(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159075
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】提供装置、提供方法及び提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241031BHJP
G06N 3/006 20230101ALI20241031BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06N3/006
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023074835
(22)【出願日】2023-04-28
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
(72)【発明者】
【氏名】蓮実 一隆
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC16
5L049CC60
5L050CC16
5L050CC60
(57)【要約】
【課題】キャラクターに関する情報をワンストップで提供する。
【解決手段】提供装置は、キャラクターの設定に関する情報、及びユーザに関する情報の少なくとも一方を取得する取得部と、取得部によって取得された設定に関する情報及びユーザに関する情報の少なくとも一方が入力された場合にキャラクターに関する情報が出力される学習済モデルを用いて、キャラクターに関する情報を生成する生成部と、生成部によって生成されたキャラクターに関する情報を提供する提供部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクターの設定に関する情報、及びユーザに関する情報の少なくとも一方を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記設定に関する情報及び前記ユーザに関する情報の少なくとも一方が入力された場合に前記キャラクターに関する情報が出力される学習済モデルを用いて、前記キャラクターに関する情報を生成する生成部と、
前記生成部によって生成された前記キャラクターに関する情報を提供する提供部と、
を有することを特徴とする提供装置。
【請求項2】
前記取得部は、既存のキャラクターの設定に関する情報を取得し、
前記生成部は、前記取得部によって前記既存のキャラクターに関する情報が取得された場合に、前記キャラクターの権利に関する情報を生成し、
前記提供部は、前記生成部によって生成された前記キャラクターの権利に関する情報を提供する、
請求項1に記載の提供装置。
【請求項3】
前記生成部は、前記キャラクターの権利者及び関係者の少なくとも一方に関する情報を生成し、
前記提供部は、前記生成部によって生成された前記キャラクターの権利者及び管理者の少なくとも一方に関する情報を提供する、
請求項2に記載の提供装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記提供部によって提供されたキャラクターに関する情報に対する前記ユーザの評価に関する情報を取得し、
前記生成部は、前記取得部によって取得された前記ユーザの評価に関する情報と、前記提供部によって提供されたキャラクターに関する情報とが用いられて再学習された前記学習済モデルを用いて、前記キャラクターに関する情報を生成する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の提供装置。
【請求項5】
提供装置によって実行される提供方法であって、
キャラクターの設定に関する情報、及びユーザに関する情報の少なくとも一方を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記設定に関する情報及び前記ユーザに関する情報の少なくとも一方が入力された場合に前記キャラクターに関する情報が出力される学習済モデルを用いて、前記キャラクターに関する情報を生成する生成工程と、
前記生成工程によって生成された前記キャラクターに関する情報を提供する提供工程と、
を含むことを特徴とする提供方法。
【請求項6】
キャラクターの設定に関する情報、及びユーザに関する情報の少なくとも一方を取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得された前記設定に関する情報及び前記ユーザに関する情報の少なくとも一方が入力された場合に前記キャラクターに関する情報が出力される学習済モデルを用いて、前記キャラクターに関する情報を生成する生成ステップと、
前記生成ステップによって生成された前記キャラクターに関する情報を提供する提供ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供装置、提供方法及び提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
キャラクターを生成する技術として、例えば、ユーザの要求に基づいてキャラクター生成を生成する技術(例えば、特許文献1参照)が知られている。また、ロボットの感情を生成する技術(例えば、特許文献2~特許文献4参照)、及びユーザの感情を認識する技術(例えば、特許文献5~特許文献6参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-176711号公報
【特許文献2】特許第6273314号公報
【特許文献3】特許第6273313号公報
【特許文献4】特許第6199927号公報
【特許文献5】特許第3676969号公報
【特許文献6】特許第4704952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、キャラクターに関する情報をワンストップで提供することができない場合がある。例えば、従来技術では、キャラクターの権利者や一般個人等のユーザに要望されるキャラクターのスクリプト、ボイス、デザインの生成処理から権利交渉等の権利処理に至るまでワンストップで提供することができない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る提供装置は、キャラクターの設定に関する情報、及びユーザに関する情報の少なくとも一方を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記設定に関する情報及び前記ユーザに関する情報の少なくとも一方が入力された場合に前記キャラクターに関する情報が出力される学習済モデルを用いて、前記キャラクターに関する情報を生成する生成部と、前記生成部によって生成された前記キャラクターに関する情報を提供する提供部と、を有する。
【0006】
本発明の一態様に係る提供方法は、提供装置によって実行される提供方法であって、キャラクターの設定に関する情報、及びユーザに関する情報の少なくとも一方を取得する取得工程と、前記取得工程によって取得された前記設定に関する情報及び前記ユーザに関する情報の少なくとも一方が入力された場合に前記キャラクターに関する情報が出力される学習済モデルを用いて、前記キャラクターに関する情報を生成する生成工程と、前記生成工程によって生成された前記キャラクターに関する情報を提供する提供工程と、を含む。
【0007】
本発明の一態様に係る提供プログラムは、キャラクターの設定に関する情報、及びユーザに関する情報の少なくとも一方を取得する取得ステップと、前記取得ステップによって取得された前記設定に関する情報及び前記ユーザに関する情報の少なくとも一方が入力された場合に前記キャラクターに関する情報が出力される学習済モデルを用いて、前記キャラクターに関する情報を生成する生成ステップと、前記生成ステップによって生成された前記キャラクターに関する情報を提供する提供ステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、キャラクターに関する情報をワンストップで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、提供装置10の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、提供装置10の一例について説明するための図である。
【
図3】
図3は、提供装置10の一例について説明するための図である。
【
図4】
図4は、提供装置10の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、提供装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の一態様に係る提供装置及び提供方法を実施するための実施形態について図面を参照しつつ、詳細に説明するが、この実施形態によって、本発明の一態様に係る提供装置及び提供方法が限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
(実施形態)
〔1.提供装置〕
図1を用いて、実施形態に係る提供装置10の一例について説明する。
図1は、提供装置10の構成の一例を示すブロック図である。提供装置10は、アバター等のキャラクターに関する情報を提供する。提供装置10は、例えば、Pepper(登録商標)等の感情を認識可能なAI(Artificial Intelligence)のロボット等によって実現され、企業や個人等における企画等に用いられる。
図1に示す例では、提供装置10は、取得部11と、制御部12と、提供部13と、記憶部14とを有する。
【0012】
(取得部11)
取得部11は、キャラクターの設定に関する情報、及びユーザに関する情報の少なくとも一方を取得する。
図1に示す例では、取得部11は、キャラクターに関する情報をさらに取得する。
図2を用いて取得部11による取得の一例について説明する。
図2は、提供装置10の一例について説明するための図である。例えば、取得部11は、
図2のキャラクターの権利者に権利が帰属されるドラえもん(登録商標)等のテレビ、アニメや出版業界にて既存のキャラクターに関する情報を取得する。
図1の説明に戻る。取得部11は、離れている家族や架空のキャラクター等、既存のキャラクター以外のユーザ個人に要望されるキャラクターの設定に関する情報を取得してよい。取得部11は、キャラクターの用途、ターゲット層及び見た目のイメージの少なくとも一つに関する情報を取得してよい。
【0013】
取得部11は、ユーザの思い出、文字(例えば、日記や文献等)、写真、動画及び会話の少なくとも一つに関する情報等のユーザの人格に関する情報を取得してよい。一例として、取得部11は、
図2のユーザの人格が構成される要素であるユーザの思い出及び日記の少なくとも一方に関する情報を取得する。別の一例として、取得部11は、ユーザが存命又は接触可能な人物の場合に、カメラの前で所定の質問にユーザが答えるといったユーザ本人との簡単な会話から分析されたユーザの口癖、声、感情の動き、趣味嗜好、思考パターン(考え方)及び性格の少なくとも一つ等のユーザの人格に関する情報を取得する。取得部11は、ユーザの感情の動き等のユーザの人格に関する情報を取得する際に、ユーザの感情を認識することによって取得してもよいし、あらかじめユーザの感情が認識されたものを取得してもよい。感情の認識方法については、特許文献2~特許文献6に記載の方法と同様であるため、その詳細な説明を省略する。感情の認識方法は、これらの方法に限られず、公知の他の方法を用いてもよい。
【0014】
別の一例として、取得部11は、ユーザが歴史上の人物等、接触不可能な人物である場合に、文献、日記等の文字に関する情報から分析されたユーザの趣味嗜好、思考パターン及び性格の少なくとも一つ等のユーザの人格に関する情報を取得する。取得部11は、ユーザとの会話や文字に関する情報を分析することによってユーザの人格に関する情報を取得してもよいし、あらかじめ会話や文字に関する情報から分析されたユーザの人格に関する情報を取得してもよい。取得部11は、提供部13によって提供されたキャラクターに関する情報に対するユーザの評価に関する情報を取得してよい。例えば、取得部11は、提供部13によって提供されたキャラクターに関する情報の仕上がりの品質に対するキャラクターの権利者や一般個人等のクライアントのレビューを取得する。さらに、取得部11は、ユーザの画像や動画等から、ユーザの外観に関する情報を取得してもよい。取得部11は、ユーザをカメラ等で撮影することでユーザの外観に関する情報を取得してもよい。さらに、取得部11は、ユーザの録音や動画等から、ユーザの音声に関する情報を取得してもよい。取得部11は、ユーザの音声をマイクで録音することでユーザの音声に関する情報を取得してもよい。
【0015】
(制御部12)
制御部12は、提供装置10全体を制御する。一例として、制御部12は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、提供装置10の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることによって実現される。別の一例として、制御部12は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路によって実現される。
図1に示す例では、制御部12は、学習済モデル生成部121と、生成部122とを有する。
【0016】
(学習済モデル生成部121)
学習済モデル生成部121は、取得部11によって取得された設定に関する情報及びユーザに関する情報の少なくとも一方とキャラクターに関する情報とを用いて、設定に関する情報及びユーザに関する情報の少なくとも一方が入力された場合にキャラクターに関する情報が出力される学習済モデル141を生成する。例えば、学習済モデル生成部121は、取得部11によって取得された設定に関する情報、ユーザに関する情報及びキャラクターに関する情報を教師データとして用いて、設定に関する情報及びユーザに関する情報が入力された場合にキャラクターに関する情報が出力される学習済モデル141が含まれる対話機能を有する文章生成モデル又は画像生成モデルを生成する。学習済モデル生成部121は、取得部11によって取得されたユーザの評価に関する情報と、提供部13によって提供されたキャラクターに関する情報とを用いて、学習済モデル141を再学習させてよい。例えば、学習済モデル生成部121は、取得部11によって取得されたユーザの評価に関する情報と、提供部13によって提供されたキャラクターに関する情報とを教師データとして用いて、学習済モデル141が含まれる対話機能を有する文章生成モデル又は画像生成モデルを再学習させる。対話機能を有する文章生成モデルは、例えば、ChatGPT(Chat Generative Pre-trained Transformer)等によって実現される。
【0017】
(生成部122)
生成部122は、取得部11によって取得された設定に関する情報及びユーザに関する情報の少なくとも一方が入力された場合にキャラクターに関する情報が出力される学習済モデル141を用いて、キャラクターに関する情報を生成する。これにより、生成部122は、キャラクターに関する情報をワンストップで生成できる。一例として、生成部122は、設定に関する情報及びユーザに関する情報の少なくとも一方を学習済モデル141に入力し、キャラクターのスクリプト、ボイス及びデザインの少なくとも一つに関する情報と、キャラクターの権利に関する情報との少なくとも一方に関する情報を生成する。別の一例として、生成部122は、取得部11によって取得されたキャラクターの用途、ターゲット層及び見た目のイメージの少なくとも一つに関する情報を学習済モデル141に入力し、キャラクターに関する情報を生成する。別の一例として、生成部122は、取得部11によって取得されたユーザに要望されるキャラクターの設定に関する情報を学習済モデル141に入力し、離れている家族や架空のキャラクター等、既存のキャラクター以外のユーザ個人に要望されるキャラクターに関する情報を生成する。
【0018】
生成部122は、取得部11によって既存のキャラクターに関する情報が取得された場合に、キャラクターの権利に関する情報を生成してよい。生成部122は、キャラクターの権利者及び関係者の少なくとも一方に関する情報を生成してよい。別の一例として、生成部122は、取得部11によって取得されたユーザに関する情報を学習済モデル141に入力し、ユーザの外観、人格、又は音声等、ユーザの特徴に対応したキャラクターに関する情報を生成してよい。例えば、生成部122は、取得部11によって取得されたユーザの思い出、文字(例えば、日記や文献等)、写真、動画及び会話の少なくとも一つに関する情報等のユーザの人格に関する情報を学習済モデル141に入力し、キャラクターに関する情報を生成する。生成部122は、要望される人物の考え方や記憶等の人格が構成される要素を完全にコピーすることはできないが、要望される人物の人格そっくりのキャラクターを生成できる。また、生成部122は、想像される人物イメージに関する情報を学習済モデル141が含まれるChatGPT等の対話機能を有する文章生成モデル又は画像生成モデルに入力することによって、キャラクターを簡単に微調整したり、精査したりすることができる。生成部122は、取得部11によって取得されたユーザの評価に関する情報と、提供部13によって提供されたキャラクターに関する情報とが用いられて再学習された学習済モデル141を用いて、キャラクターに関する情報を生成してよい。これにより、生成部122は、キャラクターに関する情報をブラシュアップすることができる。
【0019】
(提供部13)
提供部13は、生成部122によって生成されたキャラクターに関する情報を提供する。これにより、提供部13は、キャラクターに関する情報をワンストップで提供できる。例えば、提供部13は、ビジネスとして、キャラクターの権利者や一般個人等のクライアントから要望される設定情報の学習済モデル141への入力からキャラクターに関する情報の出力までの生成処理をクライアントにワンストップで提供できる。また、提供部13は、キャラクターに関する情報に対する仕上がりの品質の確認から、キャラクターに関する情報に対するクライアントのレビューに基づいてブラシュアップする処理までをワンストップで提供できる。また、提供部13は、キャラクターに関する情報をワンストップで提供することによって、キャラクターコンテンツ作りのハードルを下げることができるため、キャラクターコンテンツの爆発的普及を狙うことができる。
【0020】
提供部13は、生成部122によって生成されたキャラクターのスクリプト、ボイス及びデザインの少なくとも一つに関する情報と、キャラクターの権利に関する情報との少なくとも一方に関する情報を提供してよい。例えば、提供部13は、生成部122によって生成されたキャラクターのスクリプト、ボイス及びデザインに関する情報と、キャラクターの権利に関する情報とをユーザに提供する。これにより、提供部13は、
図2のキャラクターの制作会社によって本来行われるはずのキャラクターのスクリプト、ボイス及びデザインの生成処理から、キャラクターの制作会社等との既存のキャラクターの権利に関する権利交渉等の権利処理に至るまでワンストップでユーザに提供することができる。また、提供部13は、キャラクターの権利に関する情報をユーザに提供することによって、権利交渉をユーザに促すことができる。提供部13は、生成部122によって生成されたキャラクターの権利者及び管理者の少なくとも一方に関する情報を提供してよい。これにより、提供部13は、権利者やキャラクター制作会社等の管理者を特定し、ユーザ等に権利交渉をさせやすくすることができる。
【0021】
提供部13は、コンテンツにインストールされたキャラクターに関する情報を提供してよい。これにより、提供部13は、コンテンツに活用され、実現されたキャラクターに関する情報をワンストップで提供することができる。例えば、提供部13は、家庭用ロボット等のロボット、店舗等のサイネージ、Web、ぬいぐるみ及び広告の少なくとも一つにインストールされたキャラクターに関する情報を提供する。提供部13は、キャラクターに関する情報がインストールされたロボット、サイネージ、Web、ぬいぐるみ及び広告の少なくとも一つをユーザ等に提供してもよいし、ユーザ等の所有物のロボット、サイネージ、Web、ぬいぐるみ及び広告の少なくとも一つにキャラクターに関する情報をインストールさせることによって、キャラクターに関する情報をユーザ等に提供してもよい。
【0022】
以下、
図3を用いて、提供部13による提供の一例について説明する。
図3は、提供装置10の一例について説明する図である。
図3に示す例では、提供部13は、Pepper等の家庭用ロボットにインストールされた離れた孫のキャラクターという個人向けのキャラクターに関する情報をユーザに提供する。提供部13は、孫のキャラクターを用いて、思い出をもとにした雑談、薬のリマインド、健康確認や家族への動画送付もユーザに提供する。また、提供部13は、孫のキャラクターの設定を、ロボットによる発話や仕草によって再現する。このように、提供部13は、
図2のキャラクターの実現に関する実現処理までワンストップで提供することができる。また、提供部13は、家族や故人との会話による癒しを提供することができる。
図3に示す例では、提供部13は、家族のキャラクターを提供しているが、生成部122によって歴史的偉人や有名人のキャラクターが生成された場合には、歴史的偉人や有名人のキャラクターを提供し、歴史的偉人や有名人との会話によってユーザを楽しませることができる。
【0023】
(記憶部14)
記憶部14は、設定に関する情報、ユーザに関する情報、キャラクターに関する情報及び学習済モデル141等の各種データや各種プログラムを記憶する。記憶部14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0024】
〔2.提供方法〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る提供装置10による処理の一例について説明する。
図4は、提供装置10の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0025】
ステップS1において、取得部11は、キャラクターの設定に関する情報、及びユーザに関する情報の少なくとも一方を取得する。例えば、取得部11は、ユーザからキャラクターに関する要求を受け付けた場合に、キャラクターの設定に関する情報、及びユーザに関する情報の少なくとも一方を取得する。
【0026】
ステップS2において、生成部122は、取得部11によって取得された設定に関する情報及びユーザに関する情報の少なくとも一方が入力された場合にキャラクターに関する情報が出力される学習済モデル141を用いて、キャラクターに関する情報を生成する。
【0027】
ステップS3において、提供部13は、生成部122によって生成されたキャラクターに関する情報を提供する。例えば、提供部13は、家庭用ロボット等のロボット、店舗等のサイネージ、Web、ぬいぐるみ及び広告の少なくとも一つにインストールされたキャラクターに関する情報をユーザに提供する。
【0028】
〔3.ハードウェア構成〕
図5は、提供装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。提供装置10として機能するコンピュータ1200にインストールされたプログラムは、実施形態に係る装置の一又は複数の「部」としてコンピュータ1200を機能させ、又は装置に関連付けられるオペレーション又は一以上の「部」をコンピュータ1200に実行させることができ、実施形態に係るプロセス又はプロセスの段階をコンピュータ1200に実行させることができる。そのようなプログラムは、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又は全てに関連付けられた特定のオペレーションをコンピュータ1200に実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0029】
実施形態に係るコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を有し、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。また、コンピュータ1200は、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ1226、及びICカードドライブ等の入出力ユニットを有し、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブ1226は、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。また、コンピュータ1200は、ROM1230及びキーボード等のレガシの入出力ユニットを有し、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0030】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0031】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1227等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、プログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0032】
ROM1230は、その中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、コンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。また、入出力チップ1240は、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0033】
プログラムは、DVD-ROM1227又はICカード等のコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと上述の様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法がコンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0034】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM1227、又はICカード等の記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0035】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ1226(DVD-ROM1227)、ICカード等の外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0036】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベース等の様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索、置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0037】
上述のプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAM等の記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0038】
フローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路や、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルやアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)やディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等の論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0039】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が挙げられる。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0040】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語等の従来の手続型プログラミング言語を含む、一以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0041】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0042】
以上、実施形態を用いて本発明の一態様について説明したが、本発明の技術的範囲は上述の実施形態に記載の範囲には限定されない。上述の実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0043】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0044】
10 提供装置
11 取得部
12 制御部
13 提供部
14 記憶部
121 学習済モデル生成部
122 生成部
141 学習済モデル