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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158995
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】吐出容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/34 20060101AFI20241031BHJP
   B05B 11/00 20230101ALI20241031BHJP
   B05B 11/10 20230101ALI20241031BHJP
【FI】
B65D47/34 110
B05B11/00 101C
B05B11/00 101K
B05B11/00 101N
B05B11/10 101C
B05B11/10 101K
B05B11/10 101N
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074691
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】阿部 孝之
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084AA24
3E084AB01
3E084BA02
3E084CA01
3E084CB02
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB12
3E084DB17
3E084DC03
3E084EA02
3E084EB02
3E084EC03
3E084FA09
3E084FB01
3E084GA04
3E084GB04
3E084HA05
3E084HB09
3E084HD01
3E084KA01
3E084KB01
3E084LB02
3E084LC01
3E084LD23
3E084LD25
(57)【要約】
【課題】高い操作性を確保しつつ内容物を安定して吐出する。
【解決手段】吐出容器10は、装着口部28を有する容器本体11と、装着口部28に配置された下支持部12と、下支持部12に配置されるとともに内部が容器本体11内に連通可能であり、上下方向に弾性変形可能なシリンダ14と、シリンダ14に配置され、連通孔60を通して吐出孔49を有する押下ヘッド15と、連通孔60に上下動可能に配置され、シリンダ14内と吐出孔49とを連通、遮断するポペット弁18と、を備え、押下ヘッド15には、ポペット弁18の上端に設けられた弁体18aが着座する弁座50と、連通孔60の内周面に設けられてポペット弁18の外周面に対向し、ポペット弁18の弁座50に対する傾きを抑制する抑制部60aと、が設けられている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容されるとともに装着口部を有する容器本体と、
前記装着口部に配置された下支持部と、
前記下支持部に配置されるとともに内部が前記容器本体内に連通可能であり、上下方向に弾性変形可能なシリンダと、
前記シリンダに配置され、連通孔、および、前記連通孔を通して前記シリンダ内に連通する吐出孔を有する押下ヘッドと、
前記連通孔に上下動可能に配置され、前記シリンダ内と前記吐出孔とを連通、遮断するポペット弁と、を備え、
前記押下ヘッドには、
前記ポペット弁の上端に設けられた弁体が着座する弁座と、
前記連通孔の内周面に設けられて前記ポペット弁の外周面に対向し、前記ポペット弁の前記弁座に対する傾きを抑制する抑制部と、が設けられている、吐出容器。
【請求項2】
前記下支持部は、前記装着口部内に、前記装着口部に対して上下動可能に配置され、
前記装着口部の内周面と前記下支持部の外周面との間には、前記容器本体内と外部とを連通し前記容器本体内に外気を導入する外気導入路が設けられ、
前記装着口部の内周面および前記下支持部の外周面の一方には、他方に接して前記外気導入路を遮断するシール部が設けられ、
前記シール部は、前記押下ヘッドが上昇端位置に位置するときに、前記外気導入路を通した前記容器本体内と外部との連通を遮断し、前記押下ヘッドが上昇端位置から下降して前記下支持部が下降したときに、前記連通を許容する、請求項1に記載の吐出容器。
【請求項3】
前記押下ヘッドが上昇端位置に位置するときに、前記ポペット弁は前記シリンダ内と前記吐出孔との連通を遮断し、
前記押下ヘッドが上昇端位置から下降して前記シール部が前記外気導入路を通した前記容器本体内と外部との連通を許容した後に、前記ポペット弁は前記シリンダ内と前記吐出孔とを連通させる、請求項2に記載の吐出容器。
【請求項4】
前記抑制部には、前記押下ヘッドが下降端位置に位置するときに、前記下支持部に当接する当接部が設けられている、請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記特許文献1に記載の吐出容器が知られている。この吐出容器は、内容物が収容されるとともに装着口部を有する容器本体と、装着口部に配置された下支持部と、下支持部に配置されるとともに内部が容器本体内に連通可能であり、上下方向に弾性変形可能なシリンダと、シリンダに配置されるとともに吐出孔を有する押下ヘッドと、を備えている。
吐出容器は、吐出弁体を更に備えている。吐出弁体は、シリンダ内と押下ヘッド内とを連通、遮断する。押下ヘッドは、本体と、蓋体と、を備えている。本体および蓋体は、相対的に移動可能である。本体および蓋体が相対的に移動することで、吐出弁体による前記連通および前記遮断が切り替えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-105724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の吐出容器では、内容物を吐出する際、押下ヘッドを操作して本体および蓋体を相対的に移動させ、吐出弁体の連通、遮断を切り替える必要がある(切り替え操作をする必要がある)。
【0005】
本発明は、高い操作性を確保しつつ内容物を安定して吐出することができる吐出容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
<1>本発明の一態様に係る吐出容器は、内容物が収容されるとともに装着口部を有する容器本体と、前記装着口部に配置された下支持部と、前記下支持部に配置されるとともに内部が前記容器本体内に連通可能であり、上下方向に弾性変形可能なシリンダと、前記シリンダに配置され、連通孔、および、前記連通孔を通して前記シリンダ内に連通する吐出孔を有する押下ヘッドと、前記連通孔に上下動可能に配置され、前記シリンダ内と前記吐出孔とを連通、遮断するポペット弁と、を備え、前記押下ヘッドには、前記ポペット弁の上端に設けられた弁体が着座する弁座と、前記連通孔の内周面に設けられて前記ポペット弁の外周面に対向し、前記ポペット弁の前記弁座に対する傾きを抑制する抑制部と、が設けられている。
【0007】
吐出容器の初期状態では、押下ヘッドが上昇端位置に位置している。このとき、ポペット弁の弁体が、弁座に着座しており、連通孔を通したシリンダ内と吐出孔との連通を遮断している。
使用者が吐出容器から内容物を吐出するときには、シリンダ内に内容物が充填されている状態で、使用者が押下ヘッドを押下する。このとき、押下ヘッドが上昇端位置から下降し、ポペット弁が押下ヘッドに対して相対的に上昇する。これにより、ポペット弁の弁体が弁座から離反し、ポペット弁が、連通孔を通したシリンダ内と吐出孔との連通を許容する。また、押下ヘッドが上昇端位置から下降すると、シリンダが押下ヘッドと下支持部との間で弾性的に圧縮させられる。すると、シリンダの内圧が高まり、シリンダ内の内容物が吐出孔に送られて吐出孔から吐出される。
内容物の吐出後、使用者は押下ヘッドの押下を解除する。すると、シリンダの弾性復元力により、シリンダが伸長する。このとき、シリンダの内圧が低くなり、容器本体内の内容物がシリンダ内に吸引される。また、シリンダが伸長することで押下ヘッドが上昇し、ポペット弁が押下ヘッドに対して相対的に下降する。これにより、ポペット弁の弁体が弁座に着座し、ポペット弁が、連通孔を通したシリンダ内と吐出孔との連通を遮断する。
以上のように、この吐出容器によれば、内容物の吐出に際し、連通孔内でポペット弁が上下動することにより、前記従来技術のような切り替え操作を不要とすることができる。よって、高い操作性が確保される。
ここで、押下ヘッドに抑制部が設けられている。よって、ポペット弁が弁座に対して相対的に上下動するときに、ポペット弁(弁体)が弁座に対して傾くことが抑制される。よって、ポペット弁を連通孔内で円滑に移動させることが可能になり、内容物の吐出が安定する。
【0008】
<2><1>に係る吐出容器において、前記下支持部は、前記装着口部内に、前記装着口部に対して上下動可能に配置され、前記装着口部の内周面と前記下支持部の外周面との間には、前記容器本体内と外部とを連通し前記容器本体内に外気を導入する外気導入路が設けられ、前記装着口部の内周面および前記下支持部の外周面の一方には、他方に接して前記外気導入路を遮断するシール部が設けられ、前記シール部は、前記押下ヘッドが上昇端位置に位置するときに、前記外気導入路を通した前記容器本体内と外部との連通を遮断し、前記押下ヘッドが上昇端位置から下降して前記下支持部が下降したときに、前記連通を許容する。
【0009】
吐出容器の初期状態では、押下ヘッドが上昇端位置に位置している。このとき、シール部が、外気導入路を通した容器本体内と外部との連通を遮断している。よって、容器本体内の内容物が外気導入路から漏出することが抑制される。
使用者が吐出容器から内容物を吐出するときには、シリンダ内に内容物が充填されている状態で、使用者が押下ヘッドを押下する。このとき、押下ヘッドが上昇端位置から下降して下支持部が下降し、シール部が、外気導入路を通した容器本体内と外部との連通を許容する。また、押下ヘッドが上昇端位置から下降すると、前述のように、シリンダ内の内容物が吐出孔に送られて吐出孔から吐出される。
内容物の吐出後、使用者は押下ヘッドの押下を解除する。すると、シリンダの弾性復元力により、シリンダが伸長する。このとき、シリンダの内圧が低くなり、容器本体内の内容物がシリンダ内に吸引されながら、外気が外気導入路を通して容器本体内に吸引される。
例えば、シリンダの弾性復元力や、押下ヘッドに加えられる強制的な外力により、押下ヘッドが上昇端位置に復元変位すると、シール部が、外気導入路を通した容器本体内と外部との連通を遮断する。
以上のように、この吐出容器によれば、内容物の吐出に際し、容器本体内に外気を取り込むことができる。
【0010】
<3><2>に係る吐出容器において、前記シリンダ内と前記吐出孔との連通、遮断を切り替えるポペット弁を更に備え、前記押下ヘッドが上昇端位置に位置するときに、前記ポペット弁は前記シリンダ内と前記吐出孔との連通を遮断し、前記押下ヘッドが上昇端位置から下降して前記シール部が前記外気導入路を通した前記容器本体内と外部との連通を許容した後に、前記ポペット弁は前記シリンダ内と前記吐出孔とを連通させる構成を採用してもよい。
【0011】
押下ヘッドが上昇端位置に位置するときに、ポペット弁はシリンダ内と吐出孔との連通を遮断している。これにより、押下ヘッドが上昇端位置に位置する状態で、シリンダ内の内容物が吐出孔から不用意に吐出されるのを抑制することができる。
押下ヘッドが上昇端位置から下降してシール部が外気導入路を通した容器本体内と外部との連通を許容した後に、ポペット弁はシリンダ内と吐出孔とを連通させる。よって、吐出孔からの内容物の吐出がポペット弁によって邪魔されるのを抑制することもできる。
【0012】
<4><1>から<3>のいずれか1態様に係る吐出容器において、前記抑制部には、前記押下ヘッドが下降端位置に位置するときに、前記下支持部に当接する当接部が設けられている構成を採用してもよい。
【0013】
押下ヘッドが下降端位置に位置するときに、当接部が下支持部に当接する。よって、押下ヘッドの下降端位置を安定させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、高い操作性を確保しつつ内容物を安定して吐出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る吐出容器の初期状態を示す縦断面図である。
図2図1に示す吐出容器の押下ヘッドを押し下げた状態を示す縦断面図である。
図3図2に示す吐出容器の押下ヘッドを更に押し下げた状態を示す縦断面図であって、押下ヘッドを下降端位置まで押下した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る吐出容器10を説明する。
吐出容器10は、内部に収容した液状の内容物を吐出する。吐出容器10の各部材は、例えば、合成樹脂製である。吐出容器10は、容器本体11と、下支持部12と、パイプ13と、シリンダ14と、押下ヘッド15と、逆止弁17と、ポペット弁18(弁)と、を備えている。
【0017】
なお本実施形態では、容器本体11、下支持部12、パイプ13、シリンダ14、押下ヘッド15、逆止弁17、ポペット弁18は、同軸に配置されている。容器本体11、下支持部12、パイプ13、シリンダ14、押下ヘッド15、逆止弁17、ポペット弁18の各中心軸線は、共通軸上に位置している。
以下、この共通軸を容器軸Oという。容器軸O方向を上下方向といい、上下方向に沿う押下ヘッド15側を上側といい、上下方向に沿う容器本体11側を下側という。上下方向から見て、容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
【0018】
また以下では、吐出容器10の操作前の状態を初期状態という。初期状態において、正立姿勢の吐出容器10では、シリンダ14が最も伸長した状態であり、押下ヘッド15が上昇端位置に位置している。なお初期状態において、押下ヘッド15の下降が、図示しないストッパーによって規制されていてもよい。ストッパーとしては、例えば、後述するガイド筒27に着脱可能なCリング等が挙げられる。
【0019】
容器本体11には、内容物が収容される。容器本体11は、容器体21と、装着キャップ22と、を備えている。容器体21は、例えば、単層の容器である。容器体21は、有底筒状である。容器体21は、口部21aを備えている。装着キャップ22は、口部21aに螺着される。
【0020】
装着キャップ22は、二重の筒状である。装着キャップ22は、第1外筒23と、第1内筒24と、第1連結部25と、を備えている。
第1外筒23は、口部21aに径方向の外側から螺着されている。
第1内筒24は、口部21a内に配置されている。第1内筒24の下端には、厚肉部24aが設けられている。厚肉部24aは、第1内筒24のうちの厚肉部24aよりも上側の部分よりも厚肉である。厚肉部24aは、径方向の内側に向けて張り出している。厚肉部24aには、摺動壁24bが設けられている。摺動壁24bは、厚肉部24aの内周縁から上方に突出している。摺動壁24bは、全周にわたって連続して延びている。
【0021】
第1連結部25は、第1外筒23の上端と、第1内筒24の上端と、を連結している。第1連結部25は、環状である。図示の例では、第1連結部25は、パッキン26を介して、口部21aの上端上に配置されている。
第1連結部25には、ガイド筒27が設けられている。ガイド筒27は、容器軸Oと同軸に配置されている。ガイド筒27は、第1連結部25から上方に延びている。ガイド筒27は、装着キャップ22と一体成形されている。
【0022】
ガイド筒27には、ガイド溝27aと、第1突条27bと、が設けられている。
ガイド溝27aは、ガイド筒27の内周面に設けられている。ガイド筒27には、周方向に間隔をあけて複数のガイド溝27aが設けられている。各ガイド溝27aは、上下方向に延びる。各ガイド溝27aは、ガイド筒27の上下方向の全長にわたって設けられている。各ガイド溝27aは、上方に向けて開口している。第1突条27bは、ガイド筒27の外周面に設けられている。第1突条27bは、周方向の全周にわたって延びている。
【0023】
本実施形態では、口部21aおよび装着キャップ22は、装着口部28を構成している。装着口部28の内周面は、第1内筒24の内周面である。ただし、例えば装着キャップ22がなくてもよく、この場合、口部21aの内周面が、装着口部28の内周面として機能してもよい。
【0024】
装着口部28には、規制部29が設けられている。規制部29は、下支持部12に対して下方から接することで下支持部12の下降を規制する。規制部29は、装着口部28の内周面から径方向の内側に向けて突出している。規制部29は、装着キャップ22と一体成形されている。
【0025】
規制部29は、フランジ30と、案内筒31と、を備えている。フランジ30は、第1内筒24の下端から径方向の内側に延びている。フランジ30は、環状である。案内筒31は、フランジ30の径方向の内側の端から上方に延びている。案内筒31は、第1内筒24内に配置されている。案内筒31の上端は、第1内筒24の上端よりも下方に位置している。
【0026】
規制部29には、空気孔32が設けられている。空気孔32は、規制部29を上下方向に貫通している。空気孔32は、周方向に間隔をあけて複数、配置されている。空気孔32には、第1溝33が連なっている。第1溝33は、第1内筒24の内周面に配置されている。第1溝33は、例えば、縦溝である。第1溝33は、空気孔32における径方向の外側の端部から上方に延びている。第1溝33の下端は、下方に向けて開口している。第1溝33の上端は、案内筒31の上端よりも下方に位置している。図示の例では、第1溝33は、第1内筒24の厚肉部24aに設けられている。なお、空気孔32と第1溝33とは連なっていなくてもよい。
【0027】
下支持部12は、シリンダ14を下方から支持する。下支持部12は、装着口部28に配置されている。下支持部12は、装着口部28内に、装着口部28に対して上下動可能に配置されている。下支持部12は、筒状である。下支持部12内は、容器本体11内に連通可能である。下支持部12は、カップ34と、流路筒35と、を備えている。カップ34および流路筒35は、別個に成形され、互いに組み合わされている。
【0028】
カップ34は、二重の筒状である。カップ34は、第2外筒36と、第2内筒37と、第2連結部38と、を備えている。
第2外筒36の下端は、第1内筒24と案内筒31との間に配置されている。第2外筒36の上端は、案内筒31の上端よりも上方に位置している。
【0029】
第2内筒37は、案内筒31内に配置されている。第2内筒37は、案内筒31よりも上下方向に大きい。第2内筒37の上端は、案内筒31の上端よりも上方に位置している。第2内筒37の下端は、案内筒31の下端よりも下方に位置している。図示の例では、第2内筒37の上下方向の中央には、環状の第1弁座39が設けられている。第1弁座39には、逆止弁17用の弁座である。
【0030】
第2連結部38は、第2外筒36の上端と、第2内筒37の上端と、を連結している。第2連結部38は、環状である。図示の例では、第2連結部38は、案内筒31の上端に上方から対向している。
【0031】
流路筒35は、下筒35bと、上筒35cと、を備えている。下筒35bは、上筒35cよりも大径である。下筒35bは、カップ34内に嵌合されている。上筒35cは、下筒35bから上方に延びる。上筒35cは、カップ34から上方に突出している。上筒35cの上端には、爪40が設けられている。爪40は、径方向の内側に突出している。流路筒35の上下方向の中央には、鍔41と、流路孔35aと、が設けられている。鍔41は、下筒35bの上端から径方向の外側に向けて延びている。鍔41は、第2連結部38上に位置している。流路孔35aは、上筒35cの下端を径方向に貫通している。
【0032】
パイプ13は、下支持部12から下方に延びている。パイプ13は、下支持部12と容器本体11内とを連通する。パイプ13の上端は、第2内筒37の下端内に嵌合されている。なお、パイプ13は無くてもよい。
【0033】
シリンダ14は、下支持部12上に配置されている。シリンダ14は、鍔41から上方に延びている。本実施形態では、シリンダ14は、下支持部12(流路筒35)と一体成形されている。ただし、シリンダ14は、下支持部12と別途成形され、下支持部12に組み付けられてもよい。
シリンダ14内は、容器本体11内に連通可能である。本実施形態では、シリンダ14内は、下支持部12内およびパイプ13内を通して容器本体11内に連通する。
【0034】
シリンダ14は、上下方向に弾性変形可能である。本実施形態では、シリンダ14は、蛇腹状である。なおシリンダ14は、復元性の観点からは螺旋をなす蛇腹状であることが好ましいが、螺旋をなさない単なる蛇腹状であってもよい。ここで、シリンダ14が、山部14aおよび谷部14bが上下方向に交互に並ぶ蛇腹状である場合において、シリンダ14が螺旋をなす蛇腹状であることは、山部14aおよび谷部14bが、容器軸O回りに周回する螺旋をなすことを意味する。また、シリンダ14の形態は蛇腹状に限られず、シリンダ14の形態として、上下方向に弾性変形可能な他の形態を適宜採用することが可能である。
【0035】
押下ヘッド15は、シリンダ14上に配置されている。押下ヘッド15は、シリンダ14によって下方から支持されている。押下ヘッド15は、ヘッド本体42と、第1筒体43と、第2筒体54と、を備えている。ヘッド本体42、第1筒体43、第2筒体54は、別個に成形され、互いに組み合わされている。
【0036】
ヘッド本体42は、有頂筒状である。ヘッド本体42は、頂壁部44と、周壁部45と、中継筒46と、ノズル筒47と、縦リブ48と、を備えている。
中継筒46は、周壁部45よりも小径である。中継筒46は、頂壁部44から下方に延びている。中継筒46の下端は、周壁部45の下端よりも下方に位置している。ノズル筒47は、中継筒46の上端から径方向の外側に延びている。ノズル筒47は、周壁部45を径方向に貫通している。ノズル筒47内は、中継筒46内に連通している。ノズル筒47の先端内は、吐出孔49である。吐出孔49は、ノズル筒47内および中継筒46内を通してシリンダ14内に連通する。
【0037】
縦リブ48は、中継筒46内に設けられている。縦リブ48は、中継筒46の内周面から径方向の内側に向けて突出している。縦リブ48は、中継筒46において、ノズル筒47を周方向に回避する位置に複数設けられている。縦リブ48の上端は、頂壁部44に連なっている。縦リブ48の下端は、中継筒46の下端よりも上方に位置している。
【0038】
第1筒体43は、多重筒状である。第1筒体43は、大径部55と、中径部56と、小径部57と、第3連結部58と、第4連結部59と、を備えている。
大径部55、中径部56、小径部57は、同軸に配置されている。中径部56は、大径部55よりも上下方向に小さい。小径部57は、中径部56よりも上下方向に小さい。第3連結部58は、大径部55と中径部56とを連結している。第3連結部58は、大径部55および中径部56の上端同士を連結している。第4連結部59は、中径部56と小径部57とを連結している。第4連結部59は、中径部56の下端から径方向の内側に向かうに従い上方に向けて延びている。
【0039】
中径部56は、中継筒46に径方向の外側から装着(図示の例では嵌合)される。大径部55は、周壁部45に装着されている。大径部55の上端は、周壁部45の下端に径方向の内側から嵌合されている。大径部55の下端は、ガイド筒27の上端に、径方向の外側から嵌合されている。大径部55の下端には、第2突条56aが設けられている。第2突条56aは、大径部55の内周面に設けられている。第2突条56aは、周方向の全周にわたって延びている。第2突条56aは、第1突条27bを上下方向に乗り越え不能である。これにより、押下ヘッド15の上昇端位置からの更なる上昇が規制される。第1突条27bおよび第2突条56aは、例えば、押下ヘッド15の抜け止めとして機能する。
【0040】
第2筒体54は、中径部56に径方向の外側から装着(図示の例では嵌合)される。本実施形態では、第2筒体54は、シリンダ14と一体成形されている。ただし、第2筒体54は、シリンダ14と別途成形され、シリンダ14に組み付けられてもよい。第2筒体54の下端は、シリンダ14の上端に連結されている。
【0041】
第2筒体54の外周面には、ガイド突起54aが設けられている。ガイド突起54aは、第2筒体54の下端に設けられている。ガイド突起54aは、周方向に間隔をあけて複数配置されている。各ガイド突起54aは、ガイド溝27a内に配置されている。各ガイド突起54aは、ガイド溝27a内を上下動する。
【0042】
上記押下ヘッド15において、小径部57内が連通孔60である。連通孔60は、シリンダ14内と吐出孔49内とを連通する。連通孔60には、ポペット弁18が上下動可能に配置される。小径部57の上端は、第2弁座50(弁座)である。第2弁座50は、ポペット弁18用の弁座である。
【0043】
逆止弁17は、容器本体11内からシリンダ14内への内容物の流入を許容する。逆止弁17は、シリンダ14内から容器本体11内への内容物の流出を規制する。逆止弁17は、下支持部12内に配置されている。逆止弁17は、前記第1弁座39に離反可能に着座する。逆止弁17は、例えば、いわゆる三点弁である。
【0044】
ポペット弁18は、シリンダ14内と吐出孔49との連通、遮断を切り替える。ポペット弁18は、シリンダ14内に、下支持部12および押下ヘッド15に対して上下動可能に配置されている。図1に示すように、押下ヘッド15が上昇端位置に位置するときに、ポペット弁18はシリンダ14内と吐出孔49との連通を遮断する。押下ヘッド15が上昇端位置から下降して、後述するシール部53が外気導入路51を通した容器本体11内と外部との連通を許容した後に、ポペット弁18はシリンダ14内と吐出孔49とを連通させる。
【0045】
ポペット弁18は、筒状部61と、軸状部62と、を備えている。
筒状部61は、ポペット弁18の上端である。筒状部61は、有底筒状である。筒状部61の上端は、筒状部61のうちの上端よりも下方に位置する部分(以下、筒状部61の縮径部ともいう)に比べて拡径している。筒状部61の上端は、弁体18aとして機能する。
軸状部62は、筒状部61から下方に延びている。軸状部62の下端は、軸状部62のうちの下端よりも上方に位置する部分(以下、軸状部62の縮径部ともいう)に比べて拡径している。
【0046】
ポペット弁18の弁体18aは、中継筒46の下端内に配置されている。弁体18aは、第2弁座50に上方から着座する。ポペット弁18がノズル筒47内とシリンダ14内との連通を遮断している。
ポペット弁18の下端(軸状部62の下端)は、流路筒35の上端内に配置されている。ポペット弁18の下端には、爪40が上方から係止している。これにより、ポペット弁18が流路筒35から上方に抜け出ることが規制されている。ポペット弁18の下端は、抜け止め部18bとして機能する。
【0047】
上記ポペット弁18は、連通孔60に、上下動可能に配置されている。連通孔60の内周面には、抑制部60aが設けられている。抑制部60aは、ポペット弁18の外周面に対向している。抑制部60aは、ポペット弁18の外周面に近接していることが好ましく、摺動可能に僅かに当接する構成としてもよい。抑制部60aは、ポペット弁18(弁体18a)の第2弁座50に対する傾きを抑制する。抑制部60aは、ポペット弁18の上下動を案内する。
【0048】
本実施形態では、抑制部60aは、連通孔60の内周面に設けられた縦リブである。抑制部60a(縦リブ)は、周方向に間隔をあけて複数設けられている。抑制部60aは、筒状部61の前記縮径部に対して径方向に対向している。なお抑制部60aは、縦リブに限られない。例えば、連通孔60の内周面そのものが、抑制部60aとして機能してもよい。言い換えると、抑制部60aは、連通孔60の内周面に連続して設けられていてもよい。この場合、例えば、筒状部61の前記縮径部に縦リブが設けられていてもよい。
【0049】
抑制部60aには、当接部60bが設けられている。当接部60bは、図3に示すように、押下ヘッド15が下降端位置に位置するときに、下支持部12(図示の例では、流路筒35の上端)に当接する。本実施形態では、当接部60bは、抑制部60aの下端によって構成されている。
【0050】
そして本実施形態では、図1に示すように、装着口部28の内周面と下支持部12の外周面との間には、外気導入路51が設けられている。外気導入路51は、容器本体11内と外部とを連通し、容器本体11内に外気を導入する。本実施形態では、外気導入路51は、第2溝52を含む。第2溝52は、下支持部12の外周面に形成されている。第2溝52は、例えば、縦溝である。第2溝52は、周方向に間隔をあけて複数配置されている。第2溝52は、上方に開口している。本実施形態では、第2溝52が第1溝33に連通することで、外気導入路51が容器本体11内と外部とを連通する。
【0051】
装着口部28の内周面および下支持部12の外周面の一方には、他方に接して外気導入路51を遮断するシール部53が設けられている。本実施形態では、シール部53は、装着口部28の内周面に設けられている。シール部53は、装着口部28の内周面から径方向の内側に突出している。シール部53は、下支持部12の外周面に接する。図示の例では、シール部53は、摺動壁24bに設けられている。シール部53は、押下ヘッド15が上昇端位置に位置するときに、外気導入路51を通した容器本体11内と外部との連通を遮断している。一方、図2に示すように、シール部53は、押下ヘッド15が上昇端位置から下降して下支持部12が下降したときに、前記連通を許容する。シール部53は、前記連通の遮断および許容を切り替える。
【0052】
次に、吐出容器10の使用方法を説明する。
図1に示すように、吐出容器10の初期状態では、押下ヘッド15が上昇端位置に位置している。このとき、シール部53が、外気導入路51を通した容器本体11内と外部との連通を遮断している。よって、容器本体11内の内容物が外気導入路51から漏出することが抑制される。なおこのとき、本実施形態では、ポペット弁18の弁体18aが第2弁座50に着座しており、連通孔60を通してシリンダ14内と吐出孔49との連通も遮断している。よって、吐出孔49からの内容物の漏出も抑制される。
【0053】
使用者が吐出容器10から内容物を吐出するときには、使用者が、例えば図示しないストッパーを外した後、押下ヘッド15を押下する。このとき、押下ヘッド15が上昇端位置から下降して下支持部12が下降し、シール部53が、外気導入路51を通した容器本体11内と外部との連通を許容する。このとき本実施形態では、シール部53が第1溝33の上端よりも下方まで下降すると、外気導入路51(第2溝52)が、第1溝33と連通する。これにより、容器本体11内と外部とが、空気孔32、第1溝33、外気導入路51(第2溝52)、シリンダ14の外周面とガイド筒27の内周面との間、ガイド筒27の外周面と周壁部45の内周面との間を通して、連通する。
なおこのとき、本実施形態では、シリンダ14は圧縮していないが、多少、圧縮していてもよい。またこのとき、本実施形態では、下支持部12は、規制部29によって下降が規制されるまで下降する。
【0054】
規制部29によって下支持部12の下降が規制された後、押下ヘッド15がさらに下降すると、シリンダ14が押下ヘッド15と下支持部12との間で弾性的に圧縮させられる。このとき、まず、ポペット弁18の移動が抑制部60aによって案内されながら、ポペット弁18が押下ヘッド15に対して相対的に上昇する。これにより、ポペット弁18の弁体18aが第2弁座50から離反し、ポペット弁18が、連通孔60を通したシリンダ14内と吐出孔49との連通を許容する。言い換えると、ポペット弁18が開弁し、シリンダ14内と吐出孔49とが、連通孔60内、中継筒46内、ノズル筒47内を通して連通する。一方、逆止弁17は閉弁された状態が維持されてシリンダ14の内圧が高まる。そのため、シリンダ14内に内容物が充填されていると、シリンダ14内の内容物が吐出孔49に送られて吐出孔49から吐出される。
【0055】
なお本実施形態では、シリンダ14が圧縮する過程で、押下ヘッド15の縦リブ48がポペット弁18に接触する。この状態で更に使用者が押下ヘッド15を押下すると、図3に示すように、ポペット弁18が押下ヘッド15とともに下降する。当接部60bが下支持部12(流路筒35の上端)に上方から当接すると、押下ヘッド15の下降が規制される。このとき、押下ヘッド15は下降端位置に位置し、シリンダ14は最も圧縮された状態となる。なお、押下ヘッド15が下降端位置に位置するとき、当接部60bが下支持部12に上方から当接するのに代えて、例えば、押下ヘッド15の周壁部45の下端が、装着キャップ22の第1連結部25に突き当たってもよい。
【0056】
内容物の吐出後、使用者は押下ヘッド15の押下を解除する。すると、シリンダ14の弾性復元力により、シリンダ14が伸長する。このとき、押下ヘッド15が上昇し、ポペット弁18の移動が抑制部60aによって案内されながら、ポペット弁18が押下ヘッド15に対して相対的に下降し、押下ヘッド15の第2弁座50がポペット弁18の弁体18aに係止し、弁体18aが第2弁座50に着座する。これにより、ポペット弁18が、連通孔60を通したシリンダ14内と吐出孔49との連通を遮断する。シリンダ14が更に伸長すると、シリンダ14の内圧が低くなり、この負圧が、下支持部12内を通して逆止弁17に作用し、逆止弁17が開弁する。これにより、容器本体11内の内容物がシリンダ14内に吸引されながら、外気が外気導入路51を通して容器本体11内に吸引される。
なお、初期状態においてシリンダ14内に内容物が充填されていない場合、これまでの操作の過程で、内容物は吐出されないものの、このタイミングで容器本体11内の内容物がシリンダ14内に吸引されてシリンダ14内に内容物が充填される。よって、次回操作時に内容物が吐出される。
【0057】
例えば、シリンダ14の弾性復元力や、押下ヘッド15に加えられる強制的な外力により、押下ヘッド15が上昇端位置に復元変位すると、シール部53が、外気導入路51を通した容器本体11内と外部との連通を遮断する。押下ヘッド15に加えられる強制的な外力としては、例えば、ノズル筒47が持ち上げられることで押下ヘッド15に加えられる外力であったり、前記ストッパーが装着キャップ22と押下ヘッド15との間に装着されることで押下ヘッド15に加えられる外力であったり、等が挙げられる。
【0058】
以上説明したように、本実施形態に係る吐出容器10によれば、内容物の吐出に際し、容器本体11内に外気を取り込むことができる。また、連通孔60内でポペット弁18が上下動することにより、前記従来技術のような切り替え操作を不要とすることができる。よって、高い操作性が確保される。
ここで、押下ヘッド15に抑制部60aが設けられている。よって、ポペット弁18が第2弁座50に対して相対的に上下動するときに、ポペット弁18(弁体18a)が第2弁座50に対して傾くことが抑制される。よって、ポペット弁18を連通孔60内で円滑に移動させることが可能になり、内容物の吐出が安定する。
【0059】
押下ヘッド15が上昇端位置に位置するときに、ポペット弁18はシリンダ14内と吐出孔49との連通を遮断している。これにより、押下ヘッド15が上昇端位置に位置する状態で、シリンダ14内の内容物が吐出孔49から不用意に吐出されるのを抑制することができる。
押下ヘッド15が上昇端位置から下降して、シール部53が外気導入路51を通した容器本体11内と外部との連通を許容した後に、ポペット弁18はシリンダ14内と吐出孔49とを連通させる。よって、吐出孔49からの内容物の吐出がポペット弁18によって邪魔されるのを抑制することもできる。
【0060】
規制部29が、下支持部12に対して下方から接することで下支持部12の下降を規制する。これにより、下支持部12の下降を確実に規制することができる。
【0061】
なお本実施形態では、押下ヘッド15を上昇端位置から下降端位置に下降させるために要する押下力のうち、シリンダ14が最も伸長した状態から最も圧縮した状態までシリンダ14を圧縮させるために要する押下力(以下、第1押下力という)は、シール部53が前述の連通を遮断した状態から前述の連通を許容した状態まで下支持部12を移動させるために要する押下力(以下、第2押下力という)よりも大きいことが好ましい。
【0062】
この場合、使用者が押下ヘッド15を押下するときに、シリンダ14が圧縮変形を完了する前に、シール部53による連通の遮断を解除させ易くすることができる。シリンダ14の圧縮変形の完了前にシール部53による連通の遮断が解除されることで、使用者が押下ヘッド15を下降端位置まで押下させる前に押下ヘッド15の押下を解除した場合においても、容器本体11内の内容物がシリンダ14内に吸引されるときに、シール部53による前記連通の遮断が解除され外気が外気導入路51を通して容器本体11内に吸引される。
【0063】
ここで第1押下力は、純粋に、シリンダ14が最も伸長した状態から最も圧縮した状態までシリンダ14を圧縮させるために要する押下力を意味している。実際に吐出容器10として使用した場合、押下ヘッド15を押下して、シリンダ14が最も伸長した状態から最も圧縮した状態までシリンダ14を圧縮させるときには、押下ヘッド15に加えられる押下力の一部が、例えば、下支持部12が下降するため等にも用いられる。しかしながら、第1押下力には、シリンダ14の圧縮以外に用いられる力の大きさは考慮しない。第1押下力は、例えば、吐出容器10から押下ヘッド15、シリンダ14、下支持部12を一体の部品として取り外し、この部品の押下ヘッド15を、下支持部12を固定した状態で押下することで測定することができる。また第2押下力も同様に、純粋に、シール部53が連通を遮断した状態から連通を許容した状態まで下支持部12を移動させるために要する押下力を意味している。第2押下力は、例えば、シリンダ14を、上下方向に実質的に圧縮不能な他のシリンダに置換した状態で、押下ヘッド15を押下することで測定することができる。
【0064】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0065】
例えば、パイプ13、逆止弁17、規制部29のうちの一部または全部がなくてもよい。
シール部53が、下支持部12の外周面に設けられ、下支持部12の外周面から径方向の外側に突出し、装着口部28の内周面に接していてもよい。
外気導入路51、シール部53、当接部60bがなくてもよい。
【0066】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0067】
10 吐出容器
11 容器本体
12 下支持部
14 シリンダ
15 押下ヘッド
18 ポペット弁
18a 弁体
28 装着口部
49 吐出孔
50 第2弁座(弁座)
51 外気導入路
53 シール部
60 連通孔
60a 抑制部
60b 当接部
図1
図2
図3