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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158760
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】電気光学装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20241031BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20241031BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALN20241031BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G02F1/1343
G02F1/1368
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074267
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】杉本 陽平
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
5C094
【Fターム(参考)】
2H092GA13
2H092GA16
2H092GA17
2H092GA25
2H092GA29
2H092GA30
2H092GA61
2H092HA04
2H092JA24
2H092JB04
2H092JB05
2H092KA10
2H092KA11
2H092MA07
2H092NA01
2H092NA13
2H092PA04
2H092QA06
2H092RA05
2H192BC35
2H192BC42
2H192CB02
2H192CB53
2H192CB81
2H192CC12
2H192CC52
2H192GA01
2H192HA14
2H192JB02
5C094AA07
5C094AA31
5C094BA27
5C094BA43
5C094EA01
5C094EA04
(57)【要約】
【課題】電気光学装置の製造時のイオン成分の拡散増による表示不良の発生を防止する。
【解決手段】本発明の電気光学装置において、基板と、基板の一方側に設けられた第1導電部材と、画素電極と、画素電極が設けられる表示領域よりも外側に配置される第2導電部材及びダミー画素電極と、画素電極及びダミー画素電極と基板との間に配置される絶縁層と、を備える。画素電極は、第1導電部材と平面視で重なる第1画素電極層と、画素の開口領域とに平面視で重なり、第1画素電極層よりも薄い第2画素電極層と、を有する。ダミー画素電極は、第2導電部材及びダミー画素の開口領域と平面視で重なる第1ダミー画素電極層と、第1ダミー画素電極層と平面視で重なり、第1ダミー画素電極層よりも薄い第2ダミー画素電極層と、を有する。平面視において、第2導電部材と重ならない部分の第1ダミー画素電極層と絶縁層とは、隙間をあけて対向している。
【選択図】図4B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の一方側に設けられた第1導電部材と、
前記第1導電部材と電気的に接続される画素電極と、
前記基板の一方側に設けられ、前記画素電極が設けられる表示領域よりも外側に配置される第2導電部材と、
前記第2導電部材と電気的に接続されるダミー画素電極と、
前記画素電極及び前記基板との間と、前記ダミー画素電極及び前記基板との間と、に配置される絶縁層と、
を備え、
前記画素電極は、
前記第1導電部材と平面視で重なるとともに電気的に接続される第1画素電極層と、
前記第1画素電極層と平面視で重なるとともに画素の開口領域とに平面視で重なり、前記基板の厚み方向における前記第1画素電極層の幅よりも前記基板の厚み方向における幅が小さい第2画素電極層と、
を有し、
前記ダミー画素電極は、
前記第2導電部材と平面視で重なるとともに電気的に接続される第1ダミー画素電極層と、
前記第1ダミー画素電極層と平面視で重なり、前記基板の厚み方向における前記第1ダミー画素電極層の幅よりも前記基板の厚み方向における幅が小さい第2ダミー画素電極層と、
を有し、
平面視において、前記第2導電部材と重ならない部分の前記第1ダミー画素電極層及び前記第2ダミー画素電極層と、前記絶縁層と、は、隙間をあけて対向している、
電気光学装置。
【請求項2】
基板と、
前記基板の一方側に設けられた第1導電部材と、
前記第1導電部材と電気的に接続される画素電極と、
前記基板の一方側に設けられ、前記画素電極が設けられる表示領域よりも外側に配置される第2導電部材と、
前記第2導電部材と電気的に接続されるダミー画素電極と、
前記画素電極及び前記基板との間と、前記ダミー画素電極及び前記基板との間と、に配置される絶縁層と、
を備え、
前記画素電極は、
前記第1導電部材と平面視で重なるとともに電気的に接続される第1画素電極層と、
前記第1画素電極層と平面視で重なるとともに画素の開口領域とに平面視で重なり、前記基板の厚み方向において、前記第1画素電極層の幅の1/5以下の幅である第2画素電極層と、
を有し、
前記ダミー画素電極は、前記第2導電部材と平面視で重なるとともに電気的に接続される第1ダミー画素電極層を有し、
平面視において、前記第2導電部材と重ならない部分の前記第1ダミー画素電極層と、前記絶縁層と、は、隙間をあけて対向している、
電気光学装置。
【請求項3】
前記画素電極及び前記ダミー画素電極と平面視において重なる配向膜を有し、
前記第1ダミー画素電極層の前記第2導電部材と平面視で重ならない部分と前記絶縁層との間の隙間は、前記配向膜の膜厚よりも大きい、
請求項1又は2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記画素電極と前記ダミー画素電極とは、平面視したときの形状が互いに異なる、
請求項1又は請求項2に記載の電気光学装置。
【請求項5】
平面視において、前記第1ダミー画素電極層は、前記第1画素電極層よりも大きい、
請求項1又は請求項2に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記基板の厚み方向において、前記第2画素電極層の幅は、前記第1画素電極層の1/5以下であり、
前記第2ダミー画素電極層の幅は、前記第1ダミー画素電極層の1/5以下である、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記基板の厚み方向において、前記第2画素電極層の幅は、前記第1画素電極層の1/10以下であり、前記第2ダミー画素電極層の幅は、前記第1ダミー画素電極層の1/10以下である、
請求項6に記載の電気光学装置。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載の電気光学装置を備える、
電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶装置及び有機EL(Electro Luminescence)装置等の電気光学装置では、第1基板と第2基板との間に、液晶や有機化合物を含む電気光学層が配置されている。第1基板において電気光学層に対向する面には、透光性を有する画素電極が形成されている。画素電極は、第1基板において画素電極と素子基板との間に形成されているトランジスターに電気的に接続されている。第1基板のトランジスターは、画素に入射する色光を変調して画像光に変換するためのスイッチング素子として機能する。
【0003】
電気光学装置では、画素電極とトランジスタとのコンタクト抵抗及び画素電極のシート抵抗を適切に低減するために、画素電極を金属層と金属酸化物層との2層構造で形成することが提案されている。例えば、特許文献1には、素子基板の一方の面側に設けられた金属層と、金属層に対して素子基板とは反対側で接する画素電極とを有する電気光学装置が開示されている。特許文献1に開示されている画素電極は、金属層に接する透光性の第1金属酸化物層と、第1金属酸化物層に対して金属層とは反対側に積層された透光性の第2金属酸化物層と、を備える。第2金属酸化物層の酸素含有量は、第1金属酸化物層よりも大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-123141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1に開示されている電気光学装置では、画素電極が第1金属酸化物層と第2金属酸化物層との2層で構成されるため、入射する光の透過率を高めることを目的として画素電極の透過率を高めることは難しい。また、画素電極を単層で構成する場合であっても、入射する光の透過率を高めるために、画素電極を薄膜化すると、コンタクト抵抗が過度に増大する場合がある。コンタクト抵抗が過度に増大すると、輝点が発生する。また、画素電極の段差が小さくなることで、電気光学装置の製造時に拡散したイオン性不純物による角シミ、表示ムラ、焼き付き等の表示不良が発生する、という課題があった。すなわち、入射する色光が画像信号に合わせて変調される画素領域において色光の透過率を高め、且つ輝点や表示不良の発生を防止する対策が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの態様の電気光学装置は、基板と、基板の一方側に設けられた第1導電部材と、第1導電部材と電気的に接続される画素電極と、基板の一方側に設けられ、画素電極が設けられる表示領域よりも外側に配置される第2導電部材と、第2導電部材と電気的に接続されるダミー画素電極と、画素電極及び基板との間と、ダミー画素電極及び基板との間と、に配置される絶縁層と、を備える。画素電極は、第1導電部材と平面視で重なるとともに電気的に接続される第1画素電極層と、第1画素電極層と平面視で重なるとともに画素の開口領域とに平面視で重なり、基板の厚み方向における第1画素電極層の幅よりも基板の厚み方向における幅が小さい第2画素電極層と、を有する。ダミー画素電極は、第2導電部材と平面視で重なるとともに電気的に接続される第1ダミー画素電極層と、第1ダミー画素電極層と平面視で重なり、基板の厚み方向における第1ダミー画素電極層の幅よりも基板の厚み方向における幅が小さい第2ダミー画素電極層と、を有する。平面視において、第2導電部材と重ならない部分の第1ダミー画素電極層及び第2ダミー画素電極層と、絶縁層と、は、隙間をあけて対向している。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態の液晶装置の平面図である。
図2図1の液晶装置の断面図である。
図3図1の液晶装置の等価回路図である。
図4A図1の液晶装置の第1基板の平面図である。
図4B図4Aの第1基板の断面図である。
図4C図4Aの第1基板の断面図である。
図4D図4Aの第1基板の断面図である。
図5A図1の液晶装置の画素及びダミー画素の上部構造の平面図である。
図5B図1の液晶装置の画素及びダミー画素の上部構造の断面図である。
図6A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図6B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図6C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図6D図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図7A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図7B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図7C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図7D図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図8A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図8B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図8C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図8D図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図9A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図9B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図9C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図9D図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図10A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図10B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図10C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図10D図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図11A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図11B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図11C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図11D図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図12A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図12B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図12C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図12D図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図13A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図13B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図13C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図14A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図14B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図14C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図15A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図15B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図15C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図16A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図16B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図16C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図16D図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図17A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図17B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図17C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図18A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図18B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図18C図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図18D図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図19A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図19B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図20A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図20B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図21A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図21B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図22A図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための平面図である。
図22B図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図23図1の液晶装置の第1基板の製造工程を説明するための断面図である。
図24】本発明の一実施形態の電子機器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図面では、各々の構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺が異なる場合がある。
【0009】
図面には、必要に応じて、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、及びZ軸が図示されている。また、X軸に沿う一方向を+X方向と記載し、+X方向とは反対の方向を-X方向と表記する。同様に、Y軸に沿う一方向を+Y方向と表記し、+Y方向とは反対の方向を-Y方向と記載する。Z軸に沿う一方向を+Z方向と表記し、+Z方向とは反対の方向を-Z方向と記載する。また、X軸とY軸とを含む面を「XY面」と記載し、XY面をZ軸に沿って見ることを「平面視」と記載する場合がある。
【0010】
以下の説明において、例えば、基板に対して、「基板上に」という記載は、基板の上面に接して配置される場合、基板の上面に基板以外の構造物等の構成要素を介して配置される場合、基板の上面に一部が接して配置され、他の一部が基板以外の構成要素を介して配置される場合の何れかを表す。また、電気光学装置の各々の構成要素の材料や膜厚は、好適な理由等が説明されている場合を除き、例示されている材料や膜厚に限定されない。
【0011】
本発明の一実施形態では、電気光学装置として、画素毎にスイッチング素子としての薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;TFT)を備えるアクティブ駆動型の液晶装置を例に挙げて説明する。以下では、薄膜トランジスターをTFTと省略して記載する場合がある。液晶装置は、例えば、後述する電子機器としてのプロジェクターにおいて、光変調装置として好適に用いられる。
【0012】
(液晶装置の物理的な構造の概要)
図1は、本実施形態の液晶装置100の平面図である。図2は、液晶装置100の断面図であり、図1に示すH-H’線で矢視した場合の断面図である。図1及び図2に示すように、液晶装置100は、第1基板10と、第2基板20と、液晶層5と、を備える。第2基板20は、第1基板10と対向するように配置されている。液晶層5は、Z軸で第1基板10と第2基板20との間に挟まれており、液晶装置100の電気光学層として機能する。液晶層5には、不図示の複数の液晶が含まれている。
【0013】
第1基板10の素子基板111及び第2基板20の対向基板112には、液晶装置100に入射する色光を透過可能な材料で形成された基板が用いられ、例えば、ガラス基板、石英基板等の基板が用いられる。
【0014】
平面視したときに、第1基板10のX軸上での幅及びY軸上での幅は、第2基板20よりも大きい。第1基板10と第2基板20とは、第2基板20の外縁に沿って配置されるシール材6を介してZ軸において接合されている。第1基板10と第2基板20とシール材6によって囲まれる空間に、正又は負の誘電異方性を有する液晶が封入され、液晶層5が設けられている。
【0015】
平面視したときに、シール材6の内側には、複数の画素Pを含む表示領域Eが設けられている。複数の画素Pは、X軸及びY軸に沿ってマトリクス状に配列されている。平面視したときに、表示領域Eよりも外側の領域は、周辺領域Fである。平面視したときに、周辺領域Fのうちでシール材6と表示領域Eとの間の第1周辺領域F1には、ダミー画素DPが設けられている。第1周辺領域F1は、XY面で表示領域Eを囲んでいる。ダミー画素DPは、第1周辺領域F1において最も表示領域Eに近い領域に配置されている。ダミー画素DPが配置されている領域は、表示に寄与しない、ダミー画素領域DFである。
【0016】
平面視したときに、第1周辺領域F1に、表示領域Eを囲む仕切り材23が設けられている。例えば、第1周辺領域F1のうちでX軸に沿って延在してY軸において+Y方向側に配置されている1辺のシール材6と表示領域Eとの間の領域に、検査回路41が設けられている。第1周辺領域F1のうちでX軸に沿って延在する2辺のシール材6のそれぞれと表示領域Eとの間の領域に、走査線駆動回路45が設けられている。第1周辺領域F1のうちでシール材6と検査回路41との間の領域に、2つの走査線駆動回路45同士を繋ぐ複数の配線49が設けられている。
【0017】
周辺領域Fのうちでシール材6よりも外側の第1基板10の第2周辺領域F2には、複数の外部接続端子43が設けられている。複数の外部接続端子43は、例えばX軸に沿って延在してY軸において-Y方向側の第2周辺領域F2に、X軸に沿って互いに間隔をあけて配置されている。平面視したときに、第2周辺領域F2において、複数の外部接続端子43が配置されている領域とX軸に沿って延在するシール材6との間に、データ線駆動回路47が設けられている。
【0018】
配線49は、データ線駆動回路47及び走査線駆動回路45に繋がっており、複数の外部接続端子43に接続されている。なお、検査回路41は、上述した領域、すなわちX軸に沿って延在してY軸において+Y方向側に配置されている1辺のシール材6と表示領域Eとの間の領域とは異なる領域に配置されてもよい。
【0019】
図2に示すように、第1基板10の基材としての素子基板111において液晶層5に向く表面に、薄膜トランジスター30と、検査回路41と、配線49と、配向膜12が設けられている。薄膜トランジスター30は、画素P毎に設けられたスイッチング素子である。配向膜12は、画素電極11及び薄膜トランジスター30、配線49を被覆している。薄膜トランジスター30及び画素電極11は、画素Pの構成要素である。第1基板10は、素子基板111、画素電極11、薄膜トランジスター30、配線49、及び配向膜12を含み、これらの構成要素及び検査回路41によって構成されている。
【0020】
第2基板20の基材としての対向基板112において液晶層5に向く表面に、仕切り材23と、絶縁層25と、対向電極21と、配向膜22が設けられている。絶縁層25は、仕切り材23を被覆している。対向電極21は、絶縁層25を被覆して設けられた共通電極として配置されている。配向膜22は、対向電極21を被覆している。第2基板20は、仕切り材23、対向電極21、及び配向膜22を含み、これらの構成要素及び絶縁層25によって構成されている。なお、共通電極である対向電極21は一例として第2基板20に設けられているが、第1基板10に設けられてもよい。例えば、薄膜トランジスター30と、検査回路41と、配線49とを被覆する不図示の絶縁層が設けられ、対向電極21は前述の不図示の絶縁層と配向膜12との間に設けられてもよい。
【0021】
図1に示すように平面視したときに、走査線駆動回路45及び検査回路41は、仕切り材23に重なっている。仕切り材23は、遮光部として機能する。光Lは、不図示の光源装置から射出され、-Y方向に沿って第2基板20から液晶装置100に入射する。仕切り材23は、光Lが走査線駆動回路45等の周辺回路に入射しないように遮光する。仕切り材23が設けられていることによって、周辺回路の誤動作が防止される。仕切り材23は、不要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮光する。仕切り材23が設けられていることによって、液晶装置100におけるコントラストの低下が抑制される。
【0022】
絶縁層25は、例えば、光Lに対して透光性を有する酸化シリコン(SiO)等の無機材料によって形成されている。絶縁層25において液晶層5に接する表面は、XY面に平行な平坦面である。
【0023】
導通部材7は、平面視において、シール材6の四隅に設けられ、Z軸に沿って延在している。対向電極21は、導通部材7と電気的に接続されている。導通部材7は、後述する共通配線18と電気的に接続されている。
【0024】
画素電極11及び対向電極21は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide;ITO)やIZO(Indium Zinc Oxide;IZO)等の透明導電膜によって形成されている。配向膜12,22の材料は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。配向膜12,22の材料としては、例えば、酸化シリコン等の無機化合物、或いは、ポリイミド等の有機化合物が挙げられる。
【0025】
液晶装置100では、ノーマリーホワイトモード或いはノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。ノーマリーホワイトモードでは、電圧が印加されない状態での画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも大きい。ノーマリーブラックモードでは、電圧が印加されない状態での画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも小さい。以下では、液晶装置100において、ノーマリーブラックモードの光学設計が採用されている場合を想定して説明する。なお、液晶装置100の光学設計に応じて、液晶装置100に対して光Lの入射側の空間及び射出側の空間のそれぞれに、不図示の偏光素子が配置されている。
【0026】
(液晶装置の電気的な構造の概要)
図3は、液晶装置100の等価回路図である。図3に示すように、液晶装置100では、第1基板10の素子基板111上に、複数の走査線13、複数のデータ線16、複数の共通配線18が設けられている。複数の走査線13は、X軸と平行に延在している。複数のデータ線16及び複数の共通配線18は、Y軸と平行に延在している。複数のデータ線16は、少なくとも複数の走査線13と交差している。すなわち、走査線13が延在する方向とデータ線16が延在する方向とは、互いに異なる。なお、複数の共通配線18は必ずしもY軸に沿って延在している必要はなく、共通配線18が延在する方向は特定の方向に限定されない。
【0027】
画素Pは、X軸に沿って延在する走査線13と、Y軸に沿って延在するデータ線16によって、区画されている。画素Pには、画素電極11、薄膜トランジスター30、第6中継電極50及び容量素子60が設けられている。
【0028】
走査線13は、薄膜トランジスター30のゲートに電気的に接続されている。データ線16は、薄膜トランジスター30のソースに電気的に接続されている。走査線13は、同一行に設けられた薄膜トランジスター30のオン、オフを一斉に制御する。画素電極11は、薄膜トランジスター30のドレインに電気的に接続されている。
【0029】
データ線16は、データ線駆動回路47に電気的に接続されており、データ線駆動回路47から供給される画像信号D1,D2,・・・,Dnを画素Pに供給する。走査線13は、走査線駆動回路45に電気的に接続されており、走査線駆動回路45から供給される走査信号SC1,SC2,・・・,SCmを各画素Pに供給する。
【0030】
データ線駆動回路47からデータ線16に供給される画像信号D1から画像信号Dnは、順次供給されてもよく、互いに隣り合う複数のデータ線16同士のグループ毎にまとめて供給されてもよい。走査線駆動回路45は、走査線13に対して、走査信号SC1から走査信号SCmを、所定のタイミングでパルスとして順次供給する。
【0031】
薄膜トランジスター30に走査信号SC1が入力されると、TFT30は、一定期間だけオン状態になる。このことによって、データ線16から供給される画像信号D1は、所定のタイミングで画素電極11に書き込まれる。画素電極11を介して液晶層5に書き込まれた所定レベルの画像信号D1は、画素電極11と液晶層5とを介して対向配置されている対向電極21との間で一定期間保持される。
【0032】
画素電極11と対向電極21との間に設けられた液晶容量に対して、容量素子60が並列に、且つ電気的に接続されている。このことによって、液晶層5に保持された画像信号D1のリークが防止される。容量素子60の一端は、TFT30のドレインと画素電極11とに電気的に接続している。容量素子60の他端は、定電位が印加される共通配線18に電気的に接続している。
【0033】
図3では省略されているが、データ線16には、検査回路41が接続されている。そのため、液晶装置100の製造工程において、画像信号D1,D2,・・・,Dnを検出することによって、液晶装置100の動作不具合等の確認が可能である。
【0034】
(液晶素子の電気的な構造の概要)
図4Aは、液晶装置100の画素Pの平面図である。図4Bは、画素Pの断面図であり、図4Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図4Cは、画素Pの他の断面図であり、図4Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図4Dは、画素Pの断面図であり、図4Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図である。なお、図4Bから図4Dまでの各図では、後述する画素Pの上部構造は省略されている。
【0035】
図4Aから図4Dに示すように、素子基板111上に、第1導電層121、第2導電層122、第3導電層123、半導体層31、第4導電層124、第5導電層125、第6導電層126、第7導電層127、及び画素電極11が+Z方向に順次積層されている。
【0036】
第1導電層121は、容量素子60の第2容量電極62を含む。第2導電層122は、容量素子60の第1容量電極61を含む。第3導電層123は、走査線13を含む。半導体層31及び第4導電層124は、薄膜トランジスター30を構成する。薄膜トランジスター30には、トップゲート構造及びLDD(Lightly Doped Drain)構造が採用されている。半導体層31は、第1領域RAの半導体層31Aと、第2領域RBの半導体層31Bと、第3領域RCの半導体層31Cと、を有する。第4導電層124は、薄膜トランジスター30のゲート電極32を含む。半導体層31と第4導電層124のゲート電極32との間に、ゲート絶縁膜33としての絶縁膜133が設けられている。
【0037】
半導体層31Aは、Z軸においてゲート絶縁膜33を介して第4導電層124のゲート電極32と隣り合うように設けられている。すなわち、半導体層31Aは、ゲート絶縁膜33を挟んでゲート電極32の下方に配置されている。半導体層31Bは、半導体層31のうちで、Y軸において半導体層31Aに隣接し、半導体層31Aの+Y方向側及び-Y方向側に設けられている。半導体層31Bには、リン(P)等の不純物が注入されている。半導体層31Cは、半導体層31のうちの半導体層31A,31B以外の残りの部分を含み、Y軸で半導体層31Bに隣接し、半導体層31Bよりも+Y方向側及び-Y方向側に設けられている。半導体層31Cには、半導体層31Bと同様に、リン等の不純物が注入されている。但し、第3領域RCの半導体層31Cの不純物濃度は、第2領域RBの半導体層31Bの不純物濃度よりも高い。Y軸においてゲート電極32よりも+Y方向側に設けられている半導体層31B,31Cは、薄膜トランジスター30のドレイン領域及びソース領域のうちの一方の領域を構成し、本実施形態ではドレイン領域31dを構成する。Y軸においてゲートよりも-Y方向側に設けられている半導体層31B,31Cは、薄膜トランジスター30のドレイン領域及びソース領域のうちの他方の領域を構成し、本実施形態ではソース領域31sを構成する。すなわち、第3領域RCの半導体層31Cに薄膜トランジスター30のドレイン領域及びソース領域として求められる所定の濃度で不純物が添加されている。第2領域RBの半導体層31Bには、前述のように所定の濃度よりも低濃度で不純物が添加されている。半導体層31Bは、LDD31lを構成している。半導体層31Bが配置されていることによって、薄膜トランジスター30の動作時においてソース・ドレイン拡散層の不純物分布及び電界が緩和され、薄膜トランジスター30の劣化が抑えられる。
【0038】
第5導電層125は、第6中継電極50を含む。第6導電層126は、データ線16を含む。第7導電層127は、共通配線18を含む。
【0039】
第2容量電極62である第1導電層121と第1容量電極61である第2導電層122との間に、第2誘電膜63が設けられている。第2導電層122と第3導電層123との間に、第1層間絶縁層71が設けられている。第3導電層123と半導体層31との間に、第2層間絶縁層72が設けられている。第4導電層124と第5導電層125との間には、第2絶縁層としての第3層間絶縁層73が設けられている。第5導電層125と第6導電層126との間には、第1絶縁層としての第4層間絶縁層74が設けられている。第6導電層126と第7導電層127との間には、第5層間絶縁層75が設けられている。
【0040】
図4Bに示すように、容量素子60は、Z軸において走査線13に近い側、すなわち+Z方向側に配置されている第1容量電極61と、Z軸において第1容量電極61よりも素子基板111に近い側、すなわち-Z方向側に配置されている第2容量電極62と、を有する。
【0041】
図4C及び図4Dに示すように、容量素子60の第1容量電極61は、第6導電層126に含まれる第1中継電極81、及び第4導電層124に含まれる第2中継電極82を介して、共通配線18に電気的に接続されている。図4Cに示すように、共通配線18と第2中継電極82とは、第6導電層126に配置された第1中継電極81を介して電気的に接続されている。図4Cに示すように、第2中継電極82は、容量素子60の第1容量電極61の延出部61tに電気的に接続されている。延出部61tは、後述するように、第1容量電極61の一部である。
【0042】
第6中継電極50と容量素子60の第2容量電極62は、画素電極11及び薄膜トランジスター30のドレイン領域31dに電気的に接続されている。図4Dに示すように、画素電極11は、第7導電層127に含まれる第3中継電極83に電気的に接続されている。図4Cに示すように、第3中継電極83は、第6導電層126に含まれる第4中継電極84に電気的に接続されている。第4中継電極84は、第6中継電極50に電気的に接続されている。図4Bに示すように、第6中継電極50は、第4導電層124に含まれる第5中継電極85に電気的に接続されている。第5中継電極85は、容量素子60の第2容量電極62に電気的に接続されている。
【0043】
走査線13,共通配線18等の信号配線、薄膜トランジスター30、及び第1中継電極81等の電極は、平面的に複数の画素Pを区画する遮光領域SDに設けられている。遮光領域SDは、X軸に沿って延在する走査線13を含む直線状の部分と、Y軸に沿って延在するデータ線16を含む直線状の部分とを含み、平面視したときに格子状に設けられている。
【0044】
図5Aは、液晶装置100の画素P及びダミー画素DPの上部構造の平面図である。
図5Bは、画素P及びダミー画素DPの上部構造の断面図であり、図5Aに示すC4-C4線で矢視した場合の図である。なお、上部構造とは、Z軸において第7導電層127を含めて、第5層間絶縁層75よりも+Z方向側に形成される構造を意味する。図5A及び図5Bでは、配向膜12は省略されている。
【0045】
図5A及び図5Bに示すように、第6層間絶縁層76は、表示領域Eにおいて第1基板10の上部、すなわち第1基板10の+Z方向側の部分に設けられた第7導電層127上に、形成されている。第6層間絶縁層76は、平面視において表示領域Eよりも外側のダミー画素領域DFにおいて、第1基板10の上部、すなわち第1基板10の+Z方向側の部分に設けられた第7導電層127上にも、形成されている。ダミー画素領域DFには、液晶装置100での色ムラ等の表示不良の発生を防止するために、素子基板111上から上部構造よりも-Z方向側の画素Pの構造と同様の構造が形成されている。
【0046】
表示領域Eの複数の画素P毎に、画素電極11が設けられている。画素電極11は、平面視において、画素Pとして区画される開口領域AR11の第6層間絶縁層76上に設けられている。画素電極11は、第1画素電極層311と、第2画素電極層312と、を有する。
【0047】
第1画素電極層311は、平面視において、開口領域AR11のうちの-Y方向側の端部且つ開口領域AR11のX軸での中央部に相当する領域のみに配置され、画素Pの第3中継電極83の延出部83tと重なっている。なお、図5Bでは、第7導電層127に含まれる共通配線18及び第3中継電極83のそれぞれのZ軸での段差の図示は省略されている。第1画素電極層311は、平面視で開口領域AR11の-Y方向側の端部且つX軸での中央部に形成されるコンタクトホールCNT11によって画素Pの第3中継電極83の延出部83tに接続され、画素Pの第3中継電極83と電気的に接続されている。
【0048】
第1画素電極層311は、平面視で開口領域AR11の-Y方向側の端部且つX軸での中央部の周囲近傍の第6層間絶縁層76上に形成されている。そのため、コンタクトホールCNT11の壁面及び底をなす第6層間絶縁層76上にも、第1画素電極層311が設けられている。第6層間絶縁層76のXY面に平行な表面上に形成された第1画素電極層311の厚みs1、すなわちZ軸での高さは、コンタクトホールCNT11の壁面及び底に形成された第1画素電極層311の厚みs2、すなわちXY面又はZ軸での高さよりも大きい。第1画素電極層311は、例えばITO等の透明導電体で構成されている。
【0049】
第2画素電極層312は、平面視において、第1画素電極層311と平面視で重なる領域に形成され、第1画素電極層311において第6層間絶縁層76から露出している表面を全て覆っている。第2画素電極層312は、第1画素電極層311と平面視で重なる領域を含んで開口領域AR11全体に設けられている。第2画素電極層312は、前述のように第1画素電極層311を+Z方向側から覆うとともに、開口領域AR11のうちで平面視で第1画素電極層311が設けられていない領域の第6層間絶縁層76の表面を覆っている。
【0050】
第2画素電極層312は、開口領域AR11において略一定の厚みで設けられている。第1画素電極層311を覆うように形成された第2画素電極層312の厚み、すなわちXY面又はZ軸での高さと、開口領域AR11のうちで平面視で第1画素電極層311が設けられていない領域の第6層間絶縁層76上の第2画素電極層312の厚み、すなわちZ軸での高さとは、互いに同等である。第2画素電極層312の厚みs3は、第1画素電極層311の厚みs1よりも小さく、第1画素電極層311の厚みs2と同等である。第2画素電極層312は、例えば第1画素電極層311を構成するITO等の透明導電体よりも酸素含有量が多い透明導電体で構成されている。第1画素電極層311の厚みs1は、例えば、140nm程度である。その場合、第2画素電極層312の厚みs3は、例えば、10nm~20nm程度である。
【0051】
表示領域Eの画素Pの開口領域AR11では、平面視において、第1画素電極層311が設けられている-Y方向側の端部且つX軸での中央部にあたる領域の面積は、第1画素電極層311が設けられていない領域よりも大幅に小さい。つまり、開口領域AR11のほとんどの領域には、第1画素電極層311が設けられておらず、第2画素電極層312のみが第1画素電極層311よりも薄く設けられている。そのため、第1基板10の+Z方向側、すなわち図示略の配向膜12側から素子基板111に向けて入射する光Lの透過率は、開口領域AR11の全体に第1画素電極層311が設けられる場合に比べて向上する。
【0052】
+Z方向側から液晶装置100に入射する光Lの透過率を上述のように高めるために、第2画素電極層312の厚みs3は、第1画素電極層311の厚みs1の1/5以下であり、好ましくは1/8以下であり、より好ましくは1/10以下である。
【0053】
ダミー画素領域DFの複数のダミー画素DP毎に、ダミー画素電極15が設けられている。ダミー画素電極15は、平面視において、ダミー画素DPとして区画される開口領域AR15の第6層間絶縁層76上に設けられている。ダミー画素電極15を平面視したときの形状は、画素電極11を平面視したときの形状とは異なる。ダミー画素電極15は、第1ダミー画素電極層315と、第2ダミー画素電極層316と、を有する。
【0054】
第1ダミー画素電極層315は、平面視において、開口領域AR15のうちの-Y方向側の端部且つ開口領域AR15のX軸での中央部に相当する領域のみに配置され、ダミー画素DPの第3中継電極83の延出部83tと重なっている。第1ダミー画素電極層315は、平面視で開口領域AR15の-Y方向側の端部且つX軸での中央部に形成されるコンタクトホールCNT15によってダミー画素DPの第3中継電極83の延出部83tに接続され、ダミー画素DPの第3中継電極83と電気的に接続されている。なお、コンタクトホールCNT15は、第6層間絶縁層76にコンタクトホールCNT11が形成される工程において、コンタクトホールCNT11と同時に形成される。
【0055】
第1ダミー画素電極層315は、平面視で開口領域AR15の略全体に形成されている。コンタクトホールCNT15の壁面及び底をなす第6層間絶縁層76上にも、第1ダミー画素電極層315が設けられている。ダミー画素DPをなす開口領域AR15の平面視したときの形状及び面積は、画素Pをなす開口領域AR11の平面視したときの形状及び面積と略同様である。平面視において、第1ダミー画素電極層315は、第1画素電極層311よりも大きい。
【0056】
第6層間絶縁層76のXY面に平行な表面上に形成された第1ダミー画素電極層315の厚みs4、すなわちZ軸での高さは、第1画素電極層311の厚みs1と同等であり、コンタクトホールCNT15の壁面及び底に形成された第1ダミー画素電極層315の厚みs5、すなわちXY面又はZ軸での高さよりも大きい。第1ダミー画素電極層315は、例えば、ITO等の透明導電体で構成され、第1画素電極層311と同じ材質で形成されている。
【0057】
第2ダミー画素電極層316は、平面視において、開口領域AR15の全体に形成され、第1ダミー画素電極層315において第6層間絶縁層76から露出している表面を全て覆っている。
【0058】
第2ダミー画素電極層316は、開口領域AR15において略一定の厚みで設けられている。第1ダミー画素電極層315を覆うように形成された第2ダミー画素電極層316の厚みs6、すなわちXY面又はZ軸での高さは、第1ダミー画素電極層315の厚みs4よりも小さく、第1ダミー画素電極層315の厚みs5及び第2画素電極層312の厚みs3と同等である。第2ダミー画素電極層316は、例えば、第1ダミー画素電極層315を構成するITO等の透明導電体よりも酸素含有量が多い透明導電体で構成され、第2画素電極層312と同じ材質でている。第1ダミー画素電極層315の厚みs4は、例えば、140nm程度である。その場合、第2ダミー画素電極層316の厚みs6は、例えば、10nm程度である。
【0059】
上述したように、第1ダミー画素電極層315及び第2ダミー画素電極層316は、平面視において、開口領域AR15と重なる第6層間絶縁層76上、すなわち第6層間絶縁層76よりも+Z方向側に設けられている。但し、開口領域AR15において第3中継電極83と重ならない領域の少なくとも一部では、第1ダミー画素電極層315及び第2ダミー画素電極層316は、Z軸において第6層間絶縁層76と離間している。開口領域AR15において第3中継電極83と重ならない領域の少なくとも一部として、開口領域AR15における+Y方向側の領域が好ましい。開口領域AR15の+Y方向側の領域は、開口領域AR15において他の領域に比べてコンタクトホールCNT15と最も離れており、平面視においてダミー画素領域DFの外側に近い。
【0060】
具体的には、平面視において、ダミー画素領域DFの各々の開口領域AR15の+Y方向側の領域と重なる第6層間絶縁層76は、開口領域AR15の中央領域と重なる第6層間絶縁層76よりも-Z方向側に凹んでいる。ダミー画素領域DFにおいてXY面で最も表示領域Eに近い開口領域AR15を除く1つ以上の開口領域AR15では、コンタクトホールCNT15に設けられた-Y方向側の第1ダミー画素電極層315よりもさらに-Y方向側の領域と重なる第6層間絶縁層76は、開口領域AR15の中央領域と重なる第6層間絶縁層76よりも-Z方向側に凹んでいる。
【0061】
開口領域AR15において、平面視したときの中央領域と重なる第6層間絶縁層76の表面76aと、中央領域よりも+Y方向側で表面76wよりも-Z方向側の領域を含む外周領域と重なる第6層間絶縁層76の表面76wとの間に、Z軸での間隔ggが生じている。開口領域AR15において、平面視したときの外周領域の第1ダミー画素電極層315の底面315b、すなわち-Z方向側の面、及び外周領域の第2ダミー画素電極層316の底面、すなわち-Z方向側の面と、第6層間絶縁層76の表面76wとの間に、空間TRが形成されている。なお、空間TRの上壁面、すなわち+Z方向側の壁面としては、概ね第1ダミー画素電極層315の底面315bが作用するため、図5Bでは第2ダミー画素電極層316の底面の符号は省略されている。
【0062】
液晶装置の製造過程において、シール材6等から第1周辺領域F1及びダミー画素領域DFを通って表示領域Eの液晶層5に向かってイオン性不純物IOが拡散される場合がある。液晶装置100では、上述のようにダミー画素領域DFの各々の開口領域AR15に空間TRが形成されている。このことによって、例えば、シール材6等からダミー画素領域DFを通って表示領域Eに向かって拡散されるイオン性不純物IOは、XY面で互いに隣り合う開口領域AR15同士の隙間を通って空間TRに捕捉される。XY面において、複数の開口領域AR15に空間TRが形成されているため、イオン性不純物IOが空間TRに捕捉される確率は、高められている。イオン性不純物IOが空間TRに捕捉されることによって、表示領域Eに到達するイオン性不純物IOは効果的に低減され、液晶装置100における角シミ、表示ムラ、焼き付き等の表示不良の発生が防止される。
【0063】
間隔ggは、特定値に限定されない。間隔ggが大きい程、イオン性不純物IOが空間TRに捕捉される確率は高い。但し、間隔ggは、Z軸において表面76wとダミー画素領域DFの第3中継電極83の表面、すなわち+Z方向側の面との間隔が過度に小さくならない程度に、適切に設定されている。また、間隔ggは、画素電極11及びダミー画素電極15の+Z方向側に設けられている図示略の配向膜12の膜厚よりも大きい。
【0064】
(液晶装置の製造方法の概要)
次に、液晶装置100の製造方法を説明する。なお、以下では、液晶装置100の製造方法のうちで特徴的な構成を含む第1基板10の製造工程について説明する。
【0065】
なお、第1基板10は、基本的に、減圧CVD(Chemical Vapor Deposition:CVD)法、常圧CVD法、プラズマCVD法、フォトリソグラフィ法、スパッタリング法、エッチング法、及びCMP(Chemical Mechanical Planarization)法等を含む公知の半導体プロセスで用いられる方法や、これらの方法を組み合せることによって、製造可能である。以下では、上述した液晶装置100の第1基板10の構造を製造するために好適な製造方法を説明するが、同等の構造を形成可能、且つ、当該構成に求められる機能、特性が満たされれば、他の製造方法を用いてもよい。
【0066】
図6Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図6Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図6Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図6Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図6Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図6Dは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図6Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図である。図6Aから図6Dに示すように、素子基板111の表面の図示略の遮光領域SDに、複数のトレンチ201を形成する。各々のトレンチ201のY軸上での幅は、X軸上での幅よりも大きい。すなわち、各々のトレンチ201をY軸に沿って細長く形成する。
【0067】
図7Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図7Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図7Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図7Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図7Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図7Dは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図7Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図である。図7Aから図7Dに示すように、トレンチ201に容量素子60の第2容量電極62を形成する。
【0068】
具体的には、トレンチ201の内壁面を含む素子基板111上に、導電性のポリシリコン膜を形成する。素子基板111上に、リンを含んだデポポリシリコンからなる第1導電層121を50nmから100nmの膜厚に成膜する。その後、ドライエッチングを用いて、図7Aから図7Cに示す形状にパターニングすることによって、第2容量電極62が形成される。
【0069】
第2容量電極62を構成する導電層は、X軸及びY軸において、トレンチ201の内壁面を覆い、トレンチ201の側壁面の上端からトレンチ201の両側の素子基板111の表面にも延出している。トレンチ201の+Y方向側でX軸に平行な側壁面の上端から素子基板111の表面に沿って+Y方向側にさらに延出している第2容量電極62を構成する導電層のY軸上での幅は、トレンチ201の-Y方向側でX軸に平行な側壁面の上端から素子基板111の表面に沿って-Y方向側にさらに延出している第2容量電極62を構成する導電層のY軸上での幅よりも大きい。トレンチ201の+X方向側でY軸に平行な側壁面の上端から素子基板111の表面に沿って+X方向にさらに延出している第2容量電極62を構成する導電層のX軸上での幅は、トレンチ201の-X方向側でY軸に平行な側壁面の上端から素子基板111の表面に沿って-X方向側にさらに延出している第2容量電極62を構成する導電層のX軸上での幅よりも小さい。
【0070】
第2容量電極62を形成した後に、第2容量電極62の一部を覆う酸化膜72Pを形成する。第2容量電極62の一部とは、トレンチ201の+Y方向側でX軸に平行な側壁面の上端から素子基板111の表面に沿って+Y方向側にさらに延出している第2容量電極62の先端部である。酸化膜72Pは、平面視において、前述の第2容量電極62の先端部を覆うように、島状に形成される。酸化膜72Pは、例えばTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)膜、又はHTO(High Temperature Oxide)膜である。酸化膜72Pの膜厚は、100nm程度とする。TEOS等からなる酸化膜を成膜した後、パターニングすることによって、島状の酸化膜72Pを形成する。酸化膜72Pは、後述する第5中継電極85を設ける位置に配置される。酸化膜72Pは、後述する第1容量電極61をパターニングする際に、第2容量電極62を保護するためのエッチングストッパー膜として機能する。
【0071】
図8Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図8Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図8Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図8Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図8Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図8Dは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図8Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図である。図8Aから図8Dに示すように、図7Aから図7Dを参照して説明した構造に、容量素子60の第1容量電極61を形成する。すなわち、第2容量電極62上及び酸化膜72Pの一部の上に、第2誘電膜63を形成する。その後、第2誘電膜63上に第1容量電極61を形成する。
【0072】
具体的には、第2容量電極62上に、第2誘電膜63として、酸化シリコン(SiO)膜、シリコン窒化(SiN)膜、或いはHfO,ZrO等の金属酸化膜を20nmの膜厚で成膜する。その後、第2誘電膜63上に、導電性のポリシリコン膜からなる第1容量電極61を形成する。具体的には、第2誘電膜63上に、リンを含んだデポポリシリコンからなる第2導電層122を50nmから100nmまでの膜厚で成膜する。その後、ドライエッチングを用いて、第2導電層122をパターニングすることによって、第2誘電膜63と第1容量電極61とを形成する。
【0073】
第1容量電極61は、後述するように第5中継電極85を設けるコンタクトホールCNT3を設ける部分を除いて、平面視において第2容量電極62よりも一回り大きな面積を有するように形成される。第2誘電膜63の平面視形状は、第2容量電極62と同様である。第2容量電極62の外縁部分の一部は、第2容量電極62を覆って素子基板111に接している。
【0074】
なお、第1容量電極61において、平面視において酸化膜72Pと重なる部分の一部は、第2導電層122のパターニングの際に除去されている。第1容量電極61と第2中継電極82とは、コンタクトホールCNT4に第4導電層124が設けられることによって、電気的に接続される。後述するように、コンタクトホールCNT4は、第1容量電極61の表面に到達するように形成される。
【0075】
図9Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図9Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図9Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図9Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図9Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図9Dは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図9Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図である。図9Aから図9Dに示すように、図8Aから図8Dを参照して説明した構造に、走査線13を形成する。
【0076】
具体的には、第1容量電極61上に、第1層間絶縁層71を形成する。その後に、走査線13を形成する。第1層間絶縁層71は、例えば、TEOS膜で形成される。第1層間絶縁層71の膜厚は、例えば400nmから600nmである。第1層間絶縁層71上に、タングステンシリサイド(WSi)膜からなる第3導電層123を100nmから400nmの膜厚で成膜する。その後、第3導電層123を図9Aに示すようにパターニングし、走査線13を形成する。
【0077】
走査線13は、X軸に沿って延在している。走査線13は、トレンチ201と平面視で重なる位置においてトレンチ201よりも+Y方向側及び-Y方向側に延在する第1部分13Aと、X軸で第1部分13Aの両側に配置された第2部分13Bと、を有する。第2部分13Bは、第1部分13Aとも異なり、X軸に沿って延在する部分よりも+Y方向側及び-Y方向側に延在している。平面視したときの第2部分13Bの位置には、後述するコンタクトホールCNT1が形成される。走査線13は、光Lに対して遮光性を有する金属材料で形成され、薄膜トランジスター30の遮光部として機能する。
【0078】
図10Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図10Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図10Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図10Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図10Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図10Dは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図10Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図である。図10Aから図10Dに示すように、図9Aから図9Dを参照して説明した構造に、半導体層31を形成する。
【0079】
具体的には、走査線13上に、第2層間絶縁層72を形成する。その後、第2層間絶縁層72上に、半導体層231を形成する。第2層間絶縁層72は、例えば、TEOS膜で形成されている。第2層間絶縁層72の膜厚は、例えば200nmから600nmである。第2層間絶縁層72上に、アモルファスシリコンを成膜した後、熱処理を行い、ポリシリコンからなる半導体層231を形成する。半導体層231の長手方向は、トレンチ201の長手方向と同じ方向であり、Y軸に平行な方向である。平面視において、半導体層231は、トレンチ201と重なる位置に形成されている。
【0080】
続いて、半導体層231上、及び露出している第2層間絶縁層72上に、HTO膜からなる絶縁膜133を形成する。絶縁膜133の膜厚は、例えば、30nmから100nmである。
【0081】
図11Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図11Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図11Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図11Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図11Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図11Dは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図11Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図である。図11Aから図11Dに示すように、図10Aから図10Dを参照して説明した構造に、コンタクトホールCNT1,CNT2,CNT3を形成する。
【0082】
具体的には、コンタクトホールCNT1,CNT1は、図11A及び図11Cに示すように、平面視において、走査線13の第2部分13Bと重なる位置において、X軸で半導体層31のチャネルすなわち半導体層31Bの両脇に形成される。コンタクトホールCNT1,CNT1は、Z軸においてゲート絶縁膜33と第2層間絶縁層72とを貫通する。コンタクトホールCNT1,CNT1の底に、走査線13が露出する。
【0083】
コンタクトホールCNT2は、図11Bに示すように、Z軸においてゲート絶縁膜33、第2層間絶縁層72、第1層間絶縁層71及び酸化膜72Pを貫通する。コンタクトホールCNT2の底に、容量素子60の第2容量電極62が露出する。コンタクトホールCNT2の内壁には、ドレイン領域31dをなす半導体層31Cが露出している。Y軸において、半導体層31Cを覆うゲート絶縁膜33のうちでコンタクトホールCNT2の開口端に隣り合う端部が剥離される。Y軸において、半導体層31CのうちでコンタクトホールCNT2の開口端に接する端部が露出する。
【0084】
コンタクトホールCNT3は、図11Dに示すように、Z軸においてゲート絶縁膜33、第2層間絶縁層72及び第1層間絶縁層71を貫通する。コンタクトホールCNT3の底に、容量素子60の第3容量電極61の延出部61tが露出する。
【0085】
図12Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図12Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図12Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図12Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図12Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図12Dは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図12Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図である。図12Aから図12Dに示すように、図11Aから図11Dを参照して説明した構造に、ゲート電極32、第2中継電極82、及び第5中継電極85を形成する。
【0086】
具体的には、ゲート絶縁膜33上及びコンタクトホールCNT1,CNT2,CNT3の内部に第4導電層124を形成する。第4導電層124は、導電性を有するポリシリコン膜と遮光性を有する導電膜とが積層された2層構造を有する。コンタクトホールCNT2,CNT3の径はコンタクトホールCNT1と同程度であるが、コンタクトホールCNT2,CNT3はコンタクトホールCNT1よりも深い。すなわち、コンタクトホールCNT2,CNT3は、コンタクトホールCNT1に比べて、高アスペクト比のコンタクトホールである。このことをふまえ、コンタクトホールCNT2,CNT3の内部に、例えばリンを含むデポポリシリコンを成膜し、デポポリシリコン膜に、遮光性の導電膜であるタングステンシリサイド膜を積層する。このように2層構造の第4導電層124を形成することによって、第4導電層124が高アスペクト比のコンタクトホールCNT2,CNT3の内壁面に安定し、第4導電層124を良好な状態でカバレッジすることができる。
【0087】
上述のように第4導電層124を成膜した後に、第4導電層124をパターニングすることによって、ゲート電極32、第2中継電極82及び第5中継電極85を形成する。
本工程によって、ゲート電極32は、コンタクトホールCNT1,CNT1を介して、走査線13と電気的に接続される。第5中継電極85は、コンタクトホールCNT2を介して、容量素子60の第2容量電極62に電気的に接続される。第2中継電極82は、コンタクトホールCNT3を介して、容量素子60の第1容量電極61の延出部61tに電気的に接続される。なお、ゲート電極32は、半導体層31上、及びコンタクトホールCNT1,CNT1内に成膜され、+Z方向、+X方向及び-X方向に沿って半導体層31を囲むように設けられるため、半導体層31の遮光部として機能する。
【0088】
図13Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図13Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図13Aに示すC1-C1線で矢視した場合に対応する図である。図13Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図13Aに示すC2-C2線で矢視した場合に対応する図である。図13Aに示すC3-C3線で矢視した場合に対応する図は、図12Dと同様であるため、省略する。図13Aから図13Cに示すように、図12Aから図12Dを参照して説明した構造において、半導体層31B,31Cを形成する。
【0089】
具体的には、Y軸における第2領域RB及び第3領域RCの半導体層231に対して、Z軸において第4導電層124をマスクとして、半導体層231の反対側から-Z方向に絶縁膜133を介して不純物イオンを注入し、チャネルドープを行う。このときに、第2領域RBの半導体層231に対する不純物イオンの注入量を第3領域RCの半導体層231に対する不純物イオンの注入量よりも少なくする。そのために、上述のように第2領域RB及び第3領域RCの半導体層231に不純物イオンを注入する際に、不純物イオンの注入量をLDDをなす半導体層31Bの不純物濃度に合わせる。第2領域RB及び第3領域RCの半導体層231に半導体層31Bの不純物濃度に合わせて不純物イオンを注入した後に、図13Aに示すように、Y軸において第1領域RA及び第2領域RBの第4導電層124上、及び絶縁膜133上に、レジストを形成する。続いて、レジストをマスクとして、第3領域RCの半導体層231のみに、不純物イオンをさらに注入する。このときに、第3領域RCの半導体層231のみへの不純物イオンの追加注入量を、半導体層31B,31C同士の不純物濃度差に合わせる。
【0090】
本工程によって、半導体層31に、薄膜トランジスター30のLDDをなす半導体層31Bと、ドレイン領域31dをなす半導体層31Cと、ソース領域31sをなす半導体層31Cが形成される。
【0091】
次の第1基板10の製造工程を示す平面図は、図12Aと同様であるため、省略する。図14Aは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図12Aに示すC1-C1線で矢視した場合に対応する図である。図14Bは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図12Aに示すC2-C2線で矢視した場合に対応する図である。図14Cは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図12Aに示すC3-C3線で矢視した場合に対応する図である。図14Aから図14Cに示すように、図13Aから図13Cを参照して説明した構造に、コンタクトホールCNT4を形成する。
【0092】
具体的には、ゲート電極32上、第2中継電極82上、及び第5中継電極85上に、TEOS膜からなる第3層間絶縁層73を形成する。第3層間絶縁層73の膜厚は、200nmから400nmである。その後、第5中継電極85上の第3層間絶縁層73に、コンタクトホールCNT4を形成する。コンタクトホールCNT4の底に、第5中継電極85が露出する。
【0093】
図15Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図15Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図15Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図15Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図15Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図15Aから図15Cに示す第1基板10の製造工程について、図15Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図は、図14Cと同様であるため、省略する。図15Aから図15Cに示すように、図14Aから図14Cを参照して説明した構造に、第6中継電極50を形成する。
【0094】
第6中継電極50を構成する第5導電層125は、導電性を有するポリシリコン膜と遮光性を有する導電膜との2層構造を備える。具体的には、第3層間絶縁層73上及びコンタクトホールCNT5の内部に、リンを含んだデポポリシリコンを成膜する。続いて、デポポリシリコン膜に、遮光性を有する導電膜であるタングステンシリサイド膜を積層する。その後、デポポリシリコン膜とタングステンシリサイド膜との積層膜を図15A図15B及び図15Cに示すようにパターニングし、第6中継電極50を形成する。第6中継電極50は、容量素子60の第2容量電極62に電気的に接続された第5中継電極85と電気的に接続される。
【0095】
図16Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図16Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図16Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図16Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図16Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図16Dは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図16Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図である。図16Aから図16Dに示すように、図15Aから図15Cを参照して説明した構造に、コンタクトホールCNT5,CNT6,CNT7を形成する。
【0096】
具体的には、第6中継電極50上に、TEOS膜からなる第4層間絶縁層74を形成する。第4層間絶縁層74の厚みは、例えば500nmから1000nmである。その後、コンタクトホールCNT5,CNT6,CNT7を形成する。コンタクトホールCNT5は、図16Aに示すように、平面視したときに、+Y方向又は-Y方向において第6中継電極50とは異なる位置に形成される。コンタクトホールCNT5は、Z軸において第4層間絶縁層74及び第3層間絶縁層73を貫通する。コンタクトホールCNT5の底に、薄膜トランジスター30のソース領域31sをなす半導体層31C上のゲート絶縁膜33が露出する。
【0097】
コンタクトホールCNT6は、図16Cに示すように、Z軸において第4層間絶縁層74を貫通する。コンタクトホールCNT6の底に、第2中継電極82が露出する。
【0098】
コンタクトホールCNT7は、平面視したときに、第6中継電極50と重なる位置に形成されている。コンタクトホールCNT7は、Z軸において第4層間絶縁層74及び第3層間絶縁層73を貫通する。コンタクトホールCNT7の底に、第6中継電極50が露出する。コンタクトホールCNT7のX軸上での幅は、Y軸上での幅よりも大きい。例えば、コンタクトホールCNT7のX軸上でのでの幅は1.1μmであり、コンタクトホールCNT7のY軸上での幅は0.5μmである。
【0099】
図17Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図17Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図17Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図17Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図17Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図17Aから図17Cに示す第1基板10の製造工程について、図17Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図は、図16Dと同様であるため、省略する。図17Aから図17Cに示すように、図16Aから図16Dを参照して説明した構造に、データ線16を形成する。
【0100】
具体的には、第4層間絶縁層74上及びコンタクトホールCNT5,CNT6,CNT7の内部に、第6導電層126を形成する。第6導電層126は、アルミニウム合金膜、又は窒化チタン膜とアルミニウム膜とが2層から4層に積層された積層膜で構成されている。第6導電層126を成膜した後、第6導電層126を図17Aから図17Dに示すようにパターニングすることによって、データ線16、第1中継電極81及び第4中継電極84を形成する。
【0101】
データ線16は、図17Bに示すように、コンタクトホールCNT5の内部に成膜され、コンタクトホールCNT5の底に露出した薄膜トランジスター30のソース領域31sをなす半導体層31Cに電気的に接続される。
【0102】
第1中継電極81は、図17Cに示すように、コンタクトホールCNT6の内部に成膜され、コンタクトホールCNT6の底に露出した第2中継電極82に電気的に接続される。第4中継電極84は、コンタクトホールCNT7の内部に成膜され、コンタクトホールCNT7の底に露出した第6中継電極50に電気的に接続される。
【0103】
図18Aは、第1基板10の製造工程を示す平面図である。図18Bは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図18Aに示すC1-C1線で矢視した場合の図である。図18Cは、第1基板10の製造工程を示す他の断面図であり、図18Aに示すC2-C2線で矢視した場合の図である。図18Dは、第1基板10の製造工程を示す断面図であり、図18Aに示すC3-C3線で矢視した場合の図である。図18Aから図18Dに示すように、図17Aから図17Cを参照して説明した構造に、共通配線18を形成する。
【0104】
具体的には、データ線16上、第1中継電極81上、及び第4中継電極84上に、TEOS膜からなる第5層間絶縁層75を形成する。第5層間絶縁層75の膜厚は、500nmから1000nmである。
【0105】
続いて、コンタクトホールCNT9,CNT10を形成する。コンタクトホールCNT9は、図18Aに示すように、平面視において共通配線18から-X方向に延在する延在部18tと重なる位置に形成される。図18Cに示すように、コンタクトホールCNT9は、Z軸において第5層間絶縁層75を貫通する。コンタクトホールCNT9の底に、第1中継電極81が露出する。
【0106】
図18Aに示すように、コンタクトホールCNT10は、共通配線18の+X方向側に形成される。コンタクトホールCNT10は、図10Cに示すように、Z軸において第5層間絶縁層75を貫通する。コンタクトホールCNT10の底に、第4中継電極84が露出する。
【0107】
続いて、第5層間絶縁層75上及びコンタクトホールCNT9,CNT10の内部に、第7導電層127を形成する。第7導電層127は、アルミニウム合金膜又は窒化チタン膜とアルミニウム膜とが2層から4層に積層された積層膜で構成されている。第7導電層127を成膜した後、第7導電層127を図18Aに示すようにパターニングすることによって、共通配線18及び第3中継電極83を形成する。
【0108】
図18A及び図18Bに示すように、共通配線18は、平面視においてデータ線16と平面視で重なる位置に形成される。共通配線18は、コンタクトホールCNT9の内部に成膜され、コンタクトホールCNT9の底に露出した第1中継電極81に電気的に接続される。
【0109】
図18Aに示すように、第3中継電極83は、X軸において共通配線18,18の間に配置される。第3中継電極83は、X軸に沿う部分から+Y方向に延出する延出部83tを有する。延出部83tは、第2中継電極82及び第3容量電極61の延出部61tと重なる位置に形成される。
【0110】
図18Cに示すように、第3中継電極83は、コンタクトホールCNT10の内部に成膜され、コンタクトホールCNT10の底に露出した第4中継電極84に電気的に接続される。
【0111】
図示していないが、続いて、共通配線18上、及び第3中継電極83上に、TEOS膜からなる第6層間絶縁層76を形成する。第6層間絶縁層76の膜厚は、例えば500nmから1000nmである。
【0112】
図19Aは、第1基板10の上部構造の製造工程を示す平面図である。図19Bは、第1基板10の上部構造の製造工程を示す断面図であり、図19Aに示すC5-C5線で矢視した場合の図である。なお、図19Bから図23の断面図では、第7導電層127に含まれる共通配線18及び第3中継電極83のそれぞれのZ軸での段差の図示は省略されている。図19A及び図19Bに示すように、第6層間絶縁層76にコンタクトホールCNT11,CNT15を形成する。具体的には、平面視において、表示領域Eの第3中継電極83と重なる第6層間絶縁層76にコンタクトホールCNT11を形成する。平面視において、ダミー画素領域DFの第3中継電極83と重なる第6層間絶縁層76にコンタクトホールCNT15を形成する。
【0113】
図20Aは、第1基板10の上部構造の製造工程を示す平面図である。図20Bは、第1基板10の上部構造の製造工程を示す断面図であり、図20Aに示すC5-C5線で矢視した場合の図である。図19A及び図19Bに示す構造において、露出している第6層間絶縁層76の+Z方向側の表面と、コンタクトホールCNT11の内壁及び底と、コンタクトホールCNT15の内壁及び底と、にITOからなる第8導電層138を形成する。このとき、第6層間絶縁層76の+Z方向側の表面に形成する第8導電層138の厚みs1を、コンタクトホールCNT11,CNT15のそれぞれの内壁及び底に形成する第8導電層138の厚みs2よりも大きくする。なお、厚みs1を厚みs2よりも大きくするために、コンタクトホールCNT11,CNT15のそれぞれに第8導電層138を一旦充填した後に、コンタクトホールCNT11,CNT15の内部の余分な第8導電層138を除去してもよい。第8導電層138は、例えばITO等の透明導電体で構成されている。
【0114】
続いて、第8導電層138を図20A及び図20Bに示すようにパターニングすることによって、表示領域Eの複数の開口領域AR11のそれぞれに画素電極11の第1画素電極層311を形成するとともに、ダミー画素領域DFの複数の開口領域AR15のそれぞれにダミー画素電極15の第1ダミー画素電極層315を形成する。
【0115】
図21Aは、第1基板10の上部構造の製造工程を示す平面図である。図21Bは、第1基板10の上部構造の製造工程を示す断面図であり、図21Aに示すC5-C5線で矢視した場合の図である。図20A及び図20Bに示す構造において、全構成要素上に、第8導電層138よりも酸素含有量の多いITOからなる第9導電層139を形成する。第9導電層139の厚みs3は、第8導電層138の厚みs1よりも小さく、厚みs2と同程度とする。
【0116】
続いて、第9導電層139を図21A及び図21Bに示すようにパターニングすることによって、各々の開口領域AR11の第1画素電極層311上及び第6層間絶縁層76上を覆う第2画素電極層312を形成するとともに、各々の開口領域AR15の第1ダミー画素電極層315上を覆う第2ダミー画素電極層316を形成する。
【0117】
図22Aは、第1基板10の上部構造の製造工程を示す平面図である。図22Bは、第1基板10の上部構造の製造工程を示す断面図であり、図22Aに示すC5-C5線で矢視した場合の図である。図21A及び図21Bに示す構造において、平面視において、表示領域Eの全体と、表示領域Eとダミー画素領域DFとの境界から、ダミー画素領域DFの複数の開口領域AR15のうちで表示領域Eを囲むように最も表示領域Eに近くに設けられている開口領域AR15においてXY面で第3中継電極83と重なる領域までと、を覆うように、レジスト330を形成する。レジスト330は、次の工程で用いられる薬液に対して耐性を有する。
【0118】
図23は、第1基板10の上部構造の製造工程を示す断面図であり、図22Aに示すC5-C5線で矢視した場合に対応する図である。図23に示すように、図22A及び図22Bに示す構造に対し、第6層間絶縁層76に作用し、レジスト330が耐性を有する薬液を用いて、ウェットエッチングにより、図22Bに二点鎖線で囲まれる領域の第6層間絶縁層76を除去し、図23に示す空間TRを形成する。具体的には、ウェットエッチングを行うことにより、薬液が矢印で示すように浸透し、ダミー画素領域DFにおいてXY面で互いに隣り合う開口領域AR15間の隙間から第6層間絶縁層76の上端部に自然に拡散する。後処理によって、レジスト330が除去され、薬液が浸透した第6層間絶縁層76の上端部が除去され、空間TRが形成される。
【0119】
なお、空間TRのXY面での面積、及び第6層間絶縁層76の凹んだ底の表面76w、空間TRに+Z方向側に面する第1ダミー画素電極層315の底面315bとの間隔ggと、は、ウェットエッチングにおいて空間TRとして除去されるべき第6層間絶縁層76に薬液を作用させる時間によって概ね決まる。そのため、前述したように平面視でダミー画素領域DFの外側から表示領域Eに向けて拡散されるイオン性不純物IOを空間TRに良好に捕捉するように、求められる空間TRの平面視での面積及び間隔ggに応じて、ウェットエッチングで薬液を作用させる時間等が調整される。
【0120】
上述の工程を経て、電気光学装置としての液晶装置100が製造される。
【0121】
(電子機器)
本実施形態では、液晶装置100を備えた電子機器として、プロジェクター1000を例に挙げて説明する。図24は、プロジェクター1000の概略図である。図24に示すように、プロジェクター1000は、光源装置1001と、ダイクロイックミラー1011,1012と、液晶装置100B,100G,100Rと、反射ミラー1111,1112,1113と、リレーレンズ1121,1122,1123と、クロスダイクロイックプリズム1130と、投射レンズ1140と、を備える。
【0122】
光源装置1001は、白色光Wを射出する。光源装置1001は、例えば、放電型のランプユニットであるが、発光ダイオード、レーザー等であってもよく、青色光を射出する発光体と発光体から発せられる青色光の一部を黄色光に変換して射出する蛍光体とを組み合わせた装置であってもよく、特定の光源装置に限定されない。
【0123】
光源装置1001から射出される白色光Wは、2個のダイクロイックミラー1011,1012によって、互いに異なる波長域の3色の色光に分離される。3色の色光は、赤色光Rと、緑色光Gと、青色光Bと、を含む。ダイクロイックミラー1011は、赤色光Rを透過し、赤色光Rよりも波長が短い緑色光G及び青色光Bを反射する。ダイクロイックミラー1011を透過する赤色光Rは、反射ミラー1111で反射され、液晶装置100Rに入射する。ダイクロイックミラー1011で反射される緑色光Gは、ダイクロイックミラー1012によって反射された後、液晶装置100Gに入射する。ダイクロイックミラー1011で反射される青色光Bは、ダイクロイックミラー1012を透過し、リレーレンズ系1120へ射出される。
【0124】
リレーレンズ系1120は、リレーレンズ1121,1122,1123と、反射ミラー1112,1113と、を有する。ダイクロイックミラー1011から液晶装置100Bまでの青色光Bの光路は、ダイクロイックミラー1011から液晶装置100Gまでの緑色光Gの光路や、ダイクロイックミラー1011から液晶装置100Rまでの赤色光Rの光路と比べて長い。そのため、青色光Bの光束は、緑色光Gや赤色光Rの光束よりも大きくなり易い。リレーレンズ1122が用いられることによって、青色光Bの光束の拡大が抑えられている。リレーレンズ系1120に入射する青色光Bは、反射ミラー1112で反射され、リレーレンズ1121によってリレーレンズ1122の近傍で収束する。青色光Bは、反射ミラー1113及びリレーレンズ1123を経て、液晶装置100Bに入射する。
【0125】
液晶装置100R,100G,100Bは、プロジェクター1000における光変調装置である。液晶装置100R,100G,100Bには、上述した電気光学装置としての液晶装置100が適用されている。
【0126】
液晶装置100R,100G,100Bのそれぞれは、プロジェクター1000の外部制御装置に電気的に接続されている。赤色光R、緑色光G、青色光Bのそれぞれの階調レベルを指定する画像信号は、それぞれの色光の外部制御装置から供給され、液晶装置100R,100G,100Bのそれぞれに付属する集積回路で処理される。液晶装置100R,100G,100Bは、それぞれの集積回路から受信する画像信号に従って駆動される。液晶装置100Rは、入射する赤色光Rを変調する。液晶装置100Gは、入射する緑色光Gを変調する。液晶装置100Bは、入射する青色光Bを変調する。
【0127】
液晶装置100R,100G,100Bによって変調された赤色光R、緑色光G、青色光Bは、クロスダイクロイックプリズム1130に3方向から入射する。クロスダイクロイックプリズム1130は、プロジェクター1000における色合成光学系であり、入射する赤色光R、緑色光G、青色光Bを合成する。クロスダイクロイックプリズム1130において、赤色光R及び青色光Bはそれぞれの入射方向に対して90度反射され、緑色光Gは透過する。その結果、互いに合成される赤色光R、緑色光G、青色光Bは、同じ方向に射出される。赤色光R、緑色光G、青色光Bは、カラー画像を表示する表示光として合成され、クロスダイクロイックプリズム1130から投射レンズ1140に向かって射出される。
【0128】
投射レンズ1140は、プロジェクター1000の外側を向いて配置されている。表示光は、投射レンズ1140を介して拡大されて射出され、投射対象であるスクリーンSCRに投射される。
【0129】
(作用効果)
以上説明した本実施形態の液晶装置100は、少なくとも素子基板111と、表示領域Eに設けられる第3中継電極83と、画素電極11と、ダミー画素領域DFに設けられる第3中継電極83と、ダミー画素電極15と、第6層間絶縁層76と、を備える。素子基板111は、液晶装置100の「基板」に相当する。表示領域Eに設けられる第3中継電極83は、液晶装置100の「第1導電部材」に相当する。ダミー画素領域DFに設けられる第3中継電極83は、液晶装置100の「第2導電部材」に相当する。第6層間絶縁層76は、液晶装置100の「絶縁層」に相当する。表示領域Eに設けられる第3中継電極83は、素子基板111の一方側、すなわち+Z方向側に設けられている。画素電極11は、表示領域Eに設けられる第3中継電極83と電気的に接続されている。ダミー画素電極15は、ダミー画素領域DFに設けられる第3中継電極83と電気的に接続されている。第6層間絶縁層76は、Z軸において、画素電極11と素子基板111との間と、ダミー画素電極15と素子基板111との間と、に配置されている。画素電極11は、第1画素電極層311と、第2画素電極層312と、を有する。第1画素電極層311は、表示領域Eに設けられる第3中継電極83と平面視で重なるとともに電気的に接続されている。第2画素電極層312は、第1画素電極層311と平面視で重なるとともに、画素Pの開口領域AR11とに平面視で重なっている。素子基板111及び第1基板10の厚み方向であるZ軸における第2画素電極層312の幅、すなわち厚みs3は、Z軸における第1画素電極層311の幅、すなわち最大の厚みs1よりも小さい。ダミー画素電極15は、第1ダミー画素電極層315と、第2ダミー画素電極層316と、を有する。第1ダミー画素電極層315は、ダミー画素領域DFに設けられる第3中継電極83と平面視で重なるとともに電気的に接続されている。第2ダミー画素電極層316は、第1ダミー画素電極層315と平面視で重なっている。素子基板111及び第1基板10の厚み方向であるZ軸における第2ダミー画素電極層316の幅、すなわち厚みs6は、Z軸における第1ダミー画素電極層315の幅、すなわち最大の厚みs4よりも小さい。平面視において、ダミー画素領域DFに設けられる第3中継電極83と重ならない部分の第1ダミー画素電極層315及び第2ダミー画素電極層316と、第6層間絶縁層76と、は、Z軸で隙間をあけて対向している。平面視において、ダミー画素領域DFに設けられる第3中継電極83と重ならない部分の第1ダミー画素電極層315及び第2ダミー画素電極層316と、第6層間絶縁層76との間に、空間TRが形成されている。
【0130】
本実施形態の液晶装置100では、表示領域Eの開口領域AR11において第3中継電極83と平面視で重なる領域のみに第1画素電極層311が設けられていることによって、コンタクト抵抗が良好に確保される。開口領域AR11の全体に第2画素電極層312のみが設けられていることによって、開口領域AR11の画素Pにおける光Lの透過率が向上する。また、本実施形態の液晶装置100では、ダミー画素領域DFの開口領域AR15には、第3中継電極83と平面視で重なる領域を含めて開口領域AR15全体に第1ダミー画素電極層315及び第2ダミー画素電極層316が設けられており、表示領域Eの開口領域AR11とは異なる構造が形成されている。開口領域AR15のうちで、第3中継電極83と平面視で重なる領域とはXY面で反対側の領域において、第1ダミー画素電極層315及び第2ダミー画素電極層316と第6層間絶縁層76との間に、空間TRが形成されている。そのため、液晶装置100の製造時に、シール材6等からダミー画素領域DFを通って表示領域Eに向けて拡散されるイオン性不純物IOが空間TRで両行に捕捉される。したがって、本実施形態の液晶装置100によれば、表示領域Eにおいて光Lの透過率を高めるとともに、イオン性不純物IOの拡散に起因する輝点や表示不良の発生を防止することができる。
【0131】
本実施形態の液晶装置100は、上述のように少なくとも素子基板111と、表示領域Eに設けられる第3中継電極83と、画素電極11と、ダミー画素領域DFに設けられる第3中継電極83と、ダミー画素電極15と、第6層間絶縁層76と、を備える。画素電極11は、第1画素電極層311と、第2画素電極層312と、を有する。第1画素電極層311は、表示領域Eに設けられる第3中継電極83と平面視で重なるとともに電気的に接続されている。第2画素電極層312は、第1画素電極層311と平面視で重なるとともに、画素Pの開口領域AR11とに平面視で重なっている。素子基板111及び第1基板10の厚み方向であるZ軸における第2画素電極層312の幅、すなわち厚みs3は、Z軸における第1画素電極層311の幅、すなわち最大の厚みs1の1/5以下である。ダミー画素電極15は、第1ダミー画素電極層315を有する。第1ダミー画素電極層315は、ダミー画素領域DFに設けられる第3中継電極83と平面視で重なるとともに電気的に接続されている。平面視において、ダミー画素領域DFに設けられる第3中継電極83と重ならない部分の第1ダミー画素電極層315と第6層間絶縁層76とは、Z軸で隙間をあけて対向している。平面視において、ダミー画素領域DFに設けられる第3中継電極83と重ならない部分の第1ダミー画素電極層315及び第2ダミー画素電極層316と、第6層間絶縁層76との間に、空間TRが形成されている。
【0132】
本実施形態の液晶装置100では、表示領域Eの開口領域AR11において第3中継電極83と平面視で重なる領域のみに第1画素電極層311が設けられていることによって、コンタクト抵抗が良好に確保される。開口領域AR11の全体に、第1画素電極層311よりも幅すなわち厚みが1/5以下の第2画素電極層312のみが設けられていることによって、開口領域AR11の画素Pにおける光Lの透過率が十分向上する。また、本実施形態の液晶装置100では、ダミー画素領域DFの開口領域AR15には、第3中継電極83と平面視で重なる領域を含めて開口領域AR15全体に第1ダミー画素電極層315が設けられており、表示領域Eの開口領域AR11とは異なる構造が形成されている。開口領域AR15のうちで、第3中継電極83と平面視で重なる領域とはXY面で反対側の領域において、第1ダミー画素電極層315と第6層間絶縁層76との間に、空間TRが形成されている。そのため、液晶装置100の製造時に、シール材6等からダミー画素領域DFを通って表示領域Eに向けて拡散されるイオン性不純物IOが空間TRで良好に捕捉される。したがって、本実施形態の液晶装置100によれば、表示領域Eにおいて光Lの透過率を十分高めるとともに、イオン性不純物IOの拡散に起因する輝点や表示不良の発生を防止することができる。
【0133】
本実施形態の液晶装置100は、画素電極11及びダミー画素電極15と平面視において重なる配向膜12を有する。本実施形態の液晶装置100において、第1ダミー画素電極層315のうちで第3中継電極83と平面視で重ならない部分と第6層間絶縁層76との間の隙間すなわち空間TRの間隔gg、すなわちZ軸での高さは、配向膜12の膜厚よりも大きい。本実施形態の液晶装置100によれば、画素Pと配向膜12との電位差を十分確保することができる。
【0134】
本実施形態の液晶装置100において、前記画素電極と前記ダミー画素電極とは平面視したときの形状が互いに異なっている。本実施形態の液晶装置100によれば、画素電極11とダミー画素電極15との重なりによる自由電子の揺動を抑えることができる。なお、本実施形態の液晶装置100では、空間TRの平面視したときの形状や配置の自由度が高まり、イオン性不純物IOの空間TRへの捕捉率を向上及び調節することができる。
【0135】
本実施形態の液晶装置100において、平面視したときに、第1ダミー画素電極層315は、第1画素電極層311よりも大きい。本実施形態の液晶装置100によれば、表示領域Eの開口領域AR11において、第1画素電極層311よりも厚みが小さい第2画素電極層312のみが設けられている領域が平面視で相対的に大きいため、画素Pにおける光Lの透過率を向上させることができる。本実施形態の液晶装置100によれば、ダミー画素領域DFの開口領域AR15において、第1ダミー画素電極層315が設けられている領域が平面視で相対的に大きいため、空間TRを形成する領域を確保し易く、イオン性不純物IOの空間TRへの捕捉率を向上させることができる。
【0136】
本実施形態の液晶装置100において、Z軸において、第2画素電極層312の幅すなわち厚みs3は、第1画素電極層311の厚みs1の1/5以下である。Z軸において、第2ダミー画素電極層316の幅すなわち厚みs6は、第1ダミー画素電極層315の厚みs4の1/5以下である。Z軸は、液晶装置100における素子基板111の「厚み方向」に相当する。本実施形態の液晶装置100によれば、表示領域Eの開口領域AR11における大部分の画素電極11のZ軸での幅すなわち厚みを低減し、画素Pにおける光Lの透過率を向上させることができる。本実施形態の液晶装置100によれば、空間TRの上壁すなわち+Z方向側の壁部をなすダミー画素電極15のZ軸での幅すなわち厚みを過度に増大させずに済むため、空間TRを安定して保持することができる。
【0137】
本実施形態の液晶装置100において、Z軸において、第2画素電極層312の幅すなわち厚みs3は、第1画素電極層311の厚みs1の1/10以下である。Z軸において、第2ダミー画素電極層316の幅すなわち厚みs6は、第1ダミー画素電極層315の厚みs4の1/10以下である。本実施形態の液晶装置100によれば、上述のように、画素Pにおける光Lの透過率を向上させるとともに、空間TRを安定して保持することができる。
【0138】
本実施形態のプロジェクター1000は、光変調装置として上述した本実施形態の液晶装置100を備え、赤色光Rに対応する液晶装置100Rと、緑色光Gに対応する液晶装置100Gと、青色光Bに対応する液晶装置100Bと、を備える。
【0139】
本実施形態のプロジェクター1000では、色光を変調して画像光に変換する光変調装置として、液晶装置100が用いられる。本実施形態のプロジェクター1000によれば、液晶装置100を備えるため、光変調装置から射出される色光の光量を大きくするとともに、表示不良の発生を防止することができる。
【0140】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
【0141】
例えば、上述の実施形態では、電気光学装置としての液晶装置として透過型の液晶装置を例示したが、液晶装置は、反射型の液晶装置又はLCOS(Liquid crystal on silicon)型の液晶装置であってもよい。また、電気光学装置は、電気光学層として有機化合物からなる層を有する有機EL装置であってもよく、液晶装置や有機EL装置以外の電気光学層を有する装置であってもよい。
【0142】
例えば、上述の実施形態では、電子機器としてプロジェクターを例示したが、電子機器は、プロジェクターに限定されない。上述の電気光学装置を備える電子機器は、例えば光造形装置であってもよく、プロジェクターや光造形装置以外で電気光学装置によって変換される画像光を活用する装置であってもよい。
【0143】
[本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
(付記1)基板と、前記基板の一方側に設けられた第1導電部材と、前記第1導電部材と電気的に接続される画素電極と、前記基板の一方側に設けられ、前記画素電極が設けられる表示領域よりも外側に配置される第2導電部材と、前記第2導電部材と電気的に接続されるダミー画素電極と、前記画素電極及び前記基板との間と、前記ダミー画素電極及び前記基板との間と、に配置される絶縁層と、を備え、前記画素電極は、前記第1導電部材と平面視で重なるとともに電気的に接続される第1画素電極層と、前記第1画素電極層と平面視で重なるとともに画素の開口領域とに平面視で重なり、前記基板の厚み方向における前記第1画素電極層の幅よりも前記基板の厚み方向における幅が小さい第2画素電極層と、を有し、前記ダミー画素電極は、前記第2導電部材と平面視で重なるとともに電気的に接続される第1ダミー画素電極層と、前記第1ダミー画素電極層と平面視で重なり、前記基板の厚み方向における前記第1ダミー画素電極層の幅よりも前記基板の厚み方向における幅が小さい第2ダミー画素電極層と、を有し、平面視において、前記第2導電部材と重ならない部分の前記第1ダミー画素電極層及び前記第2ダミー画素電極層と、前記絶縁層と、は、隙間をあけて対向している、電気光学装置。
【0144】
付記1の構成によれば、第1画素電極層を設け、コンタクト抵抗を適切に確保し、開口領域と重なる第2画素電極層の厚みを抑え、画素の開口領域において光の透過率を高めることができる。また、付記1の構成によれば、第1ダミー画素電極層及び第2ダミー画素電極層と絶縁層との隙間が形成されるため、ダミー画素電極が設けられている領域から画素が設けられている領域へのイオン性不純物が隙間に捕捉され、イオン性不純物の拡散に起因する輝点や表示不良の発生を防止することができる。
【0145】
(付記2)基板と、前記基板の一方側に設けられた第1導電部材と、前記第1導電部材と電気的に接続される画素電極と、前記基板の一方側に設けられ、前記画素電極が設けられる表示領域よりも外側に配置される第2導電部材と、前記第2導電部材と電気的に接続されるダミー画素電極と、前記画素電極及び前記基板との間と、前記ダミー画素電極及び前記基板との間と、に配置される絶縁層と、を備え、前記画素電極は、前記第1導電部材と平面視で重なるとともに電気的に接続される第1画素電極層と、前記第1画素電極層と平面視で重なるとともに画素の開口領域とに平面視で重なり、前記基板の厚み方向において、前記第1画素電極層の幅の1/5以下の幅である第2画素電極層と、を有し、前記ダミー画素電極は、前記第2導電部材と平面視で重なるとともに電気的に接続される第1ダミー画素電極層を有し、平面視において、前記第2導電部材と重ならない部分の前記第1ダミー画素電極層と、前記絶縁層と、は、隙間をあけて対向している、電気光学装置。
【0146】
付記2の構成によれば、第1画素電極層を設け、コンタクト抵抗を適切に確保し、開口領域と重なる第2画素電極層の厚みを極力抑え、画素の開口領域において光の透過率を十分高めることができる。また、付記2の構成によれば、第1ダミー画素電極層と絶縁層との隙間にイオン性不純物を捕捉し、イオン性不純物の拡散に起因する輝点や表示不良の発生を防止することができる。
【0147】
(付記3)前記画素電極及び前記ダミー画素電極と平面視において重なる配向膜を有し、前記第1ダミー画素電極層の前記第2導電部材と平面視で重ならない部分と前記絶縁層との間の隙間は、前記配向膜の膜厚よりも大きい、付記1又は付記2の電気光学装置。
【0148】
付記3の構成によれば、画素と配向膜との電位差を十分確保することができる。
【0149】
(付記4)前記画素電極と前記ダミー画素電極とは、平面視したときの形状が互いに異なる、付記1から付記3の何れかの電気光学装置。
【0150】
付記4の構成によれば、画素電極とダミー画素電極との重なりによる自由電子の揺動を抑えることができる。
【0151】
(付記5)平面視において、前記第1ダミー画素電極層は、前記第1画素電極層よりも大きい、付記1から付記4の何れかの電気光学装置。
【0152】
付記5の構成によれば、平面視において、第1ダミー画素電極層と絶縁層との隙間を形成する領域を確保し易く、イオン性不純物の隙間への捕捉率を向上させることができる。
【0153】
(付記6)前記基板の厚み方向において、前記第2画素電極層の幅は、前記第1画素電極層の1/5以下であり、前記第2ダミー画素電極層の幅は、前記第1ダミー画素電極層の1/5以下である、付記1の電気光学装置。
【0154】
付記6の構成によれば、画素の開口領域に第1画素電極層よりも十分薄い第2画素電極層を設け、開口領域における光の透過率を向上させることができる。また、付記6の構成によれば、第1ダミー画素電極層と絶縁層との隙間の上方に第1ダミー画素電極層よりも十分薄い第2ダミー画素電極層を設け、隙間の上方のダミー画素電極の厚みが過度に大きくせずに済み、隙間を安定して保持することができる。
【0155】
(付記7)前記基板の厚み方向において、前記第2画素電極層の幅は、前記第1画素電極層の1/10以下であり、前記第2ダミー画素電極層の幅は、前記第1ダミー画素電極層の1/10以下である、付記6の電気光学装置。
【0156】
付記7の構成によれば、開口領域における光の透過率をより一層向上させ、第1ダミー画素電極層と絶縁層との隙間を安定して保持することができる。
【0157】
(付記8)付記1から付記7の何れか電気光学装置を備える、電子機器。
【0158】
付記8の構成によれば、光変調装置から射出される色光の光量を大きくするとともに、表示不良の発生を防止することができる。
【符号の説明】
【0159】
11…画素電極、15…ダミー画素電極、76…第6層間絶縁層(絶縁層)、83…第3中継電極(第1導電部材、第2導電部材)、100…液晶装置(電気光学装置)、111…素子基板(基板)、1000…プロジェクター(電子機器)、P…画素、DP…ダミー画素。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図16C
図16D
図17A
図17B
図17C
図18A
図18B
図18C
図18D
図19A
図19B
図20A
図20B
図21A
図21B
図22A
図22B
図23
図24