(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158866
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】造形物及び遊戯装置
(51)【国際特許分類】
A63G 19/00 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
A63G19/00
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074453
(22)【出願日】2023-04-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】523161918
【氏名又は名称】ユニオンリンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石川 卓生
(57)【要約】
【課題】利用者にとって触感が良い造形物及び遊戯装置を提供する。
【解決手段】造形物2は、可変シート5と、外皮部材6と、を備える。可変シート5は、内部気圧によって立体形状を維持する。外皮部材6は、可変シート5の外側を覆うように設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部気圧によって三次元形状を維持する可変シートと、
前記可変シートの外側を覆うように設けられた外皮部材と、
を備える、造形物。
【請求項2】
前記可変シートに気体を供給する気体供給装置をさらに備える、
請求項1に記載の造形物。
【請求項3】
前記気体供給装置は、前記可変シートへの気体供給圧を変更することによって、前記可変シート及び前記外皮部材を変形させることができる、
請求項2に記載の造形物。
【請求項4】
前記可変シート及び前記外皮部材は、非可変部と、前記気体供給装置からの気体供給圧の変化に伴って変形する変形部とを有する、
請求項3に記載の造形物。
【請求項5】
前記可変シートは、前記気体供給装置からの気体供給圧の変化に伴って、気体を外部に噴射する噴射部を有する、
請求項2~4のいずれかに記載の造形物。
【請求項6】
請求項1~4のいずれかに記載の造形物と、
前記造形物が装着され、前記造形物を駆動するための駆動部と、
を備える、遊戯装置。
【請求項7】
前記駆動部は地面に定置されている、
請求項6に記載の遊戯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、造形物及び遊戯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、可変空気膜構造体を用いた定置型乗物が記載されている。定置型乗物は、可変空気膜構造体を立体的に膨らませるための送風機を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の定型型乗物では、可変空気膜構造体が乗物の表面を構成しているので、乗物に乗った人は座り心地又は触り心地を気持ちよく感じられないことが考えられる。
【0005】
本開示の目的は、利用者にとって触感が良い造形物及び遊戯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る造形物は、可変シートと、外皮部材と、を備える。可変シートは、内部気圧によって立体形状を維持する。外皮部材は、可変シートの外側を覆うように設けられている。
【0007】
本開示の一態様に係る遊戯装置は、前記造形物と、駆動部と、を備える。前記駆動部は、前記造形物が装着され、前記造形物を駆動する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、利用者にとって触感が良い造形物及び遊戯装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本開示の第1実施形態に係る遊戯装置(第1状態)の模式的正面図である。
【
図2】
図2は、同上の遊戯装置の造形物(第1状態)の模式的側面図である。
【
図3】
図3は、同上の造形物(第1状態)の模式的背面図である。
【
図4】
図4は、同上の遊戯装置(第2状態)の模式的正面図である。
【
図5】
図5は、同上の造形物(第2状態)の造形物の模式的側面図である。
【
図6】
図6は、本開示の第2実施形態に係る遊戯装置の制御構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、本開示の第3実施形態に係る遊戯装置の制御構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、本開示の第4実施形態に係る遊戯装置(第1状態)の模式的側面である。
【
図9】
図9は、同上の遊戯装置の造形物(第1状態)の模式的正面図である。
【
図10】
図10は、同上の遊戯装置(第2状態)の造形物の模式的側面図である。
【
図11】
図11は、同上の造形物(第2状態)の模式的正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る造形物及び遊戯装置について、図面を参照して説明する。下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、下記の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、下記の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0011】
(第1実施形態)
(1)遊戯装置1の基本構成
図1を参照しながら、第1実施形態を説明する。
【0012】
遊戯装置1は、例えば子供が乗ってその動きを楽しむための装置である。具体的には、遊戯装置1は、地面に固定された定置型遊戯装置である。
【0013】
遊戯装置1は、造形物2と、座席7と、駆動部8とを備える。
【0014】
造形物2は、動物や乗物を模した3次元形状の物体である。本実施形態では、造形物2は動物(具体的には、ぬいぐるみの子熊)の形状を有している。
【0015】
座席7は、造形物2の前面に設けられ、後述する駆動部8に連結されている。座席7は、座席面71を有している。座席面71には、乗り手A1が座ることができる。なお、座席7は省略されてもよい。
【0016】
駆動部8は、造形物2が装着され、造形物2を駆動するための機械である。駆動部8は、地面に定置されている。具体的には、駆動部8は、造形物2及び座席7を上下、左右、前後、斜めのいずれか又は全てに動かすことができる公知の装置である。このように駆動部8によって造形物2及び座席7を含む乗物本体を揺動させることにより、乗り手A1はその場にいながら移動している体感を得ることができる。
【0017】
(2)造形物
造形物2は、可変シート5と、外皮部材6とを有する。
【0018】
可変シート5は、例えば袋形状であり、気体を送り込むことで膨らむことができ、内部気圧によって三次元形状を維持する。可変シート5は、塩化ビニール、ポリ塩化ビニール、ポリエチレン、ポリビニールなどの部材でシート状に形成されている。本実施形態では、可変シート5は、気体を入れて脹らませたときに動物の形状になるよう構成されている。本実施形態では、可変シート5は、全体が一気室である。ただし、可変シート5は、複数の気室に分かれていてもよい。
【0019】
外皮部材6は、可変シート5と同じ形状であり、同様に可変である。外皮部材6は、可変シート5の外側を覆うように設けられている。外皮部材6は、表面が例えばぬいぐるみの素材のように手触りが良いシートである。外皮部材6の表面の繊維は、例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、羊毛、綿である。外皮部材6によって、乗り手A1にとって触感が良い造形物2が得られる。なお、外皮部材6は、
図3に示すように、開閉可能なチャック10を有している。
【0020】
可変シート5及び外皮部材6によって構成される動物の形状は、頭20と、胴21と、一対の腕22と、一対の脚23とを有している。この場合、一対の腕22が他の部分より剛性が高く設定されており、そのためポンプ3(後述)からの気体供給圧の変化に伴って変形しにくい。以上の結果、そのため、可変シート5内の気体供給圧が第1閾値であるとき、頭20、胴21及び一対の脚23は膨らんだ状態になっているが、一対の腕22は十分に膨らんでいない又は全く膨らんでいない状態になっている(第1状態、
図1~
図3)。そして、可変シート5内の気体供給圧が第1閾値を超えて高くなっていくと、一対の腕22が膨らんでいく。最終的に可変シート5内の気体供給圧が第2閾値に達すると、一対の腕22は十分に膨らんで上方に持ち上がった状態になる(第2状態、
図4~
図5)。以上より第1状態から第2状態の変化において、頭20、胴21及び一対の脚23は非可変部であり、一対の腕22は、ポンプ3からの気体供給圧の変化に伴って変形する変形部である。以上の結果、乗り手A1を楽しませることができる。
【0021】
造形物2は、ポンプ3(気体供給装置)を更に有する。ポンプ3は、可変シート5に気体を供給することができる。本実施形態では、ポンプ3は、気体の圧送と吸引の両方が可能である。ポンプ3によって、可変シート5及び外皮部材6の形状を維持できる。ポンプ3は、可変シート5への気体供給圧を変更することによって、可変シート5及び外皮部材6を変形させることができる。このように可変シート5及び外皮部材6を変形させることで、乗り手A1を楽しませることができる。変形例として、可変シート5には大気に開放可能な出口弁(図示せず)が接続されており、出口弁を開くことで内部の圧を低下させる構造を有していてもよい。
【0022】
造形物2は、ポンプ3と可変シート5を繋ぎ、ポンプ3からの吐出された気体を可変シート5に導入するための気体輸送通路としてのホース9を有する。
【0023】
造形物2は、コントローラ4を有している。コントローラ4は、CPU、メモリ等を含むコンピュータシステムである。コントローラ4は、駆動部8とポンプ3とを制御できる。
【0024】
可変シート5及び外皮部材6を駆動部8等に着脱自在に設けることにより、様々なバリエーションを実現できると共に、破損箇所を個別に交換でき、コストを軽減できる。従来のFRP又は樹脂成形品では、交換又は修理が困難であった。
【0025】
また、外皮部材6を設けることで、乗り手A1が感じる触感が良くなっている。従来のFRP又は樹脂成形品では、触感が良くなかった。
【0026】
(3)動作
造形物2における一対の腕22の動作を説明する。
【0027】
図1~
図3は、造形物2の第1状態を示している。第1状態では、腕22は、気体が十分に充填されておらず、下方に位置している。
【0028】
この状態からコントローラ4からの指令によって、ポンプ3からの気体供給圧が高められる。そのため、腕22に気体が充填され、
図4~
図5に示すように、腕22は上方に移動する(第2状態)。第1状態と第2状態は交互に繰り返されてもよい。
【0029】
第1状態又は第2状態において、腕22は乗り手A1の身体又は衣服に対して接触したり離れたりしてもよい。
【0030】
このように造形物2の一部が気体供給圧の変化に従って変形するので、乗り手A1は遊戯装置1に乗った状態で造形物2の変化を楽しむことができる。
【0031】
(第2実施形態)
図6を用いて、第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態の基本構成及び基本動作は第1実施形態と同じであるので、異なる点を中心に説明する。
【0032】
本実施形態では、頭20A、胴21A、一対の脚23Aと、腕22Aとは、別の気室になっている。
【0033】
ポンプ3Aから延びるホース9Aは第1ホース91Aと第2ホース92Aとに分岐している。第1ホース91Aは、頭20A、胴21A、及び一対の脚23Aに接続されている。第2ホース92Aは、腕22Aに接続されている。第1ホース91Aには、第1弁15Aが設けられている。第2ホース92Aには、第2弁16Aが配置されている。第2弁16Aによって、一対の腕22Aに導入される気体の流量を調整できる。なお、一対の腕22Aには、大気に開放可能な出口弁(図示せず)が接続されていてもよい。
【0034】
コントローラ4Aは、ポンプ3Aと、第1弁15Aと、第2弁16Aとを制御する。
【0035】
本実施形態では、第2弁16Aの閉から開にすることで、一対の腕22Aを第1状態から第2状態に変化させることができる。
【0036】
(第3実施形態)
図7を用いて、第3実施形態を説明する。なお、第3実施形態の基本構成及び基本動作は第2実施形態と同じであるので、異なる点を中心に説明する。
【0037】
本実施形態では、頭20B、胴21B、及び脚23Bと、一対の腕22Bとは、別の気室になっている。
【0038】
造形物32は、第1ポンプ17Bと、第2ポンプ18Bとを有する。
【0039】
第1ポンプ17Bから延びる第1ホース91Bは、頭20B、胴21B、及び脚23Bに接続されている。
【0040】
第2ポンプ18Bから延びる第2ホース92Bは、一対の腕22Bに接続されている。
【0041】
第1ホース91Bには、第1弁15Bが設けられている。第2ホース92Bには、第2弁16Bが配置されている。第2弁16Bによって、一対の腕22Bに導入される気体の流量を調整できる。
【0042】
コントローラ4Bは、第1ポンプ17Bと、第2ポンプ18Bと、第1弁15Bと、第2弁16Bとを制御する。
【0043】
本実施形態では、第2弁16Bを閉から開にすることで、一対の腕22Bを第1状態から第2状態に変化させることができる。
【0044】
(第4実施形態)
図8を参照しながら、第4実施形態を説明する。
【0045】
(1)遊戯装置1の基本構成
遊戯装置31は、例えば子供が乗ってその動きを楽しむための装置である。具体的には、遊戯装置31は、地面に固定された定置型遊戯装置である。
【0046】
遊戯装置1は、造形物32と、駆動部38と、を備える。
【0047】
造形物32は、動物や乗物を模した3次元形状の物体である。本実施形態では、造形物32は動物(具体的には、ペガサス)の形状を有している。
【0048】
乗り手A2は、ペガサスの胴41(後述)に乗ることができる。
【0049】
駆動部38は、造形物32が装着され、造形物32を駆動するための機械である。駆動部38は、地面に定置されている。具体的には、駆動部38は、造形物32を上下、左右、前後、斜めに動かすことができる公知の装置である。駆動部38により、造形物32を含む乗物本体を揺動させることにより、乗り手A2はその場にいながら移動している体感を得ることができる。
【0050】
(2)造形物
造形物32は、可変シート35と、外皮部材36とを有する。
【0051】
可変シート35は、例えば袋形状であり、気体を送り込むことで膨らむことができ、内部気圧によって三次元形状を維持する。可変シート35は、塩化ビニール、ポリ塩化ビニール、ポリエチレン、ポリビニールなどの部材でシート状に形成されている。本実施形態では、可変シート35は、気体を入れて脹らませたときに動物の形状になるよう構成されている。本実施形態では、可変シート35は、全体が一気室である。
【0052】
外皮部材36は、可変シート35と同じ形状であり、同様に可変である。外皮部材36は、可変シート35の外側を覆うように設けられている。外皮部材36は、表面が例えばぬいぐるみの素材のように手触りが良いシートである。
【0053】
可変シート35及び外皮部材36によって構成されるペガサスの形状は、頭40(首を含む)と、胴41と、一対の翼42とを有している。胴41には、乗り手A2がまたがって座ることができる座席部81が設けられている。この場合、一対の翼42が他の部分より剛性が高く設定されており、そのためポンプ33(後述)からの気体供給圧の変化に伴って変形しにくい。そのため、可変シート35内の気体供給圧が第1閾値であるとき、頭40お及び胴41は膨らんだ状態になっているが、一対の翼42は十分に膨らんでいない又は全く膨らんでいない状態になっている(第1状態)。そして、可変シート35内の気体供給圧が第1閾値を超えて高くなっていくと、一対の翼42が膨らんでいく。最終的に可変シート35内の気体供給圧が第2閾値に達すると、一対の翼42は十分に膨らんで上方に持ち上がった状態になる(第2状態)。以上より第1状態から第2状態の変化において、頭40及び胴41は非可変部であり、一対の翼42は、ポンプ33からの気体供給圧の変化に伴って変形する変形部である。以上の結果、乗り手A2を楽しませることができる。
【0054】
造形物32は、ポンプ33を更に有する。ポンプ33は、可変シート35に気体を供給することができる。本実施形態では、ポンプ33は、圧送と吸引の両方が可能である。ポンプ33は、可変シート35への気体供給圧を変更することによって、可変シート35を変形させることができる。変形例として、可変シート35には大気に開放可能な出口弁(図示せず)が接続されており、出口弁を開くことで内部の圧を低下させる構造を有していてもよい。
【0055】
造形物32は、ポンプ33と可変シート35を繋ぎ、ポンプ33からの吐出された気体を可変シート35に導入するための気体輸送通路としてのホース39を有する。
【0056】
造形物32は、コントローラ34を有している。コントローラ34は、CPU、メモリ等を含むコンピュータシステムである。コントローラ34は、駆動部38とポンプ33とを制御できる。
【0057】
可変シート35及び外皮部材36は、ポンプ33からの気体供給圧の変化に伴って、気体を外部に噴射する噴射部44を有する。本実施形態では、噴射部44は、頭40の後面において後方を向いた開口であり、乗り手A2に気体を噴射可能である。この場合、噴射部44によって、乗り手A2を気体による刺激で楽しませることができる。なお、噴射部の有無、位置、数及び噴射タイミングは特に限定されない。
【0058】
可変シート35及び外皮部材36を駆動部38等に着脱自在に設けることにより、色々なバリエーションを構築することができると共に、破損箇所を個別に交換でき、コストを軽減できる。従来のFRP又は樹脂成形品では、交換又は修理が困難であった。
【0059】
また、外皮部材36を設けることで、乗り手A2が感じる触感が良くなっている。従来のFRP又は樹脂成形品では、触感が良くなかった。
【0060】
(3)動作
造形物32における一対の翼42の動作を説明する。
【0061】
図8~
図9は、造形物32の第1状態を示している。ここでは、一対の翼42は下方に位置している。
【0062】
この状態からコントローラ34からの指令によって、ポンプ33からの気体供給圧が高められる。そのため、一対の翼42に気体が充填され、
図10~
図11に示すように、一対の翼42は上方に移動する(第2状態)。また、第1状態から第2状態に移行するときに、噴射部44から気体が乗り手A2に噴射される。第1状態と第2状態は交互に繰り返されてもよい。
【0063】
第1状態又は第2状態において、一対の翼42は、乗り手A2の身体又は衣服に対して接触したり離れたりしてもよい。
【0064】
このように造形物32の一部が気体供給圧の変化に従って変形するので、乗り手A2は遊戯装置31に乗った状態で造形物32の変化を楽しむことができる。
【0065】
(変形例)
上述の各実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0066】
第4実施形態は、第2実施形態又は第3実施形態と組み合わせ可能である。
【0067】
造形物は遊戯装置以外に適用されてもよい。例えば、造形物は、各種施設(建物、遊戯施設など)に適用されてもよい。
【0068】
遊戯装置は定置型でなくてもよく、移動型の遊戯装置であってもよい。
【0069】
気体供給装置は、気体を吸引し所定の圧力で吐出するエアーコンプレッサであってもよい。
【0070】
(態様)
本明細書には、以下の態様が開示されている。
【0071】
第1の態様に係る造形物(2、32)は、可変シート(5、35)と、外皮部材(6、36)とを有している。可変シート(5、35)は、内部気圧によって三次元形状を維持する。外皮部材(6、36)は、可変シート(5、35)の外側を覆うように設けられている。
【0072】
この態様によれば、利用者にとって触感が良い造形物が得られる。
【0073】
第2の態様に係る造形物(2、32)は、第1の態様において、可変シート(5、35)に気体を供給する気体供給装置(3、33)をさらに備える。
【0074】
この態様によれば、気体供給装置によって、可変シート及び外皮部材の形状を維持できる。
【0075】
第3の態様に係る造形物(2、32)では、第2の態様において、気体供給装置(3、33)は、可変シート(5、35)への気体供給圧を変更することによって、可変シート(5、35)及び外皮部材(6、36)を変形させることができる。
【0076】
この態様によれば、気体供給装置によって、可変シート及び外皮部材を変形させることで、利用者を楽しませることができる。
【0077】
第4の態様に係る造形物(2、32)では、第2又は第3の態様において、可変シート(5、35)及び外皮部材は(6、36)、非可変部と、気体供給装置(3、36)からの気体供給圧の変化に伴って変形する変形部とを有する。
【0078】
この態様によれば、可変シート及び外皮部材の変形部のみが変形することで、利用者を楽しませることができる。
【0079】
第5の態様に係る造形物(32)では、第2~第4の態様のいずれかにおいて、可変シート(35)は、気体供給装置(33)からの気体供給圧の変化に伴って、気体を外部に噴射する噴射部(44)を有する。
【0080】
この態様によれば、噴射部によって利用者を気体による刺激で楽しませることができる。
【0081】
第6の態様に係る遊戯装置(1、31)は、第1~第5の態様のいずれかに記載の造形物(2、32)と、造形物(2、32)が装着され、造形物(2、32)を駆動するための駆動部(8、38)と、備える。
【0082】
この態様によれば、造形物が駆動されることで、利用者を造形物全体の動きで楽しませることができる。
【0083】
第7の態様に係る遊戯装置(1、31)では、第6の態様において、駆動部(8、38)は地面に定置されている。
【0084】
この態様によれば、定置型の遊戯装置において前述の効果が得られる。
【符号の説明】
【0085】
1 :遊戯装置
2 :造形物
3 :ポンプ
3A :ポンプ
4 :コントローラ
4A :コントローラ
4B :コントローラ
5 :可変シート
6 :外皮部材
7 :座席
8 :駆動部
9 :ホース
9A :ホース
10 :チャック
15A :第1弁
15B :第1弁
16A :第2弁
16B :第2弁
17B :第1ポンプ
18B :第2ポンプ
20 :頭
20A :頭
20B :頭
21 :胴
21A :胴
21B :胴
22 :腕
22A :腕
22B :腕
23 :脚
23A :脚
23B :脚
31 :遊戯装置
32 :造形物
33 :ポンプ
34 :コントローラ
35 :可変シート
36 :外皮部材
38 :駆動部
39 :ホース
40 :頭
41 :胴
42 :翼
44 :噴射部
71 :座席面
81 :座席部
91A :第1ホース
91B :第1ホース
92A :第2ホース
92B :第2ホース
A1 :乗り手
A2 :乗り手
【手続補正書】
【提出日】2024-02-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り手が座ることができる座席が前面に設けられる造形物であって、
前記造形物は、
内部気圧によって三次元形状を維持する可変シートと、
前記可変シートの外側を覆うように設けられ、表面が繊維のシートである外皮部材と、
前記可変シートに気体を供給する気体供給装置と、を備え、
前記可変シート及び前記外皮部材は、一部に、前記気体供給装置からの気体供給圧の変化に伴って変形する変形部を有し、
前記変形部は、前記乗り手の身体又は衣服に対して接触したり離れたりするように構成されている、
造形物。
【請求項2】
乗り手が座ることができる部分を有する造形物であって、
前記造形物は、
内部気圧によって三次元形状を維持する可変シートと、
前記可変シートの外側を覆うように設けられ、表面が繊維のシートである外皮部材と、
前記可変シートに気体を供給する気体供給装置と、を備え、
前記可変シート及び前記外皮部材は、一部に、前記気体供給装置からの気体供給圧の変化に伴って変形する変形部を有し、
前記変形部は、前記乗り手の身体又は衣服に対して接触したり離れたりするように構成されている、
造形物。
【請求項3】
前記可変シートは、前記気体供給装置からの気体供給圧の変化に伴って、気体を外部に噴射する噴射部を有する、
請求項1又は2に記載の造形物。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の造形物と、
前記造形物が装着され、前記造形物を駆動するための駆動部と、
を備える、遊戯装置。
【請求項5】
前記駆動部は地面に定置されている、
請求項4に記載の遊戯装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
第4の態様に係る造形物(2、32)では、第2又は第3の態様において、可変シート(5、35)及び外皮部材(6、36)は、非可変部と、気体供給装置(3、36)からの気体供給圧の変化に伴って変形する変形部とを有する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0081】
第6の態様に係る遊戯装置(1、31)は、第1~第5の態様のいずれかに記載の造形物(2、32)と、造形物(2、32)が装着され、造形物(2、32)を駆動するための駆動部(8、38)と、を備える。