(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159057
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】製造指示支援装置、製造指示支援方法、及び製造指示支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/04 20120101AFI20241031BHJP
G06Q 10/087 20230101ALI20241031BHJP
【FI】
G06Q50/04
G06Q10/087
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074800
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岸山 千智
(72)【発明者】
【氏名】木下 翔
(72)【発明者】
【氏名】中村 健一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049BB57
5L049BB63
5L049CC03
5L050CC03
(57)【要約】
【課題】製造指示業務における材料の選定誤りを防止することにより製造指示業務の効率化を実現することができる製造指示支援装置等を提供することを目的とする。
【解決手段】本実施形態では、製品の仕様であって材料に関する要求事項を含むものを製品別に管理する商品マスタから、製造指示入力画面で指定された製品の仕様を取得し、材料の諸元と在庫数を材料別に管理する在庫データを参照して、当該取得した仕様を満たす材料の識別情報、諸元、および在庫数を、在庫照会画面に表示させる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品の仕様であって材料に関する要求事項を含むものを製品別に管理する第一の記憶領域から、所定の製品の仕様を取得する取得部と、
材料の諸元と在庫数を材料別に管理する第二の記憶領域を参照して、前記取得部で取得した仕様を満たす材料の識別情報、諸元、および在庫数を、人が認識可能に出力する出力制御部と、
を備えることを特徴とする製造指示支援装置。
【請求項2】
所定の製品は、製造指示入力画面にて指定されたものであり、
前記出力制御部は、材料の識別情報、諸元、および在庫数を、在庫照会画面に選択可能に表示させ、前記在庫照会画面にて選択された材料の識別情報を前記製造指示入力画面に引当材料の識別情報として表示させ且つ当該選択された材料の在庫数を前記製造指示入力画面に引当数として表示させること、
を特徴とする請求項1に記載の製造指示支援装置。
【請求項3】
材料は、仕掛品に該当するものを含むこと、
を特徴とする請求項1または2に記載の製造指示支援装置。
【請求項4】
仕様は、製品の寸法に関する要求事項を含み、
材料に関する要求事項は、使用可能な材料の種類に関するものを含み、
諸元は、材料の寸法および種類を含むこと、
を特徴とする請求項3に記載の製造指示支援装置。
【請求項5】
寸法に関する要求事項は、寸法の最小値に関するものを含むこと、
を特徴とする請求項4に記載の製造指示支援装置。
【請求項6】
製品は、金属製品であり、
材料は、金属材料であること、
を特徴とする請求項5に記載の製造指示支援装置。
【請求項7】
製品は、材料に加工を施すことにより製造されるものであること、
を特徴とする請求項6に記載の製造指示支援装置。
【請求項8】
材料は、線材であり、
加工は、伸線加工であり、
寸法は、線径を含むこと、
を特徴とする請求項7に記載の製造指示支援装置。
【請求項9】
前記第二の記憶領域は、製品の仕様と在庫数を製品別に管理可能なものであること、
を特徴とする請求項8に記載の製造指示支援装置。
【請求項10】
取得部が、製品の仕様であって材料に関する要求事項を含むものを製品別に管理する第一の記憶領域から、所定の製品の仕様を取得する取得ステップと、
出力制御部が、材料の諸元と在庫数を材料別に管理する第二の記憶領域を参照して、前記取得ステップで取得した仕様を満たす材料の識別情報、諸元、および在庫数を、人が認識可能に出力する出力制御ステップと、
を含むことを特徴とする製造指示支援方法。
【請求項11】
情報処理装置を、
製品の仕様であって材料に関する要求事項を含むものを製品別に管理する第一の記憶領域から、所定の製品の仕様を取得する取得手段、
材料の諸元と在庫数を材料別に管理する第二の記憶領域を参照して、前記取得手段で取得した仕様を満たす材料の識別情報、諸元、および在庫数を、人が認識可能に出力する出力制御手段、
として機能させるための製造指示支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造指示支援装置、製造指示支援方法、及び製造指示支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、オペレータが手動引当を行う際に、引当可能な在庫ロットの情報を与えるだけでなく、通常管理している在庫量などの情報だけでは引当可能量の判断が難しい状況においても、正しい判断ができるような情報を提供することができる在庫ロット引当管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、鉄鋼業界では、線材(例えば針金またはワイヤなど)などの材料(仕掛品を含む)の在庫管理を、同一材質(例えば鋼種など)の材料であってもサイズ(例えば線径など)ごとに品目コードを設定して行う場合がある。また、製品製造(例えば金属加工(例えば伸線加工など)を伴う製品製造など)に関する製造指示情報を登録する際、引当対象としたい材料が、同一材質であり且つサイズに関する条件(例えば線径が所定値以上など)を満たすものに限定される場合がある。従来は、製造指示情報を登録する際、担当者が、サイズを例えば品目名称などから判断して、引当対象とする品目コードを選定していた。しかし、別材質の材料を選定したり、サイズを見誤ることにより条件を満たさないサイズの材料を選定したりするミスが発生していた。そして、誤った内容を含む登録の修正または取消に多くの時間が割かれていた。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製造指示業務における材料の選定誤りを防止することにより製造指示業務の効率化を実現することができる製造指示支援装置、製造指示支援方法、及び製造指示支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る製造指示支援装置は、製品の仕様であって材料に関する要求事項を含むものを製品別に管理する第一の記憶領域から、所定の製品の仕様を取得する取得部と、材料の諸元と在庫数を材料別に管理する第二の記憶領域を参照して、前記取得部で取得した仕様を満たす材料の識別情報、諸元、および在庫数を、人が認識可能に出力する出力制御部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
なお、本発明に係る製造指示支援装置において、所定の製品は、製造指示入力画面にて指定されたものでもよく、前記出力制御部は、材料の識別情報、諸元、および在庫数を、在庫照会画面に選択可能に表示させ、前記在庫照会画面にて選択された材料の識別情報を前記製造指示入力画面に引当材料の識別情報として表示させ且つ当該選択された材料の在庫数を前記製造指示入力画面に引当数として表示させてもよい。
【0008】
また、本発明に係る製造指示支援装置において、材料は、仕掛品に該当するものを含んでもよい。
【0009】
また、本発明に係る製造指示支援装置において、仕様は、製品の寸法に関する要求事項を含んでもよく、材料に関する要求事項は、使用可能な材料の種類に関するものを含んでもよく、諸元は、材料の寸法および種類を含んでもよい。
【0010】
また、本発明に係る製造指示支援装置において、寸法に関する要求事項は、寸法の最小値に関するものを含んでもよい。
【0011】
また、本発明に係る製造指示支援装置において、製品は、金属製品でもよく、材料は、金属材料でもよい。
【0012】
また、本発明に係る製造指示支援装置において、製品は、材料に加工を施すことにより製造されるものでもよい。
【0013】
また、本発明に係る製造指示支援装置において、材料は、線材でもよく、加工は、伸線加工でもよく、寸法は、線径を含んでもよい。
【0014】
また、本発明に係る製造指示支援装置において、前記第二の記憶領域は、製品の仕様と在庫数を製品別に管理可能なものでもよい。
【0015】
また、本発明に係る製造指示支援方法は、取得部が、製品の仕様であって材料に関する要求事項を含むものを製品別に管理する第一の記憶領域から、所定の製品の仕様を取得する取得ステップと、出力制御部が、材料の諸元と在庫数を材料別に管理する第二の記憶領域を参照して、前記取得ステップで取得した仕様を満たす材料の識別情報、諸元、および在庫数を、人が認識可能に出力する出力制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る製造指示支援プログラムは、情報処理装置を、製品の仕様であって材料に関する要求事項を含むものを製品別に管理する第一の記憶領域から、所定の製品の仕様を取得する取得手段、材料の諸元と在庫数を材料別に管理する第二の記憶領域を参照して、前記取得手段で取得した仕様を満たす材料の識別情報、諸元、および在庫数を、人が認識可能に出力する出力制御手段、として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、製造指示業務における材料の選定誤りを防止することにより製造指示業務の効率化を実現することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る業務支援装置の構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態にかかる商品マスタの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態にかかる在庫データの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施形態にかかる製造指示入力画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態にかかる在庫照会画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態にかかる製造指示入力画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明に係る製造指示支援装置、製造指示支援方法、および製造指示支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0020】
[1.構成]
本実施形態に係る業務支援装置100(本発明の製造指示支援装置を含む)の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータを基に構築したものである。なお、業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置を基に構築したものに限らず、市販のノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンまたはタブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置を基に構築したものであってもよい。
【0022】
業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0023】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0024】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0025】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラム(製造指示支援プログラムを含む)が記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0026】
記憶部106は、商品マスタ106a(本発明の第一の記憶領域に相当)および在庫データ106b(本発明の第二の記憶領域に相当)等を格納する。
【0027】
図2には、商品マスタ106aに格納される情報の一例が示されている。商品マスタ106aは、製品の仕様であって材料に関する要求事項を含むものを製品別に管理するためのものである。ここで、製品は、例えば金属製品などでもよい。また、材料は、概念的に例えば仕掛品に該当するものなどを含んでもよく、例えば金属材料(例えば線材など)などでもよい。また、製品は、例えば材料に加工(例えば金属加工(例えば伸線加工など)など)を施すことにより製造されるものなどでもよい。また、仕様は、例えば製品の寸法に関する要求事項(例えば寸法(例えば線径など)の最小値に関するものなど)などを含んでもよい。また、材料に関する要求事項は、例えば使用可能な材料の種類に関するものなどを含んでもよい。商品マスタ106aは、
図2で示すように、鋼材製品の製品識別情報(例えば製品CDまたは製品名など)、鋼材製品の仕様に寸法に関する要求事項として含まれる寸法の最小値、および鋼材製品の仕様に使用可能な鋼材材料の鋼種に関する要求事項として含まれる一つまたは複数の鋼種等を格納する。
【0028】
図3には、在庫データ106bに格納される情報の一例が示されている。在庫データ106bは、製品の現在庫を製品の仕様と共に管理したり、材料の現在庫を材料の諸元(例えば材料の寸法または種類など)と共に管理したりするためのものである。在庫データ106bは、鋼材製品または鋼材材料の製品識別情報と、鋼材製品の仕様に寸法に関する要求事項として含まれる寸法の最小値または鋼材材料の寸法と、鋼材製品の仕様に使用可能な鋼材材料の鋼種に関する要求事項として含まれる一つまたは複数の鋼種または鉄鋼材料の鋼種と、等を格納する。なお、
図3において、「鋼種」と題したカラムは、鋼材材料の鋼種を設定するために用いられ、「使用鋼種1」~「使用鋼種5」と題した各カラムは、鋼材製品に使用可能な鋼材材料の鋼種を設定するために用いられる。
【0029】
図1に戻り、制御部102は、業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、製造指示入力部102aおよび在庫照会部102b(本発明の取得部および出力制御部を含む)等を備える。
【0030】
製造指示入力部102aは、製造指示入力画面MA(
図4参照)にて指定された各種情報を基に、製造指示データを作成する。特に、製造指示入力部102aは、コード入力領域MA11または名称入力領域MA12に製品の商品コードまたは商品名が設定された状態において引当検索ボタンMA4が押下されると、在庫照会部102bを起動させる。
【0031】
在庫照会部102bは、以下の(21)から(23)の処理を実行する。
(21)商品マスタ106aから、製造指示入力画面MAに設定されている商品コードまたは商品名に紐づく仕様を取得する。
(22)在庫データ106bを参照して、上記(21)の処理で取得した仕様を満たす材料の商品コード、商品名、諸元、および在庫数を特定し、特定したこれら情報を、在庫照会画面MB(
図5参照)に設けられている一覧表示領域MB11に選択可能に表示させる。
(23)一覧表示領域MB11にて或る行が選択されると、選択された行に示されている商品コードおよび商品名を、製造指示入力画面MAに設けられている、引当商品の商品コードを入力させるための入力領域MA61および引当商品の商品名を入力させるための入力領域MA62に、それぞれ表示させ、選択された行に示されている在庫数を、製造指示入力画面MAに設けられている、引当数を入力させるための入力領域MA51に表示させる(
図6参照)。
【0032】
[2.処理の具体例]
上述のように構成された業務支援装置100が実行する処理の具体例を、
図4等を参照して詳細に説明する。なお、製造指示入力画面MAは、製造指示入力画面の一部を示したものであって、在庫照会画面MBについても在庫照会画面の一部を示したものである。また、在庫照会画面は、製造指示入力画面内に設けられてもよい。
【0033】
まず、オペレータは、予めモニタ114に表示されている
図4の製造指示入力画面MAにおいて、コード入力領域MA11に製造指示対象とする製品の製品CD「S0003」を入力したり、納期入力領域MA21に製造納期「2023/3/15」を入力したり、開始日入力領域MA31に製造開始日「2023/3/12」を入力したりする。
【0034】
次に、オペレータは、製造指示入力画面MAに設けられている引当検索ボタンMA4を押下する。
【0035】
すると、製造指示入力部102aは、在庫照会部102bを起動させ、在庫照会部102bは、商品マスタ106aから、入力された製品CD「S0003」を含む商品レコードを取得する(
図2参照)。本説明では、線径の最小値を意味する「3.2」と使用可能な鋼種として「KOU11」から「KOU15」が格納されている商品レコードが取得される。
【0036】
次に、在庫照会部102bは、在庫データ106bを参照して、取得した商品レコードに含まれる線径に関する要求事項と鋼種に関する要求事項を満たす在庫レコードを抽出する。具体的には、在庫照会部102bは、線径が「3.2」以上で且つ鋼種が「KOU11」、「KOU12」、「KOU13」、「KOU14」、または「KOU15」である在庫レコードを抽出する。本説明では、在庫データ106bから、商品CD「SK003」を含む在庫レコード、商品CD「SK005」を含む在庫レコード、商品CD「Z0001」を含む在庫レコード、および商品CD「Z0002」を含む在庫レコードが抽出される(
図3参照)。
【0037】
次に、在庫照会部102bは、抽出した在庫レコード(
図3に示されている、(3)という番号が付されている在庫レコードと、(5)という番号が付されている在庫レコードと、(9)という番号が付されている在庫レコードと、(10)という番号が付されている在庫レコード)を、在庫照会画面MBの一覧表示領域MB1に、オペレータにより選択可能な引当候補一覧として表示させる。
【0038】
次に、オペレータは、一覧表示領域MB1に表示されている引当候補一覧から、引当対象として商品CD「SK005」の行を選択する(
図5参照)。
【0039】
すると、在庫照会部102bは、
図6に示すように、オペレータにより選択された行に表示されている商品CD「SK005」および商品名「SIKAKARIHIN-0005」を、製造指示入力画面MAに設けられている引当商品コード入力領域MA61および引当商品名入力領域MA62に表示させ、当該行に表示されている在庫数「40.6」を、製造指示入力画面MAに設けられている引当数入力領域MA51に表示させる。
【0040】
以上、本実施形態によれば、製造指示情報の登録時、製造する製品の鋼材の引当条件を管理するマスタから引当条件を取得し、鋼材を管理する在庫情報を照会し、自動で引当候補の一覧を作成し、引当候補一覧を画面にオペレータ等に選択可能な状態で初期表示させることができることで、鋼材等の選択にかかる時間の短縮、鋼材等の選定ミスを防止し、さらに、選定ミスに伴う担当者の業務負担を軽減することができる。
【0041】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0042】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0043】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0044】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0045】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0046】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0047】
また、業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0048】
例えば、業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0049】
また、このコンピュータプログラムは、業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0050】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0051】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0052】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0053】
また、業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0054】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、鉄鋼業界などにおいて有用である。
【符号の説明】
【0056】
100 業務支援装置
102 制御部
102a 製造指示入力部
102b 在庫照会部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 商品マスタ
106b 在庫データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク