(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158799
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】生活インフラトリアージシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20240101AFI20241031BHJP
【FI】
G06Q50/26 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074329
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】303046244
【氏名又は名称】旭化成ホームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100189337
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 龍
(72)【発明者】
【氏名】青山 元
(72)【発明者】
【氏名】松本 武
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC35
5L050CC35
(57)【要約】
【課題】住宅の住人に対する災害対応を迅速化する。
【解決手段】生活インフラトリアージシステムは、住宅に設置され、少なくとも電気及びガスのいずれかを含む生活インフラの使用量を計測する生活インフラメーターから受信された、前記生活インフラの使用量を示す生活インフラ使用量データを取得する生活インフラ使用量データ取得部と、前記生活インフラ使用量データの受信状況及び前記生活インフラ使用量データの大きさに基づいて、前記住宅の前記生活インフラまたは住人に対するトリアージを示す生活インフラトリアージデータを提示する生活インフラトリアージデータ提示部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅に設置され、少なくとも電気及びガスのいずれかを含む生活インフラの使用量を計測する生活インフラメーターから受信された、前記生活インフラの使用量を示す生活インフラ使用量データを取得する生活インフラ使用量データ取得部と、
前記生活インフラ使用量データの受信状況及び前記生活インフラ使用量データの大きさに基づいて、前記住宅の前記生活インフラまたは住人に対するトリアージを示す生活インフラトリアージデータを提示する生活インフラトリアージデータ提示部と、
を備える生活インフラトリアージシステム。
【請求項2】
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記生活インフラ使用量データが前記生活インフラメーターから受信できない状況の場合に、最も優先度が高いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する
請求項1に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項3】
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記生活インフラ使用量データが前記生活インフラメーターからデータを受信できる状況の場合に、前記生活インフラ使用量データに応じた優先度を示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する
請求項1に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項4】
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量未満を示す場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示し、
前記生活インフラ使用量データが前記予め定められた使用量以上を示す場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する
請求項3に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項5】
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記生活インフラ使用量データが相対的に低い程に優先度が高く、前記生活インフラ使用量データが相対的に高い程に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する
請求項3に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項6】
前記住宅の住人構成を示す住人構成データを取得する住人構成データ取得部をさらに備え、
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記生活インフラ使用量データ及び住人構成データに基づいて、前記生活インフラトリアージデータを提示する
請求項1に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項7】
前記住人構成データは、前記住人の数を含み、
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量を示し、前記住人の数が予め定められた数未満の場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示し、
前記生活インフラ使用量データが前記予め定められた使用量を示し、前記住人の数が前記予め定められた数以上の場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する
請求項6に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項8】
前記住人構成データは、前記住人の数を含み、
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量を示す場合に、前記住人の数が相対的に低い程に優先度が高く、前記住人の数が相対的に高い程に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する
請求項6に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項9】
前記住人構成データは、前記住人の年齢を含み、
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量を示し、前記住人の年齢が予め定められた数未満の場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示し、
前記生活インフラ使用量データが前記予め定められた使用量を示し、前記住人の年齢が前記予め定められた数以上の場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する
請求項6に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項10】
前記住人構成データは、前記住人の年齢を含み、
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量を示す場合に、前記住人の年齢が相対的に高い程に優先度が高く、前記住人の年齢が相対的に低い程に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する
請求項6に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項11】
前記住人構成データは、前記住人の健康状態を含み、
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量を示す場合に、前記住人の健康状態が相対的に悪い程に優先度が高く、前記住人の健康状態が相対的に良い程に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する
請求項6に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項12】
前記生活インフラ使用量データ取得部は、
予め定められた間隔で受信された前記生活インフラ使用量データを取得し、
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
複数の前記生活インフラ使用量データに基づいて、前記生活インフラトリアージデータを提示する
請求項1に記載の生活インフラトリアージシステム。
【請求項13】
前記住宅の場所を示す場所データを取得する場所データ取得部と、
複数の住宅に各々対応する複数の前記場所データに基づいて、前記複数の住宅の距離を算出する距離算出部と、
をさらに備え、
前記生活インフラトリアージデータ提示部は、
前記複数の住宅に各々対応する複数の前記生活インフラ使用量データと、前記距離算出部の算出結果とに基づいて、前記複数の住宅の少なくとも2以上の住宅についてまとめて前記生活インフラトリアージデータを提示する
請求項1に記載の生活インフラトリアージシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生活インフラトリアージシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、災害発生時には同時に多数の住宅に被害が発生して、救助や安否確認のための資源(特に人的資源)が不足することから、その対応に優先度をつけること(いわゆるトリアージを行うこと)が好ましい。
これに関して、従来、災害発生時に携帯端末装置などを利用して情報共有する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来技術においては、住宅の住人が携帯端末装置を操作しなければならず、操作に慣れてない住人からの情報が十分に取得できず、住宅の住人に対する災害対応を迅速化できないという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、住宅の住人に対する災害対応を迅速化できる生活インフラトリアージシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、住宅に設置され、少なくとも電気及びガスのいずれかを含む生活インフラの使用量を計測する生活インフラメーターから受信された、前記生活インフラの使用量を示す生活インフラ使用量データを取得する生活インフラ使用量データ取得部と、前記生活インフラ使用量データの受信状況及び前記生活インフラ使用量データの大きさに基づいて、前記住宅の前記生活インフラまたは住人に対するトリアージを示す生活インフラトリアージデータを提示する生活インフラトリアージデータ提示部と、を備える生活インフラトリアージシステムである。
【0007】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記生活インフラ使用量データが前記生活インフラメーターから受信できない状況の場合に、最も優先度が高いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する。
【0008】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記生活インフラ使用量データが前記生活インフラメーターからデータを受信できる状況の場合に、前記生活インフラ使用量データに応じた優先度を示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する。
【0009】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量未満を示す場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示し、前記生活インフラ使用量データが前記予め定められた使用量以上を示す場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する。
【0010】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記生活インフラ使用量データが相対的に低い程に優先度が高く、前記生活インフラ使用量データが相対的に高い程に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する。
【0011】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記住宅の住人構成を示す住人構成データを取得する住人構成データ取得部をさらに備え、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記生活インフラ使用量データ及び住人構成データに基づいて、前記生活インフラトリアージデータを提示する。
【0012】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記住人構成データは、前記住人の数を含み、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量を示し、前記住人の数が予め定められた数未満の場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示し、前記生活インフラ使用量データが前記予め定められた使用量を示し、前記住人の数が前記予め定められた数以上の場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する。
【0013】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記住人構成データは、前記住人の数を含み、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量を示す場合に、前記住人の数が相対的に低い程に優先度が高く、前記住人の数が相対的に高い程に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する。
【0014】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記住人構成データは、前記住人の年齢を含み、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量を示し、前記住人の年齢が予め定められた数未満の場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示し、前記生活インフラ使用量データが前記予め定められた使用量を示し、前記住人の年齢が前記予め定められた数以上の場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する。
【0015】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記住人構成データは、前記住人の年齢を含み、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量を示す場合に、前記住人の年齢が相対的に高い程に優先度が高く、前記住人の年齢が相対的に低い程に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する。
【0016】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記住人構成データは、前記住人の健康状態を含み、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記生活インフラ使用量データが予め定められた使用量を示す場合に、前記住人の健康状態が相対的に悪い程に優先度が高く、前記住人の健康状態が相対的に良い程に優先度が低いことを示すデータを前記生活インフラトリアージデータとして提示する。
【0017】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記生活インフラ使用量データ取得部は、予め定められた間隔で受信された前記生活インフラ使用量データを取得し、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、複数の前記生活インフラ使用量データに基づいて、前記生活インフラトリアージデータを提示する。
【0018】
また、本発明の一実施形態は、上述の生活インフラトリアージシステムにおいて、前記住宅の場所を示す場所データを取得する場所データ取得部と、複数の住宅に各々対応する複数の前記場所データに基づいて、前記複数の住宅の距離を算出する距離算出部と、をさらに備え、前記生活インフラトリアージデータ提示部は、前記複数の住宅に各々対応する複数の前記生活インフラ使用量データと、前記距離算出部の算出結果とに基づいて、前記複数の住宅の少なくとも2以上の住宅についてまとめて前記生活インフラトリアージデータを提示する。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、住宅の住人に対する災害対応を迅速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本実施形態の生活インフラトリアージシステムの一例を示す図である。
【
図2】本実施形態の生活インフラ使用量データの構成の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態の住宅別電気使用量データの構成の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態の住人構成データの構成の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態の場所データの構成の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態のトリアージ判定装置の動作の流れの一例を示す図である。
【
図7A】本実施形態のトリアージ判定の動作の流れの一部の例を示す図である。
【
図7B】本実施形態のトリアージ判定の動作の流れの他の一部の例を示す図である。
【
図8】本実施形態の判定基準テーブルの一例を示す図である。
【
図9】本実施形態のトリアージ判定結果の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態の表示装置に表示される画像の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態の距離算出部による距離算出の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態の生活インフラトリアージシステム1の一例を示す図である。生活インフラトリアージシステム1は、災害などが発生した場合の住宅2の被災状況を把握し、住宅2ごとの対応の優先度を判定する。
【0022】
住宅2には、生活インフラメーター201が備えられている。生活インフラメーター201は、いわゆるスマートメーターであり、電気やガス、水道などの生活インフラについて、設置された住宅2における使用量を計測する。生活インフラメーター201とは、住宅2に設置され、少なくとも電気及びガスのいずれかを含む生活インフラの使用量を計測する。さらに、生活インフラには水道が含まれていてよい。
【0023】
本実施形態の一例では、生活インフラトリアージシステム1は、住宅2-1から住宅2-n(nは自然数。)のn件の住宅2から、生活インフラの使用量を取得する。
【0024】
生活インフラトリアージシステム1は、トリアージ判定装置10と、表示装置20と、生活インフラ使用量データベース30と、住人構成データベース40と、場所データベース50とを備える。
【0025】
生活インフラ使用量データベース30には、生活インフラ使用量データ301が記憶される。生活インフラ使用量データ301とは、住宅2の生活インフラメーター201から受信された、当該住宅2における生活インフラの使用量を示すデータである。生活インフラ使用量データ301の一例を
図2に示す。
【0026】
図2は、本実施形態の生活インフラ使用量データ301の構成の一例を示す図である。生活インフラ使用量データ301は、住宅IDと、電気使用量データIDと、ガス使用量データIDと、水道使用量データIDとが互いに対応付けられている。
【0027】
住宅IDとは、住宅2ごとに割り当てられた固有の識別情報である。同図に示す一例では、住宅ID(001)は、住宅2-1を示す。以下同様にして、住宅ID(002)は住宅2-2を、住宅ID(003)は住宅2-3を、それぞれ示す。
【0028】
電気使用量データIDとは、生活インフラ使用量データ301のうち、住宅2の電気使用量データに割り当てられた固有の識別情報である。ガスデータIDとは、生活インフラ使用量データ301のうち、住宅2のガス使用量データに割り当てられた固有の識別情報である。水道使用量データIDとは、生活インフラ使用量データ301のうち、住宅2の水道使用量データに割り当てられた固有の識別情報である。
【0029】
本実施形態の一例では、各住宅2の生活インフラメーター201は、所定の時間間隔(例えば、30分間隔)で、住宅2の住宅IDと、住宅2の生活インフラ使用量(電気使用量、ガス使用量、および水道使用量)とを生活インフラ使用量データベース30に対して送信する。
生活インフラ使用量データベース30には、生活インフラメーター201から受信した住宅IDと、住宅2の生活インフラ使用量とが、住宅2ごとに対応付けられて記憶される。
なお、以下の説明では、生活インフラ使用量の一例として電気使用量について説明する。生活インフラトリアージシステム1におけるガス使用量および水道使用量の利用形態は電気使用量と同様であるため、ガス使用量および水道使用量についての説明は省略する。
【0030】
図3は、本実施形態の住宅別電気使用量データ302の構成の一例を示す図である。同図には、住宅2-1のある年の1月22日から1月28日までの1週間の電気使用量のうち、午後(12:00から23:30)の住宅別電気使用量データ302を、一例として示している。
図2に示したように、住宅2-1の住宅別電気使用量データ302には、電気使用量データID(E001)が割り当てられている。すなわち、
図3に示す住宅別電気使用量データ302は、住宅ID(001)である住宅2-1の住宅別電気使用量データ302を示している。
【0031】
なお、上述した電気使用量データID(E001)と同様に、
図2に示したそれぞれの電気使用量データIDについて、それぞれの住宅2のインフラ使用状況に応じた住宅別電気使用量データ302が対応付けられている。これら電気使用量データID(E001)以外の電気使用量データIDが割り当てられた住宅別電気使用量データ302については、説明を省略する。
【0032】
図1に戻り、住人構成データベース40には、住人構成データ401が記憶される。住人構成データ401とは、住宅2の住人の人数や年齢などの構成を示す情報である。住人構成データ401の一例を
図4に示す。
【0033】
図4は、本実施形態の住人構成データ401の構成の一例を示す図である。住人構成データ401は、住宅IDと、人数と、年齢とが互いに対応付けられている。
住宅IDとは、住宅2ごとに割り当てられた固有の識別情報である。
人数とは、当該住宅2の住人の人数を示す情報である。年齢とは、当該住宅2の住人ごとの年齢を示す情報である。生活インフラトリアージシステム1は、住人構成データ401の人数および年齢を取得することにより、当該住宅2の住人の構成を判定することができる。住人の構成とは、例えば、住宅2に高齢者や乳幼児がいるかいないか、一人暮らしであるか否かなどである。
【0034】
本実施形態の一例では、住人構成データ401は、住宅2の販売時、住宅2への電力供給契約時、または、住宅2に対するアフターサービスの提供時などにおいて、住宅2の住人から取得され、住人構成データベース40に記憶される。
【0035】
図1に戻り、場所データベース50には、場所データ501が記憶される。場所データ501とは、住宅2の場所(例えば、住所や緯度経度)を示す情報である。場所データ501の一例を
図5に示す。
【0036】
図5は、本実施形態の場所データ501の構成の一例を示す図である。場所データ501は、住宅IDと、住宅2の住所とが互いに対応付けられている。
【0037】
なお、本実施形態の一例では、同一の住宅2について、生活インフラ使用量データ301の住宅IDと、住人構成データ401の住宅IDと、場所データ501の住宅IDとが互いに一致するように、住宅IDが割り当てられている。したがって、生活インフラトリアージシステム1は、住宅IDによって、生活インフラ使用量データ301と、住人構成データ401と、場所データ501とを、住宅2ごとに対応付けることができる。
【0038】
また、本実施形態では、住人構成データベース40と場所データベース50とが別々のデータベースとして構築されている場合を一例として説明したが、これに限られない。住人構成データベース40と、場所データベース50とは、1つのデータベースとして構築されていてもよい。
【0039】
[トリアージ判定装置10の機能構成]
図1に戻り、トリアージ判定装置10は、制御部100と記憶部170とを備えている。記憶部170は、例えばハードディスクドライブや不揮発メモリなどの不揮発性の記憶装置を備えており、トリアージ判定装置10において使用される各種のプログラムやデータを記憶する。制御部100は、CPU(中央演算処理装置)を備えており、記憶部170に記憶されているプログラムによって種々の機能を提供する。
【0040】
制御部100は、その機能部として、生活インフラ使用量データ取得部110と、住人構成データ取得部120と、場所データ取得部130と、距離算出部140と、トリアージ判定部150と、生活インフラトリアージデータ提示部160とを備える。
【0041】
生活インフラ使用量データ取得部110は、生活インフラ使用量データベース30から生活インフラ使用量データ301を取得する。上述したように、生活インフラ使用量データベース30には、住宅2ごとに生活インフラメーター201から受信された生活インフラ使用量データ301が記憶されている。すなわち、生活インフラ使用量データ取得部110は、住宅2に設置され、少なくとも電気及びガスのいずれかを含む生活インフラの使用量を計測する生活インフラメーター201から受信された、生活インフラの使用量を示す生活インフラ使用量データ301を取得する。
【0042】
上述したように、各住宅2の生活インフラメーター201は、所定の時間間隔(例えば、30分間隔)で、生活インフラ使用量データ301を生活インフラ使用量データベース30に対して送信する。すなわち、生活インフラ使用量データ301は、予め定められた間隔で受信された情報である。生活インフラ使用量データ取得部110は、予め定められた間隔で受信された生活インフラ使用量データ301を取得する。
【0043】
ここで、生活インフラ使用量データ取得部110は、住宅2の生活インフラメーター201から生活インフラ使用量データ301を直接的に取得するのではなく、生活インフラ使用量データベース30を介して間接的に取得している。上述したように、生活インフラ使用量データベース30には、所定の時間間隔で受信された生活インフラ使用量データ301が時系列に記憶されている。生活インフラ使用量データ取得部110は、生活インフラ使用量データベース30を介して生活インフラ使用量データ301を取得することにより、ある時間幅を持った(例えば、過去1日分の)生活インフラ使用量データ301をまとめて取得することができる。
したがって、制御部100は、生活インフラ使用量データ301に対して時間軸に沿った統計処理(例えば、ある時間幅における平均値、中央値、最頻値、最小値、最大値、時間微分、時間積分などの演算)を行うことができる。
【0044】
住人構成データ取得部120は、住人構成データベース40から住人構成データ401を取得する。住人構成データ401とは、住宅2の住人構成を示す情報である。住人構成データ401は、住人の数を含んでいる。また、住人構成データ401は、住人の年齢を含んでいる。
すなわち、制御部100は、住宅2の住人構成を示す住人構成データ401を取得する住人構成データ取得部120を備える。
【0045】
場所データ取得部130は、場所データベース50から場所データ501を取得する。上述したように、場所データ501とは、住宅2の場所(住所や緯度経度)を示す情報である。すなわち、場所データ取得部130は、住宅2の場所を示す場所データ501を取得する。
距離算出部140は、複数の住宅2に各々対応する複数の場所データ501に基づいて、複数の住宅2の距離を算出する。
【0046】
トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ取得部110が取得する生活インフラ使用量データ301、住人構成データ取得部120が取得する住人構成データ401、距離算出部140が算出する住宅2の距離のうち、少なくとも1つに基づいて、住宅2の生活インフラまたは住人に対するトリアージ判定(以下、単にトリアージともいう。)を行う。トリアージ判定部150は、トリアージ判定の結果を示すトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)を生活インフラトリアージデータ提示部160に出力する。
【0047】
生活インフラトリアージデータ提示部160は、トリアージ判定部150によるトリアージ判定結果152を表示装置20に対して出力する。
【0048】
表示装置20は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどの据置型または携帯型のコンピュータ装置であり、種々の情報を利用者に提示する。本実施形態の表示装置20は、例えば、液晶ディスプレイを備えており、生活インフラトリアージデータ提示部160から出力されたトリアージ判定結果152を画像によって表示する。
なお、生活インフラトリアージシステム1において、表示装置20が画像を表示することによってトリアージ判定結果152を利用者に提示することとして説明するが、これに限られない。生活インフラトリアージシステム1は、例えば、紙にプリントアウトすることによってトリアージ判定結果152を提示してもよいし、画像に加えてまたは代えて、音、振動、光の明滅パターンなどによってトリアージ判定結果152を提示してもよい。
次に、
図6以降を参照して、トリアージ判定装置10の動作の流れの一例について説明する。
【0049】
[生活インフラトリアージシステム1の動作の流れ]
図6は、本実施形態のトリアージ判定装置10の動作の流れの一例を示す図である。
(ステップS10)生活インフラ使用量データ取得部110は、生活インフラ使用量データベース30から生活インフラ使用量データ301を取得する。この一例では、生活インフラ使用量データ取得部110は、住宅IDを指定して生活インフラ使用量データベース30を検索することにより、複数の住宅2のなかから1件の住宅2を選択して、当該住宅2の生活インフラ使用量データ301を取得する。
【0050】
なお、以下の説明では、生活インフラ使用量データ取得部110が住宅IDを指定した住宅2のことを「トリアージ判定対象の住宅2」または、単に「判定対象の住宅2」ともいう。すなわち、生活インフラ使用量データ取得部110は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301を取得する。
【0051】
また、トリアージ判定装置10は、判定対象の住宅2をトリアージ判定装置10の利用者が選定できるように構成されていてもよい。この場合、トリアージ判定装置10は、キーボードやタッチパネルなどの操作デバイス(不図示)を備えており、トリアージ判定装置10の利用者による判定対象の住宅2の選定操作を受け付ける。トリアージ判定装置10は、受け付けた選定操作に基づいて、判定対象の住宅2の住宅IDを指定する。
この場合、判定対象の住宅2の選定操作は、住宅2ごとに1件ずつ選定することでもよいし、特定のエリア(例えば、行政区画や地理的区画)に住所を有する住宅2をまとめて選定することでもよい。
【0052】
また、トリアージ判定装置10は、災害の発生を通知する外部システム(不図示)に接続されていてもよい。この場合、トリアージ判定装置10は、外部システムから災害の発生が通知されたことに応じて、ステップS10以下の動作を開始してもよい。
他の一例として、外部システムから災害発生エリア(例えば、行政区画や地理的区画)の情報が提供される場合がある。この場合には、トリアージ判定装置10は、外部システムから提供された災害発生エリアに住所を有する住宅2を、判定対象の住宅2として選定してもよい。
【0053】
また、外部システムから災害発生時刻の情報が提供される場合がある。この場合には、トリアージ判定装置10は、生活インフラ使用量データベース30に記憶されている生活インフラ使用量データ301のうち、外部システムから提供された災害発生時刻以降のデータを、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301として取得してもよい。
【0054】
(ステップS20)住人構成データ取得部120は、住人構成データベース40から住人構成データ401を取得する。この一例では、住人構成データ取得部120は、生活インフラ使用量データ取得部110が指定した住宅IDによって住人構成データベース40を検索することにより、複数の住宅2のなかから1件の住宅2を選択して、当該住宅2の住人構成データ401を取得する。すなわち、住人構成データ取得部120は、判定対象の住宅2の住人構成データ401を取得する。
【0055】
(ステップS30)場所データ取得部130は、場所データベース50から場所データ501を取得する。この一例では、場所データ取得部130は、生活インフラ使用量データ取得部110が指定した住宅IDによって場所データベース50を検索することにより、複数の住宅2のなかから1件の住宅2を選択して、当該住宅2の場所データ501を取得する。距離算出部140は、取得された場所データ501に基づいて、住宅2間の距離を算出する。
【0056】
(ステップS40)トリアージ判定部150は、トリアージ判定を行う。
(ステップS50)トリアージ判定部150は、複数ある判定対象の住宅2について、すべての判定対象の住宅2の判定が終了したか否かを判定する。トリアージ判定部150は、住宅2のうち、すべての判定対象の住宅2の判定が終了していないと判定した場合(ステップS50;NO)には、処理をステップS10に戻して、次の判定対象の住宅2の判定を行う。トリアージ判定部150は、すべての判定対象の住宅2の判定が終了したと判定した場合(ステップS50;YES)には、処理をステップS60に進める。
(ステップS60)トリアージ判定部150は、トリアージ判定結果152を生活インフラトリアージデータ提示部160に出力する。生活インフラトリアージデータ提示部160は、トリアージ判定結果152を表示装置20に対して出力することにより、判定結果を生活インフラトリアージシステム1の利用者に提示して、一連の動作を終了する。
【0057】
[トリアージ判定の動作の流れ]
ここで、上述したステップS40において、トリアージ判定部150が行うトリアージ判定の動作の流れについて、
図7(
図7Aおよび
図7B)を参照して説明する。
【0058】
図7Aは、本実施形態のトリアージ判定の動作の流れの一部の例を示す図である。
図7Bは、本実施形態のトリアージ判定の動作の流れの他の一部の例を示す図である。
トリアージ判定部150は、住宅2の状況に応じた緊急度と重要度との2段階でトリアージ判定する。
【0059】
[第1段階:緊急度の判定]
トリアージ判定部150は、住宅2について生活インフラ使用量データ取得部110が取得した生活インフラ使用量データ301に基づいて、判定対象の住宅2の緊急度を判定する。具体的な判定手順の一例について以下説明する。なお、以下の説明において、緊急度は、Sランク、Aランク、Bランク、Cランク、Dランクの5段階に分けられている。これら各緊急度ランクは、記載順に緊急度が下がり、Sランクが最も緊急度が高く、Dランクが最も緊急度が低い。
【0060】
(ステップS411)トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が取得できているか否かを判定する。
生活インフラ使用量データ301が取得できていない原因として、生活インフラメーター201が動作していないことが考えられる。一般に、生活インフラメーター201は、住宅2に供給されている電力によって動作する。したがって、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が取得できていないことは、判定対象の住宅2に電力が供給されていない可能性があることを示している。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が取得できていない場合には、判定対象の住宅2に電力が供給されておらず、対応の緊急度が高いと判定する。
【0061】
具体的には、トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が取得できていないと判定した場合(ステップS411;YES)には、処理をステップS412に進め、緊急度ランクをSランク(最も緊急度が高い)と判定する。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が取得できていると判定した場合(ステップS411;NO)には、処理をステップS421に進める。
【0062】
(ステップS421)トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301がゼロであるか否かを判定する。
生活インフラ使用量データ301がゼロである原因として、生活インフラメーター201は動作しているものの、生活に利用される電化製品が稼働していないことが考えられる。したがって、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301がゼロであることは、判定対象の住宅2において電力が使用できない状況であることや、判定対象の住宅2の住人が倒れるなどして活動できない状況であることを示している。
【0063】
なお、本実施形態でいう「生活インフラ使用量データ301がゼロ」とは、生活に利用される電化製品が稼働していないことを意味している。例えば、生活インフラメーター201の計測誤差や微量の漏電などによって、生活インフラ使用量データ301が完全にはゼロにならない場合もありうる。すなわち、「生活インフラ使用量データ301がゼロ」「生活インフラ使用量データ301がゼロ」には、上述のような生活インフラメーター201の計測誤差や微量の漏電などにより使用量が完全にゼロではなく、生活に利用される電化製品が稼働しない程度の使用量である場合も含まれる。
【0064】
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301がゼロであると判定した場合(ステップS421;YES)には、処理をステップS422に進め、緊急度ランクをAランク(緊急度が高い)と判定する。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301がゼロではないと判定した場合(ステップS421;NO)には、処理をステップS431に進める。
【0065】
(ステップS431)トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が、ある一日を通して異常(以下、終日異常という。)であるか否かを判定する。
ここで、生活インフラ使用量データ301が異常であるとは、判定対象の住宅2における生活インフラの使用量が、他の住宅2を含む標準的な使用量(例えば、全国的な平均値、判定対象の住宅2の住所のエリアにおける平均値など)や、判定対象の住宅2の標準的な使用量(例えば、過去の同月・同日・同時刻の使用量、所定期間の平均的な使用量など)と比較して、使用量に乖離がある場合をいう。
【0066】
生活インフラ使用量データ301が終日異常である原因として、生活に利用される電化製品が稼働しているものの、十分に利用できていないことが考えられる。
【0067】
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が終日異常であると判定した場合(ステップS431;YES)には、処理をステップS432に進め、緊急度ランクをBランク(緊急度が中程度である)と判定する。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が終日異常ではないと判定した場合(ステップS431;NO)には、処理をステップS441に進める。
【0068】
(ステップS441)トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が、ある一日のうち夜間のみが異常(以下、夜間異常という。)であるか否かを判定する。
【0069】
生活インフラ使用量データ301が夜間異常である原因として、生活に利用される電化製品のうち、夜間電力を利用する電化製品(例えば、電気温水器や蓄電装置)が稼働していないことが考えられる。
【0070】
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が夜間異常であると判定した場合(ステップS441;YES)には、処理をステップS442に進め、緊急度ランクをCランク(緊急度が低い)と判定する。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の生活インフラ使用量データ301が夜間異常ではないと判定した場合(ステップS441;NO)には、処理をステップS450に進め、緊急度ランクをDランク(緊急度がない)と判定する。
【0071】
以上説明したように、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301の受信状況及び生活インフラ使用量データ301の大きさに基づいて、住宅2の生活インフラまたは住人に対するトリアージを示すトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)を生成する。生活インフラトリアージデータ提示部160は、トリアージ判定部150が生成したトリアージ判定結果152を表示装置20に提示する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301の受信状況及び生活インフラ使用量データ301の大きさに基づいて、住宅2の生活インフラまたは住人に対するトリアージを示すトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)を提示する。
【0072】
また、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が生活インフラメーター201から受信できない状況の場合に、最も優先度が高い(例えば、緊急度がSランクである)ことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301が生活インフラメーター201から受信できない状況の場合に、最も優先度が高いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示する。
【0073】
また、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が生活インフラメーター201からデータを受信できる状況の場合に、生活インフラ使用量データ301に応じた優先度(例えば、緊急度がAランク~Dランク)を示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301が生活インフラメーター201からデータを受信できる状況の場合に、生活インフラ使用量データ301に応じた優先度を示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示する。
【0074】
また、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量未満(例えば、使用量がゼロであること)を示す場合に、相対的に優先度が高い(例えば、緊急度がAランクである)ことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)を生成する。トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量以上(例えば、使用量がゼロでなはいこと)を示す場合に、相対的に優先度が低い(例えば、緊急度がB~Dランクである)ことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量未満を示す場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示し、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量以上を示す場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示する。
【0075】
なお、トリアージ判定部150は、緊急度を、Sランク、Aランク、Bランク、Cランク、Dランクの5段階に分けて判定するとして説明したが、これに限られない。トリアージ判定部150は、各ランクをさらに細分化したランク(例えば、S1ランク、S2ランク…など)によって、緊急度を判定してもよい。
この場合、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が相対的に低い程に優先度が高く、生活インフラ使用量データ301が相対的に高い程に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成してもよい。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301が相対的に低い程に優先度が高く、生活インフラ使用量データ301が相対的に高い程に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示する。
【0076】
このように構成された、生活インフラトリアージシステム1によれば、災害の影響がより大きい住宅2の優先度(特に緊急度)をより高くしたトリアージ判定を行うことができる。したがって、生活インフラトリアージシステム1によれば、救助や安否確認のための人的・物的資源を災害の影響がより大きい住宅2に集中させることができるため、住宅の住人に対する災害対応を迅速化できる。
【0077】
[第2段階:重要度の判定]
トリアージ判定部150は、住宅2について住人構成データ取得部120が取得した住人構成データ401に基づいて、判定対象の住宅2の重要度を判定する。具体的な判定手順の一例について以下説明する。なお、以下の説明において、重要度は、+++ランク、++ランク、+ランク、標準ランク(+なしランク)の4段階に分けられている。これら各重要度ランクは、記載順に重要度が下がり、+++ランクが最も重要度が高く、標準ランク(+なしランク)が最も重要度が低い。
【0078】
(ステップS461)トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の住人が高齢者かつ一人暮らしであるか否かを判定する。
一般に、高齢者一人暮らしの住宅2では、他の住人構成の住宅2に比べて災害発生時に生活が困難になる程度が高いと考えられる。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の住人が高齢者かつ一人暮らしであると判定した場合(ステップS461;YES)には、処理をステップS462に進め、重要度ランクを+++ランク(最も重要度が高い)と判定する。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の住人が高齢者かつ一人暮らしでないと判定した場合(ステップS461;NO)には、処理をステップS471に進める。
【0079】
(ステップS471)トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の住人が高齢者のみ、または一人暮らしであるか否かを判定する。
一般に、高齢者のみの住宅2、または一人暮らしの住宅2では、高齢者かつ一人暮らしの住宅2に比べれば災害発生時の生活困難の程度は低いものの、他の住人構成の住宅2に比べて生活困難の程度が高いと考えられる。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の住人が高齢者のみ、または一人暮らしであると判定した場合(ステップS471;YES)には、処理をステップS472に進め、重要度ランクを++ランク(重要度が高い)と判定する。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の住人が高齢者のみではなく、かつ一人暮らしでもないと判定した場合(ステップS471;NO)には、処理をステップS481に進める。
【0080】
(ステップS481)トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の住人に高齢者が含まれる、または乳幼児が含まれるか否かを判定する。
一般に、住人に高齢者が含まれる住宅2、または住人に乳幼児が含まれる住宅2では、上述した高齢者のみあるいは一人暮らしの住宅2に比べれば災害発生時の生活困難の程度は低いものの、他の住人構成の住宅2に比べて生活困難の程度が高いと考えられる。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の住人に高齢者が含まれる、または乳幼児が含まれると判定した場合(ステップS481;YES)には、処理をステップS482に進め、重要度ランクを+ランク(重要度がやや高い)と判定する。
トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2の住人に高齢者と乳幼児とのいずれもふくまれないと判定した場合(ステップS481;NO)には、処理をステップS490に進め、重要度ランクを標準ランク(重要度が高くない)と判定する。
【0081】
図8は、本実施形態の判定基準テーブル151の一例を示す図である。判定基準テーブル151とは、上述したステップS411からステップS490の各ステップにおいて判定された緊急度の判定結果と、重要度の判定結果との組み合わせを示したものである。トリアージ判定部150は、判定対象の住宅2について、緊急度の判定結果と、重要度の判定結果とを組み合わせることにより、トリアージ判定結果152を生成する。
【0082】
図9は、本実施形態のトリアージ判定結果152の一例を示す図である。トリアージ判定結果152とは、判定対象の住宅2ごとに、住宅IDと、住人の人数と、住人の年齢と、生活インフラ使用量データ301の判定状況と、優先度の判定結果と、対応内容とが互いに対応付けられたデータである。
ここで、対応内容とは、生活インフラトリアージシステム1の利用者が行うべき内容として、トリアージの優先度に応じて予め定められている情報である。生活インフラトリアージシステム1の利用者とは、例えば、住宅2の販売事業者や住宅2のアフターサービス事業者などの担当者のうち、災害時に住宅2の住人に対して災害ケア対応を行う担当者である。対応内容は、緊急・当日・後日、などの行動タイミングと、訪問・修理手配・事前連絡の有無、などの行動内容とが組み合わされて、優先度に対応付けられている。例えば、優先度S+++の住宅2には、行動タイミングとして「緊急」が、行動内容として「訪問」が対応付けられている。
【0083】
以上説明したように、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301及び住人構成データ401に基づいて、トリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)を生成する。生活インフラトリアージデータ提示部160は、トリアージ判定部150が生成したトリアージ判定結果152を表示装置20に提示する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301及び住人構成データ401に基づいて、トリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)を提示する。
【0084】
また、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量(例えば、ゼロ、またはゼロより大きい)を示し、住人の数が予め定められた数未満(例えば、一人暮らし)の場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成する。トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量(例えば、ゼロ、またはゼロより大きい)を示し、住人の数が予め定められた数以上の(例えば、一人暮らしではない)場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示し、住人の数が予め定められた数未満の場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示し、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示し、住人の数が予め定められた数以上の場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示する。
【0085】
なお、トリアージ判定部150は、重要度を、+++ランク、++ランク、+ランク、+なしランクの4段階に分けて判定するとして説明したが、これに限られない。トリアージ判定部150は、各ランクをさらに細分化したランクによって、重要度を判定してもよい。
この場合、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示す場合に、住人の数が相対的に低い程に優先度が高く、住人の数が相対的に高い程に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示す場合に、住人の数が相対的に低い程に優先度が高く、住人の数が相対的に高い程に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示する。
【0086】
また、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示し、住人の年齢が予め定められた数未満の場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成する。トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示し、住人の年齢が予め定められた数以上の場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示し、住人の年齢が予め定められた数未満の場合に、相対的に優先度が高いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示し、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示し、住人の年齢が予め定められた数以上の場合に、相対的に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示する。
【0087】
また、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示す場合に、住人の年齢が相対的に高い程に優先度が高く、住人の年齢が相対的に低い程に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示す場合に、住人の年齢が相対的に高い程に優先度が高く、住人の年齢が相対的に低い程に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示する。
【0088】
また、トリアージ判定部150は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示す場合に、住人の健康状態が相対的に悪い程に優先度が高く、住人の健康状態が相対的に良い程に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として生成する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、生活インフラ使用量データ301が予め定められた使用量を示す場合に、住人の健康状態が相対的に悪い程に優先度が高く、住人の健康状態が相対的に良い程に優先度が低いことを示すデータをトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)として提示する。
ここで、住人の健康状態には、歩行の困難度、寝たきり状態であるか否か、服薬の頻度、定期的な通院の要否、通院の頻度、要介護度などが含まれる。
【0089】
また、トリアージ判定部150は、予め定められた間隔で受信された複数の生活インフラ使用量データ301に基づいて、トリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)を生成する。
換言すれば、生活インフラトリアージデータ提示部160は、複数の生活インフラ使用量データ301に基づいて、トリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)を提示する。
【0090】
このように構成された、生活インフラトリアージシステム1によれば、災害の影響がより大きい住宅2の優先度(特に重要度)をより高くしたトリアージ判定を行うことができる。したがって、生活インフラトリアージシステム1によれば、救助や安否確認のための人的・物的資源を災害の影響がより大きい住宅2に集中させることができるため、住宅の住人に対する災害対応を迅速化できる。
【0091】
また、本実施形態の生活インフラトリアージシステム1によれば、緊急度が相対的に低い(例えば、Cランク)と判定された住宅2について、当該住宅2の重要度が相対的に高い(例えば、+ランク)と判定されたのであれば、当該住宅2に連絡を行って、後日、災害対応(例えば、故障した設備機器の修理)を行うべきであることを提示することができる。例えば、被災によって電気温水器などの設備機器が故障した住宅2が広範囲にわたる場合には、緊急度が低いものの、後日、住宅2の販売事業者や住宅2のアフターサービス事業者に対して、住人からの修理依頼が殺到することが想定される。このような場合において、本実施形態の生活インフラトリアージシステム1によれば、住宅2の販売事業者や住宅2のアフターサービス事業者側から、住宅2の住人に対して連絡をするなど先手を打った対応が可能になり、救助や安否確認のための人的・物的資源を効率的に配置することができる。
【0092】
なお、この一例では、トリアージ判定部150は、緊急度を判定したのちに重要度を判定しているが、これに限られない。例えば、トリアージ判定部150は、重要度を判定したのちに緊急度を判定してもよい。
また、この一例では、トリアージ判定部150は、緊急度と重要度とを組み合わせてトリアージ判定をしているが、これに限られない。例えば、トリアージ判定部150は、重要度の判定を行わずに、緊急度の判定結果をトリアージ判定結果152としてもよい。
【0093】
トリアージ判定部150は、生成したトリアージ判定結果152を生活インフラトリアージデータ提示部160に出力する。
生活インフラトリアージデータ提示部160は、生成されたトリアージ判定結果152を表示装置20に出力する。
【0094】
図10は、本実施形態の表示装置20に表示される画像の一例を示す図である。表示装置20は、液晶ディスプレイなどの表示部21を備えている。表示装置20は、生活インフラトリアージデータ提示部160が出力したトリアージ判定結果152に基づいて、表示部21にトリアージの結果を示す画像(トリアージ結果画像)を提示する。
【0095】
なお、表示装置20は、表示装置20にインストールされているアプリケーションソフトウエアの動作に基づいて、トリアージ判定装置10から取得したトリアージ判定結果152を加工することにより、種々の内容のトリアージ結果画像を生成してもよい。すなわち、表示装置20は、生活インフラトリアージデータ提示部160が出力したトリアージ判定結果152に基づいて、表示部21に表示すべき画像を生成する。
【0096】
一例として、表示装置20は、トリアージ判定結果152が示す優先度に基づいてトリアージ判定結果152を並べ替えることにより、同一の優先度を住宅2をグループ化したトリアージ結果画像を生成してもよい。
【0097】
また、場所データ501に基づく住宅2の住所を示す情報が、トリアージ判定結果152に含まれていてもよい。この場合には、表示装置20は、トリアージ判定結果152を、住宅2の住所ごと(例えば、行政区画や地理区画ごと)にグループ化したトリアージ結果画像を生成してもよい。
【0098】
[変形例]
生活インフラトリアージデータ提示部160は、複数の住宅2に各々対応する複数の生活インフラ使用量データ301と、距離算出部140の算出結果とに基づいて、複数の住宅2の少なくとも2以上の住宅2についてまとめてトリアージ判定結果152(生活インフラトリアージデータ)を提示してもよい。
上述したように、距離算出部140は、住宅2の場所を示す場所データ501を取得する場所データ取得部130と、複数の住宅2に各々対応する複数の場所データ501に基づいて、複数の住宅2の距離を算出する。この住宅2の距離の算出の一例について
図11を参照して説明する。
【0099】
図11は、本実施形態の距離算出部140による距離算出の一例を示す図である。場所データ501には、住宅2の場所(住所または、緯度経度)を示す情報が含まれている。距離算出部140は、場所データ501に含まれる住宅2の場所に基づいて、住宅2どうしの距離を算出する。例えば、距離算出部140は、住宅2-11と住宅2-12との間の距離D1112を算出する。同様にして、距離算出部140は、エリアAR1にある住宅2-11~住宅2-14について、距離D1113、距離D1114、距離D1213、距離D1214および距離D1314を算出する。
また、距離算出部140は、エリアAR2にある住宅2-21~住宅2-24について、距離D2122、距離D2123、距離D2124、距離D2223、距離D2224および距離D2324を算出する。
さらに、距離算出部140は、エリアAR1にある住宅2-11~住宅2-14と、エリアAR2にある住宅2-21~住宅2-24との間の距離についても算出する。なお、同図では、住宅2-14と住宅2-21との間の距離D1421のみを示し、他の距離(例えば、距離D1121など)の記載は省略している。
【0100】
ここで、距離算出部140が算出した住宅2-11と住宅2-14との間の距離D1114と、住宅2-14と住宅2-21との間の距離D1421とを比較すると、距離D1114の方が近い。
このように距離算出部140が算出した住宅2どうしの距離に基づけば、生活インフラ使用量データ301に異常が生じている住宅2(つまり、被災したと推定される住宅2)が集中しているエリア(例えば、エリアAR1)を把握することができる。
トリアージ判定部150は、距離算出部140が算出した住宅2どうしの距離に基づいて、住宅2が集中しているエリアを判定し、エリアごとに、複数の住宅2をまとめたトリアージ判定結果152を生成する。
このように構成された、生活インフラトリアージシステム1によれば、被害が集中しているエリアの優先度をより高くしたトリアージ判定を行うことができる。したがって、生活インフラトリアージシステム1によれば、救助や安否確認のための人的・物的資源を被害の大きいエリアに集中させることができるため、住宅の住人に対する災害対応を迅速化できる。
【0101】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上述した各実施形態に記載の構成を組み合わせてもよい。
【0102】
なお、上記の実施形態における各装置が備える各部は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびマイクロプロセッサにより実現させるものであってもよい。
【0103】
なお、各装置が備える各部は、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、各装置が備える各部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0104】
また、各装置が備える各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、制御部が備える各部による処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0105】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0106】
1…生活インフラトリアージシステム、2…住宅、10…トリアージ判定装置、100…制御部、110…生活インフラ使用量データ取得部、120…住人構成データ取得部、130…場所データ取得部、140…距離算出部、150…トリアージ判定部、160…生活インフラトリアージデータ提示部、20…表示装置、21…表示部、30…生活インフラ使用量データベース、40…住人構成データベース、50…場所データベース、141…判定基準テーブル、142…トリアージ判定結果、201…生活インフラメーター、301…生活インフラ使用量データ、302…住宅別電気使用量データ、401…住人構成データ、501…場所データ