F053EA08
3F053EC02
3F054AA02
3F054BA04
3F054BC04
3F054BC09
3F054BF03
3F054BF07
3F054BJ02
(57)【要約】
【課題】ストレートパスによるシートの排出が可能で、且つ、省スペース化を実現することができる搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送装置100は、供給トレイ1、筐体2及びストレートパス排出トレイ3(以下、排出トレイ3)を備える。筐体2は、供給トレイ1からシートSが供給される。排出トレイ3は、ストレートパスでシートSが排出される。筐体2は、シートSを搬送する直線搬送路11及び折返搬送路21と、シートSを読み取る画像読取部13とを有する。排出トレイ3の第1トレイ部31は、筐体2に対し回動可能である。排出トレイ3の第2トレイ部32は、第1トレイ部31に対し回動可能である。排出トレイ3は、開状態と閉状態とに切換可能である。開状態は、第1トレイ部31及び第2トレイ部32がシートSの受け面を形成する。閉状態は、第1トレイ部31及び第2トレイ部32が筐体2を部分的に覆う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを供給する供給トレイと、
前記供給トレイから前記シートが供給される筐体と、
前記供給トレイ及び前記筐体からストレートパスで前記シートが排出されるストレートパス排出トレイと
を備え、
前記筐体は、
前記シートを直線的に搬送する直線搬送路と、
前記直線搬送路から分岐し前記シートを折り返して搬送する折返搬送路と、
前記直線搬送路で搬送されている前記シートの画像を読み取る画像読取部と
を有し、
前記ストレートパス排出トレイは、
前記筐体に対して回動可能に設けられた第1トレイ部と、
前記第1トレイ部に対して回動可能に設けられた第2トレイ部と
を有し、
前記ストレートパス排出トレイは、前記第1トレイ部及び前記第2トレイ部が前記シートの受け面を形成する開状態と、前記第1トレイ部及び前記第2トレイ部が前記筐体を部分的に覆う閉状態とに切換可能な、搬送装置。
【請求項2】
前記ストレートパス排出トレイは、前記閉状態で前記筐体に係合する係合部をさらに有する、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記ストレートパス排出トレイは、前記第2トレイ部の回動を前記開状態と前記閉状態との間で規制する回動規制部をさらに有する、請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記閉状態を検知する検知部をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記筐体は、
前記直線搬送路から前記折返搬送路に分岐する部分に設けられて前記シートを前記直線搬送路又は前記折返搬送路に案内する分岐案内部と、
前記分岐案内部が案内する先を前記直線搬送路又は前記折返搬送路に切り換える制御を実行する制御部と
を有し、
前記制御部は、前記検知部が前記閉状態を検知していない場合、前記分岐案内部が前記シートを前記直線搬送路に案内するように切り換える、請求項4に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の搬送装置は、シートをストレートパスで排出することが可能である。シートをストレートパスで排出するために、特許文献1に記載の搬送装置は、直線搬送路を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-059398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の搬送装置は、ストレートパスで排出されたシートを受けるストレートパス排出トレイを備える。ストレートパス排出トレイは、排出されたシートを受けるために、シートを超える面積が必要になる。
【0005】
したがって、特許文献1に記載の搬送装置は、ストレートパスによるシートの排出が可能でも、物理的に大きなスペースを占めることになる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ストレートパスによるシートの排出が可能で、且つ、省スペース化を実現することができる搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面によれば、搬送装置は、供給トレイと、筐体と、ストレートパス排出トレイとを備える。供給トレイは、シートを供給する。筐体は、供給トレイからシートが供給される。ストレートパス排出トレイは、供給トレイ及び筐体からストレートパスでシートが排出される。筐体は、直線搬送路と、折返搬送路と、画像読取部とを有する。直線搬送路は、シートを直線的に搬送する。折返搬送路は、直線搬送路から分岐する。折返搬送路は、シートを折り返して搬送する。画像読取部は、直線搬送路で搬送されているシートの画像を読み取る。ストレートパス排出トレイは、第1トレイ部と、第2トレイ部とを有する。第1トレイ部は、筐体に対して回動可能に設けられる。第2トレイ部は、第1トレイ部に対して回動可能に設けられる。ストレートパス排出トレイは、開状態と、閉状態とに切換可能である。開状態は、第1トレイ部及び第2トレイ部がシートの受け面を形成する。閉状態は、第1トレイ部及び第2トレイ部が筐体を部分的に覆う。
【発明の効果】
【0008】
本発明の搬送装置によれば、ストレートパスによるシートの排出が可能で、且つ、省スペース化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る搬送装置の開状態における斜視図である。
図2】搬送装置の開状態における縦断面図である。
図3】搬送装置の閉状態における斜視図である。
図4】搬送装置の閉状態における縦断面図である。
図5】ストレートパス排出トレイが筐体に係合する構成を説明する平面図及び拡大断面図である。
図6】ストレートパス排出トレイを開状態にした縦断面図である。
図7】ストレートパス排出トレイを開状態から少し閉じた縦断面図である。
図8】ストレートパス排出トレイを閉状態にした縦断面図である。
図9】ストレートパス排出トレイの閉状態を検知する構成を説明する斜視図である。
図10】分岐案内部の近傍を説明する拡大縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、以下に記載される説明において、特定の位置と方向とを意味する用語が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、実際に実施される際の方向とは関係しないものである。
<実施形態>
【0011】
図1図4を参照して、本実施形態に係る搬送装置100について説明する。図1は、本実施形態に係る搬送装置100の開状態における斜視図である。図2は、搬送装置100の開状態における縦断面図である。図3は、搬送装置100の閉状態における斜視図である。図4は、搬送装置100の閉状態における縦断面図である。
【0012】
図1に示されるように、搬送装置100は、供給トレイ1と、筐体2と、ストレートパス排出トレイ3とを備える。供給トレイ1は、シートSを供給する。筐体2は、供給トレイ1からシートSが供給される。ストレートパス排出トレイ3は、供給トレイ1及び筐体2からストレートパスでシートSが排出される。
【0013】
図2に示されるように、筐体2は、直線搬送路11と、折返搬送路21と、画像読取部13とを有する。直線搬送路11は、シートSを直線的に搬送する。折返搬送路21は、直線搬送路11から分岐する。折返搬送路21は、シートSを折り返して搬送する。画像読取部13は、直線搬送路11で搬送されているシートSの画像を読み取る。
【0014】
ストレートパス排出トレイ3は、第1トレイ部31と、第2トレイ部32とを有する。第1トレイ部31は、筐体2に対して回動可能に設けられる。第2トレイ部32は、第1トレイ部31に対して回動可能に設けられる。
【0015】
ストレートパス排出トレイ3は、長尺用トレイ34をさらに有してもよい。長尺用トレイ34は、第2トレイ部32において、第1トレイ部31の反対側に設けられる。長尺用トレイ34は、第2トレイ部32の内部から出退可能である。したがって、長尺用トレイ34は、必要な長さだけ第2トレイ部32から引き出される。
【0016】
ストレートパス排出トレイ3は、開状態と、閉状態とに切換可能である。図2に示されるように、開状態は、第1トレイ部31及び第2トレイ部32がシートSの受け面を形成する状態である。図3及び図4に示されるように、閉状態は、第1トレイ部31及び第2トレイ部32が筐体2を部分的に覆う状態である。
【0017】
したがって、開状態では、ストレートパスによるシートSの排出が可能となり、閉状態では、ストレートパス排出トレイ3が広いスペースを占有しない。結果として、搬送装置100は、ストレートパスによるシートSの排出が可能で、且つ、省スペース化を実現することができる。
【0018】
第1トレイ部31及び第2トレイ部32が形成するシートSの受け面とは、好ましくは平坦な面である。シートSの受け面は、平坦な面に限られず、屈曲した面であっても、第1トレイ部31及び第2トレイ部32がシートSを受けられる面であればよい。
【0019】
以下、図2を参照して、搬送装置100の詳細について説明する。なお、以下では、シートSの搬送における上流側及び下流側を、それぞれ「上流側」及び「下流側」と称する。
【0020】
図2に示されるように、筐体2は、分離供給部10と、直線路搬送ローラ群12と、分岐案内部14と、排出ローラ17と、折返路搬送ローラ群22と、排出部23とをさらに有する。
【0021】
分離供給部10は、直線搬送路11の上流側の端部に設けられる。分離供給部10は、供給トレイ1に置かれたシートSの束から、シートSを1枚ずつ分離して下流側に供給する。
【0022】
直線路搬送ローラ群12は、直線搬送路11に設けられたローラ群である。直線路搬送ローラ群12は、それぞれの回転により、直線搬送路11のシートSを搬送する。
【0023】
分岐案内部14は、直線搬送路11から折返搬送路21に分岐する部分に設けられる。分岐案内部14は、分岐する部分から上流側にある直線搬送路11のシートSを、そのまま下流側の直線搬送路11、又は、折返搬送路21に案内する。
【0024】
排出ローラ17は、分岐案内部14より下流側の直線搬送路11に設けられたローラである。排出ローラ17は、回転により、シートSをストレートパス排出トレイ3まで搬送する。
【0025】
折返路搬送ローラ群22は、折返搬送路21に設けられたローラ群である。折返路搬送ローラ群22は、それぞれの回転により、折返搬送路21のシートSを搬送する。
【0026】
排出部23は、供給トレイ1の下方に位置する。排出部23は、折返搬送路21で搬送されたシートSが排出される。
【0027】
直線搬送路11は、ストレートパス排出トレイ3の上流側に隣接する。したがって、直線搬送路11の上流側から下流側まで搬送されたシートSは、ストレートパスでストレートパス排出トレイ3に排出される。
【0028】
折返搬送路21は、部分的に下端が筐体2から露出する。折返搬送路21の部分的に露出した下端は、別途の画像読取装置(不図示)のコンタクトガラスに面する。したがって、折返搬送路21に搬送されているシートSは、折返搬送路21の部分的に露出した下端を通過する際に、別途の画像読取装置に読み取られる。
【0029】
シートSは、別途の画像読取装置の他に、筐体2の画像読取部13でも読み取られる。画像読取部13は、分岐案内部14より上流側の直線搬送路11に位置する。したがって、シートSは、直線搬送路11のみで搬送される場合、つまり、別途の画像読取装置に読み取られない場合でも、画像読取部13に読み取られる。
【0030】
以下、図5を参照して、ストレートパス排出トレイ3が筐体2に係合する構成について詳細に説明する。図5は、ストレートパス排出トレイ3が筐体2に係合する構成を説明する平面図及び拡大断面図である。
【0031】
図5に示されるように、ストレートパス排出トレイ3は、係合部50をさらに有する。係合部50は、ストレートパス排出トレイ3が閉状態で筐体2に係合する。
【0032】
したがって、係合部50により、ストレートパス排出トレイ3の閉状態が安定する。結果として、搬送装置100は、省スペース化を安定して実現することができる。
【0033】
筐体2は、収納空間24と、被係合穴26とを有する。収納空間24は、閉状態の第2トレイ部32を収納する。被係合穴26は、筐体2の収納空間24に面する側面(後述する内側面25)に形成された穴である。
【0034】
係合部50は、第2トレイ部32に設けられる。係合部50は、突起51と、コイルばね52とを有する。突起51は、第2トレイ部32が収納空間24に収納された状態で、被係合穴26に向く。コイルばね52は、突起51を第2トレイ部32から離す方向に押圧する。したがって、第2トレイ部32が収納空間24に収納された状態(閉状態)で、突起51が被係合穴26に入り込むことにより、係合部50が筐体2に係合する。
【0035】
ストレートパス排出トレイ3は、第2トレイ部32に取っ手33を有する。取っ手33により、ユーザーは、ストレートパス排出トレイ3を開状態からスムーズに閉状態に切り換えられる。したがって、搬送装置100は、ストレートパス排出トレイ3が開状態からスムーズに閉状態に切り換わるので、省スペース化をスムーズに実現することができる。
【0036】
以下、図6図8を参照して、ストレートパス排出トレイ3の開状態から閉状態までの動作について説明する。図6は、ストレートパス排出トレイ3を開状態にした縦断面図である。図7は、ストレートパス排出トレイ3を開状態から少し閉じた縦断面図である。図8は、ストレートパス排出トレイ3を閉状態にした縦断面図である。
【0037】
図6図8に示されるように、ストレートパス排出トレイ3は、回動規制部60をさらに有する。回動規制部60は、第2トレイ部32の回動を開状態と閉状態との間で規制する。
【0038】
したがって、回動規制部60により、第2トレイ部32が開状態よりも開かず、且つ、第2トレイ部32が閉状態よりも閉じない。結果として、搬送装置100は、ストレートパス排出トレイ3が開状態からスムーズに閉状態に切り換わるので、省スペース化をスムーズに実現することができる。
【0039】
図6図8に示されるように、ストレートパス排出トレイ3は、第1トレイ部31及び第2トレイ部32の他に、第1支点部41と、第2支点部42と、ステー70とをさらに有する。
【0040】
第1支点部41は、筐体2と第1トレイ部31とを回動可能に接続する。第1支点部41は、閉状態の第1トレイ部31と筐体2の下流側の側面とが面一になるように配置される。
【0041】
第1トレイ部31は、閉状態の第2トレイ部32と筐体2の上面とが面一になる長さである。第1トレイ部31は、回動規制部60として、下流側の端部に閉方向規制リブ61及び開方向規制リブ62をさらに有する。
【0042】
閉方向規制リブ61は、閉状態の第2トレイ部32に当接することで、第2トレイ部32が閉状態よりも閉じることを規制する。閉状態では、例えば、第1トレイ部31と第2トレイ部32とのなす角度が90°である。閉方向規制リブ61は、第1トレイ部31と第2トレイ部32とのなす角度が90°未満になることを規制する。
【0043】
開方向規制リブ62は、開状態の第2トレイ部32に当接することで、第2トレイ部32が開状態よりも開くことを規制する。開状態では、例えば、第1トレイ部31と第2トレイ部32とのなす角度が180°である。開方向規制リブ62は、第1トレイ部31と第2トレイ部32とのなす角度が180°超になることを規制する。
【0044】
第2支点部42は、第1トレイ部31と第2トレイ部32とを回動可能に接続する。第2支点部42は、閉状態の第2トレイ部32が収納空間24に収納されるように配置される。
【0045】
ステー70は、ベース71と、アーム72と、スライド部材73とを有する。ベース71は、第1トレイ部31に取り付けられる。アーム72は、一端及び他端を有する。アーム72の一端は、ベース71に回転自在に取り付けられる。アーム72の他端は、スライド部材73が設けられる。スライド部材73は、筐体2に形成されたスライド溝28でスライド自在である。
【0046】
以下、図9を参照して、ストレートパス排出トレイ3の閉状態を検知する構成について詳細に説明する。図9は、ストレートパス排出トレイ3の閉状態を検知する構成を説明する斜視図である。
【0047】
図9に示されるように、筐体2は、内側面25と、内上面27とをさらに有する。内側面25及び内上面27は、収納空間24を形成する。内側面25には、被係合穴26及びスライド溝28が形成される。スライド溝28は、上流側から下流側の方向に沿う。
【0048】
スライド溝28は、一端及び他端を有する。スライド溝28の一端は、下流側の端である。スライド溝28の一端は、開状態でのスライド部材73の位置に一致する。したがって、開状態では、スライド部材73がスライド溝28の一端に規制されるので、さらに開くことはない。スライド溝28の他端は、上流側の端である。スライド溝28の他端は、閉状態でのスライド部材73の位置よりも上流側に位置すればよい。
【0049】
搬送装置100は、閉状態を検知する検知部80をさらに備える。したがって、搬送装置100は、検知部80により、ストレートパス排出トレイ3の閉状態を検知することができる。
【0050】
検知部80は、検知リブ83と、検知体82とを有する。検知リブ83は、ストレートパスで排出されるシートSを妨げない位置で、第1トレイ部31に設けられる。検知体82は、閉状態の第1トレイ部31から検知リブ83が挿入される位置で、筐体2に設けられる。具体的には、検知体82は、内上面27と直線搬送路11との間に位置する。したがって、閉状態では検知リブ83が検知体82に挿入され、閉状態以外では挿入が解除される。結果として、搬送装置100は、ストレートパス排出トレイ3の閉状態を安定して検知することができる。
【0051】
以下、図10を参照して、分岐案内部14の制御について詳細に説明する。図10は、分岐案内部14の近傍を説明する拡大縦断面図である。
【0052】
繰り返しになるが、筐体2は、分岐案内部14をさらに有する。分岐案内部14は、直線搬送路11から折返搬送路21に分岐する部分に設けられる。分岐案内部14は、分岐する部分から上流側にある直線搬送路11のシートSを、そのまま下流側の直線搬送路11、又は、折返搬送路21に案内する。
【0053】
筐体2は、制御部29をさらに有する。制御部29は、分岐案内部14が案内する先を、直線搬送路11又は折返搬送路21に切り換える制御を実行する。制御部29は、検知部80が閉状態を検知していない場合、分岐案内部14がシートSを直線搬送路11に案内するように切り換える。
【0054】
したがって、ストレートパス排出トレイ3が閉状態でない場合、分岐案内部14がシートSを直線搬送路11のみで搬送するように案内する。結果として、ストレートパス排出トレイ3がシートSをストレートパスで排出可能な状態の場合、自動的に筐体2もシートSをストレートパスで排出可能な状態にすることができる。
【0055】
以下、図10を参照して、分岐案内部14の構成についてさらに詳細に説明する。
【0056】
図10に示されるように、分岐案内部14は、回転案内板15と、ソレノイド16とを有する。回転案内板15は、回転することで、シートSを折返搬送路21に案内する姿勢と、シートSを直線搬送路11に案内する姿勢とに切換可能である。回転案内板15は、シートSを折返搬送路21に案内する姿勢で、直線搬送路11を塞ぐ。回転案内板15は、シートSを直線搬送路11に案内する姿勢で、折返搬送路21を塞ぐ。ソレノイド16は、電気信号を受けることで、回転案内板15を回転させる。
【0057】
回転案内板15がシートSを折返搬送路21に案内する姿勢の場合、筐体2は、シートSを直線搬送路11から折返搬送路21に搬送するモード(以下、折返し搬送モード)である。回転案内板15がシートSを直線搬送路11に案内する姿勢の場合、筐体2は、シートSを直線搬送路11のみで搬送するモード(以下、ストレートパスモード)である。
【0058】
制御部29は、検知部80が閉状態を検知した場合、折返し搬送モードにする電気信号をソレノイド16に送る。折返し搬送モードにする電気信号を受けたソレノイド16は、回転案内板15を回転させる。回転案内板15は、回転により、シートSを折返搬送路21に案内する姿勢になる。
【0059】
制御部29は、検知部80による検知が解除された場合、ストレートパスモードにする電気信号をソレノイド16に送る。ストレートパスモードにする電気信号を受けたソレノイド16は、回転案内板15を回転させる。回転案内板15は、回転により、シートSを直線搬送路11に案内する姿勢になる。
【0060】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の速度、材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、搬送装置を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0062】
S シート
1 供給トレイ
2 筐体
3 ストレートパス排出トレイ
11 直線搬送路
13 画像読取部
14 分岐案内部
21 折返搬送路
31 第1トレイ部
32 第2トレイ部
34 長尺用トレイ
100 搬送装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10