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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158817
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】車載機器の操作装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20241031BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
G06F3/0484
B60R16/02 630L
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074369
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】長越 崇
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA02
5E555AA12
5E555AA22
5E555AA25
5E555AA28
5E555BA04
5E555BA23
5E555BB04
5E555BC01
5E555CA12
5E555CB14
5E555CB16
5E555CB19
5E555CB33
5E555CB40
5E555CB55
5E555DB20
5E555DB22
5E555DB53
5E555DC10
5E555DC13
5E555DC35
5E555DC36
5E555DC37
5E555DC45
5E555DC84
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】乗員が操作対象の車載機器の可動部を直接見ることなしにその動作を確認できる車載機器の操作装置を提供する。
【解決手段】携帯端末20の操作部27、ディスプレイ26に表示された操作方向画像におけるタッチ操作の検出、または操作範囲画像におけるタッチ位置の変化に基づく移動量の検出を行う。コントローラ22は、操作方向画像におけるタッチ操作の検出、または移動量の検出に基づいて操作信号を生成する。通信モジュール29は、操作信号を車載機器の制御装置に送信する。コントローラ22は、操作方向画像におけるタッチ操作、または移動量の検出に基づいて、タッチ操作された操作方向画像、または操作範囲画像に関係づけられている車載機器における可動部画像を移動表示する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載機器の可動部を制御する制御装置に操作信号を送信する車載機器の操作装置であって、
前記車載機器の可動部画像を表示するとともに、前記車載機器の可動部の操作方向画像、及び前記可動部の操作範囲画像の少なくとも一つを表示する表示部と、前記表示部に表示された前記操作方向画像におけるタッチ操作、及び前記操作範囲画像におけるタッチ位置の変化に基づく移動量の検出のいずれか1つを行うタッチ検出部と、前記操作方向画像におけるタッチ操作の検出、または前記移動量の検出に基づいて前記操作信号を生成する操作信号生成部と、前記操作信号を前記車載機器の制御装置に送信する送信部と、前記操作方向画像におけるタッチ操作、前記移動量の検出に基づいて、タッチ操作された前記操作方向画像、前記操作範囲画像に関係づけられている車載機器における前記可動部画像を移動表示する表示制御部を備えた車載機器の操作装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記車載機器の制御装置の前記可動部に対する制御による移動と同期して前記可動部画像を移動表示する請求項1に記載の車載機器の操作装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記可動部画像を移動表示する際に、移動表示前の可動部の画像の表示態様とは異なる表示態様で前記可動部画像を表示する請求項2に記載の車載機器の操作装置。
【請求項4】
前記表示部は、複数の車載機器の全部、または、いずれかの車載機器を選択する選択画像を表示し、
前記タッチ検出部は、前記選択画像に対するタッチ操作を検出可能とされているとともに、
前記表示制御部は、前記選択画像に対するタッチ操作があった場合に、前記表示部に操作対象候補の画像として前記車載機器の可動部画像を単数または複数表示させる請求項2または請求項3に記載の車載機器の操作装置。
【請求項5】
前記表示部に操作対象候補の画像として前記車載機器の画像を複数表示させる場合、前記表示部は、さらに、車両の左側に配置される車載機器の選択用であって、前記タッチ検出部がタッチ検出する第1選択領域、右側に配置される車載機器の選択用であって、前記タッチ検出部がタッチ検出する第2選択領域、及び前記左側及び右側に配置される両車載機器の同時選択用であって、前記タッチ検出部がタッチ検出する第3選択領域のうち、少なくとも第3選択領域を表示するとともに、第1から第3選択領域のいずれか1つがタッチ操作された際、前記タッチ操作された選択領域に関連付けられた車載機器の可動部の操作内容を特定する画像を、操作特定画像として表示し、また、前記操作信号生成部は、前記タッチ検出部がタッチ検出した選択領域に対応する車載機器を制御対象とする制御対象情報と、前記操作特定画像に予め関連付けられた操作情報を含む操作信号を生成し、前記送信部は、その操作信号を前記制御装置に送信する請求項4に記載の車載機器の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載機器の操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車載機器を可動して位置等の調整を行う場合、前記車載機器の操作装置を乗員が操作することにより行われている。例えば、特許文献1では、表示制御装置のディスプレイに操作対象の車載機器、例えば、シェードが表示されて、そのシェードの表示領域の下方に「CLOSE」ボタン及び「OPEN」ボタンを表示するようにしている。特許文献1の表示制御装置においては、この「CLOSE」ボタンがタッチ操作されると、シェードが閉じられるとともに、「OPEN」ボタンがタッチ操作されると、シェードが開けられることが示唆されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-66605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1では、ディスプレイで表示されているシェードは、単に操作対象の車載機器の車室内における位置関係を示すことが目的とされている。このため、上記「CLOSE」ボタン、または、「OPEN」ボタンが操作されても、そのボタンによる操作の結果が、シェードの画像変化としてディスプレイに表示されることはない。従って、乗員がシェードの動作確認をしたい場合、実際のシェード自体を直接見る必要がある。
【0005】
上記シェードのような可動部を有する車載機器の操作装置において、乗員が操作対象の車載機器の可動部の動作を確認したい場合、操作対象の車載機器の可動部を直接見ることなしにその動作を確認できることが望まれる。
【0006】
本発明の目的は、乗員が、操作対象の車載機器の可動部を直接見ることなしにその動作を確認できる車載機器の操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、本発明の車載機器の操作装置は、車載機器の可動部を制御する制御装置に操作信号を送信する車載機器の操作装置であって、前記車載機器の可動部画像を表示するとともに、前記車載機器の可動部の操作方向画像、及び前記可動部の操作範囲画像の少なくとも一つを表示する表示部と、前記表示部に表示された前記操作方向画像におけるタッチ操作、及び前記操作範囲画像におけるタッチ位置の変化に基づく移動量の検出のいずれか1つを行うタッチ検出部と、前記操作方向画像におけるタッチ操作の検出、または前記移動量の検出に基づいて前記操作信号を生成する操作信号生成部と、前記操作信号を前記車載機器の制御装置に送信する送信部と、前記操作方向画像におけるタッチ操作、前記移動量の検出に基づいて、タッチ操作された前記操作方向画像、前記操作範囲画像に関係づけられている車載機器における前記可動部画像を移動表示する表示制御部を備えている。
【0008】
これにより、タッチ検出部が、操作方向画像におけるタッチ操作、及び前記操作範囲画像におけるタッチ位置の変化に基づく移動量の検出のいずれか1つを行う。すると、送信部は、前記操作方向画像におけるタッチ操作の検出、または前記移動量の検出に基づく前記操作信号を送信部は制御装置に送信する。また、表示制御部は、前記操作方向画像におけるタッチ操作、または前記移動量の検出に基づいて、表示部における前記可動部画像を移動表示する。このため、乗員は操作対象の車載機器の動部の動作を確認したい場合、操作対象の可動部を直接見ることなしにその動作を表示部を見ることにより確認できる。
【0009】
また、前記表示制御部は、前記車載機器の制御装置の前記可動部に対する制御による移動と同期して前記可動部画像を移動表示するものとしてもよい。
これにより、可動部画像が操作対象の車載機器と同期して移動表示されるため、乗員は、移動表示される可動部画像によりリアルな操作感を得ることが可能となる。特に、操作対象の車載機器が乗員の視覚に入らない場合、この効果が大きい。
【0010】
また、前記表示制御部は、前記可動部画像を移動表示する際に、移動表示前の可動部の画像の表示態様とは異なる表示態様で前記可動部画像を表示するものとしてもよい。
これにより、可動部画像は移動表示前の表示態様と異なるため、操作対象の車載機器の可動部の可動部画像が目立つことにより、乗員が視認し易くなる。
【0011】
また、前記表示部は、複数の車載機器の全部、または、いずれかの車載機器を選択する選択画像を表示し、前記タッチ検出部は、前記選択画像に対するタッチ操作を検出可能とされているとともに、前記表示制御部は、前記選択画像に対するタッチ操作があった場合に、前記表示部に操作対象候補の画像として前記車載機器の可動部画像を単数または複数表示させるようにしてもよい。
【0012】
これにより、乗員がいずれかの車載機器を選択画像にタッチするとタッチ検出部はそのタッチ検出に基づいて、操作対象候補として、可動部画像を有する車載機器を単数または複数表示されるため、操作対象候補を絞ることができる。
【0013】
また、前記表示部に操作対象候補の画像として前記車載機器の画像を複数表示させる場合、前記表示部は、さらに、車両の左側に配置される車載機器の選択用であって、前記タッチ検出部がタッチ検出する第1選択領域、右側に配置される車載機器の選択用であって、前記タッチ検出部がタッチ検出する第2選択領域、及び前記左側及び右側に配置される両車載機器の同時選択用であって、前記タッチ検出部がタッチ検出する第3選択領域のうち、少なくとも第3選択領域を表示するとともに、第1から第3選択領域のいずれか1つがタッチ操作された際、前記タッチ操作された選択領域に関連付けられた車載機器の可動部の操作内容を特定する画像を、操作特定画像として表示し、また、前記操作信号生成部は、前記タッチ検出部がタッチ検出した選択領域に対応する車載機器を制御対象とする制御対象情報と、前記操作特定画像に予め関連付けられた操作情報を含む操作信号を生成し、前記送信部は、その操作信号を前記制御装置に送信するものである。
【0014】
この結果、車両の左右に配置される対の車載機器に対しても、乗員は操作対象の車載機器の可動部の動作を確認したい場合、操作対象の車載機器の可動部を直接見ることなしにその動作を、表示部を見ることにより確認できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、乗員が、操作対象の車載機器の可動部を直接見ることなしにその動作を確認できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態の車載機器制御システムの概略構成図である。
図2】一実施形態の要部の車載機器制御システムの概念図である。
図3】携帯端末20の電気ブロック図である。
図4】MM機器70の電気ブロック図である。
図5】一実施形態の車両の概要の説明図である。
図6】一実施形態のリアシートの概略斜視図である。
図7】一実施形態のサンルーフの概略斜視図である。
図8】(a)はシートを前後に移動操作する際の操作画面の説明図、(b)はシートバックの角度を操作する際の操作画面の説明図、(c)はシート座面を操作する際の操作画面の説明図である。
図9】(a)はオットマンを操作する際の操作画面の説明図、(b)は、ランバーサポートを操作する際の操作画面の説明図である。
図10】(a)は、サイドシェードの操作画面(選択画面)の説明図、(b)は、ルーフサンシェードの操作画面(選択画面)の説明図である。
図11】(a)、(b)は、左側のサイドシェードを個別操作する際の操作画面の説明図である。
図12】(a)、(b)は、右側のサイドシェードを個別操作する際の操作画面の説明図である。
図13】(a)は、左側のサイドシェードを一括操作する際の操作画面の説明図、(b)は、全サイドシェードを一括操作する際の操作画面の説明図である。
図14】(a)は、右側のサイドシェードを一括操作する際の操作画面の説明図、(b)は、左側のサイドシェードを一括操作するために左側選択ボタン318がタッチ操作された際の操作画面の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態)
以下、本発明の車載機器の操作装置を車載機器制御システムに組み込みした携帯端末20に具体化した場合を図1図9を参照して説明する。車載機器制御システム100が搭載された車両の概要について説明する。
【0018】
<1.車両の概略構成>
図5に示すように、車両の左右には、Aピラー10a、Bピラー10b、Cピラー10c、Dピラー10dを有している。2列目シートに対応したBピラー10b、Cピラー10c間には、左右一対の右後部ドア15R、左後部ドア15Lを有する。
【0019】
図5に示すように、車室の前部には、ドライバーシート12及びパッセンジャーシート14が配置されるとともに、それらの後方には2列目シートとなる右リアシート16及び左リアシート18が配置されている。また、右リアシート16及び左リアシート18間には、2列目コンソールボックス37が設けられている。右リアシート16及び左リアシート18は、左右独立キャプテンシートである。
【0020】
<2.シェード関係>
<2.1.サイドシェード>
図5に示すように右後部ドア15R、及び左後部ドア15Lは、ドアウインドウガラス51、61を有する。また、左右のCピラー10c、Dピラー10d間には、ウインドウガラス52、62を有する。右後部ドア15R、及び左後部ドア15Lは、前記ドアウインドウガラス51、61内面に対応して、日除けや遮熱・遮光防止用のサイドシェード17R、17Lが設けられている。また、左右のCピラー10c、Dピラー10d間に設けられたウインドウガラス52、62内面に対応して、車両には日除けや遮熱・遮光防止用のサイドシェード19R、19Lが設けられている。
【0021】
前記サイドシェード17R、17L、19R、19Lは、図1に示すように車載機器としてのサイドシェード部210a~210dにそれぞれ作動連結されている。サイドシェード部210a~210dは、図示しない電動モータ及び図示しない作動機構をそれぞれ有している。サイドシェード部210a、210bは、前記電動モータがボディ用電子制御ユニット(以下、ボディECU120という)により制御されて、前記作動機構を介して前記ドアウインドウガラス51、61を覆う全閉位置、及び全開位置間の上下移動が可能である。また、サイドシェード部210c、210dは、前記電動モータが後述するボディECU120により制御されて、前記作動機構を介して、前記ウインドウガラス52、62を覆う全閉位置、及び全開位置間の上下移動が可能である。
【0022】
サイドシェード部210a~210dの各電動モータは、各サイドシェードの現在の開閉位置を検出する図示しないエンコーダがそれぞれ設けられている。
ボディECU120の制御部122は、各エンコーダによる開閉位置検出信号に基づくサイドシェード17R、17L、19R、19Lの現在の開閉位置を図示しない記憶部に記憶する。また、制御部122は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在の開閉位置(例えば、全開位置、全閉位置等を含む)を送信する。前記サイドシェード17R、17L、19R、19Lは、それぞれサイドシェード部210a~210dの可動部に相当する。
【0023】
<2.2.ルーフシェード>
図7に示すように、ルーフ40の左右両側部には一対のルーフウインドウガラス42R、42Lが設けられるとともに、日除けや遮熱・遮光防止用のルーフシェード44R、44Lが設けられている。
【0024】
前記ルーフシェード44R、44Lは、図1に示すように車載機器としてのルーフシェード部220a、220bにそれぞれ作動連結されている。ルーフシェード部220a、220bは、図示しない電動モータ及び図示しない作動機構をそれぞれ有している。ルーフシェード部220a、220bは、前記電動モータが後述するボディECU120により制御されることにより、前記作動機構を介して、前記ルーフウインドウガラスを覆う全閉位置、及び全開位置間の移動が可能である。
【0025】
ルーフシェード部220a、220bの各電動モータは、各ルーフシェードの現在の開閉位置を検出する図示しないエンコーダが設けられている。ボディECU120の制御部122は、前記エンコーダによる開閉位置検出信号に基づくルーフシェードの現在の開閉位置を図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在の開閉位置を送信する。ルーフシェード44R、44Lは、ルーフシェード部220a、220bの可動部に相当する。
【0026】
<3.リアシート関係>
<3.1.左リアシート18>
図6に示す左リアシート18について説明する。
【0027】
図6に示すように、左リアシート18は、座部32、シートバック33、及びシート本体34と、座部32に作動可能に連結されたオットマン35を有する。
(3.1.1.シート本体34)
シート本体34は、図1に示すように車載機器としてのシートスライド部18aを有している。シートスライド部18aは、スライド駆動モータ及びスライド機構(ともに図示しない)を含む。シートスライド部18aは、シート用電子制御ユニット(以下、シートECU130)の制御部132(図2参照)にてスライド駆動モータが回転制御されることにより、前記スライド機構を介してシート本体34における車室の前後方向の位置調整がされる。
【0028】
すなわち、シート本体34は、前記スライド機構により、最前方位置及び最後方位置間において、移動可能となっている。最前方位置及び最後方位置を、以下では「シート本体の限界位置」ということがある。前記スライド駆動モータまたは前記スライド機構には、シート本体34の現在位置を検出する図示しないエンコーダが設けられている。シートECU130の制御部132は、前記エンコーダによる位置検出信号に基づくシート本体34の現在位置を図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在位置を送信する。シート本体34は車載機器の可動部に相当する。
【0029】
(3.1.2.シートバック33)
シートバック33は、座部32に対するシートバック角度を変更する車載機器としてのシートバック部18bを有している。シートバック部18bは、シートバック駆動モータ及びシートバック角度作動機構(ともに図示しない)を含む。シートバック部18bは、シートECU130の制御部132にてシートバック駆動モータが回転制御されることによりシートバック角度作動機構を介してシートバック角度が最大傾斜角度と最小傾斜角度の範囲で変更される。以下では、最大傾斜角度と最小傾斜角度を「シートバックの限界傾斜角度」ということがある。
【0030】
前記シートバック駆動モータは、シートバック33の現在の傾斜角度を検出する角度センサ(図示しない)を有する。シートECU130の制御部132は、前記角度センサによる角度検出信号に基づくシートバック33の現在の傾斜角度を図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在の傾斜角度を送信する。シートバック33は車載機器の可動部に相当する。
【0031】
(3.1.3.座部32)
座部32内には、シート座面の上下の位置を変更する車載機器としてのシート座面部18cを有している。シート座面部18cは、シート座面駆動モータ及びシート座面作動機構(ともに図示しない)を含む。シート座面部18cは、シートECU130の制御部132にて前記シート座面駆動モータが回転制御されることにより、シート座面作動機構を介して、シート座面の上下位置の変更が可能である。
【0032】
すなわち、シート座面部18cは、シート座面作動機構により、最上方位置及び最下方位置間において、昇降可能となっている。以下では、シート座面部の最上方位置及び最下方位置を「シート座面部の限界位置」ということがある。前記シート座面駆動モータまたは前記シート座面作動機構には、シート座面部18cの現在位置を検出する図示しないエンコーダが設けられている。シートECU130の制御部132は、前記エンコーダによる位置検出信号に基づくシート座面部18cの現在位置を図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在位置を送信する。座部32は、車載機器の可動部に相当する。
【0033】
(3.1.4.オットマン35)
オットマン35は、車載機器としてのオットマン部18dを備えている。オットマン部18dは、第1駆動モータ及び第1作動機構(ともに図示しない)、並びに第2駆動モータ及び第2作動機構(ともに図示しない)を含む。オットマン35は、シートECU130の制御部132にて前記第1駆動モータが回転制御されるようにしている。このことにより、前記第1作動機構を介して、オットマン35は、水平に近い状態となる角度と、収納状態となる角度間の角度調整が可能である。
【0034】
また、オットマン35は、シートECU130の制御部132にて前記第2駆動モータが回転制御されるようにしている。このことにより、前記第2作動機構を介して、オットマン35は、最前方位置、最後方位置間の位置調整が可能である。
【0035】
前記第1作動機構は、オットマン35の現在の角度を検出する角度センサ(図示しない)を有する。また、前記第2作動機構は、最前方位置、最後方位置間の現在位置を検出する位置センサ(図示しない)を有する。
【0036】
以下では、オットマンの水平に近い状態となる角度と、収納状態となる角度を「オットマンの限界角度」ということがある。また、オットマンの最前方位置、及び最後方位置を「オットマンの限界位置」ということがある。
【0037】
シートECU130の制御部132は前記角度センサ、及び位置センサの検出信号に基づくオットマン35の現在の角度、及び現在位置を図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在の角度、及び現在位置を送信する。オットマン35は、車載機器の可動部に相当する。
【0038】
(3.1.5.ランバーサポート36)
また、図6に示すように、シートバック33には、ランバーサポート36が内臓されている。ランバーサポート36は、図1に示すランバーサポート部18eに対して作動連結されている。ランバーサポート部18eは、ともに図示しない上下駆動モータ及び上下作動機構を含む。
【0039】
また、ランバーサポート部18eは、ともに図示しない前後駆動モータ及び前後作動機構を含む。ランバーサポート部18eは、シートECU130の制御部132による上下駆動モータの回転制御により前記上下作動機構を介してランバーサポート36の上下位置の調整を行う。また、ランバーサポート部18eは、シートECU130の制御部132による前後駆動モータの回転制御により前記前後作動機構を介してランバーサポート36の前後位置の調整を行う。
【0040】
すなわち、ランバーサポート36は、前記上下作動機構により、最上昇位置、最下降位置間において移動可能となっている。また、ランバーサポート36は、前記前後作動機構により、最前方位置、最後方位置間において移動可能となっている。
【0041】
以下、ランバーサポート36の最上昇位置及び最下降位置を「ランバーサポートの上下方向限界位置」ということがある。また、ランバーサポート36の最前方位置及び最後方位置を「ランバーサポートの前後方向限界位置」ということがある。
【0042】
前記上下作動機構は、ランバーサポート36の現在の上下位置を検出する上下位置センサ(図示しない)を有する。また、前記前後作動機構は、ランバーサポート36の現在の前後位置を検出する前後位置センサ(図示しない)を有する。シートECU130の制御部132は、各位置センサの検出信号に基づくランバーサポート36の現在の上下位置、及び前後位置を図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にそれらの現在の位置を送信する。
【0043】
ランバーサポート部18eは、車載機器に相当する。ランバーサポート36は、車載機器の可動部に相当する。
<3.2.右リアシート16>
図5に示す右リアシート16について説明する。
【0044】
右リアシート16の構成は、左リアシート18と同様の構成である。このため、座部、シートバック、及び左右一対の肘掛けを有するシート本体、及びオットマンについては、左リアシート18の構成に付した符号を同じ符号を付して説明を省略する。また、右リアシート16には、左リアシート18と同様にシートECU130の制御部132にて制御される車載機器としての各部を有する。このため、右リアシート16の前記各部には、左リアシート18の各部に付した18a~18eの代わりに、図1に示すように、16a~16eの符号を付して、その詳細説明を省略する。
【0045】
<4.1.車載機器制御システム100>
図1に示すように、車載機器制御システム100は、携帯端末20、マルチメディア機器(MM機器)70、ボディECU120、シートECU130、RSE150等を備える。また、車載機器制御システム100は、シートECU130の制御部132が制御する前記右リアシート16及び前記左リアシート18の各部16a~16e、18a~18e等を含む。また、車載機器制御システム100は、ボディECU120が制御する、前記ルーフシェード部220a、220b、前記サイドシェード部210a~210dを含む。
【0046】
<4.2.携帯端末20>
図5に示すように、2列目コンソールボックス37には、携帯端末20が着脱自在にセット可能とされている。図3に示すように携帯端末20は、CPU(中央処理装置)からなるコントローラ22、制御プログラム等を記憶するROM23、作業用メモリとなるRAM24を備えている。また、携帯端末20は、ストレージ25、タッチディスプレイからなるディスプレイ26、操作部27及び通信モジュール29等を備えている。ディスプレイ26は表示部に相当する。通信モジュール29は通信部に相当する。
【0047】
ストレージ25は、表示プログラム、及び表示データ等を記憶している。
前記表示プログラムは、ディスプレイ26の操作画面に、操作対象を有する装置画像、車載機器の可動部画像、可動部の操作方向画像、可動部の操作範囲画像、操作特定画像、選択ボタン等の画像を前記表示データに基づいて表示をするプログラムである。
【0048】
前記操作対象を有する装置画像には、シート全体、サイドシェード全体、ルーフシェード全体の画像を含む。
また、コントローラ22は、前記表示データに基づいて、前記操作画面に各種の画像をディスプレイ26に表示するとともに、操作部27の検出結果に基づいて後述する各種の操作信号を生成する。コントローラ22は操作信号生成部及び表示制御部に相当する。
【0049】
操作部27は、ディスプレイ26の表示面上に設けられた透過性のタッチセンサパネルにて構成されている。操作部27は、乗員のタッチ操作を検出するタッチ検出部に相当する。
【0050】
操作部27は、後述する操作画面でタッチ操作されたタッチ位置、タッチ位置の変化に基づく移動量等を検出する。この移動量は、タッチ位置の変化する方向も含む。
例えば、直線上において、一方の方向を+方向とし、反対方向は-方向として、+方向にタッチ位置が変化した場合には、変化前を基準に+方向の移動量が検出されるとともに-方向にタッチ位置が変化した場合には変化前を基準に-方向の移動量が検出される。
【0051】
そして、コントローラ22は、その検出結果に基づいて、後述する各種の操作信号を生成するとともに通信モジュール29を介して、MM機器70を中継器にしてボディECU120またはシートECU130に送信する。通信モジュール29は、送信部に相当する。
【0052】
通信モジュール29は、MM機器70と近距離無線通信が可能となっている。通信モジュール29は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)での通信方法で前記近距離無線通信を実行するが、他の通信方法、例えば、ZigBee(登録商標)であってもよい。
【0053】
<4.3.MM機器70>
図5に示すように、MM機器70は、インストルメントパネル13の車幅方向の中央部に設けられている。この配置により、MM機器70に設けられた後述する操作スイッチ部79は、運転者等の前席搭乗者による操作が可能である。
【0054】
MM機器70は、画像及び音声による走行案内や、各部からの映像及び音声を出力するためのものである。図9に示すようにMM機器70は、カーナビゲーション部72、MM機器コントロール部73、テレビ、ラジオ受信部74、近距離無線通信部75、通信インターフェイス85、及びMM機器システムコントロール部78を含む。
【0055】
また、MM機器70は、図示はしないがSDメモリ等の半導体メモリ、ハードデイスク、DVD、CD等のメディアドライブ機器、及びRSE(Rear Seat Entertainment)150と接続されている。RSE150は、ルーフ40等に配置されていて、後述するテレビ放送、及び、メディアドライブ機器により再生されるDVDの映像などを2列目シートに着座する乗員に提供するディスプレイである。
【0056】
カーナビゲーション部72は、走行案内及び音声出力を制御するためのものである。MM機器コントロール部73は、各部のコントロールを行うためのものである。近距離無線通信部75は、車両に搭載されたアンテナ76に接続されていて、BLEまたはZigBeeによる通信方法で、携帯端末20と無線通信を行うためのものである。また、MM機器システムコントロール部78には、使用者が各種指令を入力するための操作スイッチ部79、走行案内用の画像やテレビ放送画像等を表示するためのディスプレイ80、スピーカ81等が接続されている。また、MM機器システムコントロール部78は、操作スイッチ部79やディスプレイ80のタッチセンサパネルから入力される指令に従い、上記各部72、73、74を動作させる。
【0057】
MM機器70は、RSE150、ボディECU120、シートECU130、及びRSE150に対して通信インターフェイス85を介して、すなわち、車内通信ネットワークを介して接続されている。
【0058】
車内通信ネットワークは、例えばCAN(Controller Area Network)、或いは、LIN(Local Interconnect Network)、MOST(Media Oriented Systems Transport, 登録商標)、CXPI(Clock Extension Peripheral Interface)がある。例えば、MM機器70とRSE150とはMOSTで接続されるとともに、RSE150、ボディECU120、シートECU130とはCANで接続される。
【0059】
なお、RSE150、ボディECU120、シートECU130におけるそれぞれ内蔵する各車載機器は、通信が必要な場合は、同じく、前記車内通信ネットワークで接続される。また、MM機器システムコントロール部78は、携帯端末20から各種の操作信号を近距離無線通信部75を介して受信すると、ボディECU120、またはシートECU130に対して、通信インターフェイス85を介して各種の操作信号を中継して送信する。
【0060】
<4.4.ボディECU120>
図1図2に示すようにボディECU120は、マイクロコンピュータにて構成されている。前記マイクロコンピュータは、制御部122、制御プログラム等を記憶するROM(図示しない)、RAM(図示しない)、不揮発性の書換可能な記憶媒体からなる制御記憶部124、入出力インターフェイス126、128を有する。制御部122は、MM機器70に対して入出力インターフェイス126を介して通信が可能に接続されている。
【0061】
また、制御部122は、前記ルーフシェード部220a、220b及び前記サイドシェード部210a、210bに対して入出力インターフェイス128を介して電気的に接続されている。制御記憶部124にはデータベース125が格納されている。データベース125は、入力した操作信号と、ボディECU120の管轄下の車載機器についての制御情報とが関連付けられて記録されている。
【0062】
ボディECU120は、車載機器としてのルーフシェード部220a、220b、及びサイドシェード部210a~210dを制御する制御装置に相当する。
<4.5.シートECU130>
図1図2に示すようにシートECU130は、マイクロコンピュータにて構成されている。前記マイクロコンピュータは、制御部132、制御プログラム等を記憶するROM(図示しない)、RAM(図示しない)、不揮発性の書換可能な記憶媒体からなる制御記憶部(図示しない)、入出力インターフェイス(図示しない)を有する。
【0063】
制御部132は、MM機器70に対して入出力インターフェイス(図示しない)を介して通信が可能に接続されている。また、制御部132は、前記右リアシート16及び左リアシート18の各部16a~16e、18a~18eに対して図示しない入出力インターフェイスを介して電気的に接続されている。前記制御記憶部(図示しない)には制御データベース(図示しない)が格納されている。制御データベース(図示しない)は、入力した操作信号と、シートECU130の管轄下の車載機器の制御情報とが関連付けられて記録されている。
【0064】
なお、携帯端末20からのリアシートの車載機器を操作する操作信号は、MM機器70からシートECU130に直接送信されてもよく、或いは、ボディECU120が一旦受信した後、ボディECU120からシートECU130に送信されてもよい。
【0065】
シートECU130は、車載機器としての各部16a~16e、18a~18eを制御する制御装置に相当する。
<5.実施形態の作用>
上記携帯端末20を使用して、シートの各種の可動部の調整操作、及びシェード(可動部)の開閉操作を行う場合について説明する。
【0066】
図8(a)、図8(b)、図8(c)~図14(a)、(b)の操作画面26a~26cは、タッチセンサパネルである操作部27を介して透視されているものを表している。
概略で説明すると、操作画面26a~26cの後述する操作ボタン(画像)、車載機器の可動部の操作方向画像、前記可動部の操作範囲画像、或いは操作特定画像上のタッチセンサパネルの部位にタッチ操作されると、操作部27は、そのタッチ操作を検出する。
【0067】
なお、操作ボタン、車載機器の可動部の操作方向画像及び操作特定画像上のタッチ操作は、タップ、ダブルタップ、フリック等の操作を含むものとするが、これらに限定するものではない。
【0068】
なお、後述するシェードでは、操作範囲画像におけるタッチ位置の変化を、操作部27が検出するとともにコントローラ22は、このタッチ位置の変化分を移動量とする。操作範囲画像におけるタッチ位置の変化操作は、例えば、スワイプ、フリック、或いはドラッグによって生ずる。
【0069】
以下では、説明の便宜上、タッチセンサパネルでのタッチ操作を、画像に対するタッチ操作ということがある。
コントローラ22は、上記したタッチセンサパネルの部位におけるタッチ操作の検出に基づき各種の操作信号を生成するとともに通信モジュール29を介してMM機器70へ送信する。
【0070】
ここで、コントローラ22が、シートの調整をする場合に生成する操作信号は、「シートを制御するシートECU」、「調整ボタンのオン」、「左または右リアシートの特定」、「車載機器の特定」、及び「調整方向(移動方向)」の情報を含む。
【0071】
「シート」は、操作画面26aのコンテンツバー90のシートが表示されている場合に、コントローラ22が取得する。
「調整ボタンのオン」は、調整ボタン92がタッチ操作された場合に、コントローラ22が取得する。
【0072】
「左または右リアシートの特定」は、左席ボタン94a、または、右席ボタン94bがタッチ操作された場合に、そのボタンに関連付けられた情報であって、コントローラ22が取得する。
【0073】
「車載機器の特定」は、後述する車載機器の指定ポイントがタッチ操作された場合に、その指定ポイントと関連付けられた車載機器の特定情報であって、コントローラ22が取得する。
【0074】
「調整方向(移動方向)」は、後述する車載機器の可動部の操作方向画像がタッチ操作された場合に、その操作方向画像に関連付けられた操作方向情報であって、コントローラ22が取得する。
【0075】
<5.1.シートの車載機器の操作>
以下、シートの場合について詳述する。
ここでは、乗員が携帯端末20を操作して左リアシート18に関する車載機器の可動部を調整操作するものとする。このため、以下で記載する操作信号は、全て左リアシート関連の操作信号が携帯端末20から、MM機器70を介してシートECU130、或いは、MM機器70及びボディECU120を介してシートECU130に送信される。
【0076】
なお、右リアシート16に関する車載機器の調整操作は、以下の説明中、「左」を「右」と解釈するだけで説明したことになるため、説明を省略する。
<5.1.1.シート本体34の位置調整の操作>
乗員が携帯端末20のホーム画面(図示しない)が表示されている状態から操作部27に対してタッチ操作を行うことにより、図8(a)に示すように、操作画面26aのコンテンツバー90には、コントローラ22によって「シート」が表示される。
【0077】
また、合わせて、コントローラ22により、操作画面26aの選択項目バー91には調整ボタン92等の選択ボタンが表示される。
また、選択項目バー91の下方には、選択ボタンである左席ボタン94a、及び右席ボタン94bを有する欄93が表示される。さらに、欄93の下方のコンテンツ領域には、操作対象を有する装置の左リアシート画像218が表示される。
【0078】
この左リアシート画像218は、制御部132から送信されたシート本体、シート座面、及びオットマンの現在位置、ランバーサポートの現在の上下位置及び現在の前後位置、シートバックの現在の傾斜角度、オットマンの現在の角度に基づいて表示される。
【0079】
調整ボタン92、左席ボタン94a、及び右席ボタン94bは、前記操作ボタンに相当する。
図8(a)では、調整ボタン92がすでにタッチ操作されていることにより、その下部領域の輝度または色が、他の選択ボタンの下部とは異なるように変化していることが示されている。また、左席ボタン94aがすでにタッチ操作されていて、活性化されている状態を実線で示すことにより、「有効」であることが表示されている。一方、右席ボタン94bは、非活性化されている状態であって、二点鎖線で示すことにより、「無効」を表している。
【0080】
ここで、左リアシートの各部の画像には、図6の左リアシートの各部32~36に「200」を加算した符号を付す。また、2列目コンソールの画像には符号237を付す。
また、図8(a)に示すように、各部の画像上には、操作対象を指定する指定ポイントが表示される。すなわち、座部画像232、シートバック画像233、シート本体画像234、オットマン画像235、及びランバーサポート画像236の上には、○印の指定ポイントA~Eが表示される。これらの画像は、可動部画像に相当する。なお、指定ポイントA~Eは、○印に限定するものではなく、他の形状であってもよい。
【0081】
(操作対象の選択(指定))
上記のように表示された状態で、乗員が、シート本体34の前後位置を調整したい場合、指定ポイントCをタッチ操作する。コントローラ22は、このタッチ操作に応じて、図8(a)に示すようにシートバック画像233の近辺に、前向矢印234aと後向矢印234bを表示する。前向矢印234aと後向矢印234bは、操作方向画像に相当する。
【0082】
図8(a)の例は、前向矢印234aと後向矢印234bは、ともに実線で示している。この表示は、前記スライド機構(図示しない)の位置センサ(図示しない)から「シート本体の限界位置」である旨の検出信号がない場合の表示である。
【0083】
仮に、最前方位置または最後方位置を示す検出信号があった場合は、検出信号があった方に対応する矢印は、「無効」を示す非活性化の表示、例えば、「有効」を示す場合に比して輝度を低下させたり、或いは半透明にしたりする等の表示がされる。
【0084】
合わせて、コントローラ22は、図8(a)に示すようにシートバック画像233及びオットマン画像235を、座部画像232、シートバック画像233とは異なる色、または輝度で表示することにより、車載機器の可動部を明示する。
【0085】
(操作による操作信号の生成について)
乗員が前向矢印234a、または後向矢印234bに対して、タッチ操作すると、コントローラ22は、操作部27の部位におけるタッチ操作の検出に基づき操作信号を生成する。
【0086】
コントローラ22が、シートの調整をする場合に生成する操作信号は、「シートを制御するシートECU」、「調整ボタンのオン」、「左リアシートの特定」、「車載機器の特定」、及び「調整方向(移動方向)」の情報を含む。
【0087】
前記「車載機器の特定」は、指定ポイントCのタッチ操作によってシートスライド部18aを指定する特定情報である。また、「調整方向(移動方向)」は、タッチ操作されている前向矢印234a、または後向矢印234bの特定情報である。
【0088】
(送信及び表示)
上記のようにコントローラ22は、操作信号を生成すると、MM機器70を介してシートECU130、或いは、MM機器70及びボディECU120を介してシートECU130に送信する。
【0089】
制御部132は、送信された操作信号に基づいて、左リアシート18のシートスライド部18aのスライド駆動モータ(図示しない)を回転制御することにより、スライド機構(図示しない)を介してシート本体34における前後方向の位置調整を行う。そして、シートECU130の制御部132は、図示しないエンコーダによる位置検出信号に基づく位置調整時の位置(現在位置)を、図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在位置を送信する。
【0090】
この送信された現在位置に基づいて、コントローラ22はシートバック画像233等を含む左リアシート画像218を移動表示する。すなわち、シート本体34を含む左リアシート18の前後移動に同期してシートバック画像233等を含む左リアシート画像218の移動表示がされる。
【0091】
シート本体34(可動部)についての操作信号の生成及びMM機器70への送信は、前向矢印234a、または後向矢印234b(操作方向画像)に対してタッチ操作されている間、実行される。
【0092】
<5.1.2.シートバック33の位置調整の操作>
(操作対象の選択(指定))
乗員が、シートバック33の前後位置を調整したい場合、指定ポイントBをタッチ操作する。コントローラ22は、このタッチ操作に応じて、図8(b)に示すように、シートバック画像233の近辺に、前向矢印233aと後向矢印233bを表示する。前向矢印233aと後向矢印233bは、操作方向画像に相当する。
【0093】
図8(b)の例は、前向矢印233aと後向矢印233bは、ともに実線で示している。この表示は、シートバック33の現在の傾斜角度が「シートバックの限界傾斜角度」である旨の検出信号がない場合の表示である。仮に、「シートバックの限界傾斜角度」の旨の検出信号があった場合は、検出信号があった方に対応する矢印は、「無効」を示す非活性化の表示、例えば、「有効」を示す場合に比して輝度を低下させたり、或いは半透明にしたりする等の表示がされる。
【0094】
合わせて、コントローラ22は、図8(b)に示すように、シートバック画像233を、操作対象としていない他の車載機器の画像とは異なる色、または輝度で表示することにより、操作対象の車載機器の可動部を明示する。
【0095】
(操作による操作信号の生成について)
乗員が前向矢印233a、または後向矢印233bに対して、タッチ操作すると、コントローラ22は、操作部27の部位におけるタッチ操作の検出に基づき操作信号を生成する。
【0096】
コントローラ22が、シートの調整をする場合に生成する操作信号は、「シートを制御するシートECU」、「調整ボタンのオン」、「左リアシートの特定」、「車載機器の特定」、及び「調整方向(移動方向)」の情報を含む。前記「車載機器の特定」は、指定ポイントBのタッチ操作によってシートスライド部18aを指定する特定情報である。また、「調整方向(移動方向)」は、タッチ操作されている前向矢印233a、または後向矢印233bの特定情報である。
【0097】
(送信及び表示)
上記のようにコントローラ22は、操作信号を生成すると、MM機器70を介してシートECU130、或いは、MM機器70及びボディECU120を介してシートECU130に送信する。シートECU130の制御部132は、送信された操作信号に基づいて、シートバック駆動モータ(図示しない)を回転制御することによりシートバック角度作動機構(図示しない)を介してシートバック角度が最大傾斜角度と最小傾斜角度の範囲で変更する。これにより、シートバック33は傾斜角度の調整が行われる。
【0098】
そして、制御部132は、図示しない角度センサによる角度検出信号に基づく調整時の現在の傾斜角度を、図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在の傾斜角度を送信する。
【0099】
この送信された現在の傾斜角度に基づいて、コントローラ22は、シートバック画像233の傾斜角度を変化(移動)させて表示する。すなわち、調整時におけるシートバック33の傾斜角度の変化(移動)に同期して、シートバック画像233の角度が変更されるように移動表示がされる。
【0100】
シートバック33(可動部)についての操作信号の生成及びMM機器70への送信は、前向矢印233a、または後向矢印233b(操作方向画像)に対してタッチ操作されている間、実行される。
【0101】
<5.1.3.座部32の位置調整の操作>
(操作対象の選択(指定))
乗員が、座部32の前後位置を調整したい場合、指定ポイントAをタッチ操作する。コントローラ22は、このタッチ操作に応じて、図8(c)に示すように、座部画像232の近辺に、上向矢印232aと下向矢印232bを表示する。上向矢印232aと下向矢印232bは、操作方向画像に相当する。
【0102】
図8(c)の例は、上向矢印232aと下向矢印232bは、ともに実線で示している。この表示は、座部32の現在位置が「シート座面部の限界位置」である旨の検出信号がない場合の表示である。仮に「シート座面部の限界位置」の旨の検出信号があった場合は、検出信号があった方に対応する矢印は、「無効」を示す非活性化の表示、例えば、「有効」を示す場合に比して輝度を低下させたり、或いは半透明にしたりする等の表示がされる。
【0103】
合わせて、コントローラ22は、図8(c)に示すように、座部画像232を、操作対象としていない他の車載機器の画像とは異なる色、または輝度で表示することにより、操作対象の車載機器の可動部を明示する。
【0104】
(操作による操作信号の生成について)
乗員が上向矢印232a、または下向矢印232bに対して、タッチ操作すると、コントローラ22は、操作部27の部位におけるタッチ操作の検出に基づき操作信号を生成する。
【0105】
コントローラ22が、シートの調整をする場合に生成する操作信号は、「シートを制御するシートECU」、「調整ボタンのオン」、「左リアシートの特定」、「車載機器の特定」、及び「調整方向(移動方向)」の情報を含む。前記「車載機器の特定」は、指定ポイントAのタッチ操作によってシート座面部18cを指定する特定情報である。また、「調整方向(移動方向)」は、タッチ操作されている上向矢印232a、または下向矢印232bの特定情報である。
【0106】
(送信及び表示)
上記のようにコントローラ22は、操作信号を生成すると、MM機器70を介してシートECU130、或いは、MM機器70及びボディECU120を介してシートECU130に送信する。
【0107】
シートECU130の制御部132は、送信された操作信号に基づいて、シート座面駆動モータ(図示しない)を回転制御することによりシート座面作動機構(図示しない)を介して上下位置を最上方位置及び最下方位置の範囲で変更する。これにより、座部32のシート座面の上下位置の調整が行われる。そして、制御部132は、図示しないエンコーダによる位置検出信号に基づく調整時の現在位置を図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在位置を送信する。
【0108】
この送信された現在位置に基づいて、コントローラ22は、座部画像232の位置を変化(移動)させて表示する。すなわち、調整時における座部32の上下位置の変化(移動)に同期して、座部画像232の上方または下方の移動表示がされる。
【0109】
座部32(可動部)についての操作信号の生成及びMM機器70への送信は、上向矢印232a、または下向矢印232b(操作方向画像)に対してタッチ操作されている間、実行される。
【0110】
<5.1.4.オットマン35の位置調整の操作>
(操作対象の選択(指定))
乗員が、オットマン35の角度調整、及び/または上下方向の位置調整したい場合、指定ポイントDをタッチ操作する。コントローラ22は、このタッチ操作に応じて、図9(a)に示すように、オットマン画像235の近辺に、上向矢印235aと下向矢印235b、及び前向矢印235cと後向矢印235dを表示する。上向矢印235aと下向矢印235b、及び前向矢印235cと後向矢印235dは、操作方向画像に相当する。
【0111】
図9(a)の例は、上向矢印235aと下向矢印235b、及び前向矢印235cと後向矢印235dは、いずれも実線で示している。この表示は、オットマン35の現在の角度及び現在位置が「オットマンの限界角度」、及び「オットマンの限界位置」である旨の検出信号がない場合の表示である。仮に「オットマンの限界角度」、または、「オットマンの限界位置」の旨の検出信号があった場合、検出信号があった方に対応する矢印は、「無効」を示す非活性化の表示がされる。例えば、「有効」を示す場合に比して輝度を低下させたり、或いは半透明にしたりする等の表示がされる。
【0112】
合わせて、コントローラ22は、図9(a)に示すように、オットマン画像235を、操作対象としていない他の車載機器の画像とは異なる色、または輝度で表示することにより、操作対象の車載機器の可動部を明示する。
【0113】
(操作による操作信号の生成について)
乗員が上向矢印235a、下向矢印235b、前向矢印235cまたは後向矢印235dに対して、タッチ操作すると、コントローラ22は、操作部27の部位におけるタッチ操作の検出に基づき操作信号を生成する。
【0114】
コントローラ22が、シートの調整をする場合に生成する操作信号は、「シートを制御するシートECU」、「調整ボタンのオン」、「左リアシートの特定」、「車載機器の特定」、及び「調整方向(移動方向)」の情報を含む。前記「車載機器の特定」は、指定ポイントDのタッチ操作によってオットマン部16dを指定する特定情報である。また、「調整方向(移動方向)」は、タッチ操作されている上向矢印235a、下向矢印235b、前向矢印235cまたは後向矢印235dの特定情報である。
【0115】
(送信及び表示)
上記のようにコントローラ22は、操作信号を生成すると、MM機器70を介してシートECU130、或いは、MM機器70及びボディECU120を介してシートECU130に送信する。
【0116】
シートECU130の制御部132は、送信された操作信号に、上向矢印235a、または下向矢印235bの特定情報が含まれる場合、第1駆動モータ(図示しない)を回転制御する。このことにより、第1作動機構(図示しない)を介して、水平に近い状態となる角度と、収納状態となる角度の範囲でオットマン35の角度の変更(調整)がされる。
【0117】
シートECU130の制御部132は、送信された操作信号に、前向矢印235cまたは後向矢印235dの特定情報が含まれる場合、第2駆動モータ(図示しない)を回転制御する。このことにより、第2作動機構(図示しない)を介して、最前方位置、最後方位置の範囲でオットマン35の位置の変更(調整)が行われる。
【0118】
そして、制御部132は、図示しない角度センサによる角度検出信号に基づく現在の角度、及び位置センサによる位置検出信号に基づく現在位置を図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在の角度及び現在位置を送信する。
【0119】
この送信された現在の角度及び現在位置に基づいて、コントローラ22は、オットマン画像235の位置を変化(移動)させて表示する。すなわち、調整時におけるオットマン35の角度及び位置の変化(移動)に同期して、オットマン画像235の角度変更の移動表示がされる。
【0120】
オットマン35(可動部)についての操作信号の生成及びMM機器70への送信は、上向矢印235a、下向矢印235b、前向矢印235c、または後向矢印235d(操作方向画像)に対してタッチ操作されている間、実行される。
【0121】
<5.1.5.ランバーサポート36の位置調整の操作>
(操作対象の選択(指定))
乗員が、ランバーサポート36の上下位置、及び/または前後位置調整をしたい場合、指定ポイントEをタッチ操作する。コントローラ22は、このタッチ操作に応じて、図9(b)に示すように、ランバーサポート画像236の近辺に、上向矢印236aと下向矢印236b、及び前向矢印236cと後向矢印236dを表示する。上向矢印236aと下向矢印236b、及び前向矢印236cと後向矢印236dは、操作方向画像に相当する。
【0122】
図9(b)の例は、上向矢印236aと下向矢印236b、及び前向矢印236cと後向矢印236dは、いずれも実線で示している。この表示は、ランバーサポート36の現在の上下位置及び現在の前後位置が「ランバーサポートの上下方向限界位置」、及び「ランバーサポートの前後方向限界位置」である旨の検出信号がない場合の表示である。仮に「ランバーサポートの上下方向限界位置」、または「ランバーサポートの前後方向限界位置」の旨の検出信号があった場合は、検出信号があった方に対応する矢印は、「無効」を示す非活性化の表示がされる。例えば、「有効」を示す場合に比して輝度を低下させたり、或いは半透明にしたりする等の表示がされる。
【0123】
合わせて、コントローラ22は、図9(b)に示すように、ランバーサポート画像236を、操作対象としていない他の車載機器の画像とは異なる色、または輝度で表示することにより、操作対象の車載機器の可動部を明示する。
【0124】
(操作による操作信号の生成について)
乗員が上向矢印236a、下向矢印236b、前向矢印236cまたは後向矢印236dに対して、タッチ操作すると、コントローラ22は、操作部27の部位におけるタッチ操作の検出に基づき操作信号を生成する。
【0125】
コントローラ22が、シートの調整をする場合に生成する操作信号は、「シートを制御するシートECU」、「調整ボタンのオン」、「左リアシートの特定」、「車載機器の特定」、及び「調整方向(移動方向)」の情報を含む。前記「車載機器の特定」は、指定ポイントEのタッチ操作によってランバーサポート部18eを指定する特定情報である。また、「調整方向(移動方向)」は、タッチ操作されている上向矢印236a、下向矢印236b、前向矢印236cまたは後向矢印236dの特定情報である。
【0126】
(送信及び表示)
上記のようにコントローラ22は、操作信号を生成すると、MM機器70を介してシートECU130、或いは、MM機器70及びボディECU120を介してシートECU130に送信する。シートECU130の制御部132は、送信された操作信号に、上向矢印236a、または下向矢印236bの特定情報が含まれる場合、上下駆動モータ(図示しない)を回転制御する。このことにより、上下作動機構(図示しない)を介して、最上昇位置と、最下降位置の範囲でランバーサポート36の上下位置の変更(調整)がされる。
【0127】
また、シートECU130の制御部132は、送信された操作信号に、前向矢印236cまたは後向矢印236dの特定情報が含まれる場合、前後駆動モータ(図示しない)を回転制御する。このことにより、前後作動機構(図示しない)を介して、最前方位置と、最後方位置の範囲でランバーサポート36の前後位置の変更(調整)がされる。
【0128】
そして、制御部132は、図示しない上下位置センサ及び前後位置センサによる検出信号に基づく現在の上下位置センサ、及び前後位置ンサによる位置検出信号に基づく現在の上下位置及び現在の前後位置を図示しない記憶部に記憶する。また、制御部132は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在の上下位置及び現在の前後位置を送信する。
【0129】
この送信された現在の上下位置及び現在の前後位置に基づいて、コントローラ22は、ランバーサポート画像236の位置を変化(移動)させて表示する。すなわち、調整時におけるランバーサポート36の上下位置及び前後位置の変化(移動)に同期して、ランバーサポート画像236の上下位置または前後位置の移動表示がされる。
【0130】
ランバーサポート36(可動部)についての操作信号の生成及びMM機器70への送信は、上向矢印236a、下向矢印236b、前向矢印236c、または後向矢印236d(操作方向画像)に対してタッチ操作されている間、実行される。
【0131】
次にシェードの場合について説明する。
<5.2.1.サイドシェードの操作>
(初期の操作画面26b)
携帯端末20のホーム画面(図示しない)が表示されている状態で、乗員のコンテンツバー90に対するタッチ操作により、図10(a)に示すようにコンテンツバー90には「サンシェード」が、コントローラ22の制御により表示される。
【0132】
また、合わせて、コントローラ22により、コンテンツバー90の下方の選択項目バーには、サイド選択ボタン95及びルーフ選択ボタン96が表示される。サイド選択ボタン95及びルーフ選択ボタン96は、選択画像に相当する。
【0133】
なお、説明の便宜上、本実施形態では、コンテンツバー90に「サンシェード」を表示する際、表示プログラムの初期値として、サイド選択ボタン95が予め選択されているものとして説明する。なお、初期値は、サイド選択ボタン95が選択されていることに限定するものではなく、ルーフ選択ボタン96が選択されていてもよい。
【0134】
図10(a)では、サイド選択ボタン95が前述のように選択されていることにより、その下部領域の輝度または色がルーフ選択ボタン96の下部とは異なることが示されている。また、図10(a)に示すように、操作画面26bにおいて、サイド選択ボタン95及びルーフ選択ボタン96の下方のコンテンツ領域には、ドアのウインドウガラス画像351、361及びウインドウガラス画像352、361の画像が表示される。
【0135】
なお、図10(a)では、説明の便宜上、ボディECU120からコントローラ22には、サイドシェード17R、17L、19R、19Lの現在の開閉位置を全開位置とする旨が送信されているものとする。このため、図10(a)では、サイドシェード17R、17L、19R、19Lのサイドシェード画像は、表示されていない。
【0136】
後述するが、サイドシェード17R、17L、19R、19Lの現在の開閉位置が全開位置でない場合には、そのときの開閉位置に相当する位置に位置するサイドシェードの画像が表示される。ここで、ドアウインドウガラス画像及びウインドウガラス画像には、図5のドアウインドウガラス51、61、及びウインドウガラス52、62の符号に「300」を加算した符号を付している。
【0137】
また、ドライバーシート12及びパッセンジャーシート14の画像312、314も表示される。これらの画像の符号にも、ドライバーシート12及びパッセンジャーシート14の符号に「300」を加算した符号を付している。
【0138】
図10(a)に示すように、ドアのウインドウガラス画像351、ウインドウガラス画像352、ドアのウインドウガラス画像361、及びウインドウガラス画像362の上には、操作対象を指定する○印の指定ポイントF~Iが表示される。
【0139】
なお、指定ポイントF~Iは、○印に限定するものではなく、他の形状であってもよい。
また、図10(a)に示すようにコンテンツ領域の下部には、停止ボタン315、右側選択ボタン316、両側選択ボタン317、及び左側選択ボタン318が表示される。左側選択ボタン318は、第1選択領域に相当する。右側選択ボタン316は、第2選択領域に相当する。両側選択ボタン317は、第3選択領域に相当する。
【0140】
右側選択ボタン316は、複数のサイドシェード、すなわち、サイドシェード17R、19Rのサイドシェード部210a、210cを一括して開閉操作するためのものである。両側選択ボタン317は、複数のサイドシェードの全部、すなわち、サイドシェード17R、17L、19R、19Lのサイドシェード部210a~210dを一括して開閉操作するためのものである。左側選択ボタン318は、複数のサイドシェード、すなわち、サイドシェード17L、19Lのサイドシェード部210b、210dを一括して開閉操作するためのものである。
【0141】
<5.2.2.サイドシェードの個別操作>
サイドシェードの個別操作を図11(a)、図11(b)、図12(a)及び図12(b)を参照して説明する。
【0142】
<5.2.3.操作画面26bにおける表示>
(個別操作ツールについて)
図10(a)に示す操作画面26bの状態で、乗員が指定ポイントF~Iのいずれか1つの指定ポイントをタッチ操作すると、コントローラ22は、個別操作ツールの表示を行う。これにより、図11(a)に示すようにコントローラ22は、そのタッチ操作された指定ポイントに代えて、ウインドウガラス画像上及びその近辺にスライドノブ321、及びスライドノブ321の操作範囲320の表示を行う。操作範囲320は、上下方向に延びた直線ラインで表示される。
【0143】
操作範囲320は、操作範囲画像に相当する。また、操作範囲320、スライドノブ321、開ボタン324及び閉ボタン325は、個別操作ツールに相当する。また、開ボタン324及び閉ボタン325は、操作方向画像に相当する。
【0144】
(開ボタン324及び閉ボタン325の表示について)
また、コントローラ22は、前記操作範囲320の上方及び下方に、開ボタン324及び閉ボタン325の表示を行う。ここで、サイドシェードが全開位置に位置する場合には、コントローラ22は、開ボタン324を、「有効」表示の場合に比して輝度を低下させたり、或いは半透明にしたりする等の非活性化表示により「無効」表示をする(図11(a)、図11(b)参照)。
【0145】
図11(a)、図11(b)では、説明の便宜上、開ボタン324の輪郭を二点鎖線で示すことにより「無効」表示を表している。一方、コントローラ22は、閉ボタン325を、「無効」表示の場合に比して輝度を上げたり、或いは不透明にしたりする等の活性化表示により「有効」表示する。図11(a)、図11(b)では、説明の便宜上、閉ボタン325の輪郭を実線で示すことにより、「有効」表示を表している。
【0146】
また、サイドシェードが全開位置、全閉位置の両位置に位置せず、両者の間に位置する場合、コントローラ22は、開ボタン324及び閉ボタン325を「有効」表示させる(図12(a)参照)。
【0147】
サイドシェードが全閉位置に位置する場合、コントローラ22は、閉ボタン325を「無効」表示するとともに、開ボタン324を「有効」表示する(図12(b)参照)。
(スライドノブ321の表示について)
スライドノブ321は、タッチ位置の変化が操作部27にて検出されると、コントローラ22の表示制御により、その表示位置が連動して表示される。
【0148】
また、サイドシェードの現在の開閉位置が全開位置の場合、スライドノブ321は、サイドシェードの現在の開閉位置と連動するように操作範囲320の上端位置に位置するように表示される(図11(a)及び図11(b)参照)。
【0149】
図11(a)及び図11(b)に示すように、スライドノブ321が操作範囲320の上端位置に位置する場合、スライドノブ321は、この位置からさらなる上方(開方向)への操作方向のタッチ操作が不能となっている。また、この場合、スライドノブ321は下方(閉方向)へのタッチ操作が許容されている。
【0150】
また、図12(a)に示すように、サイドシェード17R(図5参照)の現在の開閉位置が全開位置と全閉位置の間に位置する場合、スライドノブ321は、操作範囲320において、上端位置と下端位置との間に位置するように表示される。スライドノブ321は、上端位置と下端位置との間に位置する場合、上下方向(開方向及び閉方向)を含む両操作方向のタッチ操作が許容されている。
【0151】
また、図12(b)に示すように、サイドシェード19R(図5参照)の現在の開閉位置が全閉位置の場合、スライドノブ321は、サイドシェードの現在の開閉位置と連動するように操作範囲320の下端位置に位置するように表示される。スライドノブ321は、下端位置に位置する場合、この位置からさらなる下方(閉方向)への操作方向のタッチ操作が不能となっているとともに、上方(開方向)へのタッチ操作が許容されている。
【0152】
また、スライドノブ321は、タッチ操作が許容されている方向へタッチ操作された場合、コントローラ22はそのタッチ操作方向に合わせて移動表示するようにされている。
(可動部画像について)
可動部画像の表示について説明する。
【0153】
具体例を図11(a)、図11(b)、図12(a)及び図12(b)に示す。
(サイドシェードが全開位置の場合)
サイドシェードの現在の開閉位置が、全開位置の場合には、コントローラ22は、サイドシェードの画像は、表示しない。
【0154】
例えば、図11(a)及び図11(b)では、サイドシェード19L、17L、17R、19R(図5参照)の開閉位置が、全開位置の場合としているため、サイドシェードの画像可動部画像は、表示されていない。図12(a)では、サイドシェード19L、17L、19R(図5参照)の開閉位置が、全開位置の場合としているため、サイドシェードの画像可動部画像は、表示されていない。図12(b)では、サイドシェード19L、17L、17R(図5参照)の開閉位置が、全開位置の場合としているため、サイドシェードの画像(可動部画像)は、表示されていない。
【0155】
(サイドシェードが全開位置と全閉位置との間の場合)
サイドシェードの現在の開閉位置が、全開位置と全閉位置の間の位置の場合には、操作画面26b上ではその現在の開閉位置に対応する位置で、コントローラ22は、サイドシェードの画像を表示する。
【0156】
例えば、図12(a)は、サイドシェード17Rの現在の開閉位置が、全閉位置と全開位置の間の位置である半開位置としているため、その現在の開閉位置に対応する位置で、コントローラ22は、サイドシェード画像322を表示する。サイドシェード画像322は、可動部画像に相当する。
【0157】
(サイドシェードが全閉位置の場合)
サイドシェードの現在の開閉位置が、全閉位置の場合には、コントローラ22は、サイドシェードの画像を全閉表示する。例えば、図12(b)は、サイドシェード19Rの現在の開閉位置が、全閉位置としている。このため、その現在の開閉位置に対応する位置、すなわち、ウインドウガラス画像352を全て覆う位置で、コントローラ22は、サイドシェード画像323を表示する。サイドシェード画像323は、可動部画像に相当する。
【0158】
<5.2.4.個別操作による操作信号の生成>
乗員は、操作が可能な方向へスライドノブ321をタッチ操作することにより、上方(開方向)、または下方(閉方向)へ移動させる。操作部27は、操作部27の開方向(例えば、前記+方向)、または閉方向(前記-方向)の位置変化を、変化前の位置を基準に移動量を検出する。この移動量は、開方向への移動量、または閉方向への移動量となる。
【0159】
コントローラ22は、この検出に基づいて、スライドノブ321のタッチ操作された方向にスライドノブ321を移動表示するとともに、操作信号を生成する。コントローラ22が、サイドシェードの調整をする場合に生成する操作信号は、「ボディECU120の特定」、「車載機器の特定」、及び「調整方向(移動方向)」の情報を含む。
【0160】
前記「車載機器の特定」は、指定ポイントに関連付けられた車載操作を指定する特定情報である。ここでは、指定ポイントF、G、H、Iに関連に付けられたサイドシェード部210a~210dを指定する特定情報である。また、「調整方向(移動方向)」は、タッチ操作により移動するスライドノブ321の方向、すなわち、開方向、または閉方向のいずれかを指定する特定情報である。
【0161】
なお、開ボタン324、または閉ボタン325が「有効」表示されている状態で、タッチ操作された場合、「調整方向(移動方向)」は、タッチ操作されたボタンが示す開方向、または閉方向の特定情報である。
【0162】
<5.2.5.送信及び表示>
上記のようにコントローラ22は、操作信号を生成すると、MM機器70を介してボディECU120(図2参照)に送信する。制御部122は、送信された操作信号に基づいて、「車載機器の特定」情報に合致するサイドシェードのサイドシェード部の電動モータ(図示しない)を回転制御することにより、作動機構(図示しない)を介してサイドシェードを閉または開方向へ移動させる。
【0163】
そして、ボディECU120の制御部122は、図示しないエンコーダによる開閉位置検出信号に基づく現在位置を、図示しない記憶部に記憶する。また、制御部122は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在位置を送信する。
【0164】
この送信された現在位置に基づいて、コントローラ22は図示しないシェード画像(可動部画像)を閉方向へ移動表示する。すなわち、サイドシェードの開閉位置の変化(移動)に同期して、前記シェード画像(可動部画像)の移動表示がされる。
【0165】
なお、開ボタン324、または閉ボタン325が「有効」表示されている状態で、タッチ操作された場合、コントローラ22は、送信された現在位置に基づいて、サイドシェード19Lの開閉位置の変化(移動)に同期して、スライドノブ321も移動表示される。
【0166】
なお、サイドシェード(可動部)を個別に開閉操作する場合、この操作信号の生成及びMM機器70への送信は、車載機器の可動部の操作範囲画像に対するタッチ位置の変化操作がされている間、実行される。
【0167】
<5.2.6.サイドシェードの一括操作>
サイドシェードの一括操作を図10(a)、図13(a)、図13(b)、図14(a)及び図14(b)を参照して説明する。
【0168】
<5.2.7.操作画面26bにおける表示>
(一括操作ツールについて)
図10(a)に示す操作画面26bの状態で、乗員が、右側選択ボタン316、両側選択ボタン317、及び左側選択ボタン318のいずれか1つの選択ボタンをタッチ操作すると、コントローラ22は、下記の一括操作モードの表示を行う。
【0169】
一括操作モードの表示は、タッチ操作された選択ボタンを、非選択の選択ボタンよりも目立つように明示する。この明示方法は、輝度を高めにしたハイライト表示や、或いは、色表示を変更したり、或いは、点滅表示でもよく、限定されない。図13(a)及び図14(b)では左側選択ボタン318、図13(b)では両側選択ボタン317、図14(a)では右側選択ボタン316がそれぞれタッチ操作された場合をドット表示することにより、タッチ選択されたことを示している。
【0170】
一括操作モードでは、コントローラ22は、前記選択ボタンの下方の領域に、一括操作ツールとしての開ボタン328及び閉ボタン329を表示するとともに、タッチ操作された選択ボタンによって一括して開閉操作する対象のウインドウガラス輪郭を明示する。明示方法は、輝度を高めにしたハイライト表示や、或いは、色表示を変更したり、或いは、点滅表示でもよく、限定されない。なお、開ボタン328及び閉ボタン329の「無効」表示、及び「有効」表示については、後述する。開ボタン328及び閉ボタン329は、操作特定画像に相当する。
【0171】
図14(b)の例では、左側選択ボタン318がタッチ操作された場合を表している。この場合、同図に示すように、ウインドウガラス画像361、362の輪郭が、選択されていないウインドウガラス画像351等の輪郭よりも目立つように明示される。図14(b)では、説明の便宜上、ウインドウガラス画像361、362の輪郭は、選択されていないウインドウガラス画像351等の輪郭よりも太線で示している。
【0172】
なお、図14(b)では、サイドシェード17R(図5参照)の現在位置は、半開位置に位置しているため、サイドシェード画像322が半開位置に表示される。また、図14(b)では、サイドシェード19R(図5参照)が全閉位置に位置するため、サイドシェード画像323が全閉位置で表示されている。
【0173】
(開ボタン328及び閉ボタン329の表示について)
また、コントローラ22は、選択ボタン316~318のうちの一つがタッチ操作された場合、当該タッチ操作により選択された複数のサイドシェードのサイドシェード部の現在の開閉位置に応じた表示を行う。
【0174】
すなわち、前記選択された複数のサイドシェードのサイドシェード部において、全ての現在の開閉位置が全開位置の場合、コントローラ22は、開ボタン328を「無効」表示するとともに、閉ボタン329を「有効」表示する。
【0175】
また、前記選択された複数のサイドシェードのサイドシェード部において、全ての現在の開閉位置が全閉位置の場合、コントローラ22は、開ボタン328を「有効」表示するとともに、閉ボタン329を「無効」表示する。
【0176】
前記選択された複数のサイドシェードのサイドシェード部のうち、現在の開閉位置が1つでも、全開位置と全閉位置との間の位置にある場合、コントローラ22は、開ボタン328及び閉ボタン329をともに「有効」表示する。
【0177】
具体例で説明する。
図13(a)及び図14(b)は、左側選択ボタン318がタッチ操作された場合である。この場合、選択された複数のサイドシェード17L、19Lのサイドシェード部210b、210dでは全ての現在の開閉位置が全開位置の場合である。このため、コントローラ22は、開ボタン328を「無効」表示するとともに、閉ボタン329を「有効」表示する。
【0178】
図13(b)は、両側選択ボタン317がタッチ操作された場合である。この場合、選択された複数のサイドシェード17L、19L、19Rのサイドシェード部210b、210d、210cにおいて、現在の開閉位置が全開位置としている。しかし、サイドシェード17Rのサイドシェード部210aの現在の開閉位置が全開位置と全閉位置との間の位置にある場合であるため、コントローラ22は、開ボタン328及び閉ボタン329をともに「有効」表示する。
【0179】
図14(a)は、右側選択ボタン316がタッチ操作された場合である。この場合、選択された複数のサイドシェード17L、19Lのサイドシェード部210b、210dにおいて、現在の開閉位置が全開位置としている。また、サイドシェード19Rのサイドシェード部210cの現在の開閉位置は全閉位置としている。しかし、サイドシェード17Rのサイドシェード部210aの現在の開閉位置が全開位置と全閉位置との間の位置にある場合であるため、コントローラ22は、開ボタン328及び閉ボタン329をともに「有効」表示する。
【0180】
<5.2.8.操作による操作信号の生成>
乗員は、「有効」表示されている開ボタン328または閉ボタン329をタッチ操作する。これにより、コントローラ22は、開閉操作する対象のウインドウガラス輪郭の明示を解除して他のウインドウガラス輪郭と同様に表示制御するとともに、操作信号を生成する。コントローラ22が、生成する操作信号は、「ボディECU120の特定」、「車載機器の特定」、及び「調整方向(移動方向)」の情報を含む。
【0181】
前記「車載機器の特定」は、「有効」表示している選択ボタンの管轄下の車載機器の特定情報であって、制御対象候補である。
例えば、図14(a)に示すように、「有効」表示の選択ボタンが右側選択ボタン316の場合、車載機器は、サイドシェード部210a、210cである。図13(b)に示すように、「有効」表示の選択ボタンが両側選択ボタン317の場合、車載機器は、サイドシェード部210a~210dである。図13(a)、図14(b)に示すように、「有効」表示の選択ボタンが左側選択ボタン318の場合、車載機器は、サイドシェード部210b、210dである。また、「調整方向(移動方向)」は、タッチ操作された開ボタン328または閉ボタン329が示す開方向、または閉方向の特定情報である。
【0182】
<5.2.9.送信及び表示>
上記のようにコントローラ22は、操作信号を生成すると、MM機器70を介してボディECU120(図2参照)に送信する。制御部122は、送信された操作信号に基づいて、「車載機器の特定」情報に合致する複数のサイドシェードのサイドシェード部の電動モータ(図示しない)を回転制御する。これにより、制御部122は、作動機構(図示しない)を介してサイドシェードを閉方向または開方向へ移動させる。
【0183】
そして、ボディECU120の制御部122は、図示しないエンコーダによる開閉位置検出信号に基づく現在位置を、図示しない記憶部に記憶する。また、制御部122は、MM機器70を介して、携帯端末20にその現在位置を送信する。
【0184】
この送信された現在位置に基づいて、コントローラ22は、図示しないシェード画像(可動部画像)を開方向または閉方向へ移動表示する。すなわち、サイドシェードの開閉位置の変化(移動)に同期して、前記シェード画像(可動部画像)の移動表示がされる。なお、操作されていないサイドシェードのサイドシェード画像の表示は変化しない。
【0185】
一括操作モードにおいて、コントローラ22の前記操作信号の生成及びMM機器70への送信は、開ボタン328または閉ボタン329に対して一度タッチ操作された後は、そのタッチが解除されても、継続するようにされている。
【0186】
コントローラ22は、停止ボタン315に対するタッチ操作の検出を操作部27から通知された場合には、前記操作信号の生成及びMM機器70への送信を停止する。
また、コントローラ22は、「調整方向(移動方向)」が開方向の場合、一括操作の対象となっている複数のサイドシェード部の現在の開閉位置の全部が全開位置となった場合に、前記操作信号の生成及びMM機器70への送信を停止する。
【0187】
また、コントローラ22は、「調整方向(移動方向)」が閉方向の場合、一括操作の対象となっている複数のサイドシェード部の現在の開閉位置の全部が全閉位置となった場合に、前記操作信号の生成及びMM機器70への送信を停止する。
【0188】
<5.3.1.ルーフシェードの操作>
次にルーフシェードの場合について説明する。
(操作画面26c)
図10(a)に示す初期値の操作画面26bにおいて、ルーフ選択ボタン96がタッチ操作されると、コントローラ22は、ディスプレイ26を図10(b)に示す操作画面26cにする。図10(b)に示すようにルーフ選択ボタン96が選択されたことにより、その下部領域の輝度または色がサイド選択ボタン95の下部とは異なることが示されている。
【0189】
また、図10(b)に示すように、サイド選択ボタン95及びルーフ選択ボタン96の下方のコンテンツ領域には、ルーフウインドウガラス画像330、331、及びドライバーシート12及びパッセンジャーシート14の画像312、314も表示される。ルーフウインドウガラス画像330は、ルーフウインドウガラス42Rに対応する画像である。ルーフウインドウガラス画像331は、ルーフウインドウガラス42Lに対応する画像である。
【0190】
なお、図10(b)では、説明の便宜上、コントローラ22には、ボディECU120からルーフシェード44R、44Lの現在の開閉位置を全開位置とする旨が送信されているものとする。このため、図10(b)では、ルーフシェード44R、44Lのルーフシェード画像332、333は、表示されていないものとする。
【0191】
ルーフシェード44R、44Lの現在の開閉位置が全開位置でない場合には、そのときの開閉位置に相当する位置に位置するルーフシェード画像332、333が表示される。例えば、ルーフシェード44R、44Lの現在の開閉位置が、全開位置と全閉位置との間の開閉位置の場合には、図10(b)ではルーフシェード画像332、333を二点鎖線で示す。ルーフシェード画像332、333は、可動部画像に相当する。
【0192】
図10(b)に示すように、ルーフウインドウガラス画像330、331の上には、操作対象を指定する○印の指定ポイントJ、Kが表示される。なお、指定ポイントJ、Kは、○印に限定するものではなく、他の形状であってもよい。
【0193】
また、図10(b)に示すようにコンテンツ領域の下部には、停止ボタン315、及び両側選択ボタン317が表示される。
ここでの両側選択ボタン317は、複数のルーフシェードの全部、すなわち、ルーフシェードのルーフシェード部220a、22bを一括して開閉操作するためのものである。
【0194】
<5.3.2.ルーフシェードの個別操作>
(個別操作ツールについて)
ルーフシェードの個別操作ツールについては、前述したサイドシェードの場合と、同様に、各指定ポイントを乗員がタッチ操作すると、コントローラ22は、個別操作ツール(スライドノブ、スライドノブの操作範囲、開ボタン及び閉ボタン)の表示を行う。この個別操作ツールの機能、及び、表示の仕方は、ルーフシェードの個別操作ツールの場合と同様であるため、説明を省略する。
【0195】
<5.3.3.個別操作による操作信号の生成>
乗員が、ルーフシェードのスライドノブ、或いは、開ボタンまたは閉ボタンのタッチ操作が行われると、コントローラ22は操作部27のタッチ検出に基づいて、操作信号を生成する。この操作信号は、「ボディECU120の特定」、「車載機器の特定」、及び「調整方向(移動方向)」の情報を含む。
【0196】
前記「車載機器の特定」は、指定ポイントJ、Kに関連付けられた車載操作を指定する特定情報である。また、「調整方向(移動方向)」は、スライドノブの移動方向、開ボタン、または閉ボタンの操作により特定される、開方向、または閉方向のいずれかを指定する特定情報であって、前記サイドシェードの場合と同様である。
【0197】
<5.3.4.送信及び表示>
ここでの「送信及び表示」の説明は、前述した<5.2.5.送信及び表示>の記載中の「サイドシェード」または「シェード」を「ルーフシェード」に読み替えることにより、省略する。
【0198】
<5.3.5.ルーフシェードの一括操作>
ルーフシェードの一括操作について説明する。
(一括操作ツールについて)
図10(b)に示す操作画面26cの状態で、乗員が、両側選択ボタン317をタッチ操作すると、コントローラ22は、下記の一括操作モードの表示を行う。
【0199】
すなわち、タッチ操作された選択ボタンを、タッチ操作される前よりも目立つように明示する。この明示方法は、輝度を高めにしたハイライト表示や、或いは、色表示を変更したり、或いは、点滅表示でもよく、限定されない。
【0200】
また、一括操作モードでは、コントローラ22は、前記選択ボタンの下方の領域に、一括操作ツールとしての開ボタン及び閉ボタン(ともに図示しない)を表示する。さらに、コントローラ22は、タッチ操作された選択ボタンによって一括して開閉操作する対象のルーフウインドウガラス輪郭を明示する。明示方法は、サイドシェード場合と同様である。また、開ボタン及び閉ボタン(ともに図示しない)の「有効」表示及び「無効」表示は、サイドシェード場合と同様である。
【0201】
<5.3.6.操作による操作信号の生成>
乗員は、「有効」表示されている開ボタンまたは閉ボタン(ともに図示しない)をタッチ操作する。これにより、コントローラ22は、開閉操作する対象のルーフウインドウガラス輪郭の明示を解除して明示する前と同様に表示制御するとともに、操作信号を生成する。コントローラ22が、生成する操作信号は、「ボディECU120の特定」、「車載機器の特定」、及び「調整方向(移動方向)」の情報を含む。
【0202】
前記「車載機器の特定」は、「有効」表示している選択ボタンの管轄下の車載機器の特定情報であって、制御対象情報である。本実施形態では、「有効」表示の選択ボタンが両側選択ボタン317であるため、車載機器は、ルーフシェード部220a、220bである。また、「調整方向(移動方向)」は、タッチ操作された開ボタンまたは閉ボタン(ともに図示しない)が示す開方向、または閉方向の特定情報である。
【0203】
<5.3.7.送信及び表示>
ここでの「送信及び表示」の説明は、前述した<5.2.9.送信及び表示>の記載中の「サイドシェード」または「シェード」を「ルーフシェード」に読み替えることにより、省略する。
【0204】
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)本実施形態の携帯端末20は、ディスプレイ26(表示部)と、操作部27(タッチ検出部)と、コントローラ22(操作信号生成部、表示制御部)と、通信モジュール29(送信部)を備える。
【0205】
ディスプレイ26は右リアシート16の車載機器を操作する場合、車載機器である各部16a~16eの可動部画像であるシート本体画像234、シートバック画像233、座部画像232、オットマン画像235、ランバーサポート画像236を表示する。
【0206】
また、ディスプレイ26は左リアシート18の車載機器を操作する場合、車載機器である各部18a~18eの可動部画像であるシート本体画像234、シートバック画像233、座部画像232、オットマン画像235、ランバーサポート画像236を表示する。ディスプレイ26は、右リアシート16、または左リアシート18の車載機器を操作する場合、これらの可動部の操作方向画像を表示する。
【0207】
ディスプレイ26は、サイドシェードに関する車載機器を操作する場合、車載機器であるサイドシェード部210a~210dの可動部画像であるサイドシェード画像322、323を表示する。また、ディスプレイ26は、ルーフシェードに関する車載機器を操作する場合、車載機器であるルーフシェード部220a、220bの可動部画像であるルーフシェード画像332、333を表示する。
【0208】
ディスプレイ26は、サイドシェード及びルーフシェードの車載機器を操作する場合、可動部の開ボタン324、閉ボタン325(操作方向画像)、または開ボタン328及び閉ボタン329(操作方向画像)を表示する。或いは、ディスプレイ26は、サイドシェード及びルーフシェードの車載機器を操作する場合、可動部の操作範囲320(操作範囲画像)を表示する。
【0209】
操作部27(タッチ検出部)は、ディスプレイ26に表示された操作方向画像におけるタッチ操作の検出、または操作範囲画像におけるタッチ位置の変化に基づく移動量の検出を行う。コントローラ22(操作信号生成部)は、操作方向画像におけるタッチ操作の検出、または移動量の検出に基づいて操作信号を生成する。
【0210】
通信モジュール29(送信部)は、操作信号をシートECU130(車載機器の制御装置)に送信する。コントローラ22(表示制御部)は、操作方向画像におけるタッチ操作、または移動量の検出に基づいて、タッチ操作された操作方向画像、または操作範囲画像に関係づけられている車載機器における可動部画像を移動表示する。
【0211】
上記構成により、乗員は操作対象の車載機器の動部の動作を確認したい場合、操作対象の可動部を直接見ることなしにその動作を表示部を見ることにより確認できる。
(2)本実施形態のコントローラ22(表示制御部)は、シートECU130(車載機器の制御装置)の可動部に対する制御による移動と同期して前記可動部画像を移動表示する。これにより、可動部画像が操作対象の車載機器と同期して移動表示されるため、乗員は、移動表示される可動部画像によりリアルな操作感を得ることが可能となる。特に、操作対象の車載機器が乗員の視覚に入らない場合、この効果が大きい。
【0212】
(3)本実施形態のコントローラ22(表示制御部)は、リアーシートの車載機器を操作する場合、車載機器の可動部画像を移動表示する際に、移動表示前の可動部の画像の表示態様とは異なる表示態様で可動部画像を表示する。これにより、可動部画像は移動表示前の表示態様と異なるため、操作対象の車載機器の可動部の可動部画像が目立つことにより、乗員が視認し易くなる。
【0213】
(4)本実施形態のディスプレイ26(表示部)は、複数の車載機器の全部、または、いずれかの車載機器を選択するサイド選択ボタン95、及びルーフ選択ボタン96(選択画像)を表示する。操作部27(タッチ検出部)は、サイド選択ボタン95、及びルーフ選択ボタン96(選択画像)に対するタッチ操作を検出可能とされている。コントローラ22(表示制御部)は、サイド選択ボタン95、及びルーフ選択ボタン96(選択画像)に対するタッチ操作があった場合、ディスプレイ26にサイドシェードまたはルーフシェードの車載機器の可動部の画像を単数または複数表示させる。ここで、表示された車載機器の可動部の画像は、操作対象候補である。これにより、乗員は、操作対象候補として、可動部画像を有する車載機器選択を単数または複数表示されるため、操作対象候補を絞ることができる。
【0214】
(5)本実施形態のディスプレイ26は、サイドシェードの操作対象候補の画像として車載機器の画像を複数表示させる場合、車両の左側に配置される車載機器の選択用であって、操作部27がタッチ検出する左側選択ボタン318(第1選択領域)を表示する。
【0215】
また、ディスプレイ26は、サイドシェードの操作対象候補の画像として車載機器の画像を複数表示させる場合、右側に配置される車載機器の選択用であって、操作部27がタッチ検出する右側選択ボタン316(第2選択領域)を表示する。
【0216】
また、ディスプレイ26は、サイドシェードの操作対象候補の画像として車載機器の画像を複数表示させる場合、左側及び右側に配置される両車載機器の同時選択用であって、操作部27がタッチ検出する両側選択ボタン317(第3選択領域)を表示する。
【0217】
或いは、ディスプレイ26は、ルーフシェードの操作対象候補の画像として車載機器の画像を複数表示させる場合、左側及び右側に配置される両車載機器の同時選択用であって、操作部27がタッチ検出する両側選択ボタン317(第3選択領域)を表示する。
【0218】
そして、ディスプレイ26は、選択領域のいずれか1つがタッチ操作により選択されるときに、当該選択領域に関連付けられた車載機器の可動部の操作内容を特定する画像を、開ボタン328及び閉ボタン329(操作特定画像)として表示する。
【0219】
コントローラ22(操作信号生成部)は、操作部27がタッチ検出した選択領域に対応する車載機器を制御対象とする制御対象情報と、開ボタン328、閉ボタン329(操作特定画像)に予め関連付けられた操作情報を含む操作信号を生成する。
【0220】
また、通信モジュール29(送信部)は、その操作信号をシートECU130に送信する。この結果、車両の左右に配置される対の車載機器に対しても、乗員は操作対象の車載機器の可動部の動作を確認したい場合、操作対象の車載機器の可動部を直接見ることなしにその動作を表示部を見ることにより確認できる。
【0221】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0222】
・前記実施形態では、携帯端末20は、2列目コンソールボックス37へ取付けるようにした。これに代えて、左右独立キャプテンシートのアームレストに携帯端末20をそれぞれ取付けて左右各々の乗員が独立して操作可能としてもよい。
・前記実施形態では、コントローラ22(表示制御部)は、シートECU130(車載機器の制御装置)の可動部に対する制御による移動と同期して可動部画像を移動表示するようにした。これに代えて、可動部画像を秒単位で遅延表示するようにしてもよい。
【0223】
・前記実施形態では、リアシートの車載機器をシートスライド部、シートバック部、シート座面部、オットマン部、ランバーサポート部とした。これらのうちの、少なくとも1つの車載機器を省略してもよい。或いは、これら以外の車載機器を付加してもよい。
【0224】
・前記実施形態では、一対のルーフシェード44R、44Lを車載機器としているが、単一のルーフシェード、或いは3つ以上のルーフシェードに適用してもよい。
・前記実施形態では、リアシート、及びシェードを例にして携帯端末20の操作画面に対して車載機器の可動部を表示するように具体化したが、他の車載機器に適用してもよい。
【0225】
・前記実施形態では、車載機器の操作装置と、シートECU130間を無線通信で行うようにしたが、前記操作装置と車載機器の制御装置間の通信を有線で行ってもよい。
【符号の説明】
【0226】
10a…Aピラー
10b…Bピラー
10c…Cピラー
10d…Dピラー
12…ドライバーシート
13…インストルメントパネル
14…パッセンジャーシート
15R…右後部ドア
15L…左後部ドア
16…右リアシート
16a…シートスライド部(車載機器)
16b…シートバック部(車載機器)
16c…シート座面部(車載機器)
16d…オットマン部(車載機器)
16e…ランバーサポート部(車載機器)
17R、17L…サイドシェード(可動部)
18…左リアシート
18a…シートスライド部(車載機器)
18b…シートバック部(車載機器)
18c…シート座面部(車載機器)
18d…オットマン部(車載機器)
18e…ランバーサポート部(車載機器)
19R、19L…サイドシェード(可動部)
20…携帯端末(操作装置)
21…リアウインドウガラス
22…コントローラ(操作信号生成部)
23…ROM
24…RAM
25…ストレージ
26…ディスプレイ(表示部)
27…操作部(タッチ検出部)
29…通信モジュール(送信部)
32…座部(可動部)
33…シートバック(可動部)
34…シート本体(可動部)
35…オットマン(可動部)
36…ランバーサポート(可動部)
37…2列目コンソールボックス
40…ルーフ
42R、42L…ルーフウインドウガラス
44R、44L…ルーフシェード(可動部)
51…ドアウインドウガラス
52…ウインドウガラス
61…ドアウインドウガラス
62…ウインドウガラス
70…マルチメディア機器
72…カーナビゲーション部
73…マルチメディア機器コントロール部
74…デジタルテレビ受信部
75…近距離無線通信部
76…アンテナ
78…MM機器システムコントロール部
79…操作スイッチ部
80…ディスプレイ
81…スピーカ
85…通信インターフェイス
90…コンテンツバー
91…選択項目バー
92…調整ボタン
93…欄
94a…左席ボタン
94b…右席ボタン
95…サイド選択ボタン(選択画像)
96…ルーフ選択ボタン(選択画像)
100…車載機器制御システム
120…ボディECU
122…制御部
124…制御モード記憶部
130…シートECU
132…制御部
210a、210b、210c、210d…サイドシェード部(車載機器)
220a、220b…ルーフシェード部(車載機器)
232…座部画像(可動部画像)
232a…上向矢印(操作方向画像)
232b…下向矢印(操作方向画像)
233…シートバック画像(可動部画像)
233a…前向矢印(操作方向画像)
233b…後向矢印(操作方向画像)
234…シート本体画像(可動部画像)
234a…前向矢印(操作方向画像)
234b…後向矢印(操作方向画像)
235…オットマン画像(可動部画像)
235a…上向矢印(操作方向画像)
235b…下向矢印(操作方向画像)
235c…前向矢印(操作方向画像)
235d…後向矢印(操作方向画像)
236…ランバーサポート画像(可動部画像)
236a…上向矢印(操作方向画像)
236b…下向矢印(操作方向画像)
236c…前向矢印(操作方向画像)
236d…後向矢印(操作方向画像)
237…2列目コンソールボックスの画像
312…ドライバーシートの画像
314…パッセンジャーシートの画像
315…停止ボタン
316…右側選択ボタン(第2選択領域)
317…両側選択ボタン(第3選択領域)
318…左側選択ボタン(第1選択領域)
320…操作範囲(操作範囲画像)
321…スライドノブ
322…サイドシェード画像(可動部画像)
323…サイドシェード画像(可動部画像)
324…開ボタン
325…閉ボタン
328…開ボタン(操作特定画像)
329…閉ボタン(操作特定画像)
330…ルーフウインドウガラス画像(右側)
331…ルーフウインドウガラス画像(左側)
332…ルーフシェード画像(右側)(可動部画像)
333…ルーフシェード画像(左側)(可動部画像)
351…ドアのウインドウガラス画像
352…ウインドウガラス画像
361…ドアのウインドウガラス画像
362…ウインドウガラス画像
A~K:指定ポイント
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14