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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159189
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】予定管理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20241031BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
G06Q50/08
B65G61/00 542
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075028
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柿崎 貴文
(72)【発明者】
【氏名】西前 翔平
(72)【発明者】
【氏名】高橋 祥平
(72)【発明者】
【氏名】福田 優輝
(72)【発明者】
【氏名】吉田 真悟
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】建設現場の搬出入ゲートにおける搬出入車両の誘導を円滑にすることができる予定管理システム及びプログラムを得る。
【解決手段】運転手端末30は、搬出入車両の位置情報を予定管理サーバ10へ送信する送受信部31Aを備え、予定管理サーバ10は、複数の運転手端末30の各々から送信された搬出入車両の位置情報に基づいて、建設現場における資機材の搬出入ゲートへの複数の搬出入車両の到着予測時刻、及び複数の搬出入車両の搬出入ゲートに到着するまでの所要時間の少なくとも一方を計算する計算部11Aと、複数の搬出入車両の到着予測時刻及び所要時間の少なくとも一方と、複数の搬出入車両の当初の搬出入予定時刻と、を一覧表示する表示制御部11Bと、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の搬出入車両の運転手の各々が保持する端末の各々と予定管理サーバとを備える予定管理システムであって、
複数の前記端末の各々は、前記搬出入車両の位置情報を前記予定管理サーバへ送信し、
前記予定管理サーバは、複数の前記端末の各々から送信された前記搬出入車両の位置情報に基づいて、建設現場における資機材の搬出入ゲートへの複数の前記搬出入車両の到着予測時刻、及び複数の前記搬出入車両の前記搬出入ゲートに到着するまでの所要時間の少なくとも一方を計算し、
複数の前記搬出入車両の前記到着予測時刻及び前記所要時間の少なくとも一方と、複数の前記搬出入車両の当初の搬出入予定時刻と、を一覧表示する、
予定管理システム。
【請求項2】
前記予定管理サーバは、複数の前記搬出入車両の運転手の各々が保持する前記端末の各々に、複数の建設現場の搬出入ゲートの予約状況である搬出入予定時刻を一覧表示させる、
請求項1に記載の予定管理システム。
【請求項3】
前記予定管理サーバは、前記端末からの指示情報に応答して、前記建設現場における前記搬出入ゲートの位置情報を含む地図画像を前記端末に表示させる、
請求項1又は請求項2に記載の予定管理システム。
【請求項4】
前記予定管理サーバは、
ユーザから入力された情報又は前記搬出入車両の位置情報に基づいて、複数の前記搬出入車両の各々の現在の状態を特定し、
複数の前記搬出入車両の各々の前記到着予測時刻と前記搬出入予定時刻とを一覧表示する際に、複数の前記搬出入車両の各々の現在の状態を表示し、
前記搬出入車両の現在の状態は、前記建設現場へ向けた出発、前記建設現場の周辺での待機、前記建設現場への入場、前記建設現場における作業中、及び前記建設現場からの退場の少なくとも1つである、
請求項1又は請求項2に記載の予定管理システム。
【請求項5】
前記予定管理サーバは、前記搬出入車両が前記搬出入ゲートへの入場が可能となった場合に、当該搬出入車両の運転手が保持する前記端末に当該入場が可能となったことを通知する、
請求項1又は請求項2に記載の予定管理システム。
【請求項6】
前記予定管理サーバは、前記搬出入車両が前記搬出入ゲートへの入場が可能となる時刻である入場可能時刻を、当該搬出入車両の運転手が保持する前記端末に通知する、
請求項1又は請求項2に記載の予定管理システム。
【請求項7】
複数の端末の各々から送信された搬出入車両の位置情報に基づいて、建設現場における資機材の搬出入ゲートへの複数の前記搬出入車両の到着予測時刻、及び複数の前記搬出入車両の前記搬出入ゲートに到着するまでの所要時間の少なくとも一方を計算し、
複数の前記搬出入車両の前記到着予測時刻及び前記所要時間の少なくとも一方と、複数の前記搬出入車両の当初の搬出入予定時刻と、を一覧表示する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予定管理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送手段の位置、運搬経路の旅行時間や、到着地に関する情報を収集し一元管理するとともに、これを出発地、搬送手段、到着地の三者で共有する運搬システムが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、運行スケジュールの修正及び修正結果に伴う行動を容易にする運行スケジュール連携方法が知られている(例えば、特許文献2)。
【0004】
また、現在の時刻から出発前後の判定を行い、交通状況の変化に伴う出発予定時刻あるいは到着予測時刻の変化を任意の宛て先に通知するスケジュール管理システムが知られている(例えば、特許文献3)。
【0005】
また、ネットワークを介した通信を要することなく、スケジュールの管理およびスケジュールの適切な修正を実現するスケジュール管理装置が知られている(例えば、特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002-324295号公報
【特許文献2】特開平10-63728号公報
【特許文献3】特開2005-11196号公報
【特許文献4】特開2010-257358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、建設現場の搬出入ゲートにおいては一般に搬出入車両の出入りが激しい。なお、本明細書において「搬出入ゲート」とは、建設現場への資機材の搬入のみを行うゲート、当該資機材の搬出のみを行うゲート、及び当該資機材の搬入及び搬出の双方を行うゲートを含むものである。また、本明細書において「搬出入車両」とは、建設現場に資機材の搬入のみを行う車両、当該資機材の搬出のみを行う車両、及び当該資機材の搬入及び搬出の双方を行う車両を含むものである。更に、本明細書において、後述する「搬出入予定時刻」とは、搬出入車両による建設現場への資機材の搬入予定時刻のみ、搬出入車両による建設現場からの資機材の搬出予定時刻のみ、及び当該搬入予定時刻及び当該搬出予定時刻の双方の組み合わせを含むものである。
【0008】
このため、搬出入車両の搬出入ゲートへの搬入予定時刻が変更された場合には、搬出入ゲートの管理者は、その変更を加味して他の搬出入車両の誘導をしなければならない。
【0009】
この点、上記特許文献1~4に開示されている技術は、車両の到着予測時刻の変化を任意の宛て先に通知する等の技術であるが、建設現場における搬出入ゲートの管理者に、単にその変化が通知されたとしても、複数の搬出入車両の誘導を円滑にすることは難しい。例えば、ある搬出入車両の搬入予定時刻の変化が搬出入ゲートの管理者に通知されたとしても、搬出入ゲートの管理者は、その前後の搬出入車両の予定も把握した上で、複数の搬出入車両の誘導をしなければならないためである。
【0010】
本発明は、以上の事情を鑑みて成されたものであり、建設現場の搬出入ゲートにおける搬出入車両の誘導を円滑にすることができる予定管理システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載の本発明に係る予定管理システムは、複数の搬出入車両の運転手の各々が保持する端末の各々と予定管理サーバとを備える予定管理システムであって、複数の前記端末の各々は、前記搬出入車両の位置情報を前記予定管理サーバへ送信し、前記予定管理サーバは、複数の前記端末の各々から送信された前記搬出入車両の位置情報に基づいて、建設現場における資機材の搬出入ゲートへの複数の前記搬出入車両の到着予測時刻、及び複数の前記搬出入車両の前記搬出入ゲートに到着するまでの所要時間の少なくとも一方を計算し、複数の前記搬出入車両の前記到着予測時刻及び前記所要時間の少なくとも一方と、複数の前記搬出入車両の当初の搬出入予定時刻と、を一覧表示する。
【0012】
請求項1に記載の本発明に係る予定管理システムによれば、複数の端末の各々から送信された搬出入車両の位置情報に基づいて、建設現場における資機材の搬出入ゲートへの複数の搬出入車両の到着予測時刻、及び複数の搬出入車両の搬出入ゲートに到着するまでの所要時間の少なくとも一方を計算し、複数の搬出入車両の到着予測時刻及び所要時間の少なくとも一方と、複数の搬出入車両の当初の搬出入予定時刻と、を一覧表示することで、建設現場の搬出入ゲートにおける搬出入車両の誘導を円滑にすることができる。
【0013】
請求項2に記載の本発明に係る予定管理システムは、請求項1に記載の予定管理システムであって、前記予定管理サーバは、複数の前記搬出入車両の運転手の各々が保持する前記端末の各々に、複数の建設現場の搬出入ゲートの予約状況である搬出入予定時刻を一覧表示させる。
【0014】
請求項2に記載の本発明に係る予定管理システムによれば、予定管理サーバが、複数の搬出入車両の運転手の各々が保持する端末の各々に、複数の建設現場の搬出入ゲートの予約状況である搬出入予定時刻を一覧表示させることで、複数の搬出入車両の運転手に対して、自身が運転する搬出入車両の予約状況を把握させることができる。
【0015】
請求項3に記載の本発明に係る予定管理システムは、請求項1又は請求項2に記載の予定管理システムであって、前記予定管理サーバは、前記端末からの指示情報に応答して、前記建設現場における前記搬出入ゲートの位置情報を含む地図画像を前記端末に表示させる。
【0016】
請求項3に記載の本発明に係る予定管理システムによれば、予定管理サーバが、端末からの指示情報に応答して、建設現場における搬出入ゲートの位置情報を含む地図画像を端末に表示させることで、複数の搬出入車両の建設現場における搬出入ゲートまでの移動を、より円滑に行うことができる。
【0017】
請求項4に記載の本発明に係る予定管理システムは、請求項1又は請求項2に記載の予定管理システムであって、前記予定管理サーバは、ユーザから入力された情報又は前記搬出入車両の位置情報に基づいて、複数の前記搬出入車両の各々の現在の状態を特定し、複数の前記搬出入車両の各々の前記到着予測時刻と前記搬出入予定時刻とを一覧表示する際に、複数の前記搬出入車両の各々の現在の状態を表示し、前記搬出入車両の現在の状態は、前記建設現場へ向けた出発、前記建設現場の周辺での待機、前記建設現場への入場、前記建設現場における作業中、及び前記建設現場からの退場の少なくとも1つである。
【0018】
請求項4に記載の本発明に係る予定管理システムによれば、ユーザから入力された情報又は搬出入車両の位置情報に基づいて、複数の搬出入車両の各々の現在の状態を特定し、複数の搬出入車両の各々の到着予測時刻と搬出入予定時刻とを一覧表示する際に、複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表示する一方、搬出入車両の現在の状態を、建設現場へ向けた出発、建設現場の周辺での待機、建設現場への入場、建設現場における作業中、及び建設現場からの退場の少なくとも1つとすることで、到着予測時刻及び搬出入予定時刻の参照者に対して、複数の搬出入車両における、適用した状態を把握させることができる。
【0019】
請求項5に記載の本発明に係る予定管理システムは、請求項1又は請求項2に記載の予定管理システムであって、前記予定管理サーバは、前記搬出入車両が前記搬出入ゲートへの入場が可能となった場合に、当該搬出入車両の運転手が保持する前記端末に当該入場が可能となったことを通知する。
【0020】
請求項5に記載の本発明に係る予定管理システムによれば、予定管理サーバが、搬出入車両が搬出入ゲートへの入場が可能となった場合に、当該搬出入車両の運転手が保持する端末に当該入場が可能となったことを通知することで、複数の搬出入車両の運転手に対して、搬出入ゲートの入場可否に応じた効率的な走行を行わせることができる。
【0021】
請求項6に記載の本発明に係る予定管理システムは、請求項1又は請求項2に記載の予定管理システムであって、前記予定管理サーバは、前記搬出入車両が前記搬出入ゲートへの入場が可能となる時刻である入場可能時刻を、当該搬出入車両の運転手が保持する前記端末に通知する。
【0022】
請求項6に記載の本発明に係る予定管理システムによれば、予定管理サーバが、搬出入車両が搬出入ゲートへの入場が可能となる時刻である入場可能時刻を、当該搬出入車両の運転手が保持する端末に通知することで、複数の搬出入車両の運転手に対して、搬出入ゲートの入場可能時刻に応じた効率的な走行を行わせることができる。
【0023】
請求項7に記載の本発明に係るプログラムは、複数の端末の各々から送信された搬出入車両の位置情報に基づいて、建設現場における資機材の搬出入ゲートへの複数の前記搬出入車両の到着予測時刻、及び複数の前記搬出入車両の前記搬出入ゲートに到着するまでの所要時間の少なくとも一方を計算し、複数の前記搬出入車両の前記到着予測時刻及び前記所要時間の少なくとも一方と、複数の前記搬出入車両の当初の搬出入予定時刻と、を一覧表示する、処理をコンピュータに実行させる。
【0024】
請求項7に記載の本発明に係るプログラムによれば、複数の端末の各々から送信された搬出入車両の位置情報に基づいて、建設現場における資機材の搬出入ゲートへの複数の搬出入車両の到着予測時刻、及び複数の搬出入車両の搬出入ゲートに到着するまでの所要時間の少なくとも一方を計算し、複数の搬出入車両の到着予測時刻及び所要時間の少なくとも一方と、複数の搬出入車両の当初の搬出入予定時刻と、を一覧表示することで、建設現場の搬出入ゲートにおける搬出入車両の誘導を円滑にすることができる。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本発明によれば、建設現場の搬出入ゲートにおける搬出入車両の誘導を円滑にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】実施形態に係る予定管理システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施形態に係る予定管理システムの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図3】実施形態に係る予定管理システムにおける複数の搬出入車両の到着予測時刻及び当初の搬入予定時刻の一覧表示の一例、及びその効果の説明に供する図である。
図4】実施形態に係る予定管理データベースの構成の一例を示す模式図である。
図5】実施形態に係る建設現場情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図6】実施形態に係る予定管理処理の一例を示すフローチャートである。
図7】実施形態に係るゲート端末処理の一例を示すフローチャートである。
図8】実施形態に係る予定管理一覧画面の構成の一例を示す正面図である。
図9】実施形態に係る第1状態指定画面の構成の一例を示す正面図である。
図10】実施形態に係る運転手端末処理の一例を示すフローチャートである。
図11】実施形態に係る搬出入一覧画面の構成の一例を示す正面図である。
図12】実施形態に係る第2状態指定画面の構成の一例を示す正面図である。
図13】実施形態に係る搬入経路表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図14】実施形態に係る予定管理システムの効果の説明に供する模式図である。
図15】実施形態に係る搬出入一覧画面の構成の他の一例を示す正面図である。
図16】実施形態に係る搬出入一覧画面の構成の他の一例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明を、建設現場に対する資機材の搬入予定を管理する予定管理サーバと、建設現場に対して資機材を搬出入する複数の搬出入車両の運転手が各々保持する運転手端末と、建設現場の搬出入ゲートにおいて搬出入車両の入場及び退場を管理する複数の管理者が保持するゲート管理者端末と、を含む予定管理システムに適用した場合について説明する。
【0028】
まず、図1を参照して、本実施形態に係る予定管理システム90の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る予定管理システム90のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0029】
図1に示すように、本実施形態に係る予定管理システム90は、ネットワーク80に各々アクセス可能とされた、予定管理サーバ10と、複数の運転手端末30と、複数のゲート管理者端末50と、を含む。なお、予定管理サーバ10の例としては、パーソナルコンピュータ及びサーバコンピュータ等の情報処理装置が挙げられる。また、運転手端末30及びゲート管理者端末50の例としては、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant、携帯情報端末)等の携帯型の端末が挙げられる。
【0030】
本実施形態に係る運転手端末30は、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)31、一時記憶領域としてのメモリ32、不揮発性の記憶部33、タッチパネル等の入力部34、液晶ディスプレイ等の表示部35及び媒体読み書き装置(R/W)36を備えている。また、運転手端末30は、無線通信部38及び位置検出部39を備えている。CPU31、メモリ32、記憶部33、入力部34、表示部35、媒体読み書き装置36、無線通信部38及び位置検出部39はバスB1を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置36は、記録媒体37に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体37への情報の書き込みを行う。
【0031】
記憶部33は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部33には、運転手端末処理プログラム33Aが記憶されている。運転手端末処理プログラム33Aは、当該プログラム33Aが書き込まれた記録媒体37が媒体読み書き装置36にセットされ、媒体読み書き装置36が記録媒体37からの上記プログラム33Aの読み出しを行うことで、記憶部33へ記憶(インストール)される。CPU31は、運転手端末処理プログラム33Aを記憶部33から適宜読み出してメモリ32に展開し、運転手端末処理プログラム33Aが有するプロセスを順次実行する。
【0032】
また、位置検出部39は、自身の位置を検出し、当該位置を示す位置情報を発信するためのものである。本実施形態では、位置検出部39による位置の検出を行うシステムとして、GPS(Global Positioning Systems)を利用したシステムを適用しているが、これに限るものではない。例えば、ビーコン(Beacon)や二次元コード、気圧を利用したシステムを、位置検出部39による位置の検出を行うシステムとして適用する形態としてもよい。
【0033】
一方、本実施形態に係るゲート管理者端末50は、プロセッサとしてのCPU51、一時記憶領域としてのメモリ52、不揮発性の記憶部53、タッチパネル等の入力部54、液晶ディスプレイ等の表示部55、媒体読み書き装置(R/W)56及び無線通信部58を備えている。CPU51、メモリ52、記憶部53、入力部54、表示部55、媒体読み書き装置56及び無線通信部58はバスB2を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置56は、記録媒体57に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体57への情報の書き込みを行う。
【0034】
記憶部53は、HDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部53には、ゲート端末処理プログラム53Aが記憶されている。ゲート端末処理プログラム53Aは、当該プログラム53Aが書き込まれた記録媒体57が媒体読み書き装置56にセットされ、媒体読み書き装置56が記録媒体57からの上記プログラム53Aの読み出しを行うことで、記憶部53へ記憶(インストール)される。CPU51は、ゲート端末処理プログラム53Aを記憶部53から適宜読み出してメモリ52に展開し、ゲート端末処理プログラム53Aが有するプロセスを順次実行する。
【0035】
一方、本実施形態に係る予定管理サーバ10は、プロセッサとしてのCPU11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、キーボードとマウス等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置16及び通信インタフェース(I/F)部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16及び通信I/F部18はバスB3を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
【0036】
記憶部13はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、予定管理プログラム13Aが記憶されている。予定管理プログラム13Aは、当該プログラム13Aが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16にセットされ、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの上記プログラム13Aの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶(インストール)される。CPU11は、予定管理プログラム13Aを記憶部13から適宜読み出してメモリ12に展開し、予定管理プログラム13Aが有するプロセスを順次実行する。
【0037】
また、記憶部13には、予定管理データベース13B及び建設現場情報データベース13Cが記憶される。予定管理データベース13B及び建設現場情報データベース13Cについては、詳細を後述する。
【0038】
次に、図2を参照して、本実施形態に係る予定管理システム90の機能的な構成について説明する。図2は、本実施形態に係る予定管理システム90の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0039】
図2に示すように、本実施形態に係る予定管理サーバ10は、計算部11A、表示制御部11B及び特定部11Cを含む。予定管理サーバ10のCPU11が予定管理プログラム13Aを実行することで、計算部11A、表示制御部11B及び特定部11Cとして機能する。また、本実施形態に係る運転手端末30は、送受信部31A及び表示制御部31Bを含む。運転手端末30のCPU31が運転手端末処理プログラム33Aを実行することで、送受信部31A及び表示制御部31Bとして機能する。更に、本実施形態に係るゲート管理者端末50は、送受信部51A及び表示制御部51Bを含む。ゲート管理者端末50のCPU51がゲート端末処理プログラム53Aを実行することで、送受信部51A及び表示制御部51Bとして機能する。
【0040】
本実施形態に係る運転手端末30の送受信部31Aは、自身を保持する運転手が運転する搬出入車両の位置情報を予定管理サーバ10へ送信する。この際の位置情報は、位置検出部39によって得ることができる。
【0041】
一方、本実施形態に係る予定管理サーバ10の計算部11Aは、複数の運転手端末30の各々から送信された搬出入車両の位置情報に基づいて、建設現場における資機材の搬出入ゲートへの当該複数の搬出入車両の到着予測時刻を計算する。
【0042】
そして、本実施形態に係る予定管理サーバ10の表示制御部11Bは、計算によって得られた複数の搬出入車両の到着予測時刻と、当該複数の搬出入車両の当初の搬入予定時刻と、を一覧表示する制御を行う。なお、本実施形態に係る予定管理システム90では、予定管理サーバ10の表示制御部11Bによる上記一覧表示の制御対象とする装置として、ゲート管理者端末50を適用しているが、これに限るものではない。例えば、予定管理サーバ10自身や、運転手端末30を、上記一覧表示の対象とする装置として適用する形態としてもよい。
【0043】
本実施形態に係るゲート管理者端末50の送受信部51Aは、予定管理サーバ10の表示制御部11Bによる上述した一覧表示する制御に伴って送信された情報を受信する。そして、ゲート管理者端末50の表示制御部51Bは、送受信部51Aによって受信した情報を用いて、当該一覧表示を行うように自身の表示部55を制御する。
【0044】
図3は、本実施形態に係る予定管理システム90における複数の搬出入車両の到着予測時刻及び当初の搬入予定時刻の一覧表示の一例、及びその効果の説明に供する図である。
【0045】
一例として図3に示すように、本実施形態に係る予定管理システム90では、搬出入車両(本実施形態では、請負会社(以下、単に「会社」という。)の車両)毎に、当初の搬入予定時刻Sと、当初の搬入終了時刻Eと、到着予測時刻P(図3に示す例では、「8:05」等)とが時系列順で、かつ、グラフィカルに一覧表示される。ここで、到着予測時刻Pは、対応する搬出入車両から送信された位置情報に応じて逐次更新される。
【0046】
例えば、図3の上図に示されているように、B社の当初の搬入予定時刻Sが8時30分(「8:30」)であり、C社の当初の搬入予定時刻Sが9時30分(「9:30」)であったとする。
【0047】
ところが、図3の上図に示されているように、B社の搬出入車両の到着予測時刻Pが9時30分(「9:30」)となり、C社の搬出入車両の到着予測時刻Pが9時(「9:00」)となったとすると、搬出入ゲートを管理するゲート管理者は、図3の下図に示されているように、C社の搬出入車両を先に9時から入場させ、B社の搬出入車両を9時30分から入場させるように調整する。なお、図3の下図はイメージ図であり、実際にこのような表示になるわけではない。
【0048】
このように、一例として図3の上図に示した一覧画面を参照することで、ゲート管理者は、建設現場の搬出入ゲートにおける搬出入車両の誘導を円滑にすることができる。
【0049】
一方、予定管理サーバ10の表示制御部11Bは、複数の運転手端末30の各々に、複数の建設現場の搬出入ゲートの予約状況である搬入予定時刻を一覧表示させる制御を行う。更に、予定管理サーバ10の表示制御部11Bは、運転手端末30からの指示情報に応答して、建設現場における搬出入ゲートの位置情報を含む地図画像を当該運転手端末30に表示させる制御を行う。
【0050】
これに対し、本実施形態に係る運転手端末30の送受信部31Aは、予定管理サーバ10の表示制御部11Bによる上述した搬入予定時刻や地図画像を表示させる制御に伴って送信された情報を受信する。そして、運転手端末30の表示制御部31Bは、送受信部31Aによって受信した情報を用いて、当該搬入予定時刻や地図画像を表示するように自身の表示部35を制御する。
【0051】
また、本実施形態に係る予定管理サーバ10の特定部11Cは、ユーザから入力された情報や、搬出入車両の位置情報に基づいて、複数の搬出入車両の各々の現在の状態を特定する。そして、予定管理サーバ10の表示制御部11Bは、複数の搬出入車両の各々の到着予測時刻と搬入予定時刻とを一覧表示する際に、当該複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表示する制御を行う。なお、本実施形態に係る予定管理システム90では、予定管理サーバ10の表示制御部11Bによる上記現在の状態の表示対象とする装置として、運転手端末30及びゲート管理者端末50を適用しているが、これに限るものではない。例えば、予定管理サーバ10自身を、上記現在の状態の表示対象とする装置として適用する形態としてもよい。
【0052】
そこで、本実施形態に係る運転手端末30の送受信部31Aは、予定管理サーバ10の表示制御部11Bによる上記現在の状態を表示する制御に伴って送信された情報を受信する。そして、運転手端末30の表示制御部31Bは、送受信部31Aによって受信した情報を用いて、当該現在の状態を表示するように自身の表示部35を制御する。また、本実施形態に係るゲート管理者端末50の送受信部51Aは、予定管理サーバ10の表示制御部11Bによる上記現在の状態を表示する制御に伴って送信された情報を受信する。そして、ゲート管理者端末50の表示制御部51Bは、送受信部51Aによって受信した情報を用いて、当該現在の状態を表示するように自身の表示部55を制御する。
【0053】
なお、本実施形態に係る予定管理システム90では、上記現在の状態として、建設現場へ向けた出発、建設現場の周辺での待機、建設現場への入場、建設現場における作業中、及び建設現場からの退場の全ての状態を適用しているが、これに限るものではない。例えば、これらの状態の何れか1つの状態を上記現在の状態として適用する形態としてもよいし、これらの状態のうちの、全てを除く複数の組み合わせを上記現在の状態として適用する形態としてもよい。
【0054】
次に、図4を参照して、本実施形態に係る予定管理データベース13Bについて説明する。図4は、本実施形態に係る予定管理データベース13Bの構成の一例を示す模式図である。
【0055】
図4に示すように、本実施形態に係る予定管理データベース13Bは、会社、日程、車両ID(Identification)、建設現場、搬出入ゲート、搬入予定時刻、搬入終了時刻、到着予測時刻、及び状態の各情報が記憶される。
【0056】
上記会社は、予定管理システム90が対象としている資機材の搬出入を請け負う会社の名称を示す情報であり、上記日程は、対応する会社において資機材の建設現場への搬入を行う日を示す情報である。また、上記車両IDは、対応する会社に所属する搬出入車両の各々を個別に特定するための情報であり、当該搬出入車両の各々毎に異なるものとして予め割り振られた情報である。また、上記建設現場は、対応する会社において、対応する搬出入車両が資機材を搬入する建設現場の名称を示す情報であり、上記搬出入ゲートは、対応する搬出入車両が、対応する建設現場に入場する際に用いる搬出入ゲートの名称を示す情報である。
【0057】
また、上記搬入予定時刻、搬入終了時刻、及び到着予測時刻は、各々、上述した搬入予定時刻S、搬入終了時刻E、及び到着予測時刻Pに対応する情報であり、上記状態は、上述した現在の状態を示す情報である。
【0058】
図4に示す例では、A社に所属し、かつ、車両IDとして「A001」が割り振られた搬出入車両は、2023年2月27日に、a工場の建設現場の北ゲートを介して、搬入予定時刻が10時で、かつ、搬入終了時刻が11時の予定で資機材の搬入を行うことが登録されている。また、図4に示す例では、当該搬出入車両が上記北ゲートに到着すると予測される時刻が10時5分であり、当該搬出入車両の現時点の状態が「待機」であることが登録されている。
【0059】
従って、予定管理データベース13Bにおける会社、日程、車両ID、建設現場、搬出入ゲート、搬入予定時刻、及び搬入終了時刻は予め登録される情報であり、到着予測時刻及び状態は、対応する搬出入車両の位置に応じて逐次更新される情報である。
【0060】
本実施形態に係る予定管理システム90では、会社、日程、車両ID、建設現場、及び搬出入ゲートの各情報が、対応する会社の担当者によって登録され、搬入予定時刻及び搬入終了時刻の各情報が、対応する搬出入車両の運転手によって登録される場合について説明するが、これに限るものではない。例えば、これらの情報の一部、又は全部を、予定管理サーバ10の管理者等によって登録する形態としてもよい。
【0061】
次に、図5を参照して、本実施形態に係る建設現場情報データベース13Cについて説明する。図5は、本実施形態に係る建設現場情報データベース13Cの構成の一例を示す模式図である。
【0062】
図5に示すように、本実施形態に係る建設現場情報データベース13Cは、建設現場、工事内容、搬出入ゲート、及び位置情報の各情報が記憶される。
【0063】
上記建設現場及び上記搬出入ゲートは、各々、予定管理データベース13Bの建設現場及び搬出入ゲートと同一の情報である。また、上記工事内容は、対応する建設現場で実施される工事の内容を示す情報であり、上記位置情報は、対応する建設現場における、対応する搬出入ゲートの位置を示す情報である。本実施形態では、位置情報として、運転手端末30に設けられた位置検出部39によって得られる位置情報と同一の座標系の情報(本実施形態では、緯度及び経度を示す情報)を適用しているが、これに限るものではない。例えば、予定管理システム90において管理対象としている領域(本実施形態では、関東地方)における予め定められた地点を原点とした、予め定められた座標系による座標値を、搬出入ゲートの位置を示す位置情報として適用する形態としてもよい。
【0064】
本実施形態に係る予定管理システム90では、建設現場情報データベース13Cにおける各情報を、予定管理サーバ10の管理者が登録する場合について説明するが、これに限るものでないことは言うまでもない。
【0065】
次に、図6図14を参照して、本実施形態に係る予定管理システム90の作用を説明する。
【0066】
まず、図6を参照して、本実施形態に係る予定管理処理を実行する場合の予定管理サーバ10の作用を説明する。図6は、本実施形態に係る予定管理処理の一例を示すフローチャートである。
【0067】
予定管理サーバ10のCPU11が予定管理プログラム13Aを実行することによって、図6に示す予定管理処理が実行される。図6に示す予定管理処理は、予定管理システム90が稼働する時間帯として予め定められた時間帯(本実施形態では、平日の5時から24時の時間帯)の開始時刻となった場合に実行される。なお、ここでは、錯綜を回避するために、予定管理データベース13B及び建設現場情報データベース13Cが構築済みである場合について説明する。
【0068】
本実施形態に係る予定管理システム90では、搬出入車両が移動している際に、当該搬出入車両の運転手が保持する運転手端末30から予定管理サーバ10に対して上述した位置情報が定期的なタイミング(本実施形態では、10秒毎のタイミング)で送信される。この際、運転手端末30は、自身を特定することができる情報(本実施形態では、車両ID)を位置情報と共に予定管理サーバ10に送信する。
【0069】
また、本実施形態に係る予定管理システム90では、ゲート管理者端末50から予定管理サーバ10に対して、一例として図8に示す予定管理一覧画面の表示を指示する第1表示指示情報が、当該ゲート管理者端末50を保持するゲート管理者が管理している搬出入ゲートを示す情報(以下、「対象ゲート情報」という。)と共に送信される。
【0070】
また、本実施形態に係る予定管理システム90では、運転手端末30から予定管理サーバ10に対して、一例として図11に示す搬出入一覧画面の表示を指示する第2表示指示情報が、当該運転手端末30を保持する運転手が運転している搬出入車両を示す情報(本実施形態では、車両ID)と共に送信される。
【0071】
更に、本実施形態に係る予定管理システム90では、運転手端末30から予定管理サーバ10に対して、一例として図13に示す搬送経路表示画面の表示を指示する第3表示指示情報が、当該運転手端末30の位置検出部39によって検出されている位置を示す位置情報、及び当該運転手端末30を保持する運転手によって指定された搬出入ゲートを示す情報(以下、「指定ゲート情報」という。)と共に送信される。
【0072】
そこで、図6のステップ100で、CPU11は、何れかの運転手端末30から上記定期的なタイミングでの位置情報を受信したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ102に移行する。
【0073】
ステップ102で、CPU11は、受信した位置情報を用いて、当該位置情報の送信元の搬出入車両(以下、「対象車両」という。)の、目的とする搬出入ゲートへの到着予測時刻を以下に示すように計算する。なお、この到着予測時刻の計算は、対象車両が目的とする搬出入ゲートに到着するまでの間のみ実行されることは言うまでもない。
【0074】
まず、CPU11は、位置情報と共に受信した車両IDに対応し、かつ、この時点の時刻以降で直近の搬入予定時刻に対応する搬出入ゲート(以下、「対象ゲート」という。)を示す情報を予定管理データベース13Bから読み出す。
【0075】
次いで、CPU11は、読み出した情報が示す対象ゲートに対応する位置情報を、建設現場情報データベース13Cから読み出す。ここで読み出した位置情報が示す位置が、当該対象ゲートの位置(以下、「ゲート位置」という。)を示すことになる。
【0076】
そして、CPU11は、受信した位置情報が示す位置(以下、「車両位置」という。)及びゲート位置を用いて、対象車両が対象ゲートに到着するまでの所要時間を導出し、この時点の時刻に対して当該所要時間を加算(当該所要時間分、この時点の時刻を後ろ倒し)することで、到着予測時刻を計算する。なお、上記所要時間の導出には、グーグル社製のGoogle Maps API等といった汎用のアプリケーション・ソフトウェアを利用する形態の他、車両位置からゲート位置に至る経路上の混雑の度合いや、対象車両の実際の走行速度等といった、その時点の状況を加味することのできる専用のソフトウェアを作成して利用する形態等を適用することができる。
【0077】
このように、本実施形態に係る予定管理システム90では、到着予測時刻を計算する際に、対象ゲートの位置(当該搬出入車両が入場する予定の搬出入ゲート)と現在の搬出入車両の位置を用いている。搬出入車両が入場すべき搬出入ゲートは、予め決められているため、そのゲートの位置を到着予測時刻の計算に用いた方が好ましいためである。また、建設現場の中心位置を到着予測時刻の計算に用いる形態も考えられるが、この形態では、建設現場が広大な場合には精度が低くなる傾向がある。このため、この点からも、対象ゲートの位置を到着予測時刻の計算に用いる方が好ましい。
【0078】
ステップ104で、CPU11は、この時点における対象車両の状態を以下のように特定する。
【0079】
まず、CPU11は、直前の状態が登録されておらず、車両位置が対象ゲートを有する建設現場(以下、「対象現場」という。)の外側に位置しており、かつ、ゲート位置から予め定められた第1距離(本実施形態では、10m)以上離れている場合に「出発」と特定する。なお、対象現場の領域は、当該対象現場に対応する全ての搬出入ゲートの位置情報を建設現場情報データベース13Cから読み出し、これらの位置情報が示す位置で囲まれた領域を導出することで得ることができる。但し、この形態に限るものではなく、建設現場情報データベース13Cに対して、各建設現場の領域を示す情報を予め登録しておき、当該情報を参照することで、対象現場の領域を得る形態としてもよい。
【0080】
また、CPU11は、直前の状態が「出発」であって、車両位置が対象現場の外側に位置しており、かつ、ゲート位置から第1距離より近接している場合に「待機」と特定し、直前の状態が「待機」であって、車両位置がゲート位置に対して予め定められた誤差の範囲内(本実施形態では、±1m以内)に位置している場合に「入場」と特定する。
【0081】
更に、CPU11は、直前の状態が「入場」であって、車両位置が対象現場の内側に位置しており、かつ、ゲート位置から上記誤差の範囲より離隔している場合に「作業中」と特定し、直前の状態が「作業中」であって、車両位置が対象現場の中心位置から予め定められた第2距離(本実施形態では、500m)だけ離隔された場合に「退場」と特定する。
【0082】
なお、対象現場の中心位置は、当該対象現場に対応する全ての搬出入ゲートの位置情報を建設現場情報データベース13Cから読み出し、これらの位置情報が示す位置で囲まれた領域の重心位置を導出することで得ることができる。但し、この形態に限るものではなく、建設現場情報データベース13Cに対して、各建設現場の中心位置を示す情報を予め登録しておき、当該情報を参照することで、対象現場の中心位置を得る形態としてもよい。
【0083】
このように、本実施形態に係る予定管理システム90では、対象車両が対象現場から退場したか否かの判定に、対象現場の中心位置が用いられる。これは、対象車両が退場する搬出入ゲートは予め決定されているものではなく、入場ゲートと退場ゲートとが異なる場合もあり得るためである。また、対象車両が退場したかどうかというのは、それほど精度が求められるものではない。このため、この点からも、対象現場の中心位置が、対象車両が退場したか否かの判定に用いられる。
【0084】
ステップ106で、CPU11は、計算した到着予測時刻と、特定した対象車両の状態を示す情報を、予定管理データベース13Bの対応する記憶領域に登録(更新)し、その後にステップ120に移行する。
【0085】
一方、ステップ100において否定判定となった場合はステップ108に移行する。ステップ108で、CPU11は、何れかのゲート管理者端末50から上述した第1表示指示情報を受信したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ110に移行する。
【0086】
ステップ110で、CPU11は、予め定められた予定管理一覧画面表示処理を以下のように実行する。
【0087】
まず、CPU11は、この日に関し、かつ、第1表示指示情報と共に受信した対象ゲート情報が示す搬出入ゲートに対応する全ての情報を予定管理データベース13Bから読み出す。ここで読み出した情報を、以下では「第1予定管理情報」という。
【0088】
次いで、CPU11は、読み出した第1予定管理情報を用いて、予め定められた構成とされた予定管理一覧画面を表示するための情報(以下、「予定管理一覧表示情報」という。)を作成し、アクセス元のゲート管理者端末50に送信し、その後にステップ120に移行する。
【0089】
予定管理一覧表示情報を受信すると、アクセス元のゲート管理者端末50は、後述するように、当該予定管理一覧表示情報を用いて、一例として図8に示す予定管理一覧画面を表示する。
【0090】
一方、ステップ108において否定判定となった場合はステップ112に移行する。ステップ112で、CPU11は、何れかの運転手端末30から上述した第2表示指示情報を受信したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ114に移行する。
【0091】
ステップ114で、CPU11は、予め定められた搬出入一覧画面表示処理を以下のように実行する。
【0092】
まず、CPU11は、この日に関し、かつ、第2表示指示情報と共に受信した車両IDが示す搬出入車両に対応する全ての情報を予定管理データベース13Bから読み出す。ここで読み出した情報を、以下では「第2予定管理情報」という。
【0093】
次いで、CPU11は、読み出した第2予定管理情報を用いて、予め定められた構成とされた搬出入一覧画面を表示するための情報(以下、「搬出入一覧表示情報」という。)を作成し、アクセス元の運転手端末30に送信し、その後にステップ120に移行する。
【0094】
搬出入一覧表示情報を受信すると、アクセス元の運転手端末30は、後述するように、当該搬出入一覧表示情報を用いて、一例として図11に示す搬出入一覧画面を表示する。
【0095】
一方、ステップ112において否定判定となった場合はステップ116に移行する。ステップ116で、CPU11は、何れかの運転手端末30から上述した第3表示指示情報を受信したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ120に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ118に移行する。
【0096】
ステップ118で、CPU11は、予め定められた搬送経路表示画面表示処理を以下のように実行する。
【0097】
まず、CPU11は、第3表示指示情報と共に受信した位置情報が示す搬出入車両の位置から、受信した指定ゲート情報が示す搬出入ゲートの位置に至る地図を示す地図画像を含む搬送経路表示画面を表示するための情報(以下、「搬送経路表示情報」という。)を作成する。
【0098】
次いで、CPU11は、作成した搬送経路表示情報をクセス元の運転手端末30に送信し、その後にステップ120に移行する。
【0099】
なお、上記地図画像の作成には、上述したグーグル社製のGoogle Maps API等といった汎用のアプリケーション・ソフトウェアを利用する形態の他、専用のソフトウェアを作成して適用する形態等を適用することができる。
【0100】
搬送経路表示情報を受信すると、アクセス元の運転手端末30は、後述するように、当該搬送経路表示情報を用いて、一例として図13に示す搬送経路表示画面を表示する。
【0101】
ステップ120で、CPU11は、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ100に戻る一方、肯定判定となった時点で本予定管理処理を終了する。なお、本実施形態では、上記終了タイミングとして、上述した予め定められた時間帯における終了時刻となったタイミングを適用しているが、これに限るものでないことは言うまでもない。
【0102】
次に、図7図9を参照して、本実施形態に係るゲート端末処理を実行する場合のゲート管理者端末50の作用を説明する。図7は、本実施形態に係るゲート端末処理の一例を示すフローチャートである。
【0103】
ゲート管理者端末50のCPU51がゲート端末処理プログラム53Aを実行することによって、図7に示すゲート端末処理が実行される。図7に示すゲート端末処理は、何れかのゲート管理者(以下、「対象ゲート管理者」という。)によって、自身が保持するゲート管理者端末50の入力部54を介して実行指示が入力された場合に実行される。なお、ここでも、錯綜を回避するために、予定管理データベース13B及び建設現場情報データベース13Cが構築済みである場合について説明する。
【0104】
図7のステップ200で、CPU51は、上述した第1表示指示情報を、上述した対象ゲート情報と共に予定管理サーバ10に送信する。この第1表示指示情報を受信すると、予定管理サーバ10は、上述したように予定管理一覧表示情報を作成して送信してくる。
【0105】
そこで、ステップ202で、CPU51は、予定管理サーバ10から予定管理一覧表示情報を受信するまで待機する。ステップ204で、CPU51は、受信した予定管理一覧表示情報を用いて予定管理一覧画面を表示するように表示部55を制御し、ステップ206で、CPU51は、予め定められた情報が入力されるまで待機する。図8には、本実施形態に係る予定管理一覧画面の一例が示されている。
【0106】
図8に示すように、本実施形態に係る予定管理一覧画面では、図3を参照して説明した、到着予測時刻P、当初の搬入予定時刻S、及び当初の搬入終了時刻Eを一覧表示する画像が表示される。この画像を参照することにより、ゲート管理者は、建設現場の搬出入ゲートにおける搬出入車両の誘導を円滑にすることができる点は上述した通りである。
【0107】
また、図8に示すように、本実施形態に係る予定管理一覧画面では、各搬出入車両の状態を示す状態情報55Bが、対応する個別表示領域55Aに表示される。この際、状態が「作業中」以降の状態である場合、既に搬出入車両が搬出入ゲートに到着済みであるため、到着予測時刻Pの表示は行われない。
【0108】
図8に示される予定管理一覧画面が表示部55に表示されると、対象ゲート管理者は、予定管理一覧画面に表示されている搬出入車両が、自身が管理している搬出入ゲート(以下、「管理対象ゲート」という。)の前に待機している場合には、上述したように、予定管理一覧画面により表示されている搬出入車両の状況に応じて、適切に搬出入ゲートを通過させるようにする。
【0109】
一方、対象ゲート管理者は、自身が把握している搬出入車両の状態を登録したい場合は、予定管理一覧画面に表示されている、当該搬出入車両に対応する個別表示領域55Aを、入力部54を介して指定する。なお、上記自身が把握している搬出入車両の状態を登録したい場合とは、搬出入車両が管理対象ゲートの前後に存在している場合や、既に管理対象ゲートを通過したことを記憶している場合等であり、搬出入車両の状態を確実に把握できている場合である。また、対象ゲート管理者は、予定管理一覧画面の表示を終了させる場合は、終了ボタン55Dを、入力部54を介して指定する。対象ゲート管理者によって個別表示領域55A又は終了ボタン55Dが指定されるとステップ206が肯定判定となってステップ208に移行する。
【0110】
ステップ208で、CPU31は、対象ゲート管理者によって何れかの個別表示領域55Aが指定されたか否かを判定することで、対象ゲート管理者によって状態の登録が指定されたか否かを判定する。そして、CPU51は、この判定において、否定判定となった場合はステップ212に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ210に移行する。
【0111】
ステップ210で、CPU51は、予め定められた状態登録処理を以下のように実行する。
【0112】
まず、CPU51は、一例として図9に示す第1状態指定画面を表示するように表示部55を制御する。図9は、本実施形態に係る第1状態指定画面の構成の一例を示す正面図である。
【0113】
図9に示すように、本実施形態に係る第1状態指定画面では、対象ゲート管理者によって指定された個別表示領域55Aに対応する搬出入車両に関する情報等が表示される。また、本実施形態に係る第1状態指定画面では、表示されている搬出入車両について、対象ゲート管理者が指定可能な状態を各々示す状態選択ボタン55Cが表示される。
【0114】
図9に示される第1状態指定画面が表示部55に表示されると、対象ゲート管理者は、表示されている搬出入車両の状態に対応する状態選択ボタン55Cを、入力部54を介して指定する。
【0115】
対象ゲート管理者によって何れかの状態選択ボタン55Cが指定されると、CPU51は、指定されたボタンに対応する状態を登録するように、予定管理サーバ10に対して指示情報を送信する。当該指示情報を受信すると、予定管理サーバ10は、指定されたボタンに対応する状態を予定管理データベース13Bの対応する記憶領域に記憶(更新)する。
【0116】
ステップ212で、CPU51は、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ200に戻る一方、肯定判定となった時点で本ゲート端末処理を終了する。なお、本実施形態では、上記終了タイミングとして、対象ゲート管理者によってゲート端末処理の実行を停止する指示が入力されたタイミングを適用しているが、これに限るものでないことは言うまでもない。
【0117】
次に、図10図13を参照して、本実施形態に係る運転手端末処理を実行する場合の運転手端末30の作用を説明する。図10は、本実施形態に係る運転手端末処理の一例を示すフローチャートである。
【0118】
運転手端末30のCPU31が運転手端末処理プログラム33Aを実行することによって、図10に示す運転手端末処理が実行される。図10に示す運転手端末処理は、何れかの運転手(以下、「対象運転手」という。)によって、自身が保持する運転手端末30の入力部34を介して実行指示が入力された場合に実行される。なお、ここでも、錯綜を回避するために、予定管理データベース13B及び建設現場情報データベース13Cが構築済みである場合について説明する。
【0119】
図10のステップ300で、CPU31は、上述した第2表示指示情報を、対象運転手が運転している搬出入車両を示す車両IDと共に予定管理サーバ10に送信する。この第2表示指示情報を受信すると、予定管理サーバ10は、上述したように搬出入一覧表示情報を作成して送信してくる。
【0120】
そこで、ステップ302で、CPU51は、予定管理サーバ10から搬出入一覧表示情報を受信するまで待機する。ステップ304で、CPU51は、受信した搬出入一覧表示情報を用いて搬出入一覧画面を表示するように表示部35を制御し、ステップ306で、CPU31は、予め定められた情報が入力されるまで待機する。図11には、本実施形態に係る搬出入一覧画面の一例が示されている。
【0121】
図11に示すように、本実施形態に係る搬出入一覧画面では、当日の時間帯別の元請会社名、建設現場(図11に示す例では、「作業所」と記載。)、工事内容、対応するゲートの名称、及び状態(図11に示す例では、「ステータス」と記載。)が一覧表形式で表示される。従って、搬出入一覧画面を参照することで、運転手は、自身が当日に行う資機材の搬出入のための予定を容易に把握することができる。
【0122】
図11に示される搬出入一覧画面が表示部35に表示されると、対象運転手は、その時点における自身の状態を変更したい場合は、対応するステータスの右横に表示されている変更ボタン35Aを、入力部34を介して指定する。また、対象運転手は、搬出入一覧画面において表示されている何れかのゲートまでの搬送経路を表示したい場合は、対応するゲート名の表示領域を、入力部34を介して指定する。更に、対象運転手は、搬出入一覧画面の表示を停止する場合は終了ボタン35Bを、入力部34を介して指定する。対象運転手によって何れかの変更ボタン35A、又は何れかのゲート名の表示領域、又は終了ボタン35Bが指定されると、ステップ306が肯定判定となってステップ308に移行する。
【0123】
ステップ308で、CPU31は、対象運転手によって何れかの変更ボタン35Aが指定されたか否かを判定することで、対象運転手によって状態の変更が指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ310に移行する。
【0124】
ステップ310で、CPU31は、予め定められた状態変更処理を以下のように実行する。
【0125】
まず、CPU31は、一例として図12に示す第2状態指定画面を表示するように表示部35を制御する。図12は、本実施形態に係る第2状態指定画面の構成の一例を示す正面図である。
【0126】
図12に示すように、本実施形態に係る第2状態指定画面では、対象運転手が指定可能な状態を各々示す状態指定ボタン35Cが表示される。
【0127】
図12に示される第2状態指定画面が表示部35に表示されると、対象運転手は、自身が運転する搬出入車両の、この時点における状態に対応する状態指定ボタン35Cを指定した後、登録ボタン35Dを指定する。
【0128】
対象運転手によって登録ボタン35Dが指定されると、CPU31は、指定された状態指定ボタン35Cに対応する状態を登録するように、予定管理サーバ10に指示情報を送信する。当該指示情報を受信すると、予定管理サーバ10は、指定された状態指定ボタン35Cに対応する状態を予定管理データベース13Bの対応する記憶領域に記憶(更新)する。
【0129】
一方、ステップ308で否定判定となった場合はステップ312に移行する。ステップ312で、CPU31は、対象運転手によって何れかのゲート名の表示領域が指定されたか否かを判定することで、対象運転手によって当該ゲート名が示す搬出入ゲートまでの搬送経路の表示が指示されたか否かを判定する。この判定において、否定判定となった場合は、対象運転手によって終了ボタン35Bが指定されたものと見なしてステップ316に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ314に移行する。
【0130】
ステップ314で、CPU31は、予め定められた搬入経路表示処理を以下のように実行する。
【0131】
まず、CPU31は、上述した第3表示指示情報を、自身の位置検出部39によって検出されている位置を示す位置情報、及び対象運転手によって指定された搬出入ゲートを示す情報である指定ゲート情報と共に送信する。この第3表示指示情報を受信すると、予定管理サーバ10は、上述したように搬送経路表示情報を作成して送信してくる。
【0132】
そこで、CPU31は、予定管理サーバ10から搬送経路表示情報が受信されるまで待機した後、受信した搬送経路表示情報を用いて搬入経路表示画面を表示するように表示部35を制御する。図13には、本実施形態に係る搬入経路表示画面の構成の一例が示されている。なお、図13に示す例は、対象とする搬出入車両が対象とする搬出入ゲートの付近まで移動している場合における搬入経路表示画面の表示状態の一例が示されている。
【0133】
図13に示すように、本実施形態に係る搬入経路表示画面では、この時点における搬出入車両の位置から、指定した搬出入ゲートに至る地図画像35Eが表示される。従って、対象運転手は、搬入経路表示画面を参照することで、この時点における自身の位置から指定した搬出入ゲートまでの経路を容易に把握することができる。
【0134】
また、図13に示すように、本実施形態に係る搬入経路表示画面では、搬出入車両の入場先となる搬出入ゲートの位置を示すマーカ35Fが表示される。従って、対象運転手は、搬入経路表示画面を参照することで、自身が入場する搬出入ゲートも、容易に把握することができる。
【0135】
ステップ316で、CPU31は、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ300に戻る一方、肯定判定となった時点で本運転手端末処理を終了する。なお、本実施形態では、上記終了タイミングとして、対象運転手によって運転手端末処理の実行を停止する指示が入力されたタイミングを適用しているが、これに限るものでないことは言うまでもない。
【0136】
以上の各種処理により、一例として図14に模式的に示すように、ゲート管理者は、予定管理一覧画面を参照することで、「出発」から「入場」に至る状態にある搬出入車両について、自身が担当している搬出入ゲートを用いる搬出入車両の到着予測時刻を確認することができる。また、ゲート管理者は、予定管理一覧画面を参照することで、管理対象とする搬出入車両が「待機」から「退場」までの何れの状態にあるかも確認することができる結果、当該搬出入車両の入退場の調整を効率よく行うことができる。
【0137】
一方、搬出入車両の運転手は、搬出入一覧画面及び搬入経路表示画面を参照することで、自身の予定及び搬送経路を把握することができる。また、搬出入車両の運転手は、「退場」等の状態にある場合において、自身の状態を必ずしも登録する必要がなく、利便性が高い。
【0138】
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の端末の各々から送信された搬出入車両の位置情報に基づいて、建設現場における資機材の搬出入ゲートへの複数の搬出入車両の到着予測時刻を計算し、複数の搬出入車両の到着予測時刻と、複数の搬出入車両の当初の搬入予定時刻と、を一覧表示している。従って、建設現場の搬出入ゲートにおける搬出入車両の誘導を円滑にすることができる。
【0139】
また、本実施形態によれば、予定管理サーバにより、複数の搬出入車両の運転手の各々が保持する端末の各々に、複数の建設現場の搬出入ゲートの予約状況である搬入予定時刻を一覧表示させている。従って、複数の搬出入車両の運転手に対して、自身が運転する搬出入車両の予約状況を把握させることができる。
【0140】
また、本実施形態によれば、端末からの指示情報に応答して、建設現場における搬出入ゲートの位置情報を含む地図画像を端末に表示させている。従って、複数の搬出入車両の建設現場における搬出入ゲートまでの移動を、より円滑に行うことができる。
【0141】
更に、本実施形態によれば、ユーザから入力された情報又は搬出入車両の位置情報に基づいて、複数の搬出入車両の各々の現在の状態を特定し、複数の搬出入車両の各々の到着予測時刻と搬入予定時刻とを一覧表示する際に、複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表示する一方、搬出入車両の現在の状態を、建設現場へ向けた出発、建設現場の周辺での待機、建設現場への入場、建設現場における作業中、及び建設現場からの退場の少なくとも1つとしている。従って、到着予測時刻及び搬入予定時刻の参照者に対して、複数の搬出入車両における、適用した状態を把握させることができる。
【0142】
なお、上記実施形態では、予定管理サーバ10により、運転手端末30及びゲート管理者端末50において表示する各種画像を表示するための制御を実行する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、運転手端末30及びゲート管理者端末50により、自身で表示する各種画面を表示するための制御を実行する形態としてもよい。この場合、予定管理処理における各種画像を表示させるための処理は不要となる。
【0143】
また、上記実施形態では、予定管理サーバ10において予定管理処理を実行する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、運転手端末30又はゲート管理者端末50の何れか一方によって予定管理処理を実行する形態としてもよいし、予定管理サーバ10、運転手端末30、及びゲート管理者端末50が連携して、予定管理処理における各処理を分担して実行する形態としてもよい。
【0144】
また、上記実施形態では、予定管理サーバ10、運転手端末30、及びゲート管理者端末50の各々において搬出入車両の状態を登録する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、予定管理サーバ10のみによって搬出入車両の状態を登録する形態としてもよいし、運転手端末30及びゲート管理者端末50のみによって搬出入車両の状態を登録する形態としてもよい。
【0145】
また、上記実施形態では、管理対象とする搬出入車両として、所属する会社が異なる搬出入車両も対象とした場合について説明したが、これに限定されない。例えば、単一の会社に所属する搬出入車両のみを、管理対象とする搬出入車両とする形態としてもよい。
【0146】
また、上記実施形態では言及しなかったが、何れかの搬出入ゲートへの搬出入車両による資機材の搬入が可能となった場合に、当該搬出入車両の運転手が保持する運転手端末30に対して、その旨を表示させる形態としてもよい。
【0147】
この形態において、予定管理サーバ10は、何れかの搬出入車両が搬出入ゲートへの入場が可能となった場合に、当該搬出入車両の運転手が保持する運転手端末30に当該入場が可能となったことを通知する。なお、この形態においては、搬出入ゲートに資機材の搬入が可能となったことの指定を、当該搬出入ゲートを管理するゲート管理者が行う形態としてもよい。また、予定管理サーバ10により、搬出入車両の搬出入ゲートを介した建設現場への入場が予定より早く行われた場合に、自動的に上記通知を行う形態等としてもよい。図15には、この形態に係る搬出入一覧画面の構成の一例が示されている。
【0148】
図15に示すように、この搬出入一覧画面では、対応する搬出入ゲートのステータスの表示領域に、入場可能である旨を示す表示(図15に示す例では、「入場可」との表示)が行われる。従って、この搬出入一覧画面を参照することで、運転手は、自身が運転する搬出入車両が、対応する搬出入ゲートから入場可能であることを把握することができる。
【0149】
また、この形態において、入場可能となる時刻を更に表示する形態としてもよい。この形態において、予定管理サーバ10は、搬出入車両が搬出入ゲートへの入場が可能となる時刻である入場可能時刻を、当該搬出入車両の運転手が保持する運転手端末30に通知する。図16には、この形態に係る搬出入一覧画面の構成の一例が示されている。
【0150】
図16に示すように、この搬出入一覧画面では、対応する搬出入ゲートのステータスの表示領域に、上述した入場可能である旨を示す表示と共に、入場可能となる時刻を示す表示が行われる。従って、この搬出入一覧画面を参照することで、運転手は、自身が運転する搬出入車両が、対応する搬出入ゲートから入場可能となる時刻を把握することができる。
【0151】
なお、これらの通知の方法としては、プッシュ通知及びプル通知の何れも適用可能であることは言うまでもない。
【0152】
また、上記実施形態では、搬出入ゲートへの複数の搬出入車両の到着予測時刻と、当該複数の搬出入車両の当初の搬入予定時刻及び搬出予定時刻(上記実施形態では、当初の搬入終了時刻E)の双方と、を一覧表示する場合について説明したが、これに限定されない。
【0153】
例えば、上記到着予測時刻と、上記搬入予定時刻及び上記搬出予定時刻の何れか一方と、を一覧表示する形態としてもよい。また、到着予測時刻を計算する際に導出した複数の搬出入車両の搬出入ゲートに到着するまでの所要時間と、上記搬入予定時刻及び上記搬出予定時刻の少なくとも一方と、を一覧表示する形態としてもよい。更に、上記到着予測時刻及び上記所要時間の双方と、上記搬入予定時刻及び上記搬出予定時刻の少なくとも一方と、を一覧表示する形態としてもよい。
【0154】
なお、上記所要時間を一覧表示する形態としては、一例として図8に示した予定管理一覧画面において、到着予測時刻Pに代えて、対応する所要時間を表示する形態や、到着予測時刻Pに並べて、対応する所要時間を表示する形態等を例示することができる。
【0155】
また、上記実施形態において、例えば、計算部11A、表示制御部11B、特定部11C、送受信部31A、表示制御部31B、送受信部51A、及び表示制御部51Bの各処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
【0156】
処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
【0157】
処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
【0158】
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
【符号の説明】
【0159】
10 予定管理サーバ
11 CPU
11A 計算部
11B 表示制御部
11C 特定部
12 メモリ
13 記憶部
13A 予定管理プログラム
13B 予定管理データベース
13C 建設現場情報データベース
14 入力部
15 表示部
16 媒体読み書き装置
17 記録媒体
18 通信I/F部
30 運転手端末
31 CPU
31A 送受信部
31B 表示制御部
32 メモリ
33 記憶部
33A 運転手端末処理プログラム
34 入力部
35 表示部
35A 変更ボタン
35B 終了ボタン
35C 状態指定ボタン
35D 登録ボタン
35E 地図画像
35F マーカ
36 媒体読み書き装置
37 記録媒体
38 無線通信部
39 位置検出部
50 ゲート管理者端末
51 CPU
51A 送受信部
51B 表示制御部
52 メモリ
53 記憶部
53A ゲート端末処理プログラム
54 入力部
55 表示部
55A 個別表示領域
55B 状態情報
55C 状態選択ボタン
55D 終了ボタン
56 媒体読み書き装置
57 記録媒体
58 無線通信部
80 ネットワーク
90 予定管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
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図16