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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158957
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】箔転写装置
(51)【国際特許分類】
   B41M 3/12 20060101AFI20241031BHJP
   G03G 15/24 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
B41M3/12
G03G15/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074628
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】横山 政季
(72)【発明者】
【氏名】楠田 晋也
【テーマコード(参考)】
2H078
2H113
【Fターム(参考)】
2H078AA31
2H078CC06
2H078FF60
2H113AA01
2H113AA05
2H113BA00
2H113BA21
2H113BA22
2H113BA23
2H113BA24
2H113DA04
2H113DA49
2H113DA53
(57)【要約】
【課題】供給リールと、巻取リールと、供給リールから巻取リールまで延びる箔フィルムとで三方が囲われる空間内の空気を効率よく排出すること。
【解決手段】箔転写装置1は、筐体と、箔フィルムFとシートを加熱する加熱ユニット(加熱ローラ61)と、加熱ユニットとの間で箔フィルムFとシートを挟むニップ部を有する加圧ユニット(加圧ローラ51)と、ニップ部に箔フィルムFを供給する供給リール31と、ニップ部から排出された箔フィルムFを巻き取る巻取リール35と、筐体内の空気を排出するファン100を備える。供給リール31の軸方向にファン100を投影した場合にファン100の投影が空間Aと重なるようにファン100が配置されている。空間Aは、供給リール31と巻取リール35の間に位置する第1空間A1と、供給リール31から巻取リール35まで延びる箔フィルムFと第1空間A1の間に位置する第2空間A2を合わせた空間である。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
箔フィルムとシートを加熱する加熱ユニットと、
前記加熱ユニットとの間で箔フィルムおよびシートを挟むことで、シートに箔を転写させる加圧ユニットと、
前記加熱ユニットと前記加圧ユニットの間のニップ部に箔フィルムを供給するための供給リールと、
前記ニップ部から排出された箔フィルムを巻き取るための巻取リールと、
前記筐体内の空気を前記筐体外に排出するファンと、を備え、
前記供給リールの軸方向に前記ファンを投影した場合に、前記供給リールと前記巻取リールの間に位置する第1空間と、前記供給リールから前記巻取リールまで延びる箔フィルムと前記第1空間の間に位置する第2空間とを合わせた空間に前記ファンの投影が重なるように、前記ファンが配置されていることを特徴とする箔転写装置。
【請求項2】
前記ファンを制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、
シートに箔を転写させるための箔転写処理を実行している間、前記ファンを停止させ、
前記箔転写処理の終了後に、前記ファンを回転させることを特徴とする請求項1に記載の箔転写装置。
【請求項3】
前記筐体は、第1側壁と、前記第1側壁から前記軸方向に間隔を空けて配置された第2側壁とを有し、
前記第1側壁は、前記ファンと前記空間の間に位置し、前記軸方向に貫通する開口を有し、
前記箔転写装置は、
前記加熱ユニットと前記加圧ユニットを圧接または離間させる圧接離間機構と、
前記開口の少なくとも一部を覆うことが可能なシャッタと、をさらに備え、
前記シャッタは、
第1位置と、前記第1位置よりも前記開口の面積を大きくする第2位置との間で移動可能であり、
前記圧接離間機構によって前記加熱ユニットと前記加圧ユニットが離間する場合に、前記第1位置から前記第2位置に移動することを特徴とする請求項2に記載の箔転写装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記箔転写処理の終了後であって、かつ、前記圧接離間機構によって前記加熱ユニットと前記加圧ユニットを離間させた後に、前記ファンを回転させ、
前記ファンを回転させた後に前記筐体内の温度が所定値以下になった場合に、前記加熱ユニットと前記加圧ユニットを離間した状態にしたまま、前記ファンを停止させることを特徴とする請求項3に記載の箔転写装置。
【請求項5】
前記圧接離間機構は、前記シャッタを有することを特徴とする請求項3に記載の箔転写装置。
【請求項6】
前記加熱ユニットを覆う保護位置と、前記保護位置から退避した退避位置との間で移動可能な保護シャッタをさらに備え、
前記軸方向に前記ファンを投影した場合、前記ファンの投影が前記保護シャッタと重なることを特徴とする請求項1に記載の箔転写装置。
【請求項7】
前記ニップ部を通る箔フィルムから離れた離間壁をさらに備え、
前記空間は、前記ニップ部を通る箔フィルムと前記離間壁の間に位置することを特徴とする請求項1に記載の箔転写装置。
【請求項8】
前記ファンは、シロッコファンであることを特徴とする請求項1に記載の箔転写装置。
【請求項9】
前記加熱ユニットは、前記空間内に位置することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の箔転写装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、加熱ユニットと加圧ユニットの間で箔フィルムおよびシートを挟むことで、シートに箔を転写させる箔転写装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、箔転写装置として、加熱ユニットと、加圧ユニットと、供給リールと、巻取リールと、ファンとを備えたものが知られている(特許文献1参照)。供給リールは、加熱ユニットと加圧ユニットの間のニップ部に箔フィルムを供給する。巻取リールは、ニップ部から排出された箔フィルムを巻き取る。
【0003】
供給リールと巻取リールの間の空間は、ニップ部を通る箔フィルムの下に位置する。ファンは、供給リールと巻取リールの間の空間の下に位置する。ファンは、供給リールと巻取リールの間の空間内の空気を、上下方向に吸い込んで筐体の外に排出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-74735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、供給リールと、巻取リールと、供給リールから巻取リールまで延びる箔フィルムとによって三方が囲われる空間には、熱が籠りやすい。このような空間内の空気を、ファンによって上下方向に吸い込む場合には、ニップ部を通る箔フィルムが空気の流れの邪魔になり、空間内の空気を効率的に排出できないおそれがある。
【0006】
そこで、本開示は、供給リールと、巻取リールと、供給リールから巻取リールまで延びる箔フィルムとによって三方が囲われる空間内の空気を効率よく排出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決する本開示の箔転写装置は、筐体と、加熱ユニットと、加圧ユニットと、供給リールと、巻取リールと、ファンと、を備える。
加熱ユニットは、箔フィルムとシートを加熱する。
加圧ユニットは、加熱ユニットとの間で箔フィルムおよびシートを挟むことで、シートに箔を転写させる。
供給リールは、加熱ユニットと加圧ユニットの間のニップ部に箔フィルムを供給するためのリールである。
巻取リールは、ニップ部から排出された箔フィルムを巻き取るためのリールである。
ファンは、筐体内の空気を筐体外に排出する。
供給リールの軸方向にファンを投影した場合にファンの投影が第1空間と第2空間とを合わせた空間と重なるように、ファンが配置されている。
第1空間は、供給リールと巻取リールの間に位置する。
第2空間は、供給リールから巻取リールまで延びる箔フィルムと第1空間の間に位置する。
【0008】
第1空間と第2空間を合わせた空間は、供給リールと、巻取リールと、供給リールから巻取リールまで延びる箔フィルムとによって三方が囲われるため、熱が籠りやすい。軸方向へのファンの投影が第1空間と第2空間を合わせた空間と重なるようにファンが配置されることで、空間内の空気を軸方向に沿って効率よく排出することができるので、空間内を効率よく冷却することができる。
【0009】
また、箔転写装置は、制御部をさらに備えていてもよい。
制御部は、ファンを制御する。制御部は、シートに箔を転写させるための箔転写処理を実行している間、ファンを停止させる。制御部は、箔転写処理の終了後に、ファンを回転させる。
【0010】
制御部が、箔転写処理を実行している間、ファンを停止させることで、加熱ユニットの温度を迅速に上げることができるとともに、箔転写処理中に加熱ユニットから熱が奪われることが抑制される。また、制御部が、箔転写処理の終了後に、ファンを回転させることで、加熱ユニット周りを効率よく冷却することができる。
【0011】
また、筐体は、第1側壁と、第1側壁から軸方向に間隔を空けて配置された第2側壁とを有していてもよい。
第1側壁は、ファンと空間の間に位置する。第1側壁は、開口を有する。開口は、第1側壁を軸方向に貫通する。
箔転写装置は、圧接離間機構と、シャッタと、をさらに備えていてもよい。
圧接離間機構は、加熱ユニットと加圧ユニットを圧接または離間させる。
シャッタは、開口の少なくとも一部を覆うことが可能である。シャッタは、第1位置と、第2位置との間で移動可能である。シャッタが第2位置に位置するとき、シャッタが第1位置に位置するときよりも、開口の面積は、大きい。シャッタは、圧接離間機構によって加熱ユニットと加圧ユニットが離間する場合に、第1位置から第2位置に移動する。
【0012】
加熱ユニットと加圧ユニットが離間する場合に、シャッタが第1位置から第2位置に移動する構成とすることで、箔転写処理の終了後に開口の面積を大きくして、空間内の空気を効率よく排出することができる。また、加熱ユニットと加圧ユニットが圧接する場合には、シャッタが第1位置に位置して開口の面積が小さくなるので、加熱ユニットの温度を迅速に上げることができるとともに、箔転写処理中に加熱ユニットから熱が奪われることが抑制される。
【0013】
また、制御部は、箔転写処理の終了後であって、かつ、圧接離間機構によって加熱ユニットと加圧ユニットを離間させた後に、ファンを回転させてもよい。制御部は、ファンを回転させた後に筐体内の温度が所定値以下になった場合に、加熱ユニットと加圧ユニットを離間した状態にしたまま、ファンを停止させてもよい。
【0014】
また、圧接離間機構は、シャッタを有していてもよい。
【0015】
圧接離間機構がシャッタを有することで、例えば圧接離間機構とは別にシャッタを設ける構造と比べ、構造を簡易化することができる。
【0016】
また、箔転写装置は、保護シャッタをさらに備えていてもよい。
保護シャッタは、保護位置と、退避位置との間で移動可能である。保護位置は、保護シャッタが加熱ユニットを覆う位置である。退避位置は、保護シャッタが保護位置から退避した位置である。
軸方向にファンを投影した場合、ファンの投影が保護シャッタと重なる。
【0017】
軸方向へのファンの投影が保護シャッタと重なるようにファンが配置されることで、保護シャッタを効率よく冷却することができる。
【0018】
また、箔転写装置は、離間壁をさらに備えていてもよい。
離間壁は、ニップ部を通る箔フィルムから離れている。
空間は、ニップ部を通る箔フィルムと離間壁の間に位置する。
【0019】
空間がニップ部を通る箔フィルムと離間壁の間に位置することで、空間の四方が、供給リールと、巻取リールと、箔フィルムと、離間壁によって囲まれるので、ファンによって空間内の空気を効率よく排出することができる。
【0020】
また、ファンは、シロッコファンであってもよい。
【0021】
また、加熱ユニットは、空間内に位置していてもよい。
【発明の効果】
【0022】
本開示によれば、供給リールと、巻取リールと、供給リールから巻取リールまで延びる箔フィルムとによって三方が囲われる空間内の空気を効率よく排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施形態に係る箔転写装置を示す図(a)と、箔フィルムの構成を示す断面図(b)である。
図2】筐体本体からフィルムユニットを取り外した状態を示す図である。
図3】圧接離間機構と保護シャッタの関係を示す図(a),(b)である。
図4】圧接離間機構、第1シャッタ、第2シャッタおよびファンの関係を示す図(a),(b)である。
図5】空間および空間内の部品とファンの関係を示す図(a),(b)である。
図6】制御部の動作を示すフローチャートである。
図7】変形例に係る第1シャッタおよび第2シャッタを示す図(a),(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、本開示の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、箔転写装置の全体構成を簡単に説明した後、本願発明の特徴部分の構成について説明する。
【0025】
以下の説明において、方向は、図1に示す方向で説明する。すなわち、図1の右側を「前」とし、図1の左側を「後」とし、図1の紙面手前側を「左」とし、図1の紙面奥側を「右」とする。また、図1の上下を「上下」とする。
【0026】
図1(a)に示すように、箔転写装置1は、例えばレーザプリンタ等の画像形成装置でシートSにトナー像を形成した後、シートSのトナー像の上にアルミニウム等の箔を転写するための装置である。つまり、箔転写装置1は、シートSのトナー像の上に箔を転写することで、シートSに箔の画像を形成している。箔転写装置1は、筐体2と、シートトレイ3と、シート搬送部10と、フィルム供給部30と、転写部50とを備えている。
【0027】
筐体2は、樹脂などからなり、筐体本体21と、カバー22とを備えている。筐体本体21は、上部に開口21A(図2参照)を有している。開口21Aは、筐体本体21に後述するフィルムユニットFUを着脱するための開口である。カバー22は、開口21Aを開閉するための部材である。カバー22の後端部は、筐体本体21に回動可能に支持されている。カバー22は、開口21Aを閉じる閉位置(図1(a)の位置)と、開口21Aを開放する開位置(図2の位置)との間で回動可能となっている。
【0028】
シートトレイ3は、用紙、OHPフィルム等のシートSが載置されるトレイである。シートトレイ3は、筐体2の後部に設けられている。なお、シートSは、トナー像が形成された面を下向きにしてシートトレイ3上に載置される。
【0029】
シート搬送部10は、シート供給機構11と、シート排出機構12とを備えている。シート供給機構11は、シートトレイ3上のシートSを一枚ずつ転写部50に向けて搬送する機構である。シート供給機構11は、ピックアップローラと、リタードローラと、搬送ローラとを備えている。
【0030】
シート排出機構12は、転写部50を通過したシートSを筐体2の外部に排出する機構である。シート排出機構12は、複数の搬送ローラを備えている。
【0031】
フィルム供給部30は、シート供給機構11から搬送されたシートSに重ねるように箔フィルムFを供給する部分である。フィルム供給部30は、フィルムユニットFUと、駆動源80を備えている。
【0032】
フィルムユニットFUは、図2に示すように、開口21Aを通過して筐体本体21に着脱可能となっている。フィルムユニットFUは、供給リール31と、巻取リール35と、第1案内シャフト41と、第2案内シャフト42と、第3案内シャフト43とを備えている。フィルムユニットFUの供給リール31には、箔フィルムFが巻回されている。
【0033】
図1(b)に示すように、箔フィルムFは、複数の層からなるフィルムである。詳しくは、箔フィルムFは、支持層F1と、被支持層F2とを有する。支持層F1は、高分子材料からなるテープ状の透明な基材であり、被支持層F2を支持している。被支持層F2は、例えば、剥離層F21と、転写層F22と、接着層F23とを有する。剥離層F21は、支持層F1から転写層F22を剥離しやすくするための層であり、支持層F1と転写層F22との間に配置されている。剥離層F21は、支持層F1から剥離しやすい透明な材料、例えばワックス系樹脂を含んでいる。
【0034】
転写層F22は、トナー像に転写される層であり、箔を含んでいる。箔とは、金、銀、銅、アルミニウム等の金属であって薄く延された金属である。また、転写層F22は、金色、銀色、赤色などの着色材料と、熱可塑性樹脂とを含む。転写層F22は、剥離層F21と接着層F23との間に配置されている。
【0035】
接着層F23は、転写層F22をトナー像に接着しやすくするための層である。接着層F23は、後述する転写部50によって加熱されたトナー像に付着しやすい材料、例えば塩化ビニル系樹脂やアクリル系樹脂を含んでいる。
【0036】
供給リール31は、樹脂などからなり、箔フィルムFが巻回される供給軸部31Aを有している。供給軸部31Aには、箔フィルムFの一端が固定されている。
【0037】
巻取リール35は、樹脂などからなり、箔フィルムFを巻き取るための巻取軸部35Aを有している。巻取軸部35Aには、箔フィルムFの他端が固定されている。
【0038】
第1案内シャフト41は、供給リール31から引き出される箔フィルムFの進行方向を変更するための軸である。第1案内シャフト41は、樹脂などからなっている。
【0039】
第2案内シャフト42は、第1案内シャフト41で案内された箔フィルムFの進行方向を変更するための軸である。第2案内シャフト42は、樹脂などからなっている。
【0040】
第1案内シャフト41は、シートSの搬送方向において、転写部50、詳しくは後述する加熱ローラ61の上流側に配置されている。第2案内シャフト42は、シートSの搬送方向において、転写部50の下流側に配置されている。第1案内シャフト41および第2案内シャフト42は、箔フィルムFをシートSの搬送方向に沿って案内している。ここで、シートSの搬送方向は、供給リール31の回転軸に沿った軸方向とフィルムユニットFUの着脱方向とに直交(交差)している。
【0041】
第3案内シャフト43は、第2案内シャフト42で案内された箔フィルムFの進行方向を変更して巻取リール35に案内する軸である。第3案内シャフト43は、樹脂などからなっている。
【0042】
第1案内シャフト41は、トナー像を下にした状態で搬送されるシートSに対して、供給リール31から引き出された箔フィルムFを下から重ねるように案内している。第1案内シャフト41は、供給リール31から引き出された箔フィルムFの搬送方向を変えて、シートSの搬送方向と略平行に箔フィルムFを案内する。
【0043】
第2案内シャフト42は、転写部50を通過した箔フィルムFと接触し、転写部50を通過した箔フィルムFの搬送方向をシートSの搬送方向とは異なる方向に変更している。転写部50を通過してシートSと重なった状態で搬送された箔フィルムFは、第2案内シャフト42を通過する際にシートSとは異なる方向に案内され、シートSから剥離される。
【0044】
転写部50は、シートSと箔フィルムFを重ねた状態で加熱および加圧することで、シートSに形成されたトナー像の上に転写層F22を転写するための部分である。転写部50は、加圧ユニットの一例としての加圧ローラ51と、加熱ユニットの一例としての加熱ローラ61と、圧接離間機構70とを備えている。転写部50は、加圧ローラ51と加熱ローラ61の間のニップ部NPにおいて、シートSと箔フィルムFを重ねて加熱および加圧する。
【0045】
加圧ローラ51は、円筒状の芯金の周囲をシリコンゴムからなるゴム層で被覆したローラである。加圧ローラ51は、箔フィルムFの上側に配置され、シートSの裏面(トナー像が形成された面と反対側の面)と接触可能となっている。
【0046】
加圧ローラ51は、両端部がカバー22に回転可能に支持されている。加圧ローラ51は、加熱ローラ61との間でシートSおよび箔フィルムFを挟み、駆動源80によって回転駆動されることで加熱ローラ61を従動回転させる。このように加圧ローラ51と加熱ローラ61との間でシートSおよび箔フィルムFを挟んだ状態で、加圧ローラ51および加熱ローラ61が回転することで、シートSおよび箔フィルムFが搬送される。
【0047】
加熱ローラ61は、円筒状に形成された金属管の内部にヒータを配置したローラであり、箔フィルムFおよびシートSを加熱している。加熱ローラ61は、箔フィルムFの下側に配置され、箔フィルムFと接触している。加熱ローラ61は、圧接離間機構70を介して筐体本体21に設けられている。
【0048】
圧接離間機構70は、加圧ローラ51と加熱ローラ61を圧接または離間させる機構である。本実施形態では、圧接離間機構70は、加熱ローラ61を、図3(a)に示す圧接位置と、図3(b)に示す離間位置との間で移動させることで、加熱ローラ61を箔フィルムFに対して接触・離間させている。なお、圧接離間機構は、加熱ローラおよび加圧ローラの少なくとも1つが移動する機構であればよい。
【0049】
圧接離間機構70は、ホルダ71を備えている。
ホルダ71は、加熱ローラ61を回転可能に支持する。ホルダ71は、筐体2に対して移動可能である。
【0050】
箔転写装置1では、シートSの表面を下向きにしてシートトレイ3に載置されたシートSが、シート供給機構11により一枚ずつ転写部50に向けて搬送される。シートSは、転写部50のシート搬送方向における上流側で、供給リール31から供給された箔フィルムFと重ねられ、シートSのトナー像と箔フィルムFが接触した状態で転写部50に搬送される。
【0051】
転写部50においては、シートSと箔フィルムFが加圧ローラ51と加熱ローラ61の間のニップ部NPを通過する際に、加熱ローラ61と加圧ローラ51により加熱および加圧され、トナー像の上に転写層F22が転写される。なお、以下の説明では、トナー像への転写層F22の転写を、単に「箔転写」とも称する。
【0052】
箔転写が行われた後、シートSと箔フィルムFは密着した状態で第2案内シャフト42まで搬送される。シートSと箔フィルムFが第2案内シャフト42を通過すると、箔フィルムFの搬送方向がシートSの搬送方向と異なる方向に変わるため、シートSから箔フィルムFが剥離される。
【0053】
シートSから剥離された箔フィルムFは、巻取リール35に巻き取られていく。一方、箔フィルムFが剥離されたシートSは、シート排出機構12によって、箔が転写された表面を下に向けた状態で、筐体2の外部に排出される。
【0054】
図3(a),(b)に示すように、箔転写装置1は、保護シャッタSH1,SH2をさらに備えている。保護シャッタSH1は、加熱ローラ61を加圧ローラ51側から覆う保護位置(図4(b)の位置)と、保護位置から退避した退避位置(図4(a)の位置)との間で移動可能となっている。保護シャッタSH1は、シートSの搬送方向に沿って移動可能となっている。保護シャッタSH2は、筐体2に固定されている。なお、保護シャッタSH1,SH2の両方が、保護位置と退避位置との間で移動可能となっていてもよい。
【0055】
保護シャッタSH1は、圧接離間機構70が離間状態から圧接状態に切り替わる動作に連動して、保護位置から退避位置に移動するように構成されている。また、保護シャッタSH1は、圧接離間機構70が圧接状態から離間状態に切り替わる動作に連動して、退避位置から保護位置に移動するように構成されている。図2に示すように、保護シャッタSH1,SH2は、カバー22が開いた状態で、かつ、フィルムユニットFUが筐体本体21から外された状態において、開口21Aに臨む。
【0056】
図4(a)に示すように、箔転写装置1は、ファン100をさらに備えている。圧接離間機構70のホルダ71は、シャッタの一例としての第1シャッタ72と、第2シャッタ73とを有している。
【0057】
ファン100は、筐体2内の空気を筐体2外に排出するファンである。ファン100は、どのようなファンであってもよいが、例えばシロッコファンを採用することができる。
【0058】
筐体本体21は、第1側壁211と、第2側壁212と、第1外壁213と、第2外壁214と、離間壁215とを有する。
第1側壁211と第2側壁212は、供給リール31の軸方向において間隔を空けて配置されている。加熱ローラ61は、供給リール31の軸方向において、第1側壁211と第2側壁212の間に位置する。以下の説明では、供給リール31の軸方向を、単に「軸方向」ともいう。
【0059】
第1側壁211は、開口としての第1開口H1を有する。第1開口H1は、第1側壁211を軸方向に貫通する。
【0060】
第1シャッタ72は、図4(a)に示す第1位置と、図4(b)に示す第2位置との間で移動可能である。第1シャッタ72は、第1位置に位置するとき、第1開口H1の全体を覆う。第1シャッタ72が第2位置に位置するとき、第1シャッタ72が第1位置に位置するときよりも、第1開口H1のうち第1シャッタ72に覆われていない部分の面積は、大きい。
【0061】
第1シャッタ72は、圧接離間機構70によって加熱ローラ61と加圧ローラ51が離間する場合に、第1位置から第2位置に移動する。第1シャッタ72は、圧接離間機構70によって加熱ローラ61と加圧ローラ51が圧接する場合に、第2位置から第1位置に移動する。
【0062】
第2側壁212は、第2開口H2を有する。第2開口H2は、第2側壁212を軸方向に貫通する。軸方向に第2開口H2を投影した場合に第2開口H2の投影が第1開口H1と重なるように、第2開口H2が配置されている。ここで、投影とは、光と陰でできる模様をいう。第2開口H2の投影は、第2側壁212によって形成される陰と、第2開口H2を通る光によってできる、第2開口H2の形状に対応した模様である。
【0063】
なお、以下の説明において、投影の表現を使って部材の位置を示す場合には、「重なるように、部材が配置される」の表現を、単に「重なる」という表現とし、「配置される」の記載は省略する場合がある。例えば、前述した第2開口H2については、「軸方向に第2開口H2を投影した場合に、第2開口H2の投影が第1開口H1と重なる。」とする場合がある。
【0064】
第2シャッタ73は、図4(a)に示す第3位置と、図4(b)に示す第4位置との間で移動可能である。第2シャッタ73は、第3位置に位置するとき、第2開口H2の全体を覆う。第2シャッタ73が第4位置に位置するとき、第2シャッタ73が第3位置に位置するときよりも、第2開口H2のうち第2シャッタ73に覆われていない部分の面積は、大きい。
【0065】
第2シャッタ73は、圧接離間機構70によって加熱ローラ61と加圧ローラ51が離間する場合に、第3位置から第4位置に移動する。第2シャッタ73は、圧接離間機構70によって加熱ローラ61と加圧ローラ51が圧接する場合に、第4位置から第3位置に移動する。
【0066】
第1外壁213および第2外壁214は、筐体本体21の外壁を構成する壁である。第1側壁211は、軸方向において、加熱ローラ61と第1外壁213の間に位置する。第2側壁212は、軸方向において、加熱ローラ61と第2外壁214の間に位置する。
【0067】
第1外壁213は、複数の第1孔H3を有する。第1孔H3は、第1外壁213を軸方向に貫通する。軸方向に第1孔H3を投影した場合、第1孔H3の投影は、第1開口H1と重なる。
【0068】
ファン100は、第1側壁211と第1外壁213の間に位置する。軸方向にファン100を投影した場合、ファン100の投影は、第1開口H1と重なる。軸方向にファン100を投影した場合、ファン100の投影は、第1孔H3と重なる。なお、第1側壁211は、軸方向において、第1シャッタ72とファン100の間に位置する。
【0069】
第2外壁214は、複数の第2孔H4を有する。第2孔H4は、第2外壁214を軸方向に貫通する。軸方向に第2孔H4を投影した場合、第2孔H4の投影は、第2開口H2と重なる。
【0070】
離間壁215は、第1側壁211と第2側壁212の間に位置する。離間壁215は、第1側壁211から第2側壁212まで延びる。離間壁215は、ニップ部NPを通る箔フィルムFから離れている。図1(a)に示すように、供給リール31の回転中心と巻取リール35の回転中心を結ぶ直線と軸方向とに直交する方向において、供給リール31の回転中心と巻取リール35の回転中心は、ニップ部NPと離間壁215の間に位置する。
【0071】
図5(a)に示すように、筐体2内には、供給リール31と、巻取リール35と、供給リール31から巻取リール35まで延びる箔フィルムFと、離間壁215とによって四方が囲まれる空間Aが形成されている。空間Aは、ニップ部NPを通る箔フィルムFと離間壁215の間に位置する。加熱ローラ61は、空間A内に位置する。
【0072】
図5(b)に示すように、空間Aは、第1空間A1と、第2空間A2とを合わせた空間である。
第1空間A1は、供給リール31と巻取リール35の間に位置する。詳しくは、第1空間A1は、供給リール31と巻取リール35の2つの共通外接線L1,L2の間の空間であって、一方の共通外接線L1から他方の共通外接線L2まで延びる、供給リール31側の箔フィルムFと巻取リール35側の箔フィルムFの間の空間である。
【0073】
第2空間A2は、供給リール31から巻取リール35まで延びる箔フィルムFと第1空間A1の間に位置する。詳しくは、第2空間A2は、上側の共通外接線L2よりも上に位置する箔フィルムFによって三方が囲まれた空間である。
【0074】
図4に示すように、第1側壁211は、ファン100と空間Aの間に位置する。図4および図5に示すように、軸方向にファン100を投影した場合、ファン100の投影は、空間Aと重なる。軸方向に第1開口H1を投影した場合、第1開口H1の投影は、空間Aと重なる。
【0075】
軸方向にファン100を投影した場合、ファン100の投影は、保護シャッタSH1と重なる。軸方向に第1開口H1を投影した場合、第1開口H1の投影は、保護シャッタSH1と重なる。
【0076】
軸方向にファン100を投影した場合、ファン100の投影は、離間位置に位置する加熱ローラ61と重なる。軸方向に第1開口H1を投影した場合、第1開口H1の投影は、離間位置に位置する加熱ローラ61と重なる。
【0077】
図1(a)に示すように、箔転写装置1は、温度センサSaと、制御部300とをさらに備えている。温度センサSaは、筐体2内の温度を検出するセンサである。制御部300は、温度センサSaで検出した温度を取得する。
【0078】
制御部300は、CPU、RAM、ROMおよび入出力回路を備えており、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。具体的に、制御部300は、ファン100を制御する。制御部300は、シートSに箔を転写させるための箔転写処理を実行する。制御部300は、箔転写処理を実行している間、ファン100を停止させる。制御部300は、箔転写処理の終了後に、ファン100を回転させる。
【0079】
詳しくは、制御部300は、箔転写処理の終了後であって、かつ、圧接離間機構70によって加熱ローラ61と加圧ローラ51を離間させた後に、ファン100を回転させる。制御部300は、ファン100を回転させた後に筐体2内の温度が所定値以下になった場合に、加熱ローラ61と加圧ローラ51を離間した状態にしたまま、ファン100を停止させる。
【0080】
次に、制御部300の動作について詳細に説明する。
図6に示すように、制御部300は、箔転写指令があるか否かを判定する(S1)。ステップS1において箔転写指令がないと判定した場合には(No)、制御部300は、本処理を終了する。
【0081】
ステップS1において箔転写指令があると判定した場合には(Yes)、制御部300は、加熱ローラ61内のヒータをONにするとともに、圧接離間機構70によって加熱ローラ61を加圧ローラ51に圧接させる(S2)。ステップS2の後、制御部300は、箔転写処理を実行する(S3)。
【0082】
ステップS3の後、つまり箔転写処理が完了した後、制御部300は、加熱ローラ61内のヒータをOFFにするとともに、圧接離間機構70によって加熱ローラ61を加圧ローラ51から離間させる(S4)。ステップS4の後、制御部300は、ファン100を回転させる(S5)。
【0083】
ステップS5の後、制御部300は、温度センサSaから取得する温度に基づいて、筐体2内の温度が所定値以下になったか否かを判定する(S6)。制御部300は、筐体2内の温度が所定値以下になるまでステップS6の処理を繰り返す(S6:No)。ステップS6において筐体2内の温度が所定値以下になったと判定した場合には(Yes)、制御部300は、ファン100を停止して(S7)、本処理を終了する。
【0084】
次に、第1シャッタ72、第2シャッタ73およびファン100の作用効果について説明する。
箔転写指令を受けた制御部300が加熱ローラ61を圧接させると、図4(b),(a)の順に示すように、第1シャッタ72によって第1開口H1が閉じられるとともに、第2シャッタ73によって第2開口H2が閉じられる。これにより、空間A内の熱が第1開口H1および第2開口H2から逃げなくなるので、加熱ローラ61の温度を迅速に上げることができる。
【0085】
制御部300が箔転写処理の終了後に加熱ローラ61を離間させると、図4(a),(b)の順に示すように、第1シャッタ72および第2シャッタ73が開くことで、第1開口H1および第2開口H2が開放される。これにより、筐体2内には、軸方向に貫通する流路が形成される。
【0086】
加熱ローラ61の離間後に制御部300がファン100を回転させると、筐体2の外の空気が、第2孔H4および第2開口H2を通って空間A内に入り、空間A内の空気が、第1開口H1および第1孔H3を通って筐体2の外に排出される。詳しくは、第2孔H4、第2開口H2、空間A、第1開口H1、第1孔H3およびファン100が、軸方向に並んで配置されることにより、ファン100による空気の流れは、軸方向に沿った流れとなる。これにより、ファン100による空気の流れが箔フィルムF等で邪魔されることないので、空間A内にある加熱ローラ61および保護シャッタSH1,SH2を効率よく冷却することができる。
【0087】
以上、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
軸方向にファン100を投影した場合にファン100の投影が空間Aと重なるようにファン100が配置されることで、空間A内の空気を軸方向に沿って効率よく排出することができるので、空間A内を効率よく冷却することができる。
【0088】
制御部300が、箔転写処理を実行している間、ファン100を停止させることで、加熱ローラ61の温度を迅速に上げることができるとともに、箔転写処理中に加熱ローラ61から熱が奪われることが抑制される。また、制御部300が、箔転写処理の終了後、つまりヒータのOFFの後に、ファン100を回転させることで、加熱ローラ61周りを効率よく冷却することができる。
【0089】
加熱ローラ61が離間する場合に、第1シャッタ72および第2シャッタ73が開くので、箔転写処理の終了後に第1開口H1および第2開口H2の面積を大きくして、空間A内の空気を効率よく排出することができる。また、加熱ローラ61が圧接する場合には、第1シャッタ72および第2シャッタ73が閉まることで、空間Aが閉じた空間になるので、加熱ローラ61の温度を迅速に上げることができるとともに、箔転写処理中に加熱ローラ61から熱が奪われることが抑制される。
【0090】
圧接離間機構70が第1シャッタ72および第2シャッタ73を有するので、例えば圧接離間機構とは別に第1シャッタおよび第2シャッタを設ける構造と比べ、構造を簡易化することができる。
【0091】
軸方向にファン100を投影した場合にファン100の投影が保護シャッタSH1と重なるようにファン100が配置されるので、保護シャッタSH1を効率よく冷却することができる。
【0092】
ニップ部NPを通る箔フィルムFと離間壁215の間に空間Aが位置することで、空間Aの四方が、供給リール31と、巻取リール35と、箔フィルムFと、離間壁215によって囲まれるので、ファン100によって空間A内の空気をより効率よく排出することができる。
【0093】
なお、本開示は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0094】
図7(a),(b)に示すように、第1シャッタ92および第2シャッタ93は、圧接離間機構70を構成しなくてもよい。つまり、第1シャッタ92および第2シャッタ93は、圧接離間機構70に機械的に連結されておらず、圧接離間機構70の動きの影響を受けずに、独立して移動可能となっていてもよい。
【0095】
この形態では、加熱ローラ61のストローク量に関わらず、第1シャッタ92および第2シャッタ93のストローク量を自由に設定することができる。例えば、図7(a)に示す第1位置において、第1シャッタ92で第1開口H1の全体を覆い、図7(b)に示す第2位置において、第1シャッタ92を第1開口H1と重ならなせずに、第1開口H1の全体を開放することができる。同様に、第3位置において、第2シャッタ93で第2開口H2の全体を覆い、図7(b)に示す第4位置において、第2シャッタ93を第2開口H2と重ならなせずに、第2開口H2の全体を開放することができる。
【0096】
ファンを軸方向に投影した場合、ファンの投影の一部が空間と重なり、他部が空間と重なっていなくてもよい。つまり、ファンを軸方向に投影した場合、ファンの投影の少なくとも一部が、空間と重なっていればよい。第1開口も同様に、第1開口を軸方向に投影した場合、第1開口の投影の少なくとも一部が、空間と重なっていればよい。また、ファンおよび第1開口の位置は、前記実施形態のようにニップ部NPの近くに限らず、例えば、離間壁215の近くであってもよい。
【0097】
ファンは、前記実施形態のように空間内の空気を吸い込むファンに限らず、空間に向けて風を送るファンであってもよい。
【0098】
箔転写装置は、第1開口を有する第1側壁を備えていなくもよい。つまり、ファンが、第1側壁の開口を介さずに、空間に直接臨んでいてもよい。この場合、第1シャッタも不要である。
【0099】
箔転写装置は、第2側壁および第2シャッタを備えていなくてもよい。
【0100】
シャッタが第2位置に位置するとき、シャッタが開口の全体を覆わなくてもよく、開口の少なくとも一部を覆っていればよい。
【0101】
加熱ユニットは、加熱ローラ61に限らない。加熱ユニットは、例えば、無端状のベルトと、ベルトの内側に位置するヒータとを備える構成であってもよい。
【0102】
加圧ユニットは、加圧ローラ51に限らない。加圧ユニットは、例えば、無端状のベルトと、ベルトの内側に位置するゴムパッドとを備える構成であってもよい。
【0103】
保護シャッタは、なくてもよい。
離間壁は、なくてもよい。
【0104】
加熱ユニットは、空間の外に位置していてもよい。
【0105】
前記実施形態では、箔転写装置として、シート上に形成されたトナー像の上に箔を転写するものを例示したが、本発明はこれに限定されず、箔転写装置は、シートに箔を転写するものであればどのようなものであってもよい。
【0106】
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0107】
1 箔転写装置
2 筐体
31 供給リール
35 巻取リール
51 加圧ローラ
61 加熱ローラ
100 ファン
A 空間
A1 第1空間
A2 第2空間
F 箔フィルム
NP ニップ部
S シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7