(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158846
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】リミットスイッチ
(51)【国際特許分類】
H01H 25/00 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
H01H25/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074416
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100172236
【弁理士】
【氏名又は名称】岩木 宣憲
(72)【発明者】
【氏名】吉田 昂平
(72)【発明者】
【氏名】月森 一如
(72)【発明者】
【氏名】菰口 裕介
(72)【発明者】
【氏名】福万 淳
(72)【発明者】
【氏名】小川 翔
【テーマコード(参考)】
5G031
【Fターム(参考)】
5G031AS52H
5G031HS14
5G031HS24
5G031KS02
5G031NS08
(57)【要約】
【課題】2つのタイプのアクチュエータに対応可能なリミットスイッチを提供すること。
【解決手段】リミットスイッチが、スイッチ部と、スイッチ部に対して隣接して位置しスイッチ部に接続された操作部とを備える。操作部が、ハウジングと第1駆動部と第2駆動部とを含む。ハウジングは、第1収容部と第2収容部とを内部に有する。第1駆動部は、第1収容部から第2収容部まで延びる駆動軸部を有し、駆動軸部の移動によりスイッチ部のオンオフを切り替え可能に構成されている。第2駆動部は、ハウジングの外部から第2収容部まで延びる回転軸部を有し、回転軸部の回転によりスイッチ部のオンオフを切り替え可能に構成されている。第2駆動部が、駆動軸部を収容可能であると共に、収容された駆動軸部が移動可能に構成された貫通穴部を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンオフ切り替え可能なスイッチ部と、
前記スイッチ部に対して第1方向に隣接して位置し、前記スイッチ部に接続された操作部と
を備え、
前記操作部が、
第1収容部と、前記第1方向において前記第1収容部よりも前記スイッチ部の近くに位置する第2収容部とを内部に有するハウジングと、
前記第1方向に沿って前記第1収容部から前記第2収容部まで延びると共に前記第1方向に沿って移動可能な駆動軸部を有し、前記駆動軸部の前記第1方向の移動により前記スイッチ部のオンオフを切り替え可能な第1駆動部と、
前記第1方向に交差する第2方向に沿って前記ハウジングの外部から前記第2収容部まで延びる回転軸部を有し、前記回転軸部の回転により前記スイッチ部のオンオフを切り替え可能な第2駆動部と
を含み、
前記第2駆動部が、前記駆動軸部を収容可能であると共に、収容された前記駆動軸部が前記第1方向に沿って移動可能に構成された貫通穴部を有する、リミットスイッチ。
【請求項2】
前記第1駆動部が、
前記第1収容部を前記第1方向に沿って移動可能な第1プランジャと
前記第1プランジャに接続され、前記第1プランジャから前記第1方向に沿って前記第2収容部まで延びる前記駆動軸部と、
前記第1プランジャを前記第1方向でかつ前記スイッチ部から離れる方向に付勢する第1付勢部材と
を有し、
前記第2駆動部が、
前記第2方向に延びる回転軸まわりに復帰位置から動作位置に回転可能な状態で前記ハウジングに支持されている前記回転軸部と、
前記第1方向に沿って伸縮可能であると共に、前記回転軸部を前記第1方向でかつ前記スイッチ部に接近する方向に付勢するように構成されている第2付勢部材と、
前記第1方向における前記回転軸部および前記第2付勢部材の間に位置し、前記第2付勢部材の付勢力を前記回転軸部に伝達するように構成されている第2プランジャと
を有し、
前記貫通穴部は、前記回転軸部が前記復帰位置に位置している場合に前記回転軸部および前記第2プランジャを前記第1方向に貫通する貫通穴で構成されている、請求項1に記載のリミットスイッチ。
【請求項3】
前記回転軸部が復帰位置に位置している場合における前記貫通穴部と前記貫通穴部に収容された前記駆動軸部との間に第1クリアランスが設けられ、
前記第1プランジャと前記ハウジングとの間に第2クリアランスが設けられ、
前記第2プランジャと前記ハウジングとの間に第3クリアランスが設けられ、
前記第1クリアランスの大きさが、前記第2クリアランスおよび前記第3クリアランスの大きさの合計以上である、請求項2に記載のリミットスイッチ。
【請求項4】
前記第1方向における前記回転軸部および前記スイッチ部の間に位置し、前記駆動軸部の移動または前記回転軸部の回転を前記スイッチ部に伝達するように構成された伝達部を備え、
前記第1プランジャの前記第1方向の移動範囲が、前記第1方向における前記駆動軸部の前記第2収容部に位置する先端から前記伝達部までの距離以上である、請求項2または3に記載のリミットスイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、リミットスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、内部に内蔵スイッチが収容されたハウジングを備えるリミットスイッチが開示されている。このリミットスイッチでは、カム部を有する回転可能なシャフトと、シャフトの回転に応じて移動するスイッチ動作プランジャとを備え、シャフトの回転に応じてカム部が傾斜することでスイッチ動作プランジャがシャフトから離れる方向に移動し、内蔵スイッチがオンオフされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のリミットスイッチは、アクチュエータが回転レバータイプのリミットスイッチであり、アクチュエータが回転レバータイプ以外のリミットスイッチとして使用することができない。このため、特許文献1のリミットスイッチでは、設備移転等によりアクチュエータが回転タイプ以外のリミットスイッチが必要になった場合、リミットスイッチ全体を取り替える必要がある。
【0005】
本開示は、2つのタイプのアクチュエータに対応可能なリミットスイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様のリミットスイッチは、
オンオフ切り替え可能なスイッチ部と、
前記スイッチ部に対して第1方向に隣接して位置し、前記スイッチ部に接続された操作部と
を備え、
前記操作部が、
第1収容部と、前記第1方向において前記第1収容部よりも前記スイッチ部の近くに位置する第2収容部とを内部に有するハウジングと、
前記第1方向に沿って前記第1収容部から前記第2収容部まで延びると共に前記第1方向に沿って移動可能な駆動軸部を有し、前記駆動軸部の前記第1方向の移動により前記スイッチ部のオンオフを切り替え可能な第1駆動部と、
前記第1方向に交差する第2方向に沿って前記ハウジングの外部から前記第2収容部まで延びる回転軸部を有し、前記回転軸部の回転により前記スイッチ部のオンオフを切り替え可能な第2駆動部と
を含み、
前記第2駆動部が、前記駆動軸部を収容可能であると共に、収容された前記駆動軸部が前記第1方向に沿って移動可能に構成された貫通穴部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、2つのタイプのアクチュエータに対応可能なリミットスイッチを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一実施形態のリミットスイッチを示す斜視図。
【
図4】
図1のII-II線に沿った第1の拡大断面図。
【
図5】
図1のII-II線に沿った第2の拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一例を添付図面に従って説明する。以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、本開示の適用物、および、本開示の用途を制限することを意図するものではない。添付図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
【0010】
本開示の一実施形態のリミットスイッチ1は、
図1に示すように、オンオフ切り替え可能なスイッチ部2と、スイッチ部2に接続された操作部3とを備える。操作部3は、スイッチ部2に対して第1方向(例えば、Z方向)に隣接している。
【0011】
スイッチ部2は、一例として、略直方体状を有している。スイッチ部2には、図示しないマイクロスイッチが内蔵されている。スイッチ部2は、後述する駆動軸部21の移動および回転軸部31の回転により、マイクロスイッチのオンオフを切り替え可能に構成されている。
【0012】
操作部3は、一例として、スイッチ部2の第1方向Zの一端面に着脱可能に接続されている。
図2に示すように、操作部3は、ハウジング10と、駆動軸部21を有する第1駆動部20と、回転軸部31を有する第2駆動部30とを含む。
【0013】
ハウジング10は、一例として、第1方向Zに沿って延びる略直方体形状のハウジング本体11と、第1方向Zに交差する第2方向(例えば、X方向)に沿って延びる略円筒形状の周壁部12とを有している。周壁部12は、ハウジング本体11の第1方向Zに沿って延びる4つの側面のうちの1つの側面111に設けられている。
【0014】
ハウジング本体11は、第1方向Zの両端面112、113にそれぞれ開口する開口部114、115と、第1方向Zに沿って延びて2つの略円形状の開口部114、115に接続された貫通穴116とを有している。ハウジング本体11の内部における第1方向Zの中間には、仕切壁部15が設けられている。貫通穴116は、仕切壁部15により第1貫通部1161と第2貫通部1162とに仕切られている。ハウジング本体11の第1方向Zに交差する両端面のうち、スイッチ部2から遠い方の端面112に開口する開口部114は、略円形状で、第1貫通部1161に接続されている。ハウジング本体11の第1方向Zに交差する両端面のうち、スイッチ部2から遠い方の端面112に開口する開口部114は、第1貫通部1161に接続されている。ハウジング本体11の第1方向Zに交差する両端面のうち、スイッチ部2に近い方の端面113に開口する開口部115は、第2貫通部1162に接続されている。
【0015】
仕切壁部15は、第1方向Zにおいて周壁部12よりもスイッチ部2から離れている。仕切壁部15の第2方向Xの略中央には、仕切壁部15を第1方向Zに貫通し、駆動軸部21を収容可能な貫通穴151が設けられている。
【0016】
ハウジング本体11は、後述する第1プランジャ22の第1方向Zでかつスイッチ部2から離れる方向への移動を規制可能なストッパ16を有している。ストッパ16は、第1貫通部1161の第1方向Zにおいて開口部114の近くに位置する端部に設けられている。ストッパ16は、第1貫通部1161を構成するハウジング本体11の内面から第1貫通部1161の内部に向かって突出している。
【0017】
ハウジング本体11は、第2貫通部1162を構成する内面に設けられた凹部17を有している。凹部17は、後述する周壁部12の貫通穴122に対向し、回転軸部31のハウジング10の内部に位置する端部311を収容している。
【0018】
周壁部12は、ハウジング本体11の側面111の第1方向Zの両端のうち、スイッチ部2に近い方の端部に位置している。周壁部12は、第2方向Xにおけるハウジング本体11から遠い方の面に設けられた開口部121と、周壁部12の内部を第2方向Xに沿って延びる貫通穴122とを有している。貫通穴122は、第2方向Xの両端がそれぞれハウジング本体11の第2貫通部1162と開口部121とに接続されている。貫通穴122には、回転軸部31を回転可能に支持する軸受け部123が収容されている。
【0019】
図2に示すように、ハウジング10は、その内部に2つの収容部(以下、第1収容部13および第2収容部14と言う。)を有している。第1収容部13および第2収容部14は、第1方向Zに隣接している。本実施形態では、第1収容部13は、ハウジング本体11の第1貫通部1161で構成され、第2収容部14は、ハウジング本体11の第2貫通部1162および凹部17と、周壁部12の貫通穴122とで構成されている。第1収容部13の内部には、第1駆動部20が収容されている。第2収容部14には、第2駆動部30が収容されている。
【0020】
第1駆動部20は、駆動軸部21の第1方向Zの移動によりスイッチ部2のオンオフを切り替え可能に構成されている。本実施形態では、第1駆動部20は、
図2に示すように、駆動軸部21の他に、第1プランジャ22と、第1付勢部材23とを有している。
【0021】
駆動軸部21は、第1方向Zに沿って第1収容部13から第2収容部14まで延びている。駆動軸部21の第1方向Zの一端が第1プランジャ22に接続されており、第1プランジャ22と共に第1方向Zに沿って移動可能に構成されている。本実施形態では、駆動軸部21の移動範囲は、第1方向Zにおける回転軸部31およびスイッチ部2の間に位置する伝達部201に接触して、伝達部201をスイッチ部2の内部に向かって移動させることができるように設定されている。つまり、駆動軸部21が第1方向Zでかつスイッチ部2に接近する方向に移動すると、駆動軸部21の第1方向Zの先端211が伝達部201に接触し、伝達部201をスイッチ部2の内部に向かって移動させる。これにより、駆動軸部21の移動がスイッチ部2のマイクロスイッチに伝達され、マイクロスイッチのオンオフが切り替えられる。
【0022】
第1プランジャ22は、第1収容部13を第1方向Zに沿って移動可能に構成されている。本実施形態では、第1プランジャ22は、略円形で板状の本体部221と、本体部221の径方向の外縁から第1方向Zでかつ第2収容部14に接近する方向に延びるガイド壁部222とを有している。本体部221の第2収容部14に対向する面の略中央に駆動軸部21が接続されている。本体部221の開口部114に対向する面の略中央には、プランジャタイプのアクチュエータ40を接続可能な接続部223が設けられている。接続部223は、略円柱形状で、本体部221から第1方向Zに沿ってハウジング本体11の外部まで延びている。
【0023】
図2および
図3に示すように、第1プランジャ22の第1方向Zの移動範囲をW1とし、第1方向Zにおける駆動軸部21の第2収容部14に位置する先端211から伝達部201までの距離をW2とする。操作部3は、W1≧W2が成り立つように構成されている。
【0024】
第1付勢部材23は、第1プランジャ22を第1方向Zでかつスイッチ部2から離れる方向に付勢するように構成されている。本実施形態では、第1付勢部材23は、1つのコイルばねで構成され、第1方向Zにおける第1プランジャ22の本体部221および仕切壁部15の間に位置している。第1付勢部材23の内部には駆動軸部21が位置している。第1付勢部材23の第1方向Zの両端は、それぞれ本体部221と仕切壁部15とに接触している。
【0025】
第2駆動部30は、回転軸部31の回転によりスイッチ部2のオンオフを切り替え可能に構成されている。本実施形態では、第2駆動部30は、
図2に示すように、回転軸部31の他に、第2付勢部材32と、第2プランジャ33とを有している。
【0026】
回転軸部31は、第2方向Xに沿ってハウジング10の外部から第2収容部14まで延びている。回転軸部31は、第2方向Xに延びる回転軸Lまわりに復帰位置P1から動作位置P2(
図3参照)に回転可能な状態でハウジング10に支持されている。本実施形態では、回転軸部31は、軸本体34と、軸本体34に設けられたカム部35とを有している。
【0027】
軸本体34は、例えば、第2方向Xに沿って延びる略円柱形状で、第2方向Xに沿ってハウジング10の外部から第2収容部14を構成する凹部17まで延びて、回転軸L1まわりに正逆回転可能に構成されている。軸本体34は、ハウジング10の外部に位置する端部312に、回転レバータイプのアクチュエータ50を取り付けることができるように構成されている。
【0028】
カム部35は、軸本体34の第2貫通部1162に位置する部分に設けられ、軸本体34と共に回転軸Lまわりを回転可能に構成されている。一例として、カム部35は、略板状で、カム部35の第1方向Zにおける仕切壁部15に対向する面が、第2プランジャ33と接触している。
図2および
図3に示すように、回転軸部31が復帰位置P1に位置している状態では、カム部35は、第1方向Zにおいて回転軸Lよりもスイッチ部2の近くに位置している。回転軸部31が動作位置P2に位置している状態では、カム部35は、伝達部201に接触し、伝達部201をスイッチ部2の内部に向かって移動させることが可能な位置に位置している。つまり、回転軸部31が復帰位置P1から動作位置P2に向かって回転すると、カム部35が伝達部201に接触し、伝達部201をスイッチ部2の内部に向かって移動させる。これにより、回転軸部31の回転がスイッチ部2のマイクロスイッチに伝達され、マイクロスイッチのオンオフが切り替えられる。
【0029】
第2付勢部材32は、第1方向Zに沿って伸縮可能であると共に、回転軸部31を第1方向Zでかつスイッチ部2に接近する方向に付勢するように構成されている。本実施形態では、第2付勢部材32は、1つのコイルばねで構成され、第1方向Zにおける仕切壁部15およびカム部35の間に位置している。第2付勢部材32の内部には駆動軸部21が位置している。第2付勢部材32の第1方向Zの両端は、それぞれ後述する第2プランジャ33の本体部331と仕切壁部15とに接触している。
【0030】
第2プランジャ33は、第2貫通部1162の第1方向Zにおける回転軸部31および第2付勢部材32の間に位置している。第2プランジャ33は、第2付勢部材32の付勢力を回転軸部31に伝達するように構成されている。本実施形態では、第2プランジャ33は、略円形で板状の本体部331と、本体部331の径方向の外縁に設けられたガイド壁部332とを有している。本体部331は、第1方向Zの両側の面がそれぞれ回転軸部31のカム部35および第2付勢部材32に接触している。ガイド壁部332は、本体部331から第1方向Zでかつ第1収容部13に接近する方向に延びている。
【0031】
図2および
図3に示すように、第2駆動部30は、駆動軸部21を収容可能であると共に、収容された駆動軸部21が第1方向Zに沿って移動可能に構成された貫通穴部36を有している。本実施形態では、貫通穴部36は、回転軸部31のカム部35に設けられた第1貫通穴351と、第2プランジャ33の本体部331に設けられた第2貫通穴333とで構成されている。第1貫通穴351および第2貫通穴333は、一例として、略同一の径を有する略円形状を有し、回転軸部31が復帰位置P1に位置している場合に第1方向Zに沿って延びる1つの貫通穴を構成している。
【0032】
本実施形態では、
図4および
図5に示すように、回転軸部31が復帰位置P1に位置している場合における貫通穴部36と貫通穴部36に収容された駆動軸部21との間に第1クリアランス61が設けられている。
図4に示すように、例えば、貫通穴部36と貫通穴部36に収容された駆動軸部21との間に形成された隙間の第2方向Xにおける最大値を第1クリアランス61とする。第1プランジャ22とハウジング10との間に第2クリアランス62が設けられている。
図5に示すように、例えば、第1プランジャ22のガイド壁部332とハウジング本体11の第1貫通部1161を構成する内面117との間に形成された隙間の第2方向Xにおける最大値を第2クリアランス62とする。第2プランジャ33とハウジング10との間に第3クリアランス63が設けられている。
図4に示すように、例えば、第2プランジャ33のガイド壁部332とハウジング本体11の第2貫通部1162を構成する内面118との間に形成された隙間の第2方向Xにおける最大値を第3クリアランス63とする。操作部3は、第1クリアランス61の大きさが、第2クリアランス62および第3クリアランス63の大きさの合計以上になるように構成されている。例えば、第2クリアランス62および第3クリアランス63が0.07mmであった場合、第1クリアランス61は、0.14mm以上の大きさを有している。
【0033】
リミットスイッチ1は、次の効果を発揮できる。
【0034】
リミットスイッチ1は、オンオフ切り替え可能なスイッチ部2と、スイッチ部2に対して第1方向に隣接して位置し、スイッチ部2に接続された操作部3とを備える。操作部3が、ハウジング10と、第1駆動部20と、第2駆動部30とを含む。ハウジング10は、第1収容部13と、第1方向において第1収容部13よりもスイッチ部2の近くに位置する第2収容部14とを内部に有する。第1駆動部20は、第1方向に沿って第1収容部13から第2収容部14まで延びると共に第1方向に沿って移動可能な駆動軸部21を有し、駆動軸部21の第1方向の移動によりスイッチ部2のオンオフを切り替え可能に構成されている。第2駆動部30は、第1方向に交差する第2方向に沿ってハウジング10の外部から第2収容部14まで延びる回転軸部31を有し、回転軸部31の回転によりスイッチ部2のオンオフを切り替え可能に構成されている。第2駆動部30が、駆動軸部21を収容可能であると共に、収容された駆動軸部21が第1方向に沿って移動可能に構成された貫通穴部36を有する。このような構成により、プランジャタイプおよび回転レバータイプのアクチュエータに対応可能なリミットスイッチ1を実現できる。
【0035】
第1駆動部20が、第1プランジャ22と、駆動軸部21と、第1付勢部材23とを有する。第1プランジャ22は、第1収容部13を第1方向に沿って移動可能に構成されている。駆動軸部21は、第1プランジャ22に接続され、第1プランジャ22から第1方向に沿って第2収容部14まで延びている。第1付勢部材23は、第1プランジャ22を第1方向でかつスイッチ部2から離れる方向に付勢する。第2駆動部30が、回転軸部31と、第2付勢部材32と、第2プランジャ33とを有する。回転軸部31は、第2方向に延びる回転軸Lまわりに復帰位置P1から動作位置P2に回転可能な状態でハウジング10に支持されている。第2付勢部材32は、第1方向に沿って伸縮可能であると共に、回転軸部31を第1方向でかつスイッチ部2に接近する方向に付勢するように構成されている。第2プランジャ33は、第1方向における回転軸部31および第2付勢部材32の間に位置し、第2付勢部材32の付勢力を回転軸部31に伝達するように構成されている。貫通穴部36は、回転軸部31が復帰位置P1に位置している場合に回転軸部31を第1方向に貫通する第1貫通穴351と、第2プランジャ33を第1方向に貫通する第2貫通穴333とで構成されている。このような構成により、プランジャタイプおよび回転レバータイプのアクチュエータに対応可能なリミットスイッチ1をより確実に実現できる。
【0036】
回転軸部31が復帰位置P1に位置している場合における貫通穴部36と貫通穴部36に収容された駆動軸部21との間に第1クリアランス61が設けられている。第1プランジャ22とハウジング10との間に第2クリアランス62が設けられている。第2プランジャ33とハウジング10との間に第3クリアランス63が設けられている。第1クリアランス61の大きさが、第2クリアランス62および第3クリアランス63の大きさの合計以上である。このような構成により、駆動軸部21をより確実に貫通穴部36に収容することができる。その結果、プランジャタイプおよび回転レバータイプのアクチュエータに対応可能なリミットスイッチ1をより確実に実現できる。
【0037】
リミットスイッチ1が、伝達部201を備える。伝達部201は、第1方向における回転軸部31およびスイッチ部2の間に位置し、駆動軸部21の移動または回転軸部31の回転をスイッチ部2に伝達するように構成されている。第1プランジャ22の第1方向の移動範囲W1が、第1方向における駆動軸部21の第2収容部14に位置する先端から伝達部201までの距離W2以上である。このような構成により、駆動軸部21の移動により伝達部201をスイッチ部2の内部に向かってより確実に移動させることができる。その結果、プランジャタイプおよび回転レバータイプのアクチュエータに対応可能なリミットスイッチ1をより確実に実現できる。
【0038】
リミットスイッチ1は、次のように構成することもできる。
【0039】
前記実施形態におけるリミットスイッチ1を構成する各部材の形状および構成は、一例であり、他の任意の形状および構成を採用することができる。
【0040】
例えば、第1駆動部20は、駆動軸部21と、第1プランジャ22と、第1付勢部材23とを有する場合に限らず、駆動軸部21の移動によりスイッチ部2のオンオフを切り替え可能な任意の構成を採用できる。
【0041】
第2駆動部30は、回転軸部31と、第2付勢部材32と、第2プランジャ33とを有する場合に限らず、回転軸部31の回転によりスイッチ部2のオンオフを切り替え可能な任意の構成を採用できる。
【0042】
第1付勢部材23および第2付勢部材32の各々は、1つのコイルばねで構成されている場合に限らず、複数のコイルばねで構成されていてもよいし、コイルばね以外の弾性部材で構成されていてもよい。
【0043】
スイッチ部2は、駆動軸部21の移動または回転軸部31の回転によりオンオフ切り替え可能な任意の構成を採用できる。
【0044】
操作部3は、スイッチ部2に着脱不可能に接続されていてもよい。
【0045】
周壁部12は、ハウジング本体11に対して一体に設けられている場合に限らず、別体に設けられていてもよい。この場合、周壁部12は、ハウジング本体11と同じ材料で構成してもよいし、異なる材料で構成してもよい。
【0046】
第1クリアランス61の大きさは、第2クリアランス62および第3クリアランス63の大きさの合計以上である場合に限らず、第2クリアランス62および第3クリアランス63の大きさの合計未満であってもよい。
【0047】
以上、図面を参照して本開示における種々の実施形態を詳細に説明したが、最後に、本開示の種々の態様について説明する。以下の説明では、一例として、参照符号を添えて記載する。
【0048】
本開示の第1態様のリミットスイッチ1は、
オンオフ切り替え可能なスイッチ部2と、
前記スイッチ部2に対して第1方向に隣接して位置し、前記スイッチ部2に接続された操作部3と
を備え、
前記操作部3が、
第1収容部13と、前記第1方向において前記第1収容部13よりも前記スイッチ部2の近くに位置する第2収容部14とを内部に有するハウジング10と、
前記第1方向に沿って前記第1収容部13から前記第2収容部14まで延びると共に前記第1方向に沿って移動可能な駆動軸部21を有し、前記駆動軸部21の前記第1方向の移動により前記スイッチ部2のオンオフを切り替え可能な第1駆動部20と、
前記第1方向に交差する第2方向に沿って前記ハウジング10の外部から前記第2収容部14まで延びる回転軸部31を有し、前記回転軸部31の回転により前記スイッチ部2のオンオフを切り替え可能な第2駆動部30と
を含み、
前記第2駆動部30が、前記駆動軸部21を収容可能であると共に、収容された前記駆動軸部21が前記第1方向に沿って移動可能に構成された貫通穴部36を有する。
【0049】
本開示の第2態様のリミットスイッチ1は、第1態様のリミットスイッチ1において、
前記第1駆動部20が、
前記第1収容部13を前記第1方向に沿って移動可能な第1プランジャ22と
前記第1プランジャ22に接続され、前記第1プランジャ22から前記第1方向に沿って前記第2収容部14まで延びる前記駆動軸部21と、
前記第1プランジャ22を前記第1方向でかつ前記スイッチ部2から離れる方向に付勢する第1付勢部材23と
を有し、
前記第2駆動部30が、
前記第2方向に延びる回転軸Lまわりに復帰位置P1から動作位置P2に回転可能な状態で前記ハウジング10に支持されている前記回転軸部31と、
前記第1方向に沿って伸縮可能であると共に、前記回転軸部31を前記第1方向でかつ前記スイッチ部2に接近する方向に付勢するように構成されている第2付勢部材32と、
前記第1方向における前記回転軸部31および前記第2付勢部材32の間に位置し、前記第2付勢部材32の付勢力を前記回転軸部31に伝達するように構成されている第2プランジャ33と
を有し、
前記貫通穴部36は、前記回転軸部31が前記復帰位置P1に位置している場合に前記回転軸部31を前記第1方向に貫通する第1貫通穴351と、前記第2プランジャ33を前記第1方向に貫通する第2貫通穴333とで構成されている。
【0050】
本開示の第3態様のリミットスイッチ1は、第2態様のリミットスイッチ1において、
前記回転軸部31が復帰位置P1に位置している場合における前記貫通穴部36と前記貫通穴部36に収容された前記駆動軸部21との間に第1クリアランス61が設けられ、
前記第1プランジャ22と前記ハウジング10との間に第2クリアランス62が設けられ、
前記第2プランジャ33と前記ハウジング10との間に第3クリアランス63が設けられ、
前記第1クリアランス61の大きさが、前記第2クリアランス62および前記第3クリアランス63の大きさの合計以上である。
【0051】
本開示の第4態様のリミットスイッチ1は、第2態様または第3態様のリミットスイッチ1において、
前記第1方向における前記回転軸部31および前記スイッチ部2の間に位置し、前記駆動軸部21の移動または前記回転軸部31の回転を前記スイッチ部2に伝達するように構成された伝達部201を備え、
前記第1プランジャ22の前記第1方向の移動範囲W1が、前記第1方向における前記駆動軸部21の前記第2収容部14に位置する先端211から前記伝達部201までの距離W2以上である。
【0052】
本開示は、前述の様々な実施形態および変形例のうち、任意の実施形態および/または変形例を適宜組み合わせることができる。実施形態および/または変形例の組み合わせには、実施形態に含まれる構成および/または実施例に含まれる構成の組み合わせも含まれる。
【0053】
本開示は、添付図面を参照しながら前述の実施形態および/または変形例を通して充分に記載されているが、前述の実施形態および/または変形例は、本開示の全てを網羅したものではない。本開示の技術分野における当業者であれば、多くの修正および変形が可能である。このような変形および修正は、本開示の範囲から外れない限りにおいて、本開示に含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本開示は、例えば、自動車などの組み立てラインに適用できる。
【符号の説明】
【0055】
1 リミットスイッチ
2 スイッチ部
3 操作部
10 ハウジング
11 ハウジング本体
111 側面
112、113 端面
114、115 開口部
116 貫通穴
1161 第1貫通部
1162 第2貫通部
117、118 内面
12 周壁部
121 開口部
122 貫通穴
123 軸受け部
13 第1収容部
14 第2収容部
15 仕切壁部
151 収容可能な貫通穴
16 ストッパ
17 凹部
20 第1駆動部
21 駆動軸部
211 先端
22 第1プランジャ
221 本体部
222 ガイド壁部
223 接続部
23 第1付勢部材
30 第2駆動部
31 回転軸部
311、312 端部
32 第2付勢部材
33 第2プランジャ
331 本体部
332 ガイド壁部
333 第2貫通穴
34 軸本体
35 カム部
351 第1貫通穴
36 貫通穴部
40、50 アクチュエータ
61 第1クリアランス
62 第2クリアランス
63 第3クリアランス
201 伝達部