(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159225
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】風船ガム用ガムベース
(51)【国際特許分類】
A23G 4/06 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
A23G4/06
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075074
(22)【出願日】2023-04-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】307013857
【氏名又は名称】株式会社ロッテ
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100136799
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 亜希
(74)【代理人】
【識別番号】100128668
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 正巳
(72)【発明者】
【氏名】浦部 達弘
(72)【発明者】
【氏名】小巻 翔
(72)【発明者】
【氏名】檜垣 遼河
(72)【発明者】
【氏名】永安 弘宜
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 大輔
【テーマコード(参考)】
4B014
【Fターム(参考)】
4B014GB15
4B014GG07
4B014GG12
4B014GK04
4B014GK05
4B014GK07
4B014GK11
4B014GK12
4B014GL03
4B014GP01
4B014GP14
4B014GQ17
(57)【要約】
【課題】従来より製造適性および皮膜の安定性にすぐれた風船ガムを提供する。
【解決手段】重合度500未満の酢酸ビニル樹脂を含まず、かつ、重合度750以上の酢酸ビニル樹脂および天然ゴムを含むことを特徴とする風船ガム用ガムベース。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重合度500未満の酢酸ビニル樹脂を含まず、かつ、重合度750以上の酢酸ビニル樹脂および天然ゴムを含むことを特徴とする風船ガム用ガムベース。
【請求項2】
前記重合度750以上の酢酸ビニル樹脂が、12~15重量%含まれる請求項1に記載の風船ガム用ガムベース。
【請求項3】
前記天然ゴムが、2~9重量%含まれる請求項1に記載の風船ガム用ガムベース。
【請求項4】
前記天然ゴムが、4~9重量%含まれる請求項1に記載の風船ガム用ガムベース。
【請求項5】
さらに重合度500~750の酢酸ビニル樹脂を含む請求項1に記載の風船ガム用ガムベース。
【請求項6】
前記重合度500~750の酢酸ビニル樹脂が、10~20重量%含まれる請求項5に記載の風船ガム用ガムベース。
【請求項7】
さらに合成ゴム、ワックス類、乳化剤、充填剤およびエステルガムからなる群より選択される少なくとも一種の成分を含む請求項1に記載の風船ガム用ガムベース。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載の風船ガム用ガムベースと、通常の風船ガム成分とを含む風船ガム。
【請求項9】
咀嚼後の含水率が18%以上で最大圧縮荷重が2.0kgf以上である請求項8に記載の風船ガム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風船ガム用ガムベースに関する。
【背景技術】
【0002】
チューインガムの中でも、いわゆる「風船ガム」と呼ばれるものは、ガムを膨らませて遊ぶことを想定しているため、咀嚼した後の残滓であるガムベースに息を吹き込んだときに膨らませ易く、かつ、膨らませたときの風船皮膜が割れにくい物性が求められる。
【0003】
従来より、風船ガム用ガムベースには、伸縮性および皮膜強度に優れる酢酸ビニル樹脂を主体とした組成物が使用されている。但し、高重合度(1000以上)の酢酸ビニル樹脂は、風船に膨らませたときの皮膜強度を高めるという点では好ましい性質を有するが、製造適性(原料の混和性や流動性など)や品質(皮膜の均一性や安定性など)の点で難点があったため、一般には、低~中重合度(400~600程度)の酢酸ビニル樹脂を単独で用いるか、低重合度(100~200程度)と中重合度(500~800程度)の酢酸ビニル樹脂を組み合わせて用いることが多かった。
【0004】
これに対し、高重合度(1000~7000)及び低重合度(100~250)の酢酸ビニル樹脂の混和物を用いることで、風船に膨らませたときの最大膨張容積を従来の風船ガムの2~3倍に増大させた風船ガム(特許文献1)が提案されている。また、約38000~約94000の分子量(重合度440~1100に相当)を有する酢酸ビニル重合体と乳化剤との均質プレミックスを含むことで非接着性としたガムベース組成物(特許文献2)や、約20000以上(重合度290以上に相当)の分子量を有する酢酸ビニル樹脂に非吸湿性の可塑剤を加えたガムベースと凝集性の甘味-増量成分とを併せて用いることで、凝集性(品質)と流動性(製造適性)とを両立させたチューインガム組成物(特許文献3)が提案されている。
【0005】
さらに、約12000~約16000の低分子量(重合度140~190に相当)及び約35000~約55000の中分子量(重合度410~640に相当)の酢酸ビニル樹脂の混和物に、合成ゴムや天然ゴムなどのエラストマーとアセチル化モノグリセリドを併せて用いることで、テクスチャーや保存性を向上させた風船ガムベース組成物(特許文献4、5)も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特公昭63-66497号公報
【特許文献2】特公平3-51382号公報
【特許文献3】特開昭62-195251号公報
【特許文献4】特公平3-71098号公報
【特許文献5】特開平3-172143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上のように、風船ガムは、高重合度(重合度1000以上)の酢酸ビニル樹脂の使用を回避するか、その欠点を補う形で製造されているが、これまでの風船ガムは、製造適性や皮膜の安定性の点で十分に満足できるとはいえなかった。本発明は、この点に鑑み、従来より製造適性および皮膜の安定性にすぐれた風船ガムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、重合度500未満の酢酸ビニル樹脂を含まず、かつ、重合度750以上の酢酸ビニル樹脂および天然ゴムを含む風船ガム用ガムベースを提供し、これにより上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の風船ガム用ガムベースは、製造適性の点で好ましい物性を有し、かつ、これを用いて風船ガムを製造した際の風船皮膜の安定性が従来よりも向上したものとなる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の風船ガム用ガムベースは、重合度500未満の酢酸ビニル樹脂を含まず、かつ、重合度750以上の酢酸ビニル樹脂および天然ゴムを含むことを特徴としている。なお、上記2種の酢酸ビニル樹脂の中間の重合度である重合度500以上750未満の酢酸ビニル樹脂が含まれていても問題はなく、むしろ、かみ心地を向上させるという点で含まれている方が好ましいともいえる。
【0011】
酢酸ビニル樹脂(ポリ酢酸ビニル)のようなポリマーは一般に分子量分布を持つ多分散系なので、通常、その重合度は平均重合度で表される。平均重合度には、数平均重合度、重量平均重合度、粘度平均重合度、z平均重合度などがあるが、本発明では、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる、重量平均重合度を採用する。
【0012】
一般に、ガムベースは1種または2種以上の原料樹脂を混合して製造するが、重合度500未満の酢酸ビニル樹脂を含まないとは、重量平均重合度が500未満である酢酸ビニル樹脂をガムベースの原料として用いないという意味である。また、重合度750以上の酢酸ビニル樹脂を含むとは、重量平均重合度が750以上である酢酸ビニル樹脂をガムベースの原料として用いるという意味である。従って、本発明のガムベース中の酢酸ビニル樹脂全体の重量平均重合度(以下では単に「重合度」という)は、原料として重合度750以上の酢酸ビニル樹脂のみを用いたときは750以上になるが、重合度500以上750未満の酢酸ビニル樹脂を併せて用いたときは必ずしも750以上にはならない。但し、本発明のガムベース中の酢酸ビニル樹脂全体の重合度が500未満になることはない。
【0013】
従来の風船ガムのガムベースは、重合度1000以上の高重合度酢酸ビニル樹脂を含まないか、または重合度1000以上の高重合度酢酸ビニル樹脂を含む場合には、重合度500未満の低重合度酢酸ビニル樹脂を併せることにより、高重合度酢酸ビニル樹脂を用いたことによる製造適性や風船皮膜の安定性に関する難点を補償する形で用いられてきた。しかしながら、低重合度の酢酸ビニル樹脂が含まれると、かみ心地や膨らませ易さは向上するが、相対的に皮膜強度を高める高重合度の酢酸ビニル樹脂の割合が減ることから、最大膨張容積(風船に膨らませることができる大きさの上限)を高めるには不利となる。
【0014】
本発明の風船ガム用ガムベースは、重合度500未満の低重合度酢酸ビニル樹脂を含まない代わりに、高分子でありながら合成ゴムと比較してなめらかな物性を持つ天然ゴムを含むことにより、重合度750以上の中~高重合度酢酸ビニル樹脂を用いたことによる製造適性や皮膜の安定性に関する問題が解消され、かつ、低重合度の酢酸ビニル樹脂を用いることによる皮膜強度の低下という問題も回避されると推察される。
【0015】
上に述べたように、一般には、高重合度酢酸ビニル樹脂とは重合度1000以上のものをいい、中重合度酢酸ビニル樹脂とは重合度500以上1000未満のものをいい、低重合度酢酸ビニル樹脂とは重合度500未満のものをいうようである。しかしながら、本発明の風船ガム用ガムベースは、重合度500未満の低重合度酢酸ビニル樹脂を含まず、かつ、重合度750以上の酢酸ビニル樹脂および天然ゴムを含むものである。そこで、本明細書の以下の記述においては、重合度750以上の酢酸ビニル樹脂を「高重合度樹脂」とよび、重合度500以上750未満の酢酸ビニル樹脂を「中重合度樹脂」とよび、重合度500未満の酢酸ビニル樹脂を「低重合度樹脂」とよぶことにする。
【0016】
本発明の風船ガム用ガムベースは、高重合度樹脂を4~20重量%程度含むことが好ましく、12~15重量%程度含むことがより好ましい。また、上に述べたように、本発明の風船ガム用ガムベースは、高重合度樹脂に加えて、中重合度樹脂を含むことが好ましい。その場合、中重合度樹脂は、ガムベース中に0~35重量%程度含まれることが好ましく、10~20重量%程度含まれることがより好ましい。なお、高重合度樹脂と中重合度樹脂は、ガムベース中に合わせて15~40重量%程度含まれることが好ましい。
【0017】
また、本発明の風船ガム用ガムベースは、高重合度樹脂(および中重合度樹脂)に加えて天然ゴムを含む。天然ゴムとは、ゴムノキの樹液(ラテックス)を凝固、洗浄、脱水、乾燥させて精製したものをいい、化学的には高シス型ポリイソプレン(大部分がシス型のイソプレンモノマーからなるポリイソプレン)である。
【0018】
本発明の風船ガム用ガムベースは、天然ゴムを2~9重量%程度含むことが好ましく、4~9重量%程度含むことがより好ましい。天然ゴムの含有量が2重量%未満では天然ゴム添加の効果が発揮されないため、製造適性の向上が期待できず、また、それを用いて風船ガムを形成しても風船を膨らませることが困難となる。天然ゴムの含有量が4重量%以上であると、より好ましい製造適性が得られ、それを用いて風船ガムにすればよりスムーズに風船を膨らませることができる。一方、天然ゴムの含有量が9重量%を超えるとガムの物性が硬くなりすぎ、風船のしなやかな伸展性が損なわれるため、風船を大きく膨らませることが困難になる。
【0019】
本発明の風船ガム用ガムベースは、酢酸ビニル樹脂および天然ゴムに加え、ポリイソブチレンやポリブテンなどの合成ゴム、マイクロクリスタリンワックスやキャンデリラワックスなどのワックス類、グリセリン脂肪酸エステルやレシチンなどの乳化剤、タルクや炭酸カルシウムなどの充填剤、あるいはエステルガムなどを含むことができる。これらの添加物質の配合量は、通常、合成ゴムが3~25重量%、ワックス類が10~25重量%、乳化剤が5~25重量%、充填剤が5~30重量%、エステルガムが0~25重量%程度である。
【0020】
本発明の風船ガム用ガムベースを用い、これに糖類(砂糖、ぶどう糖、水あめなど)、甘味料(キシリトールなど)、香料、着色料など、通常の風船ガム添加物を添加して混練し、エキストルーダを通した後、板状、塊状、球状などに切断成型すれば、風船ガム製品が得られる。
【0021】
風船ガムの膨らみ易さは、通常、複数のパネリストからなるパネルによる官能試験で評価しているが、それとは別に、甘味がなくなるまで(通常10~15分程度)ガムを咀嚼した後、ガム残滓について含水率(重量%)および圧縮荷重(kgf)を測定することによって評価することもできる。一般に、ガム残滓の含水率は高い方が風船はなめらかに膨らむ。本発明のガムベースを用いた風船ガムにつき、風船を膨らませるのに適した含水率は、好ましくは18.0%以上、より好ましくは20.0%以上、さらに好ましくは22.0%以上である。また、ガム残滓の圧縮荷重は大きい方が皮膜強度が強く風船を大きく膨らませることができるが、圧縮荷重が大きすぎると風船を膨らませるのに過大な息圧が必要になる。最大圧縮荷重は、好ましくは2.0kgf以上、より好ましくは2.1kgf以上である。含水率が18.0%以上でかつ最大圧縮荷重が2.0kgf以上であることが特に好ましい。
【0022】
なお、特定の風船ガムを用いたときに、風船を最大どこまで膨らませることができるかという限度(最大膨張容積)は、熟練したパネルによる膨らませ試験で決定することもできるが、ガスの圧力や流入速度を最適に調節できる装置で測定すれば、より客観的に評価することができる。本発明のガムベースを用いた風船ガムは、同じ条件で従来の風船ガムと比較したとき2倍以上の最大膨張容積を示し、皮膜安定性が高いことがうかがえる。
【実施例0023】
(実施例1)
高重合度樹脂として分子量55000~75000(平均重合度:約750)の酢酸ビニル樹脂、中重合度樹脂として分子量47000~57000(平均重合度:約580)の酢酸ビニル樹脂、低重合度樹脂として分子量12000~18000(平均重合度:約180)の酢酸ビニル樹脂を用意した。
3L容のヒーター付きニーダーを使用し、表1に示す以下の比率(単位:重量%)で各成分を合わせて、135℃で50分間加熱熔融混合することにより、ガムベースを製造した。
樹脂混和物 29.2
(うち低重合度樹脂 0.0)
(うち中重合度樹脂 15.3)
(うち高重合度樹脂 13.9)
ゴム分 9.0
(うち天然ゴム 2.3)
その他の成分
エステルガム 24.4
ワックス 20.8
乳化剤 10.0
充填剤 6.6
合計 100.0
【0024】
(実施例2-4、比較例1-3)
各成分の配合比率を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてガムベースを製造した。
【0025】
(実施例1-4、比較例1-3の評価)
<製造適性の評価>
実施例1-4および比較例1-3でガムベースを製造した際の製造し易さを以下の基準で評価した。
A 原料がよく相溶し、製造適性が良好であった。
B 原料が十分に相溶せず、ザラツキがあって製造適性があまり良好ではなかった。
C 原料が相溶せず、ガムベースに製造することができなかった。
評価の結果を表2に示す。
【0026】
<ガムベースを使用したガムの評価>
実施例1-4および比較例1-3で製造したガムベースに対し、各々ガムベース42%、砂糖36%、水あめ13%、軟化剤4%、酸味料2.5%、香料1.3%、ゼラチン1%、酸化防止剤0.1%、着色料0.1%の比率で混錬し、球状に成型したのち、官能評価試験および客観的な評価として最大膨張容積の評価、並びに含水率、圧縮荷重の測定を実施した。
<官能評価試験>
3名のパネリストに対し、実施例1-4および比較例1-3でそれぞれ製造したガムベースを使用したガムを3分間咀嚼させた後に、当該咀嚼後のガムを風船に膨らませてもらい、次の5段階の基準で大きく膨らんだかどうかを評価させ、パネル全員の評価結果の算術平均をとって評価結果とした。
1 全く膨らまない。
2 あまり膨らまない。
3 まあまあ良く膨らむ。
4 良く膨らむ。
5 きわめて良く膨らむ。
結果を表2に示す。
【0027】
<最大膨張容積(皮膜安定性)の評価>
ヒトの口内を模して作製した試料取付部と、その試料取付部にガスを供給するガス供給部と、供給するガスの流量を制御する流量制御装置部とを有する試験装置を用い、実施例1-4および比較例1-3でそれぞれ製造したガムベースを使用したガムについて、最大膨張容積を測定することで皮膜安定性を評価した。具体的には、10~15分間咀嚼した各試料を試験装置の試料取付部に取り付け、予め予備試験で確認した最適な流量(L/分)で窒素ガスを流し、試料がそれ以上膨らまなくなるまでの総流量(mL)を測定した。測定は各試料について10回行い、その算術平均をとった。結果を表2に示す。
【0028】
<含水率の測定>
実施例1-4および比較例1-3でそれぞれ製造したガムベースを使用したガムについて、次の手順で含水率を測定した。すなわち、各試料3gを80回/分の速度で15分間咀嚼後、咀嚼物重量を即座に秤量した。次に、その咀嚼物を105℃で1時間減圧乾燥した乾燥咀嚼物重量を秤量し、次式により含水率を算出した。
含水率(%)=100-(乾燥咀嚼物重量/咀嚼物重量×100)
測定は各試料について3回行い、その算術平均をとった。結果を表2に示す。
【0029】
<圧縮荷重の測定>
実施例1-4および比較例1-3で調製したガムベースを使用したガムについて、次の手順で圧縮荷重を測定した。すなわち、各試料3gを80回/分の速度で15分間咀嚼後、咀嚼物をワックスペーパーに挟み、厚さ3.2mmに成型した。そして、口から咀嚼物を出してから20秒後に、次に示す条件で圧縮荷重を測定した。すなわち、インストロン社製万能試験機68SC-05を用い、ステンレス製の直径20mm半球状プランジャーを速度2mm/秒、クリアランス0.3mmで試料を圧縮し、0.1秒保持後、速度2mm/秒でプランジャーを上昇させた際の最大圧縮荷重(kgf)を測定した。測定環境は精密空調機および温調ステージを用い、30℃とした。測定は各試料について3回行い、その算術平均をとった。結果を表2に示す。
【0030】
【0031】