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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015916
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/015 20230101AFI20240130BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022118299
(22)【出願日】2022-07-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松澤 岬
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
(57)【要約】
【課題】本開示の技術は、一次対応の担当者が常に問合せを受け付ける場合に比べて、問合せに対応する時間を短縮できる情報処理装置、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】情報処理装置10は、プロセッサを含み、前記プロセッサは、問合せの内容から定まる緊急度合が予め定めた条件を満たす場合、窓口である一次対応の次の段階である二次対応以降の担当者へ前記問合せを割り当てる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを含み、
前記プロセッサは、
問合せの内容から定まる緊急度合が予め定めた条件を満たす場合、窓口である一次対応の次の段階である二次対応以降の担当者へ前記問合せを割り当てる
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記二次対応の担当者へ前記問合せを割り当てる場合、前記問合せの内容から定まるカテゴリが予め定めた種別のとき、前記二次対応の次の段階である三次対応の担当者の識別情報を前記二次対応の担当者へ通知する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記三次対応の担当者が前記問合せに応答した内容を、前記問合せの内容に関連付けて記憶させる
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記問合せの緊急度合が前記予め定めた条件を満たす場合であっても、前記二次対応以降の担当者への前記問合せの割り当てを禁止しているとき、一次対応の担当者へ前記問合せを割り当てる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記二次対応の担当者の識別情報を前記一次対応の担当者へ通知する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記問合せの発生時刻及び前記一次対応の応答可能時刻の差が予め定めた時間を超える場合、前記二次対応以降の担当者へ前記問合せを割り当てる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
問合せの内容から定まる緊急度合が予め定めた条件を満たす場合、窓口である一次対応の次の段階である二次対応以降の担当者へ前記問合せを割り当てる
ことをプロセッサに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術は、情報処理装置、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
問合せを割り当てる技術がある。
【0003】
特許文献1には、少なくとも顧客との契約の詳細を格納する契約情報管理データベースと、製品の詳細な情報を格納する製品情報管理データベースと、問い合わせ案件の情報を格納する案件管理データベースと、担当者の技術力・経験年数等の情報を格納する担当者情報管理データベースを有し、クライアントから入力される問い合わせ案件を案件管理サーバに登録して管理する案件管理システムにおいて、複数の担当者から構成されるチームの情報を格納するチーム情報管理データベースを備え、問い合わせ案件が発生し、案件管理サーバに登録された案件をチームに割り当てる際に、前記チーム情報管理データベース及び前記担当者情報管理データベースに基づいてチーム毎の案件処理能力を算出し、案件処理能力の高いチームに問い合わせ案件の処理を割り当てることを特徴とする案件管理システム、が開示されている。
【0004】
特許文献2には、外部からの問い合わせに関する所定の通信を受け付けるサーバ装置と、前記サーバ装置に接続して前記所定の通信を授受し、対応処理画面を有する少なくとも一台の端末装置と、少なくとも前記所定の通信を複数の転送先のうちいずれか一つの転送先に前記サーバ装置に転送させるエスカレーションの操作を受け付ける入力装置と、前記所定の通信に関連する履歴を記憶する記憶手段であって、少なくとも前記サーバ装置によって行われてきたエスカレーションに関する情報を、前記所定の通信に関連する履歴として記憶する記憶手段とを有するコールセンターシステムであって、前記対応処理画面は、前記入力装置がエスカレーションの操作を受け付けたとき、前記記憶手段に記録された前記エスカレーションに関する情報に基づき、複数の転送先の候補を表示するコールセンターシステム、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-242985号公報
【特許文献2】特開2010-109895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ユーザからの問合せを受け付けるコールセンターにおいて、先ず窓口である一次対応の担当者が問合せを受け付ける運用がある。このとき、一次対応の担当者が問合せを解決できない場合、一次対応の次の段階である二次対応の担当者が問合せに対応する。
【0007】
ここで、一次対応の担当者が常に問合せを受け付けるため、緊急の問合せであっても問合せに対応する時間が掛かる場合がある。
【0008】
本開示の技術は、一次対応の担当者が常に問合せを受け付ける場合に比べて、問合せに対応する時間を短縮できる情報処理装置、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを含み、前記プロセッサは、問合せの内容から定まる緊急度合が予め定めた条件を満たす場合、窓口である一次対応の次の段階である二次対応以降の担当者へ前記問合せを割り当てる。
【0010】
第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記二次対応の担当者へ前記問合せを割り当てる場合、前記問合せの内容から定まるカテゴリが予め定めた種別のとき、前記二次対応の次の段階である三次対応の担当者の識別情報を前記二次対応の担当者へ通知する。
【0011】
第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記三次対応の担当者が前記問合せに応答した内容を、前記問合せの内容に関連付けて記憶させる。
【0012】
第4態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記問合せの緊急度合が前記予め定めた条件を満たす場合であっても、前記二次対応以降の担当者への前記問合せの割り当てを禁止しているとき、一次対応の担当者へ前記問合せを割り当てる。
【0013】
第5態様に係る情報処理装置は、第4態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記二次対応の担当者の識別情報を前記一次対応の担当者へ通知する。
【0014】
第6態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記問合せの発生時刻及び前記一次対応の応答可能時刻の差が予め定めた時間を超える場合、前記二次対応以降の担当者へ前記問合せを割り当てる。
【0015】
第7態様に係る情報処理プログラムは、プロセッサに、問合せの内容から定まる緊急度合が予め定めた条件を満たす場合、窓口である一次対応の次の段階である二次対応以降の担当者へ前記問合せを割り当てる、ことを実行させる。
【発明の効果】
【0016】
第1態様及び第7態様によれば、一次対応の担当者が常に問合せを受け付ける場合に比べて、問合せに対応する時間を短縮できる。
【0017】
第2態様によれば、二次対応の担当者が回答できない場合の問い合わせ先を提示できる。
【0018】
第3態様によれば、同様の内容の問合せがある場合に、過去の問合せに関連付いた応答内容を提示できる。
【0019】
第4態様によれば、必ず窓口を一次受付とする契約に従った対応ができる。
【0020】
第5態様によれば、一次対応の担当者が回答できない場合の問い合わせ先を提示できる。
【0021】
第6態様によれば、応答可能時刻まで待機する事態を防げる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本実施形態に係る情報処理装置の概略構成図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る情報処理装置の割当処理の流れを示す概略図である。
図5】本実施形態に係る情報処理装置の割当処理の流れを示すフローチャートである。
図6】本実施形態に係る情報処理装置の案件テーブルを示す一例である。
図7】本実施形態に係る情報処理装置の分析テーブルを示す一例である。
図8】本実施形態に係る情報処理装置の割当テーブルを示す一例である。
図9】本実施形態に係る情報処理装置の応答処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の技術の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一又は等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0024】
図1は、本実施形態に係る情報処理装置10の概略構成図である。
【0025】
情報処理装置10は、問合せ者U1からの問合せを、一次対応の担当者U2、二次対応の担当者U3又は三次対応の担当者U4へ割り当てるサーバである。
【0026】
端末装置20は、ネットワークNを介して、情報処理装置10へ接続するスマートフォン、タブレット型端末又はパーソナルコンピュータ等である。一次対応の担当者U2、二次対応の担当者U3及び三次対応の担当者U4は、端末装置20を用いて、問合せに対応する。
【0027】
問合せ者U1は、問合せを行うユーザである。問合せ者U1は、例えば、製品のユーザであって、製品の故障の解決方法又は製品の使用方法等を問い合わせるユーザである。
【0028】
一次対応は、問合せの窓口である。すなわち、一次対応の担当者U2は、問合せ者U1からの問い合わせを受け付ける者である。一次対応の担当者U2は、例えば、製品の代理店又は販売業者等の仲介業者である。
【0029】
二次対応は、一次対応の次の段階である。すなわち、二次対応の担当者U3は、一次対応の担当者U2が応答できない問合せに対応する者である。二次対応の担当者U3は、例えば、コールセンターのオペレータである。二次対応は、後述する問合せのカテゴリごとにチーム又は担当者を設けてもよい。
【0030】
三次対応は、二次対応の次の段階である。すなわち、三次対応の担当者U4は、二次対応の担当者U3が応答できない問合せに対応する者である。三次対応の担当者U4は、例えば、製品の開発者である。
【0031】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(通信I/F)17の各構成を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0032】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、問合せを割り当てる情報処理プログラムが格納されている。
【0033】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0034】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0035】
表示部16は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0036】
通信インタフェース17は、データベース等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0037】
次に、情報処理装置10の機能構成について説明する。
図3は、情報処理装置10の機能構成の例を示すブロック図である。情報処理装置10は、機能構成として、保存部101、分析部102、管理部103、及び割当部104を有する。各機能構成は、CPU11がROM12又はストレージ14に記憶された情報処理プログラムを読み出し、RAM13に展開して実行することにより実現される。
【0038】
保存部101は、問合せ者U1からの問合せの内容を案件情報として保存する。
【0039】
分析部102は、案件情報を分析する。すなわち、分析部102は、問合せの内容からカテゴリ、優先度合及び緊急度合を定める。
【0040】
管理部103は、案件情報を管理する。すなわち、管理部103は、分析結果に基づいて、問合せの担当者を決定する。
【0041】
割当部104は、案件情報を担当者へ割り当てる。すなわち、割当部104は、問合せを各担当者へ割り当てる。
【0042】
次に、情報処理装置10の作用について説明する。
図4は、本実施形態に係る情報処理装置10の割当処理の流れを示す概略図である。
【0043】
矢印Y1は、問合せ者U1が操作する端末装置20から保存部101へ、問合せ内容を案件情報として入力する処理の流れを示す。すなわち、保存部101は、問合せ者U1が操作する端末装置20から問合せの内容を受け付ける。
【0044】
矢印Y2は、保存部101から一次対応の担当者U2が操作する端末装置20へ、契約情報を通知する処理の流れを示す。一次対応の担当者U2は、保存部101へ案件情報に関する補足情報を入力してもよい。すなわち、保存部101は、一次対応の担当者U2が操作する端末装置20から、案件情報に関する補足情報の入力を受け付け、格納する。
【0045】
矢印Y3は、保存部101から分析部102へ、案件情報を連絡する処理の流れを示す。分析部102は、案件情報に基づいて、問合せの内容を分析する。
【0046】
矢印Y4は、分析部102から管理部103へ、分析結果を格納する処理の流れを示す。管理部103は、分析結果に基づいて、問合せの担当者を決定する。
【0047】
矢印Y5は、管理部103から割当部104へ、問合せの担当者を連絡する処理の流れを示す。割当部104は、問合せの各担当者へ問合せを割り当てる。
【0048】
矢印Y6は、割当部104から一次対応の担当者U2が操作する端末装置20又は二次対応の担当者U3が操作する端末装置20へ、問合せを割り当てる処理の流れを示す。情報処理装置10は、二次対応の担当者U3へ問合せを割り当てる場合、後述する図8の割当テーブルから、カテゴリごとに対応するチーム又は担当者へ問合せを割り当てる。
【0049】
矢印Y7は、一次対応の担当者U2から二次対応の担当者U3へ、問い合わせる処理の流れを示す。すなわち、一次対応の担当者U2は、問合せに応答できない場合、二次対応の担当者U3へ問い合わせる。
【0050】
矢印Y8は、二次対応の担当者U3から三次対応の担当者U4へ、問い合わせる処理の流れを示す。すなわち、二次対応の担当者U3は、問合せに応答できない場合、三次対応の担当者U4へ問い合わせる。
【0051】
矢印Y9は、三次対応の担当者U4から二次対応の担当者U3へ、応答する処理の流れを示す。なお、三次対応の担当者U4は、問合せに応答した内容を、問合せの内容に関連付けてデータベースに格納してもよい。すなわち、情報処理装置10は、三次対応の担当者U4が問合せに応答した内容を、問合せの内容に関連付けて記憶させる。
【0052】
矢印Y10は、二次対応の担当者U3から一次対応の担当者U2へ、応答する処理の流れを示す。
【0053】
矢印Y11は、一次対応の担当者U2から問合せ者U1へ、応答する処理の流れを示す。
【0054】
図5は、情報処理装置10による割当処理の流れを示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から割り当てプログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、割当処理が行なわれる。
【0055】
ステップS101では、CPU11は、問合せを受け付ける。すなわち、CPU11は、問合せ者U1から問合せを受け付ける。CPU11は、例えば、製品から障害に関するログを受信してもよい。CPU11は、ステップS102へ移行する。
【0056】
ステップS102では、CPU11は、問合せの内容を保存する。CPU11は、例えば、問合せの内容を案件情報として案件テーブルへ登録する。CPU11は、ステップS103へ移行する。
【0057】
ここで、図6は、本実施形態に係る情報処理装置10の案件テーブルを示す一例である。案件テーブルは、案件番号項目、発生内容項目及び稼働停止時間項目を含む。
案件番号項目は、案件を識別するための値を格納する項目である。情報処理装置10は、上述のステップS101の問合せを受け付けた場合、新たな案件番号を発番する。
発生内容項目は、問合せの内容を格納する項目である。
稼働停止時間項目は、製品が稼働を停止している時間を格納する項目である。
【0058】
ステップS103では、CPU11は、問合せの内容からカテゴリ、優先度合及び緊急度合を定める。CPU11は、例えば、分析テーブルへカテゴリ、優先度合及び緊急度合を格納する。CPU11は、ステップS104へ移行する。
【0059】
ここで、図7は、本実施形態に係る情報処理装置10の分析テーブルを示す一例である。分析テーブルは、案件番号項目、カテゴリ項目、優先度合項目及び緊急度合項目を含む。
カテゴリ項目は、問合せのカテゴリを格納する項目である。情報処理装置10は、問合せの内容から定まるカテゴリをカテゴリ項目へ格納する。カテゴリは、例えば、基本操作手順案内、ログ取得手順案内、不具合対応案内又は不具合回避策案内等である。
優先度合項目は、問合せの優先度合を格納する項目である。情報処理装置10は、問合せの内容から定まる優先度合を優先度合項目へ格納する。情報処理装置10は、例えば、過去の案件情報に類似の問合せの内容がない場合、優先度合を高くする。優先度合は、例えば、数値でもよく、高、中、低のように分類であってもよい。
緊急度合項目は、問合せの緊急度合を格納する項目である。情報処理装置10は、問合せの内容から定まる緊急度合を緊急度合項目へ格納する。情報処理装置10は、例えば、緊急停止時間が長い程、緊急停止時間が短い場合に比べて緊急度合を高く設定する。緊急度合は、例えば、数値でもよく、高、中、低のように分類であってもよい。
【0060】
ステップS104では、CPU11は、緊急度合が予め定めた条件を満たすか否かを判断する。緊急度合が予め定めた条件を満たすと判断した場合(ステップS104:YES)、CPU11は、ステップS105へ移行する。緊急度合が予め定めた条件を満たさないと判断した場合(ステップS104:NO)、CPU11は、ステップS110へ移行する。予め定めた条件は、例えば、優先度合が予め定めた値を超えることである。
【0061】
ステップS105では、CPU11は、二次対応以降の担当者への割り当てを禁止しているか否かを判断する。二次対応以降の担当者への割り当てを禁止していないと判断した場合(ステップS105:NO)、CPU11は、ステップS106へ移行する。二次対応以降の担当者への割り当てを禁止していると判断した場合(ステップS105:YES)、CPU11は、ステップS109へ移行する。
二次対応以降の担当者への割り当てを禁止している場合とは、例えば、問合せ者1との保守契約による禁止又は問合せの内容による禁止等である。情報処理装置10は、案件情報に契約内容を関連付けて記憶する。情報処理装置10は、例えば、問合せの緊急度合が予め定めた条件を満たす場合であっても、二次対応以降の担当者への問合せの割り当てを禁止しているとき、一次対応の担当者U2へ問合せを割り当てる。
【0062】
ステップS106では、CPU11は、カテゴリが予め定めた種別であるか否かを判断する。カテゴリが予め定めた種別であると判断した場合(ステップS106:YES)、CPU11は、ステップS107へ移行する。カテゴリが予め定めた種別でないと判断した場合(ステップS106:NO)、CPU11は、ステップS108へ移行する。CPU11は、例えば、カテゴリが不具合対応案内であった場合、ステップS107の処理へ移行する。
【0063】
ステップS107では、CPU11は、三次対応の担当者U4の識別情報を二次対応の担当者U3へ通知する。CPU11は、ステップS108へ移行する。識別情報は、例えば、担当者名、電話番号又はEメールアドレス等である。
【0064】
ステップS108では、CPU11は、二次対応の担当者U3へ割り当てる。CPU11は、割当処理を終了する。
ここで、図8は、本実施形態に係る情報処理装置10の割当テーブルを示す一例である。割当テーブルは、チーム項目及びカテゴリ項目を含む。チーム項目は、チームを識別する値を格納する項目である。情報処理装置10は、割当テーブルから、カテゴリごとに対応するチームを判定する。すなわち、情報処理装置10は、複数の二次対応の担当者U3のうち一の二次対応の担当者U3へ問合せを割り当てる場合、当該カテゴリに対応する一の二次対応の担当者U3へ問合せを割り当てる。
【0065】
ステップS109では、CPU11は、二次対応の担当者U3の識別情報を一次対応の担当者U2へ通知する。識別情報は、例えば、担当者名、電話番号又はEメールアドレス等である。CPU11は、ステップS110へ移行する。
【0066】
ステップS110では、CPU11は、一次対応の担当者U2へ割り当てる。CPU11は、割当処理を終了する。
【0067】
以上、上述のステップS101からステップS110の処理により、CPU11は、問合せの内容から定まる緊急度合が予め定めた条件を満たす場合、窓口である一次対応の次の段階である二次対応以降の担当者へ問合せを割り当てる。
【0068】
また、上述のステップS103及びステップS106からステップS107の処理により、CPU11は、二次対応の担当者U3へ問合せを割り当てる場合、問合せの内容から定まるカテゴリが予め定めた種別のとき、二次対応の次の段階である三次対応の担当者U4の識別情報を二次対応の担当者U3へ通知する。
【0069】
また、上述のステップS103からステップS109の処理により、CPU11は、問合せの緊急度合が予め定めた条件を満たす場合であっても、問合せに関連する契約等により二次対応以降の担当者への問合せの割り当てを禁止しているとき、一次対応の担当者U2へ問合せを割り当てる。また、CPU11は、二次対応の担当者U3の識別情報を一次対応の担当者U2へ通知する。
【0070】
図9は、情報処理装置10による応答処理の流れを示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から割り当てプログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、応答処理が行なわれる。
【0071】
ステップS121では、CPU11は、三次対応の担当者U4へ問合せを割り当てる。CPU11は、例えば、二次対応の担当者U3から依頼があった場合、三次対応の担当者U4へ問合せを割り当てる。CPU11は、ステップS122へ移行する。
【0072】
ステップS122では、CPU11は、三次対応の担当者U4からの応答を受け付ける。CPU11は、ステップS123へ移行する。
【0073】
ステップS123では、CPU11は、応答及び問合せを関連付ける。CPU11は、応答処理を終了する。
【0074】
以上、上述のステップS121からステップS123の処理により、CPU11は、三次対応の担当者U4が問合せに応答した内容を、問合せの内容に関連付けて記憶させる。
【0075】
[変形例]
以上、本実施形態の情報処理装置10について説明してきた。しかし、本開示は、上記実施形態に限定されない。種々の改良または改変が可能である。
【0076】
本実施形態に係る情報処理装置10は、問合せの発生時刻及び一次対応の応答可能時刻の差が予め定めた時間を超える場合、二次対応以降の担当者へ問合せを割り当ててもよい。情報処理装置10は、例えば、問合せ者U1の所在地と一次対応の担当者U2の所在地との間に時差がある場合、二次対応の担当者U3へ問合せを割り当てる。
【0077】
本実施形態に係る情報処理装置10は、緊急度合が予め定めた条件を満たす場合、三次対応の担当者U4へ問合せを割り当ててもよい。また、情報処理装置10は、カテゴリが予め定めた種別である場合、三次対応の担当者U4へ問合せを割り当ててもよい。すなわち、図5のステップS107において、CPU11は、通知に代えて、三次対応の担当者U4へ問合せを割り当て、割当処理を終了する。
【0078】
上記の処理は、専用のハードウェア回路によっても実現することもできる。この場合には、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0079】
上記実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0080】
また上記実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0081】
また、情報処理装置10を動作させるプログラムは、USB(Universal Serial Bus)メモリ、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、メモリ又はストレージ等に転送され記憶される。また、このプログラムは、たとえば、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、情報処理装置10の一機能としてその各装置のソフトウェアに組み込んでもよい。
【0082】
[付記]
以下に、本開示の好ましい形態について付記する。
【0083】
(((1)))
プロセッサを含み、
前記プロセッサは、
問合せの内容から定まる緊急度合が予め定めた条件を満たす場合、窓口である一次対応の次の段階である二次対応以降の担当者へ前記問合せを割り当てる
情報処理装置。
【0084】
(((2)))
前記プロセッサは、
前記二次対応の担当者へ前記問合せを割り当てる場合、前記問合せの内容から定まるカテゴリが予め定めた種別のとき、前記二次対応の次の段階である三次対応の担当者の識別情報を前記二次対応の担当者へ通知する
(((1)))に記載の情報処理装置。
【0085】
(((3)))
前記プロセッサは、
前記三次対応の担当者が前記問合せに応答した内容を、前記問合せの内容に関連付けて記憶させる
(((2)))に記載の情報処理装置。
【0086】
(((4)))
前記プロセッサは、
前記問合せの緊急度合が前記予め定めた条件を満たす場合であっても、前記二次対応以降の担当者への前記問合せの割り当てを禁止しているとき、一次対応の担当者へ前記問合せを割り当てる
(((1)))から(((3)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0087】
(((5)))
前記プロセッサは、
前記二次対応の担当者の識別情報を前記一次対応の担当者へ通知する
(((4)))に記載の情報処理装置。
【0088】
(((6)))
前記プロセッサは、
前記問合せの発生時刻及び前記一次対応の応答可能時刻の差が予め定めた時間を超える場合、前記二次対応以降の担当者へ前記問合せを割り当てる
(((1)))から(((5)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0089】
(((7)))
問合せの内容から定まる緊急度合が予め定めた条件を満たす場合、窓口である一次対応の次の段階である二次対応以降の担当者へ前記問合せを割り当てる
ことをプロセッサに実行させる情報処理プログラム。
【0090】
以下に、付記の構成による効果について記載する。
【0091】
(((1)))又は(((7)))の情報処理プログラムによれば、一次対応の担当者が常に問合せを受け付ける場合に比べて、問合せに対応する時間を短縮できる。
【0092】
(((2)))の情報処理プログラムによれば、二次対応の担当者が回答できない場合の問い合わせ先を提示できる。
【0093】
(((3)))の情報処理プログラムによれば、同様の内容の問合せがある場合に、過去の問合せに関連付いた応答内容を提示できる。
【0094】
(((4)))の情報処理プログラムによれば、必ず窓口を一次受付とする契約に従った対応ができる。
【0095】
(((5)))の情報処理プログラムによれば、一次対応の担当者が回答できない場合の問い合わせ先を提示できる。
【0096】
(((6)))の情報処理プログラムによれば、応答可能時刻まで待機する事態を防げる。
【符号の説明】
【0097】
10 情報処理装置
20 端末装置
U1 問合せ者
U2 一次対応の担当者
U3 二次対応の担当者
U4 三次対応の担当者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9